JP2020203466A - 接着性樹脂積層体、積層体、接着性樹脂積層体の製造方法および積層体の製造方法 - Google Patents

接着性樹脂積層体、積層体、接着性樹脂積層体の製造方法および積層体の製造方法 Download PDF

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【課題】被着体に対して優れた接着力を有し、高い耐熱性を有する接着性樹脂積層体を提供する。【解決手段】第1の酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤とを有する第1層11Aと、第1層に接して積層し、第2の酸変性ポリオレフィン樹脂を有する第2層12Aと、を含み、第1層は、第1の酸変性ポリオレフィン樹脂を、第1の酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤112との合計の65質量%以上99.5質量%以下、架橋剤を合計の0.5質量%以上35質量%以下含み、第2層は、第2の酸変性ポリオレフィン樹脂を、第2層の全体の70質量%以上100質量%以下含み、第2の酸変性ポリオレフィン樹脂は、酸置換基によるグラフト変性率が1.0質量%以上2.5質量%以下であり、第1層の厚みは、0.1μm以上10μm以下であり、第2層の厚みは、10μm以上300μm以下である接着性樹脂積層体10A。【選択図】図1

Description

本発明は、接着性樹脂積層体、積層体、接着性樹脂積層体の製造方法および積層体の製造方法に関するものである。
従来、被着体に対して優れた接着力を有する接着剤として、酸変性ポリオレフィン樹脂を有する接着性樹脂積層体が知られている。例えば特許文献1には、酸変性ポリオレフィン樹脂を含有する層と、酸変性していないポリオレフィン層との積層体が開示されている。
特開2012−1661号公報
上記特許文献1に記載の接着性樹脂積層体は、耐熱性の点で改善の余地があった。また、上記特許文献1に記載の接着性樹脂積層体は、繊維に含浸させる樹脂フィルムとしては十分な強度が得られないため、改良が必要であった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、被着体に対して優れた接着力を有し、高い耐熱性を有する接着性樹脂積層体を提供することを目的とする。また、このような接着性樹脂積層体を用いて2つの被着体を積層した積層体を提供することをあわせて目的とする。さらに、このような接着性樹脂積層体の製造方法、積層体の製造方法を提供することをあわせて目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は以下の態様を採用することができる。
[1]第1の酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤とを有する第1層と、前記第1層に接して積層し、第2の酸変性ポリオレフィン樹脂を有する第2層と、を含み、前記第1層は、前記第1の酸変性ポリオレフィン樹脂を、前記第1の酸変性ポリオレフィン樹脂と前記架橋剤との合計の65質量%以上99.5質量%以下、前記架橋剤を前記合計の0.5質量%以上35質量%以下含み、前記第2層は、前記第2の酸変性ポリオレフィン樹脂を、前記第2層の全体の70質量%以上100質量%以下含み、前記第2の酸変性ポリオレフィン樹脂は、酸置換基によるグラフト変性率が1.0質量%以上2.5質量%以下であり、前記第1層の厚みは、0.1μm以上10μm以下であり、前記第2層の厚みは、10μm以上300μm以下である接着性樹脂積層体。
[2]前記架橋剤は、ノボラック型エポキシ樹脂、フェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型骨格を含むエポキシ樹脂およびビスフェノールF型骨格を含むエポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種のエポキシ樹脂である[1]に記載の接着性樹脂積層体。
[3]前記エポキシ樹脂の分子量が350以上2000以下である[2]に記載の接着性樹脂積層体。
[4]前記エポキシ樹脂の融点が60℃以上100℃以下である[2]または[3]に記載の接着性樹脂積層体。
[5]前記第1の酸変性ポリオレフィン樹脂の主骨格を構成するポリオレフィン樹脂が、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテンおよびプロピレンとブテンとの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種である[1]から[4]のいずれか1項に記載の接着性樹脂積層体。
[6]前記第2の酸変性ポリオレフィン樹脂の主骨格を構成するポリオレフィン樹脂が、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテンおよびプロピレンとブテンとの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種である[1]から[5]のいずれか1項に記載の接着性樹脂積層体。
[7]前記第1の酸変性ポリオレフィン樹脂における前記グラフト変性率と、前記第2の酸変性ポリオレフィン樹脂における前記グラフト変性率との差の絶対値が、0.5質量%以下である[1]から[6]のいずれか1項に記載の接着性樹脂積層体。
[8]前記第1の酸変性ポリオレフィン樹脂の溶融粘度が、180℃において1000mPa・s以上50000mPa・s以下である[1]から[7]のいずれか1項に記載の接着性樹脂積層体。
[9]前記第2の酸変性ポリオレフィン樹脂の溶融粘度が、180℃において1000mPa・s以上50000mPa・s以下である[1]から[8]のいずれか1項に記載の接着性樹脂積層体。
[10]前記第1層に接し、前記第1層の前記第2層とは反対側の面において前記第1層と積層する第3層を有し、前記第3層は、第3の酸変性ポリオレフィン樹脂を前記第3層の全体の65質量%以上99.5質量%以下、前記架橋剤を前記第3層の全体の0.5質量%以上35質量%以下含み、前記第3層の厚みは、0.1μm以上10μm以下である[1]から[9]のいずれか1項に記載の接着性樹脂積層体。
[11]第1被着体と、第2被着体と、前記第1被着体と前記第2被着体とを接着する接着層とを有し、前記接着層は、酸変性ポリオレフィン樹脂を前記接着層の全体の80質量%以上99.9質量%以下、架橋剤を前記接着層の全体の0.1質量%以上20質量%以下含み、前記酸変性ポリオレフィン樹脂は、酸置換基によるグラフト変性率が1.0質量%以上2.5質量%以下であり、前記接着層の厚みは、10.1μm以上300μm以下である積層体。
[12]前記接着層の前記第1被着体との界面における前記架橋剤の含有率は、前記接着層の前記第2被着体との界面における前記架橋剤の含有率よりも高い[11]に記載の積層体。
