JP2020532570A - 置換イミダゾキノリン - Google Patents

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Abstract

本発明は、イミダゾキノリン誘導体及びイミダゾキノリン誘導体を含む医薬組成物に関する。本発明のイミダゾキノリン誘導体は、Toll様受容体アゴニスト、特にTLR7のアゴニストとして有用であり、特定のサイトカインの誘導を促進する。

Description

本発明は、イミダゾキノリン誘導体及びイミダゾキノリン誘導体を含む医薬組成物に関する。イミダゾキノリン誘導体は、Toll様受容体アゴニスト、特にTLR7のアゴニストとして有用であり、特定のサイトカインの誘導を促進する。
目下異なる特異性を有する13種類の受容体の遺伝子ファミリーを含み、そのうち11種類がヒトにおいて見出されるToll様受容体(TLR)は、様々な感染(細菌、ウイルス、真菌)に対する防御のために進化してきた細胞病原体パターン認識系の一部をなす。TLRの活性化は、例えば、インターフェロンの放出及び特定の免疫細胞の活性化を伴うサイトカイン応答につながる。組織内の選択されたTLRの機能的発現は非常に様々である。例えば、上皮細胞上の(大腸菌リポ多糖LPSにより刺激される)TLR4、又は特定の免疫細胞におけるエンドソーム膜に位置するTLR3、7、8、及び9などの受容体の一部は、細胞表面に位置する。後者は全て核酸により活性化されるが、様々なタイプの核酸を認識する。例えば、TLR9は、CpGサブシーケンスを含む一本鎖DNAによって活性化され、TLR7及び8は、一本鎖RNAによって活性化され、TLR3は、二本鎖RNAによって活性化される。
いくつかの低分子(SMOL)TLR7又はTLR8アゴニストは特定されている。これらのアゴニストは、7−チア−8−オキソグアノシン(TOG、イサトリビン)、又は、イミキモドのようなイミダゾキノリン系化合物などのプリン様分子に分類できる。イミキモドは、これまでで唯一の認可された最も信頼のおけるTLR7アゴニストであり、5%クリームとして販売されている(Aldara)。それは、世界中で最も頻繁に起こる癌である表在性基底細胞癌の約80%5年クリアランスを達成している。イミキモドはTLR7を活性化する。TLR7の機能的発現は、特定の免疫細胞に限定されているようであり、すなわち、ヒトにおいて、形質細胞様樹状細胞、B細胞、及びおそらく好酸球がTLR7アゴニストによって活性化されることが知られている。
数年前より、TLR7、8、又は9アゴニストによって誘導される強い免疫活性化を癌の治療に利用するため、世界中で多大な努力がなされている。しかしながら、癌の免疫治療は長い失敗の歴史を経験してきた。しかし、近年、癌免疫監視とそれによる免疫細胞のサブセットの機能に関する知識は劇的に改善した。TLR7、TLR8、又はTLR9アゴニストは、癌の単独療法又は併用療法のための、或いはワクチンアジュバントとしての臨床開発がされている。
癌免疫治療のためのTLRアゴニストのアプローチは、例えば、サイトカイン、インターフェロン、又は単味ワクチン接種を用いる以前の努力とは異なる。TLRアゴニスト媒介免疫活性化は、自然免疫及び適応免疫応答を生成する特定の免疫細胞(主として、樹状細胞及びB細胞、続いて他の細胞)を介して多面的である。さらに、1つのインターフェロンだけでなく、多くの異なるアイソフォームが誘導され、I型(α、β)だけでなく、(間接的に)II型(γ、NK細胞)も誘導される。少なくとも局所投与に関しては、Aldaraは注目すべき概念実証が行われた。それは、抗原が腫瘍によって放出されること、及び免疫療法が原則として、さらには単剤療法においても癌の適応症に作用し得ることを示す。しかしながら、全身投与経路において、臨床概念実証(POC)はTLR7アゴニストについては保留されている。進行癌及び全身投与(特に、皮下(s.c.)又は静脈内(i.v.)投与経路)の場合、そのようなTLRアゴニストは他の治療的介入と組み合わせてより強力な、すなわち相乗的な有効性を提供し得ることが明らかであるように思われる。
初期ステージの癌の場合には、状況は異なる可能性がある。腫瘍の転移は、主に転移が既に起こっているときには腫瘍の検出が遅すぎるため、患者における腫瘍発生の深刻な局面である。確立されている腫瘍治療は、大抵、かなり狭い治療範囲を持った細胞毒性薬剤を含む。従って、転移拡大の抑制がまだ可能であるかもしれない初期段階の腫瘍の治療のために、良好な認容性と安全性を有する新しい治療法の必要性が高い。
免疫系の活性化、特にToll様受容体(TLR)シグナル伝達の活性化は、新たな有望なアプローチを提供する。H2006又はH1826などのTLR9アゴニスト性CpG−ODN、及びグアノシン誘導体イサトリビン又はイミキモド誘導体などのTLR7アゴニストを、マウスの腎癌細胞の肺転移(Renca lung metastasis)モデルにおいて試験した。試験した分子は全て良好な認容性を有し、肺転移の発生をほぼ完全に抑制した。これは、癌転移の抑制のためのそのような分子の臨床開発のための説得力のある合理性を提供し、そのような薬剤の全身投与の可能性を示す。しかしながら、SMOLタイプのTLR7アゴニストは、核酸タイプのTLR9アゴニストと比較すると、確立された費用効果の高い合成という利点があり、局所投与に好適である。
米国特許第6,573,273号は、尿素、チオ尿素、アシル尿素、スルホニル尿素、又はカルバメート官能基を含むイミダゾキノリン及びテトラヒドロイミダゾキノリン化合物を記載している。これらの化合物は免疫調節剤として有用であると言われている。
米国特許第6,677,349号は、1−位にスルホンアミド官能基を含むイミダゾキノリン及びテトラヒドロイミダゾキノリン化合物を記載している。これらの化合物は免疫調節剤として有用であると言われている。
米国特許出願公開第2003/0144283号及び国際公開第00/76505号は、1−位にアミド官能基を含むイミダゾキノリン及びテトラヒドロイミダゾキノリン化合物を記載している。これらの化合物は免疫調節剤として有用であると言われている。
国際公開第2005/051324号は、1−位においてオキシム又は特殊なN−オキシド官能基によって置換されたイミダゾキノリン、ピリジン、及びナフチリジン環系を記載している。これらの化合物は免疫調節剤として有用であると言われている。
国際公開第2009/118296号は、イミダゾキノリン化合物を記載している。これらの化合物は、Toll様受容体アゴニスト/TLR7アクチベーターとして説明されている。
米国特許第6,573,273号 米国特許第6,677,349号 米国特許出願公開第2003/0144283号 国際公開第00/76505号 国際公開第2005/051324号 国際公開第2009/118296号
本発明は、以下にさらに記載されるように、特定の置換基を有するイミダゾキノリン−4−アミン化合物、その生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物及び塩を提供する。前記化合物は、TLR7のアゴニスト又はアクチベーターであり、サイトカイン誘導化合物として役立ち得る。前記化合物は、一般式(I)を有する:
Figure 2020532570
式中:R1、R2、R3、及びnは、以下のように定義される。
別の態様において、本発明は、本明細書において以下でさらに詳述するように、式(I)の特定の化合物、その生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物又は塩の調製方法を提供する。
別の態様において、本発明は、本明細書において以下でさらに詳述するように、特定の病状の治療又は予防方法であって、式(I)の化合物、その生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物又は塩を、それらを必要とする被験体に投与することを含む方法を提供する。
別の態様において、本発明は、本明細書において以下でさらに詳述するように、特定の病状の治療又は予防のための医薬の製造における、式(I)の化合物、その生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物又は塩の使用を提供する。
別の態様において、本発明は、本明細書において以下でさらに詳述するように、医薬として使用するための、特に特定の病状の治療又は予防に使用するための、式(I)の化合物、その生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物又は塩を提供する。
別の態様において、本発明は、式(I)の化合物、その生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物又は塩、及び1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
式(I)の化合物は、例えば、TLR7アクチベーターとして有用である。
以下においてより詳細に記載される式(I)のイミダゾキノリン誘導体、その生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物又は塩は、特に有効なTLR7アゴニストであり、驚くべき、かつ特に有利な特性を有することが見出された。
本発明は、式(I):
Figure 2020532570
(式中、
R1は、−H、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、C1−6−アルキルチオ、C1−3−アルキルチオ−C1−3−アルキル、C1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、4〜10員のヘテロシクロアルキル、C3−10−シクロアルキル、C6−10−アリール、C6−10−アリール−C1−2−アルキル、及び5〜10員のヘテロアリールからなる群から選択され、
前記C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、C1−6−アルキルチオ、C1−3−アルキルチオ−C1−3−アルキル、C1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、C6−10−アリール、4〜10員のヘテロシクロアルキル、C3−10−シクロアルキル、C6−10−アリール−C1−2−アルキル、及び5〜10員のヘテロアリールは、C1−4−アルキル、−OH、ハロゲン、−CO−N(R4)、−N(R4)、−CO−R4、−COO−R4、−N、−NO、及び−CNからなる群から独立して選択される1つ以上の基によって置換されていてもよく;
R2は、−CO−R5、−CONH−R5、及び−COO−R5からなる群から選択され;
R3は、C1−4−アルキル、−OH、及びハロゲンからなる群から独立して選択される1つ以上の基によって置換されていてもよいテトラヒドロピラン−4−イルであり;
R4は、H及びC1−4−アルキルからなる群からそれぞれ独立して選択され;
nは、3〜6の整数であり;かつ
R5は、−H、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、C1−6−アルキルチオ、C1−3−アルキルチオ−C1−3−アルキル、C1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、C6−10−アリール、4〜10員のヘテロシクロアルキル、C3−10−シクロアルキル、及び5〜10員のヘテロアリールからなる群から選択され、
前記C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、C1−6−アルキルチオ、C1−3−アルキルチオ−C1−3−アルキル、C1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、C6−10−アリール、4〜10員のヘテロシクロアルキル、C3−10−シクロアルキル、及び5〜10員のヘテロアリールは、C1−4−アルキル、−OH、ハロゲン、−CO−N(R4)、−N(R4)、−CO−R4、−COO−R4、−N、−NO、及び−CNからなる群から独立して選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい。)
の化合物、又はその生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物若しくは塩を提供する。
本発明の特定の実施形態において、R1は、C1−6−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、C1−3−アルキルチオ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、より詳細には、C1−6−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキルからなる群から選択され、前記C1−6−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、C1−3−アルキルチオ−C1−3−アルキル、又はC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキルは、−OH及びハロゲンからなる群から独立して選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい。
さらに詳細には、R1は、エチル、メチル、プロピル、ブチル、メトキシエチル、及びエチルアミノメチルからなる群から選択され、これらの各々は、−OH及びハロゲンからなる群から独立して選択される1つ以上の基によって置換されていてもよく、より一層詳細には、これらの各々は、非置換である。
より一層詳細には、R1は、エチル、プロピル、ブチル、メトキシエチル、及びエチルアミノメチルからなる群から選択され、これらの各々は、−OH及びハロゲンからなる群から独立して選択される1つ以上の基によって置換されていてもよく、より一層詳細には、これらの各々は、非置換である。
より一層詳細には、R1は、エチル、メトキシエチル、及びエチルアミノメチルからなる群から選択され、これらの各々は、−OH及びハロゲンからなる群から独立して選択される1つ以上の基によって置換されていてもよく、より一層詳細には、これらの各々は、非置換である。
より一層詳細には、R1は、非置換メトキシエチルである。
また、より一層詳細には、R1は、非置換エチルアミノメチルである。
本発明の特定の実施形態において、R2は、−CO−R5及び−CONH−R5からなる群から選択され、より詳細には、−CO−R5である。
本発明の特定の実施形態において、R3は、非置換テトラヒドロピラン−4−イルである。
本発明の特定の実施形態において、R4は、H及びメチルからなる群からそれぞれ独立して選択され、より詳細には、Hである。
本発明の特定の実施形態において、nは4である。
本発明の特定の実施形態において、R5は、H、C1−4−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、C1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、フェニル、5〜6員のヘテロシクロアルキル、C5−6−シクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリール、より詳細には、H、C1−4−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、フェニル、及びC5−6−シクロアルキル、さらに詳細には、H及びC1−4−アルキルからなる群から選択され、前記C1−4−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、C1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、フェニル、5〜6員のヘテロシクロアルキル、C5−6−シクロアルキル、及び5〜6員のヘテロアリールは、C1−2−アルキル、−OH、ハロゲン、−CO−N(R4)、−N(R4)、−CO−R4、−COO−R4、−N、−NO、及び−CN、より詳細には、C1−2−アルキル、−OH、ハロゲン、NH、−COMe、−COOH、−COOMe、及び−CN、さらに詳細には、メチル、−OH、及びハロゲンからなる群から独立して選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい。
より詳細には、R5は、H、メチル、エチル、プロピル、及びブチルからなる群から選択され、さらに詳細には、H、メチル、又はエチル、より一層詳細には、H又はメチルである。
本発明の特定の実施形態において、R2は、−CO−R5であり、R5は、C1−4−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、より詳細には、C1−4−アルキル及びC1−3−アルコキシ−C1−3−アルキルからなる群から選択され、より詳細には、R5は、C1−4−アルキルであり、前記C1−4−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキルは、C1−2−アルキル、−OH、ハロゲン、−CO−N(R4)、−N(R4)、−CO−R4、−COO−R4、−N、−NO、及び−CN、より詳細には、C1−2−アルキル、−OH、ハロゲン、NH、−COMe、−COOH、−COOMe、及び−CN、さらに詳細には、メチル、−OH、及びハロゲンからなる群から独立して選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい。一実施形態において、R2は、CO−R5であり、R5は、C1−4−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、より詳細には、C1−4−アルキル及びC1−3−アルコキシ−C1−3−アルキルからなる群から選択され、より詳細には、R5は、C1−4−アルキルであり、前記C1−4−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキルは非置換である。
本発明の特定の実施形態において、R2は、−CONH−R5であり、R5は、H、C1−4−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、より詳細には、H及びC1−4−アルキルからなる群から選択され、前記C1−4−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキルは、C1−2−アルキル、−OH、ハロゲン、−CO−N(R4)、−N(R4)、−CO−R4、−COO−R4、−N、−NO、及び−CN、より詳細には、C1−2−アルキル、−OH、ハロゲン、NH、−COMe、−COOH、−COOMe、及び−CN、さらに詳細には、メチル、−OH、及びハロゲンからなる群から独立して選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい。一実施形態において、R2は、−CONH−R5であり、R5は、H、C1−4−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、より詳細には、H及びC1−4−アルキルからなる群から選択され、前記C1−4−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキルは非置換である。
一実施形態において、R2は、−CONH、−CO−Me、−COOMe、又は−COOH、特に、−CONH、−CO−Me、又は−COOMe、より詳細には、−CONH又は−CO−Meである。
本発明の特定の実施形態において、R1は、C1−6−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、C1−3−アルキルチオ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、より詳細には、C1−6−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキルからなる群から選択され、前記C1−6−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、C1−3−アルキルチオ−C1−3−アルキル、又はC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキルは、−OH及びハロゲンからなる群から独立して選択される1つ以上の基によって置換されていてもよく;かつ、R2は、−CO−R5であり、R5は、C1−4−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、より詳細には、C1−4−アルキル及びC1−3−アルコキシ−C1−3−アルキルからなる群から選択され、より詳細には、R5は、C1−4−アルキルであり、前記C1−4−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキルは、C1−2−アルキル、−OH、ハロゲン、−CO−N(R4)、−N(R4)、−CO−R4、−COO−R4、−N、−NO、及び−CN、より詳細には、C1−2−アルキル、−OH、ハロゲン、NH、−COMe、−COOH、−COOMe、及び−CN、さらに詳細には、メチル、−OH、及びハロゲンからなる群から独立して選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい。一実施形態において、R2は、CO−R5であり、R5は、C1−4−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、より詳細には、C1−4−アルキル及びC1−3−アルコキシ−C1−3−アルキルからなる群から選択され、より詳細には、R5は、C1−4−アルキルであり、前記C1−4−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキルは非置換である。これらの実施形態において、R3が非置換テトラヒドロピラン−4−イルであり、及び/又はnが4であることが好ましい。
本発明の特定の実施形態において、R1は、C1−6−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、C1−3−アルキルチオ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、より詳細には、C1−6−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキルからなる群から選択され、前記C1−6−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、C1−3−アルキルチオ−C1−3−アルキル、又はC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキルは、−OH及びハロゲンからなる群から独立して選択される1つ以上の基によって置換されていてもよく;かつ、R2は、−CONH−R5であり、R5は、H、C1−4−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、より詳細には、H及びC1−4−アルキルからなる群から選択され、前記C1−4−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキルは、C1−2−アルキル、−OH、ハロゲン、−CO−N(R4)、−N(R4)、−CO−R4、−COO−R4、−N、−NO、及び−CN、より詳細には、C1−2−アルキル、−OH、ハロゲン、NH、−COMe、−COOH、−COOMe、及び−CN、さらに詳細には、メチル、−OH、及びハロゲンからなる群から独立して選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい。
一実施形態において、R2は、−CONH−R5であり、R5は、H、C1−4−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、より詳細には、H及びC1−4−アルキルからなる群から選択され、前記C1−4−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキルは非置換である。これらの実施形態において、R3が非置換テトラヒドロピラン−4−イルであり、及び/又はnが4であることが好ましい。
以下の定義は、本発明の文脈で使用される特定の用語をさらに定義することを意図している。本明細書で使用される特定の用語が特に定義されていない場合、その用語は不明確であると見なされるべきではない。むしろ、そのような用語は、本発明が対象とする技術分野、特に有機化学、薬学、及び医学の分野において、当業者によって通常理解されるそれらの意味に従って解釈されるべきである。
「テトラヒドロピラン−4−イル」という用語は、以下の式の基を指し、中断された結合は中心部分への結合点を意味する。
Figure 2020532570
本明細書で使用される場合、「アルキル」及び接頭辞「アルク(alk)」という用語は、直鎖及び分岐鎖基の両方を含み、それぞれのアルカン、アルケン、及びアルキン基を含む。アルケン及びアルキン基は単一の炭素単位だけでは構成できず、そのような実存しない基が本発明に含まれないことは明らかであり、従って、そして論理的に、C1−x−アルキル(xは、各文脈において特定される整数)などの用語は、それぞれのC1−x−アルカニル、C2−x−アルケニル、及びC2−x−アルキニルを含む。特定のアルキル基は、合計で最大5個、特に、最大4個、より詳細には、最大3個の炭素原子を有する。特定の実施形態において、アルキル基は、−CH、−C、−CH=CH、−C≡CH、−C、−CH(CH、−CH−CH=CH、−C(CH)=CH、−CH=CH−CH、−C≡C−CH、−CH−C≡CH、−C、−CH−CH(CH、−CH(CH)−C、−C(CH、−C11、−C13、−C−CH=CH、−CH=CH−C、−CH=C(CH、−CH−CH=CH−CH、−CH=CH−CH=CH、−C−C≡CH、−C≡C−C、−CH−C≡C−CH、−C≡C−CH=CH、−CH=CH−C≡CH、−C≡C−C≡CH、−C−CH(CH、−CH(CH)−C、−CH−CH(CH)−C、−CH(CH)−CH(CH、−C(CH−C、−CH−C(CH、−C−CH=CH、−CH=CH−C、−C−CH=CH−CH、−CH−CH=CH−C、−CH−CH=CH−CH=CH、−CH=CH−CH=CH−CH、−CH=CH−CH−CH=CH、−C(CH)=CH−CH=CH、−CH=C(CH)−CH=CH、−CH=CH−C(CH)=CH、−CH−CH=C(CH、C(CH)=C(CH、−C−C≡CH、−C≡C−C、−C−C≡C−CH、−CH−C≡C−C、−CH−C≡C−CH=CH、−CH−CH=CH−C≡CH、−CH−C≡C−C≡CH、−C≡C−CH=CH−CH、−CH=CH−C≡C−CH、−C≡C−C≡C−CH、−C≡C−CH−CH=CH、−CH=CH−CH−C≡CH、−C≡C−CH−C≡CH、−C(CH)=CH−CH=CH、−CH=C(CH)−CH=CH、−CH=CH−C(CH)=CH、−C(CH)=CH−C≡CH、−CH=C(CH)−C≡CH、−C≡C−C(CH)=CH、−C−CH(CH、−C−CH(CH)−C、−CH(CH)−C、−CH−CH(CH)−C、−CH(CH)−CH−CH(CH、−CH(CH)−CH(CH)−C、−CH−CH(CH)−CH(CH、−CH−C(CH−C、−C(CH−C、−C(CH−CH(CH、−C−C(CH、−CH(CH)−C(CH、−C−CH=CH、−CH=CH−C、−C−CH=CH−CH、−CH−CH=CH−C、−C−CH=CH−C、−CH−C(CH)=C(CH、−C−CH=C(CH、−C−C≡CH、−C≡C−C、−C−C≡C−CH、−CH−C≡C−C、及び−C−C≡C−C、さらに詳細には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、及びtert−ブチル、より一層詳細には、メチル、エチル、n−プロピル、及びイソプロピル、より一層詳細には、メチル及びエチルからなる群から選択される。一実施形態において、「アルキル」という用語は、アルカニル基(すなわち、アルケニル及びアルキニル基を除く)、特に上記に示されるアルカニル基(すなわち、−CH、−C、−Cなど)のみを指す。前述のアルキル基は全て、特に特定しない限り、本発明の実施形態において詳述するように置換されていてもよく、すなわち、1つ以上の水素原子が前述の各実施形態において特定されている置換基によって置換されていてもよい。特に詳細には、前記アルキル基は、特に特定しない限り、非置換である。
