JP2020204116A - 繊維搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】繊維片の搬送量にバラツキが生じ難い繊維搬送装置を提供する。【解決手段】貯留部13は、繊維を含む原料片MSを収容可能な内部空間170Aを有するケース170と、ケース170の側壁180に接続された排出パイプ132と、排出パイプ132を軸中心に回転させる搬送モーター150と、を備え、排出パイプ132は軸方向の一端において内部空間170Aに連通し、他端には原料片MSを排出する排出口132Bを有し、排出パイプ132の内周面132Cにスパイラル部材140が設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、繊維搬送装置に関する。
従来、容器内で攪拌された繊維片を容器から搬送する搬送装置が知られる。例えば、特許文献1には、紙材が攪拌される貯留容器の下端の排出口に、四角枠状のケーシングが連通して取り付けられ、排出口から落下した紙材を、ケーシング内に対向して配置された一対の回転自在な送出ローラーで排出する構成が記載される。
特開2011−241497号公報
繊維片は折り曲がったものなども存在するため、特許文献1に記載の構成では、ローラーとローラーとの間に噛み込まれる繊維片の状態がバラつき易く、繊維片の搬送量にバラツキが生じるおそれがある。
上記課題を解決する一態様は、繊維を含む繊維片を収容可能な内部空間を有するケースと、前記ケースの側面に接続された筒と、前記筒を軸中心に回転させる駆動部と、を備え、前記筒は軸方向の一端において前記内部空間に連通し、他端には前記繊維片を排出する排出口を有し、前記筒の内面に突起が設けられている、繊維搬送装置である。
上記繊維搬送装置において、前記突起は、前記筒の軸に対して螺旋状に設けられている、構成であってもよい。
上記繊維搬送装置において、前記排出口側の前記筒の内面における摩擦係数は、前記ケースとの接続部側の前記筒の内面よりも低い低摩擦部である、構成であってもよい。
上記繊維搬送装置において、前記筒には、前記排出口の周縁部にリブが形成される、構成であってもよい。
上記繊維搬送装置において、前記突起は、螺旋状である第1突起と螺旋状である第2突起とを有し、前記排出口を含む前記筒の一部において前記第1突起と前記第2突起とが設けられている、構成であってもよい。
上記繊維搬送装置において、前記第2突起は、前記第1突起と同様のピッチを有し、前記第2突起の前記筒の回転方向における位相が前記第1突起に対して半周期ずれて設けられている、構成であってもよい。
上記繊維搬送装置において、前記筒は、前記ケースとの接続部よりも前記排出口が鉛直下方方向に低くなるよう傾斜している、構成であってもよい。
上記繊維搬送装置において、前記排出口の下方に前記繊維片を収容する容器が配置されている、構成であってもよい。
上記繊維搬送装置において、前記容器に収容された前記繊維片の重量を検出する重量検出部が配置されている、構成であってもよい。
上記繊維搬送装置において、前記ケースの内部において、前記ケースの高さ方向に延びる仮想の回転軸を中心として回転し、前記繊維片を攪拌する回転体を有し、前記筒は、前記ケースの高さ方向において前記回転体と重なる位置で前記ケースに接続される、構成であってもよい。
シート製造装置の構成を示す図。 貯留部の斜視図。 図2のIII−III線における縦断面図。 排出パイプの断面図。 スパイラル部材の斜視図。 第2実施形態の排出パイプの断面図。 低摩擦部を有しない排出パイプ内の原料片の移動を示す模式図。 低摩擦部を有する排出パイプ内の原料片MSを示す模式図。 第3実施形態の排出パイプの断面図。 第4実施形態の排出パイプの断面図。 第5実施形態の排出パイプの断面図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
[1.第1実施形態]
[1−1.シート製造装置の全体構成]
図1は、シート製造装置100の構成を示す図である。
シート製造装置100は、木質系パルプ材料やクラフトパルプ、古紙、合成パルプ等の繊維を含む原料MAを繊維化して、シートSを製造する。
シート製造装置100は、供給部10、粗砕部12、貯留部13、解繊部20、選別部40、第1ウェブ形成部45、回転体49、混合部50、分散部60、第2ウェブ形成部70、ウェブ搬送部79、加工部80、及び、切断部90を備える。
供給部10は、粗砕部12に原料MAを供給する。粗砕部12は、粗砕刃14により原料MAを裁断するシュレッダーである。原料MAは、粗砕部12により紙片状に裁断されて原料片MSとなり、原料片MSはホッパー9により集められて貯留部13に搬送される。原料片MSは粗砕片、或いは裁断片ということができ、繊維を含む繊維片の一例に対応する。原料片MSは、例えば、長さが20mm、幅が3mm程度の長方形状である。
貯留部13は、粗砕部12から供給された原料片MSを一時的に貯留し、所定量を解繊部20に供給する。これによって、シートSの製造工程に供給される原料片MSの供給量を安定させることが可能となる。
解繊部20は、粗砕部12で裁断された細片を乾式で解繊して解繊物MBにする。解繊とは、複数の繊維が結着された状態の原料片MSを、1本または少数の繊維に解きほぐす加工である。乾式とは、液体中ではなく、空気中等の気中において、解繊等の処理を行うことを指す。解繊物MBは、例えば、原料MAに含まれた繊維や、樹脂粒、インクやトナーなどの色剤、にじみ防止材、紙力増強剤等の原料MAに由来する成分を含む。
解繊部20は、例えば、筒状の固定子22と、固定子22の内部で回転するローター24とを備えるミルであり、原料片MSを固定子22とローター24との間に挟んで解繊する。解繊物MBは、配管を通じて選別部40に送られる。
選別部40は、ドラム部41と、ドラム部41を収容するハウジング部43とを有する。ドラム部41は、網、フィルター、スクリーン等の開口を有する篩であり、図示しないモーターの動力により回転する。解繊物MBは、回転するドラム部41の内部でほぐされて、ドラム部41の開口を通過して下降する。解繊物MBの成分のうちドラム部41の開口を通過しないものは、管8を通じてホッパー9に搬送される。
