JP7412100B2 - 絶縁性粒子付き導電性粒子、導電材料及び接続構造体 - Google Patents

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本発明は、導電性粒子の表面上に絶縁性粒子が配置された絶縁性粒子付き導電性粒子に関する。また、本発明は、上記絶縁性粒子付き導電性粒子を用いた導電材料及び接続構造体に関する。
異方性導電ペースト及び異方性導電フィルム等の異方性導電材料が広く知られている。該異方性導電材料では、バインダー樹脂中に導電性粒子が分散されている。また、導電性粒子として、導電層の表面に絶縁処理が施された導電性粒子が用いられることがある。
上記異方性導電材料は、各種の接続構造体を得るために用いられている。上記異方性導電材料を用いる接続としては、例えば、フレキシブルプリント基板とガラス基板との接続(FOG(Film on Glass))、半導体チップとフレキシブルプリント基板との接続(COF(Chip on Film))、半導体チップとガラス基板との接続(COG(Chip on Glass))、並びにフレキシブルプリント基板とガラスエポキシ基板との接続(FOB(Film on Board))等が挙げられる。
また、上記導電性粒子として、導電性粒子の表面上に絶縁性粒子が配置された絶縁性粒子付き導電性粒子が用いられることがある。さらに、導電層の表面上に絶縁層が配置された被覆導電性粒子が用いられることもある。
上記被覆導電性粒子の一例として、下記の特許文献1には、絶縁性芯材と、該芯材の表面に形成された導電性層と、該導電性層の表面に配置された絶縁層とを備える被覆粒子が開示されている。上記被覆粒子では、上記絶縁層は、上記導電性層の面積の0.1%~99.9%を被覆する。
下記の特許文献2には、複合粒子が接着剤中に分散された回路の接続部材が開示されている。上記複合粒子は、熱変形性導電粒子と絶縁性粒子とを備える。上記熱変形導電粒子は、高分子重合体から構成される核材と、該核材の表面を被覆する導電性金属薄層とを備える。上記絶縁性粒子は、上記熱変形導電粒子の表面に付着している。上記絶縁性粒子の粒子径は、上記熱変形導電粒子の粒子径よりも小さい。上記絶縁性粒子は、接続条件下において、上記接着剤よりも硬質である。
下記の特許文献3には、絶縁性粒子付き導電性粒子本体と、該絶縁性粒子付き導電性粒子本体の表面を被覆している被膜とを備える導電性粒子が開示されている。上記絶縁性粒子付き導電性粒子本体は、導電層を有する導電性粒子と、該導電性粒子の表面に付着している絶縁性粒子とを有する。上記被膜は、炭素数6~22のアルキル基を有する化合物により形成されている。
特開平7-105716号公報 特開平4-259766号公報 WO2012/014925A1
導電性粒子を含む導電材料を用いて導電接続を行う際には、上方の複数の電極と下方の複数の電極とが電気的に接続されて、導電接続が行われる。導電性粒子は、上下の電極間に配置されることが望ましく、隣接する横方向の電極間には配置されないことが望ましい。隣接する横方向の電極間は、電気的に接続されないことが望ましい。
特許文献1では、導電層の表面上に絶縁層を配置している。導電層の表面上に絶縁層が配置されていると、導電接続時に、導電層と電極との間の絶縁層を十分に排除できず、接続抵抗が高くなり、導通信頼性を十分に高めることは困難である。絶縁層は、絶縁性粒子と比べて、導電接続時に導電層と電極との間から排除されにくい。
特許文献2では、導電層の表面上に絶縁性粒子を配置している。導電層の表面上に絶縁性粒子を付着させただけでは、絶縁性粒子付き導電性粒子とバインダー樹脂と混合して異方性導電材料を作製する際に、絶縁性粒子が導電性粒子の表面から脱離することがある。結果として、異方性導電材料を用いた導電接続時に、接続されてはならない横方向に隣接する電極間の絶縁信頼性を十分に高めることが困難なことがある。
特許文献3では、導電層の表面上に絶縁性粒子を配置した後、導電層を有する導電性粒子本体と絶縁性粒子とを被膜で被覆している。この被膜を形成することで、絶縁性粒子の脱離を抑えることができ、絶縁信頼性を高めることができる。しかし、このような被膜を形成した場合には、導電接続時に、絶縁性粒子の脱離が被膜により阻害されて、接続抵抗が高くなることがある。従来の絶縁性粒子付き導電性粒子では、電極間を電気的に接続した場合に、導通信頼性と絶縁信頼性との双方を大幅に高めることは困難である。
本発明の目的は、電極間を電気的に接続した場合に、導通信頼性を効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性を効果的に高めることができる絶縁性粒子付き導電性粒子を提供することである。また、本発明の目的は、上記絶縁性粒子付き導電性粒子を用いた導電材料及び接続構造体を提供することである。
本発明の広い局面によれば、導電部を有する導電性粒子と、複数の絶縁性粒子と、複数の柱状連結部とを備え、前記柱状連結部が、前記導電性粒子と前記絶縁性粒子とを連結している、絶縁性粒子付き導電性粒子が提供される。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子のある特定の局面では、1個の絶縁性粒子当たりに連結している前記柱状連結部の個数が、1個以上50個以下である。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子のある特定の局面では、1個の絶縁性粒子当たりに連結している前記柱状連結部の個数が、3個以上50個以下である。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子のある特定の局面では、前記柱状連結部の幅が、0.5nm以上80nm以下である。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子のある特定の局面では、前記柱状連結部の幅の、前記絶縁性粒子の粒子径に対する比が、0.0005以上0.1以下である。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子のある特定の局面では、前記柱状連結部の長さが、1nm以上500nm以下である。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子のある特定の局面では、前記絶縁性粒子が、重合性化合物の重合体であり、前記重合性化合物が、架橋性単量体を含む。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子のある特定の局面では、下記式(1)により求められる前記絶縁性粒子の架橋度が、1以上15以下である。
架橋度=A×[(B/C)×100] 式(1)
前記式(1)中、Aは前記架橋性単量体の重合性官能基数であり、Bは前記架橋性単量体のモル数であり、Cは前記重合性化合物の合計のモル数である。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子のある特定の局面では、前記導電性粒子の粒子径が、1μm以上50μm以下である。
本発明の広い局面によれば、上述した絶縁性粒子付き導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む、導電材料が提供される。
本発明の広い局面によれば、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、前記第1の接続対象部材と、前記第2の接続対象部材を接続している接続部とを備え、前記接続部の材料が、上述した絶縁性粒子付き導電性粒子であるか、又は前記絶縁性粒子付き導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料であり、前記第1の電極と前記第2の電極とが、前記絶縁性粒子付き導電性粒子における前記導電部により電気的に接続されている、接続構造体が提供される。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子は、導電部を有する導電性粒子と、複数の絶縁性粒子と、複数の柱状連結部とを備える。本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子では、上記柱状連結部が、上記導電性粒子と上記絶縁性粒子とを連結している。本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子では、上記の構成が備えられているので、電極間を電気的に接続した場合に、導通信頼性を効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性を効果的に高めることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を示す断面図である。 図2は、本発明の第2の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を示す断面図である。 図3は、本発明の第3の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を示す断面図である。 図4は、本発明の第1の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を用いた接続構造体を模式的に示す断面図である。 図5は、実施例1で作製された絶縁性粒子付き導電性粒子の表面の画像を示す図である。
以下、本発明の詳細を説明する。
(絶縁性粒子付き導電性粒子)
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子は、導電部を有する導電性粒子と、複数の絶縁性粒子と、複数の柱状連結部とを備える。本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子では、上記柱状連結部が、上記導電性粒子と上記絶縁性粒子とを連結している。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子では、上記の構成が備えられているので、電極間を電気的に接続した場合に、導通信頼性を効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性を効果的に高めることができる。
従来、絶縁信頼性を高めるために、導電性粒子の表面上に、絶縁層を配置したり、絶縁性粒子を配置したりすることが行われている。
導電層の表面上に絶縁層が配置されていると、導電接続時に、導電層と電極との間の絶縁層を十分に排除できず、接続抵抗が高くなり、導通信頼性を十分に高めることは困難である。絶縁層は、絶縁性粒子と比べて、導電接続時に導電層と電極との間から排除されにくい。
導電層の表面上に絶縁性粒子を付着させただけでは、絶縁性粒子付き導電性粒子とバインダー樹脂と混合して導電材料を作製する際に、絶縁性粒子が導電性粒子の表面から脱離することがある。結果として、導電材料を用いた導電接続時に、接続されてはならない横方向に隣接する電極間の絶縁信頼性を十分に高めることが困難なことがある。
また、導電層の表面上に絶縁性粒子を配置した後、導電層を有する導電性粒子本体と絶縁性粒子とが被膜で被覆されることがある。この被膜を形成することで、絶縁性粒子の脱離を抑えることができ、絶縁信頼性を高めることができる。しかし、このような被膜を形成した場合には、導電接続時に、絶縁性粒子の脱離が被膜により阻害されて、接続抵抗が高くなることがある。
本発明者らは、特定の絶縁性粒子付き導電性粒子を用いることで、接続されるべき上下の電極間の導通信頼性及び接続されてはならない横方向に隣接する電極間の絶縁信頼性を効果的に高めることができることを見出した。