アルキル基の特定の形態はハロアルキル基であり、これは上記で定義した通りのアルキル基であり、炭化水素鎖上の水素原子の1つ以上、特に、少なくとも半分、より詳細には、全てがハロゲン原子によって置換されている。ハロアルキル基は、特に、−C(R7)、−CH−C(R7)、−C(R7)−CH、−C(R7)−C(R7)、−C(R7)−CH(R7)、−CH−CH(R7)、−CH(R7)−C(R7)、−CH(R7)−CH、及び−C−C(R7)からなる群から選択され、より詳細には、−C(R7)であり、R7は、ハロゲン、特に、Fを表す。より詳細には、ハロアルキルは、−CF、−CHF、−CHCF、及び−CFClからなる群から選択され、さらに詳細には、ハロアルキルは、−CFである。
さらに、「アルキニル」という用語は、特に、少なくとも2つの炭素原子を有し、炭素−炭素三重結合を含むアルキル基を指す。置換アルキニルは上記で定義された通りである。「アルケニル」という用語は、特に、少なくとも2つの炭素原子を有し、炭素−炭素二重結合を含むアルキル基を指す。
本明細書で使用される場合、ヘテロアリール基は、特に、1つ以上の炭素原子がO、N、及びSからなる群から独立して選択されるヘテロ原子によって置換されている、芳香族単環式又は二環式炭化水素環系を示し、単環式ヘテロアリールの場合、前記単環式ヘテロアリールは、シクロアルキル又はヘテロシクロアルキル環に縮合されていてもよく、ヘテロアリール基の環原子の総数は、5〜10個、より詳細には、5又は6個である。前記ヘテロアリール基の中心部分への結合点は、単環式若しくは二環式炭化水素環系上、又は縮合していてもよいシクロアルキル若しくはヘテロシクロアルキル環上に位置し得る。ヘテロアリール基の例は、チアジアゾール、チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、チアゾール−5−イル、イソチアゾール−3−イル、イソチアゾール−4−イル、イソチアゾール−5−イル、オキサゾール−2−イル、オキサゾール−4−イル、オキサゾール−5−イル、イソオキサゾール−3−イル、イソオキサゾール−4−イル、イソオキサゾール−5−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,2,5−オキサジアゾール−3−イル、ベンゾオキサゾール−2−イル、ベンゾオキサゾール−4−イル、ベンゾオキサゾール−5−イル、ベンズイソオキサゾール−3−イル、ベンズイソオキサゾール−4−イル、ベンズイソオキサゾール−5−イル、1,2,5−オキサジアゾール−4−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−イル、イソチアゾール−3−イル、イソチアゾール−4−イル、イソチアゾール−5−イル、ベンズイソチアゾール−3−イル、ベンズイソチアゾール−4−イル、ベンズイソチアゾール−5−イル、1,2,5−チアジアゾール−3−イル、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、1,2,5−チアジアゾール−4−イル、4−イミダゾリル、ベンズイミダゾール−4−イル、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、2−フラニル、3−フラニル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピラニル、3−ピラニル、4−ピラニル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、ピリド−5−イル、ピリド−6−イル、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、2−ピラジニル、1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、1,2,3−トリアゾール−4−イル、1,2,3−トリアゾール−5−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,4−トリアゾール−5−イル、1H−テトラゾール−2−イル、1H−テトラゾール−3−イル、テトラゾリル、アクリジル、フェナジニル、カルバゾリル、フェノキサジニル、インドリジン、2−インドリル、3−インドリル、4−インドリル、5−インドリル、6−インドリル、7−インドリル、1−イソインドリル、3−イソインドリル、4−イソインドリル、5−イソインドリル、6−イソインドリル、7−イソインドリル、2−インドリニル、3−インドリニル、4−インドリニル、5−インドリニル、6−インドリニル、7−インドリニル、ベンゾ[b]フラニル、ベンゾフラザン、ベンゾチオフラザン、ベンゾトリアゾール−1−イル、ベンゾトリアゾール−4−イル、ベンゾトリアゾール−5−イル、ベンゾトリアゾール−6−イル、ベンゾトリアゾール−7−イル、ベンゾトリアジン、ベンゾ[b]チオフェニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、キナゾリニル、キノキサゾリニル、シンノリン、キノリニル、テトラヒドロキノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、プリン、フタラジン、プテリジン、チアテトラアザインデン、チアトリアザインデン、イソチアゾロピラジン、6−ピリミジニル、2,4−ジメトキシ−6−ピリミジニル、ベンズイミダゾール−2−イル、1H−ベンズイミダゾリル、ベンズイミダゾール−4−イル、ベンズイミダゾール−5−イル、ベンズイミダゾール−6−イル、ベンズイミダゾール−7−イル、テトラゾール、テトラヒドロ−チエノ[3,4−d]イミダゾール−2−オン、ピラゾロ[5,1−c][1,2,4]トリアジン、イソチアゾロピリミジン、ピラゾロトリアジン、ピラゾロピリミジン、イミダゾピリダジン、イミダゾピリミジン、イミダゾピリジン、イミダゾロトリアジン、トリアゾロトリアジン、トリアゾロピリジン、トリアゾロピラジン、トリアゾロピリミジン、又はトリアゾロピリダジンである。前述のヘテロアリール基は全て、特に特定しない限り、本発明の実施形態において詳述するように置換されていてもよく、すなわち、1つ以上の水素原子が前述の各実施形態において特定されている置換基によって置換されていてもよい。特に詳細には、前記ヘテロアリール基は、特に特定しない限り、非置換である。
本明細書で使用される場合、シクロアルキル基は、特に、環の1つが1,2,3,4−テトラヒドロナフタレンなどのフェニル環である二環式環系を含む、非芳香族単環式又は二環式完全飽和又は部分不飽和炭化水素環系を示す。前記シクロアルキルは、特に、単環式である。前記シクロアルキルは、特に、完全飽和である。前記シクロアルキルは、3〜10個の炭素原子、より詳細には、5〜7個の炭素原子を含む。さらに詳細には、前記シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、1−ノルボルニル、2−ノルボルニル、7−ノルボルニル、1−アダマンチル、2−アダマンチル、1,2−ジヒドロナフチル、1、2,3,4−テトラヒドロナフチル、2,3−ジヒドロインデニル、1,6−ジヒドロペンタレニル、及び1,6a−ジヒドロペンタレニルからなる群から選択され、より一層詳細には、前記シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びアダマンチルからなる群から選択される。前述のシクロアルキル基は全て、特に特定しない限り、本発明の実施形態において詳述するように置換されていてもよく、すなわち、1つ以上の水素原子が前述の各実施形態において特定されている置換基によって置換されていてもよい。特に詳細には、前記シクロアルキル基は、特に特定しない限り、非置換である。
本明細書で使用される場合、ヘテロシクロアルキル基は、特に、1つ以上の炭素原子がN、O、及びSからなる群から独立して選択されるヘテロ原子によって置換されている、非芳香族単環式又は二環式完全飽和又は部分不飽和炭化水素環系を示す。前記ヘテロシクロアルキルは、特に、芳香環を含まない。前記ヘテロシクロアルキルは、特に、単環式である。前記ヘテロシクロアルキルは、特に、完全飽和である。前記ヘテロシクロアルキルは、特に、合計4〜10個の環原子、より詳細には、合計5〜10個の環原子、さらに詳細には、合計5〜7個の環原子、より一層詳細には、合計5又は6個の環原子を含む。さらに詳細には、前記ヘテロシクロアルキルは、モルホリニル、ピペリジニル、ジオキサニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、イソオキサゾリジニル、チオモルホリニル、テトラヒドロチオフラニル、及びテトラヒドロピラニルからなる群から選択され、より詳細には、モルホリニル、ピペリジニル、ジオキサニル、ピペラジニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、及びピロリジニルからなる群から選択される。前述のヘテロシクロアルキル基は全て、特に特定しない限り、本発明の実施形態において詳述するように置換されていてもよく、すなわち、1つ以上の水素原子が前述の各実施形態において特定されている置換基によって置換されていてもよい。特に詳細には、前記ヘテロシクロアルキル基は、特に特定しない限り、非置換である。
本明細書で使用される場合、ハロ又はハロゲン基は、特に、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素、特に、塩素又はフッ素を示す。
本明細書で使用される場合、アルコキシ基は、O−アルキル基を示し、アルキル基は上記で定義された通りである。アルコキシ基は、特に、メトキシ、エトキシ、及びプロポキシからなる群から選択され、より詳細には、メトキシである。前述の前記アルコキシ基は、1つ以上のハロゲン原子、特に、1つ以上のフッ素原子で置換されていてもよい。
本明細書で使用される場合、アルキルチオ基は、−S−アルキル基を示し、アルキル基は上記で定義された通りであり、特に、メチルチオである。前述の前記アルキルチオ基は、1つ以上のハロゲン原子、特に、1つ以上のフッ素原子で置換されていてもよい。
本明細書で使用される場合、アルコキシアルキル基は、O−アルキル基で置換されたアルキル基を示し、アルキル基は上記で定義された通りであり、特に、メトキシエチル、エトキシメチル、メトキシメチル、プロポキシメチル、及びメトキシプロピルからなる群から選択され、より詳細には、メトキシエチルである。前述の前記アルコキシアルキル基は、1つ以上のハロゲン原子、特に、1つ以上のフッ素原子で置換されていてもよい。
本明細書で使用される場合、アルキルチオアルキル基は、S−アルキル基で置換されたアルキル基を示し、アルキル基は上記で定義された通りであり、特に、メチルチオエチル、エチルチオメチル、メチルチオメチル、プロピルチオメチル、及びメチルチオプロピルからなる群から選択され、より詳細には、メチルチオエチルである。前述の前記アルキルチオアルキル基は、1つ以上のハロゲン原子、特に、1つ以上のフッ素原子で置換されていてもよい。
本明細書で使用される場合、アルキルアミノアルキル基は、NH−アルキル基又はN−ジアルキル基に結合したアルキル基を示し、アルキル基は上記で定義された通りであり、特に、メチルアミノエチル、エチルアミノメチル、メチルアミノメチル、プロピルアミノメチル、及びメチルアミノプロピルからなる群から選択され、より詳細には、エチルアミノメチルである。前述の前記アルキルアミノアルキル基は、1つ以上のハロゲン原子、特に、1つ以上のフッ素原子で置換されていてもよい。
本明細書で使用される場合、アリール基は、特に、芳香族単環式又は二環式炭化水素環系を示し、アリール基の環原子の総数は6〜10個、特に、6個である。アリール基の例は、フェニル及びナフチル、より詳細には、フェニルである。前述のアリール基は全て、特に特定しない限り、本発明の実施形態において詳述するように置換されていてもよく、すなわち、1つ以上の水素原子が前述の各実施形態において特定されている置換基によって置換されていてもよい。特に詳細には、前記アリール基は、特に特定しない限り、非置換である。
一般にアラルキル基としても知られるアリールアルキル基は、特に、本明細書で定義されるアリール基で置換された本明細書で定義される直鎖又は分岐鎖アルキルを示す。例示的なアリールアルキル基には、スチリル、ベンジル、フェニルエチル、1−(ナフタレン−2−イル)エチルが含まれ、特に、アリールアルキル基はスチリル又はベンジル、より詳細には、ベンジルである。前述の前記アリールアルキル基は、アリール基について上記で定義したように、特に、そのアリール部分において置換されていてもよい。
「アルキル」、「アリール」、「アリールアルキル」、「ヘテロシクロアルキル」、「シクロアルキル」、「ヘテロアリール」、「アルコキシ」、「アルキルチオ」、「アルコキシアルキル」、「アルキルチオアルキル」、「アルキルアミノアルキル」などの定義はまた、これが適用可能である限り、本発明の実施形態において特定されるように、前記基の特定の一員を指すことを理解されたい。例えば、「アルキル」の定義はまた、これが適用可能である限り、「C1−6−アルキル」、「C1−4−アルキル」、「C1−2−アルキル」、メチル、エチルなどの前記基の一員を指す。これは、例えば、「アルキル」が「アルカニル」、「アルケニル」、及び「アルキニル」を包含するという定義が、必要な変更を加えて、「C1−2−アルキル」に適用されることを意味し、従って、メチル、エチル、エテニル、及びエチニルを包含する。
本明細書で定義される窒素ヘテロ原子(N)は、例えば、「ヘテロアリール」、「ヘテロシクロアルキル」、及び「複素環」の文脈において、特に、安定性及び/又は化学原子価規則の観点から化学的に実現可能な場合、N−オキシドを含み得る。
本明細書で定義される硫黄ヘテロ原子(S)、例えば、「ヘテロアリール」、「ヘテロシクロアルキル」及び「複素環」の文脈において、特に、安定性及び/又は化学原子価規則の観点から化学的に実現可能な場合、硫黄酸化物及び/又は二酸化硫黄を含み得る。
本明細書で使用される場合、「で置換される」又は「によって置換される」という用語は、化学基又は成分の炭素原子又はヘテロ原子に結合した1つ以上の水素原子がそれぞれ置換基と交換されることを意味し、例えば、置換アリールは、フェニル基の4−位のH原子がヒドロキシル基と交換されている4−ヒドロキシフェニルを含む。置換される前記水素原子は、炭素原子又はヘテロ原子に結合していてもよく、例えば、−NH−基のようなの特定の式で明示的に示されてもよく、又は明示的に示されないが、例えば、炭化水素を表すために一般に使用される典型的な「鎖」の表記において本質的に存在していてもよい。当業者は、特に、安定ではない及び/又は当技術分野で公知の合成方法を介してアクセスできない化合物をもたらす置換基又は置換基パターンは除外されることを容易に理解するであろう。特定の置換基は、C1−4−アルキル、−OH、ハロゲン、−CO−N(Ri)、−N(Ri)、−CO−Ri、−COO−Ri、−N、−NO、及び−CNからなる群から選択されてもよく、R1は、H及びC1−4−アルキルからなる群からそれぞれ独立して選択される。
特に特定しない限り、本発明による化合物に対する言及は、本明細書に記載されているように、その生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物又は塩、並びに前記生理学的に機能性の誘導体の塩、塩及び生理学的に機能性の誘導体の溶媒和物、及び任意に生理学的に機能性の誘導体の塩の溶媒和物を含む。
本明細書で使用される場合、本発明による化合物の「生理学的に機能性の誘導体」という用語は、例えば、前記化合物のプロドラッグ(prodrug)を意味し、以下の基の少なくとも1つが、以下で特定されるように誘導体化される:カルボン酸(−COOH)基は、エステルに誘導体化される(例えば、式−COOR8を有し、R8は、−H、(C1−6−アルキルなどの)アルキル、(C1−6−アルコキシなどの)アルコキシ、(C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキルなどの)アルコキシアルキル、(C1−6−アルキルチオなどの)アルキルチオ、(C1−3−アルキルチオ−C1−3−アルキルなどの)アルキルチオアルキル、(C1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキルなどの)アルキルアミノアルキル、(C6−10−アリールなどの)アリール、(4〜10員のヘテロシクロアルキルなどの)ヘテロシクロアルキル、(C3−10−シクロアルキルなどの)シクロアルキル、及び(5〜10員ヘテロアリールなどの)ヘテロアリールからなる群から選択され、前記アルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルキルチオ、アルキルチオアルキル、アルキルアミノアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキル、及びヘテロアリール基は、C1−4−アルキル、−OH、ハロゲン、−CO−N(R9)、−N(R9)、−CO−R9、−COO−R9、−N、−NO、及び−CNからなる群から独立して選択される1つ以上の基によって置換されていてもよく、R9は、H及びC1−4−アルキルからなる群からそれぞれ独立して選択される);ヒドロキシル(−OH)基は、エステルに誘導体化される(例えば、上記で定義した通りの式−COOR8を有する);カルボン酸は、アミドに誘導体化される(例えば、式−CONH−R8を有し、R8は、上記で定義された通りである);アミン(−NH)は、アミドに誘導体化される(例えば、式−CONH−R8を有し、R8は、上記で定義された通りである);かつ、ヒドロキシル基は、リン酸エステルに誘導体化される(例えば、式−OP(O)(OR10)を有し、R10は、H及びC1−4−アルキルからなる群からそれぞれ独立して選択される)。
本発明による化合物は、式(I)を含む本明細書に記載の式に明示的に示されていなくても、その全ての互変異性型を含むと理解されるべきである。
本明細書で定義される式(I)の化合物は、特に特定しない限り、該当する場合、前記化合物の全ての立体異性体を包含すると理解されるべきである。本明細書で使用される「立体異性体」という用語は、IUPAC規則に従って定義されるように、R−又はS−配置を取り得る少なくとも1つの立体中心を有する化合物を指し、当業者によって一般に理解されるエナンチオマー及びジアステレオマーを包含する。複数の立体中心を有する化合物では、個々の立体中心のそれぞれが互いに独立してR−又はS−配置を取り得ることを理解しなければならない。本明細書で使用される「立体異性体」という用語はまた、本明細書に記載の化合物と光学的に活性な酸又は塩基との塩を指す。本発明はさらに、ラセミ体を含む、比率に関係なく上記の立体異性体の全ての混合物を含む。
本発明において、本発明による化合物の塩は、特に、本発明による化合物の薬学的に許容される塩である。薬学的に許容される塩は、例えば、それらが前記塩で治療され得る被験体に有害ではないため、又は、各治療内で容認できる副作用を生じるため、通常、当業者によって医学的用途に適していると見なされる塩である。通常、前記薬学的に許容される塩は、米国食品医薬品局(US Food and Drug Administration)(FDA)、欧州医薬品庁(European Medicines Agency)(EMA)、又は厚生労働省独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)などの規制当局により許容されると見なされる塩である。しかしながら、本発明は、原則的に、薬学的に許容されない本発明による化合物の塩、例えば、本発明による化合物若しくはその生理学的に機能性の誘導体の製造における中間体、又は、本発明による化合物若しくはその生理学的に機能性の誘導体の薬学的に許容される塩の製造における中間体も包含する。前記塩には、水不溶性塩及び、特に、水溶性塩が含まれる。
各場合において、当業者は、本発明による特定の化合物又はその生理学的に機能性の誘導体が、塩を形成できるか否か、すなわち、前記本発明による化合物又はその生理学的に機能性の誘導体が、例えば、アミノ基、カルボン酸基などの電荷を帯び得る基を有するか否かを容易に判断することができる。
本発明の化合物の例示的な塩は、酸付加塩、又は塩基との塩であり、特に、薬学にて慣習的に使用されている薬学的に許容される無機及び有機の酸及び塩基であり、これらは水不溶性酸付加塩又は、特に、水溶性酸付加塩のいずれかである。塩基を有する塩も、本発明の化合物の置換基に応じて、適切であり得る。酸付加塩は、例えば、本発明の化合物の溶液を、塩酸、硫酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、酢酸、安息香酸、クエン酸、酒石酸、炭酸、又はリン酸などの薬学的に許容される酸の溶液と混合することにより形成され得る。同様に、薬学的に許容される塩基付加塩には、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム又はカリウム塩);アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム又はマグネシウム塩);及び適切な有機リガンドを有する塩(例えば、ハライド、ヒドロキシド、カルボキシレート、サルフェート、フォスフェート、ナイトレート、アルキルスルフォネート、及びアリールスルフォネートなどの対アニオンを用いて形成されるアンモニウム、第四アンモニウム、及びアミンカチオン)が含まれ得る。例示的な薬学的に許容される塩は、酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物、酪酸塩、エデト酸カルシウム、樟脳酸塩、樟脳スルホン酸塩、カンシル酸塩、炭酸塩、塩化物、クエン酸塩、ジグルコン酸塩、二塩酸塩、ドデシル硫酸塩、エデト酸塩、エジシル酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、ガラクツロン酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、ヘキシルレゾルシン酸塩、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イソ酪酸塩、イソチオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩(メシル酸塩)、メチル硫酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、フタル酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、ポリガラクツロン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、硫酸塩、スベリン酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩、ウンデカン酸塩、吉草酸塩などを含むが、これらに限定されない、(例えば、S.M.Bergeら、「Pharmaceutical Salts」、J.Pharm.Sci.,66,pp.1−19(1977)を参照)。
薬学的に許容されない塩であって、例えば、本発明による化合物の工業規模での調製中に、プロセス生成物として得ることができる塩も本発明に包含され、所望により、当業者に公知のプロセスにより薬学的に許容される塩に変換され得る。
専門家の知識によれば、本発明の化合物、及びそれらの塩は、例えば、結晶形に単離された場合、様々な量の溶媒を含んでもよい。従って、本発明の範囲内には、本発明の化合物の溶媒和物、特に、水和物、並びに本発明の化合物の塩及び/又は生理学的に機能性の誘導体の溶媒和物、特に、水和物が含まれる。より詳細には、本発明は、本発明による化合物、塩及び/又は生理学的に機能性の誘導体の水和物であって、それらの化学量論に関して、1、2又は1/2の水分子を含むものを包含する。
本明細書で使用される場合、「室温」、「rt」又は「r.t.」という用語は、特に特定しない限り、20〜25℃、特に、約22℃の温度に関する。
本明細書で使用される場合、「安定な」という用語は、化合物が、光、湿気又は他の化学反応性の高い条件の不在下で、約−80℃〜約+40℃、特に、約−80℃〜+25℃の温度で少なくとも1週間、特に、少なくとも1ヶ月、より詳細には、少なくとも6ヶ月、さらに詳細には、少なくとも1年間保管したときに、化学構造が変更されない化合物、並びに/又は、IUPAC標準条件下で、及び、光、湿気又は他の化学反応性の高い条件の不在下で、患者に対する治療的又は予防的投与に有用であるように、十分長い時間、すなわち、少なくとも1週間、その構造的完全性を維持する化合物を指定する。上述したように安定ではない化合物は、特に、本発明に包含されない。特に、IUPAC標準条件にて、1日未満の期間で自発的に分解するような化合物は、安定な化合物ではないと見なされる。当業者は、彼の専門分野における一般的な知識に基づいて、どの化合物及びどの置換パターンが安定な化合物をもたらすかを容易に認識するであろう。
