JP2020205417A - マイクロledディスプレイ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】輝度とコントラストが高く、隣接画素間における光の混色を抑制することができるマイクロLEDディスプレイを提供する。【解決手段】複数のマイクロLED2を備えたマイクロLEDアレイ基板4と、複数のマイクロLED間に設けられた隔壁5と、マイクロLEDアレイ基板に対向する基板6と、を有するマイクロLEDディスプレイ装置1であって、隔壁は、断面形状が逆テーパー形状またはT字形状である遮光部5Aと遮光部の側面に設けられた反射部5Bとを有するマイクロLEDディスプレイ装置。【選択図】図1

Description

本発明はフルカラーマイクロLEDディスプレイ装置に関する。
近年、スマートフォンやタブレットなどの情報端末機器の発展や、テレビをはじめとするフラットパネルディスプレイの高精細化に伴い、ディスプレイの高性能化の要求は更に高まっている。LEDディスプレイは、光源となるLED素子のサイズを従来の1mm程度から、ミニLEDディスプレイと呼ばれる100〜500μm、マイクロLEDディスプレイと呼ばれる100μm以下まで小型化することにより、従来の高輝度かつ広色域という特徴に加え、更なる高精細化が可能となった。マイクロLEDディスプレイは、液晶、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等に代わる新たなディスプレイとして盛んに研究開発が行われており、サイネージやテレビなどの大型ディスプレイ用途からタブレット、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、ウェアラブル機器等の小型サイズまで幅広く応用が期待されている。
マイクロLEDディスプレイについて、例えば、ディスプレイ基板と、マイクロLEDデバイスの対のアレイと、前記マイクロLEDデバイスの対のアレイの上の、蛍光体粒子を含む波長変換層のアレイと、を備えることを特徴とするディスプレイパネル(例えば、特許文献1参照)や、マイクロLED駆動基板と、マイクロLEDパネルと、を備え、前記マイクロLEDパネルは、複数のマイクロLEDピクセルと、複数の隔壁と、を含むことを特徴とするマイクロLEDディスプレイ装置(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。
特表2016−523450号公報 特開2018−182282号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載されるような色変換蛍光体を含むマイクロLEDディスプレイは、色発光部からの光があらゆる方向に発生することから、コントラストの低下や、隣接画素へ光漏れする課題があった。隣接画素への光漏れを抑制するためには、隔壁の遮光性を高めることが有効であると考えられるが、遮光性の高い隔壁により色発光部からの光が吸収され、ディスプレイとしての光の取り出し効率が低くなり、輝度が不十分となる課題があった。特に、4K、8Kと言われる高精細表示装置においては、画素サイズが小さくなるため、輝度の課題が顕著となることから、より高い輝度が求められている。
そこで、本発明は、輝度とコントラストが高く、隣接画素間における光の混色を抑制することができるマイクロLEDディスプレイを提供することを目的とする。
本発明は、複数のマイクロLEDを備えたマイクロLEDアレイ基板と、前記複数のマイクロLED間に設けられた隔壁と、前記マイクロLEDアレイ基板に対向する基板と、
を有するマイクロLEDディスプレイ装置であって、前記隔壁は、断面形状が逆テーパー形状またはT字形状である遮光部と遮光部の側面に設けられた反射部とを有するマイクロLEDディスプレイ装置である。
本発明のマイクロLEDディスプレイ装置は、輝度とコントラストが高く、隣接画素間における光の混色を抑制することができる。
本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の一態様を示す断面図である。 本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の別の一態様を示す断面図である。 本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の別の一態様を示す断面図である。 本発明における隔壁の断面形状の一態様を示す断面図である。 本発明における隔壁の断面形状の別の一態様を示す断面図である。 本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の製造方法の一態様を示す製造フロー図である。 本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の製造方法の別の一態様を示す製造フロー図である。 本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の製造方法の別の一態様を示す製造フロー図である。 本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の製造方法の別の一態様を示す製造フロー図である。 本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の製造方法の別の一態様を示す製造フロー図である。 本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の波長変換層および光散乱層形成方法の一態様を示す製造フロー図である。
以下、本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の好適な実施の形態を具体的に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、目的や用途に応じて種々に変更して実施することができる。
[マイクロLEDディスプレイ装置]
まず、本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の基本的な構造について説明する。マイクロLEDディスプレイ装置は、複数のマイクロLEDを備えたマイクロLEDアレイ基板と、前記複数のマイクロLED間に設けられた隔壁と、マイクロLEDアレイ基板に対向する基板を有する。
マイクロLEDアレイ基板は、複数のマイクロLEDと、マトリクス状に配列された前記マイクロLEDを個別にスイッチング駆動する駆動基板を有することが好ましい。
マイクロLEDは、P型半導体とN型半導体が接合されたPN接合により構成され、マイクロLEDに順方向の電圧をかけると、チップ内を電子と正孔が移動し、電流が流れる。その際、電子と正孔が結合することによってエネルギー差が生じ、余剰エネルギーが光エネルギーに変換され、発光する。マイクロLEDから放出される光の波長は、Ga、N、In、Al、P、Asなど半導体を構成する化合物によって異なり、この波長の違いが発光色を決定する。また、白色は、2種類以上の色の異なる光を混ぜることによって表示することが一般的であるが、LEDの場合、赤、緑、青の3原色を混色することにより色の再現性が大幅に改善され、より自然な白色を表示することが可能となる。
マイクロLEDの駆動基板への実装方法としては、例えば、赤色、緑色、青色に発光するマイクロLEDを、マトリクス状に駆動基板の所定の位置へ配列して実装する方法や、青色に発光するマイクロLEDまたは紫外線を発光する紫外マイクロLEDなどの単一種のLEDを、駆動基板へ配列して実装する方法などが挙げられる。後者の方法は、マイクロLEDの配列実装を容易にすることができる。この場合、量子ドット等の波長変換材料を利用して、赤色、緑色、青色のサブピクセルを作ることができる。
例えば、青色に発光するマイクロLEDを用いる場合、まず、青色に発光するマイクロLEDのみを配列して実装したマイクロLEDアレイ基板を作製し、次に赤色と緑色のサブピクセルに相当する位置に、青色の光により励起して赤色や緑色に波長変換して発光する波長変換層を配列することが好ましい。これにより、青色に発光するマイクロLEDのみを使用して、赤色、緑色、青色のサブピクセルを形成することが可能となる。なお、マイクロLEDから放出させる光は指向性を有するため、マイクロLEDから放出される青色の発光と、波長変換層により波長変換された赤色、緑色の光との間には、光の放射角度に違いがある。そのため、青色のサブピクセルに相当する位置には、光散乱層を配列することが好ましい。これにより、前述したサブピクセルの色による光の放射角度の違いを抑制することができる。
一方、紫外光を放出する紫外マイクロLEDを用いる場合、まず、紫外マイクロLEDのみを配列して実装したマイクロLEDアレイ基板を作製し、赤色、緑色、青色のサブピクセルに相当する位置に、紫外光により励起して赤色、緑色、青色に波長変換して発光する波長変換層を配列することが好ましい。
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の一態様を示す断面図である。マイクロLEDディスプレイ装置1は、複数のマイクロLED2が駆動基板3上に配列および実装されたマイクロLEDアレイ基板4と、マイクロLED2を区画する隔壁5と、マイクロLEDアレイ基板に対向する基板6を有する。マイクロLED2は、赤色マイクロLED2R、緑色マイクロLED2G、青色マイクロLED2Bをマトリクス状に配列したものであり、マイクロLEDディスプレイ装置1はフルカラー表示することができる。
<マイクロLEDアレイ基板>
マイクロLEDとしては、例えば、赤色発光無機LED、緑色発光無機LED、青色発光無機LEDなどが挙げられる。マイクロLEDを構成する半導体材料としては、例えばInGa1−zN(0<Z<1)、AlAs、GaAs、AlGaAs等が挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
各マイクロLEDは、マイクロLEDアレイ基板にマトリクス状に配列されることが好ましい。
各マイクロLEDは、外部に設けた駆動回路から駆動信号を供給し、それぞれ個別にオン及びオフ駆動して点灯及び消灯させる、すなわちスイッチ駆動するための配線を設けた駆動基板に接続されることが好ましい。
<隔壁>
本発明における隔壁は、マイクロLEDディスプレイ装置の画素数に応じた繰り返しパターンを有することが好ましい。各マイクロLED間およびその周囲には、隔壁を有する。本発明における隔壁は、断面形状が、逆テーパー形状またはT字形状である遮光部を有し、遮光部の側面に反射部を有する。ここで、隔壁の断面形状とは、隔壁の厚み(高さ)方向に平行かつ隔壁の幅方向に平行な断面の形状を意味する。断面形状が逆テーパー形状またはT字形状である遮光部を有することにより、遮光性を向上させて、マイクロLEDおよび各画素発光部からの光漏れや各画素間の混色を抑制し、コントラストを向上させることができる。さらに、遮光部の側面に反射部を有することにより、マイクロLEDから隔壁方向に発光した光を反射して光の取り出し効率を高めることができ、輝度を向上させることができる。
隔壁の断面における逆テーパー形状またはT字形状の遮光部は、隣接する画素に対して略平行に、隔壁の厚み方向に位置する遮光層と、隔壁の幅方向に略平行に、隔壁上面に位置する遮光層を有することが好ましい。本明細書においては、前者を画素間遮光層、後者を上面遮光層と記載する場合がある。一般的に、マイクロLEDや、マイクロLEDの光によって励起して発光する波長変換層を含む画素部から放出される光は、全方向に放出されるため、一部の光は隔壁方向に放出される。そのため、隔壁方向に放出された光が隔壁を透過すると、隣接する他の画素部へ光漏れし、混色する課題が生じる。また、マイクロLEDは輝度が高く、隣接画素への光漏れおよび混色を抑制するためには、十分な遮光性が必要となる。このような課題に対して、隔壁内部に画素間遮光層を設けることにより、画素間光漏れを抑制することが可能となる。また、隔壁の光取出し方向側である上面に上面遮光層を有することにより、コントラストを向上させることができる。
一方、遮光性の高い隔壁を設けると、前述したような画素部から放出される光を吸収するため、光取り出し効率が低下し、ディスプレイ装置としての輝度が低下する。本発明における隔壁構造は、画素間遮光層の側面に反射部を設けることにより、画素間遮光層や上面遮光層による効果を奏しながら、画素部から放出される光を反射して輝度を高めることができ、輝度とコントラストを向上させ、隣接画素間における光の混色を抑制することができる。
