JP2021005454A - 端子付き電線 - Google Patents

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洋人 中田
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Abstract

【課題】適正な止水性能を確保することができる端子付き電線を提供することを目的とする。【解決手段】端子付き電線100は、絶縁被覆部W2で導体部W1を被覆した電線Wと、導体部W1に対して圧着される導体圧着部46を含む圧着端子1とを備え、導体圧着部46は、軸線方向Xに沿って延在する基部41a、及び、基部41aからそれぞれ延びる一対のバレル部を含み、基部41aと一対のバレル片部とによって導体部W1を包んで圧着された状態で、一対のバレル片部の先端がそれぞれ当該導体部W1に接触しており、さらに、導体圧着部46は、軸線方向Xに対して、導体部W1との凝着部位46dを挟んで一対で設けられ、導体部W1側に向けて突出して形成され、軸線Cの周り方向に沿って、一方のバレル片部の先端から基部41aを介して他方のバレル片部の先端に渡って延在する突起部46b、46cを有する。【選択図】図3

Description

本発明は、端子付き電線に関する。
従来の端子付き電線に関する技術として、例えば、特許文献1には、端子長手方向の前部に電気接続部が設けられ、この電気接続部の後部に電線の端末の導体に圧着して接続される導体圧着部が設けられた圧着端子が開示されている。導体圧着部は、底板と、一対の導体加締片とで断面略U字状に形成されると共に、導体圧着部の内面に凹状のセレーションが設けられている。
特許第5890992号公報
ところで、上述の特許文献1に記載の圧着端子は、例えば、より確実な止水性能確保の点で更なる改善の余地がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、適正な止水性能を確保することができる端子付き電線を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る端子付き電線は、絶縁性を有する絶縁被覆部で導電性を有する導体部を被覆した電線と、前記絶縁被覆部の端末から露出する前記導体部に対して圧着される導体圧着部を含む圧着端子とを備え、前記導体圧着部は、前記導体部の軸線に沿う軸線方向に沿って延在する基部、及び、前記基部から前記軸線方向と交差する交差方向の両側にそれぞれ延びる一対のバレル部を含み、前記基部と前記一対のバレル片部とによって前記導体部を包んで圧着された状態で、前記一対のバレル片部の先端がそれぞれ当該導体部に接触しており、さらに、前記導体圧着部は、前記軸線方向に対して、前記導体部との凝着部位を挟んで一対で設けられ、前記導体部側に向けて突出して形成され、前記軸線の周り方向に沿って、一方の前記バレル片部の先端から前記基部を介して他方の前記バレル片部の先端に渡って延在する突起部を有することを特徴とする。
また、上記端子付き電線では、前記突起部は、前記基部に位置する部位の前記導体部側への突出量が相対的に大きく、前記バレル片部に位置する部位の前記導体部側への突出量が相対的に小さいものとすることができる。
本発明に係る端子付き電線は、導体圧着部が導体部に圧着されることで、圧着端子が電線の端末に圧着される。ここでは、導体圧着部は、基部と一対のバレル片部とによって導体部を包んで圧着された状態で、一対のバレル片部の先端がそれぞれ当該導体部に接触する。そして、導体圧着部は、導体部との凝着部位を挟んで一対で設けられ導体部側に向けて突出して形成される突出部が、導体部の軸線の周り方向に沿って、一方のバレル片部の先端から基部を介して他方のバレル片部の先端に渡って延在する。この構成により、端子付き電線は、一対で設けられる突起部によって、導体部の軸線の周り方向に沿って当該導体部を囲うことができる。これにより、端子付き電線は、導体圧着部と導体部との凝着部位側に浸入しようとする水を一対の突起部によって止水することができる。