JP2021004331A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェットグリップ性能及び耐摩耗性の総合性能を改善できるタイヤを提供する。【解決手段】ゴム成分と、硫黄含有量が10質量%以上のシランカップリング剤とを含み、灰分量が36質量%以上、アセトン抽出後の硫黄量が1.0質量%以下であるゴム組成物で構成されたトレッドを備えるタイヤに関する。【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤに関する。
シリカや軟化剤を多量に配合することで、ウェットグリップ性能が向上することが知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この場合、ゴム組成物中のポリマー成分の割合が少なくなることで、引張抗力が低下し、耐摩耗性が低下する傾向がある。
一方、シリカとともに配合するシランカップリング剤として、メルカプト系シランカップリング剤を使用することで、耐摩耗性が向上することが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許第6033786号公報 特開2012−122015号公報
しかしながら、ウェットグリップ性能向上のためにシリカや軟化剤を多量に配合すると、メルカプト系シランカップリング剤を使用しても、充分な耐摩耗性を確保できない場合があった。
本発明は、前記課題を解決し、ウェットグリップ性能及び耐摩耗性の総合性能を改善できるタイヤを提供することを目的とする。
本発明者らが前記課題を解決する手法について検討したところ、ゴム組成物中のシリカ、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、硫酸マグネシウム、加工助剤等に由来する成分である、灰分に着目した。そして、灰分量とウェットグリップ性能との相関性が高く、灰分の割合を高めることで、ウェットグリップ性能が向上する傾向があることを見出した。しかしながら、灰分の割合を高めると、ゴム組成物が硬くなり過ぎて、耐摩耗性が低下する場合があった。
そこで、本発明者らが更に検討を進めたところ、加硫後のゴム組成物のアセトン抽出後の硫黄量に着目した。ゴム組成物中に含まれる硫黄分の内、架橋に関与する硫黄分は、ポリマー、加硫促進剤や酸化亜鉛と結合しており、アセトン抽出では溶出しないと考えられるため、アセトン抽出後の硫黄量から、架橋に関与する硫黄量を推測することができる。
そして、アセトン抽出後の硫黄量、すなわち、架橋に関与する硫黄分を少なくすることで、ポリマー鎖を架橋するポリスルフィド結合が少なくなり、使用中にゴム中に放出される硫黄原子量が少なくなる。その結果、ゴム組成物の経時硬化が生じにくくなり、灰分の割合を高めた場合であっても、良好な耐摩耗性を確保し、ウェットグリップ性能及び耐摩耗性の両立が可能となることを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明は、ゴム成分と、硫黄含有量が10質量%以上のシランカップリング剤とを含み、灰分量が36質量%以上、アセトン抽出後の硫黄量が1.0質量%以下であるゴム組成物で構成されたトレッドを備えるタイヤに関する。
前記ゴム組成物において、前記硫黄量が0.90質量%以下であることが好ましい。
前記ゴム組成物において、前記ゴム成分100質量部に対するシリカの含有量が110質量部以上であることが好ましい。
前記シランカップリング剤がポリスルフィド基を有することが好ましい。
前記ゴム組成物において、前記ゴム成分100質量部に対するカーボンブラックの含有量が10質量部以下であることが好ましい。
前記ゴム組成物において、前記ゴム成分100質量部に対するアミド化合物又はSP値9.0以上の非イオン性界面活性剤の含有量が0.1質量部以上であることが好ましい。
前記ゴム組成物が、水酸化アルミニウム、アルミナ、酸化ジルコニウム、硫酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カリウム及び炭化珪素からなる群より選択される少なくとも1種の無機フィラーを含むことが好ましい。
前記ゴム組成物が固体樹脂を含むことが好ましい。
本発明によれば、ゴム成分と、硫黄含有量が10質量%以上のシランカップリング剤とを含み、灰分量が36質量%以上、アセトン抽出後の硫黄量が1.0質量%以下であるゴム組成物で構成されたトレッドを備えるタイヤであるため、ウェットグリップ性能及び耐摩耗性の総合性能を改善できる。
本発明のタイヤは、ゴム成分と、硫黄含有量が10質量%以上のシランカップリング剤とを含み、灰分量が36質量%以上、アセトン抽出後の硫黄量が1.0質量%以下であるゴム組成物で構成されたトレッドを備える。
上記ゴム組成物は、ゴム成分と、硫黄含有量が10質量%以上のシランカップリング剤とを含有し、かつ灰分量が所定量以上であるため、優れたウェットグリップ性能が得られる。また、上述のとおり、灰分の割合が高くなると、耐摩耗性が低下する場合があるが、上記ゴム組成物は、アセトン抽出後の硫黄量が所定量以下であるため、ゴム組成物の経時硬化が生じにくく、優れた耐摩耗性が得られる。これらの作用により、ウェットグリップ性能及び耐摩耗性の総合性能が改善されると推察される。
また、硫黄含有量が10質量%以上のシランカップリング剤を使用することで、加工性も良好となる傾向がある。
上記ゴム組成物において、灰分量は、36質量%以上であればよいが、好ましくは37質量%以上、より好ましくは38質量%以上であり、また、好ましくは55質量%以下、より好ましくは50質量%以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、上述のとおり、灰分は、ゴム組成物中のシリカ、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、硫酸マグネシウム、加工助剤等に由来する成分であり、これらの配合量から、灰分量を調整できる。
また、灰分量は、後述の実施例に記載の方法で測定できる。
上記ゴム組成物において、アセトン抽出後の硫黄量は、1.0質量%以下であればよいが、好ましくは0.90質量%以下であり、また、好ましくは0.65質量%以上、より好ましくは0.76質量%以上である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、上述のとおり、アセトン抽出後の硫黄量は、架橋に関与する硫黄分、すなわち、粉末硫黄、ハイブリッド架橋剤、加硫促進剤、シランカップリング剤等に含まれる硫黄分に由来すると考えられ、これらの配合量から、アセトン抽出後の硫黄量を調整できる。プロセスオイルや樹脂等に含まれる硫黄分は、架橋に関与せず、アセトン抽出によって除去されると考えられる。
また、アセトン抽出後の硫黄量は、後述の実施例に記載の方法で測定できる。
上記ゴム組成物に使用できるゴム成分としては、例えば、イソプレン系ゴム、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)等のジエン系ゴムが挙げられる。ゴム成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、SBR、BR、イソプレン系ゴムが好ましく、SBR、BRがより好ましい。
