JP2020517777A - 硫黄含有芳香族ポリマーと熱可塑性加硫物とを含むポリマーアロイ - Google Patents

硫黄含有芳香族ポリマーと熱可塑性加硫物とを含むポリマーアロイ Download PDF

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Abstract

本発明は、硫黄含有芳香族ポリマーと、改善された分散性を有する少なくとも1種の熱可塑性加硫物とを含むポリマーアロイ、その調製方法、及びそれを含む物品に関する。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2017年04月21日に出願された欧州出願第17167521.8号に基づく優先権を主張し、この出願の全内容は、すべての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、硫黄含有芳香族ポリマーと、改善された分散性を有する少なくとも1種の熱可塑性加硫物とを含むポリマーアロイ、その調製方法、及びそれを含む物品に関する。
ポリアリーレンスルフィド及びポリアリールスルホンなどの硫黄含有芳香族ポリマーは、主にスルフィド、エーテル、及び/又はスルホン基で連結されているフェニル又はビフェニル基からなる熱安定性エンジニアリングプラスチックである。これらの材料は、優れた耐熱性と耐薬品性を有している。しかしながら、これらは機械的特性、特に耐衝撃性が不十分である。
硫黄含有芳香族ポリマーの機械的特性の改善に長い間関心が寄せられてきた。
硫黄含有芳香族ポリマーをフッ素含有ポリマーとブレンドすると、両方の分類の性能と特性が組み合わされた新規な材料を製造することができる。
前記ポリフェニレンスルフィド(PPS)の特性を改善する目的で、ポリフェニレンスルフィドをフッ素含有熱可塑性エラストマーと混合することが既に提案されている。
例えば、欧州特許第2949705号明細書(TORAY INDUSTRIES,INC)には、ポリフェニレンスルフィドと、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマーやテトラフルオロエチレン/ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)コポリマーなどの少なくとも1種のフッ素樹脂との特定のブレンド物が開示されている。そのようなブレンド物は改善された物理的特性と機械的特性を示す。
しかしながら、硫黄含有芳香族ポリマーとフッ素含有ポリマーとのブレンド物は、微細で十分に分散しているドメインではなく、個々のポリマーの大きい領域又はドメインを有する形態を持つ傾向がある。
大きいドメインは、例えば不十分な引張特性を有する射出成形部品などの不十分な機械的特性を有する材料を生成する傾向がある。
熱可塑性加硫物は、熱可塑性が得られるように、硬い熱可塑性樹脂の熱可塑性樹脂相の中で、架橋したゴムが分散された粒子状のエラストマー相を形成している、加硫された熱可塑性エラストマーである。熱可塑性加硫物は、従来、動的な架橋によって製造され、これにより強力なせん断及び混合条件下、少なくとも1種の非加硫熱可塑性ポリマー成分のブレンド物の中で、その熱可塑性樹脂の融点以上でゴム成分が架橋又は加硫される。典型的には、ゴム成分は、熱可塑性樹脂中に均一に分散している架橋エラストマー粒子を形成する。
この枠組みの中で、米国特許第5470901号明細書(DAIKIN INDUSTRIES LTD.)には、熱可塑性ポリフェニレンスルフィドとフッ素含有エラストマーとを含有する樹脂の調製が開示されており、前記樹脂は、架橋剤及び架橋助剤の存在下、約300℃の温度で、ポリフェニレンスルフィドを、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとテトラフルオロエチレンとのターポリマーと溶融混合することを含む動的架橋方法により調製される。このようにして得られたポリフェニレンスルフィド樹脂は、架橋されていないフッ素含有エラストマーを含むPPSのブレンド物と比較して改善された衝撃強さを特徴とする。しかしながら、改善された衝撃強さと適切な剛性を得るために、プロセス中に大量のガラス繊維が樹脂に添加される。
熱可塑性フッ素化ポリマーの連続相とフッ素含有エラストマー分散相の両方を含む熱可塑性加硫物(TPV)は、熱可塑性の加工性の利点を有する高レベルの耐薬品性を提供するために大きな注目を集めている。
出願人は、驚くべきことに、熱可塑性フッ素化ポリマーの連続相とフッ素含有エラストマー分散相の両方を含む特定の熱可塑性加硫物を硫黄含有芳香族ポリマーとブレンドすることで、アロイの成分が均一に分散しているアロイを製造できることを見出した。このようにして得られるポリマーアロイは、改善された機械的特性を有することを特徴とする。
本発明の第1の目的は、
− (a)硫黄含有芳香族ポリマー[芳香族ポリマー(A)];並びに
− (b)熱可塑性フルオロポリマー連続相と加硫フルオロエラストマー分散相とを含む熱可塑性加硫物含フッ素組成物[加硫物(C)]であって、
− i)少なくとも1種の熱可塑性フルオロポリマー[ポリマー(F)]、及び
− ii)少なくとも1種の(ペル)フルオロエラストマー[エラストマー(E)]、
を含む組成物[加硫物(C)];
を含むポリマーアロイ(PA)を提供する。
出願人は、驚くべきことに、フッ化ビニリデン(VDF)由来の繰り返し単位とクロロトリフルオロエチレン(CTFE)由来の繰り返し単位とを含むコポリマー(C)を添加することによって、ポリマーアロイの成分の相溶化を更に大幅に改善できることも見出した。
したがって、本発明の第2の目的は、
− (c)フッ化ビニリデン(VDF)由来の繰り返し単位とクロロトリフルオロエチレン(CTFE)由来の繰り返し単位とを含むコポリマー[コポリマー(CO)];
を更に含む、上で定義したポリマーアロイ(PA)を提供する。
本発明の別の目的は、上で定義した目的のポリマーアロイの調製方法を提供する。
更なる目的では、本発明は、前記ポリマーアロイから製造された物品に関する。
1000.0倍及び5000倍の倍率での実施例2のブレンド物のSEM画像を示す。 1050.0倍及び5000倍の倍率での実施例3のブレンド物のSEM画像を示す。 1000.0倍及び7960.0倍の倍率での実施例5のブレンド物のSEM画像を示す。 967.0倍の倍率での実施例6のブレンド物のSEM画像を示す。
芳香族ポリマー(A)
本発明において使用するための芳香族ポリマー(A)は、ポリ(アリーレンスルフィド)(PAS)又は芳香族スルホンポリマー(SP)であってもよい。PASは、主要構造単位として式−(Ar−S)−の繰り返し単位を、好ましくは80モル%以上の量で含むポリマーである。Arは芳香族基を表し、例としては、以下に示される式(I)〜(XI)で表される単位(RU1)が挙げられ、その中でも式(I)が特に好ましい:
Figure 2020517777
Figure 2020517777
Figure 2020517777
(式中、R1及びR2は、それぞれ水素、1〜12個の炭素原子のアルキル、1〜12個の炭素原子のアルコキシ、6〜24個の炭素原子のアリーレン、及びハロゲンから選択される置換基を表し、R1及びR2は同じでも異なっていてもよい)。
したがって、ポリ(アリーレンスルフィド)(PAS)は、好ましくはポリフェニレンスルフィド(PPS)である。
本発明の目的のためには、定義「芳香族スルホンポリマー(SP)」は、50重量%超、好ましくは70重量%超、より好ましくは90重量%超の繰り返し単位(RU2)が式(XII):
Figure 2020517777
の少なくとも1つの基を含む任意のポリマーを指すことが意図されており、
Ar’は、次の構造の中から選択される基である:
Figure 2020517777
(Rは:
Figure 2020517777
であり、n=1〜6の整数である)。
繰り返し単位(RU2)は、好ましくは:
Figure 2020517777
から選択される。
したがって、芳香族スルホンポリマー(SP)は、好ましくはポリスルホン(PSU)、ポリフェニルスルホン(PPSU)、ポリエーテルスルホン(PESU)、これらのコポリマー及び混合物からなる群から選択され、ポリスルホン(PSU)又はポリフェニルスルホン(PPSU)が最も好ましい。