この結果、端子付き電線は、適正な止水性能を確保することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態に係る端子付き電線の概略構成を表す斜視図である。 図2は、実施形態に係る端子付き電線の圧着端子圧着前の状態を表す分解斜視図である。 図3は、実施形態に係る端子付き電線の概略構成を表す模式的な部分断面図である。 図4は、実施形態に係る端子付き電線の圧着端子の導体圧着部を展開した状態を表す模式的な部分平面図である。 図5は、図4に示すA−A断面図である。 図6は、図3に示すB−B断面図である。 図7は、実施形態に係る端子付き電線の導体部を表す模式的な断面図である。 図8は、図6に示す囲み線D内の部分断面図である。 図9は、実施形態に係る端子付き電線の突起部を含む模式的な部分断面図である。 図10は、変形例に係る端子付き電線の圧着端子の導体圧着部を展開した状態を表す模式的な部分平面図である。 図11は、図10に示すG−G断面図である。 図12は、参考例に係る端子付き電線の圧着端子の導体圧着部を展開した状態を表す模式的な部分平面図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
なお、以下の説明では、互いに交差する第1方向、第2方向、及び、第3方向のうち、第1方向を「軸線方向X」といい、第2方向を「幅方向Y」といい、第3方向を「高さ方向Z」という。ここでは、軸線方向Xと幅方向Yと高さ方向Zとは、相互に略直交する。軸線方向Xは、典型的には、圧着端子が設けられる電線(導体部、絶縁被覆部)の軸線C(図1参照)に沿う軸線方向、当該電線が延在する延在方向、圧着端子と相手部材との挿抜方向等に相当する。幅方向Yと高さ方向Zとは、軸線方向Xと交差する交差方向に相当する。また、以下の説明で用いる各方向は、特に断りのない限り、各部が相互に組み付けられた状態での方向を表すものとする。
[実施形態]
図1、図2、図3に示す本実施形態に係る端子付き電線100は、車両に使用されるワイヤハーネス等に適用されるものである。ここで、ワイヤハーネスは、例えば、車両に搭載される各装置間の接続のために、電源供給や信号通信に用いられる複数の電線Wを束にして集合部品とし、コネクタ等で複数の電線Wを各装置に接続するようにしたものである。本実施形態の端子付き電線100は、電線Wと、当該電線Wの端末に圧着された圧着端子1とを備える。そして、本実施形態の端子付き電線100は、圧着端子1の導体圧着部46において一対の突起部46b、46cが設けられることで、適正な止水性能の確保を図ったものである。以下、各図を参照して端子付き電線100の各構成について詳細に説明する。
電線Wは、例えば、導電性を有する線状の導体部W1と、当該導体部W1の外側を覆う絶縁性を有する絶縁被覆部W2とを含んで構成される。電線Wは、絶縁被覆部W2で導体部W1を被覆した絶縁電線である。本実施形態の導体部W1は、導電性を有する金属、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等の素線を複数束ねた芯線であるが、当該複数の素線を撚り合わせた撚り芯線であってもよい。絶縁被覆部W2は、導体部W1の外周側を被覆する電線被覆である。絶縁被覆部W2は、例えば、絶縁性の樹脂材料(PPやPVC、架橋PE等。耐摩耗性や耐薬品性、耐熱性等に配慮して適宜選定される。)等を押出成形することによって形成される。電線Wは、軸線Cに沿って線状に延在し、延在方向(軸線方向X)に対してほぼ同じ径で延びるように形成される。電線Wは、導体部W1の断面形状(軸線方向Xと交差する方向の断面形状)が略円形状、絶縁被覆部W2の断面形状が略円環形状となっており、全体として略円形状の断面形状となっている。電線Wは、少なくとも導体部W1の一方の端末において、絶縁被覆部W2が剥ぎ取られており、当該導体部W1の一方の端末が絶縁被覆部W2から露出しており、当該露出している導体部W1の端末に圧着端子1が設けられる。
