JP2020525426A - 胆汁酸誘導体の調製のための方法及び中間体 - Google Patents

胆汁酸誘導体の調製のための方法及び中間体 Download PDF

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Abstract

本開示は、式I【化1】の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体、若しくはプロドラッグの調製において有用な方法及び新規中間体に関する。

Description

胆汁酸(BA)及びこれらの誘導体は、ファルネソイドX受容体(FXR)及びFXR媒介性疾患及び病態を調節することが示された(Gioiello,et al.,Curr.Top.Med.Chem.14(2014),2159)。このようなケノデオキシコール酸(CDCA)、デオキシコール酸(DCA)、リトコール酸(LCA)などの天然胆汁酸、並びにそれらのタウリン抱合体及びグリシン抱合体は、公知のFXRリガンドである。国際公開第2002/75298号パンフレットに開示されている、半合成胆汁酸類似体である、3α,7α−ジヒドロキシ−6α−エチル−5β−コラン−24−オイック酸(6−エチル−ケノデオキシコール酸(6−ECDCA)、又はオベチコール酸(OCA))は、現在、原発性胆汁性胆管炎(PBC)の治療用にOCALIVA(登録商標)として販売されている、非常に強力なFXRモジュレータである。別の半合成胆汁酸類似体である、3α,7α,11β−トリヒドロキシ−6α−エチル−5β−コラン−24−オイック酸(化合物100)は強力なFXRアゴニストである一方、Gタンパク質結合受容体TGR5(GP−BAR1、M−BAR、GPBAR、又はGPR131)に対しても特異性を示した。
Figure 2020525426
強力で選択的な胆汁酸系FXRアゴニストの同定は、胆汁酸シグナル伝達の生理学的役割及び病理学的意味をさらに探求するだけでなく、胆汁酸類似体による受容体の選択的調節に関連する新規治療機会を促進するための基礎である。より効果的且つ選択的な胆汁酸系FXRアゴニストは、TGR5の活性化に伴う潜在的な副作用(例えば、掻痒、充満胆嚢、及びコレステロール胆石生成)を回避することにより、治療的価値を高める可能性がある(Pellicciari et al., J. Med.Chem.59,2016,9201−9214)。
化合物100及びその類似体の合成方法は、国際公開第2014/184271号パンフレット、及びさらに最近では、国際公開第2017/062763号パンフレットで記載されている。しかし、ステップ数を少なくし、収率を向上させたプロセスを含み、中間体及び最終生成物の高純度化をもたらす、化合物100及びその類似体などの選択的FXRモジュレータをより効率的に調製する方法が引き続き求められている。本願は、この必要性に対処するものである。
本発明は、胆汁酸誘導体の調製方法を提供する。
一態様では、本発明は、式I
Figure 2020525426

[式中、
、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、m、n、及びpは、本明細書で記載されるとおりである]
の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体、若しくはプロドラッグの調製方法に関する。
別の態様では、本開示は、式II:
Figure 2020525426

[式中、
、R、R、R、R、R、R、R10、m、n、及びpは、本明細書で記載されるとおりである]
の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体、若しくはプロドラッグの調製方法に関する。
別の態様では、本開示は、式III:
Figure 2020525426

[式中、
、R、R、R、R、R、R、R10、m、n、及びpは、本明細書で記載されるとおりである]
の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体、若しくはプロドラッグの調製方法に関する。
別段の定めがない限り、本明細書で使用するすべての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術の当業者によって一般的に理解されているものと同じ意味を有する。本明細書中に記載されるものに類似の又は等価の方法及び物質を、本発明の実行又は試験に使用することができるが、好適な方法及び材料が以下に記載される。物質、方法、及び実施例は、単に説明するためのものに過ぎず、限定となることを意図するものではない。矛盾がある場合、定義を含む本明細書が優先されることとなる。本明細書において、文脈上明らかに他の意味に解すべき場合を除き、単数形は複数も含む。本明細書中で言及される全ての刊行物、特許出願、特許、及び他の引用文献は、参照により組み込まれる。本明細書中で引用される引用文献は、特許請求される本発明に対する先行技術であると承認されない。
本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明から明らかとなろう。
定義
本明細書及び特許請求の範囲に使用される一定の用語をここにまとめている。
本明細書で使用する場合、「本開示の化合物」という語句は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、IIIa、IIIb、C2、D5、44、44a、45、及び100のうちのいずれか1つの化合物、又は本明細書に明確に開示されている任意の他の化合物を指す。
「C〜Cアルキル」又は「Alk」又は「アルキル」という用語は、本明細書で使用する場合、1、2、3、4、5又は6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖炭化水素部分を指す。C〜Cアルキル部分の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、及びn−ヘキシルが挙げられるが、これらに限定されない。「C〜Cアルキル」は、1、2、3又は4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖炭化水素部分を指す。
「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含有する、直鎖又は分枝鎖炭化水素部分を指す。炭素−炭素二重結合のトランス異性体及びシス異性体の両方が「アルケニル」という用語に包含される。アルケニル部分の例としては、ビニル、アリル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル及び2−ヘキセニルが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合、「アルキニル」とは、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含有する直鎖又は分枝鎖炭化水素部分を指す。アルキニル部分の例としては、エチニル、2−プロピニル、5−ブタ−1−エン−3−イニル及び3−ヘキシニルが挙げられるが、これらに限定されない。
「アルコキシ」という用語は、酸素原子に共有結合している直鎖又は分枝鎖飽和炭化水素を指す。アルコキシ部分の例としては、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、t−ブトキシ及びペントキシが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合、「ハロゲン」又は「Hal」という用語は、フッ素、臭素、塩素及びヨウ素を指す。
本明細書で使用する場合、「炭素環(carbocycle)」、「炭素環の(carbocyclic)」又は「炭素環(carbocyclic ring)」には、特定数の炭素を有する任意の安定な単環式又は二環式の環が含まれるものとし、そのいずれもが、飽和でも不飽和でも芳香族でもよい。炭素環にはシクロアルキル及びアリールが含まれる。例えば、C〜C炭素環には、3、4、5、6、7又は8個の炭素原子を有する単環式又は二環式の環が含まれるものとする。炭素環の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロブテニル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロへプテニル、シクロヘプチル、シクロへプテニル、アダマンチル、シクロオクチル、シクロオクテニル及びフェニルが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合、「複素環」、「複素環の」又は「複素環基」には、少なくとも1つの環内ヘテロ原子(例えば、N、O又はS)を含有する任意の環構造(飽和、不飽和又は芳香族)が含まれる。複素環にはヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールが含まれる。複素環の例としては、モルホリン、ピロリジン、テトラヒドロチオフェン、ピペリジン、ピペラジン、オキセタン、ピラン、テトラヒドロピラン、アゼチジン及びテトラヒドロフランが挙げられるが、これらに限定されない。複素環基の例としては、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフラニル、テトラヒドロフラン、フラニル、フラザニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリル、1H−インダゾリル、インドレニル、インドリニル、インドリジニル、インドリル、3H−インドリル、イサチノイル、イソベンゾフラニル、イソインダゾリル、イソインドリニル、イソインドリル、イソキノリニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、メチレンジオキシフェニル、モルホリニル、ピリジニル、ピリジル、及びピリミジニルが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合、「シクロアルキル」という用語は、3〜10個の炭素原子(例えば、C〜C)を有する、飽和又は不飽和の、非芳香族炭化水素の、単環系、又は多環系(例えば、縮合環、架橋環又はスピロ環)を指す。シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル及びシクロへプテニルが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用する場合、記載された部分(以下に限定されるものではないが、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、炭素環、複素環、シクロアルキルなどを含む)はいずれも、任意選択的に置換されていてもよい。「任意選択的に置換されている」という用語は、置換されていてもよく、置換されていなくてもよい、指示された部分を指し、置換されている場合は、例えば1つ、2つ又は3つの置換基で、一置換、二置換、又は三置換されている。場合により、置換基はハロゲン又はOHである。
本明細書中で使用する場合、「保護基」という用語は、例えば反応条件下で安定/非反応性である(例えば、反応において使用される薬剤と非反応性)、ヒドロキシル官能基を遮蔽するための適切な部分を指す。当業者は、別の官能基、例えばカルボン酸の代わりに、特定の官能基、例えばヒドロキシル基を保護するために使用される特定の部分を認識するであろう。保護基試薬としては、適切な塩基(例えば、炭酸塩、重炭酸塩、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリンなど)の存在下での、アシル化剤(例えば、無水酢酸、塩化ベンゾイル、ピバロイルクロリドなど)、シリル化剤(例えば、TMS−Cl、TES−Cl、TBDMS−Clなど)、エステル形成試薬(MOM−Cl、MEM−Cl、ジヒドロピラン、エチルビニルエーテル、ハロアルカン、例えば、ヨードメタン、ブロモメタン、ヨードエタン、ブロモエタンなど)、クロロホルメート(メチルクロロホルメート、エチルクロロホルメート、イソブチルクロロホルメート、ベンジルクロロホルメートなど)が挙げられるがこれらに限定されない。あるいは、エステル系溶媒(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、ギ酸エチル、トリフルオロ酢酸メチル、プロピオン酸メチル)を、酸(例えば、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、濃硫酸など)と共に使用して、例えば、C−3の位置で、開示の化合物を選択的にアシル化することができる。
本明細書で使用する場合、「脱離基」又は「LG」という用語は、炭素から解離する傾向がある不安定な官能基を指す(例えば、Cl、Br、I、スルホン化アルコール、例えば、メタンスルホネート、p−トルエンスルホネート、トリフルオロメタンスルホネート、トリフルオロアセテート、スルホリル化(sulforylated)アルコール、リン酸化アルコールなど)。脱離基は、別の官能基によって置換されるか、脱離されるかのいずれかがなされ、例えば、不飽和化合物、例えば、式Bの化合物などを生成することができる。
本明細書中で使用する場合、「薬学的に許容される塩」という用語は、ナトリウム、リチウム若しくはカリウム塩から選択されるアルカリ金属塩、又はカルシウム若しくはマグネシウムから選択されるアルカリ土類金属塩が挙げられるがこれらに限定されない塩基付加塩を指す。塩基付加塩は、アンモニウム、メチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、リジン、アルギニン、N−メチルグルカミン及びコリンが挙げられるがこれらに限定されない無機及び有機アミン塩をさらに含む。一般的な無毒性の塩はまた、2−アセトキシ安息香酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、酢酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、重炭酸、炭酸、クエン酸、エデト酸、エタン二スルホン酸、フマル酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコール酸、グリコリルアルサニル酸、ヘキシルレソルシル酸、ヒドラバム酸(hydrabamic)、臭化水素酸、塩酸、ヒドロヨージド(hydroiodide)、ヒドロキシマレイン酸、ヒドロキシナフトエ酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリルスルホン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ナプシル酸(napsylic)、硝酸、蓚酸、パモ酸、パントテン酸、フェニル酢酸、リン酸、ポリガラクツロン酸、プロピオン酸、サリチル酸、ステアリン酸、スバセチン酸(subacetic)、コハク酸、スルファミン酸、スルファニル酸、硫酸、タンニン酸、酒石酸、及びトルエンスルホン酸から選択される無機酸及び有機酸から誘導されるものが挙げられるが、これらに限定されない。
「溶媒和物」は、本明細書中で使用する場合、化学量論的又は非化学量論的量の何れかの溶媒を含有する式(A)の化合物の溶媒付加形態を指す。いくつかの化合物は、結晶性固相で溶媒分子の固定モル比を捕捉し、したがって溶媒和物を形成する傾向がある。溶媒が水である場合、形成される溶媒和物は水和物であり、溶媒がアルコールである場合、形成される溶媒和物はアルコラートである。水和物は、水の1つ以上の分子と、中で水がそのHOとしての分子状態を保持している物質のうちの1つとの組み合わせによって形成され、このような組合せにより、1種以上の水和物を形成することが可能となる。
「薬学的に許容される担体」という語句は、当該技術分野において認知されており、例えば、薬学的に許容される材料、組成物又はビヒクル、例えば、液体若しくは固体の充填剤、希釈剤、添加剤、溶媒又はカプセル化材料を含み、これらは任意の対象組成物を、1つの器官又は身体の部分から別の器官又は身体の部分へ運搬又は輸送することに関与する。各担体は、対象組成物の他の成分と適合性があり、患者に有害でないという意味で「許容される」。特定の実施形態では、薬学的に許容される担体は非発熱性である。薬学的に許容される担体の役目をすることができる物質のいくつかの例として、(1)糖、例えば、ラクトース、グルコース及びスクロース、(2)デンプン、例えば、トウモロコシデンプン及びジャガイモデンプン、(3)セルロース及びその誘導体、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース及び酢酸セルロース、(4)トラガカント末、(5)麦芽、(6)ゼラチン、(7)タルク、(8)賦形剤、例えば、カカオ脂及び坐剤用ワックス、(9)油、例えば、ラッカセイ油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油及びダイズ油、(10)グリコール、例えばプロピレングリコール、(11)ポリオール、例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニトール及びポリエチレングリコール、(12)エステル、例えば、オレイン酸エチル及びラウリン酸エチル、(13)寒天、(14)緩衝剤、例えば、水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム、(15)アルギン酸、(16)パイロジェン不含水、(17)等張食塩水、(18)リンゲル液、(19)エチルアルコール、(20)リン酸緩衝溶液、並びに(21)医薬配合物に使用される他の無毒性の適合性物質が挙げられる。
本明細書中で使用する場合、「薬学的に許容される賦形剤」という用語は、一般に安全で無毒性で、生物学的にも他の面でも望ましくないものではない医薬組成物を調製することにおいて有用である賦形剤を指し、獣医学での使用並びにヒトの医薬での使用に対して許容される賦形剤を含む。
「医薬組成物」は、式(A)の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する配合物である。一実施形態では、医薬組成物は、バルク又は単位剤形である。単位剤形は、例えば、カプセル剤、IVバッグ、錠剤、エアゾール吸入器の単一ポンプ、又はバイアルを含む種々の形態のいずれかである。組成物の単位用量中の活性成分(例えば、本開示の化合物又はその塩の処方物)の量は有効量であり、関与する特定の処置に従い変動する。当業者にとって当然のことながら、例えば患者の年齢及び病態に応じて、投与量に対して従来的な変更を行うことが必要であり得る。用量は、投与経路にも依存するであろう。経口、経眼、点眼、経肺、経直腸、非経口、経皮、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、及び鼻腔内などを含む種々の経路が企図される。本願の化合物の局所投与又は経皮投与用の剤形としては、粉末剤、スプレー剤、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、液剤、貼付剤及び吸入剤が挙げられる。別の実施形態では、活性化合物は、滅菌条件下で、薬学的に許容される担体と、及び必要な任意の防腐剤、緩衝剤又は噴射剤と混合される。
本明細書で使用する場合、「アミノ酸抱合体」という用語は、本開示の化合物の、任意の好適なアミノ酸との抱合体を指す。タウリン(−NH(CHSOH)、グリシン(−NHCHCOH)、及びサルコシン(−N(CH)CHCOH)が、アミノ酸抱合体の例である。本化合物の好適なアミノ酸抱合体は、胆汁又は腸液の中で完全性が増強されるという付加的な利点を有する。好適なアミノ酸としては、タウリン、グリシン及びサルコシンが挙げられるが、これらに限定されない。本開示の化合物のアミノ酸抱合体は、当該技術分野において公知の方法にしたがって調製することができる。例えば、遊離又は保護胆汁酸又は胆汁酸誘導体は、標準的なペプチドカップリング条件を使用して(例えば、塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)など)、及び特定のカップリング試薬、例えば、N−エトキシカルボニル−2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン(EEDQ)、4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルメチルモルホリニウムクロリド(DMTMM)などの存在下で)、アミノ酸(保護又は非保護)、例えば、グリシン、サルコシン、又はタウリンといったアミノ酸と結合することができる。
本明細書で定義する場合、「代謝産物」という用語は、本明細書に記載の化合物の、グルクロン酸抱合誘導体及び硫酸化誘導体を指し、その中で、1つ以上の、グルクロン酸部分又はサルフェート部分が本開示の化合物に結合している。グルクロン酸部分は化合物のヒドロキシル基(例えば、3−ヒドロキシル、7−ヒドロキシル、11−ヒドロキシル、及び/又はR基のヒドロキシル)とのグリコシド結合によって化合物に結合することができる。化合物の硫酸化誘導体は、ヒドロキシル基(例えば、3−ヒドロキシル、7−ヒドロキシル、11−ヒドロキシル、及び/又はR基のヒドロキシル)の硫酸化によって形成することができる。代謝産物の例として、本明細書に記載の化合物の、3−O−グルクロニド、7−O−グルクロニド、11−O−グルクロニド、3−O−7−O−ジグルクロニド、3−O−11−O−トリグルクロニド、7−O−11−O−トリグルクロニド及び3−O−7−O−11−O−トリグルクロニド、並びに本明細書に記載の化合物の、3−サルフェート、7−サルフェート、11−サルフェート、3,7−ビサルフェート、3,11−ビサルフェート、7,11−ビサルフェート、及び3,7,11−トリサルフェートが挙げられるが、これらに限定されない。多くの薬物分子は、それらの吸収、代謝、及び生物学的利用能に関する洞察を改善するためのツールとして必要な誘導体を得るために、グルクロン酸に結合している。代謝物の分離は困難であることが多く、臨床サンプル中の代謝産物濃度の定量化及びさらなる薬理学的評価のための参照化合物として分析標準が必要である。薬物の代謝産物の研究は、薬物分子の毒性、研究、安全性評価に貢献し得る。いくつかのグルクロニドは、対応する親薬物分子と比較して、同等又はさらにはそれ以上の生物活性を有する。例えば、周知の活性グルクロニドは、モルヒネ6−O−グルクロニドであり、これは、モルヒネよりもさらに鎮痛作用がある(Ritter,Chem.Biol.Interact.129,2000,171−193)。グルクロニドの化学的及び酵素的合成方法は、当該技術分野において周知である。ケーニッヒ・クノール反応は、アルキル及びアリールO−グルクロニド化合物の合成に最も広く適用されている方法の1つである。この反応では、アグリコン(出発アルコール又はフェノール)は、例えば銀塩の存在下で、例えばメチルアセトブロモ−α−D−グルクロン酸メチルと結合する。基質分子(アグリコン)が複数のグルクロン酸抱合部位を有する場合、望ましくないグルクロン酸抱合部位が保護されていない限り、化学合成により、モノグルクロニド及びポリグルクロニドの混合物が得られ得る。この反応により、触媒、溶媒、アグリコン、及び使用される出発物質の比率に応じて、様々な収率でグルクロニドが得られる。グルクロニドの合成には、フロー方法を含む他の方法が使用されており(Mostarda,et al.Org.Biomol.Chem.12(2014)9592−9600);反応間の主な違いは、グリコシルドナーにある(Stachulski,et al.,J.Med.Chem.49(2006)6931−6945;Kaspersen,et al.,Xenobiotica 17(1987)1451−1471 (methods of chemical synthesis of sulfate and glucuronide conjugates.);Stachulski,et al.,Nat.Prod.Rep.15,1998,173−186)。
「プロドラッグ」という用語は、本明細書で使用する場合、投与後、薬理学的に活性な薬物に代謝される(すなわち、体内で変換される)胆汁酸誘導体又は化合物を指す。不活性プロドラッグは、体内で活性形態に代謝される薬理学的に不活性な薬物である。薬物を直接投与する代わりに、対応するプロドラッグを使用して、代わりに、薬物の吸収、分布、代謝、及び排泄(ADME)の方法を改善することができる。プロドラッグは、薬物自体が胃腸管から十分に吸収されない場合に、生物学的利用能を改善するように設計されることが多い。プロドラッグを使用して、意図した標的ではない細胞又はプロセスと薬物が選択的に相互作用する方法を改善することができる。これにより、重篤な意図しない望ましくない副作用を伴う処置で特に重要な、薬物の有害な又は意図しない効果を減らすことができる。
「処置すること」という用語は、本明細書で使用する場合、疾患状態又は病態を、緩和する、和らげる、軽減する、排除する、調節する、又は改善する、すなわち疾患状態又は病態の退行を引き起こすことを指す。
「予防すること」という用語は、本明細書で使用する場合、特に患者又は対象が疾患状態又は病態になりやすい、又はそれになるリスクがある場合に、患者又は対象に疾患状態又は病態が発生するのを完全に又はほぼ完全に止めることを指す。予防することはまた、例えば疾患状態又は病態が既に存在し得る場合、疾患状態又は病態の発症を阻害すること、すなわち疾患状態又は病態の発症を抑止すること、及び疾患状態又は病態を緩和又は改善すること、すなわち疾患状態又は病態の退行を引き起こすことも含み得る。
「〜のリスクを減少させること」という語句は、本明細書で使用する場合、中枢神経系疾患、炎症性疾患及び/又は代謝性疾患が患者に発生する見込み又は可能性を、特に対象にそのような発生が起こりやすい場合に、下げることを指す。
「併用療法」(又は「同時療法」)は、本開示の化合物及び少なくとも1つの第2の薬剤の、これらの治療剤(すなわち本開示の化合物及び少なくとも1つの第2の薬剤)の相互作用から有益な効果を提供することが意図される特定の治療レジメンの一部としての投与を指す。併用の有益な効果としては、治療剤の併用から生じる薬物動態学的又は薬力学的な共同作用が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの治療剤の併用投与は、典型的には、規定時間(通常、選択された併用に依存して、分、時間、日又は週)をかけて行われる。「併用療法」は、別個の単剤療法レジメンの一部としての、これらの治療剤のうち2種以上の投与により、偶発的及び恣意的に本願の併用になるものを包含するように意図されていてもよいが、一般にはそうではない。「併用療法」は、これらの治療剤の逐次投与、すなわち各治療剤が異なる時間に投与されるもの、並びにこれらの治療剤、又は治療剤のうち少なくとも2つの、実質的な同時投与を包含するものとする。実質的な同時投与は、例えば、固定比の各治療剤を有する単一カプセルを、又は各治療剤の単一カプセルを複数種で、対象に投与することによって行うことができる。各治療剤の逐次投与又は実質的な同時投与は、経口経路、静脈内経路、筋肉内経路、及び粘膜組織を通す直接吸収を含むが、これらに限定されない任意の適切な経路によって行うことができる。治療剤は、同じ経路によるか又は異なる経路により投与され得る。例えば、選択された併用の第1の治療剤は静脈内注射で投与され、併用の他方の治療剤は経口で投与されてもよい。あるいは、例えば、すべての治療剤が経口で投与されてもよく、すべての治療剤が静脈内注射で投与されてもよい。治療剤が投与される順番は厳密に重要なものではない。
「併用療法」はまた、上記の治療剤を、他の生物学的に活性な成分と、及び非薬物療法(例えば、手術又は機械的治療)とさらに併用して投与することも包含する。併用療法が非薬物治療を更に含む場合、その非薬物治療は、治療剤と非薬物治療との併用の共同作用からの有益な効果が得られる限り、任意の好適な時間に行うことができる。例えば、適切と思われる場合には、非薬物治療が治療剤の投与から一時的に、おそらくは数日又は数週間でさえ除外された場合でもなお有益な効果が得られる。本明細書で使用する場合、「併用療法」は、本出願の化合物が、別の治療薬と共に投与することができることを意味する。「と共に」は、同一の対象への別の治療薬の投与に加えた、本明細書に記載の本出願の化合物の投与など、別の治療モダリティに加えた、1つの治療モダリティの投与を指す。そのため、「と共に」は、対象に第二の治療モダリティを送達する前、送達する間、又は送達した後における、1つの治療モダリティの投与を指す。
本開示の化合物又は化合物の併用の「有効量」とは、1種以上の化合物の量(数量又は濃度)のことである。一実施形態では、治療有効量の化合物が処置を必要とする対象に投与されると、即時に又は化合物が1回以上投与された後に、疾患から生じる症状が改善される。対象に投与されることになる化合物の量は、特定の障害、投与方式、併用投与される化合物がある場合はその化合物、並びに対象の特徴、例えば、総体的な健康状態、他の疾患、年齢、性別、遺伝子型、体重及び薬物耐性に依存することになる。当業者は、これら及び他の因子に依って適切な投与量を決定することができるであろう。
「予防的有効量」という用語は、疾患のリスクを予防する又は減少させるために投与される本開示の化合物又は化合物の併用の量(数量又は濃度)、換言すると、防止効果又は予防効果をもたらすために必要な量を意味する。対象に投与されることになる本化合物の量は、特定の障害、投与方式、併用投与される化合物がある場合はその化合物、並びに対象の特徴、例えば、総体的な健康状態、他の疾患、年齢、性別、遺伝子型、体重及び薬物耐性に依存することになる。当業者は、これら及び他の因子に依って適切な投与量を決定することができるであろう。
「対象」には、哺乳動物(例えばヒト)、伴侶動物(例えば、イヌ、ネコ及びトリなど)、家畜(例えば、ウシ、ヒツジ、ブタ及びウマなど)、及び実験動物(例えば、ラット、マウス及びモルモットなど)が含まれる。通常、対象はヒトである。
本明細書で使用する場合、ファルネソイドX受容体又はFXRは、すべての哺乳動物の形態でのこの受容体を指し、例えば、選択的スプライシングアイソフォーム及び天然のアイソフォームを含む(例えば、Huber et al.,Gene 290:35−43(2002)を参照)。代表的なFXR種には、以下に限定されるものではないが、ラットFXR(GenBank受託番号NM 021745)、マウスFXR(GenBank受託番号NM 009108)及びヒトFXR(GenBank受託番号NM 005123)が含まれる。
量、時間の長さなど測定可能な値に言及する場合に本明細書で使用される用語「約」は、開示される方法を実施するために、又は開示される化合物を製造し、且つ使用するめに、並びに請求される方法において、そのような変動が適切であるように、指定される値から±20%又は±10%、いくつかの実施形態では±5%、いくつかの実施形態では±1%、及びいくつかの実施形態では±0.1%の変動を包含することを意味する。
本発明の方法
一態様では、本開示は、式I:
Figure 2020525426

