JP2020205258A - コネクタ接合用導電性粒子、コネクタ接合用導電材料及びコネクタ接合体 - Google Patents

コネクタ接合用導電性粒子、コネクタ接合用導電材料及びコネクタ接合体 Download PDF

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Abstract

【課題】導電接続時に、導通信頼性を効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性を効果的に高めることができるコネクタ接合用導電性粒子を提供する。【解決手段】本発明に係るコネクタ接合用導電性粒子は、基材粒子と、前記基材粒子の表面上に配置された導電部とを備え、前記導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分を含むか、又は、前記導電部が400℃以下で溶融変形可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、基材粒子の表面上に導電部が配置されているコネクタ接合用導電性粒子に関する。また、本発明は、上記コネクタ接合用導電性粒子を用いたコネクタ接合用導電材料及びコネクタ接合体に関する。
コネクタ(第1の部材)とプリント配線板(第2の部材)とがピンにより電気的に接続された電子部品が広く知られている。上記電子部品では、上記ピンは上記プリント配線板に形成されたスルーホール等に挿入されたり、配線板上の電極部に直接配置されたりして、はんだ付けにより上記プリント配線板に接続されている。
下記の特許文献1には、一端側が第1の部材(10)に接続された複数本のピン(20)の他端側を、整列部材(50)を用いて整列させるとともに第2の部材(30)に接続する電子部品の接続構造が開示されている。上記電子部品の接続構造では、上記整列部材(50)は、軸方向(A)の外周部にて上記ピン(20)を整列させた後、上記軸方向(A)を基準に回転して上記ピン(20)から離脱し、上記ピン(20)から取り除かれる。
特開2000−294997号公報
近年、電子デバイスの薄型化及び小型化が進行している。このため、基板と電子部品との接続において、従来のピンによる接続では、狭ピッチ化に対応することが困難である。
一方で、基板と電子部品との電気的な接続にはんだペースト等が用いられることがある。しかしながら、はんだペーストを用いた接続においても、狭ピッチ化に十分に対応することが困難な場合があり、接続時に絶縁信頼性や導通信頼性を十分に高めることができない場合がある。
本発明の目的は、導電接続時に、導通信頼性を効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性を効果的に高めることができるコネクタ接合用導電性粒子を提供することである。また、本発明の目的は、上記コネクタ接合用導電性粒子を用いたコネクタ接合用導電材料及びコネクタ接合体を提供することである。
本発明の広い局面によれば、基材粒子と、前記基材粒子の表面上に配置された導電部とを備え、前記導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分を含むか、又は、前記導電部が400℃以下で溶融変形可能である、コネクタ接合用導電性粒子が提供される。
本発明に係るコネクタ接合用導電性粒子のある特定の局面では、前記導電部の材料が、錫を含む合金を含むか、純錫であるか、又は錫を含む合金とは異なる状態かつ純錫とは異なる状態で錫を含む。
本発明に係るコネクタ接合用導電性粒子のある特定の局面では、前記導電部の材料が、純錫である。
本発明に係るコネクタ接合用導電性粒子のある特定の局面では、前記導電部の厚みが、10nm以上10μm以下である。
本発明に係るコネクタ接合用導電性粒子のある特定の局面では、前記導電部の形状が、層状又は凸状である。
本発明に係るコネクタ接合用導電性粒子のある特定の局面では、前記導電部の形状が、凸状である。
本発明に係るコネクタ接合用導電性粒子のある特定の局面では、前記導電部の形状が凸状である場合には、前記導電部における凸状部のアスペクト比が、0.05以上5以下である。
本発明に係るコネクタ接合用導電性粒子のある特定の局面では、前記導電部の外表面上に、金属コロイド析出物又は金属膜を有する。
本発明に係るコネクタ接合用導電性粒子のある特定の局面では、前記導電部の全表面積100%中、前記金属コロイド析出物又は前記金属膜がある部分の面積が5%以上100%以下である。
本発明に係るコネクタ接合用導電性粒子のある特定の局面では、前記金属コロイド析出物の金属種又は前記金属膜の金属種が、ニッケル、コバルト、鉛、金、亜鉛、パラジウム、銅、銀、ビスマス、又はインジウムである。
本発明に係るコネクタ接合用導電性粒子のある特定の局面では、粒子径が、0.5μm以上500μm以下である。
本発明の広い局面によれば、コネクタ接合用導電性粒子と、バインダーとを含み、前記コネクタ接合用導電性粒子が、上述したコネクタ接合用導電性粒子である、コネクタ接合用導電材料が提供される。
本発明の広い局面によれば、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、第2の接続対象部材と、前記第1の接続対象部材と前記第2の接続対象部材とを接続している接続部とを備え、前記接続部が、コネクタ接合用導電性粒子により形成されているか、又は前記コネクタ接合用導電性粒子とバインダーとを含むコネクタ接合用導電材料により形成されており、前記コネクタ接合用導電性粒子が、上述したコネクタ接合用導電性粒子であり、前記第1の電極と前記第2の接続対象部材とが前記コネクタ接合用導電性粒子により電気的に接続されている、コネクタ接合体が提供される。
本発明に係るコネクタ接合体のある特定の局面では、前記第2の接続対象部材が、コネクタピンを有する電子部品であり、前記第1の電極と前記コネクタピンとが前記コネクタ接合用導電性粒子により電気的に接続されている。
本発明に係るコネクタ接合用導電性粒子は、基材粒子と、上記基材粒子の表面上に配置された導電部とを備える。本発明に係るコネクタ接合用導電性粒子では、上記導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分を含むか、又は、上記導電部が400℃以下で溶融変形可能である。本発明に係るコネクタ接合用導電性粒子では、上記の構成が備えられているので、導電接続時に、導通信頼性を効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性を効果的に高めることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るコネクタ接合用導電性粒子を示す断面図である。 図2は、本発明の第2の実施形態に係るコネクタ接合用導電性粒子を示す断面図である。 図3は、本発明の第3の実施形態に係るコネクタ接合用導電性粒子を示す断面図である。 図4は、本発明の第4の実施形態に係るコネクタ接合用導電性粒子を示す断面図である。 図5は、本発明の第5の実施形態に係るコネクタ接合用導電性粒子を示す断面図である。 図6は、本発明の第6の実施形態に係るコネクタ接合用導電性粒子を示す断面図である。 図7は、本発明の第7の実施形態に係るコネクタ接合用導電性粒子を示す断面図である。 図8は、本発明の第8の実施形態に係るコネクタ接合用導電性粒子を示す断面図である。 図9は、本発明の第9の実施形態に係るコネクタ接合用導電性粒子を示す断面図である。 図10は、本発明の第4の実施形態に係るコネクタ接合用導電性粒子を用いたコネクタ接合体を模式的に示す正面断面図である。 図11は、図10に示すコネクタ接合体における接合部分を拡大して模式的に示す正面断面図である。
以下、本発明の詳細を説明する。
(コネクタ接合用導電性粒子)
本発明に係るコネクタ接合用導電性粒子は、基材粒子と、上記基材粒子の表面上に配置された導電部とを備える。本発明に係るコネクタ接合用導電性粒子では、上記導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分を含むか、又は、上記導電部が400℃以下で溶融変形可能である。本発明に係るコネクタ接合用導電性粒子では、上記導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分を含んでいてもよく、上記導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。本発明に係るコネクタ接合用導電性粒子では、上記導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分を含み、かつ、上記導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。
なお、本発明において金属拡散とは、熱、圧力、及び変形等により金属原子が導電部や接続部において拡散することをいう。
なお、本発明において溶融変形とは、その成分の一部又は全部が溶融することにより、外部の圧力により容易に変形しやすくなる状態のことをいう。
本発明に係るコネクタ接合用導電性粒子では、上記の構成が備えられているので、導電接続時に、導通信頼性を効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性を効果的に高めることができる。
近年、電子デバイスの薄型化及び小型化が進行している。このため、基板と電子部品との接続において、従来のピンによる接続では、狭ピッチ化に対応することが困難である。そこで、基板と電子部品との電気的な接続にはんだペースト等が用いられることがある。
しかしながら、はんだペーストを用いた接続においても、狭ピッチ化に十分に対応することが困難な場合があり、接続時に絶縁信頼性や導通信頼性を十分に高めることができない場合がある。
従来のはんだペーストを用いた接続では、基板と電子部品との導電接続時に、加熱によりはんだが溶融することで、はんだが濡れ拡がることがある。はんだが濡れ拡がることにより、隣接する電極又はコネクタピン間にブリッジが形成され、接続されてはならない隣接する電極又はコネクタピン間の絶縁信頼性を十分に高めることができない場合がある。また、はんだが濡れ拡がることにより、接続されるべき接合部間の導通信頼性を十分に高めることができない場合がある。なお、ブリッジとは、はんだが隣接する電極又はコネクタピンまで濡れ拡がることにより形成された導通経路を意味する。
本発明者らは、特定のコネクタ接合用導電性粒子を用いることで、基板と電子部品との導電接続時に、導通信頼性を効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性を効果的に高めることができることを見出した。本発明では、上記導電部が、400℃以下で金属拡散し得る成分を含むか、又は、前記導電部が400℃以下で溶融変形可能である。本発明では、上記導電部が電極やコネクタピン等の接合部分との間で金属結合を形成することができる。このため、従来の物理接触よりも飛躍的に優れた導通特性を得ることができる。また、本発明では、上記導電部が電極やコネクタピン等の接合部との間で金属結合を形成することができるので、接合時に、導電部全体を溶融させる必要がない。結果として、本発明では、導電部の厚みが比較的薄い場合でも、接合部間の導通信頼性を効果的に高めることができる。さらに、本発明では、導電部の厚みを厚くする必要がないことから、溶融による導電部の濡れ拡がりを効果的に抑制することができ、隣接する電極又はコネクタピン間にブリッジが形成されることを効果的に抑制することができ、電極又はコネクタピン間の絶縁信頼性を十分に高めることができる。
また、コネクタ接合用導電性粒子がバインダーに分散されて導電材料として用いられる場合に、コネクタ接合用導電性粒子の凸状部によって、コネクタ接合用導電性粒子と電極又はコネクタピンとの間のバインダーをより一層効果的に排除できる。このため、コネクタ接合用導電性粒子と電極又はコネクタピンとの接触面積を十分に大きくすることができ、接続抵抗をより一層効果的に低くすることができる。
さらに、上記凸状部の立体障害による動き難さにより導電材料の濡れ拡がりの抑制を行い、接続されてはならない隣接する電極又はコネクタピン間の絶縁信頼性を十分に高めることができる。
本発明では、上記のような効果を得るために、特定のコネクタ接合用導電性粒子を用いることは大きく寄与する。
上記導電部の成分が金属拡散し得る温度及び上記導電部の上記溶融変形温度は、上記導電部の材料を選択することで、達成することができる。例えば、導電部の材料として、はんだやはんだ合金を用いることで、上記導電部の成分が金属拡散し得る温度及び上記導電部の溶融変形温度を400℃以下にすることが容易である。
上記導電部の金属拡散状態は、以下のようにして評価される。
コネクタ接合用導電性粒子の含有量が10重量%であるコネクタ接合用導電ペーストを用意する。
銅電極を上面に有する透明ガラス基板を用意する。また、コネクタピンを有する電子部品を用意する。
上記透明ガラス基板上に、コネクタ接合用導電ペーストを塗工し、コネクタ接合用導電ペースト層を形成する。次に、コネクタ接合用導電ペースト層上に上記電子部品を、電極とコネクタピンとが対向するように積層する。その後、コネクタ接合用導電ペースト層の温度が250℃となるようにヘッドの温度を調整しながら、電子部品の上面に加圧加熱ヘッドを載せ、0.5MPaの圧力をかけてコネクタ接合用導電ペースト層を250℃で硬化させて、コネクタ接合体を得る。
コネクタ接合体の中心付近を通るように機械研磨し、イオンミリング装置を用いて、コネクタ接合用導電性粒子の断面を切り出す。なお、コネクタ接合体の機械研磨を容易にするために、コネクタ接合体を樹脂中に埋め込み、樹脂中に埋め込まれたコネクタ接合体を機械研磨してもよい。
次いで、透過型電子顕微鏡FE−TEMを用いて、エネルギー分散型X線分析装置(EDX)により、コネクタ接合用導電性粒子と銅電極及びコネクタピンとの接触部分を線分析、又は、元素マッピングすることにより、金属の拡散状態を観察する。
上記金属の拡散状態を観察することにより、コネクタ接合用導電性粒子の外周が銅電極及びコネクタピンに対して金属拡散していることを確認することができる。
また、上記金属の拡散状態のマッピングにより、コネクタ接合用導電性粒子の外周と銅電極及びコネクタピンとの接触割合を算出することができ、これにより定量を行うこともできる。
上記導電部の溶融変形温度は、以下のようにして評価される。
上記導電部の溶融変形温度は、示差走査熱量計(ヤマト科学社製「DSC−6300」)を用いて測定できる。上記測定は、コネクタ接合用導電性粒子15gを用いて、昇温範囲30℃〜500℃、昇温速度5℃/min.、窒素パージ量5ml/min.の測定条件で行う。
次に、上記の測定で得られた溶融温度で上記導電部が溶融していることを確認する。コネクタ接合用導電性粒子1gを容器に入れ、電気炉に入れる。電気炉にて上記測定で得られた溶融温度と同じ温度を設定し、窒素雰囲気で10分間加熱する。その後、加熱したコネクタ接合用導電性粒子を電気炉から取出し、走査型電子顕微鏡を用いて導電部の溶融状態(又は溶融後の固化状態)を確認する。なお、導電部の一部の領域を溶融させることで、導電部を溶融変形させてもよい。
上記コネクタ接合用導電性粒子の粒子径は、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上であり、好ましくは500μm以下、より好ましくは100μm以下、さらに好ましくは50μm以下、特に好ましくは20μm以下、最も好ましくは10μm以下である。上記コネクタ接合用導電性粒子の粒子径が、上記下限以上及び上記上限以下であると、コネクタ接合用導電性粒子と電極及びコネクタピン等との接触面積を十分に大きくすることができ、また、導電部を形成する際に凝集したコネクタ接合用導電性粒子が形成され難くなり、導電部が基材粒子の表面から剥離し難くなる。
上記コネクタ接合用導電性粒子の粒子径は、平均粒子径であることが好ましく、数平均粒子径であることが好ましい。上記コネクタ接合用導電性粒子の粒子径は、例えば、任意のコネクタ接合用導電性粒子50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、各コネクタ接合用導電性粒子の粒子径の平均値を算出することや、粒度分布測定装置を用いて求められる。電子顕微鏡又は光学顕微鏡での観察では、1個当たりのコネクタ接合用導電性粒子の粒子径は、円相当径での粒子径として求められる。電子顕微鏡又は光学顕微鏡での観察において、任意の50個のコネクタ接合用導電性粒子の円相当径での平均粒子径は、球相当径での平均粒子径とほぼ等しくなる。粒度分布測定装置では、1個当たりのコネクタ接合用導電性粒子の粒子径は、球相当径での粒子径として求められる。上記コネクタ接合用導電性粒子の平均粒子径は、粒度分布測定装置を用いて算出することが好ましい。
上記コネクタ接合用導電性粒子の粒子径の変動係数(CV値)は、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下である。上記コネクタ接合用導電性粒子の粒子径の変動係数が、上記上限以下であると、コネクタ接合用導電性粒子と電極及びコネクタピン等との接触面積を十分に大きくすることができる。
上記変動係数(CV値)は、以下のようにして測定できる。
CV値(%)=(ρ/Dn)×100
ρ:コネクタ接合用導電性粒子の粒子径の標準偏差
Dn:コネクタ接合用導電性粒子の粒子径の平均値
上記コネクタ接合用導電性粒子の形状は特に限定されない。上記コネクタ接合用導電性粒子の形状は、球状であってもよく、球状以外の形状であってもよく、扁平状等の形状であってもよい。
以下、図面を参照しつつ、本発明を具体的に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るコネクタ接合用導電性粒子を示す断面図である。
図1に示すコネクタ接合用導電性粒子1は、基材粒子2と、導電部3とを有する。導電部3は、基材粒子2の表面上に配置されている。第1の実施形態では、導電部3は、基材粒子2の表面に接しており、導電部3の形状は層状である。コネクタ接合用導電性粒子1は、基材粒子2の表面が導電部3により被覆された被覆粒子である。
コネクタ接合用導電性粒子1では、導電部3は、単層の導電層である。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記導電部が上記基材粒子の表面の全体を覆っていてもよく、上記導電部が上記基材粒子の表面の一部を覆っていてもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記導電部は、単層の導電層であってもよく、2層以上の層から構成される多層の導電層であってもよい。
コネクタ接合用導電性粒子1では、導電部3は400℃以下で金属拡散し得る成分を含むか、又は、導電部3は400℃以下で溶融変形可能である。導電部3は400℃以下で金属拡散し得る成分を含んでいてもよく、導電部3は400℃以下で溶融変形可能であってもよい。導電部3は400℃以下で金属拡散し得る成分を含み、かつ、導電部3は400℃以下で溶融変形可能であってもよい。
図2は、本発明の第2の実施形態に係るコネクタ接合用導電性粒子を示す断面図である。
図2に示すコネクタ接合用導電性粒子11は、基材粒子2と、基材粒子2の表面上に配置された導電部12とを備える。第2の実施形態では、導電部12は、基材粒子2の表面に接しており、導電部12の形状は凸状である。コネクタ接合用導電性粒子11は、基材粒子2の表面が導電部12により被覆された被覆粒子である。
