JP2020508351A - ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤を用いてがんを治療する方法 - Google Patents

ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤を用いてがんを治療する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、がん療法の分野に関する。具体的には、がん、例えば、末梢T細胞リンパ腫(「PTCL」)を、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(FTI)を用いて治療する方法であって、遺伝子発現の特徴に基づいて対象がFTI治療に応答性である可能性が高いかどうかについて決定することを含む、方法が提供される。

Description

本発明は、がん療法の分野に関する。特に、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤を用いてがんを治療する方法が提供される。
がん患者の臨床管理においては、治療奏効率を改善するための患者集団の層別化がますます貴重である。ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(FTI)は、末梢T細胞リンパ腫(「PTCL」)などのがんの治療において有用な治療剤である。しかし、患者はFTI治療に異なる応答をする。したがって、がんを有する対象のFTI治療に対する応答性を予測する方法、又はFTI治療についてがん患者を選択する方法は、アンメットニーズとなっている。本明細書で提供される方法及び組成物はこれらのニーズを満たし、他の関連した利点を提供する。
CXCL12を発現するがんを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む、対象においてCXCL12を発現するがんを治療する方法が本明細書で提供される。FTI治療についてがんを有する対象の応答性を予測する方法、FTI治療についてがん患者を選択する方法、FTI治療についてがん患者を層別化する方法、及びFTI治療についてがん患者集団の応答性を増加させる方法も本明細書で提供される。一部の実施形態では、本方法は、対象にFTIを投与する前に対象がCXCL12を発現するがんを有することを決定するためにがんを有する対象からの試料を分析することを含む。一部の実施形態では、FTIはチピファルニブである。具体的な実施形態では、がんは、上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、EBVに関連する上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、食道がんである。具体的な実施形態では、がんは、卵巣がんである。具体的な実施形態では、がんは、肉腫である。具体的な実施形態では、がんは、乳がんである。ある特定の実施形態では、がんは、膵臓がんである。具体的な実施形態では、膵臓がんは、局所的に進行した膵臓がんである。一部の実施形態では、がんは血液がんである。ある特定の実施形態では、がんは、リンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)である。ある特定の実施形態では、がんは、白血病である。具体的な実施形態では、白血病は、急性骨髄性白血病(AML)である。具体的な実施形態では、白血病は、T細胞急性リンパ芽球性白血病(T−ALL)である。具体的な実施形態では、白血病は、慢性骨髄性白血病(CML)である。
CXCL12を発現するリンパ腫を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む、対象においてCXCL12を発現するリンパ腫を治療する方法が本明細書で提供される。FTI治療についてリンパ腫を有する対象の応答性を予測する方法、FTI治療についてリンパ腫患者を選択する方法、FTI治療についてリンパ腫患者を層別化する方法、及びFTI治療についてリンパ腫患者集団の応答性を増加させる方法も、本明細書で提供される。一部の実施形態では、本方法は、対象にFTIを投与する前に対象がCXCL12を発現するリンパ腫を有することを決定するためにリンパ腫を有する対象からの試料を分析することを含む。一部の実施形態では、FTIは、チピファルニブである。具体的な実施形態では、リンパ腫は、EBV関連のリンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AITL)である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。
CXCL12を発現する白血病を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む、対象においてCXCL12を発現する白血病を治療する方法が本明細書で提供される。FTI治療について白血病を有する対象の応答性を予測する方法、FTI治療について白血病患者を選択する方法、FTI治療について白血病患者を層別化する方法、及びFTI治療について白血病患者集団の応答性を増加させる方法も、本明細書で提供される。一部の実施形態では、本方法は、対象にFTIを投与する前に対象がCXCL12を発現する白血病を有することを決定するために白血病を有する対象からの試料を分析することを含む。一部の実施形態では、FTIは、チピファルニブである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
CXCL12を発現するAMLを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む、対象においてCXCL12を発現する急性骨髄性白血病(AML)を治療する方法が本明細書で提供される。FTI治療についてAMLを有する対象の応答性を予測する方法、FTI治療についてAML患者を選択する方法、FTI治療についてAML患者を層別化する方法、及びFTI治療についてAML患者集団の応答性を増加させる方法も、本明細書で提供される。一部の実施形態では、本方法は、対象にFTIを投与する前に対象がCXCL12を発現するAMLを有することを決定するためにAMLを有する対象からの試料を分析することを含む。一部の実施形態では、FTIは、チピファルニブである。具体的な実施形態では、AMLは、新たに診断されたAMLである。具体的な実施形態では、AMLを有する対象は、高リスクのAMLを有する高齢患者である。具体的な実施形態では、AMLは、再発性又は難治性のAMLである。
AITLを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む、対象においてAITLを治療する方法が本明細書で提供される。FTI治療についてAITLを有する対象の応答性を予測する方法、FTI治療についてAITL患者を選択する方法、FTI治療についてAITL患者を層別化する方法、及びFTI治療についてAITL患者集団の応答性を増加させる方法も、本明細書で提供される。一部の実施形態では、本方法は、対象にFTIを投与する前に対象がAITL組織像を有することを決定するためにAITLを有する対象からの試料を分析することを含む。一部の実施形態では、FTIは、チピファルニブである。一部の実施形態では、AITL組織像は、腫瘍細胞構成要素によって特徴付けられる。ある特定の実施形態では、腫瘍細胞構成要素は、ろ胞性ヘルパーT細胞に由来する多形性の中型の新生物細胞を含む。一部の実施形態では、AITL組織像は、非腫瘍細胞構成要素によって特徴付けられる。ある特定の実施形態では、非腫瘍細胞構成要素は、顕著な樹枝状の血管を含む。ある特定の実施形態では、非腫瘍細胞構成要素は、ろ胞性樹状細胞の増殖を含む。ある特定の実施形態では、非腫瘍細胞構成要素は、散在するEBV陽性のB細胞芽球を含む。ある特定の実施形態では、対象は、AITLを診断されている。ある特定の実施形態では、AITLの診断は、非腫瘍構成要素の可視化を含む。ある特定の実施形態では、AITLの診断は、内皮細静脈の増殖の可視化を含む。ある特定の実施形態では、AITLの診断は、以下の腫瘍マーカーの1つ以上の存在を検出することを含む:CXCL13、CD10、PD1及びBCL6。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料における組織像を特徴付けること、及び対象がAITL組織像を有するならば対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
CXCL12を発現するPTCLを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む、対象においてCXCL12を発現するPTCLを治療する方法が本明細書で提供される。FTI治療についてPTCLを有する対象の応答性を予測する方法、FTI治療についてPTCL患者を選択する方法、FTI治療についてPTCL患者を層別化する方法、及びFTI治療についてPTCL患者集団の応答性を増加させる方法も、本明細書で提供される。一部の実施形態では、本方法は、対象にFTIを投与する前に対象がCXCL12を発現するPTCLを有することを決定するためにPTCLを有する対象からの試料を分析することを含む。一部の実施形態では、FTIは、チピファルニブである。一部の実施形態では、PTCLは、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AITL)、他に特定されないPTCL(PTCL−NOS)、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)−未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)陽性、ALCL−ALK陰性、腸疾患関連のT細胞リンパ腫、節外性ナチュラルキラー細胞(NK)T細胞リンパ腫−鼻タイプ、肝脾T細胞リンパ腫又は皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫である。具体的な実施形態では、PTCLは、AITL又はPTCL−NOSである。具体的な実施形態では、PTCLは、AITLである。
CXCL12を発現するMDSを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む、対象においてCXCL12を発現する骨髄異形成症候群(MDS)を治療する方法が本明細書で提供される。FTI治療についてMDSを有する対象の応答性を予測する方法、FTI治療についてMDS患者を選択する方法、FTI治療についてMDS患者を層別化する方法、及びFTI治療についてMDS患者集団の応答性を増加させる方法も、本明細書で提供される。一部の実施形態では、本方法は、対象にFTIを投与する前に対象がCXCL12を発現するMDSを有することを決定するためにMDSを有する対象からの試料を分析することを含む。一部の実施形態では、FTIは、チピファルニブである。
CXCL12を発現する骨髄線維症を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む、対象においてCXCL12を発現する骨髄線維症を治療する方法が本明細書で提供される。FTI治療について骨髄線維症を有する対象の応答性を予測する方法、FTI治療について骨髄線維症患者を選択する方法、FTI治療について骨髄線維症患者を層別化する方法、及びFTI治療について骨髄線維症患者集団の応答性を増加させる方法も、本明細書で提供される。一部の実施形態では、本方法は、対象にFTIを投与する前に対象がCXCL12を発現する骨髄線維症を有することを決定するために骨髄線維症を有する対象からの試料を分析することを含む。一部の実施形態では、FTIは、チピファルニブである。
CXCL12を発現するワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む、対象においてCXCL12を発現するワルデンストレームマクログロブリン血症を治療する方法が本明細書で提供される。FTI治療についてワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象の応答性を予測する方法、FTI治療について骨髄線維症患者を選択する方法、FTI治療についてワルデンストレームマクログロブリン血症患者を層別化する方法、及びFTI治療についてワルデンストレームマクログロブリン血症患者集団の応答性を増加させる方法も、本明細書で提供される。一部の実施形態では、方法は、対象にFTIを投与する前に対象がCXCL12を発現するワルデンストレームマクログロブリン血症を有することを決定するためにワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料を分析することを含む。一部の実施形態では、FTIは、チピファルニブである。
CXCL12を発現する肉腫を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む、対象においてCXCL12を発現する肉腫を治療する方法が本明細書で提供される。FTI治療について肉腫を有する対象の応答性を予測する方法、FTI治療について肉腫患者を選択する方法、FTI治療について肉腫患者を層別化する方法、及びFTI治療について肉腫患者集団の応答性を増加させる方法も、本明細書で提供される。一部の実施形態では、本方法は、対象にFTIを投与する前に対象がCXCL12を発現する肉腫を有することを決定するために肉腫を有する対象からの試料を分析することを含む。一部の実施形態では、FTIは、チピファルニブである。
一部の実施形態では、対象からの試料は、腫瘍生検又は体液試料であってよい。一部の実施形態では、試料は、全血試料、部分精製血液試料、末梢血試料、血清試料、細胞試料又はリンパ節試料であってよい。一部の実施形態では、試料は、末梢血単核細胞(PBMC)であってよい。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、がんを有する対象からの試料におけるCXCL12遺伝子の発現レベルを決定することを含み、ここで、試料における発現レベルがCXCL12の参照レベルより高い場合、対象はCXCL12を発現するがんを有すると決定される。具体的な実施形態では、がんは、上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、EBV関連の上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、食道がんである。具体的な実施形態では、がんは、卵巣がんである。具体的な実施形態では、がんは、乳がんである。ある特定の実施形態では、がんは、膵臓がんである。具体的な実施形態では、膵臓がんは、局所的に進行した膵臓がんである。一部の実施形態では、がんは、血液がんである。ある特定の実施形態では、がんは、リンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。ある特定の実施形態では、がんは、白血病である。具体的な実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料におけるCXCL12遺伝子の発現レベルを決定することを含み、ここで、試料における発現レベルがCXCL12の参照レベルより高い場合、対象はCXCL12を発現するリンパ腫を有すると決定される。具体的な実施形態では、リンパ腫は、EBV関連のリンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、AITLである。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるCXCL12遺伝子の発現レベルを決定することを含み、ここで、試料における発現レベルがCXCL12の参照レベルより高い場合、対象はCXCL12を発現するPTCLを有すると決定される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、白血病を有する対象からの試料におけるCXCL12遺伝子の発現レベルを決定することを含み、ここで、試料における発現レベルがCXCL12の参照レベルより高い場合、対象はCXCL12を発現する白血病を有すると決定される。具体的な実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料におけるCXCL12遺伝子の発現レベルを決定することを含み、ここで、試料における発現レベルがCXCL12の参照レベルより高い場合、対象はCXCL12を発現するMDSを有すると決定される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料におけるCXCL12遺伝子の発現レベルを決定することを含み、ここで、試料における発現レベルがCXCL12の参照レベルより高い場合、対象はCXCL12を発現する骨髄線維症を有すると決定される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料におけるCXCL12遺伝子の発現レベルを決定することを含み、ここで、試料における発現レベルがCXCL12の参照レベルより高い場合、対象はCXCL12を発現するワルデンストレームマクログロブリン血症を有すると決定される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、がんを有する対象からの試料におけるCXCL12タンパク質の発現レベルを決定すること、及び試料におけるCXCL12タンパク質発現レベルがCXCL12タンパク質の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。具体的な実施形態では、がんは、上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、EBV関連の上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、食道がんである。具体的な実施形態では、がんは、卵巣がんである。具体的な実施形態では、がんは、乳がんである。ある特定の実施形態では、がんは、膵臓がんである。具体的な実施形態では、膵臓がんは、局所的に進行した膵臓がんである。一部の実施形態では、がんは、血液がんである。ある特定の実施形態では、がんは、リンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。ある特定の実施形態では、がんは、白血病である。具体的な実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料におけるCXCL12タンパク質の発現レベルを決定すること、及び試料におけるCXCL12タンパク質の発現レベルがCXCL12タンパク質の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。具体的な実施形態では、リンパ腫は、EBV関連のリンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、AITLである。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるCXCL12タンパク質の発現レベルを決定すること、及び試料におけるCXCL12タンパク質発現レベルがCXCL12タンパク質の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料におけるCXCL12タンパク質の発現レベルを決定すること、及び試料におけるCXCL12タンパク質発現レベルがCXCL12タンパク質の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料におけるCXCL12タンパク質の発現レベルを決定すること、及び試料におけるCXCL12タンパク質発現レベルがCXCL12タンパク質の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料におけるCXCL12タンパク質の発現レベルを決定すること、及び試料におけるCXCL12タンパク質発現レベルがCXCL12タンパク質の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、白血病を有する対象からの試料におけるCXCL12タンパク質の発現レベルを決定すること、及び試料におけるCXCL12タンパク質発現レベルがCXCL12タンパク質の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。具体的な実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるKIR3DL2タンパク質の発現レベルを決定すること、及び試料におけるKIR3DL2タンパク質発現レベルがKIR3DL2タンパク質の参照レベルより低い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。ある特定の実施形態では、KIR3DL2タンパク質の発現は、IHCによって決定される。ある特定の実施形態では、KIR3DL2タンパク質発現は、FACSによって決定される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるKIR3DL2を発現する細胞の割合を決定すること、及び試料におけるKIR3DL2を発現する細胞の割合が参照レベルより低い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるKIR3DL2 mRNAの発現レベルを決定すること、及び試料におけるKIR3DL2 mRNA発現レベルがKIR3DL2 mRNAの参照レベルより低い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、がんを有する対象からの試料における血清循環CXCL12のレベルを決定すること、及び試料における血清循環CXCL12のレベルが血清循環CXCL12の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。具体的な実施形態では、がんは、上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、EBV関連の上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、食道がんである。具体的な実施形態では、がんは、卵巣がんである。具体的な実施形態では、がんは、乳がんである。ある特定の実施形態では、がんは、膵臓がんである。具体的な実施形態では、膵臓がんは、局所的に進行した膵臓がんである。一部の実施形態では、がんは、血液がんである。ある特定の実施形態では、がんは、リンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。ある特定の実施形態では、がんは、白血病である。具体的な実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料における血清循環CXCL12のレベルを決定すること、及び試料における血清循環CXCL12レベルが血清循環CXCL12の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。具体的な実施形態では、リンパ腫は、EBV関連のリンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、AITLである。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料における血清循環CXCL12のレベルを決定すること、及び試料における血清循環CXCL12レベルが血清循環CXCL12の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、白血病を有する対象からの試料における血清循環CXCL12のレベルを決定すること、及び試料における血清循環CXCL12レベルが血清循環CXCL12の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。具体的な実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料における血清循環CXCL12のレベルを決定すること、及び試料における血清循環CXCL12レベルが血清循環CXCL12の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料における血清循環CXCL12のレベルを決定すること、及び試料における血清循環CXCL12レベルが血清循環CXCL12の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料における血清循環CXCL12のレベルを決定すること、及び試料における血清循環CXCL12レベルが血清循環CXCL12の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、がんを有する対象からの試料におけるCXCR4遺伝子の発現レベル、及びCXCR4遺伝子のそれに対するCXCL12遺伝子の発現レベルの比を決定することをさらに含み、ここで、その比が参照比より高い場合、対象は高いCXCL12/CXCR4発現比を有すると決定される。具体的な実施形態では、がんは、上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、EBV関連の上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、食道がんである。具体的な実施形態では、がんは、卵巣がんである。具体的な実施形態では、がんは、乳がんである。ある特定の実施形態では、がんは、膵臓がんである。具体的な実施形態では、膵臓がんは、局所的に進行した膵臓がんである。一部の実施形態では、がんは、血液がんである。ある特定の実施形態では、がんは、リンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。ある特定の実施形態では、がんは、白血病である。具体的な実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料におけるCXCR4遺伝子の発現レベル、及びCXCR4遺伝子のそれに対するCXCL12遺伝子の発現レベルの比を決定することをさらに含み、ここで、比が参照比より高い場合、対象は高いCXCL12/CXCR4発現比を有すると決定される。具体的な実施形態では、リンパ腫は、EBV関連のリンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、AITLである。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるCXCR4遺伝子の発現レベル、及びCXCR4遺伝子のそれに対するCXCL12遺伝子の発現レベルの比を決定することをさらに含み、ここで、比が参照比より高い場合、対象は高いCXCL12/CXCR4発現比を有すると決定される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、白血病を有する対象からの試料におけるCXCR4遺伝子の発現レベル、及びCXCR4遺伝子のそれに対するCXCL12遺伝子の発現レベルの比を決定することをさらに含み、ここで、比が参照比より高い場合、対象は高いCXCL12/CXCR4発現比を有すると決定される。具体的な実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料におけるCXCR4遺伝子の発現レベル、及びCXCR4遺伝子のそれに対するCXCL12遺伝子の発現レベルの比を決定することをさらに含み、ここで、比が参照比より高い場合、対象は高いCXCL12/CXCR4発現比を有すると決定される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料におけるCXCR4遺伝子の発現レベル、及びCXCR4遺伝子のそれに対するCXCL12遺伝子の発現レベルの比を決定することをさらに含み、ここで、比が参照比より高い場合、対象は高いCXCL12/CXCR4発現比を有すると決定される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料におけるCXCR4遺伝子の発現レベル、及びCXCR4遺伝子のそれに対するCXCL12遺伝子の発現レベルの比を決定することをさらに含み、ここで、比が参照比より高い場合、対象は高いCXCL12/CXCR4発現比を有すると決定される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、肉腫を有する対象からの試料におけるCXCR4遺伝子の発現レベル、及びCXCR4遺伝子のそれに対するCXCL12遺伝子の発現レベルの比を決定することをさらに含み、ここで、比が参照比より高い場合、対象は高いCXCL12/CXCR4発現比を有すると決定される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、がんを有する対象からの試料における遺伝子のmRNAレベルを決定することを含む。具体的な実施形態では、がんは、上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、EBV関連の上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、食道がんである。具体的な実施形態では、がんは、卵巣がんである。具体的な実施形態では、がんは、乳がんである。ある特定の実施形態では、がんは、膵臓がんである。具体的な実施形態では、膵臓がんは、局所的に進行した膵臓がんである。具体的な実施形態では、がんは、白血病である。具体的な実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料における遺伝子のmRNAレベルを決定することを含む。具体的な実施形態では、リンパ腫は、EBV関連のリンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、AITLである。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料における遺伝子のmRNAレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料における遺伝子のmRNAレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料における遺伝子のmRNAレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料における遺伝子のmRNAレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、遺伝子のmRNAレベルは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、qPCR、qRT−PCR、RNA−seq、マイクロアレイ分析、SAGE、MassARRAY技術、次世代シークエンシング又はFISHによって決定される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、がんを有する対象からの試料における遺伝子のタンパク質レベルを決定することを含む。具体的な実施形態では、がんは、上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、EBV関連の上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、食道がんである。具体的な実施形態では、がんは、卵巣がんである。具体的な実施形態では、がんは、乳がんである。ある特定の実施形態では、がんは、膵臓がんである。具体的な実施形態では、膵臓がんは、局所的に進行した膵臓がんである。具体的な実施形態では、がんは、白血病である。具体的な実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料における遺伝子のタンパク質レベルを決定することを含む。具体的な実施形態では、リンパ腫は、EBV関連のリンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、AITLである。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料における遺伝子のタンパク質レベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料における遺伝子のタンパク質レベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料における遺伝子のタンパク質レベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料における遺伝子のタンパク質レベルを決定することを含む。一部の実施形態では、遺伝子のタンパク質レベルは、免疫組織化学(IHC)アッセイ、イムノブロッティング(IB)アッセイ、免疫蛍光(IF)アッセイ、フローサイトメトリー(FACS)又は酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)によって決定することができる。IHCアッセイは、H&E染色であってよい。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、がんを有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現の比が参照比より高いことを決定することを含む。一部の実施形態では、参照比は、1/10、1/9、1/8、1/7、1/6、1/5、1/4、1/3、1/2、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は20であってよい。具体的な実施形態では、がんは、上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、EBV関連の上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、食道がんである。具体的な実施形態では、がんは、卵巣がんである。具体的な実施形態では、がんは、乳がんである。ある特定の実施形態では、がんは、膵臓がんである。具体的な実施形態では、膵臓がんは、局所的に進行した膵臓がんである。一部の実施形態では、がんは、血液がんである。ある特定の実施形態では、がんは、リンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。ある特定の実施形態では、がんは、白血病である。具体的な実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現の比が参照比より高いことを決定することを含む。一部の実施形態では、参照比は、1/10、1/9、1/8、1/7、1/6、1/5、1/4、1/3、1/2、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は20であってよい。具体的な実施形態では、リンパ腫は、EBV関連のリンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、AITLである。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現の比が参照比より高いことを決定することを含む。一部の実施形態では、参照比は、1/10、1/9、1/8、1/7、1/6、1/5、1/4、1/3、1/2、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は20であってよい。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、白血病を有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現の比が参照比より高いことを決定することを含む。一部の実施形態では、参照比は、1/10、1/9、1/8、1/7、1/6、1/5、1/4、1/3、1/2、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は20であってよい。具体的な実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現の比が参照比より高いことを決定することを含む。