JP2020519873A - 赤血球の溶解のための組成物および方法 - Google Patents

赤血球の溶解のための組成物および方法 Download PDF

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Abstract

本開示は、赤血球を全血から溶解するための方法およびキットを提供する。この方法は、等張性で中性pH条件下、全血サンプル中のRBCの急速溶解を可能にし、第1の混合物を形成するために、赤血球および白血球を含むサンプルと定着剤を含む第1の緩衝剤を接触させるステップであって、第1の緩衝剤の溶質濃度は、サンプルの溶質濃度を上回るステップと、第2の混合物を形成するために、第2の緩衝剤を、サンプルおよび第1の緩衝剤によって形成される第1の混合物に添加するステップを含み得る。

Description

関連する特許出願
本出願は、2017年5月8日に出願された米国仮特許出願番号第62/503,202号の利益を主張している。この仮特許出願の全体の内容は、すべての目的のためにその全体が参考として本明細書中に援用される。
発明の分野
本発明は、赤血球を溶解するための方法および組成物に関する。
発明の背景
赤血球(RBC)は、内因性全血サンプル中に白血球(WBC)に対して1,000:1の比率で存在し、これは、WBC集団を全血中で稀な事象にする。フローサイトメトリーによって、全血サンプル中のWBCを適切に分析するために、RBCは、WBC集団を濃縮し、入手物から有意義なデータを提供するため、最初に、排除される必要がある。
現在のRBC溶解方法は、低張性、塩、pH変化、洗剤、さらに、RBC酵素活性の修正をも伴い、内部pHおよび体積変化を誘発し、深刻な短所を有する。低張性に基づく溶解方法は、多くの場合、矛盾する結果をもたらし、一部のWBC集団(主に、顆粒球)の破裂を生じさせ得る。その結果、本方法は、多くの場合、細胞活性化状態における改変を誘発し、WBC集団の光散乱プロファイルにおける改変を生じさせる。NHClベースの溶解等の塩ベースの溶解は、低速であって、血清成分によって著しく影響され得る。これらの方法は、多くの場合、完全な溶解を達成するために、非常に大きな体積および長期のインキュベーション時間を要求し、これは、細胞死の増加を生じさせ得る。加えて、塩ベースの溶解は、多くの場合、急速なpH変化を伴い、これは、細胞エピトープおよびWBCを損傷させ得る。洗剤ベースの溶解は、多くの場合、経年劣化サンプルでは、非効果的である。洗剤は、高価であって、また、広範囲のロット間変動を有する。実際、非常にわずかな洗剤のみが、WBC(例えば、一部のサポニン)もまた溶解せずに、RBCを溶解することができる。赤血球の代謝に依拠する、溶解方法は、ドナー間変動を有し、また、経年劣化試料では、非効果的であり得る。
加えて、これらの現在の方法の多くは、多くの場合、種々の特殊緩衝剤を要求し、したがって、血液ベースのサンプルのために、ワークフロー自動化において使用されることが困難である。使用される緩衝剤の溶液粘度の差異は、分注される体積または細胞計数を正確に測定するための器具の能力を損なわせ得る。これらの方法は、多くの場合、大量の緩衝剤を使用し、したがって、また、サンプル体積を低減させるために、溶解後、サンプルの遠心分離を要求し得る。
発明の簡単な要旨
本発明は、等張性で中性pH条件下、全血サンプル中のRBCの急速溶解を可能にする。本開示は、赤血球を溶解する方法であって、第1の混合物を形成するために、赤血球および白血球を含むサンプルと定着剤を含む第1の緩衝剤を接触させるステップであって、第1の緩衝剤の溶質濃度は、サンプルの溶質濃度を上回る、ステップと、第2の混合物を形成するために、第2の緩衝剤を、サンプルおよび第1の緩衝剤によって形成される第1の混合物に添加するステップであって、第2の混合物中の溶質濃度は、サンプルの溶質濃度と実質的に同一であって、それによって、サンプル中の赤血球が溶解される、ステップとを含む、方法を提供する。
いくつかの実施形態では、サンプルは、全血サンプルである。
いくつかの実施形態では、本方法はさらに、第2の緩衝剤を添加する前に、カルシウムキレート剤を添加するステップであって、カルシウムをキレート化することによって、赤血球中のカルシウム依存輸送を遮断するステップを含む。いくつかの実施形態では、第1の緩衝剤はさらに、カルシウムキレート剤を含む。
いくつかの実施形態では、接触させるステップはさらに、約0.5分〜約20分の期間にわたって、第1の混合物をインキュベートすることを含む。いくつかの実施形態では、本方法はさらに、約0.5分〜約20分の第2の期間にわたって、第2の混合物をインキュベートするステップを含む。いくつかの実施形態では、第2の緩衝剤は、約0×(0X)〜約1×(1X)のPBS、例えば、約0.9×〜1×のPBSを含む。
いくつかの実施形態では、第1の混合物は、約0.5〜3%、例えば、1.6%ホルムアルデヒドと、0.5〜20mMのEDTA、例えば、5mMのEDTAと、1.2〜1.8×のPBS、例えば、1.5×のリン酸緩衝生理食塩水(PBS)とを含む。いくつかの実施形態では、第1の緩衝剤は、約3.2%ホルムアルデヒドと、約10mMのEDTAと、約pH7.4における約323mMの塩とを含む。いくつかの実施形態では、第1の緩衝剤は、約2×のPBSを含む。いくつかの実施形態では、接触させるステップは、1:1体積比において、第1の緩衝剤とサンプルを混合することを含む。