上記柱状連結部によって上記導電性粒子と上記絶縁性粒子とが連結されていることで、絶縁性粒子付き導電性粒子とバインダー樹脂と混合して導電材料を作製する際に、絶縁性粒子が導電性粒子の表面から脱離しにくくなる。例えば、絶縁性粒子が脱離しようとしたときに、上記柱状連結部による連結部分によって、絶縁性粒子の脱離が防がれる。また、上記柱状連結部により絶縁性粒子に加わった衝撃が緩和されて、絶縁性粒子の脱離が防がれる。結果として、導電材料を用いた導電接続時に、接続されてはならない横方向に隣接する電極間の絶縁信頼性を十分に高めることができる。
また、上記柱状連結部は、上記被膜と比べて、絶縁性粒子の脱離をさほど阻害しない。上記柱状連結部は、導電接続時に絶縁性粒子に加わった大きな力によって、折れたり曲がったりして変形する。そして、導電接続時に、絶縁性粒子は脱離する。また、上記柱状連結部は、絶縁層と比べて、導電部と電極との間に配置されたとしても、導電部と電極との接触面積を大幅に縮小させにくい。このため、接続されるべき上下の電極間の導通信頼性を高めることができる。
本発明では、上記のような効果を得るために、特定の絶縁性粒子付き導電性粒子を用いることは大きく寄与する。
電極間の導通信頼性及び絶縁信頼性をより一層効果的に高める観点からは、上記絶縁性粒子付き導電性粒子の粒子径の変動係数(CV値)は、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下である。
上記変動係数(CV値)は、以下のようにして測定できる。
CV値(%)=(ρ/Dn)×100
ρ:絶縁性粒子付き導電性粒子の粒子径の標準偏差
Dn:絶縁性粒子付き導電性粒子の粒子径の平均値
上記絶縁性粒子付き導電性粒子の形状は特に限定されない。上記絶縁性粒子付き導電性粒子の形状は、球状であってもよく、球形状以外の形状であってもよく、扁平状等の形状であってもよい。
上記絶縁性粒子付き導電性粒子は、バインダー樹脂中に分散され、導電材料を得るために好適に用いられる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を示す断面図である。
図1に示す絶縁性粒子付き導電性粒子1は、導電性粒子2と、絶縁性粒子3と、柱状連結部4とを備える。絶縁性粒子3は、導電性粒子2の表面上に配置されている。柱状連結部4は、導電性粒子2と絶縁性粒子3とを連結している。柱状連結部4は、導電性粒子2と絶縁性粒子3との間に配置されている。絶縁性粒子3は、絶縁性を有する材料により形成されている。上記柱状連結部は、絶縁性を有する材料により形成されていることが好ましい。上記絶縁性粒子は、上記導電性粒子の表面に接触していてもよく、上記導電性粒子の表面に接触していなくてもよい。上記絶縁性粒子は、上記柱状連結部により上記導電性粒子の表面上に固定されていることが好ましい。
導電性粒子2は、基材粒子11と、基材粒子11の表面上に配置された導電部12とを有する。絶縁性粒子付き導電性粒子1においては、導電部12は導電層である。導電部12は、基材粒子11の表面を覆っている。導電性粒子2は、基材粒子11の表面が導電部12により被覆された被覆粒子である。導電性粒子2は表面に導電部12を有する。絶縁性粒子付き導電性粒子1では、柱状連結部4は、導電部12と絶縁性粒子3とを連結している。上記絶縁性粒子は、上記導電部の表面に接触していてもよく、上記導電部の表面に接触していなくてもよい。上記絶縁性粒子は、上記柱状連結部により上記導電部の表面上に固定されていることが好ましい。上記導電性粒子では、上記導電部が上記基材粒子の表面の全体を覆っていてもよく、上記導電部が上記基材粒子の表面の一部を覆っていてもよい。上記絶縁性粒子付き導電性粒子では、上記絶縁性粒子は、上記導電部の表面上に配置されていることが好ましい。上記絶縁性粒子付き導電性粒子では、上記柱状連結部は、上記導電部と上記絶縁性粒子とを連結していることが好ましい。
図2は、本発明の第2の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を示す断面図である。
図2に示す絶縁性粒子付き導電性粒子21は、導電性粒子22と、絶縁性粒子3と、柱状連結部4とを備える。絶縁性粒子3は、導電性粒子22の表面上に配置されている。柱状連結部4は、導電性粒子22と絶縁性粒子3とを連結している。柱状連結部4は、導電性粒子22と絶縁性粒子3との間に配置されている。
導電性粒子22は、基材粒子11と、基材粒子11の表面上に配置された導電部31とを有する。絶縁性粒子付き導電性粒子21においては、導電部31は導電層である。導電性粒子22は、基材粒子11の表面上に複数の芯物質32を有する。導電部31は、基材粒子11と芯物質32とを被覆している。芯物質32を導電部31が被覆していることにより、導電性粒子22は、表面に複数の突起33を有する。導電性粒子22では、芯物質32により導電部31の表面が隆起されており、複数の突起33が形成されている。上記導電性粒子では、上記導電部が上記基材粒子の表面の全体を覆っていてもよく、上記導電部が上記基材粒子の表面の一部を覆っていてもよい。上記絶縁性粒子付き導電性粒子では、上記絶縁性粒子は、上記導電部の表面上に配置されていることが好ましい。上記絶縁性粒子付き導電性粒子では、上記柱状連結部は、上記導電部と上記絶縁性粒子とを連結していることが好ましい。
図3は、本発明の第3の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を示す断面図である。
図3に示す絶縁性粒子付き導電性粒子41は、導電性粒子42と、絶縁性粒子3と、柱状連結部4とを備える。絶縁性粒子3は、導電性粒子42の表面上に配置されている。柱状連結部4は、導電性粒子42と絶縁性粒子3とを連結している。柱状連結部4は、導電性粒子42と絶縁性粒子3との間に配置されている。
導電性粒子42は、基材粒子11と、基材粒子11の表面上に配置された導電部51とを有する。絶縁性粒子付き導電性粒子41においては、導電部51は導電層である。導電性粒子42は、導電性粒子22のように芯物質を有しない。導電部51は、第1の部分と、該第1の部分よりも厚みが厚い第2の部分とを有する。導電性粒子42は、表面に複数の突起52を有する。複数の突起52を除く部分が、導電部51の上記第1の部分である。複数の突起52は、導電部51の厚みが厚い上記第2の部分である。上記導電性粒子では、上記導電部が上記基材粒子の表面の全体を覆っていてもよく、上記導電部が上記基材粒子の表面の一部を覆っていてもよい。上記絶縁性粒子付き導電性粒子では、上記絶縁性粒子は、上記導電部の表面上に配置されていることが好ましい。上記絶縁性粒子付き導電性粒子では、上記柱状連結部は、上記導電部と上記絶縁性粒子とを連結していることが好ましい。
以下、絶縁性粒子付き導電性粒子の他の詳細を説明する。
導電性粒子:
上記導電性粒子は、基材粒子と、上記基材粒子の表面上に配置された導電部とを有していることが好ましい。上記導電部は、単層構造であってもよく、2層以上の複層構造であってもよい。
上記導電性粒子の粒子径は、好ましくは1μm以上、より好ましくは3μm以上、さらに好ましくは10μm以上であり、好ましくは50μm以下、より好ましくは40μm以下、さらに好ましくは20μm以下である。上記導電性粒子の粒子径が、上記下限以上及び上記上限以下であると、上記導電性粒子を用いて電極間を接続した場合に、導電性粒子と電極との接触面積が十分に大きくなり、かつ導電部を形成する際に凝集した導電性粒子が形成され難くなる。また、導電性粒子を介して接続された電極間の間隔が大きくなりすぎず、かつ導電部が基材粒子の表面から剥離し難くなる。
上記導電性粒子の粒子径は、平均粒子径であることが好ましく、数平均粒子径であることがより好ましい。導電性粒子の粒子径は、例えば、任意の導電性粒子50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、各導電性粒子の粒子径の平均値を算出することや、レーザー回折式粒度分布測定を行うことにより求められる。導電性粒子において、任意の導電性粒子50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察する方法により、上記導電性粒子の粒子径を測定する場合には、例えば、以下のようにして測定できる。
導電性粒子の含有量が30重量%となるように、Kulzer社製「テクノビット4000」に添加し、分散させて、導電性粒子検査用埋め込み樹脂を作製する。検査用埋め込み樹脂中に分散した導電性粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、導電性粒子の断面を切り出す。そして、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE-SEM)を用いて、画像倍率を25000倍に設定し、50個の導電性粒子を無作為に選択し、各導電性粒子を観察する。各導電性粒子の円相当径を粒子径として計測し、それらを算術平均して導電性粒子の粒子径とする。導電性粒子検査用埋め込み樹脂に代えて、絶縁粒子付き導電性粒子検査用埋め込み樹脂を用いてもよい。
上記導電性粒子の粒子径の変動係数(CV値)は、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下である。上記導電性粒子の粒子径の変動係数が、上記上限以下であると、電極間の導通信頼性及び絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。
上記変動係数(CV値)は、以下のようにして測定できる。
CV値(%)=(ρ/Dn)×100
ρ:導電性粒子の粒子径の標準偏差
Dn:導電性粒子の粒子径の平均値
上記導電性粒子の形状は特に限定されない。上記導電性粒子の形状は、球状であってもよく、球形状以外の形状であってもよく、扁平状等の形状であってもよい。
基材粒子:
上記基材粒子としては、樹脂粒子、金属粒子を除く無機粒子、有機無機ハイブリッド粒子及び金属粒子等が挙げられる。上記基材粒子は、金属粒子を除く基材粒子であることが好ましく、樹脂粒子、金属粒子を除く無機粒子又は有機無機ハイブリッド粒子であることがより好ましい。上記基材粒子は、無機粒子を除く基材粒子であってもよい。上記基材粒子は、コアと、該コアの表面上に配置されたシェルとを備えるコアシェル粒子であってもよい。上記コアが有機コアであってもよく、上記シェルが無機シェルであってもよい。
上記樹脂粒子の材料として、種々の有機物が好適に用いられる。上記樹脂粒子の材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリイソブチレン、及びポリブタジエン等のポリオレフィン樹脂;ポリメチルメタクリレート及びポリメチルアクリレート等のアクリル樹脂;ポリカーボネート、ポリアミド、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、ベンゾグアナミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ジビニルベンゼン重合体、並びにジビニルベンゼン系共重合体等が挙げられる。上記ジビニルベンゼン系共重合体等としては、ジビニルベンゼン-スチレン共重合体及びジビニルベンゼン-(メタ)アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。上記樹脂粒子の硬度を好適な範囲に容易に制御できるので、上記樹脂粒子の材料は、エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を1種又は2種以上重合させた重合体であることが好ましい。
上記樹脂粒子を、エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を重合させて得る場合には、該エチレン性不飽和基を有する重合性単量体としては、非架橋性の単量体と架橋性の単量体とが挙げられる。
