JP2020532483A - ガラスフリットから得られる吉岡石ガラスセラミック - Google Patents
ガラスフリットから得られる吉岡石ガラスセラミック Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020532483A JP2020532483A JP2020512377A JP2020512377A JP2020532483A JP 2020532483 A JP2020532483 A JP 2020532483A JP 2020512377 A JP2020512377 A JP 2020512377A JP 2020512377 A JP2020512377 A JP 2020512377A JP 2020532483 A JP2020532483 A JP 2020532483A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glass
- mol
- phase
- less
- ceramic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Abandoned
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B35/00—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/01—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics
- C04B35/44—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on aluminates
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C10/00—Devitrified glass ceramics, i.e. glass ceramics having a crystalline phase dispersed in a glassy phase and constituting at least 50% by weight of the total composition
- C03C10/0036—Devitrified glass ceramics, i.e. glass ceramics having a crystalline phase dispersed in a glassy phase and constituting at least 50% by weight of the total composition containing SiO2, Al2O3 and a divalent metal oxide as main constituents
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C13/00—Fibre or filament compositions
- C03C13/06—Mineral fibres, e.g. slag wool, mineral wool, rock wool
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/04—Glass compositions containing silica
- C03C3/062—Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C8/00—Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
- C03C8/02—Frit compositions, i.e. in a powdered or comminuted form
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C8/00—Enamels; Glazes; Fusion seal compositions being frit compositions having non-frit additions
- C03C8/02—Frit compositions, i.e. in a powdered or comminuted form
- C03C8/10—Frit compositions, i.e. in a powdered or comminuted form containing lead
- C03C8/12—Frit compositions, i.e. in a powdered or comminuted form containing lead containing titanium or zirconium
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B35/00—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products
- C04B35/01—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics
- C04B35/16—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on silicates other than clay
- C04B35/22—Shaped ceramic products characterised by their composition; Ceramics compositions; Processing powders of inorganic compounds preparatory to the manufacturing of ceramic products based on oxide ceramics based on silicates other than clay rich in calcium oxide, e.g. wollastonite
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
- Ceramic Engineering (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Dispersion Chemistry (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
Abstract
残留ガラスと、吉岡石相を含む結晶相とを含有するガラスセラミック材料が開示される。吉岡石相はガラスセラミック材料の主結晶相を構成する。フリットガラスを加熱処理してガラスセラミック材料を形成する工程を含む、ガラスセラミック材料の製造方法もまた開示される。該フリットガラスは、15モル%〜37モル%のSiO2;40モル%〜47モル%のAl2O3;及び、20モル%〜30モル%のCaOを含有する。
Description
本出願は、その内容が依拠され、その全体がここに参照することによって本願に援用される、2017年8月31日出願の米国仮特許出願第62/552,657号の米国法典第35編特許法119条に基づく優先権の利益を主張する。
本明細書は、概してガラスセラミックに関し、より詳細には、吉岡石ガラスセラミックに関する。
吉岡石は、アルミニウム、カルシウム、ケイ素、及び酸素を含む希少鉱物相である。しかしながら、吉岡石は、概して、バルクガラスの表面から結晶化する。したがって、少量の吉岡石相はバルクガラスの表面で生成されていたが、吉岡石の主結晶相を有するガラスセラミックの形成はこれまで知られていなかった。
