JP2020531371A - 浸出小包 - Google Patents

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Abstract

飲料前駆体を包含する膨張可能な浸出小包であって、浸出小包は、水の存在していないときに永久的に圧縮した状態にあり、水の存在しているときに膨張した状態へと転換し、浸出小包は、永久的に圧縮した状態にあるとき、0.5g/cm3より大きい密度を有する。

Description

本発明は浸出小包に関する。より詳細には、本発明は、水中に浸漬すると三次元の形を取るように膨張する浸出小包(ティーバッグなど)を対象とする。
長年の間、浸出小包(ティーバッグなど)は、典型的には平坦であり、浸出可能材料(例えば、茶葉)が間に挟まれている多孔質フィルタ材料の正方形または円形のシートとして主に利用可能となっている。このような小包は、浸出小包内での浸出可能材料の移動を実質的に二次元に制限してしまう。結果として、このような小包の浸出能力が限定されてしまう。
より最近では、より三次元の状態を有する大量生産される浸出小包が開発されている。製造が特許文献1(Unilever)に記載されているものなど、四面体の形とされた小包は、特に成功している。この種類の浸出小包は、浸出可能材料に移動するためのより大きな空間を許容することで、浸出能力を向上させると考えられている。
複数の浸出小包が、販売のために通常は箱において一緒に包装される。例えば、PG Tipsの四角錐のティーバッグは、20個、40個、80個、160個、または240個のティーバッグを包含する箱で販売されている。三次元の浸出小包を提供する欠点は、浸出小包が二次元の小包より大きい体積を有し、その結果、販売のために効率的に包装できないことである。
包装のために平坦の構造を有する三次元の浸出小包を提供する試みが行われてきた。
特許文献2(Unilever)は、平坦の構造への折り畳みを許容する少なくとも1つの折り目を有する概して四面体の形を伴うティーバッグを開示している。バッグに固定された引っ張り手段が、バッグの折り畳み解除を容易にしている。
特許文献3(Unilever)は、使用の前に実質的に平坦であり、浸出液中に浸漬すると、より三次元の形を取るように膨らむことができるガセット(gusset)を備える浸出小包を開示している。
特許文献4(不双産業株式会社)は、外部の包みにおいて容易に収容できるように折り畳まれ、内部空間を拡大させるように抜き出しのときに折り畳み解除される液体浸透性の柔軟なバッグ本体を開示している。
このような浸出小包の平坦の(または、膨張していない)構成は、定められた手法での三次元の浸出小包の折り畳みによって達成される。浸出小包が使用中のときに取るように意図されている三次元の形は、平坦の構成の形に不可避的に影響を与えることになる。さらに、このような浸出小包の大量生産を容易にするために、平坦の構成は、比較的単純な折り畳みパターンを介して達成可能でなければならない。したがって、先行技術において記載されている膨張可能な浸出小包は、膨張していない構成において非常に限られた数の可及的な構造を有するだけである。
国際公開第95/01907号 欧州特許第0053204号明細書 国際公開第2013/174710号 欧州特許第0846632号明細書 欧州特許第0811562号明細書 国際公開第2012/095247号 国際公開第2005/051797号 国際公開第2004/033303号 国際公開第2012/004169号
そのため、三次元の小包と関連付けられる浸出能力を提供し、現在の状況より便利な手法および/またはより効率的な手法で、販売のために包装され得る浸出小包の構成を提供するための余地が残っている。
第1の態様において、本発明は、飲料前駆体を包含する膨張可能な浸出小包であって、浸出小包は、水の存在していないときに永久的に圧縮した状態にあり、水の存在しているときに膨張した状態へと転換し、浸出小包は、永久的に圧縮した状態にあるとき、少なくとも0.5g/cmの密度を有し、浸出小包は、永久的に圧縮した状態にあるとき、実質的に硬く、少なくとも0.2のビッカース硬度(H)を有する、浸出小包に関する。
このような浸出小包の圧縮した性質は、浸出小包が便利に効率的に包まれ得ることを意味する。これは、より少ない二次包装材料が所与の数の浸出小包を包装するために必要とされるため(例えば、同じ膨張した状態を本質的に有する標準的な浸出小包と比較したとき)、環境の観点から有利である。
第2の態様では、本発明は、本発明の第1の態様による複数の膨張可能な浸出小包を備える包装に関する。
本発明は、飲料前駆体を包含する膨張可能な浸出小包であって、浸出小包は、水の存在していないときに永久的に圧縮した状態にあり、水の存在しているときに膨張した状態へと転換し、浸出小包は、永久的に圧縮した状態にあるとき、少なくとも0.5g/cmの密度を有する、浸出小包に関する。
本明細書で使用されるとき、「永久的に圧縮した状態」という用語は、不定の時間の期間にわたって安定したままとなるように意図されている構成を言っている。それ自体での浸出小包の構成は、永久的に圧縮され、水の存在していないときに膨張した状態に転換しない。別の言い方をすれば、本発明の浸出小包は、その圧縮した構成を維持するために包み紙または同様の二次的な包装に依拠することはない。
