JP2020200322A - 入浴剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】浴湯量に対する1回あたりの使用量が多く、かつ、使用時の香り立ち、配合成分の拡がりが良好な1回使い切り分包タイプの入浴剤、その使用方法を提供する。【解決手段】香料を含有し、20℃の粘度が40〜5000mPa・Sである入浴剤組成物を、1回あたりの使用量が浴湯量に対して600ppm以上となるように投入することを特徴する入浴剤組成物の使用方法。【選択図】なし

Description

本発明は、1回あたりの使用量が浴湯量に対して600ppm以上となるように投入する入浴剤組成物の使用方法、これに用いる単回使用容器入り入浴剤に関する。
近年、浴湯に香りや色調を与え入浴の気分を爽快にしたり、新陳代謝を活発にして冷え性などを改善し温浴効果を得る目的で、浴湯に入浴剤を入れることが行われており、例えば、バスパウダー、バスソルト、タブレット、液剤など各種形態のものが知られている。これらの入浴剤には、温浴効果やスキンケア効果などを付与するために、保湿剤、無機塩などの成分が配合されるほか、使用時の香りや見た目を演出するために、香料や白濁剤などが配合されている。その中でも香料成分は、精神や身体の緊張をほぐして気分を爽快にさせるうえで重要である。香りを強く感じすぎても、弱すぎても、満足ある効果が得られないため、香りのコントロールは入浴剤の開発において、重要なポイントとされ、従来から様々な報告がされている(例えば、特許文献1〜3等)が、未だ十分なものではない。
入浴剤の多くは、容器の中に複数回分が収納された形態であるが、使用者は、毎度1回の使用量を秤量する必要があるなど煩わしさがある。これを解消するとともに、その日の気分や目的に応じて違う種類の入浴剤を選択できるようにした、1回使い切り分包タイプのものが、粉末や顆粒状、錠剤など固体の入浴剤では多くなっている。一方、液体の入浴剤では、容器中に残留分なく全量を浴湯に投入することが難しいなどの理由により、容器の中に複数回分が収納された形態が主流となっている。
特開2008−019175号公報 特開2009−167116号公報 特開2004−083731号公報
本発明は、浴湯量に対する1回あたりの使用量が多く、かつ、使用時の香り立ち、配合成分の拡がりが良好な、1回使い切り分包タイプの入浴剤、その使用方法を提供することを課題としている。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、香料を含有する特定の粘度範囲である入浴剤組成物を、1回に多量に使用することで香り立ちを良好とし、さらに浴湯中での配合成分の拡がりが優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、具体的には次の1、2により達成させるものである。
1.香料を含有し、20℃の粘度が40〜5000mPa・Sである入浴剤組成物を、1回あたりの使用量が浴湯量に対して600ppm以上となるように投入することを特徴する入浴剤組成物の使用方法。
2.香料を含有し、20℃の粘度が40〜5000mPa・Sである入浴剤組成物を、単回使用容器に120〜1000g充填してなる、単回使用容器入り入浴剤。
本発明の入浴剤組成物の使用方法は、香料を含有する入浴剤組成物の粘度を特定の範囲とし、1回あたりの使用量が浴湯量に対して600ppm以上となるように使用することで、香料に関わらず香り立ちが良好に得られるという効果を発揮する。
また入浴剤組成物中の配合成分が浴湯中に容易に拡がるため、使用者が入浴剤組成物中の各成分の効果を全身で享受することができ、また、浴湯中への撹拌行為を軽減できるという効果をも奏するものである。
さらに、本発明の入浴剤は、香料を含有する入浴剤組成物の粘度を特定の範囲とし、これを単回使用容器に120〜1000gという大容量で充填することにより、香り立ちが良好で、しかも浴湯中の拡がりに優れるという、単回使用容器入り入浴剤として、新たな1回使い切り分包タイプの入浴剤を提供することができ、極めて有用である。
以下、本発明の入浴剤組成物の使用方法や、これに用いる単回使用容器入り入浴剤について詳細に説明する。
<使用量について>
本発明における入浴剤組成物は、1回あたりの使用量が浴湯量に対して600ppm以上となるように投入するものである。これは、一般に、200Lの浴湯に対して、本発明における入浴剤組成物を120g以上投入することを意味する。従来の入浴剤組成物は、200Lの浴湯に対して、概ね40〜60g程度を投入するものであるから、本発明における入浴剤組成物は従来のものに比べて、概略2〜3倍以上使用量が多い。このように1回の使用量を多く設定することにより、浴湯に入浴剤組成物を投入した際の使用感を高め、使用者は入浴剤組成物が有する効果をより実感することが可能となる。1回あたりの使用量の下限値は、浴湯量に対して通常600ppm以上であるが、700ppm以上が好ましく、750ppm以上がより好ましい。また、1回あたりの使用量の上限値は、入浴剤組成物の成分濃度等により適宜設定できるが、浴湯量に対して5000ppm(例えば、1000g/200L)以下が好ましく、4000ppm(例えば、800g/200L)以下がより好ましく、3000ppm(例えば、600g/200L)以下がさらに好ましい。