一般に、ガラスセラミックはバルクガラスから得られ、内部の核形成はバルクガラスに核剤を加えることによって得られる。しかしながら、アルミナ、酸化カルシウム、及びシリカを含むガラスバルクを内部で核生成させて吉岡石の主相を形成させる方法は知られていない。したがって、前述のように、吉岡石相を有するガラスセラミックの形成を試みる場合、少量の吉岡石相のみがバルクガラスの表面に形成され、内部核形成は生じない。
したがって、吉岡石を主相として含むガラスセラミック、並びに吉岡石を主相として有するガラスセラミックの形成方法が必要とされている。
一実施形態によれば、ガラスセラミック材料は、非晶質ガラス相と、吉岡石相を含む結晶相とを含む。吉岡石相はガラスセラミック材料の主結晶相を構成する。
別の実施形態では、ガラスセラミック材料の形成方法は、フリットガラスを加熱処理してガラスセラミック材料を形成する工程を含み、該フリットガラスは、15モル%以上37モル%以下の範囲のSiO2;40モル%以上47モル%以下の範囲のAl2O3;及び、20モル%以上30モル%以下の範囲のCaO;を含有し、ガラスセラミック材料は、非晶質ガラス相;及び、吉岡石相を含む結晶相を含み、吉岡石相はガラスセラミック材料の主結晶相を構成する。
別の実施形態では、電子機器は、電気部品と、該電気部品に電気的に接続されたガラスセラミック材料部品とを含み、該ガラスセラミック材料は、残留ガラスと、吉岡石相を含む結晶相とを含み、該吉岡石相はガラスセラミック材料の主結晶相を構成する。
追加の特徴及び利点は、以下の詳細な説明に記載され、一部には、その説明から当業者に容易に明らかとなり、あるいは、以下の詳細な説明、特許請求の範囲、並びに添付の図面を含めた本明細書に記載される実施形態を実施することによって認識されよう。
前述の概要および以下の詳細な説明はいずれも、さまざまな実施形態を説明しており、特許請求される主題の性質及び特徴を理解するための概観又は枠組みを提供することを意図していることが理解されるべきである。添付の図面は、さまざまな実施形態のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に組み込まれて、その一部を構成する。図面は、本明細書に記載されるさまざまな実施形態を例証しており、その説明とともに、特許請求の範囲の主題の原理及び動作を説明する役割を担う。
これより、吉岡石を主相として含むガラスセラミック、並びにそのようなガラスセラミックの製造方法の実施形態について詳細に説明する。一実施形態では、ガラスセラミック材料は、非晶質ガラス相と、吉岡石相を含む結晶相とを含む。吉岡石相はガラスセラミック材料の主結晶相を構成する。
本明細書に開示され説明される1つ以上の実施形態によるガラスセラミックは、吉岡石を主結晶相として含む。本明細書で用いられる場合、「主結晶相」という用語は、他の結晶相と比較して最も高い割合でガラスセラミック中に存在する結晶相を指す。一例として、2つの結晶相が存在するガラスセラミックでは、主結晶相は少なくとも50.1質量%の量で存在する。別の例として、3つの結晶相が存在するガラスセラミックでは、主結晶相は、少なくとも33.4質量%の量で存在する。実施形態では、吉岡石主結晶相は、ガラスセラミック中に、上述した最小量よりも多い量で存在することが理解されるべきである。吉岡石結晶相に加えて、幾つかの実施形態によるガラスセラミックは他の結晶相も含みうる。これら他の結晶相には、例えば、灰長石、ゲーレナイト、霞石、及び立方晶ジルコニアが含まれうる。幾つかの実施形態では、副結晶相は、6質量%より少ない量でガラスセラミック中に存在しうる。これらの副結晶相には、例えば、コランダム、クリストバライト、及び石英が含まれる。上述のさまざまな結晶相は、追加の成分が意図的に又は不純物として前駆体材料に添加された場合にのみ、ガラスセラミック中に存在することが理解されるべきである。例えば、霞石の結晶相は、前駆体ガラス中にNa2Oが含まれている場合にのみ存在する。同様に、立方晶ジルコニア結晶相は、前駆体ガラス中にZrO2が含まれている場合にのみ存在する。実施形態によるガラスセラミック中に存在しうるさまざまな結晶相について、以下に説明する。
吉岡石は、実施形態によるガラスセラミックの主結晶相を構成する。吉岡石は、アルミニウム、カルシウム、ケイ素、及び酸素を含む三方晶−菱面体晶構造を有する。吉岡石構造はトリジマイトに由来すると考えられている。それは、式Ca8−x/2□x/2Al16−xSixO32を有する固溶体を形成し、実施形態ではCa5.5Al11Si5O32に近い組成を有する。吉岡石結晶は、月の元素として最初に発見されたものであり、月に見られるアルミニウムが豊富なトリジマイト様の鉱物の驚異的な熱衝撃によって形成されたと考えられている。その発見以来、吉岡石及び、該吉岡石を主結晶相として含むガラスセラミックを合成的に再現する試みがなされてきた。しかしながら、吉岡石を主結晶相として含むガラスセラミックを得ることには、問題があることが証明されている。具体的には、アルミニウム、カルシウム、ケイ素、及び酸素を含むバルクガラスが該バルクガラスの表面で結晶化することがわかった。したがって、アルミニウム、カルシウム、ケイ素、及び酸素を含むバルクガラスを吉岡石構造へと内部核形成することは達成困難であり、このような内部核形成を促進する核剤は発見されていない。しかしながら、本明細書に開示され説明される実施形態によれば、吉岡石主結晶相を有するガラスセラミックは、以下でより詳細に論じられるように、ガラスフリットを特定の熱処理に供し、表面核形成を使用して強く結晶化された構造を形成することによって形成されうる。
本明細書に開示され説明される実施形態によるガラスセラミックは、該ガラスセラミックの主結晶相として吉岡石相を含む。1つ以上の実施形態では、吉岡石結晶相は、ガラスセラミック中の結晶相の55質量%以上を構成する。他の実施形態では、吉岡石結晶相は、ガラスセラミック中の結晶相の80質量%以上、例えば、ガラスセラミック中の結晶相の85質量%以上、ガラスセラミック中の結晶相の90質量%以上、又はガラスセラミック中の結晶相の95質量%以上を構成する。
吉岡石結晶相中の吉岡石結晶のサイズは特に制限されないが、幾つかの実施形態では、XRDスペクトルのリートベルト解析によって測定した吉岡石結晶の平均サイズは、100nm以上160nm以下、例えば、110nm以上160nm以下、120nm以上160nm以下、130nm以上160nm以下、140nm以上160nm以下、又は150nm以上160nm以下などである。他の実施形態では、吉岡石結晶は、100nm以上150nm以下、例えば、100nm以上140nm以下、100nm以上130nm以下、100nm以上120nm以下、又は100nm以上110nm以下、並びにそれらの間のすべての範囲及び部分範囲の主寸法を有しうる。
幾つかの実施形態によるガラスセラミックは、吉岡石相より少ない量で存在する灰長石相を含みうる。灰長石は、カルシウム、アルミニウム、ケイ素、及び酸素を含む三斜晶構造を有する。灰長石はCaAl2Si2O8の組成を有する。特定の理論に縛られるわけではないが、吉岡石は、一般に約900℃〜約1050℃の温度範囲で結晶化する準安定相であると考えられる。高温で熱処理が行われると、吉岡石相は灰長石及びゲーレナイトなどの安定相へと変化する。
本明細書に開示され説明される実施形態によるガラスセラミックは、該ガラスセラミック中の結晶相の30質量%以下、例えば、ガラスセラミック中の結晶相の25質量%以下、ガラスセラミック中の結晶相の20質量%以下、ガラスセラミック中の結晶相の15質量%以下、ガラスセラミック中の結晶相の10質量%以下、又はガラスセラミック中の結晶相の5質量%以下の量の灰長石相を含む。
本明細書に開示され説明される実施形態によるガラスセラミックは、該ガラスセラミック中の結晶相の30質量%以下、例えば、ガラスセラミック中の結晶相の25質量%以下、ガラスセラミック中の結晶相の20質量%以下、ガラスセラミック中の結晶相の15質量%以下、ガラスセラミック中の結晶相の10質量%以下、又はガラスセラミック中の結晶相の5質量%以下の量のゲーレナイト相を含む。