第1ウェブ形成部45は、多数の開口を有する無端形状のメッシュベルト46を備える。第1ウェブ形成部45は、ドラム部41から下降する繊維等をメッシュベルト46に堆積させることにより、第1ウェブW1を製造する。ドラム部41から下降した成分のうちメッシュベルト46の開口より小さいものは、メッシュベルト46を通過して吸引部48により吸引除去される。これにより、解繊物MBの成分のうち、シートSの製造に適しない短い繊維や、樹脂粒、インク、トナー、にじみ防止剤等が除去される。
メッシュベルト46の移動経路には加湿器77が配置され、ミスト状の水または高湿度の空気により、メッシュベルト46に堆積した第1ウェブW1が加湿される。
第1ウェブW1は、メッシュベルト46により搬送され、回転体49に接触する。回転体49は、複数の羽根によって第1ウェブW1を分断し、材料MCとする。材料MCは管54を通じて混合部50に搬送される。
混合部50は、材料MCに添加材料ADを添加する添加物供給部52、及び、材料MCと添加材料ADとを混合する混合ブロアー56を備える。添加材料ADは、複数の繊維を結着させるための樹脂などの結合材料を含み、着色剤、凝集抑制剤、難燃剤等を含んでもよい。混合ブロアー56は、材料MC及び添加材料ADが搬送される管54に気流を発生させて材料MCと添加材料ADとを混合し、混合物MXを分散部60に輸送する。
分散部60は、ドラム部61と、ドラム部61を収容するハウジング63とを有する。ドラム部61は、ドラム部41と同様に構成される円筒形状の篩であり、図示しないモーターにより駆動されて回転する。ドラム部61の回転により、混合物MXは解きほぐされてハウジング63の内部を下降する。
第2ウェブ形成部70は、多数の開口を有する無端形状のメッシュベルト72を備える。第2ウェブ形成部70は、ドラム部61から下降する混合物MXをメッシュベルト72に堆積させて第2ウェブW2を製造する。混合物MXの成分のうちメッシュベルト72の開口より小さいものは、メッシュベルト72を通過して吸引部76により吸引される。
メッシュベルト72の移動経路には加湿器78が配置され、ミスト状の水または高湿度の空気により、メッシュベルト72に堆積した第2ウェブW2が加湿される。
第2ウェブW2は、ウェブ搬送部79によってメッシュベルト72から剥がされ、加工部80に搬送される。加工部80は、加圧部82、及び、加熱部84を備える。加圧部82は、一対の加圧ローラーにより第2ウェブW2を挟み、所定のニップ圧で加圧して、加圧後シートSS1を形成する。加熱部84は、一対の加熱ローラーによって加圧後シートSS1を挟んで熱を加える。これにより、加圧後シートSS1に含まれる繊維が、添加材料ADに含まれる樹脂により結着し、加熱後シートSS2が形成される。加熱後シートSS2は、切断部90に搬送される。
切断部90は、加熱後シートSS2を、搬送方向Fと交差する方向及び/または搬送方向Fに沿う方向に切断し、所定サイズのシートSを製造する。シートSは、排出部96に貯留される。
シート製造装置100は、制御装置110を備える。制御装置110は、解繊部20、添加物供給部52、混合ブロアー56、分散部60、第2ウェブ形成部70、加工部80、及び切断部90を含むシート製造装置100の各部を制御して、シートSの製造方法を実行させる。また、制御装置110は、供給部10、選別部40、第1ウェブ形成部45、及び、回転体49の動作を制御するものであってもよい。
[1−2.貯留部の構成]
図2は、貯留部13の斜視図である。図3は、図2のIII−III線における縦断面図である。図3では、計量部134を省略している。
貯留部13は、攪拌装置130と、排出パイプ132と、計量部134とを備える。
攪拌装置130は、ホッパー9から搬送された原料片MSを内部に一時的に貯留する機能、および、貯留している原料片MSを攪拌する機能を有する。攪拌装置130は、図3に示すように、ケース170と、回転体172と、駆動機構174とを備える。
ケース170の開口部184の上方には、ホッパー9が位置し、開口部184を通して、ホッパー9からケース170の内部に原料片MSが投入される。
ケース170は、円筒形状の部材である側壁180を載置台136に載置することで形成され、原料片MSを収容する。側壁180の底部は開口し、載置台136の上面により塞がれる。すなわち、載置台136の上面がケース170の底面182を構成する。
側壁180は、複数の支持部材122によって載置台136に固定される。支持部材122は、図3に示すように、断面C字形状の柱状部材であり、載置台136の上面に立設される。支持部材122の上端には爪部124が設けられ、爪部124が側壁180の上端に係合することによって、側壁180が載置台136に固定される。本実施形態では、支持部材122がケース170の外周に沿って等間隔に4本配置された構成を例示する。図2では、一部の支持部材122のみを図示している。なお、側壁180は、支持部材122を用いずに、接着剤等によって、載置台136に固定されていてもよい。また、支持部材122と側壁180とが接着剤により固定されてもよい。
側壁180の内周面には、環状の張り出し部230が設けられる。張り出し部230は、攪拌装置130の内部で攪拌された原料片MSが開口部184からあふれ出ないように、原料片MSの巻き上げを規制する。張り出し部230の幅や高さ位置は、攪拌装置130の形状や大きさ、処理速度に応じて適宜に変更可能である。
側壁180には、排出部186が設けられる。排出部186は、接続部の一例に対応する。排出部186は、側壁180の下部からケース170の外側に向けて設けられた空洞状の張り出し部である。ケース170の外側には、排出部186に対向するように、計量部134が配置される。
排出部186は、計量部134に対向して下向きに傾斜する傾斜面188を有する。傾斜面188には排出口189が開口し、ケース170の内部から排出口189を通じて原料片MSを排出可能である。排出口189には排出パイプ132が接続される。
ケース170の底部には原料片MSを攪拌する回転体172が配置される。回転体172は、撹拌部の一例に対応する。回転体172は、底面182に対して回転可能に設置され、回転部190、複数の羽根196、および突起部材198を備える。
