JP2020509446A - 携帯用サイレン及び緊急通報装置、並びにその組み合わせ - Google Patents

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Abstract

携帯用サイレン又は携帯用サイレンを備える緊急通報装置は、音声信号を好適には高音圧で発するためのラウドスピーカ8と、音声信号をオフ切り替え、好適には、音声信号をオン・オフ切り替えするための内側及び/又は外側スイッチング素子14と、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチ4とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、携帯用サイレン又はポケットサイレンに関し、音声信号を好適には高音圧で発することのできるラウドスピーカと、音声信号のオフ切り替え、好適には、音声信号のオン・オフ切り替えをするためのスイッチング素子と、外側スイッチ又は外側ダミースイッチとを備える。
従来技術においては、ポケットアラーム又は「シュリルアラーム」とも称される携帯用のサイレン及び緊急通報装置のみならず、緊急通報装置も既に知られている。ポケットアラームの目的は、大きな音を発して窃盗や襲撃に注意を引きつけることにより、襲撃者又はスリが自らの行動を継続できないようにすることである。この場合、注意を引きつけることにより、襲撃者又は窃盗者に襲撃を止めさせたり窃盗品を落とさせたりすることができる。
携帯用緊急支援装置は、2009年頃から市場に出回っており、スマートフォン、即ち計算能力及びGPS測位機能を有する携帯電話が登場したおかげで広く利用可能である。この場合、使用者の位置は、継続的に把握されるか又はアラームが作動した後に把握され、主としてモバイルインターネット、WLAN及び/又はテキストメッセージ(SMS)により、所定の個人、企業、組織、又は集団にメッセージが送信される。
全ての装置に共通しているのは、アラームを発するための手動による作動を装置自体で行えることである。
緊急通報装置には更に、作動させたときに、位置及び緊急事態信号を制御センターに送信することにより警察又は他の緊急サービス所に通知し、緊急事態の現場に派遣させるものも既知である。
本発明の第1態様によれば、ラウドスピーカと、内側スイッチング素子及び/又は外側スイッチング素子と、外側スイッチ又は外側ダミースイッチを備える携帯用サイレンが提供される。携帯用サイレンは更に、電源用、音声発生器用、並びに当業者にとって自明であり、従って本明細書において明示的に列記する必要のない素子を含む他の回路用のハウジングを備える。ラウドスピーカは、音声信号を好適には高音圧で発するよう設けられている。これにより、サイレンは、サイレン自体及びサイレン周辺の出来事に対して音響的に注意を引くよう機能する。サイレンは更に、音声信号をオフ切り替え、好適には、オン・オフ切り替えするための内側スイッチング素子及び/又は外側スイッチング素子を備える。内側スイッチング素子及び/又は外側スイッチング素子は、音声信号をオフにする場合、容易に作動させることはできず又はツールなしに作動させることはできない。
内側スイッチング素子及び/又は外側スイッチング素子は、典型的には、ハウジングがコードに好適にはプラグキャップで留められ、そのコードがポケット、財布、キーチェーン、又は使用者の服に留められ、更にコードがハウジングから取り外されるときにサイレンを作動させる。コード又はプラグを再び取り付ければ、内側スイッチング素子によってサイレンをオフにすることができる。携帯用サイレンには更に、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチが設けられている。内側スイッチング素子及び/又は外側スイッチング素子又は外側スイッチは、音声信号をオンに切り替えるか又はサイレンを作動させるのに使用することができる。外側スイッチ又は外側ダミースイッチは、サイレンに妨害されている人の注意を被害者からサイレンにそらすと共に、襲撃者が外側スイッチ又は外側ダミースイッチを作動させてサイレンをオフに切り替えようと試みるのに使用される。外側スイッチ又は外側ダミースイッチを作動させることにより、襲撃者は自らの計画を中止して携帯用サイレンをオフに切り替えようするから、サイレン又は音声信号の作動者は、避難するのに恐らく十分な時間を得ることができる。この場合、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチは、キー又はダミーキーとして構成してもよい。更に、音声信号は、ホイッスル音、ホイッスル音シーケンス、又は助けを求める叫び声或いは警察を呼ぶ叫び声として出力可能である。単純な構成において、音声信号は、(ピッチ及び所望の痛み強度に応じて)、2メートル以内で痛み閾値を超える音量で放出される単純な音、即ち少なくとも120 dB〜少なくとも140 dBの音圧レベル値、又は少なくとも20 Pa〜少なくとも200 Paの音圧で放出される単純な音である。同様に、2種の音を使用し、一般的に極めて不快な音声信号として知覚されるビートを生成する構成としてもよい。特に不快であると知覚される音声以外の音もオーディオ信号として使用できることに留意されたい。ビートは、僅かに異なる周波数を有する音を使用する2個のスピーカによって極めて容易に生成することができる。
機能を有さない外側ダミースイッチが1個だけの場合においても、音声信号をオフにするスイッチであるかのような印象を与えることが可能であり、襲撃者の注意を十分に長い時間に亘ってそらすから、被害者は避難する時間を得ることができる。
(作動原理)
サイレンをオフに切り替えない外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチをmPERSのアラーム作動部と組み合わせることにより、新たな作動原理を得ることができる。即ち、犯行がどのように継続するかに関わらず(仮に被害者がその後に犯行現場から連れ去られたとしても)、典型的には、アラームが作動した場所でサイレンが発見される。これにより、証拠を確保することが可能になり、指紋及びDNAで犯人が示唆されると共に、犯人を犯行現場と結びつけることができる。これは逮捕につながる可能性があり、特に法廷における2つの最重要の弁護戦略、即ち人違いであるか又は合意による行為であることを困難にし得る。これにより、証言に対する証言を巡る状況ではなく、間接証拠に基づいて犯人を有罪とすることができる。
(付加的な実施形態)
携帯用サイレンにおける他の実施形態において、外側スイッチは、音声信号のオン切り替えのみできるが、オフ切り替えはできない。即ち、この実施形態においては、携帯用サイレン又は音声信号は、外側スイッチでも作動させることができる。この場合、キーは、オンスイッチ又はオフスイッチとして特徴づけることが可能であるため、音声信号を素早くオフにする簡単な方法があるという印象を与えることができる。この実施形態においては、場合により、オン切り替えするための内側スイッチング素子は設けなくてもよいが、オフ切り替えするための内側スイッチング素子は設ける必要がある。
携帯用サイレンにおける他の実施形態において、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチは、作動時の応答として、キー経路及び/又はキーストッパ及び/又はキー音を有する。これにより、使用者は、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチを作動させたときに触覚的又は音響的な応答を得ることができる。外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチの好適な実施形態において、音響的又は触覚的な感覚により、外側スイッチが引っ掛かりを生じているか又は損傷している印象を受けるため、襲撃者は、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチをより大きな力で押すよう促される。他の実施形態においては、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチの作動時に、僅かなスイッチ経路又はキー経路を経た後に大きな作動力が求められる。より大きな作動力は、携帯用サイレンにおける加害者の痕跡をより効果的に得るために、以下に記載の実施形態において特に効果的に利用され得る。
本発明における他の実施形態は、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチに、そのスイッチを作動させる指の指紋又は親指の指紋を記録する装置が設けられた携帯用サイレンに関連する。この場合、指紋センサは、指先又は親指先の線パターンを電子的に記録する電子指紋センサとして構成することができる。記録された指紋は携帯用サイレンに記録され、後で読み出される。記録された指紋は、無線インターフェース又は移動無線インターフェースを介して、制御センター又は緊急通報センターに送信することもできる。同様に、指紋は、短距離無線転送インターフェースを介して、近くに位置する緊急通報装置に送信することも可能である。この場合、緊急通報装置は、電子的に存在する指紋を記録し及び/又はその指紋を(移動)無線インターフェースを介して制御センターに送信することができる。送信を伴うか否かに関わらず、電子的な記録により、例えば何人かの人が外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチを押して携帯用サイレンをオフに切り替えようとする場合に複数の指紋を記録することが可能になる。指紋を電子的に記録又は捕捉することの他の利点は、同じ指紋の幾つかの画像が記録可能であり、従って例えば複数の画像がある場合に、最良の指紋が得られるか、又は複数の指紋を重ねることで、使用可能な指紋が得られることである。
また、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチの表面は、作動時に指紋を記録するよう構成することも想定可能である。この場合、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチの表面は、塑性変形可能な構成要素を含むことが可能であり、その構成要素により、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチを作動させる指先を直接的に記録又は刻印することができる。更に、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチの表面に、特に指紋を確保するのに適した化学成分が設けられることも想定可能である。これに加えて、接着性表面を使用することが想定可能である。この場合、指先における皮膚の最上層からの細胞がその表面に固着され、これにより指紋の画像が得られる。
同様に、外側スイッチの外表面にフィルムが配置され、そのフィルムが携帯用サイレンのハウジング内に巻きこまれ、これにより後続ステップで確保されることも想定可能である。このことを可能とするため、表面上のフィルムは、作動後にハウジング内に引き込まれ得る。この場合にフィルムは、2つのループ状に上下に重ねて配置された二重フィルムとして構成することができる。このアセンブリは全部で四層から成り、適切に構成すれば、作動時に指紋を損傷することなく指先下において装置内に直接的に引き込むことができる。引き込みに際しては、指紋を下側のフィルムで確保することもできる。
本発明の付加的な実施形態において、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチは損傷手段を有し、その損傷手段は、作動時に、指先から組織サンプルを採取し及び/又は使用者の皮膚を損傷するよう構成されている。この場合、損傷手段は、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチを作動させる指先におけるカルスの少なくとも皮膚細胞を分離して確保するよう構成されている。これに関連して、損傷手段は、カルスの少なくとも一部を除去しつつDNAサンプルの確保を可能にする。他の実施形態においても、損傷手段により、血液サンプル及び/又は組織サンプルが指先から採取される。単純な実施形態において、損傷手段は、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチにおける鋭利なエッジとして構成されている。他の単純な実施形態において、キーの下方に針を配置することができる。この場合に針は、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチの作動時に、外側スイッチの表面上に突き出るよう構成されている。
携帯用サイレンの一実施形態において、損傷手段は、少なくとも1つの鋭利なエッジ或いは鋸歯状のエッジ又は鋭利な構造或いは鋸歯状の構造を含む。これら構造は、カルスから皮膚細胞を除去するために比較的小さく構成することができるが、出血を引き起こすよう十分に大きく構成することもできる。更に、出血用の毛細管、溝、又はフリースを設けることも可能であるため、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチを作動させようとした人、又は指紋を拭き取ろうとした際に損傷した人に関して、血液ベース又はDNAベースの特定を後に行うことができる。
携帯用サイレンの例示的な実施形態において、損傷手段は、好適には、掛かりが設けられた少なくとも1個の針、中空針、及び/又は、少なくとも1個のランセット又はブレードを含む。単純な針の場合、出血を伴う創傷を生じさせることが可能であり、携帯用サイレンの表面上で出血を直接的に捕捉することができる。中空針の場合、組織サンプル及び血液サンプルを直接的に採取することが可能であると共に、小さくかつより長く出血する創傷を生じさせることが可能である。中空針の場合、掛かりにより、特に組織サンプルを中空針内に捕捉することができる。ランセットの場合、より長くかつ深い創傷を生じさせることが可能である。ブレードの場合、任意の形状の創傷を生じさせることが可能である。
携帯用サイレンの更に発展した実施形態において、損傷手段は、掛かりが設けられると共にサイレンから取り外し可能であるため、作動時に、損傷手段の一部又は損傷手段の全部が創傷内に残留可能である。これは、例えば、中空針内に配置された銛によって実現することができる。この場合、中空針が皮膚を貫通すると、銛が掛かりによって組織内に固定され、指先が持ち上げられたときに中空針から引き出される構成とすることができる。銛は、病院でその銛を除去する人へのメッセージがフォトエッチングされた金属ストリップとして構成することができる。この場合のメッセージには、例えば、「犯罪者」又は「犯罪」が含まれ、数ミリメートルの寸法を有する銛に容易に設けることができる。同様に、マイクロステントを創傷内に配置して創傷をより長時間に亘って開いた状態にしておくことができる。
携帯用サイレンの付加的な実施形態において、損傷手段には、注射装置が更に設けられ、これにより液体、好適には刺激剤、薬剤及び/又は顔料又は顔料溶液が創傷内に導入される。この場合、注射により、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチを作動させた人の指先が容易にマーク可能である。例えば1つ以上の点をマークとして使用することができる。また、UV又は蛍光灯の下でのみ視認可能な顔料を使用することにより、損傷を受けた人が自らのマークについて把握できず、これによりマークを除去しないようにすることも想定可能である。同様に、出血を促進する手段を注射することにより、創傷が早期に閉じるのを回避して出血を長時間に亘って継続させることも想定可能である。創傷は1本又は数本のピンピックのようにかなり小さいため、長時間に亘る出血であっても生命を脅かすことはない。携帯用サイレンの外側スイッチ又は外側ダミースイッチを作動させる人は、犯罪又は未遂犯罪に関連してその作動を行うものと想定されるため、より長時間に亘って出血する創傷であれば、加害者に直接的又は間接的に通じる血痕が生じ得る。更に、ピペリン、カプサイシン、ウラニン、エオシンY、ローダミン、又は塩などの刺激剤を創傷に導入してより痛みを伴うようにすることも想定可能である。この場合、刺激剤は、人の死亡又は長期に亘る損傷を事実上排除するために、実質的に無害な量だけ導入されるのが望ましい。これら対策の目的は、襲撃者を混乱させると共に、襲撃計画を続行できないか又は少なくともその意思をなくすことである。これら対策の他の目的は、襲撃者をマークすることにより、より特定し易くすることである。更なる目的は、検査所で分析されると共に、犯罪データベースと比較される組織サンプル及び血液サンプルにより、又は初犯の場合であればそのデータベースに記録することにより、襲撃者を特定することである。
