JP2013205205A - 白血球分類用試薬およびこれを用いた白血球分類方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】一定の品質を安定的に供給することができる白血球分類用試薬を提供する。
【解決手段】赤血球細胞を溶解し、白血球を分類可能とすることを特徴とする白血球分類用試薬であって、ショ糖と置換または非置換の飽和または不飽和脂肪酸とからなるショ糖脂肪酸エステルを含有する、白血球分類用試薬。
【選択図】なし

Description

本発明は、白血球分類用試薬およびこれを用いた白血球分類方法に関する。
フローサイトメトリーとは、微細な粒子の数や構造を光や蛍光色素などを利用して、迅速かつ高感度に測定する方法である。フローサイトメトリーを使用することによって、さまざまな微細な粒子、例えば、血球細胞、動物細胞、植物細胞、および微生物等の数や構造を測定することができる。このような特性を有するフローサイトメトリーは、臨床検査等に応用されている。例えば、血液検査においては、白血球数の低値がウイルス感染症、血液疾患、および再生不良性貧血等の指針となり、白血球数の高値が細菌感染症、白血病、および自己免疫疾患等の指針となる。
しかしながら、近年の診断技術の進歩に伴い、特に白血球細胞については、単に白血球数を計測するだけでなく、より詳細な白血球の臨床検査値、すなわち、好中球、好酸球、好塩基球、単球、およびリンパ球の種別ごとの細胞数を計測することが求められている。このような白血球の種別ごとの細胞数は、臨床検査値としてより詳細な診断に役立つ。例えば、好中球の高値は、肺炎、骨髄炎、および骨髄性白血病等の指針となる。また、疾患によっては、白血球細胞の形態に異常が生じることがあり、このような白血球形態異常としては、血球細胞の異常、細胞質に含まれる顆粒球の異常、核の異常等が挙げられる。そして、これらの白血球形態異常の検出もまた、臨床検査において有用である。例えば、巨大顆粒の出現は急性白血病、Chediak-Higashi症候群の指針となる。
ところで、血中に含まれる細胞成分は、赤血球が約500万個/mmであるのに対し、白血球は約7000個/mmであり、血中の白血球細胞の存在数は圧倒的に少ない。そのため、血液試料を採取して白血球数をフローサイトメトリーで計測する場合、血液試料に大量に含まれる赤血球の影響を受けてしまう。そこで、従来の白血球数の測定方法においては、赤血球が核を有さないことを利用して、界面活性剤を含む試薬により赤血球細胞および白血球細胞の両者を溶解させ、白血球の核を測定対象として白血球数を測定していた。しかしながら、白血球細胞を溶解させると、細胞質に存在する顆粒等の有用な情報が得られなくなり、白血球の種別ごとの測定および白血球の形態異常の検出は困難となる。そこで、赤血球細胞のみを溶解し、白血球細胞には影響を与えない試薬が求められていた。
特許文献1では、サポニンを含む試薬を用いて赤血球細胞を優先的に溶解させて、白血球細胞をフローサイトメータで測定することにより、白血球を種別ごとに測定している。
特開平3−266999号公報
しかしながら、特許文献1に記載された試薬は天然物であるサポニンを使用しているため、ロットの管理が難しく、安定して一定の品質の試薬を供給することが困難である。
そこで本発明は、白血球の種別ごとの測定および白血球の形態異常の検出でき、一定の品質で安定的に供給することができる試薬(白血球分類試薬)を提供することを目的とする。
本発明者は鋭意研究を行った結果、ショ糖脂肪酸エステルが赤血球細胞を優先的に溶解できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、赤血球細胞を溶解し、白血球を分類可能とすることを特徴とする、ショ糖と置換または非置換の飽和または不飽和脂肪酸とからなるショ糖脂肪酸エステルを含有する白血球分類用試薬に関する。
本発明によると、一定の品質を安定的に供給することができる白血球分類用試薬を提供することができる。
実施例1で調製した白血球分類用試薬1を用いて測定した白血球細胞のスキャッタグラムである。 実施例2で調製した白血球分類用試薬2を用いて測定した白血球細胞のスキャッタグラムである。 比較例1で調製した白血球分類用試薬3を用いて測定した白血球細胞のスキャッタグラムである。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
本発明の一実施形態によれば、赤血球細胞を溶解し、白血球を分類可能とすることを特徴とする、ショ糖と置換または非置換の飽和または不飽和脂肪酸とからなるショ糖脂肪酸エステルを含有する白血球分類用試薬が提供される。ショ糖脂肪酸エステルは、天然物であるサポニンのように複雑な構造を有していないため、容易に合成することができ、一定の品質を有する試薬を安定的に供給することが可能となる。その結果、例えば臨床検査の分野において、再現性の高い結果を得ることが可能となる。