回転部190は、底面182に重ねて配置される円板形状の部材であり、回転部190と底面182との境界はシーリング部材192により封止される。シーリング部材192は、原料片MSが回転部190と底面182との間に入り込んで圧縮され、塊状になる事態を抑制する。シーリング部材192は、例えば、ポリアセタール等の樹脂によって形成される。
回転部190の回転中心には、貫通孔である中心孔191が設けられる。また、底面182には、回転部190の中心に重なる位置に、貫通孔である底面孔183が設けられる。回転部190には、中心孔191を貫通して底面孔183の内部に達する接続部材194が配置される。接続部材194は、回転部190に固定される。
回転体172は、駆動機構174に連結され、駆動機構174の動力により回転する。
駆動機構174は、攪拌モーター210と、収容部材214と、駆動軸216と、接続部材194とを備え、載置台136の下方に配置される。収容部材214は、駆動軸216を収容する円筒形の筐体であり、載置台136の下面に接続される。
駆動軸216は、攪拌モーター210の出力軸であり、収容部材214の内部を通り、底面孔183の内部で、接続部材194の下部に形成された挿通部195に接続される。駆動軸216は、2つの軸受220により回転可能に収容部材214に支持される。
この構成により、攪拌モーター210が動作して駆動軸216が回転すると、駆動軸216とともに回転体172が、ケース170の底部で回転する。
回転部190の上面は、複数の羽根196が固定される。羽根196は、回転部190の回転中心から放射状に延びるように配置される。本実施形態では、回転体172に4つの羽根196が配置され、各々の羽根196は回転部190の周方向において所定の間隔を空けて配置される。羽根196の下端にはフランジ200が形成され、フランジ200が回転部190に面接触して固定される。この構成によれば、羽根196と回転部190との間に原料片MSが入り込むことを抑制する効果がある。なお、図には羽根196が略垂直に立設された例を示すが、羽根196は、回転部190の上面に対して鋭角をなす角度、或いは鈍角をなす角度で設置されてもよい。
回転体172の中心の近傍において、羽根196の一端部は接続部材194に近接する。また、羽根196の他端部は回転部190の周縁に近接する位置にある。このため、回転体172が回転すると、ケース170の径方向において、より広範囲に亘って原料片MSが攪拌される。
回転体172の外周部において、羽根196の端には、回転部190の径方向に突出する突出片204が形成されている。突出片204は、ケース170の高さ方向において、排出口189に重なる位置に配置される。突出片204は、回転体172が回転する間、原料片MSを排出口189に押し出すように作用する。
回転部190の上面の回転中心には、突起部材198が配置される。突起部材198は半楕円球あるいは半球形状の部材であり、接続部材194を覆う。また、羽根196の端部と接続部材194との間は、隙間がなく、或いは隙間が小さくなるように接続される。突起部材198の高さは、羽根196の高さよりも高いことが好ましく、本実施形態では、側壁180の高さ寸法の半分程度である。
突起部材198は、回転部190の回転中心における空間を閉塞し、この空間への原料片MSの堆積を抑制する。回転部190の回転中心に位置する原料片MSは、回転による遠心力の作用を受けにくく、羽根196に接触することもない。このため、回転部190を回転させた場合に、回転中心に原料片MSが滞留しやすい。回転部190の回転中心に突起部材198を配置して、回転中心の空間を塞ぐことで、原料片MSの滞留を抑制し、ケース170において原料片MSを効果的に攪拌できる。なお、突起部材198の形状は、半球や半楕円球に限定されず、円錐や角錐等の錐体であってもよく、先端が球面状に形成された錐体であってもよい。
図4は、排出パイプ132の断面図である。
排出パイプ132は、中空の管状部材であり、攪拌装置130に貯留された原料片MSを計量部134に向けて搬送する。本実施形態では、排出パイプ132は断面円形の直管であり、断面の中心を通る仮想の軸線を中心軸L1とする。排出パイプ132は、筒の一例に対応する。中心軸L1は、軸線の一例に対応する。本実施形態の排出パイプ132は、ABS樹脂で製造されるが、他の材料で製造してもよい。ここで、ABSは、Acrylonitrile Butadiene Styreneの略語である。
排出パイプ132の両端は開口し、一方の端の開口は流入口132Aであり、他方の端部の開口は排出口132Bである。流入口132Aは、攪拌装置130の排出部186に接続されて、ケース170の内部空間170Aに連通し、排出口132Bは、計量部134に近接した位置に開口する。排出パイプ132は、内部空間170Aから計量部134に原料片MSを搬送する搬送路133として機能する。
排出パイプ132は、排出口132Bが流入口132Aと同じ高さ位置となるように水平に、或いは、排出口132Bが流入口132Aよりも低い位置となるように傾斜して、設置される。排出パイプ132の傾きは水平線L0に対する中心軸L1の角度θで特定され、例えば、角度θは0°以上15°以下の範囲内とすることが好適であり、5°が特に好適である。
排出口132Bの縁には、円環状のリブ141が形成される。リブ141が形成されたことにより、排出口132Bの径が絞られる。リブ141には排出口132Bからの原料片MSの排出を抑制し、排出口132Bから排出される原料片MSの量の調整を容易にしている。
排出パイプ132の内部には、スパイラル部材140が配置される。
図5は、スパイラル部材140の斜視図である。
スパイラル部材140は、断面矩形の薄板が螺旋を描く形状を有する。図5に例示するスパイラル部材140は、等ピッチで三回半巻きの螺旋を構成するが、スパイラル部材140の巻き数およびピッチは任意に変更可能である。ここで、ピッチとは、1周回あたりのスパイラル部材140の軸線L2方向の長さをいう。軸線L2は、スパイラル部材140の周回の中心を通る仮想の軸線であり、軸線L2方向におけるスパイラル部材140の端を、端部140Aおよび端部140Bとする。スパイラル部材140の幅は、全体にわたって均一であってもよいが、本実施形態では、端部140Bを含むほぼ1周回の幅H2は、他の部分の幅H1より大きく、排出口132Bから排出される原料片MSの量が調整し易くなる。
