関連出願の相互参照
本願は、その開示内容全てが本願に参照され援用される“FLUIDIC EQUIPPED PCV GAS FLOW CONTROLLER AND CONDITION RESPONSIVE METHOD FOR CONTROLLING CRANKCASE GAS FLOW IN AN INTERNAL COMBUSTION ENGINE CRANKCASE”と題された、2017年3月23日付けで出願された米国特許仮出願第62/475354号公報に基づき優先権を主張するものである。
本願発明は、内燃エンジンクランク室のガス体流量制御のアセンブリ及びシステムに関し、特にPCV(positive crankcase ventilation、クランク室積極換気)ガス流量制御のアセンブリ、システム、及びそれらの要素に関する。
本願発明は、内燃エンジンクランク室のガス流量制御のアセンブリ及びシステムに関し、特にエンジンの作動状態にしたがって、及びガス流量制御システムへの流量調節にもしたがって、エンジンから出る排気ガスの再循環を制御するためのPCVガス流量制御のアセンブリ、及びシステムに関する。
PCVシステムは内燃エンジンのクランク室からガスを逃がす制御されたメカニズムを提供する。このシステムの心臓部はPCVバルブであり、これは通常、変化する圧力値に応じて流量を断続的に変化させたうえで意図する目的地にガスを送る単一チャンネルの可変制限バルブ(variable−restriction valve)である。ほとんどの現代の自動車においては意図する目的地はエンジンの吸気流である。
内燃エンジンでは、少量ではあるが継続的なブローバイガス(blow−by gas、ピストン吹き抜けガス)の発生が避けられず、これは燃焼ガスの一部がピストンリングから漏れてクランク室に入ってしまうことによって起こる。ガスは単純な穴又はチューブにより直接外気に換気することが可能であり、又は放っておいても勝手にバッフル(baffle)やシャフトのオイルシールやボルト止めされた連結部のガスケットを通って漏洩し得る。これは機械工学的見地のみから見れば問題はない。しかし他の見地、例えば使用者の清潔さ及び環境保護の見地からはそのような単純な換気方法は不十分であるから、逃げようとするガスをエンジンの吸気流に戻し、より優れて有効な燃焼のために新鮮な空気がクランク室に入れるようにする閉鎖系システムを使ってオイルやガスの漏れを回避しなければならない。
19世紀の終わりごろから20世紀初期までは自動車のブローバイガスはシールやガスケットから漏れ出すことが許容されていた。オイルがエンジンの内側と外側の両方にあり、少量のオイルが地面に落ち続けることは当然だと考えられていた。軸受けやバルブの設計においてオイルや排気ガスを漏らさないようにする対策はほとんど考慮されなかった。内燃エンジンにおいて、炭化水素が豊富なブローバイガスはシールやガスケットを通るオイルを介して大気に拡散していた。ブローバイガスの多いエンジンでは垂れ流し状態であった。
1960年代初期まで、自動車のエンジンは燃焼ガスを単純な換気チューブから直接大気に排気していた。これは、通常クランク室からエンジン部の底まで延びるパイプ(「road draft tube」)から成っていた。パイプの下端は大気に晒らされており車が走行中は小さい真空効果が生まれ、クランク室に溜まる燃焼ガスの吸い出しを助けていた。オイルの霧も排出され、交通量の多い道路の各車線の真ん中に油の膜ができる結果となっていた。このシステムでは、条件によってガスはどちらの方向にも移動可能であり、又は動かないこともあり得たから、「積極的」とは呼べない。
環境への考慮によりエンジンの燃焼ガスの制御方法の開発が始まった。PCVバルブ及びシステムは、可変で調節された空気漏れとして機能し、それによりエンジンはクランク室の燃焼ガスを戻す。大気に換気される代わりに、ガスは吸気マニフォルド(intake manifold)に戻され、新鮮な空気と燃料の混合気の一部として燃焼室に再度入る。エアクリーナに集められた(そして燃料インジェクションエンジンにおいては質量流量センサで計測された)空気全ては、吸気マニフォルドを通る。PCVシステムは、この空気が吸気管に流れ戻る前にそのうちの少量をブリーザ(breather)を介してクランク室へ分岐させる。クランク室の積極換気システムは、新鮮な外気を連続的に使ってクランク室の汚染物質を流し出して燃焼室に導くから、「オープンシステム」である。
図1A−1Dは、内燃エンジンにおける通常のPCVシステムの使用例を示す。図1Aに示され、米国特許番号5027784号明細書で説明されるとおり、内燃エンジンはシリンダヘッド1、シリンダヘッドカバー2、シリンダブロック3、及びオイルパン4を含む。先行技術の典型的なPCVシステムは、シリンダヘッドカバー2を内燃エンジンの吸気流路8の一部にスロットルバルブ9の下流の位置で連結させるPCV「真空」連結ライン7を含む。シリンダヘッドカバー2に提供されたバッフルプレート12がブローバイガスに含まれるオイル霧の第一のトラップとして機能する。PCVバルブ6の下流又は真空側のトラップチャンバ5がブローバイガスに含まれるオイル霧の第二のトラップとして機能する。トラップチャンバ5で捉えられたオイル霧はトラップチャンバ5の底壁5’に集まる。
エンジンの動作中にピストンからシリンダブロック3のクランク室に漏れたブローバイガスは、シリンダブロック3及びシリンダヘッド1に形成された経路を通ってシリンダヘッドカバー2の中に流れる。PCVバルブ6によって制御されたブローバイガスは次にPCV連結ライン7を通ってエンジンの吸気流路8に入り、燃焼室で燃やされる。
図1AのPCVシステムは、エンジンが軽い負荷で普通のスロットル開度で回っている間は吸気マニフォルドの圧力がクランク室の圧力よりも常に小さいという事実に依存する。吸気マニフォルドの低圧によりガスが引き寄せられ、クランク室のブリーザからの空気が吸入され希釈されPCVバルブを通った燃焼ガスと混合され、吸気マニフォルドに戻される。通常のPCVシステムでは、PCV連結チューブ(例えば7)はクランク室を新鮮な空気源、すなわちエアクリーナ本体に連結させる。普通エアクリーナからのきれいな空気は、エンジンクランク室内の潜在的に爆発的な雰囲気がバックファイアによって吸気マニフォルド内へ着火することを回避するために火炎面(flame front)を阻止するスクリーン、バッフル、又はその他の簡易なシステムを通った後にこのチューブを通ってエンジンに入る。いったんエンジンに入ると空気は、燃焼副産化合物が溶けたかなりの量となる水蒸気も含む燃焼の副産物ガスを掃除して収集しながらエンジン内部を循環する。混合したガスは次にオイルの滴をトラップする別の簡単なバッフル、スクリーン、又はメッシュを通って出たのち、PCVバルブ6を通って吸気マニフォルド8に導かれる。
典型的なPCVバルブ6は、図1B、1C、及び1Dに示されるように可動部品がいくつかある簡単な機構であるが、やや複雑なガスの流れ制御機能を果たす。いくつかの先行技術によるPCVバルブアセンブリによれば、内部制限具13(概してピストン又は分配軸(pintle))が軽量ばね14により「通常」位置(エンジン停止、真空度ゼロ)に保たれ、PCVの開口部全体が吸気マニフォルドに開いている。エンジンが回転すると、マニフォルドの低圧によって分配軸がPCVバルブ内でマニフォルド側に引き寄せられ、開口部をエンジンの真空度対ばねの力の割合に応じて制限する。アイドリング中は吸気マニフォルドの真空度は最高に近い(図1Bがもっともよく示すように)。実際に発生するブローバイガスの量が最小であるのはこのときであるから、PCVバルブは大きい(しかし完全ではない)制限を提供する。エンジン負荷が増加するにつれて、バルブの真空度は徐々に減少しブローバイガスが徐々に増加する。真空度がより低いレベルにあれば、ばね14は分配軸13を「オープン」位置に戻し、より大量の空気流が可能となる。フルスロットルにおいて(例えば図1Cを参照)、真空度は水銀柱1.5から3インチと非常に小さくなる。このときPCVバルブは実質的にオープンであり流れが発生し、ほとんどの燃焼ガスが「ブリーザ・チューブ」を介して逃げ、その後エンジンの吸気マニフォルドに導かれる。もしも吸気マニフォルド圧がクランク室の圧力よりも高い場合(これはターボチャージャー付エンジン、又は例えば図1Dを参照のインテークバックファイアなどの特殊な条件下の使用で起こり得る)、PCVバルブは閉じられ、クランク室への逆流が回避される。
先行技術のPCVシステムにおいて、PCVシステムの部品はきれいに保たれて開いていなければならず、さもなければ空気流は不十分かもしれない。PCVバルブの誤作動はいずれエンジンの損傷につながる。可動部品が入った装置は全ていずれ故障するからガソリンエンジンの典型的なメンテナンス計画はエアフィルタ又はスパークプラグが交換されるたびにPCVバルブの交換も含む。
ほとんどのガソリン内燃エンジンはPCVバルブを利用する。PCVバルブの基本設計は(図1A−1Dに示されるように)、乗用車に初めて使われて以来あまり変化がない。PCVバルブを定義する開口特性は、アイドリング中の流量、ゆっくり走行中の流量、遷移真空レベル、及びバックファイヤと逆流の回避、である。アイドリング中の流量はエンジンのアイドリング中(図1Bを参照)に起こる高真空状態でPCVバルブを流れるガスの量を定める。ゆっくり走行中の流量はエンジンが例えば加速中(図1Cを参照)により高い回転数で回っているときの低真空状態でPCVバルブを流れるガスの量を定める。遷移真空レベルはPCVバルブが低流量から高流量に切り替わるときの真空レベルであり、バックファイヤと逆流の回避はマニフォルド圧がクランク室圧を上回る(図1Dを参照)ような稀な状況で必要とされる。適切に作動しているPCVバルブは真空度が上がるにつれて下がる流量曲線を示すはずであるが、誤作動しているPCVバルブはクランク室の過圧、オイル沈殿、オイル漏洩、燃費悪化、不安定なアイドリング、その他の問題を起こす結果となり得る。