また、本開示に提供されるのは、全血サンプルを処理する方法であって、全血のサンプルと、定着剤と、高張性緩衝剤と、カルシウムキレート剤とから本質的に成る第1の混合物を形成するステップであって、高張性食塩水の溶質濃度は、全血の溶質濃度を上回る、ステップと、等張性の第2の混合物を形成するために、第2の緩衝剤を第1の混合物に添加するステップとを含む、方法である。
いくつかの実施形態では、第1の混合物は、約0.5%〜3%ホルムアルデヒドおよび/または約0.5〜20mMのEDTAを含む。いくつかの実施形態では、第2の混合物は、約0.01〜2%ホルムアルデヒドを含む。いくつかの実施形態では、第2の緩衝剤は、約0.5〜1.5×のPBSである。いくつかの実施形態では、本方法はさらに、第2の混合物の細胞を染色するステップと、染色された細胞を血球計数器の中に導入するステップとを含む。
また、本開示に提供されるのは、赤血球溶解キットであって、高張性食塩水と、約3.2%ホルムアルデヒドと、約10mMのEDTAとから本質的に成る、第1の試薬であって、第1の試薬の溶質濃度は、全血サンプルの溶質濃度を上回る、第1の試薬と、約0.9×〜約1×のPBSを含む、第2の試薬とを含む、キットである。
いくつかの実施形態では、赤血球溶解緩衝剤中の高張性食塩水は、約323mMの塩濃度を有し、pH7.4である。いくつかの実施形態では、第2の試薬は、約0.9×のPBSを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に説明されるような赤血球を溶解する方法は、インビトロ(in vitro)方法である。いくつかの実施形態では、本明細書に説明されるような赤血球を溶解する方法は、ヒトまたは動物身体上で実践されない。いくつかの実施形態では、赤血球を含有するサンプルは、赤血球を含有する、エクスビボ(ex vivo)サンプルである。
図1は、3ドナーパネルのフローサイトメトリー分析の結果を示し、本明細書に開示される赤血球分解キット(「RDK」)を使用したRBC溶解の結果対市販の緩衝剤システム(「慣例緩衝剤」)を使用したRBC溶解の結果を比較する。 図1は、3ドナーパネルのフローサイトメトリー分析の結果を示し、本明細書に開示される赤血球分解キット(「RDK」)を使用したRBC溶解の結果対市販の緩衝剤システム(「慣例緩衝剤」)を使用したRBC溶解の結果を比較する。
図2は、RDKまたは慣例緩衝剤で溶解されたK3−EDTA血液のフローサイトメトリー分析の結果を示す。
図3は、RDKまたは慣例緩衝剤で溶解されたヘパリン血液のフローサイトメトリー分析の結果を示す。
図4は、RDKまたは慣例緩衝剤で溶解されたACD血液のフローサイトメトリー分析の結果を示す。
図5は、乾燥B細胞抗体パネル管内のRDKを使用した赤血球の溶解の性能を示す。 図5は、乾燥B細胞抗体パネル管内のRDKを使用した赤血球の溶解の性能を示す。
図6は、湿潤B細胞パネルを用いて、慣例緩衝剤を使用した赤血球の溶解の性能を示す。 図6は、湿潤B細胞パネルを用いて、慣例緩衝剤を使用した赤血球の溶解の性能を示す。
図7は、1×のPBSの低減された体積を使用したRBCの溶解の結果を示す。
図8A−Bは、最終1×濃度まで調節されたPBSの低減された体積を使用したRBCの溶解の結果を示す。 図8A−Bは、最終1×濃度まで調節されたPBSの低減された体積を使用したRBCの溶解の結果を示す。
詳細な説明
続く説明では、いくつかの用語が、広範に使用され、以下の定義は、本発明の種々の側面の理解を促進するために提供される。用語の例を含む、明細書中の例の使用は、例証的目的のみのためのものであって、本明細書の本発明の実施形態の範囲および意味を限定することを意図するものではない。数値範囲は、明細書中の範囲を画定する数を包含し、単語「〜を含む」は、非限定的用語として使用され、語句「限定ではないが、〜を含む」の実質的に均等物であって、単語「〜を備える」は、対応する意味を有する。
用語「約」は、値と併用されるとき、例えば、約300mMは、その値に合理的に近似する値、すなわち、値の±5%の範囲を意味する。特に、その値自体を含むであろう。
用語「実質的に同一」は、第1の値が、第2の値とほぼ同じであって、2つの値間の差異は、意図される目的のために有意ではなく、例えば、2つの値間の差異は、2つのより大きい方の値の10%未満、9%未満、8%未満、5%未満、4%未満、または2%未満であるという事実を指す。換言すると、液体Bの溶質濃度と実質的に同一である、液体A(混合物または緩衝剤)の溶質濃度は、液体Aの溶質濃度が、液体Bの溶質濃度の少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも95%少なくとも96%、少なくとも98%、例えば、100%であることを指す。
本開示では、有用、好適、または同等物であるように列挙または説明される濃度範囲は、端点を含む、その範囲内の任意および全ての濃度が、述べられたと見なされるべきであることが意図される。例えば、範囲「100mM〜300mM」は、約100mM〜約300mMの連続体に沿ったそれぞれおよびあらゆる可能性として考えられる数を示すものとして読まれるべきである。