ポリスルホンは、特にSolvay Specialty Polymers USA,L.L.C.からUDEL(登録商標)PSUとして入手可能である。
UDEL(登録商標)ポリスルホンは、ビスフェノールAと
4,4’−ジクロロジフェニルスルホンとの縮合により製造される。
ポリフェニスルホンは、特にSOLVAY ADVANCED POLYMERS,L.L.CからRADEL(登録商標)Rとして入手可能であり、これは4,4’−ジクロロジフェニルスルホンと4,4’−ビフェノールの単位を反応させることにより製造される。
当該技術分野で周知の方法は、例えば米国特許第3634355号明細書;米国特許第4008203号明細書;米国特許第4108837号明細書、及び米国特許第4175175号明細書に記載されているものであり、これらの全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
ポリマーアロイ中の芳香族ポリマー(A)の量は、ポリマーアロイ100重量部当たり50〜90重量部、好ましくは60〜80重量部である。
加硫物(C)
本発明で使用される加硫物(C)は、熱可塑性フルオロポリマー連続相と加硫フルオロエラストマー分散相とを含む熱可塑性加硫物含フッ素組成物である。
ポリマー(F)は、熱可塑性樹脂、すなわち加熱時に軟化し、室温での冷却時に硬くなるポリマーであり、室温において、完全に非晶質の場合にはそのガラス転移温度よりも低い温度で存在し、又は半結晶の場合にはその融点よりも低い温度で存在する。
それにもかかわらず、ポリマー(F)が半結晶性であること、すなわち明瞭な融点を有することは、概して好ましく、好ましいポリマー(F)は、少なくとも5J/g、好ましくは少なくとも10J/g、さらに好ましくは少なくとも30J/gの融解熱を有するものである。融解熱の上限は重要ではないが、それにもかかわらず、ポリマー(F)は、一般に最高で55J/g、好ましくは最高で53J/g、より好ましくは最高で50J/gの融解熱を有すると理解される。
融解熱は、一般に、ASTM D3418標準に従ってDSCにより決定される。
ポリマー(F)は、フッ素化されている。すなわち、ポリマー(F)は、少なくとも1種のフッ素化モノマー[モノマー(MF)]に由来する繰り返し単位を含む。
ポリマー(F)は、好ましくは、部分フッ素化フルオロポリマーである。
本発明の目的のためには、用語「部分フッ素化フルオロポリマー」は、少なくとも1種のフッ素化モノマーに由来する繰り返し単位を含むポリマーを意味することが意図されており、前記フッ素化モノマーの少なくとも1種は、少なくとも1つの水素原子を含む。
用語「フッ素化モノマー(MF)」は、少なくとも1つのフッ素原子を含むエチレン性不飽和モノマーを意味することが本明細書で意図される。
用語「少なくとも1種のフッ素化モノマー(MF)」は、ポリマー(F)が1種以上のフッ素化モノマー(MF)に由来する繰り返し単位を含み得ることを意味すると理解される。
モノマー(MF)は、一般に、
(a)C〜Cペルフルオロオレフィン、例えばテトラフルオロエチレン及びヘキサフルオロプロペン;
(b)C〜C水素化フルオロオレフィン、例えばフッ化ビニル、1,2−ジフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、及びトリフルオロエチレン;
(c)式CH=CH−Rf0(式中、Rf0は、C〜Cペルフルオロアルキルである)に従うペルフルオロアルキルエチレン;
(d)クロロトリフルオロエチレンのようなクロロ−、及び/又はブロモ−、及び/又はヨード−C〜Cフルオロオレフィン;
(e)式CF=CFORf1(式中、Rf1は、C〜Cフルオロ−又はペルフルオロアルキル、例えばCF、C、Cである)に従う(ペル)フルオロアルキルビニルエーテル;
(f)CF=CFOX(ペル)フルオロ−オキシアルキルビニルエーテル(式中、Xは、C〜C12アルキル、又はC〜C12オキシアルキル、又はペルフルオロ−2−プロポキシ−プロピルのような1つ以上のエーテル基を有するC〜C12(ペル)フルオロオキシアルキルである);
(g)式CF=CFOCFORf2(式中、Rf2は、C〜Cフルオロ−又はペルフルオロアルキル、例えばCF、C、C、C1〜(ペル)フルオロオキシアルキルである)に従う(ペル)フルオロアルキルビニルエーテル;又は−C−O−CFのような1つ以上のエーテル基を有する
(h)式CF=CFOY(式中、Yは、C〜C12アルキル若しくは(ペル)フルオロアルキル、又はC〜C12オキシアルキル、又は1つ以上のエーテル基を有するC〜C12(ペル)フルオロオキシアルキルであり、Yは、カルボン酸又はスルホン酸基をその酸、酸ハロゲン化物、又は塩形態で含む)に従う官能性(ペル)フルオロ−オキシアルキルビニルエーテル;
(i)式(I):
Figure 2020517777
(式中、Rf3、Rf4、Rf5、Rf6のそれぞれは、互いに等しいか又は異なり、独立して、フッ素原子、1つ以上の酸素原子を任意選択で含むC〜Cフルオロ−又はペル(ハロ)フルオロアルキル、例えば−CF、−C、−C、−OCF、−OCFCFOCFである)
のフルオロジオキソール;
からなる群から選択される。
本発明の第1の実施形態によれば、ポリマー(F)は、フッ化ビニリデン(VDF)に由来する繰り返し単位と、任意選択で、VDFと異なる少なくとも1種のフッ素化モノマーに由来する繰り返し単位とを含む部分フッ素化フルオロポリマーである。
本発明のこの第1の好ましい実施形態のポリマー(F)は、より好ましくは、
− 少なくとも60モル%、好ましくは少なくとも75モル%、より好ましくは少なくとも85モル%の、フッ化ビニリデン(VDF)に由来する繰り返し単位と、
− 任意選択的に、0.1モル%〜15モル%、好ましくは0.1モル%〜12モル%、より好ましくは0.1モル%〜10モル%の、VDFと異なる少なくとも1種のフッ素化モノマーに由来する繰り返し単位と
を含み、
前述のモル%のすべては、ポリマー(F)の繰り返し単位の総モル数を基準とする。
VDFと異なる前記フッ素化モノマーは、有利には、フッ化ビニル(VF1)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、テトラフルオロエチレン(TFE)、トリフルオロエチレン(TrFE)及びペルフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)から選択される。
本発明に有用なポリマー(F)の非限定的な例として、特にVDFのホモポリマー、VDF/TFEコポリマー、VDF/CTFEコポリマーなどを挙げることができる。
VDFホモポリマーは、加硫物(C)におけるポリマー(F)として使用されるのに特に有利である。
ポリマー(F)は、典型的には、乳化重合又は懸濁重合によって得られる。
ポリマー(F)のメルトインデックスは、有利には、2.16kgのピストン荷重下において230℃で実施され、ASTM試験番号1238に従って測定した場合、少なくとも0.01g/10分、好ましくは少なくとも0.05g/10分、より好ましくは少なくとも0.1g/10分、有利には50g/10分未満、好ましくは30g/10分未満、より好ましくは20g/10分未満である。
ポリマー(F)のメルトインデックスは、有利には、5kgのピストン荷重下において230℃で実施され、ASTM試験番号1238に従って測定した場合、少なくとも1g/10分、好ましくは少なくとも2g/10分、より好ましくは少なくとも5g/10分、有利には70g/10分未満、好ましくは50g/10分未満、より好ましくは40g/10分未満である。
ポリマー(F)は、有利には、ASTM D3418に従って10℃/分の加熱速度でDSCにより決定される少なくとも120℃、好ましくは少なくとも125℃、より好ましくは少なくとも130℃であり、最大190℃、好ましくは最大185℃、より好ましくは最大180℃である融点(Tm2)を有する。
本発明の目的のためには、用語「(ペル)フルオロエラストマー[エラストマー(E)]」は、真のエラストマーを得るためのベース成分として機能するフルオロポリマー樹脂を表すことが意図され、前記フルオロポリマー樹脂は、少なくとも1つのフッ素原子を含む少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマー(以下、(ペル)フッ素化モノマー)に由来する10重量%超、好ましくは30重量%超の繰り返し単位と、任意選択的に、フッ素原子を含まない少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマー(以下、水素化モノマー)に由来する繰り返し単位とを含む。