望ましい流量曲線を得るためにほとんどのPCVバルブは図1B−1Dに示されるようなばねと分配軸のデザインを採用し、その結果ほとんどのPCVバルブ設計において、流路は変化する環状エリアであり、分配軸が直線移動するにつれて変化する。この環状開口部によって画定される開口内腔部は0.25−0.3ミリメートルと小さいかもしれず、動作中にPCVバルブアセンブリは詰まりによって閉塞されやすい。さらに、図1A−1Dで示されるようなばね/分配軸アセンブリを有する典型的なPCVバルブは、どちらかの位置から動けなくなりやすい。
本願発明の目的はこれらの問題を解消し、動かなくなる問題や詰まり問題の可能性を最小とし、エンジン性能を長期的に向上させるPCVシステムで使用する改良され、耐久性が優れ、信頼性が高いPCVバルブを提供することである。
本開示は、制御ポートを備えたフルイディック形状を使い、真空入力の増加につれて低下する流量出力を高い信頼性で正確に生むPCVバルブアセンブリ又は流れ制御器を説明する。歴史的に、このタイプの出力曲線は条件に応答する可動部品(例えば、図1B−1Dに示される分配軸とばねのアセンブリ)を使ってのみ達成可能であった。本願発明の構造及び方法によれば、摩耗や故障し得る可動部品を使わずに素晴らしいPCV性能が提供される。すなわち本開示のPCVバルブアセンブリには分配軸も付勢部材も存在しない。
ここではPCVバルブアセンブリはフルイディック付きPCVバルブ流れ制御器と呼ばれ得る。このアセンブリは燃費ガスの流れが入口と出口の間で2つのモードの間で流れることができるようなフルイディック形状を含む。2つのモードとは、エンジンの動作中に決定される(i)高流量又は放射状モード(radial mode)、及び(ii)低流量又は接線モード(tangential mode)である。低い真空度において、フルイディック付きPCVバルブアセンブリは低い流れ抵抗により高流量を生む放射状モードで動作するようにチューニングされる。真空度が高まるにつれ(例えば、水銀柱約6インチまで)、PCVバルブアセンブリは自動的に接線モードに切り替わるようにチューニングされ、ガスの流量が下がる。真空度の特定のスイッチのセットポイント値は様々な真空度セットポイントに調節可能であり、本開示は特定のセットポイントに限定されない。1つのモードから別のモードへスイッチする能力は2つの(第一の及び第二の)コントロールポートを制御するバイパスチャンネル(bypass channel)を介して可能となる、又は感知される。バイパスチャンネルによれば、フルイディック形状のパターンが放射状モード(高流量)と、自動スイッチする接線モード(低流量)の両方で機能することが分かっている。
本開示のPCVバルブアセンブリは、先行技術のPCVバルブ6(図1Aを参照)の代替としてエンジンのPCVシステムに組み入れられたとき、優れたレベルの性能を提供する。PCVバルブアセンブリは、第一の実質的に平面な基板面に画定されるフルイディック形状を利用し、フルイディック形状は入口領域がクランク室のガス入口内腔と流体連通しているPCV制御チャンネルを画定する。PCV制御チャンネル入口領域はステアリングチャンバ(steering chamber)及びバイパス内腔と流体連通してもよく、それらは中心にPCV連結ライン(たとえば図1A中の7)と連結するよう構成された出口内腔を有する実質的に円形の渦チャンバと流体連通する。
フルイディック付きPCVバルブ流れ制御装置の2つの動作モード、すなわち放射状モード(高流量)及び接線モード(低流量)によれば、真空度が低いときは放射状モードでデバイスが動作し、真空度が高いレベルになると自動的に接線モードに切り替わることができる(モード切替の閾値は各エンジン又は使用目的に応じてチューニング可能)。接線モードの流量は放射状モードの流量の約50%でもよい。その結果、アセンブリは真空度が上がるにつれて下がる流量曲線を示す。したがって、高い真空度において流量が下がり、この性能が可動部品無しで達成される。本願発明の上記の目的及び更に説明される目的、特徴、及び有利な点は下記の特定の実施形態の詳細な説明を、特に添付の図面と共に考慮すれば明らかになり、様々な図面において似た部品の指定には似た符号が使われる。
一実施形態において、流体流路を画定する本体を含むPCVバルブアセンブリが提供される。流体流路は本体内に画定されてもよく、第一のポート、パワーノズル、及び第二のポートを含む入口チャンバと流体連通する入口を含んでもよい。パワーノズルの下流の相互作用チャンバは、放射状相互作用壁、及び放射状相互作用壁に対向する接線相互作用壁を含む。バイパスチャンネルは入口チャンバ及び相互作用チャンバと連通する。渦チャンバは、相互作用チャンバ及び出口と連通し、アセンブリは、流体流路の流体又はガスの流れに基づいて低流量モードと高流量モードとの間で自動的に切り替わるように構成されてもよい。
高流量モードにおいて、流体又はガスは入口に入り、入口チャンバを通過して相互作用チャンバ及びバイパスチャンネルに向かってもよく、さらに渦チャンバに向かい、流体又はガスは主流、第二の流れ、及び第三の流れを生んでもよい。主流はパワーノズルを通過し、相互作用チャンバ内の放射状相互作用壁に沿って流れてもよい。主流は渦チャンバに入り、渦チャンバ内で第一の方向に流れてもよい。第二の流れはステアリングチャンバを通過して相互作用チャンバに入り、相互作用チャンバ内を第一の方向から対向する第二の方向に主流に隣接して流れてもよい。第三の流れはステアリングチャンバとバイパスチャンネルを通過して、渦チャンバに入り、渦チャンバ内を第一の方向に対向する第二の方向に主流に隣接して流れてもよい。
主流は入口チャンバを通過するとき、第一の流路軸に沿って流れてもよく、相互作用チャンバを通過して渦チャンバに入るとき、第二の流路軸に沿って流れてもよい。第二の流路軸は第一の流路軸から角度を有して(angularly)延びてもよい。PCVバルブアセンブリは、入口における真空圧力に基づいて低流量モードと高流量モードの間で自動的に切り替わるようにチューニング可能でもよい。
低流量モードにおいて、流体又はガスは入口に入り、入口チャンバを通過して相互作用チャンバとバイパスチャンネルに向かってもよく、さらに渦チャンバに向かい、流体又はガスは主流、及び第二の流れを生んでもよい。主流はパワーノズルを通過し、相互作用チャンバ内の接線相互作用壁に沿って流れてもよい。主流は渦チャンバに入り、第二の方向に回ってもよい。第二の流れは相互作用チャンバに入り、相互作用チャンバ内を第一の方向に主流に隣接して流れてもよく、第一の方向は第二の方向から対向する。主流は渦チャンバに入り、渦チャンバの外壁に沿ってボルテックス(vortex)形状で流れてもよく、その後出口から出る。主流はまたバイパスチャンネルを通過する流体又はガスの流れを含んでもよく、その流れは渦チャンバに入るときに主流に巻き込まれる。第二の流れは相互作用チャンバの中を放射状相互作用壁に沿って通過してもよい。高流量モードと低流量モードの自動的切り替えは、第一のポートと第二のポートの間の流れを変化させるバイパスチャンネルによって可能となる。
別の実施形態において、入口内腔を有し、第一又は左側の流路、第二又は中央の流路、及び第三又は右側の流路を画定する入口チャンバを含むフルイディック付きPCVバルブ流れ制御器が提供される。相互作用チャンバは、放射状相互作用壁及び放射状相互作用壁から対向する接線相互作用壁を有する。渦チャンバは、連結チューブに連結するように構成された出口内腔を有する。ステアリングチャンバは、第二の、又は右側の平面横壁に対向する第一の、又は左側の曲面横壁を有し、ステアリングチャンバは、中央流路及び相互作用チャンバと流体連通している。バイパスチャンネルは、第一の流路及び渦チャンバと流体連通しており、制御器は入口チャンバの真空圧力に基づいて低流量モードと高流量モードとの間で自動的に切り替える。
高流量モードにおいて、流体又はガスは入口に入り、入口チャンバを通過して相互作用チャンバ及びバイパスチャンネルに向かってもよく、さらに渦チャンバに向かい、流体又はガスは主流、第二の流れ、及び第三の流れを生む。主流は渦チャンバに入り、渦チャンバ内で第一の方向に流れる。第二の流れはステアリングチャンバを通過して相互作用チャンバに入り、相互作用チャンバ内を第一の方向に対向する第二の方向に主流に隣接して流れる。第三の流れはステアリングチャンバとバイパスチャンネルを通過して、渦チャンバに入り、渦チャンバ内を第一の方向に対向する第二の方向に主流に隣接して流れる。
低流量モードにおいて、流体又はガスは入口に入り、入口チャンバを通過して相互作用チャンバとバイパスチャンネルに向かい、さらに渦チャンバに向かい、流体又はガスは主流、及び第二の流れを生む。主流はパワーノズルを通過し、相互作用チャンバ内の接線相互作用壁に沿って流れる。主流は渦チャンバに入り、第二の方向に回る。第二の流れは相互作用チャンバに入り、相互作用チャンバ内を第一の方向に主流に隣接して流れる。主流は渦チャンバの外壁に沿って流れ、渦チャンバに入る。