ここで、ゴム成分は、重量平均分子量(Mw)が、好ましくは15万以上、より好ましくは35万以上のポリマーである。Mwの上限は特に限定されないが、好ましくは400万以下、より好ましくは300万以下である。
SBRとしては特に限定されず、例えば、乳化重合SBR(E−SBR)、溶液重合SBR(S−SBR)等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
SBRのスチレン量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは15質量%以上であり、また、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは35質量%以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
SBRのビニル含量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上であり、また、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
SBRは、非変性SBRでもよいし、変性SBRでもよい。
変性SBRとしては、シリカ等の充填剤と相互作用する官能基を有するSBRであればよく、例えば、SBRの少なくとも一方の末端を、上記官能基を有する化合物(変性剤)で変性された末端変性SBR(末端に上記官能基を有する末端変性SBR)や、主鎖に上記官能基を有する主鎖変性SBRや、主鎖及び末端に上記官能基を有する主鎖末端変性SBR(例えば、主鎖に上記官能基を有し、少なくとも一方の末端を上記変性剤で変性された主鎖末端変性SBR)や、分子中に2個以上のエポキシ基を有する多官能化合物により変性(カップリング)され、水酸基やエポキシ基が導入された末端変性SBR等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記官能基としては、例えば、アミノ基、アミド基、シリル基、アルコキシシリル基、イソシアネート基、イミノ基、イミダゾール基、ウレア基、エーテル基、カルボニル基、オキシカルボニル基、メルカプト基、スルフィド基、ジスルフィド基、スルホニル基、スルフィニル基、チオカルボニル基、アンモニウム基、イミド基、ヒドラゾ基、アゾ基、ジアゾ基、カルボキシル基、ニトリル基、ピリジル基、アルコキシ基、水酸基、オキシ基、エポキシ基等が挙げられる。なお、これらの官能基は、置換基を有していてもよい。なかでも、アミノ基(好ましくはアミノ基が有する水素原子が炭素数1〜6のアルキル基に置換されたアミノ基)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基)、アルコキシシリル基(好ましくは炭素数1〜6のアルコキシシリル基)、アミド基が好ましい。
SBRとしては、例えば、住友化学(株)、JSR(株)、旭化成(株)、日本ゼオン(株)等の製品を使用できる。
ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは40質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは70質量%以上であり、また、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
BRとしては特に限定されず、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。例えば、高シス含量のBR、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR(SPB含有BR)、希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴム(希土類系BR)、スズ化合物により変性されたスズ変性ブタジエンゴム(スズ変性BR)等、タイヤ工業において一般的なものが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、良好なウェットグリップ性能を維持しながら、耐摩耗性を更に向上させることができるという理由から、希土類系BRが好ましい。
希土類系BRは希土類元素系触媒を用いて合成されたブタジエンゴムであり、シス含量が高く、かつビニル含量が低いという特徴を有している。希土類系BRとしては、タイヤ製造における汎用品を使用できる。
上記希土類元素系触媒としては、公知のものを使用でき、例えば、ランタン系列希土類元素化合物、有機アルミニウム化合物、アルミノキサン、ハロゲン含有化合物、必要に応じてルイス塩基を含む触媒が挙げられる。なかでも、ランタン系列希土類元素化合物としてネオジム(Nd)含有化合物を用いたNd系触媒が好ましい。
BRのシス含量は、好ましくは90質量%以上、より好ましくは93質量%以上、更に好ましくは95質量%以上であり、上限は特に限定されない。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
BRのビニル含量は、好ましくは1.8質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以下、特に好ましくは0.3質量%以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
BRは、非変性BR、変性BRのいずれでもよい。
変性BRとしては、前述の官能基が導入された変性BRが挙げられる。好ましい態様は変性SBRの場合と同様である。
BRとしては、例えば、宇部興産(株)、JSR(株)、旭化成(株)、日本ゼオン(株)等の製品を使用できる。
ゴム成分100質量%中のBRの含有量は、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上であり、また、好ましくは60質量%以下、より好ましくは50質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
ゴム成分100質量%中のSBR及びBRの合計含有量は、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、更に好ましくは70質量%以上、特に好ましくは90質量%以上であり、100質量%であってもよい。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
イソプレン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、改質NR、変性NR、変性IR等が挙げられる。NRとしては、例えば、SIR20、RSS♯3、TSR20等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。IRとしては、特に限定されず、例えば、IR2200等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。改質NRとしては、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム(UPNR)等、変性NRとしては、エポキシ化天然ゴム(ENR)、水素添加天然ゴム(HNR)、グラフト化天然ゴム等、変性IRとしては、エポキシ化イソプレンゴム、水素添加イソプレンゴム、グラフト化イソプレンゴム等、が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、天然ゴムが好ましい。