本発明における隔壁は、マイクロLEDディスプレイ装置の画素数に応じた繰り返しパターンを有することが好ましい。画素数としては、例えば、縦に4000個、横に2000個などが挙げられる。画素数は、表示される画像の解像度、すなわちきめ細かさに影響する。そのため、要求される画像の解像度と画像表示装置の画面サイズに応じた数の画素を形成するよう、隔壁のパターン形成寸法を選択することが好ましい。
また、隔壁の厚みは、光源となる各マイクロLEDの厚みよりも大きいことが好ましく、具体的には、3μm〜120μmが好ましい。
以下、遮光部と反射部とに分けて、図面を用いて詳細に説明する。
(遮光部)
図1に示すマイクロLEDディスプレイ装置1において、隔壁5は、断面形状が逆テーパー形状である遮光部5Aを有する。遮光部5Aは、厚み1.0μmあたりの光学濃度が0.1〜4.0であることが好ましい。
図4に、本発明における隔壁の断面形状の一態様を示す。図4における隔壁5は、逆テーパー形状の遮光部5Aを有する。図4における遮光部5Aの厚みは、側面に反射部5Bを有する部分(画素間遮光層)の長さLと、側面に反射部を持たない頂部(上面遮光層)の長さRに分解することができる。厚み1.0μmあたりの光学濃度を0.1以上とすることにより、遮光性をより向上させて光漏れや混色をより抑制することができる。厚み1.0μmあたりの光学濃度は、0.5以上がより好ましい。一方、厚み1.0μmあたりの光学濃度を4.0以下とすることにより、パターン加工性を向上させることができる。厚み1.0μmあたりの光学濃度は、3.0以下がより好ましい。遮光部5Aの光学濃度(OD値)は、光学濃度計(361T(visual);X−rite社製)を用いて入射光および透過光の強度を測定し、下記式(1)より算出することができる。
OD値 = log10(I/I) ・・・ 式(1)
: 入射光強度
I : 透過光強度。
なお、光学濃度を上記範囲にするための手段としては、例えば、遮光部5Aを後述する樹脂および黒色顔料を含有する組成とすることなどが挙げられる。
マイクロLED2から隣接画素へ光漏れする光の強度は、マイクロLED2から隔壁5へ入射する光の強度の1%以下に抑制することが好ましい。すなわち、遮光部5AのOD値は2以上であることが好ましい。
また、隔壁5の幅Wは、パターン加工性の観点から、3μm以上が好ましい。一方、隔壁5の幅Wは、マイクロLED2の発光領域を多く確保して輝度をより高める観点から、100μm以下であることが好ましい。隔壁5の厚みHは、マイクロLED2よりも厚い3μm以上が好ましい。
遮光部5Aの厚みのうち、頂部(上面遮光層)の長さRは、遮光性を高め、高コントラストにすることで表示特性を向上させるために、0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましい。一方、遮光部5Aの頂部(上面遮光層)の長さRは、平坦性を向上させる観点から、10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましい。
また、隔壁5の側面における反射部5Bの厚みと遮光部5Aのうちの上面遮光層の厚み、すなわち図4に示すLとRの関係は、RよりもLのほうが大きいことが好ましい。
また、遮光部5AのマイクロLEDアレイ基板に対して水平方向の長さを遮光部5Aの幅とすると、図4における遮光部5Aの幅は、最小値X1、最大値X2で表される。遮光部5Aの幅の最小値X1は、遮光性をより向上させて光漏れや混色をより抑制する観点から、0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましい。一方、遮光部5Aの幅の最小値X1は、反射部5Bの加工性の観点から、10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましい。また、遮光部5Aの幅の最大値X2は、1μm以上が好ましく、90μm以下が好ましい。
図5に、本発明における隔壁の断面形状の別の一態様を示す。図5における隔壁5は、T字形状の遮光部5Aを有する。図5における遮光部5Aの厚みは、側面に反射部5Bを有する部分(画素間遮光層)の長さLと、側面に反射部を持たない頂部(上面遮光層)の長さRに分解することができる。遮光部5Aの厚みのうち、頂部(上面遮光層)の長さRは、遮遮光性を高め、高コントラストにすることで表示特性を向上させるために、0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましい。一方、遮光部5Aの頂部(上面遮光層)の長さRは、平坦性を向上させる観点から、10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましい。
また、隔壁5の側面における反射部5Bの厚みと遮光部5Aのうちの上面遮光層の厚み、すなわち図5に示すLとRの関係は、RよりもLのほうが大きいことが好ましい。
また、図5における遮光部5Aの幅は、X3で表される。遮光部5Aの幅X3は、遮光性をより向上させて光漏れや混色をより抑制する観点から、0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましい。一方、反射部5Bの加工性の観点から、10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましい。
遮光部5Aは、樹脂および黒色顔料を含有することが好ましい。樹脂は、隔壁のクラック耐性および耐光性を向上させる機能を有する。黒色顔料は、入射した光を吸収し、射出光を低減する機能を有する。
樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、(メタ)アクリルポリマー、ポリウレタン、ポリエステル、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリシロキサンなどが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの中でも、耐熱性および溶媒耐性に優れることから、ポリイミドが好ましい。
黒色顔料としては、例えば、黒色有機顔料、混色有機顔料、無機顔料等が挙げられる。黒色有機顔料としては、例えば、カーボンブラック、ペリレンブラック、アニリンブラック、ベンゾフラノン系顔料などが挙げられる。これらは、樹脂で被覆されていてもよい。混色有機顔料としては、例えば、赤、青、緑、紫、黄色、マゼンダおよび/またはシアン等の2種以上の顔料を混合して疑似黒色化したものが挙げられる。黒色無機顔料としては、例えば、グラファイト;チタン、銅、鉄、マンガン、コバルト、クロム、ニッケル、亜鉛、カルシウム、銀等の金属の微粒子;金属酸化物;金属複合酸化物;金属硫化物;金属窒化物;金属酸窒化物;金属炭化物などが挙げられる。
(反射部)
図1に示すマイクロLEDディスプレイ装置1において、隔壁5は、遮光部5Aの側面に反射部5Bを有する。反射部5Bは、波長550nmにおける厚み10μmあたりの反射率が40〜90%であることが好ましい。ここで、反射部5Bの厚みとは、マイクロLEDアレイ基板に対して垂直方向(図1の上下方向)の反射部5Bの長さを指す。
図4における反射部5Bは、逆テーパー形状の凸部を有する凹構造を有し、図4における反射部5Bの厚みは、反射部5Bの長さLで表される。波長550nmにおける厚み10μmあたりの反射率を40%以上とすることにより、隔壁5側面における反射により輝度をより向上させることができる。波長550nmにおける厚み10μmあたりの反射率は、70%以上がより好ましい。一方、波長550nmにおける厚み10μmあたりの反射率を90%以下とすることにより、パターン形成精度を向上させることができる。反射部5Bの波長550nmにおける厚み10μmあたりの反射率は、厚み10μmの反射部5Bについて、上面から分光測色計(例えば、コニカミノルタ(株)製CM−2600d)を用いて、SCIモードにより測定することができる。ただし、測定に十分な面積を確保できない場合や、厚み10μmの測定サンプルが採取できない場合において、反射部5Bの組成が既知である場合には、反射部5Bと同組成の厚み10μmのベタ膜を作製し、反射部5Bに代えて、該ベタ膜について反射率を測定してもよい。例えば、反射部5Bを形成した材料を用いて、厚みを10μmとし、パターン形成しないこと以外は反射部5Bの形成と同じ加工条件によりベタ膜を作製し、得られたベタ膜について、上面から、同様に反射率を測定してもよい。
なお、反射率を上記範囲にするための手段としては、例えば、反射部5Bを後述する樹脂および白色顔料を含有する組成とすることなどが挙げられる。
反射部5Bの厚みLは、3〜120μmが好ましい。
また、図4において、反射部5BのマイクロLEDアレイ基板に対して水平方向の長さ、すなわち反射部5Bの幅は、最小値Y1、最大値Y2で表される。反射部5Bの幅の最小値Y1は、0.5〜20μmが好ましい。また、最大値Y2は1〜40μmが好ましい。
図5に、本発明における隔壁の断面形状の別の一態様を示す。図5における隔壁5は、中央に空洞を有する反射部5Bを有する。図5における遮光部5Bの厚みは、反射部5Bの長さLで表される。反射部5Bの厚みLは、3〜120μmが好ましい。
また、図5における反射部5Bの幅は、Y3で表される。反射部5Bの幅Y3は、0.5〜40μmが好ましい。
なお、本発明において、一つの隔壁5の断面に対して、反射部5Bは遮光部5Aを挟んで両側に存在する。図4および図5においては説明を簡略化するために遮光部5Aを挟んだ両側の反射部の寸法は同一として記載するが、反射部5Bの寸法は遮光部5Aを挟んで非対称でもよい。
反射部5Bは、樹脂および白色顔料を含有することが好ましい。樹脂は、隔壁のクラック耐性および耐光性を向上させる機能を有する。白色顔料は、反射部5Bの反射率を向上させる機能を有する。例えば、樹脂、白色顔料、光重合開始剤、光重合性化合物および有機溶媒を含有する感光性着色組成物を用いることにより、高い反射率を有し、厚膜化しても高い解像度を有する反射部を形成することができる。
樹脂としては、遮光部5Aを構成する樹脂として例示したものが挙げられる。耐熱性に優れることから、ポリイミドおよびポリシロキサンが好ましい。
白色顔料としては、例えば、二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、これらの複合化合物などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの中でも、反射率が高く工業的利用が容易な二酸化チタンが好ましい。二酸化チタンの結晶構造は、アナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型に分類される。これらの中でも、光触媒活性が低いことから、ルチル型酸化チタンが好ましい。
<マイクロLEDアレイ基板に対向する基板>
本発明におけるマイクロLEDアレイ基板に対向する基板としては、例えば、ガラス板、樹脂板、樹脂フイルムなどが挙げられる。ガラス板の材質としては、無アルカリガラスが好ましい。樹脂板および樹脂フイルムの材質としては、ポリエステル、(メタ)アクリルポリマー、透明ポリイミド、ポリエーテルスルフォン等が好ましい。ガラス板および樹脂板の厚みは、1mm以下が好ましく、0.8mm以下が好ましい。樹脂フイルムの厚みは、100μm以下が好ましい。
図2は、本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の別の一態様を示す断面図である。マイクロLEDディスプレイ装置1は、複数のマイクロLED2が駆動基板3上に配列および実装されたマイクロLEDアレイ基板4と、マイクロLED2の上部の波長変換層7および/または光散乱層8と、マイクロLED2を区画する隔壁5と、マイクロLEDアレイ基板に対向する基板6を有する。図2においては、マイクロLED2は単一色であり、波長変換層7によりマイクロLED2の発光を色変換し、フルカラー表示することができる。図2に示すマイクロLEDディスプレイ装置1の基本構成は図1に示すマイクロLEDディスプレイ装置1と同様である。
<マイクロLEDアレイ基板>
本実施形態は、マイクロLEDを光源として、光源からの光により励起される波長変換層を有する構成を有するマイクロLEDディスプレイ装置である。波長変換層における波長変換材料を励起する光源としては、紫外光、青色光が好ましく、マイクロLEDとしては、紫外マイクロLED、青色マイクロLEDなどが挙げられる。紫外から青色波長帯の光を放射する、窒化ガリウム(GaN)を主材料するマイクロLEDが好ましい。例えば、波長200nm〜380nmの近紫外線を放射する紫外マイクロLEDであってもよいし、波長380nm〜500nmの青色光を放射する青色マイクロLEDであってもよい。
<波長変換層>
本実施形態において、赤色画素部および緑色画素部は、マイクロLED2からの励起光を吸収し、赤色、緑色を発光する波長変換物質を含有する波長変換層7から構成される。また、青色画素部は、マイクロLED2からの励起光を吸収し、青色を発光する波長変換物質を含有する波長変換層7および/または光散乱層8から構成される。