用語「ACD血液」、「ヘパリン血液」、および「K3−EDTA血液」は、それぞれ、抗凝血性クエン酸デキストロース、ヘパリン、およびK3−EDTAで処理された血液サンプルを指す。
そうではないことが別様に明示的に述べられない限り、本開示内の全てのパーセンテージは、重量パーセンテージを指す。
1.緒言
本開示は、全血サンプル中の白血球に有害な影響を及ぼさずに、等張性の中性pH条件下、赤血球を効率的に溶解するための方法および組成物を提供する。本方法は、高張性緩衝剤を添加し、細胞を収縮させ、次いで、低濃度の定着剤を使用して、細胞を軽く固定し、RBCの表面上の輸送体が開放しないように防止し、浸透圧の変化を補償する。低張性緩衝剤は、サンプルを希釈し、サンプルを等張性状態に復元するために使用される。等張性状態に戻ることに応じて、WBCは、膨潤して元に戻る一方、RBCおよび血小板は、補償することが不可能であって、したがって、破裂する。これは、より良好に浸透圧変化を補償することが可能なWBCと異なり、RBCおよび休止血小板の浸透圧変化を補償するための一次チャネルである、ガルドスチャネルが、恒常的に低レベルの内部カルシウムを有することに起因して閉鎖されるという事実に起因する。固定に際し、RBCおよび血小板膜上のアクアポリンは、架橋結合され、ガルドスチャネルは、活性化のために必要とされるカルシウムの量が存在するときでも、再開放することが不可能となる。その結果、等張性状態への復元に応じて、赤血球は、その正常サイズに膨張して元に戻ることができず、破裂する。加えて、高張性期間の間、外側のより高い塩濃度もまた、RBC中でより速い速度で内部濃度と平衡し始め、溶解をさらに可能にする。
故に、本明細書に開示される方法は、溶質濃度が全血の溶質濃度を上回る条件下において、赤血球に定着剤を負荷するステップと、溶質濃度が全血の溶質濃度と実質的に同一である条件下において、負荷された赤血球を溶解するステップとを含む。本方法は、比較的短時間内に、効率的RBC溶解を提供する。
2.方法
溶液張性を上昇させ、細胞を固定する
本開示の方法は、赤血球および白血球を含むサンプルと定着剤を含む第1の緩衝剤を接触させるステップを含む。第1の緩衝剤は、サンプルの溶質濃度を上回る、溶質濃度を有する。本ステップは、サンプルの張性を上昇させ、細胞を軽く固定するためのものである。本第1の緩衝剤は、本明細書では、「RBC溶解緩衝剤」または「RBC分解緩衝剤」と称される。本開示全体を通して使用される用語「溶質」は、水分中に分解される任意の物質、例えば、塩を指す。生物学的材料を調製するために好適な任意の塩が、本発明において使用されることができる。RBC溶解緩衝剤は、1つまたはそれを上回る塩を含む、塩溶液を含み、総塩の濃度は、全血の溶質濃度を上回る限り、変動し得る。典型的には、血液の溶質濃度は、1×のPBSまたは0.8〜0.9%のNaClの均等物である。いくつかの実施形態では、塩濃度は、150mM〜600mM、例えば、260mM〜350mM、または280mM〜400mM、または約323mMに及び得る。RBC溶解緩衝剤のために使用され得る、塩の非限定的実施例は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、およびそれらの組み合わせを含む。いくつかの実施形態では、塩は、塩化ナトリウムであって、約300mMの濃度において、RBC溶解緩衝剤中に存在する。いくつかの実施形態では、RBC溶解緩衝剤は、2×のリン酸緩衝生理食塩水(「PBS」)を含み、これは、約314mM NaClと、9mM KC1と、pH7.4の20mMリン酸緩衝剤とを含む。いくつかの実施形態では、高張性緩衝剤は、約1×〜3×のPBS、例えば、約2.5×または約3×のPBSである。
RBC溶解緩衝剤において使用される、定着剤は、細胞膜上のタンパク質の架橋結合を生じさせ得る、任意の定着剤であることができる。本開示において使用される、定着剤は、細胞死を生じさせないが、細胞膜に浸透し、RBC分解緩衝剤からの溶質が、膜を急速に横断し、細胞の内側に到達することを可能にし得るように、比較的に低濃度で存在する。好適な定着剤は、ホルマリンを含む、ホルムアルデヒドを含む。RBC分解緩衝剤中の定着剤の濃度は、0.5%〜10%、例えば、5%〜7%、2%〜5%、3%〜4%、または約3.2%に及び得る。
RBC溶解緩衝剤はまた、カルシウムキレート剤を含んでもよい。カルシウムキレート剤は、カルシウムを血液から除去し、これは、ガルドスチャネルを活性化するために要求される。その結果、赤血球は、それらが低張性または等張性状態を受けると、膨潤して戻る能力を喪失し、したがって、破裂する。低減された血清カルシウムはまた、単核球の特性である、浸透圧の変化に起因して、細胞活性化を低減させる。任意のカルシウムキレート剤が、本方法のために使用されることができる。カルシウムキレート剤の非限定的な例は、K3−EDTA、EDTA、EGTA、TPEN、およびBAPTAを含む。カルシウムキレート剤は、RBC溶解緩衝剤中、0.01mM〜20mM、例えば、10mM〜15mM、0.1mM〜10mM、1mM〜5mM、4mM〜12mM、例えば、約10mMに及ぶ濃度で存在することができる。カルシウムキレート剤はまた、2つまたはそれを上回る前述のカルシウムキレート剤の混合物であることができる。
RBC溶解緩衝剤のpHは、緩衝剤中の定着剤および塩の両方のための滴定に影響を及ぼし得る。RBC溶解緩衝剤のpHは、典型的には、約6.5〜約8.5の範囲内である。好ましい実施形態では、pHは、標準的生理学的pH、すなわち、約7.4である。
