JP2020199670A - 断裁装置及び画像形成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】製本後にシート束を断裁する方法によらずに、成果物におけるシートの端部位置を補正する。【解決手段】画像形成システムは、シートに画像を形成する画像形成装置と、画像形成装置によって画像形成されたシートを1枚ずつ断裁する断裁手段を備えた断裁装置と、断裁装置によって断裁された複数枚のシートを束ねてシート束を形成するシート処理装置と、断裁手段によるシートの断裁量を制御する制御手段と、を有し、制御手段は、シート束においてシートが綴じ込まれる位置に応じて、シートの断裁量を変更する。【選択図】図12

Description

本発明は、シートを断裁する断裁装置及びシートに画像を形成する画像形成システムに関する。
複写機、プリンタ等の画像形成装置の下流側に配置され、印刷済みの記録材に綴じ処理等の処理を施す後処理装置は広く知られているが、昨今その機能は多機能化されており、中綴じ処理等の製本処理を行うものがある。中綴じ処理を行う場合、中折りされた状態でシート束の内側に位置するシートの前小口が、より外側に位置するシートの前小口に比べて出っ張ることにより、一部のページをめくりづらい状態となることがある。特許文献1には、中綴じされた用紙束の小口部を断裁して揃えるクリープ補正機能を備えた後処理装置が記載されている。
特開2003−341919公報
しかしながら、特許文献1に記載された後処理装置では、中綴じされた状態で重なっている複数枚の用紙を一度に断裁することになる。従って、中綴じ処理部の消費エネルギーが増大するだけでなく、多数の用紙の断裁に耐えるように駆動源の出力や装置の剛性を確保する必要が生じ、コストの増大につながる。
そこで、本発明は、製本後にシート束を断裁する方法によらずに、成果物におけるシートの端部位置を補正可能な断裁装置及び画像形成システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、シートに画像を形成する画像形成装置と、前記画像形成装置によって画像形成されたシートを1枚ずつ断裁する断裁手段を備えた断裁装置と、前記断裁装置によって断裁された複数枚のシートを束ねてシート束を形成するシート処理装置と、前記断裁手段によるシートの断裁量を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記シート束においてシートが綴じ込まれる位置に応じて、シートの断裁量を変更する、ことを特徴とする画像形成システムである。
本発明の他の一態様は、シートに画像を形成する画像形成装置と、前記画像形成装置によって画像形成されたシートを断裁する断裁装置と、前記断裁装置によって断裁された複数枚のシートを束ねてシート束を形成するシート処理装置と、を備えた画像形成システムを構成する断裁装置であって、前記画像形成装置によって画像形成されたシートを1枚ずつ断裁する断裁手段と、前記断裁手段によるシートの断裁量を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記シート処理装置が形成するシート束においてシートが綴じ込まれる位置に応じて、シートの断裁量を変更する、ことを特徴とする断裁装置である。
本発明によれば、製本後にシート束を断裁する方法によらずに、成果物におけるシートの端部位置を補正することができる。
実施例1に係る画像形成システムの全体構成図。 実施例1に係るシート断裁装置の構成図。 実施例1に係る先端/後端カッタ部の斜視図。 実施例1に係る天地カッタ部の側面図。 実施例1に係るシート処理装置の構成図。 実施例1に係るシート処理装置の第2処理部の構成図。 実施例1に係る第2処理部における折り動作の様子を表す図。 実施例1に係る第2処理部の位置調整手段の構成図。 実施例1に係る画像形成システムの制御構成を示すブロック図。 実施例1に係る画像形成システムの動作の流れを示すフローチャート。 中綴じされた冊子におけるシート端部の段差について説明するための図。 実施例1において中綴じされた冊子の断面図(a)及び中綴じ処理の直前の状態を表す図(b)。 実施例1における画像の面付け例を表す図。 実施例2において中綴じされた冊子の断面図(a)及び中綴じ処理の直前の状態を表す図(b)。 実施例3において中綴じされた冊子の断面図(a)及び中綴じ処理の直前の状態を表す図(b)。