襲撃に際して、襲撃を受けた人は、携帯用サイレン又は音声信号をトリガ又は作動させた後に落下させる。襲撃者は、音声信号の音量、並びにその信号の音量で注意が引きつけられることにより妨害され、携帯用サイレンを再びオフに切り替えようとする。視認可能なオフスイッチとしてマークされた外側スイッチ又は外側ダミースイッチは、襲撃者がそのスイッチを押して音声信号をオフにしようとするよう促すものである。音声信号をオフに切り替え、従って注意をそらすために外側スイッチ又は外側ダミースイッチを作動させると、襲撃者は、気を取られ、被害者に関して時間と注意力を失い、襲撃者としてマークされ、得られたサンプル又は指紋によって特定可能になり、更には痛み、軽度の失血によって襲撃能力が損なわれる。
携帯用サイレンの他の実施形態においては、好適には、一度限りであると共に、自動的な穿刺機能及び/又は後退機能が設けられた損傷手段を含む。穿刺機能及び/又は後退機能は、ランセット、針或いは中空針或いはサンプリング中空針を含むことができる。この場合、穿刺機能及び/又は後退機能は、医療分野で知られている種類の安全ランセットと同様に構成することができる。穿刺機能及び/又は後退機能は、外側スイッチ又は外側ダミースイッチを最初に作動させた人からのみサンプルが採取され、又はその人のみが穿刺されることを確実にすることを目的としている。理想的なシナリオにおいて、携帯用サイレンは犯行現場に残留し、他の人、好適には警察などの治安部隊によって発見及び分析されるのが好適である。後に犯行現場を通りかかった通行人がサイレンを拾い上げて音声信号をオフに切り替えたい場合、その通行人は、損傷を被らないのが望ましい。なぜなら、損傷を被った場合、襲撃者の痕跡が破壊される可能性があるからである。更に、穿刺機能及び後退機能は、他の人が損傷手段によって損傷を被るのを回避することができる。
携帯用サイレンの他の実施形態において、損傷手段は、記号状の損傷を生じさせるよう構成されている。記号状の損傷を生じさせる場合、例えば、セクションマーク「§」状の損傷を生じさせることが可能である。これにより、創傷の治療担当者はその形状を確実に覚えており、その事実を当局に即座に報告するか及び/又は裁判のときに記憶から思い出すことができる。セクションマークにより、創傷が法律に関連していることを治療担当者に示唆することができる。更に、ブレードを外側スイッチのエッジに固定することにより、長方形又は正方形の創傷を生じさせることも可能である。他の形状や記号を使用することも可能である。更に、指紋が採取される指領域を損傷させ、後に指紋が採取されるときにその損傷が認識されるようにすることも想定可能である。損傷手段においては、明確な傷痕が残るよう構成するか又は薬物を設けることが想定可能である。
携帯用サイレンの他の例示的な実施形態は、少なくとも1個の噴霧器を更に備える。少なくとも1個の噴霧器は、1つ以上の液体又は流体を噴霧するのに設けられている。噴霧器は、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチに接続されているため、そのスイッチの作動時に、1つ以上の液体又は流体が噴霧される。液体は、好適には、キーに向けて噴霧された後にキーを越えて襲撃者又は作動者の顔に向けて噴霧される。この場合の機能は、「スプラッシュリング」として知られる玩具の機能に対応し得る。この場合に流体は、除去が困難な染料、カプサイシン、又は刺激剤含有液体或いは臭気の強い液体、例えば、酪酸又はスカンク分泌物を含むことができる。この場合、使用される液体量はごく僅かであり、数滴又は数ミリリットルを含むに過ぎず、また噴霧範囲も約1メートル又は腕の長さに制限されるため、他の人が危険に晒されることはない。
携帯用サイレンの他の実施形態において、携帯用サイレンは、音声信号の作動時又は作動後に、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチを照明する照明装置を備える。この実施形態は、襲撃者の注意を外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチに引きつけ、これによりそのスイッチを作動させるよう促すことを意図している。
携帯用サイレンの他の実施形態において、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチは、色を有するか、及び/又は、シンボル、好適にはオン・オフシンボル又は音声オフシンボルでマークされているため、スイッチの視認性を高めることができる。この実施形態は、携帯用サイレン又は作動された音声信号によって妨害された襲撃者に、外側スイッチ又は外側ダミースイッチを作動させるよう促すことを意図している。この場合にシンボルは、照明されるか又はスイッチは「夜用デザイン」を有することが可能であり、スイッチ上のシンボルのみならず場合によっては外側スイッチ又は外側ダミースイッチの周囲が照明される。この実施形態は、特に、襲撃が夕方又は夜間に行われ、その襲撃に対して携帯用サイレンで対処する状況を想定して構成されている。夜用デザインにより、特に視界不良であっても、襲撃者に、外側スイッチ又は外側ダミースイッチを作動させることにより、作動された携帯用サイレンの音声信号をオフ切り替えするよう促すことができる。
携帯用サイレンの付加的な実施形態は、音声信号がオン切り替えされたときに作動するランプ及び/又はストロボスコープを更に備える。ストロボスコープは、外側スイッチ又は外側ダミースイッチを押してから作動するよう構成することも可能であり、これにより外側スイッチ又は外側ダミースイッチの作動時に、追跡手段として機能する携帯用サイレンを襲撃者が捨て去るのみならず、襲撃者が音声信号及び光源から離れるよう促すことができる。ストロボスコープの作動を遅延させる1つの利点は、外側スイッチ又は外側ダミースイッチを作動する前に襲撃者の目が眩ませられことがなく、従って外側スイッチ又は外側ダミースイッチ上における1つ以上のシンボルをより良好に認識できることである。更に、ストロボスコープが、現地治安部隊の緊急車両の色及びパルスパターンをフラッシュさせる構成とすることも想定可能である。例えばそのようなフラッシュパターンにより、誘拐又は逃走車の運転手は計画よりも早くに襲撃現場を離れるよう促され、従って車両内にまだ乗車していなければ被害者の逃走又は誘拐を回避することができる。
携帯用サイレンは、好適には、音声信号のオン切り替え時に作動するローカル又はグローバル測位素子及び/又は通信素子を更に備えることができる。グローバル測位素子は、GPS受信機、GLONAS受信機、Galileo受信機、Beidou受信機、又はIRNSS受信機として構成することができる。これら衛生支援測位システムにより、(襲撃又は緊急事態が発生したことを示唆する)音声信号の作動後に、その場所を判定することが可能である。通信素子は、例えば、移動無線システムとして構成することが可能であり、その移動無線システムにより、測位素子によって判定された携帯用サイレンの現在位置がセキュリティ期間の制御センターに中継される。その後、緊急車両又はパトロールカーが襲撃場所に派遣可能であるのみならず、セキュリティ機関が追跡手段としての携帯用サイレンを確保することができる。この場合、その追跡情報は、後で襲撃者の身元を判定するか又は裁判時に使用することができる。
他の実施形態において、携帯用サイレンは、好適には音声信号がオンの状態で、外側スイッチ又は外側ダミースイッチの作動時に起動する発砲信号装置を更に備える。発砲信号装置は、単一の発砲音又は幾つかの発砲音のシーケンスを生成することができる。発砲音は、起爆剤又は空砲で生成することができる。発砲音時に放出されたガスは、スイッチ又はダミースイッチの下方のラインを通してガイド可能であるため、明確な指紋が得られる。更に、発砲音時に放出されるガスを携帯用サイレンの表面にガイドし、これにより携帯用サイレンを保持する手に煙の痕跡を残し、その痕跡を例えばパラフィンテストで検出することも想定可能である。この場合も、装薬又は起爆剤又はプライマーは、使用者による誤作動によって持続的な損傷が生じないようにするためのみならず、発砲信号装置の作動者が持続的な損傷を被らない大きさを選択するのが好適である。
携帯用サイレンの付加的な実施形態において、携帯用サイレンは、音声信号をオフに切り替えずに短時間、好適には、0.5〜5秒間、更に好適には1〜4秒間、更に一層好適には1.5〜3秒間に亘って中断する外側スイッチを備える。これは、スイッチを初めて作動させた人に、その外側スイッチが実際に機能を有することを示すものであり、従って作動者は、音声信号が中断し、再開したときに外側スイッチを再び押すよう促される。この「再作動」時間により、襲撃が中断され、襲撃者の注意がそらされる。この場合に襲撃者は、サイレンをオフにしたと感じてサイレンを落下させた後に襲撃を継続するが、再び驚かされて妨害されることになる。襲撃者の注意がそらされることにより、被害者は、襲撃又は誘拐から避難することが可能になる。更に、外側スイッチが作動されたか否かに関わらず、中断機能によって音声信号が再びオンになることにより、襲撃者がスイッチを恒久的に作動させることで音声信号を中断しようとすることが回避されることも想定可能である。
一変形例において、第1アラームは、何コンマ1秒又は数秒だけ遅らせることができる。この構成において、被害者は、好適には装置を襲撃者の足元に投げる。この場合、襲撃者は装置を乗り越えるが、背後で横たわりつつ信号を発しているサイレンに驚かされ、犠牲者から離れざるを得ない。
携帯用サイレンの更なる例示的な実施形態において、携帯用サイレンは、音声レコーダ及び/又はカメラを更に備える。音声を記録することは、特に、音声信号が中断された場合又は上述したように短時間に亘ってオフ切り替えされた音声信号の場合に音響情報を記録するのに重要である。これとは対照的に、音声信号が発せられている間であれば、音声記録は僅かに一部を除いて意味があるとはいえない。音声レコーダは、携帯用サイレンの作動時に、1〜3秒の遅延後に音声記録を開始するよう構成することができる。音声信号が一時停止する構成の場合、信号の一時停止時に音声を録音することには意味があるといえよう。
一変形例において、携帯用サイレンの外側スイッチに隣接してカメラが固定可能であることにより、そのスイッチを作動させる人の顔の方向が記録される。この場合、外側スイッチは、親指で作動可能であると共に親指以外の指で携帯用サイレンのハウジングが保持できるよう携帯用サイレン上に配置されるのが好適である。外側スイッチを最も簡単に作動できるよう携帯用サイレンが保持されている場合、カメラはスイッチを作動させる親指を越えて作動者の顔が記録される構成とするのが望ましい。カメラには、外側スイッチの作動時に、単一の画像又は一連の画像を記録させることができる。ただし、カメラは、ビデオカメラとして使用されるのが好適であり、携帯用サイレンの作動時又は作動後に、5分、好適には10分、又は15分に亘ってビデオを撮影させるのが望ましい。カメラは、好適には、外部から認識不可能であり、例えばダミーねじに隠すことができる。この場合、作動されたストロボスコープはフラッシュとしても機能可能であり、これにより不利な照明条件下で外側スイッチを作動させる襲撃者又は作動者に関してより鮮明な画像を得ることができる。ビデオ及び音声記録は、スイッチ又はダミースイッチの作動者の反応を記録することができるため装置を更に改良することも可能であり、特に、外側スイッチ又は外側ダミースイッチの作動に応じて携帯用サイレンで生じる機能のうち、襲撃を中断するのに最も貢献している機能を特定することが可能である。更に、襲撃者に関して記録された反応は、捜査目的、特に公開捜査を目的として例えばインターネット上又は放送内で利用することができる。これに加えて、襲撃者に関して記録された反応は、携帯用サイレンの製造業者による宣伝目的で利用することができる。
付加的な実施形態において、携帯用サイレンは、皮膚接点及び電気パルス発生器を更に備える。この場合、皮膚接点は、電気パルス発生器に接続されている。携帯用サイレンは、外側スイッチ又は外側ダミースイッチが作動されたときに、電気パルス装置から皮膚接点に電気パルスを放出するよう構成されている。これにより、襲撃者は、自ら拾い上げたサイレンを落下させる。更に、携帯用サイレンは、電気パルス発生器を制御することにより、外側スイッチ又は外側ダミースイッチが2度目に作動されたときに初めて電気パルスが皮膚接点に放出されるよう構成することも想定可能である。電気パルスの形状は、直流パルスか又は交流パルスとすることができる。直流パルスであれば、襲撃者に携帯用サイレンをよりしっかりと把持させることが可能であり、これにより携帯用サイレン上により明確な跡を残すことが可能である。交流パルスであれば、襲撃者に携帯用サイレンを即座に落下させることが可能である。これにより、襲撃者は、もう一度サイレンを拾い上げて再度オフに切り替える必要がある。作動を遅らせる構成の他の利点は、携帯用サイレンを誤って作動させた人が、その誤作動に際して即座にショックを受けないことである。
本発明の携帯用サイレンの付加的な実施形態において、取り外し可能な機械的インターフェース、電気的インターフェース、及び/又は、無線インターフェースを介して緊急通報装置に接続可能な携帯用サイレンが提供される。この場合、携帯用サイレンは、接続された緊急通報装置とのインターフェースから分離されたときに音声信号を作動させるよう構成されている。
この実施形態においては、組み合わせが可能である。即ち、一方では、緊急通報装置が緊急通報を送信し、他方では、携帯用サイレンが作動されて音声信号を送信することにより襲撃などの緊急事態に関連して音響的に注意を引きつけることができる。同様に、携帯用サイレンに引き抜きスイッチ又は作動ピンを設けることも可能である。この場合、作動ピンが引き裂かれるか又は引き抜かれると、音声信号が即座に作動するか又は遅れて作動する。この段階において、音声信号は、作動ピンが再び差し込まれない限りオフにすることができない。
同様に、機械的インターフェース、電気的インターフェース、及び/又は、無線インターフェースを介して携帯用サイレンを緊急通報装置に再接続した後にのみ、内側スイッチング素子又は外側スイッチを押圧して音声信号をオフにすることも想定可能である。このことを可能とするため、インターフェースを介して接続が再確立されたときに、外側スイッチが音声信号をオフにするために使用される単純な回路を用いることができる。外側スイッチは、インターフェースに接続された状態においては、オフスイッチとしてのみ機能し、上述した損傷機能、マーキング機能、又は他の機能は作動しないのが好適である。
本発明は、ローカル又はグローバル測位素子と、通信素子と、緊急通報作動装置とを備える緊急通報装置にも関する。緊急通報装置は、取り外し可能な機械的インターフェース、電気的インターフェース、及び/又は、無線インターフェースを介して、上述したように携帯用サイレンに接続することができる。緊急通報装置は更に、インターフェースが分離されたときに、そのインターフェースを介して接続された携帯用サイレンに、通信素子により緊急通報を送信するよう構成されている。
緊急通報装置の他の実施形態において、緊急通報装置は、インターフェースから分離したときに、無線接続部を介して音声信号を作動させるよう構成されている。この実施形態において、内側スイッチング素子は、携帯用サイレンをオン・オフ切り替えするための無線作動型スイッチング素子として構成されており、従って緊急通報装置を操作せずに、携帯用サイレン自体をオフにしようとする試みは初めから不可能であり失敗する。緊急通報装置により、携帯用サイレンの局所的な分離又は遠隔操作が行われれば、遠隔操作と携帯用サイレンとの間の機能的関連が曖昧になる。他の利点は、携帯用サイレンを誤って作動させた場合、携帯用サイレン上の追跡センサ又はキャリアに触れる必要なく、携帯用サイレンを緊急通報装置でオフにできることである。
緊急通報装置の他の実施形態において、緊急通報装置は他の物体、例えば、装飾品、キーホルダ、タンポン又はハンカチの容器、タバコの箱、又はヒップフラスコとして偽装されている。緊急通報装置に関しては、実際の機能を分からないようにする他の異なる形態も想定可能である。