圧着端子1は、電線Wが電気的に接続され、導電性を有する相手部材Tが接続される端子金具である。圧着端子1は、電気接続部2と、連結部3と、電線圧着部4とを備える。電気接続部2と連結部3と電線圧着部4とは、全体が一体で導電性の金属、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等によって構成される。また、圧着端子1は、表面にすず等のメッキが施されていてもよい。圧着端子1は、一枚の板金を、電気接続部2、連結部3、電線圧着部4等の各部に対応した形状にあわせて打ち抜き加工、プレス加工、折り曲げ加工等の各種加工によって成形することで各部が立体的に一体で形成される。圧着端子1は、軸線方向Xに沿って一方側から他方側に向かって、電気接続部2、連結部3、電線圧着部4の順で並んで相互に連結される。
電気接続部2は、相手部材T(図1参照)と電気的に接続される部分である。本実施形態の相手部材Tは、例えば、相手側端子である。すなわちここでは、本実施形態の電気接続部2は、相手部材Tである相手側端子に対して電気的に接続される端子接続部として構成される。電気接続部2は、雄型の端子形状であってもよいし、雌型の端子形状であってもよい。本実施形態の電気接続部2は、雌型の端子形状として図示しており、雄型の端子形状の相手部材Tと電気的に接続される。なお、相手部材Tは、相手側端子でなくてもよく、例えば、アース部材等の種々の導電性の部材であってもよい。この場合、電気接続部2は、例えば、相手部材であるアース部材等に締結されるいわゆる丸形端子(LA端子)形状であってもよい。
連結部3は、電気接続部2と電線圧着部4との間に介在し、当該電気接続部2と当該電線圧着部4とを連結する部分である。圧着端子1は、電気接続部2と電線圧着部4とが連結部3を介して電気的に接続され、当該電線圧着部4を介して電気接続部2と電線Wの導体部W1とが電気的に接続され導通される。
電線圧着部4は、電線Wが接続され、当該電線Wの端末と圧着端子1とを電気的に接続する部分である。電線圧着部4は、電線Wの端末に加締められ圧着される。電線圧着部4は、基部41、及び、二組の一対のバレル片部42、43、44、45を含んで構成される。電線圧着部4は、基部41と二組の一対のバレル片部42、43、44、45とによって電線Wに対して加締められ圧着される。さらに言えば、電線圧着部4は、基部41、及び、二組の一対のバレル片部42、43、44、45によって、導体圧着部46、中間部47、及び、被覆圧着部48が構成される。言い換えれば、電線圧着部4は、基部41、及び、二組の一対のバレル片部42、43、44、45によって構成される導体圧着部46、中間部47、及び、被覆圧着部48を含んで構成される。導体圧着部46は、基部41の一部、及び、一対のバレル片部42、43によって構成される。中間部47は、基部41の一部によって構成される。被覆圧着部48は、基部41の一部、及び、一対のバレル片部44、45によって構成される。電線圧着部4は、軸線方向Xに沿って電気接続部2側から反対側に向かって、導体圧着部46、中間部47、被覆圧着部48の順で並んで相互に連結される。そして、本実施形態の電線圧着部4は、中間部47を介して一対のバレル片部42、43と一対のバレル片部44、45とが分断されたいわゆる別体バレル型の圧着部を構成する。
具体的には、基部41は、軸線方向Xに沿って延在し、圧着端子1の圧着前の状態(図2等参照)において、略U字状に形成された電線圧着部4の底壁となる部分である。基部41は、板厚方向が高さ方向Zに沿う板状に形成される。基部41は、圧着加工の際に電線Wの端部が載置される。基部41は、軸線方向Xの一方側に連結部3を介して電気接続部2が連結される。基部41は、各部において幅方向Yの両端部が高さ方向Zに沿って立ち上がっている(図2等参照)。より具体的には、基部41は、軸線方向Xに沿って、導体圧着部46、中間部47、及び、被覆圧着部48に渡って連続する。つまり、基部41は、導体圧着部46を構成する第1基部41a、中間部47を構成する第2基部41b、被覆圧着部48を構成する第3基部41cが軸線方向Xに沿って連なって構成される(図3参照)。基部41は、第1基部41aの軸線方向Xの一方の端部に電気接続部2が連結される。また、基部41は、圧着加工前の状態において、第3基部41cの軸線方向Xの他方の端部にキャリアが連結されており、例えば、圧着加工時にキャリアから切断される。
