JP2024068736A - 端子付き電線 - Google Patents

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Abstract

【課題】適正な導通性能を確保することができる端子付き電線を提供することを目的とする。【解決手段】端子付き電線100は、絶縁被覆部W2で導体部W1を被覆した電線Wと、相手部材Tと電気的に接続される電気接続部2、前記絶縁被覆部W2の端末から露出する前記導体部W1に対して圧着される導体圧着部46、及び、前記絶縁被覆部W2に対して圧着される被覆圧着部48を含む圧着端子1と、を備え、前記圧着端子1は、母材10によって前記電気接続部2、前記導体圧着部46、及び、前記被覆圧着部48が一体で形成され、少なくとも前記導体圧着部の内面にメッキ11が施され、前記メッキ11は、前記導体部W1と当接する外層12と、前記外層12よりも硬質の材料によって構成され前記外層12と前記母材10との間に介在される内層13と、を含み、前記外層12の厚さt1は、0.1μm以上1μm以下であることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、端子付き電線に関する。
従来の端子付き電線に関する技術として、例えば、特許文献1には、電線と、電線の導体部に対して圧着される導体圧着部に微小凹凸が設けられた圧着端子と、を備えた端子付き電線が開示されている。この特許文献1では、プレス加工によって導体圧着部に微小凹凸が形成され、その後、導体圧着部における微小凹凸の表面にアルミニウム系金属の薄膜表面層が施されている。
特開2017-33776号公報
ところで、上述した特許文献1に記載の端子付き電線は、例えば、より適正な導通性能の確保の点で更なる改善の余地がある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、より適正に導通性能を確保することができる端子付き電線を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る端子付き電線は、絶縁性を有する絶縁被覆部で導電性を有する導体部を被覆した電線と、相手部材と電気的に接続される電気接続部、前記絶縁被覆部の端末から露出する前記導体部に対して圧着される導体圧着部、及び、前記絶縁被覆部に対して圧着される被覆圧着部を含む圧着端子と、を備え、前記圧着端子は、母材によって前記電気接続部、前記導体圧着部、及び、前記被覆圧着部が一体で形成され、少なくとも前記導体圧着部の内面にメッキが施され、前記メッキは、前記導体部と当接する外層と、前記外層よりも硬質の材料によって構成され前記外層と前記母材との間に介在される内層と、を含み、前記外層の厚さは、0.1μm以上1μm以下であることを特徴とする。
本発明に係る端子付き電線は、導体圧着部が導体部に圧着され、被覆圧着部が絶縁被覆部に圧着されることで、圧着端子が電線の端末に圧着される。そして、端子付き電線は、圧着端子の電気接続部に相手部材が電気的に接続される。このような構成において、圧着端子は、母材によって電気接続部、導体圧着部、及び、被覆圧着部が一体で形成され、少なくとも導体圧着部の内面にメッキが施される。そして、メッキは、導体部と当接する外層と、外層よりも硬質の材料によって構成され外層と母材との間に介在される内層と、を含み、外層の厚さは、0.1μm以上1μm以下である。このため、圧着端子は、0.1μm以上1μm以下に設定された外層によって当該外層の厚さをより薄くして内層による影響を電線側に与えやすくなり、ひいては外層よりも硬質な内層で電線側の導体部の表面に設けられうる酸化被膜を少なくとも部分的に破壊し易くすることができる。この結果、端子付き電線は、適正な導通性能を確保することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態に係る端子付き電線の例示的な斜視図である。 図2は、実施形態に係る端子付き電線の例示的な分解斜視図である。 図3は、実施形態に係る端子付き電線の導体圧着部の例示的な断面図である。 図4は、実施形態に係る端子付き電線の導体圧着部及び導体部の例示的な断面図である。 図5は、実施形態に係る端子付き電線の評価結果を説明する例示的な表である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1は、実施形態に係る端子付き電線100の斜視図であり、図2は、端子付き電線100の分解斜視図である。図1、図2に示される本実施形態に係る端子付き電線100は、車両に使用されるワイヤハーネス等に適用されるものである。ここで、ワイヤハーネスは、例えば、車両に搭載される各装置間の接続のために、電源供給や信号通信に用いられる複数の電線Wを束にして集合部品とし、コネクタ等で複数の電線Wを各装置に接続するようにしたものである。