導電部12は全体で、基材粒子2の表面上に配置された第1の導電部12Aと、第1の導電部12Aの表面上に配置された第2の導電部12Bとを有する。第1の導電部12Aは、基材粒子2の表面上に配置されている。基材粒子2と第2の導電部12Bとの間に、第1の導電部12Aが配置されている。第1の導電部12Aは、基材粒子2に接している。第2の導電部12Bは、第1の導電部12Aに接している。従って、基材粒子2の表面上に第1の導電部12Aが配置されており、第1の導電部12Aの表面上に第2の導電部12Bが配置されている。第2の導電部12Bにより、導電部12の形状が凸状となっている。第2の導電部12Bは、凸状部である。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記基材粒子は、上記第1の導電部により完全に被覆されていてもよく、完全に被覆されていなくてもよい。上記基材粒子は、上記第1の導電部により被覆されていない部分を有していてもよい。上記第1の導電部と上記第2の導電部とは、異なる導電部として形成されていてもよく、同一の導電部として形成されていてもよい。
コネクタ接合用導電性粒子11では、導電部12は400℃以下で金属拡散し得る成分を含むか、又は、導電部12は400℃以下で溶融変形可能である。導電部12は400℃以下で金属拡散し得る成分を含んでいてもよく、導電部12は400℃以下で溶融変形可能であってもよい。導電部12は400℃以下で金属拡散し得る成分を含み、かつ、導電部12は400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第1の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第1の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第2の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第2の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第1の導電部及び上記第2の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第1の導電部及び上記第2の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。
図3は、本発明の第3の実施形態に係るコネクタ接合用導電性粒子を示す断面図である。
図3に示すコネクタ接合用導電性粒子21は、基材粒子2と、基材粒子2の表面上に配置された導電部22とを備える。第3の実施形態では、導電部22は、基材粒子2の表面に接しており、導電部22の形状は凸状である。コネクタ接合用導電性粒子21は、基材粒子2の表面が導電部22により被覆された被覆粒子である。
コネクタ接合用導電性粒子11とコネクタ接合用導電性粒子21とでは、第1の導電部のみが異なっている。即ち、コネクタ接合用導電性粒子11では、1層構造の第1の導電部12Aが形成されているのに対して、コネクタ接合用導電性粒子21では、第1aの導電部22A及び第1bの導電部22Bから構成される2層構造の第1の導電部が形成されている。
導電部22は全体で、基材粒子2の表面上に配置された第1aの導電部22Aと、第1aの導電部22Aの表面上に配置された第1bの導電部22Bと、第1bの導電部22Bの表面上に配置された第2の導電部22Cとを有する。第1aの導電部22Aは、基材粒子2の表面上に配置されている。第1bの導電部22Bは、第1aの導電部22Aの表面上に配置されている。基材粒子2と第2の導電部22Cとの間に、第1aの導電部22A及び第1bの導電部22Bが配置されている。第1aの導電部22Aは、基材粒子2に接している。第2の導電部22Cは、第1bの導電部22Bに接している。従って、基材粒子2の表面上に第1aの導電部22Aが配置されており、第1aの導電部22Aの表面上に第1bの導電部22Bが配置されており、第1bの導電部22Bの表面上に第2の導電部22Cが配置されている。第2の導電部22Cにより、導電部22の形状が凸状となっている。第2の導電部22Cは、凸状部である。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記基材粒子は、上記第1aの導電部及び上記第1bの導電部により完全に被覆されていてもよく、完全に被覆されていなくてもよい。上記基材粒子は、上記第1aの導電部及び上記第1bの導電部により被覆されていない部分を有していてもよい。上記第1aの導電部と上記第1bの導電部と上記第2の導電部とは、異なる導電部として形成されていてもよく、同一の導電部として形成されていてもよい。
コネクタ接合用導電性粒子21では、導電部22は400℃以下で金属拡散し得る成分を含むか、又は、導電部22は400℃以下で溶融変形可能である。導電部22は400℃以下で金属拡散し得る成分を含んでいてもよく、導電部22は400℃以下で溶融変形可能であってもよい。導電部22は400℃以下で金属拡散し得る成分を含み、かつ、導電部22は400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第1aの導電部又は上記第1bの導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第1aの導電部又は上記第1bの導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第2の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第2の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第1aの導電部、上記第1bの導電部及び上記第2の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第1aの導電部、上記第1bの導電部及び上記第2の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。
図4は、本発明の第4の実施形態に係るコネクタ接合用導電性粒子を示す断面図である。
図4に示すコネクタ接合用導電性粒子31は、基材粒子2と、基材粒子2の表面上に配置された導電部32とを備える。第4の実施形態では、導電部32は、基材粒子2の表面に接しており、導電部32の形状は凸状である。コネクタ接合用導電性粒子31は、基材粒子2の表面が導電部32により被覆された被覆粒子である。
コネクタ接合用導電性粒子11とコネクタ接合用導電性粒子31とでは、第2の導電部の形状のみが異なっている。即ち、コネクタ接合用導電性粒子11では、第2の導電部12Bの形状は球体の一部の形状であるのに対して、コネクタ接合用導電性粒子31では、第2の導電部32Bの形状は針状であり、回転放物面状である。
導電部32は全体で、基材粒子2の表面上に配置された第1の導電部32Aと、第1の導電部32Aの表面上に配置された第2の導電部32Bとを有する。第1の導電部32Aは、基材粒子2の表面上に配置されている。基材粒子2と第2の導電部32Bとの間に、第1の導電部32Aが配置されている。第1の導電部32Aは、基材粒子2に接している。第2の導電部32Bは、第1の導電部32Aに接している。従って、基材粒子2の表面上に第1の導電部32Aが配置されており、第1の導電部32Aの表面上に第2の導電部32Bが配置されている。第2の導電部32Bにより、導電部32の形状が凸状となっている。第2の導電部32Bは、凸状部である。上記導電性粒子では、上記基材粒子は、上記第1の導電部により完全に被覆されていてもよく、完全に被覆されていなくてもよい。上記基材粒子は、上記第1の導電部により被覆されていない部分を有していてもよい。上記第1の導電部と上記第2の導電部とは、異なる導電部として形成されていてもよく、同一の導電部として形成されていてもよい。
コネクタ接合用導電性粒子31では、導電部32は400℃以下で金属拡散し得る成分を含むか、又は、導電部32は400℃以下で溶融変形可能である。導電部32は400℃以下で金属拡散し得る成分を含んでいてもよく、導電部32は400℃以下で溶融変形可能であってもよい。導電部32は400℃以下で金属拡散し得る成分を含み、かつ、導電部32は400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第1の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第1の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第2の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第2の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第1の導電部及び上記第2の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第1の導電部及び上記第2の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。
図5は、本発明の第5の実施形態に係るコネクタ接合用導電性粒子を示す断面図である。
図5に示すコネクタ接合用導電性粒子41は、基材粒子2と、基材粒子2の表面上に配置された導電部42とを備える。第5の実施形態では、導電部42は、基材粒子2の表面に接しており、導電部42の形状は凸状である。コネクタ接合用導電性粒子41は、基材粒子2の表面が導電部42により被覆された被覆粒子である。
コネクタ接合用導電性粒子31とコネクタ接合用導電性粒子41とでは、導電部のみが異なっている。即ち、コネクタ接合用導電性粒子31では、導電部32は第1の導電部32A及び第2の導電部32Bにより形成されているのに対して、コネクタ接合用導電性粒子41では、導電部42は第1の導電部42A、第2の導電部42B及び第3の導電部42Cにより形成されている。
導電部42は全体で、基材粒子2の表面上に配置された第1の導電部42Aと、第1の導電部42Aの表面上に配置された第2の導電部42Bと、第1の導電部42A及び第2の導電部42Bの表面上に配置された第3の導電部42Cとを有する。第1の導電部42Aは、基材粒子2の表面上に配置されている。第3の導電部42Cは、第1の導電部42A及び第2の導電部42Bの表面上に配置されている。基材粒子2と第3の導電部42Cとの間に、第1の導電部42A及び第2の導電部42Bが配置されている。第1の導電部42Aは、基材粒子2に接している。第2の導電部42Bは、第1の導電部42Aに接している。第3の導電部42Cは、第1の導電部42A及び第2の導電部42Bに接している。従って、基材粒子2の表面上に第1の導電部42Aが配置されており、第1の導電部42Aの表面上に第2の導電部42Bが配置されており、第1の導電部42A及び第2の導電部42Bの表面上に第3の導電部42Cが配置されている。第2の導電部42Bにより、導電部42の形状が凸状となっている。第2の導電部42Bは、凸状部である。上記導電性粒子では、上記基材粒子は、上記第1の導電部により完全に被覆されていてもよく、完全に被覆されていなくてもよい。上記基材粒子は、上記第1の導電部により被覆されていない部分を有していてもよい。上記導電性粒子では、上記基材粒子は、上記第3の導電部により完全に被覆されていてもよく、完全に被覆されていなくてもよい。上記基材粒子は、上記第3の導電部により被覆されていない部分を有していてもよい。上記第1の導電部と上記第2の導電部と上記第3の導電部とは、異なる導電部として形成されていてもよく、同一の導電部として形成されていてもよい。
コネクタ接合用導電性粒子41では、導電部42は400℃以下で金属拡散し得る成分を含むか、又は、導電部42は400℃以下で溶融変形可能である。導電部42は400℃以下で金属拡散し得る成分を含んでいてもよく、導電部42は400℃以下で溶融変形可能であってもよい。導電部42は400℃以下で金属拡散し得る成分を含み、かつ、導電部42は400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第1の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第1の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第2の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第2の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第3の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第3の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第1の導電部、上記第2の導電部及び上記第3の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第1の導電部、上記第2の導電部及び上記第3の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。
図6は、本発明の第6の実施形態に係るコネクタ接合用導電性粒子を示す断面図である。
図6に示すコネクタ接合用導電性粒子51は、基材粒子2と、基材粒子2の表面上に配置された導電部52と、導電部52の表面上に配置された金属コロイド析出物53とを備える。第6の実施形態では、導電部52は、基材粒子2の表面に接しており、導電部52の形状は凸状である。コネクタ接合用導電性粒子51は、基材粒子2の表面が導電部52により被覆された被覆粒子である。
コネクタ接合用導電性粒子11とコネクタ接合用導電性粒子51とでは、金属コロイド析出物53の有無のみが異なる。即ち、コネクタ接合用導電性粒子11では、導電部12の表面上に金属コロイド析出物が配置されていないのに対して、コネクタ接合用導電性粒子51では、導電部52の表面上に金属コロイド析出物53が配置されている。
導電部52は全体で、基材粒子2の表面上に配置された第1の導電部52Aと、第1の導電部52Aの表面上に配置された第2の導電部52Bとを有する。第1の導電部52Aは、基材粒子2の表面上に配置されている。基材粒子2と第2の導電部52Bとの間に、第1の導電部52Aが配置されている。第1の導電部52Aは、基材粒子2に接している。第2の導電部52Bは、第1の導電部52Aに接している。従って、基材粒子2の表面上に第1の導電部52Aが配置されており、第1の導電部52Aの表面上に第2の導電部52Bが配置されている。第2の導電部52Bにより、導電部52の形状が凸状となっている。第2の導電部52Bは、凸状部である。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記基材粒子は、上記第1の導電部により完全に被覆されていてもよく、完全に被覆されていなくてもよい。上記基材粒子は、上記第1の導電部により被覆されていない部分を有していてもよい。上記第1の導電部と上記第2の導電部とは、異なる導電部として形成されていてもよく、同一の導電部として形成されていてもよい。
導電部52の表面上に、金属コロイド析出物53が配置されている。上記金属コロイド析出物は、上記第1の導電部の表面上にのみ配置されていてもよく、上記第2の導電部の表面上にのみ配置されていてもよく、上記第1の導電部及び上記第2の導電部の表面上に配置されていてもよい。上記金属コロイド析出物は、上記第2の導電部の表面上にのみ配置されていることが好ましく、上記凸状部の表面上にのみ配置されていることが好ましい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記導電部は、上記金属コロイド析出物により完全に被覆されていてもよく、完全に被覆されていなくてもよい。上記導電部は、上記金属コロイド析出物により被覆されていない部分を有していてもよい。
コネクタ接合用導電性粒子51では、導電部52は400℃以下で金属拡散し得る成分を含むか、又は、導電部52は400℃以下で溶融変形可能である。導電部52は400℃以下で金属拡散し得る成分を含んでいてもよく、導電部52は400℃以下で溶融変形可能であってもよい。導電部52は400℃以下で金属拡散し得る成分を含み、かつ、導電部52は400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第1の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第1の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第2の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第2の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第1の導電部及び上記第2の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第1の導電部及び上記第2の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。
図7は、本発明の第7の実施形態に係るコネクタ接合用導電性粒子を示す断面図である。
図7に示すコネクタ接合用導電性粒子61は、基材粒子2と、基材粒子2の表面上に配置された導電部62と、導電部62の表面上に配置された金属コロイド析出物63とを備える。第7の実施形態では、導電部62は、基材粒子2の表面に接しており、導電部62の形状は凸状である。コネクタ接合用導電性粒子61は、基材粒子2の表面が導電部62により被覆された被覆粒子である。
コネクタ接合用導電性粒子21とコネクタ接合用導電性粒子61とでは、金属コロイド析出物63の有無のみが異なる。即ち、コネクタ接合用導電性粒子21では、導電部22の表面上に金属コロイド析出物が配置されていないのに対して、コネクタ接合用導電性粒子61では、導電部62の表面上に金属コロイド析出物63が配置されている。
導電部62は全体で、基材粒子2の表面上に配置された第1aの導電部62Aと、第1aの導電部62Aの表面上に配置された第1bの導電部62Bと、第1bの導電部62Bの表面上に配置された第2の導電部62Cとを有する。第1aの導電部62Aは、基材粒子2の表面上に配置されている。第1bの導電部62Bは、第1aの導電部62Aの表面上に配置されている。基材粒子2と第2の導電部62Cとの間に、第1aの導電部62A及び第1bの導電部62Bが配置されている。第1aの導電部62Aは、基材粒子2に接している。第2の導電部62Cは、第1bの導電部62Bに接している。従って、基材粒子2の表面上に第1aの導電部62Aが配置されており、第1aの導電部62Aの表面上に第1bの導電部62Bが配置されており、第1bの導電部62Bの表面上に第2の導電部62Cが配置されている。第2の導電部62Cにより、導電部62の形状が凸状となっている。第2の導電部62Cは、凸状部である。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記基材粒子は、上記第1aの導電部及び上記第1bの導電部により完全に被覆されていてもよく、完全に被覆されていなくてもよい。上記基材粒子は、上記第1aの導電部及び上記第1bの導電部により被覆されていない部分を有していてもよい。上記第1aの導電部と上記第1bの導電部と上記第2の導電部とは、異なる導電部として形成されていてもよく、同一の導電部として形成されていてもよい。