本発明の浸出小包は、それらの永久的に圧縮した状態にあるとき、それらの構成材料を優しく引っ張るかまたは取り扱うことだけでは折り畳み解除できない。これは、平坦の構成を達成するために折り畳まれており、水の存在していないときであってもこの手法で扱われるときにより膨張した構成を容易に取る浸出小包と、対称的である。
浸出小包は、永久的に圧縮した状態にあるとき、少なくとも0.5g/cmの密度を有する。好ましくは、永久的に圧縮した状態にあるときの浸出小包の密度は少なくとも0.55g/cmであり、より好ましくは少なくとも0.6g/cmであり、さらにより好ましくは少なくとも0.65g/cmである。好ましくは、永久的に圧縮した状態にあるときの浸出小包の密度は2g/cm未満であり、より好ましくは1.6g/cm未満であり、さらにより好ましくは1.2g/cm未満である。
このようにして、圧縮した浸出小包の密度は、典型的には飲料前駆体のバルク密度より大きい。これは、浸出小包の密度が典型的には飲料前駆体のバルク密度以下となる標準的な(圧縮していない)浸出小包の密度と、対照的である。
飲料前駆体のその乾燥の形態(つまり、浸出されていない形態)においてのバルク密度は、占められた全体積によって除算された飲料前駆体の質量である。このバルク密度は、本明細書では「非圧縮バルク密度」(またはρnormal)と称され、分かっている質量の飲料前駆体をメスシリンダに充填し、シリンダを軽く数回叩き、そして飲料前駆体によって占められた体積を測定することで測定され得る。非圧縮バルク密度(ρnormal)は、標準的な浸出小包(つまり、圧縮していない浸出小包)における飲料前駆体のバルク密度を表している。例えば、乾燥の形態(浸出されていない形態)での葉茶の非圧縮バルク密度(ρnormal)は約0.4g/cmである。
浸出小包が永久的に圧縮した状態にあるとき、浸出小包内に包含された飲料前駆体のバルク密度が同じとならないことは、理解されるものである。実際、飲料前駆体のバルク密度は、浸出小包がこの状態にあるとき、相当により大きくなる。別の言い方をすれば、所与の質量の飲料前駆体は、浸出小包が膨張した状態にあるときに占める体積と比較して、浸出小包が永久的に圧縮した状態にあるときにより小さい体積を占めることになる。圧縮した浸出小包における飲料前駆体のバルク密度は、本明細書では「圧縮バルク密度」(またはρcompressed)と称される。圧縮バルク密度は、圧縮した浸出小包を作るために使用されるときと同じ大きさの圧力を分かっている質量の飲料前駆体に加え、圧力が加えられた後の飲料前駆体の体積を決定することによって決定できる(圧縮バルク密度は、圧力が加えられた後の飲料前駆体の体積によって除算された飲料前駆体の質量である)。
好ましくは、飲料前駆体の圧縮バルク密度(ρcompressed)は飲料前駆体の非圧縮バルク密度(ρnormal)より1.5〜3倍大きく、より好ましくは1.8〜2.6倍大きく、最も好ましくは2〜2.4倍大きい。
本発明の浸出小包は、水の存在しているときに膨張した状態に転換する。浸出小包が膨張した状態を取るためにかかる時間が低温の水においてよりも高温の水において通常はより迅速になるが(すべての他のパラメータは同一)、高温の水と低温の水との両方がこの転換を生じさせる。そのため、膨張可能な浸出小包は、高温の飲料と低温の飲料との両方を準備するのに適している。
本発明の浸出小包は、それらの永久的に圧縮した状態にあるとき、取り扱われるときに変形せず、実質的に硬い構造を好ましくは有する。浸出小包は、水の存在しているときに膨張した状態を取るとき、変形可能となり、好ましくは柔軟な構造を有する(別の言い方をすれば、浸出小包は、永久的に圧縮した状態において好ましくは保有する硬さを失う)。
永久的に圧縮した状態における浸出小包の硬さは、ビッカース硬度(H)に換算して表現できる。ビッカース硬度の数値は塑性変形に対する試料の耐性の尺度である。
ビッカース硬度試験は、試料に圧子で圧痕を付けることから成る押込み試験である。ビッカース硬度試験において使用される圧子の形状は標準化されている(正方形の圧痕を形成する136°の四角錐ダイヤモンド圧子)。圧子は、正確に制御された試験力によって試料へと押し付けられてから除去され、表面に成形された正方形を現した圧痕を試料に残す。圧痕の面積(A)は、押込みが圧痕を形成した圧子と同じ形状を有することを仮定して決定され、式:A=24.5hに従って決定でき、ここで、hは圧痕深さ(mm)である。
ビッカース硬度の数値(H)は、圧痕の表面積によって除算された試験力の関数であり、次の式:H=F/Aを用いて計算でき、ここで、Fは圧子に加えられる力(kgf)であり、Aは結果生じる押込みの表面積(mm)である。
浸出小包は実質的に硬く、少なくとも0.2、好ましくは少なくとも0.25、より好ましくは少なくとも0.3、最も好ましくは少なくとも0.35のビッカース硬度(H)を有する。好ましくは、圧縮した状態における浸出小包のビッカース硬度(H)が1未満であり、より好ましくは0.9未満であり、なおもより好ましくは0.8未満であり、最も好ましくは0.75未満である。
浸出小包が圧縮した状態から高温(例えば、90℃〜100℃の温度)の水の存在しているときでの膨張した状態へと転換するためにかかる時間は、典型的には比較的素早く、通常はせいぜい数秒となる。したがって、膨張可能な浸出小包は、例えば茶またはハーブの浸出といった、高温の水で準備される飲料を抽出するのに特に適している。消費者は、このような飲料をできるだけ迅速かつ便利に準備することを望み、全体での抽出時間は通常6分以下である。したがって、高温の水の存在しているとき、浸出小包は、圧縮した状態から膨張した状態へと、30秒以下、より好ましくは20秒以下、最も好ましくは10秒以下の時間で好ましくは転換する。