[13][1]から[10]のいずれか1項に記載の接着性樹脂積層体の製造方法であって、前記第2の酸変性ポリオレフィン樹脂を含む樹脂組成物を溶融させて成形し前記第2層を形成する工程と、前記第1の酸変性ポリオレフィン樹脂と前記架橋剤とを含む塗工液を、前記第2層の表面に塗布して成膜し、前記第1層を形成する工程と、を有する接着性樹脂積層体の製造方法。
[14][1]から[10]のいずれか1項に記載の接着性樹脂積層体を、第1被着体および第2被着体で挟持した状態で、30℃以上80℃以下の環境下で1日以上7日以下保管する工程を有する積層体の製造方法。
本発明によれば、被着体に対して優れた接着力を有し、高い耐熱性を有する接着性樹脂積層体を提供することができる。また、このような接着性樹脂積層体を用いて2つの被着体を積層した積層体、接着性樹脂積層体の製造方法、積層体の製造方法を提供することができる。
図1は、第1実施形態の接着性樹脂積層体を示す模式図である。 図2は、第1実施形態の積層体100を示す模式図である。 図3は、第2実施形態に係る接着性樹脂積層体15Aの説明図である。 図4は、第1実施形態の積層体200を示す模式図である。
[第1実施形態]
以下、図1〜図2を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る接着性樹脂積層体について説明する。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせてある。
<接着性樹脂積層体>
図1は、本実施形態の接着性樹脂積層体を示す模式図である。接着性樹脂積層体10Aは、少なくとも第1層11A、第2層12Aを有する積層体である。第1層11Aは、第1被着体21と接することが可能な表面を有する。第2層12Aは、第2被着体22と接することが可能な表面を有する。
(第1層)
第1層11Aは、主剤が含まれる主剤層111と、主剤を架橋させる架橋剤112とを含む。第1層11Aは、主剤が架橋剤により架橋されてなる架橋樹脂を含んでもよい。その他、第1層11Aは、発明の効果を損なわない範囲において、任意成分として安定剤、着色剤、可塑剤、充填材、付加的な樹脂等の添加剤を含んでいてもよい。
(主剤)
主剤層111は、主剤として酸変性ポリオレフィン樹脂を、酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤112との合計の65質量%以上99.5質量%以下含む。酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤112との合計に対する酸変性ポリオレフィン樹脂の含有率は、0.5質量%以上であることが好ましく、1質量%以上であることがより好ましい。また、第1層11Aにおける酸変性ポリオレフィン樹脂の含有率は、20質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。
酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤112との合計に対する酸変性ポリオレフィン樹脂の含有率の上限値および下限値は、任意に組み合わせることができる。
第1層11Aに含まれる酸変性ポリオレフィン樹脂は、本発明における「第1の酸変性ポリオレフィン樹脂」に該当する。
酸変性ポリオレフィン樹脂の製造方法としては、未変性ポリオレフィン樹脂を酸官能基含有モノマーとを溶融混練によりグラフト変性する方法、オレフィンモノマーと酸官能基含有モノマーとを共重合させる方法等が挙げられる。
主剤としては、グラフト変性による酸変性ポリオレフィン樹脂が好ましい。グラフト変性は、有機過酸化物や脂肪族アゾ化合物等のラジカル重合開始剤の存在下で行うことが好ましい。
酸変性ポリオレフィンは、α位に酸変性置換基を有する酸変性α−ポリオレフィンであることが好ましい。酸変性α−ポリオレフィン樹脂の構成において、酸官能基含有モノマーと共重合する場合のオレフィンモノマー、又は未変性ポリオレフィン樹脂を構成するオレフィンモノマーとしては、プロピレン、1−ブテン、イソブチレン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィンの1種又は2種以上が挙げられる。
グラフト変性される前の未変性ポリオレフィン樹脂としては、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、エチレンとプロピレンとの共重合体、プロピレンと1−ブテンとの共重合体、プロピレンとエチレン又はオレフィンとのランダム共重合体、プロピレンとエチレン又はオレフィンとのブロック共重合体等の1種又は2種以上が挙げられる。なかでも、プロピレンの単独重合体であるホモポリプロピレン、プロピレン−エチレンのブロック共重合体、プロピレン−エチレンのランダム共重合体、プロピレン−1−ブテン共重合体等のポリプロピレン系樹脂が好ましい。
酸変性ポリオレフィン樹脂を構成するモノマーが1−ブテンを含有することにより、第1層11Aが加熱された際に主剤の分子運動が促進される。主剤と架橋剤112とが相互に反応し得る官能基を有する場合、主剤の分子運動が促進されると、主剤が有する官能基と、架橋剤112が有する官能基が接触する機会が増える。その結果、主剤と架橋剤112との架橋反応が促進され、第1層11Aの耐熱性、被着体への密着性がより向上する。
第1の酸変性ポリオレフィン樹脂は、主骨格を構成するポリオレフィン樹脂が、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテンおよびプロピレンとブテンとの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
酸官能基含有モノマーとしては、エチレン性二重結合と、酸基又は酸無水物基とを同一分子内に持つ化合物を挙げることができる。酸官能基となる酸基又は酸無水物基としては、カルボキシ基(−COOH)又はカルボン酸無水物基(−CO−O−CO−)が挙げられる。カルボキシ基又はカルボン酸無水物基を有するモノマーとしては、不飽和のモノカルボン酸、ジカルボン酸、ジカルボン酸無水物等の1種又は2種以上が挙げられる。
1種又は2種以上の酸変性ポリオレフィン樹脂において、同一の酸官能基含有モノマーが用いられてもよく、異なる2種以上の酸官能基含有モノマーが用いられてもよい。
不飽和モノカルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸等のα,β−不飽和カルボン酸モノマーの1種又は2種以上が挙げられる。
不飽和ジカルボン酸としては、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸等のα,β−不飽和ジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸(ナジック酸)、エンド−ビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸(エンディック酸)等の1種又は2種以上が挙げられる。
