JP2020510046A - LRRK2阻害剤としての新規のイミダゾ[4,5−c]キノリン誘導体 - Google Patents

LRRK2阻害剤としての新規のイミダゾ[4,5−c]キノリン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、新規の式Iのイミダゾ[4,5−c]キノリン誘導体、およびその医薬的に許容される塩を提供する(式中R、RおよびRは明細書中で定義された通りである)。
Figure 2020510046

本発明はまた、式Iの化合物を含む医薬組成物、およびLRRK2に関連する疾患、例えばパーキンソン病もしくはアルツハイマー病などの神経変性疾患、がん、クローン病またはハンセン病の処置における化合物の使用にも向けられる。

Description

本発明は、ロイシンリッチリピートキナーゼ2(LRRK2)の小分子阻害剤に関する。本発明はまた、小分子LRRK2阻害剤の投与によって、ヒトなどの哺乳動物においてLRRK2を阻害する方法にも関する。また本発明は、ヒトなどの哺乳動物におけるパーキンソン病(PD)および他の神経変性および/または神経障害の、LRRK2阻害剤を用いた処置にも関する。より特定には、本発明は、神経変性および/または神経障害、例えばPD、アルツハイマー病(AD)および他のLRRK2関連障害の処置に有用な新規のイミダゾ[4,5−c]キノリン化合物に関する。
LRRK2は、複雑なマルチドメイン構造を有するROCOタンパク質ファミリーの286kDaのタンパク質である。LRRK2に関して確立されたタンパク質モチーフとしては、アルマジロ様(ARM)ドメイン、アンキリン様(ANK)ドメイン、ロイシンリッチリピート(LRR)ドメイン、複合体(ROC)ドメインのRas(レニン−アンジオテンシン系)、ROC(COR)ドメインのC末端、キナーゼドメイン、およびC末端WD40ドメインが挙げられる。ROCドメインは、グアノシン三リン酸(GTP)に結合し、CORドメインは、ROCドメインのGTPアーゼ活性の調節因子である可能性がある。キナーゼドメインは、MAPキナーゼキナーゼキナーゼ(MAPKKK)に構造的な相同性を有し、インビトロで多数の細胞タンパク質をリン酸化することが示されているが、内因性基質はまだ決定されていない。LRRK2は、脳の様々な領域に加えて、心臓、肺、脾臓、および腎臓などの多数の末梢組織で見出されている。
LRRK2は、推定のタンパク質間相互作用、グアノシントリホスファターゼ(GTPアーゼ)活性、およびキナーゼ活性にそれぞれ関連するそのマルチドメインコンストラクトの結果として、複数の細胞プロセスで複雑な役割を果たす可能性がある。例えば、LRRK2は、免疫系においてNFAT阻害と関連し、さらに、小胞のトラフィッキング、シナプス前部のホメオスタシス、哺乳類ラパマイシン標的(mTOR)シグナル伝達、乳頭状腎および甲状腺癌における受容体チロシンキナーゼMETを介したシグナル伝達、細胞骨格の動態、マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)経路、腫瘍壊死因子−α(TNF−α)経路、Wnt経路および自食作用との関係が示されている。近年のゲノムワイド関連(GWA)遺伝学的研究は、PD、炎症性腸疾患(クローン病)、がんおよびハンセン病などの様々なヒト疾患の病因におけるLRRK2の関連を示唆している(Lewis, P.A.およびManzoni, C. Science Signaling 2012、5(207)、pe2)。
パーキンソン病(PD)は、ドーパミンを生産するニューロンの進行性消失に起因する比較的一般的な加齢性神経変性障害であり、80歳を超える人口の4%もの人々に影響を及ぼしている。PDは、静止時振戦、硬直、無動症および姿勢の不安定などの運動症状と、認知、睡眠および嗅覚の障害などの非運動症状の両方を特徴とする。GWA研究により、LRRK2はPDとの関連が示されており、LRRK2にお点突然変異を有する多くの患者は、特発性PDの患者と区別できない症状を呈する。20種を超えるLRRK2突然変異は、常染色体優性パーキンソン症候群と関連しており、R1441C、R1441G、R1441H、Y1699C、G2019S、I2020TおよびN1437Hミスセンス変異は、病原性であるとみなされる。LRRK2のR1441G突然変異は、トランスジェニックマウスからの小グリア細胞において炎症促進性サイトカインの放出を増加させること(TNF−α、IL−1β、IL−12のレベルが高く、IL−10のレベルが低い)が示されており、したがって、ニューロンに対する直接の毒性を生じる可能性がある(Gillardon, F.ら、Neuroscience 2012、208、41〜48)。神経炎症のマウスモデルにおいて、小グリア細胞におけるLRRK2の誘導が観察され、小分子LRRK2阻害剤(LRRK2−IN−1またはスニチニブ)またはLRRK2ノックアウトによるLRRK2キナーゼ活性の阻害は、TNF−α分泌および一酸化窒素合成酵素(iNOS)誘導の減衰をもたらした(Moehle, M.ら、J. Neurosci. 2012、32(5)、1602〜1611)。LRRK2突然変異のなかでも最も一般的なものであるG2019Sは、LRRK2突然変異を有するPD患者の85%より多くに存在する。この突然変異は、LRRK2キナーゼドメイン中に存在し、LRRK2キナーゼ活性の強化をもたらす。ヒト脳において、LRRK2発現は、PDの影響を受けている脳の同じ領域で最も高く、LRRK2は、PDの特徴であるレヴィ小体に見出される。近年の研究では、LRRK2に関する有力で選択的な脳浸透性キナーゼ阻害剤がPDの治療的処置であり得ることが示されている。
認知症は、多種多様の示差的な病理学的過程に起因する。認知症を引き起こす最も一般的な病理学的過程は、AD、脳アミロイド血管症(CM)およびプリオン媒介疾患である(例えば、Haanら、Clin. Neurol. Neurosurg. 1990、92(4):305-310;Glennerら、J. Neurol. Sci. 1989、94:1〜28を参照)。ADは、記憶障害および認知機能障害を特徴とする進行性の神経変性障害である。ADは、85歳を過ぎた全ての人口のほぼ半分に影響を与えており、これは、米国人口のなかでも最も迅速に増加している部分である。そのため米国のAD患者数は、2050年までに約400万人から約1400万人に増加すると予想される。LRRK2突然変異は、AD様の病理学に関連しており、これは、ADとPDの両方における神経変性経路間に部分的なオーバーラップが存在する可能性があるを示唆している(Zimprach, A.ら、Neuron 2004、44、601〜607)。加えて、LRRK2のR1628Pバリアント(CORドメイン)は、特定の集団におけるADの発生率の増加に関連しており、おそらくこれは、アポトーシスおよび細胞死の増加に起因する(Zhao, Y.ら;Neurobiology of Aging 2011、32、1990〜1993)。
LRRK2のG2019S突然変異を有するパーキンソン病患者において、腎臓がん、乳がん、肺がんおよび前立腺がんなどの特定の非皮膚がん、加えて急性骨髄性白血病(AML)の発生率の増加が報告されている(Saunders-Pullman, R.ら;Movement Disorders、2010、25(15)、2536〜2541)。G2019S突然変異はLRRK2キナーゼ活性の増加に関連することから、この活性の阻害は、例えば腎臓がん、乳がん、肺がん、前立腺がんなどのがん、および血液のがんの処置において有用な可能性がある。
炎症性腸疾患(IBD)またはクローン病(CD)は複雑な疾患であり、腸管中の微生物叢に対する不適切な免疫応答に起因すると考えられている。GWAの研究により、近年、LRRK2が、クローン病の主要な感受性遺伝子、特にWD40ドメインにおけるM2397T多型として同定された(Liu, Z.ら、Nat. Immunol. 2011、12、1063〜1070)。近年の研究では、LRRK2欠損マウスは、その野生型対応マウスより、デキストラン硫酸ナトリウムによって誘発された大腸炎の影響を受けやすいことが見出され、これは、LRRK2が、IBDの病因において役割を果たす可能性があることを示す(Liu, Z.およびLenardo, M.;Cell Research 2012、1〜3)。
LRRK2阻害活性を有する非選択的および選択的な小分子化合物の両方、例えば、スタウロスポリン、スニチニブ、LRRK2−IN−1、CZC−25146、TAE684、ならびにWO2011/141756、WO2012/028629およびWO2012/058193に記載のものがこれまでに記載されている。LRRK2の有力で選択的な阻害剤であり、好都合な薬物動態プロファイルと血液脳関門を通過する能力を有する化合物を提供することが望ましい。したがって、本発明は、LRRK2阻害活性を有する新規のイミダゾ[4,5−c]キノリン化合物、およびLRRK2に関連する疾患、例えばPDなどの神経変性疾患の処置におけるこれらの化合物の使用を対象とする。
本発明は、式I
Figure 2020510046
(式中、
は、メチル、エチル、シクロブチル、シクロペンチル、
Figure 2020510046
Figure 2020510046
からなる群から選択され、
は、2,2−ジフルオロプロピル、
Figure 2020510046
からなる群から選択され、
は、フルオロ、クロロ、シアノ、ジフルオロメチルおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される)
の化合物またはその医薬的に許容される塩を対象とする。
本発明はまた、医薬的に許容される担体、および治療有効量で存在する式Iの化合物またはその医薬的に許容される塩を含む医薬組成物にも向けられる。
本発明はまた、対象に、治療有効量の式Iの化合物またはその医薬的に許容される塩を含む組成物を投与することを含む、哺乳動物、好ましくはヒトにおける、パーキンソン病(これには、片頭痛;てんかん;アルツハイマー病;脳損傷;卒中;脳血管障害(例えば、脳動脈硬化症、脳のアミロイド血管症、遺伝性の脳内出血、および脳低酸素虚血などであり得る他の神経疾患も含まれる);認知障害(例えば、健忘症、老人性認知症、HIV関連認知症、アルツハイマー病、ハンチントン病、レヴィ小体認知症、脳血管性認知症、薬物関連の認知症、遅発性ジスキネジア、ミオクローヌス、ジストニア、譫妄、ピック病、クロイツフェルト−ヤコブ病、HIV疾患、ジルドラトゥーレット症候群、てんかん、筋痙縮および振戦などの筋痙直または衰弱に関連する障害、ならびに軽度認知機能障害など);精神薄弱(例えば、痙直、ダウン症候群および脆弱X症候群など);睡眠障害(例えば、過眠症、概日リズム睡眠障害、不眠、睡眠時異常行動、および断眠など)、ならびに不安(例えば、急性ストレス障害、全般性不安障害、社会不安障害、パニック障害、心的外傷後ストレス障害、広場恐怖症、および強迫性障害など);虚偽性障害(例えば、急性幻覚性躁病など);衝動調節障害(例えば、強迫性賭博および間欠性爆発性障害など);気分障害(例えば、双極I型障害、双極II型障害、躁病、混合感情状態、大うつ病、慢性うつ病、季節性うつ病、精神病性うつ病、季節性うつ病、月経前症候群(PMS)月経前不快気分障害(PDD)、および産後うつ病など);精神運動障害;精神病性障害(例えば、統合失調症、統合失調性感情障害、統合失調症様、および妄想性障害など);薬物依存性(例えば、麻酔薬依存性、アルコール中毒、アンフェタミン依存性、コカイン嗜癖、ニコチン依存性、および薬物離脱症候群など);摂食障害(例えば、食欲低下、過食症、無茶食い障害、多食症、肥満症、強迫性摂食障害および氷摂取症など);性機能障害障害;失禁症;神経傷害による障害(例えば、目の傷害、目の網膜症または黄斑変性症、耳鳴り、聴覚の障害および損失、ならびに脳水腫など)ならびに小児の精神障害(例えば、注意欠陥障害、注意欠陥多動性障害、行動障害、および自閉症など)などの精神障害から選択される障害または状態の処置のための方法にも向けられる。
前述の一般的な説明とそれに続く詳細な説明はいずれも、単に例示的で説明的なものであり、特許請求される発明を限定しないことを理解されたい。
本発明は、以下の本発明の例示的な実施態様の詳細な説明とそこに含まれる実施例を参照することによって、より容易に理解することができる。
本発明は、それを作製する具体的な合成方法に限定されず、当然ながら様々であってもよいことを理解されたい。また、本明細書において使用される用語は、単に特定の実施態様を説明する目的のためであり、限定することを意図しないことも理解されたい。本明細書とそれに続く特許請求の範囲において、以下の意味を有すると定義される多数の用語が参照される。
本明細書で使用される場合、「1つの(a)」または「1つの(an)」は、1つまたはそれより多くを意味する場合がある。本明細書の特許請求の範囲で使用されるように、言葉「含む」と共に使用される場合、言葉「1つの(a)」または「1つの(an)」は、1つまたは1つより多くを意味する場合がある。「別の」は、本明細書で使用される場合、少なくとも第2の、またはより多くの、を意味する場合がある。
用語「約」は、その対象となる基準値の±10%の近似値を意味する相対的な用語を指し、一実施態様において±5%、別の実施態様において±2%を指す。本開示の分野に関して、より厳格な範囲を必要とするように値が具体的に述べられていない限り、このレベルの近似値は適切である。
用語「処置する(治療する、treating)」は、本明細書で使用される場合、別段の指定がない限り、このような用語が適用される障害または状態、またはこのような障害または状態の1つまたはそれより多くの症状を、回復させること、軽減すること、その進行を抑制すること、または予防することを意味する。用語「処置(治療、treatment)」は、本明細書で使用される場合、別段の指定がない限り、直前で「処置する」を定義した通り、治療する動作を指す。用語「処置する」はまた、対象のアジュバントおよびネオアジュバント療法も含む。
「治療有効量」は、(i)特定の疾患、状態、または障害を処置または予防する、(ii)特定の疾患、状態、または障害の1種またはそれより多くの症状を弱める、改善する、またはなくす、または(iii)本明細書に記載される特定の疾患、状態、または障害の1種またはそれより多くの症状の発病を予防するかまたは遅延させる本発明の化合物の量を意味する。「医薬的に許容される」は、物質または組成物が、製剤を構成する他の成分および/またはそれで処置される哺乳動物と化学的および/または毒物学的に適合性を有していなければならないことを意味する。
本明細書で使用される場合、表現「反応不活性溶媒」および「不活性溶媒」は、望ましい生成物の収量に有害作用を与えるようにして出発原料、試薬、中間体または生成物と相互作用しない溶媒またはその混合物を指す。
用語「神経学的」は、中枢神経系を指す。神経学的状態の処置は、中枢神経系(「CNS」)に影響を与える状態、疾患、不快などの処置を指す。このような疾患は、末梢神経だけでなく中枢神経系における組織にも影響を与える可能性がある。
置換基が、所定の群から「独立して選択される」と記載される場合、各置換基は、他の置換基とは独立して選択される。それゆえに各置換基は、同一であってもよいし、または他の置換基と異なっていてもよい。
用語「式I」、「式I」、「式(I)」または「式(I)」は、本明細書で使用される場合、「本発明の化合物」と称される場合もある。このような用語はまた、式Iの化合物の全ての形態、例えば、それらの水和物、溶媒和物、異性体、結晶質および非晶質形態、同形体、多型体、および代謝産物などを含むようにも定義される。例えば、本発明の化合物またはその医薬的に許容される塩は、非溶媒和型や溶媒和型で存在していてもよい。溶媒または水が強く結合している場合、複合体は、湿度とは関係なく明確な化学量論を有すると予想される。しかしながら、チャネル溶媒和物および吸湿性化合物の場合のように溶媒または水が弱く結合している場合、水/溶媒の含量は、湿度および乾燥条件に依存することになる。そのような場合、非化学量論が標準になる。
本発明の化合物は、クラスレートまたは他の複合体として存在していてもよい。クラスレート、薬物と宿主が化学量論量または非化学量論量で存在する薬物−宿主包接錯体などの複合体も、本発明の範囲内に含まれる。また、化学量論量または非化学量論量で存在し得る2種またはそれより多くの有機および/または無機要素を含有する本発明の化合物の複合体も含まれる。得られた複合体は、イオン化されていてもよいし、部分的にイオン化されていてもよいし、またはイオン化されていなくてもよい。このような複合体の総論に関して、HaleblianによるJ. Pharm. Sci.、64(8)、1269〜1288(1975年8月)を参照されたい。
本発明の化合物は、不斉炭素原子を有していてもよい。本発明の化合物の炭素−炭素結合は、本明細書において、実線(−)、実線のくさび
Figure 2020510046
または点線のくさび
Figure 2020510046
を使用して表示される場合がある。不斉炭素原子への結合を表示するのに実線を使用する場合は、その炭素原子におけるあらゆる可能な立体異性体(例えば、特定の鏡像異性体、ラセミ混合物など)が含まれることを示すことを意味する。不斉炭素原子への結合を表示するのに実線または点線のくさびのいずれかを使用する場合は、示された立体異性体のみが含まれることを意味することを示すことを意味する。式(I)の化合物が1種より多くの不斉炭素原子を含有し得る場合が起こり得る。そのような化合物において、不斉炭素原子への結合を表示するのに実線を使用する場合は、あらゆる可能な立体異性体が含まれることを意味することを示すことを意味する。例えば、別段の指定がない限り、式(I)の化合物が、鏡像異性体およびジアステレオマーとして、またはラセミ化合物およびそれらの混合物として存在する可能性があることが意図される。式(I)の化合物中の1つまたはそれより多くの不斉炭素原子への結合を表示するのに実線を使用する場合、および同じ化合物中の他の不斉炭素原子への結合を表示するのに実線または点線のくさびを使用する場合は、ジアステレオマーの混合物が存在することを示すことを意味する。
式Iの立体異性体としては、本発明の化合物の、シスおよびトランス異性体、光学異性体、例えばRおよびS鏡像異性体、ジアステレオマー、幾何異性体、回転異性体、配座異性体、および互変異性体例えば1種より多くのタイプの異性を示す化合物など;ならびにそれらの混合物(例えばラセミ化合物およびジアステレオマー対)が挙げられる。さらに、対イオンが光学的に活性な酸付加または塩基付加塩、例えば、D−乳酸塩またはL−リシン、またはラセミ体、例えば、DL−酒石酸塩またはDL−アルギニンも挙げられる。
いずれのラセミ化合物が結晶化するときも、2つの異なるタイプの結晶が生じる可能性がある。第1のタイプは、上述したラセミ化合物(真のラセミ化合物)であり、この場合、両方の鏡像異性体を等モル量で含有する1つの均一な形態の結晶が生じる。第2のタイプは、ラセミ混合物または集合体であり、この場合、それぞれ単一の鏡像異性体を含む等モル量の2つの形態の結晶が生じる。
本発明のキラル化合物(およびそのキラル前駆体)は、0〜50%のイソプロパノール、典型的には2〜20%、および0〜5%のアルキルアミン、典型的には0.1%のジエチルアミン(DEA)またはイソプロピルアミンを含有する、炭化水素、典型的にはヘプタンまたはヘキサンからなる非対称な固定相および移動相を含む樹脂での、クロマトグラフィー、典型的には高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)または超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)を使用して、鏡像異性的に高濃度化された形態で得ることができる。溶離剤の濃縮により、高濃度化された混合物が得られる。
ジアステレオマー混合物は、その物理化学的な差に基づき、当業者周知の方法によって、例えばクロマトグラフィーおよび/または分別結晶法によって、その個々のジアステレオ異性体に分離することができる。鏡像異性体は、適切な光学的に活性な化合物(例えば、キラル助剤、例えばキラルアルコールまたはモッシャーの酸塩化物)と反応させ、ジアステレオ異性体を分離し、個々のジアステレオ異性体を対応する純粋な鏡像異性体に変換すること(例えば加水分解すること)によって、鏡像異性体の混合物をジアステレオマー混合物に変換することによって分離することができる。鏡像異性体はまた、キラルHPLCカラムの使用によって分離することもできる。代替として、特定の立体異性体は、光学的に活性な出発原料を使用することによって、光学的に活性な試薬、基質、触媒または溶媒を使用する不斉合成によって、または非対称な転移により1種の立体異性体を他の立体異性体に変換することによって、合成することができる。本発明は、本発明の化合物の互変異性の形態を含む。構造異性体が低いエネルギー障壁で相互に変換可能である場合、互変異性の異性(「互変異性」)が起こる可能性がある。これは、例えばイミノ、ケト、またはオキシム基を含有する本発明の化合物においてプロトン互変異性の形態をとる場合もあり、または芳香族部分を含有する化合物においていわゆる原子価互変異性の形態をとる場合もある。その結果、単一の化合物が、1種より多くのタイプの異性を示す可能性がある。固体および液体形態での互変異性体の様々な比率は、分子上の様々な置換基に加えて、化合物を単離するのに使用される特定の結晶化技術によって決まる。
本発明の化合物は、無機酸または有機酸から誘導された塩の形態で使用することができる。特定の化合物に応じて、化合物の塩は、様々な温度および湿度での医薬品安定性の強化、または望ましい水または油への溶解度などの塩の物理的特性の1つまたはそれより多くのために、有利な場合がある。一部の場合において、化合物の塩はまた、化合物の単離、精製、および/または分割の補助としても使用することができる。
塩は、患者に投与することが意図される場合(例えばインビトロの状況で使用されるのとは対照的に)、塩は、好ましくは、医薬的に許容される塩である。用語「医薬的に許容される塩」は、式Iの化合物を、アニオンが一般的にヒトが摂取するのに好適とみなされる酸、またはカチオンが一般的にヒトが摂取するのに好適とみなされる塩基と化合させることによって調製された塩を指す。医薬的に許容される塩は特に、親化合物に比べてより大きい水溶性を有することから、本発明の方法の生成物として有用である。薬で使用するために、本発明の化合物の塩は、非毒性の「医薬的に許容される塩」である。用語「医薬的に許容される塩」に含まれる塩は、一般的に遊離塩基を好適な有機または無機酸と反応させることによって調製される本発明の化合物の非毒性の塩を指す。
本発明の化合物の好適な医薬的に許容される酸付加塩としては、存在し得る場合、無機酸、例えば塩化水素酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、ホウ酸、フルオロホウ酸、リン酸、メタリン酸、硝酸、炭酸、スルホン酸、および硫酸、ならびに有機酸、例えば酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グリコール酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、コハク酸、トルエンスルホン酸、酒石酸、およびトリフルオロ酢酸から得られたものが挙げられる。一般的に、好適な有機酸としては、例えば、脂肪族、脂環式、芳香族、アリール脂肪族、複素環式、カルボン酸、およびスルホン酸のクラスの有機酸が挙げられる。
好適な有機酸の具体的な例としては、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、ジグルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、ステアリン酸、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン酸(パモ酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パントテン酸、トルエンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、スルファニル酸(sufanilate)、シクロヘキシルアミノスルホン酸、β−ヒドロキシ酪酸、ガラクタル酸、ガラクツロン酸、アジピン酸、アルギン酸、酪酸、樟脳酸、カンファースルホン酸、シクロペンタンプロピオン酸、ドデシル硫酸、グリコヘプタン酸、グリセロリン酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、ニコチン酸、2−ナフタレンスルホン酸(naphthalesulfonate)、シュウ酸、パモ酸(palmoate)、ペクチン酸、3−フェニルプロピオン酸、ピクリン酸、ピバル酸、チオシアン酸、およびウンデカン酸が挙げられる。
さらに、本発明の化合物が酸性部分を有する場合、その好適な医薬的に許容される塩としては、アルカリ金属塩、すなわち、ナトリウムまたはカリウム塩;アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウムまたはマグネシウム塩;および好適な有機リガンドと共に形成された塩、例えば、第四アンモニウム塩を挙げることができる。別の実施態様において、塩基性塩は、非毒性の塩を形成する塩基、例えば、アルミニウム、アルギニン、ベンザチン、コリン、ジエチルアミン、ジオラミン、グリシン、リシン、メグルミン、オラミン、トロメタミンおよび亜鉛塩などから形成される。
有機塩は、2級、3級または4級アミン塩、例えばトロメタミン、ジエチルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)、およびプロカインから作製してもよい。塩基性窒素を含有する基は、低級アルキル(C〜C)のハロゲン化物(例えば、メチル、エチル、プロピル、およびブチルの塩化物、臭化物、およびヨウ化物)、硫酸ジアルキル(すなわち、硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、硫酸ジブチル、および硫酸ジアミル)、長鎖ハロゲン化物(例えば、デシル、ラウリル、ミリスチル、およびステアリルの塩化物、臭化物、およびヨウ化物)、アリールアルキルハロゲン化物(例えば、臭化ベンジルおよび臭化フェネチル)、およびその他のものなどの物質で四級化されていてもよい。
一実施態様において、酸および塩基の半塩(hemisalt)、例えば、ヘミ硫酸塩およびヘミカルシウム塩が形成されてもよい。
本発明の化合物のいわゆる「プロドラッグも本発明の範囲内である。したがって、それ自身ほとんど薬理活性を有さない可能性がある本発明の化合物の特定の誘導体を、体内または体上に投与したときに、例えば加水開裂によって望ましい活性を有する本発明の化合物に変換することができる。このような誘導体は、「プロドラッグ」と称される。プロドラッグの使用に関するさらなる情報は、「Pro-drugs as Novel Delivery Systems」、第14巻、ACS Symposium Series(T. HiguchiおよびV. Stella)および「Bioreversible Carriers in Drug Design」、Pergamon Press、1987(E. B. Roche編、American Pharmaceutical Association)に見出すことができる。本発明に係るプロドラッグは、例えば、式(I)のいずれかの化合物中に存在する適切な官能基を、例えば、H. Bundgaard著の「Design of Prodrugs」(Elsevier、1985)に記載されるような「前駆部分」として当業者公知の特定の部分で置き換えることによって生産することができる。
本発明はまた、1個またはそれより多くの原子が、通常天然に見出される原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子で置き換えられていることを除いて式Iで列挙されたものと同一な、同位体標識された化合物も含む。本発明の化合物に取り込むことができる同位体の例としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素および塩素の同位体、例えばそれぞれ、H、H、13C、11C、14C、15N、18O、17O、32P、35S、18F、および36Clが挙げられる。上述の同位体および/または他の原子の他の同位体を含有する本発明の化合物、そのプロドラッグ、および前記化合物または前記プロドラッグの医薬的に許容される塩は、本発明の範囲内である。特定の同位体標識された本発明の化合物、例えばHおよび14Cなどの放射性同位体を取り込んだものは、薬物および/または基質の組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム化同位体、すなわちH同位体、および炭素−14同位体、すなわち14C同位体は、調製の容易さと検出能のために特に好ましい。さらに、より重い同位体、例えば重水素、すなわちHでの置換は、より大きい代謝的安定性の結果生じる特定の治療上の利点、例えばインビボにおける半減期の増加または投薬要件の低減を付与することができ、したがって、一部の環境で好ましい場合がある。本発明の同位体標識された式Iの化合物およびそのプロドラッグは、全般的に、以下のスキームおよび/または実施例ならびに調製で開示された手順を行うことによって、容易に入手可能な同位体標識された試薬を同位体標識されていない試薬で置換することにより調製することができる。
典型的には、本発明の化合物は、本明細書に記載される状態を処置するのに有効な量で投与される。本発明の化合物は、あらゆる好適な経路によって、このような経路に適合した医薬組成物の形態で、さらに、意図した処置に有効な用量で投与される。医学的状態の進行を処置するのに必要な化合物の治療有効用量は、医薬分野でよく知られている前臨床および臨床アプローチを使用して、当業者によって容易に確認される。
本発明に従って使用するための医薬組成物は、活性化合物を医薬的に使用できる製剤に加工することを容易にする賦形剤および助剤を含む1種またはそれより多くの医薬的に許容される担体を使用する従来の方式で製剤化することができる。適した製剤は、選ばれる投与経路によって決まる。医薬的に許容される賦形剤および担体は、一般的に当業者公知であり、したがって本発明に含まれる。このような賦形剤および担体は、例えば、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」Mack Pub. Co.、New Jersey(1991)に記載されている。本発明の製剤は、短時間作用型、即時放出、長時間作用型、および持続放出型に設計することができる。したがって医薬製剤はまた、制御放出または遅延放出用に製剤化することもできる。
医薬組成物は、本発明の化合物または組合せを、組成物の、一般的に、約1%から、約75%、80%、85%、90%の範囲、または95%(重量)もの範囲、通常、約1%、2%または3%から、約50%、60%または70%の範囲、より高い頻度で、約1%、2%または3%から、50%未満の範囲、例えば約25%、30%または35%の範囲の量で含む。
本発明の化合物は、経口投与されてもよい。経口投与は、化合物が消化管に入るような嚥下を含む場合もあり、または化合物が口から直接血流に入る頬側または舌下投与が採用される場合もある。
別の実施態様において、本発明の化合物はまた、血流、筋肉、または内臓に直接投与されてもよい。非経口投与のための好適な手段としては、静脈内、動脈内、腹膜内、髄腔内、心室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内および皮下が挙げられる。非経口投与に好適なデバイスとしては、有針(例えば、微細針など)のインジェクター、無針のインジェクターおよび点滴技術が挙げられる。
別の実施態様において、本発明の化合物はまた、皮膚または粘膜に局所で、すなわち皮膚を介して、または経皮で投与されてもよい。別の実施態様において、本発明の化合物は、鼻腔内に、または吸入によって投与されてもよい。別の実施態様において、本発明の化合物は、直腸または膣に投与されてもよい。別の実施態様において、本発明の化合物はまた、目または耳に直接投与されてもよい。
化合物および/または化合物を含有する組成物のための投薬レジメンは、患者のタイプ、年齢、体重、性別および医学的状態;状態の重症度;投与経路;および採用される特定の化合物の活性などの様々な要因に基づく。したがって投薬レジメンは、広く変更が可能である。体重1キログラム当たり約0.01mg/日〜約100mg/日の規模の投薬レベルが、上述した状態の処置において有用である。一実施態様において、本発明の化合物の1日当たりの総用量(単回または数回に分けた用量で投与される)は、典型的には約0.01〜約100mg/kgである。別の実施態様において、本発明の化合物の1日当たりの総用量は、約0.1〜約50mg/kgであり、別の実施態様において、約0.5〜約30mg/kg(すなわち、体重1kg当たりの本発明の化合物のmg)である。一実施態様において、投与は、0.01〜10mg/kg/日である。別の実施態様において、投与は、0.1〜1.0mg/kg/日である。投薬量単位の組成物は、合計で1日用量になるような量またはその約量を含有していてもよい。多くの例において、化合物の投与は、1日複数回(典型的には4回を超えない回数で)繰り返されると予想される。1日当たり複数回の用量は、典型的には、必要に応じて、1日当たりの総用量を増加させるのに使用することができる。
経口投与の場合、組成物は、約0.01mg〜約500mgの活性成分、または別の実施態様において、約1mg〜約100mgの活性成分を含有する錠剤の形態で提供することができる。静脈内の場合、用量は、一定速度の点滴の間、約0.1〜約10mg/kg/分の範囲であり得る。
本発明に係る好適な対象としては、哺乳類対象が挙げられる。本発明に係る哺乳動物としては、これらに限定されないが、イヌ、ネコ、ウシ、ヤギ、ウマ、ヒツジ、ブタ、げっ歯類、ウサギ、霊長類などが挙げられ、さらには子宮内の哺乳動物も含む。一実施態様において、好適な対象は、ヒトである。ヒト対象は、どちらの性別でもよいし、あらゆる発達段階であってもよい。
別の実施態様において、本発明は、本明細書で列挙された状態を処置するための医薬の調製のための1つまたはそれより多くの本発明の化合物の使用を含む。
上述した状態の処置のために、本発明の化合物は、化合物そのものとして投与することができる。代替として、医薬的に許容される塩は、親化合物に比べてより大きい水溶性を有することから、医療上の用途に好適である。
別の実施態様において、本発明は、医薬組成物を含む。このような医薬組成物は、医薬的に許容される担体と共に提供される本発明の化合物を含む。担体は、固体、液体、またはその両方であってもよく、0.05重量%〜95重量%の活性化合物を含有していてもよい単位用量組成物、例えば錠剤として、化合物と共に製剤化することができる。本発明の化合物は、標的化可能な薬物担体として好適なポリマーと組み合わせることもできる。他の薬理学的に活性な物質が存在していてもよい。
本発明の化合物は、あらゆる好適な経路によって、好ましくはこのような経路に適した医薬組成物の形態で、さらに、意図した処置に有効な用量で投与することができる。活性化合物および組成物は、例えば、経口、直腸、非経口、または局所投与されてもよい。
固体用量形態の経口投与は、例えば、それぞれ予め決定された量の少なくとも1種の本発明の化合物を含有する分離した単位の形態で、例えばハードまたはソフトカプセル剤、丸剤、カシェ剤、ロゼンジ、または錠剤の形態で提供されてもよい。このような固体投与形態において、本発明の化合物または組合せは、少なくとも1種の不活性な添加剤、希釈剤または担体と混合される。好適な賦形剤、希釈剤または担体としては、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムなどの材料、ならびに/または(a)1種またはそれより多くのフィラーまたは増量剤(例えば、微結晶性セルロース(Avicel(商標)としてFMC社から入手可能)デンプン、ラクトース、スクロース、マンニトール、ケイ酸、キシリトール、ソルビトール、デキストロース、リン酸水素カルシウム、デキストリン、アルファ−シクロデキストリン、ベータ−シクロデキストリン、ポリエチレングリコール、中鎖脂肪酸、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムなど);(b)1種またはそれより多くの結合剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ゼラチン、アラビアゴム、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、プルラン、アルファ化デンプン、寒天、トラガカント、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、アカシアなど);(c)1種またはそれより多くの潤滑剤(例えば、グリセロールなど);(d)1種またはそれより多くの崩壊剤(例えば、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモまたはタピオカデンプン、アルギン酸、特定の複合ケイ酸塩、炭酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム(Explotab(商標)としてエドワード・メンデル社(Edward Mendell Co.)から入手可能)、架橋ポリビニルピロリドン、クロスカルメロースナトリウムA型(Ac−di−sol(商標)として入手可能)、ポラクリリンカリウム(polyacrilin potassium)(イオン交換樹脂)など);(e)1種またはそれより多くの溶解遅延剤(例えば、パラフィンなど);(f)1種またはそれより多くの吸収促進剤(例えば、第四級アンモニウム化合物など);(g)1種またはそれより多くの湿潤剤(例えば、セチルアルコール、モノステアリン酸グリセロールなど);(h)1種またはそれより多くの吸着剤(例えば、カオリン、ベントナイトなど);ならびに/または(i)1種またはそれより多くの潤滑剤(例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸ポリオキシル、セタノール、タルク、硬化ヒマシ油、脂肪酸のスクロースエステル、ジメチルポリシロキサン、ミクロクリスタリンワックス、黄蝋、白蝋、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなど)が挙げられる。カプセル剤および錠剤の場合、剤形は緩衝剤を含んでいてもよい。
類似のタイプの固体組成物も、ラクトースまたは乳糖のような賦形剤、加えて高分子量ポリエチレングリコールなどを使用したソフトまたはハード充填ゼラチンカプセル剤中のフィラーとして使用することができる。
錠剤、糖衣錠、カプセル剤、および顆粒剤などの固体剤形は、コーティングおよびシェル、例えば腸溶コーティングや他の当業界において周知のものと共に調製することができる。固体剤形はまた、不透明化剤を含有していてもよいし、本発明の化合物および/または追加の医薬物質を遅延型で放出するような組成物の固体剤形であってもよい。使用可能な包埋組成物の例は、高分子物質およびワックスである。このような薬物はまた、場合により上述の賦形剤の1種またはそれより多くを含むマイクロカプセル化された形態であってもよい。
錠剤の場合、活性薬剤は、典型的には製剤の50%(重量%)未満を構成し、例えば約10重量%未満、例えば5重量%または2.5重量%を構成すると予想される。製剤の優勢な部分は、フィラー、希釈剤、崩壊剤、潤滑剤および任意選択で矯味矯臭薬剤を含む。これらの賦形剤の組成は当業界において周知である。フィラー/希釈剤は、以下の成分:微結晶性セルロース、マンニトール、ラクトース(全てのタイプ)、デンプン、およびリン酸二カルシウムの2種またはそれより多くの混合物を含むことが多いと予想される。フィラー/希釈剤の混合物は、典型的には製剤の98%未満、好ましくは95%未満、例えば93.5%を構成する。好ましい崩壊剤としては、Ac−di−sol(商標)、Explotab(商標)、デンプンおよびラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。崩壊剤は、存在する場合、通常は製剤の10%未満または5%未満、例えば約3%を構成すると予想される。好ましい潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウムである。潤滑剤は、存在する場合、通常は製剤の5%未満または3%未満、例えば約1%を構成すると予想される。
錠剤は、標準的な錠剤化プロセス、例えば、直接の圧縮または湿式、乾式もしくは溶融造粒法、融解凝結プロセスおよび押出しによって製造することができる。錠剤のコアは、単層または多層であってもよく、当業界において公知の適切なオーバーコートでコーティングされていてもよい。
別の実施態様において、経口投与は、液体投与形態でなされてもよい。経口投与用液体剤形としては、医薬的に許容される乳剤、溶剤、懸濁剤、シロップ剤、およびエリキシル剤が挙げられる。液体剤形は、本発明の化合物または組合せに加えて、当業界において一般的に使用される不活性希釈剤、例えば、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジメチル−ホルムアミド、油(例えば、綿実油、落花生油、トウモロコシ胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、ゴマ油など)、Miglyole(登録商標)(コンデア・ビスタ社(CONDEA Vista Co.)、ニュージャージー州クランフォードより入手可能)、グリセロール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタン脂肪酸エステル、またはこれらの物質の混合物などを含有していてもよい。
このような不活性希釈剤の他にも、組成物は、賦形剤、例えば湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、甘味剤、香味剤、ならびに芳香剤を含んでいてもよい。
本発明の化合物の経口用液剤の形態または組合せは、活性化合物を完全に溶解させている溶液を含む。溶媒の例としては、経口投与に好適な全ての医薬的にこれまでに使用されてきた溶媒、特に本発明の化合物が優れた溶解性を示す溶媒、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、食用油およびグリセリルおよびグリセリドベースの系が挙げられる。グリセリルおよびグリセリドベースの系としては、例えば、以下の商標の付いた製品(および対応する総称的な製品):Captex(商標)355EP(トリカプリル酸/カプリン酸グリセリル、アビテック(Abitec)、オハイオ州コロンバスより)、Crodamol(商標)GTC/C(中鎖トリグリセリド、クローダ(Croda)、英国コウィックホールより)またはLabrafac(商標)CC(中鎖トリグリセリド、ガットフォセ(Gattefosse)より)、Captex(商標)500P(グリセリルトリアセテート、すなわちトリアセチン、アビテックより)、Capmul(商標)MCM(中鎖モノおよびジグリセリド、アビテックより)、Migyol(商標)812(カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、コンデア、ニュージャージー州クランフォードより)、Migyol(商標)829(カプリル酸/カプリン酸/コハク酸トリグリセリド、コンデアより)、Migyol(商標)840(ジカプリル酸/ジカプリン酸プロピレングリコール、コンデアより)、Labrafil(商標)M1944CS(オレオイルマクロゴール−6グリセリド、ガットフォセより)、Peceol(商標)(モノオレイン酸グリセリル、ガットフォセより)およびMaisine(商標)35−1(モノオレイン酸グリセリル、ガットフォセより)が挙げられる。なかでも特に重要なものは、中鎖(約C〜C10)トリグリセリド油である。これらの溶媒は組成物の大部分、すなわち約50%より多くを構成することが多く、通常約80%より多く、例えば約95%または99%を構成する。またアジュバントおよび添加剤が、主に味マスキング剤、おいしさと風味をよくする物質、抗酸化剤、安定剤、性質および粘度調整剤ならびに可溶化剤として溶媒と共に含まれていてもよい。
懸濁液は、本発明の化合物または組合せに加えて、懸濁化剤、例えば、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶性セルロース、アルミニウムメタヒドロキシド、ベントナイト、寒天、およびトラガカントなどの担体、またはこれらの物質の混合物などをさらに含んでいてもよい。
別の実施態様において、本発明は、非経口投与のための形態を含む。「非経口投与」としては、例えば、皮下注射、静脈注射、腹膜内注射、筋肉内注射、胸骨内注射、および点滴が挙げられる。注射製剤(例えば、滅菌注射用水性または油性懸濁液)は、公知の技術に従って、好適な分散剤、湿潤剤、および/または懸濁化剤を使用して製剤化されてもよい。非経口の注射剤に好適な組成物としては、全般的に、医薬的に許容される滅菌水性または非水性溶液、分散体、懸濁液、またはエマルジョン、および滅菌注射用溶液または分散体に再溶解させるための滅菌粉末が挙げられる。好適な水性および非水性担体または希釈剤(例えば、溶媒および媒体など)の例としては、水、エタノール、ポリオール(プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロールなど)、好適なそれらの混合物、トリグリセリドなどの植物油、例えばオリーブ油、および注射用有機エステル、例えばオレイン酸エチルが挙げられる。好ましい担体は、コンデア・ビスタ社、ニュージャージー州クランフォードより入手可能な、Miglyol(登録商標)ブランドのグリセリンまたはプロピレングリコールとのカプリル酸/カプリン酸エステル(例えば、Miglyol(登録商標)812、Miglyol(登録商標)829、Miglyol(登録商標)840)である。適した流動性は、例えば、レシチンなどのコーティングの使用によって、分散体の場合、必要な粒度の維持によって、界面活性剤の使用によって維持することができる。