本発明の他の態様によれば、上述のように構成された携帯用サイレン及び緊急通報装置の組み合わせが提供される。この組み合わせにより、一方では、個人の安全のために1個の構成要素又はユニットのみを持ち運べば十分であり、緊急通報装置及び携帯用サイレンの両方を2個の個別的な構成要素として持ち運ぶ必要がない。特に、機械的接続部又は電気的(ガルバニック)接続部を使用する場合、サイレンは緊急通報装置の電源で一緒に給電することも可能であるため、緊急通報装置の分離後に携帯用サイレンの電力供給を維持するのに、場合によっては「Goldcap(登録商標)」コンデンサなどの物理的バッテリーで十分である。これにより、携帯用サイレンの電力供給状態は、電力供給が緊急通報装置で確保されているため、もはや監視又はチェックする必要がない。
上述のように構成された携帯用サイレン及び/又は緊急通報装置において、音声信号は、緊急通報装置における2個の異なる作動装置が作動された後に携帯用サイレンで作動する。これら作動装置は、スイッチ、ボタン、リリースコード、又はプルスイッチとして構成することができる。携帯用サイレンは、誤操作の場合に怪我につながり得る装置を備えており、怪我を回避するために、携帯用サイレン及び/又は緊急通報装置は、音声信号の誤作動に対して保護される構成を有することが想定可能である。一実施形態において、携帯用サイレンは、ハウジング上のスイッチで作動されるが、そのスイッチは、プルスイッチ、プルロック、又はリリースコードが作動された後にしか作動しない。作動を可能とするには、一方では、リリースコードを引張り、スイッチを作動させる必要がある。
携帯用サイレン及び/又は緊急通報装置の他の実施形態において、携帯用サイレン及び緊急通報装置は機械的インターフェースを介して互いに接続されている限り、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチが機械的インターフェースにより覆われているか、又は音声信号が作動されない限り、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチがカバーにより覆われている。外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチが覆われていることの利点は、音声信号が作動されないか又は携帯用サイレンが緊急通報装置から分離されない限り、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチが作動しないことである。これにより、スイッチ又はダミースイッチを作動させる人の指紋を採取することを目的とした外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチの表面は、他の指紋で汚染されたり使用不可能にされたりしないことが保証され得る。
以下、本発明を例示的な実施形態を示す図面を参照しながら説明する。
図1A〜図1Cは、本発明の基本的な実施形態を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 図10A〜図10Bは、本発明に係る緊急通報装置を、図1〜図8における携帯用サイレンの1個と組み合わせた状態で示す説明図である。
明細書及び図面の両方において、同一又は類似の構成要素及び要素は、同一又は類似の参照符号で表されている。記載を簡潔にする見地から、各図における各構成要素についての記載は、先行する図において既に言及され、かつ説明を単に冗長にする場合には繰り返さないものとする。なお、符号の説明が付されていることに留意されたい。
図1A〜図1Cは、本発明の基本的な実施形態を示す。図1Aは、本発明に係る携帯用サイレン2を示す。サイレンは、ハウジング(図示せず)を備える。携帯用サイレンは更に、図示の実施形態においては外側ダミースイッチとして構成された外側スイッチ4を備える。外側スイッチ4は、ハウジングの上部に固定されているが、音声信号又は音響信号の生成に関して技術的機能を発揮することはない。ハウジング内には、電気音響変換器又はラウドスピーカ8が固定され、制御ユニット6により作動される。ラウドスピーカ8は、音声信号を直接的に生成することができ、また、電源に接続されている場合には制御装置6自体から音声信号を生成することができる。後者の場合、制御装置6の少なくとも一部はラウドスピーカ8に統合されている。制御装置8は、ばね14によって自動閉鎖スイッチとして構成された内側スイッチング素子12を介して電源10に接続されている。作動要素16により、内側スイッチング素子12の閉鎖が回避されると共に、制御装置への電力供給が回避される。以上は、携帯用サイレン2における非作動の初期状態である。
図1Bにおいて、作動要素16は、ハウジングから矢印方向に引き出されている。作動要素16が引き出された状態では、ばね14により内側スイッチング素子12の接点が閉鎖され、電源から制御装置6に電力が供給される。制御装置6は次に、ラウドスピーカ8に電力又は電気信号を供給し、その後にラウドスピーカ8が音声信号を発する。この状態において、携帯用サイレンは落下させるのが好適である。音声信号は、好適には、痛み閾値を超える音量で放出されるため、襲撃者を音声信号で妨害することができる。音声信号は、それ自体に注目を引きつけるものであり、通常の襲撃者であれば、刑事訴追と同じように回避したいと考えるであろう。
図1Cは、携帯用サイレン2を、妨害された襲撃者が認識する状態で示す。図示の実施形態においては、大きくかつ使いやすく構成されたボタンを有する洗練された長方形のハウジングが明示されている。このボタンには、シンボル84が付され、音声信号の解除が可能であることを思わせるよう機能する。理想的なケースであれば、襲撃者は、この段階で既に当初のターゲットから注意をそらされており、襲撃を受けた人は避難をすることができる。襲撃者は、外側スイッチ4を作動させても音声信号が解除されないことを混乱しながら認識し、音をオフに切り替えられないが故に遅くとも4回に亘る更なる試みの後に諦めて携帯用サイレン2を捨てて逃走するであろう。即ち、襲撃者が混乱している時間は、被害者が避難するための貴重な時間として利用されるため、妨害を受けて混乱している襲撃者は自らの行動を止めてやはり逃走するであろう。
図2A及び図2Bは、携帯用サイレンの一実施形態を示す。この場合、外側スイッチ4には、針或いは中空針又はブレードとして構成された損傷手段18が設けられている。外側スイッチ4には、損傷手段18が貫通可能な膜20でシールされた開口が設けられている。損傷手段18には、指先から組織サンプルを採取するために使用される掛かり20が設けられている。外側スイッチ4は、図1の実施形態と同様、ダミースイッチとして構成されている。
図2Bは、図2Aにおける携帯用サイレン2を、外側ダミースイッチが指先又は親指先22で作動された状態で示す。図示の実施形態においては、内側スイッチング素子14が閉鎖されているため、ラウドスピーカ8は音声信号(図示せず)を送出する。外側ダミースイッチ4は、指先又は親指先22で押し下げられ、損傷手段18が先に膜20を貫通し、次いで指先22の皮膚を貫通している。損傷手段18によって引き起こされた痛みは、外側ダミースイッチ4を作動させた人に対して、作動を中止して携帯用サイレンを捨てるよう促すであろう。この場合、小さな組織サンプル又は血液サンプルが掛かり20下に残留するため、携帯用サイレンが警備員によって確保された後、作動者の遺伝的指紋を生成するために使用することができる。
図2Dは、損傷手段18に、後退装置28が付加的に設けられた変形例を示す。血液サンプル及び組織サンプルは、他の血液サンプル及び組織サンプルに汚染されていない場合にのみ評価することができる。従って、図示の実施形態において、損傷手段18は、穿刺後に携帯用サイレン2のハウジング内に後退しており、これにより掛かり20下における血液サンプル及び組織サンプルの汚染が回避される。
加害者をより正確に特定可能とするため、図示の損傷手段及び/又は他の全ての損傷手段にはコーティング、例えば硝酸銀を更に設けることができる。硝酸銀コーティングにより、損傷手段18で生じた損傷を更にマークすることができる。これに加えて、更なる化学成分を損傷手段に塗布し、これにより加害者又は襲撃者又は外側スイッチの作動者を後により正確に特定することも可能である。
図2Cの実施形態において、損傷手段は、好適には、親指先22内に完全に貫通して残留する小さな銛24を更に有する。この銛24には、治療を受けた人を警備員へ引き渡すよう、創傷の治療を担当する医師に促す微細な印を設けることもできる。これにより、加害者又は襲撃者又は外側スイッチの作動者を比較的容易に捕らえることが可能である。医師による治療を受けさせるために、銛が痛みを生じさせる薬剤、即ち痛み誘発剤を含有し、これにより加害者又は襲撃者又は外側スイッチの作動者が医師を受診するよう促すことも想定可能である。更に、鎮痛剤及び痛み誘発剤を組み合わせることも想定可能である。この場合、両方の薬剤が順次に放出されることにより、初期的には痛みが発生しないようにし、襲撃や作動と痛みとの関連性がもはや明らかでなくなった後に医師を受診するよう促すことも想定可能である。
図2Dは、損傷手段18による第1損傷と、銛24による他の損傷を有する親指先を示す。この場合、血液26が第1損傷から流出している。出血により、第1損傷がない場合に比べて加害者の痕跡が顕著に残る。この場合、抗凝固剤及び/又はヒスタミンが損傷手段に設けられるか又は損傷手段と共に注入されることも想定可能である。
図2A〜図2Dの実施形態においては、僅かな誤作動又は引っ掛かりが生じていることを装うスイッチを設けることができる。この場合、見せかけの誤作動又は引っ掛かりは、外側スイッチが機能していることを示唆する所定の破断点を設けることで達成することができる。この見かけ上の誤作動は、破断点に到達するまで、作動による音の僅かな変化及び音量の低下と組み合わせることができる。この場合、スイッチの作動者にとっては、スイッチが引っ掛かりを生じているように思われるため、スイッチをより大きな力で作動させるよう促すことができる。明らかにより大きな力でスイッチを作動させた場合、損傷手段18は、指先又は親指先内に十分な深さで突き刺さることが保証され、血液サンプル又は組織サンプルが確実に採取される。また、より大きな力でスイッチを作動させた場合、銛は、肉内に十分な深さで突き刺さることで皮膚下に完全に埋もれ、現場で再び引き抜くことを不可能にすることもできる。損傷装置は、好適には、手袋を貫通し、手袋を通して組織サンプル及び血液サンプルを採取できるよう構成されている。
比較的小さいが痛みを伴うと共に比較的多量に出血する創傷が生じれば、襲撃者は自らの行動を止める可能性が高く、その場合は本発明の主な目的が即座に達成される。
図2Eは、記号状に構成された損傷手段18を示す。この場合の記号としては、鏡像のセクションマークが使用されている。図示の実施形態において、損傷手段18は、セクションマーク状の創傷又は損傷を残し、その損傷が法的に関連していること、即ち刑事犯罪に関連して生じたことを治療者に知らせるのを目的としている。原則的には、他の種類の記号、例えばアナーキー記号や他の覚えやすい記号、即ち医師に対して損傷及び受診者を特に思い出させるよう促すか、又は損傷の特殊な形状により医師が他の同僚に相談をするよう促す記号も使用することができる。何れにせよ、記号は、治療者が損傷の原因や状況について確実に尋ねるよう、ブレードによる単純かつ直線的な切り傷によるものであってはならない。十字、星、スマイリー、又は文字或いは文字の組み合わせも記号として適している。
図3は、外側スイッチ4が実際に機能を発揮する付加的な実施形態を示す。図示の実施形態において、携帯用サイレン4には、外側スイッチ4で作動可能な遅延素子又は時間素子30が更に設けられ、その遅延素子又は時間素子30がスイッチ4で作動すると、制御ユニット6の電力供給が遮断して音声信号が生成される。時間素子30による遮断は、目覚まし時計におけるスヌーズ機能と同様に機能するが、音声信号を数秒間に亘って中断するだけである。この数秒間は、襲撃者が自らの安全を考慮して携帯用サイレンを捨て、その直後に携帯用サイレンが再び音声信号を発し始めるのに十分な時間である。理想的なケースであれば、襲撃者は、携帯用サイレンを何度も拾い上げ、襲撃を止めるか又は襲撃を受けた人が避難できるであろう。
図4は、指紋センサ36又は電子指紋センサとしても同時に構成された外側スイッチ4を備える実施形態を示す。この場合、外側スイッチ4が作動される度に、襲撃者又はスイッチ4の作動者の典型的な指紋38を記録することができる。他のタイプの指紋記録手段と比べた図示の実施形態の利点は、既に記録された指紋が付加的な作動によって消されずに記録素子32に更に記録されるため、複数の指紋画像を記録できることである。従って、作動済みのサイレンを犯行現場で見つけた人は、外側スイッチを誤って作動させたとしても、記録された指紋画像が消されることはない。図示の実施形態は、特に図2Dの実施形態における損傷手段と組み合わせることができる。
図5は、外側スイッチ4及び/又は内側スイッチング素子を作動させることで起動するカメラ及び照明素子42が外側スイッチ4の上方に設けられた実施形態を示す。カメラ及び照明素子は、内側スイッチング素子が作動された直後に記録を開始する音声記録機能付きのビデオカメラとして構成することができる。この場合、カメラレンズは、携帯用サイレン4のハウジング上に隠された状態で取り付けられているのが好適である。破線で表されているカメラの視野を照らすために、外側スイッチ4の作動時に照明ユニットを接続することができる。ただし、カメラ及び照明素子42をスチルカメラとして作動させることも可能である。この場合、画像又は一連の画像は、外側スイッチ4の作動時に撮影される。特に音声信号が一時停止したときに、音声を記録することにも利点がある。これは、声の特徴に基づいて加害者又は襲撃者を付加的に特定することができるからである。
図6は、流体充填ベローズとして構成された噴霧器50が付加的に設けられた携帯用サイレン2を示す。この場合、外側スイッチ4を作動させるとベローズが圧縮され、内部の液体物が、外側スイッチ4に隣接する噴霧ノズル40を介してスイッチ4の作動者方向に噴霧される。単純な実施形態であれば、「噴霧リング」として知られる玩具のように構成することができる。より複雑な実施形態であれば、複数の圧力容器と、光学的、不可視的、及び/又は、嗅覚的なマーキングのため、並びにスイッチの作動者の注意をそらすための幾つかの液体で構成することができる。現在提案されているものとしては、硝酸銀溶液、カプサイシン溶液、スカンク分泌物及び酪酸の混合物、並びに蛍光染料を含む溶液の組み合わせがある。この場合、せいぜい1本の腕ほどの近接性により、これら溶液の量が僅かであっても比較的確実に作動者をマーキングすることができる。明らかなマーキングを達成するには、数ミリメートルの距離で十分である。図示の実施形態も、上述した実施形態における要素及び構成要素と組み合わせることができる。
図7は、外側スイッチ4が半透明であるか又は夜用デザインを有する携帯用サイレン2の実施形態を示す。この場合、作動ピンが引かれ、音声信号が生成されている(図示せず)。制御ユニット6がラウドスピーカ8に供給する信号は、外側スイッチ4の照明ユニット52にも供給されることにより、外側スイッチ4が照明される。音響の位置を特定することは、特に夜間及び痛み閾値を超える音においては困難であるため、照明ユニットにより、襲撃者は携帯用サイレンを見つけることが容易になる。外側スイッチが夜用デザインを有すれば、襲撃者は夜間であっても「音声オフ」シンボルを容易に認識することができる。この場合、照明ユニットは、携帯用サイレンの位置を特定し、襲撃者が外側スイッチを作動させるよう促すのに役立つ。
図8は、携帯用サイレン2がGPS測位装置56と、移動無線通信アンテナ60を有する移動無線通信装置58を備える実施形態を示す。内側スイッチング素子14が作動された後又は音声信号が作動された後、コントローラ6は、携帯用サイレン2の現在位置を特定するためにGPS測位システム56を作動させる。現在位置が特定されると、その情報が移動無線通信装置58に伝達され、アンテナ60を介して制御センター又はサービスプロバイダに中継される。図示の実施形態においては、位置情報を使用することにより、襲撃者の追跡手段としての携帯用サイレンをより容易に見つけることができる。このことは、襲撃後に何らかの理由で携帯用サイレンが犯行現場から取り去られた場合にも当てはまる。なぜなら、位置データは、例えば1時間に1回又は10分に1回又は1日に1回の頻度で更新できるからである。位置特定プロセス及び中継プロセスは、誤作動を回避するために、外側スイッチが作動された後にのみ生じるよう構成することも可能である。即ち、外側スイッチが作動されなければ、襲撃者の行方に関する情報が携帯用サイレンから得られない可能性が高い。