上記非架橋性の単量体としては、例えば、スチレン、及びα-メチルスチレン等のスチレン系単量体;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、及び無水マレイン酸等のカルボキシル基含有単量体;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、及びイソボルニル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート化合物;2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、及びグリシジル(メタ)アクリレート等の酸素原子含有(メタ)アクリレート化合物;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル含有単量体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、及びプロピルビニルエーテル等のビニルエーテル化合物;酢酸ビニル、酪酸ビニル、ラウリン酸ビニル、及びステアリン酸ビニル等の酸ビニルエステル化合物;エチレン、プロピレン、イソプレン、及びブタジエン等の不飽和炭化水素;トリフルオロメチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)アクリレート、塩化ビニル、フッ化ビニル、及びクロルスチレン等のハロゲン含有単量体等が挙げられる。
上記架橋性の単量体としては、例えば、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、及び1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート化合物;トリアリル(イソ)シアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルアクリルアミド、ジアリルエーテル、並びに、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルスチレン、及びビニルトリメトキシシラン等のシラン含有単量体等が挙げられる。
「(メタ)アクリレート」の用語は、アクリレートとメタクリレートとを示す。「(メタ)アクリル」の用語は、アクリルとメタクリルとを示す。「(メタ)アクリロイル」の用語は、アクリロイルとメタクリロイルとを示す。
上記エチレン性不飽和基を有する重合性単量体を、公知の方法により重合させることで、上記樹脂粒子を得ることができる。この方法としては、例えば、ラジカル重合開始剤の存在下で懸濁重合する方法、並びに非架橋の種粒子を用いてラジカル重合開始剤とともに単量体を膨潤させて重合する方法等が挙げられる。
上記基材粒子が金属粒子を除く無機粒子又は有機無機ハイブリッド粒子である場合には、基材粒子を形成するための無機物としては、シリカ、アルミナ、チタン酸バリウム、ジルコニア及びカーボンブラック等が挙げられる。上記無機物は、金属ではないことが好ましい。上記シリカにより形成された粒子としては特に限定されないが、例えば、加水分解性のアルコキシシリル基を2つ以上有するケイ素化合物を加水分解して架橋重合体粒子を形成した後に、必要に応じて焼成を行うことにより得られる粒子が挙げられる。上記有機無機ハイブリッド粒子としては、例えば、架橋したアルコキシシリルポリマーとアクリル樹脂とにより形成された有機無機ハイブリッド粒子等が挙げられる。
上記有機無機ハイブリッド粒子は、コアと、該コアの表面上に配置されたシェルとを有するコアシェル型の有機無機ハイブリッド粒子であることが好ましい。上記コアが有機コアであることが好ましい。上記シェルが無機シェルであることが好ましい。電極間の接続抵抗を効果的に低くする観点からは、上記基材粒子は、有機コアと上記有機コアの表面上に配置された無機シェルとを有する有機無機ハイブリッド粒子であることが好ましい。
上記有機コアの材料としては、上述した樹脂粒子の材料等が挙げられる。
上記無機シェルの材料としては、上述した基材粒子の材料として挙げた無機物が挙げられる。上記無機シェルの材料は、シリカであることが好ましい。上記無機シェルは、上記コアの表面上で、金属アルコキシドをゾルゲル法によりシェル状物とした後、該シェル状物を焼成させることにより形成されていることが好ましい。上記金属アルコキシドはシランアルコキシドであることが好ましい。上記無機シェルはシランアルコキシドにより形成されていることが好ましい。
上記基材粒子が金属粒子である場合に、該金属粒子の材料である金属としては、銀、銅、ニッケル、ケイ素、金及びチタン等が挙げられる。
上記基材粒子の粒子径は、好ましくは0.6μm以上、より好ましくは0.8μm以上であり、好ましくは49.8μm以下、より好ましくは49.6μm以下である。上記基材粒子の粒子径が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の間隔が小さくなり、かつ導電部(導電層等)の厚みを厚くしても、小さい導電性粒子が得られる。さらに基材粒子の表面に導電部を形成する際に凝集し難くなり、凝集した導電性粒子が形成され難くなる。
上記基材粒子の粒子径は、0.9μm以上49.9μm以下であることが特に好ましい。上記基材粒子の粒子径が、0.9μm以上49.9μm以下の範囲内であると、基材粒子の表面に導電部を形成する際に凝集し難くなり、凝集した導電性粒子が形成され難くなる。
上記基材粒子の粒子径は、数平均粒子径を示す。上記基材粒子の粒子径は粒度分布測定装置等を用いて求められる。基材粒子の粒子径は、任意の基材粒子50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、平均値を算出することや、レーザー回折式粒度分布測定を行うことにより求めることが好ましい。導電性粒子において、上記基材粒子の粒子径を測定する場合には、例えば、以下のようにして測定できる。
導電性粒子の含有量が30重量%となるように、Kulzer社製「テクノビット4000」に添加し、分散させて、導電性粒子検査用埋め込み樹脂を作製する。検査用埋め込み樹脂中に分散した導電性粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、導電性粒子の断面を切り出す。そして、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE-SEM)を用いて、画像倍率を25000倍に設定し、50個の導電性粒子を無作為に選択し、各導電性粒子の基材粒子を観察する。各導電性粒子における基材粒子の円相当径を粒子径として計測し、それらを算術平均して基材粒子の粒子径とする。導電性粒子検査用埋め込み樹脂に代えて、絶縁粒子付き導電性粒子検査用埋め込み樹脂を用いてもよい。
導電部:
本発明では、上記導電性粒子は、導電部を有する。上記導電性粒子の全体が導電部であってもよく、上記導電性粒子の表面部分のみが導電部であってもよい。上記導電部は、金属を含むことが好ましい。上記導電部を構成する金属は、特に限定されない。上記金属としては、例えば、金、銀、銅、白金、パラジウム、亜鉛、鉛、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム及びカドミウム、並びにこれらの合金等が挙げられる。また、上記金属として、錫ドープ酸化インジウム(ITO)を用いてもよい。上記金属は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。電極間の接続抵抗をより一層低くする観点からは、錫を含む合金、ニッケル、パラジウム、銅又は金が好ましく、ニッケル又はパラジウムがより好ましい。
また、導通信頼性を効果的に高める観点からは、上記導電部及び上記導電部の外表面部分はニッケルを含むことが好ましい。ニッケルを含む導電部100重量%中のニッケルの含有量は、好ましくは10重量%以上、より好ましくは50重量%以上、より一層好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。上記ニッケルを含む導電部100重量%中のニッケルの含有量は、97重量%以上であってもよく、97.5重量%以上であってもよく、98重量%以上であってもよい。
なお、導電部の表面には、酸化により水酸基が存在することが多い。一般的に、ニッケルにより形成された導電部の表面には、酸化により水酸基が存在する。このような水酸基を有する導電部の表面(導電性粒子の表面)に、化学結合を介して、絶縁性粒子を配置できる。
上記導電部は、1つの層により形成されていてもよい。上記導電部は、複数の層により形成されていてもよい。すなわち、上記導電部は、2層以上の積層構造を有していてもよい。上記導電部が複数の層により形成されている場合には、最外層を構成する金属は、金、ニッケル、パラジウム、銅又は錫と銀とを含む合金であることが好ましく、金であることがより好ましい。最外層を構成する金属がこれらの好ましい金属である場合には、電極間の接続抵抗がより一層低くなる。また、最外層を構成する金属が金である場合には、耐腐食性がより一層高くなる。
上記基材粒子の表面上に導電部を形成する方法は特に限定されない。上記導電部を形成する方法としては、例えば、無電解めっきによる方法、電気めっきによる方法、物理的な衝突による方法、メカノケミカル反応による方法、物理的蒸着又は物理的吸着による方法、並びに金属粉末もしくは金属粉末とバインダーとを含むペーストを基材粒子の表面にコーティングする方法等が挙げられる。上記導電部を形成する方法は、無電解めっき、電気めっき又は物理的な衝突による方法であることが好ましい。上記物理的蒸着による方法としては、真空蒸着、イオンプレーティング及びイオンスパッタリング等の方法が挙げられる。また、上記物理的な衝突による方法では、例えば、シーターコンポーザ(徳寿工作所社製)等が用いられる。
上記導電部の厚みは、好ましくは0.005μm以上、より好ましくは0.01μm以上であり、好ましくは10μm以下、より好ましくは1μm以下、さらに好ましくは0.3μm以下である。上記導電部の厚みが、上記下限以上及び上記上限以下であると、十分な導電性が得られ、かつ導電性粒子が硬くなりすぎずに、電極間の接続の際に導電性粒子を十分に変形させることができる。
上記導電部が複数の層により形成されている場合に、最外層の導電部の厚みは、好ましくは0.001μm以上、より好ましくは0.01μm以上であり、好ましくは0.5μm以下、より好ましくは0.1μm以下である。上記最外層の導電部の厚みが、上記下限以上及び上記上限以下であると、最外層の導電部が均一になり、耐腐食性が十分に高くなり、かつ電極間の接続抵抗を十分に低くすることができる。
上記導電部の厚みは、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、導電性粒子の断面を観察することにより測定できる。
芯物質:
上記導電性粒子は、上記導電部の外表面に複数の突起を有することが好ましい。絶縁性粒子付き導電性粒子により接続される電極の表面には、酸化被膜が形成されていることが多い。導電部の表面に突起を有する絶縁性粒子付き導電性粒子を用いた場合には、電極間に絶縁性粒子付き導電性粒子を配置して圧着させることにより、突起により上記酸化被膜を効果的に排除できる。このため、電極と導電部とがより一層確実に接触し、電極間の接続抵抗がより一層低くなる。さらに、電極間の接続時に、導電性粒子の突起によって、導電性粒子と電極との間の絶縁性粒子を効果的に排除できる。このため、電極間の導通信頼性がより一層高くなる。
上記突起を形成する方法としては、基材粒子の表面に芯物質を付着させた後、無電解めっきにより導電部を形成する方法、並びに基材粒子の表面に無電解めっきにより導電部を形成した後、芯物質を付着させ、さらに無電解めっきにより導電部を形成する方法等が挙げられる。上記突起を形成する他の方法としては、基材粒子の表面上に、第1の導電部を形成した後、該第1の導電部上に芯物質を配置し、次に第2の導電部を形成する方法、並びに基材粒子の表面上に導電部(第1の導電部又は第2の導電部等)を形成する途中段階で、芯物質を添加する方法等が挙げられる。また、突起を形成するために、上記芯物質を用いずに、基材粒子に無電解めっきにより導電部を形成した後、導電部の表面上に突起状にめっきを析出させ、さらに無電解めっきにより導電部を形成する方法等を用いてもよい。