本発明の入浴剤は、1回あたりの使用量が浴湯量に対して600ppm以上となるように、本発明における入浴剤組成物を、単回使用容器に120〜1000gの範囲で充填した液体形状のものである。ここで、単回使用容器とは、1回使い切り分包タイプの容器を意味する。当該容器は、輸送時や保管時に破損や液漏れ等の不具合を生じないものであれば、形状や素材は適宜目的に応じて選択することができ、ボトル、パウチ、ポーションパック等の容器に充填することができる。また、充填された入浴剤組成物の経時安定性が向上することからアルミパウチ容器等、高いガスバリア性を有する容器であることが好ましく、大容量の入浴剤組成物を一度に素早く投入できる簡便性から投入口が大きな容器が好ましく、さらに使い捨てが可能な単回使用容器に充填することが好ましい。
<香料について>
本発明における入浴剤組成物は、香料を含有するものである。
本発明で用いる香料とは、天然香料、合成香料、及び精油成分の少なくともいずれかの成分からなるものである。
天然香料、合成香料、及び精油成分としては、従来公知のものを任意に用いることができ、例えば、ハッカ、ユーカリ、レモン、バーベナ、シトロネラ、カヤプテ、サルビア、タイム、クローブ、ローズマリー、ヒソップ、ジャスミン、カモミール、ネロリ、ヨモギ、ペリーラ、マジョラム、ローレル、ジュニパーベリー、ナツメグ、ジンジャー、オニオン、ガーリック、ラベンダー、ベルガモット、クラリーセージ、ペパーミント、バジル、ローズ、プチグレン、シナモン、メース、シトラール、シトロネラール、ボルネオール、リナロール、ゲラニオール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ネロール、ロジノール、オレンジ、アルテミシア、カンフル、メントール、シネオール、オイゲノール、ヒドロキシシトロネラール、サンダルウッド、コスタス、ラブダナム、アンバー、ムスク、α−ピネン、リモネン、サリチル酸メチル、ソウジュツ、ビャクジュツ、カノコソウ、ケイガイ、コウボク、センキュウ、トウヒ、トウキ、ショウキョク、シャクヤク、オウバク、オウゴン、サンシン、ケイヒ、ニンジン、ブクリョウ、ドクカツ、ショウブ、ガイヨウ、マツブサ、ビャクシ、ジュウヤク、ウイキョウ、チンピ、カミツレ、グレープフルーツ等の精油類、亜硝酸アミル、トリメチルシクロヘキサノール、アリルサルファイド、ノニルアルコール、デシルアルコール、フェニルエチルアルコール、炭酸メチル、炭酸エチル、フェニル酢酸エステル、グアイアコール、インドール、クレゾール、チオフェノール、p−ジクロロベンゼン、p−メチルキノリン、イソキノリン、ピリジン、アブシンス油酢酸、酢酸リナリル、酢酸エステル等の「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin」,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1960)、「香りの百科」,日本香料協会編,朝倉書店(1989)、「Flower oils and Floral Compounds In Perfumery」,Danute Pajaujis Anonis,Allured Pub.Co.(1993)、「Perfume and Flavor Chemicals(aroma chemicals)」,Vols.I and II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)、「香料と調香の基礎知識」,中島基貴編著,産業図書(1995)、「合成香料 化学と商品知識」,印藤元一著,化学工業日報社(1996)、「香りの百科事典」,谷田貝光克編,丸善(2005)に記載の天然香料、合成香料、及び精油成分が挙げられる。上記香料は1種又は2種以上を任意に組み合わせて用いてもよい。
中でも、本発明における香料はテルペン系香料化合物を含有することが好ましく、特に、炭素数10のモノテルペン及びその誘導体(炭素数10以上の化合物を含む。)であることが好ましい。ここでモノテルペンとは、2つのイソプレン単位からなる炭素数10からなる香料化合物であり、鎖状(非環式)のものと環を含む環状のものがある。
上記テルペン系香料化合物は、イソプレンを構成単位とする香料化合物やその誘導体であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、オシメン、ミルセン、コスメン、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、及びリナロール等の鎖状モノテルペン;リモネン、メンタン、テルピネン、フェランドレン、テルピノレン、及びシメン等の単環式モノテルペン;α−ピネン、β−ピネン、カンフェン、カレン、サビネン、及びツジェン等の二環式モノテルペン等が挙げられる。
これらのテルペン系香料化合物の中で、リモネン、ピネン、ミルセン、カレン、テルピネン及びカンフェン等のモノテルペン系炭化水素;ゲラニオール、シトロネロール、リナロール、ネロール及びターピネオール等のモノテルペン系アルコール;酢酸リナリル、酢酸テルピニル、酢酸ゲラニル、酢酸ネリル、酢酸シトロネリル及び酢酸イソボロニル等のモノテルペン系エステル;ヘキシルシンナミックアルデヒド、シトロネラール、シトラール、ネラール、及びペリラアルデヒド等のモノテルペン系アルデヒドが好ましい。これらの中でも、モノテルペン系アルコール、モノテルペン系アルデヒドがより好ましい。
