JP2021004541A - 鉄筋コンクリート構造物を部分解体する方法 - Google Patents

鉄筋コンクリート構造物を部分解体する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】定常的な騒音を抑制し、良好な作業効率かつ低コストで、既設の鉄筋が破砕面から突出するように、鉄筋コンクリート構造物を部分解体する方法を提供する。【解決手段】鉄筋コンクリート床版2の橋幅方向の端部を横主筋6を残した状態で解体するため、橋軸方向に延在する列に沿って複数の装薬孔12を鉄筋コンクリート床版2の上面から下方に向かって削孔する。装薬孔12には起爆材11が装薬される。装薬孔12は、各々の横主筋6を挟み、該横主筋6から互いに略等しい距離になるように配置される。同じ列の起爆材11は同時に起爆される。【選択図】図1

Description

本開示は、鉄筋コンクリート構造物を部分解体する方法、特に、互いに平行に延在する複数の鉄筋が破砕面から突出するように、鉄筋コンクリート構造物を部分解体する方法に関する。
橋梁のコンクリート床版を拡幅するため、既設の鉄筋に新設の鉄筋を継いで、拡幅部分にコンクリートを打設する場合がある。この時、継手を行うため、既設のコンクリートを部分的に解体し、既設の鉄筋を露出させることが求められる。このように鉄筋コンクリート構造物を部分解体する方法として、ブレーカーを用いる方法が周知である。また、特許文献1には、ウォータージェット工法を用いて、既設の鉄筋を切断せずにコンクリートを部分解体する方法が記載されている。また、特許文献2には、起爆材の起爆によって鉄筋を損傷させずにコンクリート表面を剥離する方法が記載されている。
特開2010−126897号公報 特開2018−168545号公報
しかしながら、ブレーカーによる方法は、定常騒音が発生して環境負荷が大きい(10m離れた地点で90dB(A)程度)、解体効率が低い、粉塵が発生する、苦渋作業のため作業員の確保が難しい、という問題があった。また、特許文献1に記載のウォータージェット工法は、定常騒音が発生して環境負荷が大きい(3m離れた地点で95dB(A)程度)、大量の水が必要で使用水の濁水処理も必要である、解体効率が低い、単位体積当たりの解体コストが割高である、という問題があった。また、特許文献2に記載の起爆材の起爆による方法は、コンクリートのかぶり部分をはつる方法であり、鉄筋の継手のために破砕面に対して既設の鉄筋を直交するように突出させたい場合には適用できなかった。
このような問題に鑑み、本発明は、定常的な騒音を抑制し、良好な作業効率かつ低コストで、既設の鉄筋が破砕面から突出するように、鉄筋コンクリート構造物を部分解体する方法を提供することを目的とする。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係る方法は、互いに平行に延在する複数の既設の鉄筋(6)が破砕面(10,10b)から突出するように、鉄筋コンクリート構造物(2)を部分解体する方法であって、前記鉄筋の位置を確認するステップ(ST1)と、前記鉄筋コンクリート構造物の表面に沿い、かつ前記鉄筋の延在方向に直交する方向に延びる1つ以上の列に沿って、複数の装薬孔(12)を削孔するステップ(ST4)と、前記装薬孔に起爆材(11)を装薬するステップ(ST5)と、少なくとも互いに同じ前記列に配置された前記起爆材を同時に起爆するステップ(ST9)とを備え、各々の前記鉄筋に対して、該鉄筋を挟んで互いに隣り合う2つの前記装薬孔は、該鉄筋から互いに略等しい距離に配置されたことを特徴とする。ここで「略等しい距離」とは、コンクリート構造物に配置された他の鉄筋等の埋設された障害物を避けるために削孔位置をずらす程度の、「等しい距離」からずれた範囲を含むことを意味する。