導電部62の表面上に、金属コロイド析出物63が配置されている。上記金属コロイド析出物は、上記第1の導電部の表面上にのみ配置されていてもよく、上記第2の導電部の表面上にのみ配置されていてもよく、上記第1の導電部及び上記第2の導電部の表面上に配置されていてもよい。上記金属コロイド析出物は、上記第2の導電部の表面上にのみ配置されていることが好ましく、上記凸状部の表面上にのみ配置されていることが好ましい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記導電部は、上記金属コロイド析出物により完全に被覆されていてもよく、完全に被覆されていなくてもよい。上記導電部は、上記金属コロイド析出物により被覆されていない部分を有していてもよい。
コネクタ接合用導電性粒子61では、導電部62は400℃以下で金属拡散し得る成分を含むか、又は、導電部62は400℃以下で溶融変形可能である。導電部62は400℃以下で金属拡散し得る成分を含んでいてもよく、導電部62は400℃以下で溶融変形可能であってもよい。導電部62は400℃以下で金属拡散し得る成分を含み、かつ、導電部62は400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第1aの導電部又は上記第1bの導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第1aの導電部又は上記第1bの導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第2の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第2の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第1aの導電部、上記第1bの導電部及び上記第2の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第1aの導電部、上記第1bの導電部及び上記第2の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。
図8は、本発明の第8の実施形態に係るコネクタ接合用導電性粒子を示す断面図である。
図8に示すコネクタ接合用導電性粒子71は、基材粒子2と、基材粒子2の表面上に配置された導電部72と、導電部72の表面上に配置された金属膜73とを備える。第7の実施形態では、導電部72は、基材粒子2の表面に接しており、導電部72の形状は凸状である。コネクタ接合用導電性粒子71は、基材粒子2の表面が導電部72により被覆された被覆粒子である。
コネクタ接合用導電性粒子11とコネクタ接合用導電性粒子71とでは、金属膜73の有無のみが異なる。即ち、コネクタ接合用導電性粒子11では、導電部12の表面上に金属膜が配置されていないのに対して、コネクタ接合用導電性粒子71では、導電部72の表面上に金属膜73が配置されている。
導電部72は全体で、基材粒子2の表面上に配置された第1の導電部72Aと、第1の導電部72Aの表面上に配置された第2の導電部72Bとを有する。第1の導電部72Aは、基材粒子2の表面上に配置されている。基材粒子2と第2の導電部72Bとの間に、第1の導電部72Aが配置されている。第1の導電部72Aは、基材粒子2に接している。第2の導電部72Bは、第1の導電部72Aに接している。従って、基材粒子2の表面上に第1の導電部72Aが配置されており、第1の導電部72Aの表面上に第2の導電部72Bが配置されている。第2の導電部72Bにより、導電部72の形状が凸状となっている。第2の導電部72Bは、凸状部である。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記基材粒子は、上記第1の導電部により完全に被覆されていてもよく、完全に被覆されていなくてもよい。上記基材粒子は、上記第1の導電部により被覆されていない部分を有していてもよい。上記第1の導電部と上記第2の導電部とは、異なる導電部として形成されていてもよく、同一の導電部として形成されていてもよい。
導電部72の表面上に、金属膜73が配置されている。上記金属膜は、上記第1の導電部の表面上にのみ配置されていてもよく、上記第2の導電部の表面上にのみ配置されていてもよく、上記第1の導電部及び上記第2の導電部の表面上に配置されていてもよい。上記金属膜は、上記第2の導電部の表面上にのみ配置されていることが好ましく、上記凸状部の表面上にのみ配置されていることが好ましい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記導電部は、上記金属膜により完全に被覆されていてもよく、完全に被覆されていなくてもよい。上記導電部は、上記金属膜により被覆されていない部分を有していてもよい。
コネクタ接合用導電性粒子71では、導電部72は400℃以下で金属拡散し得る成分を含むか、又は、導電部72は400℃以下で溶融変形可能である。導電部72は400℃以下で金属拡散し得る成分を含んでいてもよく、導電部72は400℃以下で溶融変形可能であってもよい。導電部72は400℃以下で金属拡散し得る成分を含み、かつ、導電部72は400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第1の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第1の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第2の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第2の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第1の導電部及び上記第2の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第1の導電部及び上記第2の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。
図9は、本発明の第9の実施形態に係るコネクタ接合用導電性粒子を示す断面図である。
図9に示すコネクタ接合用導電性粒子81は、基材粒子2と、基材粒子2の表面上に配置された導電部82と、導電部82の表面上に配置された金属膜83とを備える。第9の実施形態では、導電部82は、基材粒子2の表面に接しており、導電部82の形状は凸状である。コネクタ接合用導電性粒子81は、基材粒子2の表面が導電部82により被覆された被覆粒子である。
コネクタ接合用導電性粒子21とコネクタ接合用導電性粒子81とでは、金属膜83の有無のみが異なる。即ち、コネクタ接合用導電性粒子21では、導電部22の表面上に金属膜が配置されていないのに対して、コネクタ接合用導電性粒子81では、導電部82の表面上に金属膜83が配置されている。
導電部82は全体で、基材粒子2の表面上に配置された第1aの導電部82Aと、第1aの導電部82Aの表面上に配置された第1bの導電部82Bと、第1bの導電部82Bの表面上に配置された第2の導電部82Cとを有する。第1aの導電部82Aは、基材粒子2の表面上に配置されている。第1bの導電部82Bは、第1aの導電部82Aの表面上に配置されている。基材粒子2と第2の導電部82Cとの間に、第1aの導電部82A及び第1bの導電部82Bが配置されている。第1aの導電部82Aは、基材粒子2に接している。第2の導電部82Cは、第1bの導電部82Bに接している。従って、基材粒子2の表面上に第1aの導電部82Aが配置されており、第1aの導電部82Aの表面上に第1bの導電部82Bが配置されており、第1bの導電部82Bの表面上に第2の導電部82Cが配置されている。第2の導電部82Cにより、導電部82の形状が凸状となっている。第2の導電部82Cは、凸状部である。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記基材粒子は、上記第1aの導電部及び上記第1bの導電部により完全に被覆されていてもよく、完全に被覆されていなくてもよい。上記基材粒子は、上記第1aの導電部及び上記第1bの導電部により被覆されていない部分を有していてもよい。上記第1aの導電部と上記第1bの導電部と上記第2の導電部とは、異なる導電部として形成されていてもよく、同一の導電部として形成されていてもよい。
導電部82の表面上に、金属膜83が配置されている。上記金属膜は、上記第1の導電部の表面上にのみ配置されていてもよく、上記第2の導電部の表面上にのみ配置されていてもよく、上記第1の導電部及び上記第2の導電部の表面上に配置されていてもよい。上記金属膜は、上記第2の導電部の表面上にのみ配置されていることが好ましく、上記凸状部の表面上にのみ配置されていることが好ましい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記導電部は、上記金属膜により完全に被覆されていてもよく、完全に被覆されていなくてもよい。上記導電部は、上記金属膜により被覆されていない部分を有していてもよい。
コネクタ接合用導電性粒子81では、導電部82は400℃以下で金属拡散し得る成分を含むか、又は、導電部82は400℃以下で溶融変形可能である。導電部82は400℃以下で金属拡散し得る成分を含んでいてもよく、導電部82は400℃以下で溶融変形可能であってもよい。導電部82は400℃以下で金属拡散し得る成分を含み、かつ、導電部82は400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第1aの導電部又は上記第1bの導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第1aの導電部又は上記第1bの導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第2の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第2の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記第1aの導電部、上記第1bの導電部及び上記第2の導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分であってもよく、上記第1aの導電部、上記第1bの導電部及び上記第2の導電部が400℃以下で溶融変形可能であってもよい。
以下、コネクタ接合用導電性粒子の他の詳細について説明する。なお、以下の説明において、「(メタ)アクリル」は「アクリル」と「メタクリル」との一方又は双方を意味し、「(メタ)アクリロキシ」は「アクリロキシ」と「メタクリロキシ」との一方又は双方を意味し、「(メタ)アクリレート」は「アクリレート」と「メタクリレート」との一方又は双方を意味する。
(基材粒子)
上記基材粒子の材料は特に限定されない。上記基材粒子の材料は、有機材料であってもよく、無機材料であってもよい。上記有機材料のみにより形成された基材粒子としては、樹脂粒子等が挙げられる。上記無機材料のみにより形成された基材粒子としては、金属を除く無機粒子等が挙げられる。上記有機材料と上記無機材料との双方により形成された基材粒子としては、有機無機ハイブリッド粒子等が挙げられる。基材粒子の圧縮特性をより一層良好にする観点からは、上記基材粒子は、樹脂粒子又は有機無機ハイブリッド粒子であることが好ましく、樹脂粒子であることがより好ましい。
上記有機材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン樹脂;ポリメチルメタクリレート及びポリメチルアクリレート等のアクリル樹脂;ポリカーボネート、ポリアミド、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ジビニルベンゼン重合体、並びにジビニルベンゼン共重合体等が挙げられる。上記ジビニルベンゼン共重合体等としては、ジビニルベンゼン−スチレン共重合体及びジビニルベンゼン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。上記基材粒子の圧縮特性を好適な範囲に容易に制御できるので、上記基材粒子の材料は、エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を1種又は2種以上重合させた重合体であることが好ましい。
上記基材粒子を、エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を重合させて得る場合、上記エチレン性不飽和基を有する重合性単量体としては、非架橋性の単量体と架橋性の単量体とが挙げられる。
上記非架橋性の単量体としては、ビニル化合物として、スチレン、α−メチルスチレン、クロルスチレン等のスチレン単量体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル等のビニルエーテル化合物;酢酸ビニル、酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等の酸ビニルエステル化合物;塩化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン含有単量体;(メタ)アクリル化合物として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート化合物;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等の酸素原子含有(メタ)アクリレート化合物;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル含有単量体;トリフルオロメチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート等のハロゲン含有(メタ)アクリレート化合物;α−オレフィン化合物として、ジイソブチレン、イソブチレン、リニアレン、エチレン、プロピレン等のオレフィン化合物;共役ジエン化合物として、イソプレン、ブタジエン等が挙げられる。
上記架橋性の単量体としては、ビニル化合物として、ジビニルベンゼン、1,4−ジビニロキシブタン、ジビニルスルホン等のビニル単量体;(メタ)アクリル化合物として、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート化合物;アリル化合物として、トリアリル(イソ)シアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジアリルフタレート、ジアリルアクリルアミド、ジアリルエーテル;シラン化合物として、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、トリメトキシシリルスチレン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン等のシランアルコキシド化合物;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ジメトキシメチルビニルシシラン、ジメトキシエチルビニルシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、ジエトキシエチルビニルシラン、エチルメチルジビニルシラン、メチルビニルジメトキシシラン、エチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン、エチルビニルジエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の重合性二重結合含有シランアルコキシド;デカメチルシクロペンタシロキサン等の環状シロキサン;片末端変性シリコーンオイル、両末端シリコーンオイル、側鎖型シリコーンオイル等の変性(反応性)シリコーンオイル;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有単量体等が挙げられる。
上記無機材料としては、シリカ、アルミナ、チタン酸バリウム、ジルコニア、カーボンブラック、ケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、鉛ガラス、ソーダ石灰ガラス及びアルミナシリケートガラス等が挙げられる。
上記基材粒子は、有機無機ハイブリッド粒子であってもよい。上記基材粒子は、コアシェル粒子であってもよい。上記基材粒子が有機無機ハイブリッド粒子である場合に、上記基材粒子の材料である無機物としては、シリカ、アルミナ、チタン酸バリウム、ジルコニア及びカーボンブラック等が挙げられる。上記無機物は金属ではないことが好ましい。上記シリカにより形成された基材粒子としては特に限定されないが、加水分解性のアルコキシシリル基を2つ以上持つケイ素化合物を加水分解して架橋重合体粒子を形成した後に、必要に応じて焼成を行うことにより得られる基材粒子が挙げられる。上記有機無機ハイブリッド粒子としては、架橋したアルコキシシリルポリマーとアクリル樹脂とにより形成された有機無機ハイブリッド粒子等が挙げられる。
上記有機無機ハイブリッド粒子は、コアと、該コアの表面上に配置されたシェルとを有するコアシェル型の有機無機ハイブリッド粒子であることが好ましい。上記コアが有機コアであることが好ましい。上記シェルが無機シェルであることが好ましい。上記基材粒子は、有機コアと上記有機コアの表面上に配置された無機シェルとを有する有機無機ハイブリッド粒子であることが好ましい。
上記有機コアの材料としては、上述した有機材料等が挙げられる。
上記無機シェルの材料としては、上述した基材粒子の材料として挙げた無機物が挙げられる。上記無機シェルの材料は、シリカであることが好ましい。上記無機シェルは、上記コアの表面上で、金属アルコキシドをゾルゲル法によりシェル状物とした後、該シェル状物を焼成させることにより形成されていることが好ましい。上記金属アルコキシドはシランアルコキシドであることが好ましい。上記無機シェルはシランアルコキシドにより形成されていることが好ましい。
上記基材粒子の粒子径は、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上であり、好ましくは500μm以下、より好ましくは100μm以下、さらに好ましくは50μm以下、特に好ましくは20μm以下、最も好ましくは10μm以下である。上記基材粒子の粒子径が、上記下限以上及び上記上限以下であると、コネクタ接合用導電性粒子を得るためにより一層好適に用いることができる。上記基材粒子の粒子径が、上記下限以上及び上記上限以下であると、コネクタ接合用導電性粒子と電極又はコネクタピン等との接触面積を十分に大きくすることができ、また、導電部を形成する際に凝集したコネクタ接合用導電性粒子が形成され難くなり、導電部が基材粒子の表面から剥離し難くなる。
上記基材粒子の粒子径は、1μm以上50μm以下であることが特に好ましい。上記基材粒子の粒子径が、1μm以上50μm以下の範囲内であると、基材粒子の表面に導電部を形成する際に凝集し難くなり、凝集したコネクタ接合用導電性粒子が形成され難くなる。また、上記基材粒子の粒子径が、1μm以上50μm以下の範囲内であると、コネクタ接合用導電性粒子を得るためにより一層好適に用いることができる。
上記基材粒子の粒子径は、基材粒子が真球状である場合には、直径を示し、基材粒子が真球状ではない場合には、その体積相当の真球と仮定した際の直径を意味する。