各画素のON/OFFは、マイクロLEDのON/OFFにより行う。紫外マイクロLEDを用いる場合、波長変換層の赤色画素部7Rには、紫外線により励起されて赤色の蛍光を発する赤色波長変換材料を含有することが好ましく、波長変換層の緑色画素部7Gには、紫外線により励起されて緑色の蛍光を発する緑色波長変換物質を含有することが好ましく、波長変換層の青色画素部7Bには、紫外線により励起されて青色の蛍光を発する青色波長変換物質を含有することが好ましい。また、青色マイクロLEDを用いる場合、波長変換層の赤色画素部7Rには、青色励起光により励起されて赤色の蛍光を発する赤色波長変換物質を含有することが好ましく、波長変換層の緑色画素部7Gには、青色励起光により励起されて緑色の蛍光を発する緑色波長変換物質を含有することが好ましく、波長変換層の青色画素部7Bには、指向性を有する励起光を散乱して等方発光に変換して外部へ取り出し可能となる光散乱性物質を含有した光散乱層8が形成されることが好ましい。また、図2において、各色対応の波長変換層は、ストライプ状に設けても、各LEDに個別に対応させて設けてもよい。
波長変換層7は、無機蛍光体および/または有機蛍光体を含有することが好ましい。無機蛍光体は、発光スペクトルのピーク波長により、緑色や赤色などの各色を発光する。無機蛍光体としては、波長400〜500nmの励起光により励起され、発光スペクトルが500〜700nmの領域にピークを有するものや、量子ドットと称される無機半導体微粒子などが挙げられる。これらの中でも、無機蛍光体が好ましい。無機蛍光体の形状としては、例えば、球状、柱状などが挙げられる。かかる無機蛍光体としては、例えば、YAG系蛍光体、TAG系蛍光体、サイアロン系蛍光体、Mn4+付活フッ化物錯体蛍光体等が挙げられるが特に限定されない。また、これらを2種以上用いてもよい。例えば、赤色では、Y:Eu、YVO:Eu、(Y,Gd)BO:Eu、Y(P,V)O:Eu、YS:Eu、などがあげられる。緑色では、ZnGeO:Mn、BaAl1219:Mn、ZnSiO:Mn、ZnSiO:Mn,As、YAl12:Ce、GdS:Tb、などがあげられる。青色では、BaMgAl1423:Eu、BaMgAl1627:Eu、BaMgAl1424:Eu、YSiO:Ceなどがあげられる。中でも、組成式Y1−aEuTaO(式中、aは、0.005〜0.1である)で表されるユーロピウム付活タンタル酸イットリウム蛍光体が好ましく挙げられる。赤色蛍光体には、ユーロピウム付活ホウ酸イットリウムガドリニウムやユーロピウム付活燐酸バナジン酸イットリウムなどが好ましく用いられ、緑色蛍光体には、組成式Y1−bTbTaO(式中、bは、0.001〜0.2である)で表されるテルビウム付活タンタル酸イットリウムが好ましく用いられる。また、青色蛍光体には、Y1−cTmTaO(式中、cは、0.001〜0.2である)で表されるツリウム付活タンタル酸イットリウムが好ましく用いられる。
さらに、量子ドットがより好ましい。量子ドットは他の蛍光体と比較して平均粒子径が小さいことから、波長変換発光材料を含有する層の表面を平滑化して表面における光散乱を抑制することができるため、光の取り出し効率をより向上させ、輝度をより向上させることができる。
量子ドットの材料としては、例えば、II−IV族、III−V族、IV−VI族、IV族の半導体などが挙げられる。これらの無機半導体としては、例えば、Si、Ge、Sn、Se、Te、B、C(ダイアモンドを含む)、P、BN、BP、BAs、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaN、GaP、GaAs、GaSb、InN、InP、InAs、InSb、ZnO、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdSeZn、CdTe、HgS、HgSe、HgTe、BeS、BeSe、BeTe、MgS、MgSe、GeS、GeSe、GeTe、SnS、SnSe、SnTe、PbO、PbS、PbSe、PbTe、CuF、CuCl、CuBr、CuI、Si、Ge、Alなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。
量子ドットは、p型ドーパントまたはn型ドーパントを含有してもよい。また、量子ドットは、コアシェル構造を有してもよい。コアシェル構造においては、シェルの周囲に目的に応じて任意の適切な機能層(単一層または複数層)が形成されていてもよく、シェル表面に表面処理および/または化学修飾がなされていてもよい。
量子ドットの形状としては、例えば、球状、柱状、燐片状、板状、不定形等が挙げられる。量子ドットの平均粒子径は、所望の発光波長に応じて選択することができ、1〜30nmが好ましい。量子ドットの平均粒子径が1〜10nmであれば、青色、緑色および赤色のそれぞれにおいて、発光スペクトルにおけるピークをよりシャープにすることができる。例えば、量子ドットの平均粒子径が約2nmの場合には青色光を、約3nmの場合には緑色光を、約6nmの場合には赤色光を発光する。量子ドットの平均粒子径は2nm以上が好ましく、8nm以下が好ましい。量子ドットの平均粒子径は、動的光散乱法により測定することができる。平均粒子径の測定装置としては、ダイナミック光散乱光度計DLS−8000(大塚電子(株)製)などが挙げられる。
有機蛍光体としては、例えば、青色の励起光により励起され赤色および緑色の蛍光を発する蛍光体として、ピロメテン系誘導体などが挙げられる。その他には、置換基の選択により赤色または緑色の蛍光を発するペリレン系誘導体、ポルフィリン系誘導体、オキサジン系誘導体、ピラジン系誘導体などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの中でも、量子収率が高いことから、ピロメテン誘導体が好ましい。ピロメテン誘導体は、例えば、特開2011−241160号公報に記載の方法により得ることができる。
波長変換層は、前記無機蛍光体および/または有機蛍光体をバインダー樹脂に分散させ、波長変換ペーストとしてパターン加工することで形成できる。バインダー樹脂として、例えば、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、エチルセルロース、メチルセルロース、ポリエチレン、ポリメチルシロキサン若しくはポリメチルフェニルシロキサン等のシリコン樹脂、ポリスチレン、ブタジエン/スチレンコポリマー、ポリスチレン、ポリビニルピロリドン、ポリアミド、高分子量ポリエーテル、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの共重合体、ポリアクリルアミド又はアクリル樹脂などが好ましく挙げられる。これらの樹脂の中でも、セルロース系ポリマーを使用することが好ましい。波長変換層は、波長変換ペーストを硬化させて形成することが好ましい。波長変換ペーストを硬化させる方法は特に限定されないが、重合性化合物を含有する波長変換ペーストを熱や光で硬化させる方法や、溶媒を含有する波長変換ペーストから加熱により溶媒を揮発させて硬化させる方法などが挙げられる。波長変換ペーストは、上記の必須成分に加え、モノマー、重合開始剤、溶媒、分散剤などを適宜含んでいても良い。
モノマーとしては、分子中にエチレン性不飽和二重結合を有する化合物であることが好ましい。モノマーは、分子中に2つ以上のエチレン性不飽和二重結合を有することが好ましい。モノマーとしては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタアクリレート、トリペンタエリスリトールオクタアクリレート、テトラペンタエリスリトールノナアクリレート、テトラペンタエリスリトールデカアクリレート、ペンタペンタエリスリトールウンデカアクリレート、ペンタペンタエリスリトールドデカアクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタメタクリレート、トリペンタエリスリトールオクタメタクリレート、テトラペンタエリスリトールノナメタクリレート、テトラペンタエリスリトールデカメタクリレート、ペンタペンタエリスリトールウンデカメタクリレート、ペンタペンタエリスリトールドデカメタクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート等が挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。波長変換ペースト中におけるモノマーの含有量は、波長変換ペーストの固形分率を高める観点から、固形分中、1重量%以上が好ましく、10重量%以上がより好ましく、30重量%以上がさらにより好ましい。一方、ノズルからの吐出を安定化させる観点から、モノマーの含有量は、固形分中、80重量%以下が好ましく、70重量%以下がより好ましい。波長変換ペーストに重合開始剤を含む場合には、例えば、ラジカル開始剤やカチオン開始剤、すなわち、光(紫外線、電子線を含む)、または熱により反応し、ラジカルやカチオンなどの活性種を発生させるものであればどのようなものでもよい。これらの中でも、ラジカル開始剤であることが好ましい。重合開始剤としては、例えば、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1などのα−アミノアルキルフェノン化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−(2,4,4−トリメチルペンチル)−ホスフィンオキサイドなどのアシルホスフィンオキサイド化合物;1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−[4−(フェニルチオ)フェニル]オクタン−1,2−ジオン=2−(O−ベンゾイルオキシム)]、1−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)などのオキシムエステル化合物;ベンジルジメチルケタールなどのベンジルケタール化合物;2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトンなどのα−ヒドロキシケトン化合物;ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、O−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アルキル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン化合物;2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,3−ジエトキシアセトフェノン、4−t−ブチルジクロロアセトフェノン、ベンザルアセトフェノン、4−アジドベンザルアセトフェノンなどのアセトフェノン化合物;2−フェニル−2−オキシ酢酸メチルなどの芳香族ケトエステル化合物;4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(2−エチル)ヘキシル、4−ジエチルアミノ安息香酸エチル、2−ベンゾイル安息香酸メチルなどの安息香酸エステル化合物などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
波長変換ペーストは。重合開始剤による着色を抑制するため、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−(2,4,4−トリメチルペンチル)−ホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド系重合開始剤を含むことが好ましい。波長変換ペースト中における重合開始剤の含有量は、ラジカル硬化を効率的に進める観点から、固形分中、0.01重量%以上が好ましく、0.1重量%以上がより好ましい。一方、残留した重合開始剤の溶出等を抑制し、黄変をより抑制させる観点から、重合開始剤の含有量は、固形分中、20重量%以下が好ましく、10重量%以下がより好ましい。
波長変換ペーストに溶媒を含む場合には、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−2−ブタノール、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチルエーテルなどのエーテル類;メチルエチルケトン、アセチルアセトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、2−ヘプタノンなどのケトン類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類;エチルアセテート、プロピルアセテート、ブチルアセテート、イソブチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチルなどのアセテート類;トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンなどの芳香族または脂肪族炭化水素;γ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシドなどが好ましく挙げられる。このうち、前記溶媒が、アセテート類であるのがさらに好ましい。