化合物、特に、式(I)の化合物は、所定の標的(特に、TLR7)に対して結合することができ、該所定の標的に対して活性(特に、アゴニスト活性)を発揮することができるが、他の標的に対しては結合することができず、かつ他の標的に対してアゴニスト活性(特に、アゴニスト及びアンタゴニスト活性)を発揮することができない場合、すなわち、標準アッセイにおいて他の標的に対して有意なアゴニスト活性を発揮しない場合、所定の標的に対して選択的である。本発明によれば、式(I)の化合物は、TLR7に対してアゴニスト活性を発揮できるが、他の標的、特に、TLR8に対してアゴニスト活性を(実質的に)発揮できない場合、TLR7に対して選択的である。好ましくは、化合物、特に、式(I)の化合物は、そのような他の標的(特に、TLR8)に対するアゴニスト活性がLDL受容体、インスリン受容体、若しくはトランスフェリン受容体などのTLR非関連タンパク質、又は任意の他の特定のポリペプチドに対するアゴニスト活性を有意に超えない場合、TLR7に対して選択的である。好ましくは、化合物、特に、式(I)の化合物は、所定の標的(特に、TLR7)に対するそのアゴニスト活性(EC50)が、それが選択的ではない標的(特に、TLR8)に対するアゴニスト活性よりも少なくとも2倍、3倍、4倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、30倍、35倍、40倍、45倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、100倍、又は10倍低い場合、前記標的に対して選択的である。例えば、化合物のEC50、特に、式(I)の化合物のEC50が、化合物が選択的である標的について1μMである場合、化合物が選択的でない標的に対するEC50は、少なくとも2μM、3μM、4μM、5μM、10μM、15μM、20μM、25μM、30μM、35μM、40μM、45μM、50μM、60μM、70μM、80μM、90μM、100μM、又は1mMである。
本発明は、上記で言及した置換基の全ての組み合わせを包含することを理解されたい。特に、本発明は、上記の特定のグループの全ての組み合わせを網羅する。
二重結合を含む本発明の化合物及びその塩は、E異性体及びZ異性体として存在し得る。前記異性体は両方とも本発明に含まれる。Z異性体は、二重結合によって結合された2つの炭素原子が各々二重結合と同じ側に2つの最高位の基を有している幾何異性体である。E異性体は、二重結合によって結合された2つの炭素原子が各々二重結合の反対側に2つの最高位の基を有している幾何異性体である。
本発明による化合物及び塩のいくつかは、異なる結晶形態(結晶多形)で存在する場合があり、それらは全て本発明の範囲に入る。
以下において、「化合物」という用語は、特に明記しない限り、本明細書で定義される生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物及び塩を包含すると理解されるべきである。
本明細書で使用される場合、「治療」という用語は、疾患の完全又は部分的な治癒、疾患の予防、疾患の緩和、又は所定の疾患の進行の停止を含む。
「病状」、「疾患」、及び「障害」という用語は、本明細書では互換的に使用され、癌などの増殖性疾患、特に本明細書に記載のそれらの病的状態(癌形態を含む)を含む任意の病的状態を指す。好ましくは、疾患は、TLR7を刺激することにより治療できることを特徴とする。
本明細書で使用される場合、「増殖性疾患」は、異常調節された細胞成長、増殖、分化、接着、及び/又は遊走を特徴とする疾患を含む。増殖性疾患の特定の例は癌である。「癌細胞」とは、急速で制御されない細胞増殖によって成長し、新たな増殖を開始させた刺激が停止した後も成長を続ける異常な細胞を意味する。
本明細書で使用される場合、「医薬」という用語は、純粋な形態で被験体に投与される、本明細書に記載の式(I)の化合物、その薬学的に許容される塩又は生理学的に機能性の誘導体、並びに、被験者への投与に適した、少なくとも1つの本発明による化合物、その薬学的に許容される塩又は生理学的に機能性の誘導体を含む組成物を含む。
本発明による化合物、及びそれらの薬学的に許容される塩及び生理学的に機能性の誘導体は、それ自体が治療薬として、互いの混合物として、或いは、特に、経腸(例えば、経口)若しくは非経口投与を可能にする、かつ活性成分として治療的に有効な量の少なくとも1つの本発明による化合物、又はその塩若しくは生理学的に機能性の誘導体を、例えば、通常のアジュバント、薬学的に許容される賦形剤、担体、緩衝剤、希釈剤、溶媒、分散剤、乳化剤、可溶化剤、ゲル形成剤、軟膏基剤、酸化防止剤、保存剤、安定化剤、充填剤、結合剤、錯化剤、崩壊剤、浸透促進剤、ポリマー、潤滑剤、被覆剤、噴射剤、張性調整剤、界面活性剤、着色剤、香味料、甘味剤、染料、及び/又は他の通常の医薬補助剤からなる群から選択される1つ以上の構成成分に加えて含む、医薬調製物又は組成物の形態で、動物、特に哺乳動物、特にヒトに投与することができる。
本発明による医薬組成物、医学的使用、及び治療方法は、複数の本発明による化合物を含み得る。
本発明による化合物、又は薬学的に許容される塩若しくは生理学的に機能性の誘導体を含む医薬組成物は、本発明による式(I)の化合物ではない1つ以上のさらなる治療的に活性な物質を任意に含み得る。本明細書で使用される場合、「治療的に活性な物質」という用語は、投与後に被験体内で医学的効果を誘導することができる物質を指定する。前記医学的効果は、本発明の式(I)の化合物について本明細書に記載される医学的効果を含み得るが、本発明による化合物と同時投与される治療的に活性な物質の場合、例えば、非排他的に、イリノテカン、オキサリプラチン、カペシタビン、5−フルオロウラシル、セツキシマブ(アービタックス)、パニツムマブ(ベクティビックス)、ベバシズマブ(アバスチン)、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビノレルビン、ビンデシン、タキソール、アムサクリン、エトポシド、リン酸エトポシド、テニポシド、アクチノマイシン、アントラサイクリン、ドキソルビシン、バルルビシン、バルルビシン、イダルビシン、エピルビシン、ブレオマイシン、プリカマイシン、マイトマイシン、メクロレタミン、シクロホスファミド、クロラムブシル、イホスファミド、ボルテゾミブ、イマチニブ、アファチニブ、アキシチニブ、ボスチニブ、コビメチニブ、ダサチニブ、エルロチニブ、ラパチニブ、レンバチニブ、パゾパニブ、ソルフェニブ、スニチニブ、ベムラフェニブ、及び他のキナーゼ阻害剤、ボリノスタット、パノビノスタット、ベリノスタット、及び他のヒストンデアセチラーゼ阻害剤などの他の医学的物質も含み得る。
「薬学的に許容される」という用語は、当業者に周知であり、特に、各存在物が、当該存在物又は当該存在物を含む組成物が投与される被験体に対して有害ではなく、前記存在物が安定であり、前記存在物が、各医薬組成物の他の成分と化学的に適合性(すなわち、非反応性)を有することを意味する。
少なくとも1つの本発明による化合物又はその薬学的に許容される塩生理学的に機能性の誘導体を含む、本発明による医薬及び医薬組成物は、経口、経直腸、径気管支、経鼻、局所、頬内、舌下、経膣又は非経口(経皮、皮内、皮下、筋肉内、肺内、血管内、頭蓋内、腹腔内、静脈内、動脈内、脳内、眼内、胸骨内、冠動脈内、経尿道、注射又は注入を含む)投与に適切なもの、又は、粉末及び液体エアロゾル投与を含む吸入若しくは通気による、若しくは制御放出(例えば、徐放、pH−制御放出、遅延放出、段階的放出(repeat action release)、持続放出(prolonged release)、延長放出(extended release))システムによる投与に適切な形態にあるものを含む。制御放出システムの適切な例には、本発明の化合物を含む固体疎水性ポリマーの半透性マトリクスが含まれ、このマトリクスは、成形物品、例えば、フィルムー若しくはマイクロカプセル、又はコロイド薬剤担体、例えば、高分子ナノ粒子、又は制御放出固体剤形、例えば、コア錠剤若しくは多層錠剤の形態にあってもよい。本発明における特定の投与経路は静脈内投与である。
本発明による化合物は、特に、非経口投与(例えば、注射、例えば、大量注射又は持続注入による)用に製剤化されてもよく、アンプル、事前充填注射器、小容量注入液中の単位用量形態で、又は保存剤を添加した多回用量容器で提供することができる。組成物は、油性又は水性ビヒクル中の懸濁液、溶液、又は乳濁液などの形態をとってもよく、懸濁剤、安定化剤、及び/又は分散剤などの製剤化剤を含んでもよい。代替的に、活性成分は、使用前に、適切なビヒクル、例えば、無菌の、発熱物質を含有しない水を用いた再構成のために、無菌固体の無菌単離、又は溶液からの凍結乾燥により得られる粉末形態にあってもよい。
錠剤、ロゼンジ、非経口製剤、シロップ、クリーム、軟膏、エアロゾル製剤、経皮パッチ、経粘膜パッチなど、他の従来の剤形のいずれも使用することができる。本発明による医薬組成物は、例えば、錠剤、被覆錠剤(糖衣錠)、丸剤、カシェ剤、カプセル(カプレット)、顆粒、粉末、坐剤、溶液(例えば、無菌溶液)、乳濁液、懸濁液、軟膏、クリーム、ローション、ペースト、油、ジェル、スプレー、及びパッチ(例えば、経皮治療システム)に製剤化することができる。さらに、医薬組成物は、例えば、リポソーム送達システム、活性化合物がモノクローナル抗体にカップリングされているシステム、及び活性化合物がポリマー(例えば、可溶性又は生分解性ポリマー)にカップリングされているシステムとして調製することができる。
錠剤、被覆錠剤(糖衣錠)、丸剤、カシェ剤、カプセル(カプレット)、顆粒、溶液、乳濁液、及び懸濁液は、例えば、経口投与に適している。特に、前記製剤は、例えば、腸溶性形態、即時放出形態、遅延放出形態、反復投与放出形態、 持続放出形態、又は徐放形態を示すように適合させることができる。前記形態は、例えば、錠剤を被覆することにより、錠剤を異なる条件下(例えばpH条件)で崩壊する層により分離されたいくつかの区画に分割することにより、又は活性化合物を生分解性ポリマーにカップリングさせることにより得ることができる。
吸入による投与は、特に、エアロゾルを用いて行われる。エアロゾルは、液−気分散体、固−気分散体、又は混合液/固−気分散体である。
エアロゾル粒子(固体、液体又は固体/液体粒子)の粒径は、特に、100μm未満であり、より詳細には、0.5〜10μmの範囲にあり、さらに詳細には2〜6μmの範囲にある(ID50値、レーザー回折により測定)。
エアロゾルは、乾燥粉末吸入器(DPI)、加圧定量吸入器(PMDI)、ネブライザーなどのエアロゾル生成装置によって生成され得る。投与される活性化合物の種類に応じて、エアロゾル生成装置は、粉末、溶液又は分散体の形で活性化合物を含むことができる。粉末は、例えば、以下の補助剤の1つ以上を含み得る:担体、安定化剤、及び充填剤。溶液は、溶媒に加えて、例えば、以下の補助剤の1つ以上を含み得る:噴射剤、可溶化剤(共溶媒)、界面活性剤、安定化剤、緩衝剤、張性調整剤、保存剤、及び香味料。分散体は、分散剤に加えて、例えば、以下の補助剤の1つ以上を含み得る:噴射剤、界面活性剤、安定化剤、緩衝剤、保存剤、及び香味料。担体の例には、糖類、例えば、ラクトース及びグルコースが含まれるが、これらに限定されない。噴射剤の例には、フッ化炭化水素、例えば、1,1,1,2−テトラフルオロエタン及び1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンが含まれるが、これらに限定されない。
吸入投与に使用できる具体的なエアロゾル生成デバイスには、Cyclohaler(登録商標)、Diskhaler(登録商標)、Rotadisk(登録商標)、Turbohaler(登録商標)、Autohaler(登録商標)、Turbohaler(登録商標)、Novolizer(登録商標)、Easyhaler(登録商標)、Aerolizer(登録商標)、Jethaler(登録商標)、Diskus(登録商標)、Ultrahaler(登録商標)、及びMystic吸入器が含まれるが、これらに限定されない。エアロゾル生成装置は、吸入効率を改善するために、スペーサー又はエキスパンダー、例えば、Aerochamber(登録商標)、Nebulator(登録商標)、Volumatic(登録商標)、及びRondo(登録商標)と組み合わせてもよい。
本発明による化合物を含む医薬又は医薬組成物の製造及びそれらの投与は、医療従事者に周知の方法に従って実施することができる。
本発明の化合物、その薬学的に許容される塩又は生理学的に機能性の誘導体を含む医薬組成物又は医薬の調製に使用される薬学的に許容される担体は、固体又は液体であり得る。本発明の化合物、その薬学的に許容される塩又は生理学的に機能性の誘導体を含む固体形態の医薬組成物には、粉末、錠剤、丸剤、カプセル、サシェ、坐剤、及び分散性顆粒が含まれる。固体担体は、希釈剤、香味剤、可溶化剤、潤滑剤、懸濁剤、結合剤、保存剤、錠剤崩壊剤、又はカプセル化材としても作用する1つ以上の成分を含み得る。
粉末の場合、担体は微粉化された固体であり、微粉化された活性成分との混合物である。錠剤において、活性成分は、必要な結合能を有する担体と適切な割合で混合され、所望の形状とサイズに圧縮される。錠剤化混合物は、粒状化、篩分け及び圧縮、又は直接圧縮することができる。適切な担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、ココアバターなどである。「調製物」という用語は、担体を有する又は有さない活性成分が、担体により囲まれ、したがって、担体と関連するカプセルを提供する、担体としてのカプセル化材を有する活性化合物の製剤を含むことを意図する。同様に、サシェ及びロゼンジが含まれる。錠剤、粉末、カプセル、丸剤、小袋、サシェ、及びロゼンジは、経口投与に適した固体形態として使用できる。
坐剤を調製するために、脂肪酸グリセリド又はカカオバターの混合物などの低融点ワックスが最初に融解され、活性成分が撹拌などによりその中に均質に分散される。次いで、融解した均質な混合物を都合の良い大きさの型に注ぎ、冷却させ、それにより固化させる。膣内投与に適した組成物は、活性成分に加えて、当技術分野で適切であることが知られている担体を含むペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム、又はスプレーとして提供され得る。液体調製物は、溶液、懸濁液、及び乳濁液、例えば、水又は水−プロピレングリコール溶液を含む。例えば、非経口注射液調製物は、ポリエチレングリコール水溶液の溶液として製剤化することができる。
経口投与に適した水溶液は、活性成分を水に溶解し、所望により、例えば、適切な着色剤、香料、安定化剤、及び増粘剤を加えることにより調製することができる。経口使用に適した水性懸濁液は、微粉化された活性成分を、天然又は合成ゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、又は他のよく知られた懸濁剤などの粘性材料とともに水中に分散させることにより作製できる。
また、投与の直前に経口投与用の液体形態調製物に変換することを意図した固体形態調製物も含まれる。そのような液体形態は、溶液、懸濁液、及び乳濁液を含む。これらの調製物は、活性成分に加えて、例えば、着色剤、香料、安定化剤、緩衝剤、人工及び天然の甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤などを含み得る。
本発明の一実施形態において、医薬は、局所的に、例えば、経皮治療システム(例えば、パッチ)又は局所製剤(例えば、リポソーム、クリーム、軟膏、ローション、ゲル、分散体、懸濁液、スプレー、溶液、フォーム、粉末)の形態で、局所投与される。これは、起こり得る副作用を減らし、また、適切な場合、必要な治療を罹患した領域に制限するのに適切であり得る。
特に、医薬は、親油性相(例えば、ワセリン、パラフィン、トリグリセリド、ワックス、ポリアルキルシロキサン)、油(オリーブ油、ピーナッツ油、ヒマシ油、トリグリセリド油)、乳化剤(例えば、レシチン、ホスファチジルグリセロール、アルキルアルコール、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート(polysorbat)、コレステロール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセロール及び−エステル、ポロキサマー)、保存剤(例えば、塩化ベンズアルコニウム、クロロブタノール、パラベン、又はチオメルサール)、香味剤、緩衝物質(例えば、酢酸、クエン酸、ホウ酸、リン酸、酒石酸、トロメタモール、又はトロラミンの塩)、溶媒(例えば、ポリエチレングリコール、グリセロール、エタノール、イソプロパノール、又はプロピレングリコール)又は可溶化剤、デポ効果を達成するための薬剤、浸透圧を変更するための塩、パッチ用の担体材料(例えば、ポリプロピレン、エチレン−ビニルアセテート−コポリマー、ポリアクリレート、シリコン)又は酸化防止剤(例えば、アスコルベート、トコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル、又はブチルヒドロキシトルオール)を含む担体材料又は賦形剤を含み得るが、これらに限定されない。
軟膏及びクリームは、例えば、適切な増粘剤及び/又はゲル化剤を添加した水性又は油性基剤で製剤化され得る。ローションは、水性又は油性基剤で製剤化することができ、また一般に、1つ以上の乳化剤、安定化剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、又は着色剤を含む。
口への局所投与に適した組成物は、通常、スクロース及びアカシア又はトラガカントなどの風味付けされた基剤中に活性剤を含むロゼンジ;ゼラチン及びグリセリン又はスクロース及びアカシアなどの不活性基剤中に活性成分を含むトローチ;並びに、適切な液体担体中に活性成分を含む口腔洗浄薬を含む。
溶液又は懸濁液は、例えば、ドロッパー、ピペット又はスプレーなどの従来の手段によって鼻腔に直接投与され得る。組成物は、単回又は多回用量形態で提供され得る。後者のドロッパー又はピペットの場合、これは、患者が適切な所定量の溶液又は懸濁液を投与することにより達成されてもよい。スプレーの場合、これは、例えば、計量噴霧スプレーポンプによって達成されてもよい。
気道への投与はまた、クロロフルオロカーボン(CFC)、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、又はジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、又は他の適切なガスなどの適切な噴射剤とともに活性成分が加圧パックで提供されるエアロゾル製剤によっても達成することができる。エアロゾルは、都合よくは、レシチンなどの界面活性剤を含み得る。薬剤の用量は、定量弁を設けることにより制御され得る。
代替的に、医薬は、乾燥粉末、例えば、ラクトース、デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのデンプン誘導体及びポリビニルピロリドン(PVP)などの適切な粉末基剤中の化合物の粉末混合物の形態で提供されてもよい。都合よくは、粉末担体は、鼻腔内でゲルを形成する。粉末組成物は、例えば、吸入器によって粉末を投与することができる、ゼラチンなどのカプセル若しくはカートリッジ、又はブリスターパックにおいて、単位用量形態で提供されてもよい。
鼻腔内組成物を含む気道への投与のための組成物中で、化合物は、一般に、例えば、5ミクロン以下程度の小さな粒子サイズを有するであろう。そのような粒子サイズは、当技術分野で既知の手段、例えば、微粒子化によって得ることができる。
所望の場合、活性成分の徐放をもたらすように適合された組成物が使用され得る。
医薬製剤は、特に、単位剤形である。そのような形態において、調製物は、適量の活性成分を含む単位用量に更に分割される。単位剤形は、パッケージ錠剤、カプセル剤、及びバイアル又はアンプル内の粉末などの個別の量の調製物を収容するパッケージ調製物であり得る。また、単位剤形は、カプセル、錠剤、サシェ、又はロゼンジ自体であってもよく、又はパッケージ形態におけるこれらのいずれかの適切な数であってもよい。経口投与用の錠剤又はカプセル、並びに静脈内投与及び持続注入用の液体は、特に組成物である。
製剤及び投与のための技術に関する更なる詳細は、Remington's Pharmaceutical Sciences(Maack Publishing Co.Easton,Pa.)の第21版に見出すことができる。
本発明の化合物は、本明細書に開示する病状の治療で既知の放射線療法と組み合わせて、又は放射線療法及び他の活性化合物と組み合わせて使用することができ、それにより好ましい添加剤又は増幅効果が認められる。
医薬調製物を調製するために、薬学的に不活性な無機又は有機賦形剤を使用することができる。丸剤、錠剤、被覆錠剤、及び硬ゼラチンカプセルを調製するために、例えば、乳糖、コーンスターチ又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩などを使用することができる。軟ゼラチンカプセル剤及び坐剤の賦形剤は、例えば、脂肪、ワックス、半固体及び液体ポリオール、並びに天然又は硬化油などである。溶液及びシロップの製造に適した賦形剤は、例えば、水、スクロース、転化糖、グルコース、ポリオールなどである。注射溶液の製造に適した賦形剤は、例えば、水、アルコール、グリセロール、ポリオール又は植物油である。
「治療的に有効な量」という用語は、TLR7の活性化などの治療効果を誘導するのに十分な化合物の量を指す。これにより、サイトカイン誘導、抗腫瘍活性及び/又は抗ウイルス活性を生じることができる。本発明の医薬組成物中で使用される活性化合物の正確な量は、その化合物の物理的及び化学的性質、並びに、担体の性質及び意図した投与計画などの当業者に公知の要因によって変化するが、本発明の組成物は、被験体に適切な用量を提供するのに十分な活性成分を含むことが期待される。前記用量は、広い範囲内で変化可能であり、個々の各症例の個々の状態に合わせられる。本発明の医学的用途の場合、適切な用量は、投与モード、治療される特定の状態、及び所望の効果に応じて変化する。しかしながら、一般に、本発明の化合物の投与率が、約1ng/kg〜100mg/kg被験体体重、特に、100ng/kg〜10mg/kg、より詳細には、1μg/lkg〜1mg/kgであれば満足な結果が得られる。投与量は、都合よくは、2週間に1回、1週間に1回若しくは数回、又は1日に2〜4回、分割された容量で、又は徐放形態で投与することができる。
驚くべきことに、本願の化合物は、TLR7に対して選択的なアゴニストである(特にTLR8よりも)。特に、本願の発明者らは、式(I)のアミノ基NR2R3の二重置換がTLR7選択性に関連し、一方、式(I)のアミノ基NR2R3のモノ置換(すなわち、R2がH)の場合、TLR8に対して選択的な化合物が生成することを見出した。従って、一実施形態において、本願の化合物は、TLR7を刺激することにより治療することができる病状、疾患、又は障害の治療に適している。
本発明の化合物は、好ましくは、ウイルス性障害及び増殖性疾患、特に、癌を含む腫瘍の良性及び悪性形態などの過剰増殖性疾患の治療に適している。
本発明の文脈における例示的な癌のタイプは、肝細胞癌、副腎皮質癌腫、AIDS−関連のリンパ腫を含むAIDS−関連の癌、肛門癌、基底細胞癌、胆管癌、骨癌、脳幹神経膠腫、脳星状細胞腫、脳星細胞腫(cerebral astrocytoma)、悪性グリア細胞種、上衣腫、髄芽腫、テント上原始神経外胚葉腫瘍、視覚路及び視床下部グリア細胞種を含む脳腫瘍、乳癌、気管支腺腫/カルチノイド、バーキットリンパ腫、胃腸癌、原発不明癌腫、中枢神経系リンパ腫、頸部癌、慢性骨髄増殖性疾患、結腸癌、結腸直腸癌、胃癌、皮膚T−細胞リンパ腫、子宮内膜癌、上衣腫、食道癌、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣胚細胞腫瘍、眼球内黒色腫及び網膜芽細胞腫を含む眼癌、胆嚢癌、胃腸カルチノイド腫瘍、妊娠性絨毛性腫瘍、グリア細胞種、小児脳幹グリオーマ、頭部及び頸部癌、血液癌、成人及び小児(原発性)肝細胞癌、下咽頭癌、膵島細胞又は膵臓癌、腎癌、喉頭癌、急性リンパ性白血病、成人及び小児急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、ヘアリー細胞白血病、口唇及び口腔癌、肝癌、非小細胞肺癌及び小細胞肺癌を含む肺癌、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、原発性中枢神経系リンパ腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、メルケル細胞癌腫、中皮腫、潜在性原発部位を有する転移性扁平上皮頸部癌、多発性内分泌新生物症候群、多発性骨髄腫/形質細胞腫瘍、菌状息肉症、骨髄異形成症候群、骨髄異形成・骨髄増殖性障害、多発性骨髄腫、慢性骨髄増殖性疾患、鼻腔及び副鼻腔癌、鼻咽頭癌、神経芽腫、口腔癌、中咽頭癌、骨肉腫/骨の悪性線維性組織球腫、卵巣癌、卵巣上皮癌、卵巣低悪性度腫瘍、膵臓癌、副甲状腺癌、陰茎癌、褐色細胞腫、松果体芽腫及びテント上原始神経外胚葉腫瘍、下垂体腫瘍、形質細胞腫瘍/多発性骨髄腫、胸膜肺芽腫、前立腺癌、直腸癌、腎盂及び尿管癌、移行上皮癌、横紋筋肉腫、唾液腺癌、ユーイング肉腫、カポジ肉腫、軟組織肉腫、子宮肉腫、セザリー症候群、黒色腫及び非黒色腫皮膚癌を含む皮膚癌、小腸癌、扁平上皮癌、胃癌、テント上原始神経外胚葉腫瘍、睾丸癌、胸腺、胸腺及び胸腺癌腫、甲状腺癌、絨毛性腫瘍、妊娠性、子宮内膜子宮癌、子宮肉腫、経膣癌、外陰癌、及びウィルムス腫瘍である。
本発明のより特定の実施形態において、本発明の化合物は、以下の癌タイプの治療において使用され得る:前立腺、膀胱、腎臓(すなわち、腎)、筋肉、卵巣、皮膚、肺、膵臓、乳房、子宮頸部、結腸、肝臓、結合組織、胎盤、骨、脳、子宮、唾液腺、又は精巣。
例示的な癌は、乳房、膀胱、骨、脳、中枢及び末梢神経系、結腸、内分泌腺、食道、子宮内膜、胚細胞、頭頸部、腎臓、肝臓、肺、喉頭及び下咽頭、中皮腫、肉腫、卵巣、膵臓、前立腺、直腸、腎臓部、小腸、軟組織、精巣、胃、皮膚、尿管、膣及び外陰部の癌;遺伝性癌、網膜芽細胞腫及びウィルムス腫瘍;白血病、リンパ腫、非ホジキン病、慢性及び急性の骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、ホジキン病、多発性骨髄腫及びT細胞リンパ腫;骨髄異形成症候群、形質細胞腫瘍、腫瘍随伴症候群、原発不明癌腫、及びAIDS関連悪性腫瘍を含むが、これらに限定されない。
特に、TLR7アゴニストは、皮膚、乳房、結腸、胃、膵臓、又は腎臓の癌の治療に使用される。TLR7を活性化する所与の癌の感受性は、原発性又は転移性腫瘍負荷の減少(軽度、部分的又は完全な退縮)の測定、血液像の変化、血液中のホルモン又はサイトカイン濃度の変化、腫瘍負荷のさらなる増加の阻害、患者における疾患の安定化、疾患に関連するバイオマーカー又は代替マーカーの評価、患者の全生存期間の延長、患者の疾患進行期間の延長、患者の無増悪生存期間の延長、患者の無病生存期間の延長、患者の生活の質の改善、又は疾患の同時罹患率の調節(例えば、非限定的に、疼痛、悪液質、運動能、入院、血液像の変化、体重減少、創傷治癒、発熱など)により評価することができるが、これらに限定されない。
本発明の化合物は治療計画において単一の治療剤として投与することができ、或いは、互いに及び/又は、さらなる抗癌剤、免疫応答調節剤、抗ウイルス剤、抗生物質、解熱剤などを含む他の活性剤と組み合わせて投与することができる。
