JP2020536039A - Co、mo、wの群から選ばれる触媒を用いたクロロシランの製造方法 - Google Patents

Co、mo、wの群から選ばれる触媒を用いたクロロシランの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、塩化水素含有反応ガスと、超高純度シリコンおよび触媒を含む粒子状接触剤とを反応させることにより、流動床反応器内でクロロシランを製造する方法を提供し、ここで、上記触媒が、Co、MoおよびWからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含み、上記クロロシランが、一般式:HnSiCl4-nおよび/またはHmCl6-mSi2(式中、n=1〜4であり、m=0〜4である。)を有する。

Description

本発明は、塩化水素含有反応ガスと、超高純度シリコンおよび触媒を含む粒子状接触剤とを反応させることにより、流動床反応器内でクロロシランを製造する方法に関し、上記触媒は、Co、MoおよびWからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含み、上記クロロシランは、一般式:HnSiCl4-nおよび/またはHmCl6-mSi2(式中、n=1〜4であり、m=0〜4である。)を有する。
チップまたは太陽電池を製造するための出発材料としての多結晶(polycrystalline)シリコンは、通常、揮発性ハロゲン化合物、特にトリクロロシラン(TCS、HSiCl3)等のクロロシラン、を分解することによって製造されている。チップまたは太陽電池を製造するための要件を満たすために、多結晶シリコンは、99.9%を超える純度を少なくとも有する必要がある。純度が99%を超えるシリコンは、超高純度シリコンと呼ばれる。
このような純度の多結晶シリコンは、シーメンス法によってロッド形状で製造することができ、シーメンス法では、多結晶シリコンを、反応器内の加熱されたフィラメントロッド上に堆積させる。使用されるプロセスガスは、通常、TCSおよび水素の混合物である。あるいは、多結晶シリコン顆粒を、流動床反応器内で製造してもよい。シリコン粒子は、ガス流によって流動床内で流動し、当該ガス流は加熱装置を介して高温に加熱される。TCS等のシリコン含有反応ガスを加えると高温の粒子表面で熱分解反応が起こり、その結果、粒子直径が大きくなる。
多結晶(polycrystalline)シリコンは、例えばブロックキャスティングプロセスによる多結晶(multicrystalline)シリコンの製造における出発材料として機能する。ブロック形状で得られる多結晶(multicrystalline)シリコンは、通常、多結晶(polycrystalline)シリコンよりも高い純度を有し、太陽電池を製造するために使用することができる。この目的のために、シリコンブロックは一般的に長方形のウェハに切断される。
多結晶(polycrystalline)シリコンは、例えば帯域溶融法またはチョクラルスキー法による単結晶シリコンの製造における出発材料としてさらに機能する。これらは、円形状ウェハに切断されるロッド形状のシリコン単結晶(インゴット)を提供する。
流動床またはシーメンス反応器における多結晶(polycrystalline)シリコンの堆積により、目標製品(シリコン顆粒/シリコンロッド)だけでなく、目標製品の純度と通常は同等の副生成物であるシリコンダストも製造される。さらに、シリコンダストは、シリコンロッド、シリコンブロックおよびインゴットの機械的処理(粉砕、製粉)においても製造される。
これらの超高純度シリコンダスト(純度99.9%超)は、これまでは廃棄されてきたか、あるいは、通常は純度が99.9%未満の冶金用シリコン(mgSi)とともにクロロシランを製造するために使用されてきた。
クロロシラン、特にTCSは、以下の反応に基づいて、三つの方法によって本質的に製造することができる(国際公開第2016/198264A1号参照):
(1)Si + 3HCl --> SiHCl3 + H2 + 副生成物
(2)Si + 3SiCl4 + 2H2 --> 4SiHCl3 + 副生成物
(3)SiCl4 + H2 --> SiHCl3 + HCl + 副生成物
生成する可能性のある副生成物としては、さらなるハロシラン、例えば、モノクロロシラン(H3SiCl)、ジクロロシラン(H2SiCl2)、四塩化ケイ素(STC、SiCl4)、ならびにジおよびオリゴシランが挙げられる。炭化水素、有機クロロシランおよび金属塩化物等の不純物も同様に、副生成物の成分であることができる。高純度TCSを製造するために、通常、蒸留が続いて行われる。