本実施形態の端子付き電線100は、電線Wと、当該電線Wの端末に圧着された圧着端子1と、を備える。そして、本実施形態の端子付き電線100は、圧着端子1を構成する母材10の内面10aにメッキ11を施すと共に、当該メッキ11の膜形成を工夫することにより、適正な導通性能の確保を図ったものである。以下、各図を参照して端子付き電線100の各構成について詳細に説明する。
なお、以下の説明では、互いに交差する第1方向、第2方向、及び、第3方向のうち、第1方向を「軸線方向X」といい、第2方向を「幅方向Y」といい、第3方向を「高さ方向Z」という。ここでは、軸線方向Xと幅方向Yと高さ方向Zとは、相互に略直交する。軸線方向Xは、典型的には、圧着端子1が設けられる電線Wの軸線Cに沿う方向、当該電線Wが延在する延在方向、圧着端子1と相手部材Tとの挿抜方向等に相当する。幅方向Yと高さ方向Zとは、軸線方向Xと交差する交差方向に相当する。また、以下の説明で用いる各方向は、特に断りのない限り、各部が相互に組み付けられた状態での方向を表すものとする。
電線Wは、例えば、導電性を有する線状の導体部W1と、当該導体部W1の外側を覆う絶縁性を有する絶縁被覆部W2と、を含んで構成される。電線Wは、絶縁被覆部W2で導体部W1を被覆した絶縁電線である。本実施形態の導体部W1は、導電性を有する金属素線を複数束ねた芯線であるが、当該複数の金属素線を撚り合わせた撚り芯線であってもよい。
絶縁被覆部W2は、導体部W1の外周側を被覆する電線被覆である。絶縁被覆部W2は、例えば、絶縁性の樹脂材料(PPやPVC、架橋PE等。耐摩耗性や耐薬品性、耐熱性等に配慮して適宜選定される。)等を押出成形することによって形成される。電線Wは、軸線Cに沿って線状に延在し、延在方向(軸線方向X)に対してほぼ同じ径で延びるように形成される。
また、電線Wは、導体部W1の断面形状(軸線方向Xと交差する方向の断面形状)が略円形状、絶縁被覆部W2の断面形状が略円環形状となっており、全体として略円形状の断面形状となっている。電線Wは、少なくとも導体部W1の一方の端末において、絶縁被覆部W2が剥ぎ取られており、当該導体部W1の一方の端末が絶縁被覆部W2から露出し、当該露出している導体部W1の端末に圧着端子1が設けられる。
圧着端子1は、電線Wが電気的に接続され、導電性を有する相手部材Tが接続される端子金具である。圧着端子1は、電気接続部2と、連結部3と、電線圧着部4と、を有する。電気接続部2と連結部3と電線圧着部4とは、全体が一体で導電性を有する金属部材によって構成される。
具体的には、圧着端子1は、一枚の板金を、電気接続部2、連結部3、電線圧着部4等の各部に対応した形状にあわせて打ち抜き加工、プレス加工、折り曲げ加工等の各種加工によって成形することで各部が立体的に一体で形成される。圧着端子1は、軸線方向Xに沿って一方側から他方側に向かって、電気接続部2、連結部3、電線圧着部4の順で並んで相互に連結される。
電気接続部2は、相手部材T(図1参照)と電気的に接続される部分である。本実施形態の相手部材Tは、例えば、相手側端子である。すなわち、本実施形態の電気接続部2は、相手部材Tである相手側端子に対して電気的に接続される端子接続部として構成される。電気接続部2は、雄型の端子形状であってもよいし、雌型の端子形状であってもよい。
本実施形態では、電気接続部2は、雌型の端子形状として図示しており、雄型の端子形状の相手部材Tと電気的に接続される。なお、相手部材Tは、相手側端子でなくてもよく、例えば、アース部材等の種々の導電性の部材であってもよい。この場合、電気接続部2は、例えば、相手部材であるアース部材等に締結されるいわゆる丸形端子(LA端子)形状であってもよい。
連結部3は、電気接続部2と電線圧着部4との間に介在し、当該電気接続部2と電線圧着部4とを連結する部分である。圧着端子1は、電気接続部2と電線圧着部4とが連結部3を介して電気的に接続され、電線圧着部4を介して電気接続部2と電線Wの導体部W1とが電気的に接続され導通される。
電線圧着部4は、電線Wが接続され、当該電線Wの端末と圧着端子1とを電気的に接続する部分である。電線圧着部4は、電線Wの端末に加締められ圧着される。電線圧着部4は、基部41、及び、二組の一対のバレル片部42、43、44、45を含んで構成される。電線圧着部4は、基部41と二組の一対のバレル片部42、43、44、45とによって電線Wに対して加締められ圧着される。
