JP2021000702A - 抗菌表面処理方法、及び抗菌部材 - Google Patents

抗菌表面処理方法、及び抗菌部材 Download PDF

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Abstract

【課題】 部材の表面にディンプル状の微小凹部を無数に形成することで、部材の表面に抗菌(或いは滅菌、殺菌)効果を持たせることができる抗菌表面処理方法、及び抗菌(或いは滅菌、殺菌)効果を有する抗菌部材を提供する。【解決手段】 本発明に係る抗菌表面処理方法は、部材の表面にディンプル状の微小凹部を無数に形成することで、部材の表面に抗菌作用を持たせることを特徴とする。また、本発明に係る抗菌部材は、部材の表面にディンプル状の微小凹部を無数に形成することで、部材の表面に抗菌作用を持たせたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、部材に対して微小凹部を無数にランダムに形成する処理を行うことで部材表面に抗菌作用或いは菌増殖抑制作用(抗菌効果或いは菌増殖抑制効果)を付与する技術に関する。
従来、小麦粉、コーンスターチ、片栗粉、抹茶パウダー、ココアパウダー、粉糖、カレー粉などの食用粉体や医薬品粉体(粉末薬)などの粉体は、フルイによる分別(或いは分級)の対象とされたり、ホッパーなどの収容容器やシューターやコンベアーなどの搬送部品を用いて取り扱われる。
これら粉体はふるいや収容容器や搬送部品などの部材表面へ付着して成長し、比較的大きな塊等となって排出不良(ホッパー)を招いたり、目詰り(フルイ)を招くといったトラブルが発生し、生産効率の低下や不良品増加の一因となっている。
このようなことから、本発明者等は、種々の研究・実験を繰り返し、その結果に基づいて、本願出願人等は、特許文献2において、微粒子ピーニング処理(WPC処理)を施すことにより、粉体と接触する部材(以下、粉体接触部材とも称する)の表面に微小凹部(微小ディンプル)を複数形成することで、粉体の付着を抑制することができる技術を提案した。
特開平06−273318号公報 特許第6416151号明細書
ここで、本願出願人等は、ディンプル状の微小凹凸を形成することによる表面改質技術の様々な分野への適用の可能性を探るべく、処理対象と接触する部材(処理対象接触部材)の表面に微小凹凸を無数に形成することによる作用効果を様々な分野で確認するといったアプローチを種々行っているが、その過程において、本発明者等は、これまで知られていなかった新たな知見を得た。
なお、これまでに、ディンプル状の微小凹部を複数(無数)に形成することによる効果として知られていた効果は、粉体や粘着物の付着抑制、摺動部に微小凹凸を無数に形成することでオイル溜まりとして機能させて摺動抵抗の低減・摩耗抑制などの効果であり、今回発見した効果はこれらからは予測不能な全く別異の効果である。
その知見とは、部材の表面に、ディンプル状の微小凹部を無数に(複数)ランダムに形成すると、抗菌(或いは滅菌、殺菌)効果を生じさせることができるというものである。
本発明は、上述したような実情に鑑みなされたもので、部材の表面にディンプル状の微小凹部を複数(無数に)形成することで、部材の表面に抗菌(或いは滅菌、殺菌)効果を持たせることができる抗菌表面処理方法、及び抗菌(或いは滅菌、殺菌)効果を有する抗菌部材を提供することを目的とする。
このため、本発明に係る抗菌表面処理方法は、
部材の表面にディンプル状の微小凹部を無数に形成することで、部材の表面に抗菌作用を持たせることを特徴とする。
本発明において、前記ディンプル状の微小凹部が形成されるピッチが、8.0μm以下であることを特徴とすることができる。
本発明において、前記ディンプル状の微小凹部が形成されるピッチが、0.4μm以下であることを特徴とすることができる。
本発明において、前記ディンプル状の微小凹部が形成されるピッチが、0.4〜8.0μmであることを特徴とすることができる。
本発明において、前記ディンプル状の微小凹部は、ショット材を投射する投射処理により形成することを特徴とすることができる。
また、本発明に係る抗菌部材は、
部材の表面にディンプル状の微小凹部を無数に形成することで、部材の表面に抗菌作用を持たせたことを特徴とする。
本発明に係る抗菌部材において、前記ディンプル状の微小凹部が形成されるピッチが、8.0μm以下であることを特徴とすることができる。
