JP2020520886A - アルミノケイ酸ガラス、化学強化ガラス及び用途 - Google Patents

アルミノケイ酸ガラス、化学強化ガラス及び用途 Download PDF

Info

Publication number
JP2020520886A
JP2020520886A JP2019565027A JP2019565027A JP2020520886A JP 2020520886 A JP2020520886 A JP 2020520886A JP 2019565027 A JP2019565027 A JP 2019565027A JP 2019565027 A JP2019565027 A JP 2019565027A JP 2020520886 A JP2020520886 A JP 2020520886A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
oxide
chemically strengthened
aluminosilicate glass
aluminosilicate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019565027A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6934074B2 (ja
Inventor
秋春 盛
秋春 盛
▲義▼宏 黄
▲義▼宏 黄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Huawei Technologies Co Ltd
Original Assignee
Huawei Technologies Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Huawei Technologies Co Ltd filed Critical Huawei Technologies Co Ltd
Publication of JP2020520886A publication Critical patent/JP2020520886A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6934074B2 publication Critical patent/JP6934074B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C1/00Ingredients generally applicable to manufacture of glasses, glazes, or vitreous enamels
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C3/00Glass compositions
    • C03C3/04Glass compositions containing silica
    • C03C3/076Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight
    • C03C3/083Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing aluminium oxide or an iron compound
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C1/00Ingredients generally applicable to manufacture of glasses, glazes, or vitreous enamels
    • C03C1/004Refining agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C21/00Treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by diffusing ions or metals in the surface
    • C03C21/001Treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by diffusing ions or metals in the surface in liquid phase, e.g. molten salts, solutions
    • C03C21/002Treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by diffusing ions or metals in the surface in liquid phase, e.g. molten salts, solutions to perform ion-exchange between alkali ions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C3/00Glass compositions
    • C03C3/04Glass compositions containing silica
    • C03C3/076Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight
    • C03C3/11Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing halogen or nitrogen
    • C03C3/112Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing halogen or nitrogen containing fluorine
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F2203/00Indexing scheme relating to G06F3/00 - G06F3/048
    • G06F2203/041Indexing scheme relating to G06F3/041 - G06F3/045
    • G06F2203/04103Manufacturing, i.e. details related to manufacturing processes specially suited for touch sensitive devices
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F3/00Input arrangements for transferring data to be processed into a form capable of being handled by the computer; Output arrangements for transferring data from processing unit to output unit, e.g. interface arrangements
    • G06F3/01Input arrangements or combined input and output arrangements for interaction between user and computer
    • G06F3/03Arrangements for converting the position or the displacement of a member into a coded form
    • G06F3/041Digitisers, e.g. for touch screens or touch pads, characterised by the transducing means

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Human Computer Interaction (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

アルミノケイ酸ガラス、化学強化ガラス及び用途が提供される。アルミノケイ酸ガラスが化学的に強化された後、優れた機械的強度及び高い化学的安定性を特徴とするガラス基板が得られ得、それによって、ガラス材料のためのカバーガラスの要件を満たす。アルミノケイ酸ガラスは、B元素及びP元素を含まず、少なくとも酸化ケイ素、酸化アルミニウム、アルカリ金属酸化物及び酸化ガリウムを含む。アルカリ金属酸化物は、酸化リチウム及び酸化ナトリウムの内の少なくとも1つである。ガラスは、カバーガラスの製造のために用いられる。