スパイラル部材140は、排出パイプ132の内周面132Cに沿って配置される。スパイラル部材140は内周面132Cに隙間なく密着することが好ましい。スパイラル部材140の軸線L2は、排出パイプ132の中心軸L1に一致するか、平行であることが好ましい。スパイラル部材140の端部140Aは排出パイプ132の流入口132Aの近傍に位置し、端部140Bは排出口132Bの近傍に位置する。端部140Aと流入口132Aとの間、および、端部140Bと排出口132Bとの間は離れていてもよい。
スパイラル部材140を排出パイプ132の内部に配置することにより、内周面132Cに螺旋状の突起が形成される。スパイラル部材140が形成する突起の高さは、スパイラル部材140の幅H1、幅H2である。このため、排出パイプ132の内部空間において、排出口132Bに近い位置の突起の高さH2は、流入口132Aに近い位置における突起の高さH1よりも高い。
排出パイプ132は、軸受137、137によって回転可能に支持される。排出パイプ132の外周面132Eには、円環状の軸受支持部132D、132Dが取り付けられ、軸受支持部132D、132Dが、それぞれ軸受137、137に嵌合する。一方の軸受137は、排出部186に固定され、他方の軸受137は、載置台136の側面に設けられたパイプ支持部材135に固定される。これにより、排出パイプ132は、長手方向における複数の位置で支持される。
軸受支持部132D、132Dの間において、排出パイプ132の外周面132Eには従動ギア142が設けられる。従動ギア142は、外周面132Eに周方向に配置または形成された平歯車である。従動ギア142は、パイプ支持部材135の上面に設置された搬送モーター150に連結される。ここで、搬送モーター150は、駆動部の一例に対応する。搬送モーター150の駆動軸には駆動ギア152が取り付けられ、駆動ギア152が従動ギア142に噛合する。搬送モーター150が駆動軸を回転させることにより、排出パイプ132が中心軸L1を中心として回転する。本実施形態の搬送モーター150は、スパイラル部材140が正方向ROに回転するように排出パイプ132を回転させる。なお、搬送モーター150は正逆回転可能なモーターでもよい。
排出パイプ132、スパイラル部材140、従動ギア142、搬送モーター150、駆動ギア152などにより、原料片MSを搬送する搬送装置131が構成される。
排出パイプ132は、搬送モーター150の回転速度に対応する速度で回転する。排出パイプ132の回転速度は、排出パイプ132により搬送される原料片MSの搬送量に影響する。制御装置110は、排出パイプ132の回転速度が適切な範囲内の速度となるように、搬送モーター150の回転を制御する。
排出パイプ132の回転速度が低速すぎる場合、すなわち単位時間あたりの回転数が少ない場合、原料片MSを排出パイプ内で持ち上げる作用が弱く、重力で落下させてほぐす効果が小さいため、塊状となっている原料片MSを崩すことが難しい。また、排出パイプ132の回転速度が遅いため、原料片MSが中心軸L1方向に移動しにくくなり、排出パイプ132により搬送される原料片MSの量が少なくなる。一方、排出パイプ132の回転速度が高速すぎる場合、すなわち単位時間あたりの回転数が多い場合、排出パイプ132内の原料片MSが、遠心力によって内周面132Cに付着した状態となり、原料片MSを排出パイプ内で持ち上げた状態から重力で落下しないため搬送され難い。このため、原料片MSが中心軸L1方向に移動しにくくなり、排出パイプ132により搬送される原料片MSの量が少ない。
従って、排出パイプ132の回転速度を適切な範囲内に調整することにより、排出パイプ132内で、原料片MSがほぐされながら、安定的に搬送することができる。
排出パイプ132の回転速度は、例えば、45rpm(回転数/分)以上105rpm以下の範囲内に調整される。特に、50rpm以上95rpm以下の範囲内の速度が好適であり、原料片MSを効果的に搬送することができる。本実施形態では、一例として、排出パイプ132を75rpmで回転させる。
図2に示すように、排出パイプ132の排出口132Bの下方には、計量部134が配置される。計量部134は、排出口132Bから排出される原料片MSを貯留する受け部160と、受け部160の重量を検出するロードセル164とを備える。受け部160は、原料片MSを収容する容器の一例に対応する。ロードセル164は、支持台138に固定される。ロードセル164は、受け部160の重量を検出することによって受け部160に貯留された原料片MSの重量を検出するものであり、重量検出部の一例に対応する。
受け部160は、上面が開口している中空の箱型部材である。受け部160の上面開口部166の上方には、排出口132Bが位置するので、原料片MSが排出口132Bから落下し、受け部160に貯留される。
受け部160の側面には、側方に突出する突出部169が設けられ、突出部169の底部がロードセル164に当接する。このため、受け部160から突出部169を介してロードセル164に荷重が加わる。
受け部160の底面には、底面開口部168が開口しており、底面開口部168には閉塞部材162が取り付けられる。
閉塞部材162は、軸160Aによって回動可能に取り付けられる。閉塞部材162は、不図示の開閉モーターの動力により、底面開口部168を閉塞する閉塞位置と、底面開口部168を開放する開放位置とに回動可能である。つまり、開閉モーターの動作によって受け部160の底面開口部168が開閉される。底面開口部168が開かれると、受け部160に貯留されている原料片MSが排出され、解繊部20に送られる。なお、底面開口部168がスライドする板状部材により開閉される構成であってもよい。開閉モーターは、開閉用の駆動部の一例に対応する。
ロードセル164は、重さやトルク等の力を検出するセンサーであり、突出部169を介して加わる力を検出し、検出値を示す信号を出力する。ロードセル164が出力する信号は後述する制御装置110に入力され、制御装置110の制御により、不図示の開閉モーターが駆動される。
[1−3.貯留部の動作]