膨張可能な浸出小包は、低温の水で準備される飲料(例えば、Lipton(登録商標) Cold Brewティーバッグから抽出されるアイスティー)を抽出するのにも適している。このような飲料についての抽出時間は、典型的には高温の飲料より長く、例えば5分以上であり得る。そのため、圧縮した状態から膨張した状態への浸出小包の素早い転換は、製品の消費者の容認が懸念されるほど重要ではない。低温の水(例えば、15℃〜25℃の温度)の存在しているとき、浸出小包は、圧縮した状態から膨張した状態へと、240秒以下、より好ましくは180秒以下、なおもより好ましくは120秒以下、最も好ましくは90秒以下の時間で好ましくは転換する。
永久的に圧縮した状態から膨張した状態への膨張可能な浸出小包の転換は、「転回」運動をもたらす。理屈に縛られたくないのだが、発明者は、この運動が浸出小包の浸出能力を向上させると考えている。
膨張可能な浸出小包は飲料前駆体を好ましくは包含する。本明細書で使用されるとき、「飲料前駆体」という用語は、飲料を準備するのに適した作り上げられた組成物を言っている。飲料前駆体は、飲料を提供するために水などの水性液体と接触させられ得る(つまり、人の消費に適した実質的に水性の飲むことができる組成物)。この過程は抽出と称される。抽出の間、飲料前駆体は、例えば風味および/または香りの分子といった、特定の溶解可能物質を水性液体へと典型的には放出する。
飲料前駆体は、茶および/またはハーブの植物材料が特に好まれるが、植物材料を好ましくは含む。本明細書で使用されるとき、「茶植物材料」は、チャノキ(つまり、「葉茶」)に由来する乾燥した葉および/または茎の材料を言っている。「ハーブ植物材料」という用語は、ハーブの浸出のための前駆体として一般的に使用される材料を言っている。好ましくは、ハーブ植物材料は、カモミール、シナモン、エルダーフラワ、ジンジャー、ハイビスカス、ジャスミン、ラベンダ、レモングラス、ミント、ルイボス、ローズヒップ、バニラ、およびバーベナから選択される。飲料前駆体は、果物片(例えば、林檎、ブラックカラント、マンゴ、桃、パイナップル、ラズベリー、苺など)および/または他の風味成分(例えば、ベルガモット、柑橘類の皮、合成風味顆粒など)を追加または代替で含んでもよい。飲料前駆体は、最適な抽出のための圧力を要求する植物材料を好ましくは除外する。具体的には、飲料前駆体は、コーヒー(特に、挽いたコーヒー)に由来する植物材料を好ましくは除外する。
より少ない量は正確に取り分けるのが難しいため、飲料前駆体の質量が少なくとも1gであることは、好ましいとされる。より好ましくは、質量は少なくとも1.2gであり、最も好ましくは少なくとも1.4gである。より多い量は保管および/または取り扱うのに不便となるため、飲料前駆体の質量が4g未満であることは、さらに好ましいとされる。より好ましくは、質量は3.5g未満であり、最も好ましくは3g未満である。
膨張可能な浸出小包は、好ましくは、その永久的に圧縮した状態において第1の幾何学的形状を有し、その膨張した状態において第2の幾何学的形状を有する。第2の幾何学的形状が第1の幾何学的形状の膨張したものであることは可能であるが、第1の幾何学的形状と第2の幾何学的形状とは異なることが好ましいとされる。別の言い方をすれば、浸出小包は、永久的に圧縮した状態において特定の幾何学的な形を好ましくは有し、異なる幾何学的な形を取る膨張した状態に転換する。
例えば、浸出小包は、圧縮した状態において本質的に円盤の形とされた円柱の形態を有してもよく(つまり、第1の幾何学的形状は円柱である)、次いで水を付加すると、膨張した状態において本質的に四面体の形態を有するように転換する(つまり、第2の幾何学的形状は四面体である)。
第1の幾何学的形状は、長さ(L)に沿って連結される第1の面と第2の面とを好ましくは有し、長さ(L)に沿っての断面は一定であり、第1の面および第2の面と同じ形である。第1の面と第2の面とは好ましくは互いと平行である。
第1の幾何学的形状が円柱または角柱であることは好ましいとされる。
第1の幾何学的形状が円柱である場合、第1の面と第2の面とは円形または楕円形であり、湾曲した表面によって長さ(L)に沿って連結される。
第1の幾何学的形状が角柱であるとき、第1の面と第2の面とは多角形であり、複数の結合縁によって互いから画定される複数の結合面によって長さ(L)に沿って連結される。結合面は好ましくは正方形または長方形である(つまり、角柱は好ましくは直角柱である)。しかしながら、あまり好ましくない構造において、結合面は平行四辺形であり得ることは、理解されるものである(つまり、角柱は斜角柱であり得る)。
第1の面および第2の面は、任意の単純な多角形を有することができ(つまり、多角形の境界がそれ自体と交差しない形)、そのため多角形は凹状または凸状であり得る。適切な多角形の非限定的な例には、三角形、四角形、五角形、六角形、七角形、八角形、九角形、十角形などがある。
その永久的に圧縮した状態における浸出小包の形状および寸法は、複数のこのような小包がどのように効率的に包装され得るかを決定する。
第1の幾何学的形状は幅(W)を好ましくは有し、幅(W)は長さ(L)以上である。