一部の実施形態では、参照比は、1/10、1/9、1/8、1/7、1/6、1/5、1/4、1/3、1/2、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は20であってよい。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現の比が参照比より高いことを決定することを含む。一部の実施形態では、参照比は、1/10、1/9、1/8、1/7、1/6、1/5、1/4、1/3、1/2、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は20であってよい。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現の比が参照比より高いことを決定することを含む。一部の実施形態では、参照比は、1/10、1/9、1/8、1/7、1/6、1/5、1/4、1/3、1/2、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は20であってよい。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、がんを有する対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルが参照レベルより高い場合、がんを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。具体的な実施形態では、がんは、上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、EBV関連の上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、食道がんである。具体的な実施形態では、がんは、卵巣がんである。具体的な実施形態では、がんは、乳がんである。ある特定の実施形態では、がんは、膵臓がんである。具体的な実施形態では、膵臓がんは、局所的に進行した膵臓がんである。一部の実施形態では、がんは、血液がんである。ある特定の実施形態では、がんは、リンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。ある特定の実施形態では、がんは、白血病である。具体的な実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、がんを有する対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルを決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルが参照レベルより低い場合、がんを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、がんを有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比が参照比より高い場合、がんを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルが参照レベルより高い場合、リンパ腫を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。具体的な実施形態では、リンパ腫は、EBV関連のリンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、AITLである。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルを決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルが参照レベルより低い場合、リンパ腫を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比が参照比より高い場合、リンパ腫を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルが参照レベルより高い場合、PTCLを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルを決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルが参照レベルより低い場合、PTCLを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比が参照比より高い場合、PTCLを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、白血病を有する対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルが参照レベルより高い場合、白血病を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、白血病を有する対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルを決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルが参照レベルより低い場合、白血病を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、白血病を有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比が参照比より高い場合、白血病を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルが参照レベルより高い場合、MDSを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルを決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルが参照レベルより低い場合、MDSを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比が参照比より高い場合、MDSを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルが参照レベルより高い場合、骨髄線維症を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルを決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルが参照レベルより低い場合、骨髄線維症を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比が参照比より高い場合、骨髄線維症を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルが参照レベルより高い場合、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルを決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルが参照レベルより低い場合、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比が参照比より高い場合、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、RT−PCR、マイクロアレイ、サイトメトリービーズアレイ、ELISA又は細胞内サイトカイン染色(ICS)によって、対象からの試料における発現レベルを分析することを含む。一部の実施形態では、試料は血清試料である。
一部の実施形態では、対象におけるCXCL12を発現するリンパ腫を、FTIを用いて治療するための本明細書で提供される方法、FTI治療についてリンパ腫を有する対象の応答性を予測する方法、FTI治療についてリンパ腫患者を選択する方法、FTI治療についてリンパ腫患者を層別化する方法、及びFTI治療についてリンパ腫患者集団の応答性を増加させる方法は、リンパ腫を有する対象からの試料における、CXCL13及びPD−1からなる群から選択されるAITLマーカーの発現レベルを決定することをさらに含み、ここで、試料中のこのさらなる遺伝子の発現レベルが参照発現レベルより高い場合、対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料におけるCXCL12の単一ヌクレオチド変異(SNV)状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がCXCL12のrs2839695SNVを有しない場合、リンパ腫を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される(配列変異命名法(Sequence Variant Nomenclature)−Human Genome Variation Society:NC_000010.10:g.44873849A>G、NC_000010.11:g.44378401A>G、NG_016861.1:g.11697T>C、NM_000609.6:c.266+236T>C、NM_001033886.2:c.266+236T>C、NM_001178134.1:c.266+236T>C、NM_001277990.1:c.109+2432T>C、NM_199168.3:c.232T>C、XR_001747171.1:n.331+236T>C、XR_001747172.1:n.331+236T>C、XR_001747173.1:n.331+236T>C、XR_001747174.1:n.331+236T>C。以前に記載されたrs17511729、rs17881270は、rs2839695に併合された)。
一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRの44873186位のSNV(HGVS:NC_000010.10:g.44873186C>T)を有しない場合、リンパ腫を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRの44866733位のSNV(HGVS:NC_000010.10:g.44866733C>G)を有しない場合、白血病を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRにSNVを有しない場合、リンパ腫を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、試料が低いCXCL12発現又は不活性CXCL12タンパク質の発現をもたらすSNVをCXCL12遺伝子に有しない場合、リンパ腫を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。具体的な実施形態では、リンパ腫は、EBV関連のリンパ腫である。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、白血病を有する対象からの試料におけるCXCL12のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がCXCL12のrs2839695 SNVを有しない場合、白血病を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRの44873186位にSNVを有しない場合、白血病を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRにSNVを有しない場合、白血病を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるCXCL12のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がCXCL12のrs2839695 SNVを有しない場合、PTCLを有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRの44873186位にSNVを有しない場合、PTCLを有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRにSNVを有しない場合、PTCLを有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料におけるCXCL12のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がCXCL12のrs2839695 SNVを有しない場合、MDSを有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRの44873186位にSNVを有しない場合、MDSを有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRにSNVを有しない場合、MDSを有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料におけるCXCL12のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がCXCL12のrs2839695 SNVを有しない場合、骨髄線維症を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRの44873186位にSNVを有しない場合、骨髄線維症を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRにSNVを有しない場合、骨髄線維症を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料におけるCXCL12のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がCXCL12のrs2839695 SNVを有しない場合、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRの44873186位にSNVを有しない場合、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRにSNVを有しない場合、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、がんを有する対象からの試料におけるSIK3のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がSIK3のN末端コード配列にSNVを有する場合、がんを有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、S986Yである。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、P1076Rである。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、P1136Rである。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、S1163Gである。一部の実施形態では、試料がSIK3 SNVを有する場合、がんを有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。具体的な実施形態では、SIK3 SNVは、N559Hである。具体的な実施形態では、がんは、上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、EBV関連の上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、食道がんである。具体的な実施形態では、がんは、卵巣がんである。具体的な実施形態では、がんは、白血病である。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料におけるSIK3のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がSIK3のN末端コード配列にSNVを有する場合、リンパ腫を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、S986Yである。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、P1076Rである。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、P1136Rである。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、S1163Gである。一部の実施形態では、試料がSIK3 SNVを有する場合、リンパ腫を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。具体的な実施形態では、SIK3 SNVは、N559Hである。具体的な実施形態では、リンパ腫は、EBV関連のリンパ腫である。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるSIK3のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がSIK3のN末端コード配列にSNVを有する場合、PTCLを有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、S986Yである。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、P1076Rである。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、P1136Rである。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、S1163Gである。一部の実施形態では、試料がSIK3 SNVを有する場合、PTCLを有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。具体的な実施形態では、SIK3 SNVは、N559Hである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるSIK3のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がSIK3遺伝子変異を有する場合、PTCLを有する対象は有糸分裂阻害剤に応答性である可能性が高いと予測されるか、又は有糸分裂阻害剤の治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、有糸分裂阻害剤は、オーロラキナーゼ阻害剤である。一部の実施形態では、有糸分裂阻害剤は、アリセルチブである。一部の実施形態では、有糸分裂阻害剤は、PLK−1阻害剤である。一部の実施形態では、有糸分裂阻害剤は、ボラセルチブである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料におけるSIK3のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がSIK3のN末端コード配列にSNVを有する場合、MDSを有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、S986Yである。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、P1076Rである。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、P1136Rである。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、S1163Gである。一部の実施形態では、試料がSIK3 SNVを有する場合、MDSを有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。具体的な実施形態では、SIK3 SNVは、N559Hである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料におけるSIK3のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がSIK3のN末端コード配列にSNVを有する場合、骨髄線維症を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、S986Yである。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、P1076Rである。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、P1136Rである。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、S1163Gである。一部の実施形態では、試料がSIK3 SNVを有する場合、骨髄線維症を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。具体的な実施形態では、SIK3 SNVは、N559Hである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料におけるSIK3のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がSIK3のN末端コード配列にSNVを有する場合、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、S986Yである。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、P1076Rである。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、P1136Rである。具体的な実施形態では、N末端コード配列におけるSNVは、S1163Gである。一部の実施形態では、試料がSIK3 SNVを有する場合、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。具体的な実施形態では、SIK3 SNVは、N559Hである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、がんを有する対象からの試料におけるCENPFのSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がR2729Q遺伝子変異を有する場合、がんを有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。具体的な実施形態では、がんは、上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、EBV関連の上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、食道がんである。具体的な実施形態では、がんは、卵巣がんである。具体的な実施形態では、がんは、白血病である。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料におけるCENPFのSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がR2729Q遺伝子変異を有する場合、リンパ腫を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。具体的な実施形態では、リンパ腫は、EBV関連のリンパ腫である。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるCENPFのSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がR2729Q遺伝子変異を有する場合、PTCLを有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるCENPFのSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がR2729Q遺伝子変異を有する場合、PTCLを有する対象は有糸分裂阻害剤に応答性である可能性が高いと予測されるか、又は有糸分裂阻害剤の治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、有糸分裂阻害剤は、オーロラキナーゼ阻害剤である。一部の実施形態では、有糸分裂阻害剤は、アリセルチブである。一部の実施形態では、有糸分裂阻害剤は、PLK−1阻害剤である。一部の実施形態では、有糸分裂阻害剤は、ボラセルチブである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料におけるCENPFのSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がR2729Q遺伝子変異を有する場合、MDSを有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料におけるCENPFのSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がR2729Q遺伝子変異を有する場合、骨髄線維症を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料におけるCENPFのSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がR2729Q遺伝子変異を有する場合、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象はFTI治療に応答性である可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、FTIは、チピファルニブ、ロナファルニブ、CP−609,754、BMS−214662、L778123、L744823、L739749、R208176、AZD3409及びFTI−277からなる群から選択される。一部の実施形態では、FTIは、体重1kg当たり1〜1000mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは、チピファルニブである。一部の実施形態では、FTIは、1日2回(「b.i.d.」)200〜1200mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは、1日2回600mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは、1日2回900mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは、1日2回1200mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは、1日2回300、325、350、375、400、425、450、475、500、525、550、575、600、625、650、675、700、725、750、775、800、825、850、875、900、925、950、975、1000、1025、1050、1075、1100、1125、1150、1175又は1200mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは、1から7日の間、毎日投与される。一部の実施形態では、FTIは、隔週投与される。一部の実施形態では、FTIは、28日治療周期の1〜7日目及び15〜21日目に投与される。一部の実施形態では、治療期間は、最高12か月の間継続することができる。一部の実施形態では、チピファルニブは、28日治療周期の1〜7日目及び15〜21日目に1日2回900mgの用量で経口投与される。
一部の実施形態では、FTIは、照射の前、間又は後に投与される。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、二次活性剤の治療的有効量の対象への投与又は対象へのサポートケア療法をすることも含む。一部の実施形態では、二次活性剤は、DNA低メチル化剤、がん抗原に特異的に結合する治療抗体、造血成長因子、サイトカイン、抗がん剤、抗生物質、cox−2阻害剤、免疫調節剤、抗胸腺細胞グロブリン、免疫抑制剤、コルチコステロイド又はそれらの薬理学的誘導体である。一部の実施形態では、二次活性剤は、DNA低メチル化剤、例えばアザシチジン又はデシタビンである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される組成物及び方法で使用するためのFTIは、チピファルニブである。
PTCLチピファルニブ臨床研究において対象が受けた治療の周期数を示す図である。矢印は、進行中の治療を示す。 CXCL12/CXCR4比が0.200(PFSの中央値(mPFS)が51日間である)より小さいか又はそれに等しい、及び0.200を超える(mPFSが189日間である)の経時的な無増悪生存(PFS)確率(日数)を示す図である。 CXCL12 3’UTR SNV rs2839695(白丸)を有する対象対参照CXCL12 3’UTR(黒丸)を有する対象のCXCL12/CXCR4発現比を示す図である。 CXCL12 3’UTR SNV rs2839695(48日間のmPFS)を有する対象対参照CXCL12 3’UTRを有する対象(189日間のmPFS)の経時的な無増悪生存(PFS)確率(日数)を示す図である。 PTCLチピファルニブ臨床研究におけるPTCL−NOS、PTCL−AITL、又はALCL−ALK対象が受けた治療の周期数を示す図である。矢印は、進行中の治療を示す。PR:部分奏効;SD:安定疾患;PD:進行性疾患。 CXCL12 3’UTR SNV rs2839695(50日間のmPFS)を有する対象対参照CXCL12 3’UTR(134日間のmPFS)を有する対象の経時的な無増悪生存(PFS)確率(日)を示す図である。 チピファルニブ耐性及びチピファルニブ感受性のT細胞白血病及びリンパ腫(T−LL)細胞系におけるCXCL12発現を示す図である。 CXCL12の発現レベルに応じたT−LL細胞系のチピファルニブ効力(IC50)を示す図である。 CXCL12発現の異なる三分位にある新たに診断された高齢の虚弱AML患者についての経時的な無増悪生存(PFS)確率(日数)を示す図である(CTEP−20試験、第2相)。 CDCR4発現の異なる五分位にある再発/難治性AMP患者についての経時的な無増悪生存(PFS)確率(日数)を示す図である(INT17試験、第2相)。 CXCL12参照3’UTR(「参照」)(8人の対象)の対象対CXCL12変異3’UTR(CXCL12 3’UTR SNV rs2839695を有する8対象及び新規CXCL12 3’UTR変異を有する1人の対象)についてのチピファルニブによる治療周期全体でのSPDの減少パーセント。SPDは直径の積の合計であり、腫瘍サイズの尺度である。2人の患者のSPDデータは利用できない。 CXCL12参照3’UTRを有する患者(8人の患者)における、チピファルニブで治療されたグループ(133日間のmPFS)対最終の以前の治療で治療されたグループ(85日間のmPFS)の経時的な無増悪患者(%)(日数)。p=0.09。 CXCL12変異3’UTRを有する患者(CXCL12 3’UTR SNV rs2839695を有する8人の患者、及び新規CXCL12 3’UTR変異を有する1人の患者)における、チピファルニブで治療されたグループ(34日間のmPFS)対最終の以前の治療で治療されたグループ(43日間のmPFS)の経時的な無増悪患者(%)(日数)を示す図である。有意差は観察されなかった。 CXCL12参照3’UTR(「参照」)を有する対象とCXCL12 3’UTR SNV rs2839695を有する対象(「rs2839695」)のLog CXCL12/CXCR4発現比を示す図である。N=15。p=0.038。低いCXCL12発現が、CXCL12 rs2839695 3’UTR変異を有する腫瘍試料において観察された。 低いCXCL12発現を有するグループ(49日間のmPFS)対高いCXCL12発現を有するグループ(190日間のmPFS)の経時(日数)的なチピファルニブで治療された対象の無増悪生存率(%)を示す図である。HR=0.22。p=0.0015。以前の治療の中央値は4である。低いCXCL12発現が、CXCL12 rs2839695 3’UTR変異を有する腫瘍試料において観察された。 低いCXCL12発現を有するグループ対高いCXCL12発現を有するグループの最終の以前の治療期間(日数)全体での対象における無増悪生存率(%)。有意差は観察されなかった。
本明細書で用いるように、冠詞「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その」は、その冠詞の文法上の目的語の1つ又は複数を指す。例として、試料とは、1つの試料又は2つ以上の試料を指す。
本明細書で用いるように、用語「対象」は、哺乳動物を指す。対象は、ヒト又は非ヒト哺乳動物、例えば、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、マウス、ラット、ウサギ又はそれらのトランスジェニック種であってよい。対象は、患者、がん患者又はPTCLがん患者であってよい。
本明細書で用いるように、用語「試料」は、1つ以上の目的の構成成分を含有する材料又は材料の混合物を指す。対象からの試料は、in vivo又はin situで得た、到達した又は採集した、生体組織又は体液起源の試料を含む、対象から得た試料を指す。試料は、前がん性又はがん性の細胞又は組織を含有する対象の領域から得ることができる。そのような試料は、限定されずに、哺乳動物から単離される器官、組織、分画及び細胞であってよい。例示的な試料には、リンパ節、全血、部分精製血液、血清、骨髄及び末梢血単核細胞(「PBMC」)が含まれる。試料は、組織生検であってもよい。例示的な試料には、細胞溶解物、細胞培養、細胞系、組織、口組織、胃腸組織、器官、オルガネラ、体液、血液試料、尿試料、皮膚試料なども含まれる。
本明細書で用いるように、試料を「分析する」という用語は、試料の特定の特性又は特徴に関する評価を下すために、当技術分野で認定されたアッセイを実行することを指す。試料の特性又は特徴は、例えば、試料中の細胞のタイプ又は試料中の遺伝子の発現レベルであってよい。
本明細書で用いるように、がん患者に関して使用するとき、用語「治療する」、「治療すること」及び「治療」は、(a)がん増殖を阻害すること、又はがんの発生を阻むこと、及び(b)がんの退行を引き起こすこと、又はがんの存在に関連した1つ以上の症状を遅延させるか最小限にすることを含む、がんの重症度を低減するか、又はがんの進行を遅らせるか減速する措置を指す。
本明細書で用いるように、用語「投与する」、「投与すること」又は「投与」は、本明細書に記載されるかさもなければ当技術分野で公知である方法によって化合物又は医薬組成物を対象の体に送達するか又は送達させる行為を指す。化合物又は医薬組成物を投与することは、患者の体に送達される化合物又は医薬組成物を処方することを含む。投与の例示的な形態には、経口剤形、例えば、錠剤、カプセル剤、シロップ剤、懸濁剤;注射剤形、例えば、静脈内(IV)、筋肉内(IM)又は腹腔内(IP);クリーム剤、ゼリー剤、散剤又はパッチ剤を含む経皮剤形;頬内剤形;吸入粉末剤、噴霧剤、懸濁剤、及び肛門坐剤が含まれる。
本明細書で用いるように、疾患又は障害に関連して使用するときの化合物の「治療的有効量」という用語は、疾患若しくは障害の治療若しくは管理における治療的有益性を提供するのに十分である、又は、疾患若しくは障害に関連した1つ以上の症状を遅延させるか若しくは最小限にするのに十分である量を指す。化合物の治療的有効量は、単独で又は他の療法と一緒に使用するときの、疾患又は障害の治療又は管理において治療的有益性を提供するだろう化合物の量を意味する。本用語は、全体の療法を改善するか、症状を低減若しくは回避するか、又は別の治療剤の治療有効性を増強する量を包含する。本用語は、研究者、獣医、医師又は臨床医によって追求されている、生体分子(例えば、タンパク質、酵素、RNA又はDNA)、細胞、組織、系、動物又はヒトの生物学的又は医学的応答を十分に導き出す化合物の量も指す。