図9は、携帯用サイレンが電気パルス装置又は高電圧発生器を更に備える実施形態を示す。高電圧発生器は、携帯用サイレン2におけるハウジングの外側に配置された少なくとも2個の皮膚電極64に接続されている。皮膚電極64は、襲撃者が、何ら疑念を持つことなく携帯用サイレンを拾い上げて外側スイッチを容易に作動できると共に、少なくとも2個の異なる電極に触れるよう配置されている。スイッチ4が作動されると、少なくとも1つの高電圧電気パルスが皮膚接点に伝導される。パルスの目的は、襲撃者がサイレンを再び落下させることである。なぜならこの場合、襲撃者の痕跡がサイレンで既に確保できている可能性が高いからである。電気パルスは、指紋又はカメラの記録を即座に妨害しないよう、僅かな遅延後に放出する構成としてもよい。襲撃者が手袋を着用している場合、手袋を通る電極及びパルスを使用することもできる。
図10Aは、緊急通報機構或いは緊急通報装置68及び携帯用サイレン2、又はこれら構成要素の組み合わせを示す。緊急通報装置は、GPS測位素子56と、(統合アンテナを有する)移動無線通信素子58を備え、これは図8に示す携帯用サイレン2の実施形態に対応している。緊急通報装置68及び携帯用サイレン2は、共通の機械的インターフェースで互いに接続されている。図示の実施形態において、携帯用サイレン2は、緊急通報装置68の中空スペースに収容されると共に、保持クランプ82と、係合安全装置又は固定装置90によって緊急通報装置内に保持されている。緊急通報装置68には、スイッチとして構成された緊急通報作動部70が設けられている。携帯用サイレンが緊急通報装置68内に配置されている限りは、緊急通報作動部70又は対応のスイッチが開放され続け、緊急通報が行われることはない。携帯用サイレン2にはグリップ80が設けられ、そのグリップ80により、携帯用サイレン2を、固定装置が解放された状態で保持クランプの力に抗しつつ緊急通報装置68から引き出すことができる。
図10Bにおいては、固定装置92が作動され、グリップ80によって携帯用サイレン2が保持クランプ又は保持ばねのばね力に抗して緊急通報装置から引き出されている。この場合、作動ピン16は緊急通報装置68内に残留しており、これにより携帯用サイレン2の音声信号を直接的に(又は僅かな遅延を伴って)作動させる。携帯用サイレンがなければ、緊急通報作動部70のばねにより、緊急通報作動部70の接点を閉鎖して緊急通報を作動させることができる。この場合、緊急通報装置68の現在位置が先に特定され、次いで移動無線通信素子58を介して警備制御センターに中継される。通報を受けた警備員は、その後にパトロールカー又は他の援助を送ることができる。携帯用サイレン4は更に、緊急通報装置68から完全に引き出され、襲撃者の足の前又は後に投げられる。携帯用サイレンには、好適には、図1〜図9の実施形態に記載した1個以上の構成要素、更に好適には、全ての構成要素が組み合わされている。緊急通報機構は、理想的には、襲撃を受けた人の元に残留するため、誘拐が発生した場合でも被害者の位置を追跡し続けることができる。これに対して、上述した特徴により襲撃者を追跡するための手段として機能する携帯用サイレンは、犯行現場に残留する。この場合、追跡手段としての携帯用サイレンは、襲撃者を見つけ出すと共に、有罪とする助けになるのを目的としている。図10A及び図10Bに示す構造は、携帯用サイレン2の外側スイッチ4が緊急通報装置におけるハウジングの一部で覆われていることにより、携帯用サイレン2の外側スイッチ4が誤って作動されるのを回避することができる。
本発明においては、モバイル端末(mPERS)に関して、緊急シーケンスを外側から作動させると共に、好適には高音圧の音声信号を発するのに使用される外側スイッチ及びラウドスピーカが組み合わされる。この場合、モバイル端末のサイレンに、音声をオン・オフ切り替えする外側スイッチが設けられている。
一実施形態において、音は、外側スイッチでオンにすることはできるが、オフにすることはできない。
更に、嵌め込まれた外側スイッチを作動させることはできるが機能を有さず、音声信号が異なる方法で作動されることも想定可能である。
一実施形態においては、外側スイッチに類似したハウジング構造が使用されている。
付加的な実施形態において、外側スイッチの縁部又は外側ダミースイッチの縁部は、より鋭利に又はより鋸歯状に形成されており、これにより外側スイッチ又は外側ダミースイッチを作動させる身体の一部の皮膚が損傷可能である。
外側スイッチ又は外側ダミースイッチは、好適には、アラームが作動したときに照明されるよう構成されている。
外側スイッチ又は外側ダミースイッチは、好適には、視認性を高めるためにマークされている。
更に好適には、ランプが付加的に又は単体で内蔵されている。この場合、サイレンは、アラームが作動したときにランプがオンになるよう構成されている。
全体として、携帯用サイレンは、特に暴力犯罪者を有罪とするための簡単な方法を実現するものである。この方法は、襲撃者を騙して緊急支援システムのアラームを作動させることにより達成される。
市場においては外部アクセサリーも出回っており、これら外部アクセサリーにおいては通常、モバイル端末へのブルートゥース接続を介して作動が生じる。この場合、(転倒センサと称される)外部装置により転倒が検出され、及び/又は、使用者が外部スイッチを作動させ、その外部スイッチによって好適には符号化信号がモバイル端末に送信されることでモバイル端末が緊急シーケンスを作動させる。
サイレンは、襲撃者を音圧で混乱させると共に、襲撃者が可聴範囲内において第3者による介入を恐れなければならないため、襲撃者から特に効果的に身を守るのに使用することができる。本発明の装置は、襲撃が持続するか又は襲撃者が断念するかに関わらず、襲撃者が自らについての様々な情報を残すと共に犯行現場を明らかにすることにより、襲撃者を後に逮捕する可能性を高めることができる。
UNHCRの報告によれば、先進国においてさえ、100件の強姦事件のうち起訴されるのは僅かに30件であり、そのうち裁判にかけられるのは3件だけであり、更には100人の強姦犯のうち1日を超えて拘留されるのは1人に過ぎない。この理由は、以下の通りである。
・証拠を巡る状況が困難なため、警察及び検察官が加害者を追跡するのが困難又は不可能である。
・暗闇又は変装が原因で被害者が加害者の情報を説明できず、後で明確に特定することができない。
・裁判の進行時又は裁判後において、証言に対する証言を巡る状況が生じる。
本明細書に記載された方法により、行き詰まりを防ぎ、加害者を如何にして見つけるか及び/又は有罪にするかに関して、警察に明確な状況証拠を提供することができる。
作動ユニットは、アラーム装置、好適には圧電アラームに物理的に組み合わせることができる。そのようなアラーム装置においては、例えば、高音圧で信号が放出可能であるか又は作動装置に近接した状態でその作動装置がサイレンから分離可能であり、又は使用者が好適には身体に装着した装置を外部から作動させることができる(ただしこの場合、外部アクセサリー、即ち外部スイッチとの組み合わせで作動させるのではなく、その外部スイッチとは独立して作動させることができる)。物理的及び電子的な構成に関わらず、アラーム装置(サイレン)は、襲撃者を騙すための装置を含むよう拡張される。本明細書においては、実際に機能するか或いは実際に機能しない外側スイッチ、又はサイレン上において外側スイッチに類似した構造、ハウジング構造、又は隆起部(或いは「窪み」)が記載されており、押せば音声をオフに切り替えられる印象を与えるよう構成されている。サイレンは、襲撃者が外側スイッチを押すよう促す構成を有するため、襲撃者についての情報が残留し得る。
本発明は、少なくとも2つの変形例、並びに少なくとも3つのサブ変形例を有する。第1変形例においては、実際に機能する外側スイッチを作動させることで音を発することができる。第1サブ変形例においては、外側スイッチで音声信号をオフにすることができる。この変形例において、音を実際に止めるには、例えばモールス信号の場合のように、特定の方向であるか又は特定のボタンシーケンスであるかに関わらず、外側スイッチを特定の方式で押せばよい。
第2サブ変形例において、オフへの切り替えは、他の方法でのみ可能である。この場合に非作動化は、例えばキーを使用して外側スイッチを介して行うことはできず、又は例えば無線信号或いは内側スイッチング素子を介して電子的に行うことはできない。
第2実施形態において、作動は、ピンを取り外すこと、サイレンを取り付け具から引き出すこと、又は無線などで電子的に行われることに関わらず外部で生じ、外側スイッチは「ブラインド」であるか又はダミースイッチとして構成されている。この場合、サブ変形例においては、単に接続されておらず、何らの機能も有さない本物の外側スイッチが含まれる。その本物の外側スイッチは、サイレンのハウジングに取り付けられているが機能を有さない。他のサブ変形例においては、外側ダミースイッチが含まれる。即ち、他の変形例においては、外側スイッチに類似した構成要素がサイレンのハウジング内に突出するよう又は陥没するよう組み込まれている。この場合に構成要素は、視認性を高める見地から、色を有するか又は灰色を有するか又は音声信号シンボル又は類似のシンボルでマークされている。付加的なサブ変形例において、外側スイッチ又はダミースイッチのエッジは、鋭く形成されている。更なるサブ変形例において、外側スイッチのエッジは、外側スイッチが本物であるか偽物であるかに関わらず、鋭利又は鋸歯状に形成されると共に溝を有する。
被害者又は襲撃を受けた人はアラームを作動させ、次いでサイレンを襲撃者の足元に投げる。この場合、襲撃者は、逃走を図るか又は本能的にサイレンに手を伸ばしてオフに切り替えようとするであろう。これは失敗するため、襲撃者は一定時間後に断念せざるを得ない。このこと自体により、被害者は、現場から避難するための時間を得ることができる。襲撃者はサイレンをオフに切り替えるために外側スイッチを作動させようとするが、その試みが失敗した後は、注目を引くサイレンを持ち運ぶのを回避するためにサイレンを落下させる。外側スイッチを作動させてノイズをオフにしようとする無駄な試みに際して、襲撃者は、少なくとも本物又は偽物の外側スイッチに自らの指紋、DNA、更にはエッジが鋭利又は鋸歯状に形成されていれば場合により皮膚の薄片、そして襲撃者が切り傷を負った最良のシナリオでは、外側スイッチ及び/又は溝に僅かな血痕を残す。
サイレンは、被害者が作動させた場所にあるため、バッテリーが切れた後であってもサイレンを見つけることは容易である。この場合、サイレンと同時に作動した緊急通報装置により、作動させた場所が記録される。これにより、警察は、加害者の指紋又は遺伝的指紋を確保することができる。従って、加害者は、その指紋がなぜ犯行現場で発見されたアラーム装置上に付着しているのかを説明しなければならず、2つの矛盾する証言がなされた場合には、なぜサイレンのアラームが作動したにも関わらず性的関係が生じたのかを説明しなければならない。
本物又は偽物の外側スイッチ又は外側ダミースイッチは、色を有するか又は灰色を有するか、及び/又は、音声シンボル又は他のシンボルを有することにより襲撃者が外側スイッチを押すよう促す構成とするのが好適である。特殊な変形例において、外側スイッチは、サイレンが作動すると照明し始め、これにより外側スイッチ又は外側ダミースイッチの位置を襲撃者に示すことができる。更なる変形例においては、好適には滑らかな表面を有すると共に、アラームが作動すると好適には明るく照明し始める照明ユニットを設けることができる。この場合の目的は、襲撃者の顔を明るく照らして第3者に視認可能とし、襲撃者がノイズ及び照明の両方をオフにすること、即ち不可能なことをさせることである。
2 携帯用サイレン
4 外側スイッチ又は外側ダミースイッチ
6 コントローラ
8 ラウドスピーカ又は電気音響変換器
10 バッテリー
12 付勢ばね又は接点閉鎖ばね
14 内側スイッチング素子
16 作動ユニット又は作動ピン
18 損傷手段
20 掛かり
22 指又は親指
24 銛
26 血液
28 後退装置
30 (外側スイッチで作動可能な)時間素子又は遅延素子
32 記録素子
36 (外側スイッチに統合された)指紋スキャナ
38 指紋
40 噴霧ノズル
42 カメラ又は音声レコーダ又は照明素子
50 流体充填噴霧器
52 外側スイッチの照明ユニット
56 GPS測位装置
58 移動無線通信装置
60 移動無線通信アンテナ
62 高電圧発生器
64 皮膚接点
68 緊急通報装置
70 緊急通報作動部
80 グリップ
82 保持ブラケット
84 音声オフのシンボル又はマーク
90 係合状態の固定装置
92 作動状態の固定装置
本発明は、携帯用サイレン又はポケットサイレンに関し、音声信号を好適には高音圧で発することのできるラウドスピーカと、音声信号のオフ切り替え、好適には、音声信号のオン・オフ切り替えをするためのスイッチング素子と、外側スイッチ又は外側ダミースイッチとを備える。
従来技術においては、ポケットアラーム又は「シュリルアラーム」とも称される携帯用のサイレン及び緊急通報装置のみならず、緊急通報装置も既に知られている。ポケットアラームの目的は、大きな音を発して窃盗や襲撃に注意を引きつけることにより、襲撃者又はスリが自らの行動を継続できないようにすることである。この場合、注意を引きつけることにより、襲撃者又は窃盗者に襲撃を止めさせたり窃盗品を落とさせたりすることができる。
特許文献1(米国特許出願公開第5489045号明細書)には、持ち運び可能かつ再使用可能な侵入窃盗防止用のブービートラップ装置が既知である。この装置は、ドアや窓の後ろに設置され、侵入窃盗犯を驚かせて追い払うことを目的とし、指紋を記録するのに特に適したワックスやタールの表面を備える。
特許文献2(米国特許出願公開第20161921164号明細書)には、携帯電話と組み合わされた個人用保護装置が開示されている。この場合、一方の装置を作動させると他方の装置が作動する。各装置は、スイッチ又は音声コマンドで作動し、作動後に緊急通報が現在位置と共に緊急連絡先に送信される。
特許文献3(国際公開第2010084328号パンフレット)には、非アラーム状態で接続された携帯電話及びアラーム装置の組み合わせが既知である。アラーム装置から電話を分離するとアラーム装置が自動的に作動し、アラーム装置が携帯電話と再接続されるまでアラーム装置を停止させることはできない。
携帯用緊急支援装置は、2009年頃から市場に出回っており、スマートフォン、即ち計算能力及びGPS測位機能を有する携帯電話が登場したおかげで広く利用可能である。この場合、使用者の位置は、継続的に把握されるか又はアラームが作動した後に把握され、主としてモバイルインターネット、WLAN及び/又はテキストメッセージ(SMS)により、所定の個人、企業、組織、又は集団にメッセージが送信される。
全ての装置に共通しているのは、アラームを発するための手動による作動を装置自体で行えることである。
緊急通報装置には更に、作動させたときに、位置及び緊急事態信号を制御センターに送信することにより警察又は他の緊急サービス所に通知し、緊急事態の現場に派遣させるものも既知である。
米国特許出願公開第5489045号明細書 米国特許出願公開第20161921164号明細書 国際公開第2010084328号パンフレット
本発明の第1態様によれば、請求項1に記載の特徴を有する携帯用サイレンが提供される。好適な実施形態は、従属請求項に記載したとおりである。本発明の携帯用サイレンは、ラウドスピーカと、内側スイッチング素子及び/又は外側スイッチング素子と、外側スイッチ又は外側ダミースイッチを備える。携帯用サイレンは更に、電源用、音声発生器用、並びに当業者にとって自明であり、従って本明細書において明示的に列記する必要のない素子を含む他の回路用のハウジングを備える。ラウドスピーカは、音声信号を好適には高音圧で発するよう設けられている。これにより、サイレンは、サイレン自体及びサイレン周辺の出来事に対して音響的に注意を引くよう機能する。サイレンは更に、音声信号をオフ切り替え、好適には、オン・オフ切り替えするための内側スイッチング素子及び/又は外側スイッチング素子を備える。内側スイッチング素子及び/又は外側スイッチング素子は、音声信号をオフにする場合、容易に作動させることはできず又はツールなしに作動させることはできない。