本発明における入浴剤組成物は、入浴剤組成物100重量%に対して、上記香料を0.01〜5重量%含有することが好ましく、0.05〜3重量%含有することがより好ましく、0.10〜1.5重量%含有することが特に好ましい。
本発明における香料は、必要に応じて任意の香料用溶剤を併用してもよい。
上記香料用溶剤としては、例えば、精製水、イオン交換水、エタノール、プロパノール、ベンジルアルコール、3−メチル−4−メトキシブタノール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール等のアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブタンジオール、ブチレングリコール等の多価アルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール−tert−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、フェニルカルビトール、フェニルセロソルブ、ベンジルカルビトール等のグリコールエーテル類、n−パラフィン、パラフィン(固形)、イソパラフィン、流動パラフィン等のパラフィン類、ジエチルフタレート、ベンジルベンゾエート、トリエチルシトレート、ミリスチン酸イソプロピル等のエステル類、その他クエン酸トリエチル、N−メチルピロリドン、炭酸プロピレン等が挙げられ、これらを1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
<粘度について>
本発明における入浴剤組成物は、20℃における粘度が40〜5000mPa・Sの範囲にあるものである。後段の実施例において詳細に説明するが、本発明における入浴剤組成物は、1回あたりの使用量が従来の入浴剤に比べて概略2〜3倍以上多いにも関わらず、粘度を上記範囲内のものとすることにより、香り立ちを良好なものとすることができる。20℃における粘度の下限値は、通常40mPa・S以上であるが、42mPa・S以上が好ましく、45mPa・S以上がより好ましい。また、20℃における粘度の上限値は、通常5000mPa・S以下であるが、4000mPa・S以下が好ましく、3000mPa・S以下がより好ましい。
<カチオン化ポリマーについて>
本発明における入浴剤組成物は、天然温泉に入浴したような肌が浴湯をまとう感触や入浴後の肌にしっとり感を与えることができるため、カチオン化ポリマーを配合することが好ましい。
使用できるカチオン化ポリマーとしては、市場で入手することのできるものを例示することができる。具体的には、カチオン化セルロースとしては、例えば、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(ラウリルジメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチセルロース、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・ヒドロキシエチルセルロース共重合体等が、カチオン化グアーガムとしては、例えば、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]グアーガムが、カチオン化デキストランとしては、例えば、デキストラン塩化ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムエーテルが、カチオンアクリルアミド共重合体としては、例えば、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体が、カチオン化コラーゲンとしては、例えば、塩化N−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]加水分解コラーゲンが、その他、カチオン化でんぷんが挙げられる。
これらの中でも、カチオン化セルロース、カチオン化グアーガム又はカチオン化デキストランが、入浴剤組成物に配合する場合には天然温泉を模した浴湯の感触が得られる点と、水への溶解性の点で好ましい。特に、カチオン化セルロースが好ましく、水への溶解性の点から、分子量5万〜200万、カチオン化度(1グルコース当たりに付加するカチオン基のモル数)0.1〜5のものがより好ましい。
本発明における入浴剤組成物にカチオン化ポリマーを配合する場合、その配合量は、入浴剤組成物全重量に対して、好ましくは0.3〜2.5重量%であり、より好ましくは0.4〜2.2重量%であり、さらに好ましくは0.5〜2.0重量%であり、カチオン化ポリマーの浴湯量に対する一回あたりの使用量は、1.8ppm〜250ppmであり、より好ましくは2.4ppm〜150ppmであり、さらに好ましくは3.0ppm〜100ppmである。
<任意成分>