[式中、
は、OH、アルコキシ、又はオキソであり;
及びRは、各々独立して、H、OH、OSOH、OCOCH、OPO、ハロゲン、若しくは1つ以上のハロゲン若しくはOHで任意選択的に置換されているアルキルであり、又はR及びRは、それらが結合している炭素原子と共にカルボニルを形成し;
は、H、ハロゲン、1つ以上のハロゲン若しくはOHで任意選択的に置換されているアルキル、アルケニル、又はアルキニルであり;
及びRは、各々独立して、H、OH、OSOH、OCOCH、OPO、ハロゲン、若しくは1つ以上のハロゲン若しくはOHで任意選択的に置換されているアルキルであり、又はR及びRは、それらが結合している炭素原子と共にカルボニルを形成し;
は、OH、OSOH、SOH、OSONH、SONH、OPO、PO、COH、C(O)NHOH、NH(CHSOH、NHCHCOH、テトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−チアジアゾリル、オキサゾリジン−ジオニル、チアゾリジン−ジオニル、3−ヒドロキシイソオキサゾリル、3−ヒドロキシイソチアゾリル、ピリミジン、3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル、又は2,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニルであり;
、R、及びR10は、各々独立して、H、OH、ハロゲン、若しくは1つ以上のハロゲン若しくはOHで任意選択的に置換されているアルキルであり、又はR及びRは、それらが結合している炭素原子と共に、3〜6員の炭素環、若しくはN、O、及びSから選択される1つ若しくは2つのヘテロ原子を含む3〜6員の複素環を形成し、又はR及びR10は、それらが結合している炭素原子と共に、3〜6員の炭素環、若しくはN、O、及びSから選択される1つ若しくは2つのヘテロ原子を含む3〜6員の複素環を形成し;
mは、0、1、又は2であり;
nは、0又は1であり;
pは、0又は1である]
の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、アミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体、若しくはプロドラッグの調製方法であって、
スキームAで示されるステップ1〜8を含む方法に関する。
Figure 2020525426

[式中、Xは、
Figure 2020525426

であり、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、上記に記載のとおりであり、各々が、必要であれば、R11又は別の好適な保護基によって保護されていてもよい]
スキームAによれば、式Iの化合物の調製方法は、
1)任意選択的に式I−1の化合物を保護して、式I−2の化合物を得るステップ;
2)式I−1又はI−2の化合物を適切な活性化剤で処理して、式I−3[式中、LGは脱離基である]の化合物を得るステップ;
3)式I−3の化合物を塩基で処理して、式I−4の化合物を調製するステップ;
4)式I−4の化合物をハロゲン化(例えば、臭素化)試薬と反応させて、式I−5の化合物を得るステップ;
5)式I−5の化合物を酸化剤と反応させて、式I−6の化合物を調製するステップ;
6)式I−6の化合物を還元剤と反応させて、式I−7の化合物を調製するステップ(還元性脱ハロゲン化又は脱臭素化);
7)任意選択的に式I−7の化合物を脱保護して、式I−8の化合物を得るステップ;及び
8)式I−7又はI−8の化合物を還元剤と反応させて、式I−9又はIの化合物を得るステップを含む。
本開示のいくつかの実施形態は、式I:
Figure 2020525426

[式中、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、m、n、及びpは、本明細書で記載されるとおりであり、Rは、OH、OSOH、SOH、OSONH、SONH、OPO、PO、COH、C(O)NHOH、NH(CHSOH、NHCHCOH、又は任意選択的に置換されたテトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−チアジアゾリル、オキサゾリジン−ジオニル、チアゾリジン−ジオニル、3−ヒドロキシイソオキサゾリル、3−ヒドロキシイソチアゾリル、ピリミジン、3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル、若しくは2,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニルである]
の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体、若しくはプロドラッグの調製方法であって、スキームA−Iで示されるステップ1〜8を含む方法に関する。
Figure 2020525426

[式中、Xは、
Figure 2020525426

であり;R、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、上記で記載したとおりであり、各−OHは、−OR11(式中、R11は、H又は任意の好適な保護基であり;Halは、ハロゲン(例えば、Br、I、又は本明細書に記載のとおりである)であり、LGは、好適な脱離基である]
スキームA−Iによれば、式Iの化合物の調製方法は、
1)任意選択的に式I−1の化合物を保護して、式I−2の化合物を得るステップ;
2)式I−1又はI−2の化合物を適切な活性化剤で処理して、式I−3[式中、LGは脱離基である]の化合物を得るステップ;
3)式I−3の化合物を塩基で処理して、式I−4の化合物を調製するステップ;
4)式I−4の化合物をハロゲン化(例えば、臭素化又はヨウ素化)試薬と反応させて、式I−5aの化合物を得るステップ;
5)式I−5aの化合物を酸化剤と反応させて、式I−6aの化合物を調製するステップ;
6)式I−6aの化合物を還元剤と反応させて、式I−7の化合物を調製するステップ(還元性脱ハロゲン化、例えば脱臭素化又は脱ヨウ素化);
7)任意選択的に式I−7の化合物を脱保護して、式I−8の化合物を得るステップ;及び
8)式I−7又はI−8の化合物を還元剤と反応させて、式I−9又はIの化合物を得るステップを含む。実施形態のうち1つでは、Xは、
Figure 2020525426

[式中、R、R、及びR10は、本明細書で記載されるとおりである]である。特定の実施形態では、Halは、ヨウ素である。いくつかの実施形態では、Halは、臭素である。
いくつかの実施形態では、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくはアミノ酸抱合体は同位体標識されている(又は放射標識されている)。本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体に組み入れることができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、フッ素の同位体、例えばH、H、11C、13C、14C、及び18Fなどが挙げられる。いくつかの実施形態では、開示の化合物は、重水素化され、すなわちHを取り込み、トリチウム化され、すなわちHを取り込み、及び炭素14、すなわち14Cで放射線標識される。本開示の同位体標識化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体は、一般に、容易に入手可能な同位体標識試薬を非同位体標識試薬の代わりに用いて、本発明のスキーム及び/又は実施例に開示されている手順を実行することによって調製することができる。
特定の実施形態では、本開示は、式I又はI−9[式中、Rは、α−ヒドロキシである]の化合物、式I−9a:
Figure 2020525426

[式中、R〜R10は、本明細書で記載されたとおりである]
の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体、若しくはプロドラッグの調製方法に関する。
いくつかの実施形態では、国際公開第2017/062763号パンフレット、米国特許出願公開第20160130297号明細書、同第20160145295号明細書、同第20160145296号明細書、同第20160185815号明細書、同第20160229886号明細書、同第20160289262号明細書、及び国際公開第2018/081285号パンフレットで記載された合成手順を用いて、又は当該技術分野で公知の他の手順を用いて、式I又はI−9又はI−9a[Rは、OSOH、SOH、OSONH、SONH、OPO、PO、COH、C(O)NHOH、テトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−チアジアゾリル、オキサゾリジンジオニル、チアゾリジンジオニル、3−ヒドロキシイソオキサゾリル、3−ヒドロキシイソチアゾリル、ピリミジン、3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル、又は2,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニルであり、そのすべてが任意選択的にさらに置換されていてもよい]の化合物を、調製(pepsred)することができる。本開示の方法は、以下の側鎖:
Figure 2020525426

[式中、Zは、任意の同じか又は異なる適切な置換基、Y−へテロ原子(例えば、O、N、又はS)であり、HCは、任意の適切な複素環(例えば、芳香族又は非芳香族4〜6−員環)であり、これは、例えば、以下の基
Figure 2020525426

が挙げることができるがこれらに限定されない]を有する化合物を含むがこれらに限定されない様々な側鎖類似体にさらに詳述することができる中間体の効率的な合成を提供する。
実施形態のうち1つでは、スキームA−Iにおいて、ステップ1)は、式I−1の化合物を保護して、式I−2[R11は、保護基である]の化合物を得ることであり、
Figure 2020525426

ステップ2)は、式I−1又はI−2の化合物を適切な活性化剤で処理して式I−3[式中、LGは、脱離基である]の化合物を得て、これを短縮プロセス(2ステップ、ワンポット手順)により中間体を単離させることなく、ワンポットで連続して実施することができる。
特定の実施形態では、本開示は、式I:
Figure 2020525426

[式中、
は、OH、アルコキシ、又はオキソであり;
及びRは、各々独立して、H、OH、OSOH、OCOCH、OPO、ハロゲン、若しくは1つ以上のハロゲン若しくはOHで任意選択的に置換されているアルキルであり、又はR及びRは、それらが結合している炭素原子と共にカルボニルを形成し;
は、H、ハロゲン、1つ以上のハロゲン若しくはOHで任意選択的に置換されているアルキル、アルケニル、又はアルキニルであり;
及びRは、各々独立して、H、OH、OSOH、OCOCH、OPO、ハロゲン、若しくは1つ以上のハロゲン若しくはOHで任意選択的に置換されているアルキルであり、又はR及びRは、それらが結合している炭素原子と共にカルボニルを形成し;
は、OH、OSOH、SOH、OSONH、SONH、OPO、PO、COH、C(O)NHOH、NH(CHSOH、NHCHCOH、又は任意選択的に置換されたテトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−チアジアゾリル、オキサゾリジン−ジオニル、チアゾリジン−ジオニル、3−ヒドロキシイソオキサゾリル、3−ヒドロキシイソチアゾリル、ピリミジン、3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル、若しくは2,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニルであり;
、R、及びR10は、各々独立して、H、OH、ハロゲン、若しくは1つ以上のハロゲン若しくはOHで任意選択的に置換されているアルキルであり、又はR及びRは、それらが結合している炭素原子と共に、3〜6員の炭素環、若しくはN、O、及びSから選択される1つ若しくは2つのヘテロ原子を含む3〜6員の複素環を形成し、又はR及びR10は、それらが結合している炭素原子と共に、3〜6員の炭素環、若しくはN、O、及びSから選択される1つ若しくは2つのヘテロ原子を含む3〜6員の複素環を形成し;
mは、0、1、又は2であり;
nは、0又は1であり;
pは、0又は1である]
の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、アミノ酸若しくはサルフェート、若しくはグルクロニド抱合体、若しくはプロドラッグの調製方法であって、
1)任意選択的に式I−1の化合物を保護して、式I−2の化合物を得るステップ;
2)式I−1又はI−2の化合物を適切な活性化剤で処理して、式I−3[式中、LGは脱離基である]の化合物を得るステップ;
3)式I−3の化合物を塩基で処理して、式I−4の化合物を調製するステップ;
4)式I−4の化合物をハロゲン化(例えば、臭素化又はヨウ素化)試薬と反応させて、式I−5aの化合物を得るステップ;
5)式I−5aの化合物を酸化剤と反応させて、式I−6aの化合物を調製するステップ;
6)式I−6aの化合物を還元剤と反応させて、式I−7の化合物を調製するステップ(還元性脱ハロゲン化又は脱臭素化又は脱ヨウ素化);
7)任意選択的に式I−7の化合物を脱保護して、式I−8の化合物を得るステップ;及び
8)式I−7又はI−8の化合物を還元剤と反応させて、式Iの化合物を得るステップを含む方法に関する。
特定の実施形態では、式Iの化合物は式I−9
Figure 2020525426

[式中、Rは、OHであり、R、R、R、R、R、R、R、R、及びR10は、上記で記載されるとおりである]の化合物である。
実施形態のうちの1つでは、式I又はI−9の化合物の調製方法は、スキームA1で示される式I−5(例えば、I−5b)の化合物からの代替のステップを含む。
Figure 2020525426
スキームA1によれば、式I−5(例えば、I−5b)の化合物から出発する式I又はI−9の化合物の調製方法は:
1)式I−5bの化合物を還元剤と反応させて、式I−5cの化合物を調製するステップ(ステップ5b;還元性脱ハロゲン化(例えば脱臭素化、脱ヨウ素化など));
2)式I−5cの化合物を還元剤と反応させて、式I−5dの化合物を得るステップ(ステップ6b;C3の保護基の存在下でのケトン還元);
3)式I−5dの化合物を脱保護して、式I又はI−9の化合物を得るステップ(ステップ7b)
を含む。
いくつかの実施形態では、ステップ6b、すなわちC7ケトンの他の還元は、C3の保護基の存在下で、例えば、ホウ水素化物還元又は接触水素化によって行われる。
いくつかの実施形態では、ステップ7bである、X(例えば、Rは、メチルエステルである)の脱保護及びC3の保護基R11の除去は、選択的に行われ、段階的に行われてもよいか、又は同時に行われてもよい。実施形態のうち1つでは、C3ヒドロキシは、例えば、アルキルオキシカルボニルとして保護することができ、次いで側鎖X保護基(例えば、Rは、メチルエステルである)及びC3ヒドロキシ保護基の両方は、塩基性条件下で同時に除去することができる。他の実施形態では、C3ヒドロキシは、例えば、ピボレートとして保護することができ、次いで側鎖X保護基(例えば、Rはメチルエステルである)を、C3ヒドロキシ保護基を元の状態のままに保ちながら最初に除去することができる。段階的な脱保護により、化合物I又はI−9(例えば、100)の最後から2番目の中間体を単離することが可能になり、それにより、中間体(例えば、式I−5dの化合物)及び最終生成物(例えば、式I又はI−9の化合物)の精製(例えば、結晶化)の代替的機会を提供する。
いくつかの実施形態では、上記の脱保護ステップがケトン還元ステップの前に行われてもよいように、ステップ6b及び7bの順序を逆にすることができる。
実施形態のうち1つでは、式I−7aの化合物は、化合物I−4(例えば、式中、R及びRはカルボニルを形成する)から調製することができる。特定の実施形態では、式I−7aの化合物は、短縮手順により、化合物I−4(例えば、式中、R及びRはカルボニルを形成する)から調製することができる。いくつかの実施形態では、式I又はI−9の化合物の調製方法は、スキームA2で示される式I−7(例えば、I−7a)の化合物からの代替のステップを含む。
Figure 2020525426
スキームA2によれば、式I−7aの化合物から出発する式I又はI−9の化合物の代替の調製方法は:
1)式I−7aの化合物を還元剤と反応させて、式I−8aの化合物を得るステップ(ステップ6c);
2)式I−8aの化合物を脱保護して、式I又はI−9の化合物を得るステップ(ステップ7c)
を含む。
本開示の合成プロセスは多種多様な官能基を許容することができ、そのため、種々の置換された出発物質を使用することができる。本プロセスでは、一般に、全体のプロセスの最後又は最後に近いところで所望の最終化合物が得られるが、場合によっては、その化合物を、その薬学的に許容される塩、エステル、プロドラッグ、又はアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体にさらに変換することが望ましい場合がある。
実施形態のうち1つでは、式I−1の化合物は、式A’
Figure 2020525426

の化合物である。
実施形態のうち1つでは、式I−1の化合物は、化合物A
Figure 2020525426

である。
実施形態のうち1つでは、式I−1の化合物は、化合物A”
Figure 2020525426

である。
実施形態のうち1つでは、式I−1の化合物は、化合物A1
Figure 2020525426

である。
実施形態のうち1つでは、式I−1の化合物は、化合物1
Figure 2020525426

である。
実施形態のうち1つでは、本開示は、スキーム1で示される式C2の化合物の作製プロセスに関する。
Figure 2020525426

[式中、R11は保護基であり、Xは、
Figure 2020525426

であり、R、R、R、及びR10は、R11又は別の保護基によって保護されていてもよい]
いくつかの実施形態では、ステップ1)は、C3ヒドロキシ及びRを好適なR11保護基で同時保護し、式A1の化合物を得ることを含む(例えば、Rは、末端メチルエステルとして保護することができ、C3アセトキシ基として保護される)。
スキーム1によれば、式C2の化合物の調製プロセスは
1)式Aの化合物を保護して、式A1の化合物を得るステップ;
2)式A1の化合物を適切な活性化剤で処理して、式A2[式中、LGは脱離基である]の化合物を得るステップ;
3)式A2の化合物を塩基で処理して、式Bの化合物を調製するステップ;
4)式Bの化合物を臭素化試薬と反応させて、式B1の化合物を得るステップ;
5)式B1の化合物を酸化剤と反応させて、式B2の化合物を調製するステップ;
6)式B2の化合物を還元剤と反応させて、式Cの化合物を調製するステップ(還元性脱ハロゲン化又は脱臭素化);
7)式Cの化合物を脱保護して、式C1の化合物を得るステップ;及び
8)式C1の化合物を還元剤と反応させて、式C2の化合物を得るステップを含む。
実施形態のうち1つでは、化合物Aは、化合物A’’’である。
特定の実施形態では、本開示は、スキーム1Aで示される式C2の化合物の作製プロセスに関する。
Figure 2020525426

[式中、R11は保護基であり、Xは、
Figure 2020525426

であり、R、R、R、R10、及びR11は、本明細書に記載のとおりである]
スキーム1Aによれば、式C2の化合物の調製プロセスは
1)式Aの化合物を保護して、式A1の化合物を得るステップ;
2)式A1の化合物を適切な活性化剤で処理して、式A2[式中、LGは脱離基である]の化合物を得るステップ;
3)式A2の化合物を塩基で処理して、式Bの化合物を調製するステップ;
4)式Bの化合物をハロゲン化(例えば、臭素化又はヨウ素化)試薬と反応させて、式B1aの化合物を得るステップ;
5)式B1aの化合物を酸化剤と反応させて、式B2aの化合物を調製するステップ;
6)式B2aの化合物を還元剤と反応させて、式Cの化合物を調製するステップ(還元性脱ハロゲン化、例えば脱臭素化又は脱ヨウ素化);
7)式Cの化合物を脱保護して、式C1の化合物を得るステップ;及び
8)式C1の化合物を還元剤と反応させて、式C2の化合物を得るステップを含む。
いくつかの実施形態では、Xは、
Figure 2020525426

[式中、R、R、及びR10は、本明細書で記載されるとおりである]である。特定の実施形態では、式Aの化合物は、式A’’’の化合物である。
いくつかの実施形態では、本開示は、スキーム1A−1で示される式A2の化合物の作製プロセスであって、以下:
1)式Aの化合物を保護して、式A1の化合物を得るステップ;及び
2)式A1の化合物を適切な活性化剤で処理して、式A2[式中、LGは脱離基である]の化合物を得るステップで構成される。
これらの2つのステップは、式A1の中間化合物をワークアップ又は単離させることなく、連続して実施することができ(すなわち、短縮、又は2ステップ、ワンポット手順)、それにより、製造操作の全体的な効率を改善する。
Figure 2020525426
いくつかの実施形態では、Xは、
Figure 2020525426

[式中、R、R、及びR10は、本明細書で記載されるとおりである]である。特定の実施形態では、式Aの化合物は、式A’’’の化合物である。
いくつかの実施形態では、公知の合成手順を用いて、式I−9又はC2の化合物は、式I[式中、Rは、OSOH、SOH、OSONH、SONH、OPO、PO、C(O)NHOH、テトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−チアジアゾリル、オキサゾリジンジオニル、チアゾリジンジオニル、3−ヒドロキシイソオキサゾリル、3−ヒドロキシイソチアゾリル、又は2,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニルであり、Rは、アルコキシ又はオキソである]の化合物にさらに変換される。
いくつかの実施形態では、国際公開第2017/062763号パンフレット、米国特許出願公開第20160130297号明細書、同第20160145295号明細書、同第20160145296号明細書、同第20160185815号明細書、同第20160229886号明細書、同第20160289262号明細書、及び国際公開第2018/081285号明細書で記載された合成手順を用いて、又は当該技術分野で公知の他の手順を用いて、式I−9又はC2の化合物は、式I[式中、Rは、OSOH、SOH、OSONH、SONH、OPO、PO、COH、C(O)NHOH、テトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−チアジアゾリル、オキサゾリジンジオニル、チアゾリジンジオニル、3−ヒドロキシイソオキサゾリル、3−ヒドロキシイソチアゾリル、ピリミジン、3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル、又は2,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニルであり、そのすべてが任意選択的にさらに置換されていてもよく、Rは、アルコキシ又はオキソである]の化合物にさらに変換される。
例えば、化合物[Rは、テトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−チアジアゾリル、オキサゾリジンジオニル、チアゾリジンジオニル、3−ヒドロキシイソオキサゾリル、3−ヒドロキシイソチアゾリル、又は2,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニルである]は、必要とされるR含有ボロン酸:
Figure 2020525426

とカップリングすることにより、対応するカルボン酸から調製することができる。
いくつかの実施形態では、R11保護基は、C(O)C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシカルボニル、任意選択的に置換されたアリールオキシカルボニル、ベンゾイル、ベンジル、ピバロイル、テトラヒドロピラニルエーテル、テトラヒドロフラニル、2−メトキシエトキシメチルエーテル、メトキシメチルエーテル、エトキシエチルエーテル、p−メトキシベンジルエーテル、メチルチオメチルエーテル、トリフェニルメチル、ジメトキシトリチル、メトキシトリチル及びシリルエーテルから選択される。一実施形態では、シリルエーテルは、トリメチルシリルエーテル、トリエチルシリルエーテル、トリイソプロピルシリルエーテル、tert−ブチルジメチルシリルエーテル、及びtert−ブチルジフェニルシリルエーテルから選択される。一実施形態では、R11保護基はベンゾイル又はアセチルである。一実施形態では、R11保護基はC(O)C〜Cアルキルである。一実施形態では、R11保護基はアセチルである。いくつかの実施形態では、R11はHである。
式Iの化合物は、約40〜約60%の全体収率で6〜9ステップで調製することができる。実施形態のうち1つでは、式I、I−9、又はC2の化合物の全体収率は、約50%である。スキームA又はスキームA−Iのプロセスに対する様々な変更は、スキーム1−13に開示されている。態様のいくつかでは、本開示は、1つのステップで式A1の化合物から式Bの化合物を調製する方法であって、スキーム2で示されるステップを含む方法に関する。
Figure 2020525426

[式中、R、R11、及びXは、本明細書で記載されるとおりである]
いくつかの実施形態では、スキーム2のステップは、例えば、スキーム2aで示されるような、C7−保護化合物上で実施される。
Figure 2020525426
いくつかの実施形態では、式A1の化合物は、塩基(例えば、ピリジン、ルチジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、LiBr、LiCO、AcOK、トリメチルピリジンなど)の存在下で、脱水化試薬(例えば、オキシ塩化リン(POCl)、PCl、P、バージェス試薬、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、2−クロロ−1,3−ジメチルジメチルイミダゾリニウムクロリド(DMC)、HPOなど)で処理され、式Bの化合物を得る。いくつかの実施形態では、反応は、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、又は約60℃で実施される。いくつかの実施形態では、脱水化反応により調製される式Bの化合物は、約60%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、又は95%超の収率で得られる。式Bの化合物は、(例えば、クロマトグラフィー又は結晶化によって)精製されるか、又は精製することなく次のステップ用に使用することができる。実施形態のうち1つでは、式Bの化合物は、結晶化され、任意選択的に再結晶化される。実施形態のうち1つでは、式Bの化合物は、精製することなく使用される。
いくつかの実施形態では、式A1の化合物は、まずは、スキーム1のステップ2で示される式A2の化合物に変換される。いくつかの実施形態では、C12アルコールであるA1は、塩基(例えば、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、イミダゾールなど)の存在下で、約20℃、約25℃、約30℃、約35℃、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、又は適切な反応溶媒(例えば、ピリジン、塩化メチレン(DCM)など)の還流温度にて、活性化試薬(又は求電子体物質、例えば、メシル(メタンスルホニル)クロリド、トシル(トルエンスルホニル)クロリド、トリフルオロメタンスルホン酸(トリフリン酸)無水物、塩化チオニル、SO−ピリジン、塩化ホスホリル、臭化ホスホリル、ノナフルオロブタンスルホニルクロリド、又はC12位で好適な脱離基を提供する任意の他の試薬)で処理される。いくつかの実施形態では、さらなる塩基を求核触媒(例えば、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP))として使用することができる。
いくつかの実施形態では、約2当量、約3当量、約4当量、約5当量、約6当量、約7当量、約8当量、約9当量、又は約10当量の塩基が使用される(モル当量、式A1の化合物のモル量に基づく)。いくつかの実施形態では、約2当量、約2.5当量、約3当量、約3.5当量、約4当量、約4.5当量、約5当量、約5.5当量、又は約6当量の活性化試薬(求電子試薬)が使用される(モル当量、式A1の化合物のモル量に基づく)。
いくつかの実施形態では、式A2の化合物は、約50%、約60%、約70%、約80%、約85%、約90%、約95%、又は95%超の収率で調製される。実施形態のうち1つでは、式A2の化合物は、定量的収率、例えば約100%で調製され得る。実施形態のうち1つでは、式A2の化合物は、精製することなく使用される。
いくつかの実施形態では、式A2の化合物は、好適な塩基で処理されて、式Bの化合物を得る。いくつかの実施形態では、好適な塩基としては、金属アルコキシド(例えば、カリウムtert−ブトキシド(t−BuOK)、ナトリウムアミラートなど)、アセテート塩(例えば、酢酸カリウム(KOAc)、酢酸リチウム(LiOAc)、酢酸ナトリウム(NaOAc)、又は酢酸セシウム(CsOAc))、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、イミダゾール、ピリジンなどが挙げられるがこれらに限定されない。
いくつかの実施形態では、スキーム1のステップ3の脱離反応は、好適な溶媒、例えば高沸点溶媒(例えば、ヘキサメチルホスホルアミド(HMPA)、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2−ピリミジノン(DMPU)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(DMI)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)など)、又は低沸点溶媒(例えば、DCM、メチルtert−ブチルエーテル(MTBE)、テトラヒドロフラン(THF)など)中で、高温、例えば、約80℃、約90℃、約100℃、約110℃、約120℃、又は反応溶媒の還流温度にて実施される。
いくつかの実施形態では、式Bの化合物は、約60%、約70%、約80%、約85%、約90%、約95%、又は95%超の収率で調製される。実施形態のうち1つでは、式Bの化合物は、定量的収率、例えば約100%で調製され得る。実施形態のうち1つでは、式Bの化合物は、精製することなく使用される。実施形態のうちいくつかでは、式Bの化合物は、クロマトグラフィー又は結晶化によって精製される。実施形態のうち1つでは、式Bの化合物は、好適な有機溶媒(例えば、ヘプタン、n−ヘプタン、ヘキサン、酢酸エチル、メタノール、水)から結晶化される。実施形態のうち1つでは、単離された式Bの化合物の純度は、約80%、約85%、約90%、約95%、又は95%超(重量で)である。実施形態のうち1つでは、式Bの化合物の純度は、約97%である。実施形態のうち1つでは、式Bの化合物の純度は、約97%超である。
本開示のいくつかの実施形態は、式Bの化合物を式Cの化合物に変換する方法に関する。特定の実施形態では、単一のステップ(ステップ4a):
Figure 2020525426