実施形態によるガラスセラミックは、吉岡石相より少ない量で存在するゲーレナイト相を含みうる。ゲーレナイトは、カルシウム、アルミニウム、ケイ素、及び酸素を含む正方晶構造を有する。ゲーレナイトはCa2Al(AlSiO7)の組成を有する。1つ以上の実施形態では、ゲーレナイト相は、依然として正方晶構造を有しつつ、Ca2Mg(Si2O7)の組成を有する、オケルマナイトを含む固溶体として存在しうる。オケルマナイト成分は、マグネシウムが、意図的に、若しくは不純物又は微量成分として前駆体材料に導入される実施形態でのみ形成される。ゲーレナイトとして分類されたままであるためには、固溶体中のオケルマナイトの量は比較的低く、例えば、幾つかの実施形態では、5質量%以下、4質量%以下、3質量%以下、又は2質量%以下であることが理解されるべきである。特定の理論に縛られるわけではないが、吉岡石は一般に約900℃〜約1050℃の温度範囲で結晶化する準安定相であるが、高温で熱処理した場合には、吉岡石相はゲーレナイトに変化すると考えられる。
幾つかの実施形態では、ガラスセラミックは、吉岡石相より少ない量で存在する霞石相を含みうる。霞石は六方晶構造を有する。霞石は(Na,K)AlSiO4の組成を有する。幾つかの事例では、霞石固溶体鉱物は、六方晶(P63)テクトケイ酸塩であり、その構造は、β−トリジマイト型のシリカの「密充填」された誘導体である。このような六方晶(P63)テクトケイ酸塩の一般式はR(Al,Si,B)O4であり、ここで、R=Na,K,Ca又は空位である。霞石相は、Na2Oが意図的に又は非意図的に不純物又は微量成分として前駆体ガラスに含まれたガラスセラミックにのみ存在することが理解されるべきである。
本明細書に開示され説明される実施形態によるガラスセラミックは、該ガラスセラミック中の結晶相の30質量%以下、例えば、ガラスセラミック中の結晶相の25質量%以下、ガラスセラミック中の結晶相の20質量%以下、ガラスセラミック中の結晶相の15質量%以下、ガラスセラミック中の結晶相の10質量%以下、又はガラスセラミック中の結晶相の5質量%以下の量の霞石相を含む。
幾つかの実施形態では、ガラスセラミックは、吉岡石相より少ない量で存在する立方晶ジルコニア相を含みうる。立方晶ジルコニアは、ZrO2の結晶相であり、立方晶構造を有する。立方晶ジルコニア相は、ZrO2が意図的に又は非意図的に不純物又は微量成分として前駆体ガラスに含まれたガラスセラミックにのみ存在することが理解されるべきである。
本明細書に開示され説明される実施形態によるガラスセラミックは、該ガラスセラミック中の結晶相の15質量%以下、例えば、ガラスセラミック中の結晶相の10質量%以下、又はガラスセラミック中の結晶相の5質量%以下の量の立方晶ジルコニア相を含む。
1つ以上の実施形態では、ガラスセラミック物品は、ガラスセラミックの結晶構造の6質量%未満、例えば、ガラスセラミックの結晶構造の5質量%未満、ガラスセラミックの結晶構造の4質量%未満、ガラスセラミックの結晶構造の3質量%未満、ガラスセラミックの結晶構造の2質量%未満、又はガラスセラミックの結晶構造の1質量%未満を構成する、1つ以上の副相を含みうる。幾つかの実施形態によれば、これらの少量成分には、熱処理の際に形成されうる、コランダム及びクリストバライトが含まれる。コランダムは三方晶構造を有する酸化アルミニウムの結晶形である。クリストバライトはシリカの結晶形であり、正方晶構造を有する。
実施形態によるガラスセラミックは、主結晶相としての吉岡石に加えて、上記の結晶相のうちの1つ以上を含みうる。ガラスセラミックは主に結晶相を含み、残留ガラスも少量だけ含む。結晶は基礎ガラスの組成に非常に近い組成を有することから、残留ガラスの量は一般に少量である。1つ以上の実施形態では、ガラスセラミックは、80質量%以上の結晶相、例えば、85質量%以上の結晶相、90質量%以上の結晶相、95質量%以上の結晶相、又は98質量%以上の結晶相を含む。したがって、実施形態では、ガラスセラミックは、20質量%以下の残留ガラス、例えば、15質量%以下の残留ガラス、10質量%以下の残留ガラス、5質量%以下の残留ガラス、又は2質量%以下の残留ガラスを含む。
ガラス転移温度(Tg)と結晶化温度との間に十分な差があるガラスセラミック組成物を有することにより、高密度かつ低多孔性のガラスセラミックが可能となる。ガラスセラミックの組成は、ガラスセラミックの密度にも影響を与えうる。幾つかの実施形態では、ガラスセラミックの密度は、2.0g/cm3以上、例えば、2.2g/cm3以上、2.4g/cm3以上、2.6g/cm3以上、2.8g/cm3以上、又は3.0g/cm3以上でありうる。1つ以上の実施形態では、ガラスセラミックの密度は、2.0g/cm3以上3.0g/cm3以下、例えば、2.1g/cm3以上3.0g/cm3以下、2.2g/cm3以上3.0g/cm3以下、2.3g/cm3以上3.0g/cm3以下、2.5g/cm3以上3.0g/cm3以下、2.6g/cm3以上3.0g/cm3以下、2.7g/cm3以上3.0g/cm3以下、2.8g/cm3以上3.0g/cm3以下、又は2.9g/cm3以上3.0g/cm3以下でありうる。他の実施形態では、ガラスセラミックの密度は、2.0g/cm3以上2.9g/cm3以下、例えば、2.0g/cm3以上2.8g/cm3以下、2.0g/cm3以上2.7g/cm3以下、2.0g/cm3以上2.6g/cm3以下、2.0g/cm3以上2.5g/cm3以下、2.0g/cm3以上2.4g/cm3以下、2.0g/cm3以上2.3g/cm3以下、2.0g/cm3以上2.2g/cm3以下、又は2.0g/cm3以上2.1g/cm3以下、並びにそれらの間のすべての範囲及び部分範囲である。
実施形態によるガラスセラミックの別の有利な特性は熱膨張係数(CTE)である。ガラスセラミックのCTEは高温でも比較的一定のまま維持されうる。実施形態では、ガラスセラミックのCTEは、25℃〜300℃で測定して、48×10−7/K以上52×10−7/K以下、例えば約50×10−7/Kなどでありうる。ガラスセラミックのCTEは、実施形態では、25℃〜700℃で測定して、53×10−7/K以上57×10−7/K以下、例えば約55×10−7/Kでありうる。同様に、ガラスセラミックのCTEは、実施形態では、25℃〜900℃で測定して、54×10−7/K以上58×10−7/K以下、例えば約56×10−7/Kでありうる。したがって、CTEは、例えば700℃以上の温度などの高温で測定した場合、比較的一定に保たれる。
上記結晶構造、特徴、及び特性を有するガラスセラミックは、前駆体ガラスのある特定の組成物から作られるガラスフリットを使用することによって形成することができる。特定の理論に縛られるわけではないが、ガラスフリットを使用することによって、出発粉末として用いられるフリット粒子の表面で核形成が起こると考えられる。ひとたびフリットが形成されたら、フリットに結合剤を加えてペーストを作り、次にこれを所望の形状へと成形する。結合剤は熱処理によって除去されるが、温度のさらなる上昇によって焼結が促進され、次いで結晶化が促進される。結晶の存在が材料の粘度を高め、焼結を防ぐことから、非多孔質材料を得るために、フリットを結晶成長の開始前に焼結してもよい。実施形態によるガラスセラミックを形成するための方法及び前駆体材料の詳細が以下に提供される。
本明細書に記載されるガラスセラミックは、以下を含む前駆体材料から形成することができる:15モル%以上37モル%以下の範囲のSiO2、40モル%以上47モル%以下の範囲のAl2O3、及び20モル%以上30モル%以下の範囲のCaO。シリカ、アルミナ、及び酸化カルシウムは、吉岡石結晶構造の主成分であり、実施形態では、吉岡石が形成されることを確実にするために正確にバランスをとらなければならない。例えば、シリカ、アルミナ、及び酸化カルシウムが上記に開示された範囲外の量で添加される場合、吉岡石以外の結晶構造がかなりの量で形成される可能性がある。