別の実施形態において、エンジンのクランク室の内部容量に連結するよう構成された入口、及びPCV連結/真空チューブに連結するよう構成された出口を備えたPCVバルブアセンブリを提供する方法ステップを含む、システム内において改良されたPCV性能を提供する方法が提供される。PCVバルブアセンブリ、入口チャンバ、第一のポート、パワーノズル、第二のポート、ステアリングチャンバ、バイパスチャンネル、相互作用チャンバ、及び渦チャンバが提供される。流体又はガスの流れを入口に導き、PCVバルブアセンブリを通って出口まで通過させる。入口における真空圧力のレベルを変化させる。流体又はガスの流れの特性を高流量モードと低流量モードとの間で切り替える。
本開示のしくみは下記の図とともに詳細な説明を参照すればよく理解できるであろう。添付の図面は明細書の一部を形成し、図中の全ての記載は本開示の一部として扱われるべきである。同様に、これらの図中の部品の相対的な位置、ならびにそれらの機能、形状、寸法、見栄えも、あたかも詳細に記述されているかのように本願開示の情報の一端を示し得る。
図1Aは、先行技術に係るPCVシステムの模式的正面図である。
図1Bは、加速状態にある先行技術のPCVシステムの模式的断面図であり、エンジンはクランク室の燃焼ガスをPCVバルブを介して吸気マニフォルドに戻す。
図1Cは、アイドリング状態にある先行技術のPCVシステムの模式的断面図であり、エンジンはクランク室の燃焼ガスをPCVバルブを介して吸気マニフォルドに戻す。
図1Dは、バックファイア状態にある先行技術のPCVシステムの模式的断面図であり、エンジンはクランク室の燃焼ガスをPCVバルブを介して吸気マニフォルドに戻す。
図2は、本開示に係るPCVバルブアセンブリの一実施形態の斜視図である。
図3Aは、本開示に係るPCVバルブアセンブリの一実施形態の平面図である。
図3Bは、本開示に係るPCVバルブアセンブリの放射状モードの一実施形態の平面図である。
図3Cは、本開示に係るPCVバルブアセンブリの接線モードの一実施形態の平面図である。
図4は、図2のPCVバルブアセンブリ対可動部品を含む先行技術の従来型PCVバルブの比較結果を示すグラフである。
図5は、本開示に係るPCVバルブアセンブリの一実施形態の前方斜視図である。
図6は、本開示に係る図5のPCVバルブアセンブリの後方斜視図である。
図7は、本開示に係る図5のPCVバルブアセンブリの側面図である。
図8は、本開示に係る図6のPCVバルブアセンブリのA−A線による断面図である。
図9は、本開示に係る図5のPCVバルブアセンブリの後方図である。
図11は、本開示に係る図5のPCVバルブアセンブリの第一の端面図である。
図12は、本開示に係る図5のPCVバルブアセンブリの第二の端面図である。
図13は、本開示に係るPCVバルブアセンブリの別の実施形態の前方斜視図である。
図14は、本開示に係る図13のPCVバルブアセンブリの後方斜視図である。
図15は、本開示に係る図13のPCVバルブアセンブリの側面図である。
図16は、本開示に係る図14のPCVバルブアセンブリのB−B線による断面図である。
図17は、本開示に係る図13のPCVバルブアセンブリの第一の端面図である。
図17は、本開示に係る図13のPCVバルブアセンブリの第二の端面図である。
本願発明の例示的実施形態がここで詳細に説明され、その例が添付の図面に示される。他の実施形態が利用可能であり、本願開示の各スコープから逸脱することなく構造的及び機能的な変更が可能であることは明らかである。さらに、本願開示のスコープから逸脱することなく様々な実施形態の特徴の組み合わせ又は変更が可能である。したがって、下記の説明は例示のみの目的で示されており、本願開示の構想及びスコープから逸脱することなく可能である例示の実施形態からの様々な代替案及び変更案を制限するものではない。
ここで使用されるにあたり、「例」及び「例示」の単語は例又は図示を意味する。「例」及び「例示」の単語は、態様又は実施形態が重要や最善であることを意味しない。「又は」の単語は文脈から否定されない限り排他的ではなく包括的な意味である。例えば、「AがB又はCを採用する」という表現は全ての組み合わせを含む(例えば、AがBを採用する、AがCを採用する、又は、AがBとCとの両方を採用する)。付け加えると、不定冠詞は、文脈から否定されない限り概して「1つ又はそれ以上」の意味を意図する。
類似した部品符号が図面にわたって使用される。したがって、全ての図でアセンブリの部品が同じであったとしても特定の図においては選択された部品のみが示される。同様に発明の特定の態様がこれらの図で示されるが、下記に説明されるとおり他の態様及び配置が可能である。
図2−9も参照して、制御ポートを含むように画定されたフルイディック形状110を含み、高い信頼性で正確に真空入力の増加につれて低下する流量出力を生むPCVバルブアセンブリ又は流れ制御器100が提供される。歴史的に、このタイプの出力曲線は条件に応答する可動部品(例えば、図1B−1Dに示される分配軸−ばねアセンブリ)を使ってのみ達成可能であった。本願発明の構造及び方法によれば、摩耗や故障し得る可動部品無しで素晴らしいPCV性能が提供される。
ここで図2を参照して、PCVバルブアセンブリ100は入口120及び出口130を含む。入口120は、説明されるように自動的なモード切替を可能にするようチューニングされた特定のパターンで表面に形成される輪郭を画定し得るPCVバルブアセンブリ100の本体を通して出口130と連通してもよい。輪郭の形状は様々なガス又は流体が中を流れることができるフルイディックのパターンでもよい。
構造は、接線チャンネル124と呼ばれる第一又は左側の流路又は通路、パワーノズル126と呼ばれる第二又は中央の流路又は通路、及び放射状チャンネル128と呼ばれる第三又は右側の流路又は通路を画定する入口チャンバ122を含む。入口チャンバ122は、入口120に隣接する大きい幅、及びパワーノズル126に向かって延びるときの狭い幅を含んでもよい。入口チャンバ122は、逆さワイングラスの形状を有してもよく、接線チャンネル124及び放射状チャンネル128は入口チャンバ122の丸く膨らんだ部分から延びる。パワーノズル126は相互作用チャンバ160と連通してもよい。
接線チャンネル124は入口チャンバ122からステアリングチャンバ140に延びてもよい。ステアリングチャンバ140は入口チャンバ122から第一の又は接線ポート142、及びバイパスチャンネル150に分岐する。ステアリングチャンバは概して腎臓形状を有し、入口チャンバ及び渦チャンバ180と流体連通してもよい。
放射状チャンネル128は第二の又は放射状ポート144へ延びてもよい。接線ポート142及び放射状ポート144は延びて、パワーノズル126から下流のフルイディック形状内の位置で主流路内に復帰してもよい。この交差点はセットバック領域152と呼ばれてもよく、パワーノズル126に隣接する相互作用チャンバ160の部分はパワーノズル126の幅より大きい幅を含む。接線ポート142及び放射状ポート144はパワーノズル126の反対側にあってもよく、第一の流れ軸170の対向する側で互いに並ぶ。第一の流れ軸170はパワーノズル126を通って入口チャンバ122に沿って相互作用チャンバ160内へ長手方向に延びてもよい。接線チャンネル124及び接線ポート142は放射状チャンネル128及び放射状ポート144に対し、概して非対称な形状を含んでもよい。
相互作用チャンバ160は接線相互作用壁162及び放射状相互作用壁164によって画定されてもよい。接線相互作用壁162は接線ポート142から延び、曲がったパターンを含んでもよく、接線相互作用壁162はセットバック領域152及び第一の流れ軸170に対して拡張する角度のある部分(angular portion)で延び、その後第一の流れ軸170に向かって曲がった遷移域で合流する。放射状相互作用壁164は、第一の流れ軸170の接線相互作用壁162から対向する側に沿って延びてもよい。放射状相互作用壁164は放射状ポート144から延び、放射状ポート144に隣接する短い直線部分を含んでもよく、図3Aに示されるように第一の流れ軸170から離れて延び、概して第二の流れ軸172と並ぶ拡張する角度のある部分に遷移してもよい。接線相互作用壁162は、放射状相互作用壁164に対し、概して非対称な形状を含んでもよい。この非対称形状はセットバック領域152を画定する壁に位置してもよく、セットバック領域152から下流の壁に沿って延びてもよい。
バイパスチャンネル150は、ステアリングチャンバ140から延び、渦チャンバ180に隣接して相互作用チャンバ160と交差してもよい。バイパスチャンネル150は、ステアリングチャンバから相互作用チャンバ160へ延びるにしたがって狭くなってゆく特定の構成を含んでもよい。
渦チャンバ180は概して円形構成を有してもよく、出口130と連通する。出口130は渦チャンバ180の中央部に沿って位置してもよく、第二の流れ軸172に沿って位置してもよい。渦チャンバ180は、相互作用チャンバ160の放射状相互作用壁164の端部からバイパスチャンネル壁154の端部まで延びる外壁182によって画定されてもよい。出口130はPCV連結チューブ(図示なし)と連結するように構成されてもよい。
出口130は、下記に説明するように動作中に様々なモードから自動的に切り替え可能なようにPCVバルブアセンブリのフルイディック形状が特定の状態でチューニング可能であるように、第二の流れ軸172が第一の流れ軸から角度をもって延び得るように入口120からオフセットしてもよい。説明される構成は、エンジンの動作中に決定される2つの動作モードを可能にし、それらは(a)高流量・放射状モード(図3B)、及び(b)低流量・接線モード(図3C)である。