基材粒子の表面に芯物質を付着させる方法としては、例えば、基材粒子の分散液中に、芯物質を添加し、基材粒子の表面に芯物質を、ファンデルワールス力により集積させ、付着させる方法、並びに基材粒子を入れた容器に、芯物質を添加し、容器の回転等による機械的な作用により基材粒子の表面に芯物質を付着させる方法等が挙げられる。付着させる芯物質の量を制御する観点からは、基材粒子の表面に芯物質を付着させる方法は、分散液中の基材粒子の表面に芯物質を集積させ、付着させる方法であることが好ましい。
上記芯物質を構成する物質としては、導電性物質及び非導電性物質が挙げられる。上記導電性物質としては、例えば、金属、金属の酸化物、黒鉛等の導電性非金属及び導電性ポリマー等が挙げられる。上記導電性ポリマーとしては、ポリアセチレン等が挙げられる。上記非導電性物質としては、シリカ、アルミナ及びジルコニア等が挙げられる。電極間の導通信頼性をより一層高める観点からは、上記芯物質が金属であることが好ましい。
上記金属は特に限定されない。上記金属としては、例えば、金、銀、銅、白金、亜鉛、鉄、鉛、錫、アルミニウム、コバルト、インジウム、ニッケル、クロム、チタン、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム及びカドミウム等の金属、並びに錫-鉛合金、錫-銅合金、錫-銀合金、錫-鉛-銀合金及び炭化タングステン等の2種類以上の金属で構成される合金等が挙げられる。電極間の導通信頼性をより一層高める観点からは、上記金属は、ニッケル、銅、銀又は金が好ましい。上記金属は、上記導電部(導電層)を構成する金属と同じであってもよく、異なっていてもよい。
上記芯物質の形状は特に限定されない。芯物質の形状は塊状であることが好ましい。芯物質としては、例えば、粒子状の塊、複数の微小粒子が凝集した凝集塊、及び不定形の塊等が挙げられる。
上記芯物質の粒子径(平均粒子径)は、好ましくは0.001μm以上、より好ましくは0.05μm以上、好ましくは0.9μm以下、より好ましくは0.2μm以下である。上記芯物質の粒子径が、上記下限以上及び上限以下であると、電極間の接続抵抗を効果的に低くすることができる。
上記芯物質の粒子径は、平均粒子径であることが好ましく、数平均粒子径であることがより好ましい。芯物質の粒子径は、例えば、任意の芯物質50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、各芯物質の粒子径の平均値を算出することや、レーザー回折式粒度分布測定を行うことにより求められる。導電性粒子において、任意の芯物質50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察する方法により、上記芯物質の粒子径を測定する場合には、例えば、以下のようにして測定できる。
導電性粒子を含有量が30重量%となるように、Kulzer社製「テクノビット4000」に添加し、分散させて、導電性粒子検査用埋め込み樹脂を作製する。その検査用埋め込み樹脂中に分散した導電性粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、導電性粒子の断面を切り出す。そして、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE-SEM)を用いて、画像倍率20万倍に設定し、50個の導電性粒子を無作為に選択し、導電性粒子の芯物質を観察する。各導電性粒子における芯物質の円相当径を粒子径として計測し、それらを算術平均して芯物質の粒子径とする。導電性粒子検査用埋め込み樹脂に代えて、絶縁粒子付き導電性粒子検査用埋め込み樹脂を用いてもよい。
絶縁性粒子:
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子は、上記導電性粒子の表面上に配置された複数の絶縁性粒子を備える。この場合には、上記絶縁性粒子付き導電性粒子を電極間の接続に用いると、隣接する電極間の短絡を防止できる。具体的には、複数の絶縁性粒子付き導電性粒子が接触したときに、複数の電極間に絶縁性粒子が存在するので、上下の電極間ではなく横方向に隣り合う電極間の短絡を防止できる。なお、電極間の接続の際に、2つの電極で絶縁性粒子付き導電性粒子を加圧することにより、導電性粒子の導電部と電極との間の絶縁性粒子を容易に排除できる。さらに、導電部の外表面に複数の突起を有する導電性粒子である場合には、導電性粒子の導電部と電極との間の絶縁性粒子をより一層容易に排除できる。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子では、上記絶縁性粒子は、重合性化合物の重合体であることが好ましい。上記重合性化合物は特に限定されない。上記重合性化合物としては、上述した樹脂粒子の材料等が挙げられる。上記絶縁性粒子は、上述した樹脂粒子であってもよい。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子では、上記重合性化合物は、架橋性単量体を含むことが好ましい。上記架橋性単量体は、架橋性官能基を有することが好ましい。
上記架橋性単量体は、環状エーテル基、イソシアネート基、アルデヒド基又はニトリル基を有していてもよい。上記架橋性単量体は、環状エーテル基、イソシアネート基又はニトリル基を有することがより好ましく、環状エーテル基又はニトリル基を有することがさらに好ましい。上記環状エーテル基は、エポキシ基又はオキセタン基であることが好ましく、エポキシ基であることがより好ましい。上記架橋性単量体が、上述した好ましい官能基を有する場合には、絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて電極間を電気的に接続した場合に、導通信頼性をより一層効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。
上記エポキシ基を有する架橋性単量体としては、(メタ)アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、及び3,4-エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記エポキシ基を有する架橋性単量体は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記エポキシ基を有する架橋性単量体は、(メタ)アクリル酸グリシジル、又は4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテルであることが好ましい。
上記環状エーテル基(上記エポキシ基を除く)を有する架橋性単量体としては、(3-エチルオキセタン-3-イル)メチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、及び環状トリメチロールプロパンホルマール(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記環状エーテル基(上記エポキシ基を除く)を有する架橋性単量体は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記環状エーテル基(上記エポキシ基を除く)を有する架橋性単量体は、(3-エチルオキセタン-3-イル)メチル(メタ)アクリレートであることが好ましい。
上記イソシアネート基を有する架橋性単量体としては、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、(メタ)アクリル酸2-(0-[1’-メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル、2-[(3,5-ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチル(メタ)アクリレート、2-(2-(メタ)アクリロイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアネート、2-プロピレンイソシアネート、1-フェニル-2-プロピレンイソシアネート、4,4-ジメチルペンテン-5-イソシアネート、2,4,4-トリメチルペンテン-5-イソシアネート、3,3-ジメチルペンテン-5-イソシアネート、2-アリル-2-イソシアネートメチル-マロン酸ジエチルエステル、1-フェニル-3-メチル-3-ブテンイソシアネート、4-ビニルベンゼンイソシアネート、1-イソシアネートメチル-4-ビニル-ベンゼン、及び1,1-(ビスアクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート等が挙げられる。上記イソシアネート基を有する化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記イソシアネート基を有する架橋性単量体は、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、又は2-(2-(メタ)アクリロイルオキシエチルオキシ)エチルイソシアネートであることが好ましい。
上記アルデヒド基を有する架橋性単量体としては、アクロレイン等が挙げられる。
上記ニトリル基を有する架橋性単量体としては、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。
また、上記架橋性単量体は、アミド基、水酸基、カルボキシル基、イミド基又はアミノ基を有していてもよい。上記架橋性単量体は、アミド基、カルボキシル基又はアミノ基を有することがより好ましく、アミド基又はカルボキシル基を有することがさらに好ましい。上記架橋性単量体が、上述した好ましい官能基である場合には、絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて電極間を電気的に接続した場合に、導通信頼性をより一層効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。
上記アミド基を有する架橋性単量体としては、(メタ)アクリルアミド、N-置換(メタ)アクリルアミド、及びN,N-置換(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。上記N-置換(メタ)アクリルアミドは特に限定されない。上記N-置換(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N-メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、及びN,N-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。上記N,N-置換(メタ)アクリルアミドは特に限定されない。上記N,N-置換(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、及び(メタ)アクリロイルモルホリン等が挙げられる。上記アミド基を有する架橋性単量体は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記アミド基を有する架橋性単量体は、(メタ)アクリルアミド、N-メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、又はN,N-ジメチル(メタ)アクリルアミドであることが好ましく、(メタ)アクリルアミドであることがより好ましい。