上記基材粒子の粒子径は、数平均粒子径を示す。上記基材粒子の粒子径は、任意の基材粒子50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、各基材粒子の粒子径の平均値を算出することや、粒度分布測定装置を用いて求められる。電子顕微鏡又は光学顕微鏡での観察では、1個当たりの基材粒子の粒子径は、円相当径での粒子径として求められる。電子顕微鏡又は光学顕微鏡での観察において、任意の50個の基材粒子の円相当径での平均粒子径は、球相当径での平均粒子径とほぼ等しくなる。粒度分布測定装置では、1個当たりの基材粒子の粒子径は、球相当径での粒子径として求められる。上記基材粒子の平均粒子径は、粒度分布測定装置を用いて算出することが好ましい。コネクタ接合用導電性粒子において、上記基材粒子の粒子径を測定する場合には、例えば、以下のようにして測定できる。
コネクタ接合用導電性粒子の含有量が30重量%となるように、Kulzer社製「テクノビット4000」に添加し、分散させて、検査用埋め込み樹脂体を作製する。検査用埋め込み樹脂体中に分散したコネクタ接合用導電性粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、コネクタ接合用導電性粒子の断面を切り出す。そして、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、50個のコネクタ接合用導電性粒子を無作為に選択し、各コネクタ接合用導電性粒子の基材粒子を観察する。各コネクタ接合用導電性粒子における基材粒子の粒子径を計測し、それらを算術平均して基材粒子の粒子径とする。
(導電部)
本発明に係るコネクタ接合用導電性粒子は、基材粒子と、上記基材粒子の表面上に配置された導電部とを備える。上記導電部は、金属を含むことが好ましい。
上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分を含むか、又は、上記導電部が400℃以下で溶融変形可能である。金属拡散し得る温度を低くすることで、電極やコネクタピン等の接合部分との間でより一層容易に金属結合を形成することができる。このため、上記金属拡散し得る温度は、350℃以下が好ましく、300℃以下がより好ましく、250℃以下がさらに好ましく、200℃以下が特に好ましい。上記金属拡散しうる温度は、金属の種類により制御することができる。
また、上記導電部は、400℃以下で溶融変形可能であることが好ましい。上記導電部は、350℃以下で溶融変形可能であることが好ましく、300℃以下で溶融変形可能であることがより好ましく、250℃以下で溶融変形可能であることがさらに好ましく、200℃以下で溶融変形可能であることが特に好ましい。上記導電部の溶融変形温度が、上記の好ましい範囲であると、溶融変形温度を低くすることができ、加熱時のエネルギーの消費量を抑えることができ、さらに接続対象部材等の熱劣化を抑制することができる。上記導電部の溶融変形温度は、上記導電部の金属の種類により制御することができる。上記導電部は、200℃を超える部分を有していてもよく、250℃を超える部分を有していてもよく、300℃を超える部分を有していてもよく、350℃を超える部分を有していてもよく、400℃を超える部分を有していてもよい。
上記導電部を構成する金属は特に限定されない。上記導電部を構成する金属としては、金、銀、パラジウム、銅、白金、亜鉛、鉄、錫、鉛、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、タリウム、ゲルマニウム、カドミウム、ケイ素、タングステン、モリブデン及びこれらの合金等が挙げられる。また、上記導電部を構成する金属としては、錫ドープ酸化インジウム(ITO)及びはんだ等が挙げられる。上記導電部を構成する金属は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
本発明では、上記導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分を含むように、また、上記導電部が400℃以下で溶融変形可能であるように、上記導電部を構成する金属が選択されることが好ましい。上記導電部は、はんだを含むことが好ましく、はんだ部を有することが好ましい。上記導電部は、はんだにより形成されたはんだ部を有することが好ましい。
導電接続時に、導通信頼性をより一層効果的に高める観点、及び絶縁信頼性をより一層効果的に高める観点からは、上記導電部の材料は、金、銅、銀、パラジウム、ビスマス、コバルト、ニッケル、鉛、亜鉛、インジウム、又は錫を含むことが好ましい。導電接続時に、導通信頼性をより一層効果的に高める観点、及び絶縁信頼性をより一層効果的に高める観点からは、上記導電部の材料は、錫を含むことがより好ましい。上記導電部の材料は、錫を含む合金を含むか、純錫であるか、又は錫を含む合金とは異なる状態かつ純錫とは異なる状態で錫を含むことがさらに好ましい。上記導電部の材料は、錫を含む合金であってもよく、純錫であってもよい。上記導電部の材料は、錫を含む合金とは異なる状態かつ純錫とは異なる状態で錫を含んでいてもよい。なお、上記導電部が純錫であるとは、上記導電部の材料100重量%中、錫の含有量が90重量%以上であることを示す。上記導電部の材料100重量%中、錫の含有量は、90重量%未満であってもよく、80重量%以下であってもよく、75重量%以下であってもよく、70重量%以下であってもよい。
銀を含む導電部100重量%中、銀の含有量は、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは1重量%以上であり、好ましくは100重量%以下、より好ましくは90重量%以下である。上記銀の含有量は、80重量%以下であってもよく、60重量%以下であってもよく、40重量%以下であってもよく、20重量%以下であってもよく、10重量%以下であってもよい。上記銀の含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、導電接続時に、導通信頼性をより一層効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。
銅を含む導電部100重量%中、銅の含有量は、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは1重量%以上であり、好ましくは100重量%以下、より好ましくは90重量%以下である。上記銅の含有量は、80重量%以下であってもよく、60重量%以下であってもよく、40重量%以下であってもよく、20重量%以下であってもよく、10重量%以下であってもよい。上記銅の含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、導電接続時に、導通信頼性をより一層効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。
錫又は錫を含む合金を含む導電部100重量%中、錫又は錫を含む合金の含有量は、好ましくは20重量%以上、より好ましくは50重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。上記錫又は上記錫を含む合金の含有量が、上記下限以上であると、導電接続時に、導通信頼性をより一層効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。
上記はんだは、融点が450℃以下である金属(低融点金属)であることが好ましい。該低融点金属とは、融点が450℃以下の金属を示す。低融点金属の融点は好ましくは300℃以下、より好ましくは160℃以下である。また、上記はんだは錫を含む。上記はんだに含まれる金属100重量%中、錫の含有量は好ましくは30重量%以上、より好ましくは40重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。上記はんだにおける錫の含有量が上記下限以上であると、導通信頼性がより一層高くなる。
なお、上記ニッケル、上記銅、及び上記純錫の含有量は、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析装置(堀場製作所社製「ICP−AES」)、又は蛍光X線分析装置(島津製作所社製「EDX−800HS」)等を用いて測定可能である。
上記はんだを用いることで、はんだが溶融して電極に接合し、はんだが電極間を導通させる。例えば、はんだと電極とが点接触ではなく面接触しやすいため、接続抵抗が低くなる。また、はんだの使用により、はんだと電極又はコネクタピン等との接合強度が高くなる結果、はんだと電極又はコネクタピン等との剥離がより一層生じ難くなり、導通信頼性がより一層効果的に高くなる。
上記はんだを構成する低融点金属は特に限定されない。該低融点金属は、錫、又は錫を含む合金であることが好ましい。該合金は、錫−銀合金、錫−銅合金、錫−銀−銅合金、錫−ビスマス合金、錫−亜鉛合金、錫−インジウム合金等が挙げられる。電極に対する濡れ性に優れることから、上記低融点金属は、錫、錫−銀合金、錫−銀−銅合金、錫−ビスマス合金、錫−インジウム合金であることが好ましく、錫−ビスマス合金、錫−インジウム合金であることがより好ましい。
上記はんだは、JIS Z3001:溶接用語に基づき、液相線が450℃以下である溶加材であることが好ましい。上記はんだの組成としては、例えば亜鉛、金、銀、鉛、銅、錫、ビスマス、インジウム等を含む金属組成が挙げられる。上記はんだは、低融点で鉛フリーである錫−インジウム系(117℃共晶)、又は錫−ビスマス系(139℃共晶)であることが好ましい。すなわち、上記はんだは、鉛を含まないことが好ましく、錫とインジウムとを含むか、又は錫とビスマスとを含むことが好ましい。
接合強度をより一層高めるために、上記はんだは、ニッケル、銅、アンチモン、アルミニウム、亜鉛、鉄、金、チタン、リン、ゲルマニウム、テルル、コバルト、ビスマス、マンガン、クロム、モリブデン、パラジウム等の金属を含んでいてもよい。また、接合強度をさらに一層高める観点からは、上記はんだは、ニッケル、銅、アンチモン、アルミニウム又は亜鉛を含むことがより好ましい。接合強度をより一層高める観点からは、接合強度を高めるためのこれらの金属の含有量は、はんだ100重量%中、好ましくは0.0001重量%以上、好ましくは1重量%以下である。
上記導電部は、1つの層により形成されていてもよい。上記導電部は、複数の層により形成されていてもよい。すなわち、上記導電部は、2層以上の積層構造を有していてもよい。導通信頼性をより一層効果的に高める観点からは、上記導電部は、2層以上の積層構造を有することが好ましい。
上記基材粒子の表面上に導電部を形成する方法は特に限定されない。上記導電部を形成する方法としては、以下の方法等が挙げられる。無電解めっきによる方法。電気めっきによる方法。物理的な衝突による方法。メカノケミカル反応による方法。物理的蒸着又は物理的吸着による方法。金属粉末もしくは金属粉末とバインダーとを含むペーストを基材粒子の表面にコーティングする方法。上記導電部を形成する方法は、無電解めっき、電気めっき又は物理的な衝突による方法であることが好ましい。上記物理的蒸着による方法としては、真空蒸着、イオンプレーティング及びイオンスパッタリング等の方法が挙げられる。また、上記物理的な衝突による方法としては、シーターコンポーザ(徳寿工作所社製)等が用いられる。
上記導電部の厚みは、好ましくは10nm以上、より好ましくは400nm以上、さらに好ましくは500nm以上であり、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。上記導電部の厚みは、導電部が2層以上の積層構造を有する場合には導電部全体の厚みを意味する。上記導電部の厚みが、上記下限以上及び上記上限以下であると、十分な導電性が得られ、かつコネクタ接合用導電性粒子が硬くなることを防止することができる。
上記導電部が2層以上の積層構造を有する場合には、最外層の導電部の厚みは、好ましくは10nm以上、より好ましくは400nm以上、さらに好ましくは500nm以上であり、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。上記最外層の導電部の厚みが、上記下限以上及び上記上限以下であると、導電接続時に、導通信頼性をより一層効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。
上記導電部の厚みは、例えば透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、コネクタ接合用導電性粒子の断面を観察することにより測定できる。上記導電部の厚みについては、任意のコネクタ接合用導電性粒子において、導電部の厚みが最大となる部分の厚みであることが好ましい。上記導電部の厚みは、任意のコネクタ接合用導電性粒子10個について、各コネクタ接合用導電性粒子の導電部の厚みの平均値を算出することにより求めることが好ましい。
凸状部:
導電接続時に、導通信頼性をより一層効果的に高める観点、及び絶縁信頼性をより一層効果的に高める観点からは、上記導電部の形状は、層状又は凸状であることが好ましく、凸状であることがより好ましい。上記導電部は全体で凸状であることが好ましく、凸状部により、導電部が凸状となっていることが好ましい。上記導電部は、凸状部を有することが好ましい。例えば、図2中の第2の導電部12B、図3中の第2の導電部22C、図4中の第2の導電部32B、図5中の第2の導電部42B、図6中の第2の導電部52B、図7中の第2の導電部62C、図8中の第2の導電部72B、及び図9中の第2の導電部82Cは、凸状部である。
上記凸状部は、後述する突起とは異なる。上記凸状部は、電極やコネクタピン等の接合部分との間で、金属結合を形成することができる。上記凸状部は、電極やコネクタピン等と接合するために用いられる。上記導電部が上記凸状部を有することで、上記凸状部が電極やコネクタピン等の接合部分との間で容易に金属結合を形成することができるので、接合時に、導電部全体を溶融させる必要がない。結果として、導電部の厚みが比較的薄い場合でも、接合部間の導通信頼性を高めることができる。さらに、導電部の厚みを厚くする必要がないことから、溶融による導電部の濡れ拡がりを効果的に抑制することができ、隣接する電極又はコネクタピン間にブリッジが形成されることを効果的に抑制することができ、電極又はコネクタピン間の絶縁信頼性を十分に高めることができる。
上記凸状部の形状は特に限定されない。上記凸状部の形状は、針状又は球体の一部の形状であることが好ましい。針状の形状は、角錐状、円錐状又は回転放物面状であることが好ましく、円錐状又は回転放物面状であることがより好ましく、円錐状であることがさらに好ましい。上記凸状部の形状は、角錐状であってもよく、円錐状であってもよく、回転放物面状であってもよい。
上記凸状部の材料は特に限定されない。上記凸状部は金属により構成されていることが好ましい。上記凸状部の材料は、錫を含む合金であるか、又は、純錫であることが好ましい。上記凸状部の材料は、錫を含む合金であってもよく、純錫であってもよい。導電接続時に、導通信頼性及び絶縁信頼性をより一層効果的に高める観点からは、上記凸状部の材料は、純錫であることが好ましい。なお、上記凸状部の材料が純錫であるとは、上記凸状部の材料100重量%中、錫の含有量が90重量%以上であることを示す。
錫を含む凸状部100重量%中、錫の含有量は、好ましくは20重量%以上、より好ましくは40重量%以上であり、好ましくは99.5重量%以下、より好ましくは99重量%以下である。上記錫の含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、導電接続時に、導通信頼性をより一層効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。上記錫の含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、凸状部が電極やコネクタピン等の接合部分との間でより一層容易に金属結合を形成することができる。
上記凸状部の高さは、好ましくは10nm以上、より好ましくは250nm以上、さらに好ましくは360nm以上、特に好ましくは500nm以上であり、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。上記凸状部の高さが、上記下限以上及び上記上限以下であると、導電接続時に、導通信頼性をより一層効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。また、上記凸状部の高さが、上記下限以上及び上記上限以下であると、凸状部が電極又はコネクタピン等の接合部分との間でより一層容易に金属結合を形成することができ、凸状部と電極又はコネクタピン等の接合部分との面積を十分に確保することができる。
上記凸状部の高さは、コネクタ接合用導電性粒子の中心と凸状部の先端とを結ぶ線(図2に示す破線L1)上における、凸状部が無いと想定した場合の第1の導電部の外表面から凸状部の先端までの距離を示す。即ち、図2においては、破線L1と第1の導電部の外表面との交点L2から凸状部の先端までの距離を示す。上記凸状部の高さは、1つのコネクタ接合用導電性粒子における凸状部の高さの平均であることが好ましい。上記凸状部の高さは、コネクタ接合用導電性粒子における5箇所の凸状部の高さの平均値であることが好ましい。
上記凸状部の高さは、例えば、以下のようにして測定できる。
コネクタ接合用導電性粒子の含有量が30重量%となるように、Kulzer社製「テクノビット4000」に添加し、分散させて、コネクタ接合用導電性粒子検査用埋め込み樹脂体を作製する。検査用埋め込み樹脂体中に分散したコネクタ接合用導電性粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、コネクタ接合用導電性粒子の断面を切り出す。そして、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、コネクタ接合用導電性粒子を無作為に選択し、コネクタ接合用導電性粒子における凸状部を観察する。コネクタ接合用導電性粒子における5箇所の凸状部の高さを計測し、それらを算術平均して凸状部の高さとする。
上記凸状部の幅は、好ましくは250nm以上、より好ましくは500nm以上、さらに好ましくは650nm以上であり、好ましくは3000nm以下、より好ましくは1700nm以下、さらに好ましくは1500nm以下である。上記凸状部の幅が、上記下限以上及び上記上限以下であると、導電接続時に、導通信頼性をより一層効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。また、上記凸状部の幅が、上記下限以上及び上記上限以下であると、凸状部が電極又はコネクタピン等の接合部分との間でより一層容易に金属結合を形成することができ、凸状部と電極又はコネクタピン等の接合部分との面積を十分に確保することができる。
上記凸状部の幅は、例えば、以下のようにして測定できる。
コネクタ接合用導電性粒子の含有量が30重量%となるように、Kulzer社製「テクノビット4000」に添加し、分散させて、コネクタ接合用導電性粒子検査用埋め込み樹脂体を作製する。検査用埋め込み樹脂体中に分散したコネクタ接合用導電性粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、コネクタ接合用導電性粒子の断面を切り出す。そして、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、コネクタ接合用導電性粒子を無作為に選択し、コネクタ接合用導電性粒子における凸状部を観察する。コネクタ接合用導電性粒子における5箇所の凸状部の幅を計測し、それらを算術平均して凸状部の幅とする。
