JP2020202228A - マスクブランクの製造方法、塗布装置 - Google Patents

マスクブランクの製造方法、塗布装置 Download PDF

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智史 浅見
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良紀 小林
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Abstract

【課題】塗布始めの膜厚バラツキを抑制する。【解決手段】基板10の被塗布面10aにレジスト液21を塗布してマスクブランクを製造する際に、レジスト液を貯留する液槽20と、液槽のレジスト液に浸漬可能とされてレジスト液供給口23を先端に有する塗布ノズル22と、液槽と塗布ノズルとを基板の被塗布面に対して近接離間する方向に移動する近接離間手段5と、塗布ノズルと基板とを被塗布面に沿って一方向A1に交差する方向A2へ相対的に走査させる移動手段4と、近接離間手段と移動手段とを制御する制御部と、を有する塗布装置1を用いる。【選択図】図3

Description

本発明はマスクブランクの製造方法、塗布装置に関し、特に位相シフトマスクに用いて好適な技術に関する。
液晶表示デバイス(LCD)、プラズマ表示デバイス(PDP)、半導体デバイスおよび各種電子部品などの製造プロセスにおいて、LCDまたはPDP用ガラス基板、半導体基板およびプリント基板などの基板表面に対して、マスクブランク、フォトレジスト膜、カラーフィルタ材、平坦化材、層間絶縁膜、絶縁膜および導電膜などを形成するために各種塗布液を毛細管現象で汲み上げて塗布する塗布装置が知られている。
本発明者らは特許文献1に記載するように、「CAPコータ」と通称される塗布装置を用いて、接液ギャップの制御によって、接液走りをコントロールし、泡を噛むなどの現象によって発生する塗布ムラを低減する技術を出願している。
高精細化の進行に伴い、フォトマスクにおける臨界寸法(CD:critical dimension)分布をさらに改善していかなければならない。
フォトリソグラフィーでは、フォトレジストの感光部と未感光部の境界を明確にすることがCD改善に繋がる。これは、露光時における定在波の影響、光の屈折の影響を受けていることによるものである。露光時の入射光の屈折は、露光装置の能力によるものが大きいが、反射光の屈折は、反射光を抑えることで低減できる。しかし、反射光(エネルギー)をゼロにすることは難しく、反射エネルギーを均一、すなわち、フォトレジストにおける反射率を均一にすることが重要となる。
また、フォトレジスト膜厚でも定在波が変化してしまうため、フォトレジスト膜厚を均一にすることが極めて重要である。
また、これらの製造技術において、基板の大型化や、製造されるデバイスでの高精細化が求められており、フォトレジスト等の膜厚レンジの正確性に対する要求度が高まっているとともに、近い将来、さらにこれらの要求度が厳しくなることが予想されている。
特開2017−183374号公報
特許文献1に、接液を一方向に走らせることは記載されているが、ここに記載された技術では、基板の大型化に伴った接液長さの増大や、塗布膜厚のバラツキ(レンジ)の厳密化などに対応できておらず、実際は、接液が一方向に走らずに途中で泡を噛んでしまい、レジストの膜厚のバラツキ(レジストムラ)を発生させるという問題があった。
本発明者らは、このような問題を解決するためには、特に、塗布開始時における塗布膜厚のバラツキ(レンジ)発生に対応することが重要であるという知見を得た。
これは、塗布直後におけるレジスト膜厚のバラツキが、それ以降のレジスト膜厚のバラツキに比べて最も大きくなることによる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、以下の目的を達成しようとするものである。
1.フォトレジスト塗布開始時における膜厚分布の改善を図ること。
2.フォトレジスト塗布開始時における膜厚分布に起因する反射率の改善を図ること。
3.フォトレジスト塗布開始時における塗布ムラの改善を図ること。
4.フォトレジスト塗布開始時における膜厚分布に起因するCD分布の改善を図ること。
本発明のマスクブランクの製造方法は、基板の被塗布面に対して、レジスト液を塗布してレジスト膜付のマスクブランクを製造する方法であって、
前記基板の被塗布面と離間する位置に配置されて前記レジスト液を貯留する液槽と、
前記液槽の前記レジスト液に浸漬可能とされ、前記基板の前記被塗布面に沿った一方向に延在するレジスト液供給口を先端に有する塗布ノズルと、
前記液槽と前記塗布ノズルとを、前記基板の前記被塗布面に対して近接離間する方向に移動する近接離間手段と、
前記塗布ノズルと前記基板とを前記被塗布面に沿って前記一方向に交差する方向へ相対的に走査させる移動手段と、
これら前記近接離間手段と前記移動手段とを制御する制御部と、
を有する塗布装置を用い、