これらの非経口の注射剤のための組成物はまた、保存剤、湿潤剤、乳化剤、および分散剤などの賦形剤を含有していてもよい。組成物の微生物汚染の予防は、様々な抗菌剤や抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などを用いて達成することができる。また、等張剤、例えば糖類、塩化ナトリウムなどを含むことが望ましい場合もある。注射用医薬組成物の持続性吸収は、吸収を遅らせることが可能な薬剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンの使用によって実現させることができる。別の実施態様において、本発明は、局所投与のための形態を含む。「局所投与」としては、例えば、経皮投与、例えば経皮パッチまたはイオン導入デバイスを介した経皮投与、眼球内投与、または鼻腔内もしくは吸入投与が挙げられる。局所投与のための組成物としてはまた、例えば、局所ゲル剤、スプレー剤、軟膏剤、およびクリーム剤も挙げられる。局所製剤は、皮膚または他の罹患した領域を介した活性成分の吸収または浸透を強化する化合物を含んでいてもよい。本発明の化合物が経皮デバイスによって投与される場合、投与は、リザーバおよび多孔質膜タイプのいずれかのパッチ、または固体マトリックスの変形型のパッチを使用して達成されると予想される。この目的のための典型的な製剤としては、ゲル剤、ヒドロゲル剤、ローション剤、液剤、クリーム剤、軟膏剤、散粉剤、包帯剤、発泡体、フィルム剤、皮膚用パッチ剤、カシェ剤、インプラント、スポンジ、ファイバー、包帯およびマイクロエマルジョンが挙げられる。リポソームも使用することができる。典型的な担体としては、アルコール、水、鉱油、液状ワセリン、白色ワセリン、グリセリン、ポリエチレングリコールおよびプロピレングリコールが挙げられる。浸透促進剤が取り込まれていてもよい;例えば、FinninおよびMorgan著のJ. Pharm. Sci.、88(10)、955〜958(1999年10月)を参照されたい。
目への局所投与に好適な製剤としては、例えば、本発明の化合物が好適な担体中に溶解または懸濁されている点眼剤が挙げられる。目または耳の投与に好適な典型的な製剤は、等張のpH調整された滅菌塩類溶液中で微小化した懸濁液または溶液の液滴の形態であってもよい。目および耳の投与に好適な他の製剤としては、軟膏剤、生分解性(例えば、吸収性のゲルスポンジ、コラーゲン)および非生分解性(例えば、シリコーン)インプラント、カシェ剤、レンズ、および微粒子または小胞系、例えばニオゾーム(niosome)またはリポソームが挙げられる。架橋ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ヒアルロン酸、セルロース系ポリマー、例えば(ヒドロキシプロピル)メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、またはメチルセルロース、またはヘテロ多糖ポリマー、例えばジェランガムなどのポリマーが、保存剤、例えば塩化ベンザルコニウムと共に取り込まれていてもよい。このような製剤はまた、イオン導入によって送達することもできる。
鼻腔内投与または吸入による投与の場合、本発明の活性化合物は、患者が圧搾またはポンプ注送することによりポンプスプレー容器から溶液または懸濁液の形態で、または好適な噴射剤を使用した加圧容器またはネブライザーからのエアロゾルスプレー供給として、うまく送達される。鼻腔内投与に好適な製剤は、典型的には、乾燥粉末吸入器から乾燥粉末(単独で、混合物として、例えば、ラクトースを含む乾燥ブレンドで、または混合成分の粒子、例えばホスファチジルコリンなどのリン脂質と混合された粒子としてのいずれか)の形態で投与されるか、または好適な噴射剤、例えば1,1,1,2−テトラフルオロエタンまたは1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンを使用する、または使用しない、加圧した容器、ポンプ、スプレー、アトマイザー(好ましくは微細なミストを生産するために電気流体力学を使用するアトマイザー)、またはネブライザーからのエアロゾルスプレーとして投与される。鼻腔内での使用の場合、粉末は、生体接着剤、例えば、キトサンまたはシクロデキストリンを含んでいてもよい。
別の実施態様において、本発明は、直腸または膣への投与のための形態を含む。このような直腸の投与のための形態は、例えば坐剤の形態であってもよい。従来の坐剤基剤は、カカオバター、ポリエチレングリコールおよび坐剤用ワックスであるが、様々な代用品を必要に応じて使用してもよい。これらの基材は、通常の室温で固体であるが体温で液体であることから、直腸または膣腔内で融解することにより活性成分を放出する。
本発明の化合物の多くは、水への可溶性が不十分であり、例えば約1μg/mL未満である。それゆえに、これらの化合物にとって、上記で論じられた中鎖トリグリセリド油などの可溶化非水性溶媒中の液体組成物が好ましい剤形である。
非晶質固体分散体も、噴霧乾燥プロセスによって形成された分散体を含め、本発明の可溶性が不十分な化合物にとって好ましい剤形である。「非晶質固体分散体」は、難溶性化合物の少なくとも一部が非晶質の形態であり、水溶性ポリマー中に分散されている固体材料を意味する。「非晶質」は、難溶性化合物が結晶質ではないことを意味する。「結晶質」は、化合物が、各次元で少なくとも100の繰り返し単位を有する三次元の長距離秩序を示すことを意味する。したがって、非晶質という用語は、本質的に秩序がない物質だけでなく、多少低い程度の秩序を有し得るが三次元より低い次元であるか、および/または短い距離にわたる秩序でしかない材料も含むことが意図される。非晶質材料は、粉末X線回折(PXRD)結晶学、固体NMR、または熱的な技術、例えば示差走査熱量測定(DSC)などの当業界において公知の技術によって特徴付けることができる。
好ましくは、非晶質固体分散体の形態の難溶性化合物の少なくとも大部分(すなわち少なくとも約60wt%)が、非晶質である。化合物は、相対的に純粋な非晶質の領域または区域中、非晶質固体分散体の形態で存在していてもよいし、ポリマー全体にわたり均一に分配された化合物の固溶体として存在していてもよいし、またはこれらの状態またはそれらの中間にある状態のあらゆる組合せで存在していてもよい。好ましくは、非晶質固体分散体は、非晶質の化合物がポリマー全体にわたりできる限り均一に分散されるように、実質的に均一である。本明細書で使用される場合、「実質的に均一」は、非晶質固体分散体中の相対的に純粋な非晶質の領域または区域に存在する化合物の割合が、薬物総量の20wt%未満の規模、好ましくは10wt%未満の規模で相対的に小さいことを意味する。
非晶質固体分散体での使用に好適な水溶性ポリマーは、それらが難溶性化合物と有害な方式で化学的に反応しない、医薬的に許容される、さらに、水溶液中、生理的に適切なpH(例えば1〜8)で少なくともある程度の溶解性を有するという意味で不活性であることと予想される。ポリマーは、中性であってもよいし、またはイオン化可能であってもよく、pH1〜8の範囲の少なくとも一部にわたり少なくとも0.1mg/mLの水溶性を有すると予想される。
本発明で使用するのに好適な水溶性ポリマーは、セルロース系であってもよいし、または非セルロース系であってもよい。ポリマーは、水溶液中で中性であってもよいし、またはイオン化可能であってもよい。これらのなかでも、イオン化可能なポリマーおよびセルロース系ポリマーが好ましく、イオン化可能なセルロース系ポリマーがより好ましい。
例示的な水溶性ポリマーとしては、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAS)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP)、カルボキシメチルエチルセルロース(CMEC)、セルロースアセテートフタレート(CAP)、酢酸トリメリト酸セルロース(CAT)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、メチルセルロース(MC)、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマー(PEO/PPO、またポロキサマーとしても公知)、およびそれらの混合物が挙げられる。特に好ましいポリマーとしては、HPMCAS、HPMC、HPMCP、CMEC、CAP、CAT、PVP、ポロキサマー、およびそれらの混合物が挙げられる。最も好ましくは、HPMCASである。その開示が参照により本明細書に組み入れられる欧州特許出願公報第0901786号A2を参照されたい。
非晶質固体分散体は、難溶性化合物の少なくとも主要な部分(少なくとも60%)が非晶質状態である非晶質固体分散体を形成するためのあらゆるプロセスに従って調製してもよい。このようなプロセスとしては、機械的プロセス、熱的プロセスおよび溶媒プロセスが挙げられる。例示的な機械的プロセスとしては、ミリングおよび押出し;融解プロセス、例えば高温融合、溶媒変性融合および融解凝固プロセスなど;ならびに溶媒プロセス、例えば非溶媒沈殿、スプレーコーティングおよび噴霧乾燥などが挙げられる。例えば、関連する開示が参照により本明細書に組み入れられる以下の米国特許を参照されたい:押出しプロセスによって分散体を形成することを記載する第5,456,923号および5,939,099号;ミリングプロセスによって分散体を形成することを記載する第5,340,591号および4,673,564号;ならびに融解凝固プロセスによって分散体を形成することを記載する第5,707,646号および4,894,235号。好ましいプロセスにおいて、非晶質固体分散体は、欧州公開特許公報第0901786号A2で開示されるように噴霧乾燥によって形成される。このプロセスでは、化合物およびポリマーをアセトンまたはメタノールなどの溶媒中に溶解させ、次いで噴霧乾燥によって溶媒を溶液から迅速に除去して、非晶質固体分散体を形成する。非晶質固体分散体は、要求に応じて、最大約99wt%の化合物、例えば、1wt%、5wt%、10wt%、25wt%、50wt%、75wt%、95wt%、または98wt%を含有するように調製してもよい。
固体分散体は、そのものを剤形として使用してもよいし、またはカプセル剤、錠剤、液剤または懸濁剤などの他の剤形の調製において製造に使用するための生成物(manufacturing-use-product:MUP)として役立つ可能性がある。水性懸濁液の例は、2%ポリソルベート−80中2.5mg/mLの化合物を含有する1:1(w/w)の化合物/HPMCAS−HF噴霧乾燥分散体の水性懸濁液である。錠剤またはカプセル剤での使用のための固体分散体は、全般的に、このような剤形中に典型的に見出される他の賦形剤またはアジュバントと混合されることになる。例えば、カプセル剤のための例示的なフィラーとしては、2:1(w/w)の化合物/HPMCAS−MF噴霧乾燥分散体(60%)、ラクトース(ファストフロー)(15%)、微結晶性セルロース(例えば、Avicel(R0−102)(15.8%)、ナトリウムデンプン(7%)、ラウリル硫酸ナトリウム(2%)およびステアリン酸マグネシウム(1%)が挙げられる。
HPMCASポリマーは、それぞれ信越化学工業株式会社、東京、日本から、Aqoa(登録商標)−LF、Aqoat(登録商標)−MFおよびAqoat(登録商標)−HFとして、低、中および高グレードで入手可能である。一般的に、それより高いMFおよびHFグレードが好ましい。
薬学分野において公知の他の担体材料および投与様式も使用することができる。本発明の医薬組成物は、周知の調剤技術のいずれか、例えば有効な製剤および投与手順によって調製することができる。有効な製剤および投与手順に関する上記の考察は当業界において周知であり、標準的な教本に記載されている。薬物の製剤は、例えば、Hoover、John E.、Remington’s Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Co.、ペンシルベニア州イーストン、1975年;Libermanら編、Pharmaceutical Dosage Forms、Marcel Decker、ニューヨーク州ニューヨーク、1980;およびKibbeら編、Handbook of Pharmaceutical Excipients(第3版)、American Pharmaceutical Association、ワシントン、1999年で論じられている。
本発明の化合物は、様々な状態または病態の処置において、単独で使用してもよいし、または他の治療剤と組み合わせて使用してもよい。本発明の化合物および他の治療剤は、同時に投与してもよいし(同じ剤形中または別々の剤形中のいずれかで)または逐次的に投与してもよい。
2種またはそれより多くの化合物は、同時に投与してもよいし、並行してまたは逐次的に投与してもよい。加えて、同時投与は、投与前に化合物を混合することによって行ってもよいし、または同じ時点で、ただし解剖学的に異なる部位に、または異なる投与経路を使用して化合物を投与することによって行ってもよい。
語句「並列して投与する」、「共投与する」、「同時に投与する」、および「同時に投与される」は、化合物が組み合わせて投与されることを意味する。本発明は、式(I)で提供されるLRRK2阻害剤化合物と、1種またはそれより多くの追加の医薬活性薬剤との組合せの使用を含む。活性薬剤の組合せが投与される場合、それらは、別々の剤形で、または単一の剤形中で組み合わせて、逐次的または同時に投与してもよい。したがって、本発明はまた、所定量の(a)式Iの化合物または本化合物の医薬的に許容される塩を含む第1の薬剤;(b)第2の医薬活性薬剤;および(c)医薬的に許容される担体、媒体または希釈剤を含む医薬組成物も含む。
処置しようとする疾患、障害、または状態に応じて、式(I)の化合物と共に使用するために様々な医薬活性薬剤を選択することができる。例えば、パーキンソン病の処置で使用するための医薬組成物は、ドーパミン(レボドパ、単独、またはDOPAデカルボキシラーゼ阻害剤と共にのいずれかで)、モノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害剤、カテコールO−メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害剤もしくは抗コリン剤、またはそれらのあらゆる組合せなどの別の薬剤と共に、式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩を含んでいてもよい。パーキンソン病の処置で使用するための式(I)の化合物と組み合わせるのに特に好ましい薬剤としては、レボドパ、カルビドパ、トルカポン、エンタカポン、セレギリン、ベンズトロピンおよびトリヘキシフェニジル、またはそれらのあらゆる組合せが挙げられる。式(I)の化合物およびその組成物と組み合わせて使用できる医薬活性薬剤としては、これらに限定されないが、以下が挙げられる:
(i)レボドパ(またはそのメチルもしくはエチルエステル)単独、またはDOPAデカルボキシラーゼ阻害剤(例えば、カルビドパ(SINEMET、CARBILEV、PARCOPA)、ベンセラジド(MADOPAR)、α−メチルドパ、モノフルオロメチルドパ、ジフルオロメチルドパ、ブロクレシン、またはm−ヒドロキシベンジルヒドラジン)との組合せ;
(ii)抗コリン作用薬、例えばアミトリプチリン(ELAVIL、ENDEP)、ブトリプチリン、メシル酸ベンズトロピン(COGENTIN)、トリヘキシフェニジル(ARTANE)、ジフェンヒドラミン(BENADRYL)、オルフェナドリン(NORFLEX)、ヒオスシアミン、アトロピン(ATROPEN)、スコポラミン(TRANSDERMSCOP)、臭化メチルスコポラミン(PARMINE)、ジシクロベリン(BENTYL、BYCLOMINE、DIBENT、DILOMINE)、トルテロジン(DETROL)、オキシブチニン(DITROPAN、LYRINEL XL、OXYTROL)、臭化ペンチエネート、プロパンテリン(PRO−BANTHINE)、シクリジン、塩酸イミプラミン(TOFRANIL)、マレイン酸イミプラミン(SURMONTIL)、ロフェプラミン、デシプラミン(NORPRAMIN)、ドキセピン(SINEQUAN、ZONALON)、トリミプラミン(SURMONTIL)、およびグリコピロレート(ROBINUL);
(iii)カテコールO−メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害剤、例えばニテカポン、トルカポン(TASMAR)、エンタカポン(COMTAN)、およびトロポロン;
(iv)モノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害剤、例えばセレギリン(EMSAM)、塩酸セレギリン(l−デプレニール、ELDEPRYL、ZELAPAR)、ジメチルセレギリン、ブロファロミン、フェネルジン(NARDIL)、トラニルシプロミン(PARNATE)、モクロベミド(AURORIX、MANERIX)、ベフロキサトン、サフィナミド、イソカルボキサジド(MARPLAN)、ニアラミド(NIAMID)、ラサジリン(AZILECT)、イプロニアジド(MARSILID、IPROZID、IPRONID)、イプロクロジド、トロキサトン(HUMORYL、PERENUM)、ビフェメラン、デスオキシペガニン、ハルミン(テレパシンまたはバナステリンとしても公知)、ハルマリン、リネゾリド(ZYVOX、ZYVOXID)、およびパルギリン(EUDATIN、SUPIRDYL);
(v)アセチルコリンエステラーゼ阻害剤、例えばドネペジル塩酸塩(アリセプト(登録商標)、MEMAC)、サリチル酸フィゾスチグミン(ANTILIRIUM(登録商標))、硫酸フィゾスチグミン(ESERINE)、ガンスチグミン、リバスチグミン(EXELON(登録商標))、ラドスチギル、NP−0361、ガランタミン臭化水素酸塩(RAZADYNE(登録商標)、REMINYL(登録商標)、NIVALIN(登録商標))、タクリン(COGNEX(登録商標))、トルセリン、メモキン(memoquin)、ヒューペルジンA(HUP−A;ニューロ−ハイテック(Neuro-Hitech))、フェンセリン、ビスノルシムセリン(BNCとしても公知)、およびINM−176;
(vi)アミロイド−β(またはそのフラグメント)、例えば汎HLA DR結合エピトープ(PADRE(登録商標))にコンジュゲートしたAβ1〜15、ACC−001(エラン/ワイス(Elan/Wyeth))、およびアフィトープ(Affitope);
(vii)アミロイド−βに対する抗体(またはそのフラグメント)、例えばポネズマブ、ソラネズマブ、バピネオズマブ(AAB−001としても公知)、AAB−002(ワイス/エラン)、ガンテネルマブ、静脈内Ig(GAMMAGARD(登録商標))、LY2062430(ヒト化m266;リリー(Lilly))、ならびに国際特許公開WO04/032868号、WO05/025616号、WO06/036291号、WO06/069081号、WO06/118959号、米国特許公報US2003/0073655号、US2004/0192898号、US2005/0048049号、US2005/0019328号、欧州特許公報EP0994728号および1257584号、ならびに米国特許第5,750,349号で開示されたもの;
(viii)アミロイド低下剤または阻害剤(例えば、アミロイドの産生、蓄積および線維化を低下させるものなど)、例えばエプロジセート、セレコキシブ、ロバスタチン、アナプソス、コロストリニン、ピオグリタゾン、クリオキノール(PBT1としても公知)、PBT2(プラナバイオテクノロジー(Prana Biotechnology))、フルルビプロフェン(ANSAID(登録商標)、FROBEN(登録商標))およびそのR−鏡像異性体のタレンフルルビル(FLURIZAN(登録商標))、ニトロフルルビプロフェン、フェノプロフェン(FENOPRON、NALFON(登録商標))、イブプロフェン(ADVIL(登録商標)、モトリン(登録商標)、NUROFEN(登録商標))、イブプロフェンリシネート、メクロフェナミン酸、メクロフェナム酸ナトリウム(MECLOMEN(登録商標))、インドメタシン(INDOCIN(登録商標))、ジクロフェナクナトリウム(VOLTAREN(登録商標))、ジクロフェナクカリウム、スリンダク(CLINORIL(登録商標))、スリンダク硫化物、ジフルニサル(DOLOBID(登録商標))、ナプロキセン(NAPROSYN(登録商標))、ナプロキセンナトリウム(ANAPROX(登録商標)、アレブ(登録商標))、インスリン分解酵素(インスリジンとしても公知)、イチョウ抽出物EGb−761(ROKAN(登録商標)、TEBONIN(登録商標))、トラミプロセート(CEREBRIL(登録商標)、ALZHEMED(登録商標))、KIACTA(登録商標))、ネプリライシン(中性エンドペプチダーゼ(NEP)としても公知)、シロイノシトール(シリトールとしても公知)、アトルバスタチン(LIPITOR(登録商標))、シンバスタチン(ZOCOR(登録商標))、メシル酸イブタモレン、BACE阻害剤、例えばLY450139(リリー)、BMS−782450、GSK−188909;ガンマセクレターゼモジュレーターおよび阻害剤、例えばELND−007、BMS−708163(アバガセスタット)、およびDSP8658(大日本製薬(Dainippon));およびRAGE(終末糖化産物受容体)阻害剤、例えばTTP488(トランステック(Transtech))およびTTP4000(トランステック)、ならびに米国特許第7,285,293号で開示されたもの、例えばPTI−777など;
(ix)アルファ−アドレナリン作動性受容体作動薬、およびベータ−アドレナリン受容体ブロッキング剤(ベータブロッカー);抗コリン作用薬;抗痙攣薬;抗精神病薬;カルシウムチャンネル遮断薬;カテコールO−メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害剤;中枢神経系刺激薬;コルチコステロイド;ドーパミン受容体アゴニストおよびアンタゴニスト;ドーパミン再取り込み阻害剤;ガンマ−アミノ酪酸(GABA)受容体アゴニスト;免疫抑制剤;インターフェロン;ムスカリン様受容体アゴニスト;神経保護薬;ニコチン様受容体アゴニスト;ノルエピネフリン(ノルアドレナリン)再取り込み阻害剤;キノリン;ならびに栄養因子;
(x)ヒスタミン3(H3)アンタゴニスト、例えばPF−3654746、ならびに米国特許公報US2005−0043354号、US2005−0267095号、US2005−0256135号、US2008−0096955号、US2007−1079175号、およびUS2008−0176925号;国際特許公開WO2006/136924号、WO2007/063385号、WO2007/069053号、WO2007/088450号、WO2007/099423号、WO2007/105053号、WO2007/138431号、およびWO2007/088462号;ならびに米国特許第7,115,600号で開示されたもの;
(xi)N−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)受容体アンタゴニスト、例えばメマンティン(NAMENDA、AXURA、EBIXA)、アマンタジン(SYMMETREL)、アカンプロセート(CAMPRAL)、ベソンプロジル、ケタミン(KETALAR)、デルセミン、デキサナビノール、デキセファロキサン、デキストロメトルファン、デキストロルファン、トラキソプロジル、CP−283097、ヒマンタン(himantane)、イダンタドール(idantadol)、イペノキサゾン、L−701252(メルク(Merck))、ラニセミン(lancicemine)、レボルファノール(DROMORAN)、メタドン(DOLOPHINE)、ネラメキサン、ペルジンホテル、フェンシクリジン、チアネプチン(STABLON)、ジゾシルピン(MK−801としても公知)、イボガイン、ボアカンギン、チレタミン、リルゾール(RILUTEK)、アプチガネル(CERESTAT)、ガベスチネル、およびレマセミド(remacimide);
(xii)ホスホジエステラーゼ(PDE)阻害剤、例えば(a)PDE1阻害剤;(b)PDE2阻害剤;(c)PDE3阻害剤;(d)PDE4阻害剤;(e)PDE5阻害剤;(f)PDE9阻害剤(例えば、PF−04447943、BAY73−6691(バイエル社(Bayer AG))および米国特許公報US2003/0195205号、US2004/0220186号、US2006/0111372号、US2006/0106035号、およびUSSN12/118,062号(2008年5月9日付けで出願)で開示されたもの);および(g)PDE10阻害剤、例えば2−({4−[1−メチル−4−(ピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]フェノキシ}メチル)キノリン(PF−2545920);
(xiii)セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)1A(5−HT1A)受容体アンタゴニスト、例えばスピペロン、レボ−ピンドロール(levo-pindolol)、レコゾタン;
(xiv)セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)2C(5−HT2c)受容体アゴニスト、例えばバビカセリン、およびジクロナピン;セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)4(5−HT)受容体アゴニスト/アンタゴニスト、例えばPRX−03140(エピックス)およびPF−04995274;
(xv)セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)3C(5−HT3c)受容体アンタゴニスト、例えばオンダンセトロン(ゾフラン);
(xvi)セロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)6(5−HT)受容体アンタゴニスト、例えばミアンセリン(TOLVON、BOLVIDON、NORVAL)、メチオテピン(メチテピンとしても公知)、リタンセリン、SB−271046、SB−742457(グラクソ・スミスクライン(GlaxoSmithKline)))、Lu AE58054(ルンドベック社(Lundbeck A/S))、SAM−760、およびPRX−07034(エピックス);
(xvii)セロトニン(5−HT)再取り込み阻害剤、例えばアラプロクラート、シタロプラム(CELEXA、CIPRAMIL)、エスシタロプラム(LEXAPRO、CIPRALEX)、クロミプラミン(ANAFRANIL)、デュロキセチン(CYMBALTA)、フェモキセチン(MALEXIL)、フェンフルラミン(PONDIMIN)、ノルフェンフルラミン、フルオキセチン(PROZAC)、フルボキサミン(LUVOX)、インダルピン、ミルナシプラン(IXEL)、パロキセチン(PAXIL、SEROXAT)、セルトラリン(ZOLOFT、LUSTRAL)、トラゾドン(DESYREL、MOLIPAXIN)、ベンラファキシン(EFFEXOR)、ジメリジン(NORMUD、ZELMID)、ビシファジン、デスベンラファキシン(PRISTIQ)、ブラソフェンシン、ビラゾドン、カリプラジンおよびテソフェンシン;
(xviii)グリシン輸送体−1阻害剤、例えばパリフルチン(paliflutine)、ORG−25935、およびORG−26041;ならびにmGluRモジュレーター、例えばAFQ−059およびアマンタジン(amantidine);
(xix)AMPA型グルタミン酸受容体モジュレーター、例えばペランパネル、ミバムパトル(mibampator)、セルラムパネル(selurampanel)、GSK−729327、およびN−{(3S,4S)−4−[4−(5−シアノチオフェン−2−イル)フェノキシ]テトラヒドロフラン−3−イル}プロパン−2−スルホンアミド;
(xx)P450阻害剤、例えばリトナビル;
(xxi)タウ療法の標的、例えばダブネチド;など。
本発明は、上述した処置方法を実行することにおける使用に好適なキットをさらに含む。一実施態様において、キットは、本発明の化合物の1種またはそれより多くを含む第1の剤形および投薬のための容器を、本発明の方法を行うのに十分な量で含有する。
別の実施態様において、本発明のキットは、1種またはそれより多くの本発明の化合物を含む。
一実施態様において、本発明の化合物は、以下の通りである:
[(2S,4R)−4−(8−クロロ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル;
[(2R,4S)−4−(8−クロロ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル;
1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(4−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル、ENT1;
1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(4−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル、ENT2;
8−クロロ−1−[(4S)−3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
2−[(6−メチルピリミジン−4−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル]−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
[シス−4−(8−クロロ−2−シクロブチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル、ENT1;
[シス−4−(8−クロロ−2−シクロブチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル、ENT2;
8−(ジフルオロメチル)−2−[(4−メトキシ−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−(ジフルオロメチル)−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
{8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}(5−メチルピラジン−2−イル)メタノール、DIAST1;
{8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}(5−メチルピラジン−2−イル)メタノール、DIAST2;
1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−[(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−[(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−{[4−(メトキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−{[4−(メトキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(4−メトキシ−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(4−メトキシ−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
8−フルオロ−2−[(2−メチルイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
2−シクロペンチル−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
[シス−4−(8−クロロ−2−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル、ENT1;
1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル、ENT1;
2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−2−[(5−メチル−2H−テトラゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
2−[(3−メチル−1,2−オキサゾール−5−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
2−[(4−メトキシ−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−2−[(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
2−[(5−メチル−1,3−オキサゾール−2−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−{[5−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
8−クロロ−2−[(6−メチルピリミジン−4−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
2−[(4−メトキシ−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−クロロ−2−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−{[4−(メトキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
8−クロロ−2−[(4−シクロプロピル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチル−2H−テトラゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−{[4−(メトキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−{[4−(メトキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
2−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−1−[(3R)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
2−[(4−メトキシ−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−(1,3−チアゾール−2−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−クロロ−1−[シス−2−(ジフルオロメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−(1,3−チアゾール−2−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
8−クロロ−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−2−[(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−(1,2,3−チアジアゾール−4−イルメチル)−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−フルオロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−(1,3−チアゾール−2−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
2−(1,3−ベンゾオキサゾール−2−イルメチル)−1−[シス−3−フルオロシクロペンチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−クロロ−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
1−[シス−3−フルオロシクロペンチル]−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−(1,3−チアゾール−4−イルメチル)−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
2−[(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−クロロ−1−(2,2−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−クロロ−1−(2,2−ジフルオロプロピル)−2−[(4−メトキシ−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−フルオロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−{[5−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)メチル]−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
2−[(6−メチルピリミジン−4−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−クロロ−1−[シス−3−フルオロシクロペンチル]−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
3−{8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}−2−メチルプロパンニトリル、DIAST2;
8−フルオロ−1−[シス−3−フルオロシクロペンチル]−2−(1,2,3−チアジアゾール−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
3−{8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}プロパンニトリル;
1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(5−メチル−2H−テトラゾール−2−イル)メチル]−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−(1H−テトラゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−[(2−メチルイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−(1H−テトラゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(4−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
8−(ジフルオロメチル)−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−(ジフルオロメチル)−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
8−クロロ−2−[(4−シクロプロピル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノロン、ENT1;もしくは
[5−({8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}メチル)ピラジン−2−イル]メタノール
またはその医薬的に許容される塩。
別の実施態様において、本発明の化合物は、以下の通りである:
8−クロロ−2−{[5−()メチルピラジン−2−イル]メチル}−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−クロロ−2−{[5−()メチルピラジン−2−イル]()メチル}−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−クロロ−2−{[5−()メチルピラジン−2−イル]メチル}−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
8−クロロ−2−{[5−()メチルピラジン−2−イル]メチル}−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
[5−({8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}メチル)ピラジン−2−イル]()メタノール;もしくは
[5−({8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}メチル)ピラジン−2−イル]()メタノール、
またはその医薬的に許容される塩。
本発明の別の実施態様は、Rが、エチルまたは
Figure 2020510046
であり、
が、
Figure 2020510046
であり、
が、クロロ、シアノ、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチルである、式Iの化合物またはその医薬的に許容される塩である。
別の実施態様は、Rが、
Figure 2020510046
であり、
が、
Figure 2020510046
であり、
が、クロロまたはシアノである、式Iの化合物またはその医薬的に許容される塩である。
別の実施態様は、Rが、
Figure 2020510046
であり、
が、
Figure 2020510046
であり、
が、クロロである、本発明の式Iの化合物またはその医薬的に許容される塩である。
さらに別の実施態様は、Rが、
Figure 2020510046
であり、
が、
Figure 2020510046
であり、
が、クロロである、本発明の式Iの化合物またはその医薬的に許容される塩である。
別の実施態様において、本発明は、患者におけるクローン病、パーキンソン病、レヴィ小体認知症、前頭側頭認知症、皮質基底核認知症、進行性核上麻痺、ハンセン病、アルツハイマー病、タウオパチー疾患およびアルファシヌクレイノパチーからなる群から選択される疾患または障害を処置する方法であって、治療有効量の式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩を、その処置が必要な患者に投与することを含む、上記方法に向けられる。
本発明のさらに別の実施態様において、処置される疾患または障害は、クローン病、パーキンソン病、レヴィ小体認知症、前頭側頭認知症、皮質基底核認知症、進行性核上麻痺、ハンセン病、アルツハイマー病、タウオパチー疾患およびアルファシヌクレイノパチーからなる群から選択される。
別の実施態様において、疾患または障害の処置は、レヴィ小体認知症、前頭側頭認知症、皮質基底核認知症、進行性核上麻痺、ハンセン病、炎症性腸疾患、炎症性腸症候群、アルツハイマー病、タウオパチー疾患、アルファシヌクレイノパチー、パーキンソン病、認知症を伴うパーキンソン病、リスク症候群におけるパーキンソン病、アルツハイマー病のレヴィ小体亜型、パーキンソン病とアルツハイマー病との組合せ、多系統萎縮症、線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症、シャイ−ドレーガー症候群、潰瘍性大腸炎、若年性パーキンソン症候群、スティール−リチャードソン−オルゼウスキー病、リティコ−ボディグまたはグアム島のパーキンソン症候群−認知症−ALS複合、皮質基底核神経節変性症、進行性淡蒼球萎縮症、パーキンソン認知症症候群、淡蒼球錐体疾患、遺伝性若年性ジストニア−パーキンソン症候群、常染色体優性レヴィ小体病、ハンチントン病、ウィルソン病、遺伝性セルロプラスミン欠損症、ハラーフォルデン−シュパッツ病、オリーブ橋小脳および脊髄小脳変性症、マシャド−ジョセフ病、家族性筋萎縮−認知症−パーキンソン症候群、脱抑制−認知症−パーキンソン症候群−筋萎縮複合、ゲルストマン−ストロイスラー−シャインカー疾患、家族性進行性皮質下グリオーシス、Lubag(X連鎖ジストニアパーキンソン症候群)、家族性基底核石灰化、線条体壊死を伴うミトコンドリア細胞症、セロイドリポフスチン症、末梢神経障害を伴う家族性パーキンソン症候群、パーキンソン症候群−錐体路症候群、神経有棘赤血球症および遺伝性ヘモクロマトーシスからなる群から選択される。
本発明のさらに別の実施態様において、疾患または障害の処置は、哺乳動物、好ましくはヒトにおける、神経障害、最も好ましくはパーキンソン病(これには、片頭痛;てんかん;アルツハイマー病;ニーマン−ピックC型;脳損傷;卒中;脳血管障害;認知障害;睡眠障害などの他の神経障害も含まれる)または精神障害(例えば不安;虚偽性障害;衝動調節障害;気分障害;精神運動障害;精神病性障害;薬物依存性;摂食障害;および小児精神障害)から選択され、前記哺乳動物に、治療有効量の式Iの化合物またはその医薬的に許容される塩を投与することを含む。加えて、式Iの化合物およびその医薬的に許容される塩もまた、LRRK2に関連する他の障害、例えばクローン病、ハンセン病ならびに特定のがん、例えば腎臓がん、乳がん、肺がん、前立腺がん、肺がんおよび血液のがんを処置する方法で採用することもできる。
精神障害の診断と統計マニュアル(DSM−IV−TR)第4版の改訂版(2000年、米国精神医学会、ワシントンD.C.)は、本明細書に記載される障害の多くを同定するための診断ツールを提供する。当業者であれば、DMS−IV−TRに記載されたものなどの本明細書に記載される障害に関する代替の学術名、疾病分類、および分類体系があること、および用語および分類体系は医学的科学的な進行に伴い発展することを認識していると予想される。
一般的な合成スキーム
式Iの化合物は、後述する方法によって、有機化学分野で公知の合成方法、または当業者によく知られている改変および変換を用いて調製することができる。本明細書において使用される出発原料は、市販のものであるか、または当業界において公知の慣例的な方法[例えば標準的な参考書、例えばCompendium of Organic Synthetic Methods、第I〜XIII巻(Wiley-Interscience出版)で開示された方法など]によって調製することができる。好ましい方法としては、これらに限定されないが、後述されるものが挙げられる。
以下の合成順序のいずれかの間、関与する分子のいずれかにおいて感受性基または反応性基を保護することが必要であるか、および/または望ましい場合がある。これは、従来の保護基、例えば参照により本明細書に組み入れられるT. W. Greene、Protective Groups in Organic Chemistry、John Wiley & Sons、1981;T. W. GreeneおよびP. G. M. Wuts、Protective Groups in Organic Chemistry、John Wiley & Sons、1991;およびT. W. GreeneおよびP. G. M. Wuts、Protective Groups in Organic Chemistry、John Wiley & Sons、1999に記載されるものなどによって達成することができる。