Description

本出願は、ディスプレイスクリーン技術の分野、特に、アルミノケイ酸ガラス、化学強化ガラス及び用途に関する。
近年、モバイルデバイスの発展によって、カバーガラスの出荷率がより高くなっている。特に、近代的なディスプレイ及びタッチスクリーン技術の発展によって、フラットパネルディスプレイを備えた、携帯電話、液晶ディスプレイテレビ、液晶ディスプレイ、現金自動預け払い機及び印刷広告メディア機等の、高度なインテリジェント製品が際限なく登場する。多くの機能及びトランザクションは、指又はペンを用いることによってディスプレイスクリーンをタッチすることによって完了される。これは、タッチスクリーンカバーガラスに、より高い要件を課す。具体的には、タッチスクリーンカバーガラスは、高い機械的強度、高いヤング率、低い密度、低コスト、優れたバブル品質等を特徴とすることが要求される。
カバーガラス製造業者は、ガラス組成を改善することによってカバーガラス性能を絶えず改善している。いくつかの製造業者は、カバーガラスの性能要件を満たすために、アルミノケイ酸ガラスへホウ素元素又はリン元素を追加する。しかしながら、ホウ素元素及びリン元素は比較的活性であるので、それらがカバーガラスへ適用されるとき、化学的安定性は低くなり、低い機械的強度等の問題が依然として存在し、ガラス材料のためのカバーガラスの要件を満たすことが困難である。
本出願は、アルミノケイ酸ガラスを提供する。アルミノケイ酸ガラスが化学的に強化された後、優れた機械的強度及び高い化学的安定性を特徴とするガラス基板が得られ得、それによって、ガラス材料のためのカバーガラスの要件を満たす。
前述の目的を達成するために、以下の技術的解決法が本出願において用いられる。
第1の態様によると、本出願は、アルミノケイ酸ガラスを提供し、アルミノケイ酸ガラスが、B元素及びP元素を含まず、少なくとも酸化ケイ素、酸化アルミニウム、アルカリ金属酸化物及び酸化ガリウムを含み、アルカリ金属酸化物が、酸化リチウム及び酸化ナトリウムの内の少なくとも1つである。酸化ケイ素及び酸化アルミニウムは、アルミノケイ酸ガラスネットワーク構造の本体を共同で形成して、ガラス基板は、より安定し得、外部によって容易に腐食されず、ガラスの硬度及び機械的強度が確保されるようになる。アルカリ金属酸化物は、ガラス融解温度、粘度、及びガラス融解のために必要とされるエネルギーの減少を助ける。粘度の減少は、気泡の排除、並びにガラス融解及び清澄時間の短縮を助ける。さらに、アルミノケイ酸ガラスがカバーガラスを製造するために用いられるとき、ガラス表面層上のアルカリ金属酸化物は、高い温度で比較的大きい原子半径を有するアルカリ金属イオン(例えば、カリウムイオン)によって交換され得、化学的強化に関して適切である。追加された酸化ガリウムによって、アルミノケイ酸ガラスは、ホウ素元素及びリン元素を含まない。中間イオン(例えば、Al3+又はGa3+)の量が修飾イオン(例えば、Li)のそれ未満であるとき、ガラスにおける中間イオンの役割は、ガラス形成体イオンであり、つまり、4配位[AlO]又は[GaO]が形成される。したがって、電荷バランスのために元々用いられた非架橋酸素結合を有するリチウムイオンは、[AlO]又は[GaO]の電荷バランスのために用いられる。ガラスにおける非架橋酸素結合は、架橋酸素結合に変換される。[GaO]の添加は、アルミノケイ酸ガラスネットワーク構造を強化する。3配位ホウ素元素及びリン元素を含むガラスと比較すると、言及したアルミノケイ酸ガラスネットワーク構造のネットワークサイズはより大きく、言及したアルミノケイ酸ガラスネットワーク構造の剛構造はより良く、言及したアルミノケイ酸ガラスネットワーク構造の化学的安定性はより高い。加えて、機械的強度及びガラス転移温度等の、ガラスの特性が改善される。結果として、本出願において提供されるアルミノケイ酸ガラスは化学的強化に関して適しており、化学的強化の後、優れた機械的強度及び高い化学的安定性を特徴とするガラス基板が得られ得、それによって、ガラス材料のためのカバーガラスの要件を満たす。
第1の態様の第1の可能な実装では、酸化ガリウムの質量百分率が、0より大きく5%以下である。前述の範囲内になるように酸化ガリウムの質量百分率を制御することによって、優れた耐化学性、低い密度、適切な膨張係数、及び高いヤング率を特徴とするカバーガラスが得られ得る。
第1の態様の第2の可能な実装では、酸化ケイ素の質量百分率が、45%から75%までの範囲であり、酸化アルミニウムの質量百分率が、13%から25%までの範囲である。酸化ケイ素は、ガラスの機械的性能及び化学的安定性に有益であるが、融解に有益ではない。酸化アルミニウムは、ガラスの歪み点及び曲げ強度の増加を助けるが、成形に有益ではない。酸化ケイ素及び酸化アルミニウムの質量百分率は、前述の範囲内になるように制御されて、ガラスの安定性、耐候性、融解性、及び成形性の改善を助ける。
第1の態様の第3の可能な実装では、アルカリ金属酸化物の質量百分率が、3%から25%までの範囲である。前述の範囲内になるようにアルカリ金属酸化物の質量百分率を制御することは、ガラス融解温度、粘度、及びガラス融解のために必要とされるエネルギーを効果的に減少させ得る。粘度の減少は、気泡の排除、並びにガラス融解及び清澄時間の短縮を助ける。加えて、アルカリ金属酸化物におけるアルカリ金属イオンと比較的大きい原子半径を有するアルカリ金属イオンとの間のイオン交換が効果的に促進され得て、化学的強化効果を強化し、理想的な強化性能を有するカバーガラスを得る。
第1の態様の第4の可能な実装では、アルミノケイ酸ガラスは、清澄剤をさらに含む。清澄剤は、ガラス融解プロセスにおいてガスを生成する又はガラス液体の粘度を減少するための熱分解(ガス化)が可能であり、それによってガラス液体における気泡の排除を促進する。
第1の態様の第5の可能な実装では、清澄剤が、酸化スズ、酸化硫黄、フッ化物及び酸化セリウムの内の何れか1つである。
第1の態様の第6の可能な実装では、清澄剤が酸化スズであるとき、酸化スズの質量百分率が、アルミノケイ酸ガラスにおいて0.2%以下である;清澄剤が酸化硫黄であるとき、酸化硫黄の質量百分率が、アルミノケイ酸ガラスにおいて0.2%以下である;清澄剤がフッ化物であるとき、フッ化物の質量百分率が、アルミノケイ酸ガラスにおいて0.5%以下である;又は、清澄剤が酸化セリウムであるとき、酸化セリウムの質量百分率が、アルミノケイ酸ガラスにおいて0.5%以下である。
第1の態様の第7の可能な実装では、アルミノケイ酸ガラスは、オーバーフローダウンドロー法又はフロート法を用いることによって形成される。比較的薄いカバーガラスが製造され得る。
