JP2020202088A - 電子部品及び電子部品の接続構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで外部機器との接続を確実に行えるとともに、接続時に加わる応力の影響を低減できる電子部品を提供する。【解決手段】スイッチ装置100は、上面及び下面を有するベース10と、ベース10の上面を覆うようにベース10に取り付けられたキャップ20と、ベース10の下面から下方に延びる板状の第1端子3と、を備えている。第1端子30は、第1貫通孔31と、上下方向に互いに対向して第1貫通孔31の内側にそれぞれ延びる一対の係止片32と、第1貫通孔31とベース10の下面との間に設けられた第2貫通孔33と、をそれぞれ有している。また、一対の係止片32の先端32aは、上下方向に所定の間隔をあけてそれぞれ設けられている。【選択図】図1

Description

本開示は電子部品及び電子部品の接続構造に関する。
従来、電気機器の組立において、スイッチ装置等の電子部品をはんだ付けによって接続する方法が広く用いられている。一方、このようなはんだ付けは、専用設備及び工程を要するため、組立コストがかかっていた。
そこで、組立コスト低減のため、電気機器に設けられた機器側端子をスイッチ装置の接続端子に設けられた貫通孔に圧入して両者を接続する手法が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)
独国特許出願公開第10061112号明細書 特開平11−053975号公報
特許文献1,2に開示された従来の構成では、スイッチ装置と他の機器とを電気的に接続するにあたって、はんだ付けを不要とし、組立コストを低減できる。
しかし、これら従来の構成には以下に示すような課題がある。例えば、特許文献1に開示された従来のスイッチ装置では、端子の一部を薄肉化するとともに、その中央に貫通孔を設け、さらに、貫通孔を通る十字のスリットを設けている。このような構成では、端子の加工コストが増大するとともに、加工形状のばらつきが大きくなるおそれがある、形状ばらつきが大きくなると、貫通孔に機器側端子を圧入する際の圧力ばらつきが生じやすく、これにより、機器側端子とスイッチ装置の端子との結合力、ひいては接触状態が安定しなくなるおそれがある。
また、スイッチ装置の端子は機器側端子の4つの面全てに接触するため、機器側端子をスイッチ装置の端子に圧入する際、両者の位置がどの方向にずれても、スイッチ装置の端子に加わる摩擦力のバランスが変動し、機器側端子とスイッチ装置の端子との結合力、ひいては接触状態が安定しなくなるおそれがある。
また、特許文献2に開示された従来のスイッチ装置も、端子の折り曲げ加工を必要とし、当該加工コストが増大する。
さらに、特許文献1,2に開示された従来の構成では、機器側端子をスイッチ装置の端子に圧入する際に、スイッチ装置のケーシングと端子との接続部に応力が集中し、スイッチ装置の特性や信頼性に悪影響を与えるおそれがある。また、これらの課題は、スイッチ装置に限らず、同様の端子を有する電子部品でも起こりうる。
本開示はかかる点に鑑みてなされたもので、その目的は、低コストで外部機器との接続を確実に行えるとともに、接続時に端子に加わる応力の影響を低減できる電子部品及び電子部品の接続構造を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本開示に係る電子部品は、上面及び下面を有するベースと、内部に空間を有し、前記ベースの上面を覆うように前記ベースに取り付けられたキャップと、前記ベースに配設されるとともに、前記ベースを貫通して前記ベースの下面から下方に延びる板状の第1端子と、を少なくとも備え、前記第1端子は、第1貫通孔と、上下方向に互いに対向して前記第1貫通孔の内側にそれぞれ延びるか、または、前記上下方向及び前記第1端子の厚さ方向とそれぞれ交差する左右方向に互いに対向して前記第1貫通孔の内側にそれぞれ延びる一対の係止片と、前記第1貫通孔と前記ベースの下面との間に設けられた応力緩和部と、を有しており、前記一対の係止片の先端は、前記上下方向または前記左右方向に所定の間隔をあけてそれぞれ設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、低コストでかつ安定して機器側端子と第1端子とを接続できる。また、機器側端子との接続時に第1端子に加わる応力を低減して、長期使用時の電子部品の信頼性を高めることができる。
本開示の電子部品の接続構造は、外部機器に設けられた機器側端子に前記電子部品が接続された電子部品の接続構造であって、前記第1貫通孔に前記機器側端子が挿通されるとともに、前記機器側端子の互いに対向する2つの面に前記一対の係止片のそれぞれが当接して前記機器側端子を付勢することで、前記電子部品に前記外部機器が取り付け固定されるとともに、前記電子部品と前記外部機器とが電気的に接続されることを特徴とする。
この構成によれば、外部機器と電子部品とを低コストでかつ安定して接続できる。
本開示の電子部品によれば、低コストでかつ安定して機器側端子と第1端子とを接続できる。また、電子部品の信頼性を高めることができる。本開示の電子部品の接続構造によれば、外部機器と電子部品とを低コストでかつ安定して接続できる。
一実施形態に係るスイッチ装置の外観を示す斜視図である。 スイッチ装置の分解図である。 スイッチ装置の部分断面図である。 スイッチ装置と外部機器との接続構造を示す模式図である。 図4Aにおける破線で囲まれた部分の拡大断面図である。 スイッチ装置と外部機器との接続工程を説明する図である。 機器側端子との接続時に第1端子及び第2端子に加わる応力を説明する図である。 変形例1に係るスイッチ装置の外観を示す斜視図である。 変形例2に係るスイッチ装置の外観を示す斜視図である。
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
(実施形態)
[スイッチ装置の構成]