式Iの化合物またはその医薬的に許容される塩は、本明細書の以下で論じられる反応スキームに従って調製できる。別段の指定がない限り、スキーム中の置換基は、上記で定義した通りである。生成物の単離および精製は、通常の技術を有する化学者にとって公知の標準的手順によって達成される。
当業者は、多くの場合において、反応スキーム1〜9における化合物は、ジアステレオマーおよび/または鏡像異性体の混合物として生成される可能性があることを認識すると予想される。これらは、合成スキームの様々な段階で、従来の技術またはこのような技術の組合せ、例えば、これらに限定されないが、結晶化、順相クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィーおよびキラルクロマトグラフィーを使用して分離され、本発明の単一の鏡像異性体を得ることができる。
当業者であれば、スキーム、方法および実施例で使用される様々な記号、上付き文字および下付き文字は、表示の便宜上、および/またはスキームにそれらが導入される順番を反映するために使用され、必ずしも添付の特許請求の範囲におけるその記号、上付き文字または下付き文字に対応することを意図していないことを理解できるものと予想される。スキームは、本発明の化合物の合成において有用な方法の代表的なものである。これらは決して、本発明の範囲を制限するものではない。
本発明の化合物を調製するための反応は、好適な溶媒中で行うことができ、このような溶媒は、有機合成分野の当業者によって容易に選択することができる。好適な溶媒は、出発原料(反応物)、中間体、または生成物と、その反応が行われる温度で実質的に非反応性であってもよく、このような温度は、例えば、溶媒の凍結温度から溶媒の沸騰温度の範囲であってもよい。所与の反応は、1種の溶媒または1種より多くの溶媒の混合物中で行うことができる。特定の反応工程に応じて、特定の反応工程のための好適な溶媒は、当業者によって選択することができる。
反応は、当業界において公知のあらゆる好適な方法に従ってモニターすることができる。例えば、生成物の形成は、分光学的手段、例えば核磁気共鳴分光法(例えば、Hまたは13C)、赤外分光法、分光光度法(例えば、紫外可視)、質量分析によって、またはクロマトグラフ法、例えば高速液体クロマトグラフィー(HPLC)もしくは薄層クロマトグラフィー(TLC)によってモニターすることができる。
式Iの化合物およびその中間体は、以下の反応スキームおよびそれに付随する議論に従って調製してもよい。別段の指定がない限り、反応スキームとそれに続く議論におけるR、RおよびRは、上記のそれらと同じ定義である。一般的に、本発明の化合物は、特に本明細書に記載される説明を考慮して、化学分野において公知のものに類似したプロセスを含むプロセスによって作製することができる。本発明の化合物およびその中間体の製造のための特定のプロセスは、本発明のさらなる特徴として提供され、以下の反応スキームによって例示される。他のプロセスは、実験の章に記載される場合がある。本明細書で提供されるスキームおよび実施例(対応する説明を含む)は、単に例示のためであり、発明の範囲を限定することは意図されない。
反応スキーム1
Figure 2020510046
反応スキーム1は、式(I)の化合物の調製を表示する。スキーム1を参照すると、化合物1.1および1.2は、市販のものであるか、または本明細書に記載される方法または他の当業者周知の方法によって作製することもできる。式1.1の化合物において、LGと名付けられた基は、適切な脱離基、例えば、式1.2のアミンと反応させる場合に求核性置換を受けるのに好適なハロゲン化物(例えば、クロロまたはブロモ)またはトリフレートを表す。式1.2のアミン化合物において、PGと名付けられた基は、適切なアミン保護基、例えば2,4−ジメトキシベンジル(DMB)、4−メトキシベンジル(PMB)およびt−ブトキシカルボニル(Boc)から選択される酸不安定性の保護基を表す。式1.1および1.2の化合物を、例えば、適切な塩基、例えばN,N−ジイソプロピルエチルアミン(ヒューニッヒ塩基)またはトリエチルアミンの存在下で、好適な溶媒、例えばアセトニトリルまたはN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)中で反応させて、式1.3の化合物を得ることができる。反応は、典型的には、高い温度で、例えば50〜100℃で、1〜48時間の期間行われる。式1.3の化合物からの酸不安定性の保護基(PG)などの保護基の除去は、典型的には、1.3を適切な酸、例えば酢酸、トリフルオロ酢酸または塩酸で処理して達成でき、それにより式1.4の化合物が得られる。また、特定の場合において、式1.1の化合物を、式R−NHの保護されていないアミンと反応させて、直接式1.4の化合物になる可能性があることも理解されたい。存在する官能基と合致する条件を使用して式1.4の化合物におけるニトロ基を還元することにより、式1.5の化合物を得る。例えば、式1.4の化合物におけるニトロ基は、1.4をメタノール中の亜鉛末および水酸化アンモニウムで処理することによって、または代替として、適切な溶媒、例えばメタノール、アセトニトリルまたはそれらの混合物中で、酸化白金(IV)などの適切な触媒を使用して1.4を水素化することによって、式1.5の対応するアミンに還元することができる。次いでジアミン化合物1.5と式1.6のカルボン酸とのカップリングにより、望ましい式Iの化合物が得られ、これは1.7とも表示される。式1.5のジアミンと式1.6のカルボン酸とのカップリング反応は、適切な溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミドまたはN−プロピルアセテート中で、適切な塩基、例えばN,N−ジイソプロピルエチルアミンおよびカップリング試薬、例えば2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサトリホスフィラン(trioxatriphosphirane)2,4,6−トリオキシドまたは1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDCI)の存在下で行うことができる。カップリング反応は、60℃から110℃の間で加熱されることが多い。
反応スキーム2
Figure 2020510046
反応スキーム2は、示した通りRがキラル2−メチルテトラヒドロピラン−4−イル部分である式Iの化合物である式1.7’の化合物の調製を表示する。公開された手順を使用して、化合物2.1と化合物2.2とのプリンス反応(Prins reaction)により、ピラン2.3を生成する。酵素ベースの方法を使用して、分離した鏡像異性体を生産するためのキラル分割を行い、分割されたエステル2.4を加水分解した後、式2.5の化合物を得る。2.5を酸化してケトン2.6を得て、これを、還元的アミノ化化学反応を使用して式2.7の化合物と反応させて、式2.8の保護されたアミンを得る。式2.8の保護されたアミンを、スキーム1で前述したものと類似した方式で式1.1の化合物と反応させて、式1.3’の化合物を得てもよい。次いで式1.4’、1.5’および1.7’の化合物は、それぞれ式1.4、1.5および1.7の化合物に関してスキーム1に記載された方法に類似した方式で調製することができる。
反応スキーム3
Figure 2020510046
Figure 2020510046
反応スキーム3は、示した通りRがキラル2−シアノメチルテトラヒドロピラン−4−イル部分である式Iの化合物である式3.13の化合物の調製を表示する。公開された手順を使用して、化合物3.1とブタ−3−エン−1−オールとのプリンス反応により、ピラン3.2を生成した。3.2を酸化してケトン3.3を得て、これを、還元的アミノ化化学反応を使用してジメトキシベンジルアミンと反応させて、式3.4の保護されたアミンを得た。式3.4の保護されたアミンを、スキーム1で前述したものと類似した方式で式1.1の化合物と反応させて、式3.5の化合物を得てもよい。酸性条件下で保護基を除去して、3.6を得た。3.6のニトロ基を、接触水素化によって、または亜鉛または鉄などの金属での処理によって還元して、ジアミン3.7を得る。当業者公知の様々なカップリング条件下で3.7を酸3.8でアシル化して、3.9を得る。アミド3.9を加熱条件下で脱水させて、3.10を得ることができる。BCl、TMSI、AlClなどのルイス酸で、またはパラジウムによって触媒される水素化分解を介して3.10を脱保護することにより、アルコール3.11を得る。アルコール3.11は、活性化された脱離基、例えば、これらに限定されないが、メシル酸塩3.12などのスルホン酸塩に変換することができる。次いで式3.13の化合物は、メシル酸塩のシアニドアニオンでの求核性置換によって調製することができる。
反応スキーム4
Figure 2020510046
反応スキーム4は、示した通りRがキラル2−メチルテトラヒドロピラン−4−イル部分であり、Rがシアノである式Iの化合物である式4.8の化合物の調製を表示する。公知の酸4.1から反応を開始し、これをその場で生じたN−ヒドロキシ−2−ニトロエテンアミンと反応させて、4.2を得る。ニトロアミン4.2を、カルボン酸を活性化する物質で処理し、それに続いて縮合して、キノロン4.3を得た。4.3のフェノールは、オキシ塩化リンまたは塩化チオニルで活性化された塩化物4.4に変換することができる。塩化物4.4は、2.8などの適切なアミンでの求核性置換を受けて、それにより4.5を得ることができる。4.5を脱保護して4.6を得ることができ、順に、還元してジアミン4.7を得ることができる。式4.8の化合物は、前述したものと類似した方式で、適切な酸RCOHを用いた縮合によって4.7から作製してもよい。
反応スキーム5
Figure 2020510046
反応スキーム5は、示した通り、Rがキラル2−メチルテトラヒドロピラン−4−イル部分であり、Rがジフルオロメチル基である式Iの化合物である式5.6の化合物の調製を表示する。化合物5.1を、トルエンなどの不活性溶媒中、2,2−ジフルオロ−1−フェニルエタン−1−オン、およびcataCXium A Pd G2などの好適なパラジウム錯体、およびリン酸三カリウムn−水和物などの塩基で処理して、化合物5.2を得る。5.2のベンゾイル基は、水中または他の類似の条件下で、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムなどの塩基で除去することができる。代替として、ベンゾイルは、アルコール溶媒中、ナトリウムメトキシドで除去される。5.3の保護基(例えばDMB基)は、これまでに記載されたようにして除去することができ、5.4のニトロ基は、還元して、ジアミン5.5を得ることができる。前述したものと類似した方式によって、5.5を適切な酸RCOHと縮合させることにより、式5.6の化合物は、5.5から作製することもできる。
反応スキーム6
Figure 2020510046
反応スキーム6は、示した通り、Rがキラル4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル部分であり、Rがシアノである式Iの化合物である式6.9の化合物の調製を表示する。このアミンは、米国特許出願公開第20150141402号に記載される手順を介して入手可能である。この一連の化合物は、上記の例と同様にして、好適な不活性溶媒中で6.2とオキシ塩化リンまたは塩化チオニルとを反応させて塩化物6.3を形成することにより調製してもよい。塩化物を、ヒューニッヒ塩基(N,N−ジイソプロピルエチルアミン)またはトリエチルアミンなどの好適な塩基の存在下でアミン6.4で処理して、6.5を得た。保護基を、6.5をトリフルオロ酢酸または塩酸などの酸で処理することによって除去する。第二アミン6.6は、ホルムアルデヒドおよびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムまたはシアノ水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤を使用する標準的な還元的アミノ化を介してメチル化することができる。化合物6.7のニトロ基は、白金触媒上での水素化を介して還元してもよいし、または代替として、ニトロ基は、鉄または亜鉛などの好適な金属で還元してもよい。特許請求された化合物6.9は、前述された条件下での好適な酸RCOHとの縮合を介して、6.8から作製することができる。
反応スキーム7
Figure 2020510046
反応スキーム7は、示した通り、Rがキラル3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン部分である式Iの化合物である式7.5の化合物の調製を表示する。塩化物7.1を、ヒューニッヒ塩基またはトリエチルアミンなどの好適な塩基の存在下でアミン7.2で処理して、7.3を得る。化合物7.3のニトロ基は、白金触媒上での水素化を介して還元してもよいし、または代替としてニトロ基は、鉄または亜鉛などの好適な金属で還元してもよい。次いで化合物7.5は、前述された条件下での好適な酸RCOHとの縮合を介して7.4から作製することができる。
反応スキーム8
Figure 2020510046
反応スキーム8は、示した通り、Rがキラル(R)−1−メチルピロリジン−3−アミン部分であり、Rがシアノである式Iの化合物である式8.5の化合物の調製を表示する。塩化物を、ヒューニッヒ塩基またはトリエチルアミンなどの好適な塩基の存在下でキラルアミン8.2で処理して、8.3を得た。化合物8.3のニトロ基は、白金触媒上での水素化を介して還元してもよいし、または代替としてニトロ基は、鉄または亜鉛などの好適な金属で還元してもよい。化合物8.5は、前述された条件下での好適な酸RCOHとの縮合を介して8.4から作製することができる。
反応スキーム9
Figure 2020510046
反応スキーム9は、示した通り、Rがキラル2−メチルテトラヒドロピラン−4−イル部分であり、Rがトリフルオロメチルである式Iの化合物である式9.8の化合物の調製を表示する。塩化物9.3を、ヒューニッヒ塩基またはトリエチルアミンなどの好適な塩基の存在下でアミン2.8で処理して、9.5を得た。酸性条件下で保護基を除去して、9.6を得る。化合物9.6のニトロ基は、白金触媒上での水素化を介して還元してもよいし、または代替としてニトロ基は、鉄または亜鉛などの好適な金属で還元してもよい。特許請求された化合物9.8は、前述された条件下での好適な酸RCOHとの縮合を介して9.7から作製することができる。
スキーム1〜9に一般的に記載される方法は、限定として解釈されないものとする。式Iの化合物を得るために、特定の反応工程の順番や条件を変更できることが、当業者によって理解されるものとする。利用するのに最良なアプローチの選択は、有機合成分野の当業者によってなすことができる。以下の実施例で式Iの化合物を調製するのに使用される方法のより具体的な例を示すが、同様に当業者は、これらの方法も限定するように解釈しないものとする。
実験手順
以下は、様々な本発明の化合物の合成を例示する。これらの実施例で例示された方法を、単独かまたは一般的に当業界において公知の技術と組み合わせるかのいずれかで使用して、本発明の範囲内の追加の化合物を調製することができる。
実験は、全般的に、特に酸素または水分に感受性を有する試薬または中間体が採用される場合、不活性雰囲気(窒素またはアルゴン)下で行われた。市販の溶媒および試薬は、全般的に、それ以上精製しないで使用される。必要に応じて、無水溶媒を採用し、そのようなものとしては、全般的に、アクロス・オーガニクス(Acros Organics)からのAcroSeal(登録商標)製品、シグマ−アルドリッチ(Sigma-Aldrich)からのアルドリッチSure/Seal(商標)、またはEMDケミカルズ(EMD Chemicals)からのDriSolv(登録商標)製品がある。他のケースにおいて、市販の溶媒は、以下の水に関するQC基準:a)ジクロロメタン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミドおよびテトラヒドロフランが<100ppmであること;b)メタノール、エタノール、1,4−ジオキサンおよびジイソプロピルアミンが<180ppmであることが達成されるまで、4Åの分子篩を充填したカラムに通過させた。非常に高い感受性の反応の場合、溶媒を金属ナトリウム、水素化カルシウムまたは分子篩でさらに処理し、使用直前に蒸留した。生成物は、全般的に、さらなる反応を続行したり、または生物学的試験に提供したりする前に、真空中で乾燥させた。質量分析データは、液体クロマトグラフィー質量分析(LCMS)、大気圧化学イオン化(APCI)またはガスクロマトグラフィー質量分析(GCMS)機器のいずれかから報告される。核磁気共鳴(NMR)データの化学シフトは、採用された重水素化溶媒からの残留ピークに対する百万分率(ppm、δ)で表される。一部の実施例において、キラル分離を行って、本発明の特定の化合物の鏡像異性体またはジアステレオマーを分離した(一部の実施例において、分離した鏡像異性体は、それらの溶出順に従ってENT1およびENT2と名付けられ、分離したジアステレオマーは、それらの溶出順に従ってDIAST1およびDIAST2と名付けられる)。一部の実施例において、鏡像異性体の光学回転は、旋光計を使用して測定された。その観察された回転データ(またはその比旋光度データ)に従って、時計回りの回転を有する鏡像異性体を、(+)−鏡像異性体と名付け、反時計回りの回転を有する鏡像異性体を、(−)−鏡像異性体と名付けた。ラセミ化合物は、構造に隣接する(+/−)の存在によって示される。その場合、示される立体化学は、化合物の置換基の相対的な(絶対的ではなく)立体配置を表す。
全般的に、検出可能な中間体を介して進行する反応に続いてLCMSを行い、それに続く試薬の添加の前に変換が完全になされるようにした。他の実施例または方法における手順を参考にする合成の場合、反応条件(反応時間および温度)は変更することができる。全般的に、反応に続いて、薄層クロマトグラフィーまたは質量分析が行われ、適切な場合はワークアップに供される。精製は、実験間で変更することができ、全般的に、溶離剤/勾配に使用される溶媒および溶媒比は、適切なRまたは保持時間が提供されるように選択した。これらの調製および実施例における全ての出発原料は、市販のものであるか、または当業界において公知の方法によって調製できるか、または本明細書に記載された通りであるかのいずれかである。
反応は、空気中で、または酸素または水分に感受性を有する試薬または中間体が採用される場合、不活性雰囲気(窒素またはアルゴン)下で行われた。適切な場合は、反応装置を、ヒートガンを使用する動的な真空下で乾燥させ、無水溶媒(アルドリッチケミカル社、ウィスコンシン州ミルウォーキーからのSure−Seal(商標)製品、またはEMDケミカルズ、ニュージャージー州ギブスタウンからのDriSolv(商標)製品)を採用した。市販の溶媒および試薬をそれ以上精製しないで使用した。反応物は、必要があれば、バイオタージ・イニシエーター(Biotage Initiator)またはパーソナル・ケミストリー・エムリス・オプティマイザー(Personal Chemistry Emrys Optimizer)のマイクロ波などを使用して、マイクロ波照射で加熱した。反応の進行を、薄層クロマトグラフィー(TLC)、液体クロマトグラフィー質量分析(LCMS)および高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析を使用してモニターした。TLCを、プレコーティングしたシリカゲルプレート上で蛍光インジケーター(254nmの励起波長)を用いて実行し、紫外線下で、ならびに/またはI2、KMnO4、CoCl2、リンモリブデン酸、および/もしくはモリブデン酸アンモニウムセリウム染色を用いて可視化した。LCMSデータを、リープテクノロジー(Leap Technologies)のオートサンプラーを備えたアジレント(Agilent)1100シリーズの機器、ジェミニ(Gemini)C18カラム、MeCN/水の勾配、およびTFA、ギ酸、もしくは水酸化アンモニウム調節剤のいずれか、または類似の器具で獲得した。カラム溶離剤を、100から1200Daのポジティブおよびネガティブイオンモードの両方でスキャンするウォーターズ(Waters)ZQ質量分析計を使用して分析した。他の類似の機器も使用された。HPLCデータを、アジレント1100シリーズの機器で、ジェミニまたはXブリッジC18(XBridge C18)カラム、MeCN/水の勾配、およびTFAまたは水酸化アンモニウム調節剤のいずれか、および同等の器具を使用して獲得した。イスコ(Isco)のコンビフラッシュコンパリゾン(CombiFlash Companion)、アナロジックス(AnaLogix)のインテリフラッシュ280(IntelliFlash 280)、バイオタージのSP1、またはバイオタージのイソレラワン(Isolera One)装置、および予備充填されたイスコのレディセップ(RediSep)またはバイオタージのスナップ(Snap)シリカカートリッジなどを使用する中圧液体クロマトグラフィー(MPLC)によって、精製を実行した。キラル精製は、ベルガー(Berger)またはサー(Thar)の機器および類似の機器;キラルPAK(ChiralPAK)−AD、−AS、−IC、キラルセル(Chiralcel)−OD、または−OJカラム;および単独で、またはTFAもしくはiPrNH2を使用して変性された、CO2とMeOH、EtOH、iPrOH、またはMeCNとの混合物を使用するキラル超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)によって実行された。UV検出を使用して、画分収集を開始させた。
質量分析データは、LCMS分析から報告される。質量分析(MS)を、大気圧化学イオン化(APCI)、エレクトロスプレーイオン化(ESI)、電子衝撃イオン化(EI)またはエレクトロン散乱(ES)イオン源によって実行した。プロトン核磁気分光法(H NMR)の化学シフトは、テトラメチルシランからの低磁場の百万分率で示され、300、400、500、または600MHzのバリアン(Varian)の分光計で記録した。化学シフトは、重水素化溶媒の残留ピークに対する百万分率(ppm、δ)で表される。ピークの形状は、以下のように記載される:s、一重項;d、二重項;t、三重項;q、四重項;quin、五重項;m、多重項;br s、幅広の一重項;app、見かけ。分析SFCデータを、上述したようなベルガーの分析機器で獲得した。光学回転データを、1dmのセルを使用するパーキンエルマー(PerkinElmer)のモデル343旋光計で獲得した。シリカゲルクロマトグラフィーを、主として、バイオタージやイスコなどの様々な商業的な供給業者によって予備充填されたカラムを使用する中圧バイオタージまたはイスコシステムを使用して実行した。
別段の規定がない限り、化学反応は、室温(約23セルシウス度)で実行された。
後述される化合物および中間体は、ACD/ChemSketch 2012、ファイルバージョンC10H41、Build 69045(アドバンスドケミストリーデベロップメント社(Advanced Chemistry Development, Inc.)、カナダ国オンタリオ州トロント)が提供する命名規則を使用して名付けられた。
以下に記載される実験の章において、略語が使用される場合がある。ACNは、アセトニトリルであり;AcOは、無水酢酸であり;brは、幅広であり;℃は、セルシウス度であり;CDClは、ジュウテロクロロホルムであり;CDODは、ジュウテロメタノールであり;CHNOは、ニトロメタンであり;dは、二重項であり;DCMは、ジクロロメタンであり;DEAは、ジエチルアミンであり;DIASTは、ジアステレオマーであり;DIEAは、N,N−ジイソプロピルエチルアミンであり;DMBは、ジメトキシベンジルであり;DMSOは、ジメチルスルホキシドであり、EDCIは、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩であり;ENTは、鏡像異性体であり;EtOAcは、酢酸エチルであり;EtOHは、エタノールであり;ESは、エレクトロスプレーであり;FAは、ギ酸であり;gは、グラムであり;hは、時間であり;HClは、塩酸であり;Hは、水素であり;HOは、水であり;HPLCは、高速液体クロマトグラフィーであり;Hzは、ヘルツであり;KCOは、炭酸カリウムであり;Lは、リットルであり;LCは、液体クロマトグラフィーであり;LCMSは、高速液体クロマトグラフィー質量分析法であり;mは、多重項であり;Mは、モル濃度であり;MeOHは、メタノールであり;MgSOは、硫酸マグネシウムであり;MHzは、メガヘルツであり;minは、分であり;mLは、ミリリットルであり、mMは、ミリモルであり;μLは、マイクロリットルであり;μMは、マイクロモルであり;MSは、質量分析であり;MsClは、メタンスルホニルクロリドであり;MTBEは、メチルtert−ブチルエーテルであり;NADPHは、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸であり;Nは、窒素であり;NEtは、トリエチルアミンであり;NaHCOは、重炭酸ナトリウムであり;NaSOは、硫酸ナトリウムであり;NHClは、塩化アンモニウムであり;NHHCOは、炭酸水素アンモニウムであり;NHOHは、水酸化アンモニウムであり;NMRは、核磁気共鳴であり、PEは、石油エーテルであり;PSIは、ポンド毎平方インチであり;Pt/Cは、炭素担持白金であり;RTは、文脈に応じて保持時間または室温であり;sは、一重項であり;SFCは、超臨界流体クロマトグラフィーであり;tは、三重項であり;TFAは、トリフルオロ酢酸であり;THFは、テトラヒドロフランであり;TLCは、薄層クロマトグラフィーであり;T3Pは、プロピルホスホン酸無水物である。
調製例P1
(2R,4R)−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(P1)
Figure 2020510046
工程1.シス−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール(C1)の合成。
ブタ−3−エン−1−オール(39.0mL、453mmol)およびアセトアルデヒド(25.5mL、454mmol)を、硫酸水溶液(20%w/w、565g)中で合わせ、80℃で5日間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、ジエチルエーテル、次いでジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%から25%の酢酸エチル)により、生成物を無色の油として得た。収量:11.2g、96.4mmol、21%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.99 (ddd, J=11.8, 4.9, 1.7 Hz, 1H), 3.71-3.80 (m, 1H), 3.35-3.46 (m, 2H), 1.82-1.98 (m, 3H), 1.48 (dddd, J=12.5, 12.4, 11.1, 4.9 Hz, 1H), 1.21 (d, J=6.2 Hz, 3H), 1.14-1.24 (m, 1H)。
工程2.(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルブタノエート(C2)の合成
ブタン酸エテニル(78.6mL、620mmol)およびノボザイム435(Novozyme 435)(固定されたカンジダ・アンタークティカ(Candida antarctica)のリパーゼB、25g)を、テトラヒドロフラン(1.3L)中のC1(150g、1.29mol)の溶液に添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、そのあとすぐに、それを珪藻土のパッドに通過させてろ過し、次いでジクロロメタンで2回濯いだ。合わせたろ液を真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%から10%の酢酸エチル)により精製し、生成物を油状物として得た。収量:51.5g、276mmol、45%。C2およびそれに続く中間体の絶対配置を、C32で行われたX線構造決定により確認した(調製例P10を参照)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.82-4.92 (m, 1H), 3.99 (ddd, J=11.9, 4.9, 1.7 Hz, 1H), 3.42-3.52 (m, 2H), 2.25 (t, J=7.4 Hz, 2H), 1.92-2.00 (m, 1H), 1.84-1.91 (m, 1H), 1.52-1.69 (m, 3H), 1.28 (ddd, J=12, 11, 11 Hz, 1H), 1.20 (d, J=6.2 Hz, 3H), 0.94 (t, J=7.4 Hz, 3H)。
工程3.(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール(C3)の合成
メタノールおよびテトラヒドロフラン(1:1、700mL)中のC2(51.5g、276mmol)の溶液を水(120mL)中の水酸化リチウム(19.9g、831mmol)の溶液で処理し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。減圧下での濃縮により有機溶媒を除去した後、水性残留物をジクロロメタンで4回抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮して、生成物を無色の油状物として得た。収量:27.3g、235mmol、85%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.99 (ddd, J=11.8, 4.8, 1.7 Hz, 1H), 3.71-3.80 (m, 1H), 3.35-3.47 (m, 2H), 1.82-1.98 (m, 3H), 1.48 (dddd, J=12.5, 12.4, 11.1, 4.8 Hz, 1H), 1.21 (d, J=6.2 Hz, 3H), 1.14-1.24 (m, 1H)。
工程4.(2R)−2−メチルテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(C4)の合成
アセトン(980mL)中のC3(27.3g、235mmol)の溶液を氷槽中で冷却し、ジョーンズ試薬(2.5M、103mL、258mmol)で一滴ずつ処理した。反応混合物を0℃で10分撹拌し、次いで室温に温め、さらに30分撹拌し、0℃に冷却した。2−プロパノール(18mL、240mmol)を添加し、撹拌を30分続けた。混合物を真空中で濃縮した後、残留物を水とジクロロメタンとの間で分配し、水層をジクロロメタンで3回抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、生成物を淡黄色の油状物として得た。収量:23g、200mmol、85%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.25 (ddd, J=11.5, 7.4, 1.3 Hz, 1H), 3.70 (dqd, J=12.2, 6.1, 2.7 Hz, 1H), 3.64 (ddd, J=12.2, 11.6, 2.8 Hz, 1H), 2.55 (dddd, J=14.6, 12.4, 7.4, 1.0 Hz, 1H), 2.37 (ddd, J=14.4, 2.3, 2.3 Hz, 1H), 2.21-2.31 (m, 2H), 1.29 (d, J=6.2 Hz, 3H)。
工程5.(2R,4R)−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(P1)の合成。
1−(2,4−ジメトキシフェニル)メタンアミン(20.3mL、135mmol)を、メタノール(200mL)中のC4(10.3g、90.2mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。次いでこれを−78℃に冷却し、水素化ホウ素リチウム溶液(テトラヒドロフラン中の2M、45.1mL、90.2mmol)を滴加し、2時間で−78℃撹拌を続けた。一晩かけてゆっくり室温に温めた後、反応混合物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液の慎重な添加によりクエンチした。酢酸エチル(250mL)および沈殿を可溶化するのに十分な量の水を添加し、水層を酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%から5%のメタノール)により、生成物を無色の油状物として得た(10.4g)。同様にして混合した画分を精製し、追加の生成物を得た(3.7g)。合わせた収量:14.1g、53.1mmol、59%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.13 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.42-6.47 (m, 2H), 3.99 (ddd, J=11.6, 4.6, 1.5 Hz, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.80 (s, 3H), 3.76 (s, 2H), 3.36-3.45 (m, 2H), 2.63-2.73 (m, 1H), 1.85-1.92 (m, 1H), 1.78-1.85 (m, 1H), 1.38 (dddd, J=13, 12, 11, 4.7 Hz, 1H), 1.20 (d, J=6.2 Hz, 3H), 1.10 (ddd, J=11, 11, 11 Hz, 1H)。
調製例P2
シス−2−[(ベンジルオキシ)メチル]−N−(2,4−ジメトキシベンジル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(P2)
Figure 2020510046
工程1:2−[(ベンジルオキシ)メチル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−オール(C5)の合成
ジクロロメタン(550mL)中の(ベンジルオキシ)アセトアルデヒド(25.0g、166mmol)およびブタ−3−エン−1−オール(12.0g、166mmol)の溶液を、ジクロロメタン(500mL)中のトリフルオロ酢酸(57g、500mmol)の0℃溶液に滴加した。反応混合物を室温(20℃)で18時間撹拌し、その後すぐにそれを真空中で濃縮した。残留物をメタノール(450mL)中に溶解させた後、それを炭酸カリウム(80g、580mmol)で処理し、反応混合物を20℃で5時間撹拌した。(ベンジルオキシ)アセトアルデヒド(20.0g、133mmol)を採用した類似の反応からの反応混合物を添加し、合わせた混合物をろ過した。ろ液を減圧下で濃縮し、水(500mL)と酢酸エチル(200mL)との間で分配した。次いで水層を酢酸エチル(2×150mL)で抽出し、合わせた有機層を真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の20%から25%の酢酸エチル)により、生成物を黄色の油状物として得た。H NMRスペクトルの調査から、この材料をシスおよびトランス異性体の混合物と仮定した。合わせた収量:42.9g、193mmol、64%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.39-7.26 (m, 5H), 4.64-4.53 (m, 2H), [4.29-4.25 (m), 4.11-3.76 (m), および3.59-3.40 (m), 合計6H], [1.96-1.83 (m), 1.71-1.48 (m), および1.36-1.24 (m), 合計4H, 推定;水のピークによって部分的に不明瞭]。
工程2.2−[(ベンジルオキシ)メチル]テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(C6)の合成
クロロクロム酸ピリジニウム(48g、220mmol)を、ジクロロメタン(350mL)中のC5(22.9g、103mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温(20℃)で18時間撹拌した。次いでこれをC5(20g、90mmol)を使用して行われた類似の反応物と合わせ、混合物をろ過し、次いで真空中で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのクロマトグラフィー(溶離剤:石油エーテル中の20%の酢酸エチル)により精製し、生成物を無色の油状物として得た。合わせた収量:36.2g、164mmol、85%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.40-7.27 (m, 5H), 4.65-4.58 (m, 2H), 4.36 (ddd, J=11.5, 7.5, 1.5 Hz, 1H), 3.85 (dddd, J=11, 5, 4, 3 Hz, 1H), 3.72 (ddd, J=12.3, 11.5, 2.8 Hz, 1H), 3.58 (dd, ABXパターンの半分, J=10.5, 4.0 Hz, 1H), 3.55 (dd, ABXパターンの半分, J=10.3, 5.3 Hz, 1H), 2.63 (dddd, J=15, 12, 7.5, 1 Hz, 1H), 2.56-2.47 (m, 1H), 2.40-2.32 (m, 2H)。
工程3.シス−2−[(ベンジルオキシ)メチル]−N−(2,4−ジメトキシベンジル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(P2)の合成
1−(2,4−ジメトキシフェニル)メタンアミン(23g、140mmol)を、メタノール(275mL)中のC6(20g、91mmol)の溶液に添加した。反応混合物を室温(20℃)で24時間撹拌し、その後すぐにそれを−78℃に冷却し、水素化ホウ素リチウム(テトラヒドロフラン中の2M溶液;46.0mL、92.0mmol)を滴下して処理した。反応混合物をそのままゆっくり室温に温め、次いで室温で一晩撹拌した。これをC6(16.18g、73.5mmol)を採用した類似の反応混合物と合わせ、真空中で濃縮した。残留物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(300mL)および水(200mL)と混合し、酢酸エチル(4×200mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルでのクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%から9%のメタノール)により精製し、生成物を淡黄色の油状物として得た。合わせた収量:52.0g、140mmol、85%。LCMS m/z 371.9[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.38-7.25 (m, 5H), 7.12 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.46 (d, AB四重項の半分, J=2.5 Hz, 1H), 6.43 (dd, ABXパターンの半分, J=8.0, 2.5 Hz, 1H), 4.58 (AB四重項, JAB=12.0 Hz, ΔνAB=23.2 Hz, 2H), 4.07 (ddd, J=11.5, 4.5, 1.5 Hz, 1H), 3.81 (s, 3H), 3.80 (s, 3H), 3.75 (s, 2H), 3.59-3.39 (m, 4H), 2.75-2.65 (m, 1H), 1.91-1.80 (m, 2H), 1.48-1.35 (m, 1H), 1.23-1.12 (m, 1H)。
調製例P3
−{シス−2−[(ベンジルオキシ)メチル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル}−6−クロロキノリン−3,4−ジアミン(P3)
Figure 2020510046
工程1.4,6−ジクロロ−3−ニトロキノリン(C7)の合成
N,N−ジメチルホルムアミド(3.1mL、40mmol)および塩化チオニル(97%、6.9mL、93mmol)を、ジクロロメタン(140mL)中の6−クロロ−3−ニトロキノリン−4−オール(15.38g、68.48mmol)の懸濁液に添加し、反応混合物を還流しながら加熱した。5時間後、それを室温に冷却し、追加のジクロロメタン(25mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(250mL)中に流し込んだ。水層をジクロロメタン(100mL)で抽出し、次いで珪藻土のプラグに通過させ、これをその後ジクロロメタン(50mL)で濯いだ。合わせた有機層および有機性のろ液を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮して、生成物を薄い黄褐色の固体として得た。収量:16.8g、定量可能な量。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.25 (s, 1H), 8.42 (d, J=2.2 Hz, 1H), 8.17 (d, J=8.9 Hz, 1H), 7.89 (dd, J=9.0, 2.2 Hz, 1H)。
工程2.N−{シス−2−[(ベンジルオキシ)メチル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル}−6−クロロ−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−3−ニトロキノリン−4−アミン(C8)の合成
化合物C7(17.2g、70.8mmol)を、アセトニトリル(300mL)中のP2(20.8g、56.0mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(21.7g、168mmol)の溶液にゆっくり添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌し(25℃)、その時点でLCMS分析が生成物への変換を示した:LCMS m/z 578.0(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+。反応混合物をその元の体積の半分に濃縮し、水(400mL)で希釈し、酢酸エチル(2×300mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の0%から25%の酢酸エチル)により精製して、生成物を黄色の固体として得た。収量:26.1g、45.2mmol、81%収量。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.02 (s, 1H), 8.22 (d, J=2.5 Hz, 1H), 7.98 (d, J=9.0 Hz, 1H), 7.69 (dd, J=9.0, 2.5 Hz, 1H), 7.36-7.25 (m, 5H), 6.82 (br d, J=8.5 Hz, 1H), 6.22-6.18 (m, 2H), 4.57 (AB四重項, JAB=12.3 Hz, ΔνAB=9.1 Hz, 2H), 4.40-4.27 (m, 2H), 4.15-4.07 (m, 1H), 3.83-3.73 (m, 1H), 3.69 (s, 3H), 3.59-3.40 (m, 4H), 3.54 (s, 3H), 2.00-1.91 (m, 3H), 1.78-1.66 (m, 1H)。
工程3.N−{シス−2−[(ベンジルオキシ)メチル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル}−6−クロロ−3−ニトロキノリン−4−アミン(C9)の合成。
トリフルオロ酢酸(11.8g、103mmol)を、ジクロロメタン(50mL)中のC8(6.00g、10.4mmol)の20℃溶液にゆっくり滴加した。反応混合物を1時間撹拌し、その後すぐにLCMS分析が生成物への変換を示した:LCMS m/z 427.9(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+。次いでこれをC8(1.95g、3.37mmol)の類似の変換からの反応混合物と合わせ、真空中で濃縮した。残留物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(200mL)で希釈し、酢酸エチル(4×100mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮し、生成物を黄色の固体として得た(6.40g)。これは、H NMR分析によれば、多少の酢酸エチルを含有していた。合わせた収量、溶媒に対して補正:5.69g、13.3mmol、96%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.36 (s, 1H), 9.07 (br d, J=9.0 Hz, 1H), 8.10 (d, J=2.0 Hz, 1H), 7.97 (d, J=9.0 Hz, 1H), 7.73 (dd, J=9.0, 2.0 Hz, 1H), 7.38-7.26 (m, 5H), 4.59 (AB四重項, JAB=12.0 Hz, ΔνAB=7.2 Hz, 2H), 4.34-4.22 (m, 1H), 4.18 (ddd, J=12.0, 4.5, 1.5 Hz, 1H), 3.69-3.62 (m, 1H), 3.62-3.52 (m, 2H), 3.49 (dd, ABCパターンの構成要素, J=10.3, 4.3 Hz, 1H), 2.21-2.12 (m, 2H), 1.88-1.76 (m, 1H), 1.66-1.55 (m, 1H)。
工程4.N−{シス−2−[(ベンジルオキシ)メチル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル}−6−クロロキノリン−3,4−ジアミン(P3)の合成