低い真空度において、PCVバルブアセンブリ100は放射状モードで高流量(流れ抵抗が低いため)を生むように動作するようにチューニングされてもよい。このモードでは、流体又はガスは入口120から入り、入口チャンバ122を通って接線チャンネル124、パワーノズル126、及び放射状チャンネル128の方へ流れる。流体・ガスの流れは圧力とフルイディックパターンの形状の相互作用によって特定の動作をし得て、主流200、第二の流れ210、及び第三の流れ220が生成されてもよい。主流200、第二の流れ210、及び第三の流れ220は図3Bに流体又はガスの流路線によって示される。主流200は、概してパワーノズル126を通過し、相互作用チャンバ160内の放射状相互作用壁164に沿う方向に流れる。主流200は、相互作用チャンバ160を通って渦チャンバ180内に入るとき、概して第二の流れ軸172(図2)に沿って流れてもよい。主流200は渦チャンバ180内に延び、外壁182の対向する側に向かって流れ、図3Bに示されるように時計回り方向に回ってもよい。第二の流れ210は、ステアリングチャンバ140を通過し、パワーノズル126に隣接する接線ポート142を通って相互作用チャンバ160に入ることにより発達し得る。第二の流れ210は、相互作用チャンバ160の中を主流200の隣で概して反時計回りの構成で流れてもよい。第三の流れ220は、ステアリングチャンバ140及びバイパスチャンネル150を通過して渦チャンバ180内に入ることにより発達し得る。第三の流れ220は、主流200の隣で渦チャンバ180を通過し反時計回り方向に流れてもよい。
さらに、PCVバルブアセンブリ100が放射状モードにある間、放射状モードにおける動作中、第二の流れ210は、接線チャンネル124及び接線ポート142を通って相互作用チャンバ160の左側に向かう流体又はガスの規定された最低流量の流れを含んでもよい。この場合、放射状チャンネル128及び放射状ポート144からの流体又はガスの流れは、接線チャンネル124及び接線ポート142からの流れよりも少ないはずである。さらに、パワーノズル126を通る流体又はガスの流れもまたベンチュリ効果を発生させる規定の値であってもよく、放射状ポート144を通る流れよりも接線ポート142を通って相互作用チャンバ160に導かれる流体又はガスの流れの量が増加する。流体又はガスの流れがバイパスチャンネル150を通ることや、接線ポート142を通って相互作用チャンバ160に入ることができて、フルイディック回路が放射状モードに留まるようにフルイディック形状をチューニングすることが望ましいかもしれない。また、接線ポート142を通るよりも放射状チャンネル128及び放射状ポート144を通る流体又はガスの流れが大きい場合、第二の流れ210を形成させる流れが相互作用チャンバ160内の接線相互作用壁162に沿って流れず、この第二の流れ210が主流200を放射状相互作用壁164に対して保持又は位置させるものであるから、フルイディック回路は接線モードに切り替わる可能性が高い。
真空度が高くなると(例えば、水銀柱約6インチまで)、PCVバルブアセンブリは、自動的に接線モードに切り替わり得て、流量が下がる。このモードでは、流体・ガスの流れは圧力とフルイディックパターンの形状の相互作用によって特定の動作をし得て、主流200’、及び第二の流れ210’が生成されてもよい。主流200’、及び第二の流れ210’は図3Cに流体又はガスの流路線によって示される。主流200’は、概してパワーノズル126を通って横切り、相互作用チャンバ160内の接線相互作用壁162に沿って流れる。主流200’は、相互作用チャンバ160を通って渦チャンバ180内に入り、外壁182に沿って流れ、渦又はボルテックスとなった後出口130から出てもよい。主流200はまた、バイパスチャンネル150を横切り、渦チャンバ180内に入るとき、主流200’に巻き込まれる流体又はガスの流れを含んでもよい。主流200’は、図3Cに示されるように渦チャンバ180内で概して反時計回り方向に流れる。第二の流れ210’は、入口チャンバ122及び放射状チャンネル128を横切り、放射状ポート144とパワーノズル126を通って相互作用チャンバ160に入ることにより発達し得る。第二の流れ210’は、相互作用チャンバ160の中を主流200’の隣で概して時計回りの構成で、概して放射状相互作用壁164に沿って流れてもよい。
1つのモードから別のモードに切り替わる必要性は、放射状ポート144を通る流れに対して変化し得る接線ポート142を通る流れを制御するバイパスチャンネル150を介して可能とされる、又は感知される。放射状ポート144を通る流れは比較的変化が少なく、接線ポート142を通る流れは放射状ポート144を通る流れに対して変化し得て、これが説明されたモードの切り替えにつながる。
始動時、放射状チャンネル128内の流体又はガスの流れは、接線チャンネル124内の流体又はガスの流れよりも低いはずであり、これによりアセンブリが動作中に放射状モード及び接線のモードの間で自動的に切り替え可能となる。動作中、バイパスチャンネル150を通る流体又はガスの流れは相互作用チャンバ160内の流体又はガスの流れよりも概して低いはずであり、これによりアセンブリが動作中に放射状モード及び接線モードの間で自動的に切り替え可能となる。
PCVバルブアセンブリ100は、エンジンのPCVシステムに組み入れられたとき優れたレベルの性能を提供し得る(例えば、先行技術のPCVバルブ6と交換し、図1Aのシステムと比較して改良されたPCVシステムを提供する)。PCVバルブアセンブリは、第一の実質的に平面な基板面に画定されたフルイディック形状を利用し、フルイディック形状はクランク室のガス吸気内腔と流体連通する入口チャンバを画定する。入口チャンバは、PCV連結ライン(例えば符号7)と連結するように構成された出口内腔と流体連通する。
デバイスは、低い真空レベルでは放射状モードで動作し、より高い真空レベルで自動的に接線モードに切り替わり得る。モード切替えの閾値は各エンジン又は使用目的に応じてチューニング可能でもよい。同様に、アセンブリはより高い真空レベルでは接線モードで動作し、より低い真空レベルで自動的に放射状モードに切り替わり得る。一実施形態において、接線モードの流量は放射状モードの流量の約50%であってもよい(例えば図4にプロットされた性能を参照)。このグラフは、PCVバルブアセンブリが、可動部品や詰まりやすい狭い流路が無いにもかかわらず、真空度が高くなると低下する流量曲線を有することを示す。グラフは約30キロパスカル(kPA)まで放射状又は高流量モードを示し、約30kPAより上では接線モード又は低流量モードを示す。この実施形態において、放射状モードから接線モードへの切り替わりは約30kPAと40kPAとの間で起こる。加えて、放射状モードは約25毎分スタンダードリットル(slpm)から約45slpmの間の流量を示し、接線モードは約20slpmから約30slpmの間の流量を示す。その結果、吸気マニフォルドで測定した真空レベルが高くなると流量は低下し、この性能が付勢部品や分配軸などの可動部品を使うことなく達成される。
図5から12は、中に形成されるPCVバルブアセンブリのフルイディック形状を含む本体を様々な方向から示すために提供される。キャップ又は面(図示なし)がPCVバルブアセンブリの本体に取り付けられ、本体にフルイディック形状を備えたフルイディック流路が作られ、システム(すなわち内燃エンジンシステムなど)内の連結用の入口及び出口が画定されることは明らかである。フルイディック形状110の外に位置する穴はキャップ又は別の面(図示なし)をPCVバルブアセンブリに取り付けるために使用してもよい。図8は図6のA−A線による断面図を示し、本体の後ろ側を通る方向で出口から流出できることを示す。また、これにより入口120に取り付けられた入口内腔と出口130に取り付けられた出口内腔との間に概してオフセットされ平行な連結が可能となる。
図13から18は、PCVバルブアセンブリ300の別の実施形態を様々な方向から示すために提供される。この実施形態において、本体は中に形成されたフルイディック形状を含む。加えて、出口130’は渦チャンバ180から延び、図16に示されるように本体の端部から出る。図16は、図14のB−B線による断面図を示し、本体の端部を通る方向で出口から流出できることを示す。また、これにより入口120に取り付けられた入口内腔と出口130’に取り付けられた出口内腔との間に概してオフセットされ平行な連結が可能となる。しかし、PCVバルブアセンブリ100、300の構成の様々な他の構成も可能であり、本開示は限定的ではない。
一実施形態において、PCVバルブアセンブリ100、300本体の長さは約65ミリメートルであり、21kPA(真空)において約42lpmの流体又はガスの最大流量が可能である。一実施形態において、出口130、130’は約1.5ミリメートルの直径を有してもよい。
本願開示の実施形態は添付の図面で示され、上記の詳細な説明により説明されているが、本開示は開示された実施形態のみに限定されるものではなく、ここで説明される本開示は下記の請求項のスコープから逸脱することなく無数の置き換え、修正、交換が可能であることは明らかである。下記の請求項は、請求項又はそれに同等なもののスコープ内であり得る全ての修正及び変更を含むことを意図している。
したがって、本明細書は、添付の請求項の構想及びスコープ内のそのような変更、修正、及び変化全てを含むことを意図している。さらに、詳細な説明又は請求項で使用される範囲において、「含む」という用語は包括的であることを意図している。
関連出願の相互参照