内側スイッチング素子及び/又は外側スイッチング素子は、典型的には、ハウジングがコードに好適にはプラグキャップで留められ、そのコードがポケット、財布、キーチェーン、又は使用者の服に留められ、更にコードがハウジングから取り外されるときにサイレンを作動させる。コード又はプラグを再び取り付ければ、内側スイッチング素子によってサイレンをオフにすることができる。携帯用サイレンには更に、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチが設けられている。内側スイッチング素子及び/又は外側スイッチング素子又は外側スイッチは、音声信号をオンに切り替えるか又はサイレンを作動させるのに使用することができる。外側スイッチ又は外側ダミースイッチは、サイレンに妨害されている人の注意を被害者からサイレンにそらすと共に、襲撃者が外側スイッチ又は外側ダミースイッチを作動させてサイレンをオフに切り替えようと試みるのに使用される。外側スイッチ又は外側ダミースイッチを作動させることにより、襲撃者は自らの計画を中止して携帯用サイレンをオフに切り替えようするから、サイレン又は音声信号の作動者は、避難するのに恐らく十分な時間を得ることができる。この場合、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチは、キー又はダミーキーとして構成してもよい。更に、音声信号は、ホイッスル音、ホイッスル音シーケンス、又は助けを求める叫び声或いは警察を呼ぶ叫び声として出力可能である。単純な構成において、音声信号は、(ピッチ及び所望の痛み強度に応じて)、2メートル以内で痛み閾値を超える音量で放出される単純な音、即ち少なくとも120 dB〜少なくとも140 dBの音圧レベル値、又は少なくとも20 Pa〜少なくとも200 Paの音圧で放出される単純な音である。同様に、2種の音を使用し、一般的に極めて不快な音声信号として知覚されるビートを生成する構成としてもよい。特に不快であると知覚される音声以外の音もオーディオ信号として使用できることに留意されたい。ビートは、僅かに異なる周波数を有する音を使用する2個のスピーカによって極めて容易に生成することができる。
機能を有さない外側ダミースイッチが1個だけの場合においても、音声信号をオフにするスイッチであるかのような印象を与えることが可能であり、襲撃者の注意を十分に長い時間に亘ってそらすから、被害者は避難する時間を得ることができる。
(作動原理)
サイレンをオフに切り替えない外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチをmPERSのアラーム作動部と組み合わせることにより、新たな作動原理を得ることができる。即ち、犯行がどのように継続するかに関わらず(仮に被害者がその後に犯行現場から連れ去られたとしても)、典型的には、アラームが作動した場所でサイレンが発見される。これにより、証拠を確保することが可能になり、指紋及びDNAで犯人が示唆されると共に、犯人を犯行現場と結びつけることができる。これは逮捕につながる可能性があり、特に法廷における2つの最重要の弁護戦略、即ち人違いであるか又は合意による行為であることを困難にし得る。これにより、証言に対する証言を巡る状況ではなく、間接証拠に基づいて犯人を有罪とすることができる。
(付加的な実施形態)
携帯用サイレンにおける他の実施形態において、外側スイッチは、音声信号のオン切り替えのみできるが、オフ切り替えはできない。即ち、この実施形態においては、携帯用サイレン又は音声信号は、外側スイッチでも作動させることができる。この場合、キーは、オンスイッチ又はオフスイッチとして特徴づけることが可能であるため、音声信号を素早くオフにする簡単な方法があるという印象を与えることができる。この実施形態においては、場合により、オン切り替えするための内側スイッチング素子は設けなくてもよいが、オフ切り替えするための内側スイッチング素子は設ける必要がある。
携帯用サイレンにおける他の実施形態において、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチは、作動時の応答として、キー経路及び/又はキーストッパ及び/又はキー音を有する。これにより、使用者は、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチを作動させたときに触覚的又は音響的な応答を得ることができる。外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチの好適な実施形態において、音響的又は触覚的な感覚により、外側スイッチが引っ掛かりを生じているか又は損傷している印象を受けるため、襲撃者は、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチをより大きな力で押すよう促される。他の実施形態においては、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチの作動時に、僅かなスイッチ経路又はキー経路を経た後に大きな作動力が求められる。より大きな作動力は、携帯用サイレンにおける加害者の痕跡をより効果的に得るために、以下に記載の実施形態において特に効果的に利用され得る。
本発明における他の実施形態は、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチに、そのスイッチを作動させる指の指紋又は親指の指紋を記録する装置が設けられた携帯用サイレンに関連する。この場合、指紋センサは、指先又は親指先の線パターンを電子的に記録する電子指紋センサとして構成することができる。記録された指紋は携帯用サイレンに記録され、後で読み出される。記録された指紋は、無線インターフェース又は移動無線インターフェースを介して、制御センター又は緊急通報センターに送信することもできる。同様に、指紋は、短距離無線転送インターフェースを介して、近くに位置する緊急通報装置に送信することも可能である。この場合、緊急通報装置は、電子的に存在する指紋を記録し及び/又はその指紋を(移動)無線インターフェースを介して制御センターに送信することができる。送信を伴うか否かに関わらず、電子的な記録により、例えば何人かの人が外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチを押して携帯用サイレンをオフに切り替えようとする場合に複数の指紋を記録することが可能になる。指紋を電子的に記録又は捕捉することの他の利点は、同じ指紋の幾つかの画像が記録可能であり、従って例えば複数の画像がある場合に、最良の指紋が得られるか、又は複数の指紋を重ねることで、使用可能な指紋が得られることである。
また、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチの表面は、作動時に指紋を記録するよう構成することも想定可能である。この場合、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチの表面は、塑性変形可能な構成要素を含むことが可能であり、その構成要素により、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチを作動させる指先を直接的に記録又は刻印することができる。更に、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチの表面に、特に指紋を確保するのに適した化学成分が設けられることも想定可能である。これに加えて、接着性表面を使用することが想定可能である。この場合、指先における皮膚の最上層からの細胞がその表面に固着され、これにより指紋の画像が得られる。
同様に、外側スイッチの外表面にフィルムが配置され、そのフィルムが携帯用サイレンのハウジング内に巻きこまれ、これにより後続ステップで確保されることも想定可能である。このことを可能とするため、表面上のフィルムは、作動後にハウジング内に引き込まれ得る。この場合にフィルムは、2つのループ状に上下に重ねて配置された二重フィルムとして構成することができる。このアセンブリは全部で四層から成り、適切に構成すれば、作動時に指紋を損傷することなく指先下において装置内に直接的に引き込むことができる。引き込みに際しては、指紋を下側のフィルムで確保することもできる。
本発明の付加的な実施形態において、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチは損傷手段を有し、その損傷手段は、作動時に、指先から組織サンプルを採取し及び/又は使用者の皮膚を損傷するよう構成されている。この場合、損傷手段は、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチを作動させる指先におけるカルスの少なくとも皮膚細胞を分離して確保するよう構成されている。これに関連して、損傷手段は、カルスの少なくとも一部を除去しつつDNAサンプルの確保を可能にする。他の実施形態においても、損傷手段により、血液サンプル及び/又は組織サンプルが指先から採取される。単純な実施形態において、損傷手段は、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチにおける鋭利なエッジとして構成されている。他の単純な実施形態において、キーの下方に針を配置することができる。この場合に針は、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチの作動時に、外側スイッチの表面上に突き出るよう構成されている。
携帯用サイレンの一実施形態において、損傷手段は、少なくとも1つの鋭利なエッジ或いは鋸歯状のエッジ又は鋭利な構造或いは鋸歯状の構造を含む。これら構造は、カルスから皮膚細胞を除去するために比較的小さく構成することができるが、出血を引き起こすよう十分に大きく構成することもできる。更に、出血用の毛細管、溝、又はフリースを設けることも可能であるため、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチを作動させようとした人、又は指紋を拭き取ろうとした際に損傷した人に関して、血液ベース又はDNAベースの特定を後に行うことができる。
携帯用サイレンの例示的な実施形態において、損傷手段は、好適には、掛かりが設けられた少なくとも1個の針、中空針、及び/又は、少なくとも1個のランセット又はブレードを含む。単純な針の場合、出血を伴う創傷を生じさせることが可能であり、携帯用サイレンの表面上で出血を直接的に捕捉することができる。中空針の場合、組織サンプル及び血液サンプルを直接的に採取することが可能であると共に、小さくかつより長く出血する創傷を生じさせることが可能である。中空針の場合、掛かりにより、特に組織サンプルを中空針内に捕捉することができる。ランセットの場合、より長くかつ深い創傷を生じさせることが可能である。ブレードの場合、任意の形状の創傷を生じさせることが可能である。
携帯用サイレンの更に発展した実施形態において、損傷手段は、掛かりが設けられると共にサイレンから取り外し可能であるため、作動時に、損傷手段の一部又は損傷手段の全部が創傷内に残留可能である。これは、例えば、中空針内に配置された銛によって実現することができる。この場合、中空針が皮膚を貫通すると、銛が掛かりによって組織内に固定され、指先が持ち上げられたときに中空針から引き出される構成とすることができる。銛は、病院でその銛を除去する人へのメッセージがフォトエッチングされた金属ストリップとして構成することができる。この場合のメッセージには、例えば、「犯罪者」又は「犯罪」が含まれ、数ミリメートルの寸法を有する銛に容易に設けることができる。同様に、マイクロステントを創傷内に配置して創傷をより長時間に亘って開いた状態にしておくことができる。
携帯用サイレンの付加的な実施形態において、損傷手段には、注射装置が更に設けられ、これにより液体、好適には刺激剤、薬剤及び/又は顔料又は顔料溶液が創傷内に導入される。この場合、注射により、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチを作動させた人の指先が容易にマーク可能である。例えば1つ以上の点をマークとして使用することができる。また、UV又は蛍光灯の下でのみ視認可能な顔料を使用することにより、損傷を受けた人が自らのマークについて把握できず、これによりマークを除去しないようにすることも想定可能である。同様に、出血を促進する手段を注射することにより、創傷が早期に閉じるのを回避して出血を長時間に亘って継続させることも想定可能である。創傷は1本又は数本のピンピックのようにかなり小さいため、長時間に亘る出血であっても生命を脅かすことはない。携帯用サイレンの外側スイッチ又は外側ダミースイッチを作動させる人は、犯罪又は未遂犯罪に関連してその作動を行うものと想定されるため、より長時間に亘って出血する創傷であれば、加害者に直接的又は間接的に通じる血痕が生じ得る。更に、ピペリン、カプサイシン、ウラニン、エオシンY、ローダミン、又は塩などの刺激剤を創傷に導入してより痛みを伴うようにすることも想定可能である。この場合、刺激剤は、人の死亡又は長期に亘る損傷を事実上排除するために、実質的に無害な量だけ導入されるのが望ましい。これら対策の目的は、襲撃者を混乱させると共に、襲撃計画を続行できないか又は少なくともその意思をなくすことである。これら対策の他の目的は、襲撃者をマークすることにより、より特定し易くすることである。更なる目的は、検査所で分析されると共に、犯罪データベースと比較される組織サンプル及び血液サンプルにより、又は初犯の場合であればそのデータベースに記録することにより、襲撃者を特定することである。
襲撃に際して、襲撃を受けた人は、携帯用サイレン又は音声信号をトリガ又は作動させた後に落下させる。襲撃者は、音声信号の音量、並びにその信号の音量で注意が引きつけられることにより妨害され、携帯用サイレンを再びオフに切り替えようとする。視認可能なオフスイッチとしてマークされた外側スイッチ又は外側ダミースイッチは、襲撃者がそのスイッチを押して音声信号をオフにしようとするよう促すものである。音声信号をオフに切り替え、従って注意をそらすために外側スイッチ又は外側ダミースイッチを作動させると、襲撃者は、気を取られ、被害者に関して時間と注意力を失い、襲撃者としてマークされ、得られたサンプル又は指紋によって特定可能になり、更には痛み、軽度の失血によって襲撃能力が損なわれる。
携帯用サイレンの他の実施形態においては、好適には、一度限りであると共に、自動的な穿刺機能及び/又は後退機能が設けられた損傷手段を含む。穿刺機能及び/又は後退機能は、ランセット、針或いは中空針或いはサンプリング中空針を含むことができる。この場合、穿刺機能及び/又は後退機能は、医療分野で知られている種類の安全ランセットと同様に構成することができる。穿刺機能及び/又は後退機能は、外側スイッチ又は外側ダミースイッチを最初に作動させた人からのみサンプルが採取され、又はその人のみが穿刺されることを確実にすることを目的としている。理想的なシナリオにおいて、携帯用サイレンは犯行現場に残留し、他の人、好適には警察などの治安部隊によって発見及び分析されるのが好適である。後に犯行現場を通りかかった通行人がサイレンを拾い上げて音声信号をオフに切り替えたい場合、その通行人は、損傷を被らないのが望ましい。なぜなら、損傷を被った場合、襲撃者の痕跡が破壊される可能性があるからである。更に、穿刺機能及び後退機能は、他の人が損傷手段によって損傷を被るのを回避することができる。
携帯用サイレンの他の実施形態において、損傷手段は、記号状の損傷を生じさせるよう構成されている。記号状の損傷を生じさせる場合、例えば、セクションマーク「§」状の損傷を生じさせることが可能である。これにより、創傷の治療担当者はその形状を確実に覚えており、その事実を当局に即座に報告するか及び/又は裁判のときに記憶から思い出すことができる。セクションマークにより、創傷が法律に関連していることを治療担当者に示唆することができる。更に、ブレードを外側スイッチのエッジに固定することにより、長方形又は正方形の創傷を生じさせることも可能である。他の形状や記号を使用することも可能である。更に、指紋が採取される指領域を損傷させ、後に指紋が採取されるときにその損傷が認識されるようにすることも想定可能である。損傷手段においては、明確な傷痕が残るよう構成するか又は薬物を設けることが想定可能である。
携帯用サイレンの他の例示的な実施形態は、少なくとも1個の噴霧器を更に備える。少なくとも1個の噴霧器は、1つ以上の液体又は流体を噴霧するのに設けられている。噴霧器は、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチに接続されているため、そのスイッチの作動時に、1つ以上の液体又は流体が噴霧される。液体は、好適には、キーに向けて噴霧された後にキーを越えて襲撃者又は作動者の顔に向けて噴霧される。この場合の機能は、「スプラッシュリング」として知られる玩具の機能に対応し得る。この場合に流体は、除去が困難な染料、カプサイシン、又は刺激剤含有液体或いは臭気の強い液体、例えば、酪酸又はスカンク分泌物を含むことができる。この場合、使用される液体量はごく僅かであり、数滴又は数ミリリットルを含むに過ぎず、また噴霧範囲も約1メートル又は腕の長さに制限されるため、他の人が危険に晒されることはない。