本発明による医薬組成物は、本発明による化合物の1つ以上、特に、1つ又は2つ、より詳細には、1つを含み得る。同様に、本発明の医学的用途は、本発明による化合物の1つ以上、特に、1つ又は2つ、より詳細には、1つを含み得る。
活性化合物及び少なくとも1つの補助剤を含む医薬組成物は、当業者に公知の方法で、例えば、溶解、混合、造粒、糖衣錠作製、湿式粉砕、乳化、カプセル化、封入、又は凍結乾燥プロセスによって製造することができる。
局所投与の場合、適切な医薬製剤は、例えば、軟膏、クリーム、ローション、ペースト、ゲル、粉末、溶液、乳濁液、懸濁液、油、スプレー、及びパッチ(例えば、経皮治療システム)である。
例えば、静脈内、動脈内、筋肉内、皮下、皮内、腹腔内、及び胸骨内投与などの非経口投与モードでは、特に、溶液(例えば、無菌溶液、等張溶液)が使用される。それらは、特に、注射又は注入技術によって投与される。
鼻腔内投与の場合、例えば、スプレー及び液滴形態で投与される溶液は、特定の製剤である。
眼球内投与では、液滴形態で投与される溶液、ゲル、及び軟膏が例示される製剤である。
一般に、本発明の医薬組成物は、活性化合物の用量がTLR7のアクチベーターについて通常の範囲にあるように投与することができる。特に、活性化合物の投与量は、体重が70kgの平均成人患者に対して、1週間あたり0.001〜200mg、特に、0.01mg〜20mg、より詳細には、0.1mg〜4mg、さらに詳細には、0.2mg〜2mgの範囲にある。この点に関して、投与量は、例えば、使用される特定の化合物、治療される種、年齢、体重、一般健康状態、治療される被験体の性別及び食事、投与のモード及び時間、排泄速度、治療される疾患の重症度、並びに薬剤の組み合わせに依存することに留意されたい。
本発明の化合物の投与により誘導され得るサイトカインは、一般に、インターフェロン(IFN)及び/又は腫瘍壊死因子−α(TNF−α)、並びに特定のインターロイキン(IL)を含む。本発明の化合物によって生合成が誘導され得るサイトカインは、IFN−α、TNF−α、IL−1、IL−6、IL−10及びIL−12、並びに他の様々なサイトカインを含む。他の効果の中でも、サイトカインは、ウイルス産生及び腫瘍細胞成長を阻害し、化合物が腫瘍及びウイルス性疾患の治療に有用となるようにする。
サイトカイン産生を誘導する能力に加えて、本発明の化合物は、自然免疫応答の他の側面に影響を及ぼす。例えば、ナチュラルキラー細胞活性が刺激されることがあり、これはサイトカイン誘導に起因し得る効果である。化合物はまた、マクロファージを活性化することがあり、次にマクロファージが一酸化窒素の分泌とさらなるサイトカインの産生を刺激する。さらに、化合物は、Tリンパ球及び/又はBリンパ球の増殖及び分化を生じることができる。
化合物の免疫応答修飾効果は、それらが多種多様な状態の治療において有用となるようにする。IFN−α及び/又はTNF−α、及びIL−12などのサイトカインの産生を誘導する能力があるため、化合物はウイルス性疾患及び腫瘍の治療に特に有用である。この免疫調節活性は、本発明の化合物が、限定されるわけではないが、ウイルス性疾患、例えば、陰部疣贅;尋常性疣贅;足底疣贅;B型肝炎;C型肝炎;単純ヘルペスタイプI及びタイプII;伝染性軟属腫、HIV;CMV;VZV;子宮頸部上皮内腫瘍などの上皮内腫瘍;ヒトパピローマウイルス(HPV)及び関連腫瘍形成;真菌性疾患、例えば、カンジダ、アスペルギルス及びクリプトコッカス髄膜炎;腫瘍性疾患、例えば、基底細胞癌、ヘアリーセル白血病、カポジ肉腫、腎細胞癌、扁平上皮癌、骨髄性白血病、多発性骨髄腫、メラノーマ、非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞性リンパ腫及び他の癌;寄生虫病、例えば、ニューモシスチス−カリニ、クリプトスポリジウム症、ヒストプラズマ症、トキソプラズマ症、トリパノソーマ感染、及びリーシュマニア症;及び、細菌感染、例えば、結核及びマイコバクテリウム・アビウムによる感染などの疾患の治療に有用であることを示唆する。
本発明はまた、式(I)の化合物の有効量を動物に投与することを含む、動物のウイルス感染症を治療する方法を提供する。ウイルス感染症の治療又は阻害に有効な量とは、未治療の対照動物と比較して、ウイルス病変、ウイルス量、ウイルス産生速度、及び死亡率などのウイルス感染の症状の1つ以上の減少を引き起こす量である。正確な量とは、当技術分野で公知の要因によって変化するが、TLR7の活性化については上記に示したとおりの投与量、又は、約100ng/kg〜約50mg/kg、特に、約10μg/kg〜約5mg/kgの投与量であることが期待される。腫瘍性状態を治療するのに有効な量は、腫瘍の大きさ又は腫瘍病巣の数の減少を引き起こす量である。繰り返しになるが、正確な量とは、当技術分野で公知の要因によって変化するが、TLR7の活性化については上記に示したとおりの投与量、又は、約100mg/kg〜約50mg/kg、特に、約10mg/kg〜約5mg/kgの投与量であることが期待される。
本発明による化合物は、例えば、以下に記載するように、以下の特定の反応工程に従って、又は、特に、例として以下の実施例に記載する方法で調製することができる。
本発明による化合物は、それ自体公知の方法、例えば、溶媒を真空で蒸留し、適切な溶媒から得られた残渣を再結晶することによって、又は、適切な支持体材料上でのカラムクロマトグラフィーなどの通常の精製方法の1つに供することによって、単離及び精製される。
本発明による式(I)の化合物の塩は、遊離化合物を 所望の酸又は塩基を含む適切な溶媒(たとえば、アセトン、メチルエチルケトン又はメチルイソブチルケトンなどのケトン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン又はジオキサンなどのエーテル、塩化メチレン又はクロロホルムなどの塩素化炭化水素、メタノール、エタノール又はイソプロパノールなどの低分子量脂肪族アルコール)に溶解させるか、又は、遊離化合物を所望の酸又は塩基を含む適切な溶媒に溶解させたものに所望の酸又は塩基を添加することによって、得ることができる。酸又は塩基は、一塩基性若しくは多塩基性の酸又は塩基が関与するかによって、そしてどの塩を所望するかによって、等モル量比又はそれとは異なる量で塩の調製に使用できる。塩は、濾過、再沈殿、塩の非溶媒での沈殿、又は、溶媒の蒸発により得られる。得られた塩は、遊離化合物に変換することができ、次いで、塩に変換することができる。このようにして、例えば、工業規模での製造におけるプロセス生成物として得ることができる薬学的に許容されない塩を、当業者に知られているプロセスによって薬学的に許容される塩に変換することができる。
本発明による式(I)の化合物は、例えば、メタノール中の過酸化水素の補助により、又は、ジクロロメタン中のm−クロロペルオキシ安息香酸の補助により、それらのN−オキシドに変換することができる。当業者は、N酸化を実施するための反応条件を熟知している。
立体異性体の形態で存在する本発明による化合物及び塩の純粋なジアステレオマー及び純粋なエナンチオマーは、例えば、不斉合成によって、合成時にキラル出発化合物を用いることによって、並びに、合成で得られたエナンチオマー及びジアステレオマー混合物を分離することによって、得ることができる。
エナンチオマー及びジアステレオマー混合物は、当業者に知られている方法により、純粋なエナンチオマーと純粋なジアステレオマーに分離することができる。特に、ジアステレオマー混合物は、結晶化、特に、分別結晶化、又はクロマトグラフィーによって分離される。エナンチオマー混合物は、キラル補助剤とともにジアステレオマーを形成し、得られたジアステレオマーを分割し、そして、キラル補助剤を除去することにより分離することができる。キラル補助剤として、例えば、キラル酸を用いてエナンチオマー塩基を分離することができ、そしてキラル塩基を用いてジアステレオマー塩の形成を介してエナンチオマー酸を分離することができる。さらに、ジアステレオマーエステルなどのジアステレオマー誘導体は、キラル補助剤として、それぞれキラル酸又はキラルアルコールを用いて、それぞれアルコールのエナンチオマー混合物又は酸のエナンチオマー混合物から形成することができる。さらに、エナンチオマー混合物を分離するために、ジアステレオマー錯体又はジアステレオマー包接化合物を用いることができる。代替的に、エナンチオマー混合物は、クロマトグラフィーのキラル分離カラムを用いて分離することができる。エナンチオマーの単離に適した別の方法は、酵素分離である。
当業者によって理解されるように、本発明は、本明細書に記載の特定の実施形態に限定されず、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神及び範囲内にある前記実施形態の全ての変更を網羅する。
下記の実施例は、本発明を限定することなく、より詳細に本発明を例示する。本発明による化合物のうち、調製法が明記されていないさらなる化合物は類似の様式で調製され得る。
実施例で言及される化合物は、本発明の特定の実施形態を表す。
本明細書で使用される場合、「含む」という用語は、適切な場合、限定するものではなく、含むものとして理解されることを意味する。
本発明の化合物の調製:
全般
略語:ジクロロメタン:CHCl、N,N−ジメチルホルムアミド:DMF、N,N−ジメチルアセトアミド:DMA、ジメチルスルホキシド:DMSO、テトラヒドロフラン:THF、アセトニトリル:CHCN、酢酸エチル:EtOAc、メタノール:MeOH、エタノール:EtOH、酢酸:AcOH、ギ酸:HCOH、塩酸:HCl、水酸化ナトリウム:NaOH、水酸化リチウム:LiOH、重炭酸ナトリウム:NaHCO、N,N−ジイソプロピルエチルアミン又はN−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン:DIPEA、室温:RT、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム:STAB、プロピオン酸:PPA、tert−ブチルジメチルシリル:TBDMS、tert−ブチルオキシカルボニル:Boc、ベンジルオキシカルボニル:Cbz、メチル:Me、エチル:Et、高圧液体クロマトグラフィー:HPLC、質量分析:MS、薄層クロマトグラフィー:TLC。
Biotage(登録商標)Initiator Robot Sixtyシステムを用いてマイクロ波化学を実施した。特に特定しない限り、TLCは全てSiOプレート(蛍光指示薬F254で被覆されたシリカゲル)で行い、分取逆相HPLC/MS精製は全て勾配系0.1%HCOH/HO/15→95%CHCNを使用して、XTerra RP18,5μm,19x150mmカラムで行った。DMSO/AcOH/HO 1/1/1又はCHCN/MeOH/DMF 80/15/5を使用して、サンプルを逆相カラムにロードした。特に特定しない限り、全てのHCl、NaOH、KOH、又はLiOH溶液は水性である。
これらの化合物は、300MHz又は400MHzNMR機器(Bruker)でのd−ジメチルスルホキシド又はd−クロロホルム中のプロトンNMR、及び、一般にC18−材料上の高速勾配におけるHLPC/MSによりESI(エレクトロスプレイイオン化)又はAPCI(大気圧化学イオン化)モードを用いて記録される質量分析により特性決定された。[M+H]又は[M−H]の値は、プロトン化又は脱プロトン化の際の特定の化合物の対応するHPLC/MSクロマトグラムで得られる値である。これらの値は全て、計算された正確な質量値に対して+/−0.2の許容範囲内にあることが分かった。
核磁気共鳴スペクトル特性(NMR)は、100万分の1(ppm)で表される化学シフト(δ)を指す。H NMRスペクトルのシフトの相対面積は、分子内の特定の機能タイプの水素原子の数に対応する。多重度に関するシフトの性質は、一重項(s)、ブロード一重項(br s)、二重項(d)、三重項(t)、四重項(q)、五重項(quint.)、及び多重項(multiplet or massif)(m)として示される。
中間体及びビルディングブロックの調製
スキーム1:調製物A−Cの合成
Figure 2020532570
調製物A
Figure 2020532570
4−クロロ−3−ニトロキノリン
ステップ1:4−ヒドロキシキノリン(250g、1.72mol)をプロピオン酸(200mL)に溶解し、混合物を125℃で撹拌した。次いで、反応温度を125℃に維持しながら、硝酸(158mL、3.79mol、2.2eq)を滴下した。添加終了後、反応混合物を125℃で60分間撹拌し、次いで、室温まで冷却した。得られた沈殿物を濾別し、エタノール、水、最後にエタノールで連続的に洗浄した。残りの固体を熱エタノールから再結晶させ、冷却し、濾別し、減圧下で乾燥させ、252.3g(77%)の3−ニトロキノリン−4−オールをベージュ色の固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d)δ12.96(br s,1H)、9.17(s,1H)、8.25(dd,1H)、7.83−7.68(m,2H)、7.51(m,1H);MS(ESI+) m/z 191.1[M+H]
ステップ2:POCl(661mL、7.21mol、18.3eq)を60℃に加熱し、3−ニトロキノリン−4−オール(75g、0.39mol)を少しずつ加えた。次いで、得られた懸濁液を120℃で3時間撹拌し、次いで、室温まで冷却し、溶媒を減圧下で除去した。粗残渣を氷(1kg)とCHCl(500mL)の混合物に注いだ。水層を廃棄し、蒸発中に固体を有機相から結晶化した。得られた固体を濾別し、CHClで洗浄して、40.4g(50%)の所望の物質を明るいベージュ色の固体として得た。これ以上の精製なし。
MS(ESI+) m/z 209.0 211.0 [M+H]
ステップ2の代替条件:
ステップ2:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、3−ニトロキノリン−4−オール(41.82g、219.90mmol)、無水CHCl(1.05L)、及び無水DMF(8.51mL、109.95mmol、0.5eq)を投入して、ベージュ色の懸濁液を得た。塩化チオニル(34.01g、285.87mmol、1.3eq)を添加した後、反応混合物を5時間還流した。TLC(石油エーテル/EtOAc1:1)及びHPLC/MSにより反応の進行をモニターした。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、そのまま次のステップに使用した。
MS(ESI+) m/z 208.9 210.8 [M+H]
調製物B
Figure 2020532570
1−(4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ブチル)−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン
ステップ1:4−クロロ−3−ニトロキノリン(調製物A)(15g、71.91mmol)をCHCl(100mL)に溶解し、トリエチルアミン(19.99mL、143.81mmol、2eq)を室温で少しずつ加えた。4−アミノ−1−ブタノール(8.68mL、93.48mmol、1.3eq)を得られた溶液に滴下し(注意、発熱反応)、次いで、反応混合物を、還流下で2時間、続いて室温で一晩撹拌した。HPLC/MSによる反応モニタリングは反応の完了を示した。溶液をCHClと飽和塩化アンモニウム水溶液に分配し、層を分離し、水層をCHClで1回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾別し、減圧下で濃縮して、12.8g(68%)の所望の物質を暗黄色の固体として得た。この物質は、さらに精製することなく使用された。
H NMR(300MHz,DMSO−d)δ9.14−9.00(m,2H)、8.52(d,1H)、7.99−7.74(m,2H)、7.58(m,1H)、7.28(br s,1H)、3.65(m,2H)、3.41(t,2H)、1.75(m,2H)、1.49(m,2H);MS(ESI+) m/z 262.1[M+H]
ステップ2:4−((3−ニトロキノリン−4−イル)アミノ)ブタン−1−オール(42.8g、163.80mmol)及び4−ジメチルアミノピリジン(800mg、6.54mmol、0.04eq)のクロロホルム(350mL)溶液にトリエチルアミン(34.2mL、245.70mmol、1.5eq)を室温で滴下し、続いてtert−ブチルジメチルシリルクロリド(32.1g、212.94mmol、1.3eq)を少しずつ加えた。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。HPLC/MSによる反応モニタリングは反応の完了を示した。混合物を減圧下で濃縮し、残渣を酢酸エチルに懸濁し、次いで濾別した。濾液を酢酸エチルと飽和塩化アンモニウム水溶液に分配し、層を分離し、水層を酢酸エチルで1回抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾別し、減圧下で濃縮して、54.7g(88%)の表題化合物を黄緑色の固体として得た。この物質は、さらに精製することなく使用された。
H NMR(300MHz,DMSO−d)δ9.14−8.95(m,2H)、8.51(d,1H)、7.94−7.77(m,2H)、7.58(m,1H)、3.67(m,2H)、3.57(t,2H)、1.75(m,2H)、1.51(m,2H)、0.81(s,9H)、−0.02(s,6H);MS(ESI+) m/z 376.1[M+H]
ステップ3:500mLのPARR容器(圧力容器、Parr Instrument GmbH、ドイツ)に、N−(4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ブチル)−3−ニトロキノリン−4−アミン(35.6g、94.79mmol)、炭素上5%白金(18.5g、4.74mmol、0.05eq)、及びトルエン(150mL)を投入した。容器をPARRシェーカーに置き、水素で50psi(3.5kg/cm)に加圧した。TLC(CHCl/MeOH100:5)により反応をモニターし、1時間後に完了したと判断した。CELITE(登録商標)Hyflo Supercelの小型パッドを通して濾過することにより、触媒を除去した。フィルターケーキをトルエン(3x100mL)で洗浄し、濾液を合わせた。揮発物を減圧下で除去し、31.65g(96%)の所望の生成物を暗色の油として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d)δ8.36(s,1H)、7.99(m,1H)、7.72(m,1H)、7.33(m,2H)、5.31−4.45(m,3H)、3.54(t,2H)、3.19(m,2H)、1.52(m,4H)、0.82(s,9H)、−0.02(s,6H);MS(ESI+) m/z 346.1[M+H]
ステップ4:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、N−(4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ブチル)キノリン−3,4−ジアミン(8.99g、26.02mmol)、オルトプロピオン酸トリエチル(9.17g、52.03mmol、2eq)、及びトルエン(76mL)を投入した。TLCモニタリング(ベンゼン/メタノール/アセトン1:1:8)及びHPLC/MSが20時間後に変換の完了を示すまで、反応物を還流下で加熱してエタノール副産物の除去を促進した。反応物を冷却し、揮発物を減圧下で除去して、9.97g(定量)の1−(4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ブチル)−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリンを濃い暗褐色の油として得た。この物質は、さらに精製することなく次のステップで使用された。
H NMR(300MHz,CDCl)δ9.30(s,1H)、8.27(dd,1H)、8.19(dd,1H)、7.64(m,2H)、4.57(t,2H)、3.71(t,2H)、3.01(q,2H)、2.06(m,2H)、1.73(m,2H)、1.55(t,3H)、0.87(s,9H)、0.04(s,6H);MS(ESI+) m/z 384.2[M+H]
調製物C
Figure 2020532570
4−(2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブタン−1−オール
丸底フラスコに、磁気撹拌棒、N−(4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ブチル)キノリン−3,4−ジアミン(5.00g、14.47mmol)、3−メトキシプロパン酸(1.81g、17.36mmol、1.2eq)、2−(3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)−1,1,3,3−テトラメチルイソウロニウムヘキサフルオロホスフェート(V)(HATU、6.60g、17.36mmol、1.2eq)、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(DIPEA、2.24g、17.36mmol、1.2eq)、及び無水1−メチル−2−ピロリドン(NMP、60mL)を投入した。TLCモニタリング(ベンゼン/メタノール/アセトン1:1:8)が20時間後に反応の完了を示すまで、得られた溶液を120℃で撹拌した。所望の生成物の質量は、HPLC/MSにより検出された。次いで、反応混合物を10倍量の水で希釈し、液液抽出器を使用して酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下で濃縮し、粗物質をシリカのフラッシュクロマトグラフィー(CHCl/MeOH95:5〜90:10)で精製して、9.48g(定量、まだ不純物を含む)の赤みがかった褐色の油を得た。この物質は、さらに精製することなく次のステップで使用された。
MS(ESI+) m/z 300.0 [M+H]
スキーム2:調製物Dの合成
Figure 2020532570
調製物D
Figure 2020532570
4−(2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブタン−1−アミン
丸底フラスコに、磁気撹拌棒、市販のtert−ブチル(4−((3−アミノキノリン−4−イル)アミノ)ブチル)カルバメート(3.00g、9.08mmol)、オルトプロピオン酸トリエチル(3.20g、18.16mmol、2eq)、及びトルエン(50mL)を投入した。TLCモニタリング(CHCl3/MeOH/32%アンモニア溶液90:9:1)及びHPLC/MSが24時間後に変換の完了を示すまで、反応物を還流下で加熱してエタノール副産物の除去を促進した。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。残渣を無水1,4−ジオキサン(50mL)に溶解し、4N HCl/1,4−ジオキサン(50mL)を加え、反応物を室温で一晩撹拌した。次いで、混合物を真空で濃縮し、残渣を飽和重炭酸ナトリウム溶液(100mL)に溶解し、凍結及び凍結乾燥した。凍結乾燥物を無水エタノール(3x100mL)で抽出した。合わせた抽出物を濾別し、減圧下で濃縮して、2.146g(88%)の4−(2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブタン−1−アミンを赤みがかった黄色の油として得た。
H NMR(300MHz,CDCl)δ9.30(s,1H)、8.28(m,1H)、8.18(m,1H)、7.64(m,2H)、4.55(t,2H)、3.01(q,2H)、2.79(t,2H)、2.02(m,2H)、1.72−1.49(m,5H);MS(ESI+)m/z 269.4 [M+H]
スキーム3:調製物Eの合成
Figure 2020532570
調製物E
Figure 2020532570
ベンジル((1−(4−アミノブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)(エチル)カルバメート
ステップ1:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、市販のtert−ブチル(4−((3−アミノキノリン−4−イル)アミノ)ブチル)カルバメート(40.00g、121.05mmol)、2−{[(ベンジルオキシ)カルボニル](エチル)アミノ}酢酸(Cbz−N−Et−Gly−OH、34.46g、145.27mmol、1.2eq)、2−(3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)−1,1,3,3−テトラメチルイソウロニウムヘキサフルオロホスフェート(V)(HATU、55.23g、145.27mmol、1.2eq)、トリエチルアミン(36.75g、363.16mmol、3eq)、4−ジメチルアミノピリジン(1.48g、12.11mmol、0.1eq)、及び無水DMF(800mL)を投入し、赤みがかった黄色の溶液を得た。TLCモニタリング(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液140:9:1)及びHPLC/MSが約10〜12時間後にほぼ完全な変換を示すまで、反応混合物を室温で撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させた後、残渣を酢酸エチル(500mL)に溶解し、水(3x300mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾別し、減圧下で濃縮した。粗暗黄色中間体を氷酢酸(400mL)に溶解し、混合物を還流下で36時間加熱し、HPLC/MSでモニターした。次いで、反応混合物を減圧下でトルエン−酢酸共沸混合物の蒸留により濃縮し、残渣を飽和NaHCO水溶液(200mL)に懸濁し、濾別した。濾液をクロロホルム(3x200mL)で抽出し、水層を3M NaOHの添加によりpH10−11に調整し、クロロホルム(9x100mL)で抽出した。フィルターケーキと水層は廃棄した。集めた有機層を、ブライン(400mL)で連続して洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾別し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液290:9:1)で精製し、13.82g(24%)のベンジル((1−(4−アセトアミドブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)(エチル)カルバメートを赤みがかった黄色の油として、及び8.75g(〜80%純度、16%)のベンジル((1−(4−アミノブチル)−1H−イミダゾの[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)(エチル)カルバメートを赤みがかった黄色の油として得た。