本願は、その開示内容全てが本願に参照され援用される“FLUIDIC EQUIPPED PCV GAS FLOW CONTROLLER AND CONDITION RESPONSIVE METHOD FOR CONTROLLING CRANKCASE GAS FLOW IN AN INTERNAL COMBUSTION ENGINE CRANKCASE”と題された、2017年3月23日付けで出願された米国特許仮出願第62/475354号公報に基づき優先権を主張するものである。
本願発明は、内燃エンジンクランク室のガス体流量制御のアセンブリ及びシステムに関し、特にPCV(positive crankcase ventilation、クランク室積極換気)ガス流量制御のアセンブリ、システム、及びそれらの要素に関する。
本願発明は、内燃エンジンクランク室のガス流量制御のアセンブリ及びシステムに関し、特にエンジンの作動状態にしたがって、及びガス流量制御システムへの流量調節にもしたがって、エンジンから出る排気ガスの再循環を制御するためのPCVガス流量制御のアセンブリ、及びシステムに関する。
PCVシステムは内燃エンジンのクランク室からガスを逃がす制御されたメカニズムを提供する。このシステムの心臓部はPCVバルブであり、これは通常、変化する圧力値に応じて流量を断続的に変化させたうえで意図する目的地にガスを送る単一チャンネルの可変制限バルブ(variable−restriction valve)である。ほとんどの現代の自動車においては意図する目的地はエンジンの吸気流である。
内燃エンジンでは、少量ではあるが継続的なブローバイガス(blow−by gas、ピストン吹き抜けガス)の発生が避けられず、これは燃焼ガスの一部がピストンリングから漏れてクランク室に入ってしまうことによって起こる。ガスは単純な穴又はチューブにより直接外気に換気することが可能であり、又は放っておいても勝手にバッフル(baffle)やシャフトのオイルシールやボルト止めされた連結部のガスケットを通って漏洩し得る。これは機械工学的見地のみから見れば問題はない。しかし他の見地、例えば使用者の清潔さ及び環境保護の見地からはそのような単純な換気方法は不十分であるから、逃げようとするガスをエンジンの吸気流に戻し、より優れて有効な燃焼のために新鮮な空気がクランク室に入れるようにする閉鎖系システムを使ってオイルやガスの漏れを回避しなければならない。
19世紀の終わりごろから20世紀初期までは自動車のブローバイガスはシールやガスケットから漏れ出すことが許容されていた。オイルがエンジンの内側と外側の両方にあり、少量のオイルが地面に落ち続けることは当然だと考えられていた。軸受けやバルブの設計においてオイルや排気ガスを漏らさないようにする対策はほとんど考慮されなかった。内燃エンジンにおいて、炭化水素が豊富なブローバイガスはシールやガスケットを通るオイルを介して大気に拡散していた。ブローバイガスの多いエンジンでは垂れ流し状態であった。
1960年代初期まで、自動車のエンジンは燃焼ガスを単純な換気チューブから直接大気に排気していた。これは、通常クランク室からエンジン部の底まで延びるパイプ(「road draft tube」)から成っていた。パイプの下端は大気に晒らされており車が走行中は小さい真空効果が生まれ、クランク室に溜まる燃焼ガスの吸い出しを助けていた。オイルの霧も排出され、交通量の多い道路の各車線の真ん中に油の膜ができる結果となっていた。このシステムでは、条件によってガスはどちらの方向にも移動可能であり、又は動かないこともあり得たから、「積極的」とは呼べない。
環境への考慮によりエンジンの燃焼ガスの制御方法の開発が始まった。PCVバルブ及びシステムは、可変で調節された空気漏れとして機能し、それによりエンジンはクランク室の燃焼ガスを戻す。大気に換気される代わりに、ガスは吸気マニフォルド(intake manifold)に戻され、新鮮な空気と燃料の混合気の一部として燃焼室に再度入る。エアクリーナに集められた(そして燃料インジェクションエンジンにおいては質量流量センサで計測された)空気全ては、吸気マニフォルドを通る。PCVシステムは、この空気が吸気管に流れ戻る前にそのうちの少量をブリーザ(breather)を介してクランク室へ分岐させる。クランク室の積極換気システムは、新鮮な外気を連続的に使ってクランク室の汚染物質を流し出して燃焼室に導くから、「オープンシステム」である。
図1A−1Dは、内燃エンジンにおける通常のPCVシステムの使用例を示す。図1Aに示され、米国特許番号5027784号明細書で説明されるとおり、内燃エンジンはシリンダヘッド1、シリンダヘッドカバー2、シリンダブロック3、及びオイルパン4を含む。先行技術の典型的なPCVシステムは、シリンダヘッドカバー2を内燃エンジンの吸気流路8の一部にスロットルバルブ9の下流の位置で連結させるPCV「真空」連結ライン7を含む。シリンダヘッドカバー2に提供されたバッフルプレート12がブローバイガスに含まれるオイル霧の第一のトラップとして機能する。PCVバルブ6の下流又は真空側のトラップチャンバ5がブローバイガスに含まれるオイル霧の第二のトラップとして機能する。トラップチャンバ5で捉えられたオイル霧はトラップチャンバ5の底壁5’に集まる。
エンジンの動作中にピストンからシリンダブロック3のクランク室に漏れたブローバイガスは、シリンダブロック3及びシリンダヘッド1に形成された経路を通ってシリンダヘッドカバー2の中に流れる。PCVバルブ6によって制御されたブローバイガスは次にPCV連結ライン7を通ってエンジンの吸気流路8に入り、燃焼室で燃やされる。
図1AのPCVシステムは、エンジンが軽い負荷で普通のスロットル開度で回っている間は吸気マニフォルドの圧力がクランク室の圧力よりも常に小さいという事実に依存する。吸気マニフォルドの低圧によりガスが引き寄せられ、クランク室のブリーザからの空気が吸入され希釈されPCVバルブを通った燃焼ガスと混合され、吸気マニフォルドに戻される。通常のPCVシステムでは、PCV連結チューブ(例えば7)はクランク室を新鮮な空気源、すなわちエアクリーナ本体に連結させる。普通エアクリーナからのきれいな空気は、エンジンクランク室内の潜在的に爆発的な雰囲気がバックファイアによって吸気マニフォルド内へ着火することを回避するために火炎面(flame front)を阻止するスクリーン、バッフル、又はその他の簡易なシステムを通った後にこのチューブを通ってエンジンに入る。いったんエンジンに入ると空気は、燃焼副産化合物が溶けたかなりの量となる水蒸気も含む燃焼の副産物ガスを掃除して収集しながらエンジン内部を循環する。混合したガスは次にオイルの滴をトラップする別の簡単なバッフル、スクリーン、又はメッシュを通って出たのち、PCVバルブ6を通って吸気マニフォルド8に導かれる。
典型的なPCVバルブ6は、図1B、1C、及び1Dに示されるように可動部品がいくつかある簡単な機構であるが、やや複雑なガスの流れ制御機能を果たす。いくつかの先行技術によるPCVバルブアセンブリによれば、内部制限具13(概してピストン又は分配軸(pintle))が軽量ばね14により「通常」位置(エンジン停止、真空度ゼロ)に保たれ、PCVの開口部全体が吸気マニフォルドに開いている。エンジンが回転すると、マニフォルドの低圧によって分配軸がPCVバルブ内でマニフォルド側に引き寄せられ、開口部をエンジンの真空度対ばねの力の割合に応じて制限する。アイドリング中は吸気マニフォルドの真空度は最高に近い(図1Bがもっともよく示すように)。実際に発生するブローバイガスの量が最小であるのはこのときであるから、PCVバルブは大きい(しかし完全ではない)制限を提供する。エンジン負荷が増加するにつれて、バルブの真空度は徐々に減少しブローバイガスが徐々に増加する。真空度がより低いレベルにあれば、ばね14は分配軸13を「オープン」位置に戻し、より大量の空気流が可能となる。フルスロットルにおいて(例えば図1Cを参照)、真空度は水銀柱1.5から3インチと非常に小さくなる。このときPCVバルブは実質的にオープンであり流れが発生し、ほとんどの燃焼ガスが「ブリーザ・チューブ」を介して逃げ、その後エンジンの吸気マニフォルドに導かれる。もしも吸気マニフォルド圧がクランク室の圧力よりも高い場合(これはターボチャージャー付エンジン、又は例えば図1Dを参照のインテークバックファイアなどの特殊な条件下の使用で起こり得る)、PCVバルブは閉じられ、クランク室への逆流が回避される。
先行技術のPCVシステムにおいて、PCVシステムの部品はきれいに保たれて開いていなければならず、さもなければ空気流は不十分かもしれない。PCVバルブの誤作動はいずれエンジンの損傷につながる。可動部品が入った装置は全ていずれ故障するからガソリンエンジンの典型的なメンテナンス計画はエアフィルタ又はスパークプラグが交換されるたびにPCVバルブの交換も含む。
ほとんどのガソリン内燃エンジンはPCVバルブを利用する。PCVバルブの基本設計は(図1A−1Dに示されるように)、乗用車に初めて使われて以来あまり変化がない。PCVバルブを定義する開口特性は、アイドリング中の流量、ゆっくり走行中の流量、遷移真空レベル、及びバックファイヤと逆流の回避、である。アイドリング中の流量はエンジンのアイドリング中(図1Bを参照)に起こる高真空状態でPCVバルブを流れるガスの量を定める。ゆっくり走行中の流量はエンジンが例えば加速中(図1Cを参照)により高い回転数で回っているときの低真空状態でPCVバルブを流れるガスの量を定める。遷移真空レベルはPCVバルブが低流量から高流量に切り替わるときの真空レベルであり、バックファイヤと逆流の回避はマニフォルド圧がクランク室圧を上回る(図1Dを参照)ような稀な状況で必要とされる。適切に作動しているPCVバルブは真空度が上がるにつれて下がる流量曲線を示すはずであるが、誤作動しているPCVバルブはクランク室の過圧、オイル沈殿、オイル漏洩、燃費悪化、不安定なアイドリング、その他の問題を起こす結果となり得る。