本発明に係る抗菌部材において、前記ディンプル状の微小凹部が形成されるピッチが、0.4μm以下であることを特徴とすることができる。
本発明に係る抗菌部材において、前記ディンプル状の微小凹部が形成されるピッチが、0.4〜8.0μmであることを特徴とすることができる。
本発明に係る抗菌部材において、前記ディンプル状の微小凹部は、ショット材を投射する投射処理により形成されることを特徴とすることができる。
本発明によれば、部材の表面にディンプル状の微小凹部を複数(無数)に形成することで、部材の表面に抗菌(或いは滅菌、殺菌)効果を持たせることができる抗菌表面処理方法、及び抗菌(或いは滅菌、殺菌)効果を有する抗菌部材を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る部材の表面にディンプル状の微小凹部を無数に形成する処理内容の違いによる抗菌特性(抗菌効果の有無)を示す一覧表である。 同上実施の形態に係る抗菌試験に供した試料(1)の表面の3D画像及び表面粗さを示す図である。 同上実施の形態に係る抗菌試験に供した試料(2)の表面の3D画像及び表面粗さを示す図である。 同上実施の形態に係る抗菌試験に供した試料(3)の表面の3D画像及び表面粗さを示す図である。 同上実施の形態に係る抗菌試験に供した試料(4)の表面の3D画像及び表面粗さを示す図である。 (A)は同上抗菌試験試料に供した試料(1)〜(5)の平均凹凸ピッチ(凸部の間隔)と抗菌活性値(抗菌効果)を示す一覧表であり、(B)は横軸を平均凹凸ピッチ(凸部の間隔)とし縦軸を抗菌活性値(R)として示した図である。 (A)は試料(2)の凹凸ピッチ(凸部の間隔)の測定データ(表面形状データ)の一例を示す図であり、(B)は試料(3)の凹凸ピッチ(凸部の間隔)の測定データ(表面形状データ)の一例を示す図である。 (A)は試料(4)の凹凸ピッチ(凸部の間隔)の測定データ(表面形状データ)の一例を示す図であり、(B)は試料(5)の凹凸ピッチ(凸部の間隔)の測定データ(表面形状データ)の一例を示す図である。 同上抗菌試験試料に供した試料(2)〜(5)の実測凹部(凸部)ピッチと実測凹部深さと面粗さの一例を示す一覧表である。 同上抗菌試験試料に供した試料(1)、(3)、(4)の微小凹部(凸部)のピッチ、深さ、菌繁殖試験結果(抗菌試験結果)を示す一覧表である。 同上抗菌試験試料に供した試料(1)〜(5)を表面処理した際のショット材粒径と抗菌活性値と抗菌効果を示す一覧表である。
以下、本発明に係る一実施の形態を、添付の図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する実施の形態により、本発明が限定されるものではない。
上述したように、本願出願人等は、ディンプル(くぼみ、略凹球面)状の微小凹部を形成することによる表面改質技術の様々な分野への適用の可能性を探るべく、処理対象と接触する部材(処理対象接触部材)の表面に微小凹部を無数に形成することによる作用効果を様々な分野で確認するといったアプローチを種々行っているが、そのようなアプローチの過程において、本発明者等は、従来知られていなかった新たな知見を得た。
なお、本実施の形態において、部材は、処理対象が接触する部材(処理対象接触部材)(例えば、保管、収容、運搬、滑落、ふるい、撹拌器具、調理用ボール、調理用器具、手術用器具、医療用器具などを含む各種の処理の対象となるものに接触する部材)に限定されるものではなく、抗菌等を目的とする部材(抗菌部材)に適用可能である。
具体的には、前記アプローチの過程において、ディンプル状の微小凹部を表面に無数に形成した部材(試験片)を、抗菌力評価試験(日本工業規格JIS Z 2801:2010)に供してみたところ、微小凹部を表面に無数に形成した部材(試料或いは試験片)には、高い抗菌作用(或いは滅菌作用、殺菌作用)があるという知見を得た。
かかる知見は、ディンプル状の微小凹部を無数に表面に形成した部材に関して、従来知られていない作用効果であり、上述したように、これまでの知見からは予測不能な作用効果である。
なお、 試験は、地方独立法人神奈川県立産業技術総合研究所にて実施した。
試験方法は、表面処理(表面テクスチャ)の異なる試料(試験片)について、フィルム密着法による抗菌力評価試験を行った。
試験条件は、以下に示す通りである。
試験菌株:Escherichia coli NBRC3972株
接種菌液濃度:3.3×10CFU/mL