なお、本明細書において、重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)(東ソー(株)製GPC−8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMULTIPORE HZ−M)による測定値を基に標準ポリスチレン換算により求めることができる。
また、シス含量(シス−1,4−結合ブタジエン単位量)、ビニル含量(1,2−結合ブタジエン単位量)は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定でき、スチレン量は、H−NMR測定によって測定できる。
上記ゴム組成物は、補強性充填剤として、シリカを含有することが好ましい。
シリカとしては、例えば、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)等が挙げられるが、シラノール基が多いという理由から、湿式法シリカが好ましい。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シリカの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは60m/g以上、より好ましくは150m/g以上、更に好ましくは220m/g以上であり、また、好ましくは320m/g以下、より好ましくは280m/g以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。特に、NSAが220m/g以上のシリカを使用することで、良好なウェットグリップ性能を維持しながら、耐摩耗性を更に向上させることができる。
なお、シリカの窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
シリカとしては、例えば、デグッサ社、ローディア社、東ソー・シリカ(株)、ソルベイジャパン(株)、(株)トクヤマ等の製品を使用できる。
シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは90質量部以上、より好ましくは110質量部以上、更に好ましくは130質量部以上であり、また、好ましくは200質量部以下、より好ましくは180質量部以下、更に好ましくは160質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
補強性充填剤100質量%中のシリカの含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上、更に好ましくは70質量%以上、特に好ましくは80質量%以上である。上限は特に限定されず、100質量%であってもよいが、好ましくは98質量%以下である。
上記ゴム組成物は、硫黄含有量が10質量%以上のシランカップリング剤を含有する。
上記シランカップリング剤としては、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、等の、ポリスルフィド基を有するシランカップリング剤(スルフィド系シランカップリング剤)等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドが好ましい。
上記シランカップリング剤の硫黄含有量は、10質量%以上であればよいが、好ましくは12質量%以上、より好ましくは14質量%以上であり、また、好ましくは25質量%以下である。
なお、シランカップリング剤の硫黄含有量は、後述の実施例に記載の「アセトン抽出後の硫黄量」と同様の方法で測定できる。
上記シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上であり、また、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、上記シランカップリング剤(硫黄含有量が10質量%以上のシランカップリング剤)とともに、他のシランカップリング剤(硫黄含有量が10質量%未満のシランカップリング剤)を含有してもよい。
他のシランカップリング剤としては、例えば、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン等のメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシラン等のニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン等のクロロ系等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
シランカップリング剤としては、デグッサ社、Momentive社、信越シリコーン(株)、東京化成工業(株)、アヅマックス(株)、東レ・ダウコーニング(株)等の製品を使用できる。
上記ゴム組成物は、補強性充填剤として、カーボンブラックを含んでもよい。
カーボンブラックとしては、特に限定されず、N134、N110、N220、N234、N219、N339、N330、N326、N351、N550、N762等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは80m/g以上、より好ましくは100m/g以上であり、また、好ましくは200m/g以下、より好ましくは150m/g以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、本明細書において、カーボンブラックのNSAは、JIS K6217−2:2001に準拠して測定される値である。
カーボンブラックとしては、例えば、旭カーボン(株)、キャボットジャパン(株)、東海カーボン(株)、三菱ケミカル(株)、ライオン(株)、新日化カーボン(株)、コロンビアカーボン社等の製品を使用できる。
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、紫外線によるクラック発生を抑制するため、好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上であり、また、好ましくは20質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。カーボンブラックは、ポリマーと厚いゲル層を形成する。このゲル層は耐摩耗性を向上させるが、ウェットグリップ性能はシリカに劣る。カーボンブラックの含有量が上記範囲内であれば、良好なウェットグリップ性能及び耐摩耗性を確保できる傾向がある。
上記ゴム組成物は、アミド化合物及び/又はSP値9.0以上の非イオン性界面活性剤を含有することが好ましい。
アミド化合物としては、特に限定されないが、脂肪酸アミド、脂肪酸アミドエステルが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、脂肪酸アミドが好ましく、脂肪酸アミドと脂肪酸アミドエステルの混合物がより好ましい。
アミド化合物は脂肪酸金属塩との混合物であってもよい。