真のエラストマーは、それらの固有の長さの2倍まで室温で引き伸ばすことができ、そして5分間張力下にそれらを保持した後にそれらが解放されてしまうとすぐに、同時にそれらの最初の長さの10%以内に戻る材料として、ASTM,Special Technical Bulletin,No.184標準によって定義される。
好適な(ペル)フッ素化モノマーの非限定的な例は、特に、
− C〜Cフルオロ−及び/又はペルフルオロレフィン、例えばテトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロペン(HFP)、ペンタフルオロプロピレン及びヘキサフルオロイソブチレン;
− C〜C水素化モノフルオロオレフィン、例えばフッ化ビニル、1,2−ジフルオロエチレン、フッ化ビニリデン(VDF)、及びトリフルオロエチレン(TrFE);
− 式CH=CH−Rf0(式中、Rf0は、C〜C(ペル)フルオロアルキル又は1つ以上のエーテル基を有するC〜C(ペル)フルオロオキシアルキルである)に従う(ペル)フルオロアルキルエチレン;
− クロロトリフルオロエチレン(CTFE)のようなクロロ−、及び/又はブロモ−、及び/又はヨード−C〜Cフルオロオレフィン;
− 式CF=CFORf1(式中、Rf1は、C〜Cフルオロ−又はペルフルオロアルキル、例えば、−CF、−C、−Cである)に従うフルオロアルキルビニルエーテル;
− 式CH=CFORf1(式中、Rf1は、C〜Cフルオロ−又はペルフルオロアルキル、例えば、−CF、−C、−Cである)に従うヒドロフルオロアルキルビニルエーテル;
− 式CF=CFOX(式中、Xは、C〜C12オキシアルキル、又はペルフルオロ−2−プロポキシ−プロピルのような1つ以上のエーテル基を有するC〜C12(ペル)フルオロオキシアルキルである)に従うフルオロ−オキシアルキルビニルエーテル;
− 式CF=CFOCFORf2(式中、Rf2は、C〜Cフルオロ−若しくはペルフルオロアルキル、例えば−CF、−C、−C、又はC−O−CFのような1つ以上のエーテル基を有するC〜C(ペル)フルオロオキシアルキルである)に従うフルオロアルキル−メトキシ−ビニルエーテル;
− 式CF=CFOY(式中、Yは、C〜C12アルキル若しくは(ペル)フルオロアルキル、又はC〜C12オキシアルキル若しくはC〜C12(ペル)フルオロオキシアルキルであり、前記Y基は、カルボン酸基又はスルホン酸基を、その酸、酸ハライド若しくは塩の形態で含む)に従う官能性フルオロ−アルキルビニルエーテル;
− 式:
Figure 2020517777
(式中、Rf3、Rf4、Rf5、Rf6のそれぞれは、互いに等しいか又は異なり、独立して、フッ素原子、1つ以上の酸素原子を任意選択で含むC〜Cフルオロ−又はペル(ハロ)フルオロアルキル、例えば−CF、−C、−C、−OCF、−OCFCFOCFである)
のフルオロジオキソール;
である。
水素化モノマーの例は、とりわけ、エチレン、プロピレン、1−ブテンを含む水素化アルファ−オレフィン、ジエンモノマー、スチレンモノマーであり、アルファ−オレフィンが典型的に使用される。
エラストマー(E)は、一般に、非晶質生成物、又は低い結晶化度(20体積%未満の結晶相)及び室温未満のガラス転移温度(T)を有する生成物である。ほとんどの場合、(ペル)フルオロエラストマーは、有利には、10℃未満、好ましくは5℃未満、より好ましくは0℃未満のTを有する。
エラストマー(E)は、好ましくは、
(1)VDFベースコポリマーであって、VDFが、以下の分類:
(a1)C〜Cペルフルオロオレフィン、例えばテトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、ヘキサフルオロイソブチレン、
(b1)含水素C〜Cオレフィン、例えばC〜C非フッ素化オレフィン(Ol)、C〜C部分フッ素化オレフィン、フッ化ビニル(VF)、トリフルオロエチレン(TrFE)、式CH=CH−R(式中、Rは、C〜Cペルフルオロアルキル基である)のペルフルオロアルキルエチレン、
(c1)C〜Cクロロ、及び/又はブロモ、及び/又はヨード−フルオロオレフィン、例えばクロロトリフルオロエチレン(CTFE)、
(d1)式CF=CFOR(式中、Rは、C〜C(ペル)フルオロアルキル基である)の(ペル)フルオロアルキルビニルエーテル、好ましくは前記式(式中、Rは、C〜Cペルフルオロアルキル基、例えばCF、C、Cである)のペルフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)、
(e1)式CF=CFOX(式中、Xは、カテナリー酸素原子を含むC〜C12((ペル)フルオロ)−オキシアルキル、例えばペルフルオロ−2−プロポキシプロピル基である)の(ペル)フルオロ−オキシ−アルキルビニルエーテル、
(f1)式:
Figure 2020517777
(式中、Rf3、Rf4、Rf5、Rf6は、互いに等しいか又は異なり、独立に、フッ素原子、及び、特には−CF、−C、−C、−OCF、−OCFCFOCFなどの、任意選択的に1つ以上の酸素原子を含んでいてもよいC〜C(ペル)フルオロアルキル基から選択される)
の(ペル)フルオロジオキソール、好ましくはペルフルオロジオキソール、
(g1)式:
CFX=CXOCFOR’’
(式中、R’’は、直鎖又は分枝鎖の、C〜C(ペル)フルオロアルキル;C〜C環状(ペル)フルオロアルキル;及び1〜3個のカテナリー酸素原子を含む直鎖又は分枝鎖のC〜C(ペル)フルオロオキシアルキルの中から選択され、X=F、Hであり;好ましくは、XはFであり、R’’は、−CFCF(MOVE1);−CFCFOCF(MOVE2);又は−CF(MOVE3)である)
を有する(ペル)フルオロ−メトキシ−ビニルエーテル(本明細書では以下、MOVE)、
(h1)C〜C非フッ素化オレフィン(Ol)、例えばエチレン及びプロピレン、
からなる群から選択されるがVDFと異なる少なくとも1種のコモノマーと共重合されている、VDFベースコポリマー;並びに
(2)TFEベースコポリマーであって、TFEが、分類(a1)、(c1)、(d1)、(e1)、(g1)、(h1)、及び以下の分類(i2):
(i2)シアニド基を含有するペルフルオロビニルエーテル、例えば特に米国特許第4281092号明細書、米国特許第5447993号明細書及び米国特許第5789489号明細書中に記載されたもの;
からなる群から選択されるがTFEと異なる少なくとも1種のコモノマーと共重合されている、TFEベースコポリマー;
の中から選択される。
最も好ましいエラストマー(E)は、以下の組成(単位:モル%):
(i)フッ化ビニリデン(VDF)35〜85%、ヘキサフルオロプロペン(HFP)10〜45%、テトラフルオロエチレン(TFE)0〜30%、ペルフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)0〜15%;
(ii)フッ化ビニリデン(VDF)50〜80%、ペルフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)5〜50%、テトラフルオロエチレン(TFE)0〜20%;
(iii)フッ化ビニリデン(VDF)20〜30%、C〜C非フッ素化オレフィン(Ol)10〜30%、ヘキサフルオロプロペン(HFP)及び/又はペルフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)18〜27%、テトラフルオロエチレン(TFE)10〜30%;
(iv)テトラフルオロエチレン(TFE)50〜80%、ペルフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)20〜50%;
(v)テトラフルオロエチレン(TFE)45〜65%、C〜C非フッ素化オレフィン(Ol)20〜55%、フッ化ビニリデン0〜30%;
(vi)テトラフルオロエチレン(TFE)32〜60モル%、C〜C非フッ素化オレフィン(Ol)10〜40%、ペルフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)20〜40%、フルオロビニルエーテル(MOVE)0〜30%;