炭素担持白金(5%;1.37g)を、テトラヒドロフラン(200mL)中のC9(6.0g、14mmol)の20℃の溶液の撹拌溶液に一部ずつ添加した。反応混合物をアルゴンでパージし、次いで水素で飽和させ、50psiの水素下、20℃で3時間撹拌した。ろ液を真空中でろ過および濃縮して、生成物を茶色の固体として得た。収量:5.75g、14.4mmol、定量可能な量。LCMS m/z 397.8(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.47 (s, 1H), 7.90 (d, J=9.0 Hz, 1H), 7.73 (d, J=2.0 Hz, 1H), 7.39 (dd, J=9.0, 2.0 Hz, 1H), 7.36-7.24 (m, 5H), 4.56 (AB四重項, JAB=12.3 Hz, ΔνAB=9.9 Hz, 2H), 4.09 (ddd, J=12, 4.5, 1 Hz, 1H), 3.90 (br s, 2H), 3.57-3.40 (m, 5H), 3.39-3.31 (br m, 1H), 1.91-1.82 (m, 2H), 1.66-1.53 (m, 1H), 1.43-1.33 (m, 1H)。
調製例P4
3−アミノ−4−[(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)アミノ]キノリン−6−カルボニトリル(P4)
Figure 2020510046
工程1.4−ヒドロキシ−3−ニトロキノリン−6−カルボニトリル(C10)の合成
この反応は、2つの同一なバッチで行われた。N,N−ジメチルホルムアミド(350mL)中の6−ブロモ−3−ニトロキノリン−4−オール(25.0g、92.9mmol)、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム(II)三水和物(13.7g、32.4mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(5.15g、9.29mmol)、炭酸ナトリウム(11.8g、111mmol)、および酢酸パラジウム(II)(1.04g、4.63mmol)の混合物を140℃で16時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、2つのバッチを合わせ、珪藻土に通過させてろ過した。ろ過ケークをN,N−ジメチルホルムアミド(200mL)およびtert−ブチルメチルエーテル(3.0L)で、ろ液を撹拌しながらゆっくり濯いだ。撹拌中にろ液から暗い色の固体が沈殿し、得られた混合物を20℃で15分撹拌し、次いでろ過した。この第2のろ液を真空中でおよそ40mLの体積に濃縮した。残留物をtert−ブチルメチルエーテル(約200mL)で希釈し、得られた黄色の沈殿をろ過によって収集し、次いで酢酸エチル(約200mL)で粉砕した。生成物を濃い黄色の固体として得た。合わせた収量:20g、93mmol、50%。LCMS m/z 216.0[M+H]+1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.00 (s, 1H), 8.51 (d, J=2.0 Hz, 1H), 7.83 (dd, J=8.5, 1.5 Hz, 1H), 7.69 (d, J=8.5 Hz, 1H)。
工程2.4−クロロ−3−ニトロキノリン−6−カルボニトリル(C11)の合成
N,N−ジメチルホルムアミド(30mL)中のC10(5.00g、23.2mmol)の15℃の溶液に、オキシ塩化リン(9.85g、64.2mmol)を添加し、反応混合物を15℃で1.5時間撹拌した。次いでこれを氷水(100mL)中に流し込み、得られた懸濁液をろ過した。収集した固体をテトラヒドロフラン(100mL)中に溶解させ、シリカゲルのパッドに通過させてろ過した。真空中でろ液を濃縮して、生成物を白色の固体として得た。収量:3.10g、13.3mmol、収量57%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.39 (s, 1H), 8.83 (d, J=1.8 Hz, 1H), 8.35 (d, J=8.8 Hz, 1H), 8.10 (dd, J=8.8, 1.8 Hz, 1H)。
工程3.tert−ブチル4−[(6−シアノ−3−ニトロキノリン−4−イル)アミノ]−3,3−ジフルオロピロリジン−1−カルボキシレート(C12)の合成。
tert−ブチル4−アミノ−3,3−ジフルオロピロリジン−1−カルボキシレート(米国特許出願第20150141402号A1、2015年5月21日でD.C.Behennaらによって説明される方法を使用して調製された;2.30g、10.3mmol)をアセトニトリル(20mL)中に溶解させた。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.01g、15.5mmol)およびC11(3.04g、13.0mmol)をこの溶液に添加し、反応混合物を20℃で14時間撹拌した。真空中で揮発物質を除去した後、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の9%から17%のテトラヒドロフラン)により精製し、生成物を薄黄色の固体として得た。収量:3.20g、7.63mmol、74%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.52 (s, 1H), 9.21-9.04 (br m, 1H), 8.48 (br s, 1H), 8.20 (d, J=8.8 Hz, 1H), 8.00 (dd, J=8.6, 1.5 Hz, 1H), 4.88-4.74 (m, 1H), 4.23 (br dd, J=9.7, 8.8 Hz, 1H), 4.05-3.89 (br m, 1H), 3.89-3.75 (m, 1H), 3.60 (ddd, J=11.4, 8.4, 1.3 Hz, 1H), 1.51 (s, 9H)。
工程4.4−[(4,4−ジフルオロピロリジン−3−イル)アミノ]−3−ニトロキノリン−6−カルボニトリル(C13)の合成。
トリフルオロ酢酸(1mL)を、ジクロロメタン(2mL)中のC12の15℃(1.10g、2.62mmol)の溶液に添加した。反応混合物を15℃で1時間撹拌した後、その時点でLCMS分析が生成物への変換を示した:LCMS m/z 320.1[M+H]+。これを真空中で濃縮し、重炭酸ナトリウム水溶液(60mL)の添加により中和した。得られた混合物を酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、合わせた有機層を減圧下で濃縮し、生成物を薄黄色の固体として得た。収量:810mg、2.54mmol、97%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.19 (s, 1H), 9.00 (s, 1H), 8.68-8.57 (br m, 1H), 8.13 (br AB四重項, JAB=8.5 Hz, ΔνAB=48.4 Hz, 2H), 4.61-4.43 (m, 1H), 3.58 (dd, J=12.0, 7.5 Hz, 1H), 3.41-3.28 (m, 1H), 3.26-3.12 (m, 1H), 3.12 (dd, J=11.8, 7.3 Hz, 1H)。
工程5.4−[(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)アミノ]−3−ニトロキノリン−6−カルボニトリル(C14)の合成
トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(2.15g、10.1mmol)を、アセトニトリル(5mL)中のC13(810mg、2.54mmol)の0℃の混合物に添加した。ホルムアルデヒドの水溶液(37%、824mg、10.2mmol)を、0℃の反応混合物に20分かけて添加し、次いで撹拌を室温で1時間続け、その時点でLCMS分析が生成物への変換を示した:LCMS m/z 334.1[M+H]+。真空中での濃縮により溶媒を除去した後、重炭酸ナトリウム水溶液の添加によって残留物をpH8に塩基性にし、ろ過し、減圧下で濃縮して、生成物を赤色の固体として得た。収量:780mg、2.34mmol、92%。1H NMR (400 MHz, CDCl3), 特徴なピーク:δ 9.59 (br d, J=8.8 Hz, 1H), 9.48 (s, 1H), 8.55 (br s, 1H), 8.14 (d, J=8.4 Hz, 1H), 7.96 (dd, J=8.8, 1.3 Hz, 1H), 3.29-3.03 (m, 3H), 2.86 (ddd, J=9.9, 5.1, 2.0 Hz, 1H), 2.47 (s, 3H)。
工程6.3−アミノ−4−[(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)アミノ]キノリン−6−カルボニトリル(P4)の合成
炭素担持パラジウム(10%;1g)を、メタノール(30mL)中のC14(3.00g、9.00mmol)の溶液に添加し、反応混合物を水素のバルーン下で25℃で2時間水素化した。次いでこれを珪藻土に通過させてろ過し、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の17%から33%のテトラヒドロフラン)により精製して、生成物を薄黄色の固体として得た。収量:1.30g、4.29mmol、48%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.59 (s, 1H), 8.24 (d, J=1.8 Hz, 1H), 8.03 (d, J=8.8 Hz, 1H), 7.60 (dd, J=8.8, 1.8 Hz, 1H), 4.32-4.19 (m, 1H), 4.09-3.96 (m, 3H), 3.18-2.97 (m, 3H), 2.64 (ddd, J=9.7, 6.6, 1.8 Hz, 1H), 2.41 (s, 3H)。
調製例P5
6−クロロ−N−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)キノリン−3,4−ジアミン(P5)
Figure 2020510046
工程1.tert−ブチル(トランス−3−ヒドロキシテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)カルバメート(C15)の合成
酢酸エチル(345mL)中のトランス−4−アジドテトラヒドロ−2H−ピラン−3−オール(M. Chiniら、Tetrahedron 1994、50、1261〜1274を参照)(14.8g、103mmol)および二炭酸ジ−tert−ブチル(23.0g、105mmol)の溶液を、炭素担持パラジウム(10%、1.5g)に添加した反応混合物を、50psiの水素下で、20℃〜25℃で22時間撹拌した。次いでこれを珪藻土に通過させてろ過し、フィルターパッドを酢酸エチルとメタノールで濯いだ。合わせたろ液を真空中で濃縮し、残留物をジクロロメタン(10mL)および[9:1の石油エーテル/テトラヒドロフラン](60mL)の混合物で一度粉砕し、生成物を白色の固体として得た。収量:15.8g。72.7mmol、71%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.71-4.62 (br s, 1H), 4.01 (dd, J=11, 4 Hz, 1H), 3.98-3.87 (m, 2H), 3.57-3.42 (m, 2H), 3.40 (ddd, J=12, 12, 2 Hz, 1H), 3.13 (dd, J=11.0, 9.5 Hz, 1H), 1.96-1.88 (m, 1H), 1.59-1.47 (m, 1H, 推定;水のピークによって部分的に不明瞭), 1.47 (s, 9H)。
工程2.tert−ブチル(3−オキソテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)カルバメート(C16)の合成
ジクロロメタン(540mL)中のC15(35.1g、162mmol)の溶液を、[1,1,1−トリス(アセチルオキシ)−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンズヨードオキソール−3−(1H)−オン](デス−マーチンペルヨージナン;81.6g、192mmol)で処理し、25℃で18時間撹拌した。反応混合物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液および飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(250mL)で処理し、30分撹拌した後、層を分離し、水層をジクロロメタン(200mL)で2回抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の10%から30%の酢酸エチル)により、生成物を黄色の油状物として得た(27.95g)。これは、酸化試薬から生じた多少の芳香族系物質を含有していた。この材料を直接それに続く工程に用いた。1H NMR (400 MHz, CDCl3), 生成物のピークのみ: δ 5.49-5.38 (br s, 1H), 4.55-4.42 (m, 1H), 4.08 (AB四重項, JAB=14.8 Hz, ΔνAB=40.3 Hz, 2H), 4.07-3.99 (m, 1H), 3.89 (ddd, J=12.0, 11.5, 3.0 Hz, 1H), 2.75-2.63 (m, 1H), 1.96-1.81 (m, 1H), 1.44 (s, 9H)。
工程3.tert−ブチル(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)カルバメート(C17)の合成
ジクロロメタン(124mL)中のC16(前の工程より;27.95g)の溶液を、ジクロロメタン(384mL)中のジフルオロ−4−モルホリニルスルホニウムテトラフルオロボレート(XtalFluor−M(登録商標);39.5g、163mmol)およびトリエチルアミン三フッ化水素酸塩(28.6g、177mmol)の0℃の懸濁液にゆっくり添加し、反応混合物をそのままゆっくり25℃に温めた。3日後、反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(500mL)で処理し、ジクロロメタン(500mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィー(溶離剤:石油エーテル中の10%の酢酸エチル)により、生成物を黄色の固体として得た。収量:2工程にわたり8.93g、37.6mmol、23%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.91-4.75 (br m, 1H), 4.18-3.94 (m, 3H), 3.55-3.43 (m, 1H), 3.46 (dd, J=30.4, 12.8 Hz, 1H), 2.07-1.97 (m, 1H), 1.86-1.71 (m, 1H), 1.47 (s, 9H)。
工程4.3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン、塩酸塩(C18)の合成
メタノール中の塩化水素(4M、16.8mL、67.2mmol)の溶液を、メタノール(35mL)中のC17(3.18g、13.4mmol)の10℃の溶液に添加した。反応混合物を10℃で1時間撹拌した後、それを真空中で濃縮して、生成物を白色の固体として得た。収量:2.32g、13.4mmol、定量的。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.03-8.89 (br s, 3H), 4.06-3.57 (m, 4H, 推定;水のピークによって部分的に不明瞭), 3.57-3.47 (m, 1H), 2.20-2.08 (m, 1H), 1.88-1.72 (m, 1H)。
工程5.6−クロロ−N−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−3−ニトロキノリン−4−アミン(C19)の合成
N,N−ジイソプロピルエチルアミン(9.2mL、52.8mmol)を、アセトニトリル(40mL)中のC7(3.2g、13.2mmol)およびC18(2.32g、13.4mmol)の10℃の溶液に添加し、反応混合物を10℃で16時間撹拌した。次いでこれをC7(1.2g、4.9mmolおよび90mg、0.37mmol)を使用して行われた2つの追加の反応物と合わせ、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の0%から20%の酢酸エチル)により、生成物を黄色の固体として得た。合わせた収量:4.5g、13mmol、70%。LCMS m/z 344.0(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.40 (s, 1H), 8.60 (br d, J=10.1 Hz, 1H), 8.05 (d, J=1.8 Hz, 1H), 8.05 (d, J=8.8 Hz, 1H), 7.77 (dd, J=9.2, 2.2 Hz, 1H), 4.40-4.26 (m, 1H), 4.17-4.02 (m, 2H), 3.59 (br ddd, J=12, 12, 1 Hz, 1H), 3.48 (dd, J=29.0, 12.8 Hz, 1H), 2.40-2.32 (m, 1H), 2.28-2.16 (m, 1H)。
工程6.6−クロロ−N−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)キノリン−3,4−ジアミン(P5)の合成
テトラヒドロフラン(50mL)中のC19(4.40g、12.8mmol)および炭素担持白金(5%;250mg)の混合物を、20℃で、窒素で脱気し、次いで水素化に、50psiおよび20℃で2時間供した。反応混合物をろ過し、ろ過ケークを、テトラヒドロフラン(3×10mL)で洗浄した。合わせたろ液を真空中で濃縮し、C19(100mg、0.29mmol)を使用して行われた類似の反応からの未精製の生成物と合わせ、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%から20%のメタノール)により精製して、生成物を黄色の固体として得た。合わせた収量:3.9g、12.4mmol、95%。LCMS m/z 314.1[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.48 (s, 1H), 7.90 (d, J=9.3 Hz, 1H), 7.78 (d, J=2.0 Hz, 1H), 7.41 (dd, J=9.0, 2.2 Hz, 1H), 4.10-4.01 (m, 2H), 3.99-3.93 (br s, 2H), 3.85-3.69 (m, 2H), 3.51-3.42 (m, 1H), 3.44 (dd, J=31.3, 12.7 Hz, 1H), 2.10-1.95 (m, 2H)。
調製例P6
6−クロロ−N−[(4S)−3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]キノリン−3,4−ジアミン(P6)
Figure 2020510046
工程1:tert−ブチル[(3R,4S)−3−ヒドロキシテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]カルバメート(C20)の合成
ジクロロメタン(33mL)中の(3R,4S)−4−アミノテトラヒドロ−2H−ピラン−3−オール(2016年1月21日に公開されたM. A .Brodneyら、PCT国際特許出願WO2016009297号A1を参照)(383mg、3.27mmol)および二炭酸ジ−tert−ブチル(714g、3.27mmol)の溶液を、トリエチルアミン(0.46mL、3.3mmol)で処理し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。真空中で濃縮することにより、生成物をオフホワイト色の固体として得た。収量:707mg、3.25mmol、99%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 4.69-4.56 (br s, 1H), 4.02 (br dd, J=11.3, 4.7 Hz, 1H), 3.96-3.86 (m, 2H), 3.58-3.44 (m, 2H), 3.40 (ddd, J=12.1, 11.7, 2.3 Hz, 1H), 3.13 (dd, J=11.3, 9.4 Hz, 1H), 1.96-1.87 (m, 1H), 1.58-1.48 (m, 1H, 推定;水のピークによって部分的に不明瞭), 1.47 (s, 9H)。
工程2.tert−ブチル[(4S)−3−オキソテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]カルバメート(C21)の合成
ジクロロメタン(40mL)中のC20(707mg、3.25mmol)の溶液を、[1,1,1−トリス(アセチルオキシ)−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンズヨードオキソール−3−(1H)−オン](95%;1.74g、3.90mmol)で処理し、室温で4時間撹拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(50mL)および飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(50mL)でクエンチし、30分撹拌した。水層をジクロロメタンで2回抽出し、合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の20%から80%の酢酸エチル)により、生成物を白色の固体として得た。収量:546mg、2.54mmol、78%。GCMSm/z215.1[M]。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.49-5.36 (br s, 1H), 4.49-4.36 (m, 1H), 4.05 (AB四重項, JAB=14.6 Hz, ΔνAB=38.1 Hz, 2H), 4.04-3.96 (m, 1H), 3.85 (ddd, J=12.1, 11.3, 3.1 Hz, 1H), 2.70-2.59 (m, 1H), 1.92-1.78 (m, 1H), 1.41 (s, 9H)。
工程3:tert−ブチル[(4S)−3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]カルバメート(C22)の合成
ジクロロメタン(5mL)中のC21(540mg、2.51mmol)の溶液を、ジクロロメタン(10mL)中のジフルオロ−4−モルホリニルスルホニウムテトラフルオロボレート(1.22g、5.02mmol)およびトリエチルアミン三フッ化水素酸塩(0.9mL、5.5mmol)の0℃の懸濁液にゆっくり添加した。氷槽を取り外し、反応混合物を室温で一晩、次いで40℃で90分撹拌した。室温に冷却した後に、反応混合物を慎重に飽和重炭酸ナトリウム水溶液で処理した{注意:ガス発生}。水層をジクロロメタンで2回抽出し、合わせた有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の15%から45%の酢酸エチル)により、生成物を黄色の固体として得て、これをそれに続く工程で使用した。H NMR分析によれば、この材料は多少の不純物を含んでいた。GCMSm/z138.1{[M-(2−メチルプロパ−1−エンおよび二酸化炭素)]+H}1H NMR (400 MHz, CDCl3), 生成物のピークのみ: δ 4.93-4.81 (m, 1H), 4.16-3.93 (m, 3H), 3.51-3.43 (m, 1H), 3.45 (dd, J=30.4, 12.9 Hz, 1H), 2.05-1.96 (m, 1H), 1.83-1.71 (m, 1H), 1.45 (s, 9H)。
工程4:(4S)−3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン、塩酸塩(C23)の合成
濃塩酸(2mL)を、エタノール(10mL)中のC22(前の工程より;≦2.51mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で一晩撹拌した。真空中で溶媒を除去して、生成物を茶色の固体として得た。収量:2工程にわたり155mg、0.893mmol、36%。GCMSm/z137.1[M]。1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 4.09-3.86 (m, 3H), 3.65 (dd, J=31.2, 12.9 Hz, 1H), 3.65-3.56 (m, 1H), 2.23-2.14 (m, 1H), 2.03-1.90 (m, 1H)。
工程5:6−クロロ−N−[(4S)−3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−3−ニトロキノリン−4−アミン(C24)の合成
N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.41mL、2.4mmol)を、アセトニトリル(3mL)中のC7(190mg、0.782mmol)およびC23(136mg、0.783mmol)の混合物に添加し、反応混合物を60℃で一晩撹拌した。室温に冷却した後、反応混合物を真空中で濃縮し、水と酢酸エチルとの間で分配した。少量の飽和重炭酸ナトリウム水溶液を添加して水層をpH9に調整し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の5%から35%の酢酸エチル)により精製して、生成物を明るい黄色の固体として得た。収量:164mg、0.477mmol、61%。LCMS m/z 344.4[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.39 (s, 1H), 8.61 (br d, J=10.2 Hz, 1H), 8.04 (d, J=8.6 Hz, 1H), 8.04 (d, J=2.3 Hz, 1H), 7.77 (dd, J=9.0, 2.3 Hz, 1H), 4.40-4.26 (m, 1H), 4.17-4.02 (m, 2H), 3.59 (br ddd, J=12, 12, 1.5 Hz, 1H), 3.48 (dd, J=29.1, 12.7 Hz, 1H), 2.40-2.32 (m, 1H), 2.29-2.16 (m, 1H)。
工程6:6−クロロ−N−[(4S)−3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]キノリン−3,4−ジアミン(P6)の合成
亜鉛粉末(97.5%、312mg、4.65mmol)を、メタノール(3mL)および濃水酸化アンモニウム溶液(3mL)中のC24(160mg、0.466mmol)のスラリーに添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、その後すぐにそれを珪藻土に通過させてろ過した。フィルターパッドをジクロロメタンとメタノールで濯ぎ、合わせたろ液を真空中で濃縮した。残留物を半飽和塩化ナトリウム水溶液で希釈し、ジクロロメタンで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルでのクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%から100%の酢酸エチル)により精製して、生成物を薄い黄褐色の油状物として得た。収量:78mg、0.249mmol、54%。LCMS m/z 314.4[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.47 (s, 1H), 7.89 (d, J=9.0 Hz, 1H), 7.77 (d, J=2.3 Hz, 1H), 7.39 (dd, J=8.8, 2.1 Hz, 1H), 4.08-3.89 (m, 3H), 3.84-3.68 (m, 2H), 3.49-3.40 (m, 1H), 3.42 (dd, J=31.4, 12.7 Hz, 1H), 2.07-1.94 (m, 2H)。
調製例P7
−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−6−(トリフルオロメチル)キノリン−3,4−ジアミン(P7)
Figure 2020510046
工程1.3−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)キノリン−4−オール(C25)の合成
濃硝酸(10mL)中の6−(トリフルオロメチル)キノリン−4−オール(2.00g、9.38mmol)の溶液を50℃で14時間撹拌し、その後すぐにそれを水(50mL)中に流し込んだ。得られた固体をろ過により単離し、生成物を薄黄色の固体として得た。収量:1.80g、6.97mmol、74%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.29 (s, 1H), 8.46 (s, 1H), 8.11 (d, J=9.0 Hz, 1H), 7.92 (d, J=8.5 Hz, 1H)。
工程2.4−クロロ−3−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)キノリン(C26)の合成
オキシ塩化リン(3.25mL、34.9mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の化合物C25(3.00g、11.6mmol)の15℃の溶液に添加し、反応混合物を15℃で2時間撹拌した。次いでこれを水(80mL)中に流し込んだ。ろ過により沈殿を収集し、生成物を固体として得た(2.40g)。H NMR分析によれば、この材料は不純物を含んでいたが、直接それに続く工程に用いた。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6), 生成物のピークのみ: δ 9.22 (s, 1H), 8.40 (br s, 1H), 8.03 (br d, J=8.5 Hz, 1H), 7.92-7.97 (m, 1H)。
工程3.N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−3−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)キノリン−4−アミン(C27)の合成
N,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.36g、26.0mmol)およびP1(2.43g、9.16mmol)を、アセトニトリル(30mL)中のC26(前の工程より;2.40g、≦8.68mmol)の15℃の溶液にゆっくり添加し、反応混合物を80℃で30分撹拌した。水(100mL)を添加し、得られた混合物を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の9%から25%の酢酸エチル)により精製し、生成物を黄色の固体として得た。収量:2工程にわたり3.40g、6.73mmol、58%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.11 (s, 1H), 8.60 (br s, 1H), 8.15 (d, J=9.0 Hz, 1H), 7.92 (dd, J=8.8, 1.8 Hz, 1H), 6.84 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.22 (dd, J=8.3, 2.3 Hz, 1H), 6.16 (d, J=2.0 Hz, 1H), 4.33-4.44 (m, 2H), 4.02-4.10 (m, 1H), 3.77-3.87 (m, 1H), 3.68 (s, 3H), 3.50 (s, 3H), 3.36-3.46 (m, 2H), 1.95-2.10 (m, 3H), 1.67-1.78 (m, 1H), 1.23 (d, J=6.0 Hz, 3H)。
工程4.N−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−3−ニトロ−6−(トリフルオロメチル)キノリン−4−アミン(C28)の合成
トリフルオロ酢酸(7.67g、67.3mmol)を、ジクロロメタン(30mL)中の化合物C27(3.40g、6.73mmol)の15℃の溶液に添加し、反応混合物を15℃で30分撹拌した。溶媒を真空中で除去し、残留物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮して、生成物を薄黄色の固体として得た(2.50g)。その一部を直接それに続く工程に使用した。LCMS m/z 355.8[M+H]+
工程5.N−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−6−(トリフルオロメチル)キノリン−3,4−ジアミン(P7)の合成
鉄粉末(314mg、5.62mmol)および塩化アンモニウム(301mg、5.63mmol)を、エタノール(5mL)および水(1mL)中のC28(前の工程より、200mg、≦0.54mmol)の溶液に添加し、反応混合物を80℃で1時間撹拌した。次いでこれを珪藻土に通過させてろ過し、ろ液を真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の9%から33%の酢酸エチル)により、生成物を薄い灰色の固体として得た。収量:2工程にわたり140mg、0.430mmol、80%。LCMS m/z 325.9[M+H]+
調製例P8
3−アミノ−4−{[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]アミノ}キノリン−6−カルボニトリル(P8)
Figure 2020510046
工程1.4−{(2,4−ジメトキシベンジル)[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]アミノ}−3−ニトロキノリン−6−カルボニトリル(C29)の合成
アセトニトリル(80mL)中のC11(8.81g、37.7mmol)の溶液に、P1(11.0g、41.5mmol)、それに続いてN,N−ジイソプロピルエチルアミン(5.85g、45.3mmol)添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌し、その後すぐにこれを真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離剤:4:1の石油エーテル/酢酸エチル)により精製して、生成物を、ゆっくり固化した粘性のオレンジ色の油状物として得た。収量:15.0g、32.4mmol、86%。LCMS m/z 313.0[M-(2,4-ジメトキシベンジル)+H]+1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.18 (s, 1H), 8.55 (br dd, J=1.3, 1 Hz, 1H), 8.15 (d, J=1.0 Hz, 2H), 6.88 (d, J=8.0 Hz, 1H), 6.24-6.30 (m, 2H), 4.33 (br AB四重項, JAB=14.5 Hz, ΔνAB=12 Hz, 2H), 3.76-3.92 (m, 2H), 3.62 (s, 3H), 3.42 (s, 3H), 3.3-3.4 (m, 2H, 推定;水のピークによって大部分が不明瞭), 1.83-2.00 (m, 2H), 1.70-1.83 (m, 1H), 1.42-1.54 (m, 1H), 1.09 (d, J=6.0 Hz, 3H)。
工程2.4−{[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]アミノ}−3−ニトロキノリン−6−カルボニトリル(C30)の合成
ジクロロメタン(150mL)中のC29(15.0g、32.4mmol)およびトリフルオロ酢酸(18.5g、162mmol)の混合物を室温で30分撹拌し、その後すぐにそれを20mLの体積に濃縮し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(200mL)で処理した。水層をジクロロメタン(3×150mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮して、生成物を黄色の固体として得た。収量:5.68g、18.2mmol、56%。LCMS m/z 313.0[M+H]+1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.06-9.09 (m, 2H), 8.30 (br d, J=9.0 Hz, 1H), 8.14 (dd, ABXパターンの半分, J=8.7, 1.6 Hz, 1H), 8.01 (d, AB四重項の半分, J=8.8 Hz, 1H), 3.87-3.93 (m, 1H), 3.69-3.82 (m, 1H), 3.3-3.5 (m, 2H, 推定;水のピークによって大部分が不明瞭), 1.87-2.03 (m, 2H), 1.60-1.72 (m, 1H), 1.36-1.47 (m, 1H), 1.11 (d, J=6.0 Hz, 3H)。
工程3.3−アミノ−4−{[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]アミノ}キノリン−6−カルボニトリル(P8)の合成
エタノール(60mL)および水(15mL)を、C30(5.68g、18.2mmol)、鉄(10.2g、183mmol)、および塩化アンモニウム(9.73g、182mmol)の混合物に添加した。反応混合物を1時間かけて80℃に加熱し、その後すぐにそれをエタノール(100mL)で希釈し、ろ過した。ろ液を真空中で濃縮し、得られた固体を飽和重炭酸ナトリウム水溶液(100mL)とジクロロメタン(300mL)との間で分配した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、生成物を茶色の固体として得た。収量:4.73g、16.8mmol、92%。LCMS m/z 282.9[M+H]+1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.55 (d, J=1.2 Hz, 1H), 8.51 (s, 1H), 7.90 (d, J=8.8 Hz, 1H), 7.60 (dd, J=8.5, 1.8 Hz, 1H), 3.92-4.00 (m, 1H), 3.58-3.69 (m, 1H), 3.39-3.50 (m, 2H), 1.78-1.94 (m, 2H), 1.56-1.69 (m, 1H), 1.29-1.40 (m, 1H), 1.17 (d, J=6.0 Hz, 3H)。
調製例P9
3−アミノ−4−{[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]アミノ}キノリン−6−カルボニトリル(P9)
Figure 2020510046
工程1.4−{[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]アミノ}−3−ニトロキノリン−6−カルボニトリル(C31)の合成
N,N−ジイソプロピルエチルアミン(251mg、1.94mmol)を、アセトニトリル(3mL)中のC11(210mg、0.899mmol)および(3R)−1−メチルピロリジン−3−アミン(77.9mg、0.778mmol)の20℃の溶液に添加した。反応混合物を20℃で2時間撹拌し、その後すぐにそれを真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによる残留物の精製(勾配:ジクロロメタン中の0%から1%のメタノール)により、生成物を黄色の固体として得た。収量:210mg、0.706mmol、91%。LCMS m/z 297.9[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.04-10.15 (br m, 1H), 9.45 (s, 1H), 8.55 (d, J=1.5 Hz, 1H), 8.07 (d, AB四重項の半分, J=8.5 Hz, 1H), 7.92 (dd, ABXパターンの半分, J=8.5, 1.8 Hz, 1H), 4.65-4.74 (m, 1H), 3.02-3.10 (m, 1H), 2.84-2.90 (m, 1H), 2.80 (dd, ABXパターンの半分, J=9.9, 5.6 Hz, 1H), 2.61-2.71 (m, 1H) 2.46 (s, 3H), 2.41-2.50 (m, 1H), 2.06-2.16 (m, 1H)。
工程2.3−アミノ−4−{[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]アミノ}キノリン−6−カルボニトリル(P9)の合成
エタノール(1mL)および水(0.25mL)の混合物中のC31(100mg、0.336mmol)の溶液に、塩化アンモニウム(36mg、0.673mmol)および鉄粉末(75.1mg、1.34mmol)を添加し、反応混合物を80℃で1時間撹拌した。次いでこれをろ過し、ろ過ケークを、メタノール(30mL)で洗浄した。合わせたろ液からの有機層を真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%から15%のメタノール)により精製して、生成物を黄色の固体として得た。収量:112mg、定量的な推定。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6), 特徴なピーク:δ 8.65-8.71 (br s, 1H), 8.58 (s, 1H), 7.89 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.62 (dd, J=8.5, 2.0 Hz, 1H), 5.56-5.70 (br s, 1H), 5.43 (d, J=10.5 Hz, 1H), 4.32-4.46 (br m, 1H), 2.81 (s, 3H), 1.84-1.95 (m, 1H)。
調製例P10
6−クロロ−N−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]キノリン−3,4−ジアミン(P10)
Figure 2020510046
工程1.6−クロロ−N−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−3−ニトロキノリン−4−アミン(C32)の合成
化合物C7(12.2g、50.2mmol)を、アセトニトリル(250mL)中のP1(13.3g、50.1mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(13.1mL、75.2mmol)の溶液に添加し、反応混合物を55℃に一晩加熱した。真空中で濃縮した後、残留物を重炭酸ナトリウム水溶液とジクロロメタン(150mL)との間で分配した(100mL)。水層をジクロロメタン(2×50mL)で抽出し、合わせた有機層をトリフルオロ酢酸(25mL)で処理した。{注意:発熱性}。20分後、飽和炭酸ナトリウム水溶液(150mL)を一部ずつ添加し、混合物をそのまま10分撹拌した。水層をジクロロメタンで2回抽出し、合わせた有機層を真空中で濃縮し、赤褐色の固体を得た(17.3g)。これをジエチルエーテル(230mL)で粉砕して、黄色の固体を得た(14.0g)。この固体の一部(10g)を、超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:ルクスアミロース−2(Lux Amylose-2)、5μm;移動相:65:35の二酸化炭素/メタノール)を介した精製に供し、生成物を結晶質固体として得た。指定された絶対配置を、この材料への単結晶のX線構造決定により決定した:以下を参照されたい。収量:7.1g、22mmol、62%(精製により除去された物質に関して補正した収量)。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.36 (s, 1H), 9.11 (br d, J=9 Hz, 1H), 8.12 (d, J=2.0 Hz, 1H), 7.98 (d, J=8.9 Hz, 1H), 7.73 (dd, J=8.9, 2.2 Hz, 1H), 4.21-4.33 (m, 1H), 4.08-4.15 (m, 1H), 3.50-3.60 (m, 2H), 2.11-2.22 (m, 2H), 1.77 (dddd, J=12, 12, 12, 5 Hz, 1H), 1.49 (ddd, J=12, 12, 11 Hz, 1H), 1.28 (d, J=6.2 Hz, 3H)。
C32の単結晶のX線構造決定
単結晶X線分析
データ収集を、ブルカー(Bruker)のAPEX回折計で、室温で実行した。データ収集はオメガおよびファイスキャンからなっていた。
空間群P2においてSHELXソフトウェアスイートを使用する直接的な方法によって、構造を解析した。その後、全行列最小二乗法によって構造を精密化した。全ての非水素原子を見つけ、異方性変位パラメーターを使用して精密化した。
フーリエ示差マップから窒素上に配置された水素原子を見つけ、距離を制限することで精密化した。残りの水素原子を計算された位置に配置し、それらのキャリア原子上に載せた。最終的な精密化には、全ての水素原子に対する等方性変位パラメーターなどが含まれた。
尤度法(Hooft、2008)を使用する絶対構造の分析を、PLATON(Spek、2003)を使用して実行した。結果から、絶対構造が正確に割り当てられたことが示される。この方法は、構造が正しい確率が100.0であることを計算する。ホーフト(Hooft)のパラメーターは、0.09のesdで0.017として報告される。