幅(W)は、長さ(L)に対して垂直である平面における第1の面または第2の面の最も広い寸法である。例えば、円形の断面を伴う円柱については、幅(W)は円形の断面の直径であり、楕円形の断面を伴う円柱については、幅(W)は楕円形の断面の長軸を表す。同様に、正方形の断面を伴う角柱については、幅(W)は正方形の断面の対角線を表す。
永久的に圧縮した状態における円柱または角柱の浸出小包の長さ(L)は、好ましくは2mmより大きく、より好ましくは3mmより大きく、最も好ましくは4mmより大きい。長さ(L)は、好ましくは20mm以下であり、より好ましくは18mm以下であり、最も好ましくは16mm以下である。
永久的に圧縮した状態における円柱または角柱の浸出小包の幅(W)は、好ましくは14mmより大きく、より好ましくは17mmより大きく、最も好ましくは20mmより大きい。幅(W)は、好ましくは45mm以下であり、より好ましくは40mm以下であり、最も好ましくは35mm以下である。
膨張可能な浸出小包は、その膨張した状態において第2の幾何学的形状を好ましくは有する。先に述べたように、この第2の幾何学的形状は、好ましくは第1の幾何学的形状と異なる形である。
第2の幾何学的形状が本質的に平坦である実施形態(例えば、多孔質材料の正方形または円形のシート同士の間に挟まれた浸出可能材料を備える浸出小包)は排除されない。しかしながら、この種類の浸出小包は浸出可能材料の移動を実質的に二次元に制限し、それによってその浸出能力を限定すると考えられるため、このような実施形態はあまり好ましくない。さらに、複数のこの種類の浸出小包を包装することは、それらの本質的に平坦な性質のため、以前から比較的効率的である。
したがって、第2の幾何学的形状が三次元の形であることが好ましいとされる。第2の幾何学的形状に関して具体的な限定はなく、任意の三次元の形とすることができる。しかしながら、第2の幾何学的形状を有する浸出小包が大きな規模で容易に製造できることが望まれる。したがって、第2の幾何学的形状の好ましい例には、四面体、四角錐、半球、球、立方体などの形がある。第2の幾何学的形状が球、半球、四面体、または四角錐であることは特に好ましいとされる。
本発明は、浸出小包が永久的に圧縮した状態にある構成を達成するように、圧縮する従来の浸出小包を想定している。従来の浸出小包の非限定的な例には、特許文献5(Unilever)、特許文献6(Unilever)、または特許文献7(Tetley)に記載されているものなどの球または半球の浸出小包、および、特許文献1(Unilever)、特許文献8(I.M.A. SPA)、または特許文献9(Unilever)に記載されているものなどの四面体の形とされた浸出小包がある。
膨張可能な浸出小包は、好ましくは、その永久的に圧縮した状態において第1の幾何学的形状を有し、その膨張した状態において第2の幾何学的形状を有する。第2の幾何学的形状が第1の幾何学的形状の膨張したものであることは可能であるが、第1の幾何学的形状と第2の幾何学的形状とは異なることが好ましいとされる。別の言い方をすれば、浸出小包は、永久的に圧縮した状態において特定の幾何学的な形を好ましくは有し、異なる幾何学的な形を有する膨張した状態に転換する。
膨張可能な浸出小包は、永久的に圧縮した状態において体積Vを有し、膨張した状態において体積Vを有する。浸出能力に影響を与えることなく各々の圧縮した浸出小包によって占められる包装空間において相当の縮小を達成するために、浸出小包が水を付加されるとその永久的に圧縮した状態からその膨張した状態へと転換するとき、体積における相当の増加が生じる。したがって、Vは好ましくは少なくとも2Vであり、より好ましくは少なくとも2.5Vであり、最も好ましくは少なくとも3Vである。膨張可能な浸出小包は、水を付加されるとその永久的に圧縮した状態からその膨張した状態へと効率的な手法で転換することができるべきである。したがってVは、好ましくは10V以下であり、より好ましくは8V以下であり、最も好ましくは6V以下である。
本発明の膨張可能な浸出小包は任意の適切な材料から作られ得る。不織材料が特に好ましいとされるが、それは、これらの材料が繊維において比較的小さい「記憶能力」を典型的には有し、そのため水を付加されると圧縮した状態から膨張した状態へと容易に転換するためである。不織材料の非限定的な例には、連続フィラメント(例えば、PET、PLA、PP)で作られた不織材料、および、湿式不織材料(例えば、セルロースと、PP、PE、またはPLAなどのポリマとを含むセルロース/ポリマ混合材)がある。
第2の態様では、本発明は、本発明の第1の態様による複数の膨張可能な浸出小包を備える包装に関する。
前述したように、その永久的に圧縮した状態における膨張可能な浸出小包の形状は、複数のこのような小包がどのように効率的に包装され得るかを決定する。しかしながら、本発明の浸出小包は、選択された特定の形状に拘わらず、それらの膨張した状態においてより圧縮した状態において小さい保管空間を要求する。
包装の構成は限定されていない。コストの理由のため、選択される包装は、製造するのが過度に複雑にされないことが好ましいとされる。単純さの観点から、包装は管または箱であることが好ましいとされる。このような包装の解決策のさらなる便益は、包装された製品が消費者の住居において小さい大きさの保管空間だけを要求することである。実際、二次的な包装は、浸出小包が消費者によって便利に持ち運ばれ得るかまたは職場で管理され得るように十分にコンパクトであることが、好ましいとされる。