本発明の波長変換ペーストに分散剤を含む場合には、分散剤として、例えば、“Disperbyk”(登録商標)106、108、110、180、190、2001、2155、140、145(以上、商品名、ビックケミー(株)製)などが好ましく挙げられる。
<光散乱層>
波長変換層における波長変換材料を励起する光源として青色マイクロLEDを用いる場合、マイクロLEDから放出させる光は指向性を有するため、マイクロLEDから放出される青色の発光と、波長変換層により波長変換された赤色、緑色の光との間には、光の放射角度に違いがある。そのため青色のサブピクセルに相当する位置には、光散乱層を配列することが好ましい。光散乱層には光散乱性粒子を含有することが好ましい。光散乱性粒子の粒子径は100〜500nmであることが更に好ましい。光散乱性粒子を含有することにより、波長変換層内で青色光が散乱されることにより光路長が長くなり、波長変換材料による光変換効率を向上させることができる。光散乱性粒子には、例えば、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化チタン、硫酸バリウムなどがあげられるが特に限定さない。波長変換材料として量子ドットを用いる場合、光散乱性粒子は、酸化チタンであるのが好ましい。
光散乱層は、前記光散乱性粒子をバインダー樹脂に分散させ、光散乱ペーストとしてパターン加工することで形成できる。光散乱ペーストは、前述した波長変換ペーストに含有する前記無機蛍光体および/または有機蛍光体を光散乱粒子に置き換えることで同様に用いることができる。
<隔壁>
隔壁としては、例えば、前述の図4や図5に示す構造を有するものなどが挙げられる。図2に示すようなマイクロLED2上に波長変換層7および/または光散乱層8を有する場合においては、隔壁5の幅Wは、パターン加工性を高める観点から、3μm以上が好ましい。一方、隔壁5の幅Wは、波長変換層7の発光領域を多く確保してより輝度を向上させる観点から、100μm以下であることが好ましい。隔壁5の厚みHは、波長変換層7および/または光散乱層8より厚く、マイクロLEDの厚みに対応する5〜120μmが好ましい。
(遮光層)
本実施形態は、光源として紫外光や青色光を好ましく用いるため、図2に示す隔壁5の遮光部5Aの光学濃度は、光源となる紫外光や青色光に対する光学濃度であることが好ましく、入射光の強度が最大となる任意の波長に対する光学濃度であることが更に好ましい。特定の波長における光学濃度(OD値)は、透過率測定器(U−4100 Spectrophotometer;HITACHI製)を用いて、特定の波長における入射光および透過光の強度を測定し、前述した式(1)によって算出することが可能である。
図3は、本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の別の一態様を示す断面図である。マイクロLEDディスプレイ装置1は、複数のマイクロLED2が駆動基板3上に配列および実装されたマイクロLEDアレイ基板4と、マイクロLEDアレイ基板に対向する基板6、すなわちマイクロLED2を区画する隔壁5と波長変換層7および/または光散散乱層8とカラーフィルタ9を含む基板と、マイクロLEDアレイ基板4とマイクロLEDアレイ基板に対向する基板6を封止接着する透光性封止材料10を有する。
図3においては、マイクロLED2は単一色であり、マイクロLED2から透光性封止材料10に入射した光は波長変換層7により色変換された後、カラーフィルタ9を透過することにより、波長変換層7において変換された特定の波長帯以外の波長帯の光を遮断し、より高色域なフルカラー表示ができる。また、カラーフィルタ9を設けることにより、外光による波長変換層7の発光に起因する色純度の低下を抑制することができる。図3に示すマイクロLEDディスプレイ装置1の基本構成は、図2に示すマイクロLEDディスプレイ装置1と同様である。
<カラーフィルタ>
本実施形態において、赤色画素部および緑色画素部は、マイクロLED2からの励起光を吸収し、赤色、緑色を発光する波長変換物質を含有する波長変換層7と、着色樹脂組成物からなるカラーフィルタ赤色画素部9Rおよびカラーフィルタ緑色画素部9Gから構成される。また、青色画素部は、マイクロLED2からの励起光を吸収し、青色を発光する波長変換物質を含有する波長変換層7および/または光散乱層8と、着色組成物からなるカラーフィルタ青色画素部9Bから構成される。
カラーフィルタは、例えば、透明な基板上に、樹脂ブラックマトリクスと、赤色、緑色および青色の画素を有することが好ましい。この場合、樹脂ブラックマトリクスは、隔壁5における遮光層5Aの一部(上面遮光層)とみなすことができる。樹脂ブラックマトリクスは、顔料を含有することが好ましい。顔料としては、例えば、ピグメントブラック7などの有機顔料や、カーボンブラック、チタン窒化物、チタン酸窒化物、黒鉛、酸化鉄、酸化マンガン、チタンブラックなどの無機顔料などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの顔料は、表面処理が施されていてもよい。尚、高い遮光性を有することから、カーボンブラック又はチタン窒化物、チタン酸窒化物が好ましい
また、赤色画素は、赤色顔料を含有することが好ましく、赤色顔料の例としては、C.I.ピグメントレッド9、48、97、122、123、144、149、166、168、177、179、180、192、209、215、216、217、220、223、224、226、227、228、240、254などが挙げられる。
また、青色画素は、青色顔料を含有することが好ましく、青色顔料の例としては、C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、22、60、64やピグメントバイオレット19、23、29、30、32、37、40、50などが挙げられる。
また、緑色画素は、フタロシアニン骨格を有する緑色顔料と黄色顔料を含有することが好ましい。フタロシアニン骨格を有する緑顔料としては、例えば、C.I.ピグメントグリーン36(臭素化銅フタロシアニン)、C.I.ピグメントグリーン7(臭塩素化銅フタロシアニン)、などのポリハロゲン化銅フタロシアニン;C.I.ピグメントグリーン58(臭素化亜鉛フタロシアニン)、C.I.ピグメントグリーン59(臭塩素化亜鉛フタロシアニン)などのポリハロゲン化亜鉛フタロシアニンなどが挙げられる。黄色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー139等が挙げられる。
カラーフィルタの各色画素部に用いる色顔料のバインダー樹脂としては、特に限定はないが、アクリル樹脂やエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂、ポリビニールアルコール樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、等が好ましい。安定性の面からアクリル樹脂が特に好ましく用いられる。
アクリル系樹脂としては、特に限定はないが、不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和化合物の共重合体を好ましく用いることができる。不飽和カルボン酸の例としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、ビニル酢酸、あるいは酸無水物などがあげられる。
<隔壁>
隔壁としては、例えば、前述の図4や図5に示す構造を有するものなどが挙げられる。図3に示すようなマイクロLED2上に透光性封止材料10、波長変換層7および/または光散乱層8、カラーフィルタ9を有する場合においては、カラーフィルタのブラックマトリクスを隔壁5における遮光層5Aの一部(上面遮光層)とみなすことができる。隔壁5の幅Wは、パターン加工性を高める観点から、3μm以上が好ましい。一方、隔壁5の幅Wは、波長変換層7の発光領域を多く確保してより輝度を向上させる観点から、100μm以下であることが好ましい。隔壁5の厚みHは、波長変換層7および/または光散乱層8より厚く、マイクロLEDの厚みに対応する観点から、5〜120μmが好ましい。
<透光性封止材料>
本実施形態においては、光の外部取り出し効率を高めるために、透光性封止材料を設けている。例えばマイクロLEDの材料としてAlGaAsやGaAs等を用いる場合、マイクロLEDの屈折率は3.5程度であり、空気の屈折率1.0との屈折率差が大きい。したがって、接合界面で発光した光を有効に取り出すために、空気よりも屈折率が高い透光性封止材料を用いることが好ましい。屈折率の高い透光性封止材料としては、例としてポリビニールカルバゾールやエポキシ系樹脂等が好ましい。
[製造方法]
次に、本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の製造方法について、例を挙げて説明する。本発明におけるマイクロLEDディスプレイ装置の製造方法は、少なくとも(I)マイクロLEDアレイ基板を作製する工程、(II)隔壁、波長変換層および/または光散乱層、カラーフィルタのうち少なくとも一つを形成する工程、(III)マイクロLEDアレイ基板を、マイクロLEDアレイ基板に対向する基板と貼り合わせる組み立て工程、を有することが好ましい。以下に、各工程について説明する。
(I)マイクロLEDアレイ基板を作製する工程
マイクロLEDアレイ基板は、例えば、(i)サファイアやシリコンなどのソースウエハ上にマイクロLEDを形成した後、外部に設けた駆動回路から駆動信号をLEDに供給して各マイクロLEDを個別にオン/オフ駆動することにより点灯/消灯させるための配線を有する駆動基板上に、ボンディング装置等を使用して、マトリクス状に配置するよう直接的に転写して接続する方法や、(ii)複数のCMOSセルを行と列とに配列した駆動基板上に、マイクロLEDを形成する発光構造物を単位ピクセル領域に応じてエッチングし、マイクロLEDパネルを形成した後、マイクロLED駆動基板上に複数のバンプを配置し、複数のバンプが配置された駆動基板上にマイクロLEDパネルをフリップチップボンディングすることにより各マイクロLEDを個別的に駆動可能にする、フリップチップボンディング方式と呼ばれる方法等により得ることができる。尚、マイクロLEDアレイ基板を作製する方法は、(i)や(ii)に限定されない。
(II)隔壁、波長変換層および/または光散乱層、カラーフィルタのうち少なくとも一つを形成する工程
隔壁を形成する工程は、反射部を形成する工程、遮光部を形成する工程、反射部と遮光部を組み合わせる工程を有することが好ましい。反射部上に直接遮光部を形成する場合においては、遮光部と反射部を組み合わせる工程が省略される。必要に応じて、波長変換層および/または光散乱層を形成する工程を有してもよい。また、必要に応じてカラーフィルタを形成する工程とカラーフィルタ上に波長変換層および/または光散乱層を形成する工程を有してもよい。尚、隔壁はマイクロLEDアレイ基板側およびマイクロLEDアレイ基板に対向する基板側のどちらに形成してもよい。隔壁、波長変換層および光散乱層、カラーフィルタの具体的な形成例を、図面を用いて以下に説明する。尚、隔壁、波長変換層、光散乱層、カラーフィルタの形成方法は以下に限定されない。
(i)隔壁形成例1
図6に、本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の製造方法の一態様の製造フロー図を示す。図6に示すマイクロLEDディスプレイ装置1は、駆動基板3とマイクロLED2を有するマイクロLEDアレイ基板4上に、遮光部5Aと反射部5Bを有する隔壁5を有する。かかるマイクロLEDディスプレイ装置1は、マイクロLEDアレイ基板4上に、図6(a)および(b)に示すように、反射部5Bを形成する工程と、反射部5Bの上部および反射部間の空隙に遮光部5Aを形成する工程、図6(c)に示すようにマイクロLEDアレイ基板に対向する基板6を配置する工程を有する。以下に、反射部5Bおよび遮光部5Aの形成方法を詳細に説明する。
(反射部)
一例として、前述の感光性着色組成物をマイクロLEDアレイ基板4上に塗布して反射部を形成する方法を説明する。