第2の態様によると、本出願は、前述のアルミノケイ酸ガラスを化学的に強化することによって得られる、化学強化ガラスを提供する。アルミノケイ酸ガラスがアルカリ金属酸化物を含み、化学的強化のためのイオン交換を行い得るので、得られた化学強化ガラスは、アルミノケイ酸ガラスの物理化学的性能を有し、高い機械的強度、優れた化学的安定性、低い粘度、低い密度、適切な膨張係数、及び高いヤング率を特徴とするカバーガラスが、化学的強化後に得られ得る。これは、ガラス材料のためのカバーガラスの要件を満たし得る。
第2の態様の第1の可能な実装では、化学強化ガラスの圧縮応力が、700MPa以上である。化学的強化後に得られた化学強化ガラスは、比較的大きい圧縮応力及び比較的高い機械的強度を特徴とし、ガラス材料のためのカバーガラスの要件を満たし得る。
第2の態様の第2の可能な実装では、化学強化ガラスの圧縮応力層の厚さが、40μmから100μmの範囲である。化学的強化後に得られた化学強化ガラスは、比較的大きい厚さの圧縮応力層及び比較的高い機械的強度を特徴とし、ガラス材料のためのカバーガラスの要件を満たし得る。
第2の態様の第3の可能な実装では、化学強化ガラスのヤング率が、70GPa以上である。この範囲におけるヤング率は、ガラス材料のためのカバーガラスの要件を満たし得る。
第2の態様の第4の可能な実装では、化学強化ガラスの密度が、2.52g/cm以下である。化学強化ガラスは比較的低い密度を特徴とし、ガラス材料のためのカバーガラスの要件を満たし得る。
第2の態様の第5の可能な実装では、アルミノケイ酸ガラスは、イオン交換を通して化学的に強化される。
第2の態様の第6の可能な実装では、アルミノケイ酸ガラスは、溶融カリウム塩によってイオン交換される。圧縮応力層は、アルミノケイ酸ガラスの表面上で形成され得る。
第2の態様の第7の可能な実装では、イオン交換の時間が、5時間から7時間までの範囲である。
第3の態様によると、前述の化学強化ガラスがディスプレイスクリーンタッチデバイス上のカバーガラスとして用いられる用途が提供される。
本出願は、タッチスクリーンカバーガラスのための市場の要件に応じるためのアルミノケイ酸ガラスを提供する。アルミノケイ酸ガラスが化学的に強化された後、優れた機械的強度及び高い化学的安定性を特徴とするガラス基板が得られ得、それによって、ガラス材料のためのカバーガラスの要件を満たす。
本出願による[SiO]系3次元空間ネットワークを単量体に分解するための石英ガラスへのアルカリ金属酸化物の添加の概略図である。 本出願による酸化ガリウムを用いることによってガラスネットワーク構造を形成することの概略図である。
以下では、添付の図面への参照によって本出願の実施形態を詳細に説明する。
第1の態様によると、本出願は、アルミノケイ酸ガラスを提供し、アルミノケイ酸ガラスが、B元素及びP元素を含まず、少なくとも酸化ケイ素、酸化アルミニウム、アルカリ金属酸化物及び酸化ガリウムを含み、アルカリ金属酸化物が、酸化リチウム及び酸化ナトリウムの内の少なくとも1つである。
アルミノケイ酸ガラスは、その主成分が二酸化ケイ素及び酸化アルミニウムであるガラスであり、酸化アルミニウム含量は少なくとも20%に達し得る。アルミノケイ酸ガラスでは、酸化ケイ素及び酸化アルミニウムは、アルミノケイ酸ガラスネットワーク構造の本体を共同で形成して、ガラス基板は、より安定し得、外部によって容易に腐食されず、ガラスの硬度及び機械的強度が確保されるようになる。
アルカリ金属酸化物は、ガラス融解温度、粘度、及びガラス融解のために必要とされるエネルギーの減少を助ける。粘度の減少は、気泡の排除、並びにガラス融解及び清澄時間の短縮を助ける。さらに、要件を満たすカバーガラスを製造するために、イオン交換が、アルカリ金属酸化物を含むアルミノケイ酸ガラス上で行われ得て、ガラス表面層上のアルカリ金属酸化物が、高い温度で比較的大きい原子半径を有するアルカリ金属イオン(例えば、カリウムイオン)によって交換され得、圧縮応力層が、アルミノケイ酸の表面上で形成されて化学的強化を実装し、カバーガラスの性能要件をさらに満たすようになる。
ここで、アルカリ金属酸化物が酸化リチウム及び酸化ナトリウムの内の少なくとも1つであることは、アルカリ金属酸化物が酸化リチウム又は酸化ナトリウムのみを含み得る、又は酸化リチウム及び酸化ナトリウムの両方を含み得ることを意味する。
アルミノケイ酸ガラスがB元素及びP元素を含まないことは、B元素及びP元素の質量百分率が厳密な意味で0であることを意味せず、B元素及びP元素が不可避の不純物を除いて含まれないことを意味する。従って、B元素及びP元素の質量百分率が許容可能な不純物範囲内である任意のアルミノケイ酸ガラスは、本出願の保護範囲内に入る。
加えて、本出願で言及されるB元素及びP元素は、主に酸化物B及びPである。
追加された酸化ガリウムによって、アルミノケイ酸ガラスは、ホウ素元素及びリン元素を含まない。これは、アルミノケイ酸ガラスの化学的安定性を改善するのみでなく、アルミノケイ酸ガラスの機械的強度及びガラス転移温度も増加させる。
具体的に、図1を参照すると、(ROによって表される)アルカリ金属酸化物が石英ガラスに添加されるとき、元々の[SiO]系3次元空間ネットワークが単量体に分解され、ケイ素原子に結合された非架橋酸素が現れる。アルカリ金属イオン(R)が非架橋酸素に近いインクセルにあり、過剰な電荷を中和する。アルカリ金属酸化物ROの添加は、ケイ素に対する酸素の比率における増加を引き起こす。架橋酸素は、ガラスネットワークにおいて2つのネットワーク化された多面体によって共有される頂角として機能する酸素イオン、つまり、「架橋」としての役割を果たす酸素イオンである。逆に、1つのネットワーク化されたイオンにのみ結合され且つ2つのネットワーク化された多面体によって共有されていない酸素イオンは、非架橋酸素である。中間イオン(例えば、Al3+又はGa3+)の量が修飾イオン(例えば、Li)のそれ未満であるとき、図2を参照すると、ガラスにおける中間イオンの役割は、ガラス形成体イオンであり、つまり、4配位[AlO]又は[GaO]が形成される。したがって、電荷バランスのために元々用いられた非架橋酸素結合を有するLiイオンは、[AlO]又は[GaO]の電荷バランスのために用いられる。ガラスにおける非架橋酸素結合は、架橋酸素結合に変換される。アルミノケイ酸ガラスネットワーク構造が強化され、機械的強度及びガラス転移温度等の、ガラスの特性が改善される。加えて、4配位[GaO]の追加に起因して、ネットワーク構造の膨張空間がより大きい。これは、ネットワークにおけるアルカリ金属酸化物がイオン交換を行うことを助け、イオン交換の時間を短くし得且つ圧縮応力層の圧縮応力及び厚さを増加し得て、化学的強化後に得られたガラスが、高い機械的強度及び低い密度を特徴とし且つガラス材料のためのカバーガラスの要件を満たし得るようになる。