前記液槽が前記基板の前記被塗布面と離間する位置に配置されるとともに、前記液槽内に貯留された前記レジスト液に前記塗布ノズルが先端まで浸漬された始状態から、前記液槽内のレジスト液面から前記塗布ノズルの先端が突出した状態とし、さらに前記塗布ノズルを前記液槽に対して、前記基板の前記被塗布面に向けて近接させる方向に移動させるノズル上昇工程と、
所定位置まで前記塗布ノズルが前記基板の前記被塗布面に対して近接した状態で、前記塗布ノズルを前記液槽に対して移動を停止した後、この前記塗布ノズルと前記液槽との相対位置状態を維持して、さらに前記液槽を前記基板の前記被塗布面に向けて近接させる液槽上昇工程と、
前記塗布ノズルの前記レジスト液供給口の一端部から前記基板の前記被塗布面に対する前記レジスト液の接液を開始させた接液開始状態から、前記レジスト液供給口に沿って接液を進行させて、前記レジスト液供給口の他端部で接液を完了させる接液工程と、
接液完了後に、前記塗布ノズルと前記基板とを前記被塗布面に沿って前記一方向に交差する方向へ相対的に走査させる走査工程と、
を有し、
前記ノズル上昇工程および前記液槽上昇工程によるギャップ調節によって、前記接液工程の終了時におけるレジスト膜厚のバラツキを所定の範囲に設定することにより上記課題を解決した。
本発明のマスクブランクの製造方法は、前記ノズル上昇工程のノズル近接時間および前記液槽上昇工程の液槽近接時間によって前記塗布ノズルと前記基板の被塗布面との間隔であるギャップを調節するギャップ調節時間と、前記接液工程の接液開始から接液完了までの接液時間と、の和が所定の範囲となるように設定することができる。
本発明のマスクブランクの製造方法において、前記ノズル上昇工程の終了時における前記ギャップと前記液槽上昇工程の終了時における前記ギャップとの差に対する、前記液槽上昇工程における前記液槽近接時間による除の値が所定の範囲となるように設定することが好ましい。
本発明の塗布装置は、上記のいずれか記載のマスクブランクの製造方法によって、マスクブランクを製造する装置であって、
前記液槽と前記塗布ノズルと前記近接離間手段と前記移動手段と前記制御部と、
前記基板を吸着して保持する略平面とされる吸着面を有する保持手段と、
前記レジスト液を供給可能な塗布液供給手段と、
を有することが可能である。
本発明のマスクブランクの製造方法は、基板の被塗布面に対して、レジスト液を塗布してレジスト膜付のマスクブランクを製造する方法であって、
前記基板の被塗布面と離間する位置に配置されて前記レジスト液を貯留する液槽と、
前記液槽の前記レジスト液に浸漬可能とされ、前記基板の前記被塗布面に沿った一方向に延在するレジスト液供給口を先端に有する塗布ノズルと、
前記液槽と前記塗布ノズルとを、前記基板の前記被塗布面に対して近接離間する方向に移動する近接離間手段と、
前記塗布ノズルと前記基板とを前記被塗布面に沿って前記一方向に交差する方向へ相対的に走査させる移動手段と、
これら前記近接離間手段と前記移動手段とを制御する制御部と、
を有する塗布装置を用い、
前記液槽が前記基板の前記被塗布面と離間する位置に配置されるとともに、前記液槽内に貯留された前記レジスト液に前記塗布ノズルが先端まで浸漬された始状態から、前記液槽内のレジスト液面から前記塗布ノズルの先端が突出した状態とし、さらに前記塗布ノズルを前記液槽に対して、前記基板の前記被塗布面に向けて近接させる方向に移動させるノズル上昇工程と、
所定位置まで前記塗布ノズルが前記基板の前記被塗布面に対して近接した状態で、前記塗布ノズルを前記液槽に対して移動を停止した後、この前記塗布ノズルと前記液槽との相対位置状態を維持して、さらに前記液槽を前記基板の前記被塗布面に向けて近接させる液槽上昇工程と、
前記塗布ノズルの前記レジスト液供給口の一端部から前記基板の前記被塗布面に対する前記レジスト液の接液を開始させた接液開始状態から、前記レジスト液供給口に沿って接液を進行させて、前記レジスト液供給口の他端部で接液を完了させる接液工程と、
接液完了後に、前記塗布ノズルと前記基板とを前記被塗布面に沿って前記一方向に交差する方向へ相対的に走査させる走査工程と、
を有し、
前記ノズル上昇工程および前記液槽上昇工程によるギャップ調節によって、前記接液工程の終了時におけるレジスト膜厚のバラツキを所定の範囲に設定する。
これにより、レジスト液に全体が浸漬された状態で、塗布ノズルのレジスト液供給口付近におけるレジスト液の乾燥を防止する。これにより、乾燥したレジスト液に起因するレジスト塗布膜厚のバラツキ発生を抑制する。また、塗布ノズルを基板に近接させた後に、塗布ノズルを液槽ごと基板に近接させることで、ギャップ制御をより精密に行うことができ、これにより、さらなる塗布膜厚のバラツキ抑制が可能となる。さらに、接液工程により、接液直後のレジスト膜厚、つまり、塗布開始直後のレジスト膜厚におけるバラツキ抑制が可能となる。
ここで、塗布開始直後のレジスト膜厚とは、走査工程において、走査方向で200mm程度の範囲におけるレジスト膜厚を意味する。特に、走査方向で100mm程度の範囲におけるレジスト膜厚のバラツキを抑制することが可能である。