脂肪酸金属塩を構成する金属としては、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、ニッケル、モリブデン等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、カルシウム、亜鉛等のアルカリ土類金属が好ましく、カルシウムがより好ましい。
脂肪酸金属塩を構成する脂肪酸は、飽和脂肪酸であっても不飽和脂肪酸であってもよく、飽和脂肪酸としては、デカン酸、ドデカン酸、ステアリン酸等が挙げられ、不飽和脂肪酸としては、オレイン酸、エライジン酸等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、飽和脂肪酸が好ましく、ステアリン酸がより好ましい。また、不飽和脂肪酸としてはオレイン酸が好ましい。
脂肪酸アミドは、飽和脂肪酸アミドであっても不飽和脂肪酸アミドであってもよく、飽和脂肪酸アミドとしては、ステアリン酸アミド、ベヘニン酸アミド等が挙げられ、不飽和脂肪酸アミドとしては、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、不飽和脂肪酸アミドが好ましく、オレイン酸アミドがより好ましい。
脂肪酸アミドエステルは、飽和脂肪酸アミドエステルであっても不飽和脂肪酸アミドエステルであってもよく、飽和脂肪酸アミドエステルとしては、ステアリン酸アミドエステル、ベヘニン酸アミドエステル等が挙げられ、不飽和脂肪酸アミドエステルとしては、オレイン酸アミドエステル、エルカ酸アミドエステル等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、不飽和脂肪酸アミドエステルが好ましく、オレイン酸アミドエステルがより好ましい。
アミド化合物としては、例えば、日油(株)、ストラクトール社、ランクセス社等の製品を使用できる。
アミド化合物の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは1質量部以上であり、また、好ましくは4質量部以下、より好ましくは2質量部以下である。上記範囲内であると、トレッド表面のブリード層が柔らかくなり、初期グリップ性能が良好に得られる傾向がある。
なお、本明細書において、アミド化合物が脂肪酸金属塩との混合物である場合、アミド化合物の含有量には、アミド化合物に含まれる脂肪酸金属塩量も含まれる。
アミド化合物とは別に脂肪酸金属塩を配合する場合、その含有量は、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは1質量部以上であり、また、好ましくは4質量部以下、より好ましくは2質量部以下である。上記範囲内であると、耐摩耗性の悪化が小さい傾向がある。
上記非イオン性界面活性剤(SP値9.0以上の非イオン性界面活性剤)としては、特に限定されず、例えば、下記式(1)で表される非イオン性界面活性剤;下記式(2)で表される非イオン性界面活性剤;プルロニック型非イオン性界面活性剤;モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレン2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールジラウリルエーテル、エチレングリコールジ2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールジオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、プルロニック型非イオン性界面活性剤が好ましい。
Figure 2021004331
(式中、Rは、炭素数6〜26の炭化水素基を表す。dは整数を表す。)
Figure 2021004331
(式中、R及びRは、同一若しくは異なって、炭素数6〜26の炭化水素基を表す。eは整数を表す。)
式(1)で表される非イオン性界面活性剤としては、エチレングリコールモノオレエート、エチレングリコールモノパルミエート、エチレングリコールモノパルミテート、エチレングリコールモノパクセネート、エチレングリコールモノリノレート、エチレングリコールモノリノレネート、エチレングリコールモノアラキドネート、エチレングリコールモノステアレート、エチレングリコールモノセチルエート、エチレングリコールモノラウレート等が挙げられる。
式(2)で表される非イオン性界面活性剤としては、エチレングリコールジオレエート、エチレングリコールジパルミエート、エチレングリコールジパルミテート、エチレングリコールジパクセネート、エチレングリコールジリノレート、エチレングリコールジリノレネート、エチレングリコールジアラキドネート、エチレングリコールジステアレート、エチレングリコールジセチルエート、エチレングリコールジラウレート等が挙げられる。
プルロニック型非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリプロピレングリコールエチレンオキシド付加物とも呼ばれ、一般的には、下記式(3)で表わされる非イオン性界面活性剤である。下記式(3)で表されるように、プルロニック型非イオン性界面活性剤は、両側にエチレンオキシド構造から構成される親水基を有し、この親水基に挟まれるように、プロピレンオキシド構造から構成される疎水基を有する。
Figure 2021004331
(式中、a、b、cは整数を表す。)
プルロニック型非イオン性界面活性剤のポリプロピレンオキシドブロックの重合度(式(3)のb)、及びポリエチレンオキシドの付加量(式(3)のa+c)は特に限定されず、使用条件・目的等に応じて適宜選択できる。ポリプロピレンオキシドブロックの割合が高くなる程ゴムとの親和性が高く、ゴム表面に移行する速度が遅くなる傾向がある。
上記非イオン性界面活性剤のブルームを好適にコントロールできるという理由から、ポリプロピレンオキシドブロックの重合度(式(3)のb)は、好ましくは10以上、より好ましくは20以上であり、また、好ましくは100以下、より好ましくは60以下、更に好ましくは40以下である。
同様の理由から、ポリエチレンオキシドの付加量(式(3)のa+c)は、好ましくは5以上、より好ましくは15以上であり、また、好ましくは90以下、より好ましくは50以下、更に好ましくは30以下である。
上記プルロニック型非イオン性界面活性剤としては、例えば、BASFジャパン(株)製のプルロニックシリーズ、三洋化成工業(株)製のニューポールPEシリーズ、旭電化工業(株)製のアデカプルロニックL又はFシリーズ、第一工業製薬(株)製エパンシリーズ、日油(株)製のプロノンシリーズ又はユニルーブ等の製品を使用できる。
上記非イオン性界面活性剤のSP値は、9.0以上であればよいが、好ましくは9.1以上、より好ましくは9.2以上であり、また、好ましくは12以下、より好ましくは11以下、更に好ましくは10.5以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、本明細書において、SP値は、化合物の構造に基づいてHoy法によって算出される溶解度パラメーター(Solubility Parameter)を意味する。Hoy法とは、例えば、K.L.Hoy “Table of Solubility Parameters”,Solvent and Coatings Materials Research and Development Department,Union Carbites Corp.(1985)に記載された計算方法である。