本発明の入浴剤組成物は、上述した成分の他に、必要に応じて、当該分野で知られている各種成分(以下「任意成分」と称することもある)を1種又は2種以上組み合せて含有することができる。以下に本発明の入浴剤組成物に含有することのできる任意成分を例示するが、ここに記載された成分等に限定されないことは言うまでもない。
(白濁剤)
酸化チタン、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、タルク、クレイ、ベントナイト、カオリン、ベンガラ、黄酸化鉄、マイカ、雲母、チタン、酸化亜鉛、ゼオライト、無水ケイ酸、メタケイ酸、中性白土等、これらの被覆粒(顆粒)等の顔料・鉱物類のほか、スチレン重合体エマルション等が挙げられる。スチレン重合体エマルションとしては、スチレン系ポリマーエマルション、スチレン系−α,β−エチレン性不飽和カルボン酸系共重合体エマルション、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸系ポリマーエマルシン等が挙げられる。
(油性成分類)
ヌカ油、ホホバ油、オリーブ油、大豆油等の天然油脂;ワセリン、スクワラン、スクワレン等の炭化水素;ステアリルアルコール、セチルアルコール等のアルコール;ミリスチン酸、ラウリン酸、パルミチン酸等の脂肪酸;モノグリセライド、トリグリセライド等の合成油脂;シリコーン等が挙げられる。これらは、保湿成分としても含有することができる。
(カチオン化ポリマーを除く高分子物質類)
カルボキシメチルセルロース及びその塩、ヒドロキシエチルセルロール及びその塩、アルギン酸及びその塩、ポリリン酸及びその塩、ポリアクリル酸及びその塩、ピロリン酸及びその塩、結晶セルロース、アラビアゴム、キサンタンガム、グアーガム、ローカストビーンガム、ゼラチン、デキストリン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、流動パラフィン、カゼイン、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール等が挙げられる。
(生薬類)
カミツレ、ガイヨウ、カンピ、ウイキョウ、ケイガイ、ケイヒ、ショウキョウ、チンピ、センキュウ、ショウブ、トウキ、トウヒ、ドクダミ、トウガラシ、シラカバ、ゴボウ、ニンジン、ニンニク、チョウジ、ローズマリー、ユズ、タイム等が挙げられる。これらは抽出液として含有しても良い。また、香料もしくは保湿成分としても含有することができる。
(酵素類)
トリプシン、α−キモトリプシン、ブロメライン、パパイン、プロテアーゼ、プロクターゼ、セラチオペプチダーゼ、リゾチーム、ペプシン等が挙げられる。
(色素類)
青色1号、青色2号、赤色102号、赤色106号、赤色227号、赤色230号の(1)、黄色4号、黄色5号、黄色202号の(1)、緑色3号、緑色201号、緑色204号、橙色205号等の法定色素、クロロフィル、リボフラビン、アンナット、アントシアニン等の天然色素等が挙げられる。
(ビタミン類及びその誘導体)
ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンF、ビタミンH、パントテン酸、ニコチン酸又はその誘導体、ビタミンEニコチン酸エステル、酢酸トコフェロール、アスコルビン酸ナトリウム等が挙げられる。これらは、保湿成分としても含有することができる。
(海藻抽出物類)
アナアオサ、ミル、ウスバアオノリ、ヒトエグサ、スジアオノリ、カサノリ、ヘライワヅタ、ハネモ、ナガミル等の緑藻植物、ウミウチワ、アミジグサ、モズク、イロロ、マツモ、イワヒゲ、ハバノリ、ウルシグサ、カジメ、マコンブ、ワカメ、トロロコンブ、ヒジキ、アラメ、ホンダワラ、ウミトラノオ等の褐藻植物、マルバアマノリ、アサクサノリ、スサビノリ、ウミゾウメン、ヒラクサ、マクサ、トリアシ、ハナフノリ、フクロフノリ、トサカノリ、トゲキリンサイ、アカバギンナンソウ、コトジツノマタ、ツノマタ、アヤニシキ、マクリ、エゴノリ、オゴノリ、イバラノリ等の紅藻植物等から得られる抽出物等が挙げられる。これらは、保湿成分としても含有することができる。
(植物抽出物類)
アロエエキス、ダイズエキス、ヒオウギ抽出物、緑茶抽出物、ヘチマ水、カモミラエキス、カンゾウエキス、コンフリーエキス、ユーカリエキス、ローヤルゼリーエキス、レモン抽出液、ローズヒップ抽出液、モモの葉エキス等が挙げられる。抽出方法に特に制限はない。これらは、保湿成分としても含有することができる。
(冷感物質類)
メントール、カンフル、チモール等のメントール誘導体、単環式化合物、二環式アルコール、三環式アルコール、三環式アミド、ハッカ油等が挙げられる。
(保湿成分類)
セラミド、セラミド誘導体、セラミド類似物質などのセラミド類等;乳酸ナトリウム、酒石酸二ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、グルタミン酸二ナトリウム等の有機酸塩類;イソプレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、キシロース、キシリトール、ソルビトール等の多価アルコール類;ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子類、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸等のムコ多糖類、コラーゲンやその誘導体、エラスチン、L−プロリン等のアミノ酸、蛋白質、ケラチン、フィブロイン及びその加水分解物;ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル等の脂肪酸エステル類、シア脂、スクワラン、プラセンタ、アルブチン、カゼイン、シルク、はちみつ等が挙げられる。