いくつかの実施形態では、塩(典型的には、高張性食塩水とも称される、塩溶液の形態である)、定着剤、および/またはカルシウムキレート剤は、RBC溶解緩衝剤中で混合され、同時に、サンプルに添加される。いくつかの実施形態では、塩、定着剤、および/またはカルシウムは、その順序において、連続して、サンプルに添加される。いくつかの実施形態では、塩および定着剤は、サンプルにともに添加された後、カルシウムキレート剤の添加が続く。
要求されるRBC溶解緩衝剤の体積は、サンプル体積およびRBC溶解緩衝剤の溶質濃度に依存する。一般に、RBC溶解緩衝剤の溶質濃度が高いほど、負荷ステップのために要求されるRBC溶解緩衝剤の体積は小さく、混合物を等張性状態にもたらすために要求される低張性緩衝剤の体積は小さい。ある場合には、負荷ステップは、1:1体積比において、RBC溶解緩衝剤と全血サンプルを混合するステップを含む。
本方法の接触させるステップはさらに、ある時間期間にわたって、RBC溶解緩衝剤を赤血球および白血球を含むサンプルに添加することによって形成される、第1の混合物をインキュベートすることを含んでもよい。一般に、より小さい体積のより濃縮されたRBC溶解緩衝剤および/またはより大きい体積の平衡希釈緩衝剤は、より短いインキュベーション時間を要求する。いくつかの実施形態では、第1の混合物のインキュベーションは、約0.5分〜約20分、例えば、約45秒〜約10分続く。
第1の混合物中の種々の成分、すなわち、塩、定着剤、およびカルシウムキレート剤の濃度は、赤血球が、下記に説明されるような後続ステップにおいて溶解されるために十分に調製されるように、合理的動作範囲内になければならない。一般に、低定着剤濃度は、不十分なRBC溶解をもたらし得、高定着剤濃度は、潜在的に、細胞を損傷させ得る。本発明者らは、約1%〜3%、例えば、約1.25%〜2.5%、または約1〜2%の範囲内である、第1の混合物中の定着剤の濃度が、概して、良好なRBC溶解を生産することを発見した。但し、性能は、濃度範囲の両端において次第に低下する。好ましい実施形態では、定着剤は、約1.6%〜約1.8%に及ぶ濃度である。カルシウムキレート剤は、約3mM〜7mM、例えば、5mMの濃度で存在する。第1の混合物は、1.2〜1.8×のPBS、例えば、約1.5×のPBS中の塩濃度に匹敵する塩濃度を有してもよい。
サンプル混合物を等張性状態まで復元する
サンプルが、上記に説明されるように、第1の緩衝剤で処理された後、第2の緩衝剤が、細胞およびRBC溶解緩衝剤を含む、第1の混合物に添加され、等張性の第2の混合物を形成する。第2の緩衝剤は、典型的には、溶質濃度全血とほぼ同一である、塩濃度を有する。いくつかの実施形態では、第2の緩衝剤は、第1の緩衝剤と同一の塩または複数の塩を含む。第2の緩衝剤の体積および濃度は、第2の緩衝剤の添加が、第2の混合物中の溶質濃度を、溶液張性の上昇前の赤血球および白血球を含むサンプルの溶質濃度と実質的に同一であるレベルまで、または1×のPBSの溶質濃度と実質的に同一であるレベルまで復元し得る限り、変動してもよい。そのような溶質濃度を有する、第2の混合物は、等張性混合物と称され、細胞は、ここで、等張性状態になる。いくつかの実施形態では、第2の緩衝剤は、0〜1×のPBS、例えば、0.5〜1×のPBS、0.7〜0.9×のPBS、0.9〜1×のPBS、または約0.9×のPBS、または約1×のPBSである。いくつかの実施形態では、添加される第2の緩衝剤の体積と第1の混合物の体積との間の比率は、少なくとも1:1、例えば、少なくとも2:1、少なくとも3:1、少なくとも4:1、または少なくとも5:1である。一般に、第2の緩衝剤の溶質濃度が高いほど、より大きい体積の緩衝剤が、等張性の第2の混合物を形成するために、第1の混合物に添加するために要求され得る。
いくつかの実施形態では、第2の緩衝剤はさらに、典型的には、生物学的サンプル、例えば、胎児ウシ血清(「FBS」)を調製するために使用される、他の成分を含んでもよい。ある場合には、第2の緩衝剤は、サンプルを洗浄し、特定のアッセイのためのサンプルを調製するために使用される、同一緩衝剤である。例えば、1×のPBS+FBSまたはBSAもしくはBeckman Coulter製L&L/Solastra洗浄緩衝剤を含む、緩衝剤であることができる。
第2の緩衝剤のpHは、典型的には、約7.0〜約8.0の範囲内、例えば、約7.4である。
随意に、本方法はさらに、約0.5分〜約20分の時間期間にわたって、第2の混合物をインキュベートするステップを含む。第2の混合物は、典型的には、約0.01%〜2%定着剤、例えば、約0.5%〜1.5%、または約0.8%〜約1.2%を含む。
故に、本発明はまた、全血のサンプルと、定着剤と、高張性食塩水と、カルシウムキレート剤とから本質的に成る、第1の混合物を形成することによって、全血サンプルを処理する方法を提供する。高張性食塩水ならびに形成された第1の混合物中の溶質濃度は、全血の溶質濃度を上回る。上記に説明される実施形態のいずれかはまた、本発明の側面のために含まれることができる。
分析または貯蔵