菌液接種量:0.4mL
試験面積:40×40mm角
被覆フィルム:エスクリニカパックL、積水化学工業(株)製
試験温度:35°C
試験時間:8時間
生菌数測定には大腸菌群用微生物培地シート(JNC(株)製)を用いた。
生菌数測定は、試料を滅菌生理食塩水9.6mLで洗い、この洗い出した液中の生菌数濃度を測定することで行った。
その結果、図1に示すように、試料(1)「SUS304 ♯400 未処理」は、No.1〜No.3のロットにおいて、大腸菌の生菌数濃度(CFU/mL)が、4.0×10〜1.7×10の範囲となっている。なお、「SUS304 ♯400 未処理」は、SUS304からなるステンレス製の板材の表面をP400番バフにより研磨仕上げしたもので、その表面は、図2に示すように、鏡面に近い光沢があり、若干の筋状の溝が観察される。参考までに、面粗さRa=0.031μm、面粗さRz=0.364μm程度の表面である。また、ディンプル状の微小凹部ではないが、筋(筋状溝)のピッチは、図10に示すように、約0.4〜0.8μmで、深さが約0.05μm程度である。
後述する試料(2)〜(5)は、この試料(1)に対して各種の表面処理を施したものである。
なお、後述するものを含めて、本実施の形態における3D画像、面粗さRa及び面粗さRzの測定値は、実際の面性状計測データからのものであり、KEYENCE社製の形状測定レーザーマイクロスコープVK−X100を用いて取得した。
試料(2)「SUS304 ♯400 MW」は、図1に示すように、No.4〜No.6のロットにおいて、大腸菌の生菌数濃度(CFU/mL)が、3.7×10〜4.0×10の範囲であり、試料(1)に対して低減されている(大腸菌に対して抗菌効果がある)。
なお、「SUS304 ♯400 MW」は、試料(1)に対してディンプル状の微小凹部を形成する表面処理(マイクロディンプル処理)を施したもので、SUS304からなるステンレス製の板材の表面に、(株)不二製作所製の研磨材FGB(フジガラスビーズ)の粒番号400(中心粒径が、≦53μm)のメディア(ショット材)を1/数(例えば0.3)MPa程度の圧縮空気と共に投射する投射処理(投射加工)を施している。このような投射加工を行う微小凹凸形成処理(マイクロディンプル処理)を、ここではMWと称する。
なお、この処理後の表面は、図3に示すように、比較的大きめのディンプル状の凹部が無数にランダムに形成されている。参考までに、面粗さRa=0.263μm、面粗さRz=2.285μm程度の表面である。
試料(3)「SUS304 ♯400 P43」は、図1に示すように、No.7〜No.9のロットにおいて、大腸菌の生菌数濃度(CFU/mL)が、すべて1より小さい値(<1)であり、大腸菌が滅菌或いは殺菌されている。
なお、試料(3)「SUS304 ♯400 P43」は、試料(1)に対してディンプル状の微小凹部を形成する表面処理(マイクロディンプル処理)を施したもので、まず最初に、例えば、1種類目のメディア(商品名「フジランダム(カーボランダム)」、粒番号C♯400(最大粒子径75μm以下、累積高さ50%点の粒子径30.0±2.0μm)のSiC(炭化珪素))を1/数(例えば0.3)MPa程度の圧縮空気と共に噴射ノズルから噴射し、被加工面(試料の表面、部材の表面)に投射処理(以下、投射加工とも称する)を行う。
次に、例えば、2種類目のメディア(商品名「フジランダム(カーボランダム)」、粒番号C♯3000(最大粒子径13μm以下、累積高さ50%点の粒子径4.0±0.5μm)のSiC(炭化珪素))を、1/数(例えば0.4)MPa程度の圧縮空気と共に被加工面に投射処理(投射加工)を行った。
上述した仕様の異なるメディアを二段階に分けて投射加工を行う微小凹凸形成処理(マイクロディンプル処理)を、ここではP43と称する。
なお、試料(3)は、図4に示すように、表面に、ディンプル状の微小凹部が無数にランダムに形成されている。参考までに、面粗さRa=0.252μm、面粗さRz=3.238μm程度の表面である。
ここで、従来は、微粒子状のメディア(ショット材)を投射してディンプル状の微小凹部を形成する投射加工では、面粗さRa=0.252μm、面粗さRz=3.238μm程度の微小凹部(試料(3)の凹凸ピッチ(隣接する凸部の間隔)の範囲が1.7〜7.3μm程度、凹部深さの範囲が0.2〜1.0μm程度)を形成することは難しかったが、本発明者等の実験、研究等を通じて、仕様の異なるメディア(ショット材)を二段階に分けて投射加工を行うことで、ステンレス材などであっても非常に小さなディンプル状の微小凹部を無数にランダムに形成することができるようになった。