不飽和ジカルボン酸無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ナジック酸、無水エンディック酸などの1種又は2種以上が挙げられる。
酸変性ポリオレフィン樹脂としては、架橋剤112に含まれるエポキシ基との反応性が高いことから、酸無水物基を有する酸変性ポリオレフィン樹脂が好ましく、カルボン酸無水物基を有する酸変性ポリオレフィン樹脂が好ましく、特に、無水マレイン酸変性ポリオレフィン樹脂が好ましい。なかでも、接着性、及び適度な融点の観点から、無水マレイン酸変性ポリプロピレン系樹脂が好ましい。
酸変性ポリオレフィン樹脂が、未反応の酸官能基含有モノマーを含有する場合は、接着力が低下するおそれがある。このため、主剤層111は、未反応の酸官能基含有モノマーを含まない酸変性ポリオレフィン樹脂が好ましい。未反応の酸官能基含有モノマーを除去した酸変性ポリオレフィン樹脂を主剤としてもよい。
酸変性ポリオレフィン樹脂において、未変性ポリオレフィン樹脂又はオレフィンモノマーに由来する部分の割合は、酸変性ポリオレフィン樹脂の全量100質量部に対して、50質量部以上であることが好ましい。
第1の酸変性ポリオレフィン樹脂の測定温度180℃における溶融粘度は、1000mPa・s以上50000mPa・s以下であることが好ましい。また、同溶融粘度は、5000mPa・s以上であることがより好ましい。また、同溶融粘度は、20000mPa・s以下であることがより好ましい。
溶融粘度の上限値および下限値は任意に組み合わせることができる。
本明細書において溶融粘度は、JIS K7199に準拠する方法で測定した値を指す。具体的には、レオメーター(AntonPaar社製、装置名:physicaMCR301)を用い、測定温度180℃、ひずみ振幅3%、1Hzの周波数で測定を行った際の値を指す。
(架橋剤)
第1層11Aは、架橋剤112を、酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤112との合計の0.5質量%以上35質量%以下含む。酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤112との合計に対する架橋剤112の含有率は、5質量%以上であることが好ましい。また、酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤112との合計に対する架橋剤112の含有率は、40質量%以下であることが好ましい。
酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤112との合計に対する架橋剤112の含有率の上限値および下限値は、任意に組み合わせることができる。
架橋剤112は、ノボラック型エポキシ樹脂、フェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型骨格を含むエポキシ樹脂、ビスフェノールF型骨格を含むエポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種のエポキシ樹脂が挙げられる。
ビスフェノールA型骨格を含むエポキシ樹脂、ビスフェノールF型骨格を含むエポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂は、ビスフェノール化合物を基本構造とし、その構造の一部にエポキシ基が導入された化合物である。ビスフェノール化合物はフェノール性水酸基を2個有するため、ビスフェノール型エポキシ樹脂は、通常、ビスフェノール骨格を有する二官能エポキシ樹脂となる。
本明細書において、フェノールノボラック型エポキシ樹脂とは、フェノールノボラック樹脂を基本構造とし、その構造の一部にエポキシ基が導入された化合物である。フェノールノボラック樹脂は、一般には、単に「ノボラック」ともいい、フェノール類化合物とホルムアルデヒドとを縮合して得られる。フェノールノボラック型エポキシ樹脂における1分子あたりのエポキシ基導入量は特に限定されるものではないが、エピクロルヒドリン等のエポキシ基原料とフェノールノボラック樹脂とを反応させることにより、フェノールノボラック樹脂中に多数存在するフェノール性水酸基に多数のエポキシ基が導入されるため、通常は多官能エポキシ樹脂となる。
フェノールノボラック樹脂を構成するフェノール類化合物としては、フェノール性水酸基を有する化合物であればよく、水酸基以外に活性水素を有しない化合物が好ましい。フェノール類化合物の具体例として、フェノール(ヒドロキシベンゼン)、クレゾール、ナフトール等のモノフェノール化合物、ビスフェノールA、ビスフェノールE、ビスフェノールF等のビスフェノール化合物などが挙げられる。ビスフェノール化合物を用いて構成されたフェノールノボラック樹脂及びフェノールノボラック型エポキシ樹脂は、ビスフェノール骨格を有する。
エポキシ系化合物のエポキシ当量は、樹脂を架橋しやすくする観点から100〜300が好ましく、200〜300がより好ましい。エポキシ当量(g/eq)は、エポキシ基1個あたりのエポキシ系化合物の分子量に相当し、この値が小さいほどエポキシ系化合物中のエポキシ基が多いことを意味する。エポキシ当量の比較的小さいエポキシ系化合物を架橋剤112とすることにより、エポキシ系化合物の添加量が比較的少量でも、第1層11Aと第1被着体21との接着性が良好となり、且つ、主剤の酸変性ポリオレフィン樹脂が十分に架橋される。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂の具体例として、三菱化学株式会社製のjER(登録商標)154、jER(登録商標)157S70、jER(登録商標)157S65;DIC株式会社製のEPICLON(登録商標)N−730A、EPICLON(登録商標)N−740、EPICLON(登録商標)N−770、EPICLON(登録商標)N−775(以上、いずれも商品名)等の市販品を用いることもできる。
第1層11Aにおいては、主剤の酸官能基と、架橋剤112のエポキシ基との双方が、第1被着体に対する接着性官能基として機能することにより、金属、ガラス、プラスチックなどの各種の被着体に対して、優れた接着性を奏することが可能となると考えられる。主剤の酸官能基の一部と、架橋剤112のエポキシ基の一部とが反応し、主剤と架橋剤112との架橋構造ができることにより、樹脂の強度が補強され、優れた接着性と共に良好な耐熱性が得られるものと考えられる。
架橋剤112であるエポキシ樹脂の分子量は、350以上2000以下であることが好ましい。エポキシ樹脂の分子量が上記範囲であると、後述する架橋剤112の移動が生じやすく好ましい。
架橋剤であるエポキシ樹脂の融点は、60℃以上150℃以下であることが好ましい。