(vii)テトラフルオロエチレン(TFE)33〜75%、ペルフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)15〜45%、フッ化ビニリデン(VDF)5〜30%、ヘキサフルオロプロペンHFP 0〜30%;
(viii)フッ化ビニリデン(VDF)35〜85%、フルオロビニルエーテル(MOVE)5〜40%、ペルフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)0〜30%、テトラフルオロエチレン(TFE)0〜40%、ヘキサフルオロプロペン(HFP)0〜30%;
(ix)テトラフルオロエチレン(TFE)20〜70%、フルオロビニルエーテル(MOVE)30〜80%、ペルフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE)0〜50%;
を有するものである。
任意選択的には、エラストマー(E)は、以下の一般式:
Figure 2020517777
(式中、R、R、R、R、R及びRは、互いに等しいか又は異なり、H、ハロゲン、基RAlk又はORAlkであり、ここで、RAlkは、部分的に、実質的又は完全にフッ素化又は塩素化されていてもよい分岐又は直鎖のアルキル基であり、Zは、酸素原子を任意選択的に含み好ましくは少なくとも部分的にフッ素化されている直鎖若しくは分岐のC〜C18アルキレン若しくはシクロアルキレン基、又は例えば欧州特許出願公開第661304A号明細書(AUSIMONT SPA)7/5/1995に記載されたとおりの(ペル)フルオロポリオキシアルキレン基である)
を有するビス−オレフィン[ビス−オレフィン(OF)]に由来する繰り返し単位も含む。
ビス−オレフィン(OF)は、好ましくは、式(OF−1)、式(OF−2)及び式(OF−3):
Figure 2020517777
(式中、jは、2〜10、好ましくは4〜8の整数であり、R1、R2、R3、R4は、互いに等しいか又は異なり、H、F又はC1〜5アルキル若しくは(ペル)フルオロアルキル基である);
Figure 2020517777
(式中、Aはそれぞれ、互いに及び出現毎に同じであるか又は異なり、F、Cl、及びHから独立して選択され;Bはそれぞれ、互いに及び出現毎に同じであるか又は異なり、F、Cl、H及びOR(式中、Rは、部分的に、実質的に又は完全にフッ素化又は塩素化されていてもよい分岐鎖又は直鎖アルキル基である)から独立して選択され;Eは、エーテル結合が挿入されていてもよい、任意選択的にフッ素化されていてもよい炭素数2〜10の2価の基であり;好ましくはEは、−(CF−基(式中、mは3〜5の整数である)であり、(OF−2)タイプの好ましいビス−オレフィンは、FC=CF−O−(CF−O−CF=CFである);
Figure 2020517777
(式中、E、A及びBは、上に定義されたものと同じ意味を有し;R5、R6、R7は、互いに等しいか又は異なり、H、F又はC1〜5アルキル若しくは(ペル)フルオロアルキル基である)
に従うものからなる群から選択される。
ポリマー(F)とエラストマー(E)との重量比は、特に決定的に重要ではない。ただし、その重量比は、熱可塑性フルオロポリマー連続相及び加硫フルオロエラストマー分散相を加硫物(C)中に付与するように日常的な実験により選択される。通常、重量比ポリマー(F)/エラストマー(E)は、10/90重量/重量〜70/30重量/重量、好ましくは20/80〜40/60重量/重量に含まれる。当業者であれば、加硫物(C)の目標とする最終特性を考慮して最も適切な重量比を選択するであろう。
本発明の一実施形態では、加硫物(C)は、少なくとも1種の可塑剤(P)、好ましくは有機エステル可塑剤を更に含有する。
好ましい有機エステル可塑剤は、低揮発性であることを特徴とするものであり、本明細書において使用される用語「低揮発性」は、大気圧で約300℃を超える沸点を有する有機エステルを表すことが意図されている。
好ましい実施形態では、有機エステル可塑剤は、脂肪族ジ−又はトリ−エステルである。
特に好適な有機エステルとしては、クエン酸のエステル及びセバシン酸のエステルが挙げられる。
本発明の好ましい実施形態では、加硫物(C)は、
− i)少なくとも1種の熱可塑性フルオロポリマー[ポリマー(F)];
− ii)少なくとも1種の(ペル)フルオロエラストマー[エラストマー(E)];
− iii)クエン酸のエステル及びセバシン酸のエステルからなる群から選択される少なくとも1種の有機エステル可塑剤[可塑剤(P)];
を含む。
最も好ましい実施形態では、クエン酸のエステルはクエン酸トリブチルO−アセチルであり、セバシン酸のエステルはセバシン酸ジブチルである。なおより好ましくは、可塑剤(P)はクエン酸トリブチルO−アセチルである。
可塑剤(P)は、加硫物(C)中に、ポリマー(F)の重量に基づいて1〜50重量%、好ましくは4〜30重量%、より好ましくは5〜20重量%の量で存在する。
さらに、加硫物(C)は、伸展油、合成加工油、安定剤、少なくとも1種の加工助剤、充填材、顔料、接着剤、粘着付与剤及びワックスなどの付加的な任意選択の成分を含み得る。そのような付加的な成分は、前駆体混合物(M)にブレンドされてもよく、或いは動的硬化後に加硫物(C)中に後に配合されてもよい。
加硫物(C)は、混合物(M)の動的硬化によって調製することができ、前記混合物は、
− i)上に詳述されたとおりの少なくとも1種の熱可塑性フルオロポリマー[ポリマー(F)];
− ii)上に詳述されたとおりの少なくとも1種の(ペル)フルオロエラストマー[エラストマー(E)];
− iii)任意選択的に、上に詳述されたとおりの有機エステルから選択される少なくとも1種の有機エステル可塑剤[可塑剤(P)];及び
− iv)エラストマー(E)のための少なくとも1種の硬化系;
を含有する。
加硫物(C)を得るために、混合物(M)は動的硬化を受ける。
したがって、加硫物(C)は、前記硬化系に由来する残留物又は分解生成物を追加的に含み得ることが理解される。
硬化系は、エラストマー(E)の、ポリヒドロキシル化合物若しくはポリアミン化合物の両方に基づくイオン硬化、過酸化物硬化及び/又は混合硬化に有効であり得る。
硬化系の量は特に限定されないが、加硫物(C)内でエラストマー(E)の架橋を確実にするために効果的な量で存在することを条件とする。
過酸化物硬化のための硬化系は、一般に、エラストマー(E)100部当たり一般に0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部の量で、熱分解によってラジカルを生成できる少なくとも1種の過酸化物(一般に有機過酸化物)を含む。最も一般的に使用される作用物質のうち、ジアルキルペルオキシド、例えばジ−tert−ブチルペルオキシド及び2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、ジクミルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルベンゾエート、ビス[1,3−ジメチル−3−(tert−ブチルペルオキシ)ブチル]カーボネートを挙げることができる。
さらに、加えて、過酸化物硬化のための硬化系は、
(a)エラストマー(E)100部当たり一般に0.5〜10重量部、好ましくは1〜7重量部の量の少なくとも1種の硬化助剤(これらの助剤のうち、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、トリス(ジアリルアミン)−s−トリアジン、トリアリルホスファイト、N,N−ジアリルアクリルアミド、N,N,N’,N’−テトラアリルマロンアミド、トリビニルイソシアヌレート、2,4,6−トリビニルメチルトリシロキサン、上に詳述されるビス−オレフィン(OF)、例えば、とりわけ欧州特許出願公開第860436 A号明細書(AUSIMONT SPA)8/26/1998及び国際公開第97/05122号パンフレット(DUPONT DE NEMOURS)2/13/1997に記載されているものなどのトリアジンが一般的に使用され、上で言及した硬化助剤のうち、上に詳述されるビス−オレフィン(OF)、より具体的には、上に詳述される式(OF−1)のものが特に良好な結果を与えることがわかっている);