最終的なR指標は、4.8%であった。最終的な示差フーリエから、電子密度の損失または配置の間違いがなかったことが解明された。
表Aに、関連する結晶、データ収集および精密化情報を要約する。表B〜Eに、原子座標、結合距離、結合角、および変位パラメーターを列挙する。
ソフトウェアおよび参考文献
SHELXTL, Version 5.1, Bruker AXS, 1997.
PLATON、A. L. Spek、J. Appl. Cryst. 2003、36、7〜13.
MERCURY、C. F. Macrae、P. R. Edington、P. McCabe、E. Pidcock、G. P. Shields、R. Taylor、M. Towler、およびJ. van de Streek、J. Appl. Cryst. 2006、39、453〜457.
OLEX2、O. V. Dolomanov、L. J. Bourhis、R. J. Gildea、J. A. K. Howard、およびH. Puschmann、J. Appl. Cryst. 2009, 42, 339-341.
R. W. W. Hooft、L. H. Straver、およびA. L. Spek、J. Appl. Cryst. 2008、41、96〜103.
H. D. Flack、Acta Cryst. 1983、A39、867〜881。
Figure 2020510046
Figure 2020510046
Figure 2020510046
Figure 2020510046
Figure 2020510046
Figure 2020510046
工程2.6−クロロ−N−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]キノリン−3,4−ジアミン(P10)の合成
亜鉛末(97.5%、12.3g、183mmol)を、メタノール(100mL)および濃水酸化アンモニウム(100mL)中のC32(7.40g、23.0mmol)の懸濁液の撹拌溶液に一部ずつ添加した。1時間後、反応混合物を珪藻土に通過させてろ過し、フィルターパッドをジクロロメタン(70mL)で濯いだ。合わせたろ液を水で希釈し、水層をジクロロメタン(2×60mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の40%から100%の酢酸エチル)により精製して、生成物を得た。収量:3.68g、12.6mmol、55%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.48 (s, 1H), 7.91 (d, J=8.9 Hz, 1H), 7.74 (d, J=2.2 Hz, 1H), 7.40 (dd, J=8.9, 2.2 Hz, 1H), 4.02 (br dd, J=12, 5 Hz, 1H), 3.88 (br s, 2H), 3.29-3.56 (m, 4H), 1.82-1.96 (m, 2H), 1.56 (dddd, J=12, 12, 12, 5 Hz, 1H), 1.21-1.31 (m, 1H), 1.21 (d, J=6.2 Hz, 3H)。
調製例P11
6−(ジフルオロメチル)−N−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]キノリン−3,4−ジアミン(P11)
Figure 2020510046
工程1.6−クロロ−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−3−ニトロキノリン−4−アミン(C33)の合成
アセトニトリル(74mL)中のP1(3.90g、14.7mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(8.53mL、49.0mmol)の溶液に、C7(4.00g、16.5mmol)を添加し、反応混合物を50℃で16時間加熱した。次いでこれを真空中で濃縮し、残留物を酢酸エチル(100mL)と飽和重炭酸ナトリウム水溶液(100mL)との間で分配し、その後すぐに水層を酢酸エチル(2×150mL)で抽出し、合わせた有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液(150mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%から80%の酢酸エチル)により、生成物をオレンジ色の固体として得た。収量:6.00g、12.7mmol、86%。LCMS m/z 472.5[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.02 (s, 1H), 8.24 (d, J=2.4 Hz, 1H), 7.98 (d, J=9.0 Hz, 1H), 7.69 (dd, J=9.0, 2.4 Hz, 1H), 6.83 (d, J=8.2 Hz, 1H), 6.24-6.18 (m, 2H), 4.34 (br s, 2H), 4.08-4.00 (m, 1H), 3.82-3.70 (m, 1H), 3.69 (s, 3H), 3.55 (s, 3H), 3.49-3.38 (m, 2H), 2.02-1.85 (m, 3H), 1.66-1.52 (m, 1H, 推定;水のピークによって部分的に不明瞭), 1.21 (d, J=6.3 Hz, 3H)。
工程2.2−(4−{(2,4−ジメトキシベンジル)[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]アミノ}−3−ニトロキノリン−6−イル)−2,2−ジフルオロ−1−フェニルエタノン(C34)の合成
圧力管(250mL)に、クロロ[(ジ(1−アダマンチル)−N−ブチルホスフィン)−2−(2−アミノビフェニル)]パラジウム(II)(cataCXium(登録商標)A Pd G2;85.0mg、0.127mmol)、C33(3.00g、6.36mmol)、およびリン酸カリウム三塩基酸一水和物(5.86g、25.4mmol)を入れた。次いでバイアルを排気し、窒素を入れた。この排出サイクルを2回繰り返し、その後すぐにトルエン(37mL)中の2,2−ジフルオロ−1−フェニルエタノン(1.68mL、12.7mmol)の溶液を添加し、反応混合物を110℃で24時間加熱した。室温に冷却した後、反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(250mL)と酢酸エチル(250mL)との間で分配した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮し、シリカゲルでのクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%から100%の酢酸エチル)により精製して、生成物をオレンジ色の固体として得た。収量:2.07g、3.50mmol、55%。LCMS m/z 592.3[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.07 (s, 1H), 8.49 (s, 1H), 8.17 (d, AB四重項の半分, J=8.6 Hz, 1H), 8.08-7.99 (m, 3H), 7.65 (dd, J=8, 7 Hz, 1H), 7.50 (dd, J=8, 7 Hz, 2H), 6.83 (d, J=8.2 Hz, 1H), 6.20 (br d, J=8.6 Hz, 1H), 6.15 (s, 1H), 4.35 (br s, 2H), 4.04-3.96 (m, 1H), 3.81-3.70 (m, 1H), 3.69 (s, 3H), 3.47 (s, 3H), 3.30-3.18 (m, 2H), 2.07-1.87 (m, 3H), 1.76-1.64 (m, 1H), 1.21 (d, J=6.3 Hz, 3H)。
工程3.6−(ジフルオロメチル)−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−3−ニトロキノリン−4−アミン(C35)の合成
水酸化カリウム(1.97g、35.1mmol)および水(1.22mL、67.7mmol)を、トルエン(20mL)中のC34(2.0g、3.38mmol)の溶液に添加し、得られた二相の反応混合物を100℃で11時間、力強く撹拌した。反応混合物のアリコートを飽和重炭酸ナトリウム水溶液と酢酸エチルとの間で分配した。有機層のLCMS分析から、出発原料と生成物の両方の存在が示された。反応混合物を室温に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(125mL)と酢酸エチル(150mL)との間で分配した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%から100%の酢酸エチル)に供したが、C34からC35を分離できなかった。単離した混合物を再度、反応条件に24時間暴露し、次いで同様にしてワークアップした。未精製の残留物(ここでもC35およびC34の混合物)を再度、ただしこのときは48時間、元の反応条件に暴露した。反応混合物を室温に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(125mL)と酢酸エチル(150mL)との間で分配した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、油性のオレンジ色の残留物(1.85g)を得て、これは、LCMS分析によれば、C35とC34の両方を含有していた。この材料を工程4に直接使用した。LCMS m/z 488.5[M+H]+
C34から6−(ジフルオロメチル)−N−(2,4−ジメトキシベンジル)−N−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−3−ニトロキノリン−4−アミン(C35)への改善された変換
水酸化カリウム(267mg、4.76mmol)を、トルエン(4.7mL)および水(0.28mL、16mmol)中のC34(470mg、0.794mmol)の溶液に添加した。反応混合物を24時間かけて100℃に加熱し、その後すぐにそれを室温に冷却し、水(150mL)とジクロロメタン(150mL)との間で分配した。水層をジクロロメタン(2×100mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%から80%の酢酸エチル)により、生成物をオレンジ色の固体として得た。収量:337mg、0.691mmol、87%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.10 (s, 1H), 8.45 (br s, 1H), 8.14 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.83 (br dd, J=8.6, 1 Hz, 1H), 6.86 (d, J=8.2 Hz, 1H), 6.81 (t, JHF=56.3 Hz, 1H), 6.23 (dd, ABXパターンの半分, J=8.2, 2.4 Hz, 1H), 6.17 (d, AB四重項の半分, J=2.4 Hz, 1H), 4.38 (br AB四重項, JAB=14 Hz, ΔνAB=8 Hz, 2H), 4.08-4.02 (m, 1H), 3.88-3.78 (m, 1H), 3.69 (s, 3H), 3.49 (s, 3H), 3.46-3.36 (m, 2H), 2.07-1.94 (m, 3H), 1.73-1.62 (m, 1H), 1.22 (d, J=6.3 Hz, 3H)。
工程4.6−(ジフルオロメチル)−N−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−3−ニトロキノリン−4−アミン(C36)の合成
ジクロロメタン(25mL)中のC35およびC34(工程3より;1.85g、≦3.38mmol)の溶液を0℃に冷却し、トリフルオロ酢酸(1.16mL、15.1mmol)で処理した。反応混合物をそのままにして室温に温め、室温で20分撹拌し、その後すぐにそれを0℃に冷却し、ジクロロメタン(20mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(100mL)の添加によりpH8に塩基性にした。水層をジクロロメタン(2×50mL)で抽出し、合わせた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(150mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。残留物を、シリカゲルでのクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%から100%の酢酸エチル)により精製し、それに続いてジエチルエーテル(50mL)で粉砕し、生成物を黄色の固体として得た。2工程にわたる収量:0.70g、2.1mmol、62%。LCMS m/z 338.3[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.44 (s, 1H), 9.34 (br d, J=7.8 Hz, 1H), 8.37 (s, 1H), 8.11 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.86 (d, J=8.6 Hz, 1H), 6.84 (t, JHF=56.5 Hz, 1H), 4.39-4.26 (m, 1H), 4.18-4.08 (m, 1H), 3.61-3.48 (m, 2H), 2.27-2.12 (m, 2H), 1.89-1.74 (m, 1H), 1.58-1.46 (m, 1H), 1.28 (d, J=6.3 Hz, 3H)。
工程5.6−(ジフルオロメチル)−N−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]キノリン−3,4−ジアミン(P11)の合成
パー(Parr)リアクターに、テトラヒドロフラン(150mL)中のC36(0.70g、2.1mmol)の溶液、続いて炭素担持白金(5%;600mg)を入れた。混合物を窒素で3回パージし、水素を充填しなおし、その後すぐにそれを30psiで2時間水素化した。次いで反応混合物をテトラヒドロフラン(50mL)で希釈し、珪藻土のパッドに通過させてろ過した。フィルターパッドをテトラヒドロフラン(3×50mL)で洗浄し、合わせたろ液を真空中で濃縮し、ジクロロメタン(15mL)中に溶解させ、Acrodisc(登録商標)フィルターに通過させてろ過した。ろ液を減圧下で濃縮して、生成物を暗褐色の固体として得た。H NMR分析によって判断した通り、生成物は多少の不純物を含んでいた。収量:547mg。1.78mmol、85%。LCMS m/z 308.4[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3), 特徴なピーク:δ 8.56 (s, 1H), 8.06 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.93 (br s, 1H), 7.57 (br d, J=8.6 Hz, 1H), 6.83 (t, JHF=56.3 Hz, 1H), 4.03 (ddd, J=11.7, 4.7, 1.6 Hz, 1H), 3.87 (br s, 2H), 3.61-3.49 (m, 1H), 3.49-3.39 (m, 2H), 1.98-1.90 (m, 1H), 1.90-1.82 (m, 1H), 1.63-1.51 (m, 1H), 1.21 (d, J=6.3 Hz, 3H)。
調製例P12
−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−6−フルオロキノリン−3,4−ジアミン(P12)
Figure 2020510046
工程1.tert−ブチル3,3−ジフルオロ−4−[(6−フルオロ−3−ニトロキノリン−4−イル)アミノ]ピロリジン−1−カルボキシレート(C37)の合成
アセトニトリル(50mL)中の4−クロロ−6−フルオロ−3−ニトロキノリン(10.0g、44.1mmol)の15℃の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(6.84g、52.9mmol)を添加し、続いてtert−ブチル4−アミノ−3,3−ジフルオロピロリジン−1−カルボキシレート(米国特許出願第20150141402号A1、2015年5月21日でD.C.Behennaらによって説明される方法を使用して調製された;9.81g、44.1mmol)を添加した。反応混合物を20℃で48時間撹拌し、その後すぐにこれを真空中で濃縮し、シリカゲルでのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の9%から17%のテトラヒドロフラン)により精製して、生成物を薄黄色の固体として得た。収量:16.8g、40.7mmol、92%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.39 (s, 1H), 8.87-8.69 (br m, 1H), 8.13 (dd, J=9.5, 5.5 Hz, 1H), 7.79-7.70 (br d, J=8 Hz, 1H), 7.63 (ddd, J=9.0, 7.5, 2.5 Hz, 1H), 4.87-4.71 (br m, 1H), 4.31-4.09 (br m, 1H), 4.04-3.84 (br m, 1H), 3.84-3.69 (m, 1H), 3.63-3.51 (br m, 1H), 1.50 (s, 9H)。
工程2.N−(4,4−ジフルオロピロリジン−3−イル)−6−フルオロ−3−ニトロキノリン−4−アミン(C38)の合成
トリフルオロ酢酸(50mL)を、ジクロロメタン(100mL)中のC37(16.8g、40.7mmol)の15℃の溶液に添加し、反応混合物を15℃で3時間撹拌した。この時点でのLCMS分析により、生成物の形成が示された(LCMS m/z 313.1[M+H]+)。反応混合物を真空中で濃縮した。残留物を重炭酸ナトリウム水溶液(200mL)中に溶解させ、酢酸エチル(3×150mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下で濃縮することにより、生成物を薄黄色の固体として得た。収量:12.5g、40.0mmol、98%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.07 (s, 1H), 8.30 (br d, J=9.2 Hz, 1H), 8.26 (dd, J=10.6, 2.6 Hz, 1H), 8.04 (dd, J=9.0, 5.9 Hz, 1H), 7.85-7.78 (m, 1H), 4.53-4.39 (m, 1H), 3.58 (dd, J=11.9, 7.5 Hz, 1H), 3.39-3.25 (m, 1H), 3.24-3.09 (m, 1H), 3.08 (dd, J=11.9, 7.5 Hz, 1H)。
工程3.N−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−6−フルオロ−3−ニトロキノリン−4−アミン(C39)の合成
トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(33.9g、160mmol)を、アセトニトリル(150mL)中のC38(12.5g、40.0mmol)の0℃の混合物に添加した。ホルムアルデヒドの水溶液(37%;13.0g、160mmol)を20分かけてゆっくり添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。この時点でのLCMS分析により、反応が完了したことが示された(LCMS m/z 327.1[M+H]+)。反応混合物を乾燥するまで濃縮した後、重炭酸ナトリウム水溶液の添加によって残留物をpH8に塩基性にした。得られた固体をろ過により収集して、生成物を赤色の固体として得た。収量:11.8g、36.2mmol、90%。1H NMR (400 MHz, CDCl3), 特徴なピーク:δ 9.35 (s, 1H), 9.22 (br d, J=9.2 Hz, 1H), 8.07 (dd, J=9.0, 5.5 Hz, 1H), 7.83 (dd, J=10.1, 2.6 Hz, 1H), 7.58 (ddd, J=9.2, 7.5, 2.6 Hz, 1H), 3.27 (dd, J=9.7, 6.2 Hz, 1H), 3.15-3.05 (m, 2H), 2.79 (ddd, J=9.9, 5.9, 2.0 Hz, 1H), 2.45 (s, 3H)。
工程4.N−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−6−フルオロキノリン−3,4−ジアミン(P12)の合成
炭素担持パラジウム(10%、3.85g)を、メタノール(100mL)中のC39(11.8g、36.2mmol)の溶液に添加し、得られた混合物を25℃で1時間水素化した(30psi)。この反応混合物を、C39(3.60g、11.0mmol)を採用した類似の反応混合物と合わせ、珪藻土に通過させてろ過した。ろ液を真空中で濃縮し、シリカゲルでのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の9%から17%のテトラヒドロフラン)を使用して精製した。生成物を薄黄色の固体として得た。合わせた収量:8.40g、28.3mmol、60%。LCMS m/z 297.1[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.45 (s, 1H), 7.95 (dd, J=9.0, 5.5 Hz, 1H), 7.43 (dd, J=10.6, 2.6 Hz, 1H), 7.23 (ddd, J=9.0, 8.1, 2.6 Hz, 1H), 4.26-4.12 (m, 1H), 4.05-3.89 (br s, 2H), 3.79 (br d, J=11.0 Hz, 1H), 3.23-2.93 (m, 3H), 2.63-2.55 (m, 1H), 2.38 (s, 3H)。
調製例P13
6−クロロ−N−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)キノリン−3,4−ジアミン(P13)
Figure 2020510046
工程1.tert−ブチル4−[(6−クロロ−3−ニトロキノリン−4−イル)アミノ]−3,3−ジフルオロピロリジン−1−カルボキシレート(C40)の合成
アセトニトリル(60mL)中のC7(13.1g、53.9mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(11.3mL、64.9mmol)を添加し、それに続いてアセトニトリル(5mL)中のtert−ブチル4−アミノ−3,3−ジフルオロピロリジン−1−カルボキシレート(米国特許出願第20150141402号A1、2015年5月21日でD.C.Behennaらによって説明される方法を使用して調製された;12.0g、54.0mmol)の溶液を添加した。反応混合物を20℃で32時間撹拌した後、それを水(100mL)で希釈した。得られた固体をろ過によって収集し、シリカゲルでのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の0%から25%のテトラヒドロフラン)により精製して、生成物を黄色の固体として得た。収量:12.0g、28.0mmol、52%。LCMS m/z 428.7(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.41 (s, 1H), 8.91-8.78 (br m, 1H), 8.08 (br s, 1H), 8.06 (d, J=9.0 Hz, 1H), 7.79 (dd, J=9.0, 2.0 Hz, 1H), 4.86-4.72 (br m, 1H), 4.30-4.12 (br m, 1H), 4.03-3.86 (br m, 1H), 3.86-3.71 (m, 1H), 3.64-3.52 (br m, 1H), 1.51 (s, 9H)。
工程2.6−クロロ−N−(4,4−ジフルオロピロリジン−3−イル)−3−ニトロキノリン−4−アミン(C41)の合成
トリフルオロ酢酸(60mL)を、ジクロロメタン(100mL)中のC40(11.9g、27.8mmol)の溶液に添加し、反応混合物を20℃で12時間撹拌した。次いで溶媒を真空中での濃縮により除去し、重炭酸ナトリウム水溶液(500mL)の添加によって残留物を慎重に塩基性にした。得られた混合物を2−メチルテトラヒドロフラン(2×200mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、生成物を黄色の固体として得て(10.9g)、これを以下の工程に使用した。LCMS m/z 328.5(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.08 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 8.42-8.29 (br s, 1H), 7.94 (br AB四重項, JAB=8 Hz, ΔνAB=26 Hz, 2H), 4.45-4.30 (br m, 1H), 3.57-3.46 (br m, 1H), 3.33-3.22 (m, 1H, 推定;水のピークによって部分的に不明瞭), 3.21-2.98 (m, 3H)。
工程3.6−クロロ−N−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−3−ニトロキノリン−4−アミン(C42)の合成
トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(26.8g、126mmol)を、アセトニトリル(110mL)中のC41(前の工程より;10.4g、≦26.5mmol)の0℃の溶液に添加した。ホルムアルデヒドの水溶液(37%;10.3g、127mmol)を20分かけて添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。次いでこれをC41(前の工程より;500mg、≦1.27mmol)から得られた類似の反応混合物と合わせ、真空中で濃縮した。重炭酸ナトリウム水溶液の添加によって残留物をpH8までの塩基性にし、得られた固体をろ過により収集して、生成物を赤色の固体として得た。合わせた収量:2工程にわたり8.60g、25.1mmol、90%。LCMS m/z 342.6(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.38 (s, 1H), 9.30 (br d, J=9.2 Hz, 1H), 8.18 (d, J=2.2 Hz, 1H), 8.01 (d, J=8.8 Hz, 1H), 7.75 (dd, J=9.2, 2.2 Hz, 1H), 4.83-4.71 (m, 1H), 3.27 (ddd, J=10.1, 6.2, 0.9 Hz, 1H), 3.16-3.07 (m, 2H), 2.81 (ddd, J=9.9, 5.7, 2.0 Hz, 1H), 2.46 (s, 3H)。
工程4.6−クロロ−N−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)キノリン−3,4−ジアミン(P13)の合成
酸化白金(IV)(5.0g、22mmol)を、メタノール(100mL)中のC42(8.50g、24.8mmol)の溶液に添加し、得られた混合物を、水素のバルーンを使用して25℃で4時間水素化した。反応混合物を、C42(100mg、0.292mmol)を採用した類似の反応混合物と合わせ、珪藻土に通過させてろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の17%から100%のテトラヒドロフラン)により、生成物を茶色の油状物として得て、これを一晩静置して固化した。合わせた収量:5.02g、16.1mmol、64%。LCMS m/z 312.9(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.48 (s, 1H), 7.90 (d, J=9.0 Hz, 1H), 7.81 (d, J=2.0 Hz, 1H), 7.41 (dd, J=8.8, 2.3 Hz, 1H), 4.29-4.16 (m, 1H), 3.95 (br s, 2H), 3.86 (br d, J=11.0 Hz, 1H), 3.19-2.96 (m, 3H), 2.61 (ddd, J=9, 7, 2 Hz, 1H), 2.41 (s, 3H)。
実施例1および2
[(2S,4R)−4−(8−クロロ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル(1) および
[(2R,4S)−4−(8−クロロ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル(2)
Figure 2020510046
工程1.1−{シス−2−[(ベンジルオキシ)メチル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル}−8−クロロ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(C43)の合成
プロパン酸(10mL)および1,1,1−トリエトキシプロパン(10mL)中のP3(800mg、2.01mmol)の溶液を110℃で2.5時間撹拌し、その後すぐにそれをP3(100mg、0.251mmol)を使用して行われた類似の反応物と合わせ、水中に流し込んだ。得られた混合物を固体炭酸カリウムで中和し、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%から2%のメタノール)により精製して、生成物を黄色の固体として得た。収量:875mg、2.01mmol、89%。LCMS m/z 436.1[M+H]+
工程2.[シス−4−(8−クロロ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]メタノール(C44)の合成
ジクロロメタン(17mL)中のC43(875mg、2.01mmol)の0℃の溶液を、三塩化ホウ素(1M溶液;6.02mL、6.02mmol)で処理し、反応混合物を20℃で2時間撹拌し、その後すぐにそれを重炭酸ナトリウム水溶液(50mL)中に流し込み、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%から2.8%のメタノール)により精製して、生成物をオフホワイト色の泡沫状固体として得た。収量:490mg、1.42mmol、71%。LCMS m/z 346.0[M+H]+
工程3.[シス−4−(8−クロロ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]メタンスルホン酸メチル(C45)の合成
ジクロロメタン(10mL)中のC44(490mg、1.42mmol)の0℃の溶液に、トリエチルアミン(430mg、4.25mmol)および塩化メタンスルホニル(195mg、1.70mmol)を添加した。反応混合物を20℃で1時間撹拌し、その後すぐにそれを水(50mL)中に流し込み、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮して、生成物を黄色の泡沫状固体(640mg)として得て、これを以下の工程に直接用いた。LCMS m/z 423.8(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+
工程4.[(2S,4R)−4−(8−クロロ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル(1)および[(2R,4S)−4−(8−クロロ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル(2)の合成
ジメチルスルホキシド(15mL)中のC45(前の工程より;≦1.42mmol)の溶液に、テトラエチルアンモニウムシアニド(708mg、4.53mmol)を添加した。反応混合物を80℃で16時間加熱し、その後すぐにそれを冷却し、水中に流し込み、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%から2.8%のメタノール)により、1および2のラセミ混合物をオフホワイト色の泡沫状固体として得た。ラセミ生成物の収量:2工程にわたり349mg、0.984mmol、69%。
この材料を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:キラルテクノロジー(Chiral Technologies)のキラルパック(Chiralpak)AD、5μm;移動相:7:3の二酸化炭素/(0.1%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]によってその成分である鏡像異性体に分離した。最初に溶出する鏡像異性体を1と名付け、2番目に溶出する鏡像異性体を2と名付けた;両方を固体として得た。2で行われたX線構造決定に基づき、1および2の指定された絶対配置を割り当てた(以下を参照)。
1に関して、収量:118mg、0.333mmol、分離に関して34%。LCMS m/z 354.7[M+H]+1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 9.12 (s, 1H), 8.83-8.63 (v br m, 1H), 8.18 (d, J=9.0 Hz, 1H), 7.72 (dd, J=9.0, 2.0 Hz, 1H), 5.37-5.13 (v br m, 1H), 4.45-4.31 (m, 1H), 4.06-3.97 (m, 1H), 3.88 (ddd, J=12.0, 12.0, 2.5 Hz, 1H), 3.21 (q, J=7.5 Hz, 2H), 2.94-2.44 (br m, 2H), 2.88 (dd, ABXパターンの半分, J=17.1, 4.5 Hz, 1H), 2.78 (br dd, ABXパターンの半分, J=17.1, 6.5 Hz, 1H), 2.31-2.14 (br m, 1H), 2.14-1.97 (br m, 1H), 1.52 (t, J=7.3 Hz, 3H)。
2に関して、収量:88.8mg、0.250mmol、分離に関して25%の収量。LCMS m/z 354.7[M+H]+1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 9.11 (s, 1H), 8.82-8.59 (v br m, 1H), 8.17 (d, J=9.0 Hz, 1H), 7.71 (dd, J=9.0, 2.0 Hz, 1H), 5.39-5.12 (v br m, 1H), 4.44-4.31 (m, 1H), 4.06-3.96 (m, 1H), 3.88 (ddd, J=12, 12, 3 Hz, 1H), 3.20 (q, J=7.5 Hz, 2H), 2.88-2.69 (br m, 1H), 2.88 (dd, ABXパターンの半分, J=17.1, 4.0 Hz, 1H), 2.78 (br dd, ABXパターンの半分, J=17.1, 6.5 Hz, 1H), 2.67-2.46 (br m, 1H), 2.29-2.14 (br m, 1H), 2.14-1.97 (br m, 1H), 1.52 (t, J=7.3 Hz, 3H)。
2のサンプルを、2−メチルテトラヒドロフラン/ヘキサンから蒸気拡散により結晶化し、これを使用して、X線結晶学により絶対配置を決定した。
2の単結晶のX線構造決定
単結晶X線分析
データ収集を、ブルカーのAPEX回折計で、室温で実行した。データ収集はオメガおよびファイスキャンからなっていた。分解能は、およそ0.9オングストロームに対する結晶の回折によって限定される。
単斜晶系空間群P2においてSHELXソフトウェアスイートを使用する直接的な方法によって、構造を解析した。その後、全行列最小二乗法によって構造を精密化した。全ての非水素原子を見つけ、異方性変位パラメーターを使用して精密化した。
水素原子を計算された位置に配置し、そのままそれらのキャリア原子上に載せた。最終的な精密化には、全ての水素原子に対する等方性変位パラメーターなどが含まれた。
尤度法(Hooft、2008)を使用する絶対構造の分析を、PLATON(Spek)を使用して実行した。結果から、絶対構造が正確に割り当てられたことが示される。この方法は、構造が正しい確率が100.0であることを計算する。ホーフト(Hooft)のパラメーターは、0.002のEsdで0.045として報告される。
最終的なR指標は、5.1%であった。最終的な示差フーリエから、電子密度の損失または配置の間違いがなかったことが解明された。
表Fに、関連する結晶、データ収集および精密化情報を要約する。表G、H、およびJに、原子座標、結合距離、結合角、および変位パラメーターを列挙する。
ソフトウェアおよび参考文献
SHELXTL, Version 5.1, Bruker AXS, 1997.
PLATON、A. L. Spek、J. Appl. Cryst. 2003、36、7〜13.
MERCURY、C. F. Macrae、P. R. Edington、P. McCabe、E. Pidcock、G. P. Shields、R. Taylor、M. Towler、およびJ. van de Streek、J. Appl. Cryst. 2006、39、453〜457.
OLEX2、O. V. Dolomanov、L. J. Bourhis、R. J. Gildea、J. A. K. Howard、およびH. Puschmann、J. Appl. Cryst. 2009, 42, 339-341.
R. W. W. Hooft、L. H. Straver、およびA. L. Spek、J. Appl. Cryst. 2008、41、96〜103.
H. D. Flack、Acta Cryst. 1983、A39、867〜881。
Figure 2020510046
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実施例3および4
1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(4−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル、ENT1(3) および
1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(4−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル、ENT2(4)
Figure 2020510046
工程1.4−ブロモ−5−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール(C46)の合成
N−ブロモスクシンイミド(5.89g、33.1mmol)を、クロロホルム(30mL)中の4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール(2.50g、30.1mmol)の溶液に添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌した(15℃)。次いでこれをジクロロメタン(100mL)で希釈し、水(2×100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮して、生成物を白色の固体(4.9g)として得て、これをそれに続く工程に直接使用した。
工程2.tert−ブチル(4−ブロモ−5−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)酢酸塩(C47)の合成
ブロモ酢酸tert−ブチル(8.8g、45mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(80mL)中のC46(前の工程より、4.9g、≦30.1mmol)および炭酸セシウム(17.6g、54.0mmol)の混合物の撹拌溶液に一部ずつ添加した。反応混合物を室温(20℃)で16時間撹拌し、その後すぐにそれを水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(2×80mL)で抽出した。合わせた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(2×100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の0%から15%の酢酸エチル)により、生成物を無色の油状物として得た。収量:2工程にわたり4.00g、14.5mmol、48%。
工程3.tert−ブチル(4−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)酢酸塩(C48)、メチル(4−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)酢酸塩(C49)、および(4−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)酢酸(C50)の合成
メタノール(35mL)中のC47(3.50g、12.7mmol)および炭素担持パラジウム(10%、500mg)の混合物を水素下(40psi)で室温(17℃)で4時間撹拌した。反応混合物をろ過し、ろ液を真空中で濃縮し、黄色の油状物を得た(3.00g)。H NMRに基づき、生成物を、C48(tert−ブチルエステル)、C49(メチルエステル)、およびC50(カルボン酸)の混合物として割り当てた;この材料を直接、それに続くエステル加水分解のための工程に用いた。1H NMR ピーク(400 MHz, CD3OD) δ [7.50 (s)および7.49 (s), 合計1H], [5.23 (s), 5.17 (s), および5.10 (s), 合計2H], 3.75 (s,メチルエステルより), 2.30 (s, 3H), 1.46 (s, tert-ブチルエステルより)。
工程4.(4−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)酢酸(C50)の合成
トリフルオロ酢酸(3mL)中のC48、C49、およびC50(前の工程より、3.00g、≦12.7mmol)の混合物を室温(17℃)で2時間撹拌した。真空中で溶媒を除去した後、残留物をテトラヒドロフラン(10mL)中に溶解させ、水酸化ナトリウム水溶液(2M、10mL)で処理した。反応混合物を室温(17℃)で1時間撹拌し、真空中で濃縮し、水(50mL)とジクロロメタン(20mL)との間で分配した。水層をジクロロメタン(2×20mL)で抽出し、次いで1M塩酸水溶液でpH1に酸性化した。この酸性水層を酢酸エチル(3×40mL)で抽出し、合わせた酢酸エチル層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、生成物を黄色の固体として得た。収量:2工程にわたり1.9g、13mmol、100%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.46 (s, 1H), 5.25 (s, 2H), 2.34 (s, 3H)。
工程5.N−{6−シアノ−4−[(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)アミノ]キノリン−3−イル}−2−(4−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)アセトアミド(C51)の合成
この実験は、2つの同一なバッチで行われた。1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(139mg、0.725mmol)を、ピリジン(1.0mL)中のP4(100mg、0.330mmol)およびC50(55.8mg、0.395mmol)の溶液に添加した。反応混合物を25℃で1時間撹拌した後、その時点でLCMS分析が生成物への変換を示した:LCMS m/z 427.2[M+H]+。2つのバッチを合わせ、水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の17%から50%の酢酸エチル)により精製して、生成物を白色の固体として得た。収量:210mg、0.492mmol、75%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.84 (s, 1H), 8.29 (d, J=1.5 Hz, 1H), 8.11 (d, J=8.8 Hz, 1H), 8.08 (br s, 1H), 7.80 (dd, J=8.8, 1.5 Hz, 1H), 7.56 (s, 1H), 5.34 (s, 2H), 4.77 (br d, J=10.8 Hz, 1H), 4.30-4.17 (m, 1H), 3.10 (dd, J=9.8, 6.4 Hz, 1H), 3.07-2.95 (m, 2H), 2.68 (ddd, J=9.8, 5.9, 2.0 Hz, 1H), 2.42 (s, 3H), 2.40 (s, 3H)。
工程6.1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(4−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル、ENT1(3)および1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(4−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル、ENT2(4)の合成
2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサホスフィナン2,4,6−トリオキシド(酢酸エチル中の50%溶液;0.92mL、1.5mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1mL)および酢酸プロピル(4mL)中のC51(210mg、0.492mmol)の15℃の溶液に添加した。反応混合物を110℃で14時間撹拌し、その後すぐにそれを冷却し、重炭酸ナトリウム水溶液(60mL)で処理した。得られた混合物を酢酸エチル(3×60mL)で抽出し、合わせた有機層を真空中で濃縮し、3および4のラセミ混合物を白色の固体として得た。ラセミ生成物の収量:180mg、0.441mmol、90%。