本発明のマスクブランクの製造方法は、前記ノズル上昇工程のノズル近接時間および前記液槽上昇工程の液槽近接時間によって前記塗布ノズルと前記基板の被塗布面との間隔であるギャップを調節するギャップ調節時間と、前記接液工程の接液開始から接液完了までの接液時間と、の和が所定の範囲となるように設定する。
これにより、基板に塗布されるレジスト液において、その粘度が変化することを抑制して、塗布開始直後のレジスト膜厚のバラツキを抑制することが可能である。
本発明のマスクブランクの製造方法において、前記ノズル上昇工程の終了時における前記ギャップと前記液槽上昇工程の終了時における前記ギャップとの差に対する、前記液槽上昇工程における前記液槽近接時間による除の値が所定の範囲となるように設定する。
これにより、塗布開始直後のレジスト膜厚を規定するギャップ制御を正確に行うことが可能となり、FPD等のマスクブランクスなど、大判の基板に対しても、塗布開始直後のレジスト膜厚のバラツキを抑制することが可能となる。
本発明の塗布装置は、上記のいずれか記載のマスクブランクの製造方法によって、マスクブランクを製造する装置であって、
前記液槽と前記塗布ノズルと前記近接離間手段と前記移動手段と前記制御部と、
前記基板を吸着して保持する略平面とされる吸着面を有する保持手段と、
前記レジスト液を供給可能な塗布液供給手段と、
を有する。
これにより、塗布開始直後のレジスト膜厚のバラツキを抑制することが可能な塗布装置と提供することが可能である。
本発明によれば、塗布開始時において、一方向に沿った塗布ノズルのレジスト液供給口と基板の被塗布面との間隔であるギャップを最適化するとともに、レジスト液の振る舞いを最適化することができる。これにより、塗布開始時において、レジスト液の被塗布面における塗布ムラの発生を防止して、所定の膜厚で、かつ、所定のレンジ範囲を有するレジスト膜を形成したマスクブランクを提供することができるという効果を奏することが可能となる。
本発明に係る塗布装置の第1実施形態における吸着面側を示す平面図である。 本発明に係る塗布装置の第1実施形態における塗布ノズル付近を示す正面図である。 本発明に係る塗布装置の製造方法の第1実施形態における塗布ノズル付近を示す側断面図である。 本発明に係るマスクブランクの製造方法の第1実施形態を示すフローチャートである。 本発明に係るマスクブランクの製造方法の第1実施形態における塗布ノズル付近を示す側断面工程図である。 本発明に係るマスクブランクの製造方法の第1実施形態における塗布ノズル付近を示す側断面工程図である。 本発明に係るマスクブランクの製造方法の第1実施形態における塗布ノズル付近を示す側断面工程図である。 本発明に係るマスクブランクの製造方法の第1実施形態における塗布ノズル付近を示す側断面工程図である。 本発明に係るマスクブランクの製造方法の第1実施形態における塗布ノズル付近を示す正面工程図である。
以下、本発明に係るマスクブランクの製造方法、塗布装置の第1実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態における塗布装置の吸着面側を示す平面図である。図2は、本実施形態における塗布装置の塗布ノズル付近を示す正面図である。図3は、本実施形態における塗布装置の塗布ノズル付近を示す側断面図である。図において、符号1は、塗布装置である。
本実施形態に係る塗布装置1は、「CAPコータ」と通称される塗布装置とされる。塗布装置1は、フォトレジスト膜付のマスクブランクの製造において使用することができる。塗布装置1は、基板10にレジスト液を塗布する。
本実施形態において、製造するマスクブランクには、フォトマスクブランク、位相シフトマスクブランク、インプリント用転写プレート基板を含むことができる。また、マスクブランクには、レジスト膜付きマスクブランクが含まれる。位相シフトマスクブランクには、ハーフトーン膜と、遮光性膜とを有する場合を含む。なお、この場合、マスクパターンを形成するための薄膜は、ハーフトーン膜や遮光性膜を指すことができる。
インプリント用転写プレートの場合には、転写プレートとなる基材上にクロム系材料等の転写パターン形成用薄膜が形成される構成を含むことができる。マスクには、フォトマスク、位相シフトマスク、インプリント用転写プレートが含まれる。マスクにはレチクルを含むことができる。
本実施形態において、マスクパターンを形成するための薄膜として、露光光等を遮断する遮光膜、露光光等の透過量を調整・制御する半透光性膜、露光光等の反射率を調整・制御する反射率制御膜(反射防止膜を含む)、露光光等に対する位相を変化させる位相シフト膜、遮光機能と位相シフト機能を有するハーフトーン膜等を有することができる。
本実施形態で製造されるマスクブランクにおいて、前記マスクパターンを形成するための薄膜としては、金属膜が挙げられる。金属膜としては、クロム、タンタル、モリブデン、チタン、ハフニウム、タングステンや、これらの元素を含む合金、又は上記元素や上記合金を含む材料からなる膜を挙げることができる。