(溶剤)
精製水、イオン交換水、エタノール、プロパノール、ベンジルアルコール等のアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブタンジオール等の多価アルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール−tert−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、フェニルカルビトール、フェニルセロソルブ、ベンジルカルビトール等のグリコールエーテル類、n−パラフィン等のパラフィン類、ジエチルフタレート、ベンジルベンゾエート、トリエチルシトレート、ミリスチン酸イソプロピル等のエステル類、その他3−メチル−4−メトキシブタノール、N−メチルピロリドン、炭酸プロピレン等が挙げられる。
(界面活性剤)
ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等の非イオン系活性剤;石けん用素地などの脂肪酸エステル、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリル硫酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム等の陰イオン系活性剤;アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等の両性界面活性剤;アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩等の陽イオン性界面活性剤等が挙げられる。
(退色防止剤)
グリシン、アラニン、グルタミン酸などのアミノ酸;サリチル酸及びその塩等が挙げられる。
(pH調整剤)
リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、クエン酸水素二ナトリウム、クエン酸三ナトリウム等が挙げられる。
(殺菌剤)
イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、ジクロロイソシアヌル酸、銀ゼオライト、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼントニウム、塩化クロルヘキシジン、ヒノキチオール、フェノール、グリチルリチン酸塩及びその誘導体等が挙げられる。
(その他)
ブドウ糖、ショ糖、トレハロース、フィトコラージュ、イソフラボン、パラオキシ安息香酸エステル、野菜又は果物抽出物(エキス)、海洋深層水等が挙げられる。
上述した任意成分の含有量は、本発明の効果を損なわない範囲で適宜設定すればよい。
以下に実施例において本発明を具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
<香り立ち評価試験1:参考試験>
[比較試験検体]
香料(ヘキシルシンナミックアルデヒドを含有するモノテルペン系香料)2.4重量部、カチオン化セルロース(塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース)0.15重量部、グリセリン10重量部、界面活性剤(ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油)3.5重量部、白濁剤(スチレン重合体エマルション:水60%含有)22.5重量部、エタノール(95%)1.5重量部および精製水を使用して、全体量を100重量部として比較試験検体1を調製した。比較試験検体1の粘度を、20℃条件下においてローター式粘度計(ビスコテスターVT−04E、リオン(株)製)を用いてローターM2および回転数62.5rpmで測定した。比較試験検体1の液体は、30mPa・Sより低い粘度であった。
比較試験検体2〜6は下記表1に示した配合で、比較試験検体1と同様にして調製した。表1に、それぞれの配合と粘度をまとめて示す。表1中の配合を示す数字は重量部を意味する。
Figure 2020200322
[試験方法]
3.74m(1.6m(縦)×1.2m(横)×1.95m(高さ))の密閉空間の浴室において、浴槽中に200Lの湯(40℃)を入れ、比較試験検体1〜6のそれぞれ50g(従来タイプの使用量に相当)を、湯面中央に投入し、プラスチック製のかきまぜ棒で浴槽壁に沿って3回転撹拌した。
撹拌終了直後から、香料の香りが十分に香るまでの時間を「比較香り立ち時間(秒)」として計測した。臭気判定士3名により評価を行い、その結果の平均値を表2に示す。
Figure 2020200322
表2の結果から、従来タイプの入浴剤組成物の使用量(浴湯中の濃度:250ppm)においては、比較試験検体の20℃における粘度と「比較香り立ち時間(秒)」には、明確な相関関係があること、すなわち、比較試験検体の20℃における粘度が低いと「比較香り立ち時間(秒)」は短く、比較試験検体の20℃における粘度が高くなると「比較香り立ち時間(秒)」は長くなることが明らかとなった。