携帯用サイレンの他の実施形態において、携帯用サイレンは、音声信号の作動時又は作動後に、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチを照明する照明装置を備える。この実施形態は、襲撃者の注意を外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチに引きつけ、これによりそのスイッチを作動させるよう促すことを意図している。
携帯用サイレンの他の実施形態において、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチは、色を有するか、及び/又は、シンボル、好適にはオン・オフシンボル又は音声オフシンボルでマークされているため、スイッチの視認性を高めることができる。この実施形態は、携帯用サイレン又は作動された音声信号によって妨害された襲撃者に、外側スイッチ又は外側ダミースイッチを作動させるよう促すことを意図している。この場合にシンボルは、照明されるか又はスイッチは「夜用デザイン」を有することが可能であり、スイッチ上のシンボルのみならず場合によっては外側スイッチ又は外側ダミースイッチの周囲が照明される。この実施形態は、特に、襲撃が夕方又は夜間に行われ、その襲撃に対して携帯用サイレンで対処する状況を想定して構成されている。夜用デザインにより、特に視界不良であっても、襲撃者に、外側スイッチ又は外側ダミースイッチを作動させることにより、作動された携帯用サイレンの音声信号をオフ切り替えするよう促すことができる。
携帯用サイレンの付加的な実施形態は、音声信号がオン切り替えされたときに作動するランプ及び/又はストロボスコープを更に備える。ストロボスコープは、外側スイッチ又は外側ダミースイッチを押してから作動するよう構成することも可能であり、これにより外側スイッチ又は外側ダミースイッチの作動時に、追跡手段として機能する携帯用サイレンを襲撃者が捨て去るのみならず、襲撃者が音声信号及び光源から離れるよう促すことができる。ストロボスコープの作動を遅延させる1つの利点は、外側スイッチ又は外側ダミースイッチを作動する前に襲撃者の目が眩ませられことがなく、従って外側スイッチ又は外側ダミースイッチ上における1つ以上のシンボルをより良好に認識できることである。更に、ストロボスコープが、現地治安部隊の緊急車両の色及びパルスパターンをフラッシュさせる構成とすることも想定可能である。例えばそのようなフラッシュパターンにより、誘拐又は逃走車の運転手は計画よりも早くに襲撃現場を離れるよう促され、従って車両内にまだ乗車していなければ被害者の逃走又は誘拐を回避することができる。
携帯用サイレンは、好適には、音声信号のオン切り替え時に作動するローカル又はグローバル測位素子及び/又は通信素子を更に備えることができる。グローバル測位素子は、GPS受信機、GLONAS受信機、Galileo受信機、Beidou受信機、又はIRNSS受信機として構成することができる。これら衛生支援測位システムにより、(襲撃又は緊急事態が発生したことを示唆する)音声信号の作動後に、その場所を判定することが可能である。通信素子は、例えば、移動無線システムとして構成することが可能であり、その移動無線システムにより、測位素子によって判定された携帯用サイレンの現在位置がセキュリティ期間の制御センターに中継される。その後、緊急車両又はパトロールカーが襲撃場所に派遣可能であるのみならず、セキュリティ機関が追跡手段としての携帯用サイレンを確保することができる。この場合、その追跡情報は、後で襲撃者の身元を判定するか又は裁判時に使用することができる。
他の実施形態において、携帯用サイレンは、好適には音声信号がオンの状態で、外側スイッチ又は外側ダミースイッチの作動時に起動する発砲信号装置を更に備える。発砲信号装置は、単一の発砲音又は幾つかの発砲音のシーケンスを生成することができる。発砲音は、起爆剤又は空砲で生成することができる。発砲音時に放出されたガスは、スイッチ又はダミースイッチの下方のラインを通してガイド可能であるため、明確な指紋が得られる。更に、発砲音時に放出されるガスを携帯用サイレンの表面にガイドし、これにより携帯用サイレンを保持する手に煙の痕跡を残し、その痕跡を例えばパラフィンテストで検出することも想定可能である。この場合も、装薬又は起爆剤又はプライマーは、使用者による誤作動によって持続的な損傷が生じないようにするためのみならず、発砲信号装置の作動者が持続的な損傷を被らない大きさを選択するのが好適である。
携帯用サイレンの付加的な実施形態において、携帯用サイレンは、音声信号をオフに切り替えずに短時間、好適には、0.5〜5秒間、更に好適には1〜4秒間、更に一層好適には1.5〜3秒間に亘って中断する外側スイッチを備える。これは、スイッチを初めて作動させた人に、その外側スイッチが実際に機能を有することを示すものであり、従って作動者は、音声信号が中断し、再開したときに外側スイッチを再び押すよう促される。この「再作動」時間により、襲撃が中断され、襲撃者の注意がそらされる。この場合に襲撃者は、サイレンをオフにしたと感じてサイレンを落下させた後に襲撃を継続するが、再び驚かされて妨害されることになる。襲撃者の注意がそらされることにより、被害者は、襲撃又は誘拐から避難することが可能になる。更に、外側スイッチが作動されたか否かに関わらず、中断機能によって音声信号が再びオンになることにより、襲撃者がスイッチを恒久的に作動させることで音声信号を中断しようとすることが回避されることも想定可能である。
一変形例において、第1アラームは、何コンマ1秒又は数秒だけ遅らせることができる。この構成において、被害者は、好適には装置を襲撃者の足元に投げる。この場合、襲撃者は装置を乗り越えるが、背後で横たわりつつ信号を発しているサイレンに驚かされ、犠牲者から離れざるを得ない。
携帯用サイレンの更なる例示的な実施形態において、携帯用サイレンは、音声レコーダ及び/又はカメラを更に備える。音声を記録することは、特に、音声信号が中断された場合又は上述したように短時間に亘ってオフ切り替えされた音声信号の場合に音響情報を記録するのに重要である。これとは対照的に、音声信号が発せられている間であれば、音声記録は僅かに一部を除いて意味があるとはいえない。音声レコーダは、携帯用サイレンの作動時に、1〜3秒の遅延後に音声記録を開始するよう構成することができる。音声信号が一時停止する構成の場合、信号の一時停止時に音声を録音することには意味があるといえよう。
一変形例において、携帯用サイレンの外側スイッチに隣接してカメラが固定可能であることにより、そのスイッチを作動させる人の顔の方向が記録される。この場合、外側スイッチは、親指で作動可能であると共に親指以外の指で携帯用サイレンのハウジングが保持できるよう携帯用サイレン上に配置されるのが好適である。外側スイッチを最も簡単に作動できるよう携帯用サイレンが保持されている場合、カメラはスイッチを作動させる親指を越えて作動者の顔が記録される構成とするのが望ましい。カメラには、外側スイッチの作動時に、単一の画像又は一連の画像を記録させることができる。ただし、カメラは、ビデオカメラとして使用されるのが好適であり、携帯用サイレンの作動時又は作動後に、5分、好適には10分、又は15分に亘ってビデオを撮影させるのが望ましい。カメラは、好適には、外部から認識不可能であり、例えばダミーねじに隠すことができる。この場合、作動されたストロボスコープはフラッシュとしても機能可能であり、これにより不利な照明条件下で外側スイッチを作動させる襲撃者又は作動者に関してより鮮明な画像を得ることができる。ビデオ及び音声記録は、スイッチ又はダミースイッチの作動者の反応を記録することができるため装置を更に改良することも可能であり、特に、外側スイッチ又は外側ダミースイッチの作動に応じて携帯用サイレンで生じる機能のうち、襲撃を中断するのに最も貢献している機能を特定することが可能である。更に、襲撃者に関して記録された反応は、捜査目的、特に公開捜査を目的として例えばインターネット上又は放送内で利用することができる。これに加えて、襲撃者に関して記録された反応は、携帯用サイレンの製造業者による宣伝目的で利用することができる。
付加的な実施形態において、携帯用サイレンは、皮膚接点及び電気パルス発生器を更に備える。この場合、皮膚接点は、電気パルス発生器に接続されている。携帯用サイレンは、外側スイッチ又は外側ダミースイッチが作動されたときに、電気パルス装置から皮膚接点に電気パルスを放出するよう構成されている。これにより、襲撃者は、自ら拾い上げたサイレンを落下させる。更に、携帯用サイレンは、電気パルス発生器を制御することにより、外側スイッチ又は外側ダミースイッチが2度目に作動されたときに初めて電気パルスが皮膚接点に放出されるよう構成することも想定可能である。電気パルスの形状は、直流パルスか又は交流パルスとすることができる。直流パルスであれば、襲撃者に携帯用サイレンをよりしっかりと把持させることが可能であり、これにより携帯用サイレン上により明確な跡を残すことが可能である。交流パルスであれば、襲撃者に携帯用サイレンを即座に落下させることが可能である。これにより、襲撃者は、もう一度サイレンを拾い上げて再度オフに切り替える必要がある。作動を遅らせる構成の他の利点は、携帯用サイレンを誤って作動させた人が、その誤作動に際して即座にショックを受けないことである。
本発明の携帯用サイレンの付加的な実施形態において、取り外し可能な機械的インターフェース、電気的インターフェース、及び/又は、無線インターフェースを介して緊急通報装置に接続可能な携帯用サイレンが提供される。この場合、携帯用サイレンは、接続された緊急通報装置とのインターフェースから分離されたときに音声信号を作動させるよう構成されている。
この実施形態においては、組み合わせが可能である。即ち、一方では、緊急通報装置が緊急通報を送信し、他方では、携帯用サイレンが作動されて音声信号を送信することにより襲撃などの緊急事態に関連して音響的に注意を引きつけることができる。同様に、携帯用サイレンに引き抜きスイッチ又は作動ピンを設けることも可能である。この場合、作動ピンが引き裂かれるか又は引き抜かれると、音声信号が即座に作動するか又は遅れて作動する。この段階において、音声信号は、作動ピンが再び差し込まれない限りオフにすることができない。
同様に、機械的インターフェース、電気的インターフェース、及び/又は、無線インターフェースを介して携帯用サイレンを緊急通報装置に再接続した後にのみ、内側スイッチング素子又は外側スイッチを押圧して音声信号をオフにすることも想定可能である。このことを可能とするため、インターフェースを介して接続が再確立されたときに、外側スイッチが音声信号をオフにするために使用される単純な回路を用いることができる。外側スイッチは、インターフェースに接続された状態においては、オフスイッチとしてのみ機能し、上述した損傷機能、マーキング機能、又は他の機能は作動しないのが好適である。
本発明は、ローカル又はグローバル測位素子と、通信素子と、緊急通報作動装置とを備える緊急通報装置にも関する。緊急通報装置は、取り外し可能な機械的インターフェース、電気的インターフェース、及び/又は、無線インターフェースを介して、上述したように携帯用サイレンに接続することができる。緊急通報装置は更に、インターフェースが分離されたときに、そのインターフェースを介して接続された携帯用サイレンに、通信素子により緊急通報を送信するよう構成されている。
緊急通報装置の他の実施形態において、緊急通報装置は、インターフェースから分離したときに、無線接続部を介して音声信号を作動させるよう構成されている。この実施形態において、内側スイッチング素子は、携帯用サイレンをオン・オフ切り替えするための無線作動型スイッチング素子として構成されており、従って緊急通報装置を操作せずに、携帯用サイレン自体をオフにしようとする試みは初めから不可能であり失敗する。緊急通報装置により、携帯用サイレンの局所的な分離又は遠隔操作が行われれば、遠隔操作と携帯用サイレンとの間の機能的関連が曖昧になる。他の利点は、携帯用サイレンを誤って作動させた場合、携帯用サイレン上の追跡センサ又はキャリアに触れる必要なく、携帯用サイレンを緊急通報装置でオフにできることである。
緊急通報装置の他の実施形態において、緊急通報装置は他の物体、例えば、装飾品、キーホルダ、タンポン又はハンカチの容器、タバコの箱、又はヒップフラスコとして偽装されている。緊急通報装置に関しては、実際の機能を分からないようにする他の異なる形態も想定可能である。
本発明の他の態様によれば、上述のように構成された携帯用サイレン及び緊急通報装置の組み合わせが提供される。この組み合わせにより、一方では、個人の安全のために1個の構成要素又はユニットのみを持ち運べば十分であり、緊急通報装置及び携帯用サイレンの両方を2個の個別的な構成要素として持ち運ぶ必要がない。特に、機械的接続部又は電気的(ガルバニック)接続部を使用する場合、サイレンは緊急通報装置の電源で一緒に給電することも可能であるため、緊急通報装置の分離後に携帯用サイレンの電力供給を維持するのに、場合によっては「Goldcap(登録商標)」コンデンサなどの物理的バッテリーで十分である。これにより、携帯用サイレンの電力供給状態は、電力供給が緊急通報装置で確保されているため、もはや監視又はチェックする必要がない。
上述のように構成された携帯用サイレン及び/又は緊急通報装置において、音声信号は、緊急通報装置における2個の異なる作動装置が作動された後に携帯用サイレンで作動する。これら作動装置は、スイッチ、ボタン、リリースコード、又はプルスイッチとして構成することができる。携帯用サイレンは、誤操作の場合に怪我につながり得る装置を備えており、怪我を回避するために、携帯用サイレン及び/又は緊急通報装置は、音声信号の誤作動に対して保護される構成を有することが想定可能である。一実施形態において、携帯用サイレンは、ハウジング上のスイッチで作動されるが、そのスイッチは、プルスイッチ、プルロック、又はリリースコードが作動された後にしか作動しない。作動を可能とするには、一方では、リリースコードを引張り、スイッチを作動させる必要がある。
携帯用サイレン及び/又は緊急通報装置の他の実施形態において、携帯用サイレン及び緊急通報装置は機械的インターフェースを介して互いに接続されている限り、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチが機械的インターフェースにより覆われているか、又は音声信号が作動されない限り、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチがカバーにより覆われている。外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチが覆われていることの利点は、音声信号が作動されないか又は携帯用サイレンが緊急通報装置から分離されない限り、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチが作動しないことである。これにより、スイッチ又はダミースイッチを作動させる人の指紋を採取することを目的とした外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチの表面は、他の指紋で汚染されたり使用不可能にされたりしないことが保証され得る。
以下、本発明を例示的な実施形態を示す図面を参照しながら説明する。
図1A〜図1Cは、本発明の基本的な実施形態を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 基本的な実施形態の更なる構成を示す説明図である。 図10A〜図10Bは、本発明に係る緊急通報装置を、図1〜図8における携帯用サイレンの1個と組み合わせた状態で示す説明図である。
明細書及び図面の両方において、同一又は類似の構成要素及び要素は、同一又は類似の参照符号で表されている。記載を簡潔にする見地から、各図における各構成要素についての記載は、先行する図において既に言及され、かつ説明を単に冗長にする場合には繰り返さないものとする。なお、符号の説明が付されていることに留意されたい。
図1A〜図1Cは、本発明の基本的な実施形態を示す。図1Aは、本発明に係る携帯用サイレン2を示す。サイレンは、ハウジング(図示せず)を備える。携帯用サイレンは更に、図示の実施形態においては外側ダミースイッチとして構成された外側スイッチ4を備える。外側スイッチ4は、ハウジングの上部に固定されているが、音声信号又は音響信号の生成に関して技術的機能を発揮することはない。ハウジング内には、電気音響変換器又はラウドスピーカ8が固定され、制御ユニット6により作動される。ラウドスピーカ8は、音声信号を直接的に生成することができ、また、電源に接続されている場合には制御装置6自体から音声信号を生成することができる。後者の場合、制御装置6の少なくとも一部はラウドスピーカ8に統合されている。制御装置8は、ばね14によって自動閉鎖スイッチとして構成された内側スイッチング素子12を介して電源10に接続されている。作動要素16により、内側スイッチング素子12の閉鎖が回避されると共に、制御装置への電力供給が回避される。以上は、携帯用サイレン2における非作動の初期状態である。