(b)任意選択的に、エラストマー(E)100部当たり有利には1〜15重量部、好ましくは2〜10重量部の量の金属化合物であって、二価の金属(例えば、Mg、Zn、Ca又はPb)の酸化物及び水酸化物からなる群から選択され、任意選択的に弱酸の塩(例えばステアリン酸、安息香酸、炭酸、シュウ酸、又は亜リン酸のBa、Na、K、Pb、Ca塩)と組み合わされていてもよい金属化合物;
(c)任意選択的に、金属非酸化物タイプの酸受容体、例えば1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレン、オクタデシルアミンなど;
を含む。
加硫物(C)が過酸化物硬化によって得られる場合、エラストマー(E)は、高分子の鎖中及び/又は末端にヨウ素及び/又は臭素原子を含有するのが好ましい。これらのヨウ素及び/又は臭素原子の導入は、
− エラストマー(E)の製造中、臭素化及び/若しくはヨウ素化された硬化部位コモノマーの重合媒体(例えば、2〜10個の炭素原子を含有するブロモ及び/若しくはヨードオレフィン、又はヨード及び/若しくはブロモフルオロアルキルビニルエーテルなど)に、エラストマー(E)中の硬化部位コモノマーの含有量が一般に他のベースのモノマー単位100モル当たり0.05〜2モルであるような量で添加すること、又は
− エラストマー(E)製造中、ヨウ素化及び/若しくは臭素化された連鎖移動剤を、重合媒体(例えば、式R(I)(Br)(式中、Rは、1〜8個の炭素原子を有する(ペル)フルオロアルキル又は(ペル)フルオロクロロアルキルであり、x及びyは1≦x+y≦2である0〜2の整数である)の化合物、又はアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属のヨウ化物及び/若しくは臭化物)に添加すること、
により得ることができる。
イオン硬化のための硬化系は、一般に、当技術分野で周知の少なくとも1種の硬化剤及び少なくとも1種の促進剤を含む。
促進剤の量は、通常、エラストマー(E)100部当たり0.05〜5重量部(phr)に含まれ、硬化剤の量は、典型的には0.5〜15phr、好ましくは1〜6phrに含まれる。
芳香族若しくは脂肪族ポリヒドロキシル化化合物又はその誘導体を硬化剤として使用してもよい。これらの中でも、特にジヒドロキシ、トリヒドロキシ及びテトラヒドロキシのベンゼン、ナフタレン又はアントラセン;並びに脂肪族、脂環式若しくは芳香族の2価基又は代替的に酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基で2つの芳香環が互いに連結されているビスフェノールが挙げられる。芳香環は、1つ以上の塩素原子、フッ素原子若しくは臭素原子又はカルボニル基、アルキル基若しくはアシル基で置換され得る。ビスフェノールAFが特に好ましい。
使用され得る促進剤の例には、第四級アンモニウム又はホスホニウム塩、アミノホスホニウム塩、ホスホラン、イミン化合物、などが含まれる。第四級ホスホニウム塩及びアミノホスホニウム塩が好ましい。
促進剤及び硬化剤を別個に使用する代わりに、1:2〜1:5、好ましくは1:3〜1:5の促進剤と硬化剤とのモル比において、付加物を含むイオン硬化のための硬化系を使用することも可能であり、促進剤は、上に定義された正電荷を有する有機オニウム化合物の1つであり、硬化剤は、前述の化合物、特にジヒドロキシ若しくはポリヒドロキシ化合物又はジチオール若しくはポリチオール化合物から選択され、付加物は、促進剤と硬化剤との前述のモル比での反応生成物を融解することにより、又は前述の量の硬化剤を補った1:1付加物の混合物を融解することにより得られる。任意選択的に、付加体に含まれる促進剤に対して過剰の促進剤も存在し得る。
以下が付加体の調製のためのカチオンとして特に好ましい:1,1−ジフェニル−1−ベンジル−N−ジエチルホスホランアミン及びテトラブチルホスホニウム。特に好ましいアニオンは、2つの芳香環が3〜7個の炭素原子のペルフルオロアルキル基から選択される2価基を介して結合されており、且つOH基がパラ位にある、ビスフェノール化合物である。
イオン硬化のための硬化系に任意選択的に含まれる他の原料は、
I)1種以上の無機酸受容体であって、通常エラストマーのイオン硬化において公知のものから選択され、好ましくは二価金属の酸化物、好ましくはMg、Zn、Ca又はPbの酸化物からなる群から選択され、典型的にはエラストマー(A)の1〜40phrの量で含まれる無機酸受容体;
II)典型的にはエラストマー(E)の0.5〜10phrの量で添加され、一般的に二価金属の水酸化物(好ましくは、Ca(OH)、Sr(OH)、Ba(OH))、弱酸の金属塩(例えば炭酸、安息香酸、シュウ酸、及び亜リン酸のCa塩、Sr塩、Ba塩、Na塩、及びK塩)、並びに上で言及された水酸化物と上で言及された金属塩との混合物からなる群から選択される、エラストマーのイオン硬化で公知のものから選択される1種以上の塩基性化合物;
である。
出願人は、驚くべきことに、加硫物(C)が硫黄含有芳香族ポリマーと加硫物(C)とをあらゆる重量割合で含み、アロイの成分が均一に分散しているポリマーアロイを調製するために使用できることを見出した。
実際、加硫物(C)と硫黄含有芳香族ポリマーとのブレンドを、すべての成分が溶融形態にある温度よりも高い温度で溶融混合した後、連続相の中に分散されている複数の不連続なドメインが形成され、前記不連続なドメインの粒径の寸法は、溶融混合前のブレンド物と比較して著しく減少することが観察された。
実際、すべての成分が溶融形態にある温度よりも高い温度で加硫物(C)と硫黄含有芳香族ポリマーとのブレンド物を溶融混合した後、成分のドメインの寸法が著しく減少することが観察された。
本発明のポリマーアロイにおける不連続ドメインの平均粒径は、好都合には2ミクロン未満、好ましくは1ミクロン未満、より好ましくは0.5ミクロン未満である。
本発明のポリマーアロイ中の成分の平均粒径は、すべての成分が溶融形態である温度よりも高い温度でブレンド物を溶融混合した後に得られる凍結破砕したブレンド物で、約1000倍の倍率で写真を分析することにより得られる100個の粒子の平均として、走査型電子顕微鏡により測定することができる。
この第1の目的によるポリマーアロイ(PA)は、
− (a)1〜99重量%の芳香族ポリマー(A):及び
− (b)1〜99重量%の加硫物(C);
を含んでいてもよく、
前述の重量パーセントはすべてポリマーアロイ(PA)の総重量を基準とする。
一態様では、本発明は、硫黄含有芳香族ポリマー[芳香族ポリマー(A)]の連続相と加硫物(C)の不連続なドメインとを含むポリマーアロイを提供する。
この第1の態様の好ましい実施形態では、本発明は、
− (a)60〜90重量%、好ましくは75〜85重量%、より好ましくは70〜80重量%の芳香族ポリマー(A):及び
− (b)10〜40重量%、好ましくは15〜25重量%、より好ましくは20〜30重量%の加硫物(C);
を含有するポリマーアロイ(PA)を提供し、
前述の重量パーセントはすべてポリマーアロイ(PA)の総重量を基準とする。
第2の態様では、本発明は、加硫物(C)の連続相と硫黄含有芳香族ポリマー[芳香族ポリマー(A)]の不連続なドメインとを含むポリマーアロイを提供する。
この第2の態様の好ましい実施形態では、本発明は、
− (a)10〜40重量%、好ましくは15〜25重量%の芳香族ポリマー(A):及び
− (b)60〜90重量%、好ましくは75〜85重量%の加硫物(C);
を含有するポリマーアロイ(PA)を提供し、
前述の重量パーセントはすべてポリマーアロイ(PA)の総重量を基準とする。
出願人は、驚くべきことに、あらゆる重量割合でのポリマーアロイの成分の相溶化を更に大幅に改善するために、フッ化ビニリデン(VDF)由来の繰り返し単位とクロロトリフルオロエチレン(CTFE)由来の繰り返し単位とを含むコポリマー(CO)の添加を使用することができ、その結果均一に分散されている成分を中に含むポリマーアロイを調製できることも見出した。
特定の量のコポリマー(CO)の存在下、すべての成分が溶融形態にある温度よりも高い温度で加硫物(C)と硫黄含有芳香族ポリマーを混合すると、実際、小さくされた平均粒径の分散されたドメインが連続相中に分散している、均一に分散されているアロイが得られる。
いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、硫黄含有芳香族ポリマーとコポリマー(CO)との溶融混合が、系内で生成する相溶化剤として機能する化学的に結合している含フッ素芳香族部位を与えると考えられる。