結果として、本出願は、アルミノケイ酸ガラスを提供する。アルミノケイ酸ガラスが化学的に強化された後、優れた機械的強度及び高い化学的安定性を特徴とするガラス基板が得られ得、それによって、ガラス材料のためのカバーガラスの要件を満たす。
第1の態様の可能な実装では、酸化ガリウムの質量百分率が、0より大きく5%以下である。前述の範囲内になるように酸化ガリウムの質量百分率を制御することによって、優れた耐化学性、低い密度、適切な膨張係数、及び高いヤング率を特徴とするカバーガラスが得られ得ることが、多量の実験から学ばれ得る。
第1の態様の他の1つの可能な実装では、酸化ケイ素の質量百分率が、45%から75%までの範囲であり、酸化アルミニウムの質量百分率が、13%から25%までの範囲である。酸化ケイ素は、ガラスの機械的性能及び化学的安定性に有益であるが、融解に有益ではない。酸化アルミニウムは、ガラスの歪み点及び曲げ強度の増加を助けるが、成形に有益ではない。酸化ケイ素及び酸化アルミニウムの質量百分率は、前述の範囲内になるように制御されて、ガラスの安定性、耐候性、融解性、及び成形性の改善を助ける。
第1の態様のさらに他の1つの可能な実装では、アルカリ金属の質量百分率が、3%から25%までの範囲である。前述の範囲内になるようにアルカリ金属酸化物の質量百分率を制御することは、ガラス融解温度、粘度、及びガラス融解のために必要とされるエネルギーを効果的に減少させ得る。粘度の減少は、気泡の排除、並びにガラス融解及び清澄時間の短縮を助ける。加えて、アルカリ金属酸化物におけるアルカリ金属イオンと比較的大きい原子半径を有するアルカリ金属イオンとの間のイオン交換が効果的に促進され得て、化学的強化効果を強化し、理想的な強化性能を有するカバーガラスを得る。
さらに、アルカリ金属酸化物が酸化リチウム及び酸化ナトリウムを含むとき、酸化ナトリウムに対する酸化リチウムの質量比率は、1:4から4:1までの範囲である。ここで、アルミノケイ酸ガラスが化学的に強化されるとき、アルカリ金属酸化物におけるアルカリ金属イオンは、イオン交換媒体(例えば、溶融塩浴)において比較的大きいアルカリイオン(例えば、K)によって交換される。イオン交換の3つのタイプが行われ得る:NaはLiによって交換され、KはLiによって交換され、及び/又はKはNaによって交換される。LiによってNaを交換することは、比較的大きい表面圧縮応力層厚さにつながるが、低い圧縮応力につながる。LiによってKを交換することは、小さい圧縮応力層厚さにつながるが、比較的大きい圧縮応力につながる。NaによってKを交換することは、中間の層厚さ及び中間の圧縮応力につながる。圧縮応力は、ガラスにおいて交換されるアルカリイオンの量に正比例する。従って、酸化リチウム及び酸化ナトリウムの質量百分率は、化学的強化効果を直接的に決定し得る。理想的な強化性能を有するカバーガラスが、酸化ナトリウムに対する酸化リチウムの質量比率を前述の範囲内になるように制御することによって得られ得ることが大量の実験によって証明される。
例えば、アルカリ金属酸化物の質量百分率は、3%から25%までの範囲であり、酸化ナトリウムに対する酸化リチウムの質量比率は、1:4から4:1までの範囲である。従って、アルカリ金属酸化物の質量百分率が3%であるとき、酸化リチウムの質量百分率はガラスにおいて0.6%であり得、この場合では、酸化ナトリウムの質量百分率はガラスにおいて2.4%であり得る;酸化リチウムの質量百分率はガラスにおいて2.4%であり得、この場合では、酸化ナトリウムの質量百分率はガラスにおいて0.6%であり得る;又は、酸化リチウムの質量百分率はガラスにおいて2%であり得、この場合では、酸化ナトリウムの質量百分率はガラスにおいて1%であり得る。
任意で、アルミノケイ酸ガラスは、清澄剤をさらに含む。清澄剤は、ガラス融解プロセスにおいてガスを生成する又はガラス液体の粘度を減少するための熱分解(ガス化)が可能であり、それによってガラス液体における気泡の排除を促進する。
本出願の例では、清澄剤が、酸化スズ、酸化硫黄、フッ化物及び酸化セリウムの内の何れか1つである。
電子原子価可変酸化物、つまり、酸化スズ、酸化硫黄及び酸化セリウムは、高い温度で酸素に分解され、酸素の溶解度は、温度における増加共に減少して、清澄効果を生成する。フッ化物は、融解の間に気化して、清澄効果を生成する。フッ化物は、フッ化アンモニウム又はフッ化カリウムであり得る。これらの清澄剤は、酸化ヒ素及び酸化アンチモンよりも毒性が低く、より良い清澄効果を生成する。
ここで、清澄剤の組成は変動し、アルミノケイ酸ガラスにおける清澄剤の質量百分率もまた変動する。
具体的には、清澄剤が酸化スズであるとき、酸化スズの質量百分率が、アルミノケイ酸ガラスにおいて0.2%以下である;清澄剤が酸化硫黄であるとき、酸化硫黄の質量百分率が、アルミノケイ酸ガラスにおいて0.2%以下である;清澄剤がフッ化物であるとき、フッ化物の質量百分率が、アルミノケイ酸ガラスにおいて0.5%以下である;又は、清澄剤が酸化セリウムであるとき、酸化セリウムの質量百分率が、アルミノケイ酸ガラスにおいて0.5%以下である。これらの清澄剤の質量百分率が範囲内に入るとき、これらの清澄剤は、より良い清澄効果を生成し得て、透明度及び機械的強度等のより良い性能を有するガラスを得ることが大量の実験によって証明される。
さらに、清澄剤は、酸化セリウムである。酸化セリウムはさらに、ガラスのための化学的脱色剤である。酸化セリウムは、より高い酸化ポテンシャルを有するので、従来の清澄剤よりも良い。加えて、硝酸ナトリウムの量は、ガラス形成においてさらに減少し得、微小気泡を減少させ且つ透明度、ガラス強度及び耐水性を増加させる。従って、清澄剤として機能する酸化セリウムは、清澄及び気泡除去効果を生成し得るだけでなく、ガラス品質を大幅に改善し、環境に対してかなりの貢献を為し、比較的高い経済的利益及び社会的利益を有する。さらに、酸化セリウムは、抗紫外剤又は紫外線遮蔽剤としてガラスへ加えられて、経年劣化及び日光を防止する。
任意で、アルミノケイ酸ガラスは、オーバーフローダウンドロー法又はフロート法を用いることによって形成される。比較的薄いカバーガラスが製造され得る。オーバーフローダウンドロー法を用いることによって得られたガラスは、より良い表面品質及び比較的低いコストを特徴とし、それは、小規模製造に適している。フロート法を用いることによる成形は、大きなサイズのガラスの製造に適しており、ガラスの表面品質を改善するための研削及び研磨装置を追加する必要性が存在するので、コストは比較的高い。