図1Bにおいて、作動要素16は、ハウジングから矢印方向に引き出されている。作動要素16が引き出された状態では、ばね14により内側スイッチング素子12の接点が閉鎖され、電源から制御装置6に電力が供給される。制御装置6は次に、ラウドスピーカ8に電力又は電気信号を供給し、その後にラウドスピーカ8が音声信号を発する。この状態において、携帯用サイレンは落下させるのが好適である。音声信号は、好適には、痛み閾値を超える音量で放出されるため、襲撃者を音声信号で妨害することができる。音声信号は、それ自体に注目を引きつけるものであり、通常の襲撃者であれば、刑事訴追と同じように回避したいと考えるであろう。
図1Cは、携帯用サイレン2を、妨害された襲撃者が認識する状態で示す。図示の実施形態においては、大きくかつ使いやすく構成されたボタンを有する洗練された長方形のハウジングが明示されている。このボタンには、シンボル84が付され、音声信号の解除が可能であることを思わせるよう機能する。理想的なケースであれば、襲撃者は、この段階で既に当初のターゲットから注意をそらされており、襲撃を受けた人は避難をすることができる。襲撃者は、外側スイッチ4を作動させても音声信号が解除されないことを混乱しながら認識し、音をオフに切り替えられないが故に遅くとも4回に亘る更なる試みの後に諦めて携帯用サイレン2を捨てて逃走するであろう。即ち、襲撃者が混乱している時間は、被害者が避難するための貴重な時間として利用されるため、妨害を受けて混乱している襲撃者は自らの行動を止めてやはり逃走するであろう。
図2A及び図2Bは、携帯用サイレンの一実施形態を示す。この場合、外側スイッチ4には、針或いは中空針又はブレードとして構成された損傷手段18が設けられている。外側スイッチ4には、損傷手段18が貫通可能な膜20でシールされた開口が設けられている。損傷手段18には、指先から組織サンプルを採取するために使用される掛かり20が設けられている。外側スイッチ4は、図1の実施形態と同様、ダミースイッチとして構成されている。
図2Bは、図2Aにおける携帯用サイレン2を、外側ダミースイッチが指先又は親指先22で作動された状態で示す。図示の実施形態においては、内側スイッチング素子14が閉鎖されているため、ラウドスピーカ8は音声信号(図示せず)を送出する。外側ダミースイッチ4は、指先又は親指先22で押し下げられ、損傷手段18が先に膜20を貫通し、次いで指先22の皮膚を貫通している。損傷手段18によって引き起こされた痛みは、外側ダミースイッチ4を作動させた人に対して、作動を中止して携帯用サイレンを捨てるよう促すであろう。この場合、小さな組織サンプル又は血液サンプルが掛かり20下に残留するため、携帯用サイレンが警備員によって確保された後、作動者の遺伝的指紋を生成するために使用することができる。
図2Dは、損傷手段18に、後退装置28が付加的に設けられた変形例を示す。血液サンプル及び組織サンプルは、他の血液サンプル及び組織サンプルに汚染されていない場合にのみ評価することができる。従って、図示の実施形態において、損傷手段18は、穿刺後に携帯用サイレン2のハウジング内に後退しており、これにより掛かり20下における血液サンプル及び組織サンプルの汚染が回避される。
加害者をより正確に特定可能とするため、図示の損傷手段及び/又は他の全ての損傷手段にはコーティング、例えば硝酸銀を更に設けることができる。硝酸銀コーティングにより、損傷手段18で生じた損傷を更にマークすることができる。これに加えて、更なる化学成分を損傷手段に塗布し、これにより加害者又は襲撃者又は外側スイッチの作動者を後により正確に特定することも可能である。
図2Cの実施形態において、損傷手段は、好適には、親指先22内に完全に貫通して残留する小さな銛24を更に有する。この銛24には、治療を受けた人を警備員へ引き渡すよう、創傷の治療を担当する医師に促す微細な印を設けることもできる。これにより、加害者又は襲撃者又は外側スイッチの作動者を比較的容易に捕らえることが可能である。医師による治療を受けさせるために、銛が痛みを生じさせる薬剤、即ち痛み誘発剤を含有し、これにより加害者又は襲撃者又は外側スイッチの作動者が医師を受診するよう促すことも想定可能である。更に、鎮痛剤及び痛み誘発剤を組み合わせることも想定可能である。この場合、両方の薬剤が順次に放出されることにより、初期的には痛みが発生しないようにし、襲撃や作動と痛みとの関連性がもはや明らかでなくなった後に医師を受診するよう促すことも想定可能である。
図2Dは、損傷手段18による第1損傷と、銛24による他の損傷を有する親指先を示す。この場合、血液26が第1損傷から流出している。出血により、第1損傷がない場合に比べて加害者の痕跡が顕著に残る。この場合、抗凝固剤及び/又はヒスタミンが損傷手段に設けられるか又は損傷手段と共に注入されることも想定可能である。
図2A〜図2Dの実施形態においては、僅かな誤作動又は引っ掛かりが生じていることを装うスイッチを設けることができる。この場合、見せかけの誤作動又は引っ掛かりは、外側スイッチが機能していることを示唆する所定の破断点を設けることで達成することができる。この見かけ上の誤作動は、破断点に到達するまで、作動による音の僅かな変化及び音量の低下と組み合わせることができる。この場合、スイッチの作動者にとっては、スイッチが引っ掛かりを生じているように思われるため、スイッチをより大きな力で作動させるよう促すことができる。明らかにより大きな力でスイッチを作動させた場合、損傷手段18は、指先又は親指先内に十分な深さで突き刺さることが保証され、血液サンプル又は組織サンプルが確実に採取される。また、より大きな力でスイッチを作動させた場合、銛は、肉内に十分な深さで突き刺さることで皮膚下に完全に埋もれ、現場で再び引き抜くことを不可能にすることもできる。損傷装置は、好適には、手袋を貫通し、手袋を通して組織サンプル及び血液サンプルを採取できるよう構成されている。
比較的小さいが痛みを伴うと共に比較的多量に出血する創傷が生じれば、襲撃者は自らの行動を止める可能性が高く、その場合は本発明の主な目的が即座に達成される。
図2Eは、記号状に構成された損傷手段18を示す。この場合の記号としては、鏡像のセクションマークが使用されている。図示の実施形態において、損傷手段18は、セクションマーク状の創傷又は損傷を残し、その損傷が法的に関連していること、即ち刑事犯罪に関連して生じたことを治療者に知らせるのを目的としている。原則的には、他の種類の記号、例えばアナーキー記号や他の覚えやすい記号、即ち医師に対して損傷及び受診者を特に思い出させるよう促すか、又は損傷の特殊な形状により医師が他の同僚に相談をするよう促す記号も使用することができる。何れにせよ、記号は、治療者が損傷の原因や状況について確実に尋ねるよう、ブレードによる単純かつ直線的な切り傷によるものであってはならない。十字、星、スマイリー、又は文字或いは文字の組み合わせも記号として適している。
図3は、外側スイッチ4が実際に機能を発揮する付加的な実施形態を示す。図示の実施形態において、携帯用サイレン4には、外側スイッチ4で作動可能な遅延素子又は時間素子30が更に設けられ、その遅延素子又は時間素子30がスイッチ4で作動すると、制御ユニット6の電力供給が遮断して音声信号が生成される。時間素子30による遮断は、目覚まし時計におけるスヌーズ機能と同様に機能するが、音声信号を数秒間に亘って中断するだけである。この数秒間は、襲撃者が自らの安全を考慮して携帯用サイレンを捨て、その直後に携帯用サイレンが再び音声信号を発し始めるのに十分な時間である。理想的なケースであれば、襲撃者は、携帯用サイレンを何度も拾い上げ、襲撃を止めるか又は襲撃を受けた人が避難できるであろう。
図4は、指紋センサ36又は電子指紋センサとしても同時に構成された外側スイッチ4を備える実施形態を示す。この場合、外側スイッチ4が作動される度に、襲撃者又はスイッチ4の作動者の典型的な指紋38を記録することができる。他のタイプの指紋記録手段と比べた図示の実施形態の利点は、既に記録された指紋が付加的な作動によって消されずに記録素子32に更に記録されるため、複数の指紋画像を記録できることである。従って、作動済みのサイレンを犯行現場で見つけた人は、外側スイッチを誤って作動させたとしても、記録された指紋画像が消されることはない。図示の実施形態は、特に図2Dの実施形態における損傷手段と組み合わせることができる。
図5は、外側スイッチ4及び/又は内側スイッチング素子を作動させることで起動するカメラ及び照明素子42が外側スイッチ4の上方に設けられた実施形態を示す。カメラ及び照明素子は、内側スイッチング素子が作動された直後に記録を開始する音声記録機能付きのビデオカメラとして構成することができる。この場合、カメラレンズは、携帯用サイレン4のハウジング上に隠された状態で取り付けられているのが好適である。破線で表されているカメラの視野を照らすために、外側スイッチ4の作動時に照明ユニットを接続することができる。ただし、カメラ及び照明素子42をスチルカメラとして作動させることも可能である。この場合、画像又は一連の画像は、外側スイッチ4の作動時に撮影される。特に音声信号が一時停止したときに、音声を記録することにも利点がある。これは、声の特徴に基づいて加害者又は襲撃者を付加的に特定することができるからである。
図6は、流体充填ベローズとして構成された噴霧器50が付加的に設けられた携帯用サイレン2を示す。この場合、外側スイッチ4を作動させるとベローズが圧縮され、内部の液体物が、外側スイッチ4に隣接する噴霧ノズル40を介してスイッチ4の作動者方向に噴霧される。単純な実施形態であれば、「噴霧リング」として知られる玩具のように構成することができる。より複雑な実施形態であれば、複数の圧力容器と、光学的、不可視的、及び/又は、嗅覚的なマーキングのため、並びにスイッチの作動者の注意をそらすための幾つかの液体で構成することができる。現在提案されているものとしては、硝酸銀溶液、カプサイシン溶液、スカンク分泌物及び酪酸の混合物、並びに蛍光染料を含む溶液の組み合わせがある。この場合、せいぜい1本の腕ほどの近接性により、これら溶液の量が僅かであっても比較的確実に作動者をマーキングすることができる。明らかなマーキングを達成するには、数ミリメートルの距離で十分である。図示の実施形態も、上述した実施形態における要素及び構成要素と組み合わせることができる。
図7は、外側スイッチ4が半透明であるか又は夜用デザインを有する携帯用サイレン2の実施形態を示す。この場合、作動ピンが引かれ、音声信号が生成されている(図示せず)。制御ユニット6がラウドスピーカ8に供給する信号は、外側スイッチ4の照明ユニット52にも供給されることにより、外側スイッチ4が照明される。音響の位置を特定することは、特に夜間及び痛み閾値を超える音においては困難であるため、照明ユニットにより、襲撃者は携帯用サイレンを見つけることが容易になる。外側スイッチが夜用デザインを有すれば、襲撃者は夜間であっても「音声オフ」シンボルを容易に認識することができる。この場合、照明ユニットは、携帯用サイレンの位置を特定し、襲撃者が外側スイッチを作動させるよう促すのに役立つ。
図8は、携帯用サイレン2がGPS測位装置56と、移動無線通信アンテナ60を有する移動無線通信装置58を備える実施形態を示す。内側スイッチング素子14が作動された後又は音声信号が作動された後、コントローラ6は、携帯用サイレン2の現在位置を特定するためにGPS測位システム56を作動させる。現在位置が特定されると、その情報が移動無線通信装置58に伝達され、アンテナ60を介して制御センター又はサービスプロバイダに中継される。図示の実施形態においては、位置情報を使用することにより、襲撃者の追跡手段としての携帯用サイレンをより容易に見つけることができる。このことは、襲撃後に何らかの理由で携帯用サイレンが犯行現場から取り去られた場合にも当てはまる。なぜなら、位置データは、例えば1時間に1回又は10分に1回又は1日に1回の頻度で更新できるからである。位置特定プロセス及び中継プロセスは、誤作動を回避するために、外側スイッチが作動された後にのみ生じるよう構成することも可能である。即ち、外側スイッチが作動されなければ、襲撃者の行方に関する情報が携帯用サイレンから得られない可能性が高い。
図9は、携帯用サイレンが電気パルス装置又は高電圧発生器を更に備える実施形態を示す。高電圧発生器は、携帯用サイレン2におけるハウジングの外側に配置された少なくとも2個の皮膚電極64に接続されている。皮膚電極64は、襲撃者が、何ら疑念を持つことなく携帯用サイレンを拾い上げて外側スイッチを容易に作動できると共に、少なくとも2個の異なる電極に触れるよう配置されている。スイッチ4が作動されると、少なくとも1つの高電圧電気パルスが皮膚接点に伝導される。パルスの目的は、襲撃者がサイレンを再び落下させることである。なぜならこの場合、襲撃者の痕跡がサイレンで既に確保できている可能性が高いからである。電気パルスは、指紋又はカメラの記録を即座に妨害しないよう、僅かな遅延後に放出する構成としてもよい。襲撃者が手袋を着用している場合、手袋を通る電極及びパルスを使用することもできる。
図10Aは、緊急通報機構或いは緊急通報装置68及び携帯用サイレン2、又はこれら構成要素の組み合わせを示す。緊急通報装置は、GPS測位素子56と、(統合アンテナを有する)移動無線通信素子58を備え、これは図8に示す携帯用サイレン2の実施形態に対応している。緊急通報装置68及び携帯用サイレン2は、共通の機械的インターフェースで互いに接続されている。図示の実施形態において、携帯用サイレン2は、緊急通報装置68の中空スペースに収容されると共に、保持クランプ82と、係合安全装置又は固定装置90によって緊急通報装置内に保持されている。緊急通報装置68には、スイッチとして構成された緊急通報作動部70が設けられている。携帯用サイレンが緊急通報装置68内に配置されている限りは、緊急通報作動部70又は対応のスイッチが開放され続け、緊急通報が行われることはない。携帯用サイレン2にはグリップ80が設けられ、そのグリップ80により、携帯用サイレン2を、固定装置が解放された状態で保持クランプの力に抗しつつ緊急通報装置68から引き出すことができる。
図10Bにおいては、固定装置92が作動され、グリップ80によって携帯用サイレン2が保持クランプ又は保持ばねのばね力に抗して緊急通報装置から引き出されている。この場合、作動ピン16は緊急通報装置68内に残留しており、これにより携帯用サイレン2の音声信号を直接的に(又は僅かな遅延を伴って)作動させる。携帯用サイレンがなければ、緊急通報作動部70のばねにより、緊急通報作動部70の接点を閉鎖して緊急通報を作動させることができる。この場合、緊急通報装置68の現在位置が先に特定され、次いで移動無線通信素子58を介して警備制御センターに中継される。通報を受けた警備員は、その後にパトロールカー又は他の援助を送ることができる。携帯用サイレン4は更に、緊急通報装置68から完全に引き出され、襲撃者の足の前又は後に投げられる。携帯用サイレンには、好適には、図1〜図9の実施形態に記載した1個以上の構成要素、更に好適には、全ての構成要素が組み合わされている。緊急通報機構は、理想的には、襲撃を受けた人の元に残留するため、誘拐が発生した場合でも被害者の位置を追跡し続けることができる。これに対して、上述した特徴により襲撃者を追跡するための手段として機能する携帯用サイレンは、犯行現場に残留する。この場合、追跡手段としての携帯用サイレンは、襲撃者を見つけ出すと共に、有罪とする助けになるのを目的としている。図10A及び図10Bに示す構造は、携帯用サイレン2の外側スイッチ4が緊急通報装置におけるハウジングの一部で覆われていることにより、携帯用サイレン2の外側スイッチ4が誤って作動されるのを回避することができる。
本発明においては、モバイル端末(mPERS)に関して、緊急シーケンスを外側から作動させると共に、好適には高音圧の音声信号を発するのに使用される外側スイッチ及びラウドスピーカが組み合わされる。この場合、モバイル端末のサイレンに、音声をオン・オフ切り替えする外側スイッチが設けられている。
一実施形態において、音は、外側スイッチでオンにすることはできるが、オフにすることはできない。
更に、嵌め込まれた外側スイッチを作動させることはできるが機能を有さず、音声信号が異なる方法で作動されることも想定可能である。