[式中、R、R11、及びXは、本明細書で記載されるとおりである]
で、式Bの化合物を酸化剤で処理して、式Cの化合物を得る。
いくつかの実施形態では、酸化ステップは、C−7保護化合物[式中、CはOR11である]上で実施され得る。
特定の実施形態では、式Bの化合物を、酸化剤(例えば、分子状酸素、過酸化水素、tert−ブチルヒドロペルオキシドなど)の存在下で、金属塩又は金属錯体(例えば、ルテニウム、ロジウム、バナジウム、モリブデン、白金、鉄、イリジウムなどの塩又は錯体)と接触させて、式Cの化合物を得る。
実施形態のうち1つでは、式Cの化合物は、ワッカー型酸化により調製することができる。任意選択的に水を含有する好適な有機溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1,2−ジエトキシエタンなど)中の式Bの化合物を、任意選択的に銅塩(例えば、CuCl、CuCl、Cu(OAc)など)の存在下の触媒量のパラジウム塩(例えば、PdCl、Pd(Quinox)Cl2など)、又は銀塩(例えば、AgOAc、AgSbFなど)、及び酸化剤(例えば、分子状酸素、tert−ブチル過酸化水素など)で処理して、式Cの化合物を得る。
実施形態のうち1つでは、式Bの化合物を、酸化剤(例えば、分子状酸素、過酸化水素、tert−ブチルヒドロペルオキシドなど)の存在下で、金属塩又は金属錯体(例えば、ルテニウム、ロジウム、バナジウム、モリブデン、白金、鉄、イリジウムなどの塩又は錯体)と接触させて、式Cの化合物を得る。実施形態のうち1つでは、式Bの化合物を、臭素含有塩(例えば、LiBr、NaBr、KBr、CsBr、テトラアルキルアンモニウムブロミドなど)、及び酸化剤(例えば、H、オキソン又はその他のペルオキシ硫酸塩、mCPBA、過酢酸、過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸など)と接触させて、式Cの化合物を得る。好適な溶媒としては、アセトン、酢酸、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。任意選択的には、臭素化に使用される溶媒は、水を含有してもよい。
実施形態のうち1つでは、式Bの化合物を、任意選択的に水の存在下にて、好適な有機溶媒(例えば、アセトン、酢酸など)中の次亜臭素酸塩(例えば、LiOBr、NaOBr、KOBr、テトラアルキルアンモニウム次亜臭素酸塩、Ca(OBr)など)、又は亜臭素酸塩(例えば、LiOBr、NaOBr、KOBr、テトラアルキルアンモニウム次亜臭素酸塩、Ca(BrOなど)と接触させて、式Cの化合物を生成する。実施形態のうちいくつかでは、本開示は、スキーム1及びスキーム3で示される式Cの化合物の調製方法に関する。
Figure 2020525426

[式中、R、R11、及びXは、本明細書で記載されるとおりである]スキーム3によれば、式Cの化合物の調製プロセスは
4)式Bの化合物を臭素化試薬と反応させて、式B1の化合物を得るステップ;
5)式B1の化合物を酸化剤と反応させて、式B2の化合物を調製するステップ;及び
6)式B2の化合物を還元剤と反応させて、式Cの化合物を調製するステップ(還元性脱臭素化)
で構成される。
特定の実施形態では、本開示は、以下:
1)式Bの化合物を、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールなど)の存在下で、ハロゲン化試薬(例えば、N−ブロモスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミドなど)と接触させて、中間体である、式B’の隣接ハロ(例えば、ブロモ又はヨード)エーテルを形成するステップ(ステップ4b);
2)隣接ハロ(例えば、ブロモ又はヨード)エーテルB’を好適な塩基(例えば、DBU、トリエチルアミン、金属アルコキシド塩基など)で処理して、ハロゲンの脱離を介してアルコキシエノールエーテルB’’を生成するステップ(ステップ5b);及び
3)水の存在下でアルコキシエノールエーテルを酸で処理し、式Cの化合物をアルコキシエノールエーテルB’’を加水分解することにより生成するステップ(ステップ6b)
を含むスキーム3Aによる化合物Cの作製方法に関する。
Figure 2020525426

[式中、R12は、アルキル及びXであり、R及びR11は、本明細書で記載されるとおりである]
いくつかの実施形態では、本開示は、スキーム3Bで示される式Cの化合物の調製方法に関する。
Figure 2020525426

[式中、R、R11、及びXは、本明細書で記載されるとおりである]
スキーム3Bによれば、式Cの化合物の調製プロセスは
4)式Bの化合物をハロゲン化(例えば、臭素化又はヨウ素化)試薬と反応させて、式B1aの化合物を得るステップ(ステップ4c);
5)式B1aの化合物を酸化剤と反応させて、式B2aの化合物を調製するステップ(ステップ5c);及び
6)式B2aの化合物を還元剤と反応させて、式Cの化合物を調製するステップ(ステップ6c;還元性脱ハロゲン化、例えば脱臭素化又は脱ヨウ素化)
を含む。
本開示はまた、あるいは、C7保護化合物に適用される、すなわち、C7がオキソ基の代わりにOR11で置換される、本明細書に記載の方法に関する。
本開示のいくつかの実施形態は、中間体の精製(例えば、結晶化による)を容易にするための保護及び/又は脱保護ステップの操作に関する。いくつかの実施形態では、メチルエステル保護COOHとしてのRの存在は、最後から2番目の中間体を含む中間体の精製を促進する。いくつかの実施形態では、C3の保護基の保持により、最後から2番目の化合物を含む中間体の精製が促進される。
特定の実施形態では、任意選択的に水を含有し、及び/又は任意選択的に緩衝塩(例えば、リン酸カリウム、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムなど)を含有する好適な有機溶媒(例えば、THF、アセトニトリル(ACN)、酢酸メチル(AcOMe)、ジクロロメタン(DCM)、アセトンなど、又はこれらの混合物)中の式Bの化合物を、ハロゲン化試薬(ハロゲンドナー試薬)で処理して、式B1、B’又はB1aの化合物を生成する。いくつかの実施形態では、ハロゲン化試薬は、臭素化試薬(臭素ドナー試薬)である。いくつかの実施形態では、ハロゲン化試薬は、ヨウ素化試薬(ヨウ素ドナー試薬)である。
特定の実施形態では、任意選択的に水を含有し、及び/又は任意選択的に緩衝塩(例えば、リン酸カリウム、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムなど)を含有する好適な有機溶媒(例えば、THF、アセトニトリル(ACN)、酢酸メチル(AcOMe)、ジクロロメタン(DCM)、アセトンなど、又はこれらの混合物)中の式Bの化合物を、臭素化試薬(臭素ドナー試薬)で処理して、式B1の化合物を生成する。
特定の実施形態では、溶媒は、混合溶媒系である。実施形態のうちいくつかでは、溶媒は、THF/水、AcOMe/水、又はACN/水系である。実施形態のうち1つでは、溶媒は、アセトニトリル−水系である。実施形態のうち1つでは、溶媒は、THF−水系である。実施形態のうち1つでは、溶媒は、酢酸メチル−水系である。特定の実施形態では、混合溶媒系中の溶媒は、例えば、5:1、4.5:1、4:1、3.5:1、3:1、2.5:1、2:1、1.5:1、又は1:1(有機溶媒:水)が挙げられるが、これらに限定されない固定比で混合される。さらなる実施形態では、溶媒は、三溶媒系である。実施形態のうち1つでは、溶媒系は、アセトン−THF−水である。特定の実施形態では、混合三溶媒系中の溶媒は、例えば、1.5:3:1、1:3:1.5、又は1:3:1、1.5:4:1、1:4:1.5、1:4:1、1.5:5:1、1:5:1.5、1:5:1(有機溶媒1:有機溶媒2:水)が挙げられるが、これらに限定されない固定比で混合される。
いくつかの実施形態では、臭素化試薬は、求電子性臭素化試薬である。実施形態のうち1つでは、臭素化試薬は、臭素である。臭素化試薬又は臭素ドナー試薬は市販されているか、又は当業者により容易に合成することができる。求電子性臭素化試薬としては、フェニルセレニウムブロミド、フェニルセレニウムトリブロミド、ピリジニウムトリブロミド、N−ブロモフタルイミド、N−ブロモサッカリン、次亜臭素酸アセチル、N−ブロモアセトアミド(N−bromacetamide)、テトラメチルアンモニウムトリブロミド、ジブロモヒダントイン(DDH、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(DBDMH))、トリブロモイソシアヌル酸、ジブロモイソシアヌル酸、ジブロマミン−T(N,N−ジブロモ−p−トルエンスルホンアミド)、ジブロマミン−B、N−ブロモスクシンイミド(NBS)、ジメチルアミノピリジンブロミド、及びブロモジクロロイソシアヌル酸(BDCCA):
Figure 2020525426

が挙げられるが、これらに限定されない。
特定の実施形態では、臭素化剤(試薬又はドナー)は、ジブロモヒダントイン(1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(DBDMH))、N−ブロモスクシンイミド(NBS)、N−ブロモサッカリン、ジブロマミン−T、又はブロモジクロロイソシアヌル酸(BDCCA)である。実施形態のうち1つでは、臭素化試薬は、ジブロマミン−Tである。別の実施形態では、臭素化試薬は、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(DBDMH)である。別の実施形態では、臭素化試薬はNBSである。実施形態のうち1つでは、NBSは、NHOAc(例えば、触媒性、約0.1〜約0.2当量(eq.)であって、約0.11、約0.12、約0.13、約0.14、約0.15、約0.16、約0.17、約0.18、約0.19、又は約0.2eq.を含む)と組み合わされて使用される。いくつかの実施形態では、臭素化試薬の化学量論比は、約1.0〜約2.5eq.であって、約1.05、約1.1、約1.15、約1.2、約1.25、約1.3、約1.35、約1.4、約1.45、約1.5、約1.55、約1.6、約1.65、約1.7、約1.75、約1.8、約1.85、約1.9、約2.0、約2.05、約2.1、約2.15、約2.2、約2.25、約2.3、約2.35、約2.4、約2.45、又は約2.5eq.を含む。
本発明の一態様では、臭素化試薬は、任意選択的に、求核性有機触媒の存在下で使用される。求核性有機触媒としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラメチルグアニジン、ジメチルアミノピリジン、及びN−ブロモアミジン(例えば、+−イソ−アマリン)が挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、ステップ4のブロモ水和(ヒドロキシ臭素化)反応は、約−50℃で、約−40℃で、約−30℃で、約−20℃で、約−10℃で、約−5℃で、約0℃で、約5℃で、約10℃で、約15℃で、又は約20℃で実施される。
特定の実施形態では、ステップ4のブロモ水和反応は、約5℃〜約10℃で実施される。
いくつかの実施形態では、式B1の化合物であるブロモヒドリンは、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、又は95%超の収率で得られる。実施形態のうち1つでは、式B1の化合物は、精製されるか、又は精製することなく使用することができる。実施形態のうち1つでは、化合物B1は、酢酸メチル−水溶媒系を使用して約63%収率で得られる。
いくつかの実施形態では、式B1の化合物を、還元剤(例えば、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜リン酸トリメチルなど)で処理して、ワークアップ及び単離中に、式B1の化合物を安定化させる。特定の実施形態では、還元剤は、軽度の還元剤である。実施形態のうち1つでは、還元剤は、さらなる酸化剤(例えば、NaOCl、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化水素、過酢酸、過ヨウ素酸ナトリウムなど)で、任意選択的には、酸化触媒(例えば、クロム塩、TEMPOなど)の存在下で置換され、式B1の化合物の単離をすることなく、式B2の化合物を生成することができる。生成物は、好適な有機溶媒(例えば、酢酸エチル、メタtert−ブチルエーテル、ジクロロメタンなど)中に抽出して、次の反応ステップの必要に応じて濃縮することができる。
いくつかの実施形態では、ハロゲン化試薬は、求電子性ハロゲン化試薬である。いくつかの実施形態では、ヨウ素化試薬は、求電子性ヨウ素化試薬である。実施形態のうち1つでは、ヨウ素化試薬は、ヨウ素である。別の実施形態では、ヨウ素化試薬は、N−ヨードスクシンイミド(NIS)である。ハロゲン化試薬(例えば、臭素化又はヨウ素化試薬)は市販されているか、又は当業者により容易に合成することができる。ヨウ素化試薬又はヨウ素ドナー試薬は市販されているか、又は当業者により容易に合成することができる。求電子性ヨウ素化試薬としては、限定されるものではないが、水存在下のヨウ素、硫酸セリウム水溶液存在下のヨウ素からin situで生成されたHOI、亜硫酸水素ナトリウムを伴ったNaIO、N−ヨードスクシンイミド、I−Cl、I−Fなどが挙げられ、酸化剤(例えば、HIO、HIO、HIO、HClO、HNO、HSO、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸など)の有無に関わらない。
特定の実施形態では、ヨウ素化剤(試薬又はドナー)は、N−ヨードスクシンイミド(NIS)である。実施形態のうち1つでは、NISは、触媒性又は非触媒性HIO、HClO、又はHSO(例えば、触媒性は、約0.1〜約0.3当量(eq.)であって、約0.11、約0.12、約0.13、約0.14、約0.15、約0.16、約0.17、約0.18、約0.19、約0.2eq、約0.21eq、約0.22eq、約0.23eq、約0.24eq、約0.25eq、約0.26eq、約0.27eq、約0.28eq、約0.29eq、約0.3eqを含み、又は非触媒性は、1.0eq又は1.0eq超)と組み合わされて使用される。いくつかの実施形態では、ヨウ素化試薬の化学量論比は、約1.0〜約2.5eq.であって、約1.05、約1.1、約1.15、約1.2、約1.25、約1.3、約1.35、約1.4、約1.45、約1.5、約1.55、約1.6、約1.65、約1.7、約1.75、約1.8、約1.85、約1.9、約2.0、約2.05、約2.1、約2.15、約2.2、約2.25、約2.3、約2.35、約2.4、約2.45、又は約2.5eq.を含む。
特定の実施形態では、任意選択的に水を含有し、及び/又は任意選択的に緩衝塩(例えば、リン酸カリウム、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムなど)を含有する好適な有機溶媒(例えば、THF、アセトニトリル(ACN)、酢酸メチル(AcOMe)、ジクロロメタン(DCM)、アセトン、メチルtert−ブチルエーテル(MTBE)、ジオキサンなど、又はこれらの混合物)中の式Bの化合物を、ヨウ素化試薬(ヨウ素ドナー試薬)で処理して、式B1aの化合物を生成する。
特定の実施形態では、溶媒は、混合溶媒系である。実施形態のいくつかでは、溶媒は、ジオキサン/水、MTBE/水、又はACN/水系である。実施形態のうち1つでは、溶媒は、ジオキサン−水系である。実施形態のうち1つでは、溶媒は、トリフルオロ酢酸を含有するMTBE/水系である。実施形態のうち1つでは、溶媒は、MTBE−水系である。特定の実施形態では、MTBE−水系中の溶媒は、例えば、20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4.5:1、4:1、3.5:1、3:1、2.5:1、2:1、1.5:1、又は1:1(有機溶媒:水)が挙げられるがこれらに限定されない固定比で混合される。特定の実施形態では、ジオキサン−水系中の溶媒は、例えば、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4.5:1、4:1、3.5:1、3:1、2.5:1、2:1、1.5:1、又は1:1(有機溶媒:水)が挙げられるがこれらに限定されない固定比で混合される。
いくつかの実施形態では、ステップ4のヨード水和(ヒドロキシヨウ素化)反応は、約−10℃で、約−5℃で、約0℃で、約5℃で、約10℃で、約15℃で、約20℃で、約25℃で、約30℃で、約35℃で、約40℃で、約45℃で、又は50℃で実施される。
特定の実施形態では、ステップ4のヨード水和反応は、約0℃〜約5℃で実施される。
いくつかの実施形態では、式B1a(例えば、Halがヨードである場合はヨードヒドリン)の化合物は、約50%、約55%、約60%、約65%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、又は95%超の収率で得られる。実施形態のうち1つでは、式B1aの化合物は、精製されるか、又は精製することなく使用することができる。実施形態のうち1つでは、化合物B1aは、ジオキサン−水溶媒系を使用して約90%収率で得られる。
いくつかの実施形態では、式B1aの化合物を、還元剤(例えば、亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、亜リン酸トリメチルなど)で処理して、ワークアップ及び単離中に、式B1aの化合物を安定化させる。特定の実施形態では、還元剤は、軽度の還元剤である。実施形態のうち1つでは、還元剤は、さらなる酸化剤(例えば、NaOCl、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酸化水素、過酢酸、過ヨウ素酸ナトリウムなど)で、任意選択的には、酸化触媒(例えば、ルテニウム塩、クロム塩、TEMPOなど)の存在下で置換されて、式B1aの化合物の単離をすることなく、式B2aの化合物を生成することができる。生成物は、好適な有機溶媒(例えば、酢酸エチル、メタtert−ブチルエーテル、ジクロロメタンなど)中に抽出して、次の反応ステップの必要に応じて濃縮することができる。
特定の実施形態では、任意選択的に水を含有する好適な有機溶媒(例えば、メチルtert−ブチルエーテル、THF、ジクロロメタン、酢酸エチル、アセトニトリルなど;又はこれらの混合物)中の式B1の化合物を、酸化剤と接触させて、式B2の化合物を生成する。生成物は、好適な有機溶媒(例えば、酢酸エチル、メタtert−ブチルエーテル、ジクロロメタンなど)中に抽出して、次の反応ステップの必要に応じて濃縮することができる。
特定の実施形態では、任意選択的に水を含有する好適な有機溶媒(例えば、メチルtert−ブチルエーテル、THF、ジクロロメタン、酢酸エチル、アセトニトリルなど;又はこれらの混合物)中の式B1aの化合物(例えば、Halがヨードである場合はヨードヒドリン)を、酸化剤と接触させて、式B2aの化合物を生成する。生成物は、好適な有機溶媒(例えば、酢酸エチル、メタtert−ブチルエーテル、ジクロロメタンなど)中に抽出して、次の反応ステップの必要に応じて濃縮することができる。
いくつかの実施形態では、酸化剤としては、共酸化剤(例えば、硝酸アンモニウム、過酸化水素、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酢酸、NaOCl、Ca(OCl)など)と組み合わせた、化学量論的に過剰の、又は触媒量のクロム酸又はクロム塩(例えば、NaCr)、マンガン塩(例えば、KMnO)、銀塩(例えば、AgCO)、鉄塩(例えば、KFeO)、セリウム塩(例えば、Ce(SO)、ルテニウム塩(例えば、NaRuO)、及びN−ブロモ誘導体(例えば、N−ブロモスクシンイミド、ジメチルジブロモヒダントイン、N−ブロモアセトアミドなど)が挙げられるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、酸化剤は、金属塩の非存在下で用いることができる。特定の実施形態では、酸化剤を臭素化ステップ中に使用して、式B1の中間化合物を式B2の化合物に直接変換することができる。
いくつかの実施形態では、酸化剤としては、共酸化剤(例えば、硝酸アンモニウム、過酸化水素、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酢酸、NaOCl、Ca(OCl)など)と組み合わせた、化学量論的に過剰の、又は触媒量のクロム酸又はクロム塩(例えば、NaCr)、マンガン塩(例えば、KMnO)、銀塩(例えば、AgCO)、鉄塩(例えば、KFeO)、セリウム塩(例えば、Ce(SO)、ルテニウム塩(例えば、NaRuO)、及びN−ハロ誘導体(例えば、N−ヨードスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、ジメチルジブロモヒダントイン、N−ブロモアセトアミドなど)が挙げられるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、酸化剤は、金属塩の非存在下で用いることができる。特定の実施形態では、酸化剤をハロゲン化、例えばヨウ素化ステップ中に使用して、式B1aの中間化合物を式B2aの化合物に直接変換することができる。
式B2の化合物、ブロモケトンは、約80%、約85%、約90%、約95%、又は95%超の収率で得られる。実施形態のうち1つでは、式B2の化合物は、定量的収率、例えば約100%で調製される。実施形態のうち1つでは、式B2の化合物は、精製されるか、又は精製することなく使用することができる。
いくつかの実施形態では、任意選択的に水を含有する好適な有機溶媒(すなわち、酢酸、メタノール、THFなど)中の式B2の化合物を、還元剤と接触させて、式Cの化合物を生成する。
いくつかの実施形態では、式B2aの化合物、ハロケトン(例えば、ブロモケトン又はヨードケトン)は、約80%、約85%、約90%、約95%、又は95%超の収率で得られる。実施形態のうち1つでは、式B2aの化合物は、定量的収率、例えば約100%で調製される。実施形態のうち1つでは、式B2aの化合物は、精製されるか、又は精製することなく使用することができる。
いくつかの実施形態において、任意選択的に水を含有する好適な有機溶媒(すなわち、酢酸、メタノール、THFなど)中の式B2aの化合物を、還元剤と接触させて、式Cの化合物を生成する。
好適な還元剤としては、オルガノシラン(例えば、トリエチルシラン、ヘキサメチルジシランなど)、トリアルキルホスフィン(例えば、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィンなど)、トリフェニルホスフィン、1,3−ジアルキル−2−フェニルベンズイミダゾリン(例えば、1,3−ジメチル−2−フェニルベンズイミダゾリン)、ルイス酸(例えば、BF)存在下のヨウ化物塩(例えば、LiI、NaI、KI、CsIなど)、ヨウ化水素酸、亜鉛−銅対、ゼロ価金属(例えば、Li、Na、K、Ca、Al、Fe、Znなど)及びこれらの対応する低原子価金属塩(例えば、クロム、スズ、サマリウム、マンガン、チタンの低原子価塩、例えば、それぞれCrCl、SnCl、SmI、Mn(OAc)、TiClなど)、アニリン又は置換アニリン(例えば、PhNH、PhNHMeなど)、並びに触媒(例えば、パラジウム、白金、ルテニウム、鉄、ニッケルなど)存在下の水素が挙げられるが、これらに限定されない。実施形態のうち1つでは、脱臭素化は、好適な溶媒(例えば、AcOH)及び高温(例えば、還流)中で、アセテート塩(例えば、AcONa)の存在下にて、Zn(ダスト)を使用して実施される。式Cのジケトン化合物は、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、又は95%超の収率で得られる。実施形態のうち1つでは、式Cの化合物は、定量的収率、例えば約100%で調製される。実施形態のうち1つでは、式Cの化合物は、精製されるか、又は精製することなく使用することができる。
本開示の実施形態のうち1つは、スキーム4で示されるステップを含む式B2’の化合物の作製方法に関する。
Figure 2020525426

[式中、R、R11、及びXは、本明細書で記載されるとおりである]
実施形態のうち1つでは、本開示は、スキーム4Aで示されるステップを含む式B2’の化合物の作製方法に関する。
Figure 2020525426

[式中、R、R11、及びXは、本明細書で記載されるとおりである]好適な有機溶媒(例えば、エタノール、酢酸など、又はこれらの混合物)中の式B1aのハロゲン化(例えば、臭素化又はヨウ素化)化合物(ハロヒドリン、例えば、ブロモヒドリン又はヨードヒドリン)を、触媒若しくは金属試薬(例えば、Raney(登録商標)−ニッケル(Raney Ni又はRa−Ni)又はゼロ価亜鉛若しくはマグネシウム)で、又は任意選択的には水素及び触媒(例えば、Pd、Pt、Rh、Ni、及びこれらの塩など)の存在下で処理して、式B2’の化合物を生成する。
好適な有機溶媒(例えば、エタノール、酢酸など、又はこれらの混合物)中の式B1又はB1aのハロゲン化化合物(ハロヒドリン、例えば、ヨードモヒドリン又はブロモヒドリン)を、触媒若しくは金属試薬(例えば、Raney(登録商標)−ニッケル、Raney Ni、Ra−Ni)で、又は任意選択的には水素及び触媒(例えば、Pd、Pt、Rh、Ni、及びこれらの塩など)の存在下で処理して、式B2又はB2aの化合物を生成する。好適な有機溶媒(例えば、エタノール、酢酸など、又はこれらの混合物)中の式B1の臭素化化合物(ブロモヒドリン)を、触媒若しくは金属試薬(例えば、Raney(登録商標)−ニッケル、Raney Ni、Ra−Ni)で、又は任意選択的には水素及び触媒(例えば、Pd、Pt、Rh、Ni、及びこれらの塩など)の存在下で処理して、式B2の化合物を生成する。特定の実施形態では、還元性脱ハロゲン化は、中性、塩基性、又は酸性条件下で実施され得る。特定の実施形態では、金属試薬は、単独で理論量で、又は水素の存在下で触媒量で使用され得る。他の実施形態では、水素ドナー(1,3−シクロヘキサジエン、1,7−オクタジエン、シクロヘキセン、ギ酸アンモニウム、ギ酸カリウム、ギ酸、エタノール、i−プロパノールなど)を使用して、触媒的移動水素化下で反応を実施することができる。実施形態のうち1つでは、水素化及び触媒的移動水素化は、連続したフロー条件下で実施される。式B2’の化合物は、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、又は95%超の収率で得られる。実施形態のうち1つでは、式B2’の化合物は、定量的収率、例えば約100%で調製される。実施形態のうち1つでは、式B2’の化合物は、精製されるか、又は精製することなく使用することができる。
実施形態のうち1つでは、本開示は、スキーム5で示されるステップを含む式Cの化合物の作製方法に関する。
Figure 2020525426