図1は、本実施形態に係るスイッチ装置の外観の斜視図を、図2は、スイッチ装置の分解図を、図3は、スイッチ装置の部分断面図をそれぞれ示す。なお、以降の説明において、第1端子30及び第2端子40の長手方向を上下方向と呼び、ベース10に対してキャップ20が設けられた側を上側あるいは上と呼び、その反対側、すなわち、ベース10の外側に第1端子30及び第2端子40が延びる側を下側あるいは下と呼ぶことがある。また、第1端子30及び第2端子40の配列方向を左右方向と呼び、第1端子30が設けられた側を左側あるいは左と呼び、その反対側、すなわち、第2端子40が設けられた側を右側あるいは右と呼ぶことがある。また、第1端子30の厚さ方向を前後方向と呼ぶことがある。上下方向と左右方向と前後方向とは互いに交差している。
スイッチ装置100は、ベース10とキャップ20と第1端子30と第2端子40と復帰ばね50と押釦(操作子)60と作動子70とカバー80とを有している。
ベース10は、上面及び下面を有する樹脂製の部材であり、上面には復帰ばね50を支持するばね支持部11や、後述する固定接点片44を保持するとともに可動接点72aを上下方向にガイドする接点保持部12が形成されている(図2,3参照)。
キャップ20は、有底筒状の樹脂製部材であり、ベース10の上面を覆うようにベース10に取り付けられている。キャップ20の内部に復帰ばね50や押釦60の一部等が収容されている。また、キャップ20の上部には開口21(図2参照)が設けられており、この開口21を通じて押釦60がキャップ20の内外を上下方向に変位可能に設けられている。
第1端子30は、ベース10に配設されるとともに、ベース10を貫通してベース10の下面から下方に延びる板状の金属部材であり、第1貫通孔31と一対の係止片32と第2貫通孔33と繋ぎ片34とを有している。第1端子30は、例えば、リン青銅の板材の表面に銀めっきを施してなり、また、インサート成形によりベース10と一体に配設されている。ただし、第1端子30の材質は特にこれに限定されず、例えば、アルミニウムの板材を用いてもよい。
第1貫通孔31は、第1端子30をその厚さ方向に貫通して設けられており、上下方向に互いに対向する一対の係止片32が、第1貫通孔31の内側にそれぞれ延びて設けられている。また、一対の係止片32の先端32aは、上下方向に所定の間隔をあけてそれぞれ設けられている。一方、第1貫通孔31において、左右方向で互いに対向する内周面には係止片32が設けられておらず、一様な面となっている。このため、第1貫通孔31は、平面視でバタフライ形状の外形を有している。
係止片32は根元の幅が先端の幅よりも広くなるように形成されており、本実施形態では、根元から先端に向かうにつれて幅が狭くなるように係止片32が形成されている。また、係止片32の先端32aは、それ以外の部分よりも薄くなるように形成されており、例えば、プレス加工を行うことにより、係止片32の先端32aが薄くなるようにしている。ただし、特にこの工法に限られず、他の工法、例えば、研削加工等を行って、係止片32の先端32aが薄くなるようにしてもよい。
第2貫通孔33は、第1端子30をその厚さ方向に貫通して設けられた略長方形の孔であり、前後方向から見て、第1貫通孔31とベース10の下面との間に設けられている。また、第1貫通孔31と第2貫通孔33とは上下方向に所定の間隔をあけて互いに離間している。第1貫通孔31及び第2貫通孔33は、第1端子30を打ち抜き加工することで形成される。ただし、特にこの工法に限られず、他の工法、例えば、エッチング加工等を行って、第1貫通孔31及び第2貫通孔33を形成してもよい。後で詳述するように、第2貫通孔33,43は、第1端子30及び第2端子40にそれぞれ設けられた第1貫通孔31,41に外部機器の機器側端子200(図4,6参照)がそれぞれ挿通されたとき、第1端子30及び第2端子40とベース10とのそれぞれの接続部に加わる応力を緩和するように構成された応力緩和部である。
また、第1貫通孔31及び第2貫通孔33の各コーナー部31a,33a(図3参照)は、それぞれR面取り加工、言い換えると所定の曲率半径を有するように丸め加工がなされて形成されている。R面取り加工は、例えば、前述した打ち抜き加工と同時か打ち抜き加工の後に行われる。
繋ぎ片34は、ベース10の上面から上方に延びてキャップ20の内部に設けられており、ばね支持部11に支持された復帰ばね50を介して、押釦60に取り付けられた作動子70と電気的に接続されている。
第2端子40は、第1端子30と同様に、ベース10に配設されるとともに、ベース10を貫通してベース10の下面から下方に延びる板状の金属部材であり、第1貫通孔41と一対の係止片42と第2貫通孔43と固定接点片44とを有している。第2端子40は、第1端子30と左右方向に所定の間隔をあけてベース10に配設されている。第2端子40は、例えば、リン青銅の板材の表面に銀めっきを施してなり、また、インサート成形によりベース10と一体に配設されている。ただし、第2端子40の材質は特にこれに限定されず、例えば、アルミニウムの板材を用いてもよい。
第2端子40に形成された第1貫通孔41と第2貫通孔43と係止片42とは、第1端子30に形成された、対応する各部と同様の形状及び配置であるため、詳細な説明を省略する。なお、第2端子40において、第1貫通孔41及び第2貫通孔43の各コーナー部41a,43a(図3参照)が、それぞれ所定の曲率半径を有するようにR面取り加工がなされて形成されていることも、第1端子30と同様である。
固定接点片(固定接点)44は、ベース10の上面からキャップ20の内部を上方に延びており、接点保持部12に保持されている。後で詳しく述べるように、押釦60に取り付けられた可動接点72aと固定接点片44とが接触することで、第1端子30と第2端子40との間に電路が形成されて、第1端子30と第2端子40との間が導通状態となる。
復帰ばね50は、導電性金属からなるコイル状の部材であり、下端部がばね支持部11に支持される一方、上端部が押釦60に取り付けられた作動子70に当接している。また、復帰ばね50の下端部は、ばね支持部11の上方に突出した第1端子30の繋ぎ片34に当接しており、繋ぎ片34と復帰ばね50と作動子70とが互いに電気的に接続されている。
押釦60は、樹脂製の部材であり、箱状の第1部分61と、第1部分61の上に設けられ、上下方向に延びる柱状の第2部分62とを有しており、第1部分61は復帰ばね50の上端部を収容して保持するように下側が一部開放されている。また、押釦60が操作されていない状態で、第2部分62はキャップ20の外部に突出している。