この構成によれば、起爆材の起爆による瞬間的な騒音は発生するが、定常的な大きな騒音は発生しない。また、鉄筋を挟むように2つの装薬孔を互いに略等しい距離に配置することにより、破砕されたコンクリートが鉄筋から剥離するため、鉄筋を損傷させずに破砕ガラを容易に除去でき、作業効率が向上して、コストが低減される。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係る方法は、上記構成において、前記起爆材の起爆距離(w)が互いに隣接する前記鉄筋間の距離(a)以上の場合、前記装薬孔は、互いに隣接する前記鉄筋間の略中央に配置されることを特徴とする。ここで「略中央」とは、コンクリート構造物に配置された他の鉄筋等の埋設された障害物を避けるために中央からずれた位置を含むことを意味する。
この構成によれば、効率的に装薬孔及び起爆材を配置でき、材料コスト及び施工コストを抑制できる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係る方法は、上記の第1の構成において、前記起爆材の起爆距離(w)が互いに隣接する前記鉄筋間の距離(a)よりも小さい場合、前記装薬孔は、各々の前記鉄筋に対して各前記列に2つずつ、該鉄筋を挟むように、該鉄筋から互いに略等しくかつ前記起爆距離の1/2よりも小さい距離(d)の位置に設けられることを特徴とする。
この構成によれば、鉄筋間隔が広い場合でも、鉄筋コンクリート構造物を部分解体できる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係る方法は、上記構成において、互いに隣接する前記鉄筋間の互いに同一の前記列に設けられた2つの前記装薬孔間の距離が、前記起爆距離よりも大きい場合、前記装薬孔を削孔するステップは、該2つの前記装薬孔間の中央に、追加の装薬孔(13)又は空孔(14)を削孔することを含み、前記追加の装薬孔を設けた場合は、前記装薬するステップは、前記追加の装薬孔に前記起爆材を装薬することを含み、前記起爆するステップは、少なくとも互いに同じ前記列に配置された前記起爆材を同時に起爆することを含むことを特徴とする。
この構成によれば、更に鉄筋間隔が広い場合でも、鉄筋コンクリート構造物を部分解体できる。
本発明の少なくともいくつかの実施形態に係る方法は、上記構成の何れかにおいて、飛散防止養生を行うステップ(ST7)を更に備え、前記列は2つ以上設けられ、前記起爆するステップは、解体区間の端部側に配置された前記列の前記起爆材から順に前記列ごとに行われ、2回目以降の前記起爆するステップのために実施される前記飛散防止養生を行うステップは、前記鉄筋コンクリート構造物の解体済みの部分を補完するようにサンドバック(17)を配置することを含むことを特徴とする。
この構成によれば、解体済みの部分を補完するように配置されるサンドバック以外は、1回目の起爆に使用した飛散防止養生の構成を利用できるため、効率的に飛散防止養生を行える。また、鉄筋コンクリート構造物の解体済みのコンクリート部分を補完するようにサンドバックを配置することによって、鉄筋の露出した部分の周りがサンドバックで充填されるため、起爆に伴う鉄筋の露出した部分の変形を防止できる。
本発明によれば、良好な作業効率かつ低コストで、既設の鉄筋が破砕面から突出するように、鉄筋コンクリート構造物を部分解体する方法を提供できる。
第1実施形態に係る方法が適用されるコンクリート構造物を示す図(A:B図のA−A断面図、B:平面図) 図1(B)のII−II断面図 第1実施形態に係る方法を示すフローチャート 第2実施形態に係る方法が適用されるコンクリート構造物を示す図(A:平面図、B:A図のB−B断面図) 第2実施形態に係る方法が適用されるコンクリート構造物及び飛散防止・防音養生を示す断面図(A:第1回起爆前の状態、B:第2回起爆前の状態)