まず、反射部として感光性着色組成物をマイクロLEDアレイ基板4上に塗布して塗膜を形成する。塗布方式としては、例えば、スピンコーティング、スリットコーティング、スクリーン印刷、インクジェット塗布、バーコーター塗布等が挙げられる。塗膜を形成した後、感光性着色組成物を塗布した基板を乾燥(プリベーク)することが好ましい。乾燥方法としては、例えば、減圧乾燥、加熱乾燥などが挙げられる。加熱装置としては、例えば、ホットプレート、オーブン等が挙げられる。加熱温度は60〜150℃が好ましく、加熱時間は30秒間〜3分間が好ましい。その後、このようにして得られた塗膜を露光し、現像することにより、パターン形成する。
露光は、所望のマスクを介して行うことが好ましい。露光機としては、例えば、ステッパー、ミラープロジェクションマスクアライナー(MPA)等が挙げられる。露光強度は10〜4000J/m程度(波長365nm露光量換算(以降i線露光量換算と記載する):全波長露光)が好ましい。露光光源としては、例えば、i線、g線、h線等の紫外線や、KrF(波長248nm)レーザー、ArF(波長193nm)レーザーなどが挙げられる。
現像方法としては、例えば、シャワー、ディッピング、パドル等の方法が挙げられる。現像液に浸漬する時間は5秒間〜10分間が好ましい。また、隔壁の遮光部に相当する空隙部分の現像を促進するために、現像液をディップした状態で超音波処理を行うことも可能である。現像液としては、例えば、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩等の無機アルカリ;2−ジエチルアミノエタノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミン類;テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、コリン等の4級アンモニウム塩の水溶液などが挙げられる。現像後、水でリンスすることが好ましい。続いて50〜140℃で乾燥ベークをしても構わない。加熱装置としては、例えば、ホットプレート、オーブン等が挙げられる。加熱温度は120〜250℃が好ましく、加熱時間は15分間〜2時間が好ましい。このようにして得られたパターン形成された塗膜を有する基板を加熱することにより、塗膜を硬化させて図6(a)に示す反射部5Bを形成する。
(遮光部)
一例として、感光性着色組成物を用いて遮光部を形成する方法を説明する。例えば、特開2015−1654号公報に記載の感光性材料を、反射部5Bに挟まれた空隙部分に充填し、同時に隔壁の上面遮光層を一括形成する。塗布方式としては、空隙部分へ塗液を充填するために、例えば、スリットコーティング、スクリーン印刷、インクジェット塗布、バーコーター塗布等が好ましい。その後、前述の反射部と同様に乾燥、露光、現像することによりパターン形成を行う。なお、反射部5Bに挟まれた空隙部分に非感光性着色組成物を充填した後に、感光性着色組成物を使用して上面遮光層を形成することもできる。
上記方法により、図6(b)に示す遮光部5Aを形成することができる。なお、図6においては、断面形状がT字構造である遮光部5Aの場合を例示したが、同様の方法により、断面形状が逆テーパー形状の遮光部を形成することもできる。
その後、後述するマイクロLEDアレイ基板に対向する基板と貼り合わせる組み立て工程により、図6(c)に示すマイクロLEDディスプレイ装置1を得る。
(ii)隔壁形成例2
図7に、本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の製造方法の別の一態様の製造フロー図を示す。図7に示すマイクロLEDディスプレイ装置1は、図6と同様に、マイクロLEDアレイ基板4上に、遮光部5Aと反射部5Bを有する隔壁5を有する。以下に、反射部5Bおよび遮光部5Aの形成方法を説明する。
(反射部)
隔壁形成例1と同様の方法により、マイクロLEDアレイ基板4上に図7(a)に示す反射部5Bを形成する。
(遮光部)
続いて、隔壁形成例1と同様の方法により、反射部5Bに挟まれた空隙部分に、図7(b)に示す画素間遮光層に相当する遮光部5Aの一部を形成する。この場合、空隙部分へ着色組成物を充填すればよく、着色組成物は感光性を有しても有していなくてもよい。なお、着色組成物に非感光性着色組成物を用いる場合は、塗布、乾燥後の露光および現像工程は省略される。
一方、マイクロLEDアレイ基板に対向する基板6上に、隔壁形成例1と同様の方法により、感光性着色組成物を用いて図7(c)に示す隔壁頂部(上部遮光層)に相当する遮光部5Aの一部を形成する。
その後、後述する組み立て工程により、遮光部5Aを形成し、図7(d)に示すマイクロLEDディスプレイ装置を得る。
なお、図7においては、断面形状がT字構造である遮光部5Aの場合を例示したが、同様の方法により、断面形状が逆テーパー形状の遮光部を形成することもできる。
(iii)隔壁形成例3
図8に、本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の製造方法の別の一態様の製造フロー図を示す。図8に示すマイクロLEDディスプレイ装置1は、マイクロLEDアレイ基板4上に、遮光部5Aと反射部5Bを有する隔壁5を有し、反射部5Bによって隔てられた領域に、波長変換層7および/または光散乱層8を有する。かかるマイクロLEDディスプレイ装置1は、図8(a)に示すように、マイクロLEDアレイ基板4上に、反射部5Bを形成する工程、図8(b)に示すように、反射部5Bによって隔てられた領域に、波長変換層7および/または光散乱層8を形成する工程、図8(c)に示すように、前記反射部5Bの上部および反射部間の空隙に位置する遮光部5Aを形成する工程、図8(d)に示すようにマイクロLEDアレイ基板に対向する基板6を配置する工程を有する。以下に、反射部5B、波長変換層7および光散乱層8、遮光部5Aの形成方法を説明する。
(反射部)
隔壁形成例1と同様の方法により、マイクロLEDアレイ基板4上に図8(a)に示す反射部5Bを形成する。
(波長変換層および光散乱層)
次いで、前記反射部5Bによって隔てられた領域に、波長変換層を形成する波長変換発光材料塗液(以降波長変換ペーストと記載する)および/または光散乱層を形成する光散乱層材料塗液(以降光散乱ペーストと記載する)を充填し、乾燥することにより波長変換層7および/または光散乱層8を形成する。
波長変換ペーストおよび/または光散乱ペーストの充填方法としては、各画素に種類の異なる波長変換発光材料や光散乱層材料を容易に塗り分ける観点から、インクジェット塗布法、ノズル塗布法などが好ましい。得られた塗布膜を減圧乾燥および/または加熱乾燥してもよい。減圧乾燥する場合、乾燥溶媒が減圧チャンバー内壁に再凝縮することを防ぐために、減圧乾燥温度は、80℃以下が好ましい。減圧乾燥の圧力は、塗布膜に含まれる溶媒の蒸気圧以下が好ましく、1〜1000Paが好ましい。減圧乾燥時間は、10秒〜10分間が好ましい。加熱乾燥する場合、加熱乾燥装置としては、例えば、オーブンやホットプレートなどが挙げられる。加熱乾燥温度は、60〜200℃が好ましい。加熱乾燥時間は、1〜60分間が好ましい。
(遮光部)
続いて、マイクロLEDアレイ基板に対向する基板6上に、隔壁形成例2と同様の方法により、図8(c)に示すように、遮光部5Aを形成する。後述する組み立て工程において、図8(c)に示すように、反射部5B、波長変換層7および/または光散乱層8を形成したマイクロLEDアレイ基板4と、遮光部5Aを形成したマイクロLEDアレイ基板に対向する基板6を対向させ、精度よく貼り合わせることにより図8(d)に示すマイクロLEDディスプレイ装置の一例が完成する。なお、図8においては、断面形状がT字構造である遮光部5Aの場合を例示したが、同様の方法により、断面形状が逆テーパー形状の遮光部を形成することもできる。
(iv)隔壁形成例4
図9〜図10に、本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の製造方法の別の一態様の製造フロー図を示す。なお、製造フロー前半を図9に、後半を図10にそれぞれ示す。
図10に示すマイクロLEDディスプレイ装置1は、マイクロLEDアレイ基板4と、カラーフィルタ9と、カラーフィルタ9上に遮光部5Aと反射部5Bを有する隔壁5と、隔壁5によって隔てられたカラーフィルタ色画素領域(9R、9G、9B)上に、波長変換層7および/または光散乱層8とを有する。
かかるマイクロLEDディスプレイ装置1は、図9(a)に示すように、カラーフィルタ9を形成する工程、図9(b)に示すように、カラーフィルタ9上に隔壁5の反射部5Bを形成する工程、図9(c)に示すように、反射部5Bの間の空隙に遮光部5Aを形成する工程、図9(d)に示すように、反射部5Bによって隔てられた領域に、各カラーフィルタ色画素部(9R、9G、9B)に対応して波長変換層7および/または光散乱層8を形成する工程、図10(a)に示すように、前記波長変換層7および/または光散乱層8の上部の空隙に透光性封止材料10を充填する工程、図10(b)に示すように、マイクロLEDアレイ基板4と、マイクロLEDアレイ基板に対向する基板6すなわち隔壁5と波長変換層7および/または光散乱層8を形成したカラーフィルタ9を貼り合わせて封止する工程を有する。以下に、カラーフィルタ9、反射部5B、遮光部5A、波長変換層7および/または光散乱層8の形成方法を説明する。
(カラーフィルタ)
カラーフィルタ9の形成方法を、着色樹脂組成物が感光性である場合について説明する。
まず、着色樹脂組成物を基板上に塗布する。塗布方法としては、スピンコーター、バーコーター、ブレードコーター、ロールコーター、ダイコーター、インクジェット印刷法、スクリーン印刷法などを用いて基板に着色樹脂組成物を塗布する方法、基板を着色樹脂組成物中に浸漬する方法、着色樹脂組成物を基板に噴霧するなどの種々の方法を用いることができる。
基板としては、ソーダガラス、無アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラスなどの透明基板が好ましく用いられる。着色樹脂組成物を前記のような方法で透明基板上に塗布した後、風乾、加熱乾燥、真空乾燥などにより、着色樹脂組成物の塗膜を形成する。
次に、着色樹脂組成物の塗膜上にマスクを設置し、超高圧水銀灯、ケミカル灯、高圧水銀灯等を用いて、紫外線等により選択的に露光を行う。露光機はプロキシミティ、ミラープロジャクション、レンズスキャン等問わず使用できるが、精度の観点からレンズスキャン方式が好ましい。
その後、アルカリ性現像液で現像を行う。アルカリ性現像液に用いるアルカリ性物質としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の1級アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン等の2級アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の3級アミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の有機アルカリ類等が挙げられる。
その後、得られた塗膜パターンを加熱処理することによって画素がパターンニングされたカラーフィルタとなる。加熱処理は通常、空気中、窒素雰囲気中、あるいは、真空中などで、150〜350℃、好ましくは180〜250℃の温度のもとで、0.5〜5時間、連続的または段階的に行われる。この加熱工程により、感光性着色剤組成物の樹脂成分の硬化が進む。パターンニング工程をブラックマトリクスと赤色、緑色、青色の3原色の各画素について順次行い、図9(a)に示すカラーフィルタ9を得る。この上に必要に応じてオーバーコート膜を形成してもよい。オーバーコート膜としては、例えば、エポキシ膜、アクリルエポキシ膜、アクリル膜、シロキサンポリマー系の膜、ポリイミド膜、ケイ素含有ポリイミド膜、ポリイミドシロキサン膜等が挙げられる。尚、本実施形態ではカラーフィルタ形成工程にて加工したブラックマトリクスが遮光部5Aの一部(上面遮光層)となる。尚、カラーフィルタ9の形成に用いる着色樹脂組成物は非感光性であってもよく、非感光性着色樹脂組成物を用いる場合には、前記着色樹脂組成物の塗膜上にポジ型フォトレジストを同様の方法で塗布、乾燥してポジ型フォトレジスト塗膜を形成する工程、および露光、現像後にポジ型フォトレジスト塗膜をメチルセルソルブアセテート等により剥離する工程を追加することで、感光性着色樹脂組成物を用いた場合と同様にカラーフィルタ9を形成することができる。
(反射部)
隔壁形成例1と同様の方法により、カラーフィルタ9のブラックマトリクスすなわち遮光部5Aの一部(上面遮光層)上に、図9(b)に示す反射部5Bを形成する。
(遮光部)