作動子70は、押釦60に取り付けられた、導電性金属からなる部材であり、一対の接触片72とこれらの間を繋ぐばね当接部71とを有しており、ばね当接部71は、押釦60の第1部分61に保持されて、復帰ばね50の下端部に当接した半環状の部材である。
一対の接触片72は、ばね当接部71の両端からそれぞれ右方向に延びて、前後方向で互いに対向する板状の部材であり、右側に行くほど互いの間隔が狭まるように形成されている。一対の接触片72とばね当接部71とは一体的に形成されている。また、一対の接触片72の右端部には可動接点72aがそれぞれ設けられている。なお、後で述べるように、一対の接触片72にそれぞれ設けられた可動接点72aは、固定接点片44を前後方向で挟み込むように構成されている。
カバー80は、弾性変形可能な絶縁材料、例えば、合成ゴム等からなる有底円筒状の部材であり、カバー80の下端には、その半径方向外側に延びるフランジ81(図3参照)がカバー80と一体に設けられている。キャップ20の開口21を取り囲むようにキャップ20に設けられた溝部22(図3参照)にフランジ81が収容されることで、カバー80がキャップ20に取り付け固定されている。また、カバー80の上部には開口82(図3参照)が設けられており、押釦60の第2部分62は、カバー80の開口82に挿通されて、上部がカバー80の外側に露出している。カバー80は、押釦60の操作時に弾性変形するように構成されており、押釦60が挿通されたキャップ20の開口21を取り囲んで、押釦60を機械的に保護するとともに、キャップ20の開口21から内部に異物や水分等が進入するのを防止している。
次に、スイッチ装置100の動作について説明する。なお、本実施形態に示すスイッチ装置100において、第1端子30は共通端子であり、第2端子40は常時開端子、つまり、押釦60が操作されていない状態では開状態の端子である。つまり、スイッチ装置100は、ノーマリーオフのスイッチ装置100である。
押釦60が操作されていない状態では、押釦60に取り付けられた作動子70は、第2端子40の固定接点片44の上側に位置しており、作動子70に設けられた可動接点72aと固定接点片44とは互いに離間している。従って、この状態では、第1端子30と第2端子40との間は非導通状態である。
押釦60が操作される、この場合、キャップ20の外側に突出した押釦60の上部が下方に押されると、押釦60の第1部分61に当接した復帰ばね50が縮むように変形して押釦60全体が下方に変位する。
このとき、押釦60とともに作動子70が下方に変位し、作動子70に設けられた可動接点72aが前後方向から挟み込むようにして固定接点片44と接触する。このことにより、第1端子30の繋ぎ片34と復帰ばね50と作動子70に設けられた可動接点72aと第2端子40の固定接点片44とが電気的に接続され、第1端子30と段2端子との間に電路が形成される。つまり、第1端子30と第2端子40との間が導通状態となる。
一方、押釦60を下方に押す力を解除する、つまり、押釦60の操作を解除すると、復帰ばね50の復元力により押釦60が上側に付勢され、可動接点72aと固定接点片44とは再び離間して、第1端子30と第2端子40との間が非導通状態となる。
本実施形態のスイッチ装置100は、例えば、車両のドアの開閉検知用に用いられる。ただし、特にこれに限定されず、他の用途にも適用されることは言うまでもない。
[スイッチ装置と機器側端子との接続構造]
図4Aは、スイッチ装置と外部機器との接続構造の模式図を示し、図4Bは、図4Aにおける破線で囲まれた部分の拡大断面図をそれぞれ示している。なお、接続構造をわかりやすくするために、図4において、電子部品収容部210の一部の図示を省略している。
図4Aに示すように、スイッチ装置100は、外部機器(図示せず)に設けられた電子部品収容部210に収容されている。外部機器は、電力が投入されて動作する電気機器である。
電子部品収容部210は、上側及び前側がそれぞれ開放された箱状の樹脂製部材であり、左右の側壁212,213から内側に延びるリブ212a,213aを有している。また、下側に延びる延長部211を有している。また、延長部211の内部を通って左右の側壁212,213及び下側の側壁と底壁214とで囲まれた空間(以下、単に電子部品収容部210の開放空間215という)に延びるように、一対の機器側端子200が配設されている。
一対の機器側端子200はそれぞれ、導電性金属、例えば、アルミニウムや銅等からなる断面が矩形状の棒状の部材であり、延長部211の内部で上下方向に延び、さらに前方向に折り曲げられて電子部品収容部210の開放空間215に露出している。機器側端子200は、金属の板材を棒状に切断加工して形成されている。このため、電子部品収容部210の開放空間215に露出した部分において、上下方向で互いに対向する2つの面は、切断加工がなされていない平坦面201であるのに対し、左右方向で互いに対向する2つの面は切断加工された破断面201である。当該破断面201の表面は、前述した平坦面201の表面よりも凹凸が大きくなっている。また、機器側端子200の圧入前の状態で、第1端子30に設けられた一対の係止片32の先端32aの間隔は、機器側端子200の上下方向の厚さよりも狭くなっている。同様に、第2端子40に設けられた一対の係止片42の先端42aの間隔は、機器側端子200の上下方向の厚さよりも狭くなっている。
また、第1端子30及び第2端子40にそれぞれ設けられた第1貫通孔31,41に一対の機器側端子200がそれぞれ圧入により挿通されている。また、第1端子30及び第2端子40のそれぞれにおいて、一対の係止片32,42のそれぞれの先端32a,42aが機器側端子200の前述した2つの平坦面201にそれぞれ当接している。この場合、後側から機器側端子200が圧入されているため、例えば、図4Bに示すように、一対の係止片42はそれぞれ、根元を起点として上側に折り曲げられるように変形している。また、変形により伸びた部分は縮もうとし、縮んだ部分は元に戻ろうとするため、係止片42から機器側端子200に対して反発力が作用する。