本明細書で用いるように、遺伝子に関連して使用するときの用語「発現する」又は「発現」は、遺伝子によって運ばれる情報が、メッセンジャーRNA(mRNA)への遺伝子の転写、続いてのmRNA分子のポリペプチド鎖への翻訳及び最終的なタンパク質へのそのアセンブリーを含む表現型として発現される過程を指す。
本明細書で用いるように、遺伝子の「発現レベル」という用語は、遺伝子の発現生成物の量又は蓄積、例えば、遺伝子のRNA生成物の量(遺伝子のRNAレベル)又は遺伝子のタンパク質生成物の量(遺伝子のタンパク質レベル)を指す。遺伝子が複数の対立遺伝子を有する場合、特に明記しない限り、遺伝子の発現レベルは、この遺伝子のすべての既存の対立遺伝子の発現生成物の蓄積の総量を指す。
本明細書で用いるように、定量化可能な値に関連して使用するときの用語「参照」は、試料において測定されるような値の有意性を決定するために使用することができる所定値を指す。
本明細書で用いるように、用語「参照発現レベル」は、細胞又は試料中の遺伝子の発現レベルの有意性を決定するために使用することができる、遺伝子の所定の発現レベルを指す。遺伝子の参照発現レベルは、当業者によって決定される、参照細胞中の遺伝子の発現レベルであってよい。例えば、CXCL12遺伝子の参照発現レベルは、ナイーブなCD4+T細胞中のその平均発現レベルであってよい。したがって、ナイーブなCD4+T細胞中の遺伝子の平均発現レベルより高い場合、CXCL12遺伝子の発現レベルはその細胞がCXCL12発現細胞であることを示すと決定することができる。遺伝子の参照発現レベルは、様々な試料細胞集団における遺伝子の発現レベルの統計分析を通して当業者によって決定される、カットオフ値であってもよい。例えば、その遺伝子を発現することが公知である少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%の細胞を有する試料細胞集団における遺伝子の発現レベルを分析することによって、当業者はカットオフ値を遺伝子の参照発現レベルとして決定することができ、それは、未知の構成を有する細胞集団においてその遺伝子を発現する細胞の百分率を示すために使用することができる。
2つの遺伝子の発現レベルに関連して本明細書で用いられる用語「参照比」は、細胞又は試料におけるこれらの2つの遺伝子のレベルの比の有意性を決定するために使用することができる、当業者によって前もって決められる比を指す。2つの遺伝子の発現レベルの参照比は、当業者によって決定される参照細胞中のこれらの2つの遺伝子の発現レベルの比であってよい。参照比は、様々な試料細胞集団における2つの遺伝子の発現レベルの比の統計分析を通して当業者によって決定される、カットオフ値であってもよい。
本明細書で用いるように、治療に関連して使用するときの用語「応答性」又は「応答性である」は、治療される疾患の症状の軽減又は減少における治療の効果を指す。例えば、がん患者は、FTI治療がこの患者においてがんの増殖を効果的に阻害するか若しくはがんの発生を抑え、がんの退行を引き起こし、又はがんの存在に関連した1つ以上の症状を遅延させるか最小限にするならば、FTI治療に応答性である。
がん患者の特定の治療への応答性は、完全奏効又は部分奏効として特徴付けることができる。「完全奏効」又は「CR」は、以前に異常なX線撮影研究、リンパ節及び脳脊髄液(CSF)又は異常なモノクローナルタンパク質測定値の正常化を伴う臨床的に検出可能な疾患の不在を指す。「部分奏効」又は「PR」は、新しい病変の不在下におけるすべての測定可能な腫瘍負荷(すなわち、対象に存在する悪性細胞の数、又は腫瘍塊の測定された大きさ、又は異常なモノクローナルタンパク質の量)における少なくとも約10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%又は90%の低下を指す。
当業者は、CR、PR又は治療への患者応答性の他のレベルを規定するために使用される臨床標準は、がんの異なるサブタイプによって異なってもよいことを理解するだろう。例えば、造血がんの場合、特定の治療に「応答性である」患者は、完全奏効(CR)、部分奏効(PR)又は血液学的改善(HI)を有する患者と規定することができる(Lancetら、Blood 2:2(2006))。HIは、5%未満の任意のリンパ節芽球数又はリンパ節芽球における少なくとも半分の低減と規定することができる。他方、特定の治療に「応答性でない」患者は、進行性疾患(PD)又は安定疾患(SD)を有する患者と規定することができる。進行性疾患(PD)は、リンパ節若しくは循環芽球%におけるベースラインからの>50%の増加、又は循環芽球の新しい出現(少なくとも2つの連続する機会において)と規定することができる。安定疾患(SD)は、CR、PR、HI又はPDの判定基準を満たしていない任意の応答と規定することができる。
本明細書で用いるように、患者(例えば、PTCL患者又はAML患者)に関して「選択する」及び「選択される」という用語は、所定の判定基準又は所定の判定基準のセットを有する特定の患者、例えば、参照比より大きいCXCL12/CXCL4発現レベル配分比を有する患者に基づいて(により)、特定の患者がより大きな群の患者から特異的に選択されることを意味するために使用される。同様に、「患者を選択的に治療すること」は、所定の判定基準又は所定の判定基準のセットを有する特定の患者、例えば、参照比より大きいCXCL12/CXCL4発現レベル配分比を有する患者に基づいて(により)、より大きな群の患者から特異的に選択される患者(例えば、PTCL又はAML患者)に治療を提供することを指す。同様に、「選択的に投与すること」は、所定の判定基準又は所定の判定基準のセットを有する特定の患者、例えば、参照比より大きいCXCL12/CXCL4発現レベル配分比を有する患者に基づいて(により)、より大きな群の患者から特異的に選択される患者(例えば、PTCL又はAML患者)に薬物を投与することを指す。選択すること、選択的に治療すること及び選択的に投与することは、疾患又は障害(例えば、PTCL又はAML)を有することだけに基づいて標準の治療レジメンが送達されるのではなく、患者の生物学に基づいて疾患又は障害、例えばがん(PTCL又はAMLなど)のためにパーソナライズされた療法が患者に送達されることを意味する。
本明細書で用いるように、用語「可能性」は、事象の確率を指す。条件が満たされるときに対象は特定の治療に応答性である「可能性が高い」とは、条件が満たされないときより条件が満たされるときに、対象が特定の治療に応答性である確率がより高いことを意味する。特定の治療に応答性である確率は、条件を満たさない対象と比較して特定の条件を満たす対象において、例えば5%、10%、25%、50%、100%、200%又はそれ以上高くてもよい。例えば、対象が高いCXCL12/CXCR4発現比を有するときに、PTCLを有する対象はFTI治療に応答性である「可能性が高い」とは、対象がFTI治療に応答性である確率が、低いCXCL12/CXCR4発現比を有する対象と比較して高いCXCL12/CXCR4発現比を有する対象において、5%、10%、25%、50%、100%、200%又はそれ以上高いことを意味する。
CXCL12(又は、間質由来の第1因子)は、リンパ球の強力な走化性作用因子である。胚形成の間、CXCL12は胎児肝臓から骨へ造血細胞の遊走を誘導し、成人期では、CXCL12はCXCR4依存性機構を通して内皮前駆体細胞を動員することによって血管新生において重要な役割をする。CXCL12は、赤脾髄及びリンパ節髄質索の中でも発現される。Pittら、2015、Cancer Cell 27:755〜768頁及びZhaoら、2011、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 108:337〜342頁を参照。ヒトCXCL12の例示的なアミノ酸配列及び対応するコード核酸配列は、GENBANK受託番号:NP_000600.1及びNM_000609.6でそれぞれ見出すことができる。
CXCR4(フュージン又はCD184としても知られる)は、CXCL12に特異的な受容体である。ヒトCXCR4の例示的なアミノ酸配列及び対応するコード核酸配列は、GENBANK受託番号:NP_001008540.1及びNM_001008540.1でそれぞれ見出すことができる。
KIR(キラー細胞免疫グロブリン様受容体)分子は、ナチュラルキラー細胞及びT細胞のある特定のサブセットによって発現される膜貫通糖タンパク質であり、例えば、KIR2DS2、KIR2DS5、KIR3DL1及びKIR3DL2が含まれる。ヒトKIR3DL2の例示的なアミノ酸配列及び対応するコード核酸配列は、GENBANK受託番号:NP_001229796.1及びNM_001242867.1でそれぞれ見出すことができる。
腫瘍サプレッサーLKB1は、クラスIIaヒストンデアセチラーゼの核原形質輸送を促進するために、塩誘導可能なキナーゼ2(SIK2)及びSIK3を通して作用する。Walkinshawら、2013、J.Biol.Chem.288:9345〜9362頁を参照。SIK3は適切な有糸分裂にとって重要であり、SIK3の下方制御は遅延した有糸分裂退出をもたらす。SIK3阻害は、オーロラA、オーロラB及びポロ様キナーゼ1を含む有糸分裂キナーゼの薬理学的阻害に細胞を感作させる。Chenら、2014、Cell Death and Disease 5:e1177を参照。ヒトSIK3の例示的なアミノ酸配列及び対応するコード核酸配列は、GENBANK受託番号:NP_001268678.1及びNM_001281749.1でそれぞれ見出すことができる。
CENPFは、動原体に結合するファルネシル化されたタンパク質である。G2/M期の核膜への、及び前中期における動原体へのCENPFの局在化は、ファルネシルトランスフェラーゼ活性に依存する。ファルネシルトランスフェラーゼ活性は、有糸分裂の後のCENPFタンパク質分解のためにも要求される。Husseinら、2002、J.Cell Sci.115:3403〜3414頁を参照。ヒトCENPFの例示的なアミノ酸配列及び対応するコード核酸配列は、GENBANK受託番号:NP_057427.3及びNM_016343.3でそれぞれ見出すことができる。
リンパ腫は、最も一般的な血液がんである。リンパ腫の2つの主要な形態は、ホジキンリンパ腫又はHL、及び非ホジキンリンパ腫又はNHLである。リンパ腫は、リンパ球と呼ばれる免疫系の細胞が増殖し、制御されずに増加するときに起こる。がん性リンパ球は、リンパ節、脾臓、血液又は他の器官を含む体の多くの部分に移動して、腫瘍を形成することができる。体は、リンパ腫に発達することができるリンパ球の2つの主要なタイプ:B細胞及びT細胞を有する。
AMLは、血液細胞の骨髄系のがんである。AMLは、骨髄において蓄積し、正常な血液細胞の生成に干渉することができる、異常な白血球の急速な増殖によって特徴付けられる。AMLは、成人を冒す最も一般的な急性白血病であり、その発生率は年齢と共に増加する。AMLは米国におけるがん死のおよそ1.2%を占め、その発生率は集団の加齢に従って増加すると一般的に予想される。AML症状は白血病細胞による正常な骨髄の置換に関係すると考えられ、それは、赤血球、血小板及び正常な白血球の減少を引き起こし得る。AML症状は、疲労、息切れ、あざ及び出血の起きやすさ、並びに感染リスクの増加を含むことができる。AMLはしばしば急速に進行し、未処置の場合、数週間又は数か月以内に一般的に致死する。
PTCLは、成熟したT細胞から発生する一群の稀で、通常攻撃的な(急成長する)NHLからなる。PTCLは、全体的にすべてのNHL症例の約5から10パーセントを占め、米国における1年当たり概ね5,000人の患者の年発生率に相当する。一部の推定によると、PTCLの発生率は有意に増加しており、発生率の増加は加齢人口集団に起因している可能性がある。
PTCLは、例えば、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)、ALK陽性;ALCL、ALK陰性;血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AITL);腸疾患関連T細胞リンパ腫;節外性ナチュラルキラー(NK)T細胞リンパ腫、鼻タイプ;肝脾T細胞リンパ腫;PTCL、他に特定されない(NOS);及び皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫を含む、様々なサブタイプに下位分類される。これらのサブタイプの各々は、それらの明瞭な臨床上の差に基づいて別個の疾患であると一般的に考えられる。これらのサブタイプのほとんどは、稀である;3つの最も一般的なサブタイプはPTCL NOS、AITL及びALCLであり、これらは全体的にすべてのPTCL症例の概ね70パーセントを占める。本明細書の一部の実施形態では、PTCLは再発性又は難治性のPTCLである。他の実施形態では、PTCLは、再発性又は難治性の進行したPTCLである。
AITLは、腫瘍細胞構成要素及び非腫瘍細胞構成要素によって組織学的に特徴付けられる。腫瘍細胞構成要素は、ろ胞性ヘルパーT細胞(TFH)と呼ばれるリンパ節芽中心に位置する固有のT細胞サブセットに由来する多形性中型新生物細胞を含む。TFHは、CXCL13、VEGF及びangpt1を発現する。CXCL13は、間葉性細胞においてCXCL12の発現を誘導することができる。VEGF及びアンギオポエチンは、CXCL12を発現する内皮細胞の細静脈の形成を誘導する。非腫瘍細胞構成要素は、顕著な樹枝状の血管、ろ胞性樹状細胞の増殖及び散在性のEBV+B細胞芽球を含む。樹枝状の血管の可視化は、AITLの診断の特質である。血管(内皮細静脈)を可視化することによって、CXCL12発現内皮細胞を同定することができる。血管内皮細胞におけるCXCL12発現の標的化喪失は、リンパ節、脾臓及び骨髄におけるT細胞腫瘍の喪失に変換される(Pittら、2015、「CXCL12産生血管内皮ニッチは急性T細胞白血病の維持を制御する(CXCL12−Producing Vascular Endothelial Niches Control Acute T Cell Leukemia Maintenance)」、Cancer Cell 27:755〜768頁)。これらは、T−LLだけでなくAITLのための腫瘍位置でもある。
T細胞は、機能に基づいて3つの主要な群に分けることができる:細胞傷害性T細胞、ヘルパーT細胞(Th)及び調節T細胞(Treg)。細胞表面のマーカーの差次的発現並びにそれらの明瞭なサイトカイン分泌プロファイルは、T細胞の多様な性質及び機能の価値ある手掛かりを提供する。例えば、CD8+細胞傷害性T細胞は、パーフォリン、グランザイム及びグラニュリシンの放出を通して感染標的細胞を破壊するが、CD4+ヘルパーT細胞は細胞傷害活性をほとんど有さず、病原体を消去するためにB細胞、マクロファージ、好酸球又は好中球などの他の白血球に作用するサイトカインを分泌する。Tregは、エフェクターT細胞サブセットへの結合及びそれらのサイトカインの分泌の阻止を含むいくつかの機構によってT細胞機能を抑制する。ヘルパーT細胞は、例えばTh1、Th2、Th9、Th17及びTfh細胞を含む異なるクラスにさらに分類することができる。Th1及びTh2エフェクター細胞へのCD4+T細胞の分化は、それぞれ転写因子TBX21(T−ボックスタンパク質21;T−bet)及びGATA3(GATA3)によって主に制御される。TBX21及びGATA3の両方は、Th分極をそれぞれTh1及びTh2分化経路にゆがめる、ヘルパーT(Th)細胞における遺伝子発現プロファイルのマスター調節因子である転写因子である。したがって、Th1細胞は、TBX21及びTBX21によって活性化される標的遺伝子の高い発現レベル、並びにGATA3及びGATA3によって活性化される遺伝子の低い発現レベルによって特徴付けられる。反対に、Th2細胞は、GATA3及びGATA3によって活性化される標的遺伝子の高い発現レベル、並びにTBX21及びTBX21によって活性化される遺伝子の低い発現レベルによって特徴付けられる。PTCL及びそのサブタイプ(例えば、PTCL NOS)は、Th1又はTh2系誘導に基づいて分類することができる。
A.方法
FTIを用いた治療について、がん、例えばリンパ腫、例えばPTCLを有する対象を選択するための方法が、本明細書で提供される。一部の実施形態では、リンパ腫は、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AITL)、他に特定されないPTCL(PTCL−NOS)、未分化大細胞リンパ腫(ALCL)−未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)陽性、ALCL−ALK陰性、腸疾患関連のT細胞リンパ腫、節外性ナチュラルキラー細胞(NK)T細胞リンパ腫−鼻タイプ、肝脾T細胞リンパ腫又は皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫である。ある特定の実施形態では、リンパ腫は、AITLである。ある特定の実施形態では、リンパ腫は、PTCL−NOSである。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。ある特定の実施形態では、がんは、白血病である。具体的な実施形態では、白血病は、AML(例えば、新たに診断されたAML又は再発性若しくは難治性のAML)である。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。本明細書で提供される方法は、異なる遺伝子発現を有するがんを有する患者がFTI治療に異なって応答することの発見、並びにFTIの臨床有益性が、がんにおけるある特定の遺伝子及び遺伝子変異の発現レベルに関連することの発見に一部基づく。例えば、本明細書で提供される方法は、CXCR4発現に対するCXCL12発現のより高い比を有する患者がFTI治療に応答性である可能性が高いことの発見、及びFTI治療についての高い、CXCR4に対するCXCL12の発現比を有するがんを有する患者集団の選択は、そのがんのためのFTI治療の全体的奏効率を増加させることができることの発見に基づく。一部の実施形態では、FTIは、チピファルニブである。
したがって、特異的遺伝子発現パターンを有するがん患者を選択的に治療することによって、がんのFTI治療の応答性を増加させるための方法が本明細書で提供される。FTI治療のためのがん患者集団の選択の方法も、本明細書で提供される。遺伝子発現パターンに基づいてFTI治療についてがんを有する対象の応答性を予測する方法も本明細書で提供され、ここで、対象がその遺伝子発現パターンを有するならば、対象は応答性である可能性が高いと予測される。
一部の実施形態では、ある特定の遺伝子発現パターンを有するがんを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む、対象においてがんを治療する方法が本明細書で提供される。一部の実施形態では、本方法は、対象がその遺伝子発現パターンを有するがんを有することを決定するために、対象からの試料を分析することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象から試料を得ることも含む。本明細書で提供される方法において使用される試料は、対象からの体液又は対象からの腫瘍生検を含む。
一部の実施形態では、本方法において使用される試料は、生検(例えば、腫瘍生検)を含む。生検は、任意の器官又は組織、例えば、皮膚、肝臓、肺、心臓、結腸、腎臓、骨髄、歯、リンパ節、毛髪、脾臓、脳、乳房又は他の器官からのものであってよい。対象から試料を単離するために、当業者に公知である任意の生検技術、例えば、開放生検、閉鎖生検、コア生検、切開生検、切採生検又は微細針吸引生検を使用することができる。一部の実施形態では、試料は、リンパ節生検である。一部の実施態様では、試料は、凍結組織試料であってよい。一部の実施形態では、試料は、ホルマリン固定パラフィン包埋(「FFPE」)組織試料であってよい。一部の実施形態では、試料は、脱パラフィンされた組織切片であってよい。
一部の実施形態では、試料は、体液試料である。体液の非限定例には、血液(例えば、末梢全血、末梢血)、血漿、骨髄、羊水、体液水、胆汁、リンパ、月経、血清、尿、脳及び脊髄を囲む脳脊髄液、骨関節を囲む滑液が含まれる。
一部の実施形態では、試料は、血液試料である。血液試料は、全血試料、部分精製血液試料又は末梢血試料であってよい。血液試料は、例えばInnisら編、PCR Protocols(Academic Press、1990)に記載される従来の技術を使用して得ることができる。白血球は、従来技術又は市販キット、例えばRosetteSepキット(Stein Cell Technologies、Vancouver、Canada)を使用して血液試料から分離することができる。白血球、例えば単核細胞、NK細胞、B細胞、T細胞、単球、顆粒球又はリンパ球の亜集団は、従来の技術、例えば磁気活性化細胞選別(MACS)(Miltenyi Biotec、Auburn、California)又は蛍光活性化細胞選別(FACS)(Becton Dickinson、San Jose、California)を使用してさらに単離することができる。
一実施形態では、血液試料は、約0.1mLから約10.0mL、約0.2mLから約7mL、約0.3mLから約5mL、約0.4mLから約3.5mL、又は約0.5mLから約3mLである。別の実施形態では、血液試料は、約0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1.5、2.0、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0又は10.0mLである。
一実施形態では、試料は、骨髄試料である。骨髄試料を得る手順は、骨髄生検及び骨髄吸引を非限定的に含めて、当技術分野で周知である。骨髄は、液部分及びより多くの固体部分を有する。骨髄生検では、固体部分の試料が採取される。骨髄吸引では、液部分の試料が採取される。骨髄生検及び骨髄吸引は同時に行うことができ、骨髄検査と呼ぶことができる。
ある特定の実施形態では、本明細書で提供される方法において使用される試料は、複数の細胞を含む。そのような細胞には任意のタイプの細胞、例えば、幹細胞、血液細胞(例えば、PBMC)、リンパ球、NK細胞、B細胞、T細胞、単球、顆粒球、免疫細胞、又は腫瘍若しくはがん細胞を含めることができる。特異的細胞集団は、市販抗体の組み合わせを使用して得ることができる(例えば、Quest Diagnostic(San Juan Capistrano、Calif.);Dako(Denmark))。ある特定の実施形態では、本明細書で提供される方法において使用される試料は、PBMCを含む。
ある特定の実施形態では、本明細書で提供される方法において使用される試料は、罹患組織からの複数の細胞、例えば、対象からのPTCL又はAML腫瘍試料を含む。一部の実施形態では、細胞は、腫瘍生検又は腫瘍外植片などの腫瘍組織から得ることができる。ある特定の実施形態では、本明細書で提供される方法において使用される細胞の数は、単一細胞から約10個細胞までの範囲内であってよい。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法において使用される細胞の数は、約1×10、5×10、1×10、5×10、1×10、5×10、1×10、5×10、1×10又は5×10個である。
対象から採集される細胞の数及びタイプは、例えば、標準の細胞検出技術、例えばフローサイトメトリー、細胞選別、免疫細胞化学(例えば、組織特異的又は細胞マーカー特異的抗体による染色)、蛍光活性化細胞選別(FACS)、磁気活性化細胞選別(MACS)を使用して形態及び細胞表面マーカーの変化を測定することによって、光学若しくは共焦顕微鏡検査を使用した細胞の形態の検査によって、並びに/又は当技術分野で周知である技術、例えばPCR及び遺伝子発現プロファイリングを使用して遺伝子発現の変化を測定することによってモニタリングすることができる。これらの技術は、1つ以上の特定のマーカーに陽性である細胞を同定するために使用することもできる。蛍光活性化細胞選別(FACS)は、細胞を含む粒子を粒子の蛍光特性に基づいて分離するための周知の方法である(Kamarch、1987、Methods Enzymol、151:150〜165頁)。個々の粒子における蛍光部分のレーザー励起は、混合物からの陽性及び陰性の粒子の電磁気分離を可能にする小電荷をもたらす。一実施形態では、細胞表面マーカー特異的抗体又はリガンドは、異なる蛍光標識で標識される。細胞はセルソーターを通して処理され、使用する抗体に結合するそれらの能力に基づく細胞の分離を可能にする。FACSで選別された粒子は、分離及びクローニングを促進するために、96ウェル又は384ウェルプレートの個々のウェルに直接的に沈着させることができる。
ある特定の実施形態では、細胞のサブセットが本明細書で提供される方法において使用される。細胞の特異的集団を選別及び単離する方法は当技術分野で周知であり、細胞のサイズ、形態又は細胞内若しくは細胞外のマーカーに基づくことができる。そのような方法には、限定されずに、フローサイトメトリー、フローソーティング、FACS、ビーズベースの分離、例えば磁気細胞選別、サイズに基づく分離(例えば、篩、障害物のアレイ又はフィルター)、微流動装置での選別、抗体ベースの分離、沈降、親和性吸着、親和性抽出、密度勾配遠心法、レーザーキャプチャーマイクロダイセクション等が含まれる。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、がんを有する対象からの試料における血清循環CXCL12のレベルを決定すること、及び試料における血清循環CXCL12レベルが血清循環CXCL12の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。具体的な実施形態では、がんは、上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、EBV関連の上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、食道がんである。具体的な実施形態では、がんは、卵巣がんである。具体的な実施形態では、がんは、乳がんである。ある特定の実施形態では、がんは、膵臓がんである。具体的な実施形態では、膵臓がんは、局所的に進行した膵臓がんである。一部の実施形態では、がんは、血液がんである。ある特定の実施形態では、がんは、リンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。ある特定の実施形態では、がんは、白血病である。具体的な実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料における血清循環CXCL12のレベルを決定すること、及び試料における血清循環CXCL12レベルが血清循環CXCL12の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。具体的な実施形態では、リンパ腫は、EBV関連のリンパ腫である。一部の実施形態では、リンパ腫は、AITL、PTCL−NOS、ALCL−ALK陽性、ALCL−ALK陰性、腸疾患関連のT細胞リンパ腫、節外性ナチュラルキラー細胞(NK)T細胞リンパ腫−鼻タイプ、肝脾T細胞リンパ腫又は皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、AITLである。他の具体的な実施形態では、リンパ腫は、PTCL−NOSである。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料における血清循環CXCL12のレベルを決定すること、及び試料における血清循環CXCL12レベルが血清循環CXCL12の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、AMLを有する対象からの試料における血清循環CXCL12のレベルを決定すること、及び試料における血清循環CXCL12レベルが血清循環CXCL12の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。一部の実施形態では、AMLは、新たに診断される。一部の実施形態では、対象は、高リスクのAMLを有する高齢患者である。一部の実施形態では、AMLは、再発性又は難治性のAMLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料における血清循環CXCL12のレベルを決定すること、及び試料における血清循環CXCL12レベルが血清循環CXCL12の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料における血清循環CXCL12のレベルを決定すること、及び試料における血清循環CXCL12レベルが血清循環CXCL12の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料における血清循環CXCL12のレベルを決定すること、及び試料における血清循環CXCL12レベルが血清循環CXCL12の参照レベルより高い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法で使用される試料は、全血試料、部分精製血液試料、末梢血試料、血清試料、細胞試料又はリンパ節試料であってよい。試料は、組織生検又は腫瘍生検であってよい。一部の実施形態では、試料は、リンパ腫、例えばPTCL又はCTCLを有する対象からのリンパ節生検である。一部の実施形態では、試料は、リンパ腫、例えばPTCLを有する対象からのPBMCである。一部の実施形態では、試料は、白血病、例えば、AML、T−ALL又はCMLを有する対象からのリンパ節又は骨髄生検である。一部の実施形態では、試料は、白血病、例えばAML、T−ALL又はCMLを有する対象からのPBMCである。
試料は、腫瘍生検、血液試料、リンパ節試料又は本明細書に開示される任意の他の試料であってよい。一部の実施形態では、FTIは、チピファルニブである。
CXCL12を発現するがんを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む、対象においてCXCL12を発現するがんを治療する方法が本明細書で提供される。FTI治療についてがんを有する対象の応答性を予測する方法、FTI治療についてがん患者を選択する方法、FTI治療についてがん患者を層別化する方法、及びFTI治療についてがん患者集団の応答性を増加させる方法も本明細書で提供される。一部の実施形態では、本方法は、対象にFTIを投与する前に対象がCXCL12を発現するがんを有することを決定するためにがんを有する対象からの試料を分析することを含む。一部の実施形態では、FTIは、チピファルニブである。具体的な実施形態では、がんは、上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、EBV関連の上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、食道がんである。具体的な実施形態では、がんは、卵巣がんである。具体的な実施形態では、がんは、乳がんである。ある特定の実施形態では、がんは、膵臓がんである。具体的な実施形態では、膵臓がんは、局所的に進行した膵臓がんである。一部の実施形態では、がんは、血液がんである。ある特定の実施形態では、がんは、リンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。ある特定の実施形態では、がんは、白血病である。具体的な実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
CXCL12を発現するリンパ腫を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む、対象においてCXCL12を発現するリンパ腫を治療する方法が本明細書で提供される。FTI治療についてリンパ腫を有する対象の応答性を予測する方法、FTI治療についてリンパ腫患者を選択する方法、FTI治療についてリンパ腫患者を層別化する方法、及びFTI治療についてリンパ腫患者集団の応答性を増加させる方法も本明細書で提供される。一部の実施形態では、本方法は、対象にFTIを投与する前に対象がCXCL12を発現するリンパ腫を有することを決定するためにリンパ腫を有する対象からの試料を分析することを含む。一部の実施形態では、FTIは、チピファルニブである。一部の実施形態では、リンパ腫は、AITL、PTCL−NOS、ALCL−ALK陽性、ALCL−ALK陰性、腸疾患関連のT細胞リンパ腫、節外性ナチュラルキラー細胞(NK)T細胞リンパ腫−鼻タイプ、肝脾T細胞リンパ腫又は皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、EBV関連のリンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、AITLである。具体的な実施形態では、リンパ腫は、PTCL−NOSである。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。
CXCL12を発現する白血病を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む、対象においてCXCL12を発現する白血病を治療する方法が本明細書で提供される。FTI治療について白血病を有する対象の応答性を予測する方法、FTI治療について白血病患者を選択する方法、FTI治療について白血病患者を層別化する方法、及びFTI治療について白血病患者集団の応答性を増加させる方法も本明細書で提供される。一部の実施形態では、本方法は、対象にFTIを投与する前に対象がCXCL12を発現する白血病を有することを決定するために白血病を有する対象からの試料を分析することを含む。一部の実施形態では、FTIは、チピファルニブである。ある特定の実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、AMLは、新たに診断される。具体的な実施形態では、対象は、高リスクのAMLを有する高齢患者である。一部の実施形態では、AMLは、再発性又は難治性のAMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
CXCL12を発現するPTCLを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む、対象においてCXCL12を発現するPTCL(例えば、AITL又はPTCL−NOS)を治療する方法が本明細書で提供される。FTI治療についてPTCL(例えば、AITL又はPTCL−NOS)を有する対象の応答性を予測する方法、FTI治療についてPTCL患者を選択する方法、FTI治療についてPTCL患者を層別化する方法、及びFTI治療についてPTCL患者集団の応答性を増加させる方法も本明細書で提供される。一部の実施形態では、本方法は、対象にFTIを投与する前に対象がCXCL12を発現するPTCLを有することを決定するためにPTCLを有する対象からの試料を分析することを含む。一部の実施形態では、FTIは、チピファルニブである。
CXCL12を発現するMDSを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む、対象においてCXCL12を発現する骨髄形成異常症候群(MDS)を治療する方法が本明細書で提供される。FTI治療についてMDSを有する対象の応答性を予測する方法、FTI治療についてMDS患者を選択する方法、FTI治療についてMDS患者を層別化する方法、及びFTI治療についてMDS患者集団の応答性を増加させる方法も本明細書で提供される。一部の実施形態では、本方法は、対象にFTIを投与する前に対象がCXCL12を発現するMDSを有することを決定するためにMDSを有する対象からの試料を分析することを含む。一部の実施形態では、FTIは、チピファルニブである。
CXCL12を発現する骨髄線維症を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む、対象においてCXCL12を発現する骨髄線維症を治療する方法が本明細書で提供される。FTI治療について骨髄線維症を有する対象の応答性を予測する方法、FTI治療について骨髄線維症患者を選択する方法、FTI治療について骨髄線維症患者を層別化する方法、及びFTI治療について骨髄線維症患者集団の応答性を増加させる方法も本明細書で提供される。一部の実施形態では、本方法は、対象にFTIを投与する前に対象がCXCL12を発現する骨髄線維症を有することを決定するために骨髄線維症を有する対象からの試料を分析することを含む。一部の実施形態では、FTIは、チピファルニブである。