上記凸状部のアスペクト比は、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.47以上、さらに好ましくは0.5以上であり、好ましくは5以下、より好ましくは3以下である。上記凸状部のアスペクト比が、上記下限以上及び上記上限以下であると、導電接続時に、導通信頼性をより一層効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。上記凸状部のアスペクト比が、上記下限以上及び上記上限以下であると、凸状部が電極又はコネクタピン等の接合部分との間でより一層容易に金属結合を形成することができ、凸状部と電極又はコネクタピン等の接合部分との面積を十分に確保することができる。
上記導電部における上記凸状部のアスペクト比は、凸状部の高さの、凸状部の幅に対する比(凸状部の高さ/凸状部の幅)であり、凸状部の高さと凸状部の幅とから算出される。凸状部の高さは、上述したように、コネクタ接合用導電性粒子の中心と凸状部の先端とを結ぶ線(図2に示す破線L1)上における、凸状部が無いと想定した場合の第1の導電部の外表面から凸状部の先端までの距離を示す。また、凸状部の幅は、コネクタ接合用導電性粒子の中心と凸状部の先端とを結ぶ線と直交する方向において、凸状部の外周の2点を直線で結んだ距離の最大値を示す。上記凸状部の幅は、1つのコネクタ接合用導電性粒子における凸状部の幅の平均であることが好ましい。上記凸状部の幅は、コネクタ接合用導電性粒子における5箇所の凸状部の幅の平均値であることが好ましい。
上記凸状部を形成する方法は特に限定されない。上記凸状部を形成する方法としては、無電解めっきによる方法、及び電気めっきによる方法等が挙げられる。
上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記導電部の外表面上に、金属コロイド析出物又は金属膜を有することが好ましい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記導電部の外表面上に金属コロイド析出物を有していてもよく、金属膜を有していてもよい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記凸状部の外表面上に、金属コロイド析出物又は金属膜を有することが好ましい。上記コネクタ接合用導電性粒子では、上記凸状部の外表面上に金属コロイド析出物を有していてもよく、金属膜を有していてもよい。
上記コネクタ接合用導電性粒子が、上記の好ましい態様を満足すると、上記導電部又は上記凸状部の融点や金属拡散温度を変化させることができ、電極又はコネクタピン等の接合部分により適した温度にすることができる。結果として、導電部又は凸状部が電極又はコネクタピン等の接合部分との間でより一層容易に金属結合を形成することができる。
上記導電部の全表面積100%中、上記金属コロイド析出物又は上記金属膜がある部分の面積(被覆率A)は、好ましくは5%以上、より好ましくは40%以上であり、好ましくは100%以下、より好ましくは95%以下である。上記被覆率Aが、上記下限以上及び上記上限以下であると、上記導電部の融点又は金属拡散温度を変化させることができ、電極又はコネクタピン等の接合部分により適した温度にすることができる。結果として、導電部が電極又はコネクタピン等の接合部分との間でより一層容易に金属結合を形成することができる。
上記凸状部の全表面積100%中、上記金属コロイド析出物又は上記金属膜がある部分の面積(被覆率B)は、好ましくは5%以上、より好ましくは40%以上であり、好ましくは100%以下、より好ましくは95%以下である。上記被覆率Bが、上記下限以上及び上記上限以下であると、上記凸状部の融点又は金属拡散温度を変化させることができ、電極又はコネクタピン等の接合部分により適した温度にすることができる。結果として、凸状部が電極又はコネクタピン等の接合部分との間でより一層容易に金属結合を形成することができる。
上記導電部の全表面積100%中、上記金属コロイド析出物又は上記金属膜がある部分の面積(被覆率A)は、コネクタ接合用導電性粒子における導電部の断面をSEM−EDX分析して元素マッピングを行い、画像解析することで算出することができる。上記凸状部の全表面積100%中、上記金属コロイド析出物又は上記金属膜がある部分の面積(被覆率B)は、コネクタ接合用導電性粒子における凸状部の断面をSEM−EDX分析して元素マッピングを行い、画像解析することで算出することができる。
上記金属コロイド析出物の金属種又は上記金属膜の金属種は、ニッケル、コバルト、鉛、金、亜鉛、パラジウム、銅、銀、ビスマス、又はインジウムであることが好ましく、銅、銀、ビスマス、又はインジウムであることがより好ましい。上記金属コロイド析出物の金属種又は上記金属膜の金属種が、上記の好ましい態様を満足すると、上記導電部又は上記凸状部の融点や金属拡散温度を変化させることができ、電極又はコネクタピン等の接合部分により適した温度にすることができる。結果として、上記導電部又は上記凸状部が電極又はコネクタピン等の接合部分との間でより一層容易に金属結合を形成することができる。
上記金属コロイド析出物を得るための金属コロイドは、ニッケルコロイド、コバルトコロイド、鉛コロイド、金コロイド、亜鉛コロイド、パラジウムコロイド、銅コロイド、銀コロイド、ビスマスコロイド、又はインジウムコロイドであることが好ましい。上記金属コロイド析出物を得るための金属コロイドは、銅コロイド、銀コロイド、ビスマスコロイド、又はインジウムコロイドであることがより好ましい。上記金属膜は、ニッケル薄膜、コバルト薄膜、鉛薄膜、金薄膜、亜鉛薄膜、パラジウム薄膜、銅薄膜、銀薄膜、ビスマス薄膜、又はインジウム薄膜であることが好ましい。上記金属膜は、銅薄膜、銀薄膜、ビスマス薄膜、又はインジウム薄膜であることがより好ましい。上記金属コロイド析出物又は上記金属膜が、上記の好ましい態様を満足すると、上記導電部又は上記凸状部の融点や金属拡散温度を変化させることができ、電極又はコネクタピン等の接合部分により適した温度にすることができる。結果として、上記導電部又は上記凸状部が電極又はコネクタピン等の接合部分との間でより一層容易に金属結合を形成することができる。
上記金属コロイド析出物は金属微粒子であることが好ましい。上記金属微粒子の粒子径は、好ましくは1nm以上、より好ましくは10nm以上であり、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.5μm以下である。上記金属膜の厚みは、好ましくは1nm以上、より好ましくは10nm以上であり、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.5μm以下である。上記金属微粒子の粒子径又は上記金属膜の厚みが、上記の好ましい態様を満足すると、上記導電部又は上記凸状部の融点や金属拡散温度を変化させることができ、電極又はコネクタピン等の接合部分により適した温度にすることができる。結果として、上記導電部又は上記凸状部が電極又はコネクタピン等の接合部分との間でより一層容易に金属結合を形成することができる。
上記金属コロイド析出物の粒子径又は上記金属膜の厚みは、例えば、以下のようにして測定できる。
コネクタ接合用導電性粒子の含有量が30重量%となるように、Kulzer社製「テクノビット4000」に添加し、分散させて、コネクタ接合用導電性粒子検査用埋め込み樹脂体を作製する。検査用埋め込み樹脂体中に分散したコネクタ接合用導電性粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、コネクタ接合用導電性粒子の断面を切り出す。そして、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、コネクタ接合用導電性粒子を無作為に選択し、導電部又は凸状部における金属コロイド析出物又は金属膜を観察する。導電部又は凸状部における5箇所の金属コロイド析出物の粒子径又は金属膜の厚みを計測し、それらを算術平均して金属コロイド析出物の粒子径又は金属膜の厚みとする。
上記導電部の外表面上に金属コロイド析出物又は金属膜を配置する方法は特に限定されない。上記凸状部の外表面上に金属コロイド析出物又は金属膜を配置する方法は特に限定されない。上記導電部又は上記凸状部の外表面上に金属コロイド析出物又は金属膜を配置する方法としては、無電解めっきによる方法、電気めっきによる方法、物理的な衝突による方法、及び物理的蒸着又は物理的吸着による方法等が挙げられる。
(芯物質)
上記コネクタ接合用導電性粒子は、上記導電部の外表面に突起を有することが好ましい。上記コネクタ接合用導電性粒子は、導電性の表面に突起を有することが好ましい。上記突起は、複数であることが好ましい。コネクタ接合用導電性粒子と接触する電極又はコネクタピン等の表面には、酸化被膜が形成されていることが多い。導電部の表面に突起を有するコネクタ接合用導電性粒子を用いた場合には、コネクタ接合用導電性粒子と電極又はコネクタピンとを圧着させることにより、突起により上記酸化被膜を効果的に排除できる。このため、電極又はコネクタピンと導電部とがより一層確実に接触し、コネクタ接合用導電性粒子と電極又はコネクタピンとの接触面積を十分に大きくすることができ、接続抵抗をより一層効果的に低くすることができる。さらに、コネクタ接合用導電性粒子がバインダーに分散されて導電材料として用いられる場合に、コネクタ接合用導電性粒子の突起によって、コネクタ接合用導電性粒子と電極又はコネクタピンとの間のバインダーをより一層効果的に排除できる。このため、コネクタ接合用導電性粒子と電極又はコネクタピンとの接触面積を十分に大きくすることができ、接続抵抗をより一層効果的に低くすることができる。
上記突起は、上述した凸状部とは異なる。上記突起は、コネクタ接合用導電性粒子や電極又はコネクタピンの表面に存在する酸化被膜を排除したり、コネクタ接合用導電性粒子と電極又はコネクタピンとの間のバインダーを排除したりするために用いられる。
上記突起を形成する方法としては、基材粒子の表面に芯物質を付着させた後、無電解めっきにより導電部を形成する方法、並びに基材粒子の表面に無電解めっきにより導電部を形成した後、芯物質を付着させ、さらに無電解めっきにより導電部を形成する方法等が挙げられる。また、上記突起を形成するために、上記芯物質を用いなくてもよい。
上記突起を形成する他の方法としては、基材粒子の表面上に導電部を形成する途中段階で、芯物質を添加する方法等が挙げられる。また、突起を形成するために、上記芯物質を用いずに、基材粒子に無電解めっきにより導電部を形成した後、導電部の表面上に突起状にめっきを析出させ、さらに無電解めっきにより導電部を形成する方法等を用いてもよい。
基材粒子の表面に芯物質を付着させる方法としては、基材粒子の分散液中に、芯物質を添加し、基材粒子の表面に芯物質を、ファンデルワールス力により集積させ、付着させる方法、並びに基材粒子を入れた容器に、芯物質を添加し、容器の回転等による機械的な作用により基材粒子の表面に芯物質を付着させる方法等が挙げられる。付着させる芯物質の量を制御する観点からは、基材粒子の表面に芯物質を付着させる方法は、分散液中の基材粒子の表面に芯物質を集積させ、付着させる方法であることが好ましい。
上記芯物質を構成する物質としては、導電性物質及び非導電性物質が挙げられる。上記導電性物質としては、金属、金属の酸化物、黒鉛等の導電性非金属及び導電性ポリマー等が挙げられる。上記導電性ポリマーとしては、ポリアセチレン等が挙げられる。上記非導電性物質としては、シリカ、アルミナ及びジルコニア等が挙げられる。酸化被膜をより一層効果的に排除する観点からは、上記芯物質は硬い方が好ましい。接合部間の接続抵抗をより一層効果的に低くする観点からは、上記芯物質は、金属であることが好ましい。
上記金属は特に限定されない。上記金属としては、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、鉛、錫、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム及びカドミウム等の金属、並びに錫−鉛合金、錫−銅合金、錫−銀合金、錫−鉛−銀合金及び炭化タングステン等の2種類以上の金属で構成される合金等が挙げられる。接合部間の接続抵抗をより一層効果的に低くする観点からは、上記金属は、ニッケル、銅、銀又は金であることが好ましい。上記金属は、上記導電部(導電層)を構成する金属と同じであってもよく、異なっていてもよい。
上記芯物質の形状は特に限定されない。芯物質の形状は塊状であることが好ましい。芯物質としては、粒子状の塊、複数の微小粒子が凝集した凝集塊、及び不定形の塊等が挙げられる。
上記芯物質の粒子径は、好ましくは0.001μm以上、より好ましくは0.05μm以上、好ましくは0.9μm以下、より好ましくは0.2μm以下である。上記芯物質の粒子径が、上記下限以上及び上限以下であると、接合部間の接続抵抗をより一層効果的に低くすることができる。
上記芯物質の粒子径は、平均粒子径であることが好ましく、数平均粒子径であることがより好ましい。芯物質の粒子径は、任意の芯物質50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、各芯物質の粒子径の平均値を算出することや、粒度分布測定装置を用いて求められる。電子顕微鏡又は光学顕微鏡での観察では、1個当たりの芯物質の粒子径は、円相当径での粒子径として求められる。電子顕微鏡又は光学顕微鏡での観察において、任意の50個の芯物質の円相当径での平均粒子径は、球相当径での平均粒子径とほぼ等しくなる。粒度分布測定装置では、1個当たりの芯物質の粒子径は、球相当径での粒子径として求められる。上記芯物質の平均粒子径は、粒度分布測定装置を用いて算出することが好ましい。
上記コネクタ接合用導電性粒子1個当たりの上記突起の数は、好ましくは3個以上、より好ましくは5個以上である。上記突起の数の上限は特に限定されない。上記突起の数の上限はコネクタ接合用導電性粒子の粒子径等を考慮して適宜選択できる。上記突起の数が、上記下限以上であると、接合部間の接続抵抗をより一層効果的に低くすることができる。
上記突起の数は、任意のコネクタ接合用導電性粒子を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察して算出することができる。上記突起の数は、任意のコネクタ接合用導電性粒子50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、各コネクタ接合用導電性粒子における突起の数の平均値を算出することにより求めることが好ましい。
上記突起の高さは、好ましくは0.001μm以上、より好ましくは0.05μm以上であり、好ましくは0.9μm以下、より好ましくは0.2μm以下である。上記突起の高さが、上記下限以上及び上記上限以下であると、接合部間の接続抵抗をより一層効果的に低くすることができる。
上記突起の高さは、任意のコネクタ接合用導電性粒子における突起を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察して算出することができる。上記突起の高さは、コネクタ接合用導電性粒子1個当たりのすべての突起の高さの平均値を1個のコネクタ接合用導電性粒子の突起の高さとして算出することが好ましい。上記突起の高さは、任意のコネクタ接合用導電性粒子50個について、各コネクタ接合用導電性粒子の突起の高さの平均値を算出することにより求めることが好ましい。
(絶縁性物質)
上記コネクタ接合用導電性粒子は、上記導電部の外表面上に配置された絶縁性物質を備えることが好ましい。この場合には、上記コネクタ接合用導電性粒子を電極又はコネクタピン間の接続に用いると、隣接する電極又はコネクタピン間の短絡をより一層効果的に防止できる。具体的には、複数のコネクタ接合用導電性粒子が接触したときに、複数の電極又はコネクタピン間に絶縁性物質が存在するので、上下の接合部間ではなく横方向に隣り合う電極又はコネクタピン間の短絡を防止できる。なお、接合部間の接続の際に、電極又はコネクタピンでコネクタ接合用導電性粒子を加圧することにより、コネクタ接合用導電性粒子の導電部と電極又はコネクタピンとの間の絶縁性物質を容易に排除できる。さらに、導電部の外表面に突起を有するコネクタ接合用導電性粒子である場合には、コネクタ接合用導電性粒子の導電部と電極又はコネクタピンとの間の絶縁性物質をより一層容易に排除できる。
絶縁性物質をより一層容易に排除できることから、上記絶縁性物質は、絶縁性粒子であることが好ましい。
上記絶縁性物質の材料としては、上述した有機材料、上述した無機材料、及び上述した基材粒子の材料として挙げた無機物等が挙げられる。上記絶縁性物質の材料は、上述した有機材料であることが好ましい。
上記絶縁性物質の他の材料としては、ポリオレフィン化合物、(メタ)アクリレート重合体、(メタ)アクリレート共重合体、ブロックポリマー、熱可塑性樹脂、熱可塑性樹脂の架橋物、熱硬化性樹脂及び水溶性樹脂等が挙げられる。上記絶縁性物質の材料は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ポリオレフィン化合物としては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。上記(メタ)アクリレート重合体としては、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリドデシル(メタ)アクリレート及びポリステアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記ブロックポリマーとしては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、SB型スチレン−ブタジエンブロック共重合体、及びSBS型スチレン−ブタジエンブロック共重合体、並びにこれらの水素添加物等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂としては、ビニル重合体及びビニル共重合体等が挙げられる。上記熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及びメラミン樹脂等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂の架橋物としては、ポリエチレングリコールメタクリレート、アルコキシ化トリメチロールプロパンメタクリレートやアルコキシ化ペンタエリスリトールメタクリレート等の導入が挙げられる。上記水溶性樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド及びメチルセルロース等が挙げられる。また、重合度の調整に、連鎖移動剤を使用してもよい。連鎖移動剤としては、チオールや四塩化炭素等が挙げられる。
上記導電部の表面上に上記絶縁性物質を配置する方法としては、化学的方法、及び物理的もしくは機械的方法等が挙げられる。上記化学的方法としては、界面重合法、粒子存在下での懸濁重合法及び乳化重合法等が挙げられる。上記物理的もしくは機械的方法としては、スプレードライ、ハイブリダイゼーション、静電付着法、噴霧法、ディッピング及び真空蒸着による方法等が挙げられる。導電接続時に、絶縁信頼性及び導通信頼性をより一層効果的に高める観点からは、上記導電部の表面上に上記絶縁性物質を配置する方法は、物理的方法であることが好ましい。
上記導電部の外表面、及び上記絶縁性物質の外表面はそれぞれ、反応性官能基を有する化合物によって被覆されていてもよい。上記導電部の外表面と上記絶縁性物質の外表面とは、直接化学結合していなくてもよく、反応性官能基を有する化合物によって間接的に化学結合していてもよい。上記導電部の外表面にカルボキシル基を導入した後、該カルボキシル基がポリエチレンイミン等の高分子電解質を介して絶縁性物質の外表面の官能基と化学結合していても構わない。