シリカ、アルミナ、及び酸化カルシウムに加えて、実施形態では、添加剤を添加して、ガラスセラミックにある特定の物理的、機械的、電気的、光学的、又は熱的特性を提供することができる。これらの添加成分には、0モル%以上7モル%以下の範囲のNa2O、及び0モル%以上15モル%以下の範囲のZrO2が含まれる。MgO、BaO、SrO、K2O、TiO2などの他の成分を、少量(例えば、それぞれ<5質量%、全体で<20質量%など)、加えることができる。
1つ以上の実施形態では、前駆体材料及び/又はガラスセラミックの組成物中のSiO2の量は、15モル%以上37モル%以下、例えば、17モル%以上35モル%以下、19モル%以上33モル%以下、21モル%以上31モル%以下、23モル%以上29モル%以下、又は25モル%以上27モル%以下の範囲、並びにそれらの間のすべての範囲及び部分範囲でありうる。他の実施形態では、前駆体材料及び/又はガラスセラミックの組成物中のSiO2の量は、20モル%以上30モル%以下、例えば、22モル%以上30モル%以下、24モル%以上30モル%以下、26モル%以上30モル%以下、又は28モル%以上30モル%以下の範囲でありうる。さらに他の実施形態では、前駆体材料及び/又はガラスセラミックの組成物中のSiO2の量は、20モル%以上28モル%以下、例えば、20モル%以上26モル%以下、20モル%以上24モル%以下、又は20モル%以上22モル%以下の範囲、並びにそれらの間のすべての範囲及び部分範囲でありうる。
1つ以上の実施形態では、前駆体材料及び/又はガラスセラミックの組成物中のAl2O3の量は、40モル%以上47モル%以下、例えば、41モル%以上47モル%以下、42モル%以上47モル%以下、43モル%以上47モル%以下、44モル%以上47モル%以下、45モル%以上47モル%以下、又は46モル%以上47モル%以下の範囲、並びにそれらの間のすべての範囲及び部分範囲でありうる。他の実施形態では、前駆体材料及び/又はガラスセラミックの組成物中のAl2O3の量は、40モル%以上46モル%以下、例えば、40モル%以上45モル%以下、40モル%以上44モル%以下、40モル%以上43モル%以下、40モル%以上42モル%以下、又は40モル%以上41モル%以下の範囲、並びにそれらの間のすべての範囲及び部分範囲でありうる。
1つ以上の実施形態では、前駆体材料及び/又はガラスセラミックの組成物中のCaOの量は、20モル%以上30モル%以下、例えば、22モル%以上30モル%以下、24モル%以上30モル%以下、26モル%以上30モル%以下、又は28モル%以上30モル%以下の範囲、並びにそれらの間のすべての範囲及び部分範囲でありうる。他の実施形態では、前駆体材料及び/又はガラスセラミックの組成物中のCaOの量は、20モル%以上28モル%以下、例えば、20モル%以上26モル%以下、20モル%以上24モル%以下、又は20モル%以上22モル%以下の範囲、並びにそれらの間のすべての範囲及び部分範囲でありうる。
1つ以上の実施形態では、Na2Oは、前駆体材料及び/又はガラスセラミックの組成物中に添加剤として、0モル%以上7モル%以下、例えば、1モル%以上6モル%以下、2モル%以上5モル%以下、又は3モル%以上4モル%以下の範囲で含まれうる。前駆体材料に加えられるNa2Oの量が7モル%を上回る場合、吉岡石結晶相の代わりに霞石結晶相が形成される可能性がある。
幾つかの実施形態では、ZrO2は、実施形態によれば、前駆体材料及び/又はガラスセラミックの組成物中に添加剤として、0モル%以上15モル%以下、例えば、2モル%以上14モル%以下、4モル%以上12モル%以下、6モル%以上10モル%以下、又は約8モル%の範囲で含まれうる。
ガラスフリットからガラスセラミックを製造するには、ガラスを溶融し粉砕して粉末にするだけでなく、粉末の予備成形/プレス成形体を事前に形成し、それを高密度化及び結晶化する必要がある。したがって、1つ以上の実施形態では、フリットからガラスセラミックを首尾よく加工するには、焼結及び結晶化が調整された、設計されたセラミック化サイクルが必要である。例えば、実施形態では、焼結工程が結晶化工程よりもはるかに早く行われる場合には、その挙動は高密度バルクガラスの従来のセラミック化に近いものである。しかしながら、他の実施形態では、結晶化工程が焼結工程よりもはるかに早く行われる場合、結晶化した本体は全密度まで焼結せず、多孔質のままである可能性がある。このプロセスについては、以下に詳細に説明する。
1つ以上の実施形態では、ガラス溶融物は、従来のガラス溶融方法によって、前駆体材料(先に開示された前駆体材料及び該前駆体材料の量など)を溶融することによって調製される。例えば、実施形態では、前駆体材料は、白金るつぼ内で一緒に混合され、1350℃〜1550℃、例えば、1400℃〜1500℃、又は約1450℃の温度に予熱されたオーブン内に置かれる。その後、前駆体材料を予熱温度から約1650℃の温度へと加熱する。この加熱は、約10分〜30分など、急速に行ってもよく、あるいは約2〜3時間など、よりゆっくりと行ってもよい。ひとたび約1650℃へと加熱したら、前駆体材料を1650℃で2〜3時間保持して前駆体材料を完全に溶融する。前駆体材料を溶融するための例示的な加熱温度及び時間を上に提示したが、前駆体材料を溶融する方法は限定されず、温度及び加熱時間に関係なく、溶融物を提供する任意の適切な方法を使用することができることが理解されるべきである。
幾つかの実施形態では、溶融物を冷たい小さいフレームに注ぐことによって、該溶融物をガラスペレットへと形成することができる。幾つかの実施形態では、残留応力を緩和するために、小さいバルクガラスペレットをポストアニールしてもよい。他の実施形態では、溶融物を水に注ぐことにより、ガラスをガラスフリットへと形成し、ガラス破片を得ることができる。これらのガラス破片又は成形ガラスペレットは、20μm以上50μm以下、例えば、25μm以上45μm以下、30μm以上40μm以下、又は約35μmの粒径範囲を有するフリットへと粉砕されうる。例えば、幾つかの実施形態では、ガラスフリットを形成するために、ガラスの破片又はペレットは、6時間以上10時間以下、例えば約8時間の持続時間の間、ボールミル粉砕され、次いで適切なふるいを通してふるいにかけられうる。特定の粒径分布及びボールミル粉砕時間が上に開示されているが、異なる粒径分布及びボールミル粉砕時間が実施形態に応じて使用されうることが理解されるべきである。
セラミック化又は焼結サイクルの準備をするために、実施形態では、上述のように形成されたガラスフリットを0.5バール(50kPa)以上2.0バール(200kPa)以下、例えば、0.5バール(50kPa)以上1.5バール(150kPa)以下、又は約1.0バール(100kPa)の圧力下で冷間プレスした。ガラスフリットのこの冷間プレスにより、2mm以上10mm以下、例えば、3mm以上9mm以下、4mm以上8mm以下、又は5mm以上7mm以下、並びにそれらの間のすべての範囲及び部分範囲の直径を有するフリットペレットが形成される。ガラスフリットペレットの特定のサイズが上に開示されているが、異なるサイズのフリットペレットが実施形態に応じて形成されうることが理解されるべきである。
セラミック化プロセスは、実施形態で処理されるピースの組成及びサイズに応じて異なるが、セラミック化プロセスの持続時間は、1時間以上24時間以下、例えば2時間以上22時間以下、3時間以上20時間以下、4時間以上18時間以下、6時間以上16時間以下、7時間以上14時間以下、8時間以上12時間以下、又は9時間以上11時間以下、並びにそれらの間のすべての範囲及び部分範囲でありうる。セラミック化プロセスの温度は、実施形態では、600℃以上1200℃以下、例えば、650℃以上1150℃以下、700℃以上1100℃以下、750℃以上1050℃以下、800℃以上1000℃以下、又は850℃以上950℃以下でありうる。本明細書で用いられる場合、「セラミック化プロセス」は焼結及び結晶化の両方を含みうることが理解されるべきである。