CXCL12を発現するワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む、対象においてCXCL12を発現するワルデンストレームマクログロブリン血症を治療する方法が本明細書で提供される。FTI治療についてワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象の応答性を予測する方法、FTI治療についてワルデンストレームマクログロブリン血症患者を選択する方法、FTI治療についてワルデンストレームマクログロブリン血症患者を層別化する方法、及びFTI治療についてワルデンストレームマクログロブリン血症患者集団の応答性を増加させる方法も本明細書で提供される。一部の実施形態では、本方法は、対象にFTIを投与する前に対象がCXCL12を発現するワルデンストレームマクログロブリン血症を有することを決定するためにワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料を分析することを含む。一部の実施形態では、FTIは、チピファルニブである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、がんを有する対象からの試料におけるCXCL12遺伝子の発現レベルを決定することを含み、ここで、試料における発現レベルがCXCL12の参照レベルより高い場合、対象はCXCL12を発現するがんを有すると決定される。具体的な実施形態では、がんは、上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、EBV関連の上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、食道がんである。具体的な実施形態では、がんは、卵巣がんである。具体的な実施形態では、がんは、白血病(例えば、AML)である。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料におけるCXCL12遺伝子の発現レベルを決定することを含み、ここで、試料における発現レベルがCXCL12の参照レベルより高い場合、対象はCXCL12を発現するリンパ腫を有すると決定される。一部の実施形態では、リンパ腫は、AITL、PTCL−NOS、ALCL−ALK陽性、ALCL−ALK陰性、腸疾患関連のT細胞リンパ腫、節外性ナチュラルキラー細胞(NK)T細胞リンパ腫−鼻タイプ、肝脾T細胞リンパ腫又は皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、EBV関連のリンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、AITLである。一部の実施形態では、リンパ腫は、PTCL−NOSである。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるCXCL12遺伝子の発現レベルを決定することを含み、ここで、試料における発現レベルがCXCL12の参照レベルより高い場合、対象はCXCL12を発現するPTCLを有すると決定される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、白血病を有する対象からの試料におけるCXCL12遺伝子の発現レベルを決定することを含み、ここで、試料における発現レベルがCXCL12の参照レベルより高い場合、対象はCXCL12を発現する白血病を有すると決定される。具体的な実施形態では、白血病は、AMLである。一部の実施形態では、AMLは、新たに診断される。一部の実施形態では、対象は、高リスクのAMLを有する高齢患者である。一部の実施形態では、AMLは、再発性又は難治性のAMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料におけるCXCL12遺伝子の発現レベルを決定することを含み、ここで、試料における発現レベルがCXCL12の参照レベルより高い場合、対象はCXCL12を発現するMDSを有すると決定される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料におけるCXCL12遺伝子の発現レベルを決定することを含み、ここで、試料における発現レベルがCXCL12の参照レベルより高い場合、対象はCXCL12を発現する骨髄線維症を有すると決定される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料におけるCXCL12遺伝子の発現レベルを決定することを含み、ここで、試料における発現レベルがCXCL12の参照レベルより高い場合、対象はCXCL12を発現するワルデンストレームマクログロブリン血症を有すると決定される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、がんを有する対象からの試料におけるCXCR4遺伝子の発現レベル、及びCXCR4遺伝子のそれに対するCXCL12遺伝子の発現レベルの比を決定することをさらに含み、ここで、比が参照比より高い場合、対象は高いCXCL12/CXCR4発現比を有すると決定される。具体的な実施形態では、がんは、上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、EBV関連の上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、食道がんである。具体的な実施形態では、がんは、卵巣がんである。具体的な実施形態では、がんは、乳がんである。ある特定の実施形態では、がんは、膵臓がんである。具体的な実施形態では、膵臓がんは、局所的に進行した膵臓がんである。一部の実施形態では、がんは、血液がんである。ある特定の実施形態では、がんは、リンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。ある特定の実施形態では、がんは、白血病である。具体的な実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料におけるCXCR4遺伝子の発現レベル、及びCXCR4遺伝子のそれに対するCXCL12遺伝子の発現レベルの比を決定することをさらに含み、ここで、比が参照比より高い場合、対象は高いCXCL12/CXCR4発現比を有すると決定される。一部の実施形態では、リンパ腫は、AITL、PTCL−NOS、ALCL−ALK陽性、ALCL−ALK陰性、腸疾患関連のT細胞リンパ腫、節外性ナチュラルキラー細胞(NK)T細胞リンパ腫−鼻タイプ、肝脾T細胞リンパ腫又は皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、EBV関連のリンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、AITLである。一部の実施形態では、リンパ腫は、PTCL−NOSである。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるCXCR4遺伝子の発現レベル、及びCXCR4遺伝子のそれに対するCXCL12遺伝子の発現レベルの比を決定することをさらに含み、ここで、比が参照比より高い場合、対象は高いCXCL12/CXCR4発現比を有すると決定される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、白血病を有する対象からの試料におけるCXCR4遺伝子の発現レベル、及びCXCR4遺伝子のそれに対するCXCL12遺伝子の発現レベルの比を決定することをさらに含み、ここで、比が参照比より高い場合、対象は高いCXCL12/CXCR4発現比を有すると決定される。ある特定の実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、AMLは、新たに診断される。具体的な実施形態では、対象は、高リスクのAMLを有する高齢患者である。具体的な実施形態では、AMLは、再発性又は難治性のAMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料におけるCXCR4遺伝子の発現レベル、及びCXCR4遺伝子のそれに対するCXCL12遺伝子の発現レベルの比を決定することをさらに含み、ここで、比が参照比より高い場合、対象は高いCXCL12/CXCR4発現比を有すると決定される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料におけるCXCR4遺伝子の発現レベル、及びCXCR4遺伝子のそれに対するCXCL12遺伝子の発現レベルの比を決定することをさらに含み、ここで、比が参照比より高い場合、対象は高いCXCL12/CXCR4発現比を有すると決定される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料におけるCXCR4遺伝子の発現レベル、及びCXCR4遺伝子のそれに対するCXCL12遺伝子の発現レベルの比を決定することをさらに含み、ここで、比が参照比より高い場合、対象は高いCXCL12/CXCR4発現比を有すると決定される。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、がんを有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現の比が参照比より高いことを決定することを含む。一部の実施形態では、参照比は、1/10、1/9、1/8、1/7、1/6、1/5、1/4、1/3、1/2、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は20であってよい。具体的な実施形態では、がんは、上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、EBV関連の上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、食道がんである。具体的な実施形態では、がんは、卵巣がんである。具体的な実施形態では、がんは、乳がんである。ある特定の実施形態では、がんは、膵臓がんである。具体的な実施形態では、膵臓がんは、局所的に進行した膵臓がんである。一部の実施形態では、がんは、血液がんである。ある特定の実施形態では、がんは、リンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。ある特定の実施形態では、がんは、白血病である。具体的な実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現の比が参照比より高いことを決定することを含む。一部の実施形態では、参照比は、1/10、1/9、1/8、1/7、1/6、1/5、1/4、1/3、1/2、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は20であってよい。一部の実施形態では、リンパ腫は、AITL、PTCL−NOS、ALCL−ALK陽性、ALCL−ALK陰性、腸疾患関連のT細胞リンパ腫、節外性ナチュラルキラー細胞(NK)T細胞リンパ腫−鼻タイプ、肝脾T細胞リンパ腫又は皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、EBV関連のリンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、AITLである。具体的な実施形態では、リンパ腫は、PTCL−NOSである。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現の比が参照比より高いことを決定することを含む。一部の実施形態では、参照比は、1/10、1/9、1/8、1/7、1/6、1/5、1/4、1/3、1/2、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は20であってよい。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、白血病を有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現の比が参照比より高いことを決定することを含む。一部の実施形態では、参照比は、1/10、1/9、1/8、1/7、1/6、1/5、1/4、1/3、1/2、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は20であってよい。ある特定の実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、AMLは、新たに診断される。具体的な実施形態では、対象は、高リスクのAMLを有する高齢患者である。具体的な実施形態では、AMLは、再発性又は難治性のAMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現の比が参照比より高いことを決定することを含む。一部の実施形態では、参照比は、1/10、1/9、1/8、1/7、1/6、1/5、1/4、1/3、1/2、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は20であってよい。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現の比が参照比より高いことを決定することを含む。一部の実施形態では、参照比は、1/10、1/9、1/8、1/7、1/6、1/5、1/4、1/3、1/2、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は20であってよい。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現の比が参照比より高いことを決定することを含む。一部の実施形態では、参照比は、1/10、1/9、1/8、1/7、1/6、1/5、1/4、1/3、1/2、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は20であってよい。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、がんを有する対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルが参照レベルより高い場合、がんを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。具体的な実施形態では、がんは、上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、EBV関連の上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、食道がんである。具体的な実施形態では、がんは、卵巣がんである。具体的な実施形態では、がんは、乳がんである。ある特定の実施形態では、がんは、膵臓がんである。具体的な実施形態では、膵臓がんは、局所的に進行した膵臓がんである。一部の実施形態では、がんは、血液がんである。ある特定の実施形態では、がんは、リンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。ある特定の実施形態では、がんは、白血病である。具体的な実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、がんを有する対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルを決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルが参照レベルより低い場合、がんを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、がんを有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比が参照比より高い場合、がんを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料におけるCXCL12発現レベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルが参照レベルより高い場合、リンパ腫を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。一部の実施形態では、リンパ腫は、AITL、PTCL−NOS、ALCL−ALK陽性、ALCL−ALK陰性、腸疾患関連のT細胞リンパ腫、節外性ナチュラルキラー細胞(NK)T細胞リンパ腫−鼻タイプ、肝脾T細胞リンパ腫又は皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、EBV関連のリンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、AITLである。具体的な実施形態では、リンパ腫は、PTCL−NOSである。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルを決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルが参照レベルより低い場合、リンパ腫を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比が参照比より高い場合、リンパ腫を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルが参照レベルより高い場合、PTCLを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルを決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルが参照レベルより低い場合、PTCLを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比が参照比より高い場合、PTCLを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、白血病を有する対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルが参照レベルより高い場合、白血病を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。ある特定の実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、AMLは、新たに診断される。具体的な実施形態では、対象は、高リスクのAMLを有する高齢患者である。具体的な実施形態では、AMLは、再発性又は難治性のAMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、白血病を有する対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルを決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルが参照レベルより低い場合、白血病を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、白血病を有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比が参照比より高い場合、白血病を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルが参照レベルより高い場合、MDSを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルを決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルが参照レベルより低い場合、MDSを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比が参照比より高い場合、MDSを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルが参照レベルより高い場合、骨髄線維症を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルを決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルが参照レベルより低い場合、骨髄線維症を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比が参照比より高い場合、骨髄線維症を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCL12発現のレベルが参照レベルより高い場合、MDSを有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルを決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現のレベルが参照レベルより低い場合、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、対象からの試料におけるCXCR4発現に対するCXCL12発現のレベルの比が参照比より高い場合、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
遺伝子の発現レベルは、遺伝子のタンパク質レベル又は
遺伝子のRNAレベルを指すことができる。一部の実施形態では、遺伝子の発現レベルは、遺伝子のタンパク質レベルを指し、本明細書で提供される方法は遺伝子のタンパク質レベルを決定することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるKIR3DL2 mRNAの発現レベルを決定すること、及び試料におけるKIR3DL2 mRNA発現レベルがKIR3DL2 mRNAの参照レベルより低い場合、対象にFTIの治療的有効量を投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、がんを有する対象からの試料における遺伝子のmRNAレベルを決定することを含む。具体的な実施形態では、がんは、上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、EBV関連の上咽頭癌である。具体的な実施形態では、がんは、食道がんである。具体的な実施形態では、がんは、卵巣がんである。具体的な実施形態では、がんは、乳がんである。ある特定の実施形態では、がんは、膵臓がんである。具体的な実施形態では、膵臓がんは、局所的に進行した膵臓がんである。具体的な実施形態では、がんは、白血病である。具体的な実施形態では、白血病は、AMLである。具体的な実施形態では、白血病は、T−ALLである。具体的な実施形態では、白血病は、CMLである。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料における遺伝子のmRNAレベルを決定することを含む。具体的な実施形態では、リンパ腫は、EBV関連のリンパ腫である。具体的な実施形態では、リンパ腫は、AITLである。具体的な実施形態では、リンパ腫は、CTCLである。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料における遺伝子のmRNAレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、MDSを有する対象からの試料における遺伝子のmRNAレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料における遺伝子のmRNAレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書で提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料における遺伝子のmRNAレベルを決定することを含む。一部の実施形態では、遺伝子のmRNAレベルは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、qPCR、qRT−PCR、RNA−seq、マイクロアレイ分析、SAGE、MassARRAY技術、次世代シークエンシング又はFISHによって決定される。
一部の実施形態では、遺伝子の発現レベルは、遺伝子のmRNAレベルを指し、本明細書で提供される方法は遺伝子のmRNAレベルを決定することを含む。試料における遺伝子のmRNAレベルを決定する方法は、当技術分野で周知である。例えば、一部の実施形態では、mRNAレベルは、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、qPCR、qRT−PCR、RNA−seq、マイクロアレイ分析、SAGE、MassARRAY技術、次世代シークエンシング又はFISHによって決定することができる。
mRNAレベルを検出又は定量化する例示的な方法には、限定されずに、PCRベースの方法、ノーザンブロット、リボヌクレアーゼ保護アッセイなどが含まれる。mRNA配列は、少なくとも部分的に相補性であるプローブを調製するために使用することができる。次いで、プローブは、任意の適するアッセイ、例えばPCRベースの方法、ノーザンブロッティング、ディップスティックアッセイなどを使用して、試料中のmRNA配列を検出するために使用することができる。
試料におけるmRNA発現の定量化のための当技術分野で公知である一般的に使用される方法には、ノーザンブロッティング及びin situハイブリダイゼーション(Parker & Barnes、Methods in Molecular Biology 106:247〜283頁(1999));RNアーゼ保護アッセイ(Hod、Biotechniques 13:852〜854頁(1992));及びポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(Weisら、Trends in Genetics 8:263〜264頁(1992))が含まれる。或いは、DNA二重鎖、RNA二重鎖及びDNA−RNAハイブリッド二重鎖又はDNA−タンパク質二重鎖を含む、特異的二重鎖を認識することができる抗体を用いることができる。配列決定に基づく遺伝子発現分析のための代表的方法には、遺伝子発現の連続分析(SAGE)及び大量並行シグネチャーシークエンシング(MPSS)による遺伝子発現分析が含まれる。
高感度及びフレキシブルな定量方法は、PCRである。PCR方法の例は、文献に見出すことができる。PCRアッセイの例は、米国特許第6,927,024号に見出すことができ、それは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。RT−PCR方法の例は、米国特許第7,122,799号に見出すことができ、それは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。蛍光in situPCRの方法は、米国特許第7,186,507号に記載され、それは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
しかし、他の核酸増幅プロトコール(すなわち、PCR以外)を本明細書に記載される核酸分析方法において使用することもできることに留意する。例えば、適する増幅方法には、リガーゼ連鎖反応(例えば、Wu & Wallace、Genomics 4:560〜569頁、1988、を参照);鎖置換アッセイ(例えば、Walkerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:392〜396頁、1992;米国特許第5,455,166号を参照);並びに米国特許第5,437,990号;5,409,818号;及び5,399,491号に記載される方法を含むいくつかの転写ベースの増幅システム;転写増幅システム(TAS)(Kwohら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:1173〜1177頁、1989);並びに、自立的配列複製(3SR)(Guatelliら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 87:1874〜1878頁、1990;WO92/08800)が含まれる。或いは、Q−レプリカーゼ増幅などの、プローブを検出可能なレベルに増幅する方法を使用することができる(Kramer & Lizardi、Nature 339:401〜402頁、1989;Lomeliら、Clin.Chem.35:1826〜1831頁、1989)。公知の増幅方法のレビューは、例えば、Current Opinion in Biotechnology 4:41〜47頁(1993)のAbramson及びMyersによって提供される。
mRNAは、試料から単離することができる。試料は、組織試料であってよい。組織試料は、リンパ節生検などの腫瘍生検であってよい。mRNA抽出のための一般的方法は当技術分野で周知であり、Ausubelら、Current Protocols of Molecular Biology、John Wiley and Sons(1997)を含む、分子生物学の標準教科書に開示される。詳細には、RNA単離は、Qiagenなどの民間の製造業者から市販されている精製キット、緩衝液セット及びプロテアーゼを製造業者の説明書に従って使用して実施することができる。例えば、Qiagen RNeasyミニカラムを使用して、培養中の細胞からの全RNAを単離することができる。他の市販されているRNA単離キットには、MASTERPURE(登録商標)完全DNA及びRNA精製キット(EPICENTRE(登録商標)、Madison、Wis.)及びパラフィンブロックRNA単離キット(Ambion,Inc.)が含まれる。組織試料からの全RNAは、RNA Stat−60(Tel−Test)を使用して単離することができる。腫瘍から調製されるRNAは、例えば、塩化セシウム密度勾配遠心分離によって単離することができる。
一部の実施形態では、PCRによる遺伝子発現プロファイリングにおける第1のステップはcDNAへのRNA鋳型の逆転写であり、その後PCR反応におけるその指数関数的増幅が続く。他の実施形態では、例えば、米国特許第5,310,652号;5,322,770号;5,561,058号;5,641,864号;及び5,693,517号に記載の通りに、組み合わせた逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT−PCR)反応を使用することができる。2つの一般的に使用される逆転写酵素は、トリ(avilo)骨髄芽球症ウイルス逆転写酵素(AMV−RT)及びモロニーマウス白血病ウイルス逆転写酵素(MMLV−RT)である。逆転写ステップは、状況及び発現プロファイリングの目標によって、特異的プライマー、ランダムヘキサマー又はオリゴdTプライマーを使用して一般的にプライミングされる。例えば、抽出されたRNAは、GENEAMP(商標)RNA PCRキット(Perkin Elmer、Calif、USA)を製造業者の説明書に従って使用して逆転写することができる。次いで、誘導したcDNAは、それに続くPCR反応において鋳型として使用することができる。
一部の実施形態では、リアルタイム逆転写PCR(qRT−PCR)をRNA標的の検出及び定量化の両方のために使用することができる(Bustinら、2005、Clin.Sci.、109:365〜379頁)。qRT−PCRに基づく方法の例は、例えば、米国特許第7,101,663号に見出すことができ、それは、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。Applied Biosystems 7500などのリアルタイムPCRのための機器は市販されており、TaqMan Sequence Detection chemistryなどの試薬も同様である。
例えば、TaqMan(登録商標)遺伝子発現アッセイを製造業者の説明書に従って使用することができる。これらのキットは、ヒト、マウス及びラットのmRNA転写物の迅速で、信頼できる検出及び定量化のための、予め製剤化されている遺伝子発現アッセイである。米国特許第5,210,015号;5,487,972号;及び5,804,375号;及びHollandら、1988、Proc.Natl.Acad.Sci.USA88:7276〜7280頁に記載される、TaqMan(登録商標)又は5’−ヌクレアーゼアッセイを使用することができる。その標的アンプリコンに結合しているハイブリダイゼーションプローブを加水分解するために、TAQMAN(登録商標)PCRは、Taq又はTthポリメラーゼの5’−ヌクレアーゼ活性を一般的に利用するが、同等の5’ヌクレアーゼ活性を有する任意の酵素を使用することができる。PCR反応で一般的なアンプリコンを生成するために、2つのオリゴヌクレオチドプライマーが使用される。第3のオリゴヌクレオチド又はプローブが、2つのPCRプライマーの間に位置するヌクレオチド配列を検出するように設計される。プローブはTaq DNAポリメラーゼ酵素によって伸長不可能であり、リポーター蛍光色素及びクエンチャー蛍光色素で標識される。プローブの上にあるときに2つの色素が近接位置にある場合、リポーター色素からのいかなるレーザー誘導放出もクエンチング色素によってクエンチされる。増幅反応の間、Taq DNAポリメラーゼ酵素は、鋳型依存的にプローブを切断する。生じたプローブ断片は溶液中で解離し、放出されたリポーター色素からのシグナルは、第2のフルオロフォアのクエンチング作用から自由である。合成される各新しい分子についてリポーター色素の1分子が遊離し、クエンチされていないリポーター色素の検出は、データの定量的解釈のための基礎を提供する。
5’ヌクレアーゼアッセイでは、分解生成物を検出するのに適する任意の方法を使用することができる。しばしば、検出プローブは2つの蛍光色素で標識され、その1つは他の色素の蛍光をクエンチすることが可能である。色素はプローブに付着し、好ましくは、1つは5’末端に付着し、他は内部の部位に付着しており、その結果、プローブがハイブリダイズしていない状態にあるときにクエンチングが起こり、DNAポリメラーゼの5’から3’のエキソヌクレアーゼ活性によるプローブの切断が2つの色素の間で起こる。
増幅は色素の間でのプローブの切断をもたらし、クエンチングの同時消去及び最初にクエンチされた色素からの観察可能な蛍光の増加を伴う。分解生成物の蓄積は、反応蛍光の増加を測定することによってモニタリングする。参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,491,063号及び5,571,673号の両方は、増幅と同時に起こるプローブの分解を検出するための代替の方法を記載する。5’−ヌクレアーゼアッセイデータは、Ct又は閾値周期で最初に表すことができる。上記のように、蛍光値はあらゆる周期の間に記録され、増幅反応におけるその時点まで増幅された生成物の量を表す。蛍光シグナルが統計的に有意であると最初に記録される時点が、閾値周期(Ct)である。
誤差及び試料間変動の影響を最小にするために、PCRは内部標準を使用して通常実施される。理想的な内部標準は異なる組織の間で一定のレベルで発現され、実験処理によって影響されない。遺伝子発現のパターンを正規化するために最も頻繁に使用されるRNAは、ハウスキーピング遺伝子グリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素(GAPDH)及びP−アクチンのmRNAである。
PCRプライマー及びプローブは、増幅される遺伝子に存在するイントロン配列に基づいて設計される。この実施形態では、プライマー/プローブ設計における第1のステップは、遺伝子の中のイントロン配列の描写である。これは、Kent,W.、Genome Res.12(4):656〜64頁(2002)によって開発されたDNA BLASTソフトウェアなどの公開ソフトウェアによって、又はその変形を含むBLASTソフトウェアによって行うことができる。以降のステップは、PCRプライマー及びプローブ設計の確立された方法に従う。