このような管状の包装の例には、適切に成形された断面を有するボール紙、プラスチック、または金属の管がある。例えば、膨張可能な浸出小包が圧縮した形において三角形の断面を有する場合、三角形の断面を有する中空の管は複数のこのような浸出小包を効率的に包装できる。管状の包装が圧縮した浸出小包の周りに形成され得ることも想定されている。例えば、複数の圧縮した浸出小包が積み重ねで配置され、柔軟な包装材料のシート(例えば、紙またはプラスチック)が積み重ねられた浸出小包の周りに取り巻く様態で巻き付けられることによって、管状の様態で包装され、シートの縁が交わる場所で(つまり、封止が圧縮した浸出小包の長さ(L)と本質的に平行となるように長手方向において)封止され得る。
1つの好ましい実施形態では、包装は管であり、第1の幾何学的形状は円柱である(つまり、膨張可能な浸出小包は、永久的に圧縮した状態において本質的に円盤の形とされた円柱の形態を有する)。
管は膨張可能な浸出小包と同じ断面を有する必要がない。したがって、包装が管であり、第1の幾何学的形状が円柱である実施形態において、管は円形または楕円形の断面を有してもよく、したがって第1の幾何学的形状の断面と一致してもよい。
代替で、管は、第1の幾何学的形状の断面と一致しない断面を有してもよい。このような実施形態における浸出小包と管との間の空間は、箱からの浸出小包の取り出しを容易にすると考えられる(消費者が浸出小包の湾曲した表面を容易に掴むことを可能にすることにより)。このような箱は容易に製造されるため、正方形または長方形の断面を伴う管は特に好ましいとされる。
同様の効果が浸出小包の他の形で達成され得ることは理解されるものである。例えば、第1の幾何学的形状が六角形の角柱である膨張可能な浸出小包が、正方形の断面などを有する管で包装されてもよい。
前述したように、二次的な包装は箱とすることができる。先に記載された管状の構成は、圧縮した浸出小包の積み重ねのための包装の解決策に関する。対照的に、箱が圧縮した浸出小包の層または列を包装するための解決策を提供する(ここでは、各々の層または列が2つ以上の圧縮した浸出小包を備える)。このような浸出小包の第1の幾何学的形状に拘わらず、圧縮した浸出小包をこの様態で包装することが可能である。最大の包装の効率のために、第1の幾何学的形状が埋め尽くす(tessalate)ことは好ましいとされる。しかしながら、これは必須の要件ではなく、埋め尽くさない形も、従来の圧縮していない浸出小包より効率的に包装される。さらに、埋め尽くさない形を有する圧縮した浸出小包の列の間の空間は、消費者による箱からの個々の浸出小包の便利な取り出しを容易にすることができる。
好ましい実施形態では、包装は箱であり、第1の幾何学的形状は正方形または長方形の角柱である(つまり、膨張可能な浸出小包は、永久的に圧縮した状態において正方形または長方形の断面を伴う角柱の形態を有する)。
さらなる好ましい実施形態では、包装は箱であり、第1の幾何学的形状は円柱である(つまり、膨張可能な浸出小包は、永久的に圧縮した状態において本質的に円盤の形の円柱の形態を有する)。このような箱は容易に製造されるため、正方形または長方形の断面を伴う箱は特に好ましいとされる。浸出小包の列と箱との間の空間は、箱からの浸出小包の取り出しを容易にすると考えられる(消費者が浸出小包の湾曲した表面を容易に掴むことを可能にすることにより)。
すでに考察したように、本発明は、浸出小包が永久的に圧縮した状態にある構成を達成するように、圧縮する従来の浸出小包を想定している。これは、(a)浸出小包を膨張した状態において提供するステップと、(b)浸出小包をダイに挿入するステップと、(c)浸出小包を永久的に圧縮した状態へと転換するように圧力を加えるステップとを含む方法によって達成され得る。ステップ(a)において提供される浸出小包は、好ましくは従来の浸出小包であり、任意の知られている方法によって製造され得る。四面体の形とされた浸出小包が特に好ましいとされる。
ステップ(a)において提供される浸出小包はダイへと挿入される。ダイが金属であることは好ましいとされ、例えば、ダイは鋼鉄から都合よく作ることができる。
ステップ(c)において加えられる圧力は、ダイに嵌まるピストンを介して好ましくは加えられる。ピストンが金属であることは好ましいとされ、例えば、ピストンはアルミニウムから都合よく作ることができる。ダイおよびピストンは好ましくは異なる金属から作られる。ステップ(c)において加えられる適切な圧力に影響を与える因子には、ステップ(b)で使用されるダイの断面の面積、浸出小包が作られる材料の種類、および浸出小包の大きさ/重量がある。ステップ(c)において加えられる圧力は、典型的には、より大きな圧縮の度合いが望まれる場合にはより大きくなり、より小さい圧縮の度合いが望まれる場合にはより小さくなる。
浸出小包内に包含される浸出可能材料の量が所与の体積を有することは、理解されるものである(例えば、3gの浸出可能材料によって占められる体積は2gの浸出可能材料によって占められる体積より大きくなる)。大まかな決まりとして、浸出小包内に包含される浸出可能材料がより多くなると、その浸出可能材料によって占められる体積はより大きくなる。このようにして、より多い量の浸出可能材料を備える浸出小包が、より少ない量の浸出可能材料を備える浸出小包より小さい度合いまで典型的には圧縮される。