主剤の酸官能基の一部と、架橋剤112のエポキシ基の一部との架橋反応は、第1層11Aを形成する工程、第1層11Aと第2層12Aとを積層する工程、第1層11Aと第1被着体21とを積層する工程、被着体が積層された後のエージング工程等のいずれか1以上の工程中に進行してもよい。
第1層11Aの厚みは、0.1μm以上10μm以下である。第1層11Aの厚みは、1μm以上であってもよく、3μm以上であってもよい。また、第1層11Aの厚みは、9μm以下であってもよく、8μm以下であってもよい。
第1層11Aの厚みの上限値と下限値とは、任意に組み合わせることができる。第1層1の厚みは、2μm以上9μm以下が好ましい。
(第2層)
第2層12Aは、第1層11Aに接し、第1層11Aに積層している。
第2層12Aは、上述の酸変性ポリオレフィン樹脂を、第2層12A全体の70質量%以上100質量%以下含む。第2層12Aにおける酸変性ポリオレフィン樹脂の含有率は、1.0質量%以上であることが好ましく、1.5質量%以上であることがより好ましい。また、第2層12Aにおける酸変性ポリオレフィン樹脂の含有率は、2.5質量%以下であることが好ましく、2.0質量%以下であることがより好ましい。上述の変性率とすることで、架橋後の第2層12Aの強度が向上し、より強固な接着力を得ることができる。
第2層12Aにおける酸変性ポリオレフィン樹脂の含有率の上限値および下限値は、任意に組み合わせることができる。
第2層12Aに含まれる酸変性ポリオレフィン樹脂は、本発明における「第2の酸変性ポリオレフィン樹脂」に該当する。
第2層12Aは、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。多層構造としては、複数の酸変性ポリオレフィン樹脂層の積層体が挙げられる。
第2の酸変性ポリオレフィン樹脂は、主骨格を構成するポリオレフィン樹脂が、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテンおよびプロピレンとブテンとの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
第2の酸変性ポリオレフィン樹脂は、酸置換基によるグラフト変性率が1.0質量%以上2.5質量%以下である。
第2の酸変性ポリオレフィン樹脂における酸置換基によるグラフト変性率は、1.0質量%以上2.5質量%以下である。グラフト変性率は、1.0質量%以上であることが好ましく、1.5質量%以上であることがより好ましい。また、グラフト変性率は、2.0質量%以下であることが好ましい。上述の変性率とすることで、架橋後の第2層12Aの強度が向上し、より強固な接着力を得ることができる。
グラフト変性率の上限値および下限値は任意に組み合わせることができる。
ここで言う「酸置換基によるグラフト変性率」とは、下記方法でグラフト変性率を測定して求められた値を指す。
(測定方法)
無水マレイン酸のペレット状のサンプルを熱プレスにより厚さ約100μmのフィルムを作成し、赤外線吸収スペクトルにおいて1780cm−1に現れる吸収ピークと、別途求めた検量線とからマレイン酸の含有率(質量%)を検量し、得られた値を全無水マレイン酸の含有率(質量%)とする。得られた値をAとする。
沸騰させたキシレンにペレット状の測定試料(酸変性ポリオレフィン樹脂)を溶解させた後、得られた溶液から測定試料をメタノールに再沈殿させる。その後、沈殿物を80℃で6時間真空乾燥させ、粉末状のサンプルを得る。
得られたサンプルに含まれる無水マレイン酸の含有率を、上記と同様の方法で検量し、得られた値をサンプル中のポリオレフィンにグラフトした無水マレイン酸の含有率(質量%)とする。得られた値をBとする。
グラフト変性した無水マレイン酸の含有率(B)を、全無水マレイン酸の含有率(A)で除し、得られた値を百分率で表した値((B/A)×100)を、測定試料における無水マレイン酸のグラフト変性率とする。得られたマレイン酸のグラフト変性率を、酸置換基による変性率とする。
上記説明では、酸置換基として無水マレイン酸をグラフト重合させて得られる官能基を例に挙げたが、酸置換基の種類が異なる場合には、用いる酸置換基の赤外線吸収スペクトルのピーク強度比を用いて、同様にグラフト変性率を求めることができる。例えば、酸置換基がカルボキシ基、または無水カルボン酸基を含む場合には、酸置換基が有するカルボニル基の吸収ピークのピーク強度比を用いて、グラフト変性率を求めるとよい。
第2の酸変性ポリオレフィン樹脂の測定温度180℃における溶融粘度は、1000mPa・s以上50000mPa・s以下であることが好ましい。また、同溶融粘度は、5000mPa・s以上であることがより好ましい。また、同溶融粘度は、20000mPa・s以下であることがより好ましい。
溶融粘度の上限値および下限値は任意に組み合わせることができる。
第2層12Aは、第1層11Aに含まれる上述の架橋剤の含有率が、第2層の全体の3質量%以下である。第2層12Aにおける架橋剤の含有率は、1質量%以下であることが好ましく、実質的に架橋剤を含まないことがより好ましい。
ここで、「実質的に架橋剤を含まない」とは、例えば0.1質量%以下の含有率のことを指す。この程度の架橋剤が反応し第2の酸変性ポリオレフィン樹脂を架橋したとしても、第2の酸変性ポリオレフィン樹脂の溶融粘度の上昇がほぼ検知できず、架橋反応が物性に影響しないと考えられる。
第2層12Aの厚みは、10μm以上300μm以下である。第2層12Aの厚みは、15μm以上が好ましく、50μm以上であってもよい。また、第2層12Aの厚みは、200μm以下が好ましく、150μm以下であってもよく、100μm以下であってもよい。
第2層12Aの厚みの上限値と下限値とは、任意に組み合わせることができる。第2層12Aの厚みは、10μm以上100μm以下が好ましい。
第2層12Aを厚膜化することにより、接着性樹脂積層体10Aの剛性が向上し、接着性樹脂積層体10Aの取り扱いが容易となる。
第1層11Aを構成する第1の酸変性ポリオレフィン樹脂と、第2層12Aを構成する第2の酸変性ポリオレフィン樹脂との関係は、以下のようであると好ましい。
第1の酸変性ポリオレフィン樹脂のグラフト変性率と、第2の酸変性ポリオレフィン樹脂のグラフト変性率との差の絶対値は、0.5質量%以下であることが好ましい。
また、第1の酸変性ポリオレフィン樹脂と、第2の酸変性ポリオレフィン樹脂とは、主骨格を構成するモノマー種が近い構成であると好ましい。「モノマー種が近い構成」とは、例えば、第1の酸変性ポリオレフィン樹脂と、第2の酸変性ポリオレフィン樹脂とで、同じ種類のモノマーを含み、第1の酸変性ポリオレフィン樹脂および第2の酸変性ポリオレフィン樹脂に含まれる「同じ種類のモノマー」の割合が、それぞれ50質量%以上であることを指す。