シート製造装置100が起動されると、貯留部13の攪拌装置130では、攪拌モーター210が駆動して回転体172が回転する。また、貯留部13の搬送装置131では、搬送モーター150が駆動して排出パイプ132が回転する。
攪拌装置130のケース170に、ホッパー9から原料片MSが投入されると、原料片MSは、ケース170内の底部で回転する回転体172によって攪拌される。原料片MSは、回転体172の羽根196で、回転体172の径方向外側、すなわちケース170の側壁180の方向に送り出されながら攪拌される。これにより、密度や厚さ、色などが異なる複数の種類の原料片MSが投入された場合であっても、ケース170内部において原料片MSの混ざり具合を均質化させ易くできる。回転体172は、底面182の一部を構成する回転部190と羽根196とが一体に回転する。このため、例えば、羽根のみが底面部に対して回転する場合とは異なり、原料片MSが、羽根196と、底面182との間で圧縮されて塊状になることを抑制できる。
攪拌された原料片MSは、羽根196によって、ケース170の排出部186から搬送装置131の排出パイプ132に送られる。排出パイプ132の内部に送られた原料片MSは、排出パイプ132内では、排出パイプ132と共に回転するスパイラル部材140によって攪拌されながら排出口132Bに搬送される。これにより、原料片MSの搬送中に、原料片MSが塊状になることが抑制される。
計量部134に送られた原料片MSは、上面開口部166から受け部160の内部に投入される。受け部160の内部の原料片MSが所定の目標量に達したことをロードセル164が検出すると、制御装置110が開閉モーターを駆動させる。これによって、閉塞部材162は閉塞位置から開放位置に回動し、受け部160の底面開口部168が開放される。底面開口部168が開放されると、受け部160から原料片MSが自重で落下する。落下した原料片MSは、解繊部20に搬送される。
排出パイプ132のような中空の筒内を通過させて原料片MSを搬送する場合に、内周面132Cから突出するスパイラル部材140で搬送する構成に代えて、軸棒を有する搬送部材を回転させて搬送する構成も考えられる。すなわち、ローラーのような軸棒を有する搬送部材や、オーガーのような軸棒の周りに突起が設けられた軸棒を有する搬送部材を、排出パイプ132の内部で回転させて、原料片MSを搬送することが考えられる。しかし、繊維片としての原料片MSは折れ曲がり易く、それらのような軸棒を有する搬送部材では、排出パイプ132の内周面132Cと軸棒を有する搬送部材との隙間に原料片MSが挟まって圧縮される場合がある。また、原料片MSが軸棒を有する搬送部材の軸棒部分に絡まる場合もある。このため、軸棒を有する搬送部材を用いて原料片MSを搬送しようとすると、原料片MSの搬送量のバラつきが生じて、搬送ムラが発生し易い。
これに対して、本実施形態では、排出パイプ132の内周面132Cから突出するスパイラル部材140を備えるので、排出パイプ132内の中心軸L1側にスペースが生じ易い。よって、原料片MSは、排出パイプ132内では中心軸L1側に移動可能であり、原料片MSが過剰に圧縮されることが抑制される。また、原料片MSが、軸棒を有する搬送部材に巻き付くこともない。このため、排出パイプ132内を安定的に搬送し易く、搬送ムラが抑制される。よって、排出口132Bからバラつきが抑制された状態で原料片MSを排出し易く、所定量ずつ原料片MSを排出可能である。したがって、計量部134において大量の原料片MSが排出されて目標量を一気に超えることが抑制され、下流側の解繊部20に対する搬送ムラを抑制可能である。
特に、本実施形態では、排出口132Bにはリブ141が設けられており、排出口132Bの径が絞られる。このため、排出口132Bからの原料片MSの排出を抑制し易く、排出口132Bから排出される原料片MSの量の調整を容易になる。
以上説明したように、本実施形態では、繊維搬送装置の一例に対応する貯留部13は、繊維を含む原料片MSを収容可能な内部空間170Aを有するケース170と、ケース170の排出部186に接続された排出パイプ132と、を備える。また、貯留部13は、排出パイプ132を中心軸L1を中心として回転させる搬送モーター150を備える。そして、排出パイプ132は軸方向の一端において内部空間170Aに連通し、他端には原料片MSを排出する排出口132Bを有し、排出パイプ132の内面の一例に対応する内周面132Cにスパイラル部材140が設けられている。したがって、中空の搬送路133が形成された筒状の排出パイプ132内に、軸棒を有する搬送部材が配置されていないので、排出パイプ132内で原料片MSが絡まったり圧縮されたりすることが抑制されている。よって、本実施形態では、原料片MSの搬送量にバラツキが生じ難くなっており、搬送ムラが発生することを低減できる。
本実施形態では、突起の一例に対応するスパイラル部材140は、排出パイプ132の中心軸L1に対して螺旋状に設けられている。したがって、排出パイプ132を中心軸L1を中心に正方向ROに回転させることで、スパイラル部材140の螺旋形状で原料片MSを搬送できる。
また、本実施形態では、排出パイプ132には、排出口132Bの周縁部にリブ141が形成される。したがって、排出口132Bの径を絞ることができ、原料片MSの排出量を調整し易く、原料片MSの排出量のバラツキを抑制することができる。
また、本実施形態では、排出パイプ132は、ケース170との接続部の一例に対応する排出部186よりも排出口132Bが鉛直下方方向に低くなるよう傾斜している。したがって、原料片MSを排出口132B側に重力を利用して移動させ易くできる。
また、本実施形態では、排出口132Bの下方に原料片MSを収容する受け部160が配置されている。したがって、搬送装置131で原料片MSを受け部160に搬送して収容させることができる。
また、本実施形態では、受け部160に収容された原料片MSの重量を検出するロードセル164が配置されている。したがって、受け部160に収容された原料片MSの重量を検出することができる。また、重量を検出することにより、所定の重量の原料片MSを下流側の装置、例えば、解繊部20に送ることができる。