RBC溶解の完了に応じて、サンプル中の白血球は、塩、定着剤、および他のパラメータが、フローサイトメトリー分析のために適切である、溶液中に浸漬される。洗浄が必要である場合、溶解直後に遠心分離機されることができる。サンプルは、溶解前または後ののいずれかにおいて、当技術分野において周知である方法を使用して、適切な検出可能細胞マーカで染色され、フローサイトメトリー分析を受けることができる。
サンプルは、次いで、標準的設備およびいったん貯蔵用緩衝剤中に入れられた後の長期サンプル安定性の見込みのみを前提として、所望または必要に応じた期間にわたって、本溶液中に残されることができる。
3.キット
本開示はまた、赤血球を溶解するためのキットを提供する。本キットは、本開示全体を通して、赤血球分解キット(「RDK」)とも称される。キットは、ユーザが、上記に説明されるような方法ステップを行うことを可能にする。好ましい実施形態では、キットは、第1の試薬(「試薬1」)、すなわち、本質的に、高張性食塩水と、約3.2%ホルムアルデヒドと、約10mMのEDTAとから成る、RBC溶解緩衝剤と、約0.9X〜約1×のPBSを含む、第2の試薬とを含む。第1の試薬中の塩濃度は、150mM〜600mM、例えば、260mM〜350mM、または280mM〜400mM、または約323mMに及び得る。1つの特定の実施形態では、高張性食塩水は、約323mMの塩濃度を有し、pH7.4を有する。いくつかの実施形態では、高張性食塩水は、約2.5×または約2×のPBSである。別の特定の実施形態では、第2の試薬は、約0.9×のPBSを含む。
4.用途
本開示における方法およびキットは、いくつかの既存のフローサイトメトリー分析用途に適合する。ある場合では、方法およびキットは、乾燥B細胞抗体パネル(Beckman Coulter)において使用される。RBC分解緩衝剤が、上記に説明されるように、乾燥B細胞抗体パネル管内に設置された全血サンプルに添加されることができ、低張性緩衝剤が、次いで、添加され、混合物を等張性状態に復元する。全血中の赤血球は、その結果、溶解され、サンプルは、染色され、フローサイトメトリーによって、分析されることができる。
本開示における方法およびキットはまた、カッパ/ラムダ染色のために一般に使用される、L&L洗浄と併用されることができる。全血サンプル中の赤血球は、L&L洗浄手技自体において使用される洗浄緩衝剤で溶解された後、RDKを用いたインキュベーションが続くことができる。処理されたサンプルは、次いで、急速に遠心分離され、デカントされる。1つの特定の実施形態では、洗浄緩衝剤は、1×のPBSと、2%FBSとを含む。一般に、L&L洗浄緩衝剤を溶解ステップのための緩衝剤として使用することによって、サンプル調製時間を1時間超から約15〜20分まで短縮させる。
5.例示的実施形態
実施形態1.赤血球を溶解する方法であって、赤血球および白血球を含むサンプルと定着剤を含む第1の緩衝剤を接触させるステップであって、第1の緩衝剤の溶質濃度は、サンプルの溶質濃度を上回り、サンプルおよび第1の緩衝剤は、第1の混合物を形成する、ステップと、第2の混合物を形成するために、第2の緩衝剤を第1の混合物に添加するステップであって、第2の混合物中の溶質濃度は、サンプルの溶質濃度の少なくとも90%であって、それによって、サンプル中の赤血球は、溶解される、ステップとを含む、方法。
実施形態2.サンプルは、全血である、実施形態1に記載の方法。
実施形態3.第2の緩衝剤を添加するステップの前に、カルシウムキレート剤を添加するステップをさらに含み、カルシウムキレート剤は、カルシウムをキレート化することによって、赤血球中のカルシウム依存輸送を遮断する、実施形態1に記載の方法。
実施形態4.第1の緩衝剤はさらに、カルシウムキレート剤を含み、カルシウムキレート剤は、赤血球中のカルシウム依存輸送を遮断する、実施形態1に記載の方法。
実施形態5.接触させるステップはさらに、0.5分〜20分の期間にわわたって、第1の混合物をインキュベートすることを含む、実施形態1〜4のいずれかに記載の方法。
実施形態6.方法のステップはさらに、0.5分〜20分の第2の期間にわたって、第2の混合物をインキュベートすることを含む、実施形態1に記載の方法。
実施形態7.第2の緩衝剤は、0×〜1×のPBSを含む、実施形態1〜6のいずれかに記載の方法。
実施形態8.第1の混合物は、0.5〜3%ホルムアルデヒドと、0.5〜20mMのEDTAと、1.2−1.8×のリン酸緩衝生理食塩水(PBS)とを含む、実施形態1〜7のいずれかに記載の方法。
実施形態9.第1の緩衝剤は、0.5%〜10%ホルムアルデヒドと、0.01mM〜20mMのEDTAと、6.5〜8.5のpHにおける150mM〜600mMの塩とを含む、実施形態4に記載の方法。
実施形態10.第1の緩衝剤は、1×〜3×のPBSを含む、実施形態9に記載の方法。
実施形態11.接触させるステップは、0.2:1〜1:1に及ぶ体積比において、第1の緩衝剤とサンプルを混合することを含む、実施形態1〜10のいずれかに記載の方法。
実施形態12.全血サンプルを処理する方法であって、全血のサンプルと、定着剤と、高張性食塩水と、カルシウムキレート剤とを含む、第1の混合物を形成するステップであって、高張性食塩水の溶質濃度は、全血の溶質濃度を上回る、ステップと、等張性の第2の混合物を形成するために、第2の緩衝剤を第1の混合物に添加し、ステップとを含む、方法。
実施形態13.第1の混合物は、0.5〜3%ホルムアルデヒドと、3〜7mMのEDTAとを含む、実施形態12に記載の方法。