また、第1の酸変性ポリオレフィン樹脂と、第2の酸変性ポリオレフィン樹脂とは、溶融粘度が近い構成であると好ましい。「溶融粘度が近い」とは、例えば、第1の酸変性ポリオレフィン樹脂の溶融粘度と、第2の酸変性ポリオレフィン樹脂の溶融粘度との差の絶対値が、相対的に高い方の溶融粘度の10%以内であることを指す。例えば、第1の酸変性ポリオレフィン樹脂の溶融粘度をA、第2の酸変性ポリオレフィン樹脂の溶融粘度をBとし、A>Bとした場合には、|A−B|≦0.1Aであれば、両者の溶融粘度が近いと判断する。
第2層12Aは、発明の効果を阻害しない範囲において、断熱用途や通電性確保のための無機微粒子や、着色のための顔料を含んでもよい。
<接着性樹脂積層体の製造方法>
上述した接着性樹脂積層体10Aは、第2の酸変性ポリオレフィン樹脂を含む樹脂組成物を溶融させて成形し第2層12Aを形成する工程と、第1の酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤とを含む塗工液を、第2層12Aの表面に塗布して成膜し、第1層11Aを形成する工程と、を有する製造方法により製造することができる。
(第2層12Aを形成する工程)
第2層12Aは、第2の酸変性ポリオレフィン樹脂を含む樹脂組成物を、公知のシートダイやTダイを用いた溶融押出することで形成することができる。
(第1層11Aを形成する工程)
第1層11Aは、主剤(第1の酸変性ポリオレフィン樹脂)と架橋剤112とを含む塗工液を第2層12Aの表面に塗布し、乾燥させて形成する。これにより、第1層11Aをより薄層として形成することが可能となる。
塗工液としては、主剤と架橋剤112を溶媒に溶解した塗工液が好ましい。
溶媒としては、主剤及び架橋剤112の溶解性に加えて、塗布後の乾燥性に優れる有機溶媒が好ましい。
溶媒の沸点は、例えば150℃以下が好ましい。
溶媒の具体例としては、トルエン、キシレン、アニソール、エチルベンジルエーテル、クレジルメチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、フェネトール、ブチルフェニルエーテル、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、ペンチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、シメン、メシチレン等の芳香族溶媒;
n−ヘキサン等の脂肪族溶剤;
アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチル−n−ペンチルケトン、メチルイソペンチルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン系溶剤;
乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル系溶剤;
メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールなどのアルコール系溶剤を挙げることができる。
塗工液に用いられる溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせた混合溶剤でもよい。混合溶媒の場合は、主剤を良好に溶解する有機溶剤と、架橋剤112を良好に溶解する有機溶剤とを組み合わせて用いることも好ましい。このような組み合わせとしては、主剤を良好に溶解するトルエンと、架橋剤112を良好に溶解するメチルエチルケトンとの組み合わせが好ましい。混合溶剤を用いた塗工液の製造方法は、混合溶媒に主剤及び架橋剤112を溶解させてもよく、主剤の溶液と架橋剤112の溶液とを混合させてもよい。
混合溶媒における混合割合は特に限定されないが、例えばトルエンとメチルエチルケトンとを組み合わせる場合、質量比でトルエン:メチルエチルケトン=60〜95:5〜40が好ましく、トルエン:メチルエチルケトン=70〜90:10〜30がより好ましい。
上述のように、第2層12Aを溶融加工で製造すると、第2層12Aを溶液の塗布で製造する場合と比べ、第2層12Aに溶媒が残留するおそれが無い。そのため、溶媒が残留することによる第2層12Aの性能低下を抑制することができる。
一方、第2層12Aと同様に第1層11Aも溶融加工で製造すると、第1層11Aに含まれる架橋剤が成膜中に反応してしまうおそれがある。対して、本実施形態のように上述の塗工液を塗布して第1層11Aを製造することにより、第1層11Aに含まれる架橋剤が成膜中に反応してしまうことを抑制することができる。
これにより、所望の量の架橋剤を含む接着性樹脂積層体10Aを容易に製造することができる。
得られた接着性樹脂積層体10Aは、ロール状に巻き取って保管することができる。
<積層体、積層体の製造方法>
図2は、本実施形態の積層体100を示す模式図である。積層体100は、第1被着体21と、第2被着体22と、第1被着体21と第2被着体22とを接着する接着層10Bとを有する。
積層体100は、上述した接着性樹脂積層体10Aを、第1被着体21および第2被着体22で挟持した状態で、30℃以上80℃以下の環境下で1日以上7日以下保管する工程により製造することができる。その際、設定する環境温度が低いほど、保管期間を長くするとよい。
接着性樹脂積層体10Aを30℃以上80℃以下の環境下で1日以上7日以下保管する処理のことを、以下「エージング処理」と称することがある。
接着性樹脂積層体10Aをエージング処理することにより、第1層11Aに含まれる架橋剤112は第2層12Aに移行して分散する。その結果、第1層11Aよりも架橋剤112の量が減少した第1層11Bと、第2層12Aよりも架橋剤112の量が増加した第2層12Bとの積層体である接着層10Bが得られる。なお、接着層10Bにおいては、第1層11Bと第2層12Bとの界面は明確でなくてもよい。
また、エージング処理により、接着層10Bにおいては、架橋剤112と、第1の酸変性ポリオレフィン樹脂および第2の酸変性ポリオレフィン樹脂のいずれか一方または両方との架橋反応が進む。これにより接着層10Bは、接着性樹脂積層体10Aよりも硬化した層となる。
さらに、エージング処理により、接着層10Bは、第1被着体21および第2被着体22の表面と強固に接着しやすい。接着層10Bにおいては、主剤の酸官能基と、架橋剤112のエポキシ基との双方が、第1被着体21および第2被着体22に対する接着性官能基として機能することにより、各種の被着体に対して、優れた接着性を奏することが可能となると考えられる。主剤の酸官能基の一部と、架橋剤112のエポキシ基の一部とが反応し、主剤と架橋剤112との架橋構造ができることにより、樹脂の強度が補強され、優れた接着性と共に良好な耐熱性が得られるものと考えられる。