ここで、係止片42が元の形状に戻ろうとする反発力により、第1貫通孔41の内部で、機器側端子200は一対の係止片42により第1貫通孔41の中心に向かって付勢される。このことにより、機器側端子200は抜け止めされた状態となって第2端子40に取り付け固定される。また、機器側端子200が第2端子40と電気的に接続される。また、同様に、機器側端子200は抜け止めされた状態となって第1端子30に取り付け固定される。また、機器側端子200が第1端子30と電気的に接続される。
図5は、スイッチ装置と外部機器との接続工程の説明図を示す。 図5の左側に示すように、まず、外部機器に設けられた電子部品収容部210とスイッチ装置100との位置合わせを行う。このとき、電子部品収容部210に設けられたリブ212a,213aを位置決めの目印として、スイッチ装置100が電子部品収容部210に収容されるようにする。また、第1端子30及び第2端子40にそれぞれ設けられた一対の係止片32,42の間に、一対の機器側端子200がそれぞれ挿入されるように位置合わせが行われる(位置合わせ工程)。
電子部品収容部210とスイッチ装置100との位置合わせがなされた状態で、スイッチ装置100を電子部品収容部210の開放空間215に前側から押し込んで嵌め込む。同時に、図5の中央に示すように、第1端子30及び第2端子40にそれぞれ設けられた第1貫通孔31,41に一対の機器側端子200がそれぞれ圧入により挿通される(圧入工程)。
なお、この圧入工程において、第1端子30及び第2端子40に過度の圧力がかからないようにするのが好ましい。圧入工程において、第1端子30及び第2端子40とベース10とのそれぞれの接続部、この場合は、第1端子30及び第2端子40とベース10の下面との境界部分に応力が集中しやすくなるためである。例えば、第1貫通孔31,41の上側と下側に治具を当接させて第1端子30及び第2端子40を片面から同時に押すようにし、前側から第1端子30及び第2端子40を機器側端子200にそれぞれ押し込んで圧入するようにするとよい。
次に、図5の右側に示すように、電子部品収容部210の開放空間215に樹脂を注入、硬化させ、第1端子30及び第2端子40と一対の機器側端子200との接続部を封止樹脂220で封止する。(樹脂封止工程)。以上のようにしてスイッチ装置100と外部機器の機器側端子200との接続が完了する。なお、第1端子30及び第2端子40と機器側端子200とが圧入により確実に接続されていれば、必ずしもこれらの接続部を樹脂封止しなくてもよい。
ここで、圧入工程において第2貫通孔33,43が果たす機能について説明する。
図6は、機器側端子との接続時に第1端子及び第2端子に加わる応力を説明する図を示し、(a)図は、比較のための図を、(b)図は、本実施形態に係る図をそれぞれ示す。
第1端子30及び第2端子40に第2貫通孔33,43が設けられていない場合、図6の(a)図に示すように、一点鎖線で囲まれた部分、この場合は、第1端子30及び第2端子40とベース10の下面との境界部分に応力が集中する。このような場合、圧入工程において、当該境界部分で第1端子30や第2端子40が変形してしまい、また、変形によって生じた応力が第1端子30や第2端子40におけるキャップ20の内部に配置された部分、つまり、繋ぎ片34や固定接点片44に加わって、キャップ20内での電気的な接続関係が保たれないおそれがある。例えば、繋ぎ片34が前後方向に傾いて復帰ばね50との接触状態が悪化したり、固定接点片44が前後方向に傾いて可動接点72aとの接触状態が悪化したりするおそれがある。また、前述の変形により、ベース10における第1端子30及び第2端子40の貫通部分のシール性能が低下するおそれがある。
また、圧入工程で変形が生じなくても、例えば、外部から加えられた振動等により、長期使用時に当該境界部分が変形し、前述した接触状態の不良等を生じるおそれがある。
一方、第1端子30及び第2端子40に第2貫通孔33,43が設けられている本実施形態の構成では、図6の(b)図に示すように、圧入工程において、第2貫通孔33,43の左右両側の部分(一点鎖線で囲まれた部分)に応力が集中するようになり、第1端子30及び第2端子40とベース10の下面との境界部分での応力は緩和される。このことにより、当該境界部分での第1端子30及び第2端子40の変形を抑制でき、スイッチ装置100の内部での接触状態を良好に保つことができる。また、スイッチ装置100と機器側端子200とを物理的にかつ電気的に確実に接続することができる。
[効果等]
以上説明したように、本実施形態に係るスイッチ装置100(電子部品)は、上面及び下面を有するベース10と、内部に空間を有し、ベース10の上面を覆うようにベース10に取り付けられたキャップ20と、ベース10に配設されるとともに、ベース10を貫通してその下面から下方に延びる板状の第1端子30と、を備えている。
また、スイッチ装置100は、ベース10に配設されるとともに、ベース10を貫通してベース10の下面から下方に延びる板状の第2端子40をさらに備えている。第2端子40は、第1端子30と左右方向に所定の間隔をあけてベース10に配設されている。
第1端子30及び第2端子40は、第1貫通孔31,41と、上下方向に互いに対向して第1貫通孔31,41の内側にそれぞれ延びる一対の係止片32,42と、第1貫通孔31,41とベース10の下面との間に設けられた第2貫通孔(応力緩和部)33,43と、をそれぞれ有している。また、一対の係止片32,42のそれぞれの先端32a,42aは、上下方向に所定の間隔をあけてそれぞれ設けられている。
スイッチ装置100をこのように構成することで、はんだ付けを不要とし、低コストで外部機器に設けられた機器側端子200との接続を行うことができる。また、係止片32,42と第1貫通孔31,41と第2貫通孔33,43とを含めて、第1端子30及び第2端子40を加工容易な形状にできるため、寸法安定性が向上し、機器側端子200との結合力、ひいては接触状態を安定かつ強固なものとすることができる。さらに、上下方向に対向して配置された一対の係止片32や一対の係止片42それぞれが機器側端子200に当接するため、第1端子30及び/または第2端子40と機器側端子200との左右方向の位置ずれが生じても、機器側端子200が第1端子30及び/または第2端子40に挿入されるときに、係止片32及び/または42と機器側端子200との間にかかる摩擦力、および、機器側端子200が第1端子30及び/または第2端子40に挿入された後の、係止片32及び/または42が機器側端子200を押す接触力には影響が無く、機器側端子200と第1端子30及び第2端子40とを安定かつ強固に接続できる。