実施形態14.第2の混合物は、0.01〜2%ホルムアルデヒドを含む、実施形態12または13に記載の方法。
実施形態15.第2の緩衝剤は、0×〜1×のPBSである、実施形態12〜14のいずれかに記載の方法。
実施形態16.第1または第2の混合物の細胞を染色するステップと、溶解後の染色された細胞を血球計数器の中に導入するステップとをさらに含む、実施形態12〜15のいずれかに記載の方法。
実施形態17.赤血球溶解キットであって、高張性食塩水と、0.5%〜10%ホルムアルデヒドと、0.01mM〜20mMのEDTAとを含む、第1の試薬であって、第1の試薬の溶質濃度は、全血サンプルの溶質濃度を上回る、第1の試薬と、0×〜1×のPBSを含む、第2の試薬とを含む、赤血球溶解キット。
実施形態18.高張性食塩水は、150mM〜600mMの塩濃度を有し、6.5〜8.5のpHである、実施形態17に記載の赤血球溶解キット。
実施形態19.第2の試薬は、0×〜1×のPBSを含む、実施形態17または18に記載の赤血球溶解キット。
(実施例)
以下の実施例は、例証のために提供されるが、請求される発明を限定するものではない。
本実施例では、RBS分解緩衝剤は、:1)3.2%ホルムアルデヒドと、2)2×のPBS(約274mM NaCl、5.4mM KC1、および20mM NaHPO、ならびに3.6mM KHPO(pH7.4))と、3)10mMK 3−EDTAとから構成された。緩衝剤は、1:1の体積/体積比で全血サンプルに添加され、次いで、約45秒〜10分の時間にわたってインキュベートされた。1:1希釈に応じた最終濃度は、1)1.6%ホルムアルデヒド、2)1.5×のPBS、および3)5mMK3−EDTAであったが、緩衝剤の実際の濃度は、それらがまた、これらの最終濃度をもたらすことを前提として、異なる体積を可能にするように改変されることができる。0.9×〜1×のPBSまたはIsoFlowを用いた初期サンプル体積の4×を上回る任意の値までの希釈に応じて、RBCおよび休止血小板は、第1の試薬でインキュベートされるのとほぼ同一時間フレーム内で完全に溶解された(すなわち、それぞれ、約45秒〜10分)。体積はさらに、溶液が、1×のPBSにより近い最終塩濃度を提供するように調節される場合、より小さい体積において低減および/または最適化され得る。一般的使用に関して、0.9×のPBSは、1×のPBSより良好に最終濃度を復元するために機能するであろうが、1×は、大部分の場合、良好に作用し、より便宜的である。
開示される方法およびキットは、いくつかの既存のフローサイトメトリー分析用途に適合する。そのような用途のうちの1つは、乾燥B細胞抗体パネル(Beckman Coulter)である。あるアッセイでは、150mLのRBC分解緩衝剤、すなわち、RDKの第1の試薬が、50mLのPBSと混合され、200mL混合物を生成した。混合物は、染色後、100mL血液に添加された。1×のPBSが、混合物を等張性状態に復元するために使用された。別のアッセイでは、200μLのRDKの第1の試薬が、50mL全血サンプルに添加された。2分のインキュベーション後、0.9×のPBSが、添加され、混合物を等張性状態に復元した。さらに別のアッセイでは、150μLのRDKの第1の試薬が、100μL血液および50μLの抗体に添加され、2分にわたるインキュベーション後、0.9×のPBSが、添加され、混合物を等張性状態に復元した。サンプルは、次いで、フローサイトメトリー分析のために使用される。
カッパ/ラムダ染色のためのL&L洗浄の場合、サンプルは、直接、洗浄緩衝剤で溶解された。3回の緩慢な遠心分離および吸引を用いた洗浄(洗浄に約45分かかった後、20分の溶解が続く)の代わりに、サンプルは、1分のRDK+PBS/2%FBS洗浄緩衝剤で溶解され、次いで、急速に遠心分離および傾瀉された(洗浄あたり約5〜6分かかる)。その結果、サンプル調製時間は、有意に、すなわち、合計>60分から約15〜20分まで低減された。
RBC分解キット(RDK)が、RBC全血を溶解するために使用された。全ての溶解物は、正確に10分にわたって実施され、RDKは、試薬1での2分のインキュベーション後、1×のPBSでの8分が続く。
図1は、RDKと慣例緩衝剤の3ドナー比較である。上パネルは、CD45対側散乱(SS)ドットプロットを比較する一方、下パネルは、そのCD45集団毎に、個別の前方散乱(FS)およびSSプロファイルを実証する。全ての散乱プロファイルは、一貫し、結果は、全ての場合において、RBCがRDKによって完全に溶解されたことを示す。CD45対SSプロットでは、「非WBC」と題された集団は、RBCおよび休止血小板から成る一方、非WBCとCD45ゲート間の集団は、活性化血小板から成る。活性化血小板は、典型的には、任意の方法によって溶解しないが、それらは、ある場合には、低減され得る、または時として、CD45集団の中に紛れ込む。
図2は、EDTA血液を使用した、RDK試薬1を用いた2および4分のインキュベーション対慣例緩衝剤を用いたインキュベーションの比較である。上パネルは、CD45対SSである一方、下パネルは、FS対SSである。2つの方法で処理されたサンプルの散乱プロファイルは、類似し、結果は、RDKがサンプルを完全に溶解したことを示した。RDK試薬または慣例緩衝剤のいずれを用いた場合にも、2分対4分インキュベーション時間に関する散乱プロファイルには、差異は認められなかった。