上記水酸基を有する架橋性単量体としては、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6-ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8-ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10-ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12-ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート、(4-ヒドロキシメチルシクロへキシル)メチルアクリレート、ビニルアルコール、アリルアルコール、2-ヒドロキシエチルビニルエーテル、4-ヒドロキシブチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリン(メタ)アクリレート、及び2-ヒドロキシ-3-(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記水酸基を有する架橋性単量体は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記水酸基を有する架橋性単量体は、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、又は2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートであることが好ましい。
上記カルボキシル基を有する架橋性単量体としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸等の不飽和モノカルボン酸、マレイン酸、イタコン酸、コハク酸、フマル酸、シトラコン酸等の不飽和ジカルボン酸、及びこれらの塩や無水物等が挙げられる。上記カルボキシル基を有する架橋性単量体は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記カルボキシル基を有する架橋性単量体は、(メタ)アクリル酸であることが好ましい。
上記イミド基を有する架橋性単量体としては、イミド(メタ)アクリレート、及びマレイミド等が挙げられる。上記イミド基を有する架橋性単量体は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記イミド基を有する架橋性単量体は、イミド(メタ)アクリレートであることが好ましい。
上記アミノ基を有する架橋性単量体としては、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、及びN,N-ジメチルアミノプロピルメタクリレート等が挙げられる。上記アミノ基を有する架橋性単量体は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記アミノ基を有する架橋性単量体は、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートであることが好ましい。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子では、下記式(1)により求められる上記絶縁性粒子の架橋度は、好ましくは1以上、より好ましくは2以上であり、好ましくは15以下、より好ましくは8以下である。上記絶縁性粒子の架橋度が、上記下限以上及び上記上限以下であると、絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて電極間を電気的に接続した場合に、導通信頼性をより一層効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。
架橋度=A×[(B/C)×100] 式(1)
上記式(1)中、Aは上記架橋性単量体の重合性官能基数であり、Bは上記架橋性単量体のモル数であり、Cは上記重合性化合物の合計のモル数である。
上記導電部の表面上に上記絶縁性粒子を配置する方法としては、化学的方法、及び物理的もしくは機械的方法等が挙げられる。上記化学的方法としては、例えば、界面重合法、粒子存在下での懸濁重合法及び乳化重合法等が挙げられる。上記物理的もしくは機械的方法としては、スプレードライ、ハイブリダイゼーション、静電付着法、噴霧法、ディッピング及び真空蒸着による方法等が挙げられる。電極間を電気的に接続した場合に、絶縁信頼性及び導通信頼性をより一層効果的に高める観点からは、上記導電部の表面上に上記絶縁性粒子を配置する方法は、物理的方法であることが好ましい。
上記導電部の外表面、及び上記絶縁性粒子の外表面はそれぞれ、反応性官能基を有する化合物によって被覆されていてもよい。上記導電部の外表面と上記絶縁性粒子の外表面とは、直接化学結合していなくてもよく、反応性官能基を有する化合物によって間接的に化学結合していてもよい。上記導電部の外表面にカルボキシル基を導入した後、該カルボキシル基がポリエチレンイミン等の高分子電解質を介して絶縁性粒子の外表面の官能基と化学結合していても構わない。
上記絶縁性粒子の粒子径は、上記絶縁性粒子付き導電性粒子の粒子径及び上記絶縁性粒子付き導電性粒子の用途等によって適宜選択できる。上記絶縁性粒子の粒子径は、好ましくは10nm以上、より好ましくは100nm以上、さらに好ましくは200nm以上、特に好ましくは300nm以上であり、好ましくは4000nm以下、より好ましくは2000nm以下、さらに好ましくは1500nm以下、特に好ましくは1000nm以下である。上記絶縁性粒子の粒子径が、上記下限以上であると、上記絶縁性粒子付き導電性粒子がバインダー樹脂中に分散されたときに、複数の上記絶縁性粒子付き導電性粒子における導電部同士が接触し難くなる。上記絶縁性粒子の粒子径が、上記上限以下であると、電極間の接続の際に、電極と導電性粒子との間の絶縁性粒子を排除するために、圧力を高くしすぎる必要がなくなり、高温に加熱する必要もなくなる。
上記絶縁性粒子の粒子径は、平均粒子径であることが好ましく、数平均粒子径であることが好ましい。上記絶縁性粒子の粒子径は粒度分布測定装置等を用いて求められる。上記絶縁性粒子の粒子径は、任意の絶縁性粒子50個を電子顕微鏡又は光学顕微鏡にて観察し、平均値を算出することや、レーザー回折式粒度分布測定を行うことにより求めることが好ましい。上記絶縁性粒子付き導電性粒子において、上記絶縁性粒子の粒子径を測定する場合には、例えば、以下のようにして測定できる。
絶縁性粒子付き導電性粒子を含有量が30重量%となるように、Kulzer社製「テクノビット4000」に添加し、分散させて、導電性粒子検査用埋め込み樹脂を作製する。その検査用埋め込み樹脂中の分散した絶縁性粒子付き導電性粒子の中心付近を通るようにイオンミリング装置(日立ハイテクノロジーズ社製「IM4000」)を用いて、絶縁性粒子付き導電性粒子の断面を切り出す。そして、電界放射型走査型電子顕微鏡(FE-SEM)を用いて、画像倍率5万倍に設定し、50個の絶縁性粒子付き導電性粒子を無作為に選択し、各絶縁性粒子付き導電性粒子の絶縁性粒子を観察する。各絶縁性粒子付き導電性粒子における絶縁性粒子の円相当径を粒子径として計測し、それらを算術平均して絶縁性粒子の粒子径とする。
上記絶縁性粒子の膨潤倍率は、好ましくは1以上、より好ましくは1.2以上であり、好ましくは2以下、より好ましくは1.5以下である。上記膨潤倍率が、上記下限以上であると、上記導電性粒子の表面上に上記絶縁性粒子をより一層容易に配置することができる。上記膨潤倍率が、上記上限以下であると、絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて電極間を電気的に接続した場合に、絶縁信頼性及び導通信頼性をより一層効果的に高めることができる。
上記膨潤倍率は、絶縁性粒子の柔軟性の指標である。上記膨潤倍率が高いほど、絶縁性粒子が柔軟であることを示している。
上記膨潤倍率は、以下のようにして測定することができる。
絶縁性粒子を準備し、該絶縁性粒子の粒子径を測定する。粒子径を測定した絶縁性粒子1gを、トルエン100g中に25℃で20時間浸漬する。その後、絶縁性粒子を取り出し、160℃で30分間乾燥し、乾燥後の絶縁性粒子の粒子径を測定する。トルエン浸漬前後の絶縁性粒子の粒子径の変化から下記式(2)により、膨潤倍率を算出することができる。
膨潤倍率=[トルエン浸漬後の絶縁性粒子の粒子径(nm)/トルエン浸漬前の絶縁性粒子の粒子径(nm)] ・・・式(2)
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子では、粒子径の異なる2種以上の絶縁性粒子を併用してもよい。粒子径の異なる2種以上の絶縁性粒子を併用することにより、粒子径の大きい絶縁性粒子により被覆された隙間に、粒子径の小さい絶縁性粒子が入り込み、導電性粒子の表面上に絶縁性粒子をより一層効率的に配置することができる。
上記絶縁性粒子の粒子径の変動係数(CV値)は、20%以下であることが好ましい。上記絶縁性粒子の粒子径の変動係数が、上記上限以下であると、得られる絶縁性粒子付き導電性粒子の絶縁性粒子の厚みがより一層均一となり、導電接続の際に均一に圧力をより一層容易に付与することができ、電極間の接続抵抗をより一層低くすることができる。
上記変動係数(CV値)は、以下のようにして測定できる。
CV値(%)=(ρ/Dn)×100
ρ:絶縁性粒子の粒子径の標準偏差
Dn:絶縁性粒子の粒子径の平均値
上記絶縁性粒子の形状は特に限定されない。上記絶縁性粒子の形状は、球状であってもよく、球形状以外の形状であってもよく、扁平状等の形状であってもよい。
(柱状連結部)
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子は、複数の柱状連結部を備える。本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子では、上記柱状連結部は、上記導電性粒子と上記絶縁性粒子とを連結している。上記柱状連結部は、上記導電部と上記絶縁性粒子とを連結していることが好ましい。
上記柱状連結部は、上記導電性粒子と上記絶縁性粒子との接触部分とは異なる部分で、上記導電性粒子と上記絶縁性粒子とを連結していることが好ましい。上記柱状連結部は、上記導電部と上記絶縁性粒子との接触部分とは異なる部分で、上記導電部と上記絶縁性粒子とを連結していることが好ましい。
上記導電性粒子と上記絶縁性粒子との接触部分と、上記導電性粒子と上記柱状連結部との接触部分との接触部分は離れていることが好ましい。上記導電性粒子と上記絶縁性粒子との接触部分と、上記絶縁性粒子と上記柱状連結部との接触部分とは離れていることが好ましい。上記導電部と上記絶縁性粒子との接触部分と、上記導電部と上記柱状連結部との接触部分との接触部分は離れていることが好ましい。上記導電部と上記絶縁性粒子との接触部分と、上記絶縁性粒子と上記柱状連結部との接触部分とは離れていることが好ましい。
本発明では、上記柱状連結部により上記導電性粒子と上記絶縁性粒子とが連結されているので、絶縁性粒子付き導電性粒子とバインダー樹脂と混合して異方性導電材料を作製する際に、絶縁性粒子が導電性粒子の表面から脱離することを防止することができる。また、上記柱状連結部が上記導電性粒子及び上記絶縁性粒子に接触している面積は比較的小さいので、電極間の接続の際に、2つの電極で絶縁性粒子付き導電性粒子を加圧等することにより、上記柱状連結部は比較的容易に除去される。結果として、導電性粒子の導電部と電極との間の絶縁性粒子を容易に排除できる。