一対のバレル片部42、43は、基部41の一部である第1基部41aと共に導体圧着部46を構成する部分である。導体圧着部46は、電線圧着部4において軸線方向Xの一端側、ここでは、電気接続部2側に設けられ電線Wの導体部W1に対して加締められ圧着される部分である。更に言えば、導体圧着部46は、導体部W1に対して加締められ圧着されることで、当該導体部W1と電気的に接続される部分である。一対のバレル片部42、43は、当該導体圧着部46において第1基部41aから幅方向Yの両側にそれぞれ帯状に延びて形成され、第1基部41aとの間に電線Wの導体部W1を包んで加締められ圧着される部分である。バレル片部42、43は、圧着加工前の状態において、U字状に形成された電線圧着部4の側壁となる部分である。バレル片部42は、第1基部41aから軸線方向Xと交差する幅方向Yの一方側に延びる。バレル片部43は、第1基部41aから幅方向Yの他方側に延びる。バレル片部42、43は、電線Wの導体部W1に対して加締められ圧着される前の状態(図2参照)では、第1基部41aに対して曲げ加工が施され当該第1基部41aとあわせて略U字状に成形されている。本実施形態の一対のバレル片部42、43は、導体部W1に対して巻き付けられて加締められ、圧着された状態で、互いに重なり合わない(オーバーラップしない)ように第1基部41a側の根元から先端までの長さが設定されている。導体圧着部46は、第1基部41a、及び、一対のバレル片部42、43によって、一対のバレル片部42、43の間に配置された電線Wの導体部W1の外側を包んで導体部W1に対して加締められ圧着される。ここでは、一対のバレル片部42、43は、いわゆるBクリンプと称する加締め圧着がなされるものとして図示している。導体圧着部46は、Bクリンプでは、第1基部41aと一対のバレル片部42、43とによって導体部W1を包んで圧着された状態で、バレル片部42、43のそれぞれが第1基部41a側に向けて折り曲げられた状態とされる。そして、導体圧着部46は、この状態で当該一対のバレル片部42、43の先端42a、43a(図6等参照)がそれぞれ導体部W1に接触して押しつけられるように加締められ圧着される。導体圧着部46は、第1基部41a、及び、一対のバレル片部42、43において導体部W1と接触する部分に、導体部W1との接触面積を増やし接触安定性を向上すると共に凝着強度を向上するための複数のセレーション46a等を有していてもよい。セレーション46aは、導体圧着部46において、第1基部41a、バレル片部42、43の導体部W1側の面に、凹部状に形成される。
一対のバレル片部44、45は、基部41の一部である第3基部41cと共に被覆圧着部48を構成する部分である。被覆圧着部48は、電線圧着部4において軸線方向Xの他端側、ここでは、電気接続部2側とは反対側に設けられ電線Wの絶縁被覆部W2に対して加締められ圧着される部分である。一対のバレル片部44、45は、当該被覆圧着部48において第3基部41cから幅方向Yの両側にそれぞれ帯状に延びて形成され、第3基部41cとの間に電線Wの絶縁被覆部W2を包んで加締められ圧着される部分である。バレル片部44、45は、圧着加工前の状態において、U字状に形成された電線圧着部4の側壁となる部分である。バレル片部44は、第3基部41cから軸線方向Xと交差する幅方向Yの一方側に延びる。バレル片部45は、第3基部41cから幅方向Yの他方側に延びる。バレル片部44、45は、電線Wの絶縁被覆部W2に対して加締められ圧着される前の状態(図2参照)では、第3基部41cに対して曲げ加工が施され当該第3基部41cとあわせて略U字状に成形されている。本実施形態の一対のバレル片部44、45は、絶縁被覆部W2に対して巻き付けられて加締められ、圧着された状態で、互いに重なり合わない(オーバーラップしない)ように第3基部41c側の根元から先端までの長さが設定され、かつ、軸線方向Xにずらされて形成される。被覆圧着部48は、第3基部41c、及び、一対のバレル片部44、45によって、一対のバレル片部44、45の間に配置された電線Wの絶縁被覆部W2の外側を包んで絶縁被覆部W2に対して加締められ圧着される。