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1〜図3は、鉄筋コンクリート構造物として橋梁1の鉄筋コンクリート床版2を例にして、第1実施形態に係る方法を説明する図である。
橋梁1は、下部工(図示せず)に支持されたH形鋼を含む主桁3と、主桁3に支持された鉄筋コンクリート床版2とを備える。主桁3を構成するH形鋼のフランジの上面からジベル4が突出して、鉄筋コンクリート床版2内に埋設されている。
鉄筋コンクリート床版2は、橋軸方向に延在する複数の縦主筋5と、橋幅方向に延在する複数の横主筋6と、縦主筋5及び横主筋6を埋設するコンクリート部分7とを含む。第1実施形態に係る鉄筋コンクリート床版2は、将来的に拡幅することを予定して設計及び施工されており、横主筋6の端部が鉄筋コンクリート床版2の橋幅方向の端面の近傍まで延在している。鉄筋コンクリート床版2は、橋幅方向の端部であってコンクリートが解体されるべき区間である解体区間8と、既設のコンクリートが残置されるべき残置区間9とを含み、以下、解体区間8と残置区間9との境界面を破砕面10と記す。なお、破砕面10は、設計上又は仮想上、平面として扱うが、部分解体後の実際の破砕面10は凹凸を有する。例えば、「破砕面10に直交する」とは、実際の破砕面10に近似する平面に直交することを意味する。
まず、装薬計画を作成する。鉄筋コンクリート床版2の構造図及び配筋図に基づき、起爆材11を選定し、各装薬孔12への装薬量を決定するとともに、基本装薬パターンを設計する。基本装薬パターンは、起爆材11の起爆距離(抵抗線長)w、互いに隣接する横主筋6間の距離aに基づき決定する。第1実施形態では、解体区間8の幅(橋幅方向の長さ)が起爆距離w以下であるため、装薬孔12は、破砕面10に沿って1列に並ぶように配置される。また、解体区間8の厚さは、起爆距離w以下である。なお、起爆距離wは、使用する起爆材11が自由表面にひび割れを生成することのできる距離を意味し、起爆材11の種類や量ごとに指定されている。
また、起爆距離wが互いに隣接する横主筋6間の距離以上(w≧a)の場合、装薬孔12は、互いに隣接する横主筋6間の中央に配置される(図1及び図2(A))。従って、横主筋6から装薬孔12までの距離dは、互いに隣接する横主筋6間の距離aの1/2となる。
また、起爆距離wが互いに隣接する横主筋6間の距離aよりも小さい(w<a)場合、1列中の装薬孔12は、各々の横主筋6に対して2つずつ、横主筋6を挟むように、その横主筋6から互いに略等しくかつ起爆距離wの1/2よりも小さい距離dの位置に設けられる(図2(B))。更に、互いに隣接する横主筋6間に設けられた2つの装薬孔12間の距離(a−2d)が、起爆距離wよりも大きい場合、その2つの装薬孔12間の中央に、追加の装薬孔13(図2(C))又は空孔14(図2(D))を設ける。なお、装薬孔12から追加の装薬孔13又は空孔14までの距離が起爆距離wよりも大きくなる場合は、起爆材11の種類や量を選定し直す。
次に、装薬計画に基づき、現地において鉄筋コンクリート床版2の部分解体を実施する。現地においては、まず、実際の横主筋6の位置が配筋図上での横主筋6の位置と異なる可能性があるため、電磁レーダー法、電磁誘導法又はX線透過撮影法等の公知の鉄筋探査手段により実際の横主筋6の位置を探査する(ST1)。横主筋6の実際の位置に応じて、また、配筋図に示されていない他の鉄筋等の障害物を避けるように、基本装薬パターンから装薬孔12の位置を修正して、実施装薬パターンを設計する(ST2)。
次に、装薬位置をマーキングし(ST3)、マーキングに従い、ハンドドリル等の工具により装薬孔12を削孔する(ST4)。必要に応じて追加の装薬孔13又は空孔14も削孔する。装薬孔12は、鉄筋コンクリート床版2の上面から下方に向かって削孔される有底孔であり、その深さは、起爆材11を解体区間8の厚さの中央に配置できるように、解体区間8の厚さの1/2よりも起爆材11の長さの1/2だけ深いことが好ましい。また装薬孔12は、解体区間8の上面に沿って横主筋6の延在方向に直交する方向に1列に並ぶように設けられる。図1及び図2(A)に示す例ででは、装薬孔12は、原則として、互いに等間隔に、互いに隣り合う横主筋6の中央に配置されるが、本来、装薬孔12を設けるべき位置に他の鉄筋等の障害物がある場合は、その障害物を避けて配置される。