また、第2貫通孔33,43は、第1貫通孔31,41と上下方向に離間して設けられている。第2貫通孔33,43は、第1貫通孔31,41に機器側端子200が挿通されたときに、第1端子30及び第2端子40とベース10との接続部、つまり、第1端子30及び第2端子40とベース10の下面との境界部分に加わる応力を緩和するように構成されている。
このような第2貫通孔33,43を設けることで、機器側端子200の圧入時に当該接続部での応力を低減でき、第1端子30及び第2端子40の変形を抑制して、長期使用時のスイッチ装置100の信頼性を高めることができる。
係止片32,42は、根元の幅が先端の幅よりも広くなるように形成されていることが好ましく、先端から根元に向かうにつれて幅が広くなるように形成されていることがより好ましい。
前述したように、機器側端子200の圧入時に、第1端子30及び第2端子40にそれぞれ設けられた係止片32,42が押し拡げられて変形する。特許文献2に開示されたように、係止片32,42の根元と先端の幅が同じだと、先端32a,42aに加わるのと同等の応力が根元に加わり過度に変形することがある。そうすると、係止片32,42が機器側端子200を第1貫通孔31,41の中心に向かって付勢する接触力が弱まり、ひいては、機器側端子200と第1端子30及び第2端子40との接触状態が安定しなくなるおそれがある。
一方、本実施形態によれば、係止片32,42の形状を上記のようにすることで、根元での変形が抑制され、係止片32,42が機器側端子200を付勢する接触力が低下するのを抑制できる。このことにより、機器側端子200と第1端子30及び第2端子40とを安定かつ強固に接続できる。
係止片32,42は、その先端32a,42aの厚さがそれ以外の部分よりも薄くなるように形成されていることが好ましい。
第1貫通孔31,41及び第2貫通孔33,43を打ち抜き加工で形成する場合、各貫通孔31,41,33,43の周縁にバリが発生するが、このバリが前側に飛び出しているか後側に飛び出しているか、機器側端子200との接続時には分からない。一方、バリが機器側端子200の挿入方向と同じ側にあると、バリがひっかかって、係止片32,42が機器側端子200の表面にうまく当接しない場合があり、機器側端子200と第1端子30及び第2端子40との接触状態が安定しなくなるおそれがある。
そこで、予め、係止片32,42の先端32a,42aの厚さがそれ以外の部分よりも薄くなるようにしておくことで、係止片32,42の先端32a,42aと機器側端子200の表面との当接状態を良好に保ち、機器側端子200とスイッチ装置100とを安定かつ強固に接続できる。
また、第1貫通孔31,41のコーナー部31a,41a及び第2貫通孔33,43のコーナー部33a,43aは、それぞれ所定の曲率半径を有するように丸められているのが好ましい。
例えば、特許文献2に開示されているように、機器側端子200が圧入される貫通孔の形状がH字形状であると、貫通孔のコーナー部は角部となる。このような形状であると、機器側端子200の圧入時に、当該コーナー部に応力が集中して、第1端子30及び/または第2端子40が意図しない方向に変形するおそれがある。このようなことが起こると、機器側端子200と第1端子30及び第2端子40との接触状態が安定しなくなるおそれがある。また、極端な場合には、コーナー部に集中した応力により第1端子30及び/または第2端子40に亀裂が生じて、スイッチ装置100の信頼性を損ねるおそれがある。
一方、本実施形態によれば、第1貫通孔31,41のコーナー部31a,41a及び第2貫通孔33,43のコーナー部33a,43aをそれぞれ丸めることにより、各コーナー部31a,41a,33a,43aでの応力集中を抑制することができる。このことにより、第1端子30及び/または第2端子40の意図しない変形を抑制して、機器側端子200と第1端子30及び第2端子40との接触状態を安定にすることができる。また、スイッチ装置100の信頼性を高められる。
本実施形態に係るスイッチ装置100において、第1端子30は、ベース10の上面からキャップ20の内部に延びる繋ぎ片34を有し、第2端子40は、ベース10の上面からキャップ20の内部に延びる固定接点片(固定接点)44を有している。
また、スイッチ装置100は、下端部が繋ぎ片34の上端部に接触するように位置決めされてキャップ20の内部に配設された復帰ばね50と、復帰ばね50の上方に配置され、復帰ばね50を介して、上下方向に変位可能に前記ベース10に支持された押釦(操作子)60と、操作子に取り付けられ、可動接点72aが設けられた作動子70と、をさらに備えている。
操作子を下方に押して作動子70を下方に変位させることで、可動接点72aと固定接点片44とが接触して第1端子30と第2端子40との間に電路が形成される。
本実施形態によれば、外部機器と低コストでかつ安定して接続可能な、いわゆるノーマリーオフのスイッチ装置100を実現できる。
なお、スイッチ装置100は、図1〜3に示した構造に特に限定されず、他の構造であってもよい。キャップ20を内外に貫通するとともに、キャップ20の内部を変位可能に設けられた操作子と、キャップ20の内部に設けられた固定接点と、操作子に取付けられてキャップ20の内部に設けられた可動接点と、を備え、操作子を変位させることで、可動接点と固定接点とが接触して、第1端子30と第2端子40との間が導通状態となるように構成されていればよい。
また、本実施形態に係るスイッチ装置100の接続構造は、外部機器に設けられた機器側端子200にスイッチ装置100が接続された接続構造であって、第1端子30及び第2端子40にそれぞれ設けられた第1貫通孔31,41に機器側端子200が挿通されるとともに、機器側端子200の互いに対向する2つの面に一対の係止片32,42のそれぞれが当接して機器側端子200を付勢することで、スイッチ装置100に外部機器が取り付け固定されるとともに、スイッチ装置100と外部機器とが電気的に接続される。