ガラスフリットの組成は、ガラスフリットのTgとガラスフリットの結晶化温度、すなわちガラスフリットの主結晶相の結晶化温度との間に大きい勾配が存在するように選択される。これにより、結晶化が始まる前にガラスフリットが完全に焼結可能になる。しかしながら、Tgと結晶化温度との差が大きすぎると、結晶化前のガラスの流れによって材料の過度の軟化が生じる可能性があり、初期のピース形状を維持することが非常に困難になる。したがって、Tgと結晶化温度との差は、1つ以上の実施形態では、焼結と硬度との適切なバランスを達成するようにバランスがとられる。以上を踏まえた上で、実施形態では、ガラスフリットの主結晶相の結晶化温度とガラスフリットのTgとの差は、120℃超、例えば、130℃超、140℃超、150℃超、160℃超、170℃超、又は180℃超である。この差は、10℃/分の加熱速度での示差走査熱量(DSC)測定によって測定することができる。
上記に加えて、ガラスセラミックがフリットから作られる実施形態では、例えば、圧延、プレス、成形、積層造形、キャスティング、テープキャスティング、及びプリントなどのプロセスにより、ガラスセラミックを複雑な形状へと形成することができる。
バルクガラスからガラスセラミックを形成するのではなく、ガラスフリットからガラスセラミックを形成すると、ガラスセラミックの結晶構造に、フリット粒子接触面のネットワークに沿って又はそのネットワーク内に境界が形成され、焼結及び圧密化後も残る。これらの境界は、結晶構造、微細構造、又は化学の不連続性に起因して、並びに結晶化及びセラミック化中の分離及び離溶プロセスに起因して、多くのガラスセラミックで可視化され、3Dの「ゴースト」ネットワークを形成する。「ゴーストネットワーク」は粒界ネットワークと似ているが、フリット粒子のレベルでスケーリングする。したがって、ゴースト境界は、例えば、セラミック化プロセスで結晶化及び焼結によって形成された2つの接合した結晶化ガラスフリット粒子を2つのフリット粒子から分離することができる。焼結フリット圧縮体を含む実施形態では、フリットの境界は3Dの連続ネットワークを構成する。これらのゴーストネットワークには、ガラスセラミックの電気的、熱的、及び物理的特性を改善するために、例えばジルコン及びナトリウムなどのさまざまな異なる成分を施すことができる。
本明細書に開示され説明されるガラスセラミック材料は、電子及び非電子的用途、並びにタッチ用途に使用することができる。本明細書に開示され説明されるガラスセラミック複合材料のさらなる使用には、導電性の基板貫通ビアとして機能することなどによる電子回路基板としての使用が含まれる。幾つかの実施形態では、電子機器は、電気部品と、該電気部品に電気的に接続されたガラスセラミック材料部品とを含み、該ガラスセラミック材料は、残留ガラスと、吉岡石相を含む結晶相とを含み、該吉岡石相はガラスセラミック材料の主結晶相を構成する。
本明細書に開示され説明されるガラスセラミック材料はまた、三次元(3D)プリンティング技術を使用して複雑な形状へと形成することができる。本明細書に開示され説明されるガラスセラミック材料はガラスフリットから開始するため、それらを3Dプリンティングプロセスで使用して、複雑な形状を有するガラスセラミック物品を形成することができる。例えば、小さいフリット粒子は、従来の3Dプリンティング技術を使用して、互いに塗布され、所望の形状を形成することができる。フリット粒子は、幾つかの実施形態では、3Dプリンティングプロセスを支援するために、液体担体、結合剤、又は他の添加剤に加える必要がありうることが理解されるべきである。ひとたびフリット粒子が所望の形状で塗布されると、上で概説した焼結プロセスを使用してフリット粒子を焼結し、所望の形状を有するガラスセラミック物品を形成することができる。
第1の項は、非晶質ガラス相;及び、吉岡石相を含む結晶相を含むガラスセラミック材料を含み、吉岡石相はガラスセラミック材料の主結晶相を構成する。
第2の項は、結晶相が、灰長石相、ゲーレナイト相、霞石相、及び立方晶ジルコニア相のうちの1つ以上を含む、第1の項に記載のガラスセラミック材料を含む。
第3の項は、吉岡石相が結晶相の55質量%以上を構成する、第1及び第2の項のいずれかに記載のガラスセラミック材料を含む。
第4の項は、吉岡石相が結晶相の80質量%以上を構成する、第1〜第3の項のいずれかに記載のガラスセラミック材料を含む。
第5の項は、吉岡石相が結晶相の90質量%以上を構成する、第1〜第4の項のいずれかに記載のガラスセラミック材料を含む。
第6の項は、吉岡石相が、100nm以上160nm以下の平均結晶サイズを有する吉岡石結晶を含む、第1〜第5の項のいずれかに記載のガラスセラミック材料を含む。
第7の項は、吉岡石相が、130nm以上160nm以下の平均結晶サイズを有する吉岡石結晶を含む、第1〜第6の項のいずれかに記載のガラスセラミック材料を含む。
第8の項は、ガラスセラミック材料が80質量%以上の結晶相を含む、第1〜第7の項のいずれかに記載のガラスセラミック材料を含む。
第9の項は、ガラスセラミック材料が95質量%以上以上の結晶相を含む、第1〜第8の項のいずれかに記載のガラスセラミック材料を含む。
第10の項は、ガラスセラミック材料が2.0g/cm3以上の密度を有する、第1〜第9の項のいずれかに記載のガラスセラミック材料を含む。
第11の項は、ガラスセラミック材料が2.0g/cm3以上3.0g/cm3以下の密度を有する、第1〜第10の項のいずれかに記載のガラスセラミック材料を含む。
第12の項は、ガラスセラミック材料が20質量%以下の残留ガラスを含む、第1〜第11の項のいずれかに記載のガラスセラミック材料を含む。
第13の項は、フリットガラスを加熱処理してガラスセラミック材料を形成する工程を含む、ガラスセラミック材料の形成方法を含み、ここで、フリットガラスは、15モル%以上37モル%以下の範囲のSiO2;40モル%以上47モル%以下の範囲のAl2O3;及び、20モル%以上30モル%以下の範囲のCaO;を含み、ガラスセラミック材料は、非晶質ガラス相;及び、吉岡石相を含む結晶相を含み、吉岡石相はガラスセラミック材料の主結晶相を構成する。
第14の項は、フリットガラスを加熱処理する工程が、フリットガラスを焼結し、該フリットガラスを結晶化することを含む、第13の項に記載の方法を含む。
第15の項は、フリットガラスが、20モル%以上30モル%以下のSiO2;40モル%以上47モル%以下のAl2O3;及び、20モル%以上30モル%以下のCaOを含む、第13の項及び第14の項のいずれかに記載の方法を含む。
第16の項は、ガラスセラミック材料が2.0g/cm3以上の密度を含む、第13〜第15の項のいずれかに記載の方法を含む。
第17の項は、主結晶相の結晶化温度とフリットガラスのガラス転移温度との差が120℃以上である、第13〜第16の項のいずれかに記載の方法を含む。
第18の項は、主結晶相の結晶化温度とフリットガラスのガラス転移温度との差が140℃以上である、第13〜第17の項のいずれかに記載の方法を含む。
第19の項は、フリットガラスを加熱処理する工程が、600℃以上1200℃以下の温度に加熱することを含む、第13〜第18の項のいずれかに記載の方法を含む。
第20の項は、電気部品と、該電気部品に電気的に接続された第1〜第12の項のいずれかに記載のガラスセラミック材料を含むガラスセラミック材料部品とを備えた、電子機器を含む。
以下の実施例によって実施形態がさらに明らかになるであろう。
前駆体材料を、以下の表1に示される量で、白金るつぼ内で一緒に混合した。表1に記載されている組成は質量%で提示されている。
実験に必要なガラスの量に応じて、2つの溶融サイクルを使用した。以下に提示される両方のサイクルで、同じ特性を有するガラスが得られた。
サイクル1:
250gの原材料を次のサイクルで、白金るつぼ内で溶融した:1500℃に予熱された炉への導入;1500℃から1650℃まで10分で加熱;及び、1650℃で2時間溶融。
250gの原材料を次のサイクルで、白金るつぼ内で溶融した:1500℃に予熱された炉への導入;1500℃から1650℃まで10分で加熱;及び、1650℃で2時間溶融。