反応(1)に従う塩化水素化では、塩化水素(HCl)の添加によって流動床反応器内でmgSiからクロロシランが製造される。このようなプロセスは、例えば米国特許第4092446号に記載されている。
欧州特許出願公開第1 586 537 A1は、mgSiの粉砕中に生成する最大粒径80μmのシリコンダストが流動床反応器内に直接導入される、TCSを製造するための塩化水素化プロセスをさらに開示している。
超高純度シリコン(少なくとも99.99%の純度)の機械的処理またはその製造で生成するシリコンダストを、流動床反応器内で、380℃での塩化水素化によってクロロシランに変換できないことは、国際公開第2012/065892A1号から明らかである。クロロシランは、流動床プロセスにおいて温度750℃で、15%という低い収率で得られた。mgSi(150〜250μm)の集積床からなる固定床を用い、粒径50μm未満に製粉された超高純度シリコンを固定床下に導入することによってのみ、クロロシランの収率は向上した。
追加の製粉工程は上記方法のコストが増加し不都合である。加えて、既知のプロセスが起こる比較的高い温度の場合は、反応器プラントの材料に対する要求をより高度のものとする。これらの温度とするためには、エネルギー必要量の上昇も伴う。例えば、反応物のための供給導管を予熱する必要さえあるかもしれない。高温にすると、全体としてコストが高くなり、また障害に対する脆弱性が高まる。いずれの場合も、クロロシランの製造用に存在する流動床反応器に加えて、固定床反応器も提供されるため、超高純度シリコンダストの回収にさらなるコストが追加される。また、超高純度シリコンダストを回収するために、追加のmgSiを調達する必要もあるかもしれない。
したがって、本発明の目的は、従来技術で知られている不利な点を示すことなく、超高純度シリコンからなるダストを直接変換することを可能にする方法を提供することである。
この目的は、塩化水素含有反応ガスと、超高純度シリコンおよび触媒を含む粒子状接触剤とを反応させることにより、流動床反応器内でクロロシランを製造する方法において、、当該触媒がCo、MoおよびWからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含むことによって達成される。クロロシランは、一般式:HnSiCl4-nおよび/またはHmCl6-mSi2(式中、n=1〜4であり、m=0〜4である。)を有する。
好ましい実施形態では、上記触媒は、Zn、CrおよびNiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素をさらに含む。
驚くべきことに、コバルト、モリブデン、タングステンの元素およびこれらの混合物が少量存在する流動床反応器内で、典型的な反応条件下(例えば欧州特許出願公開第1 586 537 A1等に記載されているように、例えば、380℃未満の温度および0.2〜0.5MPaの絶対圧力)での塩化水素化により、超高純度シリコン(99.9%を超える純度)からなるダストを、クロロシラン、特にTCSに変換できることさえ発見された。mgSiを用いた一般的な変換は必要ない。場合によっては、亜鉛、クロムおよびニッケルの元素の少なくとも1種を追加することにより、クロロシランの選択性がさらに向上した。
超高純度シリコンおよび触媒を含む接触剤は、既存の流動床反応器で直接使用することができる。固定床反応器への変換は必要ない。mgSiの塩化水素化において得られる結果と同等のクロロシランの選択性およびHClの変換が、さらに特に有利に達成される。
副生成物として生成する超高純度シリコンダストの直接回収により、大きな経済的利点がもたらされる。特に、超高純度シリコンダストをmgSiと例えば溶融または混合するなどのいわゆる再処理コストが回避される。超高純度シリコンダストを廃棄するためのコストについても同様に回避される。mgSiの調達も削減することができる。
触媒は、接触剤の重量に対して、1〜900ppmw、好ましくは10〜700ppmw、特に好ましくは100〜400ppmwの割合で接触剤中に存在することが望ましい。
触媒は、好ましくは、金属、酸化物、炭化物、合金、および/または塩様の形態で接触剤中に存在する。列挙された形態の混合物もあり得る。触媒がそれぞれの元素の炭化物および/または塩化物の形態である場合が特に好ましい。触媒はまた、ケイ化物の形態であってもよい。