続いて、隔壁形成例2と同様の方法により、図9(b)の反射部5Bに挟まれた空隙部分に、画素間遮光層に相当する遮光部5Aの一部を形成することで、前述した遮光部5Aの一部(上面遮光層)に相当するカラーフィルタのブラックマトリクスと合わせて図9(c)に示す遮光部5Aを形成する。
(波長変換層および光散乱層)
次いで、隔壁形成例3と同様の方法により、カラーフィルタ9上に図9(d)に示す波長変換層7および/または光散乱層8を形成する。
その後、図10(a)に示すように透光性封止材料10を充填して、マイクロLEDアレイ基板4とマイクロLEDアレイ基板に対向する基板6とを貼り合わせる組み立て工程により、図10(b)に示すマイクロLEDディスプレイ装置の一例が完成する。なお、図9〜図10においては、断面形状がT字構造である遮光部5Aの場合を例示したが、同様の方法により、断面形状が逆テーパー形状の遮光部を形成することもできる。
また、別の方法として、例えば、予めマイクロLEDアレイ基板4側に、隔壁形成例2と同様の方法により隔壁5の一部、すなわち反射部5Bと遮光部5Aの一部(画素間遮光層)を形成し、その後、カラーフィルタ9上に隔壁5の一部と波長変換層7および/または光散乱層8を形成し、透光性封止材料10を充填してカラーフィルタ9とマイクロLEDアレイ基板4を貼り合わせて、図10(b)に示すマイクロLEDディスプレイ装置1を完成させてもよい。
更に別の方法として、例えば、予めマイクロLEDアレイ基板4側に、隔壁形成例3と同様の方法により遮光部5Aの一部(画素間遮光層)のみを形成し、カラーフィルタ9上に隔壁5の一部、すなわち遮光部5Aの一部(上面遮光層)と反射部5B、波長変換層7および/または光散乱層8を形成し、透光性封止材料10を充填してカラーフィルタ9とマイクロLEDアレイ基板4を貼り合わせて、図10(b)に示すマイクロLEDディスプレイ装置1を完成させてもよい。
(v)波長変換層および光散乱層形成例
図11に本発明の本発明のマイクロLEDディスプレイ装置の波長変換層および光散乱層形成方法の一態様を示す製造フロー図を示す。
図11に示すマイクロLEDディスプレイ装置の一部は、カラーフィルタ9と、カラーフィルタ9上に遮光部5Aと反射部5Bを有する隔壁5と、隔壁5によって隔てられたカラーフィルタ色画素領域(9R、9G、9B)上に、波長変換層7および/または光散乱層8を有する。
かかるマイクロLEDディスプレイ装置の一部は、図11(a)に示すように、隔壁5によって隔てられたカラーフィルタ緑色画素領域(9G)上に、ノズル塗布法によって波長変換ペースト14を塗布する工程、図11(b)に示すように、カラーフィルタ緑色画素領域(9G)上に波長変換層の緑色画素部(7G)を形成する工程、および同様の方法を繰り返し波長変換層の赤色画素部(7R)、波長変換層の青色画素部(7B)および/または光散乱層8を形成して、図11(c)に示すような波長変換層7および/または光散乱層8を形成する工程を有する。尚、波長変換層の緑色画素部、波長変換層の赤色画素部、波長変換層の青色画素部および/または光散乱層の形成順序が変わってもよい。以下に、具体的に説明する。
図11(a)では、波長変換層および光散乱層形成方法の一例として、隔壁形成例4と同様の方法で形成した隔壁付きカラーフィルタ9上に、ノズル塗布法を用いて波長変換層を形成する。ノズル塗布法ではまず、塗布ヘッド11の内部のマニホールドと呼ばれる空間に、波長変換ペーストおよび/または光散乱ペースト14を充填する。続いて、その空間に接続された加圧配管12を通して圧力を制御された圧縮空気を導入しながら、下地基板であるカラーフィルタ9に対向して相対的に移動し、吐出孔13から波長変換ペーストおよび/または光散乱ペースト14を吐出して塗布する。圧縮空気の圧力はペーストの吐出性の観点より、100kPa〜1500kPaの範囲が好ましく、より好ましくは300〜800kPaの範囲がよい。吐出孔13から吐出された波長変換ペースト14は、カラーフィルタ9上の隔壁5で区切られた空間内に充填される。得られた塗布膜を減圧乾燥および/または加熱乾燥してもよい。減圧乾燥する場合、乾燥溶媒が減圧チャンバー内壁に再凝縮することを防ぐために、減圧乾燥温度は、80℃以下が好ましい。減圧乾燥の圧力は、塗布膜に含まれる溶媒の蒸気圧以下が好ましく、1〜1000Paが好ましい。減圧乾燥時間は、10秒間〜10分間が好ましい。加熱乾燥する場合、加熱乾燥装置としては、例えば、オーブンやホットプレートなどが挙げられる。加熱乾燥温度は、60〜200℃が好ましい。加熱乾燥時間は、1〜60分間が好ましい。以上の工程により、図11(b)に示すような波長変換層の緑色画素部7Gを形成する。次に波長変換層の赤色画素部、波長変換層の青色画素部および光散乱層についても同様の方法でノズル塗布を行うことで、図11(c)に示すような波長変換層7および光散乱層8を得ることができる。
尚、ノズル塗布法により、隔壁によって隔てられたカラーフィルタ色画素領域上に、波長変換ペーストおよび/または光散乱ペーストを塗布する場合、隔壁上に波長変換ペーストおよび/または光散乱ペーストが接液することで、ペーストの一部が隔壁上に残渣として形成されてしまうと、後工程の貼り合わせの際の不良の要因となる。また、隔壁上に波長変換ペーストおよび/または光散乱ペーストが残渣として形成されると、次工程で再度ノズル塗布する際に、残渣に波長変換ペーストおよび/または光散乱ペーストが接液して混色を引き起こす原因となる。このような隔壁上残渣を抑制するために、隔壁は撥液性を有することが好ましい。
隔壁はノズル塗布の際に塗布ヘッドと対向する面に撥液性を有することが好ましく、マイクロLEDディスプレイの構成によって、遮光部および反射部にそれぞれ撥液性を具備させることが好ましい。具体的には、塗布ヘッドと対向する隔壁の一面が遮光層の一部(上面遮光層)である場合には、上面遮光層に撥液性を有していることが好ましく、塗布ヘッドと対向する隔壁の一面が反射部および遮光部の一部(画素間遮光層)である場合には、反射部および画素間遮光層にそれぞれ撥液性を有することが好ましい。
隔壁の撥液性は、JIS R3257「基板ガラス表面のぬれ性試験方法」に準拠した静的法により、対象となる隔壁の測定表面にPGMEA滴を載せPGMEA接触角を測定して評価することができる。本発明における隔壁のPGMEA接触角は30°以上が好ましく、40°以上がより好ましく、50°以上が更により好ましい。
(III)マイクロLEDアレイ基板を、マイクロLEDアレイ基板に対向する基板と貼り合わせる組み立て工程
前述の方法により隔壁、波長変換層および/または光散乱層、カラーフィルタのうち少なくとも一つを形成した後、マイクロLEDアレイ基板4と、マイクロLEDアレイ基板に対向する基板6とを対面させた状態で接着剤等を用いて貼り合わせることにより、マイクロLEDディスプレイ装置を得る。前述した隔壁形成例2および隔壁形成例3のようなマイクロLEDアレイ基板に対向する基板6上に遮光部5Aの少なくとも一部を予め形成した後に貼り合わせる場合は、アライメント等により位置決めを行い、貼り合わせることが好ましい。また、前述した隔壁形成例4のように透光性封止材料10を用いて封止接着してもよい。透光性封止材料10を用いる場合は、浸漬法、ポッティング法、キャスティング法、トランファーモールド形成法等の方法により封止接着することが好ましい。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。尚、本実施例及び比較例は図3示すマイクロLEDディスプレイ装置の構成、図4、図5に示す隔壁の形状、および図9、図10、図11に示す製造フローを例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、次の化合物について、以下の略語を使用した。
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
DAA:ジアセトンアルコール
(実施例1)
(アクリルポリマーの合成)
文献(特許第3120476号公報;実施例1)記載の方法により、メチルメタクリレート/メタクリル酸/スチレン共重合体(質量比30/40/30)を合成後、グリシジルメタクリレート40質量部を付加させ、精製水で再沈、濾過、乾燥することにより、平均分子量(Mw)40,000、酸価110(mgKOH/g)のアクリルポリマー粉末を得た。
(遮光部用樹脂組成物の調整)
黒色顔料として窒化チタン粒子(日清エンジニアリング製)を200g、アクリルポリマーのPGMEA35質量%溶液を114g、高分子分散剤として3級アミノ基と4級アンモニウム塩を有するディスパービックLPN−21116を25g及びPGMEA661gをタンクに仕込み、ホモミキサーで20分撹拌し、予備分散液を得た。その後、0.05mmφジルコニアビーズを75%充填した遠心分離セパレーターを具備したウルトラアペックスミル(寿工業製)に予備分散液を供給し、回転速度8m/sで3時間分散を行い、固形分濃度25質量%、着色材/樹脂(質量比)=80/20の黒色顔料分散液を得た。PGMEA32.78gに、光重合開始剤としてNCI−831(ADEKA製)を0.35g添加し、固形分が溶解するまで撹拌した。さらに、アクリルポリマーのPGMEA35質量%溶液を4.86g、多官能モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)を2.46g、密着改良剤としてKBM5103(信越化学(株)製)を0.60g、界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤BYK333のPGMEA10質量%溶液を0.40g、撥液化合物として、光重合性フッ素含有化合物(“メガファック”(登録商標)RS−76−E、DIC(株)製)の40重量%PGMEA希釈溶液1.47gを添加し、室温にて1時間撹拌し、感光性レジストを得た。この感光性レジストに黒色顔料分散液を56.98g添加することで全固形分濃度20%、黒色顔料/樹脂(質量比)=58/42、の遮光部用樹脂組成物を調製した。
(遮光部(上面遮光層)の形成)
透明基板である無アルカリガラス(1737;コーニング製;厚み0.5mm)基板上に、遮光部用樹脂組成物をスピンコーターで塗布し、90℃で10分間プリベークを行った。この塗布膜にマスクアライナーPEM−6M(ユニオン光学(株)製)を用い、フォトマスクを介して紫外線を100mJ/cm(i線露光量換算:全波長露光)の露光量で露光した。次に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの0.5質量%水溶液のアルカリ現像液で現像し、続いて純水洗浄することにより、パターンニング基板を得た。得られたパターンニング基板を熱風オーブン中230℃で30分保持しキュアを行なうことで、図9(a)に示されるような遮光層5Aの一部(上面遮光層)を形成した。尚、上面遮光層の厚み(図5:R)は5μmとなった。
(カラーフィルタ用着色樹脂組成物の調整)
緑顔料(ピグメントグリーン58;DIC(株)製 “FASTGEN(登録商標)Green A110”)150g、高分子分散剤(ビックケミー製“BYK−6919”)75g、バインダーポリマー(ダイセル化学製、“サイクロマー(登録商標)P”、ACA250、45質量%溶液)100g、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PMA)675gを混合してスラリーを作製した。スラリーを入れたビーカーをダイノーミルとチューブでつなぎ、メディアとして直径0.5mmのジルコニアビーズを使用して、周速14m/sで8時間の分散処理を行い、ピグメントグリーン58分散液を作製した。
黄顔料(ピグメントイエロー138;東洋インキ製 “LIONOGEN(登録商標) YELLOW1010”)150g、高分子分散剤(ビックケミー製“BYK−6919”)75g、バインダーポリマー(ダイセル化学製、“サイクロマー(登録商標)P”、ACA250、45質量%溶液)100g、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PMA)675gを混合してスラリーを作製した。スラリーを入れたビーカーをダイノーミルとチューブでつなぎ、メディアとして直径0.5mmのジルコニアビーズを使用して、周速14m/sで8時間の分散処理を行い、ピグメントイエロー138分散液を作製した。
続いて上記ピグメントグリーン58分散液36.84g、上記ピグメントイエロー138分散液24.56g、サイクロマー(登録商標)P1.51g、DPHAモノマー(日本化薬製 “カヤラッド(登録商標)DPHA”)4.59g、カルバゾール系開始剤(BASF製“OXE02”)0.29g、PMA32.21gを添加し、ピグメントグリーン58/ピグメントイエロー138=60/40の緑色樹脂組成物を得た。