また、本実施形態で製造されるマスクブランクにおいて、前記マスクパターンを形成するための薄膜としては、珪素を含む珪素含有膜が挙げられる。珪素含有膜としては、珪素膜や、珪素とクロム、タンタル、モリブデン、チタン、ハフニウム、タングステンの金属を含む金属シリサイド膜、さらに、珪素膜や金属シリサイド膜に、酸素、窒素、炭素の少なくとも一つを含むことができる。
本実施形態で製造されるマスクブランクとしては、FPD用のものとされ、LCD(液晶ディスプレイ)、プラズマディスプレイ、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ等のFPDデバイスを製造するためのマスクブランクを挙げることができる。
マスクブランクを適用するLCD用マスクとしては、LCDの製造に必要なすべてのマスクが含まれる。例えば、TFT(薄膜トランジスタ)、特にTFTチャンネル部やコンタクトホール部、低温ポリシリコンTFT、カラーフィルタ、反射板(ブラックマトリクス)等を形成するためのマスクが含まれ、他の表示デバイス製造用マスクには、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の製造に必要なすべてのマスクを含むことができる。
塗布装置1は、図1〜図3に示すように、塗布部2と、移動手段4と、保持手段3と、近接離間手段5と、制御部と、を有する。
塗布部2は、図1〜図3に示すように、液槽20と、塗布ノズル22と、塗布液供給手段2aと、を有する。
液槽20は、一方向A1を長手方向として延在する中空容器である。液槽20は、基板10の横方向(図1における上下方向、図2における左右方向、図3における紙面に直交する方向)A1の一辺の長さに相当する長さを有して構成される。
液槽20は、塗布液供給手段2aから供給されたレジスト液(塗布液)21を内部に貯留可能である。液槽20は、内部に塗布ノズル22を収容可能である。
液槽20には、所定の液面21aとなる位置までレジスト液21が溜められている。
液槽20の上部には、塗布ノズル22が外部に向けて突出可能な溝20aが一方向A1に延在する。液槽20は、移動手段4により一方向A1に移動可能とされる。液槽20は、近接離間手段5により上下方向に移動可能とされる。
塗布ノズル22は、図1〜図3に示すように、液槽20内に収納されている。
塗布ノズル22は、支持部28に支持されている。支持部28は、液槽20の底部に設けられた貫通孔20bを貫通している。支持部28は、近接離間手段5により上下方向に移動可能とされる。
支持部28の周囲には、ベローズ29が設けられる。ベローズ29は、レジスト液21と支持部28とが直接接触しない状態を維持している。
支持部28が上下方向に移動することで、塗布ノズル22は、液槽20に対して上下方向に移動可能とされる。
塗布ノズル22は、基板10の横方向(図1における上下方向、図2における左右方向、図3における紙面に直交する方向)A1の一辺の長さに相当する長さを有して構成される。
塗布ノズル22は、一方向A1となる長手方向に沿って延在するスリット状の毛管状隙間24が設けられている。
塗布ノズル22は、図3に示すように、一方向A1と交差する方向A2の鉛直断面において、毛管状隙間24を挟んで、上端側の幅が狭くなって嘴のように尖った断面形状を有する。塗布ノズル22は、毛管状隙間24を挟んで、対称な断面形状を有する。
毛管状隙間24の上端部は、塗布ノズル22の上端部において一方向A1となる長手方向のほぼ全長で開口している。毛管状隙間24の上端はレジスト液供給口23を構成している。
レジスト液供給口23は、一方向A1となる長手方向における塗布ノズル22の略全長に亘るスリット状に開口している。
レジスト液供給口23は、塗布ノズル22の上昇位置において、溝20aから上方に突出可能とされる。
毛管状隙間24は、塗布ノズル22の下方側に向けても開口されている。毛管状隙間24は、塗布ノズル22がレジスト液21に浸漬された状態で、下端から上端のレジスト液供給口23まで、レジスト液21を供給可能とされる。
塗布ノズル22は、図3に示すように、液槽20のレジスト液21中に完全に沈んだ状態から上昇させて、レジスト液供給口23をレジスト液21の液面21aから上向きに突出させた場合に、レジスト液供給口23からレジスト液21を供給可能とされる。
移動手段4は、図1,図2に示すように、塗布部2と基板10とを、液槽20を基板10の被塗布面10aに沿った一方向A1に相対的に移動可能とする。たとえば、移動手段4は、塗布部2に対して、基板10を一方向A1に移動可能とする構成とされる。
保持手段3は、図1〜3に示すように、塗布部2によって、レジスト液21を塗布可能な状態に基板10を保持可能である。保持手段3は、基板10を吸着して保持する略平面とされる吸着面3aを有する。たとえば、保持手段3は、吸着面3aに図示しない多数の吸引孔を有し、これらの吸引孔が負圧となるように図示しない減圧手段に接続されている。吸着面3aは、基板10の平面形状よりも大きい範囲となるように設定されることが好ましい。