上記絶縁性物質が絶縁性粒子である場合、上記絶縁性粒子の粒子径は、コネクタ接合用導電性粒子の粒子径及びコネクタ接合用導電性粒子の用途等によって適宜選択できる。上記絶縁性粒子の粒子径は、好ましくは10nm以上、より好ましくは100nm以上、さらに好ましくは300nm以上、特に好ましくは500nm以上であり、好ましくは4000nm以下、より好ましくは2000nm以下、さらに好ましくは1500nm以下、特に好ましくは1000nm以下である。絶縁性粒子の粒子径が上記下限以上であると、コネクタ接合用導電性粒子がバインダー中に分散されたときに、複数のコネクタ接合用導電性粒子における導電部同士が接触し難くなる。絶縁性粒子の粒子径が上記上限以下であると、導電接続時に、電極又はコネクタピンとコネクタ接合用導電性粒子との間の絶縁性粒子を排除するために、圧力を高くしすぎる必要がなくなり、高温に加熱する必要もなくなる。
上記絶縁性粒子の粒子径は、平均粒子径であることが好ましく、数平均粒子径であることが好ましい。絶縁性粒子の粒子径は、任意の絶縁性粒子50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、各絶縁性粒子の粒子径の平均値を算出することや、粒度分布測定装置を用いて求められる。電子顕微鏡又は光学顕微鏡での観察では、1個当たりの絶縁性粒子の粒子径は、円相当径での粒子径として求められる。電子顕微鏡又は光学顕微鏡での観察において、任意の50個の絶縁性粒子の円相当径での平均粒子径は、球相当径での平均粒子径とほぼ等しくなる。粒度分布測定装置では、1個当たりの絶縁性粒子の粒子径は、球相当径での粒子径として求められる。上記絶縁性粒子の平均粒子径は、粒度分布測定装置を用いて算出することが好ましい。上記コネクタ接合用導電性粒子において、上記絶縁性粒子の粒子径を測定する場合には、例えば、以下のようにして測定できる。
コネクタ接合用導電性粒子を含有量が30重量%となるように、Kulzer社製「テクノビット4000」に添加し、分散させて、コネクタ接合用導電性粒子検査用埋め込み樹脂体を作製する。その検査用埋め込み樹脂体中の分散したコネクタ接合用導電性粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、コネクタ接合用導電性粒子の断面を切り出す。そして、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、50個のコネクタ接合用導電性粒子を無作為に選択し、各コネクタ接合用導電性粒子の絶縁性粒子を観察する。各コネクタ接合用導電性粒子における絶縁性粒子の粒子径を計測し、それらを算術平均して絶縁性粒子の粒子径とする。
(用途)
上記コネクタ接合用導電性粒子は、コネクタ接合に用いられる。上記コネクタ接合用導電性粒子は、コネクタ接合に用いることができる導電性粒子である。上記コネクタ接合用導電性粒子は、コネクタピンや電極との接合に用いられることが好ましい。上記コネクタ接合用導電性粒子は、電極を有する基板と、コネクタピンを有する電子部品とを電気的に接続するために用いられることが好ましい。上記コネクタ接合用導電性粒子は、電極を有する基板と、コネクタピンを有する電子部品とが電気的に接続されたコネクタ接合体を得るために用いられることが好ましい。上記電子部品としては、半導体パッケージ、LEDパッケージ、パワーモジュールパッケージ、及び車載用デバイス等が挙げられる。
(コネクタ接合用導電材料)
本発明に係るコネクタ接合用導電材料は、コネクタ接合用導電性粒子と、バインダーとを含む。上記コネクタ接合用導電性粒子は、上述したコネクタ接合用導電性粒子である。上記コネクタ接合用導電性粒子は、バインダー中に分散されて用いられることが好ましく、バインダー中に分散されてコネクタ接合用導電材料として用いられることが好ましい。上記コネクタ接合用導電材料は、異方性導電材料であることが好ましい。上記コネクタ接合用導電材料は、電極やコネクタピンの電気的な接続に用いられることが好ましい。上記コネクタ接合用導電材料では、上述したコネクタ接合用導電性粒子が用いられているので、導電接続時に、導通信頼性をより一層効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。
上記バインダーは特に限定されない。上記バインダーとして、公知の絶縁性の樹脂や溶剤を用いることができる。上記バインダーは、熱可塑性成分(熱可塑性化合物)又は硬化性成分を含むことが好ましく、硬化性成分を含むことがより好ましい。上記硬化性成分としては、光硬化性成分及び熱硬化性成分が挙げられる。上記光硬化性成分は、光硬化性化合物及び光重合開始剤を含むことが好ましい。上記熱硬化性成分は、熱硬化性化合物及び熱硬化剤を含むことが好ましい。
上記バインダーとしては、ビニル樹脂、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂、熱可塑性ブロック共重合体、エラストマー及び溶剤等が挙げられる。上記バインダーは1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ビニル樹脂としては、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂及びスチレン樹脂等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びポリアミド樹脂等が挙げられる。上記硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。なお、上記硬化性樹脂は、常温硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、光硬化型樹脂又は湿気硬化型樹脂であってもよい。上記硬化性樹脂は、硬化剤と併用されてもよい。上記熱可塑性ブロック共重合体としては、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水素添加物、及びスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の水素添加物等が挙げられる。上記エラストマーとしては、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、及びアクリロニトリル−スチレンブロック共重合ゴム等が挙げられる。
上記溶剤としては、水及び有機溶剤等が挙げられる。容易に除去できることから、有機溶剤が好ましい。上記有機溶剤としては、エタノール等のアルコール化合物、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン化合物、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素化合物、セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル化合物、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、炭酸プロピレン等のエステル化合物、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素化合物、並びに石油エーテル、ナフサ等の石油系溶剤等が挙げられる。
上記コネクタ接合用導電材料は、上記コネクタ接合用導電性粒子及び上記バインダーの他に、例えば、充填剤、増量剤、軟化剤、可塑剤、重合触媒、硬化触媒、着色剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤及び難燃剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
上記バインダー中に上記コネクタ接合用導電性粒子を分散させる方法は、従来公知の分散方法を用いることができ、特に限定されない。上記バインダー中に上記コネクタ接合用導電性粒子を分散させる方法としては、以下の方法等が挙げられる。上記バインダー中に上記コネクタ接合用導電性粒子を添加した後、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法。上記コネクタ接合用導電性粒子を水又は有機溶剤中にホモジナイザー等を用いて均一に分散させた後、上記バインダー中に添加し、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法。上記バインダーを水又は有機溶剤等で希釈した後、上記コネクタ接合用導電性粒子を添加し、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法。
上記コネクタ接合用導電材料の25℃での粘度(η25)は、好ましくは30Pa・s以上、より好ましくは50Pa・s以上であり、好ましくは400Pa・s以下、より好ましくは300Pa・s以下である。上記コネクタ接合用導電材料の25℃での粘度が、上記下限以上及び上記上限以下であると、接合部間の接続抵抗をより一層効果的に低くすることができ、かつ、接合部間の接続信頼性をより一層効果的に高めることができる。上記粘度(η25)は、配合成分の種類及び配合量により適宜調整することができる。
上記粘度(η25)は、例えば、E型粘度計(東機産業社製「TVE22L」)等を用いて、25℃及び5rpmの条件で測定することができる。
本発明に係るコネクタ接合用導電材料は、コネクタ接合用導電ペースト及びコネクタ接合用導電フィルム等として使用され得る。本発明に係るコネクタ接合用導電材料が、コネクタ接合用導電フィルムである場合には、コネクタ接合用導電性粒子を含むコネクタ接合用導電フィルムに、コネクタ接合用導電性粒子を含まないフィルムが積層されていてもよい。上記コネクタ接合用導電ペーストは、異方性導電ペーストであることが好ましい。上記コネクタ接合用導電フィルムは、異方性導電フィルムであることが好ましい。
上記コネクタ接合用導電材料100重量%中、上記バインダーの含有量は、好ましくは10重量%以上、より好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上であり、好ましくは99.99重量%以下、より好ましくは99.9重量%以下である。上記バインダーの含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、接合部間の接続抵抗をより一層効果的に低くすることができ、かつ、接合部間の接続信頼性をより一層効果的に高めることができる。
上記コネクタ接合用導電材料100重量%中、上記コネクタ接合用導電性粒子の含有量は、好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上であり、好ましくは80重量%以下、より好ましくは60重量%以下、さらに好ましくは40重量%以下、特に好ましくは20重量%以下、最も好ましくは10重量%以下である。上記コネクタ接合用導電性粒子の含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、接合部間の接続抵抗をより一層効果的に低くすることができ、かつ、接合部間の接続信頼性をより一層効果的に高めることができる。
フラックス:
上記コネクタ接合用導電材料はフラックスを含んでいてもよい。フラックスを用いることで、導電接続時に、導通信頼性をより一層効果的に高めることができる。上記フラックスは特に限定されない。上記フラックスとして、はんだ接合等に一般的に用いられているフラックスを用いることができる。
上記フラックスとしては、塩化亜鉛、塩化亜鉛と無機ハロゲン化物との混合物、塩化亜鉛と無機酸との混合物、溶融塩、リン酸、リン酸の誘導体、有機ハロゲン化物、ヒドラジン、アミン化合物、有機酸及び松脂等が挙げられる。上記フラックスは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記溶融塩としては、塩化アンモニウム等が挙げられる。上記有機酸としては、乳酸、クエン酸、ステアリン酸、グルタミン酸及びグルタル酸等が挙げられる。上記松脂としては、活性化松脂及び非活性化松脂等が挙げられる。上記フラックスは、カルボキシル基を2個以上有する有機酸、又は松脂であることが好ましい。上記フラックスは、カルボキシル基を2個以上有する有機酸であってもよく、松脂であってもよい。カルボキシル基を2個以上有する有機酸、松脂の使用により、接合部間の導通信頼性がより一層高くなる。
上記カルボキシル基を2個以上有する有機酸としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、及びセバシン酸等が挙げられる。
上記アミン化合物としては、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ベンズヒドリルアミン、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、フェニルイミダゾール、カルボキシベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾール、及びカルボキシベンゾトリアゾール等が挙げられる。
上記松脂はアビエチン酸を主成分とするロジン類である。上記ロジン類としては、アビエチン酸、及びアクリル変性ロジン等が挙げられる。フラックスはロジン類であることが好ましく、アビエチン酸であることがより好ましい。この好ましいフラックスの使用により、接合部間の導通信頼性がより一層高くなる。
上記フラックスの活性温度(融点)は、好ましくは50℃以上、より好ましくは70℃以上、さらに好ましくは80℃以上であり、好ましくは200℃以下、より好ましくは190℃以下、より一層好ましくは160℃以下、さらに好ましくは150℃以下、さらに一層好ましくは140℃以下である。上記フラックスの活性温度が、上記下限以上及び上記上限以下であると、フラックス効果がより一層効果的に発揮され、接合部間の導通信頼性をより一層効果的高めることができる。上記フラックスの活性温度(融点)は80℃以上190℃以下であることが好ましい。上記フラックスの活性温度(融点)は80℃以上140℃以下であることが特に好ましい。
フラックスの活性温度(融点)が80℃以上190℃以下である上記フラックスとしては、コハク酸(融点186℃)、グルタル酸(融点96℃)、アジピン酸(融点152℃)、ピメリン酸(融点104℃)、及びスベリン酸(融点142℃)等のジカルボン酸、安息香酸(融点122℃)、並びにリンゴ酸(融点130℃)等が挙げられる。
また、上記フラックスの沸点は200℃以下であることが好ましい。
上記フラックスは、コネクタ接合用導電材料中に分散されていてもよく、コネクタ接合用導電性粒子の表面上に付着していてもよい。導電接続時に、導通信頼性をより一層効果的に高める観点からは、上記フラックスは、コネクタ接合用導電性粒子の表面上に付着していることが好ましい。
導通信頼性をより一層効果的に高める観点からは、上記フラックスは、酸化合物と塩基化合物との塩であることが好ましい。
上記酸化合物は、カルボキシル基を有する有機化合物であることが好ましい。上記酸化合物としては、脂肪族系カルボン酸であるマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、クエン酸、リンゴ酸、環状脂肪族カルボン酸であるシクロヘキシルカルボン酸、1,4−シクロヘキシルジカルボン酸、芳香族カルボン酸であるイソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、及びエチレンジアミン四酢酸等が挙げられる。導通信頼性をより一層効果的に高める観点からは、上記酸化合物は、グルタル酸、シクロヘキシルカルボン酸、又はアジピン酸であることが好ましい。
上記塩基化合物は、アミノ基を有する有機化合物であることが好ましい。上記塩基化合物としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、エチルジエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ベンズヒドリルアミン、2−メチルベンジルアミン、3−メチルベンジルアミン、4−tert−ブチルベンジルアミン、N−メチルベンジルアミン、N−エチルベンジルアミン、N−フェニルベンジルアミン、N−tert−ブチルベンジルアミン、N−イソプロピルベンジルアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、イミダゾール化合物、及びトリアゾール化合物が挙げられる。導通信頼性をより一層効果的に高める観点からは、上記塩基化合物は、ベンジルアミンであることが好ましい。
上記コネクタ接合用導電材料100重量%中、上記フラックスの含有量は、好ましくは0.5重量%以上であり、好ましくは30重量%以下、より好ましくは25重量%以下である。上記フラックスの含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極又はコネクタピンの表面に酸化被膜がより一層形成され難くなり、さらに、電極又はコネクタピンの表面に形成された酸化被膜をより一層効果的に除去できる。
(コネクタ接合体)
本発明に係るコネクタ接合体は、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、第2の接続対象部材と、上記第1の接続対象部材と上記第2の接続対象部材とを接続している接続部とを備える。本発明に係るコネクタ接合体では、上記接続部が、コネクタ接合用導電性粒子により形成されているか、又は上記コネクタ接合用導電性粒子とバインダーとを含むコネクタ接合用導電材料により形成されている。本発明に係るコネクタ接合体では、上記コネクタ接合用導電性粒子が、上述したコネクタ接合用導電性粒子である。本発明に係るコネクタ接合体では、上記第1の電極と上記第2の接続対象部材とが上記コネクタ接合用導電性粒子により電気的に接続されている。
上記コネクタ接合体では、上記第2の接続対象部材は、コネクタピンを有する電子部品であることが好ましい。上記コネクタ接合体では、上記第1の電極と上記コネクタピンとが上記コネクタ接合用導電性粒子により電気的に接続されていることが好ましい。
図10は、本発明の第4の実施形態に係るコネクタ接合用導電性粒子を用いたコネクタ接合体を模式的に示す正面断面図である。
図10に示すコネクタ接合体91は、第1の接続対象部材92と、第2の接続対象部材93と、第1の接続対象部材92と第2の接続対象部材93とを接続している接続部94とを備える。接続部94は、コネクタ接合用導電性粒子31を含むコネクタ接合用導電材料により形成されている。なお、図10では、コネクタ接合用導電性粒子31は、図示の便宜上、略図的に示されている。
第1の接続対象部材92は表面(上面)に、複数の第1の電極92aを有する。第2の接続対象部材93は表面(下面)に、複数のコネクタピン93aを有する。第1の電極92aとコネクタピン93aとが、1つ又は複数のコネクタ接合用導電性粒子31により電気的に接続されている。従って、第1の接続対象部材92と第2の接続対象部材93とがコネクタ接合用導電性粒子31により電気的に接続されている。
上記コネクタ接合体の製造方法は特に限定されない。上記コネクタ接合体の製造方法の一例としては、上記第1の接続対象部材と上記第2の接続対象部材との間に上記コネクタ接合用導電材料を配置し、積層体を得た後、該積層体を加熱及び加圧する方法等が挙げられる。加熱及び加圧により、コネクタ接合用導電性粒子31の導電部が溶融して、コネクタ接合用導電性粒子31により電極とコネクタピンとの間が電気的に接続される。さらに、バインダーが熱硬化性化合物を含む場合には、熱硬化性化合物が熱硬化して、熱硬化した硬化物により上記第1の接続対象部材と上記第2の接続対象部材とを接続する上記接続部が形成される。上記加圧の圧力は9.8×10Pa〜4.9×10Paである。上記加熱の温度は120℃〜220℃である。