上記柱状連結部の形状は、柱状であれば特に限定されない。上記柱状連結部は、円柱状連結部であってもよく、多角柱状連結部であってもよく、不定形の柱状連結部であってもよい。上記柱状連結部の断面形状は、円形であってもよく、多角形であってもよく、不定形であってもよい。1つ当たりの上記柱状連結部の幅は、均一であってもよく、均一でなくてもよい。上記柱状連結部は、柱状連結部の中央が太くなっていてもよく、柱状連結部の中央が細くなっていてもよい。複数の上記柱状連結部の幅は、均一であってもよく、均一でなくてもよい。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子では、1個の絶縁性粒子当たりに連結している上記柱状連結部の個数は、好ましくは1個以上、より好ましくは3個以上であり、好ましくは50個以下、より好ましくは20個以下である。上記柱状連結部の個数が、上記下限以上及び上記上限以下であると、絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて電極間を電気的に接続した場合に、導通信頼性をより一層効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。
上記柱状連結部は、複数であることが好ましい。上記絶縁性粒子付き導電性粒子において、複数の柱状連結部は、離れて存在することが好ましい。
上記柱状連結部の個数は、絶縁性粒子1個当たりの柱状連結部の個数である。1個の絶縁性粒子当たりに連結している上記柱状連結部の個数は、絶縁性粒子50個の柱状連結部の個数を算術平均して算出することが好ましい。上記柱状連結部の個数は、任意の絶縁性粒子付き導電性粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)により観察し、任意の絶縁性粒子50個の柱状連結部の個数を算術平均して算出することが好ましい。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子では、上記柱状連結部の幅は、好ましくは0.5nm以上、より好ましくは2nm以上であり、好ましくは80nm以下、より好ましくは20nm以下である。上記柱状連結部の幅が、上記下限以上及び上記上限以下であると、絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて電極間を電気的に接続した場合に、導通信頼性をより一層効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。
上記柱状連結部の幅は、柱状連結部全体での幅の平均値であることが好ましい。上記柱状連結部の幅は、任意の柱状連結部において、柱状連結部の幅を3ヶ所で測定し、平均値を算出することにより求めることが好ましい。上記柱状連結部の幅は、任意の絶縁性粒子付き導電性粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)により観察し、任意の柱状連結部50個の柱状連結部の幅を算術平均して算出することが好ましい。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子では、上記柱状連結部の幅の、上記絶縁性粒子の粒子径に対する比(柱状連結部の幅/絶縁性粒子の粒子径)は、好ましくは0.0005以上、より好ましくは0.0015以上であり、好ましくは0.1以下、より好ましくは0.01以下である。上記比(柱状連結部の幅/絶縁性粒子の粒子径)が、上記下限以上及び上記上限以下であると、絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて電極間を電気的に接続した場合に、導通信頼性をより一層効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。
本発明に係る絶縁性粒子付き導電性粒子では、上記柱状連結部の長さは、好ましくは1nm以上、より好ましくは30nm以上であり、好ましくは500nm以下、より好ましくは100nm以下である。上記連結部の長さが、上記下限以上及び上記上限以下であると、絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて電極間を電気的に接続した場合に、導通信頼性をより一層効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。
上記柱状連結部の長さは、任意の絶縁性粒子付き導電性粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)により観察することにより算出することができる。上記柱状連結部の長さは、柱状連結部が接触している絶縁性粒子の表面と、柱状連結部が接触している導電性粒子の表面とを直線で結んだ距離が最小となる寸法である。
上記柱状連結部の長さは、任意の絶縁性粒子付き導電性粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)により観察し、任意の柱状連結部50個の柱状連結部の長さを算術平均して算出することが好ましい。
上記柱状連結部の長さの上記絶縁性粒子の粒子径の対する比を、比(柱状連結部の長さ/上記絶縁性粒子の粒子径)と記載する。上記比(柱状連結部の長さ/上記絶縁性粒子の粒子径)は、好ましくは1未満、より好ましくは0.7以下、より一層好ましくは0.6以下、更に好ましくは0.5以下、更に一層好ましくは0.5未満、特に好ましくは0.45以下である。上記比(柱状連結部の長さ/上記絶縁性粒子の粒子径)が、上記下限以上及び上記上限以下であると、絶縁性粒子付き導電性粒子を用いて電極間を電気的に接続した場合に、導通信頼性をより一層効果的に高めることができ、さらに、絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができる。
導通信頼性及び絶縁信頼性を効果的に高める観点からは、絶縁性粒子の全表面の中で、導電性粒子側の1/2の表面にて、上記絶縁性粒子に上記柱状連結部が接触していることが好ましい。絶縁性粒子の全表面の中で、導電性粒子側の反対側の1/2の表面にて、上記絶縁性粒子に上記柱状連結部が接触していなくてもよい。
導通信頼性をより一層高める観点からは、絶縁性粒子の表面積100%中、上記絶縁性粒子と上記柱状連結部とが接触している部分の面積は、好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下、更に好ましくは30%以下、特に好ましくは20%以下である。
絶縁信頼性をより一層高める観点からは、絶縁性粒子の表面積100%中、上記絶縁性粒子と上記柱状連結部とが接触している部分の面積は、好ましくは0.01%以上、より好ましくは0.1%以上、更に好ましくは0.5%以上である。絶縁性粒子の表面積100%中、上記絶縁性粒子と上記柱状連結部とが接触している部分の面積は、1%以上であってもよく、2%以上であってもよく、5%以上であってもよい。
上記柱状連結部の材料としては、絶縁性の樹脂等が挙げられる。上記絶縁性の樹脂としては、上述した樹脂粒子の材料等が挙げられる。上記柱状連結部の料は、上記絶縁性粒子の材料等が挙げられる。
絶縁性粒子と柱状連結部との性質を類似させることで、絶縁性粒子付き導電性粒子に一定の性質を付与する観点からは、上記柱状連結部の材料は、上記絶縁性粒子の材料を含むことが好ましい。上記柱状連結部は、上記絶縁性粒子の材料により形成されていることが好ましい。上記柱状連結部の材料は、上記絶縁性粒子の材料とは異なる材料であってもよい。上記絶縁性粒子と上記柱状連結部とは、一体化していてもよい。絶縁性粒子と柱状連結部との連結性を高めて、絶縁信頼性をより一層高める観点からは、上記絶縁性粒子と上記柱状連結部との接触部分において、界面がないことが好ましい。上記絶縁性粒子と上記柱状連結部との接触部分において、界面があってもよい。
上記導電性粒子と上記絶縁性粒子とを連結するように、上記導電性粒子と上記絶縁性粒子との間に上記柱状連結部を配置する方法としては、以下の方法等が挙げられる。膨潤性を有する絶縁性粒子を用いて導電性粒子を被覆し、被覆の際に絶縁性粒子由来の柱状連結部を生じさせることにより絶縁性粒子と導電性粒子との間に柱状連結部を配置する方法。導電性粒子の表面の金属及び絶縁性粒子の表面の官能基に特異的に反応する構造を有する柱状連結部の材料を、絶縁性粒子付き導電性粒子の作製直後に反応させることにより絶縁性粒子と導電性粒子との間に柱状連結部を配置する方法。上記導電性粒子と上記絶縁性粒子との間に上記柱状連結部を配置する方法は、膨潤性を有する絶縁性粒子を用いて導電性粒子を被覆し、被覆の際に絶縁性粒子由来の柱状連結部を生じさせることにより絶縁性粒子と導電性粒子との間に柱状連結部を配置する方法であることが好ましい。上記の方法により上記導電性粒子と上記絶縁性粒子との間に上記柱状連結部を配置することで、電極間を電気的に接続した場合に、絶縁信頼性及び導通信頼性をより一層効果的に高めることができる。
(導電材料)
本発明に係る導電材料は、上述した絶縁性粒子付き導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む。上記絶縁性粒子付き導電性粒子は、バインダー樹脂中に分散されて用いられることが好ましく、バインダー樹脂中に分散されて導電材料として用いられることが好ましい。上記導電材料は、異方性導電材料であることが好ましい。上記導電材料は、電極間の電気的な接続に用いられることが好ましい。上記導電材料は回路接続用導電材料であることが好ましい。上記導電材料では、上述した絶縁性粒子付き導電性粒子が用いられているので、電極間の絶縁信頼性及び導通信頼性をより一層高めることができる。
上記バインダー樹脂は特に限定されない。上記バインダー樹脂として、公知の絶縁性の樹脂が用いられる。上記バインダー樹脂は、熱可塑性成分(熱可塑性化合物)又は硬化性成分を含むことが好ましく、硬化性成分を含むことがより好ましい。上記硬化性成分としては、光硬化性成分及び熱硬化性成分が挙げられる。上記光硬化性成分は、光硬化性化合物及び光重合開始剤を含むことが好ましい。上記熱硬化性成分は、熱硬化性化合物及び熱硬化剤を含むことが好ましい。
上記バインダー樹脂としては、例えば、ビニル樹脂、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂、熱可塑性ブロック共重合体及びエラストマー等が挙げられる。上記バインダー樹脂は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ビニル樹脂としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂及びスチレン樹脂等が挙げられる。上記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体及びポリアミド樹脂等が挙げられる。上記硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられる。なお、上記硬化性樹脂は、常温硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、光硬化型樹脂又は湿気硬化型樹脂であってもよい。上記硬化性樹脂は、硬化剤と併用されてもよい。上記熱可塑性ブロック共重合体としては、例えば、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体の水素添加物、及びスチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体の水素添加物等が挙げられる。上記エラストマーとしては、例えば、スチレン-ブタジエン共重合ゴム、及びアクリロニトリル-スチレンブロック共重合ゴム等が挙げられる。
上記導電材料は、上記絶縁性粒子付き導電性粒子及び上記バインダー樹脂の他に、例えば、充填剤、増量剤、軟化剤、可塑剤、重合触媒、硬化触媒、着色剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤及び難燃剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。