試料(4)「SUS304 ♯400 PT1」は、図1に示すように、No.10〜No.12のロットにおいて、試料(3)同様、大腸菌の生菌数濃度(CFU/mL)が、すべて1より小さい値(<1)であり、大腸菌が滅菌或いは殺菌されている。
なお、試料(4)「SUS304 ♯400 PT1」は、試料(1)に対してディンプル状の微小凹部を形成する表面処理(マイクロディンプル処理)を施したもので、具体的には、新日本金属(株)製のタングステンカーバイド粉、記号WC−10(粒度:0.70〜1.19μm)を、1/数(例えば0.4)MPa程度の圧縮空気と共に噴射ノズルから噴射し、被加工面に投射加工を行った。
このような投射加工を行う微小凹凸形成処理(マイクロディンプル処理)を、ここではPT1と称する。
なお、試料(4)は、図5に示すように、表面に、ディンプル状の微小凹部が無数にランダムに形成されている。参考までに、面粗さRa=0.042μm、面粗さRz=0.689μm程度の表面である。
ここで、従来は、微粒子状のメディア(ショット材)を投射してディンプル状の微小凹部を形成する投射加工では、面粗さRa=0.042μm、面粗さRz=0.689μm程度の微小凹部(試料(4)の凹凸ピッチ(隣接する凸部の間隔)の範囲が0.4〜1.0μm程度、凹部深さの範囲が0.04〜0.17μm程度)を形成することはできなかったが、本発明者等の実験、研究等を通じて、タングステンカーバイド程度以上の比重の大きなメディア(ショット材)を用いることで、ステンレス材などであっても非常に小さなディンプル状の微小凹部を無数にランダムに形成することができるようになった。
試料(5)「SUS304 ♯400 WS」は、図1に示すように、No.13〜No.15のロットにおいて、大腸菌の生菌数濃度(CFU/mL)が、1.0×10〜8.9×10の範囲であり、試料(1)に対して低減されている(大腸菌に対して抗菌効果がある)。
なお、「SUS304 ♯400 WS」は、試料(1)に対してディンプル状の微小凹部を形成する表面処理(マイクロディンプル処理)を施したもので、具体的には、IKKショット株式会社製の一般研掃用(for hard blasting)のショット(スチールショット)TSH−60を投射圧力1/数(例えば0.04程度)MPaで投射したのち、#20000のダイヤモンド粉を投射圧力1/数(例えば0.2程度)MPaで投射する処理を施した。
#20000のダイヤモンド粉としては、例えば、砥粒研磨用のメディア、すなわち、担持体としての弾性体(所謂ゴム)に、粒径0.5〜1.0μmのダイヤモンドを練り込んだもので、加工面に向けて噴射して衝突したときに弾性体であるゴムが変形することで硬いダイヤモンド粉が相手材表面にめりこんで微細な凹部を形成することができるといったメディアを利用することができる。
このような投射加工を行う微小凹凸形成処理(マイクロディンプル処理)を、ここではWSと称する。
試料(6)「SUS304 ♯700 未処理」(従来品)は、No.16〜No.18のロットにおいて、大腸菌の生菌数濃度(CFU/mL)が、5.1×10〜9.1×10の範囲となっていて、試料(1)の場合と同程度の結果となっている。
なお、「SUS304 ♯700 未処理」は、SUS304からなるステンレス製の板材の表面をP700番バフにより研磨仕上げしたもので、その表面は、高度の反射率を持つ準鏡面仕上げである(筋状の研磨目が多少残っている)。
後述する試料(7)〜(10)は、この試料(6)に対して各種の表面処理を施したものである。
試料(7)「SUS304 ♯700 MW」は、図1に示すように、No.19〜No.21のロットにおいて、大腸菌の生菌数濃度(CFU/mL)が、3.2×10〜3.7×10の範囲であり、試料(1)及び試料(6)に対して低減されている(大腸菌に対して抗菌効果がある)。
なお、試料(7)「SUS304 ♯700 MW」は、試料(6)に対して上記MW処理を施した試料である。
試料(8)「SUS304 ♯700 P43」は、図1に示すように、No.22〜No.24のロットにおいて、大腸菌の生菌数濃度(CFU/mL)が、1より小さい値(<1)〜1.5×10の範囲であり、大腸菌が滅菌或いは殺菌されている。