上記非イオン性界面活性剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは1質量部以上であり、また、好ましくは4質量部以下、より好ましくは2質量部以下である。上記範囲内であると、トレッド表面のブリード層の柔軟性が向上し、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、固体樹脂(常温(25℃)で固体状態の樹脂)を含有してもよい。
固体樹脂としては、タイヤ工業で汎用されているものであれば特に限定されず、例えば、スチレン系樹脂、C5系樹脂、C9系樹脂、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂、クマロンインデン系樹脂、p−t−ブチルフェノールアセチレン樹脂、アクリル系樹脂等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、スチレン系樹脂が好ましい。
スチレン系樹脂は、スチレン系単量体を構成モノマーとして含むポリマーであり、スチレン系単量体を主成分(50質量%以上)として重合させたポリマー等が挙げられる。具体的には、スチレン系単量体(スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−フェニルスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン等)をそれぞれ単独で重合した単独重合体、2種以上のスチレン系単量体を共重合した共重合体の他、スチレン系単量体及びこれと共重合し得る他の単量体との共重合体も挙げられる。
他の単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のアクリロニトリル類、アクリル類、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸類、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル等の不飽和カルボン酸エステル類、テルペン化合物、クロロプレン、ブタジエンイソプレン等の共役ジエン類、1−ブテン、1−ペンテンのようなオレフィン類;無水マレイン酸等のα,β−不飽和カルボン酸又はその酸無水物;等が例示できる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
効果がより良好に得られる傾向があるという理由から、スチレン系樹脂は、α−メチルスチレン系樹脂(α−メチルスチレン単独重合体、α−メチルスチレンとスチレンとの共重合体等)、スチレン系単量体とテルペン化合物との共重合体が好ましい。また、α−メチルスチレン系樹脂は、α−メチルスチレンとスチレンとの共重合体がより好ましい。
固体樹脂の市販品としては、例えば、丸善石油化学(株)、住友ベークライト(株)、ヤスハラケミカル(株)、東ソー(株)、Rutgers Chemicals社、BASF社、アリゾナケミカル社、日塗化学(株)、(株)日本触媒、JXTGエネルギー(株)、荒川化学工業(株)、田岡化学工業(株)、ExxonMobil社、CrayValley社等の製品を使用できる。
固体樹脂の軟化点は、好ましくは30℃以上、より好ましくは40℃以上であり、また、好ましくは160℃以下、より好ましくは150℃以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、軟化点は、JIS K 6220−1:2001に規定される軟化点を環球式軟化点測定装置で測定し、球が降下した温度である。
固体樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上、更に好ましくは3質量部以上であり、また、好ましくは60質量部以下、より好ましくは50質量部以下、更に好ましくは40質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、液体可塑剤(常温(25℃)で液体状態の可塑剤)を含有してもよい。
液体可塑剤としては、タイヤ工業で汎用されているものであれば特に限定されず、例えば、オイル、液状樹脂、液状ジエン系重合体等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、オイル、液状樹脂が好ましい。
オイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油脂、又はその混合物が挙げられる。プロセスオイルとしては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、軽度抽出溶媒和物(MES(mild extraction solvates))、処理留出物芳香族系抽出物(TDAE(treated distillate aromatic extracts))等を用いることができる。植物油脂としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、やし油、落花生油、ロジン、パインオイル、パインタール、トール油、コーン油、こめ油、べに花油、ごま油、オリーブ油、ひまわり油、パーム核油、椿油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、桐油、オレイン酸含有油等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、プロセスオイルが好ましく、アロマ系プロセスオイルがより好ましい。
オイルとしては、例えば、出光興産(株)、三共油化工業(株)、(株)ジャパンエナジー、オリソイ社、H&R社、豊国製油(株)、昭和シェル石油(株)、富士興産(株)等の製品を使用できる。
液状樹脂としては、例えば、上述の固体樹脂で例示したものの低分子量体を使用できる。なかでも、液状クマロンインデン樹脂が好ましい。
液状クマロンインデン系樹脂は、クマロン及びインデンを構成モノマーとして含むポリマーであり、これらを主成分(50質量%以上)として重合させた液状ポリマー等が挙げられる。クマロン、インデン以外に骨格に含まれていてもよいモノマー成分としては、スチレン、α−メチルスチレン、メチルインデン、ビニルトルエン等が挙げられる。
液状樹脂としては、例えば、Rutgers Chemicals社、CrayValley社等の製品を使用できる。
液状樹脂の軟化点は、好ましくは1℃以上、より好ましくは5℃以上であり、また、好ましくは40℃以下、より好ましくは30℃以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
液状可塑剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは2質量部以上、より好ましくは3質量部以上であり、また、好ましくは60質量部以下、より好ましくは50質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、シリカ以外の無機フィラーを含有してもよい。これにより、より良好なウェットグリップ性能が得られる。