さらに言えば、電線圧着部4は、基部41、及び、二組の一対のバレル片部42、43、44、45によって、導体圧着部46、中間部47、及び、被覆圧着部48が構成される。言い換えれば、電線圧着部4は、基部41、及び、二組の一対のバレル片部42、43、44、45によって構成される導体圧着部46、中間部47、及び、被覆圧着部48を含んで構成される。
導体圧着部46は、基部41の一部、及び、一対のバレル片部42、43によって構成される。中間部47は、基部41の一部によって構成される。被覆圧着部48は、基部41の一部、及び、一対のバレル片部44、45によって構成される。電線圧着部4は、軸線方向Xに沿って電気接続部2側から反対側に向かって、導体圧着部46、中間部47、被覆圧着部48の順で並んで相互に連結される。
そして、本実施形態の電線圧着部4は、中間部47を介して一対のバレル片部42、43と一対のバレル片部44、45とが分断されたいわゆる別体バレル型の圧着部を構成する。具体的には、基部41は、軸線方向Xに沿って延在し、圧着端子1の圧着前の状態(図2参照)において、略U字状に形成された電線圧着部4の底壁となる部分である。基部41は、板厚方向が高さ方向Zに沿う板状に形成される。基部41は、圧着加工の際に電線Wの端部が載置される。基部41は、軸線方向Xの一方側に連結部3を介して電気接続部2が連結される。
また、基部41は、各部において幅方向Yの両端部が高さ方向Zに沿って立ち上がっている(図2参照)。基部41は、軸線方向Xに沿って、導体圧着部46、中間部47、及び、被覆圧着部48に渡って連続する。基部41は、軸線方向Xの一方の端部に電気接続部2が連結される。また、基部41は、圧着加工前の状態において、軸線方向Xの他方の端部にキャリアが連結されており、例えば、圧着加工時にキャリアから切断される。
一対のバレル片部42、43は、基部41の一部と共に導体圧着部46を構成する部分である。導体圧着部46は、電線圧着部4において軸線方向Xの一端側、ここでは、電気接続部2側に設けられ電線Wの導体部W1に対して加締められ圧着される部分である。さらに言えば、導体圧着部46は、導体部W1に対して加締められ圧着されることで、当該導体部W1と電気的に接続される部分である。
一対のバレル片部42、43は、導体圧着部46において基部41から幅方向Yの両側にそれぞれ帯状に延びて形成され、基部41との間に電線Wの導体部W1を包んで加締められ圧着される部分である。バレル片部42、43は、圧着加工前の状態において、U字状に形成された電線圧着部4の側壁となる部分である。バレル片部42は、基部41から幅方向Yの一方側に延び、バレル片部43は、基部41から幅方向Yの他方側に延びる。バレル片部42、43は、電線Wの導体部W1に対して加締められ圧着される前の状態(図2参照)では、基部41に対して曲げ加工が施され当該基部41とあわせて略U字状に成形されている。
本実施形態の一対のバレル片部42、43は、導体部W1に対して巻き付けられて加締められ、圧着された状態で、互いに重なり合わない(オーバーラップしない)ように基部41側の根元から先端までの長さが設定されている。導体圧着部46は、基部41、及び、一対のバレル片部42、43によって、一対のバレル片部42、43の間に配置された電線Wの導体部W1の外側を包んで導体部W1に対して加締められ圧着される。ここでは、一対のバレル片部42、43は、いわゆるBクリンプと称する加締め圧着がなされるものとして図示している。
導体圧着部46は、Bクリンプでは、基部41と一対のバレル片部42、43とによって導体部W1を包んで圧着された状態で、バレル片部42、43のそれぞれが基部41側に向けて折り曲げられた状態とされる。そして、導体圧着部46は、この状態で当該一対のバレル片部42、43の先端がそれぞれ導体部W1に接触して押しつけられるように加締められ圧着される。
一対のバレル片部44、45は、基部41の一部と共に被覆圧着部48を構成する部分である。被覆圧着部48は、電線圧着部4において軸線方向Xの他端側、ここでは、電気接続部2側とは反対側に設けられ電線Wの絶縁被覆部W2に対して加締められ圧着される部分である。
一対のバレル片部44、45は、被覆圧着部48において基部41から幅方向Yの両側にそれぞれ帯状に延びて形成され、基部41との間に電線Wの絶縁被覆部W2を包んで加締められ圧着される部分である。バレル片部44、45は、圧着加工前の状態において、U字状に形成された電線圧着部4の側壁となる部分である。バレル片部44は、基部41から幅方向Yの一方側に延び、バレル片部45は、基部41から幅方向Yの他方側に延びる。バレル片部44、45は、電線Wの絶縁被覆部W2に対して加締められ圧着される前の状態(図2参照)では、基部41に対して曲げ加工が施され当該基部41とあわせて略U字状に成形されている。