<香り立ち評価試験2:粘度に関する検討>
[試験検体]
香料(ヘキシルシンナミックアルデヒドを含有するモノテルペン系香料)0.4重量部、カチオン化セルロース(塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース)0.15重量部、グリセリン10重量部、界面活性剤(ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油)3.5重量部、白濁剤(スチレン重合体エマルション:水60%含有)3.8重量部、エタノール(95%)1.5重量部および精製水を使用して、全体量を100重量部として試験検体1を調製した。試験検体1の粘度を、20℃条件下においてローター式粘度計(ビスコテスターVT−04E、リオン(株)製)を用いてローターM2および回転数62.5rpmで測定した。試験検体1の液体は、30mPa・Sより低い粘度であった。
試験検体2〜6は下記表3に示した配合で、試験検体1と同様にして調製した。表3に、それぞれの配合と粘度をまとめて示す。表3中の配合を示す数字は重量部を意味する。
Figure 2020200322
[試験方法]
試験検体1〜6の試験検体300gを使用して、上記「香り立ち評価試験1」の試験方法と同様にして、「香り立ち時間(秒)」を測定した。
また、「香り立ち評価」として、「香り立ち評価試験1」の、比較試験検体1の「比較香り立ち時間(秒)」と、上記試験検体1の「香り立ち時間(秒)」とを比較するように、比較試験検体1〜6と試験検体1〜6とを比較する手法にて、下記評価基準により評価した。
[評価基準]
○:「香り立ち時間(秒)」が「比較香り立ち時間(秒)」より早い
×:「香り立ち時間(秒)」が「比較香り立ち時間(秒)」より遅い
その結果を表4にまとめて示す。
Figure 2020200322
表4の結果から、20℃の粘度が40〜5000mPa・Sである入浴剤組成物(試験検体2〜5)を、1回あたりの使用量が浴湯量に対して600ppm以上で使用する(実施例1〜4)ことにより、浴湯中には同量の香料が存在する条件にも関わらず、20℃の粘度が30mPa・Sより低い入浴剤組成物(試験検体1)や、20℃の粘度が5000mPa・Sより高い入浴剤組成物(試験検体6)に比べて、「香り立ち時間(秒)」が概略2倍程度早いことが明らかとなった。
また、従来タイプの使用量(50g)の入浴剤組成物(比較試験検体2〜5)に比べても、香り立ち評価に優れることが明らかとなった。
なお、ネロールを含有するモノテルペン系香料を使用した場合も、同様に「香り立ち評価」に優れることが、別試験により確認された。
ここで、「香り立ち評価試験1、2」で使用した比較試験検体1〜6と試験検体1〜6の粘度と、それぞれの試験における「比較香り立ち時間(秒)」と「香り立ち時間(秒)」をまとめて、下記表5に示す。
Figure 2020200322
表5に示すように、従来タイプの入浴剤組成物の使用量50g(浴湯中の濃度:250ppm)、浴湯中に同量の香料が存在する条件下においては、比較試験検体1〜6の20℃における粘度と「比較香り立ち時間(秒)」には、明確な相関関係があり、比較試験検体の20℃における粘度が低いと「比較香り立ち時間(秒)」は短く、比較試験検体の20℃における粘度が高くなると「比較香り立ち時間(秒)」は長くなる。
一方、本発明の入浴剤組成物の使用量300g(浴湯中の濃度:1500ppm)、浴湯中に同量の香料が存在する条件下においては、試験検体1〜6の20℃における粘度と「香り立ち時間(秒)」には、単なる比例関係等の相関関係は認められず、試験検体の20℃における特定の粘度の範囲、すなわち「20℃の粘度が40〜5000mPa・S」の範囲において、「香り立ち時間(秒)」が短くなり、良好な香り立ちが得られることが確認された。
これは、1回の使用量が少ない従来タイプの入浴剤組成物と、1回の使用量が多い入浴剤組成物では、良好な香り立ちを得るための組成に相違があることを意味している。浴湯中に同量の香料が存在する条件下では、単に従来タイプの入浴剤組成物を多量に使用しても良好な香り立ちは得られず、1回の使用量が多い入浴剤組成物には、良好な香り立ちを得るために適した、特別の組成や組成比があることが明らかとなった。
<にごり拡がり評価試験1:粘度に関する検討>
[試験検体]
上記「香り立ち評価試験1、2」の試験検体1〜6を使用した。
[試験方法]
3.74m(1.6m(縦)×1.2m(横)×1.95m(高さ))の密閉空間の浴室において、浴槽中に200Lの湯(40℃)を入れ、試験検体1〜6の試験検体300gを、湯面中央に投入し、プラスチック製のかきまぜ棒で浴槽壁に沿って3回転撹拌した。試験検体投入から20秒後に、浴槽壁近傍の湯面から浴湯を200mL採取して、700nmでの吸光度を測定し、その値(%T)を「濁度」とした。完全に溶解した浴湯の「濁度」が75.5%Tであることを参考に、次の3段階の基準で評価した結果を「20秒後のにごり拡がり」とした。それぞれの試験検体の20℃における粘度、浴湯中の濃度、濁度、「20秒後のにごり拡がり」をまとめて、下記表6に示す。
[評価基準]