上記無機フィラーとしては、水酸化アルミニウム、アルミナ、酸化ジルコニウム、硫酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カリウム等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、水酸化アルミニウム、硫酸マグネシウムが好ましく、水酸化アルミニウムがより好ましい。
水酸化アルミニウムの窒素吸着比表面積(NSA)は、好ましくは5m/g以上、より好ましくは10m/g以上であり、また、好ましくは60m/g以下、より好ましくは50m/g以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
なお、水酸化アルミニウムのNSAは、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
上記無機フィラーとしては、例えば、Nabaltec社、富士フイルム和光純薬(株)等の製品を使用できる。
上記無機フィラーの含有量(シリカ以外の無機フィラーの含有量)は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、また、好ましくは50質量部以下、より好ましくは40質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、ワックスを含んでもよい。
ワックスとしては、特に限定されず、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス;植物系ワックス、動物系ワックス等の天然系ワックス;エチレン、プロピレン等の重合物等の合成ワックス等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、石油系ワックスが好ましく、パラフィンワックスがより好ましい。
ワックスとしては、例えば、大内新興化学工業(株)、日本精蝋(株)、精工化学(株)等の製品を使用できる。
ワックスの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.7質量部以上、より好ましくは1.0質量部以上であり、また、好ましくは15質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、老化防止剤を含んでもよい。
老化防止剤としては、例えば、フェニル−α−ナフチルアミン等のナフチルアミン系老化防止剤;オクチル化ジフェニルアミン、4,4′−ビス(α,α′−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン等のジフェニルアミン系老化防止剤;N−イソプロピル−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン等のp−フェニレンジアミン系老化防止剤;2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリンの重合物等のキノリン系老化防止剤;2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノール等のモノフェノール系老化防止剤;テトラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等のビス、トリス、ポリフェノール系老化防止剤等が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、p−フェニレンジアミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤が好ましい。
老化防止剤としては、例えば、精工化学(株)、住友化学(株)、大内新興化学工業(株)、フレクシス社等の製品を使用できる。
老化防止剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、脂肪酸、好ましくはステアリン酸を含有してもよい。
ステアリン酸としては、従来公知のものを使用でき、例えば、日油(株)、NOF社、花王(株)、富士フイルム和光純薬(株)、千葉脂肪酸(株)等の製品を使用できる。
脂肪酸(好ましくはステアリン酸)の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、酸化亜鉛を含有してもよい。
酸化亜鉛としては、従来公知のものを使用でき、例えば、三井金属鉱業(株)、東邦亜鉛(株)、ハクスイテック(株)、正同化学工業(株)、堺化学工業(株)等の製品を使用できる。
酸化亜鉛を含有する場合、酸化亜鉛の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、硫黄を含有してもよい。
硫黄としては、ゴム工業において一般的に用いられる粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄、可溶性硫黄等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
硫黄としては、例えば、鶴見化学工業(株)、軽井沢硫黄(株)、四国化成工業(株)、フレクシス社、日本乾溜工業(株)、細井化学工業(株)等の製品を使用できる。
硫黄の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上であり、また、好ましくは1.5質量部以下、より好ましくは1.1質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、ハイブリッド架橋剤を含有してもよい。これにより、良好なウェットグリップ性能を維持しながら、耐摩耗性を更に向上させることができる。
ハイブリッド架橋剤としては、例えば、1,3−ビス(シトラコンイミドメチル)ベンゼン、下記式(α)で表される化合物等を使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
Figure 2021004331
(式中、Aは炭素数2〜10のアルキレン基、B及びBは、同一若しくは異なって、チッ素原子を含む1価の有機基を表す。)
Aのアルキレン基(炭素数2〜10)としては、特に限定されず、直鎖状、分岐状、環状のものが挙げられるが、なかでも、直鎖状のアルキレン基が好ましい。炭素数は4〜8が好ましい。具体的なアルキレン基としては、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基などが挙げられる。なかでも、ヘキサメチレン基が好ましい。
及びBとしては、チッ素原子を含む1価の有機基であれば特に限定されないが、芳香環を少なくとも1つ含むものが好ましく、炭素原子がジチオ基に結合したN−C(=S)−で表される結合基を含むものがより好ましい。B及びBは、それぞれ同一でも異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