上記バインダー樹脂中に上記絶縁性粒子付き導電性粒子を分散させる方法は、従来公知の分散方法を用いることができ、特に限定されない。上記バインダー樹脂中に上記絶縁性粒子付き導電性粒子を分散させる方法としては、例えば、以下の方法等が挙げられる。上記バインダー樹脂中に上記絶縁性粒子付き導電性粒子を添加した後、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法。上記絶縁性粒子付き導電性粒子を水又は有機溶剤中にホモジナイザー等を用いて均一に分散させた後、上記バインダー樹脂中に添加し、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法。上記バインダー樹脂を水又は有機溶剤等で希釈した後、上記絶縁性粒子付き導電性粒子を添加し、プラネタリーミキサー等で混練して分散させる方法。
上記導電材料の25℃での粘度(η25)は、好ましくは30Pa・s以上、より好ましくは50Pa・s以上であり、好ましくは400Pa・s以下、より好ましくは300Pa・s以下である。上記導電材料の25℃での粘度が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の絶縁信頼性をより一層効果的に高めることができ、電極間の導通信頼性をより一層効果的に高めることができる。上記粘度(η25)は、配合成分の種類及び配合量により適宜調整することができる。
上記粘度(η25)は、例えば、E型粘度計(東機産業社製「TVE22L」)等を用いて、25℃及び5rpmの条件で測定することができる。
本発明に係る導電材料は、導電ペースト及び導電フィルム等として使用され得る。本発明に係る導電材料が、導電フィルムである場合には、導電性粒子を含む導電フィルムに、導電性粒子を含まないフィルムが積層されていてもよい。上記導電ペーストは、異方性導電ペーストであることが好ましい。上記導電フィルムは、異方性導電フィルムであることが好ましい。
上記導電材料100重量%中、上記バインダー樹脂の含有量は、好ましくは10重量%以上、より好ましくは30重量%以上、さらに好ましくは50重量%以上、特に好ましくは70重量%以上であり、好ましくは99.99重量%以下、より好ましくは99.9重量%以下である。上記バインダー樹脂の含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間に導電性粒子が効率的に配置され、導電材料により接続された接続対象部材の接続信頼性をより一層高めることができる。
上記導電材料100重量%中、上記絶縁性粒子付き導電性粒子の含有量は、好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上であり、好ましくは80重量%以下、より好ましくは60重量%以下、さらに好ましくは40重量%以下、特に好ましくは20重量%以下、最も好ましくは10重量%以下である。上記絶縁性粒子付き導電性粒子の含有量が、上記下限以上及び上記上限以下であると、電極間の導通信頼性及び絶縁信頼性をより一層高めることができる。
(接続構造体)
本発明に係る接続構造体は、第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、上記第1の接続対象部材と、上記第2の接続対象部材を接続している接続部とを備える。本発明に係る接続構造体では、上記接続部の材料が、上述した絶縁性粒子付き導電性粒子であるか、又は上記絶縁性粒子付き導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料である。本発明に係る接続構造体では、上記第1の電極と上記第2の電極とが、上記絶縁性粒子付き導電性粒子における上記導電部により電気的に接続されている。
上記接続構造体は、上記第1の接続対象部材と上記第2の接続対象部材との間に、上記絶縁性粒子付き導電性粒子又は上記導電材料を配置する工程と、熱圧着することにより、導電接続する工程とを経て、得ることができる。上記熱圧着時に、上記絶縁性粒子が上記絶縁性粒子付き導電性粒子から脱離することが好ましい。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る絶縁性粒子付き導電性粒子を用いた接続構造体を模式的に示す断面図である。
図4に示す接続構造体81は、第1の接続対象部材82と、第2の接続対象部材83と、第1の接続対象部材82及び第2の接続対象部材83を接続している接続部84とを備える。接続部84は、絶縁性粒子付き導電性粒子1を含む導電材料により形成されている。接続部84は、絶縁性粒子付き導電性粒子1を複数含む導電材料を硬化させることにより形成されていることが好ましい。なお、図4では、絶縁性粒子付き導電性粒子1は、図示の便宜上、略図的に示されている。絶縁性粒子付き導電性粒子1にかえて、絶縁性粒子付き導電性粒子21又は41を用いてもよい。
第1の接続対象部材82は表面(上面)に、複数の第1の電極82aを有する。第2の接続対象部材83は表面(下面)に、複数の第2の電極83aを有する。第1の電極82aと第2の電極83aとが、1つ又は複数の絶縁性粒子付き導電性粒子1における導電性粒子2により電気的に接続されている。従って、第1の接続対象部材82及び第2の接続対象部材83が絶縁性粒子付き導電性粒子1における導電部により電気的に接続されている。
上記接続構造体の製造方法は特に限定されない。接続構造体の製造方法の一例としては、第1の接続対象部材と第2の接続対象部材との間に上記導電材料を配置し、積層体を得た後、該積層体を加熱及び加圧する方法等が挙げられる。上記熱圧着の圧力は好ましくは40MPa以上、より好ましくは60MPa以上であり、好ましくは90MPa以下、より好ましくは70MPa以下である。上記熱圧着の加熱の温度は、好ましくは80℃以上、より好ましくは100℃以上であり、好ましくは140℃以下、より好ましくは120℃以下である。上記熱圧着の圧力及び温度が、上記下限以上及び上記上限以下であると、導電接続時に絶縁性粒子付き導電性粒子の表面から絶縁性粒子が容易に脱離でき、電極間の導通信頼性をより一層高めることができる。
上記積層体を加熱及び加圧する際に、上記導電性粒子と、上記第1の電極及び上記第2の電極との間に存在している上記柱状連結部及び上記絶縁性粒子を排除することができる。例えば、上記加熱及び加圧の際には、上記導電性粒子と、上記第1の電極及び上記第2の電極との間に存在している上記柱状連結部及び上記絶縁性粒子が、上記絶縁性粒子付き導電性粒子の表面から容易に脱離する。なお、上記加熱及び加圧の際には、上記絶縁性粒子付き導電性粒子の表面から一部の上記絶縁性粒子が脱離して、上記導電部の表面が部分的に露出することがある。上記導電部の表面が露出した部分が、上記第1電極及び上記第2の電極に接触することにより、上記導電性粒子を介して第1の電極と第2の電極とを電気的に接続することができる。
上記第1の接続対象部材及び第2の接続対象部材は、特に限定されない。上記第1の接続対象部材及び第2の接続対象部材としては、具体的には、半導体チップ、半導体パッケージ、LEDチップ、LEDパッケージ、コンデンサ及びダイオード等の電子部品、並びに樹脂フィルム、プリント基板、フレキシブルプリント基板、フレキシブルフラットケーブル、リジッドフレキシブル基板、ガラスエポキシ基板及びガラス基板等の回路基板等の電子部品等が挙げられる。上記第1の接続対象部材及び第2の接続対象部材は、電子部品であることが好ましい。
上記接続対象部材に設けられている電極としては、金電極、ニッケル電極、錫電極、アルミニウム電極、銅電極、モリブデン電極、銀電極、SUS電極、及びタングステン電極等の金属電極が挙げられる。上記接続対象部材がフレキシブルプリント基板である場合には、上記電極は金電極、ニッケル電極、錫電極、銀電極又は銅電極であることが好ましい。上記接続対象部材がガラス基板である場合には、上記電極はアルミニウム電極、銅電極、モリブデン電極、銀電極又はタングステン電極であることが好ましい。なお、上記電極がアルミニウム電極である場合には、アルミニウムのみで形成された電極であってもよく、金属酸化物層の表面にアルミニウム層が積層された電極であってもよい。上記金属酸化物層の材料としては、3価の金属元素がドープされた酸化インジウム及び3価の金属元素がドープされた酸化亜鉛等が挙げられる。上記3価の金属元素としては、Sn、Al及びGa等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
(実施例1)
(1)導電性粒子の作製
粒子径が19.8μmのテトラメチロールメタンテトラアクリレートとジビニルベンゼンとの共重合樹脂により形成された樹脂粒子を用意した。パラジウム触媒液を5重量%含むアルカリ溶液100重量部に、基材粒子10重量部を、超音波分散器を用いて分散させた後、溶液をろ過することにより、基材粒子を取り出した。次いで、基材粒子をジメチルアミンボラン1重量%溶液100重量部に添加し、基材粒子の表面を活性化させた。表面が活性化された基材粒子を十分に水洗した後、蒸留水500重量部に加え、分散させることにより、分散液を得た。次に、ニッケル粒子スラリー(平均粒子径100nm)1gを3分間かけて上記分散液に添加し、芯物質が付着された基材粒子を含む懸濁液を得た。
また、硫酸ニッケル0.35mol/L、ジメチルアミンボラン1.38mol/L及びクエン酸ナトリウム0.5mol/Lを含むニッケルめっき液(pH8.5)を用意した。
得られた懸濁液を70℃にて攪拌しながら、上記ニッケルめっき液を懸濁液に徐々に滴下し、無電解ニッケルめっきを行った。その後、懸濁液をろ過することにより、粒子を取り出し、水洗し、乾燥することにより、基材粒子の表面に導電部(ニッケル-ボロン層、厚み200nm)が形成された導電性粒子を得た。
(2)絶縁性粒子の作製
4つ口セパラブルカバー、攪拌翼、三方コック、冷却管及び温度プローブを取り付けた1000mLセパラブルフラスコに、下記の組成物を入れた後、上記組成物を固形分が10重量%となるように蒸留水を添加して、250rpmで攪拌し、窒素雰囲気下50℃で5時間重合を行った。上記組成物は、メタクリル酸グリシジル425mmol、ジメタクリル酸エチレングリコール5mmol、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリコールメタクリレート0.5mmol、及び2,2’-アゾビス{2-[N-(2-カルボキシエチル)アミジノ]プロパン}0.5mmolを含む。反応終了後、凍結乾燥して、アシッドホスホオキシポリオキシエチレングリコールメタクリレートに由来するP-OH基を表面に有する絶縁性粒子(粒子径800nm)を得た。
(3)絶縁性粒子付き導電性粒子の作製
上記で得られた絶縁性粒子を超音波照射下で蒸留水に分散させ、絶縁性粒子の10重量%水分散液を得た。得られた導電性粒子10gを蒸留水500mLに分散させ、絶縁性粒子の10重量%水分散液1gを添加し、室温で8時間攪拌した。3μmのメッシュフィルターで濾過した後、さらにメタノールで洗浄、乾燥し、絶縁性粒子付き導電性粒子を得た。得られた絶縁性粒子付き導電性粒子では、絶縁性粒子と導電性粒子との間に柱状連結部が配置されていた。得られた絶縁性粒子付き導電性粒子では、柱状連結部が、導電性粒子と絶縁性粒子とを連結していた。図5に、実施例1で作製された絶縁性粒子付き導電性粒子の表面の走査型電子顕微鏡画像(SEM像、45000倍)を示した。
(4)導電材料(異方性導電ペースト)の作製
得られた導電性粒子7重量部と、ビスフェノールA型フェノキシ樹脂25重量部と、フルオレン型エポキシ樹脂4重量部と、フェノールノボラック型エポキシ樹脂30重量部と、SI-60L(三新化学工業社製)とを配合して、3分間脱泡及び攪拌することで、導電材料(異方性導電ペースト)を得た。
(5)接続構造体の作製
L/Sが10μm/10μmであるIZO電極パターン(第1の電極、電極表面の金属のビッカース硬度100Hv)が上面に形成された透明ガラス基板を用意した。また、L/Sが10μm/10μmであるAu電極パターン(第2の電極、電極表面の金属のビッカース硬度50Hv)が下面に形成された半導体チップを用意した。