非特異的シグナルを避けるために、プライマー及びプローブを設計するとき、イントロンの中の反復配列をマスキングすることが重要である可能性がある。これは、Baylor College of Medicineを通してオンラインで利用可能なRepeat Maskerプログラムを使用して容易に達成することができ、それは、DNA配列を反復エレメントのライブラリーに対してスクリーニングし、反復エレメントがマスキングされているクエリー配列に返す。マスキングされているイントロン配列は、任意の市販されている、さもなければ公開されているプライマー/プローブ設計パッケージ、例えば、Primer Express(Applied Biosystems);MGB assay−by−design(Applied Biosystems);Primer3(一般ユーザー及び生物学者プログラマーのためのWWW上のRozen及びSkaletsky(2000)Primer3。典拠:Krawetz S、Misener S(編)生命情報科学の方法及びプロトコール:分子生物学における方法(Bioinformatics Methods and Protocols:Methods in Molecular Biology)。HumanaPress、Totowa、N.J.、365〜386頁)を使用してプライマー及びプローブ配列を設計するために次に使用することができる。
全トランスクリプトームショットガン配列決定(WTSS)とも呼ばれるRNA−Seqは、試料のRNA含有量に関する情報を得るためにcDNAを配列決定するためのハイスループット配列決定技術の使用を指す。RNA−Seqを記載する刊行物には、以下のものが含まれる:Wangら、Nature Reviews Genetics 10(1):57〜63頁(2009年1月);RyanらBioTechniques 45(1):81〜94頁(2008);及びMaherら、Nature 458(7234):97〜101頁(2009年1月);これらは、その全体が本明細書に組み込まれる。
マイクロアレイ技術を使用して、差別的遺伝子発現を同定又は確認することもできる。この方法では、目的のポリヌクレオチド配列(cDNA及びオリゴヌクレオチドを含む)は、マイクロチップ基質の上にプレーティングされるか、整列される。次いで、整列された配列は、目的の細胞又は組織からの特異的DNAプローブとハイブリダイズされる。
マイクロアレイ技術の一実施形態では、cDNAクローンのPCR増幅挿入物が、高密度アレイの基質に適用される。好ましくは少なくとも10,000ヌクレオチド配列が基質に適用される。各々10,000エレメントでマイクロチップの上に固定化された、マイクロアレイ分析された遺伝子は、ストリンジェントな条件の下でのハイブリダイゼーションに適する。蛍光標識cDNAプローブは、目的の組織から抽出されたRNAの逆転写による蛍光性ヌクレオチドの組込みを通して生成することができる。チップに適用される標識cDNAプローブは、アレイの上のDNAの各スポットに特異的にハイブリダイズする。非特異的に結合したプローブを除去するストリンジェントな洗浄後、共焦点レーザー顕微鏡検査又はCCDカメラなどの別の検出方法によってチップをスキャンする。整列された各エレメントのハイブリダイゼーションの定量化は、対応するmRNA存在度の評価を可能にする。二重の着色蛍光により、RNAの2つの供給源から生成された、別々に標識されたcDNAプローブを、アレイにペアでハイブリダイズさせる。したがって、指定された各遺伝子に対応する2つの供給源からの転写物の相対存在度が、同時に決定される。ハイブリダイゼーションの小型化されたスケールは、多数の遺伝子のための発現パターンの便利で迅速な評価を与える。そのような方法は、1細胞につき少数のコピーで発現される稀な転写物を検出するのに必要とされる感度を有すること、及び発現レベルの少なくとも概ね2倍の差で再現可能に検出することが示された(Schenaら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93(2):106〜149頁(1996))。マイクロアレイ分析は、市販装置により、製造業者のプロトコールに従って、例えば、Affymetrix GENCHIP(商標)技術又はIncyteのマイクロアレイ技術を使用して実施することができる。
遺伝子発現の連続分析(SAGE)は、各転写物のために個々のハイブリダイゼーションプローブを提供することを必要とせずに、多数の遺伝子転写物の同時で定量的な分析を可能にする方法である。1番目に、転写物を特異的に同定するのに十分な情報を含有する短い配列タグ(約10〜14bp)を生成するが、但し、タグは各転写物の中の固有の位置から得られる。次に、配列決定をすることができ、複数のタグの同一性を同時に明らかにすることができる、長い連続的分子を形成するために、多くの転写物を連結する。個々のタグの存在度を決定して、各タグに対応する遺伝子を同定することによって、転写物の任意の集団の発現パターンを定量的に評価することができる。さらなる詳細については、例えば、Velculescuら、Science 270:484〜487頁(1995);及びVelculescuら、Cell 88:243〜51頁(1997)を参照。
MassARRAY(Sequenom、San Diego、Calif.)技術は、検出のために質量分析(MS)を使用した、遺伝子発現分析の自動化されたハイスループット方法である。この方法により、RNAの単離、逆転写及びPCR増幅に続いて、cDNAはプライマー伸長部に付される。cDNA由来のプライマー伸長生成物を精製して、MALTI−TOF MS試料調製のために必要とされる構成成分を予め加えたチップアレイ上に分注する。得られた質量スペクトルのピーク面積を分析することによって、反応に存在する様々なcDNAを定量化する。
mRNAレベルは、ハイブリダイゼーションに基づくアッセイによって測定することもできる。一般的なmRNAアッセイ方法は、1)表面に結合した対象プローブを得るステップ;2)特異的結合を提供するのに十分な条件の下での表面に結合したプローブへのmRNA集団のハイブリダイゼーションのステップ、(3)ハイブリダイゼーションにおいて結合していない核酸を除去するためのハイブリダイゼーション後の洗浄ステップ;及び(4)ハイブリダイズしたmRNAの検出のステップを含有することができる。これらのステップの各々において使用される試薬及びそれらの使用条件は、特定の適用に応じて様々となり得る。
試料中のmRNAレベルを決定するために、任意の適するアッセイプラットホームを使用することができる。例えば、アッセイは、ディップスティック、膜、チップ、ディスク、検査ストリップ、フィルター、マイクロスフェア、スライド、多重ウェルプレート又は光ファイバーの形態であってよい。アッセイ系は、mRNAに対応する核酸が付着している固体支持体を有することができる。固体支持体は、例えば、プラスチック、シリコン、金属、樹脂、ガラス、膜、粒子、沈殿物、ゲル、ポリマー、シート、球、多糖、毛細管、フィルム、プレート又はスライドを有することができる。アッセイの構成成分を調製して、mRNAを検出するためのキットとして一緒にパッケージすることができる。
標識mRNAの集団を作製するために、所望により、核酸は標識することができる。一般に、試料は、当技術分野で周知である方法を使用して標識することができる(例えば、DNAリガーゼ、末端転移酵素を使用して、又はRNA主鎖を標識することによって等;例えば、Ausubelら、分子生物学における短いプロトコール(Short Protocols in Molecular Biology)第3版、Wiley & Sons 1995及びSambrookら、分子クローニング:実験室マニュアル(Molecular Cloning:A Laboratory Manual)、第3版、2001 Cold Spring Harbor、N.Y.を参照)。一部の実施形態では、試料は蛍光標識で標識される。例示的な蛍光色素には、限定されずに、キサンテン色素、フルオレセイン色素、ローダミン色素、フルオレセインイソチオシアナート(FITC)、6カルボキシフルオレセイン(FAM)、6カルボキシ−2’,4’,7’,4,7−ヘキサクロロフルオレセイン(HEX)、6カルボキシ4’,5’ジクロロ2’,7’ジメトキシフルオレセイン(JOE又はJ)、N,N,N’,N’テトラメチル6カルボキシローダミン(TAMRA又はT)、6カルボキシXローダミン(ROX又はR)、5カルボキシローダミン6G(R6G5又はG5)、6カルボキシローダミン6G(R6G6又はG6)及びローダミン110;シアニン色素、例えばCy3、Cy5及びCy7色素;Alexa色素、例えばAlexa−蛍光−555;クマリン、ジエチルアミノクマリン、ウンベリフェロン;ベンズイミド色素、例えば、Hoechst 33258;フェナントリジン色素、例えば、Texas Red;エチジウム色素;アクリジン色素;カルバゾール色素;フェノキサジン色素;ポルフィリン色素;ポリメチン色素、BODIPY色素、キノリン色素、ピレン、フルオレセインクロロトリアジニル、R110、エオシン、JOE、R6G、テトラメチルローダミン、リサミン、ROX、ナフトフルオレセインなどが含まれる。
ハイブリダイゼーションは、所望によりストリンジェンシーが異なってもよい、適するハイブリダイゼーション条件で実行することができる。典型的な条件は、相補的結合性メンバーの間、すなわち、表面結合対象プローブと試料中の相補性mRNAとの間の固体表面でプローブ/標的複合体を生成するのに十分である。ある特定の実施形態では、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件を用いることができる。
ハイブリダイゼーションは、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件で一般的に実施される。標準のハイブリダイゼーション技術(例えば、試料中の標的mRNAのプローブへの特異的結合を提供するのに十分な条件下の)は、Kallioniemiら、Science 258:818〜821頁(1992)及びWO93/18186に記載される。一般的な技術のいくつかのガイドが利用可能である、例えば、Tijssen、核酸プローブによるハイブリダイゼーション(Hybridization with Nucleic Acid Probes)、パートI及びII(Elsevier、Amsterdam 1993)。in situハイブリダイゼーションのために適する技術の記載については、Gallら、Meth.Enzymol.、21:470〜480頁(1981);及びAngererら、遺伝子操作:原理及び方法(Genetic Engineering:Principles and Methods)(Setlow及びHollaender編)第7巻、43〜65頁(Plenum Press、New York 1985)を参照。温度、塩濃度、ポリヌクレオチド濃度、ハイブリダイゼーション時間、洗浄条件のストリンジェンシーなどを含む適当な条件の選択は、試料の供給源、捕捉薬剤の同一性、予想される相補性の程度等を含む実験計画に依存し、当業者にとってルーチンの実験事項として決定することができる。当業者は、類似のストリンジェンシー条件を提供するために、代替の、しかし同等のハイブリダイゼーション及び洗浄条件を利用することができることを容易に認める。
mRNAハイブリダイゼーション手順の後、未結合の核酸を除去するために、表面結合したポリヌクレオチドは一般的に洗浄される。洗浄は任意の便利な洗浄プロトコールを使用して実施することができ、ここで、洗浄条件は上記の通り一般的にストリンジェントである。次いで、プローブへの標的mRNAのハイブリダイゼーションは、標準の技術を使用して次に検出される。
本明細書に記載されるか又は当技術分野で公知である任意の方法を使用して、本明細書に記載される対象からの試料における遺伝子のmRNAレベルを決定することができる。例として、一部の実施形態では、本明細書において、qRT−PCRを使用することにより対象からの試料におけるCXCL12遺伝子のmRNAレベルを決定し、試料中のCXCL12遺伝子のmRNAレベルがCXCL12遺伝子の参照発現レベルよりも高い場合、FTIの治療的有効量を対象に投与することを含む、対象におけるPTCLを治療する方法が提供される。
一部の実施形態では、本明細書に提供される、FTIを有する対象におけるCXCL12発現リンパ腫を治療する方法、FTI治療についてリンパ腫を有する対象の応答性を予測する方法、FTI治療についてリンパ腫患者を選択する方法、FTI治療のためにリンパ腫患者を層別化する方法、及びFTI治療のためにリンパ腫患者集団の応答性を増加させる方法は、リンパ腫を有する対象からの試料において、CXCL13及びPD−1からなる群から選択されるAITLマーカーの発現レベルを決定することをさらに含み、試料中の追加遺伝子の発現レベルが参照発現レベルよりも高い場合、対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、白血病(例えば、AML、T−ALL、又はCML)を有する対象からの試料におけるCXCL12のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がCXCL12のrs2839695 SNV(CXCL12 3’非翻訳領域(UTR)における位置44873849でのA/G)を有しない場合、白血病(例えば、AML、T−ALL、又はCML)を有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRの位置44873186でSNVを有しない場合、白血病(例えば、AML、T−ALL、又はCML)を有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRにSNVを有しない場合、白血病(例えば、AML、T−ALL、又はCML)を有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、リンパ腫(例えば、CTCL)を有する対象からの試料におけるCXCL12のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がCXCL12のrs2839695 SNV(CXCL12 3’非翻訳領域(UTR)における位置44873849でのA/G)を有しない場合、リンパ腫(例えば、CTCL)を有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRの位置44873186にSNVを有さない場合、リンパ腫(例えば、CTCL)を有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRにおいてSNVを有しない場合、リンパ腫(例えば、CTCL)を有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。特定の実施形態では、リンパ腫はEBV関連リンパ腫である。特定の実施形態では、リンパ腫はCTCLである。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるCXCL12のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がCXCL12のrs2839695 SNV(CXCL12 3’非翻訳領域(UTR)における44873849位でのA/G)を有しない場合、PTCLを有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRの44873186位にSNVを有しない場合、PTCLを有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRにSNVを有しない場合、PTCLを有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、MDSを有する対象からの試料におけるCXCL12のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がCXCL12のrs2839695 SNV(CXCL12 3’非翻訳領域(UTR)における44873849位でのA/G)を有しない場合、MDSを有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRの44873186位でのSNVを有しない場合、MDSを有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRにSNVを有しない場合、MDSを有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料におけるCXCL12のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がCXCL12のrs2839695 SNV(CXCL12 3’非翻訳領域(UTR)における44873849位でのA/G)を有しない場合、骨髄線維症を有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRの44873186位でのSNVを有しない場合、骨髄線維症を有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRにおいてSNVを有しない場合、骨髄線維症を有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料におけるCXCL12のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がCXCL12のrs2839695 SNV(CXCL12 3’非翻訳領域(UTR)における44873849位でのA/G)を有しない場合、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象は、試料がCXCL12の3’UTRの44873186
位でのSNVを有しない場合、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。一部の実施形態では、試料がCXCL12の3’UTRにおいてSNVを有しない場合、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、がんを有する対象からの試料中のSIK3のSNV状態を判定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がSIK3のN末端コード配列においてSNVを有する場合、がんを有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。特定の実施形態では、N末端コード配列におけるSNVはS986Yである。特定の実施形態では、N末端コード配列におけるSNVはP1076Rである。特定の実施形態では、N末端コード配列におけるSNVはP1136Rである。特定の実施形態では、N末端コード配列におけるSNVはS1163Gである。一部の実施形態では、試料がSIK3 SNVを有する場合、がんを有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。特定の実施形態では、SIK3 SNVはN559Hである。特定の実施形態では、がんは上咽頭癌である。特定の実施形態では、がんはEBV関連の上咽頭癌である。特定の実施形態では、がんは食道がんである。特定の実施形態では、がんは卵巣がんである。特定の実施形態では、がんは乳がんである。特定の実施形態では、がんは膵臓がんである。特定の実施形態では、膵臓がんは局所進行膵臓がんである。一部の実施形態では、がんは血液がんである。特定の実施形態では、がんはリンパ腫である。特定の実施形態では、リンパ腫はCTCLである。特定の実施形態では、がんは白血病である。特定の実施形態では、白血病はAMLである。特定の実施形態では、白血病はT−ALLである。特定の実施形態では、白血病はCMLである。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料におけるSIK3のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がSIK3のN末端コード配列においてSNVを有する場合、リンパ腫を有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。特定の実施形態では、N末端コード配列のSNVはS986Yである。特定の実施形態では、N末端コード配列のSNVはP1076Rである。特定の実施形態では、N末端コード配列のSNVはP1136Rである。特定の実施形態では、N末端コード配列のSNVはS1163Gである。一部の実施形態では、試料がSIK3 SNVを有する場合、リンパ腫を有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。特定の実施形態では、SIK3 SNVはN559Hである。特定の実施形態では、リンパ腫はEBV関連リンパ腫である。特定の実施形態では、リンパ腫はCTCLである。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるSIK3のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がSIK3のN末端コード配列においてSNVを有する場合、PTCLを有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。特定の実施形態では、N末端コード配列のSNVはS986Yである。特定の実施形態では、N末端コード配列のSNVはP1076Rである。特定の実施形態では、N末端コード配列のSNVはP1136Rである。特定の実施形態では、N末端コード配列のSNVはS1163Gである。一部の実施形態では、試料がSIK3 SNVを有する場合、PTCLを有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。特定の実施形態では、SIK3 SNVはN559Hである。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、MDSを有する対象からの試料におけるSIK3のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がSIK3のN末端コード配列においてSNVを有する場合、MDSを有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。特定の実施形態では、N末端コード配列のSNVはS986Yである。特定の実施形態では、N末端コード配列のSNVはP1076Rである。特定の実施形態では、N末端コード配列のSNVはP1136Rである。特定の実施形態では、N末端コード配列のSNVはS1163Gである。一部の実施形態では、試料がSIK3 SNVを有する場合、MDSを有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。特定の実施形態では、SIK3 SNVはN559Hである。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料におけるSIK3のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がSIK3のN末端コード配列においてSNVを有する場合、骨髄線維症を有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。特定の実施形態では、N末端コード配列のSNVはS986Yである。特定の実施形態では、N末端コード配列のSNVはP1076Rである。特定の実施形態では、N末端コード配列のSNVはP1136Rである。特定の実施形態では、N末端コード配列のSNVはS1163Gである。一部の実施形態では、試料がSIK3 SNVを有する場合、骨髄線維症を有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。特定の実施形態では、SIK3 SNVはN559Hである。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料におけるSIK3のSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がSIK3のN末端コード配列においてSNVを有する場合、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。特定の実施形態では、N末端コード配列のSNVはS986Yである。特定の実施形態では、N末端コード配列のSNVはP1076Rである。特定の実施形態では、N末端コード配列のSNVはP1136Rである。特定の実施形態では、N末端コード配列のSNVはS1163Gである。一部の実施形態では、試料がSIK3 SNVを有する場合、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。特定の実施形態では、SIK3 SNVはN559Hである。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、がんを有する対象からの試料におけるCENPFのSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がR2729Q遺伝子変異を有する場合、がんを有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。特定の実施形態では、がんは上咽頭癌である。特定の実施形態では、がんはEBV関連の上咽頭癌である。特定の実施形態では、がんは食道がんである。特定の実施形態では、がんは卵巣がんである。特定の実施形態では、がんは乳がんである。特定の実施形態では、がんは膵臓がんである。特定の実施形態では、膵臓がんは局所進行膵臓がんである。一部の実施形態では、がんは血液がんである。特定の実施形態では、がんはリンパ腫である。特定の実施形態では、リンパ腫はCTCLである。特定の実施形態では、がんは白血病である。特定の実施形態では、白血病はAMLである。特定の実施形態では、白血病はT−ALLである。特定の実施形態では、白血病はCMLである。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料におけるCENPFのSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がR2729Q遺伝子変異を有する場合、リンパ腫を有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。特定の実施形態では、リンパ腫はEBV関連リンパ腫である。特定の実施形態では、リンパ腫はCTCLである。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるCENPFのSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がR2729Q遺伝子変異を有する場合、PTCLを有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、MDSを有する対象からの試料におけるCENPFのSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がR2729Q遺伝子変異を有する場合、MDSを有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料におけるCENPFのSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がR2729Q遺伝子変異を有する場合、骨髄線維症を有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料におけるCENPFのSNV状態を決定することをさらに含む。一部の実施形態では、試料がR2729Q遺伝子変異を有する場合、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象は、FTI治療に応答する可能性が高いと予測されるか、又はFTIの治療的有効量が投与される。
核酸を分析することによりSNV及び/又は突然変異状態を決定する方法は、当技術分野で周知である。一部の実施形態では、本方法には、配列決定、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、DNAマイクロアレイ、質量分析(MS)、一塩基多型(SNP)アッセイ、変性高速液体クロマトグラフィー(DHPLC)、又は制限断片長多型(RFLP)アッセイが含まれる。一部の実施形態では、SNV及び/又は突然変異状態は、例えば、サンガー配列決定、次世代シークエンシング(NGS)を含む標準的な配列決定法を使用して決定される。一部の実施形態では、SNV及び/又は突然変異状態は、MSを用いて決定される。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、がんを有する対象からの試料におけるCXCL12タンパク質の発現レベルを決定すること、及び試料中のCXCL12タンパク質発現レベルがCXCL12タンパク質の参照レベルよりも高い場合、FTIの治療的有効量を対象に投与することを含む。特定の実施形態では、がんは上咽頭癌である。特定の実施形態では、がんはEBV関連の上咽頭癌である。特定の実施形態では、がんは食道がんである。特定の実施形態では、がんは卵巣がんである。特定の実施形態では、がんは乳がんである。特定の実施形態では、がんは膵臓がんである。特定の実施形態では、膵臓がんは局所進行膵臓がんである。一部の実施形態では、がんは血液がんである。特定の実施形態では、がんはリンパ腫である。特定の実施形態では、リンパ腫はCTCLである。特定の実施形態では、がんは白血病である。特定の実施形態では、白血病はAMLである。特定の実施形態では、白血病はT−ALLである。特定の実施形態では、白血病はCMLである。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料におけるCXCL12タンパク質の発現レベルを決定すること、及び試料中のCXCL12タンパク質発現レベルがCXCL12タンパク質の参照レベルよりも高い場合、FTIの治療的有効量を対象に投与することを含む。特定の実施形態では、リンパ腫はEBV関連リンパ腫である。特定の実施形態では、リンパ腫はAITLである。特定の実施形態では、リンパ腫はPTCL−NOSである。特定の実施形態では、リンパ腫はCTCLである。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるCXCL12タンパク質の発現レベルを決定すること、及び試料中のCXCL12タンパク質発現レベルがCXCL12タンパク質の参照レベルよりも高い場合、FTIの治療的有効量を対象に投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、MDSを有する対象からの試料におけるCXCL12タンパク質の発現レベルを決定すること、及び試料中のCXCL12タンパク質発現レベルがCXCL12タンパク質の参照レベルよりも高い場合、FTIの治療的有効量を対象に投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料におけるCXCL12タンパク質の発現レベルを決定すること、及び試料中のCXCL12タンパク質発現レベルがCXCL12タンパク質の参照レベルよりも高い場合、FTIの治療的有効量を対象に投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料におけるCXCL12タンパク質の発現レベルを決定すること、及び試料中のCXCL12タンパク質発現レベルがCXCL12タンパク質の参照レベルよりも高い場合、FTIの治療的有効量を対象に投与することを含む。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるKIR3DL2タンパク質の発現レベルを決定すること、及び試料中のKIR3DL2タンパク質発現レベルがKIR3DL2タンパク質の参照レベルより低い場合、FTIの治療的有効量を対象に投与することを含む。特定の実施形態では、KIR3DL2タンパク質の発現はIHCによって決定される。特定の実施形態では、KIR3DL2タンパク質の発現はFACSにより決定される。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、がんを有する対象からの試料における遺伝子のタンパク質レベルを決定することを含む。特定の実施形態では、がんは上咽頭癌である。特定の実施形態では、がんはEBV関連の上咽頭癌である。特定の実施形態では、がんは食道がんである。特定の実施形態では、がんは卵巣がんである。特定の実施形態では、がんは乳がんである。特定の実施形態では、がんは膵臓がんである。特定の実施形態では、膵臓がんは局所進行膵臓がんである。特定の実施形態では、がんは白血病である。特定の実施形態では、白血病はT−ALLである。特定の実施形態では、白血病はCMLである。一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、リンパ腫を有する対象からの試料における遺伝子のタンパク質レベルを決定することを含む。特定の実施形態では、リンパ腫はEBV関連リンパ腫である。特定の実施形態では、リンパ腫はAITLである。特定の実施形態では、リンパ腫はCTCLである。一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料における遺伝子のタンパク質レベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、MDSを有する対象からの試料における遺伝子のタンパク質レベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、骨髄線維症を有する対象からの試料における遺伝子のタンパク質レベルを決定することを含む。一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、ワルデンストレームマクログロブリン血症を有する対象からの試料における遺伝子のタンパク質レベルを決定することを含む。一部の実施形態では、遺伝子のタンパク質レベルは、免疫組織化学(IHC)アッセイ、イムノブロッティング(IB)アッセイ、免疫蛍光(IF)アッセイ、フローサイトメトリー(FACS)、又は酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)によって決定することができる。IHCアッセイはH&E染色であり得る。
試料中の遺伝子のタンパク質レベルを決定する方法は、当技術分野で周知である。例えば、一部の実施形態では、タンパク質レベルは、免疫組織化学(IHC)アッセイ、イムノブロッティング(IB)アッセイ、免疫蛍光(IF)アッセイ、フローサイトメトリー(FACS)、又は酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)によって決定することができる。一部の実施形態では、タンパク質レベルは、ヘマトキシリン及びエオシン染色(「H&E染色」)によって決定され得る。
遺伝子のタンパク質レベルは、様々な(IHC)アプローチ又は他のイムノアッセイ法によって検出することができる。組織切片のIHC染色は、試料中のタンパク質の存在を評価又は検出する信頼できる方法であることが示されている。免疫組織化学技術は、一般的に発色法又は蛍光法により、インサイチュで細胞抗原をプローブ及び視覚化するために抗体を利用する。したがって、抗体又は抗血清、例えば、ポリクローナル抗血清、又は各遺伝子に特異的なモノクローナル抗体を用いて発現を検出する。以下で詳細に説明するように、抗体は、例えば、放射性標識、蛍光標識、ハプテン標識、例えば、ビオチン、又は酵素、例えば、ホースラディッシュペルオキシダーゼ若しくはアルカリホスファターゼによる抗体自体の直接標識によって検出することができる。或いは、非標識一次抗体は、標識された二次抗体、例えば、抗血清、ポリクローナル抗血清又は一次抗体に特異的なモノクローナル抗体と併せて使用される。免疫組織化学プロトコール及びキットは、当技術分野で周知であり、市販されている。スライド調製及びIHC処理用の自動システムは市販されている。Ventana(登録商標)BenchMark XTシステムは、このような自動システムの例である。
標準的な免疫学的及びイムノアッセイ手順は、Basic and Clinical Immunology (Stites & Terr編、第7版、1991年)に見出すことができる。さらに、イムノアッセイは、Enzyme Immunoassay(Maggio編、1980年);及びHarlow & Lane(上述)で詳細に検討されているいくつかの構成のいずれかで実行することができる。一般的なイムノアッセイの概説については、Methods in Cell Biology:Antibodies in Cell Biology、37巻(Asai編、1993年);Basic and Clinical Immunology(Stites & Ten編、第7版、1991年)も参照されたい。