保持手段3は、基板10の被塗布面10aの裏面を吸着面3aで吸着することができる。保持手段3は、基板10の被塗布面10aを水平方向に保持する。保持手段3は、基板10の被塗布面10aが下向きとなるように保持する。
近接離間手段5は、液槽20を基板10の被塗布面10aに対して、近接あるいは離間
させることができる。近接離間手段5は、塗布ノズル22を基板10の被塗布面10aに対して、近接あるいは離間させることができる。近接離間手段5は、液槽20と塗布ノズル22とを互いに独立に移動させることができる。
近接離間手段5は、液槽20と塗布ノズル22とを上下方向(高さ方向)に移動可能とされる。これにより、近接離間手段5は、塗布ノズル22の先端におけるレジスト液供給口23と、基板10の被塗布面10aとのギャップを制御可能である。
制御部は、図示されておらず、近接離間手段5と移動手段4とを制御する。
次に、本実施形態におけるマスクブランクの製造方法について説明する。
図4は、本実施形態におけるマスクブランクの製造方法を示すフローチャートである。
図5〜図8は、本実施形態におけるマスクブランクの製造方法を示す側断面工程図である。図9は、本実施形態におけるマスクブランクの製造方法を示す正面工程図である。
本実施形態におけるマスクブランクの製造方法においては、図4に示すように、準備工程S1と、ノズル上昇工程S2と、液槽上昇工程S3と、接液工程S4と、塗布工程(走査工程)S5と、を有する。
図4に示す準備工程S1においては、所定の基板10を用意し、基板10の被塗布面10aの裏面を保持手段3の吸着面3aで吸着して保持する。この際、洗浄等、所定の前処理をおこなうことができる。
準備工程S1においては、液槽20と塗布ノズル22とを始状態とする。
始状態では、塗布液供給手段2aから液槽20にレジスト液(塗布液)21を供給して、レジスト液(塗布液)21が所定の高さの液面21aとなる位置まで液槽20の内部に貯留する。
また、レジスト液(塗布液)21は、あらかじめ粘度が所定の値となるように調整されていることが好ましい。この際、液槽20に貯留した状態で、溶剤が揮発する等の影響を考慮して始状態におけるレジスト液21の粘度を設定する。
始状態においては、近接離間手段5が、図5に示すように、液槽20の高さを設定する。これにより、液面21aと基板10の被塗布面10aとの間の高さ方向距離がギャップG0(μm)となるように設定される。
同時に、始状態において、近接離間手段5は、図5に示すように、塗布ノズル22の高さを設定する。
このとき、液槽20の内部では、レジスト液21に塗布ノズル22が先端まで完全に沈没された状態である。
毛管状隙間24内には、レジスト液21が満たされた状態となっている。
始状態においては、保持手段3は、液槽20と塗布ノズル22とを、水平視して基板10の被塗布面10aにおける塗布開始位置となるように設定する。
図4に示す準備工程S1においては、次のノズル上昇工程S2を開始する準備として、近接離間手段5が、塗布ノズル22を上昇させる。
この際、塗布ノズル22はレジスト液21中で鉛直方向上向きに移動する。
図4に示すノズル上昇工程S2は、図6に示すように、液槽20内におけるレジスト液21の液面21aから塗布ノズル22の先端が突出した状態からスタートする。
つまり、液槽20内におけるレジスト液21の液面21aから塗布ノズル22の先端が突出した状態からノズル近接時間(ノズル上昇時間)T1のカウントを開始する。
ノズル上昇工程S2の開始時においては、塗布ノズル22の先端と基板10の被塗布面10aとの間の高さ方向距離は、液面21aと基板10の被塗布面10aとの間の高さ方向距離に等しく、ギャップG0(μm)となる。
ノズル上昇工程S2においては、近接離間手段5が、塗布ノズル22のみを上昇させる。この際、液槽20は移動しない。
ノズル上昇工程S2においては、図7に示すように、塗布ノズル22先端のレジスト液供給口23が溝20aから上方に突出して接液可能な状態まで、塗布ノズル22を上昇させる。
ノズル上昇工程S2においては、また、毛管状隙間24内にレジスト液21が満たされた状態を維持する。また、塗布ノズル22がレジスト液21の液面21aの上方側に突出された状態では、レジスト液供給口23から塗布ノズル22の上端にレジスト液21が盛り上がった状態となる。
このとき、液槽20は基板10の被塗布面10aに接触しない接液可能な状態となるように、液槽20と塗布ノズル22との相対位置が設定される。
液槽20と塗布ノズル22との相対位置が上記の状態となったら、塗布ノズル22の上昇を停止し、ノズル上昇工程S2を終了する。
ノズル上昇工程S2の終了時に、図7に示すように、塗布ノズル22の先端と基板10の被塗布面10aとの間の高さ方向距離は、ギャップG1(μm)となる。