[ショ糖脂肪酸エステル]
本発明に係る白血球分類用試薬は、ショ糖と置換または非置換の飽和または不飽和脂肪酸とからなるショ糖脂肪酸エステルを含む。
(ショ糖)
ショ糖脂肪酸エステルを構成するショ糖は、スクロースとも呼ばれ、グルコースおよびフルクトースからなる二糖である。ショ糖は8つのヒドロキシ基を有しており、本発明に係るショ糖脂肪酸エステルは、前記ヒドロキシ基の1つ以上が前記脂肪酸とエステル結合を形成した構造を有している。2以上のヒドロキシ基が脂肪酸とエステル結合を形成する場合には、それぞれのヒドロキシ基に結合する脂肪酸は同一のものであっても、異なるものであってもよい。
(脂肪酸)
ショ糖脂肪酸エステルを構成する脂肪酸は、特に限定されず、置換または非置換の飽和または不飽和脂肪酸である。前記飽和または不飽和脂肪酸の炭素原子数は、好ましくはC2〜C30であり、より好ましくはC12〜C18である。具体的な脂肪酸の例としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カピリル酸、エラルゴン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、セロチン酸、モンタン酸、オレイン酸、リノール酸、α−リノレン酸、γ−リノレン酸、エイコサペンタエン酸、アラキドン酸、ネルボン酸、エルカ酸等が挙げられる。これらのうち、前記飽和または不飽和脂肪酸は、酢酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸、エルカ酸であることが好ましく、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、マルガリン酸、ステアリン酸であることがより好ましい。
前記脂肪酸が有しうる置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル等のC1〜C10アルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、メチルシクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロデシル基等のC3〜C10シクロアルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、オクテニル基等のC2〜C10アルケニル基;プロパルギル基、ブチニル基等のC2〜C10アルキニル基;メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基等のC1〜C10アルキルオキシ基;アセチル基、エチルカルボニル基等のC1〜C10アルキルカルボニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、クロロフェニル基等のC6〜C10アリール基;ベンジル基等のC7〜C10アラルキル基;フッ素原子、塩素原子、ハロゲン原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシ基;アミノ基;ニトロ基;スルホ基等が挙げられる。
本発明に係るショ糖脂肪酸エステルは、合成したものを用いてもよいし、市販品を用いてもよい。ショ糖脂肪酸エステルを合成する際には、公知の方法により合成することができる。例えば、酸触媒存在下、ショ糖と脂肪酸とを脱水縮合反応させることによりショ糖脂肪酸エステルを合成することができる。また、ショ糖脂肪酸エステルの市販品としては、リョートー(登録商標)シュガーエステルS−070、S−170、S−270、S−370、S470、S−570、S−970、S−1170、S−1570、S−1670、P−1570、P−1670、M−1695、O−170、O−1570、L−195、L−595、L−1695、LWA−1570、B−370、ER−190、ER−290、POS−135(三菱化学フーズ株式会社製)、DKエステルSS、F−160、F−140、F−110、F−90、F−70、F−50、F−20W、F−10、F−A10E(第一工業製薬株式会社製)、コスメライクSA−10、S−190、S−160、S−110、S−70、S−50、S−10、R−20、R−10、B−30、O−150、O−10、P−160P−10、M−160、L−160、L−160、L−160A、L−150A、L−50、L−10(第一工業製薬株式会社製)等が挙げられる。これらのうち、リョートー(登録商標)シュガーエステルS−1670、P−1670、M−1695、L−1695、DKエステルSS、コスメライクM−160、L−160を用いることが好ましい。