この材料を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:レジス・テクノロジーズ(Regis Technologies)、(S,S)−Whelk−0(登録商標)1、10μm;移動相:55:45の二酸化炭素/(0.1%水酸化アンモニウムを含有する2−プロパノール)]によってその成分である鏡像異性体に分離した。最初に溶出する生成物を3と名付け、これを固体として得た。収量:76.0mg、0.186mmol、分離に関して42%。LCMS m/z 409.0[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.2-9.4 (v br s, 1H), 9.44 (s, 1H), 8.33 (d, J=8.8 Hz, 1H), 7.86 (dd, J=8.6, 1.7 Hz, 1H), 7.43 (s, 1H), 6.41-6.09 (m, 2H), 5.96 (d, J=15.6 Hz, 1H), 3.75-3.57 (br m, 1H), 3.70 (dd, J=11.7, 11.7 Hz, 1H), 3.17-3.03 (m, 1H), 3.15 (dd, J=11.2, 11.2 Hz, 1H), 2.65 (br s, 3H), 2.32 (s, 3H)。
2番目に溶出する生成物も固体として単離し、これを4と名付けた。収量:68.6mg、0.168mmol、分離に関して38%。LCMS m/z 409.1[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 10.1-9.5 (v br s, 1H), 9.44 (s, 1H), 8.33 (d, J=8.8 Hz, 1H), 7.86 (dd, J=8.8, 1.5 Hz, 1H), 7.43 (s, 1H), 6.36-6.10 (m, 2H), 5.96 (d, J=15.6 Hz, 1H), 3.75-3.57 (br m, 1H), 3.70 (dd, J=11.7, 11.2 Hz, 1H), 3.17-3.03 (m, 1H), 3.15 (dd, J=11.7, 11.2 Hz, 1H), 2.65 (br s, 3H), 2.32 (s, 3H)。
実施例5
8−クロロ−1−[(4S)−3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(5)
Figure 2020510046
テトラヒドロフラン(4mL)中のP6(75mg、0.24mmol)、(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)酢酸(57.4mg、0.407mmol)、およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.11mL、0.63mmol)の0℃の溶液を、2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサホスフィナン2,4,6−トリオキシド(酢酸エチル中の50%溶液;0.28mL、0.47mmol)を滴下して処理し、反応混合物を一晩そのままにして室温に温めた。得られた溶液を真空中で濃縮し、残留物をトルエン(5mL)中に溶解させ、110℃で72時間撹拌し、その後すぐにそれを室温に冷却し、飽和塩化ナトリウム水溶液と酢酸エチルとの間で分配した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の30%から100%の酢酸エチル)により、生成物を薄い黄褐色の発泡体として得た。H NMRの分析から、この材料は回転異性体の混合物として存在すると推測された。収量:79mg、0.189mmol、79%。LCMS m/z 419.5(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ [9.27 (s)および9.27 (s), 合計1H], [8.52 (br s)および8.11 (br s), 合計1H], [8.22 (d, J=9.0 Hz)および8.19 (d, J=9.0 Hz), 合計1H], 7.66-7.57 (m, 1H), [6.11 (s)および6.05 (s), 合計1H], 5.69-5.43 (m, 1H), [4.59 (AB四重項, JAB=16.8 Hz, ΔνAB=19.5 Hz)および4.50 (AB四重項, JAB=15.8 Hz, ΔνAB=11.8 Hz), 合計2H], 4.43-4.27 (m, 2H), 3.92-3.63 (m, 2H), [3.30-3.17 (m)および3.17-3.04 (m), 合計1H], [2.40 (s)および2.38 (s), 合計3H], [2.23-2.14 (m)および1.95-1.85 (m), 合計1H]。
実施例6
2−[(6−メチルピリミジン−4−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル、ギ酸塩(6)
Figure 2020510046
工程1.リチウム(6−メチルピリミジン−4−イル)酢酸塩(C52)の合成
n−ブチルリチウム(ヘキサン中の2.5M;5.00mL、12.5mmol)を、テトラヒドロフラン(20mL)中の4,6−ジメチルピリミジン(1.08g、9.99mmol)の−78℃溶液にゆっくり滴加した。反応混合物を−78℃で20分撹拌した後、固体二酸化炭素(ドライアイス、5.0g)を添加し、反応混合物を室温(15℃)に温め、1時間撹拌した。次いで水(3.0mL)を添加し、得られた混合物を真空中で濃縮して、生成物を白色の固体として得た。収量:1.53g、9.68mmol、97%。1H NMR (400 MHz, D2O) δ 8.78 (s, 1H), 7.28 (s, 1H), [3.60 (s)および3.59 (br s), 合計2H], 2.43 (s, 3H)。
工程2.2−[(6−メチルピリミジン−4−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル、ギ酸塩(6)の合成
この合成をライブラリーの様式で行った。P9(100μmol)、C52(130μmol)、および2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサホスフィナン2,4,6−トリオキシド(酢酸エチル中の50%溶液;100μL、170μmol)の混合物を、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(300μmol)および1,4−ジオキサン(1mL)で処理し、反応バイアルをキャップし、110℃で16時間振盪した。Speedvac(登録商標)コンセントレーターを使用して溶媒を除去した後、残留物を逆相HPLC(カラム:アゲラ(Agela)のデュラシェル(Durashell)C18、5μm;移動相A:水中の0.225%ギ酸;移動相B:アセトニトリル;勾配:0%から31%のB)により精製し、生成物を得た。収量:1.5mg、3.5μmol、4%。LCMS m/z 384[M+H]+。保持時間:2.38分(分析HPLCのための条件。カラム:ウォーターズのXブリッジC18、2.1×50mm、5μm;移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム;移動相B:アセトニトリル;勾配:0.5分にわたり5%のB;2.9分にわたり5%から100%のB;0.8分にわたり100%のB;流速:0.8mL/分)。
実施例7および8
8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1(7) および
8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2(8)
Figure 2020510046
工程1.N−{6−クロロ−4−[(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アミノ]キノリン−3−イル}−2−(5−メチルピラジン−2−イル)アセトアミド(C53)の合成
1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(183mg、0.955mmol)を、ピリジン(0.80mL)中のP5(150mg、0.478mmol)および(5−メチルピラジン−2−イル)酢酸(94.6mg、0.622mmol)の溶液に添加した。反応混合物を25℃で4時間撹拌し、その後すぐにそれをP5(10.0mg、31.9μmol)を使用して行われた類似の反応物と合わせ、水(2mL)で希釈し、酢酸エチル(3×3mL)で抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮して、生成物を茶色の油状物として得て、これを直接それに続く工程に使用した。合わせた収量:214mg、0.478mmol、94%。LCMS m/z 448.2[M+H]+
工程2.8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1(7)および8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2(8)の合成
2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサホスフィナン2,4,6−トリオキシド(酢酸エチル中の50%溶液;608mg、0.955mmol)を、酢酸プロピル(1mL)中のC53(214mg、0.478mmol)の110℃の溶液に添加し、反応混合物を110℃で48時間撹拌した。次いでこれを真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%から3%のメタノール)により精製して、7および8のラセミ混合物を黄色の油状物として得た。ラセミ生成物の収量:150mg、0.349mmol、73%。
鏡像異性体を、超臨界流体クロマトグラフィー([カラム:キラルテクノロジーのキラルセルOD、5μm;移動相:7:3の二酸化炭素/(0.1%水酸化アンモニウムを含有するエタノール)]を使用して分離した。次いで各鏡像異性体を個々に、逆相HPLC精製(カラム:アゲラのデュラシェル、5μm;移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム;移動相B:アセトニトリル;勾配:32%から52%のB)に供した。最初に溶出する鏡像異性体を7と名付け、2番目に溶出する鏡像異性体を8と名付けた。7および8の両方を固体として得て、H NMRスペクトルの分析から、両方とも回転異性体の混合物として存在すると推測された。
7に関して、収量:21.3mg、49.6μmol、分離に関して14%。LCMS m/z 429.8(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ [9.10 (s)および9.06 (s), 合計1H], 8.72-8.42 (m, 3H), [8.17 (d, J=8.8 Hz)および8.15 (d, J=8.8 Hz), 合計1H], 7.76-7.68 (m, 1H), [6.11-5.96 (m)および5.96-5.80 (m), 合計1H], 4.9-4.66 (m, 2H, 推定;水のピークによって部分的に不明瞭), 4.39-4.17 (m, 2H), 4.08-3.77 (m, 2H), [3.35-3.21 (m)および3.17-3.04 (m), 合計1H, 推定;溶媒ピークによって部分的に不明瞭], [2.57 (s)および2.54 (s), 合計3H], [2.42-2.33 (m)および2.32-2.21 (m), 合計1H]。
8に関して、収量:32.6mg、75.8μmol、分離に関して22%。LCMS m/z 429.7(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ [9.10 (s)および9.06 (s), 合計1H], 8.71-8.43 (m, 3H), [8.17 (d, J=8.8 Hz)および8.15 (d, J=9 Hz), 合計1H], 7.76-7.69 (m, 1H), [6.10-5.96 (m)および5.96-5.81 (m), 合計1H], 4.9-4.67 (m, 2H, 推定;水のピークによって部分的に不明瞭), 4.39-4.17 (m, 2H), 4.08-3.77 (m, 2H), [3.35-3.21 (m)および3.17-3.04 (m), 合計1H, 推定;溶媒ピークによって部分的に不明瞭], [2.57 (s)および2.54 (s), 合計3H], [2.42-2.33 (m)および2.32-2.22 (m), 合計1H]。
実施例9
1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル]−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(9)
Figure 2020510046
工程1.(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メタノール(C54)の合成
水素化リチウムアルミニウム(685mg、18.0mmol)を、テトラヒドロフラン(20mL)中のエチル1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボキシレート(1.40g、9.02mmol)の0℃の懸濁液に添加し、反応混合物を0℃で1時間撹拌した。次いで水を、さらなるガス発生が観察されなくなるまで0℃で滴加し、その後すぐに硫酸ナトリウムを添加し、混合物を10分撹拌した。次いで混合物をろ過し、ろ液を真空中で濃縮し、生成物を黄色の油状物として得た。収量:700mg、6.19mmol、69%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.90 (s, 1H), 5.15 (t, J=5.5 Hz, 1H), 4.49 (d, J=5.5 Hz, 2H), 4.01 (s, 3H)。
工程2.(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メタンスルホン酸メチル(C55)の合成
塩化メタンスルホニル(851mg、7.43mmol)を、ジクロロメタン(20mL)中のC54(700mg、6.19mmol)およびトリエチルアミン(1.00g、9.88mmol)の0℃の溶液に添加した。反応混合物を0℃で2時間撹拌し、その後すぐに水(100mL)を添加し、混合物をジクロロメタン(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮して、生成物を黄色の油状物として得て、これをそれに続く工程に直接使用した。収量:800mg、4.18mmol、68%。
工程3.(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アセトニトリル(C56)の合成
アセトニトリル(20mL)中のC55(800mg、4.18mmol)の溶液に、シアン化カリウム(1.50g、23.0mmol)を添加した。反応混合物を60℃で一晩撹拌し、その後すぐにそれを、水(150mL)で処理し、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(80mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮して、生成物を茶色の固体として得た。収量:200mg、1.64mmol、39%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.61 (s, 1H), 4.13 (s, 3H), 3.89 (br s, 2H)。
工程4.(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)酢酸(C57)の合成
濃塩酸(4mL)中のC56(200mg、1.64mmol)の溶液を60℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却した後、それを水(10mL)で希釈し、tert−ブチルメチルエーテル(2×20mL)で洗浄した。次いで水層を乾燥するまで濃縮して、生成物を茶色の固体として得た。収量:200mg、1.42mmol、87%。LCMS m/z 142.0[M+H]+1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.94 (s, 1H), 4.01 (s, 3H), 3.66 (s, 2H)。
工程5.N−[4−{[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]アミノ}−6−(トリフルオロメチル)キノリン−3−イル]−2−(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)アセトアミド(C58)の合成
1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(118mg、0.615mmol)を、ピリジン(0.8mL)中のP7(100mg、0.307mmol)およびC57 (52.1mg、0.369mmol)の溶液の撹拌溶液に一部ずつ添加し、反応混合物を25℃で16時間撹拌した。次いでこれを水(50mL)中に流し込み、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮して、生成物を赤色の油状物(160mg)として得て、これを直接それに続く工程に使用した。LCMS m/z 449.2[M+H]+
工程6.1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル]−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(9)の合成
2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサホスフィナン2,4,6−トリオキシド(酢酸エチル中の1.6M溶液;0.669mL、1.07mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(1mL)および酢酸プロピル(4mL)中のC58(前の工程より;≦0.307mmol)の溶液に添加した。反応混合物を110℃で16時間撹拌し、その後すぐにそれを水(40mL)中に流し込み、酢酸エチル(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%から1.5%のメタノール)とそれに続く逆相HPLC(カラム:アゲラのデュラシェルC18、5μm;移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム;移動相B:アセトニトリル;勾配:5%から95%のB)により、生成物を固体として得た。収量:2工程にわたり29.5mg、68.5μmol、22%。LCMS m/z 431.1[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.35 (s, 1H), 9.13-8.89 (br s, 1H), 8.38 (d, J=9.0 Hz, 1H), 7.86 (br d, J=8.5 Hz, 1H), 7.64-7.54 (br s, 1H), 5.53-5.38 (m, 1H), 4.62 (s, 2H), 4.29 (dd, J=12.0, 5.0 Hz, 1H), 4.07 (s, 3H), 3.83-3.68 (m, 2H), 2.77-2.57 (m, 1H), 2.50-2.31 (m, 1H), 2.0-1.59 (m, 2H, 推定;水のピークによって部分的に不明瞭), 1.32 (d, J=6.5 Hz, 3H)。
実施例10および11
[シス−4−(8−クロロ−2−シクロブチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル、ENT1(10) および
[シス−4−(8−クロロ−2−シクロブチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル、ENT2(11)
Figure 2020510046
工程1.N−[4−({シス−2−[(ベンジルオキシ)メチル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル}アミノ)−6−クロロキノリン−3−イル]シクロブタンカルボキサミド(C59)の合成
1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(771mg、4.02mmol)を、ピリジン(20mL)中のP3(800mg、2.01mmol)およびシクロブタンカルボン酸(221mg、2.21mmol)の溶液に添加した。反応混合物を25℃で40時間撹拌し、その後すぐにこれを真空中で濃縮し、水(80mL)と酢酸エチル(80mL)との間で分配した。水層を酢酸エチル(80mL)で抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、生成物をオレンジ色の泡沫状固体(1.01g)として得て、これを直接それに続く工程に使用した。LCMS m/z 479.9(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+
工程2.1−{シス−2−[(ベンジルオキシ)メチル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル}−8−クロロ−2−シクロブチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(C60)の合成
酢酸(20mL)中のC59(f前の工程より;≦2.01mmol)の溶液を110℃で16時間撹拌した。これをC59(154mg、0.321mmol)を使用して行われた類似の反応物と合わせ、真空中で濃縮した。残留物を半飽和重炭酸ナトリウム水溶液(100mL)と混合し、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮して、生成物を黄色の固体として得た。合わせた収量:2工程にわたり1.07g、2.32mmol、定量可能な量。LCMS m/z 462.0(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+
工程3.[シス−4−(8−クロロ−2−シクロブチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]メタノール(C61)の合成
三塩化ホウ素(1M溶液;6.95mL、6.95mmol)を、ジクロロメタン(30mL)中のC60(1.07g、2.32mmol)の10℃の溶液に一部ずつ添加した。反応混合物を25℃で1時間撹拌し、その後すぐにそれを飽和重炭酸ナトリウム水溶液(80mL)中に流し込み、ジクロロメタン(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%から2%のメタノール)を使用して精製して、生成物をオフホワイト色の固体として得た。収量:643mg、1.73mmol、75%。LCMS m/z 371.9(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+
工程4.[シス−4−(8−クロロ−2−シクロブチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]メタンスルホン酸メチル(C62)の合成
トリエチルアミン(525mg、5.19mmol)および塩化メタンスルホニル(0.160mL、2.07mmol)を、ジクロロメタン(20mL)中のC61(643mg、1.73mmol)の溶液に添加した。反応混合物を25℃で1時間撹拌し、その後すぐにそれを水(50mL)中に流し込み、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮して、生成物を淡黄色の泡沫状固体として得た。収量:750mg、1.67mmol、96%。LCMS m/z 449.8(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+
工程5.[シス−4−(8−クロロ−2−シクロブチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル、ENT1(10)および[シス−4−(8−クロロ−2−シクロブチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル、ENT2(11)の合成
テトラエチルアンモニウムシアニド(781mg、5.00mmol)を、ジメチルスルホキシド(15mL)中のC62(750mg、1.67mmol)の溶液に添加し、反応混合物を80℃で16時間加熱した。次いでこれをtert−ブチルメチルエーテル(100mL)で希釈し、水(2×50mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(50mL)で逐次的に洗浄した。合わせた水層をtert−ブチルメチルエーテル(50mL)で抽出し、その後すぐに合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%から2%のメタノール)により、10および11のラセミ混合物を淡黄色の泡沫状固体として得た。ラセミ生成物の収量:613mg、1.61mmol、96%。
この材料の一部(300mg、0.788mmol)を、超臨界流体クロマトグラフィーによってその成分である鏡像異性体に分離した[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックASとして、5μm;移動相:3:2の二酸化炭素/(0.1%水酸化アンモニウムを含有するエタノール)]。最初に溶出する鏡像異性体を10と名付け、これを固体として得た。収量:91.1mg、0.239mmol、分離に関して30%。LCMS m/z 381.0(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 9.14 (s, 1H), 8.72-8.55 (br s, 1H), 8.17 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.71 (dd, J=9.0, 2.0 Hz, 1H), 5.23-4.97 (v br m, 1H), 4.36 (dd, J=11.8, 5.3 Hz, 1H), 4.18-4.08 (m, 1H), 4.03-3.95 (m, 1H), 3.86 (ddd, J=12.0, 12.0, 2.5 Hz, 1H), 2.88 (dd, ABXパターンの半分, J=17.1, 4.0 Hz, 1H), 2.77 (dd, ABXパターンの半分, J=17.1, 6.5 Hz, 1H), 2.73-2.42 (m, 6H), 2.33-1.93 (m, 4H)。
2番目に溶出する鏡像異性体も固体として単離され、これを11と名付けた。収量:93.9mg、0.247mmol、分離に関して31%。LCMS m/z 381.0(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 9.14 (s, 1H), 8.72-8.54 (br s, 1H), 8.17 (d, J=9 Hz, 1H), 7.71 (d, J=9 Hz, 1H), 5.25-4.96 (v br m, 1H), 4.36 (dd, J=12, 5 Hz, 1H), 4.19-4.07 (m, 1H), 4.03-3.95 (m, 1H), 3.86 (br dd, J=12, 12 Hz, 1H), 2.88 (dd, ABXパターンの半分, J=17.1, 4.0 Hz, 1H), 2.77 (dd, ABXパターンの半分, J=17.1, 6.0 Hz, 1H), 2.73-2.42 (m, 6H), 2.33-1.92 (m, 4H)。
実施例12
8−(ジフルオロメチル)−2−[(4−メトキシ−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(12)
Figure 2020510046
工程1.エチル(4−メトキシ−1H−ピラゾール−1−イル)酢酸塩(C63)の合成
ブロモ酢酸エチル(5.46g、32.7mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(40mL)中の4−メトキシ−1H−ピラゾール塩酸塩(4.00g、29.7mmol)および炭酸カリウム(8.62g、62.4mmol)の混合物の撹拌溶液に、室温(30℃)で一部ずつ添加した。反応混合物を室温(30℃)で16時間撹拌し、その後すぐにそれを水(200mL)で希釈し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(2×150mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:石油エーテル中の0%から30%の酢酸エチル)により、生成物を無色の油状物として得た。収量:4.45g、24.2mmol、81%。1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.30 (d, J=0.8 Hz, 1H), 7.15 (d, J=0.8 Hz, 1H), 4.80 (s, 2H), 4.24 (q, J=7.2 Hz, 2H), 3.76 (s, 3H), 1.29 (t, J=7.2 Hz, 3H)。
工程2.(4−メトキシ−1H−ピラゾール−1−イル)酢酸(C64)の合成
水酸化ナトリウム水溶液(2M;24.2mL、48.4mmol)を、テトラヒドロフラン(30mL)中のC63(4.45g、24.2mmol)の溶液の撹拌溶液に室温(29℃)で一部ずつ添加し、反応混合物を室温(29℃)で3時間撹拌した。次いでこれを減圧下で濃縮し、水(50mL)で希釈し、ジクロロメタン(2×30mL)で抽出した。有機層を捨て、水層を1M塩酸でpH1に酸性化し、酢酸エチル(4×50mL)で抽出した。合わせた酢酸エチル層を硫酸ナトリウム上で乾燥させた後、それらをろ過し、真空中で濃縮して、生成物を白色の固体として得た。収量:2.80g、17.9mmol、74%。1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 7.44 (s, 1H), 7.21 (s, 1H), 4.80 (s, 2H), 3.65 (s, 3H)。
工程3.8−(ジフルオロメチル)−2−[(4−メトキシ−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(12)の合成
トルエン(1.5mL)中のP11(50mg、0.16mmol)の溶液に、C64(26.7mg、0.171mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(31.2μL、0.179mmol)、それに続いて2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサホスフィナン2,4,6−トリオキシド(酢酸エチル中の50%溶液;0.107mL、0.180mmol)を添加した。反応混合物を60℃で90分、次いで100℃で4時間加熱し、その後すぐにそれを酢酸エチル(10mL)と飽和重炭酸ナトリウム水溶液(10mL)との間で分配した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%から15%のメタノール)により精製して、生成物をオフホワイト色の固体として得た。収量:51mg、0.12mmol、75%。LCMS m/z 428.5[M+H]+1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 9.28 (s, 1H), 8.98-8.81 (br s, 1H), 8.34 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.92 (d, J=9.0 Hz, 1H), 7.48 (s, 1H), 7.30 (s, 1H), 7.08 (t, JHF=56.0 Hz, 1H), 5.82 (s, 2H), 5.44-5.29 (br m, 1H), 4.23 (dd, J=11.7, 5.1 Hz, 1H), 3.81-3.66 (m, 2H), 3.71 (s, 3H), 2.76-2.55 (br m, 1H), 2.47-2.24 (br m, 1H), 1.90-1.56 (br m, 2H), 1.28 (d, J=6.3 Hz, 3H)。
実施例13
8−(ジフルオロメチル)−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(13)
Figure 2020510046
P11(50mg、0.16mmol)と(5−メチルピラジン−2−イル)酢酸との反応を、実施例12においてP11からの12の合成に関して記載された方法を使用して行った。この場合では、シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%から15%のメタノール)を2回行い、生成物を明るいオレンジ色の固体として得た。収量:39mg、92μmol、58%。LCMS m/z 424.5[M+H]+1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 9.19 (s, 1H), 9.03-8.87 (br s, 1H), 8.64 (s, 1H), 8.48 (s, 1H), 8.33 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.90 (d, J=8.6 Hz, 1H), 7.08 (t, JHF=56.0 Hz, 1H), 5.51-5.31 (br m, 1H), 4.80 (s, 2H), 4.26 (dd, J=12.1, 5.1 Hz, 1H), 3.84-3.66 (m, 2H), 2.84-2.65 (br m, 1H), 2.55 (s, 3H), 2.52-2.35 (br m, 1H), 2.13-1.84 (br m, 2H), 1.31 (d, J=5.9 Hz, 3H)。
実施例14および15
{8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}(5−メチルピラジン−2−イル)メタノール、DIAST1(14) および
{8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}(5−メチルピラジン−2−イル)メタノール、DIAST2(15)
Figure 2020510046
工程1.8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン (C65)の合成
ギ酸(310mL)を、2−プロパノール(310mL)中の鉄粉末(34.7g、621mmol)、塩化アンモニウム(33.2g、621mmol)、およびC32(20g、62.2mmol)の混合物に室温(14℃)で添加した。反応混合物を80℃で16時間加熱し、その後すぐにそれをエタノール(300mL)で希釈し、ろ過した。収集した固体を2−プロパノール(200mL)とジクロロメタン(100mL)で洗浄し、合わせたろ液を真空中で濃縮し、次いでエタノール(200mL)と同時に蒸発させた。残留物をジクロロメタン(300mL)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(500mL)の添加によって塩基性にし、次いで珪藻土に通過させてろ過し、フィルターパッドをジクロロメタン(300mL)で洗浄した。合わせたろ液の水層をジクロロメタン(4×100mL)で抽出し、合わせた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%から5%のメタノール)により、固体を得て、これを石油エーテルおよび酢酸エチルの混合物(3:1、100mL)と石油エーテル(50mL)で洗浄して、生成物をベージュ色の固体として得た。収量:10.05g、33.3mmol、54%。LCMS m/z 301.8(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.35 (s, 1H), 8.25 (d, J=9.0 Hz, 1H), 8.19 (s, 1H), 8.09 (d, J=2.3 Hz, 1H), 7.66 (dd, J=8.8, 2.3 Hz, 1H), 5.02 (tt, J=12.0, 3.8 Hz, 1H), 4.30 (ddd, J=11.9, 4.6, 1.6 Hz, 1H), 3.77-3.89 (m, 2H), 2.33-2.46 (m, 2H), 2.09-2.22 (m, 1H), 1.83-1.95 (m, 1H), 1.38 (d, J=6.3 Hz, 3H)。
工程2.{8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}(5−メチルピラジン−2−イル)メタノール、DIAST1(14)および{8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}(5−メチルピラジン−2−イル)メタノール、DIAST2(15)の合成
バイアルにC65(100mg、0.33mmol)を入れ、バイアルを排気し、窒素でフラッシングした。この手順を2回繰り返し、テトラヒドロフラン(1.6mL)を添加し、この溶液を−78℃に冷却した。2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルマグネシウムクロリド、塩化リチウム複合体(テトラヒドロフランおよびトルエン中の1M溶液;0.497mL、0.497mmol)を添加し、反応混合物をそのまま−78℃で1時間撹拌した。別々のバイアルに、5−メチルピラジン−2−カルバルデヒド(80.9mg、0.662mmol)をテトラヒドロフラン(1.6mL)中に溶解させ、得られた溶液をドライアイス/アセトン槽中で10分冷却した。次いでこの溶液を反応混合物に添加し、これをその後、ゆっくり15℃に温めながら撹拌した。1時間後、これをC65(50mg、0.17mmol;100mg、0.33mmol)から得られた2つの類似の反応混合物と合わせ、得られた混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を真空中で濃縮し、逆相HPLC(カラム:フェノメネックス(Phenomenex)のシナジーマックス−RP(Synergi Max-RP)、10μm;移動相A:水中の0.1%トリフルオロ酢酸;移動相B:アセトニトリル;勾配:15%から45%のB)に供し、14および15のジアステレオマー混合物を粘性の赤レンガ色の油状物として得た。ジアステレオマー混合物の合わせた収量:180mg、0.425mmol、51%。
この材料を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:レジス・テクノロジーズ、(S,S)−Whelk−0(登録商標)1、10μm;移動相:3:2の二酸化炭素/(0.1%水酸化アンモニウムを含有するエタノール)]によって、その成分であるジアステレオマーに分離した。最初に溶出するジアステレオマーは、淡黄色の固体として得られ、これを14と名付けた。収量:58.6mg、0.138mmol、分離に関して32%。LCMS m/z 423.9(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 9.12 (br s, 1H), 8.92 (s, 1H), 8.83-8.74 (br s, 1H), 8.48 (s, 1H), 8.18 (d, J=9.0 Hz, 1H), 7.74 (dd, J=9.0, 2.0 Hz, 1H), 6.51 (s, 1H), 5.58-5.46 (m, 1H), 4.29 (dd, J=11.8, 5.3 Hz, 1H), 3.80-3.66 (br m, 1H), 3.66-3.52 (br m, 1H), 2.79-2.66 (m, 1H), 2.60 (s, 3H), 2.42-2.27 (br m, 1H), 2.13-2.00 (br m, 1H), 1.77-1.63 (br m, 1H), 1.28 (br d, J=5.5 Hz, 3H)。
2番目に溶出するジアステレオマーも淡黄色の固体として単離し、これを15と名付けた。収量:56.8mg、0.134mmol、分離に関して32%。LCMS m/z 423.9(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 9.12 (br s, 1H), 8.92 (s, 1H), 8.82-8.74 (br s, 1H), 8.47 (br s, 1H), 8.18 (d, J=8.5 Hz, 1H), 7.74 (dd, J=9.0, 2.0 Hz, 1H), 6.50 (s, 1H), 5.57-5.46 (m, 1H), 4.21 (dd, J=11.8, 4.8 Hz, 1H), 3.82-3.70 (br m, 1H), 3.62-3.47 (br m, 1H), 2.71-2.57 (br m, 1H), 2.59 (s, 3H), 2.48-2.35 (m, 1H), 2.24-2.13 (br m, 1H), 1.63-1.50 (br m, 1H), 1.34 (d, J=6.0 Hz, 3H)。
実施例16および17
1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1(16) および
1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2(17)
Figure 2020510046
この反応をライブラリーの様式で行った。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(52μL、30μmol)を、酢酸エチルおよびトルエンの3:2の混合物(0.5mL)中の1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル酢酸(100μmol)およびP12(29.6mg、100μmol)の混合物に添加した。2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサホスフィナン2,4,6−トリオキシド(酢酸エチル中の50%溶液;0.19mL、0.32mmol)を添加し、反応バイアルを振盪し、70℃で10時間、次いで110℃で3時間加熱した。次いでこれを半飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1.5mL)と酢酸エチル(2.4mL)との間で分配し、ボルテックス混合に供した。有機層を、硫酸ナトリウム(〜1g)を充填した固相抽出カートリッジ(6mL)を介して溶出させ、この抽出手順を2回繰り返し、合わせた溶離剤を真空中で濃縮した。逆相HPLC(カラム:ウォーターズのサンファイア(Sunfire)C18、5μm;移動相A:水中の0.05%トリフルオロ酢酸;移動相B:アセトニトリル中の0.05%トリフルオロ酢酸;勾配:1.0分にわたり5%のB、それに続いて7.5分にわたり5.0%から75%のB、それに続いて75%から100%のB)により精製して、2つの生成物のラセミ混合物を得た。その成分である鏡像異性体への分離を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、5μm;移動相:85:15の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]を使用して行った。最初に溶出する鏡像異性体を16と名付けた。収量:4.9mg、13μmol、13%。LCMS m/z 388.5[M+H]+。保持時間:2.91分[分析条件、カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、4.6×100mm、5μm;移動相:80:20の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);逆圧:150bar;流速:1.5mL/分]。
2番目に溶出する鏡像異性体を17と名付けた。収量:2.0mg、5.2μmol、5%。LCMS m/z 388.3[M+H]+。保持時間:同じ分析条件を使用して3.31分。
実施例18および19
1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−[(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1(18) および
1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−[(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2(19)
Figure 2020510046
(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)酢酸およびP12を使用して、18および19のラセミ混合物を、実施例16および17に記載の方法を使用して生成した。その成分である鏡像異性体への分離を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、5μm;移動相:3:2の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]を使用して行った。最初に溶出する鏡像異性体を18と名付けた。収量:4.0mg、10μmol、10%。LCMS m/z 402.8[M+H]+。保持時間:1.68分[分析条件、カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、4.6×100mm、5μm;移動相:3:2の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);逆圧:150bar;流速:1.5mL/分]。