[式中、R、R11、及びXは、本明細書で記載されるとおりであり、BY−は、ホウ素部分であり、ここでYは、例えば、アルキル基、ハロゲン、水素、アミン、又はアルコールである]
スキーム5における式Cの化合物の作製方法は:
4a)式Bの化合物をボラン試薬と反応させて、式B1’の化合物を調製するステップ;
5a)式B1’の化合物を酸化試薬と反応させて、式B2’の化合物を得るステップ;及び
6a)式B2’の化合物を酸化試薬と反応させて、式Cの化合物を調製するステップ
を含む。
本開示の特定の実施形態では、非プロトン性有機溶媒(例えば、THF、ジクロロメタン、1,2−ジエトキシエタン、ヘプタンなど)中の式Bの化合物を、ボラン試薬と接触させて、式B1’の化合物を形成する。反応が完了したら、混合物を酸化剤と接触させて、C−11にアルコールを含む式B2’の化合物を形成する。混合物は、好適な有機溶媒(例えば、酢酸エチル、ジクロロメタン、メチルtert−ブチルエーテルなど)中に溶媒抽出を介してワークアップを受けることができ、得られた溶液を必要に応じて濃縮するか、又は溶媒をより適切な溶媒に交換する。次いで式B2’の化合物の溶液を酸化剤と接触させて、式Cの化合物を生成する。
ボラン試薬(「B」)としては、BH及びこれらの錯体(例えば、BH−THF、BH−DMS、BH−NHなど)、アルキルBH構造のモノアルキルボラン(例えば、モノ−テキシルボラン、モノ−イソピノカンフェイルボランなど)、ジアルキルBH構造のジアルキルボラン(例えば、ジシアミルボラン、ジテキシルボラン、ジシクロペンチルボラン、9−BBNなど)、モノクロロボラン及びこれらの錯体(例えば、ClBH−THF、ClBH−DMSなど)、ジクロロボラン及びこれらの錯体(例えば、ClBH−THF、ClBH−DMSなど)、並びにカテコールボランが挙げられるがこれらに限定されない。
式B1’の化合物を酸化するための酸化剤としては、過酸化水素、tert−ブチルヒドロペルオキシド、オキソン、及び分子状酸素が挙げられるがこれらに限定されない。
式B2’の化合物を酸化するための酸化剤としては、共酸化剤(例えば、硝酸アンモニウム、過酸化水素、tert−ブチルヒドロペルオキシド、過酢酸、NaOCl、Ca(OCl)、NaIO、HIOなど)と組み合わせた、化学量論的に過剰の、又は触媒量のクロム酸又はクロム塩(例えば、NaCr)、マンガン塩(例えば、KMnO)、銀塩(例えば、AgCO)、鉄塩(例えば、KFeO)、セリウム塩(例えば、Ce(SO)、ルテニウム塩(例えば、NaRuO)が挙げられるがこれらに限定されない。いくつかの実施形態では、酸化剤は、金属塩の非存在下で用いることができる。いくつかの実施形態では、酸化触媒、例えば、TEMPOを用いてもよい。
いくつかの実施形態では、本開示は、スキーム5[式中、R、R11、及びXは、本明細書に記載されるとおりである]のプロセスに従う式C2の化合物の調製方法に関する。
Figure 2020525426
スキーム6によれば、式C2の化合物の調製プロセスは:
7)式Cの化合物を脱保護して、式C1の化合物又はその薬学的に許容される塩を得るステップ;及び
8)式C1の化合物を還元試薬と反応させて、式C2の化合物を調製するステップを含む。
いくつかの実施形態では、ステップ8の還元試薬としては、NaBH、NaCNBH、LiBH、(i−BuAlH)、L−セレクトリド、K−セレクトリドが挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態では、還元試薬はNaBH又はLiBHである。還元剤は、CeCl、CoCl、及びケトン還元を促進するために使用することができ、亜鉛(II)、カルシウム(II)、マグネシウム(II)、アルミニウム(III)塩が挙げられるがこれらに限定されない他のルイス酸などの追加試薬と組み合わせて使用することができる。
いくつかの実施形態では、少なくとも2モル当量の還元剤が使用される。いくつかの実施形態では、約2当量〜約3当量の還元剤が使用される。別の実施形態では、モル比(又はモル当量)は、約2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、又は5.0当量である。
還元は、好適な溶媒中で実施される。一実施形態では、還元は水中で実施される。一実施形態では、還元はアルコール性溶媒中で実施される。一実施形態では、アルコール性溶媒はメタノールである。一実施形態では、アルコール性溶媒はイソプロパノールである。一実施形態では、アルコール性溶媒はエタノールである。いくつかの実施形態では、還元は、塩基の存在下で実施される。一実施形態では、塩基は、水酸化ナトリウムである。一実施形態では、塩基は水酸化ナトリウムであり、溶媒は水である。
一実施形態では、ステップ8の還元は、約2時間〜約50時間の時間、例えば、約2時間、約3時間、約4時間、約5時間、約6時間、約7時間、約8時間、約9時間、約10時間、約11時間、約12時間、約13時間、約14時間、約15時間、約16時間、約17時間、約18時間、約19時間、約20時間、約25時間、約30時間、約35時間、約40時間、約45時間、又は約50時間で実施される。
一実施形態では、ステップ8の還元は、約15℃〜約100℃の温度、並びに中間の任意の温度、例えば、約20℃で、約25℃で、約30℃で、約40℃で、約50℃で、約60℃で、約70℃で、約80℃で、約90℃で、又は約100℃で実施される。
一実施形態では、還元は、約−10℃〜約15℃、例えば、約−10℃、約−5℃、約0℃、約3℃、約5℃、約7℃、約10℃、又は約15℃の温度、並びに中間の任意の温度で実施される。一実施形態では、還元は約5℃で実施される。
ステップ7の脱保護試薬は、選択された保護基に依存し、当業者に公知の標準的な試薬(本明細書で議論される試薬を含む)から選択することができる。
特定の実施形態では、スキーム1のプロセスは、式II:
Figure 2020525426

の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体、若しくはプロドラッグを提供する。
特定の実施形態では、スキーム1のプロセスは、式III:
Figure 2020525426

の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体、若しくはプロドラッグを提供する。
いくつかの実施形態では、本開示は、式IIIa:
Figure 2020525426

の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体、若しくはプロドラッグの作製方法に関する。
いくつかの実施形態では、本開示は、式IIIb:
Figure 2020525426

の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体、若しくはプロドラッグの作製方法に関する。
特定の実施形態では、スキーム1のプロセスは、式100:
Figure 2020525426

の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体、若しくはプロドラッグを提供する。
態様のうち1つでは、本開示は、式Ia:
Figure 2020525426

[式中、
破線の結合(−−−−)は、二重又は単結合のいずれかを表し、ここで二重結合は、C12〜C13、又はC13〜C14、又はC13〜C17間に存在し;
及びRは、各々独立して、H、OH、OSOH、OCOCH、OPO、ハロゲン、若しくは1つ以上のハロゲン若しくはOHで任意選択的に置換されているアルキルであり、又はR及びRは、それらが結合している炭素原子と共にカルボニルを形成し;
は、H、ハロゲン、1つ以上のハロゲン若しくはOHで任意選択的に置換されているアルキル、アルケニル、又はアルキニルであり;
及びRは、各々独立して、H、OH、OSOH、OCOCH、OPO、ハロゲン、若しくは1つ以上のハロゲン若しくはOHで任意選択的に置換されているアルキルであり、又はR及びRは、それらが結合している炭素原子と共にカルボニルを形成し;
は、OH、OSOH、SOH、OSONH、SONH、OPO、PO、COH、C(O)NHOH、NH(CHSOH、NHCHCOH、又は任意選択的に置換されたテトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−チアジアゾリル、オキサゾリジン−ジオニル、チアゾリジン−ジオニル、3−ヒドロキシイソオキサゾリル、3−ヒドロキシイソチアゾリル、ピリミジン、3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル、若しくは2,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニルであり;
、R、及びR10は、各々独立して、H、OH、ハロゲン、若しくは1つ以上のハロゲン若しくはOHで任意選択的に置換されているアルキルであり、又はR及びRは、それらが結合している炭素原子と共に、3〜6員の炭素環、若しくはN、O、及びSから選択される1つ若しくは2つのヘテロ原子を含む3〜6員の複素環を形成し、又はR及びR10は、それらが結合している炭素原子と共に、3〜6員の炭素環、若しくはN、O、及びSから選択される1つ若しくは2つのヘテロ原子を含む3〜6員の複素環を形成し;
mは、0、1、又は2であり;
nは、0又は1であり;
pは、0又は1である]
の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体の調製方法に関する。
特定の態様では、式Iaの化合物は、式Ib:
Figure 2020525426

[式中、
及びRは、各々独立して、H、OH、ハロゲン、若しくは任意選択的に1つ以上のハロゲン若しくはOHで置換されているアルキルであり、又はR及びRは、それらが結合している炭素原子と共にカルボニルを形成し、
は、H、ハロゲン、1つ以上のハロゲン若しくはOHで任意選択的に置換されているアルキル、アルケニル、又はアルキニルであり;
及びRは、各々独立して、H、OH、OSOH、OCOCH、OPO、若しくはハロゲンであり、又はR及びRは、それらが結合している炭素原子と共にカルボニルを形成し、
は、OH、OSOH、SOH、OSONH、SONH、OPO、PO、COH、C(O)NHOH、NH(CHSOH、NHCHCOH、又は任意選択的に置換されたテトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−チアジアゾリル、オキサゾリジン−ジオニル、チアゾリジン−ジオニル、3−ヒドロキシイソオキサゾリル、3−ヒドロキシイソチアゾリル、ピリミジン、3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル、若しくは2,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニルであり;
、R、及びR10は、各々独立して、H、OH、ハロゲン、若しくは1つ以上のハロゲン若しくはOHで任意選択的に置換されているアルキルであり、又はR及びRは、それらが結合している炭素原子と共に、3〜6員の炭素環、若しくはN、O、及びSから選択される1つ若しくは2つのヘテロ原子を含む3〜6員の複素環を形成し、又はR及びR10は、それらが結合している炭素原子と共に、3〜6員の炭素環、若しくはN、O、及びSから選択される1つ若しくは2つのヘテロ原子を含む3〜6員の複素環を形成し;
mは、0、1、又は2であり;
nは、0又は1であり;
pは、0又は1である]
の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体である。
いくつかの実施形態では、式Ia又はIbの化合物は、式D5
Figure 2020525426

[式中、
は、OH、OSOH、SOH、OSONH、SONH、OPO、PO、COH、C(O)NHOH、NH(CHSOH、NHCHCOH、又は任意選択的に置換されたテトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−チアジアゾリル、オキサゾリジン−ジオニル、チアゾリジン−ジオニル、3−ヒドロキシイソオキサゾリル、3−ヒドロキシイソチアゾリル、ピリミジン、3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル、若しくは2,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニルであり;
、R、及びR10は、各々独立して、H、OH、ハロゲン、若しくは1つ以上のハロゲン若しくはOHで任意選択的に置換されているアルキルであり、又はR及びRは、それらが結合している炭素原子と共に、3〜6員の炭素環、若しくはN、O、及びSから選択される1つ若しくは2つのヘテロ原子を含む3〜6員の複素環を形成し、又はR及びR10は、それらが結合している炭素原子と共に、3〜6員の炭素環、若しくはN、O、及びSから選択される1つ若しくは2つのヘテロ原子を含む3〜6員の複素環を形成し;
mは、0、1、又は2であり;
nは、0又は1であり;
pは、0又は1である]
の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体、若しくはプロドラッグである。
いくつかの実施形態では、本開示は、式D5の構造を有する式Ia(又はIb)の化合物の作製方法であって、スキーム7で示されるステップ1〜8を含む方法に関する。式Ia(又はIb)の化合物は、スキーム7に類似した合成スキームに従って調製することができる。
Figure 2020525426
スキーム7によれば、式Iaの化合物の調製方法は:
a)式Dの化合物を保護して、式D1の化合物を調製するステップ;
b)式D1の化合物を活性化試薬と反応させて、C−12アルコールを脱離基に変換し、それにより式D2の化合物を調製するステップ;
c)式D2の化合物を塩基と反応させて、式D3の化合物を調製するステップ;
d)式D3の化合物を水素化触媒の存在下で水素源と反応させて、式D4の化合物を生成するステップ:及び
e)式D4の化合物を脱保護試薬及び還元剤と反応させて、式D5の化合物を調製するステップ
を含み、
式中、R11は保護基であり、Xは、
Figure 2020525426

であり、R、R、R、及びR10は、R11又は別の保護基によって保護されていてもよい。
活性化剤としては、限定されるわけではないが、メタンスルホニルクロリド、トリフルオロメタンスルホン酸無水物、ノナフルオロブタンスルホニルクロリド、塩化チオニル、SO−ピリジン、塩化ホスホリル、臭化ホスホリルなどが挙げられ、好適な塩基(例えば、ピリジン、トリエチルアミン、イミダゾールなど)の存在下で、式D2[式中、LGは、脱離基(例えば、スルホネート誘導体、リン酸化誘導体、ハロゲン化物など)である]の中間体化合物を生成する。
式D2の化合物の転位のための塩基としては、適切な高沸点溶媒(例えば、HMPA、DMPU、DMI、DMSO、DMF、DMA、NMPなど)、又は低沸点溶媒(例えば、DCM、MTBE、THFなど)中の、アセテート塩(例えば、LiOAc、NaOAc、KOAc、CsOAc)、DBU、金属アルコキシド(例えば、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムアミラートなど)、イミダゾール、ピリジンなどが挙げられるが、これらに限定されない。式D2の化合物の転位のための最適温度は、約−20℃〜約120℃の範囲であり得、生成される脱離基の性質に依存する。あるいは、活性化剤、塩基、及び温度を選択して、式D2の化合物を単離させることなく、単一ステップで式D1の化合物の、式D3の化合物への直接変換を促進することができる。
式D3の化合物の水素化のための水素源及び触媒としては、固体担体(例えば、炭素、シリカゲル、アルミナ、SMOPEX(登録商標)(メルカプトエチルアクリレートグラフト重合化ポリオレフィン繊維)、珪藻土など)上の触媒性パラジウム、白金、ニッケルなどの存在下で、任意選択的に、塩又は有機溶媒形態の、水素、ギ酸、ギ酸アンモニウム、ヒドラジンなどの組み合わせが挙げられ得るがこれらに限定されない。
脱保護試薬は、当業者に公知の標準試薬から選択することができ、選択された保護基に依存する。例えば、C−3のアシル又はカーボネート保護基及び側鎖酸のエステル保護基のために、金属水酸化物(例えば、LiOH、NaOH、KOH、CsOHなど)を使用して、側鎖エステル官能基を除去しながら、C−3アシル官能基を除去することができる。後続のステップでは、中間体を、任意選択的に水性水酸化ナトリウムの存在下で、水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウムなどが挙げられ得るがこれらに限定されない還元剤で還元することができる。あるいは、還元ステップは、脱保護の前に行ってもよく、還元剤としては、前述の水素化ホウ素試薬に加えて、ボラン錯体、並びにその一置換及び二置換誘導体(例、BH THF、テキシルボラン、ジシアミルボラン、カテコールボランなど)が含まれてもよく、続いて、適切な脱保護試薬で処理されて、式D5の化合物を生成する。
実施形態のうち1つでは、式Iaの化合物は、化合物D3又はその脱保護類似体である。
実施形態のうち1つでは、式Iaの化合物は、化合物44
Figure 2020525426

の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体である。
実施形態のうち1つでは、式44の化合物は、化合物44a
Figure 2020525426

の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体である。
一実施形態では、式Iaの化合物は、化合物D5、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体である。
実施形態のうち1つでは、式Ibの化合物は、化合物45
Figure 2020525426

の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体である。
態様のいくつかでは、本開示は、式Iの化合物の調製方法であって、スキーム8で示されるステップを含む方法に関する。
Figure 2020525426
実施形態のうち1つでは、式Eの化合物は、Pellicciari et al.,J.Med Chem.59 (2016) 9201−9214に先に記載されている手順に基づいた7ステップの式Aの化合物から調製される。
実施形態のうちいくつかでは、式Eの化合物は、12−ケト転位を受けて、式F1の化合物を提供する。実施形態のうち1つでは、式F1の化合物は、スキーム9に従って調製される。
Figure 2020525426

[式中、R、R11、及びXは、本明細書で記載されるとおりである]
スキーム9によれば、式F1の化合物の調製プロセスは:
a)式Eの化合物をニトロ化試薬と反応させて、式E1の化合物を調製するステップ;
b)式E1の化合物を酸性媒体中で還元して、式E2の化合物を得るステップ;
c)酸化及び還元法を用いて、式E2の化合物を式F1の化合物に変換するステップ
を含む。
態様のいくつかでは、式E1の化合物は、酸(例えば、HNO、酢酸、HFなど)、又は塩基(例えば、t−ブトキシドなど)の存在下で、ニトロ化剤(例えば、n−ブチルニトレート、ニトロシクロヘキサジエノン、チオニルニトレートなど)と反応させることによって調製される。いくつかの実施形態では、反応は、約25℃、約35℃、約45℃、又は約55℃で実施される。
本開示のいくつかの実施形態は、塩基性又は酸性媒体中で、還元剤(例えば、NaBH、NaCNBH、LiBH、i−BuAlHなど)を使用することにより、式E1の化合物を、式E2の化合物に変換する方法に関する。いくつかの実施形態では、反応は、約0℃、約25℃、約35℃、約45℃、若しくは約55℃で、又は適切な溶媒(例えば、塩化メチレン、メタノールなど)の還流温度までで実施される。
特定の実施形態では、オキソン、TiCl、DBU、KMnO/KOH、及びKH/MeSiClが挙げられるがこれらに限定さない試薬を用いて、Nef反応により、式E2の化合物は、式F1の化合物に変換される。あるいは、セリウムトリクロリドの存在下で、還元剤(例えば、NaBH、NaCNBH、LiBHなど)で還元することにより、式E1の化合物は、式E2のニトロアルケンに変換され得る(Stork G.et al.Tet.Lett.25(1984)5367)。式F1の化合物は、スキーム8で示され、本明細書に記載される式C2の化合物に変換される(スキーム1〜6にも示され、本明細書に記載されている脱保護及び還元による)。
実施形態のうち1つでは、式F1の化合物は、スキーム10に従って調製される。
Figure 2020525426

[式中、R、R11、及びXは、本明細書で記載されるとおりである]スキーム10によれば、式F1の化合物の調製プロセスは、以下:
a)式Eの化合物をヒドラジド試薬で処理して、式E1’の化合物を得るステップ;
b)式E1’の化合物をアルキルリチウム試薬と反応させて、式E2’のビニルシランを得るステップ;
c)式E2’の化合物を式E3’のエポキシドに酸化するステップ;
d)式E3’の化合物を式E4’のβ−シリルアルコールに還元するステップ;
e)式E4’の化合物を酸化剤で処理し、加水分解的脱シリル化条件下で操作して、式F1の化合物を形成するステップ
を含む。
いくつかの態様では、式E1’の化合物は、酸性媒体(例えば、酢酸、ギ酸など)中で、ヒドラジド試薬(例えば、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ニコチン酸ヒドラジド、プロパン酸ヒドラジド、p−トルエンスルホニルヒドラジド、ギ酸ヒドラジド、3−ヒドロキシ安息香酸ヒドラジド、p−トルイル酸ヒドラジド、m−アニス酸ヒドラジドなど)と反応させることにより、化合物Eから調製される。いくつかの実施形態では、反応は、触媒量の酸(HCl、p−トルエンスルホン酸など)の存在下で、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールなど)中で実施され得る。いくつかの実施形態では、式E1’の化合物は、約60%、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、又は95%超の収率で得られる。式E’の化合物は、(例えば、クロマトグラフィー又は結晶化によって)精製されるか、又は精製することなく次のステップ用に使用することができる。実施形態のうち1つでは、式E’の化合物は、結晶化され、任意選択的に再結晶化される。実施形態のうち1つでは、式E’の化合物は、精製することなく使用される。
本出願で開示されるいくつかの実施形態は、アルキルリチウム試薬(例えば、n−ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、エチリチウム(ethylithium)、t−ブチリチウム(t−butylithium)など)、塩基(例えば、トリメチルアミン、テトラメチレンジアミン、ピリジン、ジエチルアミン、ルチジンなど)、及びシリル化剤(例えば、クロロトリメチルシラン、メチルジクロロシラン、メチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、トリクロロシラン、トリエトキシシラン、トリメトキシシランなど)を用いて、適切な条件下又は適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル)中で、低温(約−78℃、約−65℃、約−55℃、約−45℃、約−35℃、約−25℃、約−15℃、又は約0℃)にて、式E1’の化合物をE2’の化合物に変換する方法に関する。
特定の実施形態では、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン、酢酸エチル、アセトニトリル、アセトン、水/アセトニトリル、トルエンなど)中のm−クロロ過安息香酸、過酢酸、H、オキソン、tert−ブチルヒドロペルオキシドなどが挙げられるがこれらに限定されない酸化試薬を用いて、式E2’の化合物は、式E3’の化合物に変換される。
いくつかの実施形態では、化合物E2’は、還元剤(例えば、LiAlH、LiBH、NaBH、Na(BHCN)、リチウムアルミニウムヘキサハイドライドなど)と反応して、式E4’の化合物を得る。
いくつかの実施形態では、in situでクロム酸を生成する強酸性媒体中のクロム試薬(例えば、重クロム酸ナトリウム、重クロム酸カリウム、三酸化クロム)を用いた式E4’のβ−シリルアルコールの酸化により、式F1の化合物が生成される。式F1の化合物は、スキーム8で示され、本明細書に記載される式C2の化合物に変換される(スキーム1〜6にも示され、本明細書に記載されている脱保護及び還元による)。
実施形態のうち1つでは、式F1の化合物は、スキーム11に従って調製される。
Figure 2020525426

[式中、R、R11、及びXは、本明細書で記載されるとおりである]
スキーム11によれば、式F1の化合物の調製方法は、以下:
a)式Eの化合物をチオール化剤で処理して、式E3’’の化合物を形成するステップ;
b)式E3’’の化合物を式E4’’の化合物に還元するステップ;
c)E4’’’を対応するC12アセテートに変換し、加水分解して式F1の化合物を得るステップ
に基づく。特定の実施形態では、式E3’’の化合物は、式Eの化合物から、塩基(例えば、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、水素化ナトリウム、t−ブトキシドなど)の存在下の、1,3−プロパンジチオールジ−p−トルエンスルホネートが挙げられるがこれに限定されないチオール化剤と反応させることによって調製される。
別の実施形態では、式E3’’の化合物は、LiAlH、NaBH、NaCNBH、LiBH、i−BuAlHなどが挙げられるがこれらに限定されない還元剤を用いて還元され、式E4’’の化合物を得る。いくつかの実施形態では、反応は、約0℃、約25℃、約35℃、約45℃、若しくは約55℃で、又は適切な溶媒(例えば、塩化メチレン、メタノールなど)の還流温度までで実施される。
いくつかの態様では、式E4’’の化合物は、還元剤(例えば、Ca/NH、Li/NH、Na/NH、Li/EDAなど)を用いた加水分解によって、式F1の化合物に変換される。式F1の化合物は、スキーム8で示され、本明細書に記載される式C2の化合物に変換される(スキーム1〜6にも示され、本明細書に記載されている脱保護及び還元による)。
実施形態のうちいくつかでは、式E4’’’の化合物は、11,12−エポキシ化/開環変換を受け式Hの化合物を得る。実施形態のうち1つでは、式Hの化合物は、スキーム12に従って調製される。
Figure 2020525426

[式中、R、R11、及びXは、本明細書で記載されるとおりである]
スキーム12によれば、式C2の化合物の調製プロセスは、以下:
a)式Eの化合物を臭素化して、式E4’’’の化合物を調製するステップ;
b)式E4’’’の化合物を塩基性媒体中で還元して、式F2の化合物を得るステップ;
c)還元性エポキシド開環して、式Hの化合物を形成するステップ;
d)脱保護して、式C2の化合物を得るステップ
を含む。
実施形態のうち1つでは、式F2の化合物は、Pellicciari et al.,J.Med Chem.59 (2016) 9201−9214に先に記載されている手順に基づいた3ステップの式Eの化合物から調製される。あるいは、式F2の化合物は、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン、酢酸エチル、アセトニトリル、アセトン、水/アセトニトリル、トルエンなど)中の酸化試薬(m−クロロ過安息香酸、過酢酸、H、オキソン、tert−ブチルヒドロペルオキシド)を用いて調製される。式Hの化合物は、本明細書に示され、記載されているとおり、式C2の化合物に変換される。
特定の実施形態では、式Hの化合物は、式F2の化合物から、好適な有機溶媒(例えば、エタノール、酢酸、テトラヒドロフラン、ピリジン、水など、又はこれらの混合物)中での触媒又は金属試薬(例えば、Raney(登録商標)−Nickel、Raney Ni、Ra−Ni)を用いた水素化分解により、又は任意選択的に、水素及び触媒(例えば、Pd、Pt、Rh、Ni、及びこれらの塩など)の存在下で調製される。特定の実施形態では、金属試薬は、単独で理論量で、又は水素の存在下で触媒量で使用され得る。他の実施形態では、水素ドナー(1,3−シクロヘキサジエン、1,7−オクタジエン、シクロヘキセン、ギ酸アンモニウム、ギ酸カリウム、ギ酸、エタノール、i−プロパノールなど)を使用して、触媒的移動水素化下で反応を実施することができる。実施形態のうち1つでは、水素化及び触媒的移動水素化は、連続したフロー条件下で実施される。
別の実施形態では、式F2の化合物は、室温、約30℃、約40℃、若しくは約50℃の適切な溶媒(例えば、エチレンジアミン、アンモニア、エタノール、メタノールなど)中の溶解金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウムなど)、又は有機溶媒(ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジメトキシメタン、メタノール、エタノール、水など、又は混合物)中のルイス酸(例えば、AlBr、AlCl、BCl、BF、CBF、CHBFO、BF・CO、CBFO、SnCl、AlCl1Ti、ClTi、Bi(OTf)、MgClO、ZnIなど)と結合した金属水素化物(例えば、NaBH、NaCNBH、LiBH、NaH、水素化トリブチルスズ、i−BuAlH)と反応する。
実施形態のうちいくつかでは、式Eの化合物は、9,11−エポキシ化/開環変換を受けて、式C2の化合物を得る。実施形態のうち1つでは、式C2の化合物は、スキーム13に従って調製される。
Figure 2020525426