◎:「濁度」が70%T以上81%T未満
〇:「濁度」が68%T以上70%T未満、または、81%T以上83%T未満
×:「濁度」が68%T未満、または、83%T以上
Figure 2020200322
表6の結果から、20℃の粘度が40〜5000mPa・Sである入浴剤組成物(試験検体2〜5)を、1回あたりの使用量が浴湯量に対して600ppm以上で使用する(実施例5〜8)ことにより、浴湯中には同量の白濁剤が存在する条件にも関わらず、20℃の粘度が30mPa・Sより低い入浴剤組成物(試験検体1)や、20℃の粘度が5000mPa・Sより高い入浴剤組成物(試験検体6)に比べて、「20秒後のにごり拡がり」が良好であり、浴湯に対して入浴剤組成物が早く拡がることが明らかとなった。
すなわち、表4、6の結果より、20℃の粘度が40〜5000mPa・Sである入浴剤組成物(試験検体2〜5)を、1回あたりの使用量が浴湯量に対して600ppm以上で使用することにより、浴湯中には同量の香料と白濁剤が存在する条件下において、「香り立ち時間(秒)」が短く、良好な香り立ちが得られるのみならず、「20秒後のにごり拡がり」が良好となり、浴湯に対して入浴剤組成物が早く拡がるという効果が得られることが、初めて明らかとなった。
なお、試験検体1を使用した比較例3の浴湯は、入浴時に「とろみ感」といった浴湯の肌感触が得られないなどの使用感が悪いことも確認された。
<香り立ち評価試験3:使用量に関する検討>
[試験検体]
香料(ヘキシルシンナミックアルデヒドを含有するモノテルペン系香料)2.4重量部、カチオン化セルロース(塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース)1重量部、グリセリン10重量部、界面活性剤(ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油)3.5重量部、白濁剤(スチレン重合体エマルション:水60%含有)22.5重量部、エタノール(95%)1.5重量部および精製水を使用して、全体量を100重量部として試験検体7を調製した。試験検体7の液体は、285mPa・Sの粘度を有していた。
試験検体8〜13は下記表7に示した配合で、試験検体7と同様にして調製し、それぞれの20℃の粘度を測定した。表7に、それぞれの配合と粘度をまとめて示す。表7中の配合を示す数字は重量部を意味する。
Figure 2020200322
試験検体7〜13の試験検体を表8に記載した使用量で、上記「香り立ち評価試験1」の試験方法と同様にして、「香り立ち時間(秒)」を測定した。
また、「香り立ち評価」として、試験検体7の「香り立ち時間(秒)」と、試験検体8〜13「香り立ち時間(秒)」とを比較した。
[評価基準]
○:試験検体7に比べて「香り立ち時間(秒)」が早い
×:試験検体7に比べて「香り立ち時間(秒)」が遅い
その結果を表8にまとめて示す。
Figure 2020200322
表8の結果から、20℃の粘度が40〜5000mPa・Sである入浴剤組成物(試験検体8〜13)を、1回あたりの使用量が浴湯量に対して500ppm以上で使用する(試験検体8の参考例、実施例9〜13)ことにより、浴湯中には同量の香料が存在する条件にも関わらず、1回あたりの使用量が浴湯量に対して250ppmで使用する(試験検体7の参考例)場合に比べて、「香り立ち時間(秒)」が素早く、「香り立ち評価」が良好であることが明らかとなった。
なお、ネロールを含有するモノテルペン系香料を使用した場合も、同様に「香り立ち評価」が良好であることが、別試験により確認された。
<にごり拡がり評価試験2:使用量に関する検討>
上記「香り立ち評価試験3」の試験検体7〜13を使用して、表9に記載した使用量で、「にごり拡がり評価試験1」と同様にして評価を行った。表9に評価結果をまとめて示す。
Figure 2020200322
表9の結果から、20℃の粘度が40〜5000mPa・Sである入浴剤組成物(試験検体9〜13)を、1回あたりの使用量が浴湯量に対して600ppm以上で使用する(実施例14〜18)ことにより、浴湯中に同量の白濁剤が存在する条件にも関わらず、1回あたりの使用量が浴湯量に対して250ppmで使用する場合(比較例5)や1回あたりの使用量が浴湯量に対して500ppmで使用する場合(比較例6)に比べて、20秒後のにごり拡がり」が良好であり、浴湯に対して入浴剤組成物が早く拡がることが明らかとなった。
また、上記「香り立ち評価試験3」において、「香り立ち評価」が良好であった試験検体8は、「20秒後のにごりの拡がり」が悪いことが確認された。
これらの結果より、本発明において、20℃の粘度が40〜5000mPa・Sである入浴剤組成物を、1回あたりの使用量が浴湯量に対して600ppm以上となるよう使用することが、浴湯中に同量の香料と白濁剤が存在する条件下において、香り立ちと浴湯中への拡がりを良好なものとする上で、重要であることが明らかとなった。
<香り立ち評価試験4:粘度に関する検討>
[試験検体]