上記透明ガラス基板上に、得られた異方性導電ペーストを厚さ30μmとなるように塗工し、異方性導電ペースト層を形成した。次に、異方性導電ペースト層上に上記半導体チップを、電極同士が対向するように積層した。その後、異方性導電ペースト層の温度が100℃となるようにヘッドの温度を調整しながら、半導体チップの上面に加圧加熱ヘッドを載せ、60MPaの圧力をかけて異方性導電ペースト層を100℃で硬化させ、接続構造体を得た。
(実施例2)
絶縁性粒子の作製の際に、上記組成物中のメタクリル酸グリシジルの配合量を425mmolから400mmolに変更したこと、及びジメタクリル酸エチレングリコールの配合量を5mmolから6mmolに変更したこと以外は、実施例1と同様に、導電性粒子、絶縁性粒子付き導電性粒子、導電材料及び接続構造体を得た。
(実施例3)
絶縁性粒子の作製の際に、上記組成物中のメタクリル酸グリシジルの配合量を425mmolから200mmolに変更し、ジメタクリル酸エチレングリコールの配合量を5mmolから13mmolに変更し、上記組成物中にメタクリル酸メチル200mmolを添加した。上記の変更以外は、実施例1と同様に、導電性粒子、絶縁性粒子付き導電性粒子、導電材料及び接続構造体を得た。
(実施例4)
絶縁性粒子の作製の際に、上記組成物中のメタクリル酸グリシジルの配合量を425mmolから200mmolに変更し、ジメタクリル酸エチレングリコールの配合量を5mmolから25mmolに変更し、上記組成物中にメタクリル酸メチル200mmolを添加した。上記の変更以外は、実施例1と同様に、導電性粒子、絶縁性粒子付き導電性粒子、導電材料及び接続構造体を得た。
(実施例5)
絶縁性粒子の作製の際に、上記組成物中のメタクリル酸グリシジルの配合量を425mmolから400mmolに変更し、上記組成物中にジメタクリル酸エチレングリコール5mmolを添加せず、上記組成物中にペンタエリスリトールテトラアクリレート30mmolを添加した。上記の変更以外は、実施例1と同様に、導電性粒子、絶縁性粒子付き導電性粒子、導電材料及び接続構造体を得た。
(実施例6)
絶縁性粒子の作製の際に、上記組成物中のメタクリル酸グリシジルの配合量を425mmolから200mmolに変更し、上記組成物中にジメタクリル酸エチレングリコール5mmolを添加せず、上記組成物中にメタクリル酸メチル200mmolを添加し、上記組成物中にペンタエリスリトールテトラアクリレート30mmolを添加した。上記の変更以外は、実施例1と同様に、導電性粒子、絶縁性粒子付き導電性粒子、導電材料及び接続構造体を得た。
(比較例1)
絶縁性粒子の作製の際に、上記組成物中にメタクリル酸グリシジル425mmolを添加せず、上記組成物中にジメタクリル酸エチレングリコール5mmolを添加せず、上記組成物中にメタクリル酸メチル425mmolを添加し、上記組成物中にペンタエリスリトールテトラアクリレート50mmolを添加した。上記の変更以外は、実施例1と同様に、導電性粒子、絶縁性粒子付き導電性粒子、導電材料及び接続構造体を得た。
(比較例2)
絶縁性粒子の作製の際に、上記組成物中にジメタクリル酸エチレングリコール5mmolを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様に、導電性粒子、絶縁性粒子付き導電性粒子、導電材料及び接続構造体を得た。
(評価)
(1)柱状連結部の有無
得られた絶縁性粒子付き導電性粒子を、走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察し、導電性粒子と絶縁性粒子とを連結している柱状連結部が形成されているか否かを確認した。柱状連結部の有無を下記の基準で判定した。
[柱状連結部の有無の判定基準]
○:柱状連結部が形成されている
×:柱状連結部が形成されていない
(2)柱状連結部の個数
得られた絶縁性粒子付き導電性粒子の1個の絶縁性粒子当たりの柱状連結部の個数を評価した。任意の絶縁性粒子付き導電性粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察し、SEM像から観察できる表面部分の柱状連結部の個数を数え、該個数を2倍した値を各絶縁性粒子の柱状連結部の個数とした。任意の絶縁性粒子50個において柱状連結部の個数を算出し、算術平均した値を柱状連結部の個数とした。なお、柱状連結部が形成されていない絶縁性粒子は、柱状連結部の個数を0個として計上した。
(3)柱状連結部の幅
得られた絶縁性粒子付き導電性粒子の柱状連結部の幅を、任意の絶縁性粒子付き導電性粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察し、任意の柱状連結部50個の柱状連結部の幅を算術平均して算出した。
(4)柱状連結部の長さ
得られた絶縁性粒子付き導電性粒子の柱状連結部の長さを、任意の絶縁性粒子付き導電性粒子を走査型電子顕微鏡(SEM)により観察し、任意の柱状連結部50個の柱状連結部の長さを算術平均して算出した。
(5)絶縁性粒子の粒子径
得られた絶縁性粒子の粒子径を、任意の絶縁性粒子50個を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察し、平均値を算出することにより求めた。また、絶縁性粒子の粒子径、及び柱状連結部の幅の測定結果から、柱状連結部の幅の、絶縁性粒子の粒子径に対する比を算出した。
(6)絶縁性粒子の密着性
絶縁性粒子の密着性を以下のようにして評価した。絶縁性粒子の密着性を下記の基準で判定した。
絶縁性粒子の密着性の評価方法:
任意の50個の絶縁性粒子付き導電性粒子を、作製の直後に走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察した。また、得られた導電材料を用いて、絶縁性粒子付き導電性粒子分散液を調製した後にも任意の50個の絶縁性粒子付き導電性粒子を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察した。これらの走査型電子顕微鏡(SEM)による観察の結果から、作製直後の絶縁性粒子付き導電性粒子における絶縁性粒子の被覆数と、分散液を調製した後の絶縁性粒子付き導電性粒子における絶縁性粒子の被覆数とを比較した。なお、走査型電子顕微鏡(SEM)による観察において、観察された絶縁性粒子の総数を被覆数とした。
[絶縁性粒子の密着性の判定基準]
○○○:作製直後の絶縁性粒子付き導電性粒子における絶縁性粒子の被覆数を100%としたときの、分散液を調製した後の絶縁性粒子付き導電性粒子における絶縁性粒子の被覆数の割合が90%以上
○○:作製直後の絶縁性粒子付き導電性粒子における絶縁性粒子の被覆数を100%としたときの、分散液を調製した後の絶縁性粒子付き導電性粒子における絶縁性粒子の被覆数の割合が70%以上、90%未満
○:作製直後の絶縁性粒子付き導電性粒子における絶縁性粒子の被覆数を100%としたときの、分散液を調製した後の絶縁性粒子付き導電性粒子における絶縁性粒子の被覆数の割合が50%以上、70%未満
×:作製直後の絶縁性粒子付き導電性粒子における絶縁性粒子の被覆数を100%としたときの、分散液を調製した後の絶縁性粒子付き導電性粒子における絶縁性粒子の被覆数の割合が50%未満
(7)導電性粒子の粒子径
得られた導電性粒子の粒子径を、堀場製作所社製「レーザー回折式粒度分布測定装置」を用いて測定した。また、導電性粒子の粒子径は、20回の測定結果を平均することにより算出した。
(8)導通信頼性(上下の電極間)
得られた20個の接続構造体の上下の電極間の接続抵抗をそれぞれ、4端子法により測定した。なお、電圧=電流×抵抗の関係から、一定の電流を流した時の電圧を測定することにより接続抵抗を求めることができる。導通信頼性を下記の基準で判定した。
[導通信頼性の判定基準]
○○○:接続抵抗が、2.0Ω以下
○○:接続抵抗が、2.0Ωを超え5.0Ω以下
○:接続抵抗が、5.0Ωを超え10Ω以下
×:接続抵抗が、10Ωを超える
(9)絶縁信頼性(横方向に隣り合う電極間)
上記(8)導通信頼性の評価で得られた20個の接続構造体において、隣接する電極間のリークの有無を、テスターで抵抗値を測定することにより評価した。絶縁信頼性を下記の基準で評価した。
[絶縁信頼性の判定基準]
○○○:抵抗値が10Ω以上の接続構造体の個数が、18個以上
○○:抵抗値が10Ω以上の接続構造体の個数が、15個以上18個未満
○:抵抗値が10Ω以上の接続構造体の個数が、10個以上15個未満
×:抵抗値が10Ω以上の接続構造体の個数が、10個未満
結果を下記の表1に示す。
Figure 0007412100000001
1…絶縁性粒子付き導電性粒子
2…導電性粒子
3…絶縁性粒子
4…柱状連結部
11…基材粒子
12…導電部
21…絶縁性粒子付き導電性粒子
22…導電性粒子
31…導電部
32…芯物質
33…突起
41…絶縁性粒子付き導電性粒子
42…導電性粒子
51…導電部
52…突起
81…接続構造体
82…第1の接続対象部材
82a…第1の電極
83…第2の接続対象部材
83a…第2の電極
84…接続部

Claims (11)

  1. 導電部を有する導電性粒子と、複数の絶縁性粒子と、複数の柱状連結部とを備え、
    前記絶縁性粒子の粒子径が、300nm以上4000nm以下であり、
    前記柱状連結部が、前記導電性粒子と前記絶縁性粒子とを連結している、絶縁性粒子付き導電性粒子。
  2. 1個の絶縁性粒子当たりに連結している前記柱状連結部の個数が、1個以上50個以下である、請求項1に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  3. 1個の絶縁性粒子当たりに連結している前記柱状連結部の個数が、3個以上50個以下である、請求項1又は2に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  4. 前記柱状連結部の幅が、0.5nm以上80nm以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  5. 前記柱状連結部の幅の、前記絶縁性粒子の粒子径に対する比が、0.0005以上0.1以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  6. 前記柱状連結部の長さが、1nm以上500nm以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  7. 前記絶縁性粒子が、重合性化合物の重合体であり、
    前記重合性化合物が、架橋性単量体を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  8. 下記式(1)により求められる前記絶縁性粒子の架橋度が、1以上15以下である、請求項7に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
    架橋度=A×[(B/C)×100] 式(1)
    前記式(1)中、Aは前記架橋性単量体の重合性官能基数であり、Bは前記架橋性単量体のモル数であり、Cは前記重合性化合物の合計のモル数である。
  9. 前記導電性粒子の粒子径が、1μm以上50μm以下である、請求項1~8のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子と、バインダー樹脂とを含む、導電材料。
  11. 第1の電極を表面に有する第1の接続対象部材と、
    第2の電極を表面に有する第2の接続対象部材と、
    前記第1の接続対象部材と、前記第2の接続対象部材を接続している接続部とを備え、
    前記接続部の材料が、請求項1~9のいずれか1項に記載の絶縁性粒子付き導電性粒子であるか、又は前記絶縁性粒子付き導電性粒子とバインダー樹脂とを含む導電材料であり、
    前記第1の電極と前記第2の電極とが、前記絶縁性粒子付き導電性粒子における前記導電部により電気的に接続されている、接続構造体。
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