図3は、図2と同様に、ヘパリン血液を使用した、RDK試薬1対慣例緩衝剤を用いた2および4分のインキュベーションの比較である。散乱プロファイルは、類似し、RDKは、サンプルを完全に溶解した。散乱プロファイルには、2分にわたってRDK試薬1または慣例緩衝剤を用いてインキュベートされたサンプル対4分にわたってインキュベートされたサンプルに関する有意な差異は認められなかった。
図4もまた、図2と同様に、ACD血液を使用した、RDK試薬1対慣例緩衝剤を用いた2および4分のインキュベーションの比較である。2つの方法で処理されたサンプルの散乱プロファイルは、類似し、結果は、RDKがサンプルを完全に溶解したことを示した。2分対4分インキュベーション時間に関する散乱プロファイルには、RDK試薬または慣例緩衝剤のいずれを用いた場合にも、差異は認められなかった。
図5は、乾燥B細胞抗体管を用いたRDKの性能の実証である。左から右に、ゲーティングワークフローは、B細胞をゲーティングするためのCD45対SS、FS対SS、CD19対CD20(リンパ液およびLの両方内の全ての事象から成るリンパ球ブールゲートを使用して)、最後に、B細胞集団のためのカッパ対ラムダ信号を実証する。上パネルは、EDTA血液である一方、中央パネルは、ヘパリン血液であって、下パネルは、ACD血液である。サンプルは、最初に、PBS/2%FBSで3回まとめて洗浄された。最終体積は、洗浄緩衝剤を使用して、オリジナルサンプル体積の1×に戻るように調節された。100μLの洗浄された血液が、各B細胞乾燥B細胞抗体管に添加され、20分にわたってインキュベートされ、細胞を染色した。インキュベーション後、RBCは、RDKで溶解され、2回洗浄され(1回目の洗浄としてのRDK緩衝剤)を含む、次いで、流動血球計数器上で読み取られた。これらのサンプルに関する散乱プロファイルは、良好に認められ、多くの場合、より低い前方散乱(「FS」)領域へのWBC集団偏移をもたらす、他の溶解方法で見られるような細胞死は、殆ど認めらなかった。カッパ/ラムダ染色は、非常に良好に作用した。
図6は、湿潤抗体試薬を使用した、同一パネルを用いた慣例緩衝剤の性能を示す。RDKは、乾燥抗体パネル管中でRBCを直接溶解するために、湿潤試薬を用いた慣例緩衝剤と同じく良好に作用した。RDKは、使用される抗凝固剤のタイプにかかわらず、乾燥抗体パネル管内のサンプルを溶解した。図5に見られるように、乾燥抗体パネルを使用して染色されたサンプルを用いたRDKの性能は、本図に見られるように、湿潤B細胞パネルを使用して染色されたサンプルを用いた慣例緩衝剤の性能に類似した。ワークフローは、図5および図6の両方に関して同一であったが、1つの慣例緩衝剤は、湿潤抗体と併用された一方、RDKは、乾燥B細胞抗体管内で乾燥された抗体を使用して使用された。慣例緩衝剤は、乾燥試薬管内でサンプルを溶解することが不可能であった。
図7は、RDKが、400μLの1×のPBSが使用されたときのみ、赤血球を完全に溶解したことを示す。体積がさらに300μLまで低減されたとき、部分的溶解が、観察された。図7は、異なる体積の1×のPBSが第2の緩衝剤のために使用される場合のシステムの溶解効率性を実証する。400μLのサンプルは、100μLの血液が、2分にわたって、1:1でRDK試薬と混合された後、400μLの1×のPBS中への希釈および8分にわたるインキュベーションが続くことを表す。1,000μLのサンプルは、100μLの血液が、2分にわたって、1:1でRDK試薬と混合された後、1mLの1×のPBS中への希釈および8分にわたるインキュベーションが続くことを表す。300μLの1×のPBSを緩衝剤2のために使用するとき、部分的溶解が、観察されたが、1×のPBSでの溶解のための有効下限は、400μLであった。これらの結果は、洗浄を伴わなかった。図8は、異なる体積の緩衝剤2が1×のPBSに匹敵する最終濃度を有するように平衡される場合のシステムの溶解効率性を実証する。300μLのサンプルは、100μLの血液が、2分にわたって、1:1でRDK試薬と混合された後、300μLの0.67×のPBS中への希釈および8分にわたるインキュベーションが続くことを表す。1,000μLのサンプルは、100μLの血液が、2分にわたって、1:1でRDK試薬と混合された後、1mLの0.9×のPBSおよび8分にわたるインキュベーションが続くことを表す。これらの結果は、洗浄を伴わなかった。図8は、最終濃度が1×のPBS(すなわち、300μL=+300μLの0.67×のPBS、400μL=+400μLの0.75×のPBS等)と等しいように調節されたより小さい体積を使用したRBCの溶解を示す。パネルAは、CD45対SSプロファイルから成る一方、パネルBは、FS対SSプロファイルから成る。パネルAは、RDKが、300μLまでの溶液の全ての体積において、RBCを完全に溶解することが可能であったことを示し、約500μLは、最良定質的結果が取得されるおおよその体積であると考えられる。この場合、300μL混合物は、100μL血液と、100μLRDK試薬1と、300μLの0.67×のPBSとから成る。パネルBは、全体的散乱プロファイルが、良好に認められたが、より低い体積が、可能性として、RBCおよび血小板断片との同時発生に起因して、少し不明瞭になることを示す。不明瞭性は、サンプル入手率を低減させ、ひいては、同時発生を低減させることによって改良され得る。洗浄されていないサンプル中のRBCおよび血小板断片との同時発生は、そのような小体積比中で溶解が可能である場合、全ての溶解緩衝剤にとって問題となる可能性が高いであろう。