第2の態様によると、本出願は、前述のアルミノケイ酸ガラスを化学的に強化することによって得られる、化学強化ガラスを提供する。
本出願は、化学強化ガラスを提供する。アルミノケイ酸ガラスがアルカリ金属酸化物を含み、化学的強化のためのイオン交換を行い得るので、得られた化学強化ガラスは、アルミノケイ酸ガラスの物理化学的性能を有し、高い機械的強度、優れた化学的安定性、低い粘度、低い密度、適切な膨張係数、及び高いヤング率を特徴とするカバーガラスが、化学的強化後に得られ得る。これは、ガラス材料のためのカバーガラスの要件を満たし得る。
第2の態様の可能な実装では、アルミノケイ酸ガラスは、イオン交換を通して化学的に強化される。化学強化ガラスは主に、その厚さが3mm未満であるガラスであり、ガラス構造表面上のリチウムイオン及びナトリウムイオンは、高い純度の溶融カリウム塩によってイオン交換されて、強化層を形成する。
具体的には、アルミノケイ酸ガラスは、溶融カリウム塩によってイオン交換される。
カリウム塩は、アルミノケイ酸ガラスを化学的に強化するために用いられ得て、アルミノケイ酸ガラスの表面上に圧縮応力層を形成する。イオン交換の特定の操作は制限されない。例えば、アルミノケイ酸ガラスは、浸漬法を用いることによって溶融カリウム塩において浸漬され得る、又は溶融カリウム塩は、アルミノケイ酸ガラスの表面へ適用され得る。
溶融カリウム塩は、その質量百分率が3%以下であるナトリウム塩を含み得、カリウム塩は、硝酸カリウム、塩化カリウム又は同様のものであり得る。溶融カリウム塩の温度は、370℃から460までの範囲である。
酸化ガリウムの追加に起因して、ネットワーク構造の膨張空間はより大きい。これは、ネットワークにおけるアルカリ金属酸化物がイオン交換を行うことを助け、イオン交換の時間を短くし得る。本出願の例では、イオン交換の時間が、5時間から7時間までの範囲である。
本出願の可能な例では、化学強化ガラスの圧縮応力が、700MPa以上である。圧縮応力は、物体の圧縮傾向に抵抗する応力である。化学強化ガラスの圧縮応力は、表面圧縮応力メーターを用いることによって測定され得る。化学的強化後に得られた化学強化ガラスは、比較的大きい圧縮応力及び比較的高い機械的強度を特徴とし、ガラス材料のためのカバーガラスの要件を満たし得る。
本出願の他の1つの可能な例では、化学強化ガラスの圧縮応力層の厚さが、40μmから100μmの範囲である。化学強化ガラスの圧縮応力は、表面圧縮応力メーターを用いることによって測定され得る。化学的強化後に得られた化学強化ガラスは、比較的大きい厚さの圧縮応力層及び比較的高い機械的強度を特徴とし、ガラス材料のためのカバーガラスの要件を満たし得る。
本出願の他の1つの可能な例では、化学強化ガラスのヤング率は、70GPa以上である。弾性材料が正の応力を受けるとき、正の歪みが生成される。変形量が、対応する材料の固有の弾性限界を超えないとき、正の歪みに対する正の応力の比率は、材料のヤング率として定義される。ヤング率は、変形に耐えるための固体材料の能力を説明するために用いられる物理量である。この範囲における化学強化ガラスのヤング率は、ガラス材料のためのカバーガラスの要件を満たし得る。
本出願のさらに他の1つの可能な例では、化学強化ガラスの密度が、2.52g/cm以下である。化学強化ガラスは比較的低い密度を特徴とし、ガラス材料のためのカバーガラスの要件を満たし得る。
第3の態様によると、前述の化学強化ガラスがディスプレイスクリーンタッチデバイス上のカバーガラスとして用いられる用途が提供される。
ディスプレイスクリーンは、電子製品分野における様々な一般的なディスプレイスクリーン、例えば液晶ディスプレイテレビ、タブレットコンピュータ、タッチスクリーン携帯電話であり得る。具体的には、化学強化ガラスは、ディスプレイスクリーン保護のためのカバーガラスを製造するために用いられ得、ガラスバッテリーカバー及び同様のものとしても用いられ得る。
以下では、実施形態を用いることによって本出願の技術的効果を説明する。
各実施形態におけるガラス成分の質量百分率は、以下で表1において示される。
Figure 2020520886
実施形態1
酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ナトリウム、酸化リチウム、酸化ガリウム及び清澄剤の量は、表1に示される実施形態1における質量百分率に基づいて個別に計算される。これらの材料は、計量され、十分に混合され、その後、炉へ加えられる。フロート法が製造のために用いられる。融解及び清澄は、3時間の間1600℃の温度で行われる。溶融ガラス液体は、300℃で予熱されたステンレススチール型上に注がれ、特定のプレート形状のガラス製品を形成する。その後、ガラスは、アニーリング炉において10時間の間630℃でアニールされ、続いて、1℃/分の冷却速度で350℃へ冷却され、その後、炉と共に室温へ冷却される。
得られたガラスは、研削され研磨され、50mm x 50mmのサイズのガラスサンプルに加工され、その温度が410℃である溶融硝酸カリウム塩において5時間の間イオン交換されて、化学的強化を行い、ガラス表面上のナトリウムイオン及びリチウムイオンが、前述の加工液体においてカリウムイオンによって交換されて、化学強化ガラスAを得るようにする。
実施形態2
酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ナトリウム、酸化リチウム、酸化ガリウム及び清澄剤の量は、表1に示される実施形態2に対応する質量百分率に基づいて計算される。これらの材料は、計量され、十分に混合され、その後、溶融のために炉へ加えられる。オーバーフロー法が製造のために用いられる。融解及び清澄は、3時間の間1600℃の温度で行われる。溶融ガラス液体は、300℃で予熱されたステンレススチール型上に注がれ、特定のプレート形状のガラス製品を形成する。その後、ガラスは、アニーリング炉において10時間の間630℃でアニールされ、続いて、1℃/分の冷却速度で350℃へ冷却され、その後、炉と共に室温へ冷却される。
得られたガラスは、研削され研磨され、50mm x 50mmのサイズのガラスサンプルに加工され、その温度が460℃である溶融硝酸カリウム塩において7時間の間イオン交換されて、化学的強化を行い、ガラス表面上のナトリウムイオン及びリチウムイオンが、前述の加工液体においてカリウムイオンによって交換されて、化学強化ガラスBを得るようにする。
実施形態3
酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ナトリウム、酸化リチウム、酸化ガリウム及び清澄剤の量は、表1に示される実施形態3に対応する質量百分率に基づいて計算される。アルミノケイ酸ガラスは、実施形態1に対応するフロート法に従って製造される。加工後に得られたガラスは、研削され研磨され、50mm x 50mmのサイズのガラスサンプルに加工され、その温度が370℃でありその質量百分率が3%である硝酸ナトリウム及び硝酸カリウムを含む混合浴塩において5時間の間イオン交換されて、化学的強化を行い、ガラス表面上のナトリウムイオン及びリチウムイオンが、前述の加工液体においてカリウムイオンによって交換されて、化学強化ガラスCを得るようにする。
実施形態4
酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ナトリウム、酸化リチウム、酸化ガリウム及び清澄剤の量は、表1に示される実施形態4に対応する質量百分率に基づいて計算される。アルミノケイ酸ガラスは、実施形態2に対応するオーバーフローダウンドロー法に従って製造される。加工後に得られたガラスは、研削され研磨され、50mm x 50mmのサイズのガラスサンプルに加工され、その温度が410℃でありその質量百分率が3%である硝酸ナトリウム及び硝酸カリウムを含む混合浴塩において7時間の間イオン交換されて、化学的強化を行い、ガラス表面上のナトリウムイオン及びリチウムイオンが、前述の加工液体においてカリウムイオンによって交換されて、化学強化ガラスDを得るようにする。
実施形態5
酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ナトリウム、酸化リチウム、酸化ガリウム及び清澄剤の量は、表1に示される実施形態5に対応する質量百分率に基づいて計算される。アルミノケイ酸ガラスは、実施形態1に対応するフロート法に従って製造される。加工後に得られたガラスは、研削され研磨され、50mm x 50mmのサイズのガラスサンプルに加工され、その温度が410℃である硝酸カリウムにおいて6時間の間イオン交換されて、化学的強化を行い、ガラス表面上のナトリウムイオン及びリチウムイオンが、前述の加工液体においてカリウムイオンによって交換されて、化学強化ガラスEを得るようにする。
実施形態6
酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ナトリウム、酸化リチウム、酸化ガリウム及び清澄剤の量は、表1に示される実施形態6に対応する質量百分率に基づいて計算される。アルミノケイ酸ガラスは、実施形態2に対応するオーバーフローダウンドロー法に従って製造される。加工後に得られたガラスは、研削され研磨され、50mm x 50mmのサイズのガラスサンプルに加工され、その温度が370℃でありその質量百分率が3%である硝酸ナトリウム及び硝酸カリウムを含む混合浴塩において6時間の間イオン交換されて、化学的強化を行い、ガラス表面上のナトリウムイオン及びリチウムイオンが、前述の加工液体においてカリウムイオンによって交換されて、化学強化ガラスFを得るようにする。
実施形態7
酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ナトリウム、酸化リチウム、酸化ガリウム及び清澄剤の量は、表1に示される実施形態7に対応する質量百分率に基づいて計算される。アルミノケイ酸ガラスは、実施形態1に対応するフロート法に従って製造される。加工後に得られたガラスは、研削され研磨され、50mm x 50mmのサイズのガラスサンプルに加工され、その温度が370℃でありその質量百分率が2%である硝酸ナトリウム及び硝酸カリウムを含む混合浴塩において7時間の間イオン交換されて、化学的強化を行い、ガラス表面上のナトリウムイオン及びリチウムイオンが、前述の加工液体においてカリウムイオンによって交換されて、化学強化ガラスGを得るようにする。
実施形態8
酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ナトリウム、酸化リチウム、酸化ガリウム及び清澄剤の量は、表1に示される実施形態8に対応する質量百分率に基づいて計算される。アルミノケイ酸ガラスは、実施形態2に対応するオーバーフローダウンドロー法に従って製造される。加工後に得られたガラスは、研削され研磨され、50mm x 50mmのサイズのガラスサンプルに加工され、その温度が460℃でありその質量百分率が2%である硝酸ナトリウム及び硝酸カリウムを含む混合浴塩において5時間の間イオン交換されて、化学的強化を行い、ガラス表面上のナトリウムイオン及びリチウムイオンが、前述の加工液体においてカリウムイオンによって交換されて、化学強化ガラスHを得るようにする。
実験例
性能試験は、実施形態1から実施形態8において得られた化学強化ガラスAからH上で個別に行われる。
ガラス密度Pは、アルキメデス法を用いることによって測定される。熱膨張係数は、膨張計を用いることによって測定される。Wは、平均膨張係数を示す。ヤング率は、ヤング率テスタを用いることによって測定される。化学強化ガラスの圧縮応力層の表面圧縮応力及び厚さは、表面応力メーターFSM−6000LEを用いることによって測定される。
測定結果は表2に示される。
Figure 2020520886
既存の化学強化ガラスと比較して、本出願において提供されるガラス成分を用いることによって製造されたアルミノケイ酸ガラスが化学的に強化された後に得られた化学強化ガラスは、より低い密度、適切な熱膨張係数、より高い表面圧縮応力、及びより大きい圧縮応力厚さを特徴とすることが表2から学ばれ得る。通常、従来技術における化学強化ガラスの密度は2.50g/cmに達し得、熱膨張係数は75×10−7/℃であり、表面圧縮応力は650MPaであり、圧縮応力層厚さは35μmである。従って、本出願における化学強化ガラスは、ガラス材料のためのカバーガラスの要件を満たし得る。
結果として、本出願は、アルミノケイ酸ガラスを提供する。アルミノケイ酸ガラスが化学的に強化された後、優れた機械的強度及び高い化学的安定性を特徴とするガラス基板が得られ得、それによって、ガラス材料のためのカバーガラスの要件を満たす。
結果として、前述の説明は、本出願の単に特定の実装であるが、本出願の保護範囲を限定する意図はない。本出願に開示される技術的範囲内での任意の変形又は置換は、本出願の保護範囲内に入るべきである。従って、本出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うべきである。