ショ糖脂肪酸エステルを構成する脂肪酸の炭素原子数は、細胞溶解力に影響を与えることがあり、当該炭素原子数が小さいほど細胞溶解力が高く、大きいほど細胞溶解力が低くなる傾向がある。ショ糖脂肪酸エステルを構成する脂肪酸の炭素原子数は、好ましくはC2〜C40であり、より好ましくはC12〜C28である。前記ショ糖脂肪酸エステルが複数の異なる脂肪酸を有する場合には、前記脂肪酸の少なくとも1つが上記炭素原子数を有することが好ましく、すべての脂肪酸が上記範囲の炭素原子数を有することがより好ましい。
上述のショ糖脂肪酸エステルは、HLB値が10〜20であることが好ましく、15〜20であることがより好ましい。HLB値が上記範囲であれば、ショ糖脂肪酸エステルの親水性が十分に高く、白血球分類用試薬に適用する際に好ましい。なお、本明細書においてHLB値は、グリフィン法によって測定された値を採用するものとする。
また、白血球分類用試薬に含有されるショ糖脂肪酸エステルは、細胞溶解力およびHLB値等を考慮して2種以上を適宜混合して用いてもよい。
白血球分類用試薬中のショ糖脂肪酸エステルの含有量は、白血球分類用試薬全量100質量%に対して好ましくは0.001〜1.0質量%である。従来は、赤血球細胞を優先的に溶解する試薬として陰イオン性界面活性剤も用いられてきたが、これと比較すると、上記ショ糖脂肪酸エステルの含有量は相対的に少量である。この理由としては、ショ糖脂肪酸エステルが非イオン性界面活性剤であることが挙げられる。より詳細には、赤血球細胞の表面は負に帯電しているため、負に荷電した陰イオン性界面活性剤では細胞と作用して細胞溶解を引き起こすのに一定の量を必要としていた。しかしながら、非イオン性界面活性剤は分子が荷電していないため、陰イオン性界面活性剤のような細胞表面との斥力が生じることがなく、少量でも有効に細胞溶解作用を示すことができるのである。
本形態のショ糖脂肪酸エステルを含む白血球分類用試薬によれば、赤血球を優先して溶解させることができる。その結果、白血球を種別ごとに測定することができ、また、白血球細胞の形態異常も検出することができる。赤血球細胞を優先して溶解できる理由は明らかではないが、サポニンによる赤血球細胞の溶解機序とは異なるものと推測される。なお、サポニンによる赤血球細胞の溶解は、サポニンの界面活性作用に加えて、サポニンが赤血球細胞の細胞膜に刺さり、サポニン自体が溶解することにより生じると考えられている。ただし、上記溶解機序は推測に基づくものであり、本発明を限定するものではない。
[添加物]
本発明に係る白血球分類用試薬は、ショ糖脂肪酸エステルの他、適宜公知の添加物を含んでいてもよい。上記添加物としては、例えば、界面活性剤、可溶化剤、蛍光色素、固定化剤、溶剤、浸透圧調整剤、pH調整剤、およびキレート剤が挙げられる。
(界面活性剤)
用いられうる界面活性剤としては、ショ糖脂肪酸エステル以外のものであれば特に制限されないが、赤血球細胞を優先して溶解するもの、または白血球細胞に影響を与えないものであることが好ましい。具体的には、硫酸エステル系界面活性剤、リン酸エステル系界面活性剤、カルボン酸系界面活性剤、およびスルホン酸系界面活性剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸系界面活性剤)等の陰イオン性界面活性剤;第4級アンモニウム塩系界面活性剤、ピリジニウム塩系界面活性剤、およびアミドアミン系界面活性剤等の陽イオン性界面活性剤;サポニン、アルキルエーテル系界面活性剤、ポリオキシアルキレン系界面活性剤、脂肪酸エステル系界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル系界面活性剤、およびアルキルグルコシド系界面活性剤等の非イオン性界面活性剤;ベタイン系界面活性剤、アルキルベタイン系界面活性剤、アミドベタイン系界面活性剤、およびアミンオキサイド系界面活性剤等の両性界面活性剤が挙げられる。これらのうち、イオン性界面活性剤を用いることが好ましく、陰イオン性界面活性剤を用いることがより好ましく、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸系界面活性剤を用いることがさらに好ましく、下記一般式(1)で表される陰イオン性界面活性剤であることが特に好ましい。
この際、RはC8〜C22アルキル基、好ましくはC11〜C16アルキル基であり、nは1〜5の整数、好ましくは1〜4であり、Xは、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、またはトリエタノールアンモニウム、好ましくはナトリウムまたはトリエタノールアンモニウムである。前記C8〜C22アルキル基としては、オクチル基、2−ヘプチル基、2−メチルオクチル基、3−エチルオクチル基、2,2−ジメチルオクチル基、ノニル基、2−プロピルノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。これらのうち、上記化学式(1)は、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウムであることが特に好ましい。