このようにして得られた積層体100においては、接着層10Bの第1被着体21との界面における架橋剤112の含有率は、接着層10Bの第2被着体22との界面における架橋剤112の含有率よりも高いことがある。「接着層10Bの第1被着体21との界面」は、接着性樹脂積層体10Aにおいて第1層11の表面であった面である。また、「接着層10Bの第2被着体22との界面」は、接着性樹脂積層体10Aにおいて第2層12の表面であった面である。上述のエージング処理によって架橋剤112が移動し接着層10Bに分散した場合であっても、元の接着性樹脂積層体10Aにおける架橋剤112の分布を反映し、架橋剤112の含有率が上述のような大小関係を呈してもよい。
積層体100において、接着層10Bは、酸変性ポリオレフィン樹脂を接着層10Bの全体の80質量%以上99.9質量%以下、架橋剤112を接着層10Bの全体の0.1質量%以上20質量%以下含む。
また、接着層10Bにおける酸変性ポリオレフィン樹脂は、酸置換基によるグラフト変性率が1.0質量%以上2.5質量%以下である。
また、接着層10Bの厚みは、10.1μm以上300μm以下である。
第1被着体21および第2被着体22を構成する材料としては、アルミニウム、銅、鉛、亜鉛、鉄、ニッケル、チタン、クロム、ステンレス、合金等の金属;
炭素繊維、不織布等の繊維;
延伸ポリプロピレン(OPP)等のポリオレフィン樹脂;ナイロン(Ny)等のポリアミド樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)等からなる合成樹脂;
炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、天然繊維、動物由来のタンパク質繊維、植物由来のセルロース繊維、不織布等の繊維;
を挙げることができる。
以上のような構成の接着性樹脂積層体によれば、被着体に対して優れた接着力を有し、高い耐熱性を有する接着性樹脂積層体となる。また、繊維に対しても含浸しやすく、繊維に対する接着性及び耐熱性の高い繊維含浸樹脂となる。特に本発明の接着性樹脂積層体を繊維に含浸させると、繊維への接着性樹脂の含浸性と、繊維と接着性樹脂の接着強度が良く、好ましい。
また、以上のような構成の接着性樹脂積層体の製造方法によれば、高い耐熱性を有する接着性樹脂積層体を容易に製造することができる。
また、以上のような構成の積層体によれば、高い耐熱性を有する積層体となる。
また、以上のような構成の積層体の製造方法によれば、高い耐熱性を有する積層体を容易に製造することができる。
[第2実施形態]
図3は、本発明の第2実施形態に係る接着性樹脂積層体15Aの説明図である。本実施形態の接着性樹脂積層体15Aにおいて、第1実施形態と共通する構成要素については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
<接着性樹脂積層体、接着性樹脂積層体の製造方法>
接着性樹脂積層体15Aは、少なくとも第1層11A、第2層12A、第3層13Aを有する積層体である。第1層11Aは、第1被着体21と接することが可能な表面を有する。第3層13Aは、第2被着体22と接することが可能な表面を有する。第2層12Aは,第1層11Aと第3層13Aとに挟持されている。
(第3層)
第3層13Aは、主剤が含まれる主剤層131と、主剤を架橋させる架橋剤132とを含む。第3層13Aは、主剤が架橋剤により架橋されてなる架橋樹脂を含んでもよい。その他、第3層13Aは、発明の効果を損なわない範囲において、任意成分として安定剤、着色剤、可塑剤、充填材、付加的な樹脂等の添加剤を含んでいてもよい。
主剤層131は、主剤として酸変性ポリオレフィン樹脂を、酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤132との合計の65質量%以上99.5質量%以下含む。酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤132との合計に対する酸変性ポリオレフィン樹脂の含有率は、5質量%以上であることが好ましい。また、第3層13Aにおける酸変性ポリオレフィン樹脂の含有率は、30質量%以下であることが好ましい。
酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤132との合計に対する酸変性ポリオレフィン樹脂の含有率の上限値および下限値は、任意に組み合わせることができる。
第3層13Aに含まれる酸変性ポリオレフィン樹脂は、本発明における「第3の酸変性ポリオレフィン樹脂」に該当する。
第3層13Aに用いられる主剤としては、上述の第1層11Aに用いられる主剤と同じ樹脂を用いることができる。
(架橋剤)
第3層13Aは、架橋剤132を、酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤132との合計の0.5質量%以上35質量%以下含む。酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤132との合計に対する架橋剤132の含有率は、5質量%以上であることが好ましい。また、酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤132との合計に対する架橋剤132の含有率は、30質量%以下であることが好ましい。
酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤132との合計に対する架橋剤132の含有率の上限値および下限値は、任意に組み合わせることができる。
第3層13Bに用いられる架橋剤132としては、上述の第1層11Aに用いられる架橋剤と同じ化合物を用いることができる。
第3層13Aの厚みは、0.1μm以上10μm以下である。第3層13Aの厚みは、1μm以上であってもよく、3μm以上であってもよい。また、第3層13Aの厚みは、9μm以下であってもよく、8μm以下であってもよい。
第3層13Aの厚みの上限値と下限値とは、任意に組み合わせることができる。第3層13Aの厚みは、3μm以上9μm以下が好ましい。
接着性樹脂積層体15Aは、第1実施形態の接着性樹脂積層体10Aの第2層12A側の表面に、主剤(第3の酸変性ポリオレフィン樹脂)と架橋剤132とを含む塗工液を塗布し、乾燥させて形成する。これにより、第3層13Aをより薄層として形成することが可能となる。
塗工液としては、主剤と架橋剤132を溶媒に溶解した塗工液が好ましい。
溶媒としては、主剤及び架橋剤132の溶解性に加えて、塗布後の乾燥性に優れる有機溶媒が好ましい。溶媒としては、第1実施形態において第1層11Aを成膜する際に用いられる溶媒として挙げた溶媒を用いることができる。
第3層13Aの成膜においても、溶融加工で製造すると第3層13Aに含まれる架橋剤が成膜中に反応してしまうおそれがある。対して、本実施形態のように上述の塗工液を塗布して第3層13Aを製造することにより、第3層13Aに含まれる架橋剤が成膜中に反応してしまうことを抑制することができる。
これにより、所望の量の架橋剤を含む接着性樹脂積層体15Aを容易に製造することができる。
得られた接着性樹脂積層体15Aは、ロール状に巻き取って保管することができる。