式(α)で表される化合物としては、例えば、1,2−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)エタン、1,3−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)プロパン、1,4−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ブタン、1,5−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ペンタン、1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサン、1,7−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘプタン、1,8−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)オクタン、1,9−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ノナン、1,10−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)デカン等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なかでも、1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサンが好ましい。
ハイブリッド架橋剤としては、例えば、ランクセス社等の製品を使用できる。
ハイブリッド架橋剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1.5質量部以上であり、また、好ましくは4質量部以下、より好ましくは3質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物は、加硫促進剤を含有してもよい。
加硫促進剤としては、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド等のチアゾール系加硫促進剤;テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT−N)等のチウラム系加硫促進剤;N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N′−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド系加硫促進剤;ジフェニルグアニジン、ジオルトトリルグアニジン、オルトトリルビグアニジン等のグアニジン系加硫促進剤を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤が好ましい。
加硫促進剤としては、例えば、川口化学(株)、大内新興化学(株)、三新化学工業(株)製等の製品を使用できる。
加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、また、好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下、更に好ましくは6質量部以下である。上記範囲内であると、効果がより良好に得られる傾向がある。
上記ゴム組成物には、前記成分の他、タイヤ工業において一般的に用いられている添加剤、例えば、有機過酸化物等を更に配合してもよい。これらの添加剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0.1〜200質量部が好ましい。
上記ゴム組成物は、例えば、前記各成分をオープンロール、バンバリーミキサー等のゴム混練装置を用いて混練し、その後必要に応じて加硫する方法等により製造できる。
混練条件としては、加硫剤及び加硫促進剤以外の添加剤を混練するベース練り工程では、混練温度は、通常100〜180℃、好ましくは120〜170℃である。加硫剤、加硫促進剤を混練する仕上げ練り工程では、混練温度は、通常120℃以下、好ましくは80〜110℃である。また、加硫剤、加硫促進剤を混練した組成物は、通常、プレス加硫等の加硫処理が施される。加硫温度としては、乗用車タイヤでは通常140〜190℃、好ましくは150〜185℃、トラック・バス用タイヤでは通常130〜160℃、好ましくは135〜155℃である。加硫時間は、乗用車タイヤでは通常5〜15分、トラック・バス用タイヤでは通常25〜60分である。
上記ゴム組成物は、タイヤのトレッドに使用する。キャップトレッド及びベーストレッドで構成されるトレッドの場合、キャップトレッドに好適に使用可能である。
本発明のタイヤ(空気入りタイヤ等)は、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。すなわち、上記ゴム組成物を、未加硫の段階でトレッドの形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
なお、上記タイヤのトレッドは、少なくとも一部が上記ゴム組成物で構成されていればよく、全部が上記ゴム組成物で構成されていてもよい。
本発明のタイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。
すなわち、上記ゴム組成物を、未加硫の段階でトレッドの形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。
上記タイヤ(空気入りタイヤ等)は、乗用車用タイヤ;トラック・バス用タイヤ;二輪車用タイヤ;高性能タイヤ;スタッドレスタイヤ等の冬用タイヤ;サイド補強層を備えるランフラットタイヤ;スポンジ等の吸音部材をタイヤ内腔に備える吸音部材付タイヤ;パンク時に封止可能なシーラントをタイヤ内部又はタイヤ内腔に備える封止部材付タイヤ;センサや無線タグ等の電子部品をタイヤ内部又はタイヤ内腔に備える電子部品付タイヤ等に使用可能であり、乗用車用タイヤに好適である。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
<SBR1>
日本ゼオン(株)製のN9548(E−SBR、油展(ゴム固形分100質量部に対してオイル分37.5質量部含有)、スチレン量:35質量%、ビニル量:18質量%、Tg:−40℃、Mw:109万)
<SBR2>
日本ゼオン(株)製のNS612(S−SBR、非油展、スチレン量:15質量%、ビニル量:30質量%、Tg:−65℃、Mw:78万)
<BR>
ランクセス社製のCB25(Nd系触媒を用いて合成したBR(Nd系BR)、シス含量:97質量%、ビニル量:0.7質量%、Tg:−110℃)
<カーボンブラック>
キャボットジャパン(株)製のショウブラックN220(NSA:114m/g)
<水酸化アルミニウム>
Nabaltec社製のApyral200SM(NSA:15m/g)
<シリカ1>
エボニックデグッサ社製のウルトラシルVN3(NSA:175m/g)
<シリカ2>
Solvay社製のZ1085Gr(NSA:80m/g)
<シリカ3>
エボニックデグッサ社製のウルトラシル9000GR(NSA:240m/g)
<シランカップリング剤1>
エボニックデグッサ社製のSi75(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、硫黄含有量:14.4質量%)
<シランカップリング剤2>