次に、装薬孔12に、起爆材11を装薬する(ST5)。起爆材11として、火薬や放電破砕材を使用できる。起爆材11は、厚さ方向において、解体区間8の厚さの中央に配置される。装薬孔12内の起爆材11の上に填塞材15を充填し(ST6)、起爆によって破壊されるべき箇所を耐爆性シート16、サンドバック17、ウエイトマット18、ガラスウールシート19、防音シート20及びコンクリートパネル22(図5参照)等で覆う飛散防止及び防音養生を行う(ST7)。
作業員が起爆箇所周辺から退避したことを確認し、起爆を実施することをアナウンスして(ST8)、破砕面10に沿って1列に並んでいる起爆材11を同時に起爆する(ST9)。起爆によって、破砕面10に沿ったひび割れが生じ、解体区間8のコンクリートが破砕される。起爆後の安全確認を行い、飛散防止及び防音養生を撤去し(ST10)、破砕ガラを撤去する(ST11)。
理論的に拘束されるものではないが、解体区間8のコンクリートが破砕される理由は、以下のように説明できる。起爆材11の起爆による応力波は、圧縮波である。圧縮波が、自由表面や鉄筋で反射されると引張波となり、引張波が衝突することによりコンクリートに引張力が加わりコンクリートが破砕される。本実施形態では、互いに隣り合う横主筋6で反射された応力波が互いに衝突するとともに、解体区間8のコンクリート部分7の上面及び下面で反射した応力波が互いに衝突することによりコンクリートが破砕される。本実施形態では、互いに隣り合う横主筋6間の距離aが起爆距離w以下であって装薬孔12(起爆材11)が互いに隣り合う横主筋6の中央に配置されたこと、及び、解体区間8の厚さが起爆距離w以下であって起爆材11がその厚さの中央に配置されたことによって、応力波が衝突するまでに移動する距離は、起爆距離w以下となり、コンクリートが破砕される。
また、残置区間9においては、破砕面10から見て残置区間9は十分な奥行きがあるため、起爆による応力波は、反射して互いに衝突するまでに減衰するため、コンクリートを破壊しない。そのため、残置区間9においては、既設のコンクリート部分7が残存する。
また、起爆による応力波が横主筋6等の鉄筋を通過せず、また、1本の横主筋6を挟んで橋軸方向に略等距離に起爆材11が配置されるため、横主筋6間を結ぶ水平なひび割れ面が形成されて、横主筋6に付着したコンクリートが剥離する。このように、所定の区間でコンクリートが破砕されるとともに、コンクリートが横主筋6から剥離するため、横主筋6に変形等の損傷を与えることなくコンクリートを容易に除去できる。また、横主筋6の解体区間8に延在する部分は、破砕面10に対して直交するように突出して損傷せずにコンクリートから露出するため、拡幅部分の新設の主筋に継がれることにより、鉄筋コンクリート床版2の拡幅後においても主筋として使用できる。
本実施形態の方法によれば、起爆の瞬間に騒音が発生するが、この騒音はブレーカーやウォータージェット工法のように定常的に発生するものではないため、環境負荷を低減できる。起爆によって所定の範囲のコンクリートが破砕されるため、解体効率が高く、濁水処理等が不要であるため単位体積あたりの解体コストを抑制でき、苦渋作業が軽減される。
次に、図4及び図5を参照して、第2実施形態に係る鉄筋コンクリート床版2を部分解体する方法を説明する。説明に当たって、第1実施形態と共通する構成は、同じ符号を付し、その説明を省略する。