また、本実施形態では、ケース170の内部において、ケース170の高さ方向に延びる仮想の回転軸を中心として回転し、原料片MSを攪拌する回転体172を有する。また、排出パイプ132は、ケース170の高さ方向において回転体172と重なる位置でケース170に接続される。したがって、ケース170で攪拌された原料片MSを排出パイプ132内に効率よく流入させることができる。
[2.第2実施形態]
[2−1.貯留部の排出パイプの構成]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、前述の第1実施形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図6は、第2実施形態の排出パイプ232の断面図である。
第2実施形態の排出パイプ232では、排出口132B側の排出パイプ232の内周面232Cにおける静止摩擦係数が、ケース170との接続部側、すなわち、流入口132A側の排出パイプ232の内周面232Cよりも低くなるように形成される。静止摩擦係数は、摩擦係数の一例に対応する。本実施形態では、排出口132B側の内周面232Cには、薄板状のフィルム部材243が貼付される。フィルム部材243は、不図示の接着剤を用いて貼付される。フィルム部材243の材料は、例えば、PET樹脂である。PET樹脂に代えて、排出パイプ132の内周面232Cを形成するABS樹脂よりも静止摩擦係数が小さくなる材料を用いてもよい。一般的なABS樹脂の静止摩擦係数は0.58であることが知られている。ここで、PETは、Polyethylene Terephthalateの略語である。
よって、排出パイプ232は、内周面232Cの排出口132B側に、フィルム部材243で覆われた低摩擦部232Dが形成される。また、内周面232Cの流入口132A側には、ABS樹脂が剥き出しで低摩擦部232Dよりも静止摩擦係数が大きい高摩擦部232Eが形成される。
低摩擦部232Dは、排出パイプ232の中心軸L1に沿った方向、すなわち、排出パイプ132の軸方向における全長Laの中間の位置である中間位置Mよりも排出口132B側に設けられる。低摩擦部232Dは、排出口132Bを含む排出パイプ232の一部の領域として、軸方向において、排出口132Bからスパイラル部材140の1ピッチ以上の長さの領域に設けられることが望ましい。本実施形態では、一例として、軸方向における排出パイプ232の全長Laが240mmに対して、低摩擦部232Dの排出口132Bからの軸方向の長さLbは、70mmである。
本実施形態では、フィルム部材243を貼付して、排出口132B側の排出パイプ232の内周面232Cの摩擦係数を小さくした。しかし、例えば、排出パイプ232を異なる2つの樹脂で形成して、排出口132B側を流入口132A側よりも摩擦係数が小さくなるようにしてもよい。
[2−2.貯留部の排出パイプの動作]
第2実施形態の貯留部13の排出パイプ232では、流入口132Aから流入した原料片MSは、排出パイプ132の高摩擦部232Dを搬送される。原料片MSは、高摩擦部232Eでは、高摩擦部232Eとの摩擦力で、回転する排出パイプ132に追従するように移動し、原料片MSが大きく攪拌されながら搬送され易い。原料片MSが、中間位置Mを越えて低摩擦部232Dに搬送されると、低摩擦部232Dでは、原料片MSは排出パイプ132に対して滑り易く、排出パイプ132内の下部側に溜まった状態で搬送され易い。
図7は、低摩擦部232Dを有しない排出パイプ132内の原料片MSの移動を示す模式図である。図8は、低摩擦部232Dを有する排出パイプ232内の原料片MSを示す模式図である。
排出口132B側に低摩擦部232Dを有しない場合、図7の矢印Ta1、Ta2で示すように、排出パイプ132内の下部側を搬送される原料片MSは、排出パイプ132が正方向ROの回転に伴って内周面132Cと共に移動し易い。このため、原料片MSは、排出パイプ132内を下部側から上部側に移動し、排出口132Bから原料片MSが排出され難くなる場合がある。そして、排出パイプ132が、さらに回転した場合に、矢印Ta3で示すように、原料片MSが崩れるなどして排出パイプ132の下部に移動し、排出口132Bから原料片MSが排出される。すなわち、排出口132Bから排出される原料片MSの搬送量のバラツキが生じやすい場合がある。
これに対して、本実施形態では、排出口132B側に低摩擦部232Dが形成されるので、図8の矢印Tb1、Tb2で示すように、原料片MSは、排出パイプ232が回転しても、内周面232Cに対して滑り、排出パイプ232の下部側に留まり易い。したがって、矢印Tb2、Tb3で示すように、下部側に留まる原料片MSが排出パイプ232の回転に伴って排出口132Bから少量ずつ排出され易い。よって、排出量のバラツキを抑制し易くなっており、搬送ムラが抑制され易くなる。
特に、本実施形態では、低摩擦部232Dは、中間位置Mよりも排出口132B側のみに形成されており、中間位置Mよりも流入口132A側には形成されていない。これにより、流入口132A側に流入した原料片MSは中間位置Mを越えるまでに高摩擦部232Eで攪拌可能である。そして、十分に攪拌された原料片MSを低摩擦部232Dにより、排出パイプ132の下部側に留めて、排出口132Bから少量ずつ排出することができる。
以上説明したように、第2実施形態でも、軸棒を有する搬送部材で原料片MSを搬送するのではなく、排出パイプ232が回転することにより原料片MSが搬送される。よって、本実施形態でも、第1実施形態と同様に、原料片MSの搬送量にバラツキが生じ難くなっており、搬送ムラの発生を抑制できる。
また、本実施形態では、排出口132B側の排出パイプ232の内周面232Cに低摩擦部232Dを設けている。低摩擦部232Dの摩擦係数は、ケース170との排出部186側の排出パイプ232の内周面232Cよりも低い。したがって、排出パイプ232を回転させても原料片MSを下部側に溜め易く、原料片MSを排出口132Bから少量ずつ排出させ易くなっている。
[3.第3実施形態]
[3−1.貯留部の排出パイプの構成]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、前述の第2実施形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図9は、第3実施形態の排出パイプ332の断面図である。