コポリマー(CO)
コポリマー(CO)は、好ましくは、
− コポリマー(CO)の繰り返し単位の総モル数に対して50〜90モル%の量のVDF;及び
− コポリマー(CO)の繰り返し単位の総モル数に対して5〜20モル%のCTFEの量のCTFE;
由来の繰り返し単位を含む。
フッ化ビニリデン及びクロロトリフルオロエチレンとは異なる上で定義した少なくとももう1種のフッ素化モノマー(MF)の繰り返し単位が、コポリマー(CO)中に含まれていてもよい。
コポリマー(CO)中に任意選択的に存在するフッ素化モノマー(MF)は、好ましくはヘキサフルオロプロピレン(HFP)である。
コポリマー(CO)中のフッ素化モノマー(MF)の量は、好ましくは、コポリマー(CO)の繰り返し単位の総モル数に対して少なくとも2.5モル%、好ましくは少なくとも4.0モル%、さらに好ましくは少なくとも6.0モル%である。
ASTM D1238の手順に従って測定されるコポリマー(CO)のメルトフローレートは、通常1〜50g/10分の範囲である。
好ましい実施形態では、コポリマー(CO)は、
− 50〜90モル%のVDF;
− 5〜20モル%のCTFE;
− 10〜30モル%の、フッ化ビニリデン及びクロロトリフルオロエチレンとは異なるフッ素化モノマー(MF);
由来の繰り返し単位を含み、或いは好ましくはこれらからなり、
前述のモル%のすべては、コポリマー(CO)の繰り返し単位の総モル数を基準とする。
したがって、本発明の第2の目的によれば、以下の成分:
− (a)硫黄含有芳香族ポリマー[芳香族ポリマー(A)];
− (b):
− i)少なくとも1種の熱可塑性フルオロポリマー[ポリマー(F)]と、
− ii)少なくとも1種の(ペル)フルオロエラストマー[エラストマー(E)]と、
を含有する熱可塑性加硫物含フッ素組成物[加硫物(C)];並びに
− c)フッ化ビニリデン(VDF)由来の繰り返し単位とクロロトリフルオロエチレン(CTFE)由来の繰り返し単位とを含むコポリマー[コポリマー(CO)];
を含有するポリマーアロイ(PA)が提供される。
この第2の目的によるポリマーアロイ中のコポリマー(CO)は、ポリマーアロイ(PA)の総重量に対して0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは2〜5重量%に含まれる量で存在することができる。
したがって、この第2の目的によれば、好ましくは、
− (a)1〜98.9重量%の芳香族ポリマー(A):
− (b)1〜98.9重量%の加硫物(C);及び
− (c)0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは2〜5重量%の、コポリマー(CO);
を含有するポリマーアロイ(PA)が提供され、
前述の重量パーセントはすべてポリマーアロイ(PA)の総重量を基準とする。
この第2の目的の一態様では、本発明は、芳香族ポリマー(A)の連続相と、加硫物(C)及びコポリマー(CO)の不連続ドメインとを含むポリマーアロイを提供する。
この態様の好ましい実施形態では、ポリマーアロイ(PA)は、
− (a)60〜90重量%、好ましくは70〜80重量%の芳香族ポリマー(A):
− (b)9〜39重量%、好ましくは15〜35重量%、より好ましくは20〜30重量%の加硫物(C);及び
− (c)0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは2〜5重量%の、コポリマー(CO);
を含有し、
前述の重量パーセントはすべてポリマーアロイ(PA)の総重量を基準とする。
この第2の目的の第2の態様では、本発明は、加硫物(C)とコポリマー(CO)の共連続相と、芳香族ポリマー(A)の不連続ドメインとを含むポリマーアロイを提供する。
この態様の好ましい実施形態では、ポリマーアロイ(PA)は、
− (a)10〜40重量%、好ましくは15〜25重量%の芳香族ポリマー(A):
− (b)59〜89重量%、好ましくは75〜85重量%の加硫物(C);
− (c)0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは2〜5重量%の、コポリマー(CO);
を含有し、
前述の重量パーセントはすべてポリマーアロイ(PA)の総重量を基準とする。
ポリマーアロイの機械的特性をさらに改善するために、充填剤及び可塑剤(有機エステルなど)のような様々な添加剤が本発明のポリマーアロイに添加されてもよい。充填剤の例は、ガラス繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、シリカ−アルミナ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、チタン酸カリウムウィスカー、ポリアミド繊維、ポリフェノール繊維、シリカ、タルク、粘土、雲母、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、窒化ケイ素などである。
さらなる目的では、本発明は、上で定義したポリマーアロイ(PA)の調製方法を提供し、前記方法は、ポリマーアロイの成分を溶融混合することを含む。
溶融混合は、すべての成分が溶融形態にある温度で、したがってすべての成分のガラス転移温度より高い温度又は溶融温度より高い温度で行われる。
溶融混合手順において、芳香族ポリマー(A)及び加硫物(C)、並びに任意選択的にコポリマー(CO)を一緒に溶融し、それぞれの溶融温度に別個にし、その後互いに混合するか、引き続き第1の溶融ポリマーに添加することができる。
上で定義した第1の目的による好ましい実施形態では、溶融混合手順は、溶融形態で加硫物(C)を芳香族ポリマー(A)に添加することによって行われる。
上で定義した第2の目的による好ましい実施形態では、溶融混合手順は、溶融形態で加硫物(C)及びコポリマー(CO)を芳香族ポリマー(A)に添加し、数分間混合することによって行われる。
このようにして形成されたブレンド物が数分間撹拌され、室温まで放冷されることで、本発明のポリマーアロイが提供される。
本発明のポリマーアロイは、好ましくはペレットの形態である。
本発明のポリマーアロイは、親ポリマーの優れた特性を維持しながらも、改善された機械的特性、特に引張特性を有する。したがって、本発明のポリマーアロイは、自動車、石油及びガス、並びに化学プロセス産業を含む様々な分野で適切に使用される。
したがって、さらなる目的では、本発明は、上で定義したポリマーアロイを含む物品を提供する。好ましくは、本発明による物品は、押出技術又は成形技術により形成されたパイプ又は装置の部品であってもよい。好ましくは、装置の必要な部品を得るために射出成形が使用される。さらに、本発明の物品は、共押出又はオーバーモールド技術により他の物品に接着することができる。
参照により本明細書に組み込まれる任意の特許、特許出願、及び刊行物の開示が用語を不明瞭にさせ得る程度まで本出願の記載と矛盾する場合は、本記載が優先するものとする。
以降、本発明を以下の実施例を参照しつつ説明するが、その目的は例示に過ぎず、本発明の範囲を限定することを意図しない。
実験の部
原材料
PPS:ポリフェニレンスルフィド、SolvayからRyton(登録商標)として市販。
ポリマーF=VDFホモポリマー、SolvayからSolef(登録商標)6008として市販。
フルオロエラストマーは、68.5%のフッ素含有量を有する100重量部のフッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレンターポリマー、2.5重量部のビスフェノールAF(CAS番号1478−61−1)、0.5部のベンジル(ジエチルアミノ)ジフェニルホスホニウムクロリド(CAS番号82857−68−9)、及び0.4重量部のベンジルトリフェニルホスホニウムクロリド(CAS番号1100−88−5)を含むエラストマー。
VDF−co−CTFE:9モル%のCTFE繰り返し単位を含むVDFコポリマー。
粒径の測定
ポリマーアロイの成分の平均粒径は、約1000倍の倍率で写真を分析することにより得られる100個の粒子の平均として、SEMにより測定される。
引張測定(破断点伸び)
引張測定は、ASTM D638試験片タイプVに従って23℃で行った。
せん断貯蔵弾性率(G’)の測定