ここでは、電線圧着部4は、軸線方向Xに対して当該被覆圧着部48と導体圧着部46との間に中間部47が介在する。中間部47は、導体圧着部46と被覆圧着部48との間に介在し、当該導体圧着部46と当該被覆圧着部48とを連結する部分である。中間部47は、第2基部41bによって構成され、当該第2基部41bの軸線方向Xの一方側の端部に導体圧着部46の第1基部41aが連結され、他方側の端部に被覆圧着部48の第3基部41cが連結される。そして、中間部47は、導体部W1の中間露出部W1aが露出する部分を構成する。上述したように、バレル片部42、43とバレル片部44、45とは、それぞれ、互いの間に当該中間部47が介在することで相互に間隔をあけて分断して形成される。
上記のように構成され端子付き電線100は、導体圧着部46が導体部W1に圧着され、被覆圧着部48が絶縁被覆部W2に圧着されることで、圧着端子1が電線Wの端末に圧着される。そして、端子付き電線100は、圧着端子1の電気接続部2に相手部材Tが電気的に接続される。
そして、本実施形態の圧着端子1は、上記のような構成にあって、図1、図2、図3に示すように、導体圧着部46が一対の突起部46b、46cを有することで、適正な止水性能を確保している。
具体的には、突起部46bと突起部46cとは、図3、図4に示すように、軸線方向Xに対して、導体部W1との凝着部位46dを挟んで一対で設けられる。ここで、凝着部位46dとは、導体圧着部46において、電線Wへの圧着後に導体部W1と凝着する部位であり、典型的には、上述した複数のセレーション46aが形成された部位である。突起部46bは、導体圧着部46において、軸線方向Xに対して、当該凝着部位46dの連結部3側に位置する端部に設けられる。一方、突起部46cは、導体圧着部46において、軸線方向Xに対して、当該凝着部位46dの中間部47側に位置する端部に設けられる。
突起部46b、46cは、図3、図5に示すように、共に導体部W1側に向けて突出して形成される。ここでは、突起部46b、46cは、導体部W1側に向けて突出し、導体部W1とは反対側が窪んで形成される。つまり、突起部46b、46cは、導体部W1側の面、すなわち、導体部W1を載置する内面側の載置面が凸状に形成され、導体部W1とは反対側(外側)の外面が凹部状に形成される。突起部46b、46cは、例えば、プレス加工等によって成形され、いわゆるインデントを構成する。ここでは、突起部46bと突起部46cとは、導体部W1側への突出量が略同等になるように形成されている。
そして、突起部46b、46cは、図4、図6に示すように、それぞれ幅方向Yに沿って直線状に延在して形成され、圧着後の状態において電線Wの軸線Cの周り方向L1に沿って延在する。そして、突起部46b、46cは、当該周り方向L1に沿って導体部W1を囲うように形成される。本実施形態のようにBクリンプを構成する導体圧着部46にあっては、突起部46b、46cは、周り方向L1に沿って、一方のバレル片部42の先端42aから第1基部41aを介して他方のバレル片部43の先端43aに渡って延在する。これにより、突起部46b、46cは、圧着端子1の圧着後の状態において、周り方向L1に沿って導体部W1を囲うように略環状をなす。突起部46b、46cは、それぞれ、導体部W1側への突出量が周り方向L1に沿って略均一となるように形成される。
なお、図3、図5では、突起部46b、46cは、周り方向L1と直交する断面形状が略台形状をなすものとして図示しているがこれに限らない。突起部46b、46cは、周り方向L1と直交する断面形状において、角部が曲部状に形成されてもよい。また、突起部46b、46cは、周り方向L1と直交する断面形状が略矩形状、略半円形状、略三角形状等に形成されてもよい。