望ましい流量曲線を得るためにほとんどのPCVバルブは図1B−1Dに示されるようなばねと分配軸のデザインを採用し、その結果ほとんどのPCVバルブ設計において、流路は変化する環状エリアであり、分配軸が直線移動するにつれて変化する。この環状開口部によって画定される開口内腔部は0.25−0.3ミリメートルと小さいかもしれず、動作中にPCVバルブアセンブリは詰まりによって閉塞されやすい。さらに、図1A−1Dで示されるようなばね/分配軸アセンブリを有する典型的なPCVバルブは、どちらかの位置から動けなくなりやすい。
本願発明の目的はこれらの問題を解消し、動かなくなる問題や詰まり問題の可能性を最小とし、エンジン性能を長期的に向上させるPCVシステムで使用する改良され、耐久性が優れ、信頼性が高いPCVバルブを提供することである。
本開示は、制御ポートを備えたフルイディック形状を使い、真空入力の増加につれて低下する流量出力を高い信頼性で正確に生むPCVバルブアセンブリ又は流れ制御器を説明する。歴史的に、このタイプの出力曲線は条件に応答する可動部品(例えば、図1B−1Dに示される分配軸とばねのアセンブリ)を使ってのみ達成可能であった。本願発明の構造及び方法によれば、摩耗や故障し得る可動部品を使わずに素晴らしいPCV性能が提供される。すなわち本開示のPCVバルブアセンブリには分配軸も付勢部材も存在しない。
ここではPCVバルブアセンブリはフルイディック付きPCVバルブ流れ制御器と呼ばれ得る。このアセンブリは燃費ガスの流れが入口と出口の間で2つのモードの間で流れることができるようなフルイディック形状を含む。2つのモードとは、エンジンの動作中に決定される(i)高流量又は放射状モード(radial mode)、及び(ii)低流量又は接線モード(tangential mode)である。低い真空度において、フルイディック付きPCVバルブアセンブリは低い流れ抵抗により高流量を生む放射状モードで動作するようにチューニングされる。真空度が高まるにつれ(例えば、水銀柱約6インチまで)、PCVバルブアセンブリは自動的に接線モードに切り替わるようにチューニングされ、ガスの流量が下がる。真空度の特定のスイッチのセットポイント値は様々な真空度セットポイントに調節可能であり、本開示は特定のセットポイントに限定されない。1つのモードから別のモードへスイッチする能力は2つの(第一の及び第二の)コントロールポートを制御するバイパスチャンネル(bypass channel)を介して可能となる、又は感知される。バイパスチャンネルによれば、フルイディック形状のパターンが放射状モード(高流量)と、自動スイッチする接線モード(低流量)の両方で機能することが分かっている。
本開示のPCVバルブアセンブリは、先行技術のPCVバルブ6(図1Aを参照)の代替としてエンジンのPCVシステムに組み入れられたとき、優れたレベルの性能を提供する。PCVバルブアセンブリは、第一の実質的に平面な基板面に画定されるフルイディック形状を利用し、フルイディック形状は入口領域がクランク室のガス入口内腔と流体連通しているPCV制御チャンネルを画定する。PCV制御チャンネル入口領域はステアリングチャンバ(steering chamber)及びバイパス内腔と流体連通してもよく、それらは中心にPCV連結ライン(たとえば図1A中の7)と連結するよう構成された出口内腔を有する実質的に円形の渦チャンバと流体連通する。
フルイディック付きPCVバルブ流れ制御装置の2つの動作モード、すなわち放射状モード(高流量)及び接線モード(低流量)によれば、真空度が低いときは放射状モードでデバイスが動作し、真空度が高いレベルになると自動的に接線モードに切り替わることができる(モード切替の閾値は各エンジン又は使用目的に応じてチューニング可能)。接線モードの流量は放射状モードの流量の約50%でもよい。その結果、アセンブリは真空度が上がるにつれて下がる流量曲線を示す。したがって、高い真空度において流量が下がり、この性能が可動部品無しで達成される。本願発明の上記の目的及び更に説明される目的、特徴、及び有利な点は下記の特定の実施形態の詳細な説明を、特に添付の図面と共に考慮すれば明らかになり、様々な図面において似た部品の指定には似た符号が使われる。
一実施形態において、流体流路を画定する本体を含むPCVバルブアセンブリが提供される。流体流路は本体内に画定されてもよく、第一のポート、パワーノズル、及び第二のポートを含む入口チャンバと流体連通する入口を含んでもよい。パワーノズルの下流の相互作用チャンバは、放射状相互作用壁、及び放射状相互作用壁に対向する接線相互作用壁を含む。バイパスチャンネルは入口チャンバ及び相互作用チャンバと連通する。渦チャンバは、相互作用チャンバ及び出口と連通し、アセンブリは、流体流路の流体又はガスの流れに基づいて低流量モードと高流量モードとの間で自動的に切り替わるように構成されてもよい。
高流量モードにおいて、流体又はガスは入口に入り、入口チャンバを通過して相互作用チャンバ及びバイパスチャンネルに向かってもよく、さらに渦チャンバに向かい、流体又はガスは主流、第二の流れ、及び第三の流れを生んでもよい。主流はパワーノズルを通過し、相互作用チャンバ内の放射状相互作用壁に沿って流れてもよい。主流は渦チャンバに入り、渦チャンバ内で第一の方向に流れてもよい。第二の流れはステアリングチャンバを通過して相互作用チャンバに入り、相互作用チャンバ内を第一の方向から対向する第二の方向に主流に隣接して流れてもよい。第三の流れはステアリングチャンバとバイパスチャンネルを通過して、渦チャンバに入り、渦チャンバ内を第一の方向に対向する第二の方向に主流に隣接して流れてもよい。
主流は入口チャンバを通過するとき、第一の流路軸に沿って流れてもよく、相互作用チャンバを通過して渦チャンバに入るとき、第二の流路軸に沿って流れてもよい。第二の流路軸は第一の流路軸から角度を有して(angularly)延びてもよい。PCVバルブアセンブリは、入口における真空圧力に基づいて低流量モードと高流量モードの間で自動的に切り替わるようにチューニング可能でもよい。
低流量モードにおいて、流体又はガスは入口に入り、入口チャンバを通過して相互作用チャンバとバイパスチャンネルに向かってもよく、さらに渦チャンバに向かい、流体又はガスは主流、及び第二の流れを生んでもよい。主流はパワーノズルを通過し、相互作用チャンバ内の接線相互作用壁に沿って流れてもよい。主流は渦チャンバに入り、第二の方向に回ってもよい。第二の流れは相互作用チャンバに入り、相互作用チャンバ内を第一の方向に主流に隣接して流れてもよく、第一の方向は第二の方向から対向する。主流は渦チャンバに入り、渦チャンバの外壁に沿ってボルテックス(vortex)形状で流れてもよく、その後出口から出る。主流はまたバイパスチャンネルを通過する流体又はガスの流れを含んでもよく、その流れは渦チャンバに入るときに主流に巻き込まれる。第二の流れは相互作用チャンバの中を放射状相互作用壁に沿って通過してもよい。高流量モードと低流量モードの自動的切り替えは、第一のポートと第二のポートの間の流れを変化させるバイパスチャンネルによって可能となる。
別の実施形態において、入口内腔を有し、第一又は左側の流路、第二又は中央の流路、及び第三又は右側の流路を画定する入口チャンバを含むフルイディック付きPCVバルブ流れ制御器が提供される。相互作用チャンバは、放射状相互作用壁及び放射状相互作用壁から対向する接線相互作用壁を有する。渦チャンバは、連結チューブに連結するように構成された出口内腔を有する。ステアリングチャンバは、第二の、又は右側の平面横壁に対向する第一の、又は左側の曲面横壁を有し、ステアリングチャンバは、中央流路及び相互作用チャンバと流体連通している。バイパスチャンネルは、第一の流路及び渦チャンバと流体連通しており、制御器は入口チャンバの真空圧力に基づいて低流量モードと高流量モードとの間で自動的に切り替える。
高流量モードにおいて、流体又はガスは入口に入り、入口チャンバを通過して相互作用チャンバ及びバイパスチャンネルに向かってもよく、さらに渦チャンバに向かい、流体又はガスは主流、第二の流れ、及び第三の流れを生む。主流は渦チャンバに入り、渦チャンバ内で第一の方向に流れる。第二の流れはステアリングチャンバを通過して相互作用チャンバに入り、相互作用チャンバ内を第一の方向に対向する第二の方向に主流に隣接して流れる。第三の流れはステアリングチャンバとバイパスチャンネルを通過して、渦チャンバに入り、渦チャンバ内を第一の方向に対向する第二の方向に主流に隣接して流れる。
低流量モードにおいて、流体又はガスは入口に入り、入口チャンバを通過して相互作用チャンバとバイパスチャンネルに向かい、さらに渦チャンバに向かい、流体又はガスは主流、及び第二の流れを生む。主流はパワーノズルを通過し、相互作用チャンバ内の接線相互作用壁に沿って流れる。主流は渦チャンバに入り、第二の方向に回る。第二の流れは相互作用チャンバに入り、相互作用チャンバ内を第一の方向に主流に隣接して流れる。主流は渦チャンバの外壁に沿って流れ、渦チャンバに入る。