ノズル上昇工程S2の開始時から終了時までの時間をノズル近接時間(ノズル上昇時間)T1とする。つまり、ノズル近接時間(ノズル上昇時間)T1は、ギャップG0からギャップG1まで短縮するのに必要な時間である。ノズル近接時間(ノズル上昇時間)T1は、塗布ノズル22先端のレジスト液供給口23と基板10の被塗布面10aとの間の高さ方向距離を減少させるのにかかる時間である。
図4に示す液槽上昇工程S3は、図7に示すように、塗布ノズル22の先端と基板10の被塗布面10aとの間の高さ方向距離がギャップG1(μm)である状態からスタートする。
液槽上昇工程S3においては、近接離間手段5が、塗布ノズル22と液槽20とを上昇させる。この際、液槽20と塗布ノズル22との相対位置は変化しない。
つまり、液槽20に対して、塗布ノズル22の上昇が停止した状態から液槽近接時間(液槽上昇時間)T2のカウントを開始する。
液槽上昇工程S3においては、レジスト液供給口23から塗布ノズル22の上端にレジスト液21が盛り上がった状態を維持している。
液槽上昇工程S3の終了時に、図8に示すように、塗布ノズル22の先端と基板10の被塗布面10aとの間の高さ方向距離は、ギャップG2(μm)となる。
このとき、塗布ノズル22が基板10の被塗布面10aに対して近接して、塗布ノズル22の先端のレジスト液21が被塗布面10aに接触開始した状態で、液槽20の上昇を停止する。
液槽上昇工程S3の開始時から終了時までの時間を液槽近接時間(液槽上昇時間)T2とする。つまり、液槽近接時間(液槽上昇時間)T2は、ギャップG1からギャップG2まで短縮するのに必要な時間である。ノズル近接時間(ノズル上昇時間)T1は、塗布ノズル22先端のレジスト液供給口23と基板10の被塗布面10aとの間の高さ方向距離を減少させるのにかかる時間である。
この状態で液槽上昇工程S3を終了させる。
すなわち、液槽上昇工程S3の終了時には、次の接液工程S4が開始される。
ノズル上昇工程S2と液槽上昇工程S3とは、ギャップGを調節する工程である。
つまりノズル近接時間(ノズル上昇時間)T1と液槽近接時間(液槽上昇時間)T2とは、ギャップGを調節するギャップ調節時間である。
図4に示す接液工程S4は、液槽20の上昇を停止した状態からスタートする。
接液工程S4において、液槽20および塗布ノズル22は、近接離間手段5によって、高さ方向に駆動されない。あるいは、接液工程S4において、液槽20および塗布ノズル22は、近接離間手段5によって高さ方向に駆動されることもできる。
接液工程S4においては、図9に示すように、塗布ノズル22のレジスト液供給口23の一端部23aから、基板10の被塗布面10aに対するレジスト液21の接液を開始させる。
接液工程S4においては、この接液開始状態から、一方向A1に延在するレジスト液供給口23に沿って接液を進行させて、レジスト液供給口23の他端部23bで接液を完了させる。
つまり、接液工程S4は、塗布ノズル22の上端を基板10の被塗布面10aに下方側より接近させた状態で、一端部23aにおいて接液を開始し、一端部23aから他端部23bへと接液を走らせ、基板10の横方向(図3においては紙面に直交する方向、図9においては紙面の左右方向)A1に塗布ノズル22のレジスト液供給口23に沿って接液が進行していく。この際、泡の巻き込みが起こらない接液速度に設定する。
接液工程S4の開始時から終了時までの時間を接液時間T3とする。つまり、接液時間T3は、レジスト液供給口23に沿って一端部23aから他端部23bまで接液を進行するのに必要な時間である。
この状態で、接液工程S4を終了させる。
接液完了後に、次の走査工程(塗布工程)S5が開始される。
走査工程(塗布工程)S5においては、図1に示すように、基板10を塗布ノズル22の上端部においてレジスト液供給口23が形成するスリットに直交する方向(図3における矢印A2で示す方向)に移動させ、図3に示すように、塗布ノズル22の上端部を被塗布面10aの全面に亘って走査させる。
これにより、被塗布面10aの全面に亘ってレジスト液21の塗布膜21bを形成する。なお、基板10と塗布ノズル22との相対走査速度は、予め設定されている塗布ノズル間隔、レジスト液21の粘度、液面21a高さ、および、ギャップ(塗布ギャップ)Gを前提として、塗布膜21bが所望の膜厚となるように移動手段4によって制御される。
本実施形態においては、図4に示す準備工程S1とノズル上昇工程S2と液槽上昇工程S3と接液工程S4とにおいて、ノズル近接時間(ノズル上昇時間)T1,液槽近接時間(液槽上昇時間)T2,ギャップG1,ギャップG2,接液時間T3をそれぞれ、次の条件を満たすように設定する。
ここでは、まず、レジスト液21の粘度を設定する。
次に、以下の条件を設定する。
・T1+T2+T3(sec);レジスト液21中から塗布ノズル22先端が突出してから塗布開始までにかかる時間
TA(sec) ≦ T1+T2+T3 ≦ TB(sec)・・・(式1)
式1を設定する際、上記の範囲よりT1+T2+T3の値が小さい場合には、塗布ノズル22が上昇した際の液面21aの揺れにより、レジストの塗布膜21bにおける膜厚制御が困難になるため好ましくないと考えられる。