スイッチ装置100の接続構造をこのように構成することで、外部機器とスイッチ装置100とを低コストでかつ安定して接続できる。
機器側端子200において、一対の係止片32,42のそれぞれが当接する2つの対向面は、それぞれ平坦面201であることが好ましい。
前述したように、機器側端子200において平坦面201以外の表面、この場合は左右方向で互いに対向する2つの面は表面凹凸の大きい破断面202である。この面に係止片32,42を当接させた場合、機器側端子200と第1端子30及び第2端子40との接触状態が不安定となるおそれがある。
本実施形態によれば、一対の係止片32,42と機器側端子200の平坦面201とが当接して、機器側端子200と第1端子30及び第2端子40とが接続されるため、機器側端子200と第1端子30及び第2端子40とを安定かつ強固に接続できる。また、平坦面201と略平行な左右方向に、機器側端子200と第1端子30及び第2端子40との位置ずれがあったとしても、これらの接続状態に影響を及ぼすことがない。
また、スイッチ装置100と機器側端子200との接続部、この場合は、第1端子30及び第2端子40と機器側端子200とのそれぞれの接続部は樹脂封止されているのが好ましい。
このようにすることで、当該接続部を防水して、当該接続部の腐食等を抑制できる。また、当該接続部を機械的に保護して、例えば、外部から加えられた振動により、第1端子30及び第2端子40と機器側端子200との接触状態が経時的に劣化するのを防止できる。これらのことにより、スイッチ装置100と外部機器との接続構造の信頼性を高められる。なお、スイッチ装置100と機器側端子200との接続部を封止する封止樹脂220は、電気絶縁性及び耐水性の高い材質であることが好ましいのは言うまでもない。例えば、エポキシ樹脂やウレタン樹脂等を用いるのがよい。
<変形例1>
図7は、本変形例に係るスイッチ装置の外観の斜視図を示す。なお、図7において、実施形態と同様の箇所については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
本変形例に示す構成のスイッチ装置100では、第1端子30及び第2端子40は、第1貫通孔31,41と、左右方向に互いに対向して第1貫通孔31,41の内側にそれぞれ延びる一対の係止片35,45と、第1貫通孔31,41とベース10の下面との間に設けられた第2貫通孔(応力緩和部)33,43と、をそれぞれ有している。また、一対の係止片35,45の先端35a,45aは、左右方向に所定の間隔をあけてそれぞれ設けられている。
一方、第1貫通孔31,41において、上下方向で互いに対向する内周面には係止片35,45が設けられておらず、一様な面となっている。このため、第1貫通孔31,41は、平面視でバタフライ形状の外形を有している。
図7に示すように第1端子30及び第2端子40を配置してもよく、この場合、左右方向に対向して配置された一対の係止片35,45のみが機器側端子200に当接する。
また、図示しないが、本変形例のスイッチ装置100と機器側端子200とを接続する場合、機器側端子200の平坦面201は左右方向で互いに対向し、破断面201は上下方向で互いに対向している。よって、平坦面201と略平行な上下方向に第1端子30及び/または第2端子40と機器側端子200との位置ずれが生じても、機器側端子200が第1端子30及び/または第2端子40に挿入されるときに、係止片32及び/または42と機器側端子200との間にかかる摩擦力、および、機器側端子200が第1端子30及び/または第2端子40に挿入された後の、係止片32及び/または42が機器側端子200を押す接触力には影響が無く、機器側端子200と第1端子30及び第2端子40とを安定かつ強固に接続できる。
なお、本変形例の構成においても、第2貫通孔33,43が、第1端子30及び第2端子40にそれぞれ設けられた第1貫通孔31,41に機器側端子200が挿通されたときに、第1端子30及び第2端子40とベース10との接続部に加わる応力を緩和するように構成された応力緩和部として機能することは言うまでもない。
また、本変形例においても、図3に示すのと同様に、第1貫通孔31,41の各コーナー部31a,41a及び第2貫通孔33,43の各コーナー部33a,43aはそれぞれ、所定の曲率半径を有するように丸められている。このことにより、実施形態に示すのと同様の効果、つまり、各コーナー部31a,41a,33a,43aでの応力集中を抑制して、機器側端子200と第1端子30及び第2端子40との接触状態を安定にすることができる。また、スイッチ装置100の信頼性を高められる。
<変形例2>
図8は、本変形例に係るスイッチ装置の外観の斜視図を示す。なお、図8において、実施形態と同様の箇所については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
図8に示す本変形例の構成は、第1端子30及び第2端子40において、第2貫通孔33,43に代えて、左右方向に互いに対向する両側面から左右方向に沿ってそれぞれの内側に延びる一対の切り欠き部が設けられている点で実施形態に示す構成と異なる。
本変形例によれば、第1端子30及び第2端子40にそれぞれ設けられた第1貫通孔31,41に機器側端子200が圧入により挿通されるとき、一対の切り欠き部に挟まれた部分に応力が集中するようになり、第1端子30及び第2端子40とベース10の下面との境界部分での応力は緩和される。つまり、切り欠き部は、第1端子30及び第2端子40とベース10との接続部に加わる応力を緩和するように構成された応力緩和部として機能する。
応力緩和部をこのように切り欠き部として構成してもよく、実施形態と同様の効果を奏することができる。なお、切り欠き部は第1貫通孔31,41と同じ打ち抜き加工工程で形成されるのが好ましい。第1端子30及び第2端子40の加工コストが増加するのを抑制できる。
また、切り欠き部は、左右どちらか一方のみを設けるようにしても、第1端子30及び第2端子40とベース10の下面との境界部分において応力が集中するのを抑制できる。なお、第1端子30及び第2端子40において、左右方向に互いに対向するように一対の切り欠き部をそれぞれ設けることにより、機器側端子200の圧入時に、第1端子30及び第2端子40が不自然に変形するのを抑制できる。例えば、上下方向に延びる軸回りに第1端子30あるいは第2端子40が捻れて変形するのを抑制できる。