[式中、R、R11、及びXは、本明細書で記載されるとおりである]
スキーム13によれば、式C2の化合物の調製プロセスは、以下:
a)式Eの化合物を酸化して、式E5の化合物を調製するステップ;
b)式E5の化合物を式E6の化合物に還元するステップ;
c)式E6の化合物を式F3の化合物にエポキシ化するステップ;
d)式F3の化合物を式Hの化合物に還元するステップ;
e)式Hの化合物を脱保護して、式C2の化合物を調製するステップ;
を含む。
実施形態のうち1つでは、式E5の化合物は、Fieser et al.,J.Am.Chem.Soc.73 (1951) 4133で先に開示されている手順に基づいた式Eの化合物から調製される。
特定の実施形態では、式E5の化合物は、有機溶媒(ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジメトキシメタン、メタノール、エタノール、水など、又は混合物)中のルイス酸(AlBr、AlCl、Bi(OTf)、MgClO、ZnI、BCl、BF、CBFO4、CHBFO、BF・CO、CBFO、SnCl、AlCl1Ti、TiCl)と結合した還元剤(例えば、NaBH、NaCNBH、LiBH、NaH、水素化トリブチルスズ、i−BuAlH、t−ブチルアミノボラン、トリエチルシラン)と反応する。いくつかの実施形態では、式E6の化合物は、約70%、約75%、約80%、約85%、約90%、約95%、又は95%超の収率で得られる。式E6の化合物は、(例えば、クロマトグラフィー又は結晶化によって)精製されるか、又は精製することなく次のステップ用に使用することができる。
いくつかの実施形態では、式E6の化合物は、Hicks et al.,J.Biol.Chem.(1945) 633−640で先に開示される手順に従って合成される。
他の実施形態では、式E6の化合物の反応は、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン、酢酸エチル、アセトニトリル、アセトン、水/アセトニトリル、トルエンなど)中の過酸化物(例えば、m−クロロ過安息香酸、過酢酸、H、オキソン、t−ブチルヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオキシベンゾエート(t−butylperoxybenozate)、二酸化マンガンなど)を用いて酸化される。
実施形態のうち1つでは、式F3のエポキシドは、好適な有機溶媒(例えば、エタノール、酢酸、テトラヒドロフラン、ピリジン、水など、又はこれらの混合物)中で、触媒又は金属試薬(例えば、Raney(登録商標)−Nickel、Raney Ni、Ra−Ni)を用いて、又は水素及び触媒(例えば、Pd、Pt、Rh、Ni、及びこれらの塩など)の存在下で、水素化分解を受ける。特定の実施形態では、金属試薬は、単独で理論量で、又は水素の存在下で触媒量で使用され得る。他の実施形態では、水素ドナー(例えば、1,3−シクロヘキサジエン、1,7−オクタジエン、シクロヘキセン、ギ酸アンモニウム、ギ酸カリウム、ギ酸、エタノール、i−プロパノールなど)を使用して、触媒的移動水素化下で反応を実施することができる。実施形態のうち1つでは、水素化及び触媒的移動水素化は、連続したフロー条件下で実施される。
別の実施形態では、式F3の化合物は、室温、約30℃、約40℃、若しくは約50℃の適切な溶媒(エチレンジアミン、アンモニア、エタノール、メタノールなど)中の溶解金属(リチウム、ナトリウム、カリウムなど)、又は有機溶媒(ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、ジメトキシメタン、メタノール、エタノール、水など、又は混合物)中のルイス酸(例えば、AlBr、AlCl、BCl、BF、CBF、CHBFO、BF・CO、CBFO、SnCl、AlCl1Ti、TiCl、Bi(OTf)、MgClO、ZnIなど)と結合した金属水素化物(例えば、NaBH、NaCNBH、LiBH、NaH、水素化トリブチルスズ、(i−BuAlH))と反応する。
態様のいくつかでは、本開示は、スキーム14で示される式F1の化合物の調製方法に関する。
Figure 2020525426
スキーム14によれば、式F1の化合物の合成は
a)式E6の化合物を臭素化試薬と反応させて、式E7の化合物を得るステップ;
b)式E7の化合物を酸化剤と反応させて、式E8の化合物を調製するステップ;
c)式E8の化合物を還元剤と反応させて、式F1の化合物を調製するステップ(還元性脱ハロゲン化又は脱臭素化);
を含む。
実施形態のうち1つでは、式F1の化合物は、スキーム3〜5に示され、本明細書に記載されている方法を用いて、スキーム14に従って調製される。実施形態のうち1つでは、式F1の化合物は、Hicks et al.,J.Biol.Chem.(1946)641−644で先に報告される手順に従って、式E6の化合物から3ステップで調製される。式F1の化合物は、スキーム12に示され、本明細書に記載されているとおり、式C2の化合物に変換される。
いくつかの実施形態では、スキーム9〜14における式E又はE6の出発物質は、例えばスキーム1〜6に示すように、C7でOR11基の代わりにケトン(又はオキソ基)を有する化合物に置き換えることができる。
いくつかの実施形態では、式F1、F2、及びF3の化合物の作製方法は、Hassner, et al., J. Org.Chem.33 (1968),1733−1739;Paquette,et.al.,J.Org.Chem.45 (1980),3017;Fristad,et.al.,J.Org.Chem.45 (1980),3028;Marshall,et.al.,J.Org.Chem.34 (1969),4188;及びConstantin,et.al.,J.Am.Chem.Soc.74 (1952),3908に記載されているものを含む当該技術分野で公知の手順を利用することができる。
特定の実施形態では、本開示は、以下の生物触媒的プロセス:
Figure 2020525426