第3実施形態の排出パイプ332では、第2実施形態のスパイラル部材140に代えて、スパイラル部材340を備える。スパイラル部材340は、高さHが流入口132Aから排出口132Bに向かうにしたがって徐々に高くなっている。すなわち、図9に示されたスパイラル部材340の高さH31〜H37について、H31<H32<H33<H34<H35<H36<H37の関係が成立する。本実施形態では、一例として、流入口132A側の端部のスパイラル部材340の端部の高さHは5mmに設定される。また、排出口132B側の端部のスパイラル部材340の端部の高さHは10mmに設定される。
[3−2.貯留部の排出パイプの動作]
第3実施形態の貯留部13の排出パイプ332では、流入口132Aから流入した原料片MSは、排出パイプ332の回転に伴ってスパイラル部材340により攪拌されながら搬送され、排出口132Bから排出される。
本実施形態の排出パイプ332では、スパイラル部材340の高さHが排出口132Bに近づくほど高くなっており、排出口132Bに近づくほど搬送路133の径が狭まっている。このため、排出口132B側に搬送されるほど原料片MSの軸方向への搬送が抑制され、一度に大量の原料片MSが排出されることが抑制され易い。よって、本実施形態では、排出口132Bから少量ずつ原料片MSを排出し易く、排出量のバラツキを抑制し易くなっており、搬送ムラが抑制され易くなる。
以上説明したように、第3実施形態でも、軸棒を有する搬送部材で原料片MSを搬送するのではなく、排出パイプ332が回転することにより原料片MSが搬送される。よって、本実施形態でも、第1実施形態と同様に、原料片MSの搬送量にバラツキが生じ難くなっており、搬送ムラが発生することを低減できる。
[4.第4実施形態]
[4−1.貯留部の排出パイプの構成]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。なお、前述の第2実施形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図10は、第4実施形態の排出パイプ432の断面図である。
第4実施形態の排出パイプ432では、第2スパイラル部材440が追加されている。第2スパイラル部材440は、第2突起の一例に対応する。第2スパイラル部材440は、断面矩形の薄板が螺旋を描く形状を有する。第2スパイラル部材440は、排出パイプ432の内周面232Cに沿って配置される。第2スパイラル部材440は、排出口132Bから軸方向に長さLbの範囲に設けられる。
第2スパイラル部材440は、スパイラル部材140と同様のピッチPを有し、第2スパイラル部材440の排出パイプ432の回転方向における位相がスパイラル部材140に対して半周期ずれて設けられている。本実施形態では、軸方向の長さが短い点や、回転方向の位相がずれて設けられている点以外は、第2スパイラル部材440は、スパイラル部材140と同様に形成される。すなわち、第2スパイラル部材440は、排出口132Bから軸方向の長さLbの範囲のスパイラル部材140と同一の形状を有する。スパイラル部材140は、第1突起の一例に対応する。
第2スパイラル部材440は、中間位置Mよりも排出口132B側に設けるのが望ましい。第2スパイラル部材440は、1ピッチ以上の巻き数が望ましい。スパイラル部材140および第2スパイラル部材440は、排出パイプ432の排出口132B側の長さLbの範囲に、二重螺旋部443を形成する。
第2スパイラル部材440は、上述の構成が望ましいが、スパイラル部材140と同様の形状でなくてもよいし、回転方向の位相も半周期ずれた構成でなくてもよい。
[4−2.貯留部の排出パイプの動作]
第4実施形態の貯留部13の排出パイプ432では、流入口132Aから流入した原料片MSは、排出パイプ432の回転に伴ってスパイラル部材140により攪拌されながら搬送される。そして、原料片MSが、中間位置Mを越えて排出口132B側に搬送されると、スパイラル部材140および第2スパイラル部材440が設けられた二重螺旋部443により攪拌されながら搬送され、排出口132Bから排出される。
ここで、第2スパイラル部材440が設けられていない場合、排出口132Bでは、排出パイプが一回転する際に一度、スパイラル部材140が中心軸L1の下方を通過する。これに対して、スパイラル部材140および第2スパイラル部材440を有する本実施形態では、排出パイプ432が一回転する際に二度、スパイラル部材140、440が中心軸L1の下方を通過する。一般に、原料片MSは、排出口132Bに近い部分のスパイラル部材140、440が中心軸L1の下方を通過する際に排出され易い。このため、本実施形態では、一回転当たりの原料片MSの排出タイミングを増やすことができる。また、上流から搬送されてきた原料片MSを二つのスパイラル部材140、440で分担して排出できる。よって、一つのスパイラル部材140で搬送する場合に比べて、単位時間に対する排出量を均しながら排出し易くなっており、搬送ムラが抑制され易くなる。
以上説明したように、第4実施形態でも、軸棒を有する搬送部材で原料片MSを搬送するのではなく、排出パイプ432が回転することにより原料片MSが搬送される。よって、本実施形態でも、第1実施形態と同様に、原料片MSの搬送量にバラツキが生じ難くなっており、搬送ムラが発生することを低減できる。
本実施形態では、突起は、螺旋状であるスパイラル部材140と螺旋状である第2スパイラル部材440とを有する。排出口132Bを含む排出パイプ432の一部である排出口132B側においてスパイラル部材140と第2スパイラル部材440とが設けられている。したがって、排出パイプ432の一回転当たりのスパイラル部材140、440による原料片MSの排出タイミングを増やすことができる。
本実施形態では、第2スパイラル部材440は、スパイラル部材140と同様のピッチPを有し、第2スパイラル部材440の排出パイプ432の回転方向における位相がスパイラル部材140に対して半周期ずれて設けられている。したがって、同様の螺旋形状を有するスパイラル部材140と第2スパイラル部材440とにより、単位時間に対する排出量を均しながら排出し易くなっている。