例を用いて、本発明は以下の図を参照して説明されている。
永久的に圧縮した状態での膨張可能な浸出小包の斜視図である。 膨張した状態での図1aの膨張可能な浸出小包の斜視図である。 抽出の準備ができている容器に配置されている本発明による圧縮した浸出小包の斜視図である。 飲料を準備するように容器に水が加えられた後の図2aの浸出小包の描写である。 複数の圧縮した浸出小包の配置を示す斜視図である。 複数の圧縮した浸出小包を備える包装の一実施形態を示す斜視図である。 複数の圧縮した浸出小包を備える包装の代替の実施形態を示す斜視図である。 本発明による膨張可能な浸出バッグについて、永久的に圧縮した状態での可能な形を示す斜視図である。 本発明による膨張可能な浸出バッグについて、永久的に圧縮した状態での可能な形を示す斜視図である。 本発明による膨張可能な浸出バッグについて、永久的に圧縮した状態での可能な形を示す斜視図である。 本発明による膨張可能な浸出バッグについて、永久的に圧縮した状態での可能な形を示す斜視図である。 半球の膨張した状態での浸出小包の斜視図である。 立方体の膨張した状態での浸出小包の斜視図である。 複数の圧縮した浸出小包を備える箱を示す斜視図である。 複数の圧縮した浸出小包の配置を示す図である。 複数の圧縮した浸出小包の配置を示す図である。 複数の圧縮した浸出小包を備える箱を示す斜視図である。
図1aは、本発明による膨張可能な浸出小包をその永久的に圧縮した状態で示している。圧縮した浸出小包(1)は円柱であり、円形の断面を有している。この構成では、浸出小包は、湾曲した表面(4)によって長さ(L)に沿って連結された円形の第1の面(2)と円形の第2の面(第1の面の反対であり、したがって図1aでは見ることができない)とを有する。長さ(L)に沿っての断面は一定であり、第1の面および第2の面と同じ形(つまり、円形)である。図示した実施形態では、幅(W)は円形の断面の直径である。
図1bは、図1aの浸出小包をその膨張した状態で示している。膨張した浸出小包(5)は三次元の四面体の形を取っている。このようにして、浸出小包は、その圧縮した状態においてと異なる形をその膨張した状態において有する。三次元の膨張した状態は、浸出可能材料(6)に浸出小包(5)内で移動させるための空間を許容し、これは浸出能力を向上させると考えられている。
図2は、その永久的に圧縮した状態からその膨張した状態への本発明による膨張可能な浸出小包の転換を示している。この転換は、従来の浸出小包から浸出を準備するために消費者によって典型的には使用される条件の下で行われる。
図2aは、抽出の開始の前の浸出小包を示している。圧縮された浸出小包(1)は、ある量の高温の水を受け入れるのに適する容器(7)(この場合には、マグカップ)に配置されている。飲料を圧縮した浸出小包から準備するために、消費者は高温の水を容器に加える。浸出小包は、水(8)の存在しているときに膨張した状態に転換する。飲料を従来の浸出小包から準備するために消費者によって使用される水の体積は変化し、ある地理と別の地理とで一定ではない。したがって、好ましくは、浸出小包をその永久的に圧縮した状態からその膨張した状態へと転換させる水の体積がさほど大きくはないが、この体積が典型的にはVより大きいことは理解されるものである(100mlの水で通常は十分である)。図2bは、抽出の間の浸出小包を示している。ここで浸出小包はその膨張した状態(5)にあり、三次元の四面体の形を取っている。
図3に示されているように、本発明の圧縮した浸出小包は都合よく包装され得る。
図3aは、次々に上に積み重ねられた複数の圧縮した浸出小包(1)を示している。浸出小包が圧縮した状態において規則的な形を有するため、この配置は一定の断面(この場合、円形の断面)を伴う構成をもたらす。
図3bは、複数の圧縮した浸出小包(1)を包装する可能な方法を示している。膨張可能な浸出小包の積み重ねが二次的な包装(9)によって一緒になって保たれている。図3bでは、この二次的な包装(9)は管状であり、浸出小包の周りに取り巻く様態で延び、その縁が交わる場所で封止されるシート(例えば、紙またはプラスチックから形成される)の形態を取っている。
図3cは、複数の圧縮した浸出小包(1)を包装する代替の方法を示している。図3cでは、二次的な包装(9)は、正方形の断面を有するボール紙の管である。この箱は正方形の角柱の形態を有する。圧縮した浸出小包は箱の体積全体を満たさないが、包装効率はなおも向上される(つまり、膨張した構成を有する同等の数の従来の浸出小包を収容するように設計された箱は、相当により大きい体積を有する)。
図示されていないが、なおも別の二次的な包装の構成が可能であることは、理解されるものである(例えば、ボール紙またはプラスチックの管など)。
その永久的に圧縮した状態における膨張可能な浸出小包の形は角柱であり得る。図4は、一部の可能な角柱の構造を示している。
図4aでは、圧縮した浸出小包は三角形の角柱の形態を有している。この構成では、浸出小包の第1の面および第2の面は三角形であり、3つの結合縁(12)によって互いから画定されている3つの長方形の結合面(11)によって長さ(L)に沿って連結されている。この実施形態では、幅(W)は三角形の断面の2つの隣接する頂点の間の距離である。
図4bでは、圧縮した浸出小包は正方形の角柱である。この構成では、浸出小包の第1の面および第2の面は正方形であり、4つの結合縁(12)によって互いから画定されている4つの長方形の結合面(11)によって長さ(L)に沿って連結されている。この実施形態では、幅(W)は正方形の断面の対角線である。