以下、本発明を実施するための例示的な形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、実施例1に係る画像形成システム100の全体構成を概略的に示している。画像形成システム100は、同図に示すように、画像形成装置A0と、これに併設されるシート断裁装置B0及びシート処理装置C0とから構成される。画像形成装置A0は、装置本体である画像形成ユニットA1と、画像読取装置を構成するスキャナーユニットA2及びフィーダーユニットA3とで構成される。
(1.画像形成装置)
画像形成ユニットA1は、本実施例の画像形成手段として、タンデム型中間転写方式の電子写真ユニットである画像形成部A11を搭載している。画像形成部A11は、4つの感光体1Y,1M,1C,1Kの上に電子写真プロセスによりイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を形成し、中間転写体を介して記録材に転写する。記録材としては、普通紙及び厚紙等の紙、プラスチックフィルム、布、コート紙のような表面処理が施されたシート材、封筒やインデックス紙等の特殊形状のシート材等、サイズ及び材質の異なる様なシートを使用可能である。
各感光体1Y〜1Kの周囲には、一次帯電器221、露光装置218、現像装置223、転写帯電器220及びクリーナ装置222が配置されている。一次帯電器221は感光体1Y〜1Kの表面を一様に帯電させ、露光装置218は印刷すべき画像データに基づいて画像形成装置A0の制御部から送られる信号に基づいて感光体1Y〜1Kを露光し、感光体表面に静電潜像を書き込む。現像装置223は、感光体1Y〜1Kに各色のトナーを供給し、静電潜像をトナー像として可視化する。現像装置223によって現像され感光体1Y〜1Kに担持された各色のトナー像は、転写帯電器220によって中間転写体としての転写ベルト226に多重転写されて、4色のトナー像が重ね合わされることでフルカラーのトナー像が形成される。転写ベルト226に転写されずに感光体1Y〜1Kに残留した転写残トナー等の付着物は、クリーナ装置222によって除去される。また、感光体1Y〜1Kの表面は、除電装置によって電荷を除去されることで次の電子写真プロセスに備える。
カセット240,241に格納され又は手差し給送部253にセットされた記録用のシートは、1枚ずつ給送パス266を介して給送され、給送パス266に配置されたレジストレーションローラ(以後、レジローラと略す)255に搬送される。レジローラ255の直前に配置されたレジセンサ256によりシートの通過が検知されると、適当な時間が経過した後にレジローラ255よりも上流の搬送ローラによるシートの搬送が中断される。その結果、シートは停止しているレジローラ255に突き当たり、搬送方向におけるシートの先端がレジローラ255のニップに倣って搬送方向に垂直になるように先端位置が固定されることで、シートの斜行が補正される。この斜行補正処理(レジ取り処理とも呼ばれる)の後、レジローラ255を起動させることにより、シートは二次転写装置231へ供給される。
二次転写装置231では、上述のように給送されるシートに対し、転写ベルト226に担持されているトナー像が二次転写される。未定着のトナー像が転写された状態のシートは、定着搬送ベルト230を介して、定着装置234へと搬送される。定着装置234は、シートを挟持する回転体対と、シート上のトナー像を加熱するハロゲンランプ等の熱源とを有し、トナー像に熱及び圧力を付与して溶融させることで定着処理を行う。定着装置234を通過したシートは、そのまま排出される場合、排出フラップ257により排出パス258に案内されてシート断裁装置B0に排出される。
なお、画像形成ユニットA1は、カセット240,241及び手差し給送部253よりシートを連続的に給送させることが可能である。この場合、先行するシートのシート長を考慮し、シートが重なり合わないような最短の間隔でカセット240,241又は手差し給送部253からのシートの給送タイミング及び搬送速度が制御される。レジローラ255は、先行シートを二次転写装置231に送り出した後、クラッチからの駆動伝達を停止されることによって一時停止して後続シートのレジ取りに備える。
シートの両面に画像を形成する場合の動作について説明する。上述のようにシートの第1面に画像形成された後、シートの第2面に画像を形成する場合には排出フラップ257によりシートは裏面パス259に案内される。裏面パス259に配置された反転ローラ260はシートを一旦反転パス261に搬送し、その後逆転することでシートをスイッチバックさせて両面パス263に送り込む。