本実施形態の一対のバレル片部44、45は、絶縁被覆部W2に対して巻き付けられて加締められ、圧着された状態で、互いに重なり合わない(オーバーラップしない)ように基部41側の根元から先端までの長さが設定され、かつ、軸線方向Xにずらされて形成される。被覆圧着部48は、基部41、及び、一対のバレル片部44、45によって、一対のバレル片部44、45の間に配置された電線Wの絶縁被覆部W2の外側を包んで絶縁被覆部W2に対して加締められ圧着される。
電線圧着部4は、軸線方向Xに対して被覆圧着部48と導体圧着部46との間に中間部47が介在する。中間部47は、導体圧着部46と被覆圧着部48との間に介在し、当該導体圧着部46と被覆圧着部48とを連結する部分である。中間部47は、基部41によって構成され、当該基部41の軸線方向Xの一方側の端部に導体圧着部46が連結され、他方側の端部に被覆圧着部48が連結される。そして、中間部47は、導体部W1の一部が露出する部分を構成する。上述したように、バレル片部42、43とバレル片部44、45とは、それぞれ、互いの間に当該中間部47が介在することで相互に間隔をあけて分断して形成される。
上記のように構成された端子付き電線100は、導体圧着部46が導体部W1に圧着され、被覆圧着部48が絶縁被覆部W2に圧着されることで、圧着端子1が電線Wの端末に圧着される。そして、端子付き電線100は、圧着端子1の電気接続部2に相手部材Tが電気的に接続される。
そして、本実施形態の圧着端子1は、上記のような構成にあって、導電性を有する金属部材である母材10によって電気接続部2、連結部3、及び、電線圧着部4が一体で形成される。電線圧着部4は、上述したように、導体圧着部46、中間部47、及び、被覆圧着部48を含み、電線圧着部4においてはこれら導体圧着部46、中間部47、及び、被覆圧着部48が母材10によって一体で形成される。そして、圧着端子1は、例えば、母材10の導体圧着部46、中間部47、被覆圧着部48、及び、連結部3の内面10aにメッキ11が施されている。
図3は、実施形態に係る端子付き電線100の導体圧着部46の断面図であり、図4は、端子付き電線100の導体圧着部46及び導体部W1の断面図である。図3、図4に示されるように、本実施形態に係るメッキ11は、例えば、外層12と、内層13と、を含む多層構造を有している。外層12は、メッキ11のうち電線Wの導体部W1と当接する表面層を構成し、内層13は、外層12と母材10との間に介在される中間層を構成している。
ここで、本実施形態の電線Wにおいて、導体部W1は、アルミニウム(Al)又はアルミニウム合金によって構成される。つまり、本実施形態の導体部W1は、アルミニウム又はアルミニウム合金によって構成された金属素線を複数束ねた芯線である。一方、本実施形態の圧着端子1において、母材10は、銅(Cu)又は銅合金によって構成され、メッキ11の外層12は、銀(Ag)によって構成される。そして、メッキ11の内層13は、外層12を構成する銀(Ag)よりも硬質な材料、例えばニッケル(Ni)によって構成される。
その上で、本実施形態の圧着端子1では、外層12の厚さt1が、0.1μm以上1μm以下に設定されている。この構成により、外層12の厚さt1をより薄くして内層13による影響を電線W側に与えやすくし、ひいては外層12よりも硬質な内層13で電線W側の導体部W1の表面に設けられうる酸化被膜W1aを少なくとも部分的に破壊できるようにしている。外層12の厚さt1は、例えば、レーザセンサから外層12の表面12aに向けてラインレーザを照射し、その反射光から表面12aの断面形状を瞬時に取得するプロファイル測定器等によって測定可能である。なお、本実施形態では、内層13の厚さt2は、0.1μm以上5μm以下に設定されている。外層12の厚さt1および内層13の厚さt2は、高さ方向Zに沿った厚さである。
図5は、実施形態に係る端子付き電線100の評価結果を説明する表である。図5に示される評価結果は、試験片Aに対して、外層12の厚さt1が異なる二つの試験片Bをそれぞれ10Nの荷重で接触させ、接触抵抗を測定したものである。ここで、試験片Aは、アルミニウム(Al)によって構成された試験片であり、二つの試験片Bは、銀(Ag)によって構成された外層12およびニッケル(Ni)によって構成された内層13を含むメッキ11が施された試験片である。
図5に示される評価結果から明らかのように、外層12の厚さt1が20μmの試験片Bでは、試験片Aとの接触抵抗が1692.905mΩであったのに対し、外層12の厚さt1が1μmの試験片Bでは、試験片Aとの接触抵抗が85.185mΩであり、接触抵抗が著しく減少していることが解る。一方で、試験片Bの外層12の厚さt1が0.1μmを下回ると接触抵抗の減少値が飽和状態に達する。したがって、本実施形態では、外層12の厚さt1は、0.1μm以上1μm以下に設定されている。