図4cおよび図4dは、圧縮した浸出小包についての2つの可能な六角形の角柱構造を示している。両方の例において、浸出小包の第1の面および第2の面は六角形であり、6つの結合縁(12)によって互いから画定されている6つの長方形の結合面(11)によって長さ(L)に沿って連結されている。図4cの圧縮した浸出小包は凸状の六角形の断面を有しており、図4dの圧縮した浸出小包はL字形の凹状の六角形の断面を有している。
その膨張した状態における膨張可能な浸出小包の形は限定されず、任意の幾何学的な形であり得る。図5は、一部の可能な構造を示している。
図5aでは、膨張した浸出小包(5)が三次元の半球形を有しており、図5bでは、浸出小包(5)がその膨張した形態において立方体の形を有している。
その圧縮した状態における膨張可能な浸出小包の形と、その膨張した形における膨張可能な浸出小包の形との間に具体的な関連性がないことは、理解されるものである。具体的には、図1b、図5a、および図5bに示された膨張した形のいずれか1つを有する浸出小包は、図1a、図4a、図4b、図4c、および図4dに示された構造のいずれか1つを有するように圧縮され得る。
その圧縮した状態における浸出小包の形は、消費者が適切な製品を特定するのを助けるコードとして使用できる。例えば、ある範囲の製品が具体的な製造者によってしばしば販売される(緑茶、紅茶、果物浸出、およびハーブ浸出など)。従来、その範囲の各々の一員は同じ形の浸出小包(例えば、四面体)を使用する。各々の種類の製品は個別の包装(例えば、特定の数の浸出小包を包含する箱)で販売され、包装に設けられた情報が具体的な製品の種類を特定する。本発明は、その範囲における各々の製品に、永久的に圧縮した状態において異なる形を持たせることができる(一方で、膨張した状態では共通の形をなおも維持する)。例えば、紅茶を包含する浸出小包は円柱の形態を有することができ、緑茶を包含する浸出小包は六角形の角柱の形態を有することができるなどである。この方法では、圧縮した浸出小包は、それらが販売された包装から取り出されてしまった場合であっても、消費者はその範囲における各々の製品を視覚的に特定することがなおも可能である。
図6は、複数の圧縮した浸出小包を包装する可能な方法を示している。この図では、いくつかの圧縮した浸出小包(1)がボール紙の箱(15)の内部に配置されている。浸出小包(1)の正方形の断面は、浸出小包(1)が埋め尽くし、そのため、箱の中の内部空間の非常に効率的な使用をもたらすことを意味する。
図7は、複数の圧縮した浸出小包の異なる配置を示している。図7aは、次々に上に積み重ねられた、六角形の断面を有する複数の圧縮した浸出小包(1)を示している。圧縮した状態におけるこれらの浸出小包の規則的な形は、浸出小包の積み重ねが一定の断面を有することを意味する。膨張可能な浸出小包の積み重ねは、(例えば、図3bにおいて示されたものと同様の手法で)この配置を維持するように包装され得る。
図7bは、六角形の断面を有する圧縮した浸出小包(1)の代替の配置を示している。この配置では、圧縮した浸出小包は単一の層で配置されている。浸出小包(1)の規則的な六角形の断面は、浸出小包(1)が埋め尽くすことを意味する。膨張可能な浸出小包の層は、(例えば、ボール紙の箱においてそれらを包装することにより)この配置を維持するように包装され得る。
図8は、複数の圧縮した浸出小包を包装する可能な方法を示している。この図では、いくつかの圧縮した浸出小包(1)がボール紙の箱(15)の内部に配置されている。浸出小包(1)の円形の断面は、浸出小包(1)が埋め尽くさないことを意味する。しかしながら、圧縮した浸出小包はなおも非常に効率的に包装されており、一方、圧縮した浸出小包の周りの小さい大きさの空間は、その湾曲した表面を掴むことによって個々の浸出小包を消費者が容易に取り出せるようにしている。
図示されていないが、最終的な包装の配置が複数の層の圧縮した浸出小包を備えてもよいことは、理解されるものである。実際、浸出小包の各層が圧縮した構成において異なる形を有し得ることも想定されている。例えば、第1の層は六角形の断面を有する浸出小包から成り、第2の層は正方形の断面を有する浸出小包から成ってもよい。
実施例
市販されているPG Tipsの四角錐のティーバッグ(バッグ重量2.9g)が提供された。膨張した状態におけるこのティーバッグの形は本質的に四面体であった(縁長さ65mm)。膨張した状態におけるティーバッグの体積(V)は32365mmであった。
ティーバッグは、中空の円柱の形態を有する鋼鉄のダイへと挿入され、円柱のダイの中で滑るアルミニウムのピストンを介して4200kPaの圧力を加え、それによってティーバッグを圧縮することで、永久的に圧縮した状態へと転換された。永久的に圧縮した状態におけるこのティーバッグの形は本質的に円柱であった(円形の断面を伴う)。ティーバッグの圧縮した円柱の構成の幅(W)は32mmで、長さ(L)は5mmであった。永久的に圧縮した状態におけるティーバッグの体積(V)は4021mmであった。永久的に圧縮した状態におけるティーバッグの密度は0.72g/cmになると計算された。