遺伝子のタンパク質レベルを検出するために一般的に使用されるアッセイには、非競合的アッセイ、例えば、サンドイッチアッセイ、及び競合的アッセイが含まれる。典型的には、アッセイ、例えば、ELISAアッセイを使用することができる。ELISAアッセイは、例えば、血液、血漿、血清、腫瘍生検、リンパ節、又は骨髄を含む多種多様な組織及び試料をアッセイするのに当技術分野で公知である。
このようなアッセイフォーマットを使用する広範囲のイムノアッセイ技術が利用可能であり、例えば、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,016,043号、同第4,424,279号、及び同第4,018,653号を参照されたい。これらには、非競合型の1サイト及び2サイト又は「サンドイッチ」アッセイの両方、並びに伝統的な競合結合アッセイが含まれる。これらのアッセイはまた、標識抗体の標的遺伝子への直接結合を含む。サンドイッチアッセイは一般的に使用されるアッセイである。サンドイッチアッセイ技術には多数のバリエーションがある。例えば、典型的なフォワードアッセイにおいて、非標識抗体が固体基質上に固定され、試験される試料が結合分子と接触する。次に、適切なインキュベーション期間後、抗体−抗原複合体の形成を可能にするのに十分な期間、検出可能なシグナルを生成することができるレポーター分子で標識された、抗原に特異的な二次抗体を添加し、抗体−抗原−標識抗体の別の複合体を形成させ得るのに十分な時間、インキュベートする。いずれもの未反応の材料は洗い流され、抗原の存在はレポーター分子によって生成されるシグナルの観察によって決定される。結果は、可視シグナルの単純な観察による定性的であり得、又は既知量の遺伝子を含む対照試料との比較によって定量化され得る。
フォワードアッセイのバリエーションには、試料と標識抗体の両方が結合抗体に同時に添加される同時アッセイが含まれる。これらの技術は、容易に明らかとなるような任意の小さなバリエーションを含めて、当業者に周知である。典型的なフォワードサンドイッチアッセイにおいて、遺伝子に特異性を有する一次抗体は、固体表面に共有結合又は受動結合される。固体表面は、ガラス又はポリマーであり得、最も一般的に使用されるポリマーは、セルロース、ポリアクリルアミド、ナイロン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、又はポリプロピレンである。固体支持体は、チューブ、ビーズ、マイクロプレートのディスク、又はイムノアッセイを実施するのに適した任意の他の表面の形態であり得る。結合プロセスは、当技術分野で周知であり、一般的に、架橋共有結合又は物理的吸着からなり、ポリマー−抗体複合体は、試験試料の調製中に洗浄される。次に、試験される試料のアリコートを固相複合体に添加し、十分な時間(例えば、より都合が良い場合は2〜40分間又は一晩)及び適切な条件下(例えば、室温から40℃、例えば、25℃から32℃の間(両端を含む))でインキュベートして、抗体に存在する任意のサブユニットの結合を可能にする。インキュベーション期間の後、抗体サブユニット固相を洗浄及び乾燥し、遺伝子の一部に特異的な二次抗体とともにインキュベートする。二次抗体は、二次抗体の分子マーカーへの結合を示すために使用されるレポーター分子に連結される。
一部の実施形態では、フローサイトメトリー(FACS)を使用して、細胞の表面に発現される遺伝子のタンパク質レベルを検出することができる。表面タンパク質(例えば、CXCR3)である遺伝子は、これらの遺伝子に対する抗体を使用して検出され得る。フローサイトメーターは、遺伝子の発現レベルを示す、蛍光色素タグ付き抗体の強度を検出して記録する。非蛍光性細胞質タンパク質はまた、透過細胞を染色することによって観察することができる。染色剤は、特定の分子に結合することができる蛍光化合物、又は選択した分子に結合する蛍光色素タグ付き抗体のいずれかであり得る。
代替の方法は、試料中の標的遺伝子を固定化し、次に、レポーター分子で標識されていても又は標識されていなくてもよい特定の抗体に固定化された標的を曝露することを伴う。標的の量及びレポーター分子シグナルの強度に依存して、抗体で直接標識することによって、結合した標的を検出できる場合がある。或いは、一次抗体に特異的な二次標識抗体を標的−一次抗体複合体に曝露して、標的−一次抗体−二次抗体の三次複合体を形成する。複合体は、標識されたレポーター分子が発するシグナルによって検出される。
酵素イムノアッセイの場合、酵素は、一般的にグルタルアルデヒド又は過ヨウ素酸塩によって、二次抗体にコンジュゲートしている。しかしながら、容易に認識されるように、多種多様な異なるコンジュゲーション技術が存在し、これらは当業者に容易に利用可能である。一般的に使用される酵素には、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、ベータ−ガラクトシダーゼ、及びアルカリホスファターゼが含まれ、その他については本明細書において検討される。特定の酵素とともに使用される基質は、一般的に、対応する酵素による加水分解の際に、検出可能な色変化の生成のために選択される。適切な酵素の例には、アルカリホスファターゼ及びペルオキシダーゼが含まれる。上記の発色性基質ではなくむしろ蛍光生成物を生じる蛍光発生基質を使用することも可能である。すべての場合において、酵素標識抗体は、一次抗体−分子マーカー複合体に加えられ、結合させられ、次に過剰な試薬は洗い流される。その後、適切な基質を含む溶液を抗体−抗原−抗体の複合体に加える。基質は、二次抗体に結合した酵素と反応し、定性的な視覚シグナルを与え、通常は分光光度法でさらに定量化して、試料に存在する遺伝子量の指示を与えることができる。或いは、蛍光化合物、例えば、フルオレセイン及びローダミンは、抗体の結合能を変えることなく抗体に化学的に結合することができる。特定の波長の光による照明によって活性化された場合、蛍光色素標識抗体は光エネルギーを吸着し、分子内の励起状態に状態を誘導し、続いて光学顕微鏡で視覚的に検出可能な特徴的な色の光を放射する。EIAの場合と同様に、蛍光標識抗体は、一次抗体−分子マーカー複合体に結合することができる。未結合試薬を洗い流した後、残存している三次複合体は、適切な波長の光に曝露され、観察された蛍光は目的の分子マーカーの存在を示す。免疫蛍光及びEIA技術はともに、当技術分野で非常によく確立されていて、本明細書において検討されている。
本明細書に記載されるか又は当技術分野で公知である任意の方法を使用して、本明細書に記載される対象からの試料における遺伝子のタンパク質レベルを決定することができる。例として、一部の実施形態では、本明細書において、IFアッセイを使用することによって対象からの試料におけるCXCL12遺伝子のタンパク質レベルを決定すること、及び試料中のCXCL12遺伝子のタンパク質レベルがCXCL12遺伝子の参照発現レベルよりも高い場合、FTIの治療的有効量を対象に投与することを含む、対象におけるPTCLを治療する方法が提供される。
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、PTCLを有する対象からの試料におけるKIR3DL2を発現する細胞の割合を決定すること、及び試料中のKIR3DL2を発現する細胞の割合が参照レベルより低い場合、FTIの治療的有効量を対象に投与することを含む。
対象からの試料の細胞構成を分析する方法は、当技術分野で周知であり、例えば、免疫組織化学(IHC)アッセイ、免疫蛍光(IF)アッセイ、及びフローサイトメトリー(FACS)が挙げられる。
一部の実施形態では、細胞構成はIHCアッセイによって決定される。様々なIHCアッセイが本明細書に記載されている。例として、一部の実施形態では、目的のタンパク質に結合する抗体を用いて、脱パラフィン組織切片でIHC染色を行い、過酸化及びタンパク質ブロッキング後に4℃にて一晩インキュベートすることができる。1mMエチレンジアミン四酢酸を含む10mM Tris/HCl pH9のマイクロ波エピトープ検索は、抗体について使用することができ、適切な陰性対照(一次抗体なし)及び陽性対照(扁桃又は乳房腫瘍切片)は、研究される各腫瘍セットと並行して染色することができる。例えば、Iqbalら、Blood、123巻(19号):2915〜23頁(2014年)を参照されたい。
一部の実施形態では、細胞構成は、フローサイトメトリー(FACS)によって決定される。FACSを使用して特定のT細胞サブセットを同定及び列挙する様々な方法は、当技術分野で周知であり、市販されている。細胞表面マーカーを使用して、特定の細胞集団を特定することができる。それぞれ異なる蛍光色素と結合させたいくつかの抗体を一緒に使用して、細胞表面マーカーの固有なレパートリーを評価することにより、所定の細胞集団を同定及び定量化することができる。利用可能なテクノロジーには、BD Biosciencesによるマルチカラーフローサイトメトリーテクノロジー、Abcamによるフローサイトメトリーイムノフェノタイピングテクノロジーなどが含まれる。様々なゲーティング及びデータ分析戦略を使用して、細胞集団を区別することができる。
一部の実施形態では、本明細書において、フローサイトメトリーを使用して対象由来の血液試料の細胞構成を分析することを含む方法が提供される。
本明細書に記載され、又は他には当技術分野で公知である発現レベル(例えば、タンパク質レベル又はmRNAレベル)を分析する任意の方法を使用して、試料中の追加遺伝子のレベルを決定することができ、例えば、IHCアッセイ、IBアッセイ、IFアッセイ、FACS、ELISA、タンパク質マイクロアレイ分析、qPCR、qRT−PCR、RNA−seq、RNAマイクロアレイ分析、SAGE、MassARRAY技術、次世代シークエンシング、又はFISHが挙げられる。
B.医薬組成物
一部の実施形態では、本明細書において、FTI又はFTIを含む医薬組成物を用いて対象を治療する方法が提供される。本明細書に提供される医薬組成物は、治療的有効量のFTI及び薬学的に許容される担体、希釈剤又は賦形剤を含む。一部の実施形態では、FTIはチピファルニブ;アルグラビン;ペリリルアルコール;SCH−66336;L778123;L739749;FTI−277;L744832;R208176;BMS214662;AZD3409;又はCP−609,754である。一部の実施形態では、FTIはチピファルニブである。
FTIは、経口投与のために、適切な医薬調製物、例えば、溶液、懸濁液、錠剤、分散性錠剤、丸薬、カプセル、粉末、徐放性製剤若しくはエリキシルに、又は眼科若しくは非経口投与のために無菌溶液若しくは懸濁液に、並びに経皮パッチ調製物及び乾燥粉末吸入器として製剤化することができる。典型的には、FTIは、当技術分野で周知である技術及び手順を使用して医薬組成物に製剤化される(例えば、Ansel Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms、第7版、1999年を参照されたい)。
組成物において、有効濃度のFTI及び薬学的に許容される塩は、適切な薬学的キャリア又はビヒクルとともに混合される。特定の実施形態では、組成物中のFTIの濃度は、血液がん及び固形腫瘍を含むがんの症状及び/又は進行の1つ以上の治療、予防、又は改善する量を投与時に送達するのに有効である。
組成物は、単回投与のために製剤化することができる。組成物を製剤化するために、FTIの重量分率は、治療される状態が緩和又は改善されるような有効濃度で、選択されたビヒクルに溶解、懸濁、分散又は他には混合される。本明細書に提供されるFTIの投与に適した医薬担体又はビヒクルには、特定の投与様式に適していることが当業者に公知である任意の担体が含まれる。
さらに、FTIは、組成物中の唯一の薬学的な活性成分として製剤化することができ、又は他の活性成分と組み合わせることができる。組織標的化リポソーム、例えば、腫瘍標的化リポソームを含むリポソーム懸濁液はまた、薬学的に許容される担体として適切であり得る。これらは、当業者に公知である方法に従って調製され得る。例えば、リポソーム製剤は、当技術分野で公知であるように調製され得る。簡単には、リポソーム、例えば、多重膜小胞(MLV)は、フラスコの内側で卵ホスファチジルコリン及び脳ホスファチジルセリン(モル比で7:3)を乾燥させることによって形成することができる。二価カチオンを欠損したリン酸緩衝生理食塩水(PBS)中の本明細書に提供されるFTIの溶液を添加し、脂質膜が分散するまでフラスコを振とうする。得られた小胞を洗浄して、カプセル化されていない化合物を除去し、遠心分離によってペレット化し、次にPBSに再懸濁する。
FTIは、治療される患者において望ましくない副作用がない場合に、治療的に有用な効果を発揮するのに十分な量で薬学的に許容される担体に含まれる。治療有効濃度は、本明細書に記載されるインビトロ及びインビボ系で化合物を試験することによって経験的に決定され、次に、ヒト用に投薬量についてそこから外挿され得る。
医薬組成物中のFTIの濃度は、FTIの吸収、組織分布、不活性化及び排出率、FTIの物理化学的特性、投薬スケジュール、及び投与量、並びに当業者に公知である他の要因に依存する。例えば、送達される量は、造血器がん及び固形腫瘍を含むがんの症状の1つ以上を改善するのに十分である。
特定の実施形態では、治療上有効な投薬量は、約0.1ng/mlから約50〜100μg/mlまでの活性成分の血清濃度を生じるものである。一実施形態では、医薬組成物は、1日当たり体重1キログラム当たり約0.001mgから約2000mgまでの化合物の投薬量を提供する。医薬投薬単位形態は、投薬単位形態当たり約1mgから約1000mgまで、特定の実施形態では約10から約500mgまでの必須の活性成分又は必須成分の組み合わせを提供するように調製される。
FTIは、一度に投与され得、又は時間間隔で投与される多数のより少ない用量に分割され得る。治療の正確な投薬量及び期間は、治療される疾患の関数であり、公知の試験プロトコールを使用して、又はインビボ又はインビトロ試験データからの外挿によって経験的に決定され得ることが理解される。濃度及び投薬量の値はまた、緩和される状態の重症度によって変化され得ることに留意されたい。任意の特定の対象について、具体的な投薬レジメンは、個々の必要性及び組成物の投与を管理又は監督する者の専門的判断に従って経時的に調整される必要があること、及び本明細書に記載される濃度範囲は単なる例示であり、請求される組成物の範囲又は実施を制限することを意図するものではないことがさらに理解されるべきである。
したがって、本明細書に記載される1つ以上の化合物又はその薬学的に許容される塩の有効濃度又は有効量は、医薬組成物を形成するための全身投与、局所(topical)投与又は局所(local)投与に適した医薬担体又はビヒクルとともに混合される。化合物は、1つ以上の症状を改善し、又は治療し、進行を遅らせ、又は予防するのに有効な量で含まれる。組成物中の活性化合物の濃度は、吸収、組織分布、不活性化、活性化合物の排出速度、投薬スケジュール、投与量、特定の製剤、並びに当業者に公知である他の要因に依存する。
組成物は、適切な経路、例えば、限定されないが、経口、非経口、直腸、局所(topically)及び局所(locally)により投与されることが意図される。経口投与について、カプセル及び錠剤を製剤化することができる。組成物は、液体、半液体又は固体の形態であり、各投与経路に適した方法で製剤化される。
非経口、皮内、皮下、又は局所適用に使用される溶液又は懸濁液は、以下の成分:滅菌希釈剤、例えば、注射用水、生理食塩水、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、ジメチルアセトアミド又は他の合成溶媒;抗菌剤、例えば、ベンジルアルコール及びメチルパラベン;酸化防止剤、例えば、アスコルビン酸及び亜硫酸水素ナトリウム;キレート剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA);緩衝液、例えば、酢酸塩、クエン酸塩、リン酸塩;並びに張度調整剤、例えば、塩化ナトリウム又はデキストロースのいずれかを含むことができる。非経口製剤は、アンプル、ペン、使い捨て注射器、又はガラス、プラスチック、又は他の適切な材料で作製された単回又は複数回投与バイアルに封入することができる。
FTIが不十分な溶解性を示す場合において、化合物を可溶化する方法を使用することができる。このような方法は、当業者に公知であり、限定されないが、共溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)の使用、界面活性剤、例えば、TWEEN(登録商標)の使用、又は重炭酸ナトリウム水溶液への溶解が含まれる。
化合物(複数可)を混合又は添加すると、得られる混合物は、溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり得る。得られる混合物の形態は、意図された投与様式及び選択された担体又はビヒクル中の化合物の溶解度を含む多数の要因に依存する。有効濃度は、治療される疾患、障害又は状態の症状を改善するのに十分であり、経験的に決定され得る。
医薬組成物は、単位剤形、例えば、錠剤、カプセル、丸薬、粉末、顆粒、滅菌非経口溶液又は懸濁液、経口溶液又は懸濁液、及び化合物又はその薬学的に許容される塩を適切な量を含む油水エマルジョンでヒト及び動物に投与するために提供される。薬学的に治療的に活性な化合物及びその塩は、単位剤形又は複数の剤形で処方及び投与される。本明細書において使用される単位用量形態は、ヒト及び動物対象に適し、当技術分野で公知であるように個別に包装された物理的に別個の単位を指す。各単位用量は、必要とされる薬学的担体、ビヒクル又は希釈剤に関連して、所望の治療効果を生み出すのに十分な治療的に活性な化合物の所定量を含む。単位剤形の例には、アンプル及び注射器、並びに個別に包装された錠剤又はカプセルが含まれる。単位剤形は、その分数又は倍数で投与され得る。複数回剤形は、分離された単位剤形で投与される単一の容器に包装された複数の同一の単位剤形である。複数回の剤形の例には、バイアル、錠剤若しくはカプセルのボトル、又はパイント若しくはガロンのボトルが含まれる。したがって、複数回剤形は、包装で分離されていない複数回の単位用量である。
徐放性製剤もまた調製することができる。徐放性製剤の適切な例には、本明細書に提供される化合物を含む固体疎水性ポリマーの半透性マトリックスが含まれ、このマトリックスは、成形品、例えばフィルム、又はマイクロカプセルの形態である。徐放性マトリックスの例には、イオン導入パッチ、ポリエステル、ヒドロゲル(例えば、ポリ(2−ヒドロキシエチルメタクリラート)、又はポリ(ビニルアルコール))、ポリラクチド、L−グルタミン酸とエチル−L−グルタミン酸の共重合体、非分解性エチレン−酢酸ビニル、分解性乳酸−グリコール酸共重合体、例えば、LUPRON DEPOT(商標)(乳酸−グリコール酸共重合体と酢酸リュープロリドで構成される注射可能なミクロスフェア)、及びポリ−D−(−)−3−ヒドロキシ酪酸が含まれる。ポリマー、例えば、エチレン−酢酸ビニル及び乳酸−グリコール酸は、100日間以上、分子の放出を可能にするが、特定のヒドロゲルはタンパク質をより短い期間放出する。カプセル化された化合物が長時間、体内に残る場合、37℃で水分に曝露された結果として、それらは変性又は凝集し、生物活性の喪失、及びそれらの可能性のある構造変化をもたらし得る。関与する作用機序に応じて、安定化のための合理的な戦略が考案され得る。例えば、凝集機序がチオジスルフィド交換による分子間S−S結合形成であることが判明した場合、安定化は、スルフヒドリル残基の修飾、酸性溶液からの凍結乾燥、水分量の制御、適切な添加剤の使用、及び特定のポリマーマトリックス組成物の開発によって達成され得る。
0.005%から100%の範囲で活性成分を含み、残りが非毒性担体で構成された剤形又は組成物を調製し得る。経口投与について、薬学的に許容される非毒性組成物は、通常使用される賦形剤、例えば、医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルカム、セルロース誘導体、クロスカルメロースナトリウム、グルコース、スクロース、炭酸マグネシウム又はサッカリンナトリウムのいずれかを組み込むことによって形成される。このような組成物には、溶液、懸濁液、錠剤、カプセル、粉末、及び徐放製剤、例えば、限定されないが、インプラント及びマイクロカプセル化送達システム、並びに生分解性、生体適合性ポリマー、例えば、コラーゲン、エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、ポリオルトエステル、ポリ乳酸及びその他のものが含まれる。これらの組成物を調製する方法は、当業者に公知である。企図される組成物は、約0.001%〜100%の活性成分、特定の実施形態では約0.1〜85%又は約75〜95%を含み得る。
FTI又は薬学的に許容される塩は、身体からの急速な排出に対して化合物を保護する担体、例えば、徐放性製剤又はコーティング剤とともに調製することができる。
組成物は、特性の所望の組み合わせを得るために他の活性化合物を含めることができる。本明細書に提供される化合物、又は本明細書に記載されるその薬学的に許容される塩はまた、上記で言及された疾患又は医学的状態の1つ以上、例えば、酸化ストレスに関連した疾患の1つ以上を治療するのに有用であることが一般的な技術分野において公知である別の薬剤と一緒に投与することができる。
本明細書に提供されるラクトースを含まない組成物は、当技術分野で周知であり、例えば、米国薬局方(USP)SP(XXI)/NF(XVI)に列挙されている賦形剤を含むことができる。一般的に、ラクトースを含まない組成物は、薬学的に適合性する及び薬学的に許容される量の活性成分、結合剤/充填剤、及び潤滑剤を含む。例示的なラクトースを含まない剤形は、活性成分、微結晶性セルロース、アルファ化デンプン及びステアリン酸マグネシウムを含む。
さらに、本明細書に提供される化合物を含む無水医薬組成物及び剤形が包含される。例えば、水(例えば、5%)の追加は、特徴、例えば、保存期間及び製剤の経時的な安定性を決定するために、長期保存をシミュレートするための手段として製薬業界において広く受け入れられている。例えば、Jens T.Carstensen、Drug Stability:Principles & Practice、第2版、Marcel Dekker、NY、NY、1995年、379〜80頁を参照されたい。実際には、水及び熱は、いくつかの化合物の分解を加速する。したがって、製剤の製造、取り扱い、包装、保管、出荷及び使用中に水分及び/又は湿度に一般的に直面するため、製剤における水の影響は非常に重要となる場合がある。
本明細書に提供される無水医薬組成物及び剤形は、無水又は低水分含有成分及び低水分又は低湿度条件を使用して調製することができる。製造、包装、及び/又は保管中に水分及び/又は湿度との実質的な接触が予想される場合、ラクトース、及び一級又は二級アミンを含む少なくとも1つの活性成分を含む医薬組成物及び剤形は無水である。
無水医薬組成物は、その無水の性質が維持されるように調製及び保存されるべきである。したがって、無水組成物は、適切な処方キットに含めることができるように、水への曝露を防ぐことが知られている材料を用いて包装される。適切な包装の例には、限定されないが、密閉ホイル、プラスチック、単位用量容器(例えば、バイアル)、ブリスターパック及びストリップパックが含まれる。
経口医薬剤形は、固体、ゲル又は液体のいずれかである。固体剤形は、錠剤、カプセル、顆粒剤、及びバルク粉末である。経口錠剤の種類には、腸溶コーティング、糖衣コーティング又はフィルムコーティングが施され得る圧縮されたチュアブルなロゼンジ剤及び錠剤が含まれる。カプセルは、硬質ゼラチンカプセル又は軟質ゼラチンカプセルであり得、一方、顆粒及び粉末は、当業者に公知である他の成分の組み合わせとともに非発泡形態又は発泡形態で提供され得る。
特定の実施形態では、製剤は、固体剤形、例えば、カプセル又は錠剤である。錠剤、丸薬、カプセル、トローチなどは、以下の成分:結合剤、希釈剤、崩壊剤、潤滑剤、流動促進剤、甘味料、及び香味剤の任意、又は類似する化合物を含むことができる。
結合剤の例には、微結晶性セルロース、トラガカントゴム、グルコース溶液、アカシア粘液、ゼラチン溶液、スクロース及びデンプンペーストが含まれる。潤滑剤には、タルク、デンプン、ステアリン酸マグネシウム又はカルシウム、リコポジウム、及びステアリン酸が含まれる。希釈剤には、例えば、ラクトース、スクロース、デンプン、カオリン、塩、マンニトール及びリン酸二カルシウムが含まれる。流動促進剤には、限定されないが、コロイド状二酸化ケイ素が含まれる。崩壊剤には、クロスカルメロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、アルギン酸、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、ベントナイト、メチルセルロース、寒天及びカルボキシメチルセルロースが含まれる。着色剤には、例えば、承認された認証済み水溶性FD及びC染料、それらの混合物のいずれか;及びアルミナ水和物に懸濁した水不溶性FD及びC染料が含まれる。甘味料には、スクロース、ラクトース、マンニトール、及び人工甘味料、例えば、サッカリン、及び任意の数の噴霧乾燥フレーバーが含まれる。香味剤には、植物、例えば、果物から抽出された天然香料、並びに心地よい感覚をもたらす化合物の合成ブレンド、例えば、限定されないが、ペパーミント及びサリチル酸メチルが含まれる。湿潤剤には、プロピレングリコールモノステアラート、ソルビタンモノオレアート、ジエチレングリコールモノラウラート、及びポリオキシエチレンラウラルエーテルが含まれる。催吐性コーティングには、脂肪酸、脂肪、ワックス、シェラック、アンモニア化シェラック、及び酢酸フタル酸セルロースが含まれる。フィルムコーティングには、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリエチレングリコール4000及び酢酸フタル酸セルロースが含まれる。
投薬単位形態がカプセルである場合、上記の種類の材料に加えて、液体担体、例えば、脂肪油を含むことができる。加えて、投薬単位形態は、投薬単位の物理的形態を修飾する様々な他の材料、例えば、糖及び他の腸溶性物質のコーティングを含むことができる。化合物はまた、エリキシル、懸濁液、シロップ、ウエハー、スプリンクル、チューインガムなどの成分として投与することができる。シロップは、活性化合物に加えて、甘味料としてのスクロース、特定の防腐剤、染料、着色料、香料を含み得る。
錠剤に含まれる薬学的に許容される担体は、結合剤、潤滑剤、希釈剤、崩壊剤、着色剤、香味剤、及び湿潤剤である。腸溶コーティングされた錠剤は、腸溶コーティングのため、胃酸の作用に耐性であり、中性又はアルカリ性の腸内で溶解又は崩壊する。糖衣錠は、異なる層の薬学的に許容される物質が適用される圧縮錠剤である。フィルムコーティング錠剤は、ポリマー又は他の適切なコーティング剤でコーティングされた圧縮錠剤である。複数の圧縮錠剤は、前述の薬学的に許容される物質を利用した1を超える圧縮周期で作製された圧縮錠剤である。着色剤はまた、上記の剤形で使用され得る。香味剤及び甘味剤は、圧縮錠、糖衣錠、複数の圧縮錠及びチュアブル錠において使用され得る。香味剤及び甘味剤は、チュアブル錠及びロゼンジ剤の形態で特に有用である。
液体経口剤形には、非発泡性顆粒から再構成された水溶液、エマルジョン、懸濁液、溶液及び/又は懸濁液、並びに発泡性顆粒から再構成された発泡性製剤が含まれる。水溶液には、例えば、エリキシル剤やシロップが含まれる。エマルジョンは、水中油又は油中水のいずれかである。
エリキシル剤は、透明で甘味のある水性アルコール製剤である。エリキシルに使用される薬学的に許容される担体には溶媒が含まれる。シロップは、糖、例えば、スクロースの濃縮水溶液であり、防腐剤を含み得る。エマルジョンは、ある液体が別の液体全体に小球の形態で分散している2相系である。エマルジョンに使用される薬学的に許容される担体は、非水性液体、乳化剤、防腐剤である。懸濁液は、薬学的に許容される懸濁化剤及び防腐剤を使用する。液体の経口剤形に再構成される非発泡性顆粒において使用される薬学的に許容される物質には、希釈剤、甘味料、及び湿潤剤が含まれる。液体の経口剤形に再構成される発泡性顆粒において使用される薬学的に許容される物質には、有機酸及び二酸化炭素源が含まれまる。着色剤及び香味剤は、上記の剤形のすべてにおいて使用される。
溶媒には、グリセリン、ソルビトール、エチルアルコール、シロップが含まれる。保存料の例には、グリセリン、メチル及びプロピルパラベン、安息香酸、安息香酸ナトリウム及びアルコールが含まれる。エマルジョンに利用される非水性液体の例には、鉱油及び綿実油が含まれる。乳化剤の例には、ゼラチン、アカシア、トラガカント、ベントナイト、及び界面活性剤、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートが含まれる。懸濁化剤には、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ペクチン、トラガカント、ビーガム及びアカシアが含まれる。希釈剤には、ラクトース及びスクロースが含まれる。甘味料には、スクロース、シロップ、グリセリン、及び人工甘味料、例えば、サッカリンが含まれる。湿潤剤には、プロピレングリコールモノステアラート、ソルビタンモノオレアート、ジエチレングリコールモノラウラート、及びポリオキシエチレンラウリルエーテルが含まれる。有機添加物には、クエン酸及び酒石酸が含まれる。二酸化炭素の供給源には、重炭酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムが含まれる。着色剤には、承認された認証済み水溶性FD及びC染料、及びそれらの混合物のいずれかが含まれる。香料には、植物、例えば、果物から抽出された天然香料、及び心地よい味覚をもたらす化合物の合成ブレンドが含まれる。
固体剤形について、例えば、炭酸プロピレン、植物油又はトリグリセリド中の溶液又は懸濁液は、ゼラチンカプセルに封入される。このような溶液、並びにその調製及びカプセル化は、米国特許第4,328,245号;同第4,409,239号;及び同第4,410,545号に開示されている。液体剤形について、例えば、ポリエチレングリコール中の溶液は、投与のために容易に測定されるように、十分な量の薬学的に許容される液体担体、例えば、水で希釈され得る。
或いは、液体又は半固体の経口製剤は、活性化合物又は塩を植物油、グリコール、トリグリセリド、プロピレングリコールエステル(例えば、炭酸プロピレン)及び他のこのような担体に溶解又は分散させ、これらの溶液又は懸濁液を硬質又は軟質カプセルシェルにカプセル化することより調製され得る。他の有用な製剤には、限定されないが、本明細書に提供される化合物、ジアルキル化モノ又はポリアルキレングリコール、例えば、限定されないが、1,2−ジメトキシメタン、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、ポリエチレングリコール−350−ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール−550−ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール−750−ジメチルエーテル(ここで、350、550及び750は、ポリエチレングリコールのおよその平均分子量を指す)、並びに1つ以上の抗酸化剤、例えば、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、没食子酸プロピル、ビタミンE、ヒドロキノン、ヒドロキシクマリン、エタノールアミン、レシチン、セファリン、アスコルビン酸、リンゴ酸、ソルビトール、リン酸、チオジプロピオン酸及びそのエステル、並びにジチオカルバマートを含有するものが含まれる。
他の製剤には、限定されないが、薬学的に許容されるアセタールを含むアルコール水溶液が含まれる。これらの製剤において使用されるアルコールは、限定されないが、プロピレングリコール及びエタノールを含む1つ以上のヒドロキシル基を有する、任意の薬学的に許容される水混和性溶媒である。アセタールには、限定されないが、低級アルキルアルデヒドのジ(低級アルキル)アセタール、例えば、アセトアルデヒドジエチルアセタールが含まれる。
すべての実施形態では、錠剤及びカプセル製剤は、活性成分の溶解を修飾又は持続するために、当業者に公知であるようにコーティングされ得る。したがって、例えば、それらは、従来の腸溶性コーティング剤、例えば、サリチル酸フェニル、ワックス及び酢酸フタル酸セルロースでコーティングされ得る。
非経口投与はまた、一般的に、皮下、筋肉内又は静脈内のいずれかの注射によって特徴付けられ、本明細書に提供される。注射剤は、従来の形態であって、液体溶液若しくは懸濁液、注射前の液体中の溶液若しくは懸濁液に適した固体形態、又はエマルジョンとして、調製することができる。適切な賦形剤は、例えば、水、生理食塩水、デキストロース、グリセロール又はエタノールである。さらに、必要に応じて、投与される医薬組成物はまた、少量の非毒性補助物質、例えば、湿潤剤又は乳化剤、pH緩衝剤、安定剤、溶解促進剤、及び他のこのような薬剤、例えば、酢酸ナトリウム、モノラウリン酸ソルビタン、オレイン酸トリエタノールアミン及びシクロデキストリンを含有し得る。本明細書において、一定レベルの投薬量が維持されるように、徐放又は持続放出システムの移入も企図される。簡単には、本明細書に提供される化合物は、固体内部マトリックス、例えば、ポリメチルメタクリラート、ポリブチルメタクリラート、可塑化又は非可塑化ポリ塩化ビニル、可塑化ナイロン、可塑化ポリエチレンテレフタラート、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、シリコーン炭酸塩共重合体、親水性ポリマー、例えば、アクリル酸及びメタクリル酸のエステルのヒドロゲル、コラーゲン、架橋ポリビニルアルコール及び架橋部分加水分解されたポリ酢酸ビニルに分散され、固体内部マトリックスは、体液に不溶である外側ポリマー膜、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、ネオプレンゴム、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、エチレン及びプロピレンとの塩化ビニル共重合体、アイオノマーポリエチレンテレフタラート、ブチルゴムエピクロロヒドリンゴム、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、エチレン/酢酸ビニル/ビニルアルコールターポリマー、及びエチレン/ビニルオキシエタノール共重合体に囲まれている。化合物は、放出速度制御ステップで外側ポリマー膜を通って拡散する。このような非経口組成物に含まれる活性成分のパーセンテージは、その特定の性質、並びに化合物の活性及び対象のニーズに大きく依存する。
組成物の非経口投与には、静脈内、皮下及び筋肉内投与が含まれる。非経口投与用の製剤には、注射用に準備される滅菌溶液、使用直前に溶媒と組み合わせる準備がされる滅菌乾燥可溶性製造物、例えば、凍結乾燥粉末が含まれ、例えば、使用直前のビヒクルと滅菌エマルジョンを組み合わせる準備がされる皮下注射用錠剤、滅菌懸濁液、滅菌乾燥不溶性製造物が挙げられる。溶液は、水性又は非水性のいずれかであり得る。
静脈内投与される場合、適切な担体には、生理食塩水又はリン酸緩衝生理食塩水(PBS)、並びに増粘剤及び可溶化剤、例えば、グルコース、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びそれらの混合物を含む溶液が挙げられる。
非経口製剤に使用される薬学的に許容される担体には、水性ビヒクル、非水性ビヒクル、抗菌剤、等張剤、緩衝剤、抗酸化剤、局所麻酔薬、懸濁剤及び分散剤、乳化剤、金属イオン封鎖剤又はキレート剤、及び他の薬学的に許容される物質が含まれる。
水性ビヒクルの例には、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、等張性デキストロース注射液、滅菌水注射液、デキストロース及び乳酸リンゲル注射液が含まれる。非水性の非経口ビヒクルには、植物起源の固定油、綿実油、コーン油、ゴマ油、落花生油が含まれる。静菌又は静真菌濃度の抗菌剤は、フェノール又はクレゾール、水銀、ベンジルアルコール、クロロブタノール、メチル及びプロピルpヒドロキシ安息香酸エステル、チメロサール、塩化ベンザルコニウム及び塩化ベンゼトニウムを含む、複数用量の容器に包装された非経口製剤に追加する必要がある。等張剤には、塩化ナトリウムとデキストロースが含まれる。緩衝液には、リン酸塩及びクエン酸塩が含まれる。酸化防止剤には、重硫酸ナトリウムが含まれまる。局所麻酔薬には塩酸プロカインが含まれる。懸濁剤及び分散剤には、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びポリビニルピロリドンが含まれる。乳化剤には、ポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80)が含まれる。金属イオンの金属イオン封鎖剤又はキレート剤には、EDTAが含まれる。また、薬学的担体には、水混和性ビヒクル用のエチルアルコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、及びpH調整用の水酸化ナトリウム、塩酸、クエン酸、乳酸が含まれる。