ショ糖脂肪酸エステルを水溶液に溶解させて保存すると、理由は明らかでないが、時間とともにショ糖脂肪酸エステルが析出する場合がある。前記ショ糖脂肪酸エステルにイオン性界面活性剤を添加すると、当該ショ糖脂肪酸エステルの析出を抑制しうる。すなわち、上述のイオン性界面活性剤はショ糖脂肪酸エステルを安定化させる作用を有するのである。その結果、白血球分類用試薬を長期保存しても、当該試薬は透明な状態を維持することができる。また、ショ糖脂肪酸エステルと界面活性剤とを混合すると、赤血球溶解作用が相乗的に、または不足する溶解作用を補う形で作用しうる。よって、特に好ましい実施形態は、ショ糖脂肪酸エステルと、イオン性界面活性剤、好ましくは陰イオン性界面活性剤、より好ましくはポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸系界面活性剤、特に好ましくは上記化学式(1)で表される陰イオン性界面活性剤と、を含む白血球分類用試薬である。本形態によれば、長期保存が可能であり、より効果的に赤血球細胞を溶解させることができる。
(可溶化剤)
可溶化剤は、一部損傷した白血球細胞を収縮させる役割を有する。
可溶化剤は、特に制限されず、公知のものが用いられる。例えば、サルコシン誘導体、コール酸誘導体、メチルグルカンアミド、n−オクチル−β−グルコシド、シュークロースモノカプレート、N−ホルミルメチルロイシルアラニン等が挙げられる。
白血球分類試薬中の可溶化剤の濃度は、特に限定されず、可溶化剤の種類に応じて適宜選択できる。例えば、可溶化剤としてサルコシン誘導体を用いる場合には、0.05〜3.0g/Lであり、好ましくは0.1〜1.0g/Lである。コール酸誘導体を用いる場合には、0.1〜10.0g/Lであり、好ましくは0.2〜2.0g/Lである。メチルグルカンアミドを用いる場合には、1.0〜8.0g/Lであり、好ましくは2.0〜6.0g/Lである。n−オクチル−β−グルコシド、シュークロースモノカプレート、N−ホルミルメチルロイシルアラニンを用いる場合には、0.01〜50.0g/Lであり、好ましくは0.05〜30.0g/Lである。
(蛍光色素)
蛍光色素は、白血球細胞を染色する役割を有する。これによって、白血球細胞を測定する際の判断要素が増えることとなり、より詳細で正確な測定をすることが可能となりうる。
蛍光色素は、特に制限されず、公知のものが用いられる。具体的には、抗体を利用した抗体標識に用いられる蛍光色素、および細胞に直接結合する蛍光色素等が挙げられる。前記抗体標識に用いられる蛍光色素としては、例えば、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、フィコエリスリン(PE)、ペリジニン・クロロフィルタンパク質複合体(PerCP)、アロフィコシアニン(APC)、Texas Red(商標)(スルホローダミン101スルホニルクロライド)、Cy3、Cy5、Cy5.5、AMCA(7−アミノ−4−メチルクマリン−3−アセテート)、5(6)−イソチオシアン酸テトラメチルローダミン(TRITC)、Cascade Blue、PE−Texas Red(商標)、PE−Cy5、PE−Cy5.5、PE−Cy7、PerCP−Cy5.5、APC(アロフィコシアニン)−Cy7等が挙げられる。また、細胞に直接結合する蛍光色素としては、例えば、臭化エチジウム(EB)、ヨウ化プロピジウム(PI)、アクリジンオレンジ(AO)、4’,6−ジアミジノ−2−フェニルインドール(DAPI)、7−アミノ-アクチノマイシンD(7−AAD)、TOTO(登録商標)−1、TOTO(登録商標)−3、TO−PRO(登録商標)−1、TO−PRO(登録商標)−3等のDNA/RNAを染色する蛍光色素、およびIndo−1、Fluo−3、BCECF(2’,7’−ビス(カルボキシエチル)−4(5)−カルボキシフルオレセイン)、FDA(フルオレセイエンジアセテート)、Rhodamine(登録商標)−123、DiBAC4(3)(ビス(1,3−ジブチルバルビツール酸)トリメチンオキサノールナトリウム塩)、Nile Red(9−(ジエチルアミノ)−5H−ベンゾ[a]フェノキサジン−5−オン)等が挙げられる。
蛍光色素の試薬中の濃度は、10〜500mg/Lであることが好ましく、30〜100mg/Lであることがより好ましい。
(固定化剤)
固定化剤は、血球細胞の細胞膜を変性させて強度を向上させ、血球細胞の溶解を抑制する役割を有する。