本変形例においても、図3に示すのと同様に、第1貫通孔31,41の各コーナー部31a,41aはそれぞれ、所定の曲率半径を有するように丸められている。また、切り欠き部のコーナー部36a,46aも第1貫通孔31,41の各コーナー部31a,41aと同様に丸められている。このことにより、実施形態に示すのと同様の効果、つまり、各コーナー部31a,41a,36a,46aでの応力集中を抑制して、機器側端子200と第1端子30及び第2端子40との接触状態を安定にすることができる。また、スイッチ装置100の信頼性を高められる。
(その他の実施形態)
前述した実施形態及び各変形例に開示された各構成要素を適宜組み合わせて、新たな実施形態とすることもできる。例えば、図7に示す構成において、第2貫通孔33,43の代わりに、図8に示す切り欠き部を設けるようにしてもよい。
また、変形例1,2において、機器側端子200とスイッチ装置100の第1端子30及び第2端子40とが接続された状態で当該接続部を樹脂封止することにより、実施形態に示すのと同様の効果、つまり、当該接続部を防水し、機械的に保護して、スイッチ装置100と外部機器との接続構造の信頼性を高められることは言うまでもない。
また、前述した実施形態及び各変形例では、いわゆるノーマリーオフのスイッチ装置100を例に取って説明したが、スイッチ装置100はノーマリーオンでもよい。ベース10の下面から延びる第1端子30及び第2端子40の形状が、実施形態または各変形例に示した形状であれば、機器側端子200と第1端子30及び第2端子40との接触状態を安定にすることが、低コストでかつ安定してスイッチ装置100とを接続できる。
また、この場合、スイッチ装置100は、ベース10とキャップ20と第1端子30と第2端子40以外に、キャップ20を内外に貫通するとともに、キャップ20の内部を変位可能に設けられた操作子と、キャップ20の内部に設けられた固定接点と、操作子に取付けられてキャップ20の内部に設けられた可動接点と、をさらに備えている。操作子を変位させることで、可動接点と固定接点とが離間して、第1端子30と第2端子40との間が非導通状態となるように構成されていればよい。
また、機器側端子200の断面は矩形以外でもよく、円形でも楕円でもよい。n角形(nは4以上の偶数)であるのが好ましい。係止片32,42の先端32a,42aまたは係止片35,45の先端35a,45aがそれぞれ当接して第1貫通孔31,41に機器側端子200が係止されていればよい。
なお、係止片32,42、35,45は、先端32a,42a,35a,45aとそれ以外の部分とが略同じ厚さであってもよい。第1端子30及び第2端子40の厚さや第1貫通孔31,41等の打ち抜き加工の条件によっては、係止片32,42,35,45の周縁に生じるバリのサイズが小さく、機器側端子200との接触状態に大きな影響を及ぼさないことがある。このような場合は、係止片32,42,35,45の先端32a,42a,35a,45aのプレス加工を省略でき、その分の加工コストを低減できる。
また、本開示の第1端子30及び第2端子40の形状及び機器側端子200と第1端子30及び第2端子40との接続構造は、スイッチ装置100以外の電子部品に適用できることは言うまでもない。例えば、小型トランス等を外部機器に接続する場合にトランスの端子形状を本開示の第1端子30及び第2端子40の形状としてもよい。
また、スイッチ装置100を含む本開示の電子部品において、端子の本数は1本でもよいし、3本以上でもよい。例えば、3本の端子を有するスイッチ装置100において、各端子の形状を本開示の第1端子30と同様の形状とし、1本を共通端子とし、もう1本を常時開端子とし、残りの1本を常時閉端子、つまり、押釦60が操作されていない状態では閉状態の端子としてもよい。
また、キャップ20の内部が絶縁性樹脂や放熱樹脂で充填されていてもよい。また、ベース10の上面側に配設された各部品や各部材が樹脂で封止される場合は、キャップ20を省略してもよい。
つまり、本開示の電子部品は、上面及び下面を有するベース10と、ベース10の上面に設けられた部品収容部と、ベース10に配設されるとともに、ベース10を貫通してベース10の下面から下方に延びる板状の第1端子30と、を少なくとも備えている。
第1端子30は、第1貫通孔31と、上下方向に互いに対向して第1貫通孔31の内側にそれぞれ延びるか、または、上下方向及び第1端子30の厚さ方向とそれぞれ交差する左右方向に互いに対向して第1貫通孔31の内側にそれぞれ延びる一対の係止片32または35と、第1貫通孔31とベース10の下面との間に設けられた応力緩和部と、を有している。
一対の係止片32または35の先端32aまたは35aは、上下方向または左右方向に所定の間隔をあけてそれぞれ設けられている。
部品収容部は、内部に空間を有するケーシングでもよいし、ベース10の上面に配設された部品や部材を封止する樹脂であってもよい。
本開示の電子部品は、外部機器との接続を確実に行えるとともに、接続時に端子に加わる応力の影響を抑制でき、電気機器の組立を低コストで行えるため有用である。
10 ベース
11 ばね支持部
12 接点保持部
20 キャップ
30 第1端子
31 第1貫通孔
32 係止片
33 第2貫通孔(応力緩和部)
34 繋ぎ片
35 係止片
36 切り欠き部(応力緩和部)
40 第2端子
41 第1貫通孔
42 係止片
43 第2貫通孔(応力緩和部)
44 固定接点片(固定接点)
45 係止片
46 切り欠き部(応力緩和部)
50 復帰ばね
60 押釦(操作子)
70 作動子
71 ばね当接部
72 接触片
72a 可動接点
80 カバー
100 スイッチ装置(電子部品)
200 機器側端子
201 平坦面
202 破断面
210 電子部品収容部
220 封止樹脂

Claims (17)

  1. 上面及び下面を有するベースと、
    内部に空間を有し、前記ベースの上面を覆うように前記ベースに取り付けられたキャップと、