[式中、R11は保護基であり、Xは、
Figure 2020525426

であり、R、R、R、及びR10は、R11又は別の保護基で保護されていてもよく、R、R、R、R、R、Rは、本明細書に記載されるとおりである]に従う式Iの化合物の調製方法に関する。
実施形態のうち1つでは、生物触媒法は、化合物100(オベチコール酸(OCA)から)を提供する:
Figure 2020525426
多種多様の微生物が、生体異物を異化できる。バイオ酸化することができる生物は、野生型又は遺伝子改変された原核生物及び真核生物のいずれかが挙げられるがこれらに限定されない、中温菌又は極限環境微生物の両方から引き出すことができる。場合によっては、生物は同じ属に分類されるが、単離源又は成長条件に基づいて基準株が異なる。微生物の例としては、以下:バクテリア、酵母菌、真菌、藻類(algea)、及びかびが挙げられるがこれらに限定されない。発酵は、好気的条件と嫌気的条件のいずれかを使用して、誘導期、対数期、又は静止期を含む微生物のライフサイクルの任意の段階で行うことができる。好適な生物としては、ストレプトマイセス・ジアスタトクロモゲネス(Streptomyces diastatochromogenes)、ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)、ストレプトマイセス sp(Streptomyces sp)、ストレプトマイセス・リモサス(Streptomyces rimosus)、ストレプトマイセス・アルビドフラブス(Streptomyces albidoflavus)、ストレプトマイセス・アベルミティリス(Streptomyces avermitilis)、ストレプトマイセス・フラディアエ(Streptomyces fradiae)、ストレプトマイセス・グリセオルス(Streptomyces griseolus)、ストレプトマイセス・プラテンシス(Streptomyces platensis)、ストレプトマイセス・バイオラッセンス(Streptomyces violascens)、ストレプトマイセス・オークラセイスクレロティカス(Streptomyces ochraceiscleroticus)、メチロバクテリウム・エクストルケンス(Methylobacterium extorquens)、メチロファーガ・タラシカ(Methylophaga thalassica)、リゾプス・ストロニフェル(Rhizopus stolonifer)、アブシディア・コエルレア(Absidia coerulea)、ボーベリア・バッシアーナ(Beauveria bassiana)、カニングハメラ・エレガンス(Cunninghamella elegans)、リゾプス・オリゼ(Rhizopus oryzae)、グリオクラディウム・ ロゼウム(Gliocladium roseum)、バーティシリウム・レカニ(Verticillium lecanii)、フサリウム・オキシスポラム(Fusarium oxysporum)、カルバラリア・ルナータ(Curvularia lunata)、モルチエレラ・イサベリナ(Mortierella isabellina)、カニングハメラ・ブラケスリーアナ(Cunninghamella blakesleeana)、モルチエレラ・ラマニアナ(Mortierella ramanniana)、ムコール・ルーキシイ(Mucor rouxii)、ロドコッカス sp.(Rhodococcus sp.)、ストレプトマイセス・グリセウス(Streptomyces griseus)、グルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxydans)、スポロボロマイセス・サルモニカラー(Sporobolomyces salmonicolor)、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharyomyces cerevisiae)、カンジダ・パラプシローシス(Candida parapsilosis)、ロドコッカス・エリスロポリス(Rhodococcus erythropolis)、ロドトルラ・グルチニス(Rhodotorula glutinis)、クルイベロマイセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)、デバリオマイセス・ハンセンイー(Debrayomyces hansenii)、ピキア・アングスタ(Pichia angusta)、クルイベロマイセス・ポリスポラス(Kluyveromyces polysporus)、ピキア・ギリエルモンディ(Pichia guiliermondii)、サッカロミセス・セレビシエ S288c(Saccharyomyces cerevisie S288c)、ラクトバチルス・ブレビス(Lactobacillus brevis)、ルエジェリア・ポメロイ(Ruegeria pomeroyi)(サイリシバクター・ポメロイ(Silicibacter pomeroyi))、ロイコノストック・メセンテロイデス(Leucanostoc mesenteroides)、バークホルデリア・タイランデンシス(Burkholderia thailandensis)、ブラディリゾビウム sp.(Bradyrhizobium sp.)、ロドシュードモナス・パルストリス(Rhodopseudomonas palustris)、ナカムレラ・マルチパーティタ(Nakamurella multipartite)、
スフィンゴモナス・ウィッティチイ(Sphingomonas wittichii)、ロドピレルーラ・バルティカ(Rhodopiruellula baltica)、ロドコッカス・オパカス(Rhodococcus opacus)、リコスティラム・ピリフォーム(Helicostylum piriforme)、アグロバクテリウム sp.(Agrobacterium sp.)、ストレプトマイセス・リンカネンシス(Streptomyces lincolnensis)、バチルス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、シュードモナス sp.(Pseudomonas sp.)、ペニシリウム・クリソゲナム(Penicillium chrysogenum)、ノノムラエア・レクティカテナ(Nonomuraea recticatena)、ヴェルティシリウム・セオブロマエ(Verticillium theobromae)、カニングハメラ・エキヌラート(Cunninghamella echinulate)、シンセファラストラム・ラセモサム(Syncephalastrum racemosum)、アブシジア・シュードシリンドロスポーラ(Absidia pseudocylindrospora)、ペトロミセス・アリアセウス(Petromyces alliaceus)、アスペルギルス・オクラセウス(Aspergillus ochraceus)、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)、ムコール・プランベウス(Mucor plumbeus)、キアトゥス・ストリアトゥス(Cyathus striatus)、アブシディア・コリムビフェラ(Absidia corymbifera)、グリオクラディウム・ビリデ(Gliocladium viride)、ジェオトリクム・カンディドゥム(Geotrichum candidum)、クルイベロマイセス・マルシアヌス(Kluyveromyces marxianus)、クラドフィアロフォラ・プサモフィラ(Cladophialophora psammophila)、クラドフィアロフォラ・インムンダ(Cladophialophora immunda)、シュードユーロチウム・(ゾナタムPseudeurotium zonatum)、カニングハメラ・エキヌラート(Cunninghamella echinulate)、クラドスポリウム・スフェロスペルマム(Cladosporium sphaerospermum)、ストレプトマイセス sp.(Streptomyces sp.)、アゾアルカス・トルボランス(Azoarcus toluvorans)、シュードモナス・クロロラフィス(Pseudomonas chlororaphis)、ファネロケーテ・クリソスポリウム(Phanerochaete chrysosporium)、シュードモナス・プチダ mt−2(Pseudomonas putida mt−2)、キュープリアビダス・ネカター(Cupriavidus necator)、キュープリアビダス・バシレンシス(Cupriavidus basilensis)、ノボスフィンゴビウム・サブテラニウム(Novosphingobium subterraneum)、ノボスフィンゴビウム・アロマティシボランス(Novosphingobium aromaticivorans)、ロドコッカス・ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)、ノボスフィンゴビウム・スティギウム(Novosphingobium stygium)、バークホルデリア sp.(Burkholderia sp.)、シュードキサントモナス・スパディックス(Pseudoxanthomonas spadix)、マイコバクテリウム・ギルバム(Mycobacterium gilvum)、デルフチア・アシドボランス(Delftia acidovorans)、パラコッカス・デニトリフィカンス(Paracoccus denitrificans)、マイコバクテリウム・ネオオーラム(Mycobacterium neoaurum)、ストレプトマイセス・リモーサス(Streptomyces rimosus)、ストレプトマイセス・アムボファシエンス(Streptomyces ambofaciens)、プレウロティス・サピダス(Pleurotis sapidus)、エメリセラ・ニデュランス(Emericella nidulans)、フサリウム・ソラニ(Fusarium solani)、コマモナス・テステロニ(Comamonas testeroni)、フサリウム・グラミネアラム(Fusarium graminearum)、フサリウム・ロンギペス(Fusarium longipes)、フサリウム・セレアリス(Fusarium cerealis)、フサリウム・スポロトリキオイデス(Fusarium sporotrichiodes)、フサリウム・エクイセティ(Fusarium equiseti)、フサリウム・セレアリス(Fusarium cerealis)、フサリウム・インカルナタム(Fusarium incarnatum)、ノノムラエア・ディエツィアエ(Nonomuraca dietziae)、メチロコッカス・カプスラータス(Methyloccus capsulatus)、リゾプス ストロニフェラ(Rhizopus stolonifera)、ムコール・フラバス(Mucor flavus)、ストレプトマイセス・リラシヌス(Streptomyces lilacinus)、キサントバクター sp.(Xanthobacter sp.)、リソプス・ミクロスポラス(Rhizopus microspores)、スポリディオボラス・ジョンソニイ(Sporidiobolus johnsonii)、ブラディリゾビウム・ジャポニカム(Bradyrhizobium japonicum)、オガタエア・メタノリカ(Ogataea methanolica)、バチルス・ベンゼオボランス(Bacillus benzeovorans)、キュープリアビダス・ネカター(Cupriavidus necator)、マイコバクテリウム・パラフォルトゥイタム(Mycobacterium parafortuitum)、アクチノプラネス sp.(Actinoplanes sp.)、パラコッカス・パントトロファス(Paracoccus pantotrophus)、ストレプトマイセス・ロシェイ(Streptomyces rochii)、マイコプラズマ・リポファシエンス(Mycoplasma lipofaciens)、アスペルギルス・ニガー 402(Aspergillus niger 402)、アグロサイベ・アエゲリタ(Agrocybe aegerita)、アグロサイベ・アエゲリタ(Agrocybe aegerita)、カルダリオマイセス・フマゴ(Caldariomyces fumago)、マイコバクテリウム sp.(Mycobacterium sp.)、ロドコッカス sp.(Rhodococcus sp.)、ロドコッカス・ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)、リゾプス・オリゼ(Rhizopus oryzae)、ファネロケエテ・クリソスポリウム(Phanerochaete chrysosporium)、フサリウム・チリアタム(Fusarium ciliatum)、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、ムコール・グリゼオーシアヌス(Mucor griseocyanus)、ロドピレルーラ・バルティカ(Rhodopirellula baltica)が挙げられるがこれらに限定されない。
実施形態のうち1つでは、微生物は、必要な増殖培地約10mLを入れた約50mLの円錐遠心管で増殖する。いくつかの実施形態では、増殖培地は、栄養ブロス(例えば、15gのペプトン、3gの酵母エキス、6gのNaCl、1gのグルコース);Gymストレプトマイセス培地(例えば、4gのグルコース、4gの酵母エキス、10gの麦芽エキス);麦芽エキスペプトン(例えば、30gの麦芽エキス、3gのペプトン);又はポテトデキストロース培地(例えば、30gのポテトエキス、10gのグルコース)であり得る。微生物グリセロールストックからの培地の接種後、培養物を振盪しながら約28℃で7日間インキュベートする。その後、約1mLの各微生物培養物をディープ96ウェルプレートのウェルに移した。プレートを撹拌しながら約28℃で48時間インキュベートした後、(最終濃度が約2/mLになるように)DMSOに溶解したOCAを添加する。プレートをさらに36時間インキュベートした後、約1mLの100%アセトニトリルを添加し、その後、プレートを室温でインキュベートした後、9,000×gで15分間遠心分離する。約200μLの上清を清潔な96ウェルプレートに移した後、UHPLC(超高速液体クロマトグラフィー)で分析する。実施形態のうち1つでは、生体内変換プロセスは、Ishida,et al.,Chem.Pharm.Bull.46(1998),12−16で、天然物3α,7α,11α−トリヒドロキシ−5β−コラン−24−オイック酸(11α−OH CDCA)について報告されている方法を利用することができる。
実施形態のうち1つでは、本開示は、式I I、Ia、Ib、I−9、II、III、IIIa、IIIb、C2、又はD5[式中、Rは、α位にある]の化合物を提供する。一実施形態では、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、IIIa、IIIb、C2、又はD5[式中、Rは、C〜Cアルキルである]の化合物を提供する。実施形態のうち1つでは、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、IIIa、IIIb、C2、又はD5[式中、Rは、メチル、エチル、又はプロピルである]の化合物を提供する。一実施形態では、Rはエチルである。別の実施形態では、Rは、α−エチルである。実施形態のうち1つでは、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、IIIa、IIIb、C2、又はD5[式中、Rは、H又はハロゲンである]の化合物を提供する。実施形態のうち1つでは、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、IIIa、IIIb、C2、又はD5[式中、Rは、任意選択的に1つ以上のハロゲン又はOHで置換されているC〜Cアルキルである]の化合物を提供する。実施形態のうち1つでは、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、IIIa、IIIb、C2、又はD5[式中、Rは、C〜Cアルケニル、又はC〜Cアルキニルである]の化合物を提供する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、IIIa、IIIb、C2、又はD5[式中、Rは、OH、OSOH、SOH、OSONH、SONH、OPO、PO、COH、又はC(O)NHOHである]の化合物を提供する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、IIIa、IIIb、C2、又はD5[式中、Rは、OH、OSOH、OSONH、OPO、又はCOHである]の化合物を提供する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、IIIa、IIIb、C2、又はD5[式中、Rは、OHである]の化合物を提供する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、IIIa、IIIb、C2、又はD5[式中、Rは、COHである]の化合物を提供する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、IIIa、IIIb、C2、又はD5[式中、Rは、OSOHである]の化合物を提供する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、IIIa、IIIb、C2、又はD5[式中、Rは、SOHである]の化合物を提供する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、IIIa、IIIb、C2、又はD5[式中、Rは、OSONH、又はSONHである]の化合物を提供する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、IIIa、IIIb、C2、又はD5[式中、Rは、OPO、PO、又はC(O)NHOHである]の化合物を提供する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、IIIa、IIIb、C2、又はD5[式中、Rは、テトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−チアジアゾリル、オキサゾリジン−ジオニル、チアゾリジン−ジオニル、3−ヒドロキシイソオキサゾリル、3−ヒドロキシイソチアゾリル、又は2,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニルである]の化合物を提供する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、IIIa、IIIb、C2、又はD5[式中、Rは、OH、OSOH、OSONH、OPO、COH、テトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−チアジアゾリル、オキサゾリジン−ジオニル、チアゾリジン−ジオニル、3−ヒドロキシイソオキサゾリル、3−ヒドロキシイソチアゾリル、又は2,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニルである]の化合物を提供する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、式I[式中、Rは、OSOH、OCOCH、又はOPOである]の化合物を提供する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、式I[式中、R及びRは、それらが結合している炭素原子と共にカルボニルを形成する]の化合物を提供する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、C2、又はD5[式中、mは0である]の化合物を提供する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、C2、又はD5[式中、mは1である]の化合物を提供する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、C2、又はD5[式中、mは2である]の化合物を提供する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、C2、又はD5[式中、nは1である]の化合物を提供する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、C2、又はD5[式中、pは0である]の化合物を提供する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、式I、Ia、Ib、I−9、II、C2、又はD5[式中、Rはβ位(ベータ位)にある]の化合物を提供する。
一実施形態では、本開示の方法により調製される化合物は化合物100である:
Figure 2020525426
一態様では、本願の方法は、実質的に純粋な式Iの化合物又はその薬学的に許容される塩を生成する。「純度」という用語は、本明細書中で使用する場合、当該技術分野で一般的に使用される分析方法(例えばHPLC)に基づく、式Iの化合物の量を指す。いくつかの実施形態では、式Iの化合物は、約90%超の純度を有する。一実施形態では、式Iの化合物は、約95%超の純度を有する。一実施形態では、式Iの化合物は、約98%超の純度を有する。例えば合成された式Iの化合物の純度は、約96.0%、約97.0%、約98.0%、約99.0%、又は約100%である。例えば合成された式Iの化合物の純度は、98.5%、99.0%、又は99.5%である。一実施形態では、純度は、HPLCにより決定される。
本願は、安全であり、大規模に式Iの化合物を生成することができる高純度の式Iの化合物の合成のための方法を提供する。一実施形態では、本願の方法は、高収率(>98%)で不純物の数が限定的である式Iの化合物を生成する。
本開示の化合物は不斉中心を有し、光学活性体又はラセミ体で単離することができる。ラセミ体の分割による、又は光学活性な出発物質からの合成によるなどの、光学活性体の調製の仕方は当該技術分野において周知である。オレフィンなどの多くの幾何異性体もまた、本明細書に記載の化合物中に存在することができ、このようなすべての安定な異性体が本開示において企図される。本開示の化合物のシス及びトランス幾何異性体は、異性体の混合物として、又は別々の異性体型として単離することができる。特定の立体化学又は異性体型が特に示されていない限り、構造のすべてのキラル型、ジアステレオマー型、ラセミ型及び幾何異性体型を対象とする。本開示の化合物を調製するために使用されるすべてのプロセス、及びその中で作製される中間体は、本開示の一部であると考えられる。示される又は記載される化合物のすべての互変異性体もまた、本開示の一部であると考えられる。さらに、本開示はまた、本明細書に記載の化合物の代謝産物も含む。
本開示は、同位体標識した本開示の化合物又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体も包含し、これらは、自然界で最もよく見られる原子質量又は質量数と異なる原子質量又は質量数を有する原子によって1つ以上の原子が置換されているという事実以外、本願の式及び以降に記載のものと同一である。本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体に組み入れることができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、フッ素の同位体、例えばH、H、11C、13C、14C、及び18Fなどが挙げられる。
重水素化、すなわちH同位体、トリチウム化、すなわちH同位体、及び炭素−14、すなわち14C同位体は、調製及び検出が容易であるため、使用することができる。さらに、重水素、すなわちHなどのより重い同位体で置換すると、代謝安定性が高まることから生じる一定の治療上の利点(例えば、in vivo半減期の延長又は必要投与量の減少)をもたらすことができ、このため、状況によってはこの置換を使用してもよい。本開示の同位体標識化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体は、一般に、容易に入手可能な同位体標識試薬を非同位体標識試薬の代わりに用いて、スキーム及び/又は実施例に開示されている手順を実行することによって調製することができる。しかしながら、当業者は、すべての同位体が非同位体標識試薬の代替に含まれ得るわけではないことを認識するであろう。一実施形態では、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体は同位体標識されていない。一実施形態では、本開示の重水素化した化合物は生物学的分析アッセイに有用である。別の実施形態では、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体は放射標識されている。
医薬組成物
「医薬組成物」とは、対象への投与に好適な形態の1つ以上の本開示の化合物を含有する製剤である。一実施形態では、医薬組成物は、バルク又は単位剤形である。投与を容易にし、投与量を均一にするために、組成物を単位剤形に製剤化することが有利であり得る。本明細書で使用する単位剤形とは、治療する対象に対する単位投与量として適した、物理的に個別の単位を指し、各単位は、必要な医薬担体と組み合わせて所望の治療効果を生じるように計算された所定量の活性な試薬を含有する。単位剤形の仕様は、活性な試薬に独自の特徴、達成されるべき特定の治療効果、及び各個体を処置するための活性剤などの調合に関する当該技術分野に固有の制限によって決定され、これらに直接的に依存する。
可能な製剤としては、経口、舌下、口腔、非経口
(例えば、皮下、筋肉内、又は静脈内)、直腸、経皮、鼻腔内、及び吸入投与を含む局所投与に好適なものが挙げられる。特定の患者に対する最適な投与手段は、処置される疾患の性質及び重症度、又は使用される療法の性質、及び活性化合物の性質に依存することになるが、可能な場合には、経口投与をFXR媒介性の疾患及び病態の予防及び処置に使用してもよい。経口投与に好適な製剤は、錠剤、カプセル剤、カシェ剤、トローチ剤などの、各々が所定量の活性化合物を含有する別個の単位として、散剤若しくは顆粒剤として、水性若しくは非水性液中の溶液剤若しくは懸濁剤として、又は水中油若しくは油中水の乳剤として、提供され得る。舌下又はバッカル投与に好適な製剤として、活性化合物と、通常は糖及びアラビアゴム又はトラガントなどの香味基剤とを含むトローチ剤、並びにゼラチン及びグリセリン又はスクロース、アラビアゴムなどの不活性基剤中に活性化合物を含むパステル剤が挙げられる。
非経口投与に好適な製剤は、通常、所定濃度の活性化合物を含有する滅菌水溶液を含み、この溶液は、対象とするレシピエントの血液と等張とすることができる。非経口投与に好適な別の製剤には、生理学的に好適な共溶媒並びに/又は界面活性剤及びシクロデキストリンなどの錯化剤を含有する製剤が含まれる。水中油乳剤もまた、非経口製剤に好適な製剤である。このような溶液は静脈内に投与することができるが、皮下注射又は筋肉内注射によって投与することもできる。
経直腸投与に好適な製剤は、坐剤基剤を形成する1種以上の固体担体、例えばカカオ脂などの中に活性成分を含む単位用量の坐剤として提供することができる。
局所適用又は鼻腔内適用に好適な製剤としては、軟膏剤、クリーム剤、ローション剤、ペースト剤、ゲル剤、スプレー剤、エアゾール剤、及び油剤が挙げられる。このような製剤に好適な担体として、石油ゼリー、ラノリン、ポリエチレングリコール、アルコール、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
本開示の製剤は、任意の好適な方法によって(通常は、活性化合物を、液体若しくは微粉化固体担体又はその両方と、必要な割合で均一及び均質に混合し、次いで必要に応じて、得られた混合物を所望の形状に成形することによって)調製することができる。
例えば、錠剤は、活性成分及びバインダー、滑沢剤、不活性希釈剤、若しくは表面活性分散剤などの1つ以上の任意選択的な成分の散剤若しくは顆粒剤を含むよく混ざった混合物を圧縮することにより、又は粉末活性成分及び不活性液体希釈剤のよく混ざった混合物を成形することにより調製されてもよい。吸入による投与に好適な製剤としては、様々な種類の定量加圧エアゾール、噴霧器又は吸入器を用いて生成することができる微粒子粉剤又はミスト剤が挙げられる。
経口による肺内投与では、粉末又は液滴の粒径は、気管支樹内への送達を確実にするために、通常、0.5〜10μmの範囲であり、又は約1〜5μmとすることができる。鼻腔投与では、鼻腔内での滞留を確実にするために、10〜500μmの範囲の粒径を使用することができる。
定量吸入器は、通常、活性成分を液化噴射剤に入れた懸濁製剤又は溶液製剤を含有する加圧エアゾールディスペンサーである。使用の際に、これらのデバイスは、計量された体積、通常は10〜150μmを送達するようになされたバルブを通して製剤を吐出し、活性成分を含有する微粒子スプレーを生成する。好適な噴射剤として、一定のクロロフルオロカーボン化合物、例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタン、及びこれらの混合物が挙げられる。製剤は、1種以上の共溶媒、例えば、オレイン酸又はトリオレイン酸ソルビタンなどのエタノール界面活性剤、抗酸化剤及び好適な着香剤をさらに含有してもよい。
噴霧器は、圧縮ガス(通常、空気又は酸素)を狭いベンチュリ・オリフィスに通して加速することによって、又は超音波撹拌によって、活性成分の溶液若しくは懸濁液を治療用エアゾールミストに変換する市販のデバイスである。噴霧器中での使用に好適な製剤は、液体担体に入れた活性成分からなり、最大40%w/wの、好ましくは20%w/w未満の製剤を含む。担体は、通常、好ましくは、例えば塩化ナトリウムを添加して体液と等張にした、水又は希釈水性アルコール溶液である。任意選択的な添加剤は、製剤が滅菌して調製されていない場合、防腐剤、例えばメチルヒドロキシ安息香酸、抗酸化剤、着香剤、揮発油、緩衝剤、及び界面活性剤を含む。
通気法による投与に好適な製剤として、吸入器を用いて、又は鼻から吸い込む方法で鼻腔内に取り込まれて送達され得る微粉砕粉末が挙げられる。吸入器中で、粉末は通常、ゼラチン若しくはプラスチックで作製されたカプセル又はカートリッジの中に含有されており、カプセル又はカートリッジはその場で孔を開けられるか又は開封され、吸入すると、又は手動操作のポンプを用いると、引き込まれてデバイスを通過する空気によって粉末が送達される。吸入器中に使用される粉末は、専ら活性成分のみか、又は活性成分と、ラクトースなどの好適な粉末希釈剤と、任意選択的な界面活性剤とを含む粉末ブレンドのいずれかからなる。活性成分は、典型的には、0.1〜100%w/wの製剤を含む。
さらなる実施形態では、本開示は、活性成分として本発明の化合物を、少なくとも1種の医薬担体又は希釈剤と合わせて、及び/又はそれらと混合して含む医薬組成物を提供する。これらの医薬組成物は上記の疾患又は病態の予防又は処置に使用することができる。
担体は、薬学的に許容され、組成物中の他の成分と適合性がなければならない、すなわち組成物中の他の成分に悪影響を及ぼしてはならない。担体は固体でも液体でもよく、好ましくは単位用量製剤、例えば0.05〜95重量%の活性成分を含有することができる錠剤として製剤化される。所望の場合、他の生理学的に活性な成分もまた本開示の医薬組成物中に組み入れてもよい。
詳細に上記に言及された成分に加えて、本開示の製剤は、問題の製剤のタイプに注意し、製薬の当業者に知られている他の薬剤を含んでいてもよい。例えば、経口投与に適した製剤は着香剤を含んでいてもよく、鼻内投与に適した製剤は香料を含んでいてもよい。
実施形態のうち1つでは、本開示は、式Iの化合物及び薬学的に許容される担体又は添加剤を含む医薬組成物を提供する。
処置方法
本開示の化合物(例えば、式I、Ia、Ib、I−9、II、III、IIIa、IIIb、C2、D5、44、44a、45、及び100の化合物)は、ヒトを含む哺乳類などの対象の治療に有用である。特に、本開示の化合物は、対象の疾患又は病態を処置又は予防する方法であって、それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体の有効量を投与することを含む方法において有用である。一実施形態では、疾患又は病態はFXR媒介性である(例えば、FXRが、疾患又は病態の開始又は進行において役割を担う)。一実施形態では、疾患又は病態はFXR活性の低下に媒介される。一実施形態では、疾患又は病態は、心血管疾患、慢性肝疾患、脂質障害、胃腸疾患、腎疾患、代謝性疾患、癌及び神経系疾患から選択される。
一実施形態では、本開示は、対象の心臓血管疾患を処置又は予防する方法であって、
それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体の有効量を投与することを含む方法に関する。一実施形態では、本開示は、心臓血管疾患を処置する方法に関する。一実施形態では、心血管疾患は、アテローム性動脈硬化症、動脈硬化症、脂質異常症、高コレステロール血症、高脂血症、高リポタンパク血症及び高トリグリセリド血症から選択される。
「高脂血症」という用語は、血中脂質値の異常な上昇の存在を指す。高脂血症は、少なくとも3つの形態:(1)高コレステロール血症、すなわちコレステロール値の上昇、(2)高トリグリセリド血症、すなわち、トリグリセリド値の上昇、及び(3)複合型高脂血症、すなわち、高コレステロール血症と高トリグリセリド血症との複合で現れ得る。
「脂質異常症」という用語は、リポタンパク質値の低下及び/又は上昇の両方(例えば、LDL値、VLDL値の上昇及びHDL値の低下)を含む、血漿中リポタンパク質値の異常を指す。
一実施形態では、本開示は、対象のコレステロール値の低減、又は食事性コレステロールのコレステロール代謝、異化、吸収、及びコレステロール逆輸送の調節から選択される方法であって、それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体、若しくはプロドラッグの有効量を投与することを含む方法に関する。
別の実施形態では、本開示は、対象のコレステロール、トリグリセリド又は胆汁酸の各値に悪影響を及ぼす疾患を処置又は予防する方法であって、それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体の有効量を投与することを含む方法に関する。
一実施形態では、本開示は、対象のトリグリセリドを低下させる方法であって、それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体の有効量を投与することを含む方法に関する。
一実施形態では、本開示は、対象のコレステロール値の上昇に関連する疾患状態を処置又は予防する方法であって、それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体の有効量を投与することを含む方法に関する。一実施形態では、本開示は、対象のコレステロール値の上昇に関連する疾患状態を処置する方法に関する。一実施形態では、本開示は、対象のコレステロール値の上昇に関連する疾患状態を予防する方法に関する。一実施形態では、疾患状態は、冠状動脈疾患、狭心症、頚動脈疾患、卒中、脳動脈硬化、及び黄色腫から選択される。
一実施形態では、本開示は、対象の脂質障害を処置又は予防する方法であって、それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体の有効量を投与することを含む方法に関する。一実施形態では、本開示は、脂質障害を処置する方法に関する。一実施形態では、本開示は、脂質障害を予防する方法に関する。
脂質障害とは、コレステロール及びトリグリセリドの異常を指す用語である。脂質異常は、脈管疾患並びに特に心臓発作及び卒中の、リスクの上昇に関連している。脂質障害における異常は、遺伝的素因に食事摂取の性質が組み合わさったものである。多くの脂質障害が、過体重であることに関連している。脂質障害はまた、糖尿病、メタボリックシンドローム(インスリン抵抗性症候群と呼ばれることもある)、甲状腺の機能低下又は一定の薬物療法(移植を受けた人々の拒絶反応抑制レジメンに使用されるものなど)から生じるものを含む他の疾患にも関連している場合がある。
一実施形態では、本開示は、対象の脂質代謝に悪影響を及ぼす疾患(すなわちリポジストロフィー)の1つ以上の症状を処置又は予防する方法であって、それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体の有効量を投与することを含む方法に関する。一実施形態では、本開示は、脂質代謝に影響を及ぼす疾患の1つ以上の症状を処置する方法に関する。一実施形態では、本開示は、脂質代謝に影響を及ぼす疾患の1つ以上の症状を予防する方法に関する。
一実施形態では、本開示は、対象の脂質蓄積を低減する方法であって、それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体の有効量を投与することを含む方法に関する。
一実施形態では、本開示は、対象の肝疾患を処置又は予防する方法であって、それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体の有効量を投与することを含む方法に関する。一実施形態では、本開示は、慢性肝疾患を処置する方法に関する。一実施形態では、本開示は、慢性肝疾患を予防する方法に関する。一実施形態では、FXR媒介性肝疾患は、原発性胆汁性胆管炎(PBC)としても公知である原発性胆汁性肝硬変(PBC)などの胆汁うっ滞性肝疾患、原発性硬化性胆管炎(PSC)、慢性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NASH)、C型肝炎感染症、アルコール性肝疾患、進行性線維症、及び肝線維症に起因する肝損傷から選択される。FXR媒介性疾患の他の例としては、門脈圧亢進症、胆汁酸性下痢、高脂血症、高LDLコレステロール、高HDLコレステロール、高トリグリセリド、及び循環器疾患も挙げられる。他の肝疾患としては、脳腱黄色腫症(CTX)、薬物誘発性胆汁うっ滞、妊娠時肝内胆汁うっ滞、非経口栄養法関連の胆汁うっ滞(PNAC)、細菌異常増殖若しくは敗血症関連胆汁うっ滞、自己免疫肝炎、慢性ウイルス性肝炎、肝臓移植関連移植片対宿主病、生体ドナー移植肝臓再生、先天性肝臓線維症、総胆管結石、肉芽腫性肝臓疾患、肝内若しくは肝外悪性腫瘍、シェーグレン症候群、サルコイドーシス、ウィルソン病、ゴーシェ病、ヘモクロマトーシス、及びアルファ1−アンチトリプシン不全が挙げられる。
一実施形態では、本開示は、対象の胆汁うっ滞の合併症を含む、胆汁うっ滞の1つ以上の症状を処置又は予防する方法であって、それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体、若しくはプロドラッグの有効量を投与することを含む方法に関する。一実施形態では、本開示は、胆汁うっ滞の1つ以上の症状を処置する方法に関する。一実施形態では、本開示は、胆汁うっ滞の1つ以上の症状を予防する方法に関する。
胆汁うっ滞は、典型的には、肝臓内(肝内)又は肝臓外(肝外)の因子によって引き起こされ、血流中の胆汁塩、胆汁色素ビリルビン及び脂質が正常に排出されずに蓄積される。肝内胆汁うっ滞は、身体が胆汁を排出する能力が損なわれる、小管の広範な閉塞又は肝炎などの障害を特徴とする。肝内胆汁うっ滞はまた、アルコール性肝疾患、原発性胆汁性肝硬変、身体の別の部分から広がった(転移した)がん、原発性硬化性胆管炎、胆石、胆石仙痛及び急性胆嚢炎に起因することもある。肝内胆汁うっ滞はまた、手術、重傷、嚢胞性線維症、感染症又は静脈内栄養補給の合併症として起こることもあり、薬物誘発性のこともある。胆汁うっ滞はまた、妊娠の合併症として起こることもあり、多くの場合、第二期及び第三期に発症する。肝外胆汁うっ滞は、総胆管結石症(胆管結石)、良性胆道狭窄(総胆管の非がん性狭窄)、胆管癌(腺管癌)及び膵臓癌に起因することが最も多い。肝外胆汁うっ滞は、多くの薬物療法の副作用として起こることもある。
本開示の化合物は、胆道閉鎖症、産科胆汁うっ滞、新生児胆汁うっ滞、薬物性胆汁うっ滞、C型肝炎感染症から生じる胆汁うっ滞、慢性胆汁うっ滞性肝疾患、例えば原発性胆汁性肝硬変(PBC)、及び原発性硬化性胆管炎(PSC)を含むが、これらに限定されない肝内又は肝外の胆汁うっ滞の、1つ以上の症状を処置又は予防するために使用することができる。
一実施形態では、本開示は、対象の肝再生を増強する方法であって、それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体、若しくはプロドラッグの有効量を投与することを含む方法に関する。一実施形態では、本方法は、肝臓移植の際に肝再生を増強する。
一実施形態では、本開示は、対象の線維症を処置又は予防する方法であって、それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体、若しくはプロドラッグの有効量を投与することを含む方法に関する。一実施形態では、本開示は、線維症を処置する方法に関する。一実施形態では、本開示は、線維症を予防する方法に関する。
したがって、本明細書で使用する場合、線維症という用語は、病的状態又は疾患による線維症、身体外傷による線維症(「外傷性線維症」)、放射線損傷による線維症、及び化学療法剤への曝露による線維症を含む、全ての広く認知されている線維性障害を指す。本明細書で使用する場合、用語「臓器線維症」には、以下に限定されるものではないが、肝線維症、腎臓の線維症、肺の線維症及び腸の線維症が含まれる。「外傷性線維症」には、以下に限定されるものではないが、手術(手術瘢痕)、偶発性身体外傷、熱傷、及び肥厚性瘢痕化に続発する線維症が含まれる。
本明細書で使用する場合、「肝線維症」は、B型肝炎ウイルス又はC型肝炎ウイルスによるものなどのウイルス誘発性肝線維症;
アルコール(アルコール性肝疾患)、メトトレキサートを含むがこれに限定されない特定の医薬化合物、一部の化学療法剤、及びヒ素剤又は高用量のビタミンAの慢性摂取、酸化ストレス、がん放射線療法、又は四塩化炭素及びジメチルニトロソアミンを含むがこれらに限定されない一定の工業化学薬品への曝露;並びに原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、脂肪肝、肥満症、非アルコール性脂肪性肝炎、嚢胞性線維症、ヘモクロマトーシス、自己免疫肝炎、及び脂肪性肝炎などの疾患を含むいずれかの原因による肝線維症が含まれる。肝線維症の現行療法は主として、病因の除去、例えば過剰な鉄の除去(例えばヘモクロマトーシスの場合)、ウイルス量の低減(例えば慢性ウイルス性肝炎の場合)、又は毒素への曝露の排除又は低減(例えば、アルコール性肝疾患の場合)に向けられている。コルチコステロイド及びコルヒチンなどの抗炎症薬も、肝線維症に至ることがある炎症の治療に使用されることが知られている。当該技術分野において公知のとおり、肝線維症は、通常、生検材料の組織学的検査に基づいて、臨床的に5段階の重症度(S0、S1、S2、S3及びS4)に分類することができる。S0は線維症を示さず、S4は肝硬変を示す。肝線維症の重症度を病期分類するための様々な基準が存在するが、一般に、初期段階の線維症は、肝臓の一門脈(帯域)における、不連続な限局領域の瘢痕化によって特定され、後期段階の線維症は、架橋線維症(肝臓の各帯域にわたる瘢痕化)によって特定される。
一実施形態では、本開示は、対象の臓器線維症を処置又は予防する方法であって、それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体の有効量を投与することを含む方法に関する。一実施形態では、線維症は肝線維症である。
一実施形態では、本開示は、対象の胃腸疾患を処置又は予防する方法であって、
それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体の有効量を投与することを含む方法に関する。一実施形態では、本開示は、胃腸疾患を処置する方法に関する。一実施形態では、本開示は、胃腸疾患を予防する方法に関する。一実施形態では、胃腸疾患は、炎症性腸疾患(IBD)、過敏性腸症候群(IBS)、細菌過剰増殖、吸収不良、放射線照射後大腸炎、及び顕微鏡的大腸炎から選択される。一実施形態では、炎症性腸疾患は、クローン病及び潰瘍性大腸炎から選択される。
一実施形態では、本開示は、対象の腎疾患を処置又は予防する方法であって、それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体の有効量を投与することを含む方法に関する。一実施形態では、本開示は、腎疾患を処置する方法に関する。一実施形態では、本開示は、腎疾患を予防する方法に関する。一実施形態では、腎疾患は、糖尿病性腎症、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)、高血圧性腎硬化症、慢性糸球体腎炎、慢性移植糸球体症、慢性間質性腎炎、及び多発性嚢胞腎疾患から選択される。
一実施形態では、本開示は、対象の代謝性疾患を処置又は予防する方法であって、それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体の有効量を投与することを含む方法に関する。一実施形態では、本開示は、腎疾患を処置する方法に関する。一実施形態では、本開示は、腎疾患を予防する方法に関する。一実施形態では、代謝性疾患は、インスリン抵抗性、高血糖症、真性糖尿病、肥満糖尿病傾向、及び肥満症から選択される。一実施形態では、真性糖尿病はI型糖尿病である。一実施形態では、真性糖尿病はII型糖尿病である。
真性糖尿病は、一般に糖尿病と呼ばれ、概してグルコースの産生及び利用における代謝障害により、体内の適切な血糖値を維持できなくなることを特徴とする疾患又は病態を指す。
II型糖尿病の場合、疾患はインスリン抵抗性を特徴とし、インスリンが広範囲の濃度にわたってその生物学的作用を働かせる能力を失う。インスリン応答性に対するこの抵抗性により、筋肉におけるグルコース取り込み、酸化及び貯蔵のインスリンによる活性化が不足し、脂肪組織における脂肪分解と肝臓におけるグルコース産生及び分泌のインスリンによる抑制が不十分になる。その結果生じる状態は血糖の上昇であり、「高血糖症」と呼ばれる。高血糖症が制御されなければ、網膜症(眼の血管損傷による視力の低下又は喪失);ニューロパチー(神経系に対する血管損傷による神経損傷及び足の障害);並びに腎症(腎臓の血管損傷による腎疾患)、高血圧症、脳血管疾患及び冠状動脈性心疾患を含む、微小血管疾患及び大血管疾患のリスクの増加による若年死亡率の増加につながる。したがって、グルコースホメオスタシスの制御は、糖尿病の治療にきわめて重要な手法である。
インスリン抵抗性は、高血圧症、耐糖能異常、高インスリン血症、トリグリセリド値の上昇及びHDLコレステロールの低下、並びに中心性肥満及び全体的肥満の群を束ねるものと仮定されている。インスリン抵抗性と、耐糖能異常、血漿トリグリセリドの増加及び高密度リポタンパク質コレステロール濃度の低下、高血圧症、高尿酸値症、低密度リポタンパク質粒子の微小化、高濃度化、並びにプラスミノーゲン活性化因子インヒビター1の循環値の上昇とが結びつくと、「症候群X」と呼ばれている。したがって、「症候群X」を構成する一群の疾患状態、病態又は障害を含む、インスリン抵抗性に関連する任意の障害の治療又は予防方法が提供される。一実施形態では、本開示は、対象のメタボリックシンドロームを処置又は予防する方法であって、それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体の有効量を投与することを含む方法に関する。一実施形態では、本開示は、メタボリックシンドロームを処置する方法に関する。別の実施形態では、本開示は、メタボリックシンドロームを予防する方法に関する。
一実施形態では、本開示は、対象のがんを処置又は予防する方法であって、それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体の有効量を投与することを含む方法に関する。一実施形態では、本開示は、がんを処置する方法に関する。一実施形態では、本開示は、がんを予防する方法に関する。一実施形態では、がんは、肝細胞癌、結腸直腸がん、胃がん、腎がん、前立腺がん、副腎がん、膵がん、乳がん、膀胱がん、唾液腺がん、卵巣がん、子宮体がん、及び肺がんから選択される。一実施形態では、がんは肝細胞癌である。一実施形態では、がんは結腸直腸がんである。一実施形態では、がんは胃がんである。一実施形態では、がんは腎がんである。一実施形態では、がんは前立腺がんである。一実施形態では、がんは副腎がんである。一実施形態では、がんは膵がんである。一実施形態では、がんは乳がんである。一実施形態では、がんは膀胱がんである。一実施形態では、がんは唾液腺がんである。一実施形態では、がんは卵巣がんである。一実施形態では、がんは子宮体がんである。一実施形態では、がんは肺がんである。
別の実施形態では、ソラフェニブ、スニチニブ、エルロチニブ、又はイマチニブから選択される薬剤のうち少なくとも1つが、がんを処置するために、本開示の化合物と併用投与される。一実施形態では、アバレリックス、アルデロイキン、アロプリノール、アルトレタミン、アミホスチン、アナストゾール、ベバシズマブ、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、ドセタキセル、ドキソルビシン、エルロチニブ、エキセメスタン、5−フルオロウラシル、フルベストラント、ゲムシタビン、ゴセレリン酢酸塩、イリノテカン、ラパチニブジトシル酸塩、レトゾール、ロイコボリン、レバミゾール、オキサリプラチン、パクリタキセル、パニツムマブ、ペメトレキセド二ナトリウム、プロフィマーナトリウム、タモキシフェン、トポテカン及びトラスツズマブから選択される薬剤のうちの少なくとも1つが、がんを治療するために、本開示の化合物と併用投与される。
がんの適切な治療は、腫瘍が由来する細胞のタイプ、悪性腫瘍のステージ及び重症度、並びに腫瘍の一因となっている遺伝的異常に依存する。
がん病期分類系は、がんの進行程度を示す。一般に、病期分類系は、腫瘍の広がり具合を表し、予後及び治療が類似している患者を同一病期分類群に入れる。一般に、浸潤性になった、又は転移した腫瘍では予後が思わしくない。
病期分類系の一種において、症例はローマ数字のI〜IVで表される4つのステージに分類される。ステージIでは、がんは限局的であることが多く、通常治癒可能である。ステージII及びIIIAのがんは通常、より進行しており、周辺組織に浸潤し、リンパ節に広がっている場合がある。ステージIVのがんは、リンパ節の外の部位に広がった転移性がんを含む。
別の病期分類系は、カテゴリー: 腫瘍(Tumor)、リンパ節(Node)及び転移(Metastases)の略語であるTNM病期分類である。この系では、悪性腫瘍は各カテゴリーの重症度に従って表される。例えば、Tは原発腫瘍の程度を0から4に分類し、0は浸潤性活性のない悪性腫瘍を表し、4は原発部位からの広がりによって他の器官に浸潤した悪性腫瘍を表す。Nはリンパ節転移の程度を分類し、0はリンパ節転移のない悪性腫瘍を表し、4は広範囲のリンパ節転移のある悪性腫瘍を表す。Mは転移の程度を0から1に分類し、0は転移のない悪性腫瘍を表し、1は転移した悪性腫瘍を表す。
これらの病期分類系若しくはこれらの病期分類系の変形又は他の好適な病期分類系を、肝細胞癌などの腫瘍を表すために使用することができる。がんのステージ及び特徴に依存する肝細胞がんの治療に、利用可能な選択肢はわずかしかない。治療には、手術、ソラフェニブでの治療、及び標的療法が含まれる。一般に、手術は、初期ステージの限局的な肝細胞がんの治療の第一選択である。浸潤性及び転移性の腫瘍を治療するためにさらなる全身的治療を使用することができる。
一実施形態では、本開示は、対象の胆石を処置又は予防する方法であって、それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体の有効量を投与することを含む方法に関する。一実施形態では、本開示は、胆石を処置する方法に関する。一実施形態では、本開示は、胆石を予防する方法に関する。
胆石は、胆汁成分が付加成長して胆嚢内で形成される結晶性の結石である。これらの結石は胆嚢内で形成されるが、遠位に移動して、胆嚢管、総胆管、膵管又はファーター膨大部などの胆道系の他の部分に入ることがある。まれに、重度の炎症の場合、胆石は胆嚢を侵食して、癒着した腸に入ることがあり、ともすれば、胆石性イレウスと呼ばれる閉塞を引き起こすことがある。胆嚢内に胆石が存在すると、急性胆嚢炎、胆嚢内の胆汁うっ滞を特徴とする炎症状態、並びに多くの場合、腸内微生物、主として大腸菌(Escherichia coli)及びバクテロイデス(Bacteroides)種による二次感染に至ることがある。
胆道系の他の部分に胆石が存在すると、胆管の閉塞を引き起こし、上行性胆管炎又は膵炎などの重篤な病態に至る可能性がある。
一実施形態では、本開示は、対象のコレステロール胆石疾患を処置又は予防する方法であって、それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体の有効量を投与することを含む方法に関する。一実施形態では、本開示は、コレステロール胆石疾患を処置する方法に関する。一実施形態では、本開示は、コレステロール胆石疾患を予防する方法に関する。
一実施形態では、本開示は、対象の神経系疾患を処置又は予防する方法であって、それを必要とする対象に、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体の有効量を投与することを含む方法に関する。一実施形態では、本開示は、神経系疾患を処置する方法に関する。一実施形態では、本開示は、神経系疾患を予防する方法に関する。一実施形態では、神経系疾患は卒中である。
一実施形態では、本開示は、本明細書に記載の方法であって、さらに、化合物が、経口、非経口、筋肉内、鼻腔内、舌下、気管内、吸入、経眼、経腟、経直腸、及び脳室内から選択される経路で投与される方法に関する。一実施形態では、経路は経口である。
一実施形態では、本明細書に記載の方法のうち1つ以上において利用される化合物はFXRアゴニストである。一実施形態では、化合物は選択的FXRアゴニストである。別の実施形態では、化合物はTGR5を活性化しない。一実施形態では、化合物は、代謝経路に関与する他の核内受容体を活性化しない(例えば、AlphaScreenアッセイによって測定されるとおり)。一実施形態では、このような代謝経路に関与する他の核内受容体は、LXRβ、PXR、CAR、PPARα、PPARδ、PPARγ,RAR、RARα、VDR、TR、PR、RXR、GR、及びERから選択される。一実施形態では、化合物はアポトーシスを誘導する。
一実施形態では、本開示は、胆汁酸ホメオスタシスに関与する1種以上の遺伝子の発現レベルを調整する方法に関する。
一実施形態では、本開示は、細胞に本開示の化合物を投与することによって、細胞内のCYP7αl及びSREBP−ICから選択される1種以上の遺伝子の発現レベルを減少させる方法に関する。一実施形態では、本開示は、細胞に本開示の化合物を投与することによって、細胞内のOSTα、OSTβ、BSEP、SHP、UGT2B4、MRP2、FGF−19、PPARγ、PLTP、APOCII、及びPEPCKから選択される1種以上の遺伝子の発現レベルを増加させる方法に関する。
本開示はまた、疾患又は病態(例えば、FXRが媒介する疾患又は病態)を処置又は予防するための医薬品の製造であって、医薬品が、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体を含む、医薬品の製造にも関する。一実施形態では、本開示は、本明細書の上記に記載の疾患又は病態のいずれか1つを処置又は予防するための医薬品の製造であって、医薬品が、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体を含む、医薬品の製造に関する。
本開示はまた、疾患又は病態(例えば、FXRが媒介する疾患又は病態)を処置又は予防する方法において使用するための組成物であって、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体を含む組成物にも関する。一実施形態では、本開示は、本明細書の上記に記載の疾患又は病態のいずれか1つを処置又は予防する方法において使用するための組成物であって、本開示の化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体を含む組成物に関する。
本開示の方法は、本開示の化合物の有効量を投与するステップを含む。本明細書で使用する場合、「有効量」という用語は、一定の効果を達成するのに十分な本開示の化合物の量を指す。したがって、FXR媒介性の疾患又は病態を予防又は処置する方法に使用される本開示の化合物の有効量は、FXR媒介性の疾患又は病態を予防又は処置するのに十分な量ということになる。
同様に、胆汁うっ滞性肝疾患又は胆汁流量の増加を予防又は処置する方法に使用される本開示の化合物の有効量は、腸への胆汁流量を増加させるのに十分な量ということになる。所望の生物学的効果を達成するために必要な本開示の化合物の量は、意図されている用途、投与手段及びレシピエントなどの複数の因子に依存し、最終的には担当の医師又は獣医師の判断に依ることになる。一般に、FXR媒介性の疾患及び病態の処置の典型的な1日用量は、例えば、約0.01mg/kg〜約100mg/kgの範囲にあると考えてもよい。この用量は、単回の単位用量として、又は数回に分けられた単位用量として、又は持続注入として投与することができる。同様の用量が、他の疾患、病態の処置、並びに胆汁うっ滞性肝疾患の予防及び治療を含む療法に適用可能であろう。
実施形態のうち1つでは、本開示は、疾患又は病態を処置又は予防する方法を必要とする対象の、疾患又は病態を処置又は予防する方法であって、式Iの化合物、又はその薬学的に許容される塩、溶媒和物若しくはアミノ酸抱合体の有効量を投与することを含み、疾患又は病態がFXRに媒介されている、方法を証明する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、疾患又は病態を処置又は予防する方法を必要とする対象の、疾患又は病態を処置又は予防する方法であって、有効量の式Iの化合物を投与することを含み、疾患が、心血管疾患、慢性肝疾患、脂質障害、胃腸疾患、腎疾患、代謝性疾患、がん及び神経系疾患から選択される、方法を証明する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、疾患又は病態を処置又は予防する方法を必要とする対象の、疾患又は病態を処置又は予防する方法であって、有効量の式Iの化合物を投与することを含み、疾患が、アテローム性動脈硬化症、動脈硬化症、脂質異常症、高コレステロール血症、高脂血症、高リポタンパク血症及び高トリグリセリド血症から選択される心血管疾患である、方法を証明する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、疾患又は病態を処置又は予防する方法を必要とする対象の、疾患又は病態を処置又は予防する方法であって、有効量の式Iの化合物を投与することを含み、疾患が、原発性胆汁性胆管炎(PBC)としても公知である原発性胆汁性肝硬変(PBC)などの胆汁うっ滞性肝疾患、原発性硬化性胆管炎(PSC)、慢性肝疾患、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝疾患(NASH)、C型肝炎感染症、アルコール性肝疾患、進行性線維症、及び肝線維症に起因する肝損傷から選択される肝疾患である、方法を証明する。FXR媒介性疾患の他の例としては、門脈圧亢進症、胆汁酸性下痢、高脂血症、高LDLコレステロール、高HDLコレステロール、高トリグリセリド、及び循環器疾患も挙げられる。他の肝疾患としては、脳腱黄色腫症(CTX)、薬物誘発性胆汁うっ滞、妊娠時肝内胆汁うっ滞、非経口栄養法関連の胆汁うっ滞(PNAC)、細菌異常増殖若しくは敗血症関連胆汁うっ滞、自己免疫肝炎、慢性ウイルス性肝炎、肝臓移植関連移植片対宿主病、生体ドナー移植肝臓再生、先天性肝臓線維症、総胆管結石、肉芽腫性肝臓疾患、肝内若しくは肝外悪性腫瘍、シェーグレン症候群、サルコイドーシス、ウィルソン病、ゴーシェ病、ヘモクロマトーシス、及びアルファ1−アンチトリプシン不全が挙げられる。
実施形態のうち1つでは、本開示は、疾患又は病態を処置又は予防する方法を必要とする対象の、疾患又は病態を処置又は予防する方法であって、有効量の式Iの化合物を投与することを含み、疾患が、炎症性腸疾患(IBD)、過敏性腸症候群(IBS)、細菌過剰増殖、吸収不良、放射線照射後大腸炎及び顕微鏡的大腸炎から選択される胃腸疾患である、方法を証明する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、疾患又は病態を処置又は予防する方法を必要とする対象の、疾患又は病態を処置又は予防する方法であって、有効量の式Iの化合物を投与することを含み、炎症性腸疾患が、クローン病又は潰瘍性大腸炎である、方法を証明する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、疾患又は病態を処置又は予防する方法を必要とする対象の、疾患又は病態を処置又は予防する方法であって、有効量の式Iの化合物を投与することを含み、疾患が、糖尿病性腎症、巣状分節性糸球体硬化症(FSGS)、高血圧性腎硬化症、慢性糸球体腎炎、慢性移植糸球体症、慢性間質性腎炎及び多発性嚢胞腎疾患から選択される腎疾患である、方法を証明する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、疾患又は病態を処置又は予防する方法を必要とする対象の、疾患又は病態を処置又は予防する方法であって、有効量の式Iの化合物を投与することを含み、疾患が、インスリン抵抗性、高血糖症、真性糖尿病、肥満糖尿病傾向及び肥満症から選択される代謝性疾患である、方法を証明する。
実施形態のうち1つでは、本開示は、疾患又は病態を処置又は予防する方法を必要とする対象の、疾患又は病態を処置又は予防する方法であって、有効量の式Iの化合物を投与することを含み、疾患が、肝細胞癌、結腸直腸がん、胃がん、腎がん、前立腺がん、副腎がん、膵がん、乳がん、膀胱がん、唾液腺がん、卵巣がん、子宮体がん及び肺がんから選択されるがんである、方法を証明する。
次の実施例は、本発明のある一定の実施形態を説明するものであるが、本発明の全範囲を例示するものではない。
実施例1.化合物100の合成:
Figure 2020525426