接触剤は、粒子状の超高純度シリコン(ダスト)および触媒で構成されることが好ましい。超高純度シリコンダスト/接触剤の組成は、蛍光X線分析(XFA)によって測定することができる。
好ましい実施形態では、接触剤は、シーメンス法または粒状化プロセスによる多結晶シリコンの堆積で生成する副生成物である。また、それは、多結晶(polycrystalline)/多結晶(multicrystalline)または単結晶シリコンの機械的処理において生成する副生成物であってもよい。機械的処理は、特に粉砕および/または製粉である。接触剤がこのような副生成物である場合、塩化水素化の前に精製する必要は原則としてない。超高純度シリコンダストは直接変換できる。高価で複雑な精製工程はもはや必要ではない。切断プロセスにおいて副生成物として生成するシリコンダストを使用することは、これらは例えば独国特許出願公開第10 2014 007 354 A1に記載されているように一般的にひどく汚染されているので、原則としてあまり好ましくない。
しかしながら、場合によっては、本発明の方法の前に接触剤の精製を行うことが好ましい。
触媒は、特に、ハンマー、ローラーミル、ジョークラッシャーまたはノミ等の粉砕装置からの摩耗材料の成分であってもよい。それは、さらに、プラント部品および/またはパイプラインの摩耗材料の成分であってもよい。プラント部品の場合、摩耗材料は、例えば、典型的には鋭利なシリコンダストの空気輸送の結果として生じ得る。したがって、触媒は、異物粒子の形態で超高純度シリコンダスト中に存在し得る。超高純度シリコンを粉砕するために、例えば、ジョークラッシャーには、例えば炭化タングステン等の硬質金属コーティングが通常は施されている。その結果、触媒は、副生成物として生成する超高純度シリコンダスト中に炭化タングステンとしてすでに存在し得る。さらなる量の触媒の添加は、回避され得るか、または少なくとも最小限に抑えられる。
さらなる実施形態において、超高純度シリコンは、0.5〜150μm、好ましくは1〜100μm、特に好ましくは5〜80μm、特に10〜80μmのザウター平均径d32を有する。粒径は、0.1〜200μmが好ましい。
副生成物として生成する超高純度シリコンダストに対して、必要に応じて、製粉工程および/または分級工程(例えば、ふるい分け(sieving)、ふるい分け(sifting))を行うことにより、所望の粒径を得ることができる。
粒度分布/ザウター平均径d32は、ISO 13320(レーザー回折)および/またはISO 13322(画像解析)に従って測定することができる。粒度分布からの平均粒径/直径は、DIN ISO 9276−2に従って計算することができる。
上記方法は、280℃〜400℃、好ましくは320℃〜380℃、特に好ましくは340℃〜360℃の温度で実施することが望ましい。温度は、流動床反応器の設定温度である。設定温度は、原則として、制御ループ内の調整可能な温度調節器によって目標値として指定され、適切な冷却/加熱システムによって指定された範囲で一定に維持される。温度は、例えば、反応器内部の温度センサー(複数の温度センサー、したがって反応器の高さ全体にわたるデータポイント)によって決定することができる。
上記方法は、流動床反応器内で、0〜0.5MPa、好ましくは0.02〜0.4MPa、特に好ましくは0.05〜0.25MPaの絶対圧力で実施することが望ましい。
反応器の始動中、例えば安定した流動床が形成されるまで、圧力および温度の値は連続反応プロセス中の値とは異なってもよい。同じことが停止プロセスにも当てはまる。
さらなる実施形態において、塩化水素(HCl)および超高純度シリコンは、流動床反応器内に、10:1〜3:1、好ましくは7:1〜3:1、特に好ましくは5:1〜3:1、特に3.9:1〜3.1:1のモル比で存在する。特に、上記比率が確立されるように、反応中にHClおよび接触剤は連続的に添加される。接触剤および/またはHClの予熱は原則として必要ではないが、適切な場合もある。
反応ガスは、少なくとも50体積%、好ましくは少なくとも70体積%、特に好ましくは少なくとも90体積%の塩化水素(HCl)を含むことが望ましい。HClに加えて、反応ガスは、H2、HnSiCl4-n(n=0〜4)、HmCl6-mSi2(m=0〜6)、HqCl6-qSi2O(q=0〜4)、CH4、C26、CO、CO2、O2、N2からなる群から選ばれる1種以上の成分をさらに含んでもよい。これらの成分は、例えば、集積システムで回収されるHClに由来してもよい。反応ガスは、キャリアガス、例えば窒素またはアルゴンなどの希ガス、をさらに含んでもよい。特に反応の平衡位置に影響を与えるために、反応ガスを水素とさらに混合してもよい。水素は、回収されるHCl中に不純物として存在してもよい。