以上で説明した端子付き電線100は、導体圧着部46が導体部W1に圧着され、被覆圧着部48が絶縁被覆部W2に圧着されることで、圧着端子1が電線Wの端末に圧着される。そして、端子付き電線100は、圧着端子1の電気接続部2に相手部材Tが電気的に接続される。ここでは、導体圧着部46は、第1基部41aと一対のバレル片部42、43とによって導体部W1を包んで圧着された状態で、一対のバレル片部42、43の先端42a、43aがそれぞれ当該導体部W1に接触することでBクリンプを構成する。そして、導体圧着部46は、導体部W1との凝着部位46dを挟んで一対で設けられ導体部W1側に向けて突出して形成される突出部46b、46cが、導体部W1の軸線Cの周り方向L1に沿って、一方のバレル片部42の先端42aから第1基部41aを介して他方のバレル片部43の先端43aに渡って延在する。この構成により、圧着端子1は、一対で設けられる突起部46b、46cによって、導体部W1の軸線Cの周り方向L1に沿って当該導体部W1を囲うことができる。
ここで、導体部W1は、上述したように、金属製の素線を束にしたものであることから、図7に示すように、外周面側において束ねた素線間に微細な隙間W1bが形成される。このため、端子付き電線100は、図8に示すように、圧着後の圧着端子1の導体圧着部46と導体部W1との間にも当該隙間W1bが形成された部位が生じる場合がある。この場合に、端子付き電線100は、図9に矢印Fで示すように、水(塩水等)が当該隙間W1bを介して毛細管現象によって凝着部位46d(図3等も参照)側に浸入しようとする場合がある。
これに対して、本実施形態の圧着端子1は、例えば、図9に示すように、導体部W1側に突出し当該導体部W1を囲う突起部46bが当該隙間W1bを埋めることで、当該隙間W1bを介して凝着部位46d側に浸入しようとする水を規制することができる。図示しないが突起部46c側についても同様である。この構成により、端子付き電線100は、導体圧着部46と導体部W1との凝着部位46d側に浸入しようとする水を一対の突起部46b、46cによって止水することができる。
この結果、端子付き電線100は、適正な止水性能を確保することができる。これにより、端子付き電線100は、例えば、適正な防食性能を確保することができる。例えば、端子付き電線100は、導体部W1の材料がアルミニウム又はアルミニウム合金、圧着端子1の材料が銅又は銅合金である場合、両者の間に水(塩水等)が浸入するとイオン化傾向の違いによって導体部W1が腐食(ガルバニック腐食)してしまうおそれがある。これに対して、端子付き電線100は、上記のように水の浸入が規制されることで、凝着部位46dにおいて当該腐食の発生を抑制することができる。この結果、端子付き電線100は、例えば、圧着端子1と導体部W1との間で抵抗が上昇することを抑制することができる。ここでは、端子付き電線100は、例えば、圧着端子1の電線Wへの圧着工程後に別処理を加えることなく、上記のように圧着端子1単体で止水性能、防食性能を向上することができるので、例えば、製造コストを抑制することができる。
ここでは、端子付き電線100は、上記のように、突起部46b、46cが周り方向L1に沿って、一方のバレル片部42の先端42aから第1基部41aを介して他方のバレル片部43の先端43aに渡って延在する。この結果、端子付き電線100は、Bクリンプを構成する導体圧着部46において、上記のように適正な止水性能を確保することができる。
なお、上述した突起部46b、46cは、導体圧着部46の第1基部41a等において剛性を高める部位としても機能する。これにより、圧着端子1は、電線Wへの圧着後にバレル片部42、43が第1基部41aを基点として開くように変形することを抑制することもでき、接続信頼性を向上することもできる。
なお、上述した本発明の実施形態に係る端子付き電線は、上述した実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲で種々の変更が可能である。