FTIの濃度は、注射が所望の薬理効果を生み出すのに有効な量を提供するように調整される。正確な用量は、当技術分野で公知であるように、患者又は動物の年齢、体重、及び状態に依存する。単位用量の非経口製剤は、アンプル、バイアル、又は針付きのシリンジに包装される。非経口投与のためのすべての製剤は、当技術分野で公知であり、実施されるように無菌でなければならない。
例示的に、FTIを含む滅菌水溶液の静脈内又は動脈内注入は、効果的な投与様式である。別の実施形態は、所望の薬理学的効果を生み出すために必要に応じて注射される活性材料を含む滅菌水性若しくは油性溶液又は懸濁液である。
注射剤は、局所及び全身投与のために設計される。典型的には、治療的有効量は、治療される組織(単数又は複数)に対して、活性化合物の少なくとも約0.1%w/wから最大約90%w/w以上を超える、例えば、1%w/wを超える濃度を含むように製剤化される。活性成分は一度に投与され得るか、又は時間間隔で投与されるいくつかのより少ない用量に分割され得る。治療の正確な投薬量及び期間は治療される組織の関数であり、公知の試験プロトコールを使用して、又はインビボ若しくはインビトロの試験データからの外挿により経験的に決定できることが理解される。濃度及び投薬量の値はまた、治療を受ける個人の年齢によっても変化し得ることに留意されたい。任意の特定の対象について、個々の必要性及び製剤の投与を管理又は監督する者の専門的判断に従って、特定の投薬レジメンを経時的に調整する必要があること、及び本明細書に記載される濃度範囲は例示のみであり、請求される製剤の範囲又は実施を制限することを意図していないことはさらに理解するべきである。
FTIは、微粉化された形態若しくは他の適切な形態で懸濁され得るか、又は誘導体化されて、より可溶性の活性生成物を生成するか又はプロドラッグを生成し得る。得られる混合物の形態は、意図された投与様式及び選択された担体又はビヒクル中の化合物の溶解度を含む多数の要因に依存する。有効濃度は、状態の症状を改善するのに十分であり、経験的に決定することができる。
また、本明細書において目的とするものは、凍結乾燥粉末であり、これは、溶液、エマルジョン及び他の混合物として投与するために再構成することができる。それらはまた、固体又はゲルとして再構成及び製剤化することができる。
無菌の凍結乾燥粉末は、本明細書に提供されるFTI又はその薬学的に許容される塩を適切な溶媒に溶解することにより調製される。溶媒は、粉末、若しくは粉末から調製された再構成溶液の安定性又は他の薬理学的成分を改善する賦形剤を含み得る。使用され得る賦形剤には、限定されないが、デキストロース、ソルビタール、フルクトース、コーンシロップ、キシリトール、グリセリン、グルコース、スクロース又は他の適切な薬剤が含まれる。溶媒はまた、緩衝剤、例えば、クエン酸塩、リン酸ナトリウム若しくはリン酸カリウム、又は当業者に公知である他のこのような緩衝剤を、一実施形態では、ほぼ中性のpHで含み得る。溶液のその後の滅菌濾過、続く当業者に公知である標準条件下での凍結乾燥により、所望の製剤が提供される。一般的に、得られた溶液は、凍結乾燥のためにバイアルに配分される。各バイアルは、単回投薬量(例えば、限定されないが、10〜1000mg又は100〜500mg)又は複数回投薬量の化合物を含む。凍結乾燥粉末は、適切な条件下、例えば、約4℃から室温までで保存することができる。
この凍結乾燥粉末を注射用水で再構成することにより、非経口投与で使用するための製剤が提供される。再構成について、約1〜50mg、約5〜35mg、又は約9〜30mgの凍結乾燥粉末が滅菌水又は他の適切な担体1mL当たりに添加される。正確な量は、選択した化合物に依存する。このような量は経験的に決定することができる。
局所(local)投与及び全身投与について記載されているように、局所(topical)混合物を調製する。得られる混合物は、溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり得、クリーム、ゲル、軟膏、エマルジョン、溶液、エリキシル、ローション、懸濁液、チンキ剤、ペースト、泡、エアロゾル、灌漑、スプレー、坐薬、包帯、皮膚パッチ又は局所投与に適した任意の他の製剤として製剤化される。
FTI、又はFTIを有する医薬組成物は、吸入などによる局所適用のためのエアロゾルとして製剤化することができる(例えば、炎症疾患、具体的には喘息の治療に有用なステロイドの送達のためのエアロゾルを記載する米国特許第4,044,126号、同第4,414,209号及び同第4,364,923号を参照されたい)。気道への投与のためのこれらの製剤は、単独又は不活性担体、例えば、ラクトースと組み合わせて、噴霧器用のエアロゾル又は溶液の形態、又は吹送用の極微粉末としてのものであり得る。このような場合、製剤の粒子は、50ミクロン未満又は10ミクロン未満の直径を有する。
FTI、又はFTIを有する医薬組成物は、皮膚及び粘膜への、例えば、眼における部分(local)又は局所(topical)適用、例えば、局所(topical)適用のために、ゲル、クリーム、及びローションの形態で、及び眼への適用又は嚢内若しくは脊髄内適用のために製剤化することができる。局所(topical)投与は、経皮送達、及び眼若しくは粘膜への投与、又は吸入療法のために企図される。活性化合物単独又は他の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせた鼻液もまた投与することができる。これらの溶液、特に眼科用に意図される溶液は、適切な塩を含む、pHが約5〜7の0.01%〜10%の等張液として製剤化され得る。
本明細書において、他の投与経路、例えば、経皮パッチ、及び直腸投与が企図される。例えば、直腸投与用の医薬剤形は、全身作用のための直腸坐剤、カプセル及び錠剤である。本明細書で使用される直腸坐剤は、体温で融解又は軟化する直腸に挿入される固形物を意味し、1つ以上の薬理学的又は治療的な活性成分を放出する。直腸坐剤で利用される薬学的に許容される物質は、融点を上げるための基剤又はビヒクル及び薬剤である。基剤の例には、ココアバター(テオブロマ油)、グリセリンゼラチン、カーボワックス(ポリオキシエチレングリコール)、並びに脂肪酸のモノ、ジ及びトリグリセリドの適切な混合物が含まれる。様々な基材を組み合わせて使用できる。坐剤の融点を上げる薬剤には、鯨ろう及びワックスが含まれる。直腸坐剤は、圧縮法又は成形のいずれかによって調製し得る。直腸坐剤の例示的な重量は約2〜3グラムである。直腸投与用の錠剤及びカプセルは、経口投与用製剤と同じ薬学的に許容される物質を用いて、同じ方法で製造される。
本明細書に提供されるFTI又はFTIを有する医薬組成物は、当業者に周知である制御放出手段により、又は送達装置により投与することができる。例としては、限定されないが、各々が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第3,845,770号;同第3,916,899号;同第3,536,809号;同第3,598,123;同第4,008,719号;同第5,674,533号;同第5,059,595号;同第5,591,767号;同第5,120,548号;同第5,073,543号;同第5,639,476号;同第5,354,556号;同第5,639,480号;同第5,733,566号;同第5,739,108号;同第5,891,474号;同第5,922,356号;同第5,972,891号;同第5,980,945号;同第5,993,855号;同第6,045,830号;同第6,087,324号;同第6,113,943号;同第6,197,350号;同第6,248,363号;同第6,264,970号;同第6,267,981号;同第6,376,461号;同第6,419,961号;同第6,589,548号;同第6,613,358号;同第6,699,500号;及び同第6,740,634号に記載されるものが含まれる。このような剤形は、様々な比率の所望の放出プロファイルを提供するために、例えば、ヒドロプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、ゲル、透過膜、浸透圧システム、多層コーティング、微粒子、リポソーム、ミクロスフェア、又はそれらの組み合わせを使用して、FTIの徐放又は制御放出を提供するために使用することができる。本明細書に記載されるものを含む、当業者に公知である適切な制御放出製剤は、本明細書に提供される活性成分とともに使用するために容易に選択することができる。
すべての放出制御医薬品は、それらの制御されていない対応品によって達成されるものよりも薬物療法を改善するという共通の目標を有する。一実施形態では、医学的治療における最適に設計された制御放出製剤の使用は、最小限量の時間で状態を治癒又は制御するために使用される最小限の薬剤物質によって特徴付けられる。特定の実施形態では、制御放出製剤の利点には、薬物の活性の延長、投与頻度の低減、及び患者コンプライアンスの向上が含まれる。さらに、制御放出製剤は、作用発現時間又は他の特徴、例えば、薬物の血中レベルに影響を与えるために使用でき、したがって副作用(例えば、有害作用)の発生に影響を与えることができる。
ほとんどの制御放出製剤は、所望の治療効果を迅速に生み出す薬物(活性成分)の量を最初に放出し、長期間にわたってこのレベルの治療効果を維持するために他の量の薬物を徐々に及び継続的に放出するように設計される。生体内でこの一定レベルの薬物を維持するために、薬物は、代謝されて身体から排出される薬物の量を置き換える速度で剤形から放出されなければならない。活性成分の制御放出は、限定されないが、pH、温度、酵素、水、又は他の生理学的条件若しくは化合物を含む様々な条件によって刺激することができる。
特定の実施形態では、FTIは、静脈内注入、埋め込み型浸透圧ポンプ、経皮パッチ、リポソーム、又は他の投与様式を使用して投与することができる。一実施形態では、ポンプを使用し得る(Sefton、CRC Crit.Ref.Biomed.Eng.14巻:201頁(1987年);Buchwaldら、Surgery 88巻:507頁(1980年);Saudekら、N.Engl.J.Med.321巻:574頁(1989年)を参照されたい)。別の実施形態では、ポリマー材料を使用することができる。さらに別の実施形態では、制御放出システムを治療標的の近傍に配置することができ、すなわち、全身用量のほんの一部を必要とし得る(例えば、Goodson、Medical Applications of Controlled Release、2巻、115〜138頁(1984年)を参照されたい)。
一部の実施形態では、制御放出装置は、不適切な免疫活性化部位又は腫瘍の部位の近傍で対象に導入される。他の放出制御システムについては、Langer(Science 249巻:1527〜1533頁(1990年))の概説で説明されている。Fは、固体内部マトリックス、例えば、ポリメチルメタクリラート、ポリブチルメタクリラート、可塑化又は非可塑化ポリ塩化ビニル、可塑化ナイロン、可塑化ポリエチレンテレフタラート、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、シリコーン炭酸塩共重合体、親水性ポリマー、例えば、アクリル酸及びメタクリル酸のエステルのヒドロゲル、コラーゲン、架橋ポリビニルアルコール及び架橋部分加水分解されたポリ酢酸ビニルに分散され得、固体内部マトリックスは、体液に不溶である外側ポリマー膜、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、ネオプレンゴム、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、エチレン及びプロピレンとの塩化ビニル共重合体、アイオノマーポリエチレンテレフタラート、ブチルゴムエピクロロヒドリンゴム、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、エチレン/酢酸ビニル/ビニルアルコールターポリマー、及びエチレン/ビニルオキシエタノール共重合体に囲まれている。次に、活性成分は、放出速度制御ステップで外側ポリマー膜を通って拡散する。このような非経口組成物に含まれる活性成分のパーセンテージは、その特定の性質、並びに対象のニーズに大きく依存する。
FTI又はFTIの医薬組成物は、包装材料、血液がん及び固形腫瘍を含むがんの1つ以上の症状又は進行の治療、予防又は改善に使用される、本明細書に提供される化合物又はその薬学的に許容される塩、並びに化合物又はその薬学的に許容される塩が、血液がん及び固形腫瘍を含むがんの1つ以上の症状又は進行の治療、予防又は改善に使用されることを指示するラベルを含む製造品として包装することができる。
本明細書に提供される製造品は、包装材料を含む。医薬品の包装に使用する包装材料は、当業者に周知である。例えば、米国特許第5,323,907号、第5,052,558号及び第5,033,252号を参照されたい。医薬品の包装材料の例には、限定されないが、ブリスターパック、ボトル、チューブ、吸入器、ポンプ、バッグ、バイアル、容器、注射器、ペン、ボトル、並びに選択された製剤及び意図された投与様式及び治療様式に適した任意の包装材料が含まれる。本明細書に提供される化合物及び組成物の広範な製剤が企図される。
一部の実施形態では、FTIを有する治療的有効量の医薬組成物が、経口的又は非経口的に投与される。一部の実施形態では、有効成分としてチピファルニブを有する医薬組成物は、単回用量として若しくは複数回用量に細分されて、毎日1から最大1500mg/kgの量で、又はより具体的には毎日10から1200mg/kgの量で経口投与される。一部の実施形態では、有効成分としてチピファルニブを有する医薬組成物は、毎日100mg/kg、毎日200mg/kg、毎日300mg/kg、毎日400mg/kg、毎日500mg/kg、毎日600mg/kg、毎日700mg/kg、毎日800mg/kg、毎日900mg/kg、毎日1000mg/kg、毎日1100mg/kg、又は毎日1200mg/kgの量で経口投与される。一部の実施形態では、FTIはチピファルニブである。
一部の実施形態では、FTIは毎日200〜1500mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは毎日200〜1200mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは毎日200mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは毎日300mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは毎日400mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは毎日500mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは毎日600mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは毎日700mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは毎日800mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは毎日900mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは毎日1000mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは毎日1100mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは毎日1200mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは、毎日300、325、350、375、400、425、450、475、500、525、550、575、600、625、650、675、700、725、750、775、800、825、850、875、900、925、950、975、1000、1025、1050、1075、1100、1125、1150、1175、又は1200mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは毎日1300mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは毎日1400mgの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIはチピファルニブである。
一部の実施形態では、FTIは200〜1400mg b.i.dの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは300〜1200mg b.i.dの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは300〜900mg b.i.dの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは600mg b.i.dの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは700mg b.i.dの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは800mg b.i.dの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは900mg b.i.dの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは1000mg b.i.dの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは1100mg b.i.dの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは1200mg b.i.dの用量で投与される。一部の実施形態では、FTIは、300、325、350、375、400、425、450、475、500、525、550、575、600、625、650、675、700、725、750、775、800、825、850、875、900、925、950、975、1000、1025、1050、1075、1100、1125、1150、1175、又は1200mg b.i.dの用量で投与される。一部の実施形態では、本明細書に提供される組成物及び方法において使用するためのFTIは、チピファルニブである。
当業者が理解するように、投薬量は、使用される剤形、患者の状態及び感受性、投与経路、並びに他の要因に応じて変化する。正確な投薬量は、治療を必要とする対象に関連する要因を考慮して、医師によって決定される。投薬量及び投与は、十分なレベルの有効成分を提供するために、又は所望の効果を維持するために調整される。考慮され得る要因には、疾患状態の重症度、対象の一般的な健康状態、対象の年齢、体重、及び性別、食事、投与の時間及び頻度、薬物の組み合わせ(単数又は複数)、反応感受性、並びに療法に対する耐性/応答が含まれる。治療周期中、1日の用量は様々である。一部の実施形態では、治療周期内で開始用量を漸減することができる。一部の実施形態では、治療周期内で開始用量を漸増することができる。最終投薬量は、用量制限毒性及び他の要因の発生に依存し得る。一部の実施形態では、FTIは、毎日300mgの開始用量で投与され、毎日400mg、500mg、600mg、700mg、800mg、900mg、1000mg、1100mg、又は1200mgの最大用量まで漸増される。一部の実施形態では、FTIは、毎日400mgの開始用量で投与され、毎日500mg、600mg、700mg、800mg、900mg、1000mg、1100mg、又は1200mgの最大用量まで漸増される。一部の実施形態では、FTIは、毎日500mgの開始用量で投与され、毎日600mg、700mg、800mg、900mg、1000mg、1100mg、又は1200mgの最大用量まで漸増される。一部の実施形態では、FTIは、毎日600mgの開始用量で投与され、毎日700mg、800mg、900mg、1000mg、1100mg、又は1200mgの最大用量まで漸増される。一部の実施形態では、FTIは、毎日700mgの開始用量で投与され、毎日800mg、900mg、1000mg、1100mg、又は1200mgの最大用量まで漸増される。一部の実施形態では、FTIは、毎日800mgの開始用量で投与され、毎日900mg、1000mg、1100mg、又は1200mgの最大用量まで漸増される。一部の実施形態では、FTIは、毎日900mgの開始用量で投与され、毎日1000mg、1100mg、又は1200mgの最大用量まで漸増される。用量漸増は、一度に、又は段階的に行うことができる。例えば、毎日600mgの開始用量は、4日間で1日当たり100mgずつ増加させることによって、又は2日間で1日当たり200mgずつ増加させることによって、又は一度に400mgまで増加させることによって、毎日1000mgの最終用量まで漸増することができる。一部の実施形態では、FTIはチピファルニブである。
一部の実施形態では、FTIは、相対的に高い開始用量で投与され、患者の応答及び他の要因に応じてより低い用量に滴定される。一部の実施形態では、FTIは、毎日1200mgの開始用量で投与され、毎日1100mg、1000mg、900mg、800mg、700mg、600mg、500mg、400mg、又は300mgの最終用量まで減らされる。一部の実施形態では、FTIは、毎日1100mgの開始用量で投与され、毎日1000mg、900mg、800mg、700mg、600mg、500mg、400mg、又は300mgの最終用量まで減らされる。一部の実施形態では、FTIは、毎日1000mgの開始用量で投与され、毎日900mg、800mg、700mg、600mg、500mg、400mg、又は300mgの最終用量まで減らされる。一部の実施形態では、FTIは、毎日900mgの開始用量で投与され、毎日800mg、700mg、600mg、500mg、400mg、又は300mgの最終用量まで減らされる。一部の実施形態では、FTIは、毎日800mgの開始用量で投与され、毎日700mg、600mg、500mg、400mg、又は300mgの最終用量まで減らされる。一部の実施形態では、FTIは、毎日600mgの開始用量で投与され、毎日500mg、400mg、又は300mgの最終用量まで減らされる。用量減少は一度に、又は段階的に行うことができる。一部の実施形態では、FTIはチピファルニブである。例えば、毎日900mgの開始用量は、3日間で毎日100mg減らすことによって、又は一度に300mg減らすことによって、毎日600mgの最終用量まで減らすことができる。
治療周期は異なる長さにすることができる。一部の実施形態では、治療周期は1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、3か月、4か月、5か月、6か月、7か月、8か月、9か月、10か月、11か月、又は12か月であり得る。一部の実施形態では、治療周期は4週間である。治療周期には、断続的なスケジュールをとることできる。一部の実施形態では、2週間の治療周期は、5日間の投薬、続く9日間の休息をとることができる。一部の実施形態では、2週間の治療周期は、6日間の投薬、続く8日間の休息をとることができる。一部の実施形態では、2週間の治療周期は、7日間の投薬、続く7日間の休息をとることができる。一部の実施形態では、2週間の治療周期は、8日間の投薬、続く6日間の休息をとることができる。一部の実施形態では、2週間の治療周期は、9日間の投薬、続く5日間の休息をとることができる。
一部の実施形態では、FTIは、繰り返される4週間周期で4週間のうちの3日間、毎日投与される。一部の実施形態では、FTIは、繰り返される4週間周期で隔週(1週間オン、1週間オフ)で毎日投与される。一部の実施形態では、FTIは、300mg b.i.dの用量で、繰り返される4週間周期で4週間のうち3日間経口投与される。一部の実施形態では、FTIは、600mg b.i.dの用量で、繰り返される4週間周期で4週間のうち3日間経口投与される。一部の実施形態では、FTIは、900mg b.i.dの用量で、繰り返される4週間の周期で隔週(1週間オン、1週間オフ)で経口投与される。一部の実施形態では、FTIは、1200mg b.i.dの用量で、隔週(繰り返される28日周期の1〜7日目と15〜21日目)に経口投与される。一部の実施形態では、FTIは、1200mg b.i.dの用量で、繰り返される28日間の周期のうち、1〜5日目と15〜19日目に経口投与される。
一部の実施形態では、900mg bidのチピファルニブ代替週レジメンを採用して使用することができる。レジメンでは、患者は、28日間の治療周期の1〜7日目及び15〜21日目に、900mg、po、bidの開始用量を受ける。管理不能な毒性がない場合、対象は、最大12か月までチピファルニブ治療を継続して受けることができる。また、対象が治療に十分に忍容である場合、用量を1200mg bidまで増加させることができる。治療に関連した、治療に起因する毒性を制御するための段階的な300mgの用量減少もまた含めることができる。
一部の他の実施形態では、チピファルニブは、28日間の治療周期において、21日間の毎日300mg bid、続く1週間の休息(21日間のスケジュール;Cheng DTら、J Mol Diagn.(2015年)17巻(3号):251〜64頁)で経口的に与えられる。一部の実施形態では、25から1300mg bidまでの5日間の投薬、続く9日間の休息が採用される(5日間のスケジュール;Zujewski J.、J Clin Oncol.、(2000年)2月;18巻(4号):927〜41頁)。一部の実施形態では、7日間のbid投薬、続く7日間の休息が採用される(7日間のスケジュール;Lara PN Jr.、Anticancer Drugs.、(2005年)16巻(3号):317〜21頁;Kirschbaum MH、Leukemia.、(2011年)10月;25巻(10号):1543〜7頁)。7日間のスケジュールでは、患者は300mg bidの開始用量を受け、1800mg bidの最大計画用量まで300mgの投薬漸増を受けることができる。7日間のスケジュール研究では、患者はまた、最大1600mg bidの用量で28日周期の1〜7日目及び15〜21日目にチピファルニブを受けることができる。
以前の研究では、FTIは、1日2回の投薬スケジュールとして投与した場合、哺乳動物の腫瘍の増殖を阻害することが示された。FTIを1〜5日間、毎日単回投薬を投与すると、少なくとも21日間まで続いて腫瘍増殖の顕著な抑制を与えたことが見出された。一部の実施形態では、FTIは、50〜400mg/kgの投薬量範囲で投与される。一部の実施形態では、FTIは200mg/kgで投与される。特定のFTIの投薬レジメンはまた当技術分野で周知である(例えば、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第6,838,467号)。例えば、化合物アルグラビン(国際公開第98/28303号)、ペリリルアルコール(国際公開第99/45712号)、SCH−66336(米国特許第5,874,442号)、L778123(国際公開第00/01691号)、2(S)−[2(S)−[2(R)−アミノ−3−メルカプト]プロピルアミノ−3(S)−メチル]−ペンチルオキシ−3−フェニルプロピオニル−メチオニンスルホン(国際公開第94/10138号)、BMS 214662(国際公開第97/30992号)、AZD3409;Pfizer化合物A及びB(国際公開第00/12499号及び国際公開第00/12498号)についての適切な投薬量は、参照により本明細書に組み込まれる前述の特許明細書に与えられているか、又は当業者に公知であるか若しくは容易に決定される。
ペリリルアルコールに関連して、医薬は、150ポンドのヒト患者当たり1日当たり1〜4g投与され得る。一実施形態では、150ポンドのヒト患者当たり1日当たり1〜2gである。SCH−66336は、典型的には、特定の用途に従って約0.1mg〜100mg、より好ましくは約1mg〜300mgの単位用量で投与され得る。化合物L778123及び1−(3−クロロフェニル)−4−[1−(4−シアノベンジル)−5−イミダゾリルメチル]−2−ピペラジノンは、1日当たり約0.1mg/kg体重〜約20mg/kg体重、好ましくは1日当たり0.5mg/kg体重〜約10mg/kg体重の量でヒト患者に投与され得る。
Pfizer化合物A及びBは、1日当たり約1.0mg〜最大約500mgまで、好ましくは1日当たり約1〜最大約100mgの範囲の投薬量で、単回又は分割(すなわち複数回)用量で投与され得る。治療化合物は、通常、1日当たり体重1kg当たり約0.01〜約10mgの範囲の1日投薬量で、単回又は分割用量で投与される。BMS 214662は、単回投与又は2〜4回の分割投与で約0.05〜200mg/kg/日、好ましくは100mg/kg/日未満の投与量範囲で投与され得る。
一部の実施形態では、FTI治療は、放射線療法(radiotherapy)又は放射線療法(radiation therapy)と組み合わせて投与される。放射線療法には、γ線、X線、及び/又は腫瘍細胞への放射性同位元素の定方向送達の使用が含まれる。マイクロ波、陽子線照射(米国特許第5,760,395号及び動第4,870,287号;これらはすべて参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる)、及びUV照射などのDNA損傷因子の他の形態が企図される。これらの要因のすべては、DNA、DNAの前駆体、DNAの複製と修復、並びに染色体の集合及び維持に広範囲に損傷を与える可能性が最も高い。
一部の実施形態では、宿主の腫瘍を照射に対して効果的に感作する、FTIを有する薬学的組成物の治療的有効量が投与される(米国特許第6545020号、その全体が参照により本明細書に組み込まれる)。照射は、電離放射線、特にガンマ線であり得る。一部の実施形態では、ガンマ線は、線形加速器又は放射性核種によって放出される。放射性核種による腫瘍の照射は、外部照射又は内部照射であり得る。
照射はまた、X線照射であり得る。X線の線量範囲は、長期間(3〜4週間)の50〜200レントゲンの毎日線量から2000〜6000レントゲンの単回線量までの範囲である。放射性同位体の線量範囲は大きく異なり、同位体の半減期、放出される放射線の強度及び種類、並びに腫瘍細胞による取り込みに依存する。
一部の実施形態では、薬学的組成物の投与は、腫瘍の照射前に、最大1か月、特に最大10日又は1週間で開始する。さらに、腫瘍の照射は分割され、医薬組成物の投与は最初と最終の照射セッション間の間隔で維持される。
FTIの量、照射線量、及び照射線量の断続性は、一連のパラメーター、例えば、腫瘍の種類、その位置、化学療法又は放射線療法に対する患者の反応に依存し、最終的には個々のケースで決定する医師及び放射線科医による。
C.併用療法
一部の実施形態では、本明細書に提供される方法は、治療的有効量の二次活性剤の投与又はサポートケア療法をすることをさらに含む。二次活性剤は化学療法剤であり得る。化学療法剤又は化学療法薬は、細胞内の活性のその様式、例えば、細胞周期に影響を与えるかどうか、どの段階で影響を与えるのかによって分類することができる。或いは、薬剤は、DNAを直接架橋する能力、DNAに挿入する能力、又は核酸合成に影響を与えることにより染色体及び有糸分裂の異常を誘発する能力に基づいて特徴付けることができる。
化学療法剤の例としては、アルキル化剤、例えば、チオテパ及びシクロホスファミド;アルキルスルホナート、例えば、ブスルファン、インプロスルファン、及びピポスルファン;アジリジン、例えば、ベンゾドパ、カルボコン、メチレドパ、及びウレドパ;エチレンイミン及びメチラメラミン、例えば、アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホロアミド、トリエチレンチオホスホロアミド、及びトリメチロメラミン;アセトゲニン(特に、ブラタシン及びブラタシノン);カンプトテシン(例えば、その合成アナログであるトポテカン);ブリオスタチン;カリスタチン;CC−1065(例えば、そのアドゾレシン合成アナログ、カルゼレシン合成アナログ及びビゼレシン合成アナログ);クリプトフィシン類(特に、クリプトフィシン1及びクリプトフィシン8);ドラスタチン;デュオカルマイシン(例えば、その合成アナログであるKW−2189及びCB1−TM1);エロイテロビン;パンクラチスタチン;サルコジクチン;スポンジスタチン;ナイトロジェンマスタード、例えば、クロラムブシル、クロルナファジン、クロロホスファミド、エストラムスチン、イフォスファミド、メクロレタミン、塩酸メクロレタミンオキシド、メルファラン、ノベンビシン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロフォスファミド、及びウラシルマスタード;ニトロソ尿素、例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、及びラニムスチン;抗生物質、例えば、エネジイン抗生物質(例えば、カリケアミシン、特に、カリケアミシンガンマII及びカリケアミシンオメガII);ダイネミシン、例えば、ダイネミシンA;ビスホスホナート、例えば、クロドロナート;エスペラミシン;並びにネオカルジノスタチン発色団及び関連する色素タンパク質エネジイン抗生物質発色団、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、オートラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン、カルミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトロルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ドキソルビシン(例えば、モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシン及びデオキシドキソルビシン)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、例えば、マイトマイシンC、マイコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン、ピューロマイシン、キュエラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ユベニメックス、ジノスタチン、ゾルビシン;代謝拮抗剤、例えば、メトトレキサート及び5−フルオロウラシル(5−FU);葉酸アナログ、例えば、デノプテリン、プテロプテリン、及びトリメトレキサート;プリンアナログ、例えば、フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、及びチオグアニン;ピリミジンアナログ、例えば、アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン;アンドロゲン、例えば、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、及びテストラクトン;アンチアドレナール、例えば、ミトーテン、トリロスタン;葉酸補充剤、例えば、フロリン酸;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビスアントレン;エダトレキサート(edatraxate);デフォファミン;デメコルシン;ジアジクオン;エルフォルミチン;酢酸エリプチニウム;エポチロン;エトグルシド;窒化ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダミン(lonidainine);メイタンシノイド、例えば、メイタンシン及びアンサミトシン;ミトグアゾン;ミトザントロン;モピダンモール;ニトラエリン;ペントスタチイン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;ポドフィリン酸;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK多糖複合体;ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾニン酸;トリアジキオン;2,2’,2’’−トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(特に、T−2トキシン、ベラクリンA、ロリジンA及びアングイジン);ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;タキソイド、例えば、パクリタキセル及びドキセタキセルゲムシタビン;6−チオグアニン;メルカプトプリン;白金配位複合体、例えば、シスプラチン、オキサリプラチン、及びカルボプラチン;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP−16);イフォスファミド;ミトザントロン;ビンクリスチン;ビノレルビン;ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;キセロダ;イバンドロナート;イリノテカン(例えば、CPT−11);トポイソメラーゼインヒビターRFS 2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイド、例えば、レチノイン酸;カペシタビン;カルボプラチン、プロカルバジン、プリコマイシン、ゲムシタビン、ナベルビン、トランスプラチナ、及び上記のうちのいずれかの薬学的に許容される塩、酸、又は誘導体が挙げられる。