用いられうる固定化剤としては、パラホルムアルデヒド、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド、グリオキサール、およびグルタルアルデヒド等が挙げられる。
(溶剤)
溶剤は、血球細胞を分散して希釈する役割を有する。
用いられうる溶剤としては、純水(精製水、蒸留水、脱イオン水、RO水)、およびエチレングリコール等の水溶性有機溶媒が挙げられる。前記溶剤は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよいが、白血球細胞への影響を考慮すると、純水のみを用いることが好ましい。
白血球用分類試薬が溶剤を含むことにより、血球細胞を希釈することができ、緩和な条件下で血球細胞を溶解できる。
(浸透圧調整剤)
浸透圧調整剤は、試薬中で、血球細胞が安定して存在できる浸透圧に調節する機能を有する。
浸透圧調節剤は、特に制限されず、公知のものが用いられる。例えば、グルコース、フルクトース、アラビノース、キシリトール、マンニトール、リビトール等の糖類;アラニン、プロリン、グリシン、バリン等のアミノ酸;エチレングリコール、グリセリン等の有機溶媒;塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等の無機塩が挙げられる。これらのうち、無機塩を用いることが好ましい。
浸透圧の値により、血球細胞の状態が左右されうる。例えば、浸透圧が高いと血球細胞は収縮し、浸透圧が低いと血球細胞は膨張する。そして、血球細胞は、通常、浸透圧が250〜400mOsm/kgであると安定して存在することができる。上記血球細胞が安定できる浸透圧の値、並びに用いるショ糖脂肪酸エステルおよび/または界面活性剤の細胞溶解力等を適宜考慮して、浸透圧を調整することが好ましい。より詳細には、前記浸透圧は150〜600mOsm/kgであることが好ましく、200〜500mOsm/kgであることがより好ましく、250〜400mOsm/kgであることがさらに好ましい。浸透圧が150mOsm/kgよりも大きいと、過度の膨張による血球細胞の溶解・損傷が生じないことから好ましい。また、浸透圧が600mOsm/kgよりも小さいと、血球細胞の過度の収縮による血球細胞の溶解・損傷が生じないことから好ましい。
(pH調整剤)
pH調整剤は、試薬のpHを調整する役割を有する。
pH調節剤は、特に制限されず、公知のものが用いられる。例えば、水酸化ナトリウム、塩酸等が挙げられる。
好ましい試薬のpHは、適用するショ糖脂肪酸エステルおよび/または界面活性剤によって異なるが、pH3〜11であることが好ましく、pH4〜10であることがより好ましく、pH5.0〜9.0であることがさらに好ましい。
(キレート剤)
キレート剤は、金属イオンとキレートを形成することにより、試薬の長期保存、および使用時に金属イオンによって生じる沈殿物の発生を防止する機能を有する。
キレート剤は、特に制限されず、公知のものが用いられる。例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、1,3-プロパンジアミン四酢酸(1、3PDTA)、およびクエン酸等が挙げられる。
上述の添加物は、それぞれ単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
[白血球分類方法]
本発明の一実施形態によれば、血液試料に上述の白血球分類用試薬を混合して血液試料中の赤血球を溶解する工程(1)と、前記工程で得られた混合液をフローサイトメータに導く工程(2)と、を含む、白血球分類方法が提供される。本形態によれば、白血球の種別ごとの測定および白血球の形態異常の検出が可能となる。
(工程1)
工程1は、赤血球細胞および白血球細胞を含む血液試料に上述の白血球分類用試薬を混合して血液試料中の赤血球細胞を溶解する工程である。
血液試料は、赤血球細胞および白血球細胞を含むものであれば特に制限されない。当該血液試料としては、例えば、ヒト、ウシ、ブタ、イヌ、ウサギ、ラット、およびマウス等の動物から得られる血液試料でありうる。前記血液試料は、白血球分類用試薬に混合する前に、希釈液等による希釈、遠心分離等の前処理を行ってもよい。なお、前記希釈液は、上述した溶剤と、上述した浸透圧調整剤、pH調整剤、緩衝材、キレート剤、および防黴剤からなる群から選択される少なくとも1種と、を含む溶液でありうる。
なお、赤血球細胞を溶解後、必要に応じて上述の蛍光色素による白血球細胞の染色および上述の固定化剤による固定化を行ってもよい。
(工程2)
工程2は、フローサイトメータを用いて前記工程1で得られた混合液に含まれる白血球を分類する工程である。フローサイトメータにおいて前方散乱光(FS)、側方散乱光(SS)、および蛍光からなる群から選択される少なくとも1つを測定することにより、白血球の種別ごとの測定および白血球細胞の形態異常の検出をすることができる。