2番目に溶出する鏡像異性体を19と名付けた。収量:3.7mg、9.2μmol、9%。LCMS m/z 402.6[M+H]+。保持時間:同じ分析条件を使用して4.1分。
実施例20および21
1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1(20) および
1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2(21)
Figure 2020510046
(5−メチルピラジン−2−イル)酢酸およびP12を使用して、20および21のラセミ混合物を、実施例16および17に記載の方法を使用して生成した。その成分である鏡像異性体への分離を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、5μm;移動相:85:15の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]を使用して行った。最初に溶出する鏡像異性体を20と名付けた。収量:2.0mg、4.8μmol、5%。LCMS m/z 413.9[M+H]+。保持時間:2.66分[分析条件、カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、4.6×100mm、5μm;移動相:80:20の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);逆圧:200bar;流速:1.5mL/分]。
2番目に溶出する鏡像異性体を21と名付けた。収量:1.8mg、4.4μmol、4%。LCMS m/z 413.9[M+H]+。保持時間:同じ分析条件を使用して3.3分。
実施例22および23
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−{[4−(メトキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1(22) および
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−{[4−(メトキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2(23)
Figure 2020510046
この反応をライブラリーの様式で行った。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(52μL、300μmol)を、酢酸エチルとトルエンとの3:2の混合物(0.5mL)中の、[4−(メトキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]酢酸(これは、M.D.Andrewsら、PCT国際出願WO2014053967号A1、2014年4月10日により記載された方法に従って合成してもよい;100μmol)およびP13(31.2mg、100μmol)の混合物に添加した。次いで2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサホスフィナン2,4,6−トリオキシド(酢酸エチル中の50%溶液;0.19mL、0.32mmol)を添加し、反応バイアルを振盪し、70℃で10時間加熱し、次いで110℃で3時間加熱した。次いで反応混合物を半飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1.5mL)と酢酸エチル(2.4mL)との間で分配し、ボルテックス混合に供した。有機層を、硫酸ナトリウム(約1g)を充填した固相抽出カートリッジ(6mL)を介して溶出させ、この抽出手順を2回繰り返し、合わせた溶離剤を真空中で濃縮した。逆相HPLC(カラム:ウォーターズのサンファイアC18、5μm;移動相A:水中の0.05%トリフルオロ酢酸;移動相B:アセトニトリル中の0.05%トリフルオロ酢酸;勾配:1.0分にわたり5%のB、それに続いて7.5分にわたり5.0%から75%のB、それに続いて75%から100%のB)により精製して、2つの生成物のラセミ混合物を得た。その成分である鏡像異性体への分離を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、5μm;移動相:3:1の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]を使用して行った。最初に溶出する鏡像異性体を22と名付けた。収量:4.9mg、11μmol、11%。LCMS m/z 447.9[M+H]+。保持時間:2.4分[分析条件、カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、4.6×100mm、5μm;移動相:3:2の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);逆圧:150bar;流速:1.5mL/分]。
2番目に溶出する鏡像異性体を23と名付けた。収量:4.8mg、11μmol、11%。LCMS m/z 448.2(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+。保持時間:同じ分析条件を使用して2.95分。
実施例24および25
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1(24) および
8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2(25)
Figure 2020510046
1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル酢酸およびP13を使用して、24および25のラセミ混合物を、実施例22および23に記載の方法を使用して生成した。その成分である鏡像異性体への分離を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、5μm;移動相:85:15の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]を使用して行った。この場合では、鏡像異性体は、完全には分離されなかったが、記載されたサンプル中の示された鏡像異性体は高濃度化された。最初に溶出する鏡像異性体を24と名付けた。収量:2.3mg、5.7μmol、6%。LCMS m/z 404.5(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+。保持時間:3.7分[分析条件、カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、4.6×100mm、5μm;移動相:75:25の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);逆圧:150bar;流速:1.5mL/分]。
2番目に溶出する鏡像異性体を25と名付けた。収量:1.0mg、2.5μmol、2%。LCMS m/z 403.9[M+H]+。保持時間:同じ分析条件を使用して3.9分。
実施例26および27
8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(4−メトキシ−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1(26) および
8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(4−メトキシ−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2(27)
Figure 2020510046
この反応をライブラリーの様式で行った。N,N−ジイソプロピルエチルアミン(52μL、300μmol)を、酢酸エチルとトルエンとの3:2の混合物(0.5mL)中のC64(100μmol)およびP5(31.2mg、99μmol)の混合物に添加した。次いで、2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサホスフィナン2,4,6−トリオキシド(酢酸エチル中の50%溶液;0.19mL、0.32mmol)を添加し、反応バイアルを振盪し、70℃で2時間加熱し、次いで110℃で6時間加熱した。次いで反応混合物を半飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1.5mL)と酢酸エチル(2.4mL)との間で分配し、ボルテックス混合に供した。有機層を、硫酸ナトリウム(約1g)を充填した固相抽出カートリッジ(6mL)を介して溶出させ、この抽出手順を2回繰り返し、合わせた溶離剤を真空中で濃縮した。逆相HPLC(カラム:ウォーターズのXブリッジC18、5μm;移動相A:水中の0.03%水酸化アンモニウム;移動相B:アセトニトリル中の0.03%水酸化アンモニウム;勾配:5%から100%のB)により精製して、2つの生成物のラセミ混合物を得た。その成分である鏡像異性体への分離を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:キラルテクノロジーのキラルセルOJ−H、5μm;移動相:92:8の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]を使用して行った。最初に溶出する鏡像異性体を26と名付けた。収量:1.8mg、4.1μmol、4%。LCMS m/z 434.5(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+。保持時間:1.98分[分析条件、キラルテクノロジーのキラルセルOJ−H、4.6×100mm、5μm;移動相:90:10の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);逆圧:150bar;流速:1.5mL/分]。
2番目に溶出する鏡像異性体を27と名付けた。収量:1.8mg、4.1μmol、4%。LCMS m/z 435.5[M+H]+。保持時間:同じ分析条件を使用して2.25分。
Figure 2020510046
Figure 2020510046
Figure 2020510046
Figure 2020510046
Figure 2020510046
Figure 2020510046
Figure 2020510046
1:最後の還元を鉄粉末および塩化アンモニウムでの処理ではなく炭素担持白金上での水素化により行ったことを除いて、C25からP7を合成するための調製例P7に記載される一般的な方法を使用して、必要な6−フルオロ−N−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]キノリン−3,4−ジアミンを、6−フルオロ−3−ニトロキノリン−4−オールから合成した。
2:分析HPLCのための条件。カラム:ウォーターズのXブリッジC18、2.1×50mm、5μm;移動相A:水中の0.0375%トリフルオロ酢酸;移動相B:アセトニトリル中の0.01875%トリフルオロ酢酸;勾配:0.6分にわたり1%から5%のB;3.4分にわたり5%から100%のB;流速:0.8mL/分。
3:この場合では、アミド形成と閉環は別々の工程で行われた:適切なアミンとカルボン酸の縮合は、2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサホスフィナン2,4,6−トリオキシドと、トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミンのいずれかとを用いて行った。N,N−ジメチルホルムアミド中で2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサホスフィナン2,4,6−トリオキシドおよびN,N−ジイソプロピルエチルアミンと共に加熱することによって、中間体アミドを環化した。
4:P8とシクロペンタンカルボン酸とのアミド形成を、炭酸ジメチルとN,N−ジイソプロピルエチルアミンとを使用して行い、N−(6−シアノ−4−{[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]アミノ}キノリン−3−イル)アセトアミドを得た。実施例10および11におけるC59からのC60の合成に関して記載された方法を使用して、この材料を実施例30に変換した。
5:実施例31のラセミ化合物を、超臨界流体クロマトグラフィーを介してその成分である鏡像異性体に分離した[(カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD、5μm;移動相:3:1の二酸化炭素/(0.1%水酸化アンモニウムを含有するエタノール)]。最初に溶出する化合物が、実施例31であった。実施例31の鏡像異性体である[シス−4−(8−クロロ−2−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル、ENT2が2番目に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 341.0(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、1660nM。
6:実施例32のラセミ化合物を、超臨界流体クロマトグラフィーを介してその成分である鏡像異性体に分離した[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD、5μm;移動相:7:3の二酸化炭素/(0.1%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]。最初に溶出する化合物が、実施例32であった。実施例32の鏡像異性体である1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル、ENT2が2番目に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 409.8[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、473nM。
7:5−メチル−1H−テトラゾールとブロモ酢酸メチルとをトリエチルアミンの存在下で反応させ、メチル(5−メチル−2H−テトラゾール−2−イル)酢酸塩を得て、これを水酸化リチウムを用いて加水分解して、必要な(5−メチル−2H−テトラゾール−2−イル)酢酸を得た。
8:分析HPLCのための条件。カラム:ウォーターズのXブリッジC18、2.1×50mm、5μm;移動相A:水中の0.05%水酸化アンモニウム;移動相B:アセトニトリル;勾配:0.5分にわたり5%のB;2.9分にわたり5%から100%のB;0.8分にわたり100%のB;流速:0.8mL/分。
9:メチル(5−メチル−1,3−オキサゾール−2−イル)酢酸塩を、A.S.K.Hashmiら、Organic Letters 2004、6、4391〜4394により記載された手順を使用して合成した。エステル加水分解を、塩酸を使用して行い、必要な(5−メチル−1,3−オキサゾール−2−イル)酢酸を得た。
10:必要な6−クロロ−N−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]キノリン−3,4−ジアミンを、調製例P9に記載の方法を使用してC7から合成した。この場合におけるニトロ基の還元は、酸化白金(IV)上での水素化により行われた。
11:分析HPLCのための条件。カラム:ウォーターズのアトランティス(Atlantis)dC18、4.6×50mm、5μm;移動相A:水中の0.05%トリフルオロ酢酸(v/v);移動相B:アセトニトリル中の0.05%トリフルオロ酢酸(v/v);勾配:1分にわたり5.0%のB、次いで3.0分にわたり直線的に5.0%から95%のB、次いで1分にわたり95%のB。流速:2mL/分。
12:必要な[4−(メトキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]酢酸は、M.D.Andrewsら、PCT国際出願WO2014053967号A1、2014年4月10日により記載された方法に従って合成してもよい。
13:実施例46のラセミ化合物を、超臨界流体クロマトグラフィーを介してその成分である鏡像異性体に分離した[カラム:キラルテクノロジーのキラルセルOD、5μm;移動相:7:3の二酸化炭素/(0.1%水酸化アンモニウムを含有するエタノール)]。最初に溶出する化合物が、実施例46であった。実施例46の鏡像異性体である8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2が2番目に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 419.1(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、21.4nM;LRRK2、G2019S突然変異体のIC50、16.1nM。
14:実施例47のラセミ化合物を、超臨界流体クロマトグラフィーを介してその成分である鏡像異性体に分離した[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、5μm;移動相:65:35の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]。2番目に溶出する化合物が実施例47であった。実施例47の鏡像異性体である8−クロロ−2−[(4−シクロプロピル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1が最初に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 444.3[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、97.3nM。
15:分析HPLCのための条件。カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、4.6×100mm、5μm;移動相:7:3の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);逆圧:200bar;流速:1.5mL/分。
16:実施例48のラセミ化合物(実施例82)を、超臨界流体クロマトグラフィーを介してその成分である鏡像異性体に分離した[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、5μm;移動相:4:1の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]。2番目に溶出する化合物が実施例48であった。実施例48の鏡像異性体である8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1が最初に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 420.1[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、145nM。
17:分析HPLCのための条件。カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、4.6×100mm、5μm;移動相:3:2の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);逆圧:120bar;流速:1.5mL/分。
18:実施例49のラセミ化合物を、超臨界流体クロマトグラフィーを介してその成分である鏡像異性体に分離した[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、5μm;移動相:3:1の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]。最初に溶出する化合物が、実施例49であった。実施例49の鏡像異性体である8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチル−2H−テトラゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2が2番目に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 421.1[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、46.2nM;LRRK2。
19:分析HPLCのための条件。カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、4.6×100mm、5μm;移動相:1:1の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);逆圧:120bar;流速:1.5mL/分。
20:実施例50のラセミ化合物を、超臨界流体クロマトグラフィーを介してその成分である鏡像異性体に分離した[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、5μm;移動相:3:1の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]。最初に溶出する化合物が、実施例50であった。実施例50の鏡像異性体である8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2が2番目に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 429.2(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、181nM。
21:実施例51および52のラセミ化合物を、超臨界流体クロマトグラフィーを介してその成分である鏡像異性体に分離した[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、5μm;移動相:3:1の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]。最初に溶出する化合物が実施例51であり、2番目に溶出する鏡像異性体が実施例52であった。
22:実施例53のラセミ化合物を、超臨界流体クロマトグラフィーを介してその成分である鏡像異性体に分離した[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、5μm;移動相:55:45の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]。2番目に溶出する化合物が実施例53であった。実施例53の鏡像異性体である1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−{[4−(メトキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1が最初に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 432.7[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、229nM。
23:実施例54のラセミ化合物を、超臨界流体クロマトグラフィーを介してその成分である鏡像異性体に分離した[キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、5μm;移動相:4:1の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]。2番目に溶出する化合物が実施例54であった。実施例54の鏡像異性体である8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1(実施例93)が最初に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 405.3[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、11.0nM;LRRK2。
24:分析HPLCのための条件。カラム:フェノメネックスルクスアミロース−1、4.6×100mm、5μm;移動相:7:3の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);逆圧:150bar;流速:1.5mL/分。
25:実施例55のラセミ化合物を、超臨界流体クロマトグラフィーを介してその成分である鏡像異性体に分離した[カラム:キラルテクノロジーのキラルセルOD−H、5μm;移動相:7:3の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]。最初に溶出する化合物が、実施例55であった。実施例55の鏡像異性体である8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−{[4−(メトキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2が2番目に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 449.3(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、15.3nM。
26:分析HPLCのための条件。カラム:キラルテクノロジーのキラルセルOD−H、4.6×100mm、5μm;移動相:3:2の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);逆圧:120bar;流速:1.5mL/分。
Figure 2020510046
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1:tert−ブチル(3R)−3−アミノピロリジン−1−カルボキシレートおよびC11を使用して、調製例P9におけるP9の合成に関して記載された方法に従って、tert−ブチル(3R)−3−[(3−アミノ−6−シアノキノリン−4−イル)アミノ]ピロリジン−1−カルボキシレートを合成した。この材料を、実施例3および4における3および4の合成に関して記載された方法を使用して、tert−ブチル(3R)−3−{8−シアノ−2−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル}ピロリジン−1−カルボキシレートに変換した。トリフルオロ酢酸で保護基を除去し、続いて2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネートおよびN,N−ジイソプロピルエチルアミンでアルキル化し、実施例56を得た。
2:分析HPLCのための条件。カラム:ウォーターズのXブリッジC18、2.1×50mm、5μm;移動相A:水中の0.0375%トリフルオロ酢酸;移動相B:アセトニトリル中の0.01875%トリフルオロ酢酸;勾配:0.6分にわたり1%から5%のB;3.4分にわたり5%から100%のB;流速:0.8mL/分。
3:P3を、(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)酢酸、2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサホスフィナン2,4,6−トリオキシド、およびN,N−ジイソプロピルエチルアミンと反応させて、1−{シス−2−[(ベンジルオキシ)メチル]テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル}−8−クロロ−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリンを得て、これを三塩化ホウ素で脱ベンジル化し、デス−マーチンペルヨージナン[1,1,1−トリス(アセチルオキシ)−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンズヨードオキソール−3−(1H)−オン]を使用して酸化した。得られたシス−4−{8−クロロ−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル}テトラヒドロ−2H−ピラン−2−カルバルデヒドを、(ジエチルアミノエチル)硫黄三フッ化物での処理により、ラセミ体の8−クロロ−1−[シス−2−(ジフルオロメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリンに変換した。
4:実施例59を、超臨界流体クロマトグラフィー(カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD、5μm;移動相:7:3の二酸化炭素/メタノール)により対応するラセミ混合物から単離した。実施例59は最初に溶出する鏡像異性体であった。実施例59の鏡像異性体である8−クロロ−1−[シス−2−(ジフルオロメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2が2番目に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 433.0[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、631nM。
5:実施例60を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:キラルテクノロジーのキラルセルOJ−H、5μm;移動相:85:15の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するエタノール)]により対応するラセミ混合物から単離した。実施例60は最初に溶出する鏡像異性体であった。実施例60の鏡像異性体である8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2が2番目に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 419.3[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、42.2nM。
6:1,2,3−チアジアゾール−4−イルメタノールを、塩化メタンスルホニルおよびトリエチルアミンと反応させ、続いてシアン化カリウムを使用して変位させ、濃塩酸中で加水分解することにより、必要な1,2,3−チアジアゾール−4−イル酢酸を得た。
7:分析HPLCのための条件。カラム:ウォーターズのXブリッジC18、2.1×50mm、5μm;移動相A:水中の0.0375%トリフルオロ酢酸;移動相B:アセトニトリル中の0.01875%トリフルオロ酢酸;勾配:4.0分にわたり10%から100%のB;流速:0.8mL/分。
8:実施例75を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックIC、10μm;移動相:55:45の二酸化炭素/(0.1%水酸化アンモニウムを含有する2−プロパノール)]により対応するラセミ混合物から単離した。実施例75は最初に溶出する鏡像異性体であった。実施例75の鏡像異性体である8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2が2番目に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 420.0(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50は決定されなかった。
9:3−オキソブタン酸エチルを、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸無水物、およびN,N−ジイソプロピルエチルアミンで処理することにより、エチル3−{[(トリフルオロメチル)スルホニル]オキシ}ブタ−2−エノエートを得た。これを、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)の存在下でシアン化亜鉛と反応させ、エチル3−シアノブタ−2−エノエートを得て、これを、炭素担持パラジウム上での水素化に供し、続いて水酸化ナトリウムで加水分解して、必要な3−シアノブタン酸を得た。
10:実施例78を、対応するジアステレオマー混合物から、超臨界流体クロマトグラフィーにより単離した[カラム:フェノメネックスのルクスセルロース−2(Lux Cellulose-2)、10μm;移動相:3:2の二酸化炭素/(0.1%水酸化アンモニウムを含有する2−プロパノール)]。実施例78は2番目に溶出するジアステレオマーであった。実施例78のジアステレオマーである3−{8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}−2−メチルプロパンニトリル、DIAST1が最初に溶出するジアステレオマーであり、LCMS m/z 369.0(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、37.2nM。
11:実施例79を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAY、10μm;移動相:3:2の二酸化炭素/(0.1%水酸化アンモニウムを含有するエタノール)]により対応するラセミ混合物から単離した。実施例79が2番目に溶出する鏡像異性体であった。実施例79の鏡像異性体である8−フルオロ−1−[シス−3−フルオロシクロペンチル]−2−(1,2,3−チアジアゾール−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1が最初に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 372.0[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、7.54nM。
12:5−メチル−1H−テトラゾールとブロモ酢酸メチルとをトリエチルアミンの存在下で反応させ、メチル(5−メチル−2H−テトラゾール−2−イル)酢酸塩を得て、これを水酸化リチウムを用いて加水分解して、必要な(5−メチル−2H−テトラゾール−2−イル)酢酸を得た。
13:分析HPLCのための条件。カラム:ウォーターズのアトランティスdC18、4.6×50mm、5μm;移動相A:水中の0.05%トリフルオロ酢酸(v/v);移動相B:アセトニトリル中の0.05%トリフルオロ酢酸(v/v);勾配:1分にわたり5.0%のB、次いで3.0分にわたり直線的に5.0%から95%のB、次いで1分にわたり95%のB。流速:2mL/分。
14:分析HPLCのための条件。カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、4.6×100mm、5μm;移動相:75:25の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);逆圧:200bar;流速:1.5mL/分。
15:実施例85を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、5μm;移動相:4:1の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]により対応するラセミ混合物から単離した。実施例85は、最初に溶出する鏡像異性体であった。実施例85の鏡像異性体である1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−[(2−メチルイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2が2番目に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 458.3[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、55.9nM。
16:分析HPLCのための条件。カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、4.6×100mm、5μm;移動相:70:30の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);逆圧:150bar;流速:1.5mL/分。
17:実施例83を、超臨界流体クロマトグラフィーを介してその成分である鏡像異性体に分離した[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、5μm;移動相:4:1の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]。実施例86が2番目に溶出する鏡像異性体であった。実施例86の鏡像異性体である8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−(1H−テトラゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1が最初に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 407.1[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、271nM。
18:分析HPLCのための条件。カラム:キラルテクノロジーのキラルセルOD−H、4.6×100mm、5μm;移動相:7:3の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);逆圧:150bar;流速:1.5mL/分。
19:実施例87を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:キラルテクノロジーのキラルセルOD−H、5μm;移動相:4:1の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]により対応するラセミ混合物から単離した。実施例87は、最初に溶出する鏡像異性体であった。実施例87の鏡像異性体である8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(4−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2が2番目に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 420.2[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、37.8nM。
20:分析HPLCのための条件。カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、4.6×100mm、5μm;移動相:60:40の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);逆圧:120bar;流速:1.5mL/分。
21:実施例88を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、5μm;移動相:3:2の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]により対応するラセミ混合物から単離した。実施例88は、最初に溶出する鏡像異性体であった。実施例88の鏡像異性体である8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2が2番目に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 420.5[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、261nM。
22:分析HPLCのための条件。カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、4.6×100mm、5μm;移動相:7:3の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);逆圧:200bar;流速:1.5mL/分。
23:実施例89を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、5μm;移動相:85:15の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]により対応するラセミ混合物から単離した。実施例89が2番目に溶出する鏡像異性体であった。実施例89の鏡像異性体である8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1が最初に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 434.8[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50は決定されなかった
24:分析HPLCのための条件。カラム:キラルテクノロジーのキラルセルOJ−H、4.6×100mm、5μm;移動相:9:1の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);逆圧:150bar;流速:1.5mL/分。
25:実施例92を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:キラルテクノロジーのキラルセルOJ−H、5μm;移動相:95:5の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]により対応するラセミ混合物から単離した。実施例92は、最初に溶出する鏡像異性体であった。実施例92の鏡像異性体である8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2が2番目に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 436.5(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、33.7nM。
26:分析HPLCのための条件。カラム:フェノメネックスのルクスアミロース−1、4.6×100mm、5μm;移動相:7:3の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール);逆圧:150bar;流速:1.5mL/分。
27:実施例93を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、5μm;移動相:4:1の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]により対応するラセミ混合物から単離した。実施例93は、最初に溶出する鏡像異性体であった。実施例93の鏡像異性体である8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2が2番目に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 405.6[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、10.3nM。
28:実施例94を、超臨界流体クロマトグラフィー[カラム:キラルテクノロジーのキラルパックAD−H、5μm;移動相:3:1の二酸化炭素/(0.2%水酸化アンモニウムを含有するメタノール)]により対応するラセミ混合物から単離した。実施例94は、最初に溶出する鏡像異性体であった。実施例94の鏡像異性体である8−クロロ−2−[(4−シクロプロピル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2が2番目に溶出する鏡像異性体であり、LCMS m/z 445.3(観察された塩素同位体パターン)[M+H]+であり、以下の生物学的なデータを示した:LRRK2、WT IC50、9.35nM。
実施例95
[5−({8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}メチル)ピラジン−2−イル]メタノール(95)
Figure 2020510046
工程1.ベンジル2−(5−メチルピラジン−2−イル)酢酸塩の合成
テトラヒドロフラン(26.3mL)中の2−(5−メチルピラジン−2−イル)酢酸(1.00g、6.57mmol)およびベンジルアルコール(853mg、7.89mmol、0.820mL)を含有する懸濁液を、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.72mL、9.86mmol)および2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサホスフィナン2,4,6−トリオキシド(N,N−ジメチルホルムアミド中の50%溶液;4.69mL、7.89mmol)で処理した。固体を反応混合物としてゆっくり溶解させ、室温で20時間撹拌した。反応を飽和重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチし、次いで酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%から80%の酢酸エチル)により、生成物を黄色の油状物として得た。収量:1.2g、76%。LCMS m/z 243.4[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.48 (d, J=1.5 Hz, 1H), 8.43 (d, J=1.5 Hz, 1H), 7.43-7.30 (m, 5H), 5.20 (s, 2H), 3.91 (s, 2H), 2.58 (s, 3H)。
工程2.ベンジル(5−メチル−4−オキシドピラジン−2−イル)酢酸塩の合成