以上の説明では、突起部46b、46cは、導体部W1側への突出量が周り方向L1に沿って略均一となるように形成されるものとして説明したがこれに限らない。図10、図11に示す変形例に係る端子付き電線200が備える圧着端子201は、導体圧着部46が突起部46b、46cにかえて突起部246b、246cを有する点で上述した圧着端子1と異なる。端子付き電線200、圧着端子201のその他の構成は、上述の端子付き電線100、圧着端子1と略同様の構成である。
本変形例に係る突起部246b、246cは、導体部W1側への突出量が周り方向L1の位置に応じて異なる点で上述した突起部46b、46cと異なる。突起部246b、246cのその他の構成は、上述の突起部46b、46cと略同様の構成である。
例えば、突起部246cは、図10、図11に示すように、第1基部41aに位置する部位246caと、バレル片部42、43に位置する部位246cb、246ccとで導体部W1側への突出量が相互に異なる。ここで、第1基部41aに位置する部位246caは、圧着端子201の圧着後の状態において、導体部W1を載置する底面区間Hに相当する部位である(図6も参照)。突起部246cは、部位246caの導体部W1側への突出量が部位246cb、246ccの導体部W1側への突出量と比較して相対的に大きい。つまり言い換えれば、突起部246cは、部位246cb、246ccの導体部W1側への突出量が部位246caの導体部W1側への突出量と比較して相対的に小さい。ここでは、部位246caにおける導体部W1側への突出量は、周り方向L1に沿って略均一である。同様に、部位246cb、246ccにおける導体部W1側への突出量も周り方向L1に沿って略均一である。そして、突起部246cは、部位246caと部位246cb、246ccとの境界に段差が形成されている。
突起部246bも、突起部246cと同様に、第1基部に41aに位置する部位246baの導体部W1側への突出量が相対的に大きく、バレル片部42、43に位置する部位246bb、246bcの導体部W1側への突出量が相対的に小さい。ここでは、突起部246bと突起部246cとは、部位246baの突出量と部位246caの突出量とが略同等になるように形成される。同様に、突起部246bと突起部246cとは、部位246bb、246bcの突出量と部位246cb、246ccの突出量とが略同等になるように形成される。
上記のように構成される端子付き電線200は、導体圧着部46の突起部246b、246cにおいて、圧着後に底面区間Hを構成する部位246ba、246caの導体部W1側への突出量を相対的に大きくすることができる。この構成により、端子付き電線200は、水が浸入し易い傾向にある底面区間Hにおいて突起部246b、246cの部位246ba、246caによって確実に止水することができる。一方、端子付き電線200は、導体圧着部46の突起部246b、246cにおいて、圧着後に底面区間H以外の区間を構成する部位246bb、246bc、246cb、246cの導体部W1側への突出量を相対的に小さく抑制することができる。この構成により、端子付き電線200は、導体圧着部46を導体部W1に圧着した際に、突起部246b、246cが当該導体圧着部46の圧縮率に与える影響を最小限に抑制することができる。言い換えれば、端子付き電線200は、部位246ba、246caの突出量を大きくし止水性能を向上したことによる背反を、部位246bb、246bc、246cb、246cの突出量を相対的に小さくすることで解消することができる。この結果、端子付き電線200は、適正な止水性能の確保と、適正な接続信頼性の確保とを両立することができる。
なお、上述した突起部246b、246cは、導体部W1側への突出量が段階的に変化するものに限らず、傾斜状に徐々に変化するように形成されたものであってもよい。また、上述した突起部46b、246bと突起部46c、246cとは、導体部W1側への突出量が相互に異なっていてもよい。