例示的経路1:
Figure 2020525426
例示的経路2:
Figure 2020525426
例示的経路3:
Figure 2020525426

経路1〜3は、C3ヒドロキシで、他の保護基を用いて実施することができる。
例示的経路4:
Figure 2020525426

経路4は、C3ヒドロキシで、他の保護基を用いて実施することができる(例えば、OAc)。
実施例1−1:メチル3α,12α−ジヒドロキシ−6α−エチル−7−オキソ−5β−コラン−24−オアート(2)
Figure 2020525426

6−エチル−7−ケトコール酸(1,25g、57.52mmol)のCHCl(340mL)中撹拌溶液に、MeOH(23mL)、続いてpTSA・HO(1.1g、5.75mmol)を添加した。得られた溶液を40℃で20時間加熱した。反応混合物をブライン(500mL)及びNaHCO(1.5g)の混合物中へと注いだ。CHCl(500mL)及びブライン(200mL)を添加し、層を分離し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、24.91g(97%)をオフホワイト色の固体(化合物2)として得た。ES−API Pos:466.2[M+HO].H−NMR(300MHz,CDCl):δ 0.68(s,3H,18−CH),0.80(t,3H,26−CH),0.96(d,3H,21−CH),1.20(s,3H,19−CH),3.43−3.59(3,1H,3−CH),3.66(s,3H,COCH),3.99(br.s,1H,12−CH).
化合物2の代替的作製手順:
6−エチル−7−ケトコール酸(1、2.5kg、5.75mol)のMeOH(12L)中懸濁液に、濃HSO(16.1mL;0.29mol)を添加し、混合物を65℃まで3時間加熱した。混合物を冷却し、1N NaOH(aq)で、約pH9までpHを調節し、水(12.5L)を沈殿生成物に添加した。固体を濾過し、1:1 MeOH−水で洗浄し、減圧下で乾燥させた。化合物2(2.37kg)は、91.8%収率で生成された。(例えば、経路4)。
実施例1−2:メチル3α−アセトキシ−12α−ヒドロキシ−6α−エチル−7−オキソ−5β−コラン−24−オアート(18)
Figure 2020525426

化合物2(24.9g、55.5mmol)のMeOAc(660mL)中撹拌懸濁液に、pTsOH・HO(1.01g、5.33mmol)を添加した。得られた溶液を75℃で4時間加熱した。EtOAc(950mL)を添加した。混合物を飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、27.2g(定量的収率)の化合物18を白色発泡体として得た。この物質を、精製することなく、次の反応ステップにて使用した。ES−API Pos:508.8[M+HO].H−NMR(400MHz,CDCl):δ 0.67(s,3H,18−CH),0.78(t,J=7.3Hz,3H,26−CH),0.96(d,J=6.1Hz,3H,21−CH),1.20(s,3H,19−CH),1.98(s,3H,OCOCH),3.65(s,3H,COCH),3.98(s,1H,12−CH),4.59−4.63(m,1H,3−CH).
代替的手順:
化合物2(2.36kg、5.26mol)のMeOAc(20L)中溶液に、pTsOH・HO(100g、0.526mol)を添加した。混合物を13〜65時間加熱還流させ、次いで溶媒を蒸留し、新鮮なMeOAcを添加し、還流を続けた。反応が完了するまで、これを3回繰り返した。混合物を濃縮し、DCM(23.6L)を添加した。有機層を、水(23.6L)、8% NaHCO(aq)(23.6L)、続いて飽和NaCl水溶液(11.8L)で洗浄した。有機層を分離し、NaSO上で乾燥させ、次いで濾過し、最終体積の11.7Lまで濃縮した。化合物18のDCM溶液を、次のステップで直接使用した。
実施例1−3:メチル3α−アセトキシ−6α−エチル−7−ケト−12α−((メチルスルフォニル)オキシ)−5β−コラン−24−オアート(32)
Figure 2020525426

室温の化合物18(27.2g、55.43mmol)のピリジン(270mL)中溶液に、MsCl(8.58mL、110.87mmol)を添加した。反応物を20〜30℃で一晩撹拌した。反応混合物を氷水中へ注ぎ、EtOAc(1L)を添加した。相を分離し、水相をEtOAc(3×150mL)で抽出した。合わせた有機相を2MHCl水溶液(3×150mL)で洗浄した。合わせた有機相を飽和NaHCO(200mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、濾過して、減圧下で濃縮した。さらなるEtOAcを添加してピリジンを除去し、粗製を減圧下で3時間乾燥させて、31.13g(99%)の生成物32をオフホワイト色の固体として得た。H−NMR(400MHz,CDCl):δ 0.75−0.81(m,6H,18−CH3,26−CH),0.96(d,J=6.4Hz,3H,21−CH),1.21(s,3H,19−CH),2.01(s,3H,OCOCH),3.04(s,3H,OSOCH),3.67(s,3H,COCH),4.59−4.62(m,1H,3−CH),5.10(s,1H,12−CH).
代替手段:
化合物18(11.7L、約5.26mol)のDCM溶液に、ピリジン(2.13L、26.3mol)及びMsCl(0.814L、10.52mol)を15〜25℃で添加した。混合物を96時間撹拌し、次いでDCM(12L)及び水(12L)で希釈した。有機層を2NHCl水溶液(12L)、8%NaHCO(aq)(12L)で2回洗浄し、次いでNaSO上で乾燥させ、次いで最終体積の7.1Lまで濃縮した。MTBE(24L)を少しずつ添加し、最終体積の8Lまで濃縮した。得られた懸濁液を冷却し、真空濾過した。固体を、1:1 MTBE−ヘプタンで洗浄し、次いで減圧下で乾燥させて、化合物32(2.576kg)を86.1%収率で得た。
あるいは、メシラート32bは、実施例1−3bに示されるように、C3−OHの保護基としてエチルクロロホルメートを使用するワンポット手順である短縮プロセスにより調製することができる。高い選択性で組み込むことができるエチルカーボネート保護基は、より多くの結晶性固体を提供し、大規模での反応の完了に関する考えられる問題を克服する。(経路4)
実施例1−3a:メチル3α−(エトキシカルボニル)オキシ−12α−(メタンスルホニル)オキシ−6α−エチル−7−オキソ−5β−コラン−24−オアート(32b)
Figure 2020525426

メチル3α,12α−ジヒドロキシ−6α−エチル−7−オキソ−5β−コラン−24−オアート(2)(14.0g、31.2mmol)を、ピリジン(150mL)中に溶解させ、0〜5℃まで冷却した。エチルクロロホルメート、ClCOEt(4.0g、37.4mmol)を添加し、混合物を2時間撹拌し、室温に到達させた。さらなるClCOEt(1.5g、13.5mmol)を添加し、反応が完了するまで(16時間以内)撹拌を続けた。混合物を0〜5℃まで冷却し、MsCl(7.1g、62.4mmol)を添加し、混合物を周囲温度まで到達させた。さらなるMsCl(3.5g、31.2mmol)を2時間にわたって添加し、反応が完了するまで(16時間以内)撹拌を続けた。ヘプタン(200mL)、続いて水(500mL)を添加した。得られた懸濁液を1時間撹拌し、次いで真空濾過した。固体をヘプタン/EtOAc(100mL;4:1)中で1時間トリチュレートし、濾過し、25mLのヘプタン/EtOAc(4:1)で洗浄し、次いで減圧下で乾燥させた。化合物32b(14.7g)を、白色固体として83%収率で単離した。H−NMR(300MHz,CDCl):δ 0.76(s,3H,18−CH),0.81(t,3H,26−CH),0.96(d,3H,21−CH),1.22(s,3H,19−CH),1.28(t,J=7.3Hz,3H,OC(O)OCHCH),3.04(s,3H,OSOCH),3.66(s,3H,COCH),4.15(q,2H,OC(O)OCHCH),4.39−4.56(m,1H,3−CH),5.10(br.s,1H,12−CH).(例えば、経路4).
実施例1−4:メチルΔ11,12−3α−アセトキシ−6α−エチル−5β−コラン−24−オアート(19)
Figure 2020525426

3−アセテート32(45g、78.8mmol)のHMPA(HMPT又はDMPU)(500mL)中溶液に、KOAc(64g、652mmol)を添加した。オーバーヘッド撹拌機で98℃にて15時間撹拌した後、HNMRは、およそ70%の変換率を示した。さらに24時間加熱を続け、混合物を室温まで冷却した。水(2L)及びヘプタン(600mL)を添加した。有機層を分離し、水層をヘプタン(200mL)で抽出した。合わせた有機相を飽和NaHCO水溶液(300mL)及びブライン(200mL)で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、活性炭素(3g)で処理し、濃縮して、40g(いくらかの残留ヘプタンとともに;約98%収率)の粗化合物19を得た。物質はH−NMRに基づいて許容される純度のものであった。物質をH−NMR及びLCMSで分析した。ES−API Pos:490.8[M+HO].H−NMR(400MHz,CDCl):δ 0.74(s,3H,18−CH),0.82(t,J=7.3Hz,3H,26−CH),1.00(d,J=6.3Hz,3H,21−CH),1.16(s,3H,19−CH),2.02(s,3H,OCOCH),3.66(s,3H,COCH),4.63−4.68(m,1H,3−CH),5.32(d,J=10.3Hz,1H,12−CH),6.18(dd,J=2.4Hz,J=10.3Hz,1H,11−CH).
あるいは、化合物19は、以下の手順に従って調製することができる:
Figure 2020525426

3−アセテート18(0.5g、1.02mmol)のピリジン(5mL)中溶液に、POCl(1.5mL、2.25g、16mmol)を添加した。50℃で一晩撹拌した後、混合物を室温まで冷却した。混合物を氷(20mL)及び酢酸エチル(30mL)の混合物中に注いだ。混合物にブライン(10mL)を添加した。有機層を分離し、(HCl 4N)飽和NaHCO及びブラインで洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濃縮して、480mgの化合物19(NMR及びHPLC/ELSDによりおよそ80%収率)を得た。生成物は、精製することなく次のステップで使用することができる。生成物をH−NMR及びLCMSで分析した。ES−API Pos:490.8[M+HO].H−NMR(400MHz,CDCl):δ 0.74(s,3H,18−CH),0.82(t,J=7.3Hz,3H,26−CH),1.00(d,J=6.3Hz,3H,21−CH),1.16(s,3H,19−CH),2.02(s,3H,OCOCH),3.66(s,3H,COCH),4.63−4.68(m,1H,3−CH),5.32(d,J=10.3Hz,1H,12−CH),6.18(dd,J=2.4Hz,J=10.3Hz,1H,11−CH).
あるいは、化合物19は、以下の手順に従って調製することができる:
Figure 2020525426

化合物32(2.59kg、4.55mol)のDMSO(20.2L)中溶液に、CsOAc(3.93kg、20.5mol)を添加し、混合物を90〜100℃まで16〜20時間加熱した。混合物を周囲温度まで冷却し、0.5〜1時間にわたって冷水(62.1L)に添加した。得られた懸濁液を濾過し、水(3×20L)で洗浄し、次いで減圧下で乾燥させた。固体をEtOAc中に溶解させ、シリカゲル(10% EtOAc−ヘプタン)上でクロマトグラフ処理した。生成物リッチな画分をプールし、濃縮して、化合物19(1.69kg)を固体として79%収率で得た。(経路3)
あるいは、化合物19bは実施例1−4aに従って調製することができる。
実施例1−4a: メチルΔ11,12−3α−(エトキシカルボニル)オキシ−6α−エチル−5β−コラン−24−オアート(19b)
Figure 2020525426

メチル3α−(エトキシカルボニル)オキシ−12α−(メタンスルホニル)オキシ−6α−エチル−7−オキソ−5β−コラン−24−オアート(32b)(14.4g、25.3mmol)のDMSO(150mL)中溶液に、CsOAc(19.6g、102mmol)を添加した。混合物を90〜100℃で18時間撹拌した後、それを室温まで冷却した。混合物を水(500mL)に添加し、得られた沈殿物を濾過し、水で洗浄し、漏斗上で乾燥させた。粗化合物19bの一部である5.9gを、還流状態にてMeOH(5.9mL)中に溶解させた。水(3mL)を添加し、混合物を25〜35℃まで冷却し、生成物を沈殿させた。さらなる水(56mL)を20〜25℃で添加し、懸濁液を1.5時間撹拌し、次いで真空濾過し、水で洗浄して、減圧下で乾燥させた。化合物19b(5.64g)は、88.7%収率(化合物32bから)で単離された。H−NMR(300MHz,CDCl):δ 0.75(s,3H,18−CH),0.82(t,J=7.3Hz,3H,26−CH),1.00(d,J=6.3Hz,3H,21−CH),1.17(s,3H,19−CH),1.29(t,J=7.3Hz,3H OC(O)OCHCH),3.66(s,3H,COCH),4.15(q,2H,OC(O)OCHCH),4.38−4.64(m,1H,3−CH),5.33(d,J=10.3Hz,1H,12−CH),6.18(dd,J=2.3Hz,J=10.3Hz,1H,11−CH).(経路4)
実施例1−4b: メチルΔ11,12−3α−(エトキシカルボニル)オキシ−6α−エチル−5β−コラン−24−オアート(19b)
Figure 2020525426

CsCO(278.6g、855.1mmol)及びAcOH(41.08g、39.1mL、684.0mmol)を、DMSO(1L)中で混合し、50〜70℃で30分間撹拌した。メチル3α−(エトキシカルボニル)オキシ−12α−(メタンスルホニル)オキシ−6α−エチル−7−オキソ−5β−コラン−24−オアート(32b)(102.4g、171.0mmol)を添加し、混合物を90℃で18時間撹拌した。混合物を周囲温度まで冷却し、次いでゆっくりと200mLの濃塩酸を含む予冷水(0〜5℃)(4L)に添加した。オフホワイト色の沈殿物を濾過し、水(3×1L)で洗浄し、真空濾過で乾燥させた。固体をヘプタン(2L)中に溶解させ、加熱した。残留水を除去し、不溶性の褐色タールを含有する溶液をセライトの層上で濾過した。得られた濾液を濃縮して、化合物19b(84.9g、98.8%)を淡褐色固体として得た。
実施例1−5: メチル3α−アセトキシ−12−ブロモ−6α−エチル−7−ケト−11−ヒドロキシ−5β−コラン−24−オアート(21)
Figure 2020525426

化合物19(53.5g、113mmol)のMeCN(455mL)及びHO(116mL)中溶液に、NBS(24.13g、135mmol)を、約−5℃〜約5℃で25分にわたって少しずつ添加した。添加が完了した後、混合物を室温で撹拌した。1.5時間後、混合物を、2.5%NaHSO水溶液(1.5L)中に注ぎ、室温で撹拌した。混合物をEtOAc:ヘプタン 10:1(500mL及び200mL)で抽出した。合わせた有機層を、5%NaHSO水溶液(200mL)、10%NaHCO水溶液(400mL)、ブライン(200mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、化合物21(62g)を黄色がかった発泡体として得た。この物質を、精製することなく、次の反応ステップにて使用した。ES−API Pos:586.6[M+HO].H−NMR(400MHz,CDCl):δ 0.82(s,3H,26−CH),1.03−1.07(m,6H,18−CH,21−CH),1.44(s,3H,19−CH),2.01(s,3H,OCOCH),3.68(s,3H,COCH),4.37(s,1H,CH−11),4.44(s,1H,CH−12),4.63−4.69(m,1H,CH−3).
あるいは、化合物19(1.5g、3.17mmol)のTHF(11mL)及びHO(4mL)中水浴冷却溶液に、NBS(677mg、3.8mmol)を20℃で少しずつ5分にわたって添加した。添加の最後に、色はわずかにオレンジのままであった。完全に添加した後、混合物を室温で撹拌した。18時間後、混合物を、2.5%NaHSO水溶液(20mL)中に注ぎ、室温で撹拌した。混合物にブライン(10mL)を添加し、混合物をEtOAc:ヘプタン 10:1(40mL及び20mL)で抽出した。合わせた有機層を、10%NaHCO水溶液(15mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、化合物21(1.86g)をいくらかのEtOAcを含む黄色がかった発泡体として得た。この物質を、精製することなく、次の反応ステップにて使用した。
あるいは、化合物21は、以下の手順に従って調製することができる:
ジブロマミン−T(TsNBr):クロラミン−T(10g、40.7mmol)の水(200mL)中溶液に、臭素(2mL、6.24g、78mmol)を滴状に添加した。添加完了後、混合物を2時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を水(2×20mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させて、12g(90%収率)のジブロマミン−Tを得た。
化合物19(416mg、1mmol)のMeCN(4mL)及びHO(1mL)中溶液に、ジブロマミン−T(329mg、1mmol)を少しずつ添加した。添加完了後、混合物を室温で約5〜約30分間撹拌した。混合物をチオ硫酸ナトリウム(284mg、1.8mmol)でクエンチし、水(20mL)で希釈して、EtOAcで抽出した。有機層を10%NaHCOで洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗化合物21を得た。
あるいは、TFAの存在下でN−ヨードスクシンイミドなどのヨウ素化剤を用いた化合物19のヨウ素化、続いて中間体21cの選択的脱トリフルオロアセチル化により、ハロヒドリン(ヨードヒドリン)21aを生成することができる。手順を実施例1−5aに示す。
実施例1−5a:メチル3α−アセトキシ−6α−エチル−12−ヨード−7−ケト−11β−トリフルオロアセトキシ−5β−コラン−24−オアート(21a)
Figure 2020525426

5〜15℃の化合物19(10.0g、21.16mmol)、N−ヨードスクシンイミド(6.66g、29.62mmol)、MTBE(100mL)、及び水(6.47mL)の混合物に、トリフルオロ酢酸(8.1mL、105.8mmol)を充填した。混合物を20〜25℃まで温め、反応が完了するまで(7時間以内)撹拌した。0.5Mの亜硫酸水素ナトリウム(50mL)の溶液を添加し、有機層を分離し、飽和NaHCO水溶液で洗浄した。化合物21cを含有するMTBE溶液に、水(1mL)及びトリエチルアミン(4.42mL、31.74mmol)を添加し、反応が完了するまで(74時間以内)20〜25℃で撹拌した。pH5〜7に達するまで、必要に応じて酢酸でpHを調節した。有機層を水(2×30.0mL)で洗浄し、次いで減圧下で濃縮して、ヨードヒドリン21a(12.7g、20.60mmol)をオフホワイト色の固体として97.3%収率で生成した。
あるいは、HIOの存在下でNISなどのヨウ素化剤を用いた化合物19bのヨウ素化により、単一のステップでハロヒドリン21bを生成することができる。手順を実施例1−5bに示す。
実施例1−5b:メチル3α−(エトキシカルボニル)オキシ−6α−エチル−11β−ヒドロキシ−12−ヨード−7−ケト−5β−コラン−24−オアート(21b)
Figure 2020525426

0〜5℃の、化合物19b(4.1g、8.16mmol)、HIO(0.45g、1.63mmol)、ジオキサン(41mL)、及び水(10.3mL)の撹拌混合物に、N−ヨードスクシンイミド(2.75g、12.24mmol)を添加した。反応が完了するまで(3時間以内)混合物を0〜5℃で撹拌し、次いで10wt%亜硫酸水素ナトリウム水溶液(20.5mL)で処理し、メタノール(41mL)で希釈し、次いで冷水(0〜5℃)に添加した。得られた沈殿物を濾過し、減圧下で乾燥させ、5.4gの湿った化合物21bを得て、これを次のステップ(還元性脱ハロゲン化ステップ)で直接使用した。H−NMR(300MHz,CDCl):δ 0.82(t,J=7.3Hz,3H,26−CH),1.05(d,3H,21−CH),1.10(s,3H,18−CH),1.29(t,J=7.3Hz,3H OC(O)OCHCH),1.41(s,3H,19−CH),2.01(s,3H,OCOCH),3.66(s,3H,COCH),4.16(q,2H,OC(O)OCHCH),4.39−4.59(m,2H,3−CH,11−CH),4.64(d,J=7.3Hz,1H,12−CH).
実施例1−6:メチル3α−アセトキシ−12−ブロモ−6α−エチル−7,11−ジケト−5β−コラン−24−オアート(22)。
Figure 2020525426