サイクル2:
1200gの原材料を次のサイクルで、白金るつぼ内で溶融した:1400℃に予熱された炉への導入;1400℃から1650℃まで3時間で加熱;及び、1650℃で3時間溶融。
1200gの原材料を次のサイクルで、白金るつぼ内で溶融した:1400℃に予熱された炉への導入;1400℃から1650℃まで3時間で加熱;及び、1650℃で3時間溶融。
次に、溶融したガラスを水に注ぎ、ガラスの破片を形成した。次に、20μm〜50μmの範囲の粒径を有するフリットガラスを得るために、ガラス破片を粉砕し、ふるいにかけた。
フリットガラスの結晶化能力を、10℃/分の加熱速度のDSCによって調査した。DSC解析の典型的な例が図1に示されており、試料2で観察された主な発熱ピークは、吉岡石の形成に起因するものである。ZrO2の添加により(試料7〜9)、ZrO2の沈殿に起因する、より低い温度での小さい発熱ピークが出現する。ZrO2は、焼結能力に影響を与えないほどに十分に少量で結晶化する。Tg及び結晶化温度が表1に報告されている。幾つかの相が結晶化する場合、表1に示されている温度が最も強いピークに対応する。
フリットガラスの焼結能力は、10℃/分の加熱速度で、冷間プレスされたフリットペレット(直径5mmのロッド)の熱機械分析(TMA)によって調査した。典型的な例が図2に与えられており、これは、総収縮が約13%であることを示している。ペレットに対して行われた実験は、TMA実験においてこの量の収縮を示すガラスが、高密なガラスセラミックを獲得可能にすることを示した。
次に、フリットを冷間プレスして、直径5mm〜40mm、厚さ2mm〜5mmのペレットにした。ガラスセラミックを得るために、ペレットを、表1に示すように空気中でセラミック化に供し、その加熱速度は常に10℃/分であった。
X線回折(XRD)の解析によって相アセンブリを調べた。場合によっては、結晶相のそれぞれのパーセンテージと結晶子の平均サイズを定量化するために、リートベルト解析を行った。残留ガラスの量は考慮に入れなかった。下記表2は、リートベルト解析から得られたデータを示している。Philips X’Pert Pro回折計(CoKα放射線)をX線回折に使用した。スペクトルは20〜100°(2θ)で取得した。
幾つかの事例では、走査型電子顕微鏡(SEM)分析を実行して、微細構造を観察した。図3は、960℃で5時間後の吉岡石ガラスセラミック(試料2)のSEMである。この材料は、ペレットから表面核生成によって得られていた。粒界のCaO濃度が高いことから、結晶間の境界は明るいコントラストを示している。図4は、960℃で5時間後のZrO2を含む吉岡石ガラスセラミック(試料7)のSEMである。この材料は、ペレットから表面核生成によって得られていた。星形で1μm未満のサイズの白い斑点は、ジルコニア結晶である。
前駆体材料にジルコニアを添加すると、ZrO2(立方晶)の沈殿が観察される。この相には、それを安定化させる一部のCaOも含まれうる。試料7及び9のDSCが図1に与えられており、試料2と比較すると、吉岡石の結晶化に起因するピークの前に、960℃付近に小さい発熱ピークが観察される。このピークは、ZrO2の沈殿に起因している。
場合によっては、ガラスセラミックの熱膨張係数及び破壊係数を測定した。
実施例2の熱膨張係数(CTE)を測定した。得られた値は次の通りである:25〜300℃で50×10−7K−1、25〜700℃で55×10−7K−1、25〜900℃56×10−7K−1。
図5は、ZrO2を含まない試料3、及びZrO2を含む試料7のガラスセラミックの故障分布でのリング・オン・リング(ROR)応力を示している。測定は、直径32mm、厚さ2.1mmの試料に対して行った。材料の強度は、破壊の発生時の応力として定義される。ROR試験は、平坦なガラスセラミック試験片を試験するための表面強度測定であり、「先端セラミックスの単温等価曲げ強さの標準温度試験方法(Standard Test Method for Monotonic Equibiaxial Flexural Strength of Advanced Ceramics at Ambient Temperature)」と題されたASTM C1499−09(2013)は、本明細書に記載されるROR試験方法の基礎として機能する。ASTM C1499−09の内容は、ここに参照することによってその全体が本明細書に組み込まれる。ROR試験では、サイズの異なる2つの同心リング間にガラスセラミックを配置し、等二軸曲げ強度(すなわち、2つの同心リング間の曲げに供されたときに材料が維持できる最大応力)を決定した。荷重リングと支持リングの直径の比D1/D2は0.2〜0.5の範囲でありうる。幾つかの実施形態では、D1/D2は0.5である。荷重リングと支持リングとは、支持リングの直径D2の0.5%以内に同心円状に整列させる必要がある。試験に用いられるロードセルは、選択された範囲内の任意の荷重で±1%以内の正確さでなければならない。試験は、23±2℃の温度及び40±10%の相対湿度で行われる。固定具の設計では、荷重リング430の突出面の半径rは、h/2≦r≦3h/2の範囲にあり、ここで、hはガラスセラミック試料の厚さである。荷重及び支持リングは、硬度HRc>40の硬化鋼でできていた。ROR固定具は市販されている。確率分布は、取得したデータの統計的表示として使用することができる。63.2%の故障確率に対応するワイブルスケールパラメータは、それぞれ70MPa及び89MPaである。ワイブル形状パラメータは、それぞれ26及び14である。これらの結果は、ZrO2を添加すると強度が向上することを示している。
この開示では、範囲の使用は、それらの間のすべての範囲及び部分範囲を含めた、列挙された範囲を含むように読まれるべきであることが理解されるべきである。
特許請求の範囲に記載の主題の精神および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載される実施形態にさまざまな修正および変更を加えることができることは、当業者にとって明らかであろう。したがって、本明細書は、このような修正および変更が添付の特許請求の範囲およびそれらの等価物の範囲内に入る限り、本明細書に記載されるさまざまな実施形態の修正および変更に及ぶことが意図されている。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
ガラスセラミック材料であって、
非晶質ガラス相;及び
吉岡石相を含む結晶相
を含有し、
前記吉岡石相が前記ガラスセラミック材料の主結晶相を構成する、
ガラスセラミック材料。
ガラスセラミック材料であって、
非晶質ガラス相;及び
吉岡石相を含む結晶相
を含有し、
前記吉岡石相が前記ガラスセラミック材料の主結晶相を構成する、
ガラスセラミック材料。
実施形態2
前記結晶相が、灰長石相、ゲーレナイト相、霞石相、及び立方晶ジルコニア相のうちの1つ以上を含む、実施形態1に記載のガラスセラミック材料。
前記結晶相が、灰長石相、ゲーレナイト相、霞石相、及び立方晶ジルコニア相のうちの1つ以上を含む、実施形態1に記載のガラスセラミック材料。
実施形態3
前記吉岡石相が前記結晶相の55質量%以上を構成する、実施形態1又は2に記載のガラスセラミック材料。
前記吉岡石相が前記結晶相の55質量%以上を構成する、実施形態1又は2に記載のガラスセラミック材料。
実施形態4
前記吉岡石相が前記結晶相の80質量%以上を構成する、実施形態1〜3のいずれかに記載のガラスセラミック材料。
前記吉岡石相が前記結晶相の80質量%以上を構成する、実施形態1〜3のいずれかに記載のガラスセラミック材料。
実施形態5
前記吉岡石相が前記結晶相の90質量%以上を構成する、実施形態1〜4のいずれかに記載のガラスセラミック材料。
前記吉岡石相が前記結晶相の90質量%以上を構成する、実施形態1〜4のいずれかに記載のガラスセラミック材料。
実施形態6
前記吉岡石相が100nm以上160nm以下の平均結晶サイズを有する吉岡石結晶を含む、実施形態1〜5のいずれかに記載のガラスセラミック材料。