一実施形態においては、外側スイッチに類似したハウジング構造が使用されている。
付加的な実施形態において、外側スイッチの縁部又は外側ダミースイッチの縁部は、より鋭利に又はより鋸歯状に形成されており、これにより外側スイッチ又は外側ダミースイッチを作動させる身体の一部の皮膚が損傷可能である。
外側スイッチ又は外側ダミースイッチは、好適には、アラームが作動したときに照明されるよう構成されている。
外側スイッチ又は外側ダミースイッチは、好適には、視認性を高めるためにマークされている。
更に好適には、ランプが付加的に又は単体で内蔵されている。この場合、サイレンは、アラームが作動したときにランプがオンになるよう構成されている。
全体として、携帯用サイレンは、特に暴力犯罪者を有罪とするための簡単な方法を実現するものである。この方法は、襲撃者を騙して緊急支援システムのアラームを作動させることにより達成される。
市場においては外部アクセサリーも出回っており、これら外部アクセサリーにおいては通常、モバイル端末へのブルートゥース接続を介して作動が生じる。この場合、(転倒センサと称される)外部装置により転倒が検出され、及び/又は、使用者が外部スイッチを作動させ、その外部スイッチによって好適には符号化信号がモバイル端末に送信されることでモバイル端末が緊急シーケンスを作動させる。
サイレンは、襲撃者を音圧で混乱させると共に、襲撃者が可聴範囲内において第3者による介入を恐れなければならないため、襲撃者から特に効果的に身を守るのに使用することができる。本発明の装置は、襲撃が持続するか又は襲撃者が断念するかに関わらず、襲撃者が自らについての様々な情報を残すと共に犯行現場を明らかにすることにより、襲撃者を後に逮捕する可能性を高めることができる。
UNHCRの報告によれば、先進国においてさえ、100件の強姦事件のうち起訴されるのは僅かに30件であり、そのうち裁判にかけられるのは3件だけであり、更には100人の強姦犯のうち1日を超えて拘留されるのは1人に過ぎない。この理由は、以下の通りである。
・証拠を巡る状況が困難なため、警察及び検察官が加害者を追跡するのが困難又は不可能である。
・暗闇又は変装が原因で被害者が加害者の情報を説明できず、後で明確に特定することができない。
・裁判の進行時又は裁判後において、証言に対する証言を巡る状況が生じる。
本明細書に記載された方法により、行き詰まりを防ぎ、加害者を如何にして見つけるか及び/又は有罪にするかに関して、警察に明確な状況証拠を提供することができる。
作動ユニットは、アラーム装置、好適には圧電アラームに物理的に組み合わせることができる。そのようなアラーム装置においては、例えば、高音圧で信号が放出可能であるか又は作動装置に近接した状態でその作動装置がサイレンから分離可能であり、又は使用者が好適には身体に装着した装置を外部から作動させることができる(ただしこの場合、外部アクセサリー、即ち外部スイッチとの組み合わせで作動させるのではなく、その外部スイッチとは独立して作動させることができる)。物理的及び電子的な構成に関わらず、アラーム装置(サイレン)は、襲撃者を騙すための装置を含むよう拡張される。本明細書においては、実際に機能するか或いは実際に機能しない外側スイッチ、又はサイレン上において外側スイッチに類似した構造、ハウジング構造、又は隆起部(或いは「窪み」)が記載されており、押せば音声をオフに切り替えられる印象を与えるよう構成されている。サイレンは、襲撃者が外側スイッチを押すよう促す構成を有するため、襲撃者についての情報が残留し得る。
本発明は、少なくとも2つの変形例、並びに少なくとも3つのサブ変形例を有する。第1変形例においては、実際に機能する外側スイッチを作動させることで音を発することができる。第1サブ変形例においては、外側スイッチで音声信号をオフにすることができる。この変形例において、音を実際に止めるには、例えばモールス信号の場合のように、特定の方向であるか又は特定のボタンシーケンスであるかに関わらず、外側スイッチを特定の方式で押せばよい。
第2サブ変形例において、オフへの切り替えは、他の方法でのみ可能である。この場合に非作動化は、例えばキーを使用して外側スイッチを介して行うことはできず、又は例えば無線信号或いは内側スイッチング素子を介して電子的に行うことはできない。
第2実施形態において、作動は、ピンを取り外すこと、サイレンを取り付け具から引き出すこと、又は無線などで電子的に行われることに関わらず外部で生じ、外側スイッチは「ブラインド」であるか又はダミースイッチとして構成されている。この場合、サブ変形例においては、単に接続されておらず、何らの機能も有さない本物の外側スイッチが含まれる。その本物の外側スイッチは、サイレンのハウジングに取り付けられているが機能を有さない。他のサブ変形例においては、外側ダミースイッチが含まれる。即ち、他の変形例においては、外側スイッチに類似した構成要素がサイレンのハウジング内に突出するよう又は陥没するよう組み込まれている。この場合に構成要素は、視認性を高める見地から、色を有するか又は灰色を有するか又は音声信号シンボル又は類似のシンボルでマークされている。付加的なサブ変形例において、外側スイッチ又はダミースイッチのエッジは、鋭く形成されている。更なるサブ変形例において、外側スイッチのエッジは、外側スイッチが本物であるか偽物であるかに関わらず、鋭利又は鋸歯状に形成されると共に溝を有する。
被害者又は襲撃を受けた人はアラームを作動させ、次いでサイレンを襲撃者の足元に投げる。この場合、襲撃者は、逃走を図るか又は本能的にサイレンに手を伸ばしてオフに切り替えようとするであろう。これは失敗するため、襲撃者は一定時間後に断念せざるを得ない。このこと自体により、被害者は、現場から避難するための時間を得ることができる。襲撃者はサイレンをオフに切り替えるために外側スイッチを作動させようとするが、その試みが失敗した後は、注目を引くサイレンを持ち運ぶのを回避するためにサイレンを落下させる。外側スイッチを作動させてノイズをオフにしようとする無駄な試みに際して、襲撃者は、少なくとも本物又は偽物の外側スイッチに自らの指紋、DNA、更にはエッジが鋭利又は鋸歯状に形成されていれば場合により皮膚の薄片、そして襲撃者が切り傷を負った最良のシナリオでは、外側スイッチ及び/又は溝に僅かな血痕を残す。
サイレンは、被害者が作動させた場所にあるため、バッテリーが切れた後であってもサイレンを見つけることは容易である。この場合、サイレンと同時に作動した緊急通報装置により、作動させた場所が記録される。これにより、警察は、加害者の指紋又は遺伝的指紋を確保することができる。従って、加害者は、その指紋がなぜ犯行現場で発見されたアラーム装置上に付着しているのかを説明しなければならず、2つの矛盾する証言がなされた場合には、なぜサイレンのアラームが作動したにも関わらず性的関係が生じたのかを説明しなければならない。
本物又は偽物の外側スイッチ又は外側ダミースイッチは、色を有するか又は灰色を有するか、及び/又は、音声シンボル又は他のシンボルを有することにより襲撃者が外側スイッチを押すよう促す構成とするのが好適である。特殊な変形例において、外側スイッチは、サイレンが作動すると照明し始め、これにより外側スイッチ又は外側ダミースイッチの位置を襲撃者に示すことができる。更なる変形例においては、好適には滑らかな表面を有すると共に、アラームが作動すると好適には明るく照明し始める照明ユニットを設けることができる。この場合の目的は、襲撃者の顔を明るく照らして第3者に視認可能とし、襲撃者がノイズ及び照明の両方をオフにすること、即ち不可能なことをさせることである。
2 携帯用サイレン
4 外側スイッチ又は外側ダミースイッチ
6 コントローラ
8 ラウドスピーカ又は電気音響変換器
10 バッテリー
12 付勢ばね又は接点閉鎖ばね
14 内側スイッチング素子
16 作動ユニット又は作動ピン
18 損傷手段
20 掛かり
22 指又は親指
24 銛
26 血液
28 後退装置
30 (外側スイッチで作動可能な)時間素子又は遅延素子
32 記録素子
36 (外側スイッチに統合された)指紋スキャナ
38 指紋
40 噴霧ノズル
42 カメラ又は音声レコーダ又は照明素子
50 流体充填噴霧器
52 外側スイッチの照明ユニット
56 GPS測位装置
58 移動無線通信装置
60 移動無線通信アンテナ
62 高電圧発生器
64 皮膚接点
68 緊急通報装置
70 緊急通報作動部
80 グリップ
82 保持ブラケット
84 音声オフのシンボル又はマーク
90 係合状態の固定装置
92 作動状態の固定装置

Claims (27)

  1. 携帯用サイレンであって、
    音声信号を高音圧で出力するためのラウドスピーカと、
    前記音声信号をオフ切り替え、好適には、前記音声信号をオン・オフ切り替えするための内側スイッチング素子及び/又は外側スイッチング素子と、
    外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチと、
    を備える携帯用サイレン。
  2. 請求項1に記載の携帯用サイレンであって、前記外側スイッチにより、前記音声信号のオン切り替えのみできるが、オフ切り替えはできない携帯用サイレン。
  3. 請求項1又は2に記載の携帯用サイレンであって、前記外側スイッチ及び/又は前記外側ダミースイッチが、作動可能に構成され、該作動の応答として、キー経路及び/又はキーストッパ及び/又はキー音を有する携帯用サイレン。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の携帯用サイレンであって、前記外側スイッチ及び/又は前記外側ダミースイッチに、前記外側スイッチ及び/又は前記外側ダミースイッチを作動させる指の指紋又は親指の指紋を記録する装置が設けられている携帯用サイレン。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の携帯用サイレンであって、前記外側スイッチ及び/又は前記外側ダミースイッチが、損傷手段を有し、これにより使用者の皮膚を作動時に損傷させる携帯用サイレン。
  6. 請求項5に記載の携帯用サイレンであって、前記損傷手段が、鋭利なエッジ或いは鋸歯状に形成されたエッジ、又は鋭利な構造或いは鋸歯状の構造を有する携帯用サイレン。
  7. 請求項5又は6に記載の携帯用サイレンであって、前記損傷手段が、好適には、掛かりが設けられた少なくとも1個の針、中空針、及び/又は、少なくとも1個のランセット又はブレードを含む携帯用サイレン。
  8. 請求項7に記載の携帯用サイレンであって、掛かりが設けられた前記損傷手段が、取り外し可能であり、これにより前記損傷手段の一部が作動時に創傷内に残留可能である携帯用サイレン。
  9. 請求項5〜8の何れか一項に記載の携帯用サイレンであって、前記損傷手段に、注射装置が更に設けられ、これにより液体、好適には刺激剤、薬剤及び/又は物質、顔料又は顔料溶液が創傷内に導入される携帯用サイレン。
  10. 請求項5〜9の何れか一項に記載の携帯用サイレンであって、前記損傷手段に、自動的な穿刺機能及び/又は後退機能が設けられている携帯用サイレン。
  11. 請求項5〜10の何れか一項に記載の携帯用サイレンであって、前記損傷手段が、記号状の損傷を生じさせるよう構成されている携帯用サイレン。
  12. 請求項1〜11の何れか一項に記載の携帯用サイレンであって、少なくとも1個の噴霧装置を更に備え、これにより1つ以上の液体又は流体が噴霧され、前記噴霧装置が、前記外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチに接続され、これにより前記外側スイッチ又は前記外側ダミースイッチの作動時に1つ以上の液体又は流体が噴霧される携帯用サイレン。
  13. 請求項1〜12の何れか一項に記載の携帯用サイレンであって、前記外側スイッチ及び/又は前記外側ダミースイッチが照明されており、及び/又は、前記サイレンが、前記音声信号が作動されたときに前記外側スイッチ及び/又は前記外側ダミースイッチを照明する装置を備える携帯用サイレン。
  14. 請求項1〜13の何れか一項に記載の携帯用サイレンであって、前記外側スイッチ及び/又は前記外側ダミースイッチが、色を有するか、及び/又は、シンボル、好適にはオン・オフシンボル又は音声オフシンボルでマークされている携帯用サイレン。
  15. 請求項1〜14の何れか一項に記載の携帯用サイレンであって、音声信号のオン切り替え時又は前記外側スイッチ又は前記外側ダミースイッチの作動時に起動するランプ又はストロボスコープを更に備える携帯用サイレン。
  16. 請求項1〜15の何れか一項に記載の携帯用サイレンであって、好適には、前記音声信号のオン切り替え時に作動するローカル又はグローバル測位素子及び/又は通信素子を更に備える携帯用サイレン。
  17. 請求項1〜16の何れか一項に記載の携帯用サイレンであって、好適には前記音声信号がオンの状態で、前記外側スイッチ又は前記外側ダミースイッチの作動時に起動する発砲信号装置を更に備える携帯用サイレン。
  18. 請求項1〜17の何れか一項に記載の携帯用サイレンであって、前記外側スイッが、前記音声信号をオフに切り替えずに短時間、好適には、0.5〜5秒間、更に好適には1〜4秒間、更に一層好適には1.5〜3秒間に亘って中断する携帯用サイレン。
  19. 請求項1〜18の何れか一項に記載の携帯用サイレンであって、前記音声信号の作動時、及び/又は、前記外側スイッチ及び/又は前記外側ダミースイッチの作動時に、少なくとも音声記録プロセス及び/又は画像記録プロセス又はビデオ記録プロセスを開始する音声レコーダ及び/又はカメラを更に備える携帯用サイレン。
  20. 請求項1〜19の何れか一項に記載の携帯用サイレンであって、皮膚接点及び該皮膚接点に接続された電気パルス発生器を更に備え、前記携帯用サイレンが、前記外側スイッチ及び/又は前記外側ダミースイッチが作動されたときに、前記電気パルス装置の電気パルスを前記皮膚接点に放出するよう構成されている携帯用サイレン。
  21. 請求項1〜20の何れか一項に記載の携帯用サイレンであって、該携帯用サイレンが、取り外し可能な機械的インターフェース、電気的インターフェース、及び/又は、無線インターフェースを介して緊急通報装置に接続可能であり、前記携帯用サイレンが、接続された緊急通報装置との前記インターフェースから分離したときに前記音声信号を作動させるよう構成されている携帯用サイレン。
  22. ローカル又はグローバル測位素子と、通信素子と、緊急通報作動装置とを備える緊急通報装置であって、前記緊急通報装置が、取り外し可能な機械的インターフェース、電気的インターフェース、及び/又は、無線インターフェースを介して、請求項1〜21の何れか一項に記載の携帯用サイレンに接続可能であり、前記緊急通報装置は、前記インターフェースが前記携帯用サイレンから分離したときに前記通信素子を介して緊急通報を伝達するよう更に構成されている緊急通報装置。
  23. 請求項22に記載の緊急通報装置であって、前記インターフェースから分離したときに、無線接続部を介して音声信号を作動させるよう構成されている緊急通報装置。
  24. 請求項22又は23に記載の緊急通報装置であって、該緊急通報装置が、他の物体として偽装されている緊急通報装置。
  25. 携帯用サイレン及び緊急通報装置であって、前記携帯用サイレンが、請求項1〜21の何れか一項に記載の携帯用サイレンに従って構成され、前記緊急通報装置が、請求項22〜24の何れか一項に記載の緊急通報装置に従って構成されている携帯用サイレン及び緊急通報装置。
  26. 携帯用サイレン及び/又は緊急通報装置であって、前記携帯用サイレンが、請求項1〜21の何れか一項に記載の携帯用サイレンに従って構成され、及び/又は、前記緊急通報装置が、請求項22〜25の何れか一項に記載の緊急通報装置に従って構成され、音声信号が、前記緊急通報装置における2個の異なる作動装置が作動したときに前記携帯用サイレンにおいてのみ作動し、前記作動スイッチが、好適には、スイッチ、ボタン、又はリリースコードから選択される携帯用サイレン及び/又は緊急通報装置。
  27. 携帯用サイレン及び/又は緊急通報装置であって、前記携帯用サイレン及び前記緊急通報装置が機械的インターフェースを介して互いに接続されている限り、外側スイッチ及び/又は外側ダミースイッチが前記機械的インターフェースにより覆われているか、又は音声信号が作動されない限り、前記外側スイッチ及び/又は前記外側ダミースイッチがカバーにより覆われている携帯用サイレン及び/又は緊急通報装置。
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