200℃でのせん断貯蔵弾性率(G’)は、PPS含有合金についてのASTM D5279−13(トーションバー形状)に従って測定した。TPVについては、ASTM D4440−15(パラレルプレート形状)に従って測定した。
すべての測定は6.28rad/秒の周波数で行った。
実施例1
熱可塑性加硫物(TPV)を、ブラベンダーインターナルミキサーEHT50を使用して2工程で調製した。
第1の工程は、エラストマーに6phrの水酸化カルシウムと3phrの酸化マグネシウムを添加することによるエラストマーマスターバッチの調製であった。エラストマーマスターバッチは、ミキサーを常に70℃未満の温度に維持するように冷却しながら、エラストマーブレードを使用して調製した。混合時間は20分であった。
第2の工程では、インターナルミキサー温度を200℃に設定した。約18gのポリマーFをミキサーに入れ、30rpmで5分間溶融させた。その後、10〜15mmの小片に切断した第1の工程で調製した42gのエラストマーマスターバッチを添加した。混合をさらに20分間継続し、トルク及び温度を記録した。
最後に、このようにして得たTPVを手作業でミキサーから取り出し、液体窒素中で粉砕した。
実施例2
PPSと実施例1に従って調製したTPVとのブレンド物を、ローラーブレードを用いて310℃でインターナルミキサー中で調製した。約53gのPPSをミキサーの中に入れ、30rpmで15分間溶融させた。その後、18gのTPVを添加し、70rpmで15分間混合した。最後に、混合物を手作業でミキサーから取り出し、液体窒素中で粉砕した。
実施例2で得たブレンド物のSEM画像を図1に示す。
実施例3
PPSと、実施例1に従って調製したTPVと、VDF−co−CTFEとのブレンド物を、ローラーブレードを用いて310℃でインターナルミキサー中で調製した。約51gのPPSをミキサーの中に入れ、30rpmで15分間溶融させた。その後、17gのTPVと2gのVDF−co−CTFEとを含有する粉末混合物をミキサーの中に入れ、70rpmで15分間混合した。最後に、混合物を手作業でミキサーから取り出し、液体窒素中で粉砕した。
実施例3で得たブレンド物のSEM画像を図2に示す。
実施例4
PPSと実施例1に従って調製したTPVとのブレンド物を、ローラーブレードを用いて310℃でインターナルミキサー中で調製した。約35.5gのPPSをミキサーの中に入れ、30rpmで15分間溶融させた。その後、35.5gのTPVを添加し、70rpmで15分間混合した。最後に、混合物を手作業でミキサーから取り出し、液体窒素中で粉砕した。
実施例5
PPSと実施例1に従って調製したTPVとのブレンド物を、ローラーブレードを用いて310℃でインターナルミキサー中で調製した。約18gのPPSをミキサーの中に入れ、30rpmで15分間溶融させた。その後、53gのTPVを添加し、70rpmで15分間混合した。最後に、混合物を手作業でミキサーから取り出し、液体窒素中で粉砕した。
実施例5で得たブレンド物のSEM画像を図3に示す。
実施例6
PPSと、実施例1に従って調製したTPVと、VDF−co−CTFEとのブレンド物を、ローラーブレードを用いて310℃でインターナルミキサー中で調製した。約17gのPPSをミキサーの中に入れ、30rpmで15分間溶融させた。その後、51gのTPVと2gのVDF−co−CTFEとを含有する粉末混合物を添加し、70rpmで15分間混合した。最後に、混合物を手作業でミキサーから取り出し、液体窒素中で粉砕した。
実施例6で得たブレンド物のSEM画像を図4に示す。
Figure 2020517777
本発明に従って調製された実施例2〜6のポリマーアロイは、芳香族ポリマー(A)中のTPV及びVDF−co−CTFEの非常に小さい平均粒径を示す。この結果は、TPV及びVDF−co−CTFEコポリマーの高い分散性と、硫黄含有芳香族ポリマーとのTPVの相溶化のさらなる改善におけるコポリマーの効果を実証している。
実施例2、4、及び5のポリマーアロイは、200℃で高いせん断貯蔵弾性率を示し、このことは本発明によるアロイがVDFホモポリマー(ポリマーF)の融点よりも高い温度で機械的強度を有することを実証している。
逆に、VDFホモポリマーを含む純粋なTPVは、10Paの範囲の高粘性材料の典型的な弾性率を有する。これは、200℃のVDFホモポリマーが完全に溶融していることに起因する。
実施例7 接着試験
この実施例は、PPSと実施例6に従って調製されたポリマーアロイ(以降BLEND)との間の接着力を測定することである。BLENDの80×130×1mm3のプラークとPPSの80×130×3mmのプラークを、310℃での圧縮成形により別個に作製した。
その後、2つのスラブの非接着部分を有するように、及び接着測定のために2つのスラブを分離し易いように、薄いPTFEテープを片側に貼り、310℃で5分間わずかな圧力をかけることによって、2つのスラブを80×130×4mm3の型の中で接着させた。室温で冷却した後、接着したスラブから幅12.5mmの3本のストリップを圧延した。硬いPPS側半分を90°剥離治具でブロック固定し、よりフレキシブルなBLENDプラークの自由側を万能試験機のグリップに取り付け、1mm/minで引っ張った。3本のストリップはすべて約120±10Nの力でのBLENDの凝集破壊により破損した。したがって、PPSとBLENDとの間の接着力は9.5N/mmよりも大きい。

Claims (14)

  1. ポリマーアロイ(PA)であって、
    − (a)硫黄含有芳香族ポリマー[芳香族ポリマー(A)];並びに
    − (b)熱可塑性フルオロポリマー連続相と加硫フルオロエラストマー分散相とを含む熱可塑性加硫物含フッ素組成物[加硫物(C)]であって、
    − i)少なくとも1種の熱可塑性フルオロポリマー[ポリマー(F)]、及び
    − ii)少なくとも1種の(ペル)フルオロエラストマー[エラストマー(E)]、
    を含む組成物[加硫物(C)];
    を含むポリマーアロイ(PA)。
  2. 前記芳香族ポリマー(A)が、ポリ(アリーレンスルフィド(PAS)、好ましくはポリフェニレンスルフィド(PPS)、又は芳香族スルホンポリマー(SP)、好ましくはポリスルホン(PSU)、又はポリフェニルスルホン(PPSU)である、請求項1に記載のポリマーアロイ(PA)。
  3. ポリマー(F)が、
    (a)C〜Cペルフルオロオレフィン、例えばテトラフルオロエチレン及びヘキサフルオロプロペン;
    (b)C〜C水素化フルオロオレフィン、例えばフッ化ビニル、1,2−ジフルオロエチレン、フッ化ビニリデン及びトリフルオロエチレン;
    (c)式CH=CH−Rf0(式中、Rf0は、C〜Cペルフルオロアルキルである)に従うペルフルオロアルキルエチレン;
    (d)クロロトリフルオロエチレンのようなクロロ−、及び/又はブロモ−、及び/又はヨード−C〜Cフルオロオレフィン;
    (e)式CF=CFORf1(式中、Rf1は、C〜Cフルオロ−又はペルフルオロアルキル、例えばCF、C、Cである)に従う(ペル)フルオロアルキルビニルエーテル;
    (f)CF=CFOX(ペル)フルオロ−オキシアルキルビニルエーテル(式中、Xは、C〜C12アルキル若しくはC〜C12オキシアルキル又はペルフルオロ−2−プロポキシ−プロピルのような、1つ以上のエーテル基を有するC〜C12(ペル)フルオロオキシアルキルである);
    (g)式CF=CFOCFORf2(式中、Rf2は、C〜Cフルオロ−又はペルフルオロアルキル、例えばCF、C、C又は−C−O−CFのような、1つ以上のエーテル基を有するC〜C(ペル)フルオロオキシアルキルである)に従う(ペル)フルオロアルキルビニルエーテル;
    (h)式CF=CFOY(式中、Yは、C〜C12アルキル若しくは(ペル)フルオロアルキル、又はC〜C12オキシアルキル、又は1つ以上のエーテル基を有するC〜C12(ペル)フルオロオキシアルキルであり、Yは、カルボン酸又はスルホン酸基をその酸、酸ハロゲン化物、又は塩形態で含む)に従う官能性(ペル)フルオロ−オキシアルキルビニルエーテル;
    (i)式(I):
    Figure 2020517777
    (式中、Rf3、Rf4、Rf5、Rf6のそれぞれは、互いに等しいか又は異なり、独立して、フッ素原子、1つ以上の酸素原子を任意選択で含むC〜Cフルオロ−又はペル(ハロ)フルオロアルキル、例えば−CF、−C、−C、−OCF、−OCFCFOCFである)