[5.第5実施形態]
[5−1.貯留部の排出パイプの構成]
次に、本発明の第5実施形態について説明する。なお、前述の第2実施形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図11は、第5実施形態の排出パイプ532の断面図である。
第5実施形態の排出パイプ532では、第2実施形態のスパイラル部材140に代えて、スパイラル部材540を備える。スパイラル部材540は、排出口132B側のピッチP2が流入口132A側のピッチP1に比べて短くなっている。本実施形態では、スパイラル部材540は、軸方向における排出口132Bからの長さLbの部分がピッチP2の螺旋状に形成される。スパイラル部材540は、中間位置Mよりも排出口132B側の部分において、ピッチP2の螺旋状としてもよい。
[5−2.貯留部の排出パイプの動作]
第5実施形態の貯留部13の排出パイプ532では、流入口132Aから流入した原料片MSは、排出パイプ532の回転に伴ってスパイラル部材540により攪拌されながら搬送され、排出口132Bから排出される。
本実施形態では、スパイラル部材540は、流入口132A側では長いピッチP1であり、排出口132B側では短いピッチP2である。スパイラル部材540の中心軸L1方向に沿った搬送量は、一般に、ピッチP1、P2が短いほど少ない。このため、短いピッチP2である排出口132B側では、原料片MSの軸方向への搬送が抑制され、一度に大量の原料片MSが排出されることが抑制され易い。よって、本実施形態では、排出口132Bから少量ずつ原料片MSを排出し易く、排出量のバラツキを抑制し易くなっており、搬送ムラが抑制され易くなる。
以上説明したように、第5実施形態でも、軸棒を有する搬送部材で原料片MSを搬送するのではなく、排出パイプ532が回転することにより原料片MSが搬送される。よって、本実施形態でも、第1実施形態と同様に、原料片MSの搬送量にバラツキが生じ難くなっており、搬送ムラが発生することを低減できる。
[6.他の実施形態]
上述した各実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明を実施する具体的態様に過ぎず、本発明を限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、例えば以下に示すように、種々の態様において実施することが可能である。
上記実施形態において、回転体172として円板状の回転部190が回転する構成を説明した。しかし、特許文献1に記載のように、回転体を、回転軸と回転軸に支持された棒部材とによって構成し、その回転体をケース170内で回転させる構成でもよい。
上記実施形態では、突起の一例に対応するスパイラル部材が軸方向に一体に連続して形成されたが、軸方向に分離された複数のスパイラル部材が設けられる構成でもよい。また、突起は、螺旋状に湾曲した板材でなくてもよい。
13…貯留部(繊維搬送装置)、122…支持部材、124…爪部、130…攪拌装置、131…搬送装置、132…排出パイプ(筒)、132B…排出口、134…計量部、135…パイプ支持部材、136…載置台、137…軸受、138…支持台、140…スパイラル部材(突起、第1突起)、142…従動ギア、150…搬送モーター(駆動部)、152…駆動ギア、160…受け部(容器)、160A…軸、162…閉塞部材、164…ロードセル(重量検出部)、166…上面開口部、168…底面開口部、169…突出部、170…ケース、170A…内部空間、172…回転体、174…駆動機構、180…側壁(側面)、182…底面、184…開口部、186…排出部(接続部)、188…傾斜面、189…排出口、190…回転部、192…シーリング部材、196…羽根、198…突起部材、230…張り出し部、232D…低摩擦部、332…排出パイプ(筒)、340…スパイラル部材(突起)、432…排出パイプ(筒)、440…第2スパイラル部材(突起、第2突起)、532…排出パイプ(筒)、540…スパイラル部材(突起)、L1…中心軸(軸線)、MS…原料片(原料、繊維片)、RO…正方向。

Claims (10)

  1. 繊維を含む繊維片を収容可能な内部空間を有するケースと、
    前記ケースの側面に接続された筒と、
    前記筒を軸中心に回転させる駆動部と、を備え、
    前記筒は軸方向の一端において前記内部空間に連通し、他端には前記繊維片を排出する排出口を有し、
    前記筒の内面に突起が設けられている、繊維搬送装置。
  2. 前記突起は、前記筒の軸に対して螺旋状に設けられている、請求項1記載の繊維搬送装置。
  3. 前記排出口側の前記筒の内面における摩擦係数は、前記ケースとの接続部側の前記筒の内面よりも低い低摩擦部である、請求項1または2に記載の繊維搬送装置。
  4. 前記筒には、前記排出口の周縁部にリブが形成される、請求項1から3のいずれか1項に記載の繊維搬送装置。
  5. 前記突起は、螺旋状である第1突起と螺旋状である第2突起とを有し、
    前記排出口を含む前記筒の一部において前記第1突起と前記第2突起とが設けられている、請求項2記載の繊維搬送装置。
  6. 前記第2突起は、前記第1突起と同様のピッチを有し、前記第2突起の前記筒の回転方向における位相が前記第1突起に対して半周期ずれて設けられている、請求項5記載の繊維搬送装置。
  7. 前記筒は、前記ケースとの接続部よりも前記排出口が鉛直下方方向に低くなるよう傾斜している、請求項1から6のいずれか1項に記載の繊維搬送装置。
  8. 前記排出口の下方に前記繊維片を収容する容器が配置されている、請求項1から7のいずれか1項に記載の繊維搬送装置。
  9. 前記容器に収容された前記繊維片の重量を検出する重量検出部が配置されている、請求項8記載の繊維搬送装置。
  10. 前記ケースの内部において、前記ケースの高さ方向に延びる仮想の回転軸を中心として回転し、前記繊維片を攪拌する回転体を有し、
    前記筒は、前記ケースの高さ方向において前記回転体と重なる位置で前記ケースに接続される、請求項1から9のいずれか1項に記載の繊維搬送装置。
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