図11は、図10に示すコネクタ接合体における接合部分を拡大して模式的に示す正面断面図である。
図11に示すように、コネクタ接合体91では、上記積層体を加熱及び加圧することにより、コネクタ接合用導電性粒子31の第2の導電部32Bが溶融した後、溶融した第2の導電部部分32Baが第1の電極92aとコネクタピン93aとに十分に接触する。即ち、コネクタ接合用導電性粒子31を用いることにより、導電層の表面層がニッケル、金又は銅等の金属である導電性粒子を用いた場合と比較して、コネクタ接合用導電性粒子31と第1の電極92a及びコネクタピン93aとの接触面積が大きくなる。このため、コネクタ接合体91の導通信頼性が高くなる。
また、コネクタ接合体91では、第1の電極92a及びコネクタピン93aと接触している第2の導電部32Bのみが溶融し、溶融した第2の導電部部分32Baを形成している。上記積層体を加熱及び加圧したときに、上記電極及び上記コネクタピンと接触している上記第2の導電部のみが溶融する。結果として、コネクタ接合用導電性粒子における導電部全体が溶融しないので、溶融した導電部の濡れ拡がりを効果的に抑制することができ、隣接する電極又はコネクタピン間にブリッジが形成されることを効果的に抑制することができ、電極又はコネクタピン間の絶縁信頼性を十分に高めることができる。
上記第2の接続対象部材は特に限定されない。上記第2の接続対象部材は、コネクタピンを有する電子部品であることが好ましい。
上記電子部品としては、半導体パッケージ、LEDパッケージ、パワーモジュールパッケージ、及び車載用デバイス等が挙げられる。上記コネクタピンの材料としては、金、錫合金、純錫、又はパラジウム合金等が挙げられる。導電接続時に、導通信頼性をより一層効果的に高める観点、及び絶縁信頼性をより一層効果的に高める観点からは、上記コネクタピンの材料は、金又は錫合金であることが好ましい。
上記第2の接続対象部材において、上記コネクタピンの幅(図10中、X)は、好ましくは0.05mm以上、より好ましくは0.1mm以上であり、好ましくは5mm以下、より好ましくは1mm以下である。また、上記第2の接続対象部材において、上記コネクタピンの間隔(図10中、Y)は、好ましくは50μm以上、より好ましくは100μm以上であり、好ましくは5mm以下、より好ましくは1mm以下である。上記コネクタ接合体では、上述したコネクタ接合用導電性粒子が用いられているので、上記の好ましい態様を満足する上記コネクタピンと上記第1の電極とを良好に接続することができる。
上記第1の接続対象部材は特に限定されない。上記第1の接続対象部材は基板であることが好ましい。上記第1の接続対象部材としては、樹脂フィルム、プリント基板、フレキシブルプリント基板、フレキシブルフラットケーブル、リジッドフレキシブル基板、ガラスエポキシ基板及びガラス基板等の回路基板等が挙げられる。
上記接続対象部材に設けられている電極としては、金電極、ニッケル電極、錫電極、アルミニウム電極、銅電極、モリブデン電極、銀電極、SUS電極、及びタングステン電極等の金属電極が挙げられる。上記接続対象部材がフレキシブルプリント基板である場合には、上記電極は金電極、ニッケル電極、錫電極、銀電極又は銅電極であることが好ましい。上記接続対象部材がガラス基板である場合には、上記電極はアルミニウム電極、銅電極、モリブデン電極、銀電極又はタングステン電極であることが好ましい。なお、上記電極がアルミニウム電極である場合には、アルミニウムのみで形成された電極であってもよく、金属酸化物層の表面にアルミニウム層が積層された電極であってもよい。上記金属酸化物層の材料としては、3価の金属元素がドープされた酸化インジウム及び3価の金属元素がドープされた酸化亜鉛等が挙げられる。上記3価の金属元素としては、Sn、Al及びGa等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
(実施例1)
コネクタ接合用導電性粒子1の作製:
基材粒子(S1)として、ジビニルベンゼン共重合体樹脂粒子(積水化学工業社製「ミクロパールSP−220、粒子径20μm」)を用意した。
パラジウム触媒液5重量%を含むアルカリ溶液100重量部に、基材粒子(S1)10重量部を超音波分散器により分散させた後、溶液をろ過することにより、基材粒子(S1)を取り出した。次いで、基材粒子(S1)をジメチルアミンボラン1重量%溶液100重量部に添加し、基材粒子(S1)の表面を活性化させた。表面が活性化された基材粒子(S1)を十分に水洗した後、蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、懸濁液(A1)を得た。
懸濁液(A1)を、硫酸ニッケル25g/L、硝酸タリウム15ppm及び硝酸ビスマス10ppmを含む溶液中に入れ、粒子混合液(B1)を得た。
また、硫酸ニッケル100g/L、次亜リン酸ナトリウム40g/L、クエン酸ナトリウム15g/L、硝酸タリウム25ppm、及び硝酸ビスマス10ppmを含むニッケルめっき液(C1)(pH5.5)を用意した。
また、凸状部形成用無電解錫めっき液として、硫酸錫15g/L、エチレンジアミン四酢酸45g/L、ホスフィン酸1.5g/Lを含む混合液を、水酸化ナトリウムにてpH8.5に調整した錫めっき液(D1)を用意した。
また、還元液として、水素化ホウ素ナトリウム5g/Lを含む溶液を、水酸化ナトリウムにてpH10.0に調整した還元液(E1)を用意した。
粒子が分散している50℃の粒子混合液(B1)に、上記ニッケルめっき液(C1)を徐々に滴下し、無電解ニッケルめっきを行った。ニッケルめっき液(C1)の滴下速度は12.5mL/分、滴下時間は30分間で、無電解ニッケルめっきを行った(Niめっき工程)。このようにして、基材粒子S1の表面に第1の導電部としてニッケル−リン合金導電部を備える粒子を含む粒子混合液(F1)を得た。
その後、粒子混合液(F1)をろ過することにより、粒子を取り出し、水洗することにより、上記基材粒子S1の表面上にニッケル−リン合金導電部が配置されている粒子を得た。この粒子を十分に水洗した後、蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、粒子混合液(G1)を得た。
次に、粒子が分散している60℃の粒子混合液(G1)に上記錫めっき液(D1)を徐々に入れた。その後、上記還元液(E1)を滴下し、無電解錫めっきを行った。上記還元液(E1)の滴下速度は0.5mL/分、滴下時間は40分間で、その後10分間撹拌し、無電解錫めっきを行った。その後、ろ過することにより粒子を取り出し、水洗し、乾燥することにより、基材粒子S1の表面上にニッケル−リン合金導電部及び錫導電部(凸状部)(凸状部が無い部分における導電部全体の厚み:0.1μm、凸状部の高さ:0.6μm)を備えるコネクタ接合用導電性粒子1を得た。
(実施例2)
コネクタ接合用導電性粒子2の作製:
実施例1の懸濁液(A1)を用意した。
上記懸濁液(A1)を、シアン化金カリウム2g/L、クエン酸ナトリウム10g/L、エチレンジアミン四酢酸0.5g/L、及び水酸化ナトリウム5g/Lを含む溶液中に入れ、粒子混合液(B2)を得た。
また、無電解金めっき液として、シアン化金カリウム10g/L、クエン酸ナトリウム20g/L、硝酸タリウム5ppm、エチレンジアミン四酢酸3.0g/L、水酸化ナトリウム20g/L、及びジメチルアミンボラン10g/Lを含む金めっき液(C2)(pH8.0)を用意した。
また、凸状部形成用錫溶液として、上記錫めっき液(D1)と上記還元液(E1)を用意した。
粒子が分散している60℃の粒子混合液(B2)に、上記金めっき液(C2)を徐々に滴下し、無電解金めっきを行った。金めっき液(C2)の滴下速度は2mL/分、滴下時間は45分間で、無電解金めっきを行った。このようにして、基材粒子S1の表面上に第1の導電部として金金属部が配置されている粒子を含む粒子混合液(D2)を得た。
その後、粒子混合液(D2)をろ過することにより、粒子を取り出し、水洗することにより、上記基材粒子S1の表面上に金導電部を配置されている粒子を得た。この粒子を十分に水洗した後、蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、粒子混合液(E2)を得た。
その後、実施例1と同様の方法で、上記錫めっき液(D1)と上記還元液(E1)を用いて、凸状部を形成し、金導電部上に凸状部が形成された粒子を含む粒子混合液(F2)を得た。
その後、粒子混合液(F2)をろ過することにより、粒子を取り出し、水洗することにより、上記基材粒子S1の表面上に金導電部を配置し、凸状部が形成されている粒子を得た。この粒子を十分に水洗した後、蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、粒子混合液(G2)を得た。
次に、粒子が分散している60℃の粒子混合液(G2)に上記金めっき液(C2)を徐々に滴下し、無電解金めっきを行った。金めっき液(C2)の滴下速度は1mL/分、滴下時間は1分間で、無電解金めっきを行った。その後、ろ過することにより粒子を取り出し、水洗し、乾燥することにより、基材粒子S1の表面上に金導電部(導電部全体の厚み:0.1μm)及び凸状部(凸状部の高さ:0.6μm)の上に金薄膜(金属膜の厚み:0.01μm)を備えるコネクタ接合用導電性粒子2を得た。
(実施例3)
コネクタ接合用導電性粒子3の作製:
実施例1と同様にして、基材粒子にニッケル−リン合金導電部及び凸状部を備える導電性粒子を得た。得られた導電性粒子を蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、懸濁液(A3)を得た。
また、無電解銀めっき液として、硝酸銀30g/L、コハク酸イミド100g/L、及びホルムアルデヒド20g/Lの混合液を、アンモニア水にてpH8.0に調整した銀めっき液(B3)を用意した。
また、上記60℃の懸濁液(A3)を上記銀めっき液(B3)に混合し分散させることで粒子混合液(C3)を得た。
次に、粒子が分散している60℃の粒子混合液(C3)に上記銀めっき液(B3)を徐々に滴下し、無電解銀めっきを行った。銀めっき液(B3)の滴下速度は10mL/分、滴下時間は10分間で、無電解めっきを行った。その後、ろ過することにより粒子を取り出し、水洗し、乾燥することにより、基材粒子S1の表面上にニッケル−リン合金導電部(金属部全体の厚み:0.1μm)及び凸状部(凸状部の高さ:0.6μm)の上に銀薄膜(金属膜の厚み:0.01μm)を備えるコネクタ接合用導電性粒子3を得た。
(実施例4)
コネクタ接合用導電性粒子4の作製:
実施例3の懸濁液(A3)を用意した。
また、銀溶液として硝酸銀1g/L、エチレンジアミン四酢酸30g/L、ポリエチレングリコール(分子量6000)20ppmを含む混合液を水酸化ナトリウムにてpH11に調整した銀溶液(B4)を用意した。
また、還元液として、水素化ホウ素ナトリウム10g/L、水酸化ナトリウム40g/Lを含む溶液を金属コロイド析出物形成用還元液(D4)として用意した。
また、上記懸濁液(A3)を上記銀溶液(B4)に混合し分散させることで粒子混合液(C4)を得た。
次に、粒子が分散している25℃の粒子混合液(C4)に上記金属コロイド析出物形成用還元液(D4)を1重量部加えて、10分間攪拌を行った。その後、ろ過することにより粒子を取り出し、水洗し、乾燥することにより、コネクタ接合用導電性粒子1の表面上に銀コロイド析出物(金属コロイド析出物の径:0.02μm)を備えるコネクタ接合用導電性粒子4を得た。
(実施例5)
コネクタ接合用導電性粒子5の作製:
実施例3の懸濁液(A3)を用意した。
また、インジウム溶液として、塩化インジウム5g/L、エチレンジアミン四酢酸40g/L、ポリビニルピロリドン0.01g/Lを含む混合液を、水酸化ナトリウムにてpH10に調整したインジウム溶液(B5)を用意した。
また、還元液として、上記コロイド析出物形成用還元液(D4)を用意した。
上記懸濁液(A3)を上記インジウム溶液(B5)に混合し分散させることで粒子混合液(C5)を得た。
粒子が分散している50℃の粒子混合液(C5)に上記金属コロイド析出物形成用還元液(D4)を10重量部加えて、60分間攪拌を行った。その後、ろ過することにより粒子を取り出し、水洗し、乾燥することにより、コネクタ接合用導電性粒子1の表面上にインジウムコロイド析出物(金属コロイド析出物の径:0.01μm)を備えるコネクタ接合用導電性粒子5を得た。
(実施例6)
コネクタ接合用導電性粒子6の作製:
実施例3の懸濁液(A3)を用意した。
また、銅溶液として硫酸銅五水和物10g/L、エチレンジアミン四酢酸40g/L、ポリビニルピロリドン0.1g/Lを含む混合液を水酸化ナトリウムにてpH9.0に調整した銅溶液(B6)を用意した。
また、還元液として、上記金属コロイド析出物形成用還元液(D4)を用意した。
上記懸濁液(A3)を上記銅溶液(B6)に混合し分散させることで粒子混合液(C6)を得た。
粒子が分散している25℃の粒子混合液(C6)に上記金属コロイド析出物形成用還元液(D4)を5重量部加えて、60分間攪拌を行った。その後、ろ過することにより粒子を取り出し、水洗し、乾燥することにより、コネクタ接合用導電性粒子1の表面上に銅コロイド析出物(金属コロイド析出物の径:0.01μm)を備えるコネクタ接合用導電性粒子6を得た。
(実施例7)
コネクタ接合用導電性粒子7の作製:
凸部状形成用無電解錫めっき液として、硫酸錫15g/L、エチレンジアミン四酢酸45g/L、ホスフィン酸1.5g/L、トレハロース二水和物10g/Lを含む混合液を、水酸化ナトリウムにてpH9.0に調整した錫めっき液(B7)を用意した。
上記凸状部形成用無電解錫めっき液(D1)を上記凸部状形成用無電解錫めっき液(B7)に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、コネクタ接合用導電性粒子7を得た(凸状部が無い部分における導電部全体の厚み:0.1μm、凸状部の高さ:0.9μm)。
(実施例8)
コネクタ接合用導電性粒子8の作製:
(1)シリコーンオリゴマーの作製
温浴槽内に設置した100mlのセパラブルフラスコに、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン1重量部と、0.5重量%p−トルエンスルホン酸水溶液20重量部とを入れた。40℃で1時間撹拌した後、炭酸水素ナトリウム0.05重量部を添加した。その後、ジメトキシメチルフェニルシラン10重量部、ジメチルジメトキシシラン49重量部、トリメチルメトキシシラン0.6重量部、及びメチルトリメトキシシラン3.6重量部を添加し、1時間撹拌を行った。その後、10重量%水酸化カリウム水溶液1.9重量部を添加して、85℃まで昇温してアスピレーターで減圧しながら、10時間撹拌、反応を行った。反応終了後、常圧に戻し40℃まで冷却して、酢酸0.2重量部を添加し、12時間以上分液漏斗内で静置した。二層分離後の下層を取り出して、エバポレーターにて精製することでシリコーンオリゴマーを得た。
(2)シリコーン粒子材料(有機ポリマーを含む)の作製
得られたシリコーンオリゴマー30重量部に、tert−ブチル−2−エチルペルオキシヘキサノアート(重合開始剤、日油社製「パーブチルO」)0.5重量部を溶解させた溶解液Aを用意した。また、イオン交換水150重量部に、ラウリル硫酸トリエタノールアミン塩40重量%水溶液(乳化剤)0.8重量部とポリビニルアルコール(重合度:約2000、けん化度:86.5〜89モル%、日本合成化学社製「ゴーセノールGH−20」)の5重量%水溶液80重量部とを混合して、水溶液Bを用意した。温浴槽中に設置したセパラブルフラスコに、上記溶解液Aを入れた後、上記水溶液Bを添加した。その後、Shirasu Porous Glass(SPG)膜(細孔平均径約1μm)を用いることで、乳化を行った。その後、85℃に昇温して、9時間重合を行った。重合後の粒子の全量を遠心分離により水洗浄し、凍結乾燥を行った。乾燥後、粒子の凝集体が目的の比(平均2次粒子径/平均1次粒子径)になるまでボールミルにて粉砕して、粒子径が3.0μmのシリコーン粒子(基材粒子S2)を得た。
上記基材粒子S1を上記基材粒子S2に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、コネクタ接合用導電性粒子8を得た。
(実施例9)
コネクタ接合用導電性粒子9の作製:
シリコーンオリゴマーの代わりに両末端アクリルシリコーンオイル(信越化学工業社製「X−22−2445」)を用いたこと以外は、実施例8と同様にして、粒子径が3.0μmのシリコーン粒子(基材粒子S3)を得た。
上記基材粒子S1を上記基材粒子S3に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、コネクタ接合用導電性粒子9を得た。
(実施例10)
コネクタ接合用導電性粒子10の作製:
基材粒子S1と粒子径のみが異なり、粒子径が3.0μmである基材粒子S4を用意した。
上記基材粒子S1を上記基材粒子S4に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、コネクタ接合用導電性粒子10を得た。
(実施例11)
コネクタ接合用導電性粒子11の作製:
基材粒子S1と粒子径のみが異なり、粒子径が10.0μmである基材粒子S5を用意した。
上記基材粒子S1を上記基材粒子S5に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、コネクタ接合用導電性粒子11を得た。
(実施例12)
コネクタ接合用導電性粒子12の作製:
基材粒子S1と粒子径のみが異なり、粒子径が35.0μmである基材粒子S6を用意した。
上記基材粒子S1を上記基材粒子S6に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、コネクタ接合用導電性粒子12を得た。
(実施例13)
コネクタ接合用導電性粒子13の作製:
実施例1の懸濁液(A1)を用意した。
金属ニッケルスラリー(平均粒子径150nm)を用意し、1重量部を3分間かけて上記懸濁液(A1)に添加し、芯物質が付着された基材粒子S1を含む粒子混合液(B13)を得た。その後上記ニッケルめっき液(C1)を用いて無電解ニッケルめっきを実施例1と同様に行い、金属ニッケル芯材が含有された基材粒子の表面に第1の導電部としてニッケル−リン合金導電部を備える粒子を含む粒子混合液(F13)を得た。
その後、粒子混合液(F13)をろ過することにより、粒子を取り出し、水洗することにより、上記基材粒子S1の表面上に金属ニッケル芯材を含むニッケル−リン合金導電部が配置されている粒子を得た。この粒子を十分に水洗した後、蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、粒子混合液(G13)を得た。
その後、実施例1と同様の方法で、上記錫めっき液(D1)と上記還元液(E1)を用いて、凸状部を形成し、ニッケル−リン合金導電部上に凸状部が形成された粒子を含む粒子混合液(H13)を得た。
その後、ろ過することにより粒子を取り出し、水洗し、乾燥することにより、基材粒子S1の表面上に金属芯材を含むニッケル−リン合金導電部(芯物質が無い部分における導電部全体の厚み:0.1μm)及び凸状部(凸状部の高さ:0.6μm)を備えるコネクタ接合用導電性粒子13を得た。
(実施例14)
コネクタ接合用導電性粒子14の作製:
酸化チタン粒子スラリー(平均粒子径150nm)を用意した。
上記金属ニッケル粒子スラリーを上記酸化チタン粒子スラリーに変更したこと以外は、実施例13と同様にして、コネクタ接合用導電性粒子14を得た。