なお、試料(8)「SUS304 ♯700 P43」は、試料(6)に対して、上記P43処理の微小凹凸形成処理(マイクロディンプル処理)を施した試料である。
試料(9)「SUS304 ♯700 PT1」は、No.25〜No.27のロットにおいて、大腸菌の生菌数濃度(CFU/mL)が、1より小さい値(<1)〜1.8×10の範囲であり、大腸菌が滅菌或いは殺菌されている。
なお、試料(9)「SUS304 ♯700 PT1」は、試料(6)に対して、上記PT1の微小凹凸形成処理(マイクロディンプル処理)を施した試料である。
試料(10)「SUS304 ♯700 WS」は、No.13〜No.15のロットにおいて、大腸菌の生菌数濃度(CFU/mL)が、9.1×10〜2.4×10の範囲であり、試料(1)に対して低減されている(大腸菌に対して抗菌効果がある)。
なお、試料(10)「SUS304 ♯700 WS」は、試料(6)に対して上記WS処理を施した試料である。
ここにおいて、上記の実験結果を整理すると、図6に示すような特性が得られた。
図6(A)に示した表は、実施例としてSUS304 #400に各マイクロディンプル処理を施した試料(試験片)の平均凹凸ピッチ(隣接する凸部の間隔)(μm)と抗菌活性値を表している。
抗菌活性値(R)は、以下の計算式にて得られる(JISにて規定されている)。
R=(Ut−U0)−(At−U0)=Ut−At
R:抗菌活性値
U0:無加工試験片の接種直後の生菌数(生きている菌の数)の対数値
Ut:無加工試験片の24時間後の生菌数の対数値の平均値(但し、今回は24時間後ではなく8時間後で計算)
At:表面処理加工済み試験片の24時間後の生菌数の対数値の平均値(但し、今回は24時間後ではなく8時間後で計算)
無加工試験片は図1の試料(1)に相当し、表面処理加工済み試験片は上記試料(2)から(5)に相当する。
JISでは「抗菌活性値(R)が2.0以上(99%以上の死滅率)で抗菌効果があると規定」されており、上述した実験結果では、試料(3)「SUS304 ♯400 P43」と、試料(4)「SUS304 ♯400 PT1」の2つに抗菌効果があると定義できる。
しかしながら、試料(2)「SUS304 ♯400 MW」、試料(5)「SUS304 ♯400 WS」については、抗菌活性値(R)が2未満となるが、図6(B)の縦軸に設定されている抗菌活性値(R)が0の時がいわゆる未処理の試験片(試料(1))の状態であり、その「0の時=未処理」の場合と比較すると、試料(2)「SUS304 ♯400 MW」、試料(5)「SUS304 ♯400 WS」についてもある程度の抗菌効果が見込まれるものと考えられる。
すなわち、本実施の形態によれば、図3、図4、図5等で示したように、マイクロディンプル処理により、部材の表面に、ディンプル(くぼみ、略凹球面)状に削られた微小凹部を無数にランダムに形成することで、その表面に、抗菌或いは滅菌、殺菌効果(作用)を生じさせることができる。
なお、試料(2)「SUS304 ♯400 MW」の微小凹部の凹凸ピッチ(凸部の間隔)を観察した表面形状データを図7(A)に示す。図9に示すように、試料(2)の凹凸ピッチ(凸部の間隔)範囲(μm)は20〜35μm程度であり,その平均凹凸ピッチ(凸部の間隔)は25.7μm程度となる。また、凹部深さ範囲は0.6〜0.9μm程度であり,その平均凹部深さは0.77μm程度となる。
また、試料(3)「SUS304 ♯400 P43」の微小凹部の凹凸ピッチを観察した表面形状データを図7(B)に示す。図9に示すように、試料(3)の凹凸ピッチ(凸部の間隔)範囲(μm)は1.7〜7.3μm程度であり,その平均凹凸ピッチ(凸部の間隔)は3.56μm程度となる。また、凹部深さ範囲は0.2〜1.0μm程度であり、その平均凹部深さは0.51μm程度となる。
なお、図10に示すように、実測した微小凹凸の凸部の間隔は、約1.7〜7.3μm程度の範囲にあり、凹部深さは約0.2〜1.0μm程度の範囲にあった。
また、試料(4)「SUS304 ♯400 PT1」の微小凹部の凹凸ピッチを観察した表面形状データを図8(A)に示す。図9に示すように、試料(4)の凹凸ピッチ(凸部の間隔)範囲(μm)は0.4〜1.0μm程度であり,その平均凹凸ピッチ(凸部の間隔)は0.72μm程度となる。また、凹部深さ範囲は0.04〜0.17μm程度であり、その平均凹部深さは0.10μm程度となる。