工程2で用いられうるフローサイトメータは特に制限されず、公知のものが用いられうる。例えば、セルソーター(自動細胞解析分取装置)、セルアナライザー(自動細胞解析装置)、高分解能型セルアナライザー、および高速型セルアナライザーが挙げられる。
前記フローサイトメータの光源は、特に制限されず、用いられる蛍光色素等に応じて適宜選択されうる。用いられうる光源としては、アルゴンレーザー(488nm)、ヘリウムネオンレーザー(633nm)、ヘリウムカドミニウムレーザー(325nm)、半導体レーザー、および全固体レーザー(光励起半導体レーザー)等が挙げられる。また、これらの光源を複数同時に用いたマルチレーザーとしてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
(実施例1)
白血球分類試薬1の調製
ショ糖脂肪酸エステルとしてDKエステルSS(第一工業製薬株式会社製)1.5g、および浸透圧調整剤として塩化ナトリウム9.0gの混合物に、溶剤として精製水を総容量が1Lとなるまで添加し、白血球分類用試薬1を調製した。
(実施例2)
白血球分類試薬2の調製
ショ糖脂肪酸エステルとしてDKエステルSS(第一工業製薬株式会社製)0.2g、界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸系界面活性剤(ポリオキシエチレン(3)アルキル(C11〜C15混合物)エーテル硫酸ナトリウム)0.76g、および浸透圧調整剤として塩化ナトリウム9.0gの混合物に、溶剤として精製水を総容量が1Lとなるまで添加し、白血球分類用試薬2を調製した。
(比較例1)
白血球分類用試薬3の調製
界面活性剤としてポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウムを含むヘモライナック5(日本光電工業株式会社製)を白血球分類用試薬3として使用した。
(フローサイトメータによる白血球細胞の測定)
血液試料を希釈液アイソトナック3(日本光電工業株式会社製)で希釈し、得られた希釈液に白血球分類用試薬1を添加した。15〜35℃で血液試料を反応させ、反応液をそのまま全自動血球計数器MEK−7222(日本光電工業株式会社製)に導入し、測定した。前方散乱光(FS)および側方散乱光(SS)を検出することにより図1に示すスキャッタグラムを得た。
また、実施例2で調製した白血球分類用試薬2および比較例1で調製した白血球分類用試薬3を用いて、上記方法と同様にしてそれぞれ図2および図3に示すスキャッタグラムを得た。
(スキャッタグラムの評価)
図1〜3に示すスキャッタグラムによれば、白血球分類用試薬1および2を用いると、白血球分類用試薬3を用いた場合と同等の結果を得ることができ、赤血球細胞を溶解させても問題なく血液試料の白血球細胞を種別ごとに計測することができた。
1 リンパ球
2 好塩基球
3 単球
4 好中球
5 好酸球

Claims (6)

  1. 赤血球細胞を溶解し、白血球を分類可能とすることを特徴とする白血球分類用試薬であって、
    ショ糖と置換または非置換の飽和または不飽和脂肪酸とからなるショ糖脂肪酸エステルを含有する、白血球分類用試薬。
  2. イオン性界面活性剤をさらに含む、請求項1に記載の白血球分類試薬。
  3. 前記イオン性界面活性剤が、下記一般式(1):
    (この際、RはC8〜C22アルキル基であり、nは1〜5の整数であり、Xはナトリウム、カリウム、アンモニウム、またはトリエタノールアンモニウムである。)
    で表されるポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸系界面活性剤の少なくとも1種を含む、請求項2に記載の白血球分類用試薬。
  4. 前記飽和または不飽和脂肪酸の少なくとも1つの炭素原子数が、C12〜C18である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の試薬。
  5. 前記ショ糖脂肪酸エステルのHLB値が、10〜20である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の試薬。
  6. 赤血球細胞および白血球細胞を含む血液試料に請求項1〜5のいずれか1項に記載の試薬を混合して血液試料中の赤血球を溶解する工程と、
    フローサイトメータを用いて前記工程で得られた混合液に含まれる白血球を分類する工程と、
    を含む、白血球分類方法。
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