反応ガスの組成は、通常、反応器に供給する前に、ラマンおよび赤外分光法ならびにガスクロマトグラフィーによって測定される。これは、個別に回収されたサンプルのオフライン分析だけでなく、システムに統合されたオンライン分析機器によっても行われる。
反応器直径に対する充填高さの比率は、10:1〜1:1、好ましくは8:1〜2:1、特に好ましくは6:1〜3:1であることが望ましい。充填高さは、流動床の重心を本質的に表し、粒子の粒度分布に依存している(微粒子は重心まわりの流動床の大きな範囲を、粗粒子は小さな範囲を、伴う傾向にある)。
本発明の方法で製造されるクロロシランは、好ましくは、モノクロロシラン、ジクロロシラン、トリクロロシラン、Si2Cl6およびHSi2Cl5からなる群から選ばれる少なくとも1種のクロロシランである。TCSが該当する場合が特に好ましい。
本発明の方法は、多結晶シリコンを製造するための集積システムに組み込まれることが好ましい。集積システムは、特に次の工程を有する:
・反応(1)、(2)および(3)に従う方法の1つによってTCSを製造する
・生成したTCSを精製して、半導体グレードのTCSを提供する
・好ましくはシーメンス法によってまたは顆粒として、多結晶シリコンを堆積させる
・生成した多結晶シリコンをさらに処理する
・本発明の方法による多結晶シリコンの製造/さらなる処理において生成したシリコンダストをリサイクルする
図1に、本発明の方法を実施するための流動床反応器1を示す。反応ガス2は、好ましくは、下から、必要に応じて側面から(例えば、下からのガス流に対して接線方向または直角に)粒子状接触剤に吹き込まれ、したがって接触剤の粒子を流動化させて流動層3を形成する。体積流量は、反応器への反応ガス供給導管内の流量計(例えばロータメーター)によって測定することができる。反応を開始するために、流動床3は、通常、反応器の外部に配置された加熱装置(図示せず)によって加熱される。通常、連続運転中は加熱する必要はない。粒子の一部は、流動床3からのガス流とともに、流動床3の上方の空間4へ輸送される。空間4は、非常に低い固体密度によって特徴付けられ、前記密度は反応器出口の方向に減少する。ガス流とともに反応器を出る粒子の割合は、粒子排出5として記載される。
実施例は、例えば米国特許第4092446号に記載されているように流動床反応器内で行った。
一般的手順:
流動層が形成されるまで、最初に充填した接触剤床に窒素(キャリアガス)を通した。反応器の直径に対する流動床の高さの比率を約4の値に設定した。反応器の直径は約1mであった。次いで、外部加熱装置を用いて流動床を温度320℃に加熱した。この温度を、冷却手段を用いて実験期間全体にわたって一定に維持した。その後、HClを添加し、流動床の高さが実験期間全体にわたって一定のままであり、反応物の一定のモル比(HCl:Si)3:1が達成されるように、接触剤を補充した。反応器内の圧力は、実験期間全体にわたって0.1MPaの正圧であった。48時間および49時間の運転時間の後、液体サンプルおよび気体サンプルの両方をそれぞれの場合に回収した。生成物のガス流(クロロシランガス流)の凝縮性部分を−40℃のコールドトラップにより凝縮し、ガスクロマトグラフィー(GC)により分析して、TCS選択性を決定した。検出は、熱伝導率検出器を介して行った。生成物のガス流の非凝縮性部分を、赤外分光計を用いて未変換HCl[体積%]について分析した。48時間および49時間後に得られた値を、それぞれの場合に使用して平均値を得た。各運転の後、反応器を完全に空にし、接触剤を再充填した。
比較例1:
接触剤として超高純度シリコン粒子(純度>99.9%、最大粒径200μm、d32=73μm)のみを、上述の一般的手順に供した。国際公開第2012/065892A1号と同様に、ガス状クロロシランの形成は検出されなかった。
比較例2
接触剤として市販のmgSiからなるシリコン粉末(Fe含有量:1.4重量%、Al含有量:0.2重量%、Ca含有量:0.015重量%、最大粒径200μm、d32=70μm)のみを、上述の一般的手順に供した。予想どおり、クロロシランを与える反応物の変換が起こった。未変換HClの量は7.5体積%であった。TCS選択性は78%であった。
実施例
接触剤として超高純度シリコンダスト(d32=68μm)を、上述の一般的手順に供した。ここで、超高純度シリコンダストは、製造(多結晶シリコンの粉砕)の結果、不純物として、以下の元素を以下の割合で含んでいた:Co:10ppmw、Mo:5ppmw、W:72ppmw、Zn:154ppmw、Ni:35ppmw、Cr:79ppmw。驚くべきことに、クロロシランを与える高純度シリコンの変換がこれらの条件下で起こった。未変換HClの量は10.7体積%であった。TCS選択性は81%であった。