    前記ベースに配設されるとともに、前記ベースを貫通して前記ベースの下面から下方に延びる板状の第1端子と、を少なくとも備え、
    前記第1端子は、
    第1貫通孔と、
    上下方向に互いに対向して前記第1貫通孔の内側にそれぞれ延びるか、または、前記上下方向及び前記第1端子0の厚さ方向とそれぞれ交差する左右方向に互いに対向して前記第1貫通孔の内側にそれぞれ延びる一対の係止片と、
    前記第1貫通孔と前記ベースの下面との間に設けられた応力緩和部と、を有しており、
    前記一対の係止片の先端は、前記上下方向または前記左右方向に所定の間隔をあけてそれぞれ設けられていることを特徴とする電子部品。
  2. 請求項1に記載の電子部品において、
    前記応力緩和部は、前記第1貫通孔に機器側端子が挿通されたときに、前記第1端子と前記ベースとの接続部に加わる応力を緩和するように構成されていることを特徴とする電子部品。
  3. 請求項1または2に記載の電子部品において、
    前記応力緩和部は、前記第1貫通孔と前記上下方向に離間して設けられた第2貫通孔であることを特徴とする電子部品。
  4. 請求項1または2に記載の電子部品において、
    前記応力緩和部は、前記第1貫通孔と前記上下方向に離間して設けられるとともに、前記左右方向に互いに対向する前記第1端子の両側面のうち少なくとも一方の側面から前記左右方向に沿って前記第1端子の内側に延びる切り欠き部であることを特徴とする電子部品。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電子部品において、
    前記係止片は、根元の幅が先端の幅よりも広くなるように形成されていることを特徴とする電子部品。
  6. 請求項5に記載の電子部品において、
    前記係止片は、先端から根元に向かうにつれて幅が広くなるように形成されていることを特徴とする電子部品。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の電子部品において、
    前記係止片は、先端の厚さがそれ以外の部分よりも薄くなるように形成されていることを特徴とする電子部品。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の電子部品において、
    前記ベースに配設されるとともに、前記ベースを貫通して前記ベースの下面から下方に延びる板状の第2端子をさらに備え、
    前記第2端子は、前記第1貫通孔と前記一対の係止片と前記応力緩和部とを有するとともに、前記第1端子と前記左右方向に所定の間隔をあけて前記ベースに配設されていることを特徴とする電子部品。
  9. 請求項8に記載の電子部品において、
    前記第2端子に設けられた前記応力緩和部は、前記第2端子に設けられた前記第1貫通孔に機器側端子が挿通されたときに、前記第2端子と前記ベースとの接続部に加わる応力を緩和するように構成されていることを特徴とする電子部品。
  10. 請求項8または9に記載の電子部品において、
    前記電子部品はスイッチ装置であることを特徴とする電子部品。
  11. 請求項10に記載の電子部品において、
    前記キャップを内外に貫通するとともに、前記キャップの内部を変位可能に設けられた操作子と、
    前記キャップの内部に設けられた固定接点と、
    前記操作子に取付けられて前記キャップの内部に設けられた可動接点と、をさらに備え、
    前記操作子を変位させることで、前記可動接点と前記固定接点とが接触して、前記第1端子と前記第2端子との間が導通状態となるように構成されていることを特徴とする電子部品。
  12. 請求項10に記載の電子部品において、
    前記第1端子は、前記ベースの上面から前記キャップの内部に延びる繋ぎ片を有し、
    前記第2端子は、前記ベースの上面から前記キャップの内部に延びる固定接点片を有し、
    下端部が前記繋ぎ片の上端部に接触するように位置決めされて前記キャップの内部に配設された復帰ばねと、
    前記復帰ばねの上方に配置され、前記復帰ばねを介して、前記上下方向に変位可能に前記ベースに支持された操作子と、
    前記操作子に取り付けられ、可動接点が設けられた作動子と、をさらに備え、
    前記操作子を下方に押して前記作動子を下方に変位させることで、前記可動接点と前記固定接点片とが接触して前記第1端子と前記第2端子との間に電路が形成されることを特徴とする電子部品。
  13. 請求項10に記載の電子部品において、
    前記キャップを内外に貫通するとともに、前記キャップの内部を変位可能に設けられた操作子と、
    前記キャップの内部に設けられた固定接点と、
    前記操作子に取付けられて前記キャップの内部に設けられた可動接点と、をさらに備え、
    前記操作子を変位させることで、前記可動接点と前記固定接点とが離間して、前記第1端子と前記第2端子との間が非導通状態となるように構成されていることを特徴とする電子部品。
  14. 請求項1ないし13のいずれか1項に記載の電子部品において、
    前記第1貫通孔のコーナー部及び前記応力緩和部のコーナー部は、それぞれ所定の曲率半径を有するように丸められていることを特徴とする電子部品。
  15. 外部機器に設けられた機器側端子に請求項1ないし14のいずれか1項に記載の電子部品が接続された電子部品の接続構造であって、
    前記第1貫通孔に前記機器側端子が挿通されるとともに、前記機器側端子の互いに対向する2つの面に前記一対の係止片のそれぞれが当接して前記機器側端子を付勢することで、前記電子部品に前記外部機器が取り付け固定されるとともに、前記電子部品と前記外部機器とが電気的に接続されることを特徴とする電子部品の接続構造。
  16. 請求項15に記載の電子部品の接続構造において、
    前記機器側端子の対向する2つの面は、それぞれ平坦面であることを特徴とする電子部品の接続構造。
  17. 請求項15または16に記載の電子部品の接続構造において、
    前記電子部品と前記機器側端子との接続部は樹脂封止されていることを特徴とする電子部品の接続構造。
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