本明細書に説明される実施例および実施形態は、例証的目的のみのためのものであって、それに照らした種々の修正または変更が、当業者に示唆され、本願の精神および権限および添付の請求項の範囲内に含まれるべきであることを理解されたい。本明細書に引用される、全ての刊行物、特許、および特許出願は、あらゆる目的のために、その全体として参照することによって本明細書に組み込まれる。

Claims (19)

  1. 赤血球を溶解する方法であって、
    赤血球および白血球を含むサンプルと定着剤を含む第1の緩衝剤を接触させるステップであって、前記第1の緩衝剤の溶質濃度は、前記サンプルの溶質濃度を上回り、前記サンプルおよび前記第1の緩衝剤は、第1の混合物を形成する、ステップと、
    第2の混合物を形成するために、第2の緩衝剤を前記第1の混合物に添加するステップであって、前記第2の混合物中の溶質濃度は、前記サンプルの溶質濃度の少なくとも90%であって、それによって、前記サンプル中の赤血球は、溶解される、ステップと、
    を含む、方法。
  2. 前記サンプルは、全血である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第2の緩衝剤を添加するステップの前に、カルシウムキレート剤を添加するステップをさらに含み、前記カルシウムキレート剤は、カルシウムをキレート化することによって、前記赤血球中のカルシウム依存輸送を遮断する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記第1の緩衝剤はさらに、カルシウムキレート剤を含み、前記カルシウムキレート剤は、前記赤血球中のカルシウム依存輸送を遮断する、請求項1に記載の方法。
  5. 前記接触させるステップはさらに、0.5分〜20分の期間にわわたって、前記第1の混合物をインキュベートすることを含む、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記方法のステップはさらに、0.5分〜20分の第2の期間にわたって、前記第2の混合物をインキュベートすることを含む、請求項1に記載の方法。
  7. 前記第2の緩衝剤は、0×〜1×のPBSを含む、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記第1の混合物は、約0.5〜3%ホルムアルデヒドと、0.5〜20mMのEDTAと、1.2〜1.8×のリン酸緩衝生理食塩水(PBS)とを含む、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記第1の緩衝剤は、約0.5%〜10%ホルムアルデヒドと、0.01mM〜20mMのEDTAと、6.5〜8.5のpHにおける150mM〜600mMの塩とを含む、請求項4に記載の方法。
  10. 前記第1の緩衝剤は、1×〜3×のPBSを含む、請求項9に記載の方法。
  11. 前記接触させるステップは、0.2:1〜1:1に及ぶ体積比において、前記第1の緩衝剤と前記サンプルを混合することを含む、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 全血サンプルを処理する方法であって、
    全血のサンプルと、定着剤と、高張性食塩水と、カルシウムキレート剤とを含む、第1の混合物を形成するステップであって、前記高張性食塩水の溶質濃度は、前記全血の溶質濃度を上回る、ステップと、
    等張性の第2の混合物を形成するために、第2の緩衝剤を前記第1の混合物に添加するステップと、
    を含む、方法。
  13. 前記第1の混合物は、0.5〜3%ホルムアルデヒドと、3〜7mMのEDTAとを含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記第2の混合物は、0.01〜2%ホルムアルデヒドを含む、請求項12または13に記載の方法。
  15. 前記第2の緩衝剤は、0×〜1×のPBSである、請求項12〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 前記第1または前記第2の混合物の細胞を染色するステップと、溶解後の染色された細胞を血球計数器の中に導入するステップとをさらに含む、請求項12〜15のいずれかに記載の方法。
  17. 赤血球溶解キットであって、
    高張性食塩水と、0.5%〜10%ホルムアルデヒドと、0.01mM〜20mMのEDTAとを含む、第1の試薬であって、前記第1の試薬の溶質濃度は、全血サンプルの溶質濃度を上回る、第1の試薬と、
    0×〜1×のPBSを含む、第2の試薬と、
    を含む、赤血球溶解キット。
  18. 前記高張性食塩水は、150mM〜600mMの塩濃度を有し、6.5〜8.5のpHである、請求項17に記載の赤血球溶解キット。
  19. 前記第2の試薬は、0×〜1×のPBSを含む、請求項17または18に記載の赤血球溶解キット。
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