Claims (17)

  1. アルミノケイ酸ガラスが、B元素及びP元素を含まず、少なくとも酸化ケイ素、酸化アルミニウム、アルカリ金属酸化物及び酸化ガリウムを含み、前記アルカリ金属酸化物が、酸化リチウム及び酸化ナトリウムの内の少なくとも1つである、アルミノケイ酸ガラス。
  2. 前記酸化ガリウムの質量百分率が、0より大きく5%以下である、請求項1に記載のアルミノケイ酸ガラス。
  3. 前記酸化ケイ素の質量百分率が、45%から75%までの範囲であり、前記酸化アルミニウムの質量百分率が、13%から25%までの範囲である、請求項1に記載のアルミノケイ酸ガラス。
  4. 前記アルカリ金属酸化物の質量百分率が、3%から25%までの範囲である、請求項1に記載のアルミノケイ酸ガラス。
  5. 前記アルミノケイ酸ガラスが、清澄剤をさらに含む、請求項1に記載のアルミノケイ酸ガラス。
  6. 前記清澄剤が、酸化スズ、酸化硫黄、フッ化物及び酸化セリウムの内の何れか1つである、請求項5に記載のアルミノケイ酸ガラス。
  7. 前記清澄剤が前記酸化スズであるとき、前記酸化スズの質量百分率が、前記アルミノケイ酸ガラスにおいて0.2%以下である;前記清澄剤が前記酸化硫黄であるとき、前記酸化硫黄の質量百分率が、前記アルミノケイ酸ガラスにおいて0.2%以下である;前記清澄剤が前記フッ化物であるとき、前記フッ化物の質量百分率が、前記アルミノケイ酸ガラスにおいて0.5%以下である;又は、前記清澄剤が前記酸化セリウムであるとき、前記酸化セリウムの質量百分率が、前記アルミノケイ酸ガラスにおいて0.5%以下である、請求項6に記載のアルミノケイ酸ガラス。
  8. 前記アルミノケイ酸ガラスが、オーバーフローダウンドロー法又はフロート法を用いることによって形成される、請求項1から7の何れか一項に記載のアルミノケイ酸ガラス。
  9. 請求項1から8の何れか一項に記載のアルミノケイ酸ガラスを化学的に強化することによって得られた、化学強化ガラス。
  10. 前記化学強化ガラスの圧縮応力が、700MPa以上である、請求項9に記載の化学強化ガラス。
  11. 前記化学強化ガラスの圧縮応力層の厚さが、40μmから100μmの範囲である、請求項9に記載の化学強化ガラス。
  12. 前記化学強化ガラスのヤング率が、70GPaより大きい、請求項9に記載の化学強化ガラス。
  13. 前記化学強化ガラスの密度が、2.52g/cm以下である、請求項9に記載の化学強化ガラス。
  14. 前記アルミノケイ酸ガラスが、イオン交換を通して化学的に強化された、請求項9に記載の化学強化ガラス。
  15. 前記アルミノケイ酸ガラスが、溶融カリウム塩によってイオン交換された、請求項14に記載の化学強化ガラス。
  16. 前記イオン交換の時間が、5時間から7時間までの範囲である、請求項15に記載の化学強化ガラス。
  17. 請求項9から16の何れか一項に記載の化学強化ガラスが、ディスプレイスクリーンタッチデバイス上のカバーガラスとして用いられる、用途。
JP2019565027A 2017-05-23 2017-05-23 アルミノケイ酸ガラス、化学強化ガラス及び用途 Active JP6934074B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/CN2017/085567 WO2018214033A1 (zh) 2017-05-23 2017-05-23 一种铝硅酸盐玻璃、化学强化玻璃和应用