前記吉岡石相が100nm以上160nm以下の平均結晶サイズを有する吉岡石結晶を含む、実施形態1〜5のいずれかに記載のガラスセラミック材料。
実施形態7
前記吉岡石相が130nm以上160nm以下の平均結晶サイズを有する吉岡石結晶を含む、実施形態1〜6のいずれかに記載のガラスセラミック材料。
前記吉岡石相が130nm以上160nm以下の平均結晶サイズを有する吉岡石結晶を含む、実施形態1〜6のいずれかに記載のガラスセラミック材料。
実施形態8
前記ガラスセラミック材料が前記結晶相を80質量%以上含む、実施形態1〜7のいずれかに記載のガラスセラミック材料。
前記ガラスセラミック材料が前記結晶相を80質量%以上含む、実施形態1〜7のいずれかに記載のガラスセラミック材料。
実施形態9
前記ガラスセラミック材料が前記結晶相を95質量%以上含む、実施形態1〜8のいずれかに記載のガラスセラミック材料。
前記ガラスセラミック材料が前記結晶相を95質量%以上含む、実施形態1〜8のいずれかに記載のガラスセラミック材料。
実施形態10
前記ガラスセラミック材料が2.0g/cm3以上の密度を有する、実施形態1〜9のいずれかに記載のガラスセラミック材料。
前記ガラスセラミック材料が2.0g/cm3以上の密度を有する、実施形態1〜9のいずれかに記載のガラスセラミック材料。
実施形態11
前記ガラスセラミック材料が2.0g/cm3以上3.0g/cm3以下の密度を有する、実施形態1〜10のいずれかに記載のガラスセラミック材料。
前記ガラスセラミック材料が2.0g/cm3以上3.0g/cm3以下の密度を有する、実施形態1〜10のいずれかに記載のガラスセラミック材料。
実施形態12
前記ガラスセラミック材料が残留ガラスを20質量%以下で含む、実施形態1〜11のいずれかに記載のガラスセラミック材料。
前記ガラスセラミック材料が残留ガラスを20質量%以下で含む、実施形態1〜11のいずれかに記載のガラスセラミック材料。
実施形態13
ガラスセラミック材料の形成方法であって、
フリットガラスを加熱処理して前記ガラスセラミック材料を形成する工程
を含み、
前記フリットガラスが、
15モル%以上37モル%以下の範囲のSiO2;
40モル%以上47モル%以下の範囲のAl2O3;及び
20モル%以上30モル%以下の範囲のCaO
を含有し、かつ
前記ガラスセラミック材料が、
非晶質ガラス相;及び
吉岡石相を含む結晶相
を含有し、
前記吉岡石相が前記ガラスセラミック材料の主結晶相を構成する、
ガラスセラミック材料。
ガラスセラミック材料の形成方法であって、
フリットガラスを加熱処理して前記ガラスセラミック材料を形成する工程
を含み、
前記フリットガラスが、
15モル%以上37モル%以下の範囲のSiO2;
40モル%以上47モル%以下の範囲のAl2O3;及び
20モル%以上30モル%以下の範囲のCaO
を含有し、かつ
前記ガラスセラミック材料が、
非晶質ガラス相;及び
吉岡石相を含む結晶相
を含有し、
前記吉岡石相が前記ガラスセラミック材料の主結晶相を構成する、
ガラスセラミック材料。
実施形態14
前記フリットガラスを加熱処理する工程が、前記フリットガラスを焼結し、前記フリットガラスを結晶化することを含む、実施形態13に記載の方法。
前記フリットガラスを加熱処理する工程が、前記フリットガラスを焼結し、前記フリットガラスを結晶化することを含む、実施形態13に記載の方法。
実施形態15
前記フリットガラスが、
20モル%以上30モル%以下のSiO2;
40モル%以上47モル%以下のAl2O3;及び
20モル%以上30モル%以下のCaO
を含有する、実施形態13又は14に記載の方法。
前記フリットガラスが、
20モル%以上30モル%以下のSiO2;
40モル%以上47モル%以下のAl2O3;及び
20モル%以上30モル%以下のCaO
を含有する、実施形態13又は14に記載の方法。
実施形態16
前記ガラスセラミック材料が2.0g/cm3以上の密度を含む、実施形態13〜15のいずれかに記載の方法。
前記ガラスセラミック材料が2.0g/cm3以上の密度を含む、実施形態13〜15のいずれかに記載の方法。
実施形態17
前記主結晶相の結晶化温度と前記フリットガラスのガラス転移温度との差が120℃以上である、実施形態13〜16のいずれかに記載の方法。
前記主結晶相の結晶化温度と前記フリットガラスのガラス転移温度との差が120℃以上である、実施形態13〜16のいずれかに記載の方法。
実施形態18
前記主結晶相の結晶化温度と前記フリットガラスのガラス転移温度との差が140℃以上である、実施形態13〜17のいずれかに記載の方法。
前記主結晶相の結晶化温度と前記フリットガラスのガラス転移温度との差が140℃以上である、実施形態13〜17のいずれかに記載の方法。
実施形態19
前記フリットガラスを加熱処理する工程が600℃以上1200℃以下の温度に加熱することを含む、実施形態13〜18のいずれかに記載の方法。
前記フリットガラスを加熱処理する工程が600℃以上1200℃以下の温度に加熱することを含む、実施形態13〜18のいずれかに記載の方法。
実施形態20
電子機器であって、
電気部品;及び
前記電気部品に電気的に接続された実施形態1〜12のいずれかに記載のガラスセラミック材料を含むガラスセラミック材料部品
を備えた、電子機器。
電子機器であって、
電気部品;及び
前記電気部品に電気的に接続された実施形態1〜12のいずれかに記載のガラスセラミック材料を含むガラスセラミック材料部品
を備えた、電子機器。
Claims (5)
- ガラスセラミック材料であって、
非晶質ガラス相;及び
吉岡石相を含む結晶相
を含有し、
前記吉岡石相が前記ガラスセラミック材料の主結晶相を構成する、
ガラスセラミック材料。 - 前記結晶相が、灰長石相、ゲーレナイト相、霞石相、及び立方晶ジルコニア相のうちの1つ以上を含む、請求項1に記載のガラスセラミック材料。
- 前記吉岡石相が前記結晶相の80質量%以上を構成する、請求項1又は2に記載のガラスセラミック材料。
- ガラスセラミック材料の形成方法であって、
フリットガラスを加熱処理して前記ガラスセラミック材料を形成する工程
を含み、
前記フリットガラスが、
15モル%以上37モル%以下の範囲のSiO2;
40モル%以上47モル%以下の範囲のAl2O3;及び
20モル%以上30モル%以下の範囲のCaO
を含有し、かつ
前記ガラスセラミック材料が、
非晶質ガラス相;及び
吉岡石相を含む結晶相
を含有し、
前記吉岡石相が前記ガラスセラミック材料の主結晶相を構成する、
ガラスセラミック材料。 - 前記フリットガラスを加熱処理する工程が、前記フリットガラスを焼結し、前記フリットガラスを結晶化することを含む、請求項4に記載の方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US201762552657P | 2017-08-31 | 2017-08-31 | |
US62/552,657 | 2017-08-31 | ||
PCT/US2018/048966 WO2019046653A1 (en) | 2017-08-31 | 2018-08-30 | YOSHIOKAITE-BASED CERAMICS OBTAINED FROM GLASS SINKS |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020532483A true JP2020532483A (ja) | 2020-11-12 |
Family
ID=63684484
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020512377A Abandoned JP2020532483A (ja) | 2017-08-31 | 2018-08-30 | ガラスフリットから得られる吉岡石ガラスセラミック |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US10836680B2 (ja) |