第2実施形態に係る鉄筋コンクリート床版2は、解体区間8の幅及び厚さが、起爆距離wよりも長い。第2実施形態に係る鉄筋コンクリート床版2は、既設の壁高欄を設置するための壁高欄基礎部24を含み、壁高欄基礎部24よりも橋幅方向の外側の部分が解体区間8である。
第2実施形態では、1回の起爆材11の起爆で破砕するコンクリートの厚さが起爆距離以下となるように、鉄筋コンクリート床版2の解体区間8の上面及び下面に平行に、橋幅方向の端面からコンクリートカッター等によりスリット23を設けている。スリット23の深さは解体区間8の幅に等しい。スリット23によって新たな自由表面が形成され、図4及び図5に示す例では、起爆材11が、解体区間8における鉄筋コンクリート床版2の上面とスリット23との中央に配置され、起爆材11の起爆によって生じる応力波は、この鉄筋コンクリート床版2の上面と、スリット23を画成する互いに上下に対向する面の上側の面とで反射する。
また、橋幅方向において、鉄筋コンクリート床版2の端面から最も近いに位置する起爆材11までの距離、及び互いに隣接する起爆材11間の距離が、起爆距離w以下になるように、装薬孔12及び起爆材11は配置される。なお、橋幅方向において、空孔14(図2参照)と装薬孔12とを交互に配置してもよい。
また、装薬孔12及び起爆材11は、橋軸方向に列をなすように設けられる。図示する例では、橋軸方向に延在する列は2列であるが、解体区間8の幅及び起爆材11の起爆距離wに応じて3列以上に変更してもよい。橋軸方向において互いに同じ列に配置された起爆材11は、同時に起爆される。橋軸方向において互いに異なる列に配置された起爆材11は、同時に起爆してもよいが、端部から順に起爆することが好ましい(図中、1回目の起爆で生じる、残存部分と解体済み部分との横主筋6に直交する面の境界を第1破砕面10aとして示し、2回目の起爆で生じる残存部分と解体済み部分との横主筋6に直交する面の境界を第2破砕面10bとして示す)。端部のコンクリートを破砕することで、第1破砕面10aから突出する横主筋6の位置を目視で確認でき、端部から2列目以降の装薬孔12の削孔位置を目視で確認した横主筋6の位置に基づいて決めることができる。また、端部から順に起爆材11を起爆した方が、同時又は内側から起爆した場合に比べて破砕ガラの除去が容易になる。
図5を参照して、飛散防止及び防音養生について説明する。図5(A)に示すように、最も橋幅方向の端部に位置する起爆材11を起爆する場合、解体される部分及びその周辺の上面及び端面を耐爆性シート16で覆い、該上面において耐爆性シート16の上にサンドバック17を敷き詰め、該上面及び端面において耐爆性シート16及びサンドバック17をウエイトマット18で覆い、該上面においてウエイトマット18をガラスウールシート19で覆い、該上面及び端面においてウエイトマット18及びガラスウールシート19を防音シート20で覆う。解体区間8の橋幅方向の外側には、防音シート20に近接する位置に、鋼管21で固定されたコンクリートパネル22が設けられている。なお、防音が不要であれば、防音シートの設置を省略してもよい。
図5(B)は、橋幅方向における最も端部に位置する起爆材11を起爆し、破砕ガラを除去した後、端部から2番目に位置する起爆材11を起爆するときの飛散防止及び防音養生を示す。鉄筋コンクリート床版2の解体済みの部分を補完するようにサンドバック17が配置され、耐爆性シート16の上に配置されるサンドバック17が新たに起爆される起爆材の上方に配置されるが、その他の構成は、図5(A)に示す構成と同様である。起爆によって生じるコンクリート片が、鉄筋コンクリート床版2の解体済みの部分を補完するようにサンドバック17を介して設置済みのコンクリートパネル22に塞き止められ、コンクリート片の飛散を防止できる。なお、橋軸方向に並んだ装薬孔12及び起爆材11の列が3列以上ある場合の3回目以降の起爆のための飛散防止及び防音養生においても、同様に、鉄筋コンクリート床版2の解体済みの部分を補完するようにサンドバック17が配置される。サンドバック17が、鉄筋コンクリート床版2の既に解体されたコンクリート部分に置き換わるように配置されて、横主筋6等の鉄筋における露出した部分の周りを充填するため、起爆に伴う横主筋6等の鉄筋の変形を防止できる。