別の実施形態において、エンジンのクランク室の内部容量に連結するよう構成された入口、及びPCV連結/真空チューブに連結するよう構成された出口を備えたPCVバルブアセンブリを提供する方法ステップを含む、システム内において改良されたPCV性能を提供する方法が提供される。PCVバルブアセンブリ、入口チャンバ、第一のポート、パワーノズル、第二のポート、ステアリングチャンバ、バイパスチャンネル、相互作用チャンバ、及び渦チャンバが提供される。流体又はガスの流れを入口に導き、PCVバルブアセンブリを通って出口まで通過させる。入口における真空圧力のレベルを変化させる。流体又はガスの流れの特性を高流量モードと低流量モードとの間で切り替える。
本開示のしくみは下記の図とともに詳細な説明を参照すればよく理解できるであろう。添付の図面は明細書の一部を形成し、図中の全ての記載は本開示の一部として扱われるべきである。同様に、これらの図中の部品の相対的な位置、ならびにそれらの機能、形状、寸法、見栄えも、あたかも詳細に記述されているかのように本願開示の情報の一端を示し得る。
図1Aは、先行技術に係るPCVシステムの模式的正面図である。
図1Bは、加速状態にある先行技術のPCVシステムの模式的断面図であり、エンジンはクランク室の燃焼ガスをPCVバルブを介して吸気マニフォルドに戻す。
図1Cは、アイドリング状態にある先行技術のPCVシステムの模式的断面図であり、エンジンはクランク室の燃焼ガスをPCVバルブを介して吸気マニフォルドに戻す。
図1Dは、バックファイア状態にある先行技術のPCVシステムの模式的断面図であり、エンジンはクランク室の燃焼ガスをPCVバルブを介して吸気マニフォルドに戻す。
図2は、本開示に係るPCVバルブアセンブリの一実施形態の斜視図である。
図3Aは、本開示に係るPCVバルブアセンブリの一実施形態の平面図である。
図3Bは、本開示に係るPCVバルブアセンブリの放射状モードの一実施形態の平面図である。
図3Cは、本開示に係るPCVバルブアセンブリの接線モードの一実施形態の平面図である。
図4は、図2のPCVバルブアセンブリ対可動部品を含む先行技術の従来型PCVバルブの比較結果を示すグラフである。
図5は、本開示に係るPCVバルブアセンブリの一実施形態の前方斜視図である。
図6は、本開示に係る図5のPCVバルブアセンブリの後方斜視図である。
図7は、本開示に係る図5のPCVバルブアセンブリの側面図である。
図8は、本開示に係る図6のPCVバルブアセンブリのA−A線による断面図である。
図9は、本開示に係る図5のPCVバルブアセンブリの後方図である。
図10は、本開示に係る図5のPCVバルブアセンブリの正面図である。
図11は、本開示に係る図5のPCVバルブアセンブリの第一の端面図である。
図12は、本開示に係る図5のPCVバルブアセンブリの第二の端面図である。
図13は、本開示に係るPCVバルブアセンブリの別の実施形態の前方斜視図である。
図14は、本開示に係る図13のPCVバルブアセンブリの後方斜視図である。
図15は、本開示に係る図13のPCVバルブアセンブリの側面図である。
図16は、本開示に係る図14のPCVバルブアセンブリのB−B線による断面図である。
図17は、本開示に係る図13のPCVバルブアセンブリの第一の端面図である。
図18は、本開示に係る図13のPCVバルブアセンブリの第二の端面図である。
本願発明の例示的実施形態がここで詳細に説明され、その例が添付の図面に示される。他の実施形態が利用可能であり、本願開示の各スコープから逸脱することなく構造的及び機能的な変更が可能であることは明らかである。さらに、本願開示のスコープから逸脱することなく様々な実施形態の特徴の組み合わせ又は変更が可能である。したがって、下記の説明は例示のみの目的で示されており、本願開示の構想及びスコープから逸脱することなく可能である例示の実施形態からの様々な代替案及び変更案を制限するものではない。
ここで使用されるにあたり、「例」及び「例示」の単語は例又は図示を意味する。「例」及び「例示」の単語は、態様又は実施形態が重要や最善であることを意味しない。「又は」の単語は文脈から否定されない限り排他的ではなく包括的な意味である。例えば、「AがB又はCを採用する」という表現は全ての組み合わせを含む(例えば、AがBを採用する、AがCを採用する、又は、AがBとCとの両方を採用する)。付け加えると、不定冠詞は、文脈から否定されない限り概して「1つ又はそれ以上」の意味を意図する。
類似した部品符号が図面にわたって使用される。したがって、全ての図でアセンブリの部品が同じであったとしても特定の図においては選択された部品のみが示される。同様に発明の特定の態様がこれらの図で示されるが、下記に説明されるとおり他の態様及び配置が可能である。
図2−9も参照して、制御ポートを含むように画定されたフルイディック形状110を含み、高い信頼性で正確に真空入力の増加につれて低下する流量出力を生むPCVバルブアセンブリ又は流れ制御器100が提供される。歴史的に、このタイプの出力曲線は条件に応答する可動部品(例えば、図1B−1Dに示される分配軸−ばねアセンブリ)を使ってのみ達成可能であった。本願発明の構造及び方法によれば、摩耗や故障し得る可動部品無しで素晴らしいPCV性能が提供される。
ここで図2を参照して、PCVバルブアセンブリ100は入口120及び出口130を含む。入口120は、説明されるように自動的なモード切替を可能にするようチューニングされた特定のパターンで表面に形成される輪郭を画定し得るPCVバルブアセンブリ100の本体を通して出口130と連通してもよい。輪郭の形状は様々なガス又は流体が中を流れることができるフルイディックのパターンでもよい。
構造は、接線チャンネル124と呼ばれる第一又は左側の流路又は通路、パワーノズル126と呼ばれる第二又は中央の流路又は通路、及び放射状チャンネル128と呼ばれる第三又は右側の流路又は通路を画定する入口チャンバ122を含む。入口チャンバ122は、入口120に隣接する大きい幅、及びパワーノズル126に向かって延びるときの狭い幅を含んでもよい。入口チャンバ122は、逆さワイングラスの形状を有してもよく、接線チャンネル124及び放射状チャンネル128は入口チャンバ122の丸く膨らんだ部分から延びる。パワーノズル126は相互作用チャンバ160と連通してもよい。
接線チャンネル124は入口チャンバ122からステアリングチャンバ140に延びてもよい。ステアリングチャンバ140は入口チャンバ122から第一の又は接線ポート142、及びバイパスチャンネル150に分岐する。ステアリングチャンバは概して腎臓形状を有し、入口チャンバ及び渦チャンバ180と流体連通してもよい。
放射状チャンネル128は第二の又は放射状ポート144へ延びてもよい。接線ポート142及び放射状ポート144は延びて、パワーノズル126から下流のフルイディック形状内の位置で主流路内に復帰してもよい。この交差点はセットバック領域152と呼ばれてもよく、パワーノズル126に隣接する相互作用チャンバ160の部分はパワーノズル126の幅より大きい幅を含む。接線ポート142及び放射状ポート144はパワーノズル126の反対側にあってもよく、第一の流れ軸170の対向する側で互いに並ぶ。第一の流れ軸170はパワーノズル126を通って入口チャンバ122に沿って相互作用チャンバ160内へ長手方向に延びてもよい。接線チャンネル124及び接線ポート142は放射状チャンネル128及び放射状ポート144に対し、概して非対称な形状を含んでもよい。
相互作用チャンバ160は接線相互作用壁162及び放射状相互作用壁164によって画定されてもよい。接線相互作用壁162は接線ポート142から延び、曲がったパターンを含んでもよく、接線相互作用壁162はセットバック領域152及び第一の流れ軸170に対して拡張する角度のある部分(angular portion)で延び、その後第一の流れ軸170に向かって曲がった遷移域で合流する。放射状相互作用壁164は、第一の流れ軸170の接線相互作用壁162から対向する側に沿って延びてもよい。放射状相互作用壁164は放射状ポート144から延び、放射状ポート144に隣接する短い直線部分を含んでもよく、図3Aに示されるように第一の流れ軸170から離れて延び、概して第二の流れ軸172と並ぶ拡張する角度のある部分に遷移してもよい。接線相互作用壁162は、放射状相互作用壁164に対し、概して非対称な形状を含んでもよい。この非対称形状はセットバック領域152を画定する壁に位置してもよく、セットバック領域152から下流の壁に沿って延びてもよい。
バイパスチャンネル150は、ステアリングチャンバ140から延び、渦チャンバ180に隣接して相互作用チャンバ160と交差してもよい。バイパスチャンネル150は、ステアリングチャンバから相互作用チャンバ160へ延びるにしたがって狭くなってゆく特定の構成を含んでもよい。
渦チャンバ180は概して円形構成を有してもよく、出口130と連通する。出口130は渦チャンバ180の中央部に沿って位置してもよく、第二の流れ軸172に沿って位置してもよい。渦チャンバ180は、相互作用チャンバ160の放射状相互作用壁164の端部からバイパスチャンネル壁154の端部まで延びる外壁182によって画定されてもよい。出口130はPCV連結チューブ(図示なし)と連結するように構成されてもよい。
出口130は、下記に説明するように動作中に様々なモードから自動的に切り替え可能なようにPCVバルブアセンブリのフルイディック形状が特定の状態でチューニング可能であるように、第二の流れ軸172が第一の流れ軸から角度をもって延び得るように入口120からオフセットしてもよい。説明される構成は、エンジンの動作中に決定される2つの動作モードを可能にし、それらは(a)高流量・放射状モード(図3B)、及び(b)低流量・接線モード(図3C)である。