EP (1) | EP3676229A1 (ja) |
JP (1) | JP2020532483A (ja) |
KR (1) | KR20200046084A (ja) |
CN (1) | CN111094202A (ja) |
WO (1) | WO2019046653A1 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3421437A4 (en) * | 2016-02-25 | 2019-11-13 | Agc Inc. | GLASS HAVING AN EXCEPTIONAL CRACK RESISTANCE |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4755489A (en) | 1986-12-18 | 1988-07-05 | Corning Glass Works | Reinforced calcium aluminosilicate glass-ceramics |
JP4308062B2 (ja) * | 2004-03-30 | 2009-08-05 | 三洋電機株式会社 | 積層セラミック基板及びその製造方法 |
CN102795778A (zh) * | 2011-05-27 | 2012-11-28 | 淄博钰晶新型材料科技有限公司 | 利用透辉石生产微晶板材的配方和生产工艺 |
CN102503141B (zh) * | 2011-10-11 | 2014-02-26 | 蒋达光 | 一种微晶玻璃及其制备方法 |
JP5272103B1 (ja) * | 2012-09-14 | 2013-08-28 | ニチアス株式会社 | 無機繊維及びそれを用いた成形体 |
-
2018
- 2018-08-22 US US16/108,989 patent/US10836680B2/en active Active
- 2018-08-30 WO PCT/US2018/048966 patent/WO2019046653A1/en unknown
- 2018-08-30 CN CN201880056801.6A patent/CN111094202A/zh active Pending
- 2018-08-30 KR KR1020207009175A patent/KR20200046084A/ko not_active Application Discontinuation
- 2018-08-30 EP EP18778651.2A patent/EP3676229A1/en not_active Withdrawn
- 2018-08-30 JP JP2020512377A patent/JP2020532483A/ja not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR20200046084A (ko) | 2020-05-06 |
CN111094202A (zh) | 2020-05-01 |
US20190062218A1 (en) | 2019-02-28 |
EP3676229A1 (en) | 2020-07-08 |
US10836680B2 (en) | 2020-11-17 |
WO2019046653A1 (en) | 2019-03-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI816629B (zh) | 玻璃陶瓷、包含其之製品、及製造其之方法 | |
TWI389870B (zh) | 以鋯英石為基礎的燒結產品 | |
CN111018356A (zh) | 一种高晶体含量的微晶玻璃及其制备方法 | |
Chen et al. | Synthesis and characterization of CBS glass/ceramic composites for LTCC application | |
JP6722743B2 (ja) | 高周波数領域における誘電体としてのガラスセラミック | |
Montedo et al. | Crystallisation Kinetics of a β‐Spodumene‐Based Glass Ceramic | |
WO2009086724A1 (zh) | 低温共烧陶瓷粉及其专用原料与应用 | |
US20230265009A1 (en) | Glass-ceramics with high elastic modulus and hardness | |
CN106458714B (zh) | 包含石英混合晶相的玻璃陶瓷 | |
Zawrah et al. | Sintering and properties of borosilicate glass/Li-Na-K-feldspar composites for electronic applications | |
JP2006001828A (ja) | 結晶化ガラス | |
Lutpi et al. | Effect of sintering treatment time on the sintering behaviour and thermal shock resistance of Li2O-Al2O3-SiO2 glass-ceramics | |
Lutpi et al. | Effect of isothermal treatment on the structural, microstructure, and physio-mechanical properties of Li 2 O-Al 2 O 3-SiO 2 glass–ceramic | |
US10836680B2 (en) | Yoshiokaite glass-ceramics obtained from glass frits | |
Tulyaganov et al. | Processing of glass-ceramics in the SiO2–Al2O3–B2O3–MgO–CaO–Na2O–(P2O5)–F system via sintering and crystallization of glass powder compacts | |
KR101760039B1 (ko) | Li2O―Al2O3―SiO2계 투명 결정화 유리 및 그 제조 방법 | |
JPH0269335A (ja) | アルカリ土類金属アルミノホウ酸塩ガラスセラミックおよびその製造方法 | |
CN111170642A (zh) | 一种高强高韧的低膨胀锂铝硅系透明微晶玻璃及其制备方法 | |
Sooksaen | Structure and crystallization of borate-based glasses for machinable material applications | |
Hong et al. | Microstructure and properties of CaO–ZrO2–SiO2 glass–ceramics prepared by sintering | |
JP4220013B2 (ja) | 複合ガラスセラミックスおよびその製造方法 | |
GB2172282A (en) | Toughened glass-ceramics | |
JP2016040222A (ja) | 高周波用結晶化ガラスセラミックス誘電体およびその製造方法 | |
JP2000095559A (ja) | 複合ガラスセラミックスおよびその製造方法 | |
JPH07242439A (ja) | 低温焼成ガラスセラミック基板およびその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210825 |
|
A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20220510 |