以上のように、本実施形態の端子付き電線100では、導体圧着部46が導体部W1に圧着され、被覆圧着部48が絶縁被覆部W2に圧着されることで、圧着端子1が電線Wの端末に圧着される。そして、端子付き電線100は、圧着端子1の電気接続部2に相手部材Tが電気的に接続される。このような構成において、圧着端子1は、母材10によって電気接続部2、導体圧着部46、及び、被覆圧着部48が一体で形成され、少なくとも導体圧着部46の内面にメッキ11が施される。そして、メッキ11は、導体部W1と当接する外層12と、外層12よりも硬質の材料によって構成され外層12と母材10との間に介在される内層13と、を含み、外層12の厚さt1は、0.1μm以上1μm以下である。この構成により、圧着端子1は、0.1μm以上1μm以下に設定された外層12によって当該外層12の厚さt1をより薄くして内層13による影響を電線W側に与えやすくなり、ひいては外層12よりも硬質な内層13で電線W側の導体部W1の表面に設けられうる酸化被膜W1aを少なくとも部分的に破壊し易くすることができる。この結果、端子付き電線100は、適正な導通性能を確保することができる。
また、本実施形態の端子付き電線100では、導体部W1は、アルミニウム又はアルミニウム合金によって構成され、母材10は、銅又は銅合金によって構成され、外層12は、銀によって構成され、内層13は、ニッケルによって構成される。この構成により、端子付き電線100は、適正な導通性能を確保することができる圧着端子1および電線Wを実現することができる。
なお、導体圧着部46は、上述したBクリンプ形式に限らず、例えば、一対のバレル片部42、43が電線Wに対して巻き付けられて加締められ、圧着された状態で、互いに重なり合う(オーバーラップする)ように構成されてもよい。この場合、一対のバレル片部42、43は、基部41側の根元から先端までの長さに関し、一方の長さが他方の長さよりも長く形成される。同様に、被覆圧着部48は、一対のバレル片部44、45が電線Wに対して巻き付けられて加締められ、圧着された状態で、互いに重なり合う(オーバーラップする)ように構成されてもよい。
また、電線圧着部4は、中間部47を介して一対のバレル片部42、43と一対のバレル片部44、45とが分断されたいわゆる別体バレル型の圧着部を構成するものとして説明したがこれに限らない。電線圧着部4は、導体圧着部46、中間部47、被覆圧着部48において、一対のバレル片部が軸線方向Xに沿って連続し一体化されたいわゆる一体バレル型の圧着部を構成してもよい。
また、端子付き電線100は、例えば、車両等に使用されるワイヤハーネス等に適用されるものとして説明したがこれに限らない。
以上、本発明の実施形態が例示されたが、上記実施形態は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成や、形状、等のスペック(構造や、種類、方向、形式、大きさ、長さ、幅、厚さ、高さ、数、配置、位置、材質等)は、適宜に変更して実施することができる。
1 圧着端子
2 電気接続部
10 母材
10a 内面
11 メッキ
12 外層
13 内層
46 導体圧着部
48 被覆圧着部
100 端子付き電線
T 相手部材
t1 厚さ
W 電線
W1 導体部
W2 絶縁被覆部

Claims (2)

  1. 絶縁性を有する絶縁被覆部で導電性を有する導体部を被覆した電線と、
    相手部材と電気的に接続される電気接続部、前記絶縁被覆部の端末から露出する前記導体部に対して圧着される導体圧着部、及び、前記絶縁被覆部に対して圧着される被覆圧着部を含む圧着端子と、を備え、
    前記圧着端子は、母材によって前記電気接続部、前記導体圧着部、及び、前記被覆圧着部が一体で形成され、少なくとも前記導体圧着部の内面にメッキが施され、
    前記メッキは、前記導体部と当接する外層と、前記外層よりも硬質の材料によって構成され前記外層と前記母材との間に介在される内層と、を含み、
    前記外層の厚さは、0.1μm以上1μm以下であることを特徴とする、端子付き電線。
  2. 前記導体部は、アルミニウム又はアルミニウム合金によって構成され、
    前記母材は、銅又は銅合金によって構成され、
    前記外層は、銀によって構成され、
    前記内層は、ニッケルによって構成されることを特徴とする、
    請求項1に記載の端子付き電線。
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