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020520886A true JP2020520886A (ja) 2020-07-16
JP6934074B2 JP6934074B2 (ja) 2021-09-08

Family

ID=63844091

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019565027A Active JP6934074B2 (ja) 2017-05-23 2017-05-23 アルミノケイ酸ガラス、化学強化ガラス及び用途

Country Status (5)

Country Link
US (1) US11591254B2 (ja)
EP (1) EP3611140A4 (ja)
JP (1) JP6934074B2 (ja)
CN (1) CN108698912A (ja)
WO (1) WO2018214033A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113307492A (zh) * 2021-04-26 2021-08-27 侯硕 一种高透明度玻璃瓶的生产工艺

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012148908A (ja) * 2011-01-18 2012-08-09 Nippon Electric Glass Co Ltd 強化ガラス及び強化ガラス板
JP2013047174A (ja) * 2011-08-22 2013-03-07 Henan Guokong Yufei Electronic Glass Co Ltd ガラス組成物、それから得られたガラス、並びに、ガラスの製造方法及び使用。
CN104326664A (zh) * 2013-12-31 2015-02-04 东旭集团有限公司 一种含有氧化锗和氧化镓的铝硅酸盐玻璃

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5671041B2 (ja) 2009-09-25 2015-02-18 ショット アクチエンゲゼルシャフトSchott AG 高い耐熱性と低い作業温度を有するアルミノケイ酸塩ガラス
US20140011035A1 (en) * 2011-03-31 2014-01-09 Nippon Sheet Glass Company, Limited Glass composition suitable for chemical strengthening and chemically strengthened glass article
US8889575B2 (en) 2011-05-31 2014-11-18 Corning Incorporated Ion exchangeable alkali aluminosilicate glass articles
CN102584011B (zh) 2012-03-02 2014-04-02 中国建筑材料科学研究总院 一种铝酸盐玻璃及其制备方法与应用
CN105819684B (zh) * 2016-04-01 2018-06-29 东旭科技集团有限公司 一种玻璃用组合物、铝硼硅酸盐玻璃及其制备方法和应用

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012148908A (ja) * 2011-01-18 2012-08-09 Nippon Electric Glass Co Ltd 強化ガラス及び強化ガラス板
JP2013047174A (ja) * 2011-08-22 2013-03-07 Henan Guokong Yufei Electronic Glass Co Ltd ガラス組成物、それから得られたガラス、並びに、ガラスの製造方法及び使用。
CN104326664A (zh) * 2013-12-31 2015-02-04 东旭集团有限公司 一种含有氧化锗和氧化镓的铝硅酸盐玻璃

Also Published As

Publication number Publication date
EP3611140A4 (en) 2020-04-29
CN108698912A (zh) 2018-10-23
US11591254B2 (en) 2023-02-28
JP6934074B2 (ja) 2021-09-08
EP3611140A1 (en) 2020-02-19
US20200223740A1 (en) 2020-07-16
WO2018214033A1 (zh) 2018-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI640489B (zh) 可化學性回火的玻璃片
CN101679105B (zh) 强化玻璃基板及其制造方法
JP5904426B2 (ja) 強化ガラスおよびその製造方法
TWI613171B (zh) 強化玻璃、強化玻璃板及強化用玻璃
TWI522327B (zh) 強化玻璃以及強化玻璃板
TWI567041B (zh) 用於製造化學強化玻璃之方法
JP5743125B2 (ja) 強化ガラス及び強化ガラス基板
US8889575B2 (en) Ion exchangeable alkali aluminosilicate glass articles
JP6578774B2 (ja) 無アルカリガラス
WO2020239048A1 (zh) 一种含碱铝硅酸盐玻璃及其制品、强化方法和应用
WO2012099055A1 (ja) 強化ガラス及び強化ガラス板
JP2016528152A (ja) アルカリドープおよび無アルカリホウアルミノケイ酸ガラス
TW201639798A (zh) 可化學性回火的玻璃片
WO2020075709A1 (ja) 強化ガラスおよび強化ガラスの製造方法
WO2013183716A1 (ja) 強化ガラス及び強化ガラス板並びに強化用ガラス
CN106348588B (zh) 一种玻璃用组合物、铝硅酸盐玻璃及其制备方法和应用
WO2014010544A1 (ja) 強化ガラス基板の製造方法及び強化ガラス基板
JP2009084075A (ja) 強化ガラス基板及びガラス並びに強化ガラス基板の製造方法
CN103359934A (zh) 抗变形高屈服点重量轻的锆硼-铝硅酸盐玻璃
WO2020138062A1 (ja) 強化ガラス板及びその製造方法
TWI752252B (zh) 化學強化玻璃及化學強化玻璃的製造方法
CN109020196B (zh) 一种易于离子交换的化学强化玻璃
JP5796905B2 (ja) 強化ガラス基板及びガラス並びに強化ガラス基板の製造方法
JP6934074B2 (ja) アルミノケイ酸ガラス、化学強化ガラス及び用途
CN112512981A (zh) 强化玻璃及强化用玻璃

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191226

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191226

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210401

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210419

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210715

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210820

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6934074

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150