<積層体、積層体の製造方法>
図4は、本実施形態の積層体200を示す模式図である。積層体200は、第1被着体21と、第2被着体22と、第1被着体21と第2被着体22とを接着する接着層15Bとを有する。
積層体200は、上述した接着性樹脂積層体10Aを、第1被着体21および第2被着体22で挟持した状態で、エージング処理することにより製造できる。その際、設定する環境温度が低いほど、保管期間を長くするとよい。
接着性樹脂積層体10Aをエージング処理することにより、第1層11Aに含まれる架橋剤112、および第3層13Aに含まれる架橋剤132は第2層12Aに移行して分散する。その結果、第1層11Aよりも架橋剤112の量が減少した第1層11Bと、第3層13Aよりも架橋剤112の量が減少した第3層13Bと、第2層12Aよりも架橋剤112および架橋剤132の量が増加した第2層12Cとの積層体である接着層15Bが得られる。
なお、接着層15Bにおいては、第1層11Bと第2層12Cとの界面、および第3層13Bと第2層12Cとの界面のいずれか一方または両方は明確でなくてもよい。
エージング処理により、接着層15Bにおいては、架橋剤112,132と、第1の酸変性ポリオレフィン樹脂、第2の酸変性ポリオレフィン樹脂および第3の酸変性ポリオレフィン樹脂からなる群かれ選ばれる少なくとも1種の樹脂との架橋反応が進む。これにより接着層15Bは、接着性樹脂積層体15Aよりも硬化した層となる。
さらに、エージング処理により、接着層15Bは、第1被着体21および第2被着体22の表面と強固に接着しやすい。
このようにして得られた積層体200において、接着層15Bは、酸変性ポリオレフィン樹脂を接着層15Bの全体の80質量%以上99.9質量%以下、架橋剤(架橋剤112,132の合計)を接着層10Bの全体の0.1質量%以上20質量%以下含む。
また、接着層15Bにおける酸変性ポリオレフィン樹脂は、酸置換基によるグラフト変性率が1.0質量%以上2.5質量%以下である。
また、接着層15Bの厚みは、10.1μm以上300μm以下である。
以上のような構成の接着性樹脂積層体によっても、被着体に対して優れた接着力を有し、高い耐熱性を有する接着性樹脂積層体となる。
また、以上のような構成の接着性樹脂積層体の製造方法によっても、高い耐熱性を有する接着性樹脂積層体を容易に製造することができる。
また、以上のような構成の積層体によっても、高い耐熱性を有する積層体となる。
また、以上のような構成の積層体の製造方法によっても、高い耐熱性を有する積層体を容易に製造することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
以下に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本実施形態においては、下記方法により評価を行った。
[評価方法]
(溶融粘度の測定方法)
溶融粘度は、JIS K7199に準拠した方法で測定した値を指す。具体的には、レオメーター(AntonPaar社製、装置名:physicaMCR301)を用い、測定温度180℃、ひずみ振幅3%、1Hzの周波数で測定を行った際の値を指す。
(酸変性率の測定方法)
無水マレイン酸のペレット状のサンプルを熱プレスにより厚さ約100μmのフィルムを作成し、赤外線吸収スペクトルにおいて1780cm−1に現れる吸収ピークと、別途求めた検量線とからマレイン酸の含有率(質量%)を検量し、得られた値を全無水マレイン酸の含有率(質量%)とした。得られた値をAとした。
沸騰させたキシレンにペレット状の測定試料を溶解させた後、得られた溶液から測定試料をメタノールに再沈殿させた。その後、沈殿物を80℃で6時間真空乾燥させ、粉末状のサンプルを得た。
得られたサンプルに含まれる無水マレイン酸の含有率を、上記と同様の方法で検量し、得られた値をサンプル中のポリオレフィンにグラフトした無水マレイン酸の含有率(質量%)とした。得られた値をBとした。
グラフト変性した無水マレイン酸の含有率(B)を、全無水マレイン酸の含有率(A)で除し、得られた値を百分率で表した値((B/A)×100)を、測定試料における無水マレイン酸のグラフト変性率とした。得られたマレイン酸のグラフト変性率を、酸置換基による変性率とした。
(架橋剤の含有量)
第1層、第2層、第3層および接着層の架橋剤の含有量は、飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF−SIMS:Time-of-Flight Secondary Ion Mass Spectrometry)を用いて測定した。飛行時間型二次イオン質量分析装置としては、フィジカル・エレクトロニクス社製TFS−2100を用い、装置に示されている規定の方法により測定した。
(繊維材料への浸透性)
繊維径10μmのガラス繊維クロス10cm×10cmを用意した。
後述の方法で製造した接着性樹脂積層体を10cm×10cmに裁断し、接着性樹脂積層体/ガラス繊維クロス/接着性樹脂積層体の順に積層した後、150℃10分間熱圧着して積層した。その後、80℃で3日間エージング処理を行い、ガラス繊維樹脂含浸成形体を製造した。ガラス繊維樹脂含浸成形体を、以下単に「成形体」と称する。
この際、成形体におけるガラス繊維クロスの体積含有率が、50%となるようにした。
エージング処理後の成形体の断面の顕微鏡観察を行った。
◎:全面にわたって繊維と樹脂の間に気泡がなく良好に含浸されていた。
〇:繊維と樹脂の間に気泡がわずかに観察された。
△:繊維と樹脂の間の気泡がところどころで見られた。
×:繊維と樹脂の間の気泡が多く見られた。
(耐熱性)
上述の(繊維材料への浸透性)の評価において製造した成形体を100℃で10分間保持し、保持後の成形体を目視にて観察した。
◎:樹脂が流れることなく、成形体の形状も変化がなかった。
〇:成形体の形状にわずかにゆがみが生じた。
△:成形体の形状にゆがみが生じた。
×:成形体にゆがみが生じ、成形体から樹脂が流れ出た。
(積層体のアルミニウム箔との接合強度)
上述で得られた積層体を1.5cm×10cmに断裁し、同じく1.5cm×10cmの50μmの厚さのアルミニウム箔を用意し、この2枚を形が合うように積層しその端部2cmの長さの部分(すなわち1.5cm×2cm相当)を160℃30秒間その両面から熱融着させて接合した。前記積層体の接合していない側の端部とアルミニウム箔の接合していない端部を、それぞれ引張試験器のチャックに挟んで引張試験を行い、その接合強度を測定した。
◎:接着強度が100N以上であった。
○:接着強度が50N以上100N未満であった。
△:接着強度が50N未満であった。
[実施例1〜5、比較例1,2]
本実施例においては、表1に示す構成の接着性樹脂積層体を製造した。具体的には、まず第2層を構成する主剤を溶融押出し、表1に示す厚みの第2層を形成した。表中の「部」は質量部を表す。