上記結果は、本発明の方法によれば、超高純度シリコンを流動床反応器内で塩化水素化によって直接変換できることを示している。得られた結果(HCl変換およびTCS選択性)は、mgSiを使用した場合に得られた結果と同等である。本発明の方法は、より高いTCS選択性を達成することさえ可能にする。

Claims (14)

  1. 塩化水素含有反応ガスと、超高純度シリコンおよび触媒を含む粒子状接触剤とを反応させることにより、流動床反応器内でクロロシランを製造する方法であって、
    前記触媒が、Co、MoおよびWからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含み、
    前記クロロシランが、一般式:HnSiCl4-nおよび/またはHmCl6-mSi2(式中、n=1〜4であり、m=0〜4である。)を有する、方法。
  2. 前記触媒が、Zn、CrおよびNiからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記触媒が、前記接触剤に対して、1〜900ppmw、好ましくは10〜700ppmw、特に好ましくは100〜400ppmwの割合で前記接触剤中に存在することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記触媒が、金属、酸化物、炭化物、合金、および/または塩様の形態で前記接触剤中に存在することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記接触剤が、多結晶シリコンの堆積における、および/または多結晶(polycrystalline/multicrystalline)もしくは単結晶シリコンの機械的処理における副生成物であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記触媒が、粉砕装置、プラント部品および/またはパイプラインからの摩耗材料の成分であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記超高純度シリコンが、0.5〜150μm、好ましくは1〜100μm、特に好ましくは5〜80μm、特に10〜80μmのザウター平均径d32を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記方法が、280℃〜400℃、好ましくは320℃〜380℃、特に好ましくは340℃〜360℃の温度で実施されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記方法が、流動床反応器内で、0〜0.5MPa、好ましくは0.02〜0.4MPa、特に好ましくは0.05〜0.25MPaの絶対圧力で実施されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 塩化水素および超高純度シリコンが、10:1〜3:1、好ましくは7:1〜3:1、特に好ましくは5:1〜3:1、特に3.9:1〜3.1:1のモル比で存在することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記反応ガスが、少なくとも50体積%、好ましくは少なくとも70体積%、特に好ましくは少なくとも90体積%の塩化水素を含むことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 反応器直径に対する充填高さの比率が、10:1〜1:1、好ましくは8:1〜2:1、特に好ましくは6:1〜3:1であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記クロロシランが、モノクロロシラン、ジクロロシラン、トリクロロシラン、Si2Cl6、HSi2Cl5およびこれらの混合物からなる群から選ばれることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 多結晶シリコンを製造するための集積システムに組み込まれることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
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