なお、図10に示すように、実測した微小凹凸の凸部の間隔は、約0.4〜1.0μm程度の範囲にあり、深さは約0.04〜0.17μm程度の範囲にあった。
また、試料(5)「SUS304 ♯400 WS」の微小凹部の凹凸ピッチを観察した表面形状データを図8(B)に示す。図9に示すように、試料(5)の凹凸ピッチ(凸部の間隔)範囲(μm)は81〜183μm程度であり,その平均凹凸ピッチ(凸部の間隔)は124.4μm程度となる。また、凹部深さ範囲は1.5〜4.6μm程度であり、その平均凹部深さは3.10μm程度となる。
ところで、試料(1)と、試料(3)、(4)などは、凹凸ピッチ(凸部或いは凹部の間隔)や深さはそれほど変わらないが、試料(3)、(4)には、大腸菌に対して極めて顕著な抗菌或いは滅菌、殺菌効果がある。
これは、詳細な解析が待たれるところではあるが、マイクロディンプル処理により形成されるディンプル状の微小凹部は、試料(1)のようにステンレス製の部材(試料)の表面に研削やラッピング等により形成される凹部(底部が筋状に連続して延びている凹部(筋、溝))とは異なり、噴射されたメディア(ショット材粒子)により部材表面がディンプル状に削られたそれぞれの凹部が、周囲の凸部により仕切られる(区切られる、画成される)ことで隣接する凹部同士が独立的に無数にランダムに形成されることが、理由のひとつであると考えられる。
すなわち、大腸菌のサイズは、東京都健康安全研究センターの提供データによると、大腸菌(O157、O111など)の細菌の大きさは、1.1〜1.5μm(よこ寸法)×2.0〜6.0μm(長さ)程度であり、大腸菌が、マイクロディンプル処理により形成される微小凹部にはまってしまったり、凸部に乗り上げてしまうことで、大腸菌が移動・運動を自由に行えなくなって死滅したり、そのような移動・運動が規制された状態で比較的長く伸びる鞭毛が回転運動して自己損傷して死滅してしまうことなどにより、抗菌効果(作用が)生じるなどと予測することができる。
なお、サルモネラ菌は、その大きさは0.7〜1.5μm(よこ寸法)×2.0〜5. 0μm(長さ)であり、このような似たようなサイズの細菌に対しても、大腸菌と同様に、本実施の形態に係るマイクロディンプル処理によりその表面に微小凹凸を無数に形成した部材には抗菌或いは滅菌、殺菌効果があるものと考えられる。
すなわち、本実施の形態に係るマイクロディンプル処理によりその表面にディンプル状の微小凹部を無数に形成した抗菌部材は、「鞭毛を持ったグラム陰性菌である、大腸菌、サルモネラ菌等の一般細菌」に適用可能である考えられる。
このように、本実施の形態によれば、ステンレス製の部材の表面に、筋状に延びている凹部(筋、溝)ではなく、マイクロディンプル処理により、凹部の底部が周囲の隣接する凹部の底部と凸部を介して画成されていてそれぞれが独立的に形成されている微小凹部を無数にランダムに形成することで、大腸菌等の細菌に対して抗菌或いは滅菌、殺菌効果(或いは菌増殖抑制効果)を生じさせることができる。
すなわち、本実施の形態によれば、マイクロディンプル処理により、部材の表面にディンプル状の微小凹部を複数(無数)に形成することで、部材の表面に抗菌(或いは滅菌、殺菌)効果を持たせる抗菌表面処理方法、及び抗菌(或いは滅菌、殺菌)効果(或いは菌増殖抑制効果)を有する抗菌部材を提供することができる。
特に、図6(A)、図6(B)に示したように、試料(3)、(4)のように、ディンプル状の微小凹凸の平均凹凸ピッチ(凸部の間隔)(μm)を、3.56(≒4.0)μm程度以下、或いは0.72(≒0.7)〜3.56(≒4.0)μm程度の範囲、或いは0.72(≒0.7)μm程度以下で形成することで、部材の表面に、より高い抗菌或いは滅菌、殺菌効果(或いは菌増殖抑制効果)を生じさせることができる。
また、図10に示したように、試料(3)、(4)のように、ディンプル状の微小凹凸の実測凹凸ピッチ(凸部の間隔)(μm)を、7.3(≒8.0)μm程度以下、或いは0.4〜7.3(≒8.0)μm程度の範囲、或いは0.4μm程度以下で形成することで、部材の表面に、より高い抗菌或いは滅菌、殺菌効果(或いは菌増殖抑制効果)を生じさせることができる。このとき、凹部の深さは、1.0μm程度以下、或いは0.04〜1.0μm程度、或いは0.04μm程度以下とすることができる。