    のフルオロジオキソール;
    からなる群から選択される少なくとも1種のフッ素化モノマー[モノマー(MF)]由来の繰り返し単位を含む、請求項1又は2に記載のポリマーアロイ(PA)。
  4. ポリマー(F)が、
    − 少なくとも60モル%、好ましくは少なくとも75モル%、より好ましくは少なくとも85モル%の、フッ化ビニリデン(VDF)に由来する繰り返し単位、
    − 任意選択的に、0.1モル%〜15モル%、好ましくは0.1モル%〜12モル%、より好ましくは0.1モル%〜10モル%の、VDFと異なる少なくとも1種のフッ素化モノマーに由来する繰り返し単位であって、前記フッ素化モノマーが、フッ化ビニル(VF1)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、テトラフルオロエチレン(TFE)、トリフルオロエチレン(TrFE)及びペルフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)からなる群から選択される、繰り返し単位、
    を含み、
    前述のモル%のすべては、前記ポリマー(F)の繰り返し単位の総モル数を基準とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリマーアロイ(PA)。
  5. エラストマー(E)が、
    (1)VDFベースコポリマーであって、VDFが以下の分類:
    (a1)C〜Cペルフルオロオレフィン、例えばテトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、ヘキサフルオロイソブチレン;
    (b1)含水素C〜Cオレフィン、例えばC〜C非フッ素化オレフィン(Ol);C〜C部分フッ素化オレフィン、フッ化ビニル(VF)、トリフルオロエチレン(TrFE)、式CH=CH−R(式中、Rは、C〜Cペルフルオロアルキル基である)のペルフルオロアルキルエチレン;
    (c1)C〜Cクロロ、及び/又はブロモ、及び/又はヨード−フルオロオレフィン、例えばクロロトリフルオロエチレン(CTFE);
    (d1)式CF=CFOR(式中、Rは、C〜C(ペル)フルオロアルキル基である)の(ペル)フルオロアルキルビニルエーテル;好ましくは前記式(式中、Rは、C〜Cペルフルオロアルキル基、例えばCF、C、Cである)のペルフルオロアルキルビニルエーテル(PAVE);
    (e1)式CF=CFOX(式中、Xは、カテナリー酸素原子を含むC〜C12((ペル)フルオロ)−オキシアルキル、例えばペルフルオロ−2−プロポキシプロピル基である)の(ペル)フルオロ−オキシ−アルキルビニルエーテル;
    (f1)式:
    Figure 2020517777
    (式中、Rf3、Rf4、Rf5、Rf6は、互いに等しいか又は異なり、独立に、フッ素原子、及び、特には−CF、−C、−C、−OCF、−OCFCFOCFなどの、任意選択的に1つ以上の酸素原子を含んでいてもよいC〜C(ペル)フルオロアルキル基の中から選択される)を有する(ペル)フルオロジオキソール;好ましくはペルフルオロジオキソール;
    (g1)式:
    CFX=CXOCFOR’’
    (式中、R’’は、直鎖又は分枝鎖の、C〜C(ペル)フルオロアルキル;C〜C環状(ペル)フルオロアルキル;及び1〜3個のカテナリー酸素原子を含む、直鎖又は分枝鎖の、C〜C(ペル)フルオロオキシアルキルの中から選択され、X=F、Hであり;好ましくは、XはFであり、R’’は、−CFCF(MOVE1);−CFCFOCF(MOVE2);又は−CF(MOVE3)である)
    を有する(ペル)フルオロ−メトキシ−ビニルエーテル(本明細書では以下、MOVE)、
    (h1)C〜C非フッ素化オレフィン(Ol)、例えばエチレン及びプロピレン;
    からなる群から選択されるがVDFと異なる少なくとも1種のコモノマーと共重合されている、VDFベースコポリマー;並びに
    (2)TFEベースコポリマーであって、TFEが前記分類(a1)、(c1)、(d1)、(e1)、(g1)、(h1)、及び以下の分類(i2):
    (i2)シアニド基を含むペルフルオロビニルエーテル、
    からなる群から選択されるがTFEと異なる少なくとも1種のコモノマーと共重合されている、TFEベースコポリマー;
    を含む、請求項3に記載のポリマーアロイ(PA)。
  6. − (a)60〜90重量%、好ましくは75〜85重量%、より好ましくは70〜80重量%の芳香族ポリマー(A);及び
    − (b)10〜40重量%、好ましくは15〜25重量%、より好ましくは20〜30重量%の加硫物(C);
    を含有し、
    前述の重量パーセントがすべてポリマーアロイ(PA)の総重量を基準とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリマーアロイ(PA)。
  7. − (a)10〜40重量%、好ましくは15〜25重量%の芳香族ポリマー(A);及び
    − (b)60〜90重量%、好ましくは75〜85重量%の加硫物(C);
    を含有し、
    前述の重量パーセントがすべてポリマーアロイ(PA)の総重量を基準とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリマーアロイ(PA)。
  8. − (a)硫黄含有芳香族ポリマー[芳香族ポリマー(A)];
    − (b):
    − i)少なくとも1種の熱可塑性フルオロポリマー[ポリマー(F)]と、
    − ii)少なくとも1種の(ペル)フルオロエラストマー[エラストマー(E)]と
    を含有する熱可塑性加硫物含フッ素組成物[加硫物(C)];並びに
    − (c)フッ化ビニリデン(VDF)由来の繰り返し単位とクロロトリフルオロエチレン(CTFE)由来の繰り返し単位とを含むコポリマー[コポリマー(CO)];
    を含有するポリマーアロイ(PA)。
  9. 前記コポリマー(CO)が、
    − コポリマー(CO)の繰り返し単位の総モル数に対して50〜90モル%の量のVDF;及び
    − コポリマー(CO)の繰り返し単位の総モル数に対して0.5〜20モル%のCTFEの量のCTFE;
    由来の繰り返し単位を含む、請求項8に記載のポリマーアロイ(PA)。
  10. − (a)60〜90重量%、好ましくは70〜80重量%の芳香族ポリマー(A);
    − (b)9〜39重量%、好ましくは15〜35重量%、より好ましくは20〜30重量%の加硫物(C);及び
    − (c)0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは2〜5重量%の、コポリマー(CO);
    を含有し、
    前述の重量パーセントがすべてポリマーアロイ(PA)の総重量を基準とする、請求項8又は9に記載のポリマーアロイ(PA)。
  11. − (a)10〜40重量%、好ましくは15〜25重量%の芳香族ポリマー(A);
    − (b)59〜89重量%、好ましくは75〜85重量%の加硫物(C);及び
    − (c)0.1〜20重量%、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは2〜5重量%のコポリマー(CO);
    を含有し、
    前述の重量パーセントがすべてポリマーアロイ(PA)の総重量を基準とする、請求項8又は9に記載のポリマーアロイ(PA)。
  12. 200℃で1MPaよりも大きいせん断貯蔵弾性率を有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載のポリマーアロイ(PA)。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のポリマーアロイ(PA)の調製方法であって、前記芳香族ポリマー(A)と、前記加硫物(C)と、任意選択的に前記コポリマー(CO)とを溶融混合することを含む、方法。
  14. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のポリマーアロイを含む物品。
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