続いてシートは両面パス263を介して再給送ローラ264に向けて搬送される。再給送ローラ264の直前の再給送センサ265によりシートの通過が検知されると、両面パス263におけるシートの搬送が中断され、シートは停止状態の再給送ローラ264に突き当たった状態で一時停止する。これにより、第1面に対するトナー像の転写から再給送ローラ264への到達までに生じたシートの斜行が補正される(再給送レジ取り)。その後、再給送ローラ264を起動させることにより、シートは第1面と第2面とが逆転した状態で再度、レジローラ255に到達し、二次転写装置231及び定着装置234を通過することで第2面に画像を形成される。そして、両面に画像形成された状態のシートは、排出フラップ257により排出パス258に案内され、シート断裁装置B0に排出される。
上記画像形成ユニットA1に設けられた画像形成部A11は画像形成手段の一例であり、例えば感光体に形成したトナー像を中間転写体を介さずにシートに転写する直接転写方式の電子写真ユニットを用いてもよい。また、電子写真方式に限らず、インクジェット方式の印刷機構やオフセット印刷機構を画像形成手段として採用してもよい。
画像形成ユニットA1の上部に設置されるスキャナーユニットA2は、原稿を載置するプラテン17と、プラテン17に沿って往復動するキャリッジ18とを備える。スキャナーユニットA2は、さらに電荷結合素子等の光電変換手段19と、キャリッジ18によるプラテン17上の原稿からの反射光を光電変換手段19に案内する縮小光学系20とを備える。光電変換手段19は、縮小光学系20からの光学出力を画像データに光電変換して、電気信号として画像形成ユニットA1へ出力する。
また、スキャナーユニットA2は、フィーダーユニットA3から送られてくるシートを読み取るために、走行プラテン21を備えている。フィーダーユニットA3は、給送トレイ22と、給送トレイ22から送り出したシートを走行プラテン21に案内する給送経路23と、走行プラテン21を通過した原稿を収納する排出トレイ24で構成される。給送トレイ22から1枚ずつ給送される原稿は、走行プラテン21を通過する際に、キャリッジ18と縮小光学系20とで光学的に走査され、光電変換手段19により光電変換された画像データが画像形成ユニットA1に送られる。
(2.シート断裁装置)
図2は、画像形成装置A0によって画像形成されたシートを断裁するシート断裁装置B0の構成を示している。シート断裁装置B0は、先端/後端カッタ部305、天地カッタ部307、搬送パス310、及び屑ボックス319を備えている。先端/後端カッタ部305は本実施例の第1断裁手段であり、天地カッタ部307は本実施例の第2断裁手段である。先端/後端カッタ部305及び天地カッタ部307は、シート断裁装置B0においてシートの断裁処理を行う断裁部B1を構成している。
先端/後端カッタ部305は、搬送パス310におけるシートの搬送方向(図中左方向)に対して垂直なシートの幅方向(画像形成時の主走査方向)にシートを断裁する。先端/後端カッタ部305は、搬送方向におけるシートの先端部又は後端部をトリミングする他、シートを所定の長さで分割することもできる。
天地カッタ部307は、搬送パス310におけるシートの搬送方向(画像形成時の副走査方向)にシートを断裁する。天地カッタ部307は、後述のシート処理装置C0によって中折り処理を施した際の天部及び地部をトリミングする他、カッタ刃の交換により、シートを所定の幅で分割することもできる。
本実施例の搬送路である搬送パス310は、先端/後端カッタ部305によるシートの切断が行われる位置X1から天地カッタ部307によるシートの切断が行われる位置X2までの水平方向の範囲にわたって、直線状に延びている。言い換えれば、これらの位置X1,X2を結んだ仮想線に対して、搬送パス310の上側又は下側のガイド面を構成する部材が交差しない配置となっている。従って、先端/後端カッタ部305及び天地カッタ部307は、搬送パス310において平面的に伸びた状態のシートを断裁することができる。このことは、剛度の高い紙について断裁精度の向上や搬送負荷の低減を図ることができる利点がある。搬送パス310は、実際にはシート断裁装置B0の枠体に支持されるガイド部材並びに先端/後端カッタ部305及び天地カッタ部307に設けられたガイド部材によって形成されている。