また、図11に示すように、マイクロディンプル処理に用いるメディア(ショット材)の粒径等のサイズによって形成される微小凹部の形成具合(凹部のピッチや、凹部の入口径や深さなど)はある程度定まることから、マイクロディンプル処理に用いるメディア(ショット材)の粒径等のサイズによって、ある程度、抗菌或いは滅菌、殺菌効果(或いは菌増殖抑制効果)の有無を整理することができる。
すなわち、本実施の形態によれば、図11、図5、図10等の結果を考慮すると、試料(3、(4)のように、ショット材の粒径が、3μm程度以下、或いは1〜3μm程度の範囲、或いは1μm程度以下であれば、抗菌或いは滅菌、殺菌効果(或いは菌増殖抑制効果)を生じさせることができるものと思われる。
ここで、本実施の形態に係る微小凹凸形成処理(マイクロディンプル処理)は、既知の噴射装置により、上述したようなメディア(ショット材、研磨材粒子)を噴射して処理対象接触部材等の部材の表面に衝突させることで行うことができる。
例えば、噴射装置としては、ブラスト装置を用いることができ、ブラスト装置の一例としては、例えば、株式会社不二製作所製の「PNEUMA BLASTER」(型式:SCシリーズ、SGシリーズなど)などを用いることができる。また、例えば、特開2019−25584号公報などに記載されているものを用いることができる。
より具体的には、噴射粒体を部材の表面に向けて噴射する噴射装置としては、圧縮気体(空気、アルゴン、窒素等)と共に研磨材(微粒子)の噴射を行う既知のブラスト加工装置(ブラスト処理装置)を使用することができる。
そして、ブラスト加工装置(ブラスト処理装置)としては、圧縮気体の噴射により生じた負圧を利用して研磨材を噴射するサクション式のブラスト加工装置,研磨材タンクから落下した研磨材を圧 縮気体に乗せて噴射する重力式のブラスト加工装置,研磨材が投入されたタンク内に圧縮気体を導入し、別途与えられた圧縮気体供給源からの圧縮気体流に研磨材タンクからの研磨材流を合流させて噴射する直圧式のブラスト加工装置、及び、上記直圧式の圧縮気体流を、ブロワーユニットで発生させた気体流に乗せて噴射するブロワー式ブラスト加工装置等が市販されているが,これらはいずれも前述した噴射粒体の噴射に使用可能である。
また、水などの液体と共にショットを高圧で噴射するウォータージェットも使用することができる。
ところで、本実施の形態では、マイクロディンプル処理により、ディンプル状の微小凹部を無数にランダムに形成したが、本発明はこれに限定されるもではなく、処理対象接触部材等の部材の表面に化学研磨(化学エッチング)を施すことで、微小凹部をランダムに複数(多数)形成することができる。なお、化学研磨(化学エッチング)としては、例えば、塩酸・硝酸・硫酸・リン酸などの酸性薬剤や塩化鉄(III)などを任意の割合で水溶液に調製し使用することが想定される。
また、処理対象接触部材等の部材の表面に、アルゴンボンバード処理を施すことで、接触面にサブミクロン以下の凹凸をランダムに複数(多数)形成することもできる。
なお、本発明に係る抗菌部材は、例えば、処理対象が接触する処理対象接触部材に適用でき、その場合において、例えば、保管、収容、運搬、滑落、ふるい、撹拌器具、調理用ボール、調理用器具、手術用器具、医療用器具などを含む各種の処理に用いられる部材に適用可能である。
また、本発明に係る抗菌部材は、上述したような処理対象接触部材に限定されるものではなく、車両用の吊手(つり革のグリップ部分)、その他の取っ手或いは持ち手(グリップ)、ドアノブ、ハンドル、便座など人や動物が触れる部材など、抗菌(或いは菌増殖抑制)等の目的のために、ディンプル状の微小凹部を無数にランダムに形成する部材であれば適用可能である。
また、本実施の形態に係るマイクロディンプル処理による抗菌効果(菌増殖抑制効果)は、例えばステンレス材であれば、処理前のベース材の♯400、♯700、2B等、表面の仕上げ仕様には拘らず、どれでも同等の効果が得られると考えられるため、ステンレス材であれば本発明は適用可能である。
なお、本発明に係る抗菌部材は、樹脂製部材とすることも可能であり、その材料は特に限定されるものではない。例えばセラミックスとすることも可能であり、金属製部材の場合は、鉄、アルミニウム、チタン等の金属製(合金製)とすることができる。
本発明は、上述した発明の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更を加え得ることは可能である。
本発明は、部材の表面にディンプル状の微小凹部を無数に形成することで、部材の表面に抗菌(或いは滅菌、殺菌)効果を持たせることができ、衛生を問題とする産業界において有益であり利用可能である。