H NMR(300MHz,CDCl)δ9.28(s,1H)、8.28(dd,1H)、8.08(dd,1H)、7.67(m,2H)、7.43−7.28(m,5H)、6.00(br s,1H)、5.22(s,2H)、4.92(s,2H)、4.61(br s,2H)、3.43(q,2H)、3.22(m,2H)、1.94(s,3H)、1.92−1.59(m,4H)、1.10(t,3H);MS(ESI+) m/z 474.2 [M+H]
ステップ2:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、還流コンデンサー、ベンジル((1−(4−アセトアミドブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)(エチル)カルバメート(13.20g、27.87mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(0.68g、5.57mmol、0.2eq)、及びテトラヒドロフラン(420mL)を投入し、黄色の溶液を得た。二炭酸ジ−tert−ブチル(18.25g、83.62mmol、3eq)を加え、混合物を還流下で16時間加熱した。TLCモニタリング(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液140:9:1)及びHPLC/MSは、不完全な変換を示した。変換の完了を達成するには、二炭酸ジ−tert−ブチル(6.08g、27.87mmol、1eq)をさらに加え、さらに2時間還流することが必要であった。メタノール(420mL)及びヒドラジン一水和物(11.16g、222.98mmol、8eq)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。TLC(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液140:9:1)及びHPLC/MSによる変換の完了を達成するには、ヒドラジン一水和物(2.79g、55.75mmol、2eq)をさらに加え、さらに一晩撹拌することが必要であった。次いで、反応混合物をジクロロメタン(800mL)に注ぎ、1N HCl(250mL)、10%硫酸銅(II)水溶液(250mL)、及び飽和NaHCO水溶液(250mL)で連続して洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾別し、減圧下で濃縮した。次いで、残渣を1,4−ジオキサン(400mL)に溶解し、TLCモニタリング(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液140:9:1)が反応の完了を示すまで、室温で60分間、4N HCl/1,4−ジオキサン(200mL)で処理した。次に、反応混合物を水(600mL)で希釈し、3M NaOHの添加によりpHを10〜11に調整し、混合物をCHCl(3x250mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮した。残渣を水層とプールし、減圧下でsec−ブタノール−水共沸混合物を蒸留することにより濃縮した。粗生成物を、10%無水エタノールを含むジクロロメタン(2x500mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾別し、真空で濃縮し、12.80g(80−90%純度、定量)のベンジル((1−(4−アミノブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)(エチル)カルバメートを暗黄色の油として得た。この物質は、次のステップでさらに精製することなく使用された。
MS(ESI+) m/z 432.2 [M+H]
スキーム4:実施例1の合成
Figure 2020532570
実施例1
Figure 2020532570
N−(4−(4−アミノ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセトアミド
ステップ1:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、1−(4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ブチル)−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(調製物Bを参照)(9.97g、25.99mmol)、及びクロロホルム(130mL)を投入した。固体の3−クロロベンゾペルオキソ酸(4.93g、28.59mmol、1.1eq)を15分かけて少しずつ溶液に加え、混合物を室温で1時間撹拌した。TLCモニタリング(ベンゼン/メタノール/アセトン1:1:8)及びHPLC/MSは、3−クロロベンゾペルオキソ酸(1.35g、7.80mmol、0.3eq)をさらに添加し、さらに30分撹拌した後、出発物質の消費の完了を示した。次いで、反応混合物をクロロホルムと飽和重炭酸ナトリウム水溶液に分配し、層を分離した。有機相を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液及びブラインで連続して洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾別し、減圧下で濃縮して、9.64g(93%)の1−(4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ブチル)−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン5−オキシドをベージュ褐色の固体として得た。この物質は、さらに精製することなく次のステップで使用された。
MS(ESI+) m/z 400.1 [M+H]
ステップ2:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、1−(4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ブチル)−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン5−オキシド(9.64g、24.12mmol)、クロロホルム(100mL)、及びアンモニア溶液(32%、100mL)を投入した。4−メチルベンゼン−1−スルホニルクロリド(5.52g、28.95mmol、1.2eq)を二相混合物に一度に加え、TLCモニタリング(ベンゼン/メタノール/アセトン1:1:8)及びHPLC/MSが2時間後に変換の完了を示すまで、反応物を室温で激しく撹拌した。次いで、混合物をクロロホルム(150mL)とブライン(250mL)に分配した。有機層を水層から分離し、ブライン(2x150mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾別し、減圧下で蒸発させて、8.57g(89%)の1−(4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ブチル)−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミンを錆褐色の固体として得た。この物質は、さらに精製することなく次のステップで使用された。
MS(ESI+) m/z 399.1 [M+H]
ステップ3:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、1−(4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ブチル)−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン(8.57g、21.50mmol)、テトラヒドロフラン(90mL)、水(90mL)、酢酸(270mL)、及び得られた赤みがかった溶液を投入し、TLCモニタリング(ベンゼン/メタノール/アセトン1:1:8)HPLC/MSが16時間後に変換の完了を示すまで、60℃で撹拌した。次いで、反応混合物を0℃まで冷却し、10M NaOH(約333mL)を滴下してpH8に調整した。水層を、酢酸エチルとエタノールの混合物(5x200mL)で抽出した。有機層を合わせ、減圧下で濃縮し、得られた固体をDMFで抽出して酢酸ナトリウム塩を除去した。抽出物を真空で濃縮し、6.78g(92%)の4−(4−アミノ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブタン−1−オール酢酸塩をベージュ褐色の固体として得た。
MS(ESI+) m/z 285.1 [M+H]
ステップ4:塩化チオニル(7.04g、59.20mmol、3eq)を、4−(4−アミノ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブタン−1−オール酢酸塩(6.78g、19.73mmol)のジクロロエタン(300mL)懸濁液に加え、黄ベージュ色の混合物を室温で一晩撹拌した。HPLC/MSモニタリングは、変換の完了を示した。混合物を0℃まで冷却し、メタノール(25mL)をゆっくりと加えた。揮発物を減圧下で除去し、残渣をアセトン及びジエチルエーテルで連続して洗浄し、高真空下で乾燥させて、5.021g(75%)の1−(4−クロロブチル)−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン塩酸塩を黄色ベージュ色の固体として得た。洗浄溶液を濾別し、沈殿物をアセトン及びジエチルエーテルで連続的に洗浄し、高真空下で乾燥させて、生成物の第2画分0.401g(6%)を得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d)δ13.88(s,1H)、8.74(br s,2H)、8.26(d,1H)、7.83(d,1H)、7.72(t,1H)、7.58(t,1H)、4.62(m,2H)、3.71(m,2H)、3.02(q,2H)、1.94(m,4H)、1.41(t,3H); MS(ESI+) m/z 303.1 [M+H]
ステップ5:1−(4−クロロブチル)−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン塩酸塩(150mg、0.442mmol)の無水DMA(4mL)懸濁液に、DIPEA(229mg、1.79mmol、4eq)及びテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(134mg、1.326mmol、3eq)を加え、混合物を100℃で4.5日間撹拌した。HPLC/MSモニタリングは、所望の物質の形成を示した。混合物を真空で濃縮し、残渣を分取HPLCにより精製して、67mg(42%)の2−エチル−1−(4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミンを黄ベージュ色の固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d)δ8.06(dd,1H)、7.62(dd,1H)、7.42(ddd,1H)、7.26(ddd,1H)、6.53(br s,2H)、4.54(t,2H)、3.84(m,2H)、3.25(dd,2H)、2.96(q,2H)、2.85(m,1H)、2.75(t,2H)、1.93−1.73(m,4H)、1.63(m,2H)、1.38(t,3H)、1.33(m,2H);MS(ESI+) m/z 368.1 [M+H]
ステップ6:ナシ型フラスコに、磁気撹拌棒、2−エチル−1−(4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン(43mg、0.117mmol;微量のギ酸を除去するためにAgilent StratoSpheres PL−HCOMP樹脂上のイオン交換クロマトグラフィーにより調製)、2M NaOH(88μL、0.176mmol、1.5eq)、及び水(1mL)を投入し、淡黄色の懸濁液を得た。無水酢酸(22μL、0.234mmol、2eq)を添加した後、TLCモニタリング(CHCl/MeOH9:1)及びHPLC/MSが2日後に出発物質の消費の完了を示すまで、得られた混合物を室温(RT)で撹拌した。次いで、反応混合物を分取TLC(SiO 20cm、CHCl/MeOH9:1)に直接供して、10.4mg(22%)のオフホワイトの固体を得た。
H NMR(300MHz,CDOD)(回転異性体の混合物)δ8.09(m,1H)、7.71(d,1H)、7.50(t,1H)、7.35(t,1H)、4.59(quint,2H)、4.28(m,0.4H)、4.01−3.77(m,2.6H)、3.42(m,2H)、3.28(m,2H)、3.03(m,2H)、2.11(s,1.8H)、2.07(s,1.2H)、2.02−1.54(m、8H)、1.53−1.43(m,3H);MS(ESI+) m/z 410.1 [M+H]
スキーム5:実施例2及び実施例4の合成
Figure 2020532570
実施例2
Figure 2020532570
1−(4−(4−アミノ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)尿素
ステップ1:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、4−(2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブタン−1−アミン(調製物Dを参照)(1.430g、5.329mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(533mg、5.329mmol、1eq)、及び1,2−ジクロロエタン(30mL)を投入した。トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(1.581g、7.460mmol、1.4eq)及び酢酸(320mg、5.329mmol、1eq)を添加した後、混合物を室温で一晩撹拌した。HPLC/MS及びTLC(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液90:9:1)による反応モニタリングは、出発物質の消費の完了を示した。反応混合物を1M NaOH(30mL)でクエンチし、層を分離し、水相を1,2−ジクロロエタン(3x30mL)で抽出した。合わせた有機層を真空で濃縮し、減圧下で、続いて高真空でトルエン−水共沸混合物を蒸留することにより、油性残渣を乾燥させた。粗生成物を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液440:9:1〜190:9:1)に供して、1.652g(88%)のN−(4−(2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミンを暗黄色の油として得た。
H NMR(300MHz,CDCl)δ9.30(s,1H)、8.27(m,1H)、8.19(m,1H)、7.64(m,2H)、4.55(t,2H)、3.96(m,2H)、3.37(m,2H)、3.00(q,2H)、2.72(t,2H)、2.63(m,1H)、2.03(m,2H)、1.79(m,2H)、1.68(m,2H)、1.54(t,3H)、1.39(m,2H);MS(ESI+) m/z 353.4 [M+H]
ステップ2:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、N−(4−(2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(824mg、2.338mmol)、トリエチルアミン(473g、4.675mmol、2eq)、及び1,2−ジクロロエタン(15mL)を投入し、黄色の溶液を得た。二炭酸ジ−tert−ブチル(510mg、2.338mmol、1eq)を添加した後、反応混合物を室温で一晩撹拌した。HPLC/MS及びTLC(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液90:9:1)による反応モニタリングは、出発物質の消費の完了を示した。反応混合物を5%クエン酸(15mL)及びブライン(15mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾別し、減圧下で濃縮して、1.006g(95%)のtert−ブチル(4−(2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)カルバメートを赤褐色の油として得た。
H NMR(300MHz,CDCl)δ9.30(s,1H)、8.28(dd,1H)、8.13(dd,1H)、7.64(m,2H)、4.54(t,2H)、3.98(m,2H)、3.39(t,2H)、3.16(m,2H)、3.00(q,2H)、1.95(m,2H)、1.82−1.49(m,9H)、1.40(s,9H);MS(ESI+) m/z 453.6 [M+H]
ステップ3:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、tert−ブチル(4−(2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)カルバメート(1.002g、2.214mmol)及びジクロロメタン(15mL)を投入し、暗黄色の溶液を得た。固体の3−クロロベンゾペルオキソ酸(0.955g、5.535mmol、2.5eq)を5分かけて少しずつ溶液に加え、TLCモニタリング(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液140:9:1)及びHPLC/MSが3時間後に反応の完了を示すまで、反応物を室温で撹拌した。アンモニア溶液(32%、15mL)を溶液に加え、続いて塩化p−トルエンスルホニル(1.013g、5.313mmol、2.4eq)を加え、二相混合物を室温で一晩激しく撹拌した。HPLC/MS及びTLC(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液140:9:1)による反応モニタリングは、出発物質の消費の完了を示した。2つの層を分離し、水相をCHCl(50mL)で抽出した。合わせた有機層を重炭酸ナトリウム溶液(飽和重炭酸ナトリウム溶液:水=1:1、1x50mL)で洗浄し、真空で濃縮した。残渣を、シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液540:9:1)に供し、613mg(59%)のtert−ブチル(4−(4−アミノ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)カルバメートを黄ベージュ色の固体として得た。
H NMR(300MHz,CDCl)(回転異性体の混合物)δ7.90(dd,1H)、7.82(dd,1H)、7.50(ddd,1H)、7.30(ddd,1H)、5.42(br s,2H)、4.46(t,2H)、3.98(m,2.5H)3.39(t,2H)、3.18(2.4H)、2.94(q,2H)、1.93(m,2H)、1.82−1.53(m,6H)、1.48(t,3H)、1.41(s,9H);MS(ESI+) m/z 468.3 [M+H]
ステップ4:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、tert−ブチル(4−(4−アミノ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)カルバメート(602mg、1.287mmol)及び無水1,4−ジオキサン(10mL)を投入し、黄ベージュ色の懸濁液を得た。4N HCl/1,4−ジオキサン(10mL)を加え、反応液を室温で2.5日間撹拌した。HPLC/MS及びTLC(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液140:9:1)による反応モニタリングは、出発物質の消費の完了を示した。得られた沈殿物を濾別し、無水EtO(3x20mL)で洗浄し、Agilent StratoSpheres PL−HCO MP SPEカートリッジ(固相抽出(SPE)によるTFA又はHCl塩の除去のためのポリマー担持四級アミン(HCO 型)装置−Agilent、注文番号PL3540−G603)上のイオン交換クロマトグラフィーによって脱イオン化して、遊離アミンを単離した。粗物質をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液140:9:1)で精製し、363mgの2−エチル−1−(4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミンを黄ベージュ色の固体として得た。
H NMR(300MHz,CDCl)δ7.97(d,1H)、7.82(d,1H)、7.50(dt,1H)、7.31(dt,1H)、5.39(br s,2H)、4.48(t,2H)、3.95(m,2H)、3.37(dt,2H)、2.94(q,2H)、2.70(t,2H)、2.63(m,1H)、2.01(m,2H)、1.79(m,2H)、1.65(m,2H)、1.48(t,3H)、1.37(m,2H);MS(ESI+) m/z 368.2 [M+H]
ステップ5:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、2−エチル−1−(4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン(367mg、0.999mmol)、トリエチルアミン(101mg、0.999mmol、1eq)、及び無水クロロホルム(5mL)を投入した。黄色の溶液を氷浴で0〜4℃に冷却し、イソシアン酸トリメチルシリル(127mg、1.099mmol、1.1eq)を加え、混合物を室温で撹拌した。HPLC/MS及びTLC(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液90:9:1)による反応モニタリングは、1時間後に出発物質の消費の未完了を示した。イソシアン酸トリメチルシリル(127mg、1.099mmol、1eq)を次の5時間にわたって30分ごとにさらに加え、変換の完了を達成した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を分取TLC(SiO 20cm、CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液90:9:1)により精製して、273mg(67%)のオフホワイトの固体を得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d)δ8.02(dd,1H)、7.61(dd,1H)、7.41(ddd,1H)、7.25(ddd,1H)、6.41(br s,2H)、5.76(br s,2H)、4.49(t,2H)、3.96(m,1H)、3.85(dd,2H)、3.29(m,2H)、3.07(t,2H)、2.95(q,2H)、1.79(m,2H)、1.71−1.53(m,4H)、1.44(m,2H)、1.38(t,3H);MS(ESI+) m/z 411.2 [M+H]
実施例4
Figure 2020532570
1−(4−(4−アミノ−2−((エチルアミノ)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)尿素
ステップ1〜5:ベンジル((1−(4−アミノブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)(エチル)カルバメート(調製物Eを参照)(3.5g、8.11mmol)を出発物質として使用して実施例2に記載のように調製し、249mg(5ステップの全体収率5%)のベンジル((4−アミノ−1−(4−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ウレイド)ブチル))−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)(エチル)カルバメートを褐色の油として得た。
MS(ESI+) m/z 574.4 [M+H]
ステップ6:栓付きセプタム注入口フラッシュアダプターを備えた丸底フラスコに、磁気撹拌棒、ベンジル((4−アミノ−1−(4−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)ウレイド)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)(エチル)カルバメート(245mg、0.427mmol)及びメタノール(2mL)を投入し、淡黄色の溶液を得た。10%Pd/C(45mg、0.470mmol)を添加した後、装置を水素で充填されたバルーンに接続し、排気と水素充填を交互に3回繰り返した。次いで、水素を系に入れ、反応混合物を大気圧下、室温で一晩撹拌した。10%Pd/C(270mg、2.82mmol、6eq)を次の20時間にわたってさらに加え、HPLC/MSモニタリングによる変換の完了を達成した。次いで、装置をアルゴンでパージし、触媒をCELITE(登録商標)の薄型パッドを通して濾過することにより除去した。全ての生成物がフィルターから洗い流されるまでフィルターケーキをメタノールで洗浄し、濾液を合わせ、減圧下で濃縮し、高真空で乾燥させた。残渣を分取TLC(SiO 20cm、CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液100:10:1)により精製し、54mg(28%)の白色の固体を得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d)δ8.03(d,1H)、7.61(dd,1H)、7.43(ddd,1H)、7.26(ddd,1H)、6.46(br s,2H)、5.77(br s,2H)、4.61(t,2H)、4.04(s,2H)、4.02−3.79(m,3H)、3.34(m,2H)、3.09(t,2H)、2.63(q,2H)、1.85 (m,2H)、1.74−1.53(m,4H)、1.46(m,2H)、1.06(t,3H);MS(ESI+) m/z 440.3 [M+H]
スキーム6:実施例3の合成
Figure 2020532570
実施例3
Figure 2020532570
N−(4−(4−アミノ−2−((エチルアミノ)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセトアミド
ステップ1:3口の2L丸底フラスコに、50mmx21mmの八角形KOMETTM(商標)磁気撹拌棒、鉱油バブラーに接続された還流コンデンサー、及び2つのガラス栓を取り付けた。N−Boc−プトレシン(56.41g、299.65mmol、1.5eq)、CHCl(500mL)及び分子篩(4Å、5ミクロン未満の粉末)(Aldrich)(90g)を投入し、混合物を室温で5分間撹拌した。トリアセトキシホウ水素化ナトリウム(84.68g、399.53mmol、2eq)を少しずつ加え、得られた混合物を撹拌しながら40℃で5分間加熱した。オキサン−4−オン(20.00g、199.77mmol)のCHCl(500mL)溶液を迅速に添加し、得られた混合物を一晩還流した。TLC(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液90:9:1)で反応の進行をモニターし、ニンヒドリン試薬及び塩素/o−トリジン試薬で処理することでスポットを検出した。オキサン−4−オン(4.00g、39.96mmol、0.2eq)を次の2日間にわたってさらに加え、変換の完了を達成した。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、トリエチルアミン(75.80g、749.12mmol、3.75eq)及び無水酢酸(45.89g、449.47mmol、2.25eq)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。TLC(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液90:9:1)で反応の進行をモニターした。次いで、反応混合物を冷水(1.4L)に注ぎ、分子篩を濾過により除去し、ジクロロメタン層を水層から分離した。水層をジクロロメタン(3x250mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(2x250mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾別し、減圧下で濃縮した。粗物質をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液440:9:1)で精製し、62.8g(定量)のtert−ブチル(4−(N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセトアミド)ブチル)カルバメートをオレンジ色の油として得た。
H NMR(300MHz,CDCl)(回転異性体の混合物)δ4.81−4.43(m、1.6H)、4.01(m,2H)、3.71(m,0.4H)、3.56−3.30(m,2H)、3.29−3.02(m,4H)、2.20−2.00(m,3H)、1.93−1.35(m,17H)。化合物がUVで検出されないため、LC−MSは行われなかった。
ステップ2:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、tert−ブチル(4−(N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセトアミド)ブチル)カルバメート(62.81g、199.76mmol)のジクロロメタン(1.3L)溶液を投入した。4N HCl/1,4−ジオキサン(1.3L)の溶液を注意深く加え、得られた混合物を室温で一晩撹拌した。TLC(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液240:9:1)で反応の進行をモニターし、ニンヒドリン試薬で処理することでスポットを視覚化した。反応混合物を真空で濃縮し、得られた固体をジエチルエーテルでトリチュレートし、濾別し、ジエチルエーテルで洗浄し、真空で乾燥させ、51.46gのN−(4−アミノブチル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセトアミド塩酸塩をベージュ色の固体として得た。この物質は、次のステップでさらに精製することなく使用された。
H NMR(300MHz,DMSO−d)(回転異性体の混合物)δ7.93(m,3H,NH )、4.25(m,0.45H)、3.99−3.71(m,2.55H)、3.45−3.24(m,2H)、3.23−3.03(m,2H)、2.88−2.65(m,2H)、2.06(s,1.6H)、2.01(s,1.4H)、1.89−1.63(m,2H)、1.63−1.33(m,6H)。化合物がUVで検出されないため、LC−MSは行われなかった。
ステップ3:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、N−(4−アミノブチル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセトアミド塩酸塩(粗、51.46g、199.91mmol)、トリエチルアミン(121.37g、1199.43mmol、6eq))、及びジクロロメタン(2.1L)を投入し、得られた淡黄色の溶液を氷浴で0〜4℃に冷却した。前のステップで調製したCHCl(1.05L)中の4−クロロ−3−ニトロキノリン(調製物Aを参照)(45.87g、219.90mmol)の溶液を注意深く加え、得られた混合物を0−4℃で10分間撹拌し、次いで、室温で一晩撹拌した。TLC(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液80:18:2及び240:9:1)及びHPLC/MSで反応の進行をモニターし、ニンヒドリン試薬で処理することでスポットを視覚化した。次いで、反応混合物を水(6L)とジクロロメタンとメタノールの混合物(9:1、1L)とに分配した。水層を有機層から分離し、ジクロロメタンとメタノールの混合物(9:1、3x1L)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾別し、真空で濃縮した。粗物質をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液540:9:1)で精製し、72.89g(94%)のN−(4−((3−ニトロキノリン−4−イル)アミノ)ブチル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセトアミドを赤黄色の油として得た。
MS(ESI+) m/z 387.0 [M+H]
ステップ4:250mLのPARR容器(圧力容器、Parr Instrument GmbH、ドイツ)に、N−(4−((3−ニトロキノリン−4−イル)アミノ)ブチル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセトアミド(16.89g、43.71mmol)、炭素上5%白金(8.60g、2.19mmol、5mol%)、及びトルエン(90mL)を投入した。容器をPARRシェーカーに置き、50psi(3.5kg/cm2)に加圧した。TLC(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液240:9:1)で反応をモニターし、1時間後に完了した。CELITE(登録商標)Hyflo Supercelの小型パッドを通して濾過することにより、触媒を除去し、フィルターケーキをエタノールで数回洗浄し、濾液を合わせた。揮発物を減圧下で除去し、粗物質をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液240:9:1〜140:9:1)により精製し、14.28g(92%)のN−(4−((3−アミノキノリン−4−イル)アミノ)ブチル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセトアミドを赤橙色の油として得た。
H NMR(300MHz,CDCl)(回転異性体の混合物)δ8.49(s,0.4H)、8.45(s,0.6H)、8.02−7.92(m,1H)、7.91−7.73(m,1H)、7.53−7.38(m,1H)、4.55(m,0.6H)、4.16−3.05(m,11.4H)、2.14(s,1.8H)、2.04(s,1.2H)、1−90−1.44(m,8H);MS(ESI+) m/z 357.0 [M+H]
ステップ5:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、N−(4−((3−アミノキノリン−4−イル)アミノ)ブチル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセトアミド(1.00g、2.81mmol)、N−Boc−N−エチルグリシン(0.68g、3.37mmol、1.2eq)、2−(3H−[1,2,3]トリアゾロ[4,5−b]ピリジン−3−イル)−1,1,3,3−テトラメチルイソウロニウムヘキサフルオロホスフェート(V)(HATU、1.28g、3.37mmol、1.2eq)、トリエチルアミン(0.85g、8.42mmol、3eq)、4−ジメチルアミノピリジン(0.03g、0.28mmol、0.1eq)及び無水DMF(20mL)を投入し、赤黄色溶液を得た。TLCモニタリング(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液140:9:1)及びHPLC/MSが約10〜12時間後に変換の完了を示すまで、反応混合物を室温で撹拌した。次いで、溶媒を減圧下で除去し、酢酸エチルに溶解した残渣を水で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾別し、減圧下で濃縮した。残渣をエタノール(20mL)に溶解し、2M NaOH(4.91mL、9.82mmol、3.5eq)を加え、TLCモニタリング(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液140:9:1)及びHPLC/MSが18時間後に変換の完了を示すまで、得られた混合物を還流した。反応物を真空で濃縮し、残渣をジクロロメタン(100mL)と1M HCl(50mL)に分配した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾別し、真空で濃縮した。粗物質をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液240:9:1)で精製し、1.24g(84%)のtert−ブチルエチル((1−(4−(N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセトアミド)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)カルバメートを黄橙色の油として得た。
MS(ESI+) m/z 524.8 [M+H]
ステップ6:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、tert−ブチルエチル((1−(4−(N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセトアミド)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)カルバメート(1.24g、2.37mmol)及びクロロホルム(100mL)を投入した。固体3−クロロベンゾペルオキソ酸(1.02g、5.92mmol、2.5eq)を15分かけて溶液に少しずつ加え、TLCモニタリング(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液140:9:1)及びHPLC/MSが変換の完了を示すまで、反応物を室温で一晩撹拌した。次いで、溶液をクロロホルム(100mL)と飽和重炭酸ナトリウム水溶液(100mL)に分配し、層を分離した。有機層を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(100mL)及びブライン(100mL)で連続して洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾別し、減圧下で濃縮して、1.33g(定量)の2−(((tert−ブトキシカルボニル)(エチル)アミノ)メチル)−1−(4−(N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセトアミド)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン5−オキシドを赤褐色の油として得た。この物質は、次のステップでさらに精製することなく使用された。
MS(ESI+) m/z 540.0 [M+H]
ステップ7:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、2−(((tert−ブトキシカルボニル)(エチル)アミノ)メチル)−1−(4−(N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセトアミド)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン5−オキシド(1.33g、2.46mmol)、クロロホルム(30mL)、及びアンモニア溶液(32%、30mL)を投入した。p−トルエンスルホニルクロリド(0.47g、2.46mmol、1eq)を二相混合物に一度に加え、TLCモニタリング(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液140:9:1)及びHPLC/MSが変換の完了を示すまで、反応混合物を室温で一晩激しく撹拌した。次いで、反応混合物をクロロホルム(70mL)で希釈し、相を分離した。水層を2M HClでpH7に調整し、クロロホルム(2x100mL)で抽出した。合わせた有機層をブライン(150mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾別し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液240:9:1)により精製して、430mgの黄ベージュ色の固体を得た。後者を高温の溶媒(連続して酢酸エチル、アセトン、メタノール)でトリチュレートし、冷却し、濾別して副産物を除去した。固体の一部をクロロホルム(25mL)に溶解し、4N HCl/1,4−ジオキサン(25mL)の溶液で室温で一晩処理して、Boc保護基を除去した。揮発物の真空での蒸発後、残渣をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液90:9:1)により精製して、202mgのオフホワイトの固体を得た。
H NMR(300MHz,CDCl)(回転異性体の混合物)δ7.91(t,1H)、7.83(m,1H)、7.52(m,1H)、7.33(t,1H)、5.42(br s,2H)、4.59(m,2.4H)、4.10(s,2H)、4.01(m,2H)、3.71(m,0.6H)、3.42(m,2H)、3.25(dt,2H)、2.79(q,2H) 、2.13(s,1.8H)、2.09(s,1.2H)、1.98(m,2H)、1.86−1.53(m,6H)、1.18(t,3H);MS(ESI+) m/z 439.3 [M+H]
スキーム7:実施例5及び実施例6の合成
Figure 2020532570
実施例5
Figure 2020532570
N−(4−(4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセトアミド
ステップ1:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、4−(2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブタン−1−オール(調製物Cを参照)(9.48gの粗物質、約14.47mmolの出発物質に相当)及びジクロロエタン(400mL)を投入し、黄褐色の溶液を得た。塩化チオニル(6.89mL、95.00mmol、6.5eq)を添加した後、TLCモニタリング(CHCl/MeOH9:1)及びHPLC/MSが反応の完了を示すまで、混合物を室温で12時間撹拌した。揮発物を減圧下で除去し、残渣をジクロロメタンに溶解し、トリエチルアミン(7.45g、73.67mmol、5eq)で塩基性化し、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(CHCl/MeOH95:5)で精製して3.35g(72%、出発物質14.47mmolに対して)の1−(4−クロロブチル)−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリンを赤みがかった褐色の油として得た。
MS(ESI+) m/z 317.9 319.8 [M+H]
ステップ2:反応フラスコに、磁気撹拌棒、1−(4−クロロブチル)−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン塩酸塩(3.35g、9.46mmol)及び水(300mL)を投入し、赤みがかった褐色の懸濁液を得た。モノペルオキシフタル酸マグネシウム六水和物(MMPP)(4.68g、9.46mmol、1eq)を添加した後、混合物を60℃で撹拌した。2時間の反応時間の後、モノペルオキシフタル酸マグネシウム六水和物(4.68g、9.46mmol、1eq)を加え、TLCモニタリング(CHCl/MeOH9:1)及びHPLC/MSが反応の完了を示すまで、混合物を60℃で90分間さらに撹拌した。反応混合物をクロロホルム(3x100mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和重炭酸ナトリウム溶液(1x50mL)で洗浄した。重炭酸塩層をクロロホルム(3x50mL)で抽出し、合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾別し、真空で濃縮して、1.75g(55%)の1−(4−クロロブチル)−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン5−オキシドを暗黄色の油として得た。この物質は、さらに精製することなく次のステップで使用された。
MS(ESI+) m/z 333.9 335.8 [M+H]
ステップ3:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、1−(4−クロロブチル)−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン5−オキシド(1.75g、5.24mmol)、クロロホルム(50mL)、及びアンモニア溶液(32%、50mL)を投入した。4−メチルベンゼン−1−スルホニルクロリド(1.20g、6.29mmol、1.2eq)を二相混合物に一度に加え、反応物を室温で一晩激しく撹拌した。TLCモニタリング(CHCl/MeOH9:1)及びHPLC/MSは、反応の完了と所望の生成物の形成を示した。混合物をクロロホルム(100mL)及びブライン(150mL)で希釈した。有機層を水層から分離し、ブライン(2x100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾別し、減圧下で蒸発させた。残った褐色がかった黄色の油を分取HPLCにより精製し、586mg(34%)の1−(4−クロロブチル)−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミンを黄色の固体として得た。
MS(ESI+) m/z 332.9 334.8 [M+H]
ステップ4:密閉バイアルにおいて、HPLC/MSモニタリングが反応の完了と所望の物質の形成を示すまで、無水DMA(4.5mL)中の1−(4−クロロブチル)−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン(150mg、0.451mmol)、ヨウ化ナトリウム(68mg、0.451mmol、1eq)、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(116mg、0.901mmol、2eq)、4−アミノテトラヒドロピラン(137mg、1.352mmol、3eq)、及び分子篩(4Å、5ミクロン未満の粉末)(Aldrich)(750mg)の混合物を100℃で4日間撹拌した。反応混合物を濾別し、減圧下で濃縮して、302mgの2−(2−メトキシエチル)−1−(4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミンを褐色の残渣として得た。この物質は、さらに精製することなく次のステップで使用された。
MS(ESI+) m/z 398.0 [M+H]
ステップ5:ナシ型フラスコに、磁気撹拌棒、2−(2−メトキシエチル)−1−(4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン(302mg、0.760mmol)、2N NaOH溶液(3.799mL、7.597mmol、10eq)、及び水(5mL)を投入し、黄色の溶液を得た。無水酢酸(0.776g、7.597mmol、10eq)を添加した後、反応混合物を室温で24時間撹拌し、HPLC/MSで反応の進行をモニターした。次いで、2N NaOH溶液(15.194mL、30.388mmol、40eq)及び無水酢酸(3.102g、30.388mmol、40eq)を加え、さらに混合物を室温でさらに24時間撹拌した。反応混合物を濾別し、生成物を分取HPLCにより単離して、89mg(27%)の褐色がかった黄色の固体を得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d)δ8.02(dd,1H)、7.61(d,1H)、7.42(t,1H)、7.24(t,1H)、6.42(s,2H)、4.54(m,2H)、4.24−3.68(m,5H)、3.45−3.09(m,9H)、2.01(d,3H)、1.89−1.34(m,8H);MS(ESI+) m/z 439.9 [M+H]
実施例6
Figure 2020532570
1−(4−(4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)尿素
丸底フラスコに、磁気撹拌棒、(実施例5、ステップ1〜4で得られた)2−(2−メトキシエチル)−1−(4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン(281mg、0.706mmol)、トリエチルアミン(71mg、0.706mmol、1eq)及び無水クロロホルム(5mL)を投入し、黄色の溶液を得た。溶液を氷浴で0〜4℃に冷却し、イソシアン酸トリメチルシリル(89mg、0.776mmol、1.1eq)を添加した後、反応物を室温で撹拌した。HPLC/MS及びTLC(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液90:9:1)による反応モニタリングは、1時間後に出発物質の消費の未完了を示した。イソシアン酸トリメチルシリル(81mg、0.706mmol、1eq)を次の3.5時間にわたって30分ごとにさらに加え、変換の完了を達成した。次いで、水(5mL)の添加により反応を停止させ、続いて室温で30分間撹拌した。混合物を100mLの無水エタノールで希釈し、次いで、減圧下で約半分の体積に濃縮した。さらに100mLの無水エタノールを加え、溶液を真空で蒸発させた。粗物質をTLC(SiO 20cm、CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液90:9:1)で精製して、91mg(29%)のオフホワイトの固体を得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d)δ8.02(dd,1H)、7.61(dd,1H)、7.42(ddd,1H)、7.25(ddd,1H)、6.42(s,2H)、5.77(br s,2H)、4.52(t,2H)、4.04−3.76(m,5H)、3.38−3.24(m,5H)、3.19(t,2H)、3.08(t,2H)、1.88−1.53(m,6H)、1.45(m,2H);MS(ESI+) m/z 441.5 [M+H]
スキーム8:実施例7〜11の合成(例示目的のため)
Figure 2020532570
実施例7(例示目的のため)
Figure 2020532570
N−(4−(4−アミノ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−N−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)アセトアミド
ステップ1:4−(2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブタン−1−アミン(調製物Dを参照)(10.4g、38.7mmol)をMeOH/THF(1:1.5v/v、150mL)に懸濁し、MeOH/THF(1:1v/v、20mL)中のトリエチルアミン(51.9mL、373.5mmol、9.65eq)の溶液を滴下した。次いで、3−ブロモチエタン1,1−ジオキシド(9.3g、50.3mmol、1.3eq)を少しずつ加え、TLCモニタリング(CHCl/MeOH9:1)及びHPLC/MSが18時間後にほぼ完全な変換を示すまで、得られた溶液を70℃で撹拌した。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。褐色の残渣をCHClと水に分配し、有機相を水で数回洗浄し、合わせた水相をCHClで数回抽出した。 合わせた有機相をMgSOで乾燥させ、濾別し、蒸発させた。次いで、得られた固体をEtOAc及び石油エーテルで連続的に洗浄し、真空下で乾燥させて、3−((4−(2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)アミノ)チエタン1,1−ジオキシド(5.68g、39%)をベージュ色の固体として得た。
H NMR(300MHz,DMSO−d)δ9.14(s,1H)、8.36(m,1H)、8.14(m,1H)、7.69(m,2H)、4.60(t,2H)、4.25(m,2H)、3.85(m,2H)、3.58(m,1H)、3.01(q,2H)、2.50(m,2H)、1.87(m,2H)、1.57(m,2H)、1.42(t,3H));MS(ESI+) m/z 373.1 [M+H]