赤色樹脂組成物も同様に、緑顔料及び黄顔料を赤顔料(ピグメントレッド254;東京化成工業(株)製 150g)に置き換えて、ピグメントレッド254分散液を作製した。また、前記ピグメントグリーン58分散液及びピグメントイエロー138分散液の総量を、ピグメントレッド254分散液に置き換えて、同様に赤色樹脂組成物を得た。
青色樹脂組成物も同様に、赤顔料を青顔料(ピグメントブルー15;東京化成工業(株)製 150g)に置き換えて、ピグメントブルー15分散液を作製した。また、前記ピグメントレッド254分散液を、ピグメントブルー15分散液に置き換えて、同様に青色樹脂組成物を得た。
(カラーフィルタの作製)
ブラックマトリクスとなる遮光層5Aの一部(上面遮光層)を形成した基板上に、前記緑色樹脂組成物をスピンコーターで塗布した後、90℃で10分の加熱乾燥を行った。得られた塗布膜に、ネガ用フォトマスクを介して、この塗布膜にマスクアライナーPEM−6M(ユニオン光学(株)製)を用い、フォトマスクを介して紫外線を100mJ/cm(i線露光量換算:全波長露光)で露光した。次に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの0.3質量%水溶液のアルカリ現像液で現像し、続いて純水洗浄することにより、所望のパターンを形成し、230℃30分加熱硬化を行った。
同様にして赤色樹脂組成物および青色樹脂組組成物を用いて、赤画素および青画素をそれぞれ同基板上に形成し、図9(a)に示す緑画素9G、赤画素9Rおよび青画素9Bを有するカラーフィルタ9を得た。
(ポリシロキサン溶液の分析方法)
ポリシロキサン溶液の固形分濃度は、以下の方法により求めた。アルミカップにポリシロキサン溶液を1.5g秤取し、ホットプレートを用いて250℃で30分間加熱して液分を蒸発させた。加熱後のアルミカップに残った固形分の重量を秤量して、加熱前の重量に対する割合からポリシロキサン溶液の固形分濃度を求めた。
ポリシロキサンの重量平均分子量は、以下の方法により求めた。GPC分析装置(HLC−8220;東ソー(株)製)を用い、流動層としてテトラヒドロフランを用いて、「JIS K 7252−3(制定年月日=2008/03/20)」に基づきGPC分析を行い、ポリスチレン換算の重量平均分子量を測定した。
ポリシロキサン中の各繰り返し単位の含有比率は、以下の方法により求めた。ポリシロキサン溶液を直径10mmの“テフロン”(登録商標)製NMRサンプル管に注入して29Si−NMR測定を行い、オルガノシランに由来するSi全体の積分値に対する、特定のオルガノシランに由来するSiの積分値の割合から各繰り返し単位の含有比率を算出した。29Si−NMR測定条件を以下に示す。
装置:核磁気共鳴装置(JNM−GX270、日本電子(株)製)
測定法:ゲーテッドデカップリング法
測定核周波数:53.6693MHz(29Si核)
スペクトル幅:20000Hz
パルス幅:12μs(45°パルス)
パルス繰り返し時間:30.0秒
溶媒:アセトン−d6
基準物質:テトラメチルシラン
測定温度:23℃
試料回転数:0.0Hz。
(ポリシロキサン溶液の合成)
1000mLの三口フラスコに、トリフルオロプロピルトリメトキシシランを147.32g(0.675mol)、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランを40.66g(0.175mol)、3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物を26.23g(0.10mol)、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシランを12.32g(0.05mol)、BHTを0.808g、PGMEAを171.62g仕込み、室温で撹拌しながら水52.65gにリン酸2.265g(仕込みモノマーに対して1.0重量%)を溶かしたリン酸水溶液を30分間かけて添加した。その後、フラスコを70℃のオイルバスに浸けて90分間撹拌した後、オイルバスを30分間かけて115℃まで昇温した。昇温開始1時間後に溶液温度(内温)が100℃に到達し、そこから2時間加熱撹拌し(内温は100〜110℃)、ポリシロキサン溶液を得た。なお昇温および加熱撹拌中、窒素95体積%、酸素5体積%の混合気体を0.05L/分流した。反応中に副生成物であるメタノール、水が合計131.35g留出した。得られたポリシロキサン溶液に、固形分濃度が40重量%となるようにPGMEAを追加し、ポリシロキサン溶液を得た。なお、得られたポリシロキサンの重量平均分子量は4,000であった。また、ポリシロキサンにおける、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシランに由来する繰り返し単位のモル比は、それぞれ67.5mol%、17.5mol%、10mol%、5mol%であった。
(反射部用樹脂組成物の調整)
白色顔料として、二酸化チタン顔料(R−960、BASFジャパン(株)製)5.00gに、樹脂としてポリシロキサン溶液5.00gを混合し、ジルコニアビーズが充填されたミル型分散機を用いて分散し、顔料分散液を得た。次に、顔料分散液9.98g、DAA0.71g、ポリシロキサン溶液1.57g、光重合開始剤として、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(О−アセチルオキシム)(BASFジャパン(株)製)0.050g、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BASFジャパン(株)製)0.400g、光塩基発生剤として、2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸1,2−ジイソプロピル−3−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]グアニジニウム(富士フイルム和光純薬(株)製)0.100g、光重合性化合物として、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新日本薬業(株)製)1.20g、撥液化合物として、光重合性フッ素含有化合物(“メガファック”(登録商標)RS−76−E、DIC(株)製)の40重量%PGMEA希釈溶液1.00g、3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート((株)ダイセル製)0.100g、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート](BASFジャパン(株)製)0.030g、アクリル系界面活性剤(“BYK”(登録商標)352、ビックケミージャパン(株)製)のPGMEA10重量%希釈溶液0.100g(濃度500ppmに相当)を、溶媒PGMEA4.76gに溶解させ、撹拌した。次いで、5.0μmのフィルターでろ過を行い、反射部用樹脂組成物を得た。
(反射部の形成)
図9(a)に示す遮光部(上面遮光層)5Aをブラックマトリクスとして形成したカラーフィルタ基板9上に、反射部用樹脂組成物をスピンコートし、ホットプレート(SCW−636、(株)SCREENセミコンダクータソリュージョンズ製)を用いて、温度90℃で2分間乾燥し乾燥膜を作製した。作製した乾燥膜を、パラレルライトマスクアライナー(PLA−501F、キヤノン(株)製)を用いて、超高圧水銀灯を光源とし、フォトマスクを介して、露光量200mJ/cm(i線露光量換算:全波長露光)で露光した。その後、自動現像装置(AD−2000、滝沢産業(株)製)を用いて、0.045重量%水酸化カリウム水溶液を用いて100秒間シャワー現像し、次いで水を用いて30秒間リンスした。さらに、オーブン(IHPS−222、エスペック(株)製)を用いて、空気中、温度230℃で30分間加熱し、図9(b)に示すカラーフィルタ基板9上にパターン形成された隔壁(反射部)5Bを形成した。尚、反射部5Bの幅(図5:Y3)は15μmとなり、反射部の厚み(図5:L)は10μmとなった。
(遮光部(画素間遮光層)の形成)
図9(b)に示す反射部5Bを形成したカラーフィルタ基板9上に、遮光部用樹脂組成物をスリットダイコーターで塗布し、90℃で10分間プリベークを行った。この塗布膜にマスクアライナーPEM−6M(ユニオン光学(株)製)を用い、フォトマスクを介して紫外線を100mJ/cm(i線露光量換算:全波長露光)の露光量で露光した。次に、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの0.5質量%水溶液のアルカリ現像液で現像し、続いて純水洗浄することにより、パターンニング基板を得た。得られたパターンニング基板を熱風オーブン中230℃で30分保持しキュアを行なうことで、図9(c)に示すようなカラーフィルタ9上に上面遮光層と画素間遮光層からなる遮光部5Aと反射部5Bを有する隔壁5を形成した。尚、画素間遮光層の幅(図5:X3)は5μm、隔壁5の幅(図5:W)は35μm、隔壁5の厚み(図5:H)は15μmとなった。
(波長変換ペースト原料)
波長変換ペーストの作製に用いた原料は次のとおりである。
波長変換材料A:Lumidot CdSe/ZnS 530(緑色量子ドット材料、SIGMA−ALDRICH社製)
波長変換材料B:Lumidot CdSe/ZnS 610(赤色量子ドット材料、SIGMA−ALDRICH社製)
光散乱性粒子:R−630(酸化チタン、平均粒子径0.24μm、石原産業(株)製)
光重合開始剤:“Irgacure”(登録商標)819(BASFジャパン(株)製)
モノマー:“ライトアクリレートDCP−A”(登録商標)(ジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート)(共栄社化学(株)製)
ポリマー:“エトセル”(登録商標)STD7(I)(セルロースエチルエーテル)(DDPスペシャルティ・プロダクツ・ジャパン(株)製)
溶媒:PGMEA(富士フイルム和光純薬(株)製)
(波長変換ペーストの調製)
前述した波長変換ペースト原料を、ポリマー/モノマー/波長変換材料/光散乱性粒子/光重合開始剤/溶媒の重量分率が20/20/10/14.9/0.1/35となるように各材料をフラスコに秤量し、フラスコを80℃のオイルバスに浸けて120分間加熱撹拌した後、ハイブリッドミキサーARE−310((株)THINKY製)で1分間脱泡し、空気によって100〜500kPaの圧力をかけながらSHP−400フィルター((株)ロキテクノ製)でろ過し、波長変換ペーストを得た。尚、波長変換材料は、波長変換層の緑色画素部向けには波長変換材料Aを、波長変換層の赤色画素部向けには波長変換材料Bをそれぞれ使用した。
(光散乱ペースト原料)
光散乱ペーストの作製に用いた原料は次のとおりである。
光散乱性粒子:R−630(酸化チタン、平均粒子径0.24μm、石原産業(株)製)
光重合開始剤:“Irgacure”(登録商標)819(BASFジャパン(株)製)
モノマー:“ライトアクリレートDCP−A”(登録商標)(ジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート)(共栄社化学(株)製)
ポリマー:“エトセル”(登録商標)STD7(I)(セルロースエチルエーテル)(DDPスペシャルティ・プロダクツ・ジャパン(株)製)
溶媒:PGMEA(富士フイルム和光純薬(株)製)
(光散乱ペーストの調製)
前述した光散乱ペースト原料を、ポリマー/モノマー/光散乱性粒子/光重合開始剤/溶媒の重量分率が25/25/14.9/0.1/35となるように各材料をフラスコに秤量し、フラスコを80℃のオイルバスに浸けて120分間加熱撹拌した後、ハイブリッドミキサーARE−310((株)THINKY製)で1分間脱泡し、空気によって100〜500kPaの圧力をかけながらSHP−400フィルター((株)ロキテクノ製)でろ過し、光散乱ペーストを得た。
(波長変換ペーストおよび光散乱ペーストの塗布)
波長変換ペーストおよび光散乱ペーストの塗布は図11(a)に示すようにノズル塗布法により行った。塗布装置には、マルチラボコータ(東レエンジニアリング(株)製)を用いた。まず基板上の隔壁とノズルの進行方向をアライメントした後、塗布ヘッド11に接続された加圧配管12を通して圧力500〜1500kPaの圧縮空気を導入し、隔壁付きカラーフィルタ9に対する進行速度を10〜300mm/sの範囲内で変化させて波長変換ペースト14を吐出させながら、前記隔壁付きカラーフィルタ9に、カラーフィルタ緑色画素部9Gと波長変換層の緑色画素部7Gを対応させるようにノズル塗布することにより、波長変換ペーストを充填した。続いてホットプレート上で100℃10分乾燥し、さらに超高圧水銀灯により露光量150mJ/cm(i線露光量換算:全波長露光)で露光して硬化させ、図11(b)に示すようにカラーフィルタ緑色画素部9G上に波長変換層の緑色画素部7Gを形成した。同様に波長変換ペーストをノズル塗布し、カラーフィルタ赤色画素部9R上に波長変換層の赤色画素部7Rを形成した。更に同様に、光散乱ペーストをノズル塗布し、カラーフィルタ青色画素部9B上に光散乱層8を形成し、図11(c)に示すようなマイクロLEDアレイ基板に対向する基板6を作製した。