6℃のブロモヒドリン21(粗製、約113mmol)のアセトン(1L)中氷浴冷却撹拌溶液に、ジョーンズ試薬(32mL)をおよそ15分にわたって滴加した。反応混合物を6℃で30分間撹拌した。イソプロパノール(45mL)を滴加した。添加後、反応物を30分間撹拌し、Celite(登録商標)に通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、CHCl(700mL)中に溶解させ、水(400mL)、10%NaHCO水溶液(100mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、化合物22(55g)を得た。ES−API Pos:584.2[M+HO].H−NMR(200MHz,CDCl):δ 0.77−0.85(m,6H,18−CH,26−CH),0.96(d,J=6.1Hz,3H,21−CH),1.45(s,3H,19−CH),2.02(s,3H,OCOCH),3.68(s,3H,COCH),4.28(s,1H,12−CH),4.59−4.70(m,1H,3−CH).
実施例1−7:メチル3α−アセトキシ−6α−エチル−7,11−ジケト−5β−コラン−24−オアート(23a)
Figure 2020525426

化合物22(粗製、約113mmol)のAcOH(1.2L)中撹拌溶液に、NaOAc(64.5g、786mmol)及びZn(56g、850mmol)を添加した。得られた懸濁液をゆっくりと78℃まで加熱した。5時間後、H−NMRサンプルは、化合物22の完全な消費を明らかにした。反応混合物を室温まで放冷し、EtOAc(2.5L)を反応混合物に添加し、得られた懸濁液を濾過した。濾液をブライン(2×500mL)で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗化合物23aを得た。この粗物質をCHCl(250mL)中で懸濁させ、カラムクロマトグラフィー(SiO、2.5kg、EtOAc:ヘプタン 1:4)で精製して、H−NMR及びLCMSで分析した。ES−API Pos:506.8[M+HO].H−NMR(400MHz,CDCl):δ 0.60(s,3H,18−CH),0.77(t,J=7.3Hz,3H,26−CH),0.86(d,J=5.2Hz,3H,21−CH),1.41(s,3H,19−CH),1.96(s,3H,OCOCH),3.64(s,3H,COCH),4.58−4.63(m,1H,3−CH).
あるいは、化合物23aは短縮プロセスにより調製することができ、ここで化合物22は、中間体21を単離させることなく調製され、化合物23aは、化合物22を単離させることなく調製される。短縮手順を以下に示す。
短縮手順:メチル3α−アセトキシ−6α−エチル−7,11−ジケト−5β−コラン−24−オアート(23a)
Figure 2020525426

化合物19(1.67kg、3.53mol)のアセトン(3.3L)、THF(10L)、及び水(3.3L)中溶液を窒素でスパージし、0〜5℃まで冷却した。ジブロモジメチルヒダントイン(DBH)(1.11kg、3.88mol)を、0.5時間にわたって少しずつ添加した。反応が完了するまで(12時間以内)混合物を光の非存在下で5〜15℃で撹拌した 化合物21を含有する初期反応混合物を、DBH(1.01kg、3.53mol)、NaOAc(0.58kg、7.06mol)、及びRuCl(22g、0.106mol)のアセトニトリル(4.2L)及び水(4.2L)中撹拌予冷(0〜5℃)混合物に0.5時間にわたって添加した。反応が完了するまで(4時間以内)混合物を4〜10℃で撹拌した。反応物を2.5wt%NaHSO(18L)でクエンチし、EtOAc(18L)で分配した。水層をEtOAcで洗い戻し、合わせた有機層を10wt%NaSO(aq)(2×10L)で洗浄した。化合物22のEtOAc溶液を、最終体積の8.4Lまで濃縮した。
NaOAc(1.16kg、14.12mol)及び亜鉛末(1.15kg、17.65mol)を入れた容器に、化合物22のEtOAc(8.4L)中溶液、続いて氷AcOH(8L)を添加した。混合物を70〜80まで加熱し、反応が完了するまで(4時間以内)撹拌した。混合物を周囲温度まで冷却し、Celite(登録商標)に通して濾過し、Celite(登録商標)をEtOAc(3×4L)で洗浄した。濾液を水(10L)、8%NaHCO(aq)(2×10L)、及び水(10L)で順次洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、残留物(1.74kg)まで濃縮し、シリカゲル(5〜10%EtOAc−ヘプタン)上でクロマトグラフ処理した。生成物リッチな画分をプールし、濃縮して、化合物23a(0.882kg)を51.1%収率(化合物19から)得た。化合物19(反応副産物)を含有する画分をプールし、濃縮して、0.266kgの回収化合物19を得た。
実施例1−8:3α−ヒドロキシ−7,11−ジケト−6α−エチル−5β−コラン−24−オイック酸(40)
Figure 2020525426

化合物23a(9.7g、19.8mmol)のMeOH(170mL)中撹拌溶液に、NaOH(9g、225mmol)を添加した。得られた溶液を45℃で18時間加熱した。H−NMRは、完全な変換率を示した。混合物をおよそ30mLまで濃縮した。水(150mL)を添加した。混合物を氷浴中で冷却し、3N aq.HClを、pH<2まで滴加した。得られた懸濁液をさらに0.5時間撹拌した。生成物を濾別し、水(20mL)で洗浄し、減圧下で乾燥させて、9.45gの化合物40をベージュ色の固体(約100%収率)として得て、これを精製することなしに次の反応ステップで使用した。ES−API Pos:450.6[M+HO].H−NMR(400MHz,CDCl):δ 0.63(s,3H,18−CH),0.81(t,J=7.2Hz,3H,26−CH),0.91(d,J=5.2Hz,3H,21−CH),1.44(s,3H,19−CH),3.55−3.59(m,1H,3−CH).
実施例1−9:3α,7α,11β−トリヒドロキシ−6α−エチル−5β−コラン−24−オイック酸(100)
Figure 2020525426

ジケトン40(約6.7g、15.5mmol)のTHF(160mL)及び水(30mL)の混合物中撹拌氷浴冷却溶液に、NaBH(3.48g、91mmol)を少しずつ添加した。得られた溶液を室温で18時間撹拌した。H−NMRは、完全な変換率を示した。ブライン(40mL)、EtOAc(100mL)及び2NHCl水溶液(pH<2まで)を添加し、層を分離した。水層をEtOAc(100mL)で再度抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(25mL)で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮して、6.2gの化合物100を得た。最終生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製した。ES−API Neg:435.5[M−H].H−NMR(400MHz,CDOD):δ 0.89−0.92(s,6H,18−CH,26−CH),1.00(d,J=6.35Hz,3H,21−CH),1.18(s,3H,19−CH),3.31−3.34(m,1H,3−CH),3.73(s,1H,7−CH),4.20(s,1H,11−CH).13C−NMR(100.6MHz,CDOD):δ 10.1,12.7,16.8,21.6,22.7,25.7,27.0,30.0(x 2),30.3,32.8,34.4,34.9(x 2),36.3(x 2),40.6,40.8,46.4,48.1,50.2,55.8,67.1,69.4,71.4,177.4.
実施例1−10:3α,7α,11β−トリヒドロキシ−6α−エチル−5β−コラン−24−オイック酸(100)
Figure 2020525426

化合物23a(442mg、0.91mmol)のTHF/MeOH(9mL、1:1)中溶液に、CeCl.7HO(674mg、1.81mmol)及びLiBH(69mg、3.62mmol)を、0℃にて順次一度に添加した。得られた混合物を0℃で4時間撹拌した。混合物をCHCl(15mL)で希釈し、HO(15mL)及び3N HCl(15mL)を添加することにより0℃でクエンチした。相を分離し、水相をCHCl(2x15mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をHO(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製(444mg)をMeOH/HO(4.5mL、9:1)中に溶解させ、NaOH(360mg、9.01mmol)の存在下、室温で一晩撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残留物をCHCl(20mL)中に溶解させ、3N HClで酸性化した。相を分離し、水相をCHCl(3x20mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をHO(30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、272mgの純化合物100(0.62mmol)を得た。ES−API Neg:435.5[M−H].H−NMR(400MHz,CDOD):δ 0.89−0.92(s,6H,18−CH,26−CH),1.00(d,J=6.35Hz,3H,21−CH),1.18(s,3H,19−CH),3.31−3.34(m,1H,3−CH),3.73(s,1H,7−CH),4.20(s,1H,11−CH).13C−NMR(100.6MHz,CDOD):δ 10.1,12.7,16.8,21.6,22.7,25.7,27.0,30.0(x 2),30.3,32.8,34.4,34.9(x 2),36.3(x 2),40.6,40.8,46.4,48.1,50.2,55.8,67.1,69.4,71.4,177.4.
短縮手順:3α,7α,11β−トリヒドロキシ−6α−エチル−5β−コラン−24−オイック酸(100)
メチル3α−アセトキシ−7−ケト−Δ11,12−6α−エチル−5β−コラン−24オアート(19)(1.1g、2.4mmol)のTHF/HO(24mL、4:1)中溶液に、新鮮な結晶化N−ヨードスクシンイミド(807mg、3.59mmol)及びジョーンズ試薬(2.4mL)を室温で順次添加し、得られた混合物を1時間還流させた。混合物を室温まで放冷し、次いでMeOH(25mL)及びNaの5%w/v水溶液(25mL)を添加することによりクエンチした。混合物をEtOAcで希釈し、Celiteパッド上で濾過した。有機相を、NaHCOの飽和水溶液、HO、ブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥させて、減圧下で濃縮した。粗製(1.39g、95%回収率)をAcOH(24mL)中に溶解させ、NaOAc(1.18g、14.3mmol)及びZnダスト(1.17g、17.9mmol)の存在下で、1.5時間還流させた。懸濁液を室温まで冷却し、Celiteショートバッド上で濾過した。混合物をEtOAcで希釈し、HO、NaHCOの飽和水溶液、HO、ブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮し、粗ジケト中間体23a(1.07g、92%回収率)を淡黄色固体として得た。メチル3α−アセトキシ−7,11−ジケト−6α−エチル−5β−コラン−24オアート(23a)(442mg、0.91mmol)の無水THF/MeOH(9mL、1:1)中溶液に、CeCl.7HO(674mg、1.81mmol)及びLiBH(69mg、3.62mmol)を、0℃にて順次一度に添加し、得られた混合物を0℃で4時間撹拌した。混合物をCHClで希釈し、HO及び3N HClを添加することにより0℃でクエンチした。相を分離し、水相をCHClで抽出した。合わせた有機抽出物をHO、ブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製(444mg)をMeOH/HO(4.5mL、9:1)中に溶解させ、NaOH(360mg)の存在下、室温で一晩撹拌した。混合物を減圧下で濃縮し、残留物をCHCl中に溶解させ、3N HClで酸性化した(pH=2)。相を分離し、水相をCHClで抽出した。合わせた有機抽出物をHO、ブラインで洗浄し、無水NaSO上で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗製をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製して、280mgの化合物100を得た。
代替的手順:
化合物40(0.736kg、1.70mol)の50wt%NaOH(0.734kg、9.18mol)を含有する水(6.94L)中溶液を、74〜80℃まで加熱した。NaBH(0.135kg、3.57mol)の50wt%NaOH(68g、0.85mol)を含有する水(0.37L)中溶液を添加し、反応が完了するまで(21時間以内)、混合物を撹拌した。混合物を冷却し、MTBE(7.3L)を充填し、続いてpH2に到達するまで、3N HCl(aq)(約4.4L)を添加した。水層を廃棄し、有機層を水(5.4L)で洗浄し、次いでNaSO上で乾燥させ、1.2Lまで濃縮した。生成物溶液をヘプタン(0.25L)で希釈し、シリカゲル(75〜80% MTBE−ヘプタン)上でクロマトグラフ処理した。生成物リッチな画分を固体まで濃縮し、50wt%NaOH(0.242kg)を含有する水(5L)中に溶解させた。溶液を減圧下で濃縮し、約2.2Lの留出物を除去した。混合物を2N HCl(1.55L)でpH2まで酸性化し、懸濁液を水(3L)でさらに希釈した。懸濁液を40℃まで1時間加熱し、20〜25℃まで冷却し、真空濾過し、水(4×2L)で洗浄し、次いで減圧下で乾燥させた。化合物100(0.652kg)は、88%収率で得られた。
例示的な経路4に示されるものと類似の合成は、実施例1−10に示されるように、触媒性パラジウム及び塩基の存在下で穏やかな水素化条件下で式21aの化合物の還元性脱ハロゲン化により調製され得る中間体47aを経て進行し得る。
実施例1−10:メチル3α−アセトキシ−6α−エチル−11β−ヒドロキシ−7−ケト −5β−コラン−24−オアート(47a)
Figure 2020525426

化合物21a(100mg、0.16mmol)、Pd/C(12mg)、イミダゾール(54.5mg、0.80mmol)、MTBE(1.5mL)及び水(1mL)の混合物を、水素雰囲気(1atm)下にて20〜25℃で撹拌した。反応が完了するまで、混合物を20〜25℃で撹拌した。混合物をCelite(登録商標)に通して濾過し、Celite(登録商標)をMTBE(2mL)で洗浄した。有機層を分離し、水(2×1mL)で洗浄し、次いで濃縮して、化合物47a(67mg)を78.5%収率で生成した。
あるいは、経路4にて示すように、触媒性パラジウム及び塩基の存在下における穏やかな水素化条件下の式21bの化合物の還元性脱ハロゲン化により、実施例1−10aにて示すように化合物47bを生成することができる。
実施例1−10a:メチル3α−(エトキシカルボニル)オキシ−6α−エチル−11β−ヒドロキシ−7−ケト−5β−コラン−24−オアート(47b)
Figure 2020525426

化合物21b(5.4g、湿潤重量)、NaOAc(3.35g、40.8mmol)、Pd/C(0.41g)のMeOH(82mL)中混合物を、反応が完了するまで(18時間以内)、水素雰囲気(0.5〜2bar)下で20〜25℃で撹拌した。混合物をCelite(登録商標)上で濾過し、濾液を0.2wt%亜硫酸水素ナトリウム(aq)の冷溶液(0〜5℃)に添加した。得られた固体を濾過し、水で洗浄し、減圧下で乾燥させて、化合物47b(3.6g)を固体として84.8%収率(化合物19bからの2−ステップ収率)で得た。H−NMR(300MHz,CDCl):δ 0.81(t,J=7.3Hz,3H,26−CH),0.88(s,3H,18−CH),0.91(d,3H,21−CH),1.28(t,J=7.3Hz,3H OC(O)OCHCH),1.46(s,3H,19−CH),3.66(s,3H,COCH),4.00−4.24(m,3H,OC(O)OCHCH,11−CH),4.39−4.69(m,1H,3−CH).
実施例1−11:メチル3α−(エトキシカルボニル)オキシ−6α−エチル−7α,11β−ジヒドロキシ−5β−コラン−24−オアート(49b)
Figure 2020525426

化合物47b(3.6g、6.91mmol)のメタノール(72mL)中溶液を撹拌しながら0〜5℃まで冷却した。冷溶液に、NaBH4(0.522g、13.82mmol)を少しずつ添加し、反応が完了するまで(1.5時間以内)、0〜5℃で撹拌を続けた。反応物を1N HClでクエンチし、得られた沈殿物を濾過し、水で洗浄し、減圧下で乾燥させて、化合物49b(3.26g)を固体として90%収率で得た。H−NMR(300MHz,CDCl):δ 0.80−1.00(m,6H,26−CH,21−CH),0.91(d,3H,21−CH),1.15(s,3H,18−CH),1.29(t,J=7.3Hz,3H OC(O)OCHCH),1.54(s,3H,19−CH),3.66(s,3H,COCH),4.18(q,3H,OC(O)OCHCH),4.23(br.s,1H,11−CH)4.30−4.55(m,1H,3−CH).
実施例1−12:3α,7α,11β−トリヒドロキシ−6α−エチル−5β−コラン−24−オイック酸(100)
Figure 2020525426

周囲温度の化合物49b(1.5g、2.8mmol)のメタノール(15mL)中溶液に、撹拌しながら、LiOH(0.20g、8.4mmol)を添加した。混合物を30〜35℃まで温め、反応が完了するまで(36時間以内)撹拌した。水(20mL)を添加し、混合物を減圧下で濃縮した。残留物を水(20mL)及びMTBE(40mL)で希釈し、次いでpH1〜2まで1N HCl(aq)で酸性化した。固体を真空濾過し、水で洗浄し、次いで減圧下で乾燥させて、化合物100(1.1g、2.5mmol)を91%収率で生成した。
実施例2−1: 3α,7α−ジヒドロキシ−6α−エチル−12β−メチル−13−ノル−5β−コラン−24−オイック酸(45)
Figure 2020525426

−15〜−10℃の化合物18(49mg、0.1mmol)の無水DCM(0.5mL)及びピリジン(2.4eq)中溶液に、TfO(1.1eq)を添加した。反応物を徐々に0〜5℃まで温め、2時間撹拌し、次いで徐々に室温まで温め、さらに15時間撹拌した。反応物を酢酸エチルで希釈し、1N HCl(aq)、NaHCO水溶液、NaCl飽和水溶液で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させ、濃縮し、シリカゲル(ヘプタン中10%酢酸エチル)上でクロマトグラフ処理して、40mgの化合物44を位置異性体の混合物として得た(85%収率)。ES−API Pos:473.2[M+1];413.2[M−OAc].H−NMR(300MHz,CDCl):δ 0.84(t,3H,26−CH),0.98(d,3H,21−CH),1.14(s,3H,19−CH),1.59(s,3H,18−CH),2.00(s,3H,−OCOCH),3.66(s,3H,COCH),4.63−4.67(m,1H,3−CH).
生成物(化合物44)をメタノール中に溶解させ、炭素上5%パラジウムを添加した。水素化が完了するまで、水素圧力の存在下で混合物を撹拌した。生成物混合物を濾過し、反応が完了するまで、過剰なLiOHで処理した。混合物をHCl(aq)でクエンチし、生成物をDCMで抽出し、水で洗浄し、NaSO上で乾燥させて、濃縮乾固した。前ステップからの生成物をNaOH水溶液中に溶解させ、NaBHと接触させて、反応が完了するまで撹拌した。反応物をHCl(aq)でクエンチし、酢酸エチル中に抽出し、水で洗浄し、NaSO上で乾燥させた。酢酸エチル溶液を濃縮乾固し、20mgの化合物45を生成した。ES−API Pos:492.2[M+HO].H−NMR(300MHz,CDCl):δ 0.75−0.90(m,6H,C18−CH3/26−CH),0.93(d,3H,21−CH),1.14(s,3H,19−CH),1.98(s,3H,−OCOCH),3.64(s,3H,COCH),4.55−4.69(m,1H,3−CH).

Claims (20)

  1. 式(I)
    Figure 2020525426

    [式中:
    は、OH、アルコキシ、又はオキソであり;
    及びRは、各々独立して、H、OH、OSOH、OCOCH、OPO、ハロゲン、若しくは1つ以上のハロゲン若しくはOHで任意選択的に置換されているアルキルであり、又はR及びRは、それらが結合している炭素原子と共にカルボニルを形成し;
    は、H、ハロゲン、1つ以上のハロゲン若しくはOHで任意選択的に置換されているアルキル、アルケニル、又はアルキニルであり;
    及びRは、各々独立して、H、OH、OSOH、OCOCH、OPO、ハロゲン、若しくは1つ以上のハロゲン若しくはOHで任意選択的に置換されているアルキルであり、又はR及びRは、それらが結合している炭素原子と共にカルボニルを形成し;
    は、OH、OSOH、SOH、OSONH、SONH、OPO、PO、COH、C(O)NHOH、NH(CHSOH、NHCHCOH、又は任意選択的に置換されたテトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−チアジアゾリル、オキサゾリジン−ジオニル、チアゾリジン−ジオニル、3−ヒドロキシイソオキサゾリル、3−ヒドロキシイソチアゾリル、ピリミジン、3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル、若しくは2,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニルであり;
    、R、及びR10は、各々独立して、H、OH、ハロゲン、若しくは1つ以上のハロゲン若しくはOHで任意選択的に置換されているアルキルであり、又はR及びRは、それらが結合している炭素原子と共に、3〜6員の炭素環、若しくはN、O、及びSから選択される1つ若しくは2つのヘテロ原子を含む3〜6員の複素環を形成し、又はR及びR10は、それらが結合している炭素原子と共に、3〜6員の炭素環、若しくはN、O、及びSから選択される1つ若しくは2つのヘテロ原子を含む3〜6員の複素環を形成し;
    mは、0、1、又は2であり;
    nは、0又は1であり;
    pは、0又は1である]
    の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体、若しくはプロドラッグの調製方法であって、
    前記方法が、式I−4の化合物をハロゲン化試薬と反応させて、式I−5
    Figure 2020525426

    [式中、Xは、
    Figure 2020525426

    であり、R、R、R、及びR10は、R11又は別の保護基によって保護されていてもよい]の化合物を得るステップを含む、方法。
  2. 式Iの化合物が、式I−9
    Figure 2020525426

    の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体、若しくはプロドラッグである、請求項1に記載の方法。
  3. 式Iの化合物が、式II
    Figure 2020525426

    の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体、若しくはプロドラッグである、請求項1に記載の方法。
  4. 式Iの化合物が、式III
    Figure 2020525426

    [式中、R及びR及びOHである]の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体、若しくはプロドラッグである、請求項1に記載の方法。
  5. 式Iの化合物が、式100
    Figure 2020525426

    の化合物である、請求項1に記載の方法。
  6. ハロゲン化剤が、臭素化剤である、請求項1に記載の方法。
  7. ハロゲン化試薬が、ヨウ素化試薬である、請求項1に記載の方法。
  8. 式I−1の化合物を式I−4の化合物に変換することをさらに含む、請求項1に記載の方法であって、
    1)前記式I−1の化合物を保護して、式I−2の化合物を得るステップ;
    2)C12で脱離基を形成して、式I−3の化合物を得るステップ;及び
    3)C12で前記脱離基を脱離して、前記式I−4のアルケン化合物を得るステップ
    を含む、方法。
  9. 式I−5aの化合物を式I−6aの化合物に変換することをさらに含む、請求項1に記載の方法であって、
    5)前記式I−5aの化合物を酸化剤と反応させて、式I−6aの化合物を調製するステップ;
    を含む、方法。
  10. 式I−6aの化合物を式I−7の化合物に変換することをさらに含む、請求項9に記載の方法であって、
    6)前記式I−6aの化合物を還元剤と反応させて、前記式I−7の化合物を調製するステップ
    を含む、方法。
  11. 式I−7の化合物を式Iの化合物に変換することをさらに含む、請求項10に記載の方法であって、
    7)任意選択的に前記式I−7の化合物を脱保護して、式I−8の化合物を得るステップ;及び
    8)前記式I−7又はI−8の化合物を還元剤と反応させて、前記式Iの化合物を得るステップを含む、方法。
  12. 式I−5又はI−5bの化合物を式Iの化合物に変換することをさらに含む、請求項1に記載の方法であって、
    4)式I−5bの化合物を還元剤と反応させて、式I−5cの化合物を調製するステップ;
    5)前記式I−5cの化合物を還元剤と反応させて、式I−5dの化合物を得るステップ;及び
    6)前記式I−5dの化合物を脱保護して、前記式Iの化合物を得るステップ
    を含む、方法。
  13. 式I−7又はI−7aの化合物を式Iの化合物に変換することをさらに含む、請求項10に記載の方法であって、
    3)前記式I−7aの化合物を還元剤と反応させて、式I−8aの化合物を得るステップ;
    4)前記式I−8aの化合物を脱保護して、前記式Iの化合物を得るステップ
    を含む、方法。
  14. 前記臭素化剤が、N−ブロモスクシンイミドである、請求項6に記載の方法。
  15. 前記ヨウ素化剤が、N−ヨードスクシンイミドである、請求項7に記載の方法。
  16. 前記酸化剤が、RuClである、請求項9に記載の方法。
  17. 前記還元剤が、亜鉛金属である、請求項10に記載の方法。
  18. 前記還元剤が、水素化ホウ素ナトリウムである、請求項11に記載の方法。
  19. 式D5
    Figure 2020525426

    [式中、
    は、OH、OSOH、SOH、OSONH、SONH、OPO、PO、COH、C(O)NHOH、NH(CHSOH、NHCHCOH、又は任意選択的に置換されたテトラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−オキサジアゾリル、5−オキソ−1,2,4−チアジアゾリル、オキサゾリジン−ジオニル、チアゾリジン−ジオニル、3−ヒドロキシイソオキサゾリル、3−ヒドロキシイソチアゾリル、ピリミジン、3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル、若しくは2,4−ジフルオロ−3−ヒドロキシフェニルであり;
    、R、及びR10は、各々独立して、H、OH、ハロゲン、若しくは1つ以上のハロゲン若しくはOHで任意選択的に置換されているアルキルであり、又はR及びRは、それらが結合している炭素原子と共に、3〜6員の炭素環、若しくはN、O、及びSから選択される1つ若しくは2つのヘテロ原子を含む3〜6員の複素環を形成し、又はR及びR10は、それらが結合している炭素原子と共に、3〜6員の炭素環、若しくはN、O、及びSから選択される1つ若しくは2つのヘテロ原子を含む3〜6員の複素環を形成し;
    mは、0、1、又は2であり;
    nは、0又は1であり;
    pは、0又は1である]
    の化合物、又はその薬学的に許容される塩、水和物、溶媒和物、若しくはアミノ酸、サルフェート、若しくはグルクロニド抱合体、若しくはプロドラッグの調製方法であって、
    前記方法が、
    a)式Dの化合物を保護して、式D1の化合物を調製するステップ;
    b)前記式D1の化合物を活性化試薬と反応させて、前記C−12アルコールを脱離基に変換して、式D2の化合物を調製するステップ;
    c)前記式D2の化合物を塩基と反応させて、式D3の化合物を調製するステップ;
    d)式D3の化合物を水素化触媒の存在下で水素源と反応させて、式D4の化合物を生成するステップ:及び
    e)式D4の化合物を脱保護試薬及び還元試薬と反応させて、式D5の化合物を調製するステップ
    を含み、
    ここで、R11は保護基であり、Xは、
    Figure 2020525426

    であり、R、R、R、及びR10は、R11又は別の保護基
    Figure 2020525426

    によって保護されていてもよい、方法。
  20. 前記式D5の化合物が、式45
    Figure 2020525426

    の化合物である、請求項20に記載の方法。

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