エボニックデグッサ社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、硫黄含有量:22.5質量%)
<シランカップリング剤3>
Momentive社製のNXT−Z45(硫黄含有量:3.3質量%)
<固体樹脂>
アリゾナケミカル社製のSylvatraxx4401(α−メチルスチレン及びスチレンの共重合体、軟化点:85℃)
<液状樹脂>
Rutgers Chemicals社製のNovares C10(液状クマロンインデン樹脂、軟化点:10℃)
<アミド化合物1>
ストラクトール社製のWB16(脂肪酸カルシウム、脂肪酸アミド及び脂肪酸アミドエステルの混合物)
<アミド化合物2>
日油(株)製のオレイン酸アミド
<界面活性剤>
三洋化成工業(株)製のニューポールPE−64(プルロニック型非イオン性界面活性剤(PEG/PPG−25/30コポリマー、式(3)のa+c:25、b:30、SP値:9.2)
<パラフィンワックス>
日本精蝋(株)製のOzoace0355
<ステアリン酸>
日油(株)製のステアリン酸「椿」
<脂肪酸亜鉛>
ストラクトール社製のEF44
<オイル>
出光興産(株)製のダイアナプロセスAH−24(アロマ系プロセスオイル)
<老化防止剤6PPD>
ランクセス社製のVulkanox4020(N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン)
<老化防止剤TMQ>
ランクセス社製のVulkanox HS(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体)
<酸化亜鉛>
三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
<硫黄>
細井化学(株)製のHK−200−5(5%オイル含有粉末硫黄)
<スルフェンアミド系加硫促進剤>
大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
<チウラム系加硫促進剤>
三新化学工業(株)製のサンセラーTBZTD(テトラベンジルチウラムジスルフィド)
<ハイブリッド架橋剤>
ランクセス社製のVulcuren VP KA9188(1,6−ビス(N,N’−ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサン)
<グアニジン系加硫促進剤>
大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(ジフェニルグアニジン)
(実施例及び比較例)
表1に示す配合内容に従い、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、加硫剤(硫黄、加硫促進剤、ハイブリッド架橋剤)以外の材料を140℃の条件下で5分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に加硫剤を添加し、オープンロールを用いて、80℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。なお、実施例11のみ、シランカップリング剤2(Si69)を加硫剤として使用した。
得られた未加硫ゴム組成物をトレッドの形状に成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、170℃の条件下で12分間プレス加硫し、試験用タイヤ(サイズ:195/65R15)を製造した。得られた試験用タイヤを用いて下記評価を行い、結果を表1に示した。
(アセトン抽出後の硫黄量)
各試験用タイヤのトレッドから切り出した試験片をソックスレー抽出器にセットし、試験片:10g以下、アセトン:150ml、恒温槽温度:95〜100℃、抽出時間:24〜72時間の条件で、アセトン抽出を行った。
そして、アセトン抽出後の試験片をオーブンに入れ、100℃で30分加熱し、試験片中の溶媒を除去した後、JIS−K6233:2016に準拠した酸素燃焼フラスコ法により、試験片中の硫黄量を算出した。
(灰分量)
各試験用タイヤのトレッドから切り出した試験片をアルミナ製るつぼに入れ、550℃の電気炉で4時間加熱した。その後、(加熱後の試験片の質量/加熱前の試験片の質量)×100により、灰分量(質量%)を算出した。
(耐摩耗性)
各試験用タイヤを車両(国産FF2000cc)の全輪に装着して、走行距離8000km後のタイヤトレッド部の溝深さを測定し、タイヤ溝深さが1mm減るときの走行距離を算出し、比較例1を100とした時の指数で表示した(耐摩耗性指数)。指数が大きいほど、走行距離が長く、耐摩耗性に優れることを示す。指数が110以上の場合に良好であると判断した。
(ウェットグリップ性能)
各試験用タイヤを車輌(国産FF2000cc)の全輪に装着して、湿潤アスファルト路面にて初速度100km/hからの制動距離を求め、比較例1を100とした時の指数で表示した(ウェットグリップ性能指数)。指数が大きいほど、制動距離が短く、ウェットグリップ性能に優れることを示す。指数が100以上の場合に良好であると判断した。
Figure 2021004331
表1より、ゴム成分と、硫黄含有量が10質量%以上のシランカップリング剤とを含み、灰分量が36質量%以上、アセトン抽出後の硫黄量が1.0質量%以下であるゴム組成物で構成されたトレッドを備える実施例は、耐摩耗性及びウェットグリップ性能の両方が目標値を超えており、これらの総合性能(指数の平均値)も大きく向上することが分かった。

Claims (8)

  1. ゴム成分と、硫黄含有量が10質量%以上のシランカップリング剤とを含み、灰分量が36質量%以上、アセトン抽出後の硫黄量が1.0質量%以下であるゴム組成物で構成されたトレッドを備えるタイヤ。
  2. 前記ゴム組成物において、前記硫黄量が0.90質量%以下である請求項1記載のタイヤ。
  3. 前記ゴム組成物において、前記ゴム成分100質量部に対するシリカの含有量が110質量部以上である請求項1又は2記載のタイヤ。
  4. 前記シランカップリング剤がポリスルフィド基を有する請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ。
  5. 前記ゴム組成物において、前記ゴム成分100質量部に対するカーボンブラックの含有量が10質量部以下である請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ。
  6. 前記ゴム組成物において、前記ゴム成分100質量部に対するアミド化合物又はSP値9.0以上の非イオン性界面活性剤の含有量が0.1質量部以上である請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ。
  7. 前記ゴム組成物が、水酸化アルミニウム、アルミナ、酸化ジルコニウム、硫酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、炭酸カリウム及び炭化珪素からなる群より選択される少なくとも1種の無機フィラーを含む請求項1〜6のいずれかに記載のタイヤ。
  8. 前記ゴム組成物が固体樹脂を含む請求項1〜7のいずれかに記載のタイヤ。
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