ステップ2:3−((4−(2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)アミノ)チエタン1,1−ジオキシド(3.14g、8.42mmol)のCHCl(30mL)中の0℃溶液に、CHCl(5mL)に溶解したトリエチルアミン(3.5mL、25.3mmol、3eq)及びCHCl(5mL)に溶解した無水酢酸(3.1mL、33.7mmol、4eq)を加えた。混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで、HPLC/MSモニタリングで変換の完了が示されるまで室温で18時間撹拌した。反応物を濾別し、濾液をCHClと水の間で分配した。有機相を水で3回洗浄し、合わせた水相をCHClで2回洗浄した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾別し、濃縮した。次いで、得られた固体をEtOAc及び石油エーテルで連続して洗浄し、真空下で乾燥させて、N−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−N−(4−(2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)アセトアミド(2.16g、62%)をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz、DMSO−d)δ9.14(s,1H)、8.35(m,1H)、8.15(m,1H)、7.69(m,2H)、4.72−4.12(m,7H)、3.39(t,2H)、3.02(q,2H)、2.03(s,3H)、1.76(m,4H)、1.42(t,3H);MS(ESI+) m/z 415.0 [M+H]
ステップ3:N−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)−N−(4−(2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)アセトアミド(330mg、0.796mmol)のCHCl(20mL)中の磁気撹拌溶液に、室温でペルオキシ酢酸(酢酸中38〜40%、398μL、2.388mmol、3eq)に加え、次いで、得られた混合物を還流下で3時間撹拌した。変換の完了は、HPLC/MS分析によってモニターした。次いで、混合物を室温まで冷却し、水(40mL)で希釈し、5分間撹拌した。次いで、有機溶媒を蒸発させ、得られた水相を凍結乾燥して、粗1−(4−(N−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)アセトアミド)ブチル)−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン5−オキシド(340mg)を白色粉末として得た(MS(ESI+) m/z 430.8 [M+H])。固体をCHCl(15mL)に溶解し、過剰の32%水酸化アンモニウム溶液(1mL)を加えた。次いで、塩化トシル(151mg、0.790mol、1eq)のCHCl(3mL)溶液を室温で激しく撹拌した混合物に滴下し、TLC(CHCl/MeOH9:1)及びHPLC/MSモニタリングが1.5時間後に変換の完了を示すまで、撹拌を続けた。次いで、混合物を減圧下で濃縮し、残渣をMeOH(5mL)中で超音波処理した。得られた固体を濾別し、MeOHで洗浄して、160mg(47%)の白色粉末を得た。代替的に、N−オキシド中間体を単離することなく、2つの連続する化学反応をワンポットで行うことができる。
H NMR(300MHz、DMSO−d)δ8.02(d,1H)、7.62(dd,1H)、7.42(ddd,1H)、7.25(ddd,1H)、6.43(br s,2H)、4.93−4.13 (m,7H)、3.39(m,2H)、2.95(q,2H)、2.03(s,3H)、1.74(m,4H)、1.38(t,3H);MS(ESI+) m/z 430.2 [M+H]
実施例8(例示目的のため)
Figure 2020532570
メチル(4−(4−アミノ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)カルバメート
600mg(1.61mmol)の(ステップ1の)3−((4−(2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)アミノ)チエタン1,1−ジオキシドから出発してカルバメートの形成にクロロギ酸メチル(2eq)を使用して実施例7に記載のように調製し、190mg(3ステップの全体収率23%)のトシレート塩をオフホワイトの固体として得た。
H NMR(300MHz、DMSO−d)δ8.08(d,1H)、7.72(d,1H)、7.55(t,1H)、7.47(d,0.8H,2xトシレートのCH)、7.40(t,1H)、7.10(d,0.8H,2xトシレートのCH)、4.62−4.24(m,7H)、3.60(s,3H)、3.33(m,2H)、2.98(q,2H)、2.28(s,1.2H,トシレートのCH)、1.84−1.57(m,4H)、1.39(t,3H);MS(ESI+) m/z 446.0 [M+H]
実施例9(例示目的のため)
Figure 2020532570
1−(4−(4−アミノ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)尿素
80mg(0.215mmol)の(ステップ1の)3−((4−(2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)アミノ)チエタン1,1−ジオキシドから出発して尿素の形成にトリメチルシリルイソシアネート(4eq)を使用して実施例7に記載のように調製し、8.5mg(3ステップの全体収率9%)のベージュ色の固体を得た。
H NMR(300MHz、DMSO−d)(回転異性体の混合物)δ8.17(d,1H)、8.08(br s,0.5H)、7.77(d,1H)、7.64(t,1H)、7.50(t,1H)、6.14(br s,2H)、5.39(br s,1.5H)、4.67−4.14(m,7H)、3.50(m,2H)、2.99(m,2H)、1.78(m,2H)、1.66(m,2H)、1.40(m,3H);MS(ESI+) m/z 431.2 [M+H]
実施例10(例示目的のため)
Figure 2020532570
N−(4−(4−アミノ−2−((エチルアミノ)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−N−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)アセトアミド
ステップ1〜3:ベンジル((1−(4−アミノブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)(エチル)カルバメート(調製物Eを参照)(1g、2.317mmol)を出発物質として使用して実施例7に記載のように調製し、261mg(3ステップで19%)のベンジル((4−アミノ−1−(4−(N−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)アセトアミド)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)(エチル)カルバメートをオフホワイトの泡として得た。
H NMR(300MHz、CDCl)δ7.85(m,2H)、7.53(ddd,1H)、7.43−7.28(m,6H)、5.46(br s,2H)、5.23(s,2H)、4.84(s,2H)、4.66−4.19(m,7H)、3.55−3.22(m,4H)、2.07(s,3H)、1.97−1.56(m,4H)、1.10(t,3H);MS(ESI+) m/z 573.3 [M+H]
ステップ4:栓付きセプタム注入口フラッシュアダプターを備えた丸底フラスコに、磁気撹拌棒、ベンジル((4−アミノ−1−(4−(N−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)アセトアミド)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)(エチル)カルバメート(261mg、0.440mmol)及びメタノール(20mL)を投入し、無色の溶液を得た。10%パラジウム活性炭(469mg、0.440mmol、1eq)を添加した後、装置を水素で充填されたバルーンに接続し、排気と水素充填を交互に3回繰り返した。次いで、水素を系に入れ、反応混合物を大気圧下、室温で一晩撹拌した。TLCモニタリング(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液90:9:1)及びHPLC/MSは、不完全な変換を示した。変換の完了を達成するには、10%パラジウム活性炭(0.469g、0.440mmol)をさらに加え、さらに一晩撹拌することが必要であった。次いで、装置をアルゴンでパージし、部分的に粗い多孔性(多孔度=16〜40μm)のガラス濾過漏斗でCELITE(登録商標)Hyflo Supercelの薄型パッドを通して濾過させることにより、触媒を除去した。フィルターケーキをメタノール(3x50mL)で洗浄し、合わせた濾液を0.45μmPTFEメンブレンで濾別して触媒残渣を除去し、減圧下で濃縮した。残渣を分取TLC(SiO 20cm、CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液90:9:1)により精製し、108mg(53%)のオフホワイトの固体を得た。
H NMR(300MHz、CDCl)δ7.86(m,2H)、7.53(ddd,1H)、7.34(ddd,1H)、5.70(br s,2H)、4.64(t,2H)、4.61−4.21(m,5H)、4.10(s,2H)、3.42(t,2H)、2.79(q,2H)、2.10(s,3H)、2.03(m,2H)、1.78(m,2H)、1.17(t,3H));MS(ESI+) m/z 459.2 [M+H]
実施例11(例示目的のため)
Figure 2020532570
メチル(4−(4−アミノ−2−((エチルアミノ)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)カルバメート
1g(0.317mmol)のベンジル((1−(4−アミノブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)(エチル)カルバメート(調製物Eを参照)から出発してカルバメートの形成にクロロギ酸メチル(1eq)を使用して実施例10に記載のように調製し、131mg(4ステップの全体収率12%)のオフホワイトの固体を得た。
H NMR(300MHz、CDCl)δ7.86(m,2H)、7.52(ddd,1H)、7.33(ddd,1H)、5.62(br s,2H)、4.60(t,2H)、4.54−4.35(m,3H)、4.33−4.18(m,2H)、4.09(s,2H)、3.73(s,3H)、3.39(t,2H)、2.78(q,2H)、1.99(m,2H)、1.73(m,2H)、1.17(t,3H);MS(ESI+) m/z 475.2 [M+H]
スキーム9:実施例12の合成(例示目的のため)
Figure 2020532570
実施例12(例示目的のため)
Figure 2020532570
1−(4−(4−アミノ−2−((エチルアミノ)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)尿素
ステップ1:還流コンデンサーを備えた50mLの2つ口丸底フラスコに、磁気撹拌棒、ベンジル((1−(4−アミノブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)(エチル)カルバメート(調製物Eを参照)(1.000g、2.317mmol)、1,1−ジオキシドチエタン−3−イルメタンスルホネート(557mg、2.781mmol、1.2eq)、DIPEA(1.797g、13.904mmol、6eq)及びTHF/水(4:1v/v、20mL)の混合物を投入し、黄色の懸濁液を得、これをTLCモニタリング(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液90:9:1)及びHPLC/MSが2時間後に出発物質の消費の完了を示すまで、還流下で加熱した。次いで、反応混合物を室温まで冷却させた。次に、二炭酸ジ−tert−ブチル(Boc2O)(506mg、2.317mmol、1eq)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(599mg、4.635mmol、2eq)及び4−ジメチルアミノピリジン(28mg、0.232mmol)を加え、得られた混合物を室温で撹拌した。18時間後、TLCモニタリング(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液140:9:1)及びHPLC/MSは、変換が不完全であることを示した。Boc2O(506mg、2.317mmol、1eq)をさらに加え、反応混合物を60℃で一晩さらに撹拌した。TLCモニタリング(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液140:9:1)及びHPLC/MSは、まだ変換が不完全であることを示した。Boc2O(1.011g、4.635mmol、2eq)及びDIPEA(599mg、4.635mmol、2eq)を次の4時間にわたって80分ごとにさらに加え、反応混合物を60℃でさらに撹拌して変換の完了を達成した。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をCHCl(100mL)に溶解し、10%aqCuSO(2x50mL)及び飽和NaHCO水溶液(2x50mL)で連続的に洗浄した。有機相をMgSOで乾燥させ、濾別し、減圧下で濃縮して、1.48g(定量、粗)のtert−ブチル(4−(2−((((ベンジルオキシ)カルボニル)(エチル)アミノ)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)カルバメートを、さらに精製することなく次のステップで使用する赤みがかった黄色の油として得た。
MS(ESI+) m/z 636.4 [M+H]
ステップ2:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、粗tert−ブチル(4−(2−((((ベンジルオキシ)カルボニル)(エチル)アミノ)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン− 1−イル)ブチル)(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)カルバメート(1.480g、2.328mmol)及びCHCl(20mL)を投入し、赤みがかった黄色の溶液を得た。固体3−クロロベンゾペルオキソ酸(1.004g、5.820mmol、2.5eq)を5分かけて少しずつ加え、得られた混合物を室温で3時間撹拌した。TLCモニタリング(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液140:9:1)及びHPLC/MSは、変換の完了を示した。アンモニア溶液(32%、20mL)を溶液に加え、続いて塩化p−トルエンスルホニル(1.065g、5.587mmol、2.4eq)を加え、二相混合物を室温で一晩激しく撹拌した。TLCモニタリング(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液140:9:1)及びHPLC/MSは、変換の完了を示した。2つの層を分離し、有機層を水(20mL)で洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾別し、真空で濃縮して、1.515gのtert−ブチル(4−(4−アミノ−2−((((ベンジルオキシ)カルボニル)(エチル)アミノ)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)カルバメートを、さらに精製することなく次のステップに使用する赤みがかった黄色の油として得た。
MS(ESI+) m/z 651.4 [M+H]
ステップ3:セプタムとアルゴン注入口を備えた丸底フラスコに、粗tert−ブチル(4−(4−アミノ−2−((((ベンジルオキシ)カルボニル)(エチル)アミノ)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)カルバメート(1.515g、2.328mmol)及びCHCl(20mL)を投入し、赤みがかった黄色の溶液を得た。次いで、トリエチルアミン(283mg、2.793mmol、1.2eq)、4−ジメチルアミノピリジン(28mg、0.233mmol、0.1eq)、及びクロロギ酸ベンジル(477mg、2.793mmol、1.2eq)を加え、反応混合物を室温で2時間撹拌した。クロロギ酸ベンジル(2.54g、14.89mmol、6.4eq)及びトリエチルアミン(1.51g、14.89mmol、6.4eq)をさらに次の3時間にわたって少しずつ加え、TLCモニタリング(CHCl/MeOH/32%アンモニア溶液140:9:1)及びHPLC/MSが変換の完了を示すまで、反応混合物を室温で一晩さらに撹拌した。次に、反応混合物を飽和NHCl水溶液(100mL)に注ぎ、ジクロロエタン(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSOで乾燥させ、濾別し、真空で濃縮した。残渣をシリカのフラッシュクロマトグラフィー(2%濃縮アンモニア溶液を含む石油エーテル中30%EtOAc/EtOH3:1)で精製して、257mg(14%)のベンジル((4−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ))−1−(4−((tert−ブトキシカルボニル)(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)アミノ)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)(エチル)カルバメートを黄色の油として得た。
MS(ESI+) m/z 785.6 [M+H]
ステップ4:磁気撹拌棒を備えた10mL丸底フラスコに、ベンジル((4−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−1−(4−((tert−ブトキシカルボニル)(1,1−ジオキシチエタン−3−イル)アミノ)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)(エチル)カルバメート(257mg、0.327mmol)及び無水1,4−ジオキサン(5mL)を投入し、黄色の溶液を得た。4N HCl/1,4−ジオキサン(2.5mL)を添加した後、反応混合物を室温で60分間撹拌した。TLCモニタリング(2%濃縮アンモニア溶液を含む石油エーテル中50%EtOAc/EtOH3:1)は、変換の完了を示した。次いで、反応混合物を真空で濃縮し、残渣をメタノールに溶解し、Agilent StratoSpheres PL−HCO MP SPEカートリッジ(上記を参照)上のイオン交換クロマトグラフィーにより脱イオン化して、230mg(定量、粗)のベンジル((4−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−1−(4−((1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)アミノ)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)(エチル)カルバメートを黄色の油として単離した。この物質は、次の実験でさらに精製することなく使用された。
MS(ESI+) m/z 685.4 [M+H]
ステップ5:丸底フラスコに、磁気撹拌棒、ベンジル((4−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−1−(4−((1,1−ジオキシチエタン−3−イル)アミノ)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)(エチル)カルバメート(230mg、0.336mmol)、トリエチルアミン(47μL、0.336mmol、1eq)、及び無水クロロホルム(5mL)を投入し、得られた黄色の溶液を氷浴で0〜4℃に冷却した。イソシアン酸トリメチルシリル(46μL、0.336mmol、1eq)を添加した後、反応物を室温で撹拌した。TLC(2%濃縮アンモニア溶液を含む石油エーテル中70%EtOAc/EtOH3:1)及びHPLC/MSで反応の進行をモニターした。変換の完了を達成するには、45分の反応時間後、イソシアン酸トリメチルシリル(1滴)をさらに加え、室温でさらに2時間撹拌することが必要であった。次いで、水(1mL)の添加により反応を停止させ、続いて室温で30分間撹拌した。次いで、混合物を無水エタノール(20mL)で希釈し、減圧下で約半分の容量(約10mL)に濃縮した。無水エタノール(20mL)を加え、溶液を真空で蒸発させた。残渣を少量のメタノールに溶解し、EXtrelut(登録商標)NT(注文番号1.15092.1000、Merck KGaA)にロードし、シリカのフラッシュクロマトグラフィー(2%濃縮アンモニア溶液を含む石油エーテル中40%EtOAc/EtOH3:1)で精製し、110mg(45%)のベンジル((4−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−1−(4−(1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)ウレイド)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)(エチル)カルバメートを淡黄色の固体として得た。
MS(ESI+) m/z 728.4 [M+H]。一般的なNMR溶媒に対する化合物の不溶性のため、NMR測定は行われなかった。
ステップ6:栓付きセプタム注入口フラッシュアダプターを備えた丸底フラスコに、磁気撹拌棒、ベンジル((4−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−1−(4−(1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)ウレイド)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル)メチル)(エチル)カルバメート(97mg、0.133mmol)及びメタノール(20mL)を投入し、無色の懸濁液を得た。10%パラジウム活性炭(142mg、0.133mmol、1eq)を添加した後、装置を水素で充填されたバルーンに接続し、排気と水素充填を交互に3回繰り返した。次いで、水素を系に入れ、反応混合物を大気圧下、室温で一晩撹拌した。TLCモニタリング(2%濃縮アンモニア溶液を含む石油エーテル中70%EtOAc/EtOH3:1)及びHPLC/MSは、出発物質の消費の完了を示した。装置をアルゴンでパージし、部分的に粗い多孔性(多孔度=16〜40μm)のガラス濾過漏斗でCELITE(登録商標)Hyflo Supercelの薄型パッドを通して濾過させることにより、触媒を除去した。フィルターケーキをMeOH(3x50mL)で洗浄し、合わせた濾液を0.45μmPTFEメンブレンで濾別して触媒残渣を除去し、減圧下で濃縮して、30mg(49%)の黄ベージュ色の固体を得た。
H NMR(300MHz、DMSO−d)δ8.03(dd,1H)、7.61(dd,1H)、7.43(ddd,1H)、7.27(ddd,1H)、6.46(s,2H)、6.12(s,2H)、4.60(t,2H)、4.56−4.37(m,3H)、4.33−4.19(m,2H)、4.03(s,2H)、3.25(m,2H)、2.63(q,2H)、1.83(m,2H)、1.66(m,2H)、1.06(t,3H);MS(ESI+) m/z 460.1 [M+H]
スキーム10:実施例13〜15の合成(例示目的のため)
Figure 2020532570
実施例13(例示目的のため)
Figure 2020532570
N−(4−(4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−N−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)アセトアミド
ステップ1:1−(4−クロロブチル)−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン(実施例5、ステップ1〜3で取得)(286mg、0.859mmol)の無水DMA(10mL)中の溶液に、ヨウ化ナトリウム(129mg、0.859mmol、1eq)、N−エチル−N−イソプロピルプロパン−2−アミン(449μL、2.578mmol、3eq)、チエタン−3−アミン塩酸塩(341mg、2.578mmol、3eq)、及び分子篩(4Å、5ミクロン未満の粉末)(Aldrich)(1.5g)を加えた。HPLC/MSモニタリングが4日後に反応の完了と所望の物質の形成を示すまで、黄色の反応混合物を100℃で撹拌した。反応混合物を濾別し、減圧下で濃縮して、504mg(粗)の2−(2−メトキシエチル)−1−(4−(チエタン−3−イルアミノ)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミンを褐色の残渣として得た。この原料は、次のステップでさらに精製することなく使用された。
MS(ESI+) m/z 385.9 [M+H]
ステップ2:ナシ型フラスコに、磁気撹拌棒、粗2−(2−メトキシエチル)−1−(4−(チエタン−3−イルアミノ)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン(504mg、1.3mmol)、2M NaOH(6.536mL、13.07mmol、10eq)、及び水(5mL)を投入し、褐色がかった懸濁液を得た。無水酢酸(1.22mL、13.07mmol、10eq)を添加した後、反応混合物を室温で一晩撹拌した。HPLC/MSモニタリングは、出発物質の消費の完了を示した。反応混合物を濾別し、生成物を分取HPLCにより単離して、91mg(16%)のN−(4−(4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−N−(チエタン−3−イル)アセトアミドを黄ベージュ色の固体として得た。
MS(ESI+) m/z 427.9 [M+H]
ステップ3:ナシ型フラスコに、磁気撹拌棒、N−(4−(4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−N−(チエタン−3−イル)アセトアミド(91mg、0.213mmol)、クロロホルム(5mL)、及びメタノール(5mL)を投入し、淡黄色溶液を得た。固体3−クロロベンゾペルオキソ酸(110mg、0.638mmol、3eq)を溶液に少しずつ加え、反応物を室温で一晩撹拌した。HPLC/MSモニタリングは、反応の未完了を示した。出発物質の変換の完了を達成するには、3−クロロベンゾペルオキソ酸(73mg、0.426mmol、2eq)をさらに加え、さらに一晩撹拌することが必要であった。溶液をクロロホルム(50mL)と飽和NaHCO水溶液(50mL)に分配した。層を分離し、有機層を飽和NaHCO水溶液(50mL)及びブライン(50mL)で連続的に洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾別し、減圧下で濃縮した。粗物質を分取HPLCにより精製して、6.4mg(7%)のオフホワイトの固体を得た。