二次活性剤は、大きな分子(例えば、タンパク質)又は小さな分子(例えば、合成無機分子、有機金属分子、又は有機分子)であり得る。一部の実施形態では、二次活性剤は、DNA低メチル化剤、がん抗原に特異的に結合する治療抗体、造血増殖因子、サイトカイン、抗がん剤、抗生物質、cox−2阻害剤、免疫調節剤、抗胸腺細胞グロブリン、免疫抑制剤、コルチコステロイド又は薬理学的に活性な突然変異体又は誘導体である。
一部の実施形態では、二次活性剤は、DNA低メチル化剤、例えば、シチジン類似体(例えば、アザシチジン)又は5−アザデオキシシチジン(例えば、デシタビン)である。一部の実施形態では、二次活性剤は、細胞減少剤であり、限定されないが、インダクション(Induction)、トポテカン、Hydrea、POエトポシド、レナリドミド、LDAC、及びチオグアニンが含まれる。一部の実施形態では、二次活性剤は、ミトキサントロン、エトポシド、シタラビン、又はバルスポダールである。一部の実施形態では、二次活性剤は、ミトキサントロン+バルスポダール、エトポシド+バルスポダール、又はシタラビン+バルスポダールである。一部の実施形態では、二次活性剤は、イダルビシン、フルダラビン、トポテカン、又はara−Cである。一部の他の実施形態では、二次活性剤は、イダルビシン+ara−C、フルダラビン+ara−C、ミトキサントロン+ara−C、又はトポテカン+ara−Cである。一部の実施形態では、二次活性剤はキニーネである。上記で指定した薬剤の他の組み合わせを使用することができ、投薬量は医師が決定することができる。
本明細書に記載される任意の特定のがんの種類について、本明細書に記載される治療又は他には当技術分野で利用可能な治療は、FTI治療と組み合わせて使用することができる。例えば、PTCLについてFTIと組み合わせて使用することができる薬物には、Spectrum Pharmaceuticalsが販売するベリノスタット(Beleodaq(登録商標))及びプララトレキサート(Folotyn(登録商標))、Celgeneが販売するロミデプシン(Istodax(登録商標))、及びSeattle Geneticsが販売するブレンツキシマブベドチン(Adcetris(登録商標))(ALCL用)が挙げられる;MDSについてFTIと組み合わせて使用することができる薬物には、Celgeneが販売するアザシチジン(Vidaza(登録商標))及びレナリドミド(Revlimid(登録商標))、及びOtsukaとJohnson & Johnsonが販売するデシタビン(Dacogen(登録商標))が挙げられる;甲状腺がんについてFTIと組み合わせて使用することができる薬物には、AstraZenecaのバンデタニブ(Caprelsa(登録商標))、Bayerのソラフェニブ(Nexavar(登録商標))、Exelixisのカボザンチニブ(Cometriq(登録商標))及びEisaiのレンバチニブ(Lenvima(登録商標))が挙げられる。
非細胞毒性療法、例えば、トプラトレキサート(Folotyn(登録商標))、ロミデプシン(Istodax(登録商標))及びベリノスタット(Beleodaq(登録商標))はまた、FTI治療と組み合わせて使用することができる。
一部の実施形態では、FTIと組み合わせて使用される二次活性剤又は第2の療法は、FTI治療の前、同時、又は後に投与し得ることが企図される。一部の実施形態では、FTIと組み合わせて使用される二次活性剤又は第2の療法は、FTI治療の前に投与することができる。一部の実施形態では、FTIと組み合わせて使用される二次活性剤又は第2の療法は、FTI治療と同時に投与することができる。一部の実施形態では、FTIと組み合わせて使用される二次活性剤又は第2の療法は、FTI治療後に投与することができる。
FTI治療はまた、骨髄移植と組み合わせて投与することができる。一部の実施形態では、FTIは骨髄移植の前に投与される。他の実施形態では、FTIは骨髄移植後に投与される。
当業者は、本明細書に記載される方法が、本明細書に記載される対象を治療するための特定のFTI、製剤、投薬レジメン、追加療法の任意の順列又は組み合わせを用いることを含むことを理解する。
一部の実施形態では、チピファルニブ治療について選択されたPTCLを有する対象は、繰り返される4週間の周期において隔週(1週間オン、1週間オフ)で経口により900mg b.i.dの用量を受ける。
一部の実施形態では、チピファルニブ治療について選択されたPTCLを有する対象は、繰り返される4週間の周期において隔週(1週間オン、1週間オフ)で経口により600mg b.i.dの用量を受ける。
本明細書に提供される本発明の定義内で、本発明の様々な実施形態の活性に実質的に影響を及ぼさない修飾はまた提供されることが理解される。したがって、以下の実施例は、本発明を例示するが、限定することを意図するものではない。本明細書において引用されている参考文献はすべて、それらの全体が参照により組み込まれる。
実施例I
PTCL患者におけるチピファルニブ臨床研究
チピファルニブの第II相臨床研究は、再発又は難治性の進行性末梢T細胞リンパ腫(PTCL)を有する対象における客観的奏効率(ORR)に関して、チピファルニブの抗腫瘍活性を評価することを主な目的として実施することができる。客観的な腫瘍応答の決定は、修飾された重症度加重評価ツール(mSWAT)に従って、国際ワークショップ基準(IWC)及び/又は測定可能な皮膚疾患によって実行することができる。二次的な目的には、1年での無増悪生存率、反応期間(DOR)、全生存率(OS)におけるチピファルニブの効果;並びにチピファルニブの安全性及び忍容性を利用することを含み得る。
この第II相試験は、PTCLを有する対象におけるチピファルニブのORRに関して抗腫瘍活性を調査する。進行型PTCLを有する最大18人の適格な対象が登録される。患者の総数は30人まで増やすことができる。
対象は、28日間の周期において隔週で7日間(1〜7及び15〜21日目)、1日2回(bid)、食物とともに経口で900mgの開始用量で投与されるチピファルニブを受ける。治験責任医師の裁量により、対象が900mgの用量レベルで用量制限毒性を経験していない場合、チピファルニブの用量を1200mgに増加させることができる。チピファルニブに関連し、14日間以上続くと考えられる重篤な有害事象(SAE)又はグレード2以上の治療緊急有害事象(TEAE)を発症した対象は、用量漸増を受けない。治療に関連した、治療に起因する毒性を制御するための段階的な300mgの用量減少はまた認められる。
管理不可能な毒性がない場合、対象は疾患の進行までチピファルニブ治療を連続して受けることができる。完全奏効が観察された場合、チピファルニブによる療法は、奏効の開始後、少なくとも6か月間維持することができる。
腫瘍の評価はスクリーニング時に行われ、少なくとも6か月間、約8週間ごとに少なくとも1回(周期2、4、6)、その後、約12週間ごとに1回(周期9、12、15など)、疾患の進行が周期2の終わりに開始するまで行われる。治験責任医師が必要とみなした場合は、追加の腫瘍評価を実施することができる。疾患の進行以外の理由でチピファルニブ治療を中止した対象は、疾患の進行、対象の研究への同意の撤回まで腫瘍評価を継続しなければならない。
実施例II
PTCL患者のチピファルニブ臨床研究における活性の証拠
例Iに記載される研究に登録された患者のコホートにおいて臨床活性の証拠を研究した。8人のPTCL患者のうち4人において持続的応答(11か月の中央値)が見られた。
本研究は、Simonの2段階設計(11+7)を用いた18人の患者の第II相研究であった。最初の11人の評価可能な患者の後に、2番目の段階に進むために2つの応答が必要であった。最初の段階で5つの応答が見られた場合、登録は30人の患者に増やすべきである。
隔週投薬における7日間の900mg b.i.d.の用量は、最初の段階で、隔週投薬における7日間の600mg b.i.dに修正された。
図1は、研究中の最初の時間点で投与された18人の患者のそれぞれが受けた周期数を示す。18人の患者のそれぞれ及びPTCLの種類が、転帰とともに表1に列挙される。3人の部分奏効(PR)が観察された。AITLを有する2人の対象のうち、両方がPRを示した。図1の矢印で示されている3人の患者が進行中であり、2人の患者が6か月を超える安定疾患を有していた。
Figure 2020508351
図5は、研究中の後の第2の時間点で投与された18人の患者のそれぞれが受けた周期数を示す。PTCLのタイプ及びSNV状態は、患者ごとに、転帰とともに図5に指示される。3人の部分奏効(PR)が観察された。AITLを有する2人の対象のうち、両方がPRを示した。図1の矢印で示されている2人の患者が進行中であり、4人の患者が6か月を超える安定疾患を有していた。
ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)試料は、RNA Seqを用いた遺伝子発現、及び次世代シークエンシング(NGS)を用いた及び単一ヌクレオチドバリエーション(SNP及び突然変異を含むSNV)の遺伝子発現の分析のためにすべての対象から得られた。13個の試料が発現分析のための品質管理(QC)に合格した。16個の試料がSNV分析の品質管理に合格した。
CXCL12及びCXCR4の発現、並びにCXCL4に対するCXCL12の発現の比率は、表1に示されるように、13人の対象において測定された。0.200を超えるCXCL12/CXCR4比を有する対象は、PR又は安定疾患(SD)を有した。0.200未満又はそれに等しいCXCL12/CXCR4比を有する対象は、表1に示されるように、PR及びSDを示さなかった。図2に示されるように、CXCL12/CXCR4比が0.200を超える患者の無増悪生存率(mPFS)の中央値は189日(N=5)であったが、CXCL12/CXCR4比が0.200以下である患者のmPFSは51日(N=7)であった(HR=0.22;P=0.004)。VCAM1及びCXCL13の発現はまた、それらの13人の対象において測定された。
NGSがQCに合格した16人のうち8人の対象(50%)は、CXCL12遺伝子の3’UTRにおいてSNVを保有した。7人は、rs2839695のキャリア(CXCL12 3’UTRの位置44873849にA/G)であった。1人の対象は、rs2839695と44866733位で新規3’UTR SNVの両方を保有した。さらに1人の対象は、44873186位で新規3’UTR SNVを保有した。rs2839695を保有する腫瘍は、図3及び表1に見られるように、より低いCXCL12/CXCR4比を有した。対象4は、44873186位に新規3’UTR SNVを有し、非常に低いCXCL12/CXCR4比を示した。3’UTR SNVの頻度(0.5)は異常であった。一般的な集団全体でのrs2839695の予想される頻度は次の通りである:1000G_AFR=0.2;1000G_AMR=0.097;1000G_EAS=0.001;1000G_EUR=0.2;1000G_SAS=0.045。CXCL12 rs2839695は、図4に示されるように、チピファルニブで治療したPTCLの予後不良と関連していた。CXCL12の3’UTRにおいてSNVがないそれらの患者のmPFSは、189日であったが(N=8)、CXCL12 rs2839695を有する患者は48日のmPFSを有した(N=7)。研究の後半の時間点で、図6に示されるように、CXCL12の3’UTRにおいてSNVがない患者のmPFSは134日であったが(N=8)、CXCL12 rs2839695の患者は50日のmPFSであった(N=7)。
図7及び図8は、T細胞白血病及びリンパ腫細胞系を用いたインビトロ実験の結果を示し、これはさらに、CXCL12発現及びCXCL12 3’UTR遺伝子バリエーションがPTCLにおけるチピファルニブの活性のバイオマーカーとして有用であることをさらに示している。図7は、CXCL20が、特定のチピファルニブ感受性T−LL細胞系において発現し、チピファルニブ耐性の他のT−LL細胞系では検出することができないことを示す。図8は、チピファルニブの効力は、CXCL12の発現が低いT−LL細胞よりもCXCL12の発現が高いT−LL細胞の方が高い(IC50がより低い)ことを示している。
表1はまた、13人の対象のKIR3DL2発現レベルを示す。KIR3DL2発現が高い(例えば、1000を超える)対象は、PR又はSDを示さなかった。したがって、チピファルニブがKIR3DL2を発現するPTCLにおいて活性を示さないようである。
CENPF遺伝子変異R2729Qは、16人の対象のうち7人(44%)で観察された(表1)。PR/SDの最良の応答を示す6人の対象のうち5人、及びPDの最良の応答を示す10人の対象のうち2人(2人の対象で適格な試料が得られなかった)はR2729Qを保有した。米国の人口におけるR2729Qの全体的な頻度は59%である。
SIK3のN末端コード配列に位置するSNP(S986Y、P1076R、P1136R(5人の対象)、S1163G)は、8人の対象で観察された(表1)。追加の対象は、N559H突然変異(合計変動の50%)を伴う腫瘍を有した。PR/SDの最良の応答を示す6人の対象のうち6人、及びPDの最良の応答を示す11人の対象のうち3人は、SIK3 SNVを保有した。米国の人口におけるSIK3遺伝子SNVの全体的な頻度は19%である。
実施例III
個別のFTI治療の決定
患者が、FTI治療、例えば、チピファルニブ治療に適しているかどうかを決定するために以下の手順をとることができる。
CXCL12、CXCR4、及び/又はKIR3DL2の免疫染色は、1mmol/L濃度のEDTA、pH8.0でのマイクロ波抗原回復後の患者からのホルマリン固定されたパラフィン包埋組織切片において、当技術分野で公知であるヒトCXCL12、CXCR4、及び/又はKIR3DL2モノクローナル抗体を用いて、当技術分野で周知である標準的な間接アビジン−ビオチンホースラディッシュペルオキシダーゼ法及びジアミノベンジジン発色を使用して行うことができる。染色は、染色特異性を確認するために、研究したすべてのケースについて同一のタンパク質濃度に希釈されたマウスIgGアイソタイプ対照抗体の染色と比較され得る。
患者はまた、例えば、血清試料中に循環するCXCL12について検査され得る。生検試料はまた、EBVバイオマーカー、例えば、CXCL13及びPD−1について試験され得る。
T細胞は、患者の血清から得られた末梢血単核細胞(PBMC)から単離することができる。総RNAは、Trizolキット(Qiagen、Santa Clarita、CA)を使用して細胞試料から抽出することができる。RNA品質は、Agilent Bioanalyzer(Agilent、 Palo Alto、CA)上のリボソームバンドの存在を評価することで決定することができる。高品質の試料は、製造業者の指示に従って、高容量cDNA逆転写キット(Applied Biosystems,Foster City、CA)を使用して逆転写(RT)反応に使用することができる。定量RT−PCR(qRT−PCR)は、ABI Prism 7900HT配列検出システム(Applied Biosystems)を使用して、CXCL12、CXCR4、SIK3、及び/又はCENPFについて実施され、すべての試料を3重にして行うことができる。cDNAテンプレートなしのネガティブ対照は、すべてのアッセイで行うことができる。EEF1A1式の標準化により、個人ごとの転写コピー数を計算することができる。
がん患者、例えば、PTCL患者が高CXCL12発現を有することが決定された場合、及び/又はがん患者、例えば、PTCL患者が高レベルのCXCL12及び低レベルのCXCR4を有することが決定された場合、及び患者がチピファルニブ治療を受けることを他に妨げられていない場合、チピファルニブ治療が処方される。一方、がん患者、例えば、PTCL患者が高CXCL12発現を有しないことが判断された場合、又はがん患者、例えば、PTCL患者が低レベルのCXCL12又は高レベルのCXCR4を有することが決定された場合、チピファルニブ治療は推奨されない。
がん患者、例えばPTCL患者がSIK3遺伝子変異発現又はCENPF R2729Q変異発現を有することが決定され、患者がチピファルニブ治療を受けることを他に妨げられていない場合、チピファルニブ治療が処方される。
がん患者、例えばPTCL患者がKIR3DL2発現を有することが決定された場合、チピファルニブ治療は推奨されない。
がん患者、例えば、PTCL患者が3’UTR CXCL12単一ヌクレオチド変異を有することが決定された場合、チピファルニブ治療は推奨されない。3’UTR CXCL12変異を決定するためのDNAは、腫瘍生検、リンパ節生検、骨髄吸引液、血液試料、血液試料から得られたPBMC、又は口腔内スワップから入手することができる。
チピファルニブ治療ががん患者、例えば、PTCL患者に処方される場合、がん患者、例えば、PTCL患者は、別の治療、例えば、電離放射線、又は二次活性剤又はサポートケア療法を、腫瘍医が適切とみなすものとして同時に受けることができる。二次活性剤は、DNA低メチル化剤、例えば、アザシチジン又はデシタビンであり得る。
実施例IV
AML患者のチピファルニブ臨床研究における活性の証拠
チピファルニブを用いた以前の臨床研究は、リスクの低いAML(CTEP−20、第2相)又は再発性及び難治性AML(INT−17、第2相)を用いた、高齢患者における新たに診断されたAMLにおいて行われた。これらの研究では、患者の選択は遺伝子マーカーに基づいていなかった。チピファルニブ単剤作用の事例証拠が報告された。しかしながら、患者集団全体の全体的な臨床活動は、チピファルニブの登録を支持しなかった。
CTEP−20及びINT−17試験における患者からのmRNA発現プロファイリングデータの分析は、チピファルニブの有効性が、相対的に漸増したCXCL12/CXCR4発現比を有する患者においてより高いことが示した。図9は、ナイーブな高齢の治療、最高のCXCL12発現三分位(最高レベルのCXCL12発現)の虚弱AML患者は、431日間の無増悪生存率(mPFS)、2番目の三分位の患者は89日mPFSを経験し、3番目の三分位の患者(CXCL12発現の最低レベル)は、同じチピファルニブ治療レジメンで33日間のmPFSを経験したことを示す。図10は、CXCR4発現の最高五分位の再発性又は難治性AML患者は182日間の生存期間の中央値を経験し、これは最低CXCR4発現五分位の患者の生存期間の中央値の約2倍であった。
これらの結果は、チピファルニブから有益性を得るAML患者が、患者のCXCL12及びCXCR4発現レベルに基づいて、チピファルニブ治療について同定及び選択できることを実証している。
実施例V
PTCL患者のチピファルニブ臨床研究における活性の証拠
この例は、再発性又は難治性のPTCLを有する18人の患者におけるチピファルニブの抗腫瘍活性を調査するために設計された第2相試験(ClinicalTrials.gov Identifier:NCT02464228)、及び本研究の特定の結果を記載する。
一次転帰尺度:国際ワークショップ基準(IWC)による客観的奏効率(ORR)及び/又は修正された重症度加重評価ツール(mSWAT)による測定可能な皮膚疾患。二次転帰尺度には、1年での無増悪生存(PFS)の率、応答期間(DOR)に対するチピファルニブの効果;チピファルニブの安全性及び忍容性が含まれる。
研究設計:28日間の治療周期の1〜21日目の経口チピファルニブ300mgの1日2回(bid)。ORRのSimon2段階設計。
AITL拡張コホート:ステージ1及び2において観察された抗腫瘍活性に基づいて、AITL拡張コホート(N=12)が登録されている。少なくとも1つの以前の全身細胞毒性療法に対する再発又は難治性。
患者処理:
Figure 2020508351
安全性及び忍容性:毒性は、チピファルニブの公知の安全性プロファイルと一致していた。ptsの10%以上で発生するグレード3以上の薬物関連TEAEは、血液学関連であった:好中球減少症(74%)、血小板減少症(58%)、白血球減少症(47%)、貧血及び発熱性好中球減少症(各32%)並びにリンパ球減少症(16%)。骨髄抑制は、治療の中断、用量の減少、及び/又は輸血サポートにより管理可能であった。用量レジメンは、研究のステージ1及び2で試験された隔週レジメンの観察された忍容性プロファイルに起因して、28日間の治療周期の1〜21日目に300mg bidに修正された。
研究された8人の対象は、CXCL12 3’UTR SNV rs2839695を保有した。1人の対象は新規なCXCL12 3’UTR変異を提示し、8人の対象は参照3’UTR CXCL12配列を保有した。
研究対象が受けた最終の以前の療法:化学療法(7人の対象)、ブレンティクスマブ(4人の対象)、HDACi(2人の対象)、レナリドマイド(2人の対象)、ルキソリチニブ(1人の対象)。
NGSデータを有する対象におけるチピファルニブ(5行目)の全体のPFSの中央値は、53日であった(全体のPFSは、NGSデータを有する全対象についてであり、参照CXCL12 3’UTR及び変異CXCL12 3’UTRを有するものを含むである)。最終の以前の療法におけるこれらの対象の全体的なPFSの中央値は82日であった。
CXCL12 rs2839695 3’UTR変異を保有する腫瘍試料において、低CXCL12発現が観察された。
図11、12A及び12Bは、チピファルニブからの臨床有益性がCXCL12遺伝子型と関連していることを示す。
図11は、CXCL12参照3’UTR(「参照」)を有する対象対CXCL12変異3’UTR(CXCL12 3’UTR SNV rs2839695又は新規CXCL12 3’UTR変異)を有する対象についてのチピファルニブを用いた治療周期全体でのSPDにおける減少パーセントを示す。SPDは直径の積の合計であり、腫瘍サイズの尺度である。図11は、参照3’UTRを有する対象におけるSPDの負の減少%によって示されるように、チピファルニブが、CXCL12参照3’UTR(すなわち、CXCL12遺伝子の3’UTRにSNVを含まない)を保有する対象において腫瘍サイズを減少させることを示す。
図12Aは、チピファルニブで治療されたCXCL12参照3’UTRを保有する対象、及び最終の以前の療法で治療されたCXCL12参照3’UTRを保有する対象における無増悪生存率を示す。チピファルニブで治療された対象は133日間のmPFSを有するが、最終の以前の療法で治療された対象は85日間のmPFSを有した。p=0.09。
図12Bは、チピファルニブで治療されたCXCL12変異3’UTRを保有する対象、及び最終の以前の療法で治療されたCXCL12変異3’UTRを保有する対象における無増悪生存率を示す。チピファルニブで治療された対象は34日間のmPFSを有していたが、最終の以前の療法で治療された対象は43日間のmPFSを有した。グループ間に有意差は観察されなかった。
CXCL12及びCXCR4の発現、並びにCXCL12とCXCR4の発現の比率を15人の対象において測定した。CXCL12参照3’UTRを保有する対象は、図12Cに示すように、CXCL12 3’UTR SNV rs2839695を保有する対象と比較して、CXCR4に対するCXCL12のより高い比を示した。
図13A及び13Bは、チピファルニブからの臨床有益性がCXCL12発現と関連していることを示す。
CXCL12 rs2839695 3’UTR変異を保有する腫瘍試料では、低CXCL12発現が観察された。NGSデータを有する対象におけるチピファルニブ(5行目)の全体的なPFSの中央値は53日であった(全体のPFSは、参照CXCL12 3’UTR及び変異CXCL12 3’UTRを含むNGSデータを有するすべての対象に対するものである)。最終の以前の治療における同じ対象のPFSの中央値は84日であった。
図13Aは、チピファルニブで治療されたCXCL12発現が低い対象、及びチピファルニブで治療されたCXCL12発現が高い対象における無増悪生存率を示す。CXCL12の発現が低い対象は、mPFSが49日であったが、CXCL12の発現が高い対象は、mPFSが190日であった。p=0.0015。
図13Bは、最終の以前の療法で治療されたCXCL12発現が低い対象、最終の以前の療法で治療されたCXCL12発現が高い対象における無増悪生存率を示す。CXCL12の発現が低い対象とCXCL12の発現が高い対象の間で有意差は観察されなかった。
図13A及び13Bは、標準のケア療法ではなく、チピファルニブが、参照CXCL12 3’UTRの対象の最終の以前の療法のPFSを2倍にしたことを示す。
腫瘍遺伝子発現データは、12人の患者について入手可能であった。それらの患者のうち5人は、腫瘍サイズの減少を経験し、CXCL12発現の漸増に関連した進行までの期間の中央値(6か月以上)を延長した(p<0.001)。AITL組織像を有する2人の患者は、高レベルのCXCL12を発現し、PRを経験した。AITL患者の1人はCXCL13及び中程度のVCAM1を過剰発現し、一方、他の1人はVCAM1及び他の血管マーカー(PDGFRA、ANGPT1、TEK)を過剰発現し、CXCL12アップレギュレーションの2つの公知の機構(間質細胞におけるCXCL13によるMir23Aダウンレギュレーション及びCXCL12の血管内皮細胞の産生)を指示する。PTCL患者における対チピファルニブ臨床研究のための対象転帰及び発現特性を以下の表2及び3に示す。
Figure 2020508351

Figure 2020508351
試験結果は、PTCL患者、特にAITL組織像の腫瘍及び高CXCL12発現を有する患者におけるチピファルニブの有望な活性を示す。チピファルニブはまた一般的に忍容性が良好であった。最も一般的な治療関連AE(グレード≧3)は、好中球減少症、血小板減少症、白血球減少症、貧血及び発熱性好中球減少症などの血液関連であった。

Claims (60)

  1. 対象においてCXCL12を発現するがんを治療する方法であって、対象にファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(FTI)、任意選択でチピファルニブの治療的有効量を投与することを含み、がんが末梢T細胞リンパ腫(PTCL)又は急性骨髄性白血病(AML)である上記方法。
  2. PTCLが再発性又は難治性のPTCLである、請求項1に記載の方法。
  3. PTCLがAITLである、請求項1に記載の方法。
  4. AITLが再発性又は難治性のAITLである、請求項3に記載の方法。
  5. AMLが新たに診断されたAMLである、請求項1に記載の方法。
  6. AMLを有する対象が高齢患者であるか、化学療法に不適当であるか、又は低リスクのAMLを有する、請求項1又は5に記載の方法。
  7. AMLが再発性又は難治性のAMLである、請求項1、5又は6に記載の方法。
  8. FTI、任意選択でチピファルニブが、参照比より高い、CXCR4の発現レベルに対するCXCL12の発現レベルの比を有する対象に選択的に投与される、請求項1から7までのいずれか一項に記載の方法。
  9. 参照比が、1/10、1/9、1/8、1/7、1/6、1/5、1/4、1/3、1/2、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10である、請求項8に記載の方法。
  10. FTI、任意選択でチピファルニブが、さらなる遺伝子の発現レベルが、参照発現レベルより高い対象に選択的に投与される、請求項1から9までのいずれか一項に記載の方法。
  11. さらなる遺伝子がCXCL13及び/又はPD−1である、請求項10に記載の方法。
  12. FTI、任意選択でチピファルニブが、CXCL12の3’UTRに単一ヌクレオチド変異(SNV)を有しない対象に選択的に投与される、請求項1から11までのいずれか一項に記載の方法。
  13. CXCL12の3’UTRにおけるSNVがrs2839695である、請求項12に記載の方法。
  14. FTI、任意選択でチピファルニブが、SIK3に単一ヌクレオチド変異を有する対象に選択的に投与される、請求項1から13までのいずれか一項に記載の方法。
  15. FTI、任意選択でチピファルニブが、CENPFにR2729Q変異を有する対象に選択的に投与される、請求項1から14までのいずれか一項に記載の方法。
  16. FTI、任意選択でチピファルニブが、体重1kg当たり0.05〜500mgの用量で投与される、請求項1から15までのいずれか一項に記載の方法。
  17. FTI、任意選択でチピファルニブが1日2回投与される、請求項1から16までのいずれか一項に記載の方法。
  18. FTI、任意選択でチピファルニブが、1日2回200〜1200mgの用量で投与される、請求項17に記載の方法。
  19. FTI、任意選択でチピファルニブが、1日2回100mg、200mg、300mg、400mg、600mg、900mg又は1200mgの用量で投与される、請求項18に記載の方法。
  20. FTI、任意選択でチピファルニブが、28日治療周期の1〜7日目及び15〜21日目に投与される、請求項1から15までのいずれか一項に記載の方法。
  21. FTI、任意選択でチピファルニブが、28日治療周期の1〜21日目に投与される、請求項1から15までのいずれか一項に記載の方法。
  22. FTI、任意選択でチピファルニブが、28日治療周期の1〜7日目に投与される、請求項1から15までのいずれか一項に記載の方法。
  23. FTI、任意選択でチピファルニブが、少なくとも1周期投与される、請求項22に記載の方法。
  24. FTI、任意選択でチピファルニブが、1日2回900mgの用量で投与される、請求項21から23までのいずれか一項に記載の方法。
  25. FTI、任意選択でチピファルニブが、1日2回600mgの用量で投与される、請求項21から23までのいずれか一項に記載の方法。
  26. FTI、任意選択でチピファルニブが、1日2回400mgの用量で投与される、請求項21から23までのいずれか一項に記載の方法。
  27. FTI、任意選択でチピファルニブが、1日2回300mgの用量で投与される、請求項21から23までのいずれか一項に記載の方法。
  28. FTI、任意選択でチピファルニブが、1日2回200mgの用量で投与される、請求項21から23までのいずれか一項に記載の方法。
  29. FTI、任意選択でチピファルニブが、放射線の前、その間又は後に投与される、請求項1から28までのいずれか一項に記載の方法。
  30. 第2の活性剤の治療的有効量の投与又はサポートケア療法をすることをさらに含む、請求項1から29までのいずれか一項に記載の方法。
  31. 対象において血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AITL)を治療する方法であって、対象にファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(FTI)、任意選択でチピファルニブの治療的有効量を投与することを含む上記方法。
  32. AITLが再発性又は難治性のAITLである、請求項31に記載の方法。
  33. FTI、任意選択でチピファルニブが、対象がAITL組織像の腫瘍を有することに基づいて対象に選択的に投与される、請求項31又は32に記載の方法。
  34. AITL組織像が腫瘍細胞構成要素によって特徴付けられる、請求項33に記載の方法。
  35. 腫瘍細胞構成要素が、ろ胞性ヘルパーT細胞に由来する多形性の中型の新生物細胞を含む、請求項34に記載の方法。
  36. AITL組織像が非腫瘍細胞構成要素によって特徴付けられる、請求項33に記載の方法。
  37. 非腫瘍細胞構成要素が顕著な樹枝状の血管を含む、請求項36に記載の方法。
  38. 非腫瘍細胞構成要素がろ胞性樹状細胞の増殖を含む、請求項36又は37に記載の方法。
  39. 非腫瘍細胞構成要素が、散在するEBV陽性のB細胞芽球を含む、請求項36から38までのいずれか一項に記載の方法。
  40. AITLを有する対象がAITLと診断されている、請求項31から39までのいずれか一項に記載の方法。
  41. AITLの診断が、非腫瘍構成要素の可視化を含む、請求項40に記載の方法。
  42. AITLの診断が、内皮細静脈の増殖の可視化を含む、請求項40に記載の方法。
  43. AITLの診断が、以下の腫瘍マーカー:CXCL13、CD10、PD1及びBCL6の1つ以上の存在を検出することを含む、請求項40に記載の方法。
  44. FTI、任意選択でチピファルニブが、経口的、非経口的、直腸又は局所的に投与される、請求項31から43までのいずれか一項に記載の方法。
  45. FTI、任意選択でチピファルニブが、体重1kg当たり0.05〜500mgの用量で投与される、請求項31から44までのいずれか一項に記載の方法。
  46. FTI、任意選択でチピファルニブが1日2回投与される、請求項31から45までのいずれか一項に記載の方法。
  47. FTI、任意選択でチピファルニブが、1日2回200〜1200mgの用量で投与される、請求項31から46までのいずれか一項に記載の方法。
  48. FTI、任意選択でチピファルニブが、1日2回100mg、200mg、300mg、400mg、600mg、900mg又は1200mgの用量で投与される、請求項47に記載の方法。
  49. FTI、任意選択でチピファルニブが、28日治療周期の1〜7日目及び15〜21日目に投与される、請求項31から44までのいずれか一項に記載の方法。
  50. FTI、任意選択でチピファルニブが、28日治療周期の1〜21日目に投与される、請求項31から44までのいずれか一項に記載の方法。
  51. FTI、任意選択でチピファルニブが、28日治療周期の1〜7日目に投与される、請求項31から44までのいずれか一項に記載の方法。
  52. FTI、任意選択でチピファルニブが、少なくとも1周期投与される、請求項49から51までのいずれか一項に記載の方法。
  53. FTI、任意選択でチピファルニブが、1日2回900mgの用量で投与される、請求項49から51までのいずれか一項に記載の方法。
  54. FTI、任意選択でチピファルニブが、1日2回600mgの用量で投与される、請求項49から51までのいずれか一項に記載の方法。
  55. FTI、任意選択でチピファルニブが、1日2回400mgの用量で投与される、請求項49から51までのいずれか一項に記載の方法。
  56. FTI、任意選択でチピファルニブが、1日2回300mgの用量で投与される、請求項49から51までのいずれか一項に記載の方法。
  57. FTI、任意選択でチピファルニブが、1日2回200mgの用量で投与される、請求項49から51までのいずれか一項に記載の方法。
  58. FTI、任意選択でチピファルニブが、放射線の前、その間又は後に投与される、請求項31から57までのいずれか一項に記載の方法。
  59. 第2の活性剤の治療的有効量の投与又はサポートケア療法をすることをさらに含む、請求項31から58までのいずれか一項に記載の方法。
  60. 第2の活性剤がヒストンデアセチラーゼ、抗葉酸剤又は化学療法である、請求項59に記載の方法。
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