また、式1を設定する際、上記の範囲よりT1+T2+T3の値が大きい場合には、走査工程(塗布工程)S5における塗布開始前にレジスト液21が乾き、塗布開始時の膜厚分布が悪化するため好ましくないと考えられる。
次に、以下の条件を設定する。
・(G1−G2)/T3(μm/sec);液槽20の上昇スピード
VA(μm/sec) ≦ (G1−G2)/T3 ≦ VB(μm/sec)・・・(式2)
式2を設定する際、上記の範囲より(G1−G2)/T3(μm/sec)の値が小さい場合には、走査工程(塗布工程)S5における塗布開始前にレジスト液21が乾き始め、塗布開始時の膜厚分布が悪化するため好ましくないと考えられる。
式2を設定する際、上記の範囲より(G1−G2)/T3(μm/sec)の値が大きい場合には、液槽20内の液面21aが揺れて、膜厚制御が困難になるため好ましくないと考えられる。
本実施形態によれば、上述したように、レジスト液21中から塗布ノズル22先端が突出してから塗布開始までにかかる時間T1+T2+T3(sec)と、液槽20の上昇スピード(G1−G2)/T3(μm/sec)とを所定の範囲に設定したことにより、塗布開始直後のレジスト膜厚のバラツキを抑制することができる。
ここで、塗布開始直後のレジスト膜厚とは、図1に示す方向A2において、0〜200mmとなる範囲、より好ましくは、0〜100mmの範囲とされる。
本実施形態においては、さらに、膜厚のバラツキが抑えられることで、目視上の塗布ムラ(色味の統一性)を改善することができる。さらに、膜厚分布を均一化することができるため、マスクのCD分布改善に繋ぐことができるという効果を奏することができる。
本実施形態においては、制御部によって近接離間手段5と移動手段4とを制御したが、これを手動によっておこなってもよい。
以下、実験例に基づき本発明を更に詳細に説明する。
<実験例1〜4>
上述した発明の実施の形態で記載した方法によって、マスクブランク上にレジストを塗布して、レジスト膜付マスクブランクを形成した。
その際、マスクブランクとしては、大型ガラス基板(合成石英(QZ)10.0mm厚、サイズ800mm×920mm)を準備し使用した。なお、基板10の横方向A1を800mmとし、塗布好方向となる縦方向A2を920mmとした。
ここでは、レジスト膜厚が0.7μmとなるように目標値を設定した。
さらに、準備工程S1とノズル上昇工程S2と液槽上昇工程S3と接液工程S4とにおいて、ノズル近接時間(ノズル上昇時間)T1,液槽近接時間(液槽上昇時間)T2,ギャップG1,ギャップG2,接液時間T3を変化させた。
同時に、それぞれノズル近接時間(ノズル上昇時間)T1,液槽近接時間(液槽上昇時間)T2,ギャップG1,ギャップG2,接液時間T3の値が次の条件を満たすように設定した。
・レジスト液21の粘度
・T1+T2+T3(sec);レジスト液21中から塗布ノズル22先端が突出してから塗布開始までにかかる時間(式1)
・(G1−G2)/T3(μm/sec);液槽20の上昇スピード(式2)
粘度;3.8(mPa・s)
TA;70(sec)
TB;90(sec)
VA;3(μm/sec)
VB;10(μm/sec)
レジスト液を塗布した後、塗布ムラの有無を黄色蛍光灯下から目視することにより観察した。
塗布ムラは、一端部23a位置と他端部23b位置との間において、基板10の縦方向A2に延びる領域において観察した。
ここで、塗布開始位置(接液位置)から縦方向A2において28mmとなる位置において、横方向A1で13箇所において、膜厚を測定した。
さらに、膜厚のバラツキ(Range)を膜厚測定値の最大値と最小値との差として、算出した。
これらの膜厚のバラツキから、それぞれの実験例において、塗布状態の判定を行った。
ここで、
判定<丸>は、塗布面の全体膜厚分布に対して比較的小さい膜厚分布の水準であり、
判定<三角>は、塗布面の全体膜厚分布に対して比較的大きい膜厚分布の水準であり、
判定<バツ>は、塗布面の全体膜厚分布に影響を与えてしまう膜厚分布の水準である。
これらの条件、および、結果を表1に示す。
Figure 2020202228
<実験例5〜7>
次に、レジスト液の粘度を7.0(mPa・s)として、実験例1〜4と同様にT1,T2,G1,G2,T3の条件設定、膜厚測定を行い、さらに、同様に判定を行った。
これらの条件、および、結果を表1に示す。
表1に示すように、判定<丸>となる好ましい条件は以下のとおりである。
粘度;3.8(mPa・s)の場合、
T1+T2+T3;75〜90(sec)
(G1−G2)/T3;3.3〜6.7(μm/sec)
粘度;7(mPa・s)の場合、
T1+T2+T3;100(sec)
(G1−G2)/T3;3.8(μm/sec)