本実施例のシート断裁装置B0は水平方向における画像形成装置A0とシート処理装置C0との間に設置されており(図1)、搬送パス310は水平方向における一方側から他方側(図中右側から左側)に向かって延びている。搬送パス310は、画像形成ユニットA1から画像形成済みのシートが排出される排出口に対向する受入口312と、シート処理装置C0がシートを受け入れる受入口に対向する排出口313とを備えている。受入口312は水平方向におけるシート断裁装置B0の一方側の側面に設けられ、排出口313は水平方向におけるシート断裁装置B0の他方側の側面に設けられている。そして、略水平方向に延びる搬送パス310に2つのカッタ部が配置されることから、受入口312の開口位置Zinと排出口313の開口位置Zoutとを結んだ直線上に先端/後端カッタ部305及び天地カッタ部307が位置している。ただし、受入口312及び排出口313の開口位置Zin、Zoutとは、各開口部をシートが通常の姿勢で通過するときの通過位置である。
搬送パス310には、先端/後端カッタ部305及び天地カッタ部307の他に、シートを搬送する搬送手段として、入口ローラ302、レジローラ(レジストレーションローラ)303、中間ローラ306及び排出ローラ308が設けられている。また、搬送パス310には、レジローラ303と断裁部B1との間に、横レジ検知センサ304が配置されている。さらに、搬送パス310の受入口312の付近にはシートの搬入を検知する入口センサ301が配置され、排出口313の付近にはシートの搬出を検知する出口センサ309が配置されている。
画像形成ユニットA1の排出パス258(図1)に設けられた排出ローラによって1枚ずつ排出されるシートは、搬送パス310の受入口312を介してシート断裁装置B0の入口ローラ302に受け取られ、レジローラ303へ向けて搬送される。このとき、入口センサ301が各シートの通過を検知する。
入口センサ301がシートの通過を検知した時点から所定時間が経過した時に入口ローラ302はシートの搬送を一時停止する。その結果、シートは停止しているレジローラ303に突き当たり、シート先端がレジローラ303のニップ部に倣うようにして搬送方向に対して垂直に固定されることで、後続シートの斜行補正が行われる(レジ取り)。その後、レジローラ303を起動させることにより、シートは先端/後端カッタ部305へ搬送される。
図3は先端/後端カッタ部305の斜視図である。先端/後端カッタ部305は、シートの搬送方向と直交する幅方向に延びるギロチン刃305aを有し、駆動手段によりギロチン刃305aを対向刃305bに対して上下に移動させることにより、搬送パスのシートを幅方向に沿って断裁する。つまり、本実施例の第1切断刃であるギロチン刃305aの移動方向は上下である。シートの断裁位置は、後述する画像形成装置A0の制御部からのシート断裁装置B0に通知される断裁量の指示情報に基づいて決定される。本実施例では、図2に示すレジローラ303及び中間ローラ306が断裁量に応じた送り量で搬送した後に一旦シートを停止させ、その位置で断裁を行う。先端/後端カッタ部305によりシートが幅方向に断裁されることで、搬送パスにおける搬送方向(シート処理装置C0で中折りされたシートの天地方向)に測った場合のシートの長さが定まる。
1枚のシートに対して複数回の断裁を行う際は、レジローラ303及び中間ローラ306の駆動及び一時停止を繰り返しながらギロチン刃305aを複数回上下に移動させて断裁を行う。また、搬送方向における切断後のシートの長さが短い場合、必要に応じて、天地カッタ部307によってシートの天地部を断裁した後に中間ローラ306によってシートを逆送し、ギロチン刃305aによってシートの後端部を断裁する。
先端/後端カッタ部305によって断裁されたシートは、中間ローラ306によって天地カッタ部307に搬送される。
図4は天地カッタ部307を搬送方向の下流側(図2の矢印Xの視点)から見た図である。天地カッタ部307は、円盤状のカッタ刃307aと突き当てコマ307bとを有する。本実施例の第2切断刃であるカッタ刃307aは、回転しながらシートを切断する切断刃である。カッタ刃307a及び突き当てコマ307bは、それぞれ回転軸307c、307dによって回転可能に支持され、かつ、搬送パス内で互いに当接している。シートを断裁する際は、カッタ刃307aが付勢バネ307eによって突き当てコマ307bに付勢された状態でカッタ刃307a及び突き当てコマ307bの噛合い部にシートを受け入れ、シートを搬送させながら連続的に断裁する。天地カッタ部307によりシートが断裁方向に断裁されることで、搬送パスにおける幅方向(シート処理装置C0で中折りされたシート束の天地方向)に測った場合のシートの長さが定まる。
天地カッタ部307において、カッタ刃307a及び突き当てコマ307bの組は、幅方向における少なくとも1箇所に配置される。図示した構成例では、2組のカッタ刃307a及び突き当てコマ307bが幅方向における搬送パスのセンター位置に対して一方側と他方側に配置されている。また、各組のカッタ刃307a及び突き当てコマ307bは駆動手段により