なお、以上で説明した導体圧着部46は、上述したBクリンプ形式に限らない。図12に示す参考例に係る端子付き電線300が備える圧着端子301は、導体圧着部46にかえて導体圧着部346を含んで構成される点で上述した圧着端子1と異なる。端子付き電線300、圧着端子301のその他の構成は、上述の端子付き電線100、圧着端子1と略同様の構成である。導体圧着部346は、バレル片部43にかえてバレル片部343を含んで構成される点で上述した導体圧着部46と異なる。
本参考例に係る導体圧着部346は、例えば、一対のバレル片部42、343が電線Wに対して巻き付けられて加締められ、圧着された状態で、互いに重なり合う(オーバーラップする)ように構成される。この場合、一対のバレル片部42、343は、第1基部41a側の根元から先端42a、343aまでの長さに関し、バレル片部343の長さがバレル片部42の長さよりも長く形成される。そして、導体圧着部346は、バレル片部343がバレル片部42の外側に位置するようにして互いに重なり合って導体部W1に圧着される。
この場合、突起部46b、46cは、周り方向L1に沿って、一方のバレル片部42の先端42aから第1基部41aを介して他方のバレル片部343の中腹位置に渡って延在する。つまりここでは、突起部46b、46cは、バレル片部343の先端343aには到達しておらず、当該バレル片部343においてバレル片部42の外側に重なる部分には形成されていない。
この場合であっても、端子付き電線300は、突起部46b、46cを軸線Cの周り方向L1に沿って確実に導体部W1を囲うように設けることができる。この結果、端子付き電線300は、オーバーラップ形式の導体圧着部346において、上記のように適正な止水性能を確保することができる。
以上の説明では、端子付き電線100、200、300は、例えば、車両等に使用されるワイヤハーネス等に適用されるものとして説明したがこれに限らない。
本実施形態に係る端子付き電線は、以上で説明した実施形態、変形例の構成要素を適宜組み合わせることで構成してもよい。
1、201、301 圧着端子
2 電気接続部
3 連結部
4 電線圧着部
41 基部
41a 第1基部
41b 第2基部
41c 第3基部
42、43、44、45、343 バレル片部
42a、43a、343a 先端
46d 凝着部位
46、346 導体圧着部
46a セレーション
46b、46c、246b、246c 突起部
47 中間部
48 被覆圧着部
100、200、300 端子付き電線
246ba、246ca 基部に位置する部位
246bb、246bc、246cb、246cc バレル片部に位置する部位
C 軸線
H 底面区間
L1 周り方向
T 相手部材
W 電線
W1 導体部
W1a 中間露出部
W1b 隙間
W2 絶縁被覆部
X 軸線方向
Y 幅方向
Z 高さ方向

Claims (2)

  1. 絶縁性を有する絶縁被覆部で導電性を有する導体部を被覆した電線と、
    前記絶縁被覆部の端末から露出する前記導体部に対して圧着される導体圧着部を含む圧着端子とを備え、
    前記導体圧着部は、前記導体部の軸線に沿う軸線方向に沿って延在する基部、及び、前記基部から前記軸線方向と交差する交差方向の両側にそれぞれ延びる一対のバレル部を含み、前記基部と前記一対のバレル片部とによって前記導体部を包んで圧着された状態で、前記一対のバレル片部の先端がそれぞれ当該導体部に接触しており、
    さらに、前記導体圧着部は、前記軸線方向に対して、前記導体部との凝着部位を挟んで一対で設けられ、前記導体部側に向けて突出して形成され、前記軸線の周り方向に沿って、一方の前記バレル片部の先端から前記基部を介して他方の前記バレル片部の先端に渡って延在する突起部を有することを特徴とする、
    端子付き電線。
  2. 前記突起部は、前記基部に位置する部位の前記導体部側への突出量が相対的に大きく、前記バレル片部に位置する部位の前記導体部側への突出量が相対的に小さい、
    請求項1に記載の端子付き電線。
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