これらの結果から、CAPコータを用いたレジスト塗布において、上記の(式1)と(式2)を両方満たすようにノズル近接時間(ノズル上昇時間)T1,液槽近接時間(液槽上昇時間)T2,G1,G2,T3を設定して、液槽が接液初期位置から基板に実際に接液する時の位置までの液槽の上昇速度を上記の範囲とすること、および、液槽内のレジスト液面からノズルが突出した時から基板に接液した後に塗布開始するまでの間の時間を上記の範囲とすることにより、塗布始めの部分での塗布幅方向の膜厚差の量を抑制することができることがわかる。
したがって、本発明によれば、膜厚のバラツキが発生しやすく、また、膜厚のバラツキが大きくなりやすい塗布始めの部分において、膜厚のバラツキを抑制することが可能となるため、基板の全体において、膜厚のバラツキを抑制することが可能となる。
さらに、レジスト液の粘度が大きくなった場合には、(式1)におけるTA(sec)とTB(sec)、(式2)におけるVA(μm/sec)とVB(μm/sec)をそれぞれ大きくすることができる。
つまり、粘度の値に対応して、時間および速度の範囲を変化させることが好ましいことがわかる。
本発明においては、さらに、膜厚のバラツキが抑えられることで、目視上の塗布ムラ(色味の統一性)を改善することができる。さらに、膜厚分布が均一化となることで、マスクのCD分布改善に繋ぐことができるという効果を奏することができる。
1…塗布装置
2a…塗布液供給手段
3…保持手段
3a…吸着面
4…移動手段
10…基板
10a…被塗布面
21…レジスト液
22…塗布ノズル
23…レジスト液供給口
23a…一端部
23b…他端部
24…毛管状隙間
5…近接離間手段
A1…横方向(一方向)
A2…縦方向(一方向に交差する方向)
G,G0,G1,G2…ギャップ

Claims (4)

  1. 基板の被塗布面に対して、レジスト液を塗布してレジスト膜付のマスクブランクを製造する方法であって、
    前記基板の被塗布面と離間する位置に配置されて前記レジスト液を貯留する液槽と、
    前記液槽の前記レジスト液に浸漬可能とされ、前記基板の前記被塗布面に沿った一方向に延在するレジスト液供給口を先端に有する塗布ノズルと、
    前記液槽と前記塗布ノズルとを、前記基板の前記被塗布面に対して近接離間する方向に移動する近接離間手段と、
    前記塗布ノズルと前記基板とを前記被塗布面に沿って前記一方向に交差する方向へ相対的に走査させる移動手段と、
    これら前記近接離間手段と前記移動手段とを制御する制御部と、
    を有する塗布装置を用い、
    前記液槽が前記基板の前記被塗布面と離間する位置に配置されるとともに、前記液槽内に貯留された前記レジスト液に前記塗布ノズルが先端まで浸漬された始状態から、前記液槽内のレジスト液面から前記塗布ノズルの先端が突出した状態とし、さらに前記塗布ノズルを前記液槽に対して、前記基板の前記被塗布面に向けて近接させる方向に移動させるノズル上昇工程と、
    所定位置まで前記塗布ノズルが前記基板の前記被塗布面に対して近接した状態で、前記塗布ノズルを前記液槽に対して移動を停止した後、この前記塗布ノズルと前記液槽との相対位置状態を維持して、さらに前記液槽を前記基板の前記被塗布面に向けて近接させる液槽上昇工程と、
    前記塗布ノズルの前記レジスト液供給口の一端部から前記基板の前記被塗布面に対する前記レジスト液の接液を開始させた接液開始状態から、前記レジスト液供給口に沿って接液を進行させて、前記レジスト液供給口の他端部で接液を完了させる接液工程と、
    接液完了後に、前記塗布ノズルと前記基板とを前記被塗布面に沿って前記一方向に交差する方向へ相対的に走査させる走査工程と、
    を有し、
    前記ノズル上昇工程および前記液槽上昇工程によるギャップ調節によって、前記接液工程の終了時におけるレジスト膜厚のバラツキを所定の範囲に設定する
    ことを特徴とするマスクブランクの製造方法。
  2. 前記ノズル上昇工程のノズル近接時間および前記液槽上昇工程の液槽近接時間によって前記塗布ノズルと前記基板の被塗布面との間隔であるギャップを調節するギャップ調節時間と、前記接液工程の接液開始から接液完了までの接液時間と、の和が所定の範囲となるように設定する
    ことを特徴とする請求項1記載のマスクブランクの製造方法。
  3. 前記ノズル上昇工程の終了時における前記ギャップと前記液槽上昇工程の終了時における前記ギャップとの差に対する、前記液槽上昇工程における前記液槽近接時間による除の値が所定の範囲となるように設定する
    ことを特徴とする請求項2記載のマスクブランクの製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれか記載のマスクブランクの製造方法によって、マスクブランクを製造する装置であって、
    前記液槽と前記塗布ノズルと前記近接離間手段と前記移動手段と前記制御部と、
    前記基板を吸着して保持する略平面とされる吸着面を有する保持手段と、
    前記レジスト液を供給可能な塗布液供給手段と、
    を有する
    ことを特徴とする塗布装置。
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