H NMR(300MHz、DMSO−d)δ8.03(d,1H)、7.64(dd,1H)、7.46(ddd,1H)、7.30(ddd,1H)、6.42(s,2H)、4.66−4.16(m,7H)、3.84(t,2H)、3.39(t,2H)、3.30(s,3H)、3.20(t,2H)、2.03(s,3H)、1.86−1.62(m,4H);MS(ESI+) m/z 459.8 [M+H]
実施例14(例示目的のため)
Figure 2020532570
メチル(4−(4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)カルバメート
ステップ1:N−(4−(4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−N−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)アセトアミド(実施例13)(440mg、0.95mmol)をメタノール(12mL)に懸濁した後、濃HCl(2.5mL)を加えた。HPLC/MSモニタリングが2.5時間後にほぼ完全な変換を示すまで、マイクロ波照射下で混合物を100℃で撹拌した。次いで、反応物をCHCl(200mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗浄した。水相をCHClで2回抽出し、合わせた有機相をNaSOで乾燥させ、濾別し、減圧下で濃縮して、380mg(87%)の3−((4−(4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)アミノ)チエタン1,1−ジオキシド塩酸塩を、次のステップでさらに精製することなく使用された淡黄色のアモルファス固体として得た。
MS(ESI+) m/z 418.4 [M+H]
ステップ2:クロロギ酸メチル(21μL、0.27mmol、1eq)を室温で3−((4−(4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)アミノ)チエタン1,1−ジオキシド塩酸塩(114mg、0.27mmol)、及びKCO(94mg、0.81mmol、3eq)のHO(3mL)の懸濁液に加え、混合物を室温で一晩撹拌した。HPLC/MSモニタリングは、変換の未完了を示した。出発物質を完全に消費するには、クロロギ酸メチル(21 μL、0.27mmol、1eq)をさらに加え、さらに1時間撹拌することが必要であった。次いで、反応混合物をCHCl(200mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗浄した。水相を廃棄し、有機相をNaSOで乾燥させ、濾別し、減圧下で濃縮した。粗物質を分取TLC(SiO 20cm、CHCl/メタノール/32%アンモニア溶液190:9:1〜230:18:2、次いで、CHCl/メタノール/32%アンモニア溶液150:9:1)に供して、50mg(38%)の白色固体を得た。
H NMR(300MHz、DMSO−d)δ8.0(d,1H)、7.62(dd,1H)、7.42(ddd,1H)、7.26(ddd,1H)、6.43(s,2H)、4.59−4.24(m,7H)、3.83(t,2H)、3.59(s,3H)、3.33(t,2H)、3.30(s,3H)、3.18(t,2H)、1.69(m,4H);MS(ESI+) m/z 476.5 [M+H]
実施例15(例示目的のため)
Figure 2020532570
1−(4−(4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−1−(1,1−ジオキシドチエタン−3−イル)尿素
3−((4−(4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)アミノ)チエタン1,1−ジオキシド塩酸塩(実施例14、ステップ1で取得)(270mg、0.64mmol)及びトリエチルアミン(404μL、2.91mmol、4.5eq)をクロロホルム(10mL)で混合した。イソシアン酸トリメチルシリル(96μL、0.71mmol、1.1eq)を0℃で加え、混合物を室温で2時間撹拌した。TLC(CHCl/CHCl/メタノール/32%アンモニア溶液100:80:18:2)及びHPLC/MSで反応をモニターした。出発物質の消費の完了を達成するには、イソシアン酸トリメチルシリル(192μL、1.40mmol、2.2eq)をさらに加え、室温でさらに一晩撹拌することが必要であった。次いで、反応混合物を濾別し、濾液をCHCl(200mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗浄した。次いで、水相をCHClで2回抽出し、合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾別し、減圧下で濃縮した。粗物質を分取TLC(CHCl/メタノール/32%アンモニア溶液150:9:1、次いで、180:18:2)により精製して、34mg(11%)のオフホワイトの固体を得た。
H NMR(300MHz、DMSO−d)δ8.04(d,1H)、7.63(d,1H)、7.44(t,1H)、7.29(t,1H)、6.57(br s,2H)、6.13(s,2H)、4.73−4.17(m,7H)、3.84(t,2H)、3.30(m,5H)、3.19(t,2H)、1.78(m,2H)、1.65(m,2H);MS(ESI+) m/z 461.4 [M+H]
実施例A−インビトロ(in vitro)プロファイリング:
1)ヒトPBMCにおけるTLRアゴニストによるIFN−α誘導アッセイ
略語:BSA=ウシ血清アルブミン;PBS=リン酸緩衝液pH7.4;PE=フィコエリトリン;EDC=1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩。
材料及びデバイス:Bio Plex200Luminexデバイス、BioPlex Managerソフトウェア;マルチスクリーンフィルタープレート(Millipore、MABVN1250);低結合反応バイアル1.5 mL(Sarstedt,72.706.600);活性化緩衝液:0.1Mリン酸二水素ナトリウム、0.1Mリン酸水素二ナトリウムpH6.2;スルホNHS(N−ヒドロキシスルホスクシンイミド)溶液:水中50mg/mL(調製したての);EDC溶液:水中50mg/mL(調製したての);カップリング緩衝液:PBS;洗浄緩衝液:PBS+0.05%Tween20;ブロッキング緩衝液:PBS+10mg/mL BSA+0.05%アジ化ナトリウム;アッセイ緩衝液:PBS+10mg/mL BSA;
その他の材料及びデバイス(ピペット、反応容器、シェーカーなど)は、標準的なラボ機器;水はMilliQグレードの品質であり、緩衝液は使用前に無菌濾過した。
細胞の(プレ)インキュベーション:
96ウェルU字底プレートの各ウェルにおいて、本発明の化合物又は対照をそれぞれ添加する前に、200,000個のPBMCを培地(RPMI1640-Gibco#61870−044+10%FBS+1%L−グルタミン)で37℃、5%COで5時間プレインキュベートした。本発明の化合物又は対照の添加後、細胞を37℃及び5%COでさらに24時間インキュベートする。
Luminexアッセイ、ステップ1:ビーズへの抗体のカップリング:
−約500万個のMicroPlex Microspheres(=ビーズ)の懸濁液(ビーズはメーカーによって提供されるように緩衝液に保存されている)を低結合反応バイアルに移す
−ビーズ懸濁液を10,000gで1分間遠心分離し、上清を捨て、160μLの活性化緩衝液にペレットを再懸濁し、1回繰り返す
−20μLのスルホNHS溶液と20μLのEDC溶液を加え、ボルテックスする
−光のない状態で20分間インキュベートする
−ビーズ懸濁液を10,000gで1分間遠心分離し、上清を捨て、500μLカップリング緩衝液にペレットを再懸濁し、1回繰り返す
−捕捉抗体(CaptureAK eBioscience#BMS160、1 Mioビーズあたり5μg)を加える
−揺り動かしながら、光のない状態で室温で2時間インキュベートする
−ビーズ懸濁液を10,000gで1分間遠心分離し、上清を捨て、500μLの洗浄緩衝液にペレットを再懸濁し、1回繰り返す
−ビーズ懸濁液を10,000gで1分間遠心分離し、上清を捨て、100μLのブロッキング緩衝液にペレットを再懸濁する
Luminexアッセイ、ステップ2:測定
−100μLのアッセイ緩衝液を各フィルタープレートウェルに加え(未使用のウェルを粘着テープでシールする)、次いで緩衝液を除去する
−50μLのアッセイ緩衝液に懸濁した、検体ごとにウェルあたり約2,000個のビーズ(検体ごとに異なる蛍光色を有する異なるビーズタイプが使用される)を加える
−緩衝液を除去し、ウェルあたり100μLの洗浄緩衝液で2回洗浄する
−ウェルあたり50μLの(プレ)インキュベーションステップからのサンプル溶液(細胞上清)又は標準(IFN−α標準eBioscience#BMS216MST−濃度勾配、最高標準濃度2500pg/mL)又はアッセイ緩衝液(ブランクとして)を加える
−プレートを振る
−プレートを揺り動かしながら、光のない状態で室温で2時間プレートをインキュベートする
−ウェルあたり100μLの洗浄緩衝液で3回洗浄する
−ウェルあたりアッセイ緩衝液中の25μLの抗体検出ミックス(DetectionAK eBioscience#BMS1016BT1:1000希釈)を加え、次いでプレートをボルテックスする
−プレートを揺り動かしながら、光のない状態で室温で1時間プレートをインキュベートする
−ウェルあたり100μLの洗浄緩衝液で3回洗浄する
−ウェルあたり50μLのストレプトアビジン/PE(アッセイ緩衝液で1:200に希釈)を加え、次いでプレートをボルテックスする
−プレートを揺り動かしながら、光のない状態で室温で10分間プレートをインキュベートする
−ウェルあたり100μLの洗浄緩衝液で3回洗浄する
−ウェルあたり100μLのアッセイ緩衝液を加え、次いでプレートをボルテックスする
−メーカーの使用説明書に従ってLuminexの測定を開始し、検体ごとにウェルあたり少なくとも50個のビーズを測定する
半対数希釈を使用して、化合物を8種類の濃度(1μM、0.3μM、0.1μM、0.03μM、0.01μM、0.003μM、0.001μM、0.0003μM)でテストした。インターフェロン−アルファ(IFN−α)の放出は、希釈ウィンドウ内でベル型分布を示し、pg/mLで測定される。濃度反応分布の最高点(つまり、ベル曲線の最大値)は、IFN−αの最大放出量を表す。最大刺激は、テストした全ての化合物において異なる濃度で生じる。
本実施例1〜6の化合物は、以下の結果を示した:
Figure 2020532570
比較すると、実施例IIIとして国際公開第2009/118296号に記載されている比較化合物である3−{アセチル[4−(4−アミノ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル]アミノ}−2,5−アンヒドロ−1,3,4−トリデオキシペンチトールは、本実施例1の最大IFN−α放出量の約50%しか示さなかった。さらに、以下の表2のデータから分かるように、R3位でテトラヒドロピラン−4−イル基の代わりに2−メチルテトラヒドロフラン−3−イル基を有する対応する比較化合物は、はるかに低い最大IFN−α放出量を示した。
Figure 2020532570
2)TLR刺激アッセイ:
化合物は、ヒトTLR7及びTLR8をそれぞれ安定的にトランスフェクトした細胞株において分析したレポーター遺伝子発現、及びNFkB/AP−1誘導性SEAPレポーター遺伝子を共発現することによって、ヒトTLR7及びTLR8の刺激についてそれぞれ試験される。TLRリガンドによる刺激は、NFkB/AP−1の活性化、並びにSEAPのアップレギュレーション及び分泌をもたらし、これは、QuantiBlue(商標)検出システム(InvivoGen)を用いて上清で測定することができる。
使用した細胞株は、HEK−Blue−hTLR7(InvivoGen#hkb−htlr7)又はHEK−Blue−hTLR8(InvivoGen#hkb−htlr8)のいずれかであった。メーカーの使用説明書に従って細胞を培養した。
アッセイ:
−Nv=0.11x10cells/mLの各細胞株の細胞懸濁液を、抗生物質を含まない培地(DMEM4.5g/Lグルコース、2〜4mM L−グルタミン+10%FBS)中で調製する(Nv=生細胞数)
−96ウェル平底細胞培養プレート(コスター、#3506)のウェルあたり180μLの懸濁液を加える
−プレートを37℃及び5%COで一晩インキュベートする
−サンプル及び対照をDMSOの溶液として調製する:R848、CL075(InvivoGenによるTLR7/8アゴニスト)及びGuardiquimodの最終濃度がそれぞれ10μM、ODN2006(InvivoGen)及びODN2216(InvivoGen)の最終濃度がそれぞれ2μMであり;本発明の化合物は、希釈系列で30、10、3、1μMなどの最終濃度まで適用される。
−20μLの希釈化合物と対照(上記参照)をウェルに加える
−プレートを37℃、5%COで20〜24時間インキュベートする
−メーカーの使用説明書に従ってQuantiBlue(商標)(InvivoGen#10H19−MM)溶液を調製する:1つのパウチの粉末を100mLのMilliQグレードの水に溶かし、37℃の水浴で約30分間加熱し、ペーパーフィルターで溶液を濾過する
−平底の96ウェルプレートの各ウェルに調製したQuantiBlue(商標)溶液100μLを加える
−ウェルあたり、誘導された細胞から25μLの細胞培養上清を加える
−プレートを37℃で1〜1.5時間インキュベートする(強い青色が現れるまで)
−プレートリーダーで620nmのODを読み取る
−データポイントからEC50を計算する
実施例1の化合物は、TLR7レポーター遺伝子アッセイにおいて44nMのEC50を示した。対照的に、実施例IIIとして国際公開第2009/118296号に記載されている比較化合物である3−{アセチル[4−(4−アミノ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル]アミノ}−2,5−アンヒドロ−1,3,4−トリデオキシペンチトールは、TLR7レポーター遺伝子アッセイにおいて440nMの10倍高いEC50を示した。
さらに、実施例1の化合物は、上記TLR8レポーター遺伝子アッセイにおいてTLR8に対して活性を示さなかった。しかし、R2位にアセチル基を欠く対応する比較化合物(すなわち、実施例VとしてWO−A−2009/118296に記載されている2−エチル−1−(4−((テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ)ブチル)−1H−イミダゾ[4,5 −c]キノリン−4−アミン)は、同じTLR8レポーター遺伝子アッセイにおいてTLR8に対して活性を示したが、上記TLR7レポーター遺伝子アッセイにおいて30μMの濃度までTLR7に対するいかなる活性も示さなかった。従って、これらのデータは、本願の化合物がTLR8よりもTLR7の選択的なアゴニストであることを示している。特に、本願の発明者らは、式(I)のアミノ基NR2R3の二重置換がTLR7選択性に関連し、一方、式(I)のアミノ基NR2R3のモノ置換(すなわち、R2がH)の場合、TLR8に対して選択的な化合物が生成することを見出した。
実施例B−インビボ(in vivo)プロファイリング:
以下の研究において、本発明による化合物を、インビボのカニクイザルモデルにおいて調べた。化合物がIFN−αの分泌を引き起こすかどうか、また、どの投与量でIFN−αの分泌を引き起こすかを評価した。
特に、試験化合物の定義された単回用量を、30分注入によりカニクイザルに静脈内投与した。静脈内化合物投与の開始後のいくつかの時点で、動物から血液サンプル(約0.25mLの血漿に対して0.5mL)を橈側皮静脈又は伏在静脈からKEDTAチューブに採取した。血液サンプルは、遠心分離の前に砕いた氷の上に保存した。血漿は、4℃で約1800gで10分間の遠心分離により得られ、ラベル付きマイクロチューブに分注し、−70℃以下で凍結保存した。血漿サンプルを解凍し、希釈し、メーカーの使用説明書に従ってIFN−αElisaキット(例えば、VeriKineTM Cynomolgus/RhesusIFN−αELISAキット)を使用してIFN−αレベルの測定に使用した。
結果は、本発明の化合物はカニクイザルにおいてインビボでIFN−α分泌を引き起こすが、ビヒクルの投与は測定可能なIFN−αレベルをもたらさないことを示す。IFN−αの血漿中ピーク濃度は、通常、化合物の投与開始から約150分後に到達する。特に、本発明の実施例1の化合物のそれぞれ1、3、及び10mg/kgの単回用量の投与は、約80,000〜約100,000pg/mLのピーク血漿IFN−α濃度をもたらす。実施例1の化合物について試験した最小用量は0.1mg/kgであり、約15,000pg/mLまでのIFN−α分泌をもたらしたが、0.3mg/kgの用量は約40,000〜約80,000pg/mLのIFN−αピーク血漿濃度をもたらす。本発明の実施例5の化合物10、3、又は1mg/kgの単回用の適用は、それぞれ、約40,000〜約120,000pg/mL、約12,000〜約110,000pg/mL、及び約12,000〜約120,000pg/mLのピーク血漿IFN−α濃度をもたらす。実施例5の化合物について試験した最小用量は0.03mg/kgであり、約390〜約10,800pg/mLのピーク血漿IFN−α濃度をもたらした。

Claims (12)

  1. 一般式(I)を有する化合物:
    Figure 2020532570
    (式中、
    R1は、−H、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、C1−6−アルキルチオ、C1−3−アルキルチオ−C1−3−アルキル、C1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、4〜10員のヘテロシクロアルキル、C3−10−シクロアルキル、C6−10−アリール、C6−10−アリール−C1−2−アルキル、及び5〜10員のヘテロアリールからなる群から選択され、前記C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、C1−6−アルキルチオ、C1−3−アルキルチオ−C1−3−アルキル、C1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、C6−10−アリール、4〜10員のヘテロシクロアルキル、C3−10−シクロアルキル、C6−10−アリール−C1−2−アルキル、及び5〜10員のヘテロアリールは、C1−4−アルキル、−OH、ハロゲン、−CO−N(R4)、−N(R4)、−CO−R4、−COO−R4、−N、−NO、及び−CNからなる群から独立して選択される1つ以上の基によって置換されていてもよく;
    R2は、−CO−R5、−CONH−R5、及び−COO−R5からなる群から選択され;
    R3は、C1−4−アルキル、−OH、及びハロゲンからなる群から独立して選択される1つ以上の基によって置換されていてもよいテトラヒドロピラン−4−イルであり;
    R4は、H及びC1−4−アルキルからなる群からそれぞれ独立して選択され;
    nは、3〜6の整数であり;かつ
    R5は、−H、C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、C1−6−アルキルチオ、C1−3−アルキルチオ−C1−3−アルキル、C1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、C6−10−アリール、4〜10員のヘテロシクロアルキル、C3−10−シクロアルキル、及び5〜10員のヘテロアリールからなる群から選択され、前記C1−6−アルキル、C1−6−アルコキシ、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、C1−6−アルキルチオ、C1−3−アルキルチオ−C1−3−アルキル、C1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、C6−10−アリール、4〜10員のヘテロシクロアルキル、C3−10−シクロアルキル、及び5〜10員のヘテロアリールは、C1−4−アルキル、−OH、ハロゲン、−CO−N(R4)、−N(R4)、−CO−R4、−COO−R4、−N、−NO、及び−CNからなる群から独立して選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい。)、
    又はその生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物若しくは塩。
  2. R1が、C1−6−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、C1−3−アルキルチオ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキル、特に、C1−6−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、及びC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキルからなる群から選択され、前記C1−6−アルキル、C1−3−アルコキシ−C1−3−アルキル、C1−3−アルキルチオ−C1−3−アルキル、又はC1−3−アルキルアミノ−C1−3−アルキルは、−OH及びハロゲンからなる群から独立して選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい、請求項1に記載の化合物、その生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物又は塩。
  3. R1が、エチル、メチル、プロピル、ブチル、メトキシエチル、及びエチルアミノメチルからなる群から選択され、これらの各々は、−OH及びハロゲンからなる群から独立して選択される1つ以上の基によって置換されていてもよい、請求項1又は2に記載の化合物、その生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物又は塩。
  4. R2が、−CO−R5及び−CONH−R5からなる群から選択され、特に、R2が−CO−R5である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物、その生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物又は塩。
  5. R3が、非置換テトラヒドロピラン−4−イルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物、その生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物又は塩。
  6. nが3〜5の整数であり、特に、nが4である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物、その生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物又は塩。
  7. 以下からなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物、その生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物又は塩:
    N−(4−(4−アミノ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセトアミド;
    1−(4−(4−アミノ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)尿素;
    N−(4−(4−アミノ−2−((エチルアミノ)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセトアミド;
    1−(4−(4−アミノ−2−((エチルアミノ)メチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)尿素;
    N−(4−(4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセトアミド;
    1−(4−(4−アミノ−2−(2−メトキシエチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)ブチル)−1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)尿素。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物、その生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物又は塩、及び1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を含む、医薬組成物。
  9. 医薬として使用するための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物、その生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物又は塩、或いは請求項8に記載の医薬組成物。
  10. 増殖性疾患、特に癌からなる群から選択される病状の治療又は予防に使用するための、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物、その生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物又は塩、或いは請求項8に記載の医薬組成物。
  11. 増殖性疾患、特に癌からなる群から選択される病状の治療又は予防方法であって、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物、その生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物又は塩、或いは請求項8に記載の医薬組成物の有効量を、それらを必要とする被験体に投与することを含む、方法。
  12. 増殖性疾患、特に癌からなる群から選択される病状の治療又は予防のための医薬の製造における、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物、その生理学的に機能性の誘導体、溶媒和物又は塩の使用。
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