低い真空度において、PCVバルブアセンブリ100は放射状モードで高流量(流れ抵抗が低いため)を生むように動作するようにチューニングされてもよい。このモードでは、流体又はガスは入口120から入り、入口チャンバ122を通って接線チャンネル124、パワーノズル126、及び放射状チャンネル128の方へ流れる。流体・ガスの流れは圧力とフルイディックパターンの形状の相互作用によって特定の動作をし得て、主流200、第二の流れ210、及び第三の流れ220が生成されてもよい。主流200、第二の流れ210、及び第三の流れ220は図3Bに流体又はガスの流路線によって示される。主流200は、概してパワーノズル126を通過し、相互作用チャンバ160内の放射状相互作用壁164に沿う方向に流れる。主流200は、相互作用チャンバ160を通って渦チャンバ180内に入るとき、概して第二の流れ軸172(図2)に沿って流れてもよい。主流200は渦チャンバ180内に延び、外壁182の対向する側に向かって流れ、図3Bに示されるように時計回り方向に回ってもよい。第二の流れ210は、ステアリングチャンバ140を通過し、パワーノズル126に隣接する接線ポート142を通って相互作用チャンバ160に入ることにより発達し得る。第二の流れ210は、相互作用チャンバ160の中を主流200の隣で概して反時計回りの構成で流れてもよい。第三の流れ220は、ステアリングチャンバ140及びバイパスチャンネル150を通過して渦チャンバ180内に入ることにより発達し得る。第三の流れ220は、主流200の隣で渦チャンバ180を通過し反時計回り方向に流れてもよい。
さらに、PCVバルブアセンブリ100が放射状モードにある間、放射状モードにおける動作中、第二の流れ210は、接線チャンネル124及び接線ポート142を通って相互作用チャンバ160の左側に向かう流体又はガスの規定された最低流量の流れを含んでもよい。この場合、放射状チャンネル128及び放射状ポート144からの流体又はガスの流れは、接線チャンネル124及び接線ポート142からの流れよりも少ないはずである。さらに、パワーノズル126を通る流体又はガスの流れもまたベンチュリ効果を発生させる規定の値であってもよく、放射状ポート144を通る流れよりも接線ポート142を通って相互作用チャンバ160に導かれる流体又はガスの流れの量が増加する。流体又はガスの流れがバイパスチャンネル150を通ることや、接線ポート142を通って相互作用チャンバ160に入ることができて、フルイディック回路が放射状モードに留まるようにフルイディック形状をチューニングすることが望ましいかもしれない。また、接線ポート142を通るよりも放射状チャンネル128及び放射状ポート144を通る流体又はガスの流れが大きい場合、第二の流れ210を形成させる流れが相互作用チャンバ160内の接線相互作用壁162に沿って流れず、この第二の流れ210が主流200を放射状相互作用壁164に対して保持又は位置させるものであるから、フルイディック回路は接線モードに切り替わる可能性が高い。
真空度が高くなると(例えば、水銀柱約6インチまで)、PCVバルブアセンブリは、自動的に接線モードに切り替わり得て、流量が下がる。このモードでは、流体・ガスの流れは圧力とフルイディックパターンの形状の相互作用によって特定の動作をし得て、主流200’、及び第二の流れ210’が生成されてもよい。主流200’、及び第二の流れ210’は図3Cに流体又はガスの流路線によって示される。主流200’は、概してパワーノズル126を通って横切り、相互作用チャンバ160内の接線相互作用壁162に沿って流れる。主流200’は、相互作用チャンバ160を通って渦チャンバ180内に入り、外壁182に沿って流れ、渦又はボルテックスとなった後出口130から出てもよい。主流200はまた、バイパスチャンネル150を横切り、渦チャンバ180内に入るとき、主流200’に巻き込まれる流体又はガスの流れを含んでもよい。主流200’は、図3Cに示されるように渦チャンバ180内で概して反時計回り方向に流れる。第二の流れ210’は、入口チャンバ122及び放射状チャンネル128を横切り、放射状ポート144とパワーノズル126を通って相互作用チャンバ160に入ることにより発達し得る。第二の流れ210’は、相互作用チャンバ160の中を主流200’の隣で概して時計回りの構成で、概して放射状相互作用壁164に沿って流れてもよい。
1つのモードから別のモードに切り替わる必要性は、放射状ポート144を通る流れに対して変化し得る接線ポート142を通る流れを制御するバイパスチャンネル150を介して可能とされる、又は感知される。放射状ポート144を通る流れは比較的変化が少なく、接線ポート142を通る流れは放射状ポート144を通る流れに対して変化し得て、これが説明されたモードの切り替えにつながる。
始動時、放射状チャンネル128内の流体又はガスの流れは、接線チャンネル124内の流体又はガスの流れよりも低いはずであり、これによりアセンブリが動作中に放射状モード及び接線のモードの間で自動的に切り替え可能となる。動作中、バイパスチャンネル150を通る流体又はガスの流れは相互作用チャンバ160内の流体又はガスの流れよりも概して低いはずであり、これによりアセンブリが動作中に放射状モード及び接線モードの間で自動的に切り替え可能となる。
PCVバルブアセンブリ100は、エンジンのPCVシステムに組み入れられたとき優れたレベルの性能を提供し得る(例えば、先行技術のPCVバルブ6と交換し、図1Aのシステムと比較して改良されたPCVシステムを提供する)。PCVバルブアセンブリは、第一の実質的に平面な基板面に画定されたフルイディック形状を利用し、フルイディック形状はクランク室のガス吸気内腔と流体連通する入口チャンバを画定する。入口チャンバは、PCV連結ライン(例えば符号7)と連結するように構成された出口内腔と流体連通する。
デバイスは、低い真空レベルでは放射状モードで動作し、より高い真空レベルで自動的に接線モードに切り替わり得る。モード切替えの閾値は各エンジン又は使用目的に応じてチューニング可能でもよい。同様に、アセンブリはより高い真空レベルでは接線モードで動作し、より低い真空レベルで自動的に放射状モードに切り替わり得る。一実施形態において、接線モードの流量は放射状モードの流量の約50%であってもよい(例えば図4にプロットされた性能を参照)。このグラフは、PCVバルブアセンブリが、可動部品や詰まりやすい狭い流路が無いにもかかわらず、真空度が高くなると低下する流量曲線を有することを示す。グラフは約30キロパスカル(kPA)まで放射状又は高流量モードを示し、約30kPAより上では接線モード又は低流量モードを示す。この実施形態において、放射状モードから接線モードへの切り替わりは約30kPAと40kPAとの間で起こる。加えて、放射状モードは約25毎分スタンダードリットル(slpm)から約45slpmの間の流量を示し、接線モードは約20slpmから約30slpmの間の流量を示す。その結果、吸気マニフォルドで測定した真空レベルが高くなると流量は低下し、この性能が付勢部品や分配軸などの可動部品を使うことなく達成される。
図5から12は、中に形成されるPCVバルブアセンブリのフルイディック形状を含む本体を様々な方向から示すために提供される。キャップ又は面(図示なし)がPCVバルブアセンブリの本体に取り付けられ、本体にフルイディック形状を備えたフルイディック流路が作られ、システム(すなわち内燃エンジンシステムなど)内の連結用の入口及び出口が画定されることは明らかである。フルイディック形状110の外に位置する穴はキャップ又は別の面(図示なし)をPCVバルブアセンブリに取り付けるために使用してもよい。図8は図6のA−A線による断面図を示し、本体の後ろ側を通る方向で出口から流出できることを示す。また、これにより入口120に取り付けられた入口内腔と出口130に取り付けられた出口内腔との間に概してオフセットされ平行な連結が可能となる。
図13から18は、PCVバルブアセンブリ300の別の実施形態を様々な方向から示すために提供される。この実施形態において、本体は中に形成されたフルイディック形状を含む。加えて、出口130’は渦チャンバ180から延び、図16に示されるように本体の端部から出る。図16は、図14のB−B線による断面図を示し、本体の端部を通る方向で出口から流出できることを示す。また、これにより入口120に取り付けられた入口内腔と出口130’に取り付けられた出口内腔との間に概してオフセットされ平行な連結が可能となる。しかし、PCVバルブアセンブリ100、300の構成の様々な他の構成も可能であり、本開示は限定的ではない。
一実施形態において、PCVバルブアセンブリ100、300本体の長さは約65ミリメートルであり、21kPA(真空)において約42lpmの流体又はガスの最大流量が可能である。一実施形態において、出口130、130’は約1.5ミリメートルの直径を有してもよい。
本願開示の実施形態は添付の図面で示され、上記の詳細な説明により説明されているが、本開示は開示された実施形態のみに限定されるものではなく、ここで説明される本開示は下記の請求項のスコープから逸脱することなく無数の置き換え、修正、交換が可能であることは明らかである。下記の請求項は、請求項又はそれに同等なもののスコープ内であり得る全ての修正及び変更を含むことを意図している。
したがって、本明細書は、添付の請求項の構想及びスコープ内のそのような変更、修正、及び変化全てを含むことを意図している。さらに、詳細な説明又は請求項で使用される範囲において、「含む」という用語は包括的であることを意図している。