(マイクロLEDディスプレイ装置の作製)
前述の方法により作製した図11(c)に示すマイクロLEDアレイ基板に対向する基板6を、図10(a)に示すように、特表2016−523450号公報に記載の方法により形成した青色マイクロLEDからなるマイクロLEDアレイ基板4と対面させた状態で、透光性封止剤10を用いて貼り合わせることにより、図10(b)および図3に示すようなマイクロLEDディスプレイ装置1を得た。貼り合わせには、予め上面遮光層を形成する際に基板上にアライメントマークを形成し、アライメントにより位置決めを行い実施した。
(実施例2)
反射部形成時の露光量を100mJ/cm(i線露光量換算:全波長露光)に変更した以外は実施例1と同様の方法でマイクロLEDディスプレイ装置を作製した。尚、隔壁の寸法は、上面遮光層の厚み(図4:R)が5μm、画素間遮光層の幅の最小値および最大値(図4:X1、X2)がそれぞれ5μm、35μm、反射部5Bの幅の最小値および最大値(図4:Y1、Y2)がそれぞれ5μm、20μm、反射部の厚み(図4:L)が10μm、隔壁5の幅(図4:W)が45μm、隔壁5の厚み(図4:H)が15μmとなった。
(実施例3)
実施例1の遮光部用樹脂組成物の調整工程において、PGMEA、アクリルポリマーのPGMEA35質量%溶液、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬(株)製)の添加量をそれぞれ33.31g、5.55g、2.81gに変更し、同じく実施例1の反射部用樹脂組成物の調整工程において、PGMEA、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(新日本薬業(株)製)の添加量をそれぞれ5.36g、1.60gに変更し、前記遮光部用樹脂組成物および反射部用樹脂組成物中から撥液化合物としての光重合性フッ素含有化合物(“メガファック”(登録商標)RS−76−E、DIC(株)製)の40重量%PGMEA希釈溶液を除外してそれぞれ調製した以外は、実施例1と同様の方法でマイクロLEDディスプレイ装置を作製した。尚、隔壁の寸法は、上面遮光層の厚み(図5:R)が5μm、画素間遮光層の幅(図5:X3)が5μm、反射部5Bの幅(図5:Y3)が15μm、反射部の厚み(図5:L)が10μm、隔壁5の幅(図5:W)は35μm、隔壁5の厚み(図5:H)が15μmとなった。
(比較例1)
実施例1の遮光部(上面遮光層)の形成工程を除外し、カラーフィルタ作製前に、反射部および遮光部(画素間遮光層)を形成するよう加工順を変更した以外は、実施例1と同様の方法でマイクロLEDディスプレイ装置を作製した。尚、隔壁の寸法は、画素間遮光層の幅(図5:X3)が5μm、反射部5Bの幅(図5:Y3)が15μm、反射部の厚み(図5:L)すなわち隔壁5の厚み(図5:H)が15μm、隔壁5の幅(図5:W)が35μmとなった。
(比較例2)
実施例1の反射部形成時の露光量を400mJ/cm(i線露光量換算:全波長露光)に変更し、遮光部の一部(画素間遮光層)の形成工程を除外した以外は、実施例1と同様の方法でマイクロLEDディスプレイ装置を作製した。尚、隔壁の寸法は、上面遮光層の厚み(図5:R)が5μm、反射部5Bの幅(図5:Y3)が15μm、反射部の厚み(図5:L)が10μm、隔壁5の幅(図5:W)は30μm、隔壁5の厚み(図5:H)が15μmとなった。
(比較例3)
実施例1の遮光部(上面遮光層および画素間遮光層)の形成工程を除外し、カラーフィルタ作製前に、反射部を形成し、かつ反射部形成時の露光量を400mJ/cm(i線露光量換算:全波長露光)に変更した以外は、実施例1と同様の方法でマイクロLEDディスプレイ装置を作製した。尚、隔壁の寸法は、反射部5Bの幅(図5:Y3)が15μm、反射部の厚み(図5:L)すなわち隔壁5の厚み(図5:H)が15μm、隔壁5の幅(図5:W)が30μmとなった。
(比較例4)
実施例1の上面遮光層形成工程において、上面遮光層を厚く形成することで画素間遮光層形成工程を省略し、かつ反射部形成工程を除外した以外は、実施例1と同様の方法でマイクロLEDディスプレイ装置を作製した。尚、隔壁の寸法は、上面遮光層の厚み(図5:R)すなわち隔壁5の厚み(図5:H)が15μm、画間遮光層の幅(図5:X3)すなわち隔壁5の幅(図5:W)が10μmとなった。
(比較例5)
実施例1の反射部形成時の露光量を200mJ/cm(h線露光量換算:i線カットフィルターを使用した365nmより長波長帯での露光)に変更した以外は、実施例1と同様の方法でマイクロLEDディスプレイ装置を作製した。尚、隔壁の寸法は、上面遮光層の厚み(図4:R)が5μm、画素間遮光層の幅の最小値および最大値(図4:X1、X2)はそれぞれ0μm、35μm、反射部5Bの幅の最小値および最大値(図4:Y1、Y2)はそれぞれ5μm、22.5μm、反射部の厚み(図4:L)は10μm、隔壁5の幅(図4:W)が45μm、隔壁5の厚み(図4:H)が15μmとなった。
各実施例および比較例における評価方法を以下に示す。
<PGMEA表面接触角>
各実施例および比較例により得られたマイクロLEDディスプレイ装置の隔壁のモデルとして、図4および図5に示す反射部および遮光部の一部(画素間遮光層)の幅、すなわち、Y1、Y3、X1、X3の厚みに相当する膜厚となるよう、各実施例および比較例と同条件で加工し、ガラス基板上にベタ膜を作製した。得られたベタ膜について、協和界面科学(株)製 DM−700、マイクロシリンジ:協和界面科学(株)製 接触角計用テフロン(登録商標)コート針22Gを用いて、25℃、大気中において、JIS R3257(制定年月日=1999/04/20)に規定される「基板ガラス表面のぬれ性試験方法」に準拠して、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに対する表面接触角を測定した。接触角は、3測定値の平均値(n=3)から求めた
<反射率>
各実施例および比較例により得られたマイクロLEDディスプレイ装置の隔壁のモデルとして、図4および図5に示す隔壁の幅方向の反射率を測定するために、隔壁の幅方向の厚みに相当する膜厚となるよう、各実施例および比較例と同条件で反射部と遮光部の一部(画素間遮光層)を積層加工し、ガラス基板上にベタ膜を作製した。尚、図4の隔壁では反射部および画素間遮光層の厚みをそれぞれ反射部の厚みの平均値と画素間遮光層の厚みの平均値に相当する厚みとして、基板上に順に反射部(厚み:((Y1+Y2)/2))、画素間遮光層(厚み:((X1+X2)/2))、反射部(厚み:((Y1+Y2)/2))となるように積層加工し、厚みWとなるベタ膜を得た。同様に、図5の隔壁では、基板上に順に反射部(厚みY3)、画素間遮光層(厚みX3)、反射部(厚みY3)となるように積層加工し、厚みWとなるベタ膜を得た。得られたベタ膜について、分光測色計(商品名CM−2600d、コニカミノルタ(株)製)を用いて、ベタ膜側からSCIモードで波長550nmにおける反射率を測定した。
<OD値>
各実施例および比較例により得られたマイクロLEDディスプレイ装置の隔壁のモデルとして、図4および図5に示す隔壁の上面遮光層のODと、隔壁の幅方向のODを測定するために、上面遮光層の厚みに相当する膜厚と、隔壁の幅方向の厚みのうち画素間遮光層が最小値となる箇所の隔壁幅に相当する膜厚となるよう、反射率の評価と同様に、各実施例および比較例と同条件で加工し、ガラス基板上にベタ膜を作製した。尚、隔壁の上面遮光層の評価は、図4、図5のいずれの隔壁においても、基板上に厚みR1とようベタ膜を作製した。隔壁の幅方向の評価は、図4では基板上に順に反射部(厚みY2)、画素間遮光層(厚みX1)、反射部(厚みY2)となるように積層加工し、図5では基板上に順に反射部(厚みY3)、画素間遮光層(厚みX3)、反射部(厚みX3)となるように積層加工して厚みWとなるベタ膜を得た。得られたベタ膜について、透過率測定器(U−4100 Spectrophotometer;HITACHI製)を用いて、450nm波長における入射光および透過光の強度を測定し、前述の式(1)によりOD値を算出した。
<混色>
各実施例および比較例により得られたマイクロLEDディスプレイにおいて、波長変換層の緑色画素部の真下に貼り合わせたマイクロLED単一セルのみを点灯させた状態で、波長変換層の赤色画素部上のカラーフィルタ赤色画素部について顕微分光光度計LVmicro−V(ラムダビジョン(株)製)を用いて、波長630nmにおける吸光強度A(630nm)を測定した。吸光強度A(630nm)の値が小さいほど、混色を起こしにくい。下記の判定基準により混色を判定した。
〇:A(630nm)<0.01
△:0.01≦A(630nm)≦0.1
×:0.1<A(630nm)。
<輝度>
実施例1により得られたマイクロLEDディスプレイ装置を点灯させ、分光放射輝度計(CS−1000、コニカミノルタ社製)を用いて、CIE1931規格に基づく輝度(単位:cd/m)を測定し、初期輝度とした。この初期輝度を100として、各実施例および比較例により得られたマイクロLEDディスプレイ装置を点灯して同様の方法で測定した輝度値を比較し、相対輝度80未満を×、相対輝度80以上を〇とした。
<表示特性>
各実施例および比較例により得られた隔壁付きカラーフィルタ基板とマイクロLEDアレイ基板を組み合わせて作製したマイクロLEDディスプレイ装置の表示特性を、以下の基準に基づき評価した。
〇:色彩が色鮮やかであり、鮮明でコントラストに優れた表示装置である。
×:コントラストに優れず、色彩にやや不自然さが見られる表示装置である。
評価結果を表1に示す。実施例1〜2は隔壁に残渣および画素間の光漏れによる混色が無く、コントラストと輝度が高く良好であった。実施例3は、隔壁上の残渣起因により実施例1〜2対比混色評価が劣位であったが、画素間の光漏れは無く、コントラストと輝度が高く良好であった。比較例1は低コントラストによる表示不良、比較例2は光漏れによる混色不良、比較例3は光漏れによる混色不良および低コントラストによる表示不良、比較例4は輝度不良、比較例5は光漏れによる混色不良となった。
Figure 2020205417
1 マイクロLEDディスプレイ装置
2 マイクロLED
2R 赤色マイクロLED
2G 緑色マイクロLED
2B 青色マイクロLED
3 駆動基板
4 マイクロLEDアレイ基板
5 隔壁
5A 遮光部
5B 反射部
6 マイクロLEDアレイ基板に対向する基板
7 波長変換層
7R 波長変換層の赤色画素部
7G 波長変換層の緑色画素部
7B 波長変換層の青色画素部
8 光散乱層
9 カラーフィルタ
9R カラーフィルタ赤色画素部
9G カラーフィルタ緑色画素部
9B カラーフィルタ青色画素部
10 透光性封止材料
11 塗布ヘッド
12 加圧配管
13 吐出孔
14 波長変換ペーストおよび/または光散乱ペースト

Claims (9)

  1. 複数のマイクロLEDを備えたマイクロLEDアレイ基板と、前記複数のマイクロLED間に設けられた隔壁と、前記マイクロLEDアレイ基板に対向する基板と、を有するマイクロLEDディスプレイ装置であって、マイクロLEDアレイ基板を下側にしたときの前記隔壁の断面形状が、逆テーパー形状またはT字形状である遮光部と、遮光部の側面に設けられた反射部とを有するマイクロLEDディスプレイ装置。
  2. 前記マイクロLEDの上部に波長変換層および/または光散乱層を有する請求項1に記載のマイクロLEDディスプレイ装置。
  3. 前記波長変換層および/または光散乱層の上部にカラーフィルタを有する請求項2に記載のマイクロLEDディスプレイ装置。
  4. 前記波長変換層が量子ドット蛍光体を含有する請求項2〜3のいずれかに記載のマイクロLEDディスプレイ装置。
  5. 前記波長変換層が無機蛍光体を含有する請求項2〜4のいずれかに記載のマイクロLEDディスプレイ装置。
  6. 前記遮光部のOD値が2以上である請求項1〜5のいずれかに記載のマイクロLEDディスプレイ装置。
  7. 前記隔壁の幅が10〜100μm、厚みが10〜120μmである請求項1〜6のいずれかに記載のマイクロLEDディスプレイ装置。
  8. 前記隔壁のPGMEA接触角が30°以上である請求項1〜7のいずれかに記載のマイクロLEDディスプレイ装置。
  9. 前記波長変換層をノズル塗布法により塗布する工程を有することを特徴とする1〜8のいずれかに記載のマイクロLEDディスプレイ装置の製造方法。
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