スリット23の上方を解体した後、同様の方法でスリット23の下方も解体する。なお、スリット23の下方の横主筋6を残存させる必要がなければ、コンクリートカッター等で、スリット23の下方を切断してもよい。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。本発明は、橋梁の鉄筋コンクリート床版以外の鉄筋コンクリート構造物、例えば、建物の鉄筋コンクリート床版等の部分解体にも適用できる。また、拡幅以外の目的で鉄筋コンクリート構造物を部分解体する場合にも適用できる。
2:鉄筋コンクリート床版(鉄筋コンクリート構造物)
6:横主筋(鉄筋)
7:コンクリート部分
8:解体区間
9:残置区間
10:破砕面
10a:第1破砕面
10b:第2破砕面
11:起爆材
12:装薬孔
13:追加の装薬孔
14:空孔
17:サンドバック
a:互いに隣り合う横主筋間の距離
d:横主筋から装薬孔までの距離
w:起爆距離

Claims (5)

  1. 互いに平行に延在する複数の既設の鉄筋が破砕面から突出するように、鉄筋コンクリート構造物を部分解体する方法であって、
    前記鉄筋の位置を確認するステップと、
    前記鉄筋コンクリート構造物の表面に沿い、かつ前記鉄筋の延在方向に直交する方向に延びる1つ以上の列に沿って、複数の装薬孔を削孔するステップと、
    前記装薬孔に起爆材を装薬するステップと、
    少なくとも互いに同じ前記列に配置された前記起爆材を同時に起爆するステップと
    を備え、
    各々の前記鉄筋に対して、該鉄筋を挟んで互いに隣り合う2つの前記装薬孔は、該鉄筋から互いに略等しい距離に配置されたことを特徴とする方法。
  2. 前記起爆材の起爆距離が互いに隣接する前記鉄筋間の距離以上の場合、前記装薬孔は、互いに隣接する前記鉄筋間の略中央に配置されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記起爆材の起爆距離が互いに隣接する前記鉄筋間の距離よりも小さい場合、前記装薬孔は、各々の前記鉄筋に対して各前記列に2つずつ、該鉄筋を挟むように、該鉄筋から互いに略等しくかつ前記起爆距離の1/2よりも小さい距離の位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 互いに隣接する前記鉄筋間の互いに同一の前記列に設けられた2つの前記装薬孔間の距離が、前記起爆距離よりも大きい場合、前記装薬孔を削孔するステップは、該2つの前記装薬孔間の中央に、追加の装薬孔又は空孔を削孔することを含み、
    前記追加の装薬孔を設けた場合は、前記装薬するステップは、前記追加の装薬孔に前記起爆材を装薬することを含み、前記起爆するステップは、少なくとも互いに同じ前記列に配置された前記起爆材を同時に起爆することを含むことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 飛散防止養生を行うステップを更に備え、
    前記列は2つ以上設けられ、
    前記起爆するステップは、解体区間の端部側に配置された前記列の前記起爆材から順に前記列ごとに行われ、
    2回目以降の前記起爆するステップのために実施される前記飛散防止養生を行うステップは、前記鉄筋コンクリート構造物の解体済みの部分を補完するようにサンドバックを配置することを含むことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の方法。
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