(実施例15)
コネクタ接合用導電性粒子15の作製:
アルミナ粒子スラリー(平均粒子径150nm)を用意した。
上記金属ニッケル粒子スラリーを上記アルミナ粒子スラリーに変更したこと以外は、実施例13と同様にして、コネクタ接合用導電性粒子15を得た。
(実施例16)
コネクタ接合用導電性粒子16の作製:
実施例1と同様にして粒子混合液(G1)を得た。
また、無電解錫めっき液として、塩化錫20g/L、ニトリロ三酢酸50g/L、チオ尿素2g/L、チオリンゴ酸1g/L、エチレンジアミン四酢酸7.5g/L、及び三塩化チタン15g/Lを含む混合液を、硫酸にてpH7.0に調整した錫めっき液(D16)を用意した。
次に、粒子が分散している70℃の粒子混合液(G1)に上記錫めっき液(D16)を徐々に滴下し、無電解錫めっきを行った。錫めっき液(D16)の滴下速度は30mL/分、滴下時間は20分間で、無電解錫めっきを行った。その後、ろ過することにより粒子を取り出し、水洗し、乾燥することにより、基材粒子S1の表面上にニッケル−リン合金導電部及び錫導電部(導電部全体の厚み:0.3μm)を備えるコネクタ接合用導電性粒子16を得た。
(実施例17)
コネクタ接合用導電性粒子17の作製:
実施例16と同様にして、基材粒子にニッケル−リン合金導電部及び錫導電部を備える導電性粒子を得た。得られた導電性粒子を蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、懸濁液(A17)を得た。
また、実施例3の無電解銀めっき液(B3)を用意した。
次に、実施例3と同様にして、無電解銀めっきを行い、コネクタ接合用導電性粒子16上に銀薄膜(金属膜の厚み:0.01μm)を備えるコネクタ接合用導電性粒子17を得た。
(実施例18)
コネクタ接合用導電性粒子18の作製:
実施例17の懸濁液(A17)を用意した。
また、実施例4の銀溶液(B4)を用意した。
次に実施例4と同様にして、銀コロイド析出物を形成し、コネクタ接合用導電性粒子16上に銀コロイド析出物(金属コロイド析出物の粒子径:0.02μm)を備えるコネクタ接合用導電性粒子18を得た。
(実施例19)
コネクタ接合用導電性粒子19の作製:
実施例13の粒子混合液(G13)を用意した。
また、実施例16の無電解錫めっき液(D16)を用意した。
実施例16と同様にして、無電解錫めっきを行い、基材粒子S1の表面上に芯物質を含むニッケル−リン合金導電部及び錫導電部(芯物質が無い部分における導電部全体の厚み:0.3μm)を備えるコネクタ接合用導電性粒子19を得た。
(実施例20)
コネクタ接合用導電性粒子20の作製:
4ツ口セパラブルカバー、攪拌翼、三方コック、冷却管及び温度プローブが取り付けられた1000mLのセパラブルフラスコを用意した。上記セパラブルフラスコに、メタクリル酸メチル100mmolと、N,N,N−トリメチル−N−2−メタクリロイルオキシエチルアンモニウムクロライド1mmolと、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩1mmolとを含むモノマー組成物を固形分率が5重量%となるようにイオン交換水に秤取した。その後、200rpmで攪拌し、窒素雰囲気下70℃で24時間重合を行った。反応終了後、凍結乾燥して、表面にアンモニウム基を有し、平均粒子径220nm及びCV値10%の絶縁性粒子を得た。
絶縁性粒子を超音波照射下でイオン交換水に分散させ、絶縁性粒子の10重量%水分散液を得た。
実施例1で得られた導電性粒子10gをイオン交換水500mLに分散させ、絶縁性粒子の水分散液4gを添加し、室温で6時間攪拌した。30μmのメッシュフィルターでろ過した後、更にメタノールで洗浄し、乾燥し、絶縁性粒子が付着したコネクタ接合用導電性粒子20を得た。
走査型電子顕微鏡(SEM)により観察したところ、コネクタ接合用導電性粒子20の表面に絶縁性粒子による被覆層が1層のみ形成されていた。画像解析によりコネクタ接合用導電性粒子20の中心より2.5μmの面積に対する絶縁性粒子の被覆面積(即ち絶縁性粒子の粒子径の投影面積)を算出したところ、被覆率は30%であった。
(比較例1)
コネクタ接合用導電性粒子Aの作製:
基材粒子(S1)を用意した。
パラジウム触媒液5重量%を含むアルカリ溶液100重量部に、基材粒子(S1)10重量部を超音波分散器により分散させた後、溶液をろ過することにより、基材粒子(S1)を取り出した。次いで、基材粒子(S1)をジメチルアミンボラン1重量%溶液100重量部に添加し、基材粒子(S1)の表面を活性化させた。表面が活性化された基材粒子(S1)を十分に水洗した後、蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、懸濁液(a1)を得た。
懸濁液(a1)を、硫酸ニッケル25g/L、硝酸タリウム15ppm及び硝酸ビスマス10ppmを含む溶液中に入れ、粒子混合液(b1)を得た。
また、硫酸ニッケル100g/L、次亜リン酸ナトリウム40g/L、クエン酸ナトリウム15g/L、硝酸タリウム25ppm、及び硝酸ビスマス10ppmを含むニッケルめっき液(c1)(pH5.5)を用意した。
粒子が分散している50℃の粒子混合液(b1)に、上記ニッケルめっき液(c1)を徐々に滴下し、無電解ニッケルめっきを行った。ニッケルめっき液(c1)の滴下速度は12.5mL/分、滴下時間は30分間で、無電解ニッケルめっきを行った(Niめっき工程)。このようにして、基材粒子の表面にニッケル−リン合金導電部を備える粒子を含む粒子混合液(d1)を得た。
その後、粒子混合液(d1)をろ過することにより、粒子を取り出し、水洗することにより、上記基材粒子S1の表面上にニッケル−リン合金導電部が配置されている粒子(導電部全体の厚み:0.1μm)を得た。
(比較例2)
コネクタ接合用導電性粒子Bの作製:
比較例1の懸濁液(a1)を用意した。
金属ニッケル粒子スラリー1gを3分間かけて上記懸濁液(a1)に添加し、芯物質が付着された基材粒子S1を含む粒子混合液(b2)を得た。
次に、比較例1と同様にして、ニッケルめっきを行い、基材粒子S1の表面上に芯物質を含むニッケル−リン合金導電部(芯物質が無い部分における導電部全体の厚み:0.1μm)を備えるコネクタ接合用導電性粒子Bを得た。
(比較例3)
コネクタ接合用導電ペーストCの作製:
コネクタ接合用導電ペーストとして、はんだペースト(日立化成社製「CP−300」)を用意した。
(評価)
(1)導電部の金属拡散状態
得られたコネクタ接合用導電性粒子を含有量が10重量%となるように、三井化学社製「ストラクトボンドXN−5A」に添加し、分散させて、コネクタ接合用導電ペーストを作製した。
L/Sが200μm/200μmである銅電極を上面に有する透明ガラス基板を用意した。また、コネクタピンを有する電子部品を用意した。
上記透明ガラス基板上に、作製直後のコネクタ接合用導電ペーストを厚さ30μmとなるように塗工し、コネクタ接合用導電ペースト層を形成した。次に、コネクタ接合用導電ペースト層上に上記電子部品を、電極とコネクタピンとが対向するように積層した。その後、コネクタ接合用導電ペースト層の温度が250℃となるようにヘッドの温度を調整しながら、電子部品の上面に加圧加熱ヘッドを載せ、0.5MPaの圧力をかけてコネクタ接合用導電ペースト層を250℃で硬化させて、コネクタ接合体を得た。
得られたコネクタ接合体において、コネクタ接合体を断面観察することで、導電部の金属拡散状態を判定した。
透過型電子顕微鏡FE−TEM(日本電子社製「JEM−2010FEF」)を用いて、エネルギー分散型X線分析装置(EDX)により、コネクタ接合用導電性粒子と銅電極及びコネクタピンとの接触部分を元素マッピングすることにより、導電部の拡散状態を観察した。導電部の拡散状態を以下の基準で判定した。
[導電部の拡散状態の判定基準]
A:接続部中で、コネクタ接合用導電性粒子における導電部が銅電極及びコネクタピンと金属拡散している
B:接続部中で、コネクタ接合用導電性粒子における導電部が銅電極及びコネクタピンと金属拡散していない
(2)導電部の溶融変形状態
上記の(1)の評価で得られたコネクタ接合体を用意した。用意したコネクタ接合体を、Kulzer社製「テクノビット4000」に入れて硬化させ、コネクタ接合体検査用埋め込み樹脂体を作製した。その検査用埋め込み樹脂体中のコネクタ接合体の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、コネクタ接合用導電性粒子の断面を切り出した。
そして、走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、得られたコネクタ接合体を断面観察することで、コネクタ接合用導電性粒子の導電部が溶融変形した後固化しているか否かを確認した。導電部の溶融変形状態を以下の基準で判定した。
[導電部の溶融変形状態の判定基準]
A:導電部が溶融変形した後固化している
B:導電部が溶融変形していない
(3)導電部の接合状態
上記(1)の評価で得られたコネクタ接合体を用意した。用意したコネクタ接合体を、Kulzer社製「テクノビット4000」に入れて硬化させ、コネクタ接合体検査用埋め込み樹脂体を作製した。その検査用埋め込み樹脂体中のコネクタ接合体の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、コネクタ接合用導電性粒子の断面を切り出した。
そして、走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、得られたコネクタ接合体を断面観察することで、導電部の接合状態を確認した。導電部の接合状態を以下の基準で判定した。
[導電部の接合状態の判定基準]
A:接続部中で、コネクタ接合用導電性粒子における導電部が溶融変形した後固化し、電極と接合している
B:接続部中で、コネクタ接合用導電性粒子における導電部が電極と接合していない
(4)コネクタ接合用導電性粒子の粒子径
得られたコネクタ接合用導電性粒子の粒子径を、粒度分布測定装置(ベックマンコールター社製「Multisizer4」)を用いて算出した。具体的には、約100000個のコネクタ接合用導電性粒子の粒子径を測定し、平均値を算出することにより求めた。
(5)導電部の厚み
得られたコネクタ接合用導電性粒子を含有量が30重量%となるように、Kulzer社製「テクノビット4000」に添加し、分散させて、検査用埋め込み樹脂体を作製した。その検査用埋め込み樹脂体中に分散したコネクタ接合用導電性粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、コネクタ接合用導電性粒子の断面を切り出した。
そして、電界放射型透過電子顕微鏡(FE−TEM)(日本電子社製「JEM−ARM200F」)を用いて、10個のコネクタ接合用導電性粒子を無作為に選択し、それぞれのコネクタ接合用導電性粒子の導電部を観察した。各コネクタ接合用導電性粒子における導電部の厚みが最大となる部分の厚みを計測し、それらを算術平均して導電部の厚みとした。
(6)凸状部の高さ
得られたコネクタ接合用導電性粒子の含有量が30重量%となるように、Kulzer社製「テクノビット4000」に添加し、分散させて、検査用埋め込み樹脂体を作製した。検査用埋め込み樹脂体中に分散したコネクタ接合用導電性粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、コネクタ接合用導電性粒子の断面を切り出した。
そして、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、コネクタ接合用導電性粒子を無作為に選択し、コネクタ接合用導電性粒子における凸状部を観察した。コネクタ接合用導電性粒子における5箇所の凸状部の高さを計測し、それらを算術平均して凸状部の高さとした。
(7)凸状部のアスペクト比
凸状部のアスペクト比は、凸状部の高さの、凸状部の幅に対する比(凸状部の高さ/凸状部の幅)であり、凸状部の高さと凸状部の幅とから算出した。
上記凸状部の幅は、以下のようにして測定した。
得られたコネクタ接合用導電性粒子の含有量が30重量%となるように、Kulzer社製「テクノビット4000」に添加し、分散させて、検査用埋め込み樹脂体を作製した。検査用埋め込み樹脂体中に分散したコネクタ接合用導電性粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、コネクタ接合用導電性粒子の断面を切り出した。
そして、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて、コネクタ接合用導電性粒子を無作為に選択し、コネクタ接合用導電性粒子における凸状部を観察した。コネクタ接合用導電性粒子における5箇所の凸状部の幅を計測し、それらを算術平均して凸状部の幅とした。得られた凸状部の高さ及び凸状部の幅から、凸状部のアスペクト比(凸状部の高さ/凸状部の幅)を算出した。
(8)導電部の全表面積100%中、金属コロイド析出物又は金属膜がある部分の面積(被覆率A)及び凸状部の全表面積100%中、金属コロイド析出物又は金属膜がある部分の面積(被覆率B)
得られたコネクタ接合用導電性粒子について、導電部の全表面積100%中、金属コロイド析出物又は金属膜がある部分の面積(被覆率A)及び凸状部の全表面積100%中、金属コロイド析出物又は金属膜がある部分の面積(被覆率B)を算出した。上記被覆率Aは、コネクタ接合用導電性粒子における導電部の断面をSEM−EDX分析して元素マッピングを行い、画像解析することで算出することで算出した。上記被覆率Bは、コネクタ接合用導電性粒子における凸状部の断面をSEM−EDX分析して元素マッピングを行い、画像解析することで算出した。
(9)導通信頼性(上下の電極間)
上記(1)の評価で得られたコネクタ接合体20個の上下の電極間の接続抵抗を、4端子法により測定した。接続抵抗の平均値を算出した。なお、電圧=電流×抵抗の関係から、一定の電流を流した時の電圧を測定することにより接続抵抗を求めることができる。導通信頼性を以下の基準で判定した。
[導通信頼性の判定基準]
○○○:接続抵抗が1.0Ω以下
○○:接続抵抗が1.0Ωを超え2.0Ω以下
○:接続抵抗が2.0Ωを超え3.0Ω以下
△:接続抵抗が3.0Ωを超え5.0Ω以下
×:接続抵抗が5.0Ωを超える
(10)絶縁信頼性(横方向に隣接する電極間)
上記(9)導通信頼性の評価で得られた20個のコネクタ接合体において、隣接する電極間のリークの有無を、テスターで抵抗値を測定することにより評価した。絶縁信頼性を以下の基準で評価した。
[絶縁信頼性の判定基準]
○○○:抵抗値が10Ω以上のコネクタ接合体の個数が20個
○○:抵抗値が10Ω以上のコネクタ接合体の個数が18個以上20個未満
○:抵抗値が10Ω以上のコネクタ接合体の個数が15個以上18個未満
△:抵抗値が10Ω以上のコネクタ接合体の個数が10個以上15個未満
×:抵抗値が10Ω以上のコネクタ接合体の個数が10個未満
結果を以下の表1,2に示す。
Figure 2020205258
Figure 2020205258
1…コネクタ接合用導電性粒子
2…基材粒子
3…導電部
11…コネクタ接合用導電性粒子
12…導電部
12A…第1の導電部
12B…第2の導電部
21…コネクタ接合用導電性粒子
22…導電部
22A…第1aの導電部
22B…第1bの導電部
22C…第2の導電部
31…コネクタ接合用導電性粒子
32…導電部
32A…第1の導電部
32B…第2の導電部
32Ba…溶融した第2の導電部部分
41…コネクタ接合用導電性粒子
42…導電部
42A…第1の導電部
42B…第2の導電部
42C…第3の導電部
51…コネクタ接合用導電性粒子
52…導電部
52A…第1の導電部
52B…第2の導電部
53…金属コロイド析出物
61…コネクタ接合用導電性粒子
62…導電部
62A…第1aの導電部
62B…第1bの導電部
62C…第2の導電部
63…金属コロイド析出物
71…コネクタ接合用導電性粒子
72…導電部
72A…第1の導電部
72B…第2の導電部
73…金属膜
81…コネクタ接合用導電性粒子
82…導電部
82A…第1aの導電部
82B…第1bの導電部
82C…第2の導電部
83…金属膜
91…コネクタ接合体
92…第1の接続対象部材
92a…第1の電極
93…第2の接続対象部材
93a…コネクタピン
94…接続部

Claims (14)

  1. 基材粒子と、
    前記基材粒子の表面上に配置された導電部とを備え、
    前記導電部が400℃以下で金属拡散し得る成分を含むか、又は、前記導電部が400℃以下で溶融変形可能である、コネクタ接合用導電性粒子。
  2. 前記導電部の材料が、錫を含む合金を含むか、純錫であるか、又は錫を含む合金とは異なる状態かつ純錫とは異なる状態で錫を含む、請求項1に記載のコネクタ接合用導電性粒子。
  3. 前記導電部の材料が、純錫である、請求項2に記載のコネクタ接合用導電性粒子。
  4. 前記導電部の厚みが、10nm以上10μm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のコネクタ接合用導電性粒子。
  5. 前記導電部の形状が、層状又は凸状である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のコネクタ接合用導電性粒子。
  6. 前記導電部の形状が、凸状である、請求項5に記載のコネクタ接合用導電性粒子。
  7. 前記導電部の形状が凸状である場合には、前記導電部における凸状部のアスペクト比が、0.05以上5以下である、請求項5又は6に記載のコネクタ接合用導電性粒子。
  8. 前記導電部の外表面上に、金属コロイド析出物又は金属膜を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載のコネクタ接合用導電性粒子。
  9. 前記導電部の全表面積100%中、前記金属コロイド析出物又は前記金属膜がある部分の面積が5%以上100%以下である、請求項8に記載のコネクタ接合用導電性粒子。
  10. 前記金属コロイド析出物の金属種又は前記金属膜の金属種が、ニッケル、コバルト、鉛、金、亜鉛、パラジウム、銅、銀、ビスマス、又はインジウムである、請求項8又は9に記載のコネクタ接合用導電性粒子。
  11. 粒子径が、0.5μm以上500μm以下である、請求項1〜10のいずれか1項に記載のコネクタ接合用導電性粒子。
  12. コネクタ接合用導電性粒子と、バインダーとを含み、
    前記コネクタ接合用導電性粒子が、請求項1〜11のいずれか1項に記載のコネクタ接合用導電性粒子である、コネクタ接合用導電材料。
  13. 第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、
    第2の接続対象部材と、
    前記第1の接続対象部材と前記第2の接続対象部材とを接続している接続部とを備え、 前記接続部が、コネクタ接合用導電性粒子により形成されているか、又は前記コネクタ接合用導電性粒子とバインダーとを含むコネクタ接合用導電材料により形成されており、 前記コネクタ接合用導電性粒子が、請求項1〜11のいずれか1項に記載のコネクタ接合用導電性粒子であり、
    前記第1の電極と前記第2の接続対象部材とが前記コネクタ接合用導電性粒子により電気的に接続されている、コネクタ接合体。
  14. 前記第2の接続対象部材が、コネクタピンを有する電子部品であり、
    前記第1の電極と前記コネクタピンとが前記コネクタ接合用導電性粒子により電気的に接続されている、請求項13に記載のコネクタ接合体。
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