香料(ヘキシルシンナミックアルデヒドを含有するモノテルペン系香料)1.0重量部、カチオン化セルロース(塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース)0.5重量部、グリセリン10重量部、界面活性剤(ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油)3.5重量部、白濁剤(スチレン重合体エマルション:水60%含有)9.4重量部、エタノール(95%)1.5重量部および精製水を使用して、全体量を100重量部として試験検体14を調製した。試験検体14の粘度を、20℃条件下においてローター式粘度計(ビスコテスターVT−04E、リオン(株)製)を用いてローターM2および回転数62.5rpmで測定した。試験検体14の粘度は、45mPa・Sであった。
試験検体15〜17は下記表10に示した配合で、試験検体14と同様にして調製した。表10に、それぞれの配合と粘度をまとめて示す。表10中の配合を示す数字は重量部を意味する。
Figure 2020200322
[試験方法]
試験検体14、16の試験検体120g、試験検体15、17の試験検体1000gを使用して、上記「香り立ち評価試験1」の試験方法と同様にして、「香り立ち時間(秒)」を測定した。
また、「香り立ち評価」として、「香り立ち評価試験2」の、表4に示す比較例1の「比較香り立ち時間(秒)」と、上記試験検体14、15の「香り立ち時間(秒)」を、表4に示す比較例2の「比較香り立ち時間(秒)」と、上記試験検体16、17の「香り立ち時間(秒)」を比較する手法で、下記評価基準により評価した。
[評価基準]
○:「香り立ち時間(秒)」が「比較香り立ち時間(秒)」より早い
×:「香り立ち時間(秒)」が「比較香り立ち時間(秒)」より遅い
その結果を表11にまとめて示す。
Figure 2020200322
表11の結果から、20℃の粘度が40〜5000mPa・Sである入浴剤組成物(試験検体14〜17)を、1回あたりの使用量が浴湯量に対して600ppm以上で使用する(実施例19〜22)ことにより、浴湯中には同量の香料が存在する条件にも関わらず、20℃の粘度が30mPa・Sより低い入浴剤組成物(試験検体1)や、20℃の粘度が5000mPa・Sより高い入浴剤組成物(試験検体6)に比べて、「香り立ち時間(秒)」が概略2〜3倍程度早いことが明らかとなった。この結果より本発明における、20℃の粘度が40〜5000mPa・Sの範囲が、香り立ち効果に優れることがわかった。
<にごり拡がり評価試験3:粘度に関する検討>
[試験検体]
上記「香り立ち評価試験4」の試験検体14〜17を使用した。
[試験方法]
試験検体14、16の試験検体120g、試験検体15、17の試験検体1000gを使用して、上記「にごり拡がり評価試験1」の試験方法と同様にして、「濁度(%T)」を測定し、同様の評価基準により評価した結果を「20秒後のにごり拡がり」とした。それぞれの試験検体の20℃における粘度、浴湯中の濃度、濁度、「20秒後のにごり拡がり」をまとめて、下記表12に示す。
Figure 2020200322
表12の結果から、20℃の粘度が40〜5000mPa・Sである入浴剤組成物(試験検体14〜17)を、1回あたりの使用量が浴湯量に対して600ppm以上で使用する(実施例23〜26)ことにより、浴湯中には同量の白濁剤が存在する条件にも関わらず、20℃の粘度が30mPa・Sより低い入浴剤組成物(試験検体1)や、20℃の粘度が5000mPa・Sより高い入浴剤組成物(試験検体6)に比べて、「20秒後のにごり拡がり」が良好であり、浴湯に対して入浴剤組成物が早く拡がることが明らかとなった。
すなわち、表11、12の結果より、20℃の粘度が40〜5000mPa・Sである入浴剤組成物(試験検体14〜17)を、1回あたりの使用量が浴湯量に対して600ppm以上で使用することにより、浴湯中には同量の香料と白濁剤が存在する条件下において、「香り立ち時間(秒)」が短く、良好な香り立ちが得られるのみならず、「20秒後のにごり拡がり」が良好となり、浴湯に対して入浴剤組成物が早く拡がるという効果が得られる、さらには、本発明における、20℃の粘度が40〜5000mPa・Sの範囲が、浴湯での拡がり効果に優れることがわかった。
本発明の入浴剤組成物の使用方法は、香料を含有する入浴剤組成物の粘度を特定の範囲とし、1回あたりの使用量が浴湯量に対して600ppm以上となるように使用することで、香料の種類に関わらず香り立ちが良好であり、かつ、入浴剤組成物中の各成分が浴湯中に容易に拡がるという効果を発揮することができる。
さらに、本発明の入浴剤は、香料を含有する入浴剤組成物の粘度を特定の範囲とし、これを単回使用容器に120〜1000gという大容量で充填することにより、香り立ちが良好で、しかも浴湯中の拡がりに優れるという、単回使用容器入り入浴剤として、新たな1回使い切り分包タイプの入浴剤とすることができ、極めて有用である。

Claims (2)

  1. 香料を含有し、20℃の粘度が40〜5000mPa・Sである入浴剤組成物を、1回あたりの使用量が浴湯量に対して600ppm以上となるように投入することを特徴する入浴剤組成物の使用方法。
  2. 香料を含有し、20℃の粘度が40〜5000mPa・Sである入浴剤組成物を、単回使用容器に120〜1000g充填してなる、単回使用容器入り入浴剤。
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