このため、本発明に係る抗菌表面処理方法は、
部材の菌と接触する表面にディンプル状の微小凹部を無数に形成することで、部材の当該表面に抗菌作用を持たせることを特徴とする。
本発明において、前記ディンプル状の微小凹部が形成されるピッチが、抗菌作用の対象となる細菌のサイズに対応した値であり、かつ、8.0μm以下であることを特徴とすることができる。
本発明において、前記ディンプル状の微小凹部が形成されるピッチが、抗菌作用の対象となる細菌のサイズに対応した値であり、かつ、0.4μm以下であることを特徴とすることができる。
また、本発明に係る抗菌部材は、
部材の菌と接触する表面にディンプル状の微小凹部を無数に形成することで、部材の当該表面に抗菌作用を持たせたことを特徴とする。
本発明に係る抗菌部材において、前記ディンプル状の微小凹部が形成されるピッチが、抗菌作用の対象となる細菌のサイズに対応した値であり、かつ、8.0μm以下であることを特徴とすることができる。
本発明に係る抗菌部材において、前記ディンプル状の微小凹部が形成されるピッチが、抗菌作用の対象となる細菌のサイズに対応した値であり、かつ、0.4μm以下であることを特徴とすることができる。
このため、本発明に係る抗菌表面処理方法は、
部材の菌と接触する表面にディンプル状の微小凹部を、ショット材を投射する投射処理により無数に形成することで、部材の当該表面に抗菌作用を持たせることを特徴とする。
また、本発明に係る抗菌部材は、
部材の菌と接触する表面にディンプル状の微小凹部を、ショット材を投射する投射処理により無数に形成することで、部材の当該表面に抗菌作用を持たせたことを特徴とする。
このため、本発明に係る抗菌表面処理方法は、
部材の菌と接触する表面に、無数のディンプル状の微小凹部であって、その凹凸ピッチの最大値が7.3μm以下であり最小値が0.4μm以上であり、その凹部の深さの最大値が1.0μm以下であり最小値が0.04μm以上である微小凹部を、ショット材を投射する投射処理により形成することで、部材の当該表面に抗菌作用を持たせることを特徴とする。
また、本発明に係る抗菌部材は、
ショット材を投射する投射処理により無数に形成されるディンプル状の微小凹部であって、その凹凸ピッチの最大値が7.3μm以下であり最小値が0.4μm以上であり、その凹部の深さの最大値が1.0μm以下であり最小値が0.04μm以上である微小凹部有する部材の菌と接触する表面を備えることで、部材の当該表面に抗菌作用を持たせたことを特徴とする。

Claims (10)

  1. 部材の表面にディンプル状の微小凹部を無数に形成することで、部材の表面に抗菌作用を持たせることを特徴とする抗菌表面処理方法。
  2. 前記ディンプル状の微小凹部が形成されるピッチが、8.0μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の抗菌表面処理方法。
  3. 前記ディンプル状の微小凹部が形成されるピッチが、0.4μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の抗菌表面処理方法。
  4. 前記ディンプル状の微小凹部が形成されるピッチが、0.4〜8.0μmであることを特徴とする請求項1に記載の抗菌表面処理方法。
  5. 前記ディンプル状の微小凹部は、ショット材を投射する投射処理により形成することを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか1つに記載の抗菌表面処理方法。
  6. 部材の表面にディンプル状の微小凹部を無数に形成することで、部材の表面に抗菌作用を持たせたことを特徴とする抗菌部材。
  7. 前記ディンプル状の微小凹部が形成されるピッチが、8.0μm以下であることを特徴とする請求項5に記載の抗菌部材。
  8. 前記ディンプル状の微小凹部が形成されるピッチが、0.4μm以下であることを特徴とする請求項5に記載の抗菌表面処理方法。
  9. 前記ディンプル状の微小凹部が形成されるピッチが、0.4〜8.0μmであることを 特徴とする請求項5に記載の抗菌部材。
  10. 前記ディンプル状の微小凹部は、ショット材を投射する投射処理により形成されることを特徴とする請求項6〜請求項9の何れか1つに記載の抗菌部材。
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