その後、第1層を構成する主剤と架橋剤とのトルエン溶液(塗布液)を、第2層の表面にバーコートを用いて塗布し、乾燥させて第1層を形成した。バーコートによる塗布量は、得られる第1層の厚みに応じて調整した。
実施例5については、第1層形成後に、第3層を構成する主剤と架橋剤とのトルエン溶液(塗布液)を、第2層の表面にバーコートを用いて塗布し、乾燥させて第3層を形成した。バーコートによる塗布量は、得られる第3層の厚みに応じて調整した。
Figure 2020203466
表1に示す各材料は、それぞれ以下の表2,3に示す通りである。
Figure 2020203466
Figure 2020203466
表3に示す「エポキシ当量」は、1g当量のエポキシ基を含むエポキシ樹脂の質量を示す(単位:g/eq)。
表4,5には、評価結果を示す。
Figure 2020203466
Figure 2020203466
評価の結果、実施例、比較例ともにエージング処理によって第1層の架橋剤の量が減少し、第2層の架橋剤の量が増加した。実施例5においては第3層の架橋剤の量も減少した。想定通り、第1層および第3層に含まれる架橋剤が第2層に移動したものと考えられる。
また、実施例1〜5の接着性樹脂積層体は、比較例1,2の接着性樹脂積層体と比べ、繊維材料へ含浸させた際に繊維材料内に保持されやすいことが分かった。実施例1〜5の接着性樹脂積層体は、繊維材料を接着する際にアンカー効果を発揮しやすく、接着力に優れていると言える。
また、評価の結果、実施例1〜5の接着性樹脂積層体を用いた積層体は、比較例1,2の接着性樹脂積層体を用いた積層体と比べ、耐熱性が高いことが分かった。
11A,11B…第1層、10A,15A…接着性樹脂積層体、10B,15B…接着層、12,12A,12B,12C…第2層、13A,13B…第3層、21…第1被着体、22…第2被着体、100,200…積層体、112,132…架橋剤

Claims (14)

  1. 第1の酸変性ポリオレフィン樹脂と架橋剤とを有する第1層と、
    前記第1層に接して積層し、第2の酸変性ポリオレフィン樹脂を有する第2層と、を含み、
    前記第1層は、前記第1の酸変性ポリオレフィン樹脂を、前記第1の酸変性ポリオレフィン樹脂と前記架橋剤との合計の65質量%以上99.5質量%以下、前記架橋剤を前記合計の0.5質量%以上35質量%以下含み、
    前記第2層は、前記第2の酸変性ポリオレフィン樹脂を、前記第2層の全体の70質量%以上100質量%以下含み、
    前記第2の酸変性ポリオレフィン樹脂は、酸置換基によるグラフト変性率が1.0質量%以上2.5質量%以下であり、
    前記第1層の厚みは、0.1μm以上10μm以下であり、
    前記第2層の厚みは、10μm以上300μm以下である接着性樹脂積層体。
  2. 前記架橋剤は、ノボラック型エポキシ樹脂、フェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型骨格を含むエポキシ樹脂およびビスフェノールF型骨格を含むエポキシ樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種のエポキシ樹脂である請求項1に記載の接着性樹脂積層体。
  3. 前記エポキシ樹脂の分子量が350以上2000以下である請求項2に記載の接着性樹脂積層体。
  4. 前記エポキシ樹脂の融点が60℃以上100℃以下である請求項2または3のいずれか1項に記載の接着性樹脂積層体。
  5. 前記第1の酸変性ポリオレフィン樹脂の主骨格を構成するポリオレフィン樹脂が、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテンおよびプロピレンとブテンとの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1から4のいずれか1項に記載の接着性樹脂積層体。
  6. 前記第2の酸変性ポリオレフィン樹脂の主骨格を構成するポリオレフィン樹脂が、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテンおよびプロピレンとブテンとの共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1から5のいずれか1項に記載の接着性樹脂積層体。
  7. 前記第1の酸変性ポリオレフィン樹脂における前記グラフト変性率と、前記第2の酸変性ポリオレフィン樹脂における前記グラフト変性率との差の絶対値が、0.5質量%以下である請求項1から6のいずれか1項に記載の接着性樹脂積層体。
  8. 前記第1の酸変性ポリオレフィン樹脂の溶融粘度が、180℃において1000mPa・s以上50000mPa・s以下である請求項1から7のいずれか1項に記載の接着性樹脂積層体。
  9. 前記第2の酸変性ポリオレフィン樹脂の溶融粘度が、180℃において1000mPa・s以上50000mPa・s以下である請求項1から8のいずれか1項に記載の接着性樹脂積層体。
  10. 前記第1層に接し、前記第1層の前記第2層とは反対側の面において前記第1層と積層する第3層を有し、
    前記第3層は、第3の酸変性ポリオレフィン樹脂を前記第3層の全体の65質量%以上99.5質量%以下、前記架橋剤を前記第3層の全体の0.5質量%以上35質量%以下含み、
    前記第3層の厚みは、0.1μm以上10μm以下である請求項1から9のいずれか1項に記載の接着性樹脂積層体。
  11. 第1被着体と、第2被着体と、前記第1被着体と前記第2被着体とを接着する接着層とを有し、
    前記接着層は、酸変性ポリオレフィン樹脂を前記接着層の全体の80質量%以上99.9質量%以下、架橋剤を前記接着層の全体の0.1質量%以上20質量%以下含み、
    前記酸変性ポリオレフィン樹脂は、酸置換基によるグラフト変性率が1.0質量%以上2.5質量%以下であり、
    前記接着層の厚みは、10.1μm以上300μm以下である積層体。
  12. 前記接着層の前記第1被着体との界面における前記架橋剤の含有率は、前記接着層の前記第2被着体との界面における前記架橋剤の含有率よりも高い請求項11に記載の積層体。
  13. 請求項1から10のいずれか1項に記載の接着性樹脂積層体の製造方法であって、
    前記第2の酸変性ポリオレフィン樹脂を含む樹脂組成物を溶融させて成形し前記第2層を形成する工程と、
    前記第1の酸変性ポリオレフィン樹脂と前記架橋剤とを含む塗工液を、前記第2層の表面に塗布して成膜し、前記第1層を形成する工程と、を有する接着性樹脂積層体の製造方法。
  14. 請求項1から10のいずれか1項に記載の接着性樹脂積層体を、第1被着体および第2被着体で挟持した状態で、30℃以上80℃以下の環境下で1日以上7日以下保管する工程を有する積層体の製造方法。
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