ジクロロメタン(50mL)中のベンジル2−(5−メチルピラジン−2−イル)酢酸塩(1.22g、5.03mmol)の溶液を真空空間に置き、反応フラスコを窒素で再充填した。この手順を3回行った。溶液を0℃に冷却し、m−クロロ過安息香酸(mCPBA;886mg、5.13mmol)を、溶液温度を0℃に維持しながら一部ずつ添加した。反応混合物をそのままゆっくり室温に温め、20時間撹拌し、その後すぐにそれを飽和重炭酸ナトリウム水溶液でクエンチした。水層をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%から80%の酢酸エチル)により精製して、生成物を無色の油状物として得て、これを静置すると白色の固体になった。2次元NMR NOE研究から、この材料が望ましい位置異性体であることが示された。収量:616mg、47%。LCMS m/z 259.2[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.41 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.44-7.31 (m, 5H), 5.20 (s, 2H), 3.84 (s, 2H), 2.47 (s, 3H)。
また位置異性体のN−酸化物(200mg、15%)に加えて一部の出発原料(205mg、17%)も単離した。
工程3.ベンジル{5−[(アセチルオキシ)メチル]ピラジン−2−イル}酢酸塩の合成
無水酢酸(9.15mL)中のベンジル(5−メチル−4−オキシドピラジン−2−イル)酢酸塩(591mg、2.29mmol)の溶液を1時間かけて70℃に加熱し、次いで100℃で24時間に加熱した。次いで反応混合物を室温に冷却し、ロータリーエバポレーターで無水酢酸と酢酸を真空中で除去した。残留物を酢酸エチル中に溶解させ、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィー(勾配:ヘプタン中の0%から70%の酢酸エチル)により、生成物を黄色の油状物として得た。収量:392mg、57%。LCMS m/z 301.2[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 8.62 (d, J=1.5 Hz, 1H), 8.59 (d, J=1.5 Hz, 1H), 7.44-7.31 (m, 5H), 5.27 (s, 2H), 5.20 (s, 2H), 3.96 (s, 2H), 2.19 (s, 3H)。
工程4.{5−[(アセチルオキシ)メチル]ピラジン−2−イル}酢酸の合成
酢酸エチル(13.0mL)中のベンジル{5−[(アセチルオキシ)メチル]ピラジン−2−イル}酢酸塩(390mg、1.30mmol)および炭素担持パラジウム(150mg、10%のPdをベースとする)の混合物を、ハステロイ(Hastelloy)のリアクター中に入れ、雰囲気を窒素で3回パージし、次いで水素で3回パージした。反応混合物を、室温、30psiの水素下で2時間撹拌し、その後すぐにそれをろ過した。ろ過ケークを酢酸エチルで洗浄し、合わせたろ液を真空中で濃縮して、生成物を黄色の油状物として得た。収量:186mg、68%の物質回収率。スペクトルデータおよび薄層クロマトグラフの分析から、生成物がアセトキシ基の水素化分解の生成物(NMRにより約3:4のメチル:アセトキシメチル)で汚染されていたことが示された。この混合物を、それ以上精製せずにそれに続く工程に繰り越した。
工程5.[5−({8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}メチル)ピラジン−2−イル]メチルアセテートの合成
トルエン(17.7mL)中のP10(246mg、0.843mmol)および{5−[(アセチルオキシ)メチル]ピラジン−2−イル}酢酸(186mg、0.885mmol、前の工程からの混合物として)の混合物を、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(176μL、1.01mmol)および2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサホスフィナン2,4,6−トリオキシド(酢酸エチル中の50%溶液;(1.51mL、2.53mmol)で処理した。反応混合物を1時間かけて70℃に加熱し、次いで110℃で4時間加熱した。反応混合物をそのまま周囲温度に冷却させ、次いでこれを飽和重炭酸ナトリウム水溶液の添加によってクエンチし、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%から10%のメタノール)により、2種の生成物を得た。望ましい生成物を淡褐色の油状物として得た。収量:206mg、50%。LCMS m/z 466.2[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.28 (s, 1H), 8.73 (s, 1H), 8.67 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 8.24 (d, J=9.0 Hz, 1H), 7.66 (dd, J=8.9, 2.1 Hz, 1H), 5.30 (br s, 1H), 5.27 (s, 2H), 4.73 (s, 2H), 4.34 (dd, J=12.0, 5.1 Hz, 1H), 3.73 (br s, 2H), 2.75 (br s, 1H), 2.48 (br s, 1H), 2.17 (s, 3H), 1.85 (br s, 1H), 1.74 (br s, 1H), 1.38 (d, J=6.1 Hz, 3H)。また淡黄色の固体も得られ、これは、デスアセトキシ生成物の8−クロロ−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(95A)として同定された。収量:131mg、36%。
工程6.[5−({8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}メチル)ピラジン−2−イル]メタノール(95)の合成
メタノール(10mL)中の[5−({8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}メチル)ピラジン−2−イル]メチルアセテート(206mg、0.442mmol)の溶液に、炭酸カリウム(61.1mg、0.442mmol)を添加した。得られた白色の懸濁液を室温で30分撹拌し、その後すぐにそれを水で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥させ、ろ過し、真空中で濃縮した。シリカゲルでのクロマトグラフィー(勾配:ジクロロメタン中の0%から20%のメタノール)により、淡黄色の発泡体を得た(151mg)。この材料をジエチルエーテルおよびヘプタンから再結晶させて、生成物を淡黄色の固体として得た。収量:130mg、69%。LCMS m/z 424.2[M+H]+1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 9.29 (s, 1H), 8.72-8.67 (m, 2H), 8.59 (s, 1H), 8.24 (d, J=8.9 Hz, 1H), 7.66 (dd, J=8.9, 2.1 Hz, 1H), 5.31 (br s, 1H), 4.87 (d, J=5.4 Hz, 2H), 4.73 (s, 2H), 4.34 (dd, J=12.1, 5.2 Hz, 1H), 3.74 (br s, 2H), 2.91 (br s, 1H), 2.76 (br s, 1H), 2.48 (br s, 1H), 1.88 (br s, 1H), 1.75 (br s, 1H), 1.38 (d, J=6.1 Hz, 3H)。
実施例96
8−クロロ−2−{[5−()メチルピラジン−2−イル]メチル}−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(96);[5−({8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4yl]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}(2H3)メチル)ピラジン−2−イル]メタノール(96B)
Figure 2020510046
第1の容器中で、1.2gの8−クロロ−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン(95A)(黄色の固体)に、5.7gの重水素化酢酸(CDCOD)を添加した。混合物を120℃で20時間撹拌し、次いで濃縮した。プロトンNMRから、ピラジンのメチル基において>90%のD/H交換が示唆された。
第2の容器中で、3.0gの8−クロロ−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノロンに、50mLの重水素化酢酸を添加した。混合物を120℃で24時間撹拌し、次いで濃縮した。
第1および第2の容器からの濃縮した残留物を合わせ、75mLの重水素化酢酸中に溶解させた。この溶液を120℃で24時間撹拌し、次いで濃縮した。残留物を50mLの重水素化酢酸中に溶解させ、120℃で24時間撹拌し、次いで濃縮した。残留物を120mLの酢酸エチル中に溶解させ、60mLの飽和炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濃縮して、4.4gの暗い色の固体を得た。
このサンプルの一部の2.4gを100mLの酢酸中に溶解させ、室温で24時間撹拌し、次いで濃縮した。残留物を100mLの酢酸中に溶解させ、室温で24時間撹拌し、濃縮した。残留物を150mLの酢酸エチル中に溶解させ、80mLの3:1のブライン/水酸化アンモニウムで洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、濃縮して、2.4gの暗い色のものを得て、これを、フェノメネックスのジェミニNX C18 150mm×21.2mm 5umカラムでの段階的な勾配方法(20%Bを0から1.5分保持し、20%から70%のBを1.5から10分保持し、最終的に70から100%を10から12分保持した。移動相は水中の0.05%ギ酸であり、移動相Bはアセトニトリル中の0.05%ギ酸)を27mL/分の流速で使用して精製した。収集された画分を凍結乾燥して、オフホワイト色のふわふわした固体サンプルを得て、合わせた重量は2.12gであった。
分析データ:[M+H]の観察値:411.178(予測値:411.178);HPLC保持時間:C18の100mm×3.0mmの2.6umカラムで、4.12分間、5%Bを0から1.5分、5から100%Bを1.5から4.0分、100%で4.0から5.4分の保持(Aは水中の0.1%ギ酸であり、Bはアセトニトリル中の0.1%ギ酸である);1H NMR (600 MHz, DMSO-d6) δ 9.17 (s, 1H), 8.66 (s, 2H), 8.46 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 7.74 (dd, J = 8.9, 2.2 Hz, 1H), 5.27 (m, 1H), 4.77 (s, 2H), 4.16 (m, 1H), 3.69 (m, 1H), 3.60 (m, 1H), 2.47 (m, 1H), 2.21 (m, 1H), 2.09 - 1.92 (m, 1H), 1.85 (m, 1H), 1.22 (d, J = 6.1 Hz, 3H)。
生物学的アッセイ
LRRK2アッセイ
LRRK2キナーゼ活性を、インビトロジェン(Invitrogen)からのランザスクリーン(Lantha Screen)技術を使用して測定した。インビトロジェンからのGSTタグを有する短縮化されたLRRK2(カタログ番号PV4874)を、LRRKtide(インビトロジェン、カタログ番号PR8976A)としても公知のエズリン/ラジキシン/モエシン(ERM)をベースとしたフルオレセイン標識ペプチド基質と共に、応答用量の化合物の存在下でインキュベートした。完了後、アッセイを止め、テルビウム標識抗リン酸−ERM抗体(インビトロジェン、カタログ番号PR8975A)を用いて検出した。アッセイを以下のプロトコールに従って行った:化合物を100%DMSOで0.3mMの最大濃度に希釈することによって応答用量の化合物を調製し、DMSOで半対数的に連続希釈して、11ポイントの曲線、100倍の最終アッセイ濃度を得た。エコー(Echo)音波制御型分配装置を使用して、60nLの化合物を低容量のコーニング(Corning)の384ウェルアッセイプレートに移した。アッセイ緩衝液(50mMのHEPES、pH7.5、3mMのMgCl2、加えて2mMのDTTおよび0.01%Brij35が新しく添加された)中で調製された3μLの基質の使用溶液(200nMのLRRKtide、2mMのATP)を、60nL化合物アッセイプレートに添加した。3μLのLRRK2酵素の使用溶液を4μg/mLの濃度で用いて、キナーゼ反応を開始させた。最終的な反応濃度は、100nMのLRRKtide、1mMのATP、2μg/mLのLRRK2酵素、および最大用量が3μMの用量応答の化合物であった。反応を、室温で30分進行させ、次いで6μLの検出緩衝液(20mMトリス、pH7.6、0.01%NP−40、6mMのEDTA、2nMテルビウム標識抗リン酸−ERMを含む)の添加で止めた。室温で1時間インキュベートした後、エンヴィジョン(Envision)で、340nmの励起波長および520nmと495nm両方での読み取りのための放出を用いて、プレートを読んだ。520nmおよび495nm放出の比率を使用して、データを分析した。突然変異体G2019S LRRK2(インビトロジェン、カタログ番号PV4881)の阻害を、正確に同じ方法で測定した。基質ATPおよび酵素の全ての最終濃度は同じであった。
Figure 2020510046
Figure 2020510046
Figure 2020510046
Figure 2020510046
Figure 2020510046
ヒト肝ミクロソームにおける固有クリアランス(CLint
インキュベーション物(2連)は、1μMの最終濃度での95Aもしくは96、または95Aと96の両方のいずれか、ヒト肝ミクロソーム(BDバイオサイエンス(BD Biosciences)、マサチューセッツ州ベッドフォード)、0.801mg/mLのタンパク質濃度に等しい0.25μMのCYPタンパク質)、NADPH(1.3mM)、MgCl(3.3mM)およびリン酸カリウム緩衝液(100mM、pH7.4)を含有していた。最終的な反応体積(500μL)は、0.003%のDMSO、0.5%のアセトニトリルを含有していた。インキュベーション物を37℃で実行し、0、5、10、15、20、30、45および60分でアリコート(50μL)を取り出し、質量分析(MS)内部標準(200μL)を含有する冷たいアセトニトリルへの添加によってクエンチした。クエンチしたインキュベーション物を1分ボルテックス混合し、続いて3000rpmで5分、室温で遠心分離した(アレグラX−12R(Allegra X-12R)、ベックマン・コールター(Beckman Coulter)、カリフォルニア州フラトン)。次いで上清(150μL)を取り出し、0.1%ギ酸(v/v)を含む150μLの水を含有する96−ディープウェルインジェクションプレートに添加し、プレートをキャップし、1分ボルテックス混合し、その後、後述するようにしてLC−MS/MSを使用して分析した。対照インキュベーション物を、NADPH補因子を添加せずに同様にして調製して、あらゆる非CYP/FMO代謝に関してモニターした。別個の標準曲線(0.5〜2000nM)を作成し、加工し、上述したように分析した。
基質(95Aまたは96)および代謝産物(95または96B)の量を測定した。その結果を、表4aおよび表4bに示す。実施例96は、その対応する重水素化していない形態(95A)と比較して、減少した固有クリアランス(増加した半減期=T1/2)を示し、これは有益な特性を維持しながら有益であり得る(例えば、投薬量を減少させることができる)。加えて実施例96は、実施例95Aから形成された重水素化していない代謝産物(95)と比較して、より低い速度の代謝産物(96B)形成を示す。組み合わせた基質(競合)の実験では、実施例96は、その対応する重水素化していない形態(95A)と比較して、減少した固有クリアランス(増加したT1/2)を示し、重水素化していない形態(95A)と比較して、より低い速度の代謝産物の形成を示す。
Figure 2020510046
Figure 2020510046
カニクイザル肝ミクロソームにおける固有クリアランス(CLint
インキュベーション物(2連)は、1μMの最終濃度での95Aもしくは96、または95Aと96の両方のいずれか、プールしたカニクイザル肝ミクロソーム(キセノテック社(Xenotech, LLC)、カンザス州レネックサ、0.21mg/mLのタンパク質濃度に等しい0.25μMのCYPタンパク質)、NADPH(1.3mM)、塩化マグネシウム(3.3mM)およびリン酸カリウム緩衝液(100mM、pH7.4)を含有していた。最終的な反応体積(500μL)は、0.003%のDMSO、0.5%のアセトニトリルを含有していた。インキュベーションを37℃で実行し、0、5、10、15、20、30、45および60分でアリコート(50μL)を取り出し、質量分析(MS)内部標準(200μL)を含有する冷たいアセトニトリルへの添加によってクエンチした。クエンチしたインキュベーション物を1分ボルテックスで混合し、続いて3000rpmで5分、室温で遠心分離した(アレグラX−12R、ベックマン・コールター、カリフォルニア州フラトン)。次いで上清(150μL)を取り出し、0.1%ギ酸(v/v)を含む150μLの水を含有する96−ディープウェルインジェクションプレートに添加した。プレートをキャップし、1分ボルテックスで混合し、その後、後述するようにしてLC−MS/MSを使用して分析した。対照インキュベーション物を、NADPH補因子を添加せずに同様にして調製して、あらゆる非CYP/FMO代謝に関してモニターした。別個の標準曲線(0.5〜2000nM)を作成し、加工し、上述したように分析した。
基質(95Aまたは96)および代謝産物(95または96B)の量を測定した。その結果を、表5aおよび表5bに示す。実施例96は、その対応する重水素化していない形態(95A)と比較して、減少した固有クリアランス(増加した半減期=T1/2)を示し、これは有益な特性を維持しながら有益であり得る(例えば、投薬量を減少させることができる)。加えて実施例96は、重水素化していない形態(95A)と比較して、より低い速度の代謝産物(96B)形成を示す。組み合わせた基質(競合)の実験では、実施例96は、個々の基質のインキュベーション物と比較した場合、類似の傾向を示した。実施例96は、その対応する重水素化していない形態(95A)と比較して、減少した固有クリアランス(増加した半減期=T1/2)を示し、重水素化していない形態(95A)と比較して、より低い速度の代謝産物形成を示す。
Figure 2020510046
Figure 2020510046
ヒト肝ミクロソーム酵素反応速度論
インキュベーション物(3連)は、95Aまたは96(1〜1000μM、最終濃度)、プールしたヒト肝ミクロソーム(BDバイオサイエンス、マサチューセッツ州ベッドフォード、0.25タンパク質濃度)、NADPH(1.3mM)、塩化マグネシウム(5mM)およびリン酸カリウム緩衝液(100mM、pH7.4)を含有していた。最終的な反応体積(100μL)は、1%アセトニトリルを含有していた。インキュベーションを37℃で実行した。95Aに関して15分、または96に関して30分のタイムポイントで、50μLのインキュベーション物を、0.1%ギ酸(v/v)および質量分析(MS)内部標準を含有する200μLの冷たいアセトニトリルの添加によってクエンチした。クエンチしたサンプルを1分ボルテックスで混合し、続いて3000rpmで5分、室温で遠心分離した(アレグラX−12R、ベックマン・コールター、カリフォルニア州フラトン)。上清(150μL)を清潔なインジェクションサンプルブロックに置き、窒素ガス下で乾燥させ、次いで0.1%ギ酸(v/v)を含有する150μLの水で再溶解した。プレートをキャップし、1分ボルテックスで混合し、その後、後述するようにしてLC−MS/MSを使用して分析した。代謝産物95(基質95Aから)および96B(基質96から)の形成を、基質95の合成標準を使用して作成した標準曲線(0.5〜5000nM)を使用して定量化した。標準曲線サンプルを調製し、加工し、上述したように分析した。
表6に、ヒト肝ミクロソームで決定した代謝産物95または96B形成の速度論を示す。この実施例においても同様に、実施例96は、その対応する重水素化していない形態(95A)と比較して、減少した固有クリアランスを示し、これは有益な特性を維持しながら有益であり得る(例えば、投薬量を減少させることができる)。
Figure 2020510046
表4a、4b、5a、5bおよび6で報告されたデータのLC−MS/MS分析
エレクトロスプレー源を備えたAB Sciex 6500トリプル四重極型質量分析計(AB Sciex、マサチューセッツ州フラミンガム)およびアジレント・テクノロジーズ(Agilent Technologies)のインフィニティ(Infinity)1290(カリフォルニア州サンタクララ)で構成されるLC−MS/MSシステムを使用して、基質95Aおよび96の消失と代謝産物95または96Bの形成を決定した。水性移動相(溶媒A)として水中の0.1%ギ酸および有機相としてアセトニトリル中の0.1%ギ酸(溶媒B)を使用して、二成分の勾配を0.500mL/分の流速で採用した。LC勾配プロファイルは、3.00分の総実行時間にわたり、5%の溶媒Bから始まり、これを2分かけて一定の割合で98%のBに高め、次いで0.20分保持し、0.5分にわたり最初の条件に戻した(5%のB)。使用した分析カラムは、10μLのインジェクション体積を有するフェノメネックスのキネテックス(Kinetex)2.6μm、2.1×50mm(フェノメネックス,カリフォルニア州トーランス)であった。質量分析計を、ポジティブモードで、500℃に設定されたソース温度、4.5kVに設定されたイオン化電圧で試行した。以下のMS/MS遷移を利用した:基質95A(408→310)、基質96(411→313)、代謝産物95(424→326)、および代謝産物96B(426→328)。アナリスト(Analyst)ソフトウェア、バージョン1.6.2またはそれより初期のバージョン(AB Sciex、マサチューセッツ州フラミンガム)を使用して、分析物を定量化した。
本出願全体にわたり、様々な公報が参照される。これらの公報の開示は、あらゆる目的のために、それらの全体が参照により本明細書に組み入れられる。
本発明の範囲または本質から逸脱することなく様々な改変およびバリエーションを本発明においてなすことができることが当業者には明らかであると予想される。本明細書で開示された本発明の詳細と実施の考察から、本発明の他の実施態様が当業者には明らかであると予想される。明細書および実施例は単なる例示とみなされ、本発明の真の範囲および本質は以下の特許請求の範囲により示されることが意図される。

Claims (18)

  1. 式I
    Figure 2020510046
    (式中、
    は、メチル、エチル、シクロブチル、シクロペンチル、
    Figure 2020510046
    Figure 2020510046
    からなる群から選択され、
    は、2,2−ジフルオロプロピル、
    Figure 2020510046
    からなる群から選択され、
    は、フルオロ、クロロ、シアノ、ジフルオロメチルおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される)
    の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  2. [(2S,4R)−4−(8−クロロ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル;
    [(2R,4S)−4−(8−クロロ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル;
    1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(4−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル、ENT1;
    1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(4−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル、ENT2;
    8−クロロ−1−[(4S)−3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    2−[(6−メチルピリミジン−4−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル]−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    [シス−4−(8−クロロ−2−シクロブチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル、ENT1;
    [シス−4−(8−クロロ−2−シクロブチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル、ENT2;
    8−(ジフルオロメチル)−2−[(4−メトキシ−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−(ジフルオロメチル)−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    {8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}(5−メチルピラジン−2−イル)メタノール、DIAST1;
    {8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}(5−メチルピラジン−2−イル)メタノール、DIAST2;
    1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−[(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−[(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−{[4−(メトキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−{[4−(メトキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(4−メトキシ−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(4−メトキシ−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    8−フルオロ−2−[(2−メチルイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    2−シクロペンチル−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    [シス−4−(8−クロロ−2−メチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル、ENT1;
    1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル、ENT1;
    2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−2−[(5−メチル−2H−テトラゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    2−[(3−メチル−1,2−オキサゾール−5−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    2−[(4−メトキシ−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−2−[(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    2−[(5−メチル−1,3−オキサゾール−2−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−{[5−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    8−クロロ−2−[(6−メチルピリミジン−4−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    2−[(4−メトキシ−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−クロロ−2−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−{[4−(メトキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    8−クロロ−2−[(4−シクロプロピル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチル−2H−テトラゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−{[4−(メトキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−{[4−(メトキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    2−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−1−[(3R)−1−(2,2,2−トリフルオロエチル)ピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    2−[(4−メトキシ−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−(1,3−チアゾール−2−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−クロロ−1−[シス−2−(ジフルオロメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−(1,3−チアゾール−2−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    8−クロロ−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−2−[(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−(1,2,3−チアジアゾール−4−イルメチル)−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−フルオロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−(1,3−チアゾール−2−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    2−(1,3−ベンゾオキサゾール−2−イルメチル)−1−[シス−3−フルオロシクロペンチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−クロロ−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    1−[シス−3−フルオロシクロペンチル]−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−(1,3−チアゾール−4−イルメチル)−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    2−[(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−クロロ−1−(2,2−ジメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−クロロ−1−(2,2−ジフルオロプロピル)−2−[(4−メトキシ−1H−ピラゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−フルオロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−{[5−(トリフルオロメチル)ピラジン−2−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)メチル]−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    2−[(6−メチルピリミジン−4−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−クロロ−1−[シス−3−フルオロシクロペンチル]−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    3−{8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}−2−メチルプロパンニトリル、DIAST2;
    8−フルオロ−1−[シス−3−フルオロシクロペンチル]−2−(1,2,3−チアジアゾール−4−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    3−{8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}プロパンニトリル;
    1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(5−メチル−2H−テトラゾール−2−イル)メチル]−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−(1H−テトラゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(1−メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−[(2−メチルイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−(1H−テトラゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(4−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    8−(ジフルオロメチル)−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−(ジフルオロメチル)−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    8−クロロ−2−[(4−シクロプロピル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;および
    [5−({8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}メチル)ピラジン−2−イル]メタノール
    からなる群から選択される化合物またはその医薬的に許容される塩。
  3. 8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−{[4−(メトキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    2−[(6−メチルピリミジン−4−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(4−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル、ENT2;
    1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル]−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    [(2S,4R)−4−(8−クロロ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル;
    8−(ジフルオロメチル)−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−クロロ−1−[(4S)−3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル、ENT1;
    8−フルオロ−2−[(2−メチルイミダゾ[2,1−b][1,3,4]チアジアゾール−6−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−2−[(5−メチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−2−[(5−メチル−2H−テトラゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    [シス−4−(8−クロロ−2−シクロブチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル、ENT2;
    1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−[(4−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;および
    1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−8−フルオロ−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    からなる群から選択される、請求項2に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  4. 8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−{[4−(メトキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    2−[(6−メチルピリミジン−4−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(4−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル、ENT2;
    1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(1−メチル−1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)メチル]−8−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    [(2S,4R)−4−(8−クロロ−2−エチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−イル)テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル]アセトニトリル;
    8−(ジフルオロメチル)−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;
    8−クロロ−1−[(4S)−3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−2−[(5−メチル−1,2−オキサゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン;および
    1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル、ENT1
    からなる群から選択される、請求項3に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  5. 8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−{[4−(メトキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    2−[(6−メチルピリミジン−4−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;および
    1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(4−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル、ENT2
    からなる群から選択される、請求項4に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  6. 化合物8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−{[4−(メトキシメチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル]メチル}−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    またはその医薬的に許容される塩。
  7. 化合物8−クロロ−1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT1;
    またはその医薬的に許容される塩。
  8. 化合物2−[(6−メチルピリミジン−4−イル)メチル]−1−[(3R)−1−メチルピロリジン−3−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル;
    またはその医薬的に許容される塩。
  9. 化合物8−クロロ−1−(3,3−ジフルオロテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−2−[(5−メチルピラジン−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン、ENT2;
    またはその医薬的に許容される塩。
  10. 化合物1−(4,4−ジフルオロ−1−メチルピロリジン−3−イル)−2−[(4−メチル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)メチル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−8−カルボニトリル、ENT2;
    またはその医薬的に許容される塩。
  11. が、エチル、
    Figure 2020510046
    であり、
    が、
    Figure 2020510046
    であり、
    が、クロロ、シアノ、ジフルオロメチル、またはトリフルオロメチルである、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  12. が、
    Figure 2020510046
    であり、
    が、
    Figure 2020510046
    であり、
    が、クロロまたはシアノである、請求項1に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  13. が、
    Figure 2020510046
    であり、
    が、
    Figure 2020510046
    であり、
    が、クロロである、請求項11に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
  14. 化合物[5−({8−クロロ−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−2−イル}メチル)ピラジン−2−イル]メタノール;
    またはその医薬的に許容される塩。
  15. 化合物8−クロロ−2−{[5−()メチルピラジン−2−イル]メチル}−1−[(2R,4R)−2−メチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル]−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリンまたはその医薬的に許容される塩。
  16. 治療有効量の請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物、またはその医薬的に許容される塩を、医薬的に許容される担体と共に含む医薬組成物。
  17. 患者におけるクローン病、パーキンソン病、レヴィ小体認知症、前頭側頭認知症、皮質基底核認知症、進行性核上麻痺、ハンセン病、アルツハイマー病、タウオパチー疾患およびアルファシヌクレイノパチーからなる群から選択される疾患または障害を処置する方法であって、治療有効量の請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩を、その処置が必要な患者に投与することを含む、上記方法。
  18. クローン病、パーキンソン病、レヴィ小体認知症、前頭側頭認知症、皮質基底核認知症、進行性核上麻痺、ハンセン病、アルツハイマー病、タウオパチー疾患およびアルファシヌクレイノパチーからなる群から選択される疾患または障害の処置での使用のための、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩。
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