永久的に圧縮したティーバッグのビッカース硬度(H)が決定された。測定は、Bluehill2(商標)ソフトウェア(2.17版)で動作するInstron万能試験機(型式5500R)において実施された。試料がベースプレート上に位置決めされ、圧子が試料表面の近くになるまで手動で下降させられた。予荷重サイクルが、変位および荷重のための自動較正が行われる0.1Nの荷重が測定されるまで、1mm/minの変位で行われた。力(kgf)および変位(mm)が、押込み荷重サイクルおよび荷重解放サイクルの間に測定された。荷重サイクルが、圧子の先端が2.5mmの深さまで試料へと押し込まれるまで2mm/minの変位で行われた。荷重解放サイクルが、荷重がゼロへと戻されるまで2mm/minの変位で行われた。永久的に圧縮したティーバッグは0.46のビッカース硬度Hを有していた。
永久的に圧縮したティーバッグが空のカップに配置され、200mlの高温の水が加えられた。ティーバッグは数秒間のうちにその膨張した形態へと転換した。さらに、この転換は、ティーバックを「転回」させた。この移動は、ティーバッグを掻き混ぜるかまたは攪拌する必要なく、ティーバッグ内に包含された茶葉の素早い抽出を容易にする。
比較のために、圧縮していない市販されているPG Tipsの四角錐のティーバッグ(バッグ重量2.9g)が空のカップに配置され、200mlの高温の水が加えられた。水を加えることで、ティーバックが一時的に平坦にさせられた。さらに、水を加えることが完了するとティーバックは浮遊したが、「転回」せず、抽出の間に実質的に静的であった。運動のないことは、ティーバッグ内に包含された茶葉が素早く抽出しなかったことを意味している。
膨張(または圧縮していない)状態におけるPG Tipsの四角錐のティーバッグ内に包含された葉茶混合物のバルク密度は、0.46g/cmとなるように決定された。圧縮した状態における葉茶混合物のバルク密度は、0.97g/cmになると推定された。これは、圧縮したティーバッグを作るために使用された同じ鋼鉄のダイに分かっている質量の葉茶混合物を配置し、4200kPaの圧力を葉茶混合物に加え、圧力が加えられた後に葉茶の体積を計算することで決定された。圧縮したティーバッグにおける葉茶のバルク密度が、膨張した(圧縮していない)ティーバッグにおける葉茶のバルク密度より相当に大きいことが分かる。
1 圧縮した浸出小包
2 第1の面
4 湾曲した表面
5 膨張した浸出小包、膨張した状態
6 浸出可能材料
7 容器
8 水
9 二次的な包装
11 結合面
12 結合縁
15 ボール紙の箱
L 長さ
W 幅

Claims (15)

  1. 飲料前駆体を包含する膨張可能な浸出小包であって、前記浸出小包は、水の存在していないときに永久的に圧縮した状態にあり、水の存在しているときに膨張した状態へと転換し、前記浸出小包は、前記永久的に圧縮した状態にあるとき、少なくとも0.5g/cmの密度を有し、前記浸出小包は、前記永久的に圧縮した状態にあるとき、実質的に硬く、少なくとも0.2のビッカース硬度(H)を有する、浸出小包。
  2. 前記永久的に圧縮した状態にあるとき、少なくとも0.6g/cmの密度を有する、請求項1に記載の膨張可能な浸出小包。
  3. 前記永久的に圧縮した状態にあるとき、実質的に硬く、少なくとも0.25のビッカース硬度(H)を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の膨張可能な浸出小包。
  4. 前記永久的に圧縮した状態にあるとき、0.3〜0.8のビッカース硬度(H)を有する、請求項5に記載の膨張可能な浸出小包。
  5. 前記飲料前駆体は、非圧縮バルク密度(ρnormal)と圧縮バルク密度(ρcompressed)とを有し、前記飲料前駆体の前記圧縮バルク密度(ρcompressed)は前記飲料前駆体の前記非圧縮バルク密度(ρnormal)より1.5〜3倍大きい、請求項1から4のいずれか一項に記載の膨張可能な浸出小包。
  6. 前記飲料前駆体の前記圧縮バルク密度(ρcompressed)は前記飲料前駆体の前記非圧縮バルク密度(ρnormal)より1.8〜2.6倍大きい、請求項5に記載の膨張可能な浸出小包。
  7. 前記飲料前駆体は葉茶を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の膨張可能な浸出小包。
  8. 前記浸出小包は、前記永久的に圧縮した状態において体積Vを有し、前記膨張した状態において体積Vを有し、Vは2V〜10Vである、請求項1から7のいずれか一項に記載の膨張可能な浸出小包。
  9. 前記浸出小包は、その永久的に圧縮した状態において第1の幾何学的形状を有し、その膨張した状態において第2の幾何学的形状を有し、前記第1の幾何学的形状と前記第2の幾何学的形状とは異なる、請求項1から8のいずれか一項に記載の膨張可能な浸出小包。
  10. 前記第1の幾何学的形状は円柱である、請求項9に記載の膨張可能な浸出小包。
  11. 前記第1の幾何学的形状は角柱である、請求項9に記載の膨張可能な浸出小包。
  12. 前記第2の幾何学的形状は球、半球、四面体、または四角錐である、請求項9から11のいずれか一項に記載の膨張可能な浸出小包。
  13. 前記浸出小包は不織材料から作られる、請求項1から12のいずれか一項に記載の膨張可能な浸出小包。
  14. 請求項1から13のいずれか一項に記載の膨張可能な浸出小包を複数備える包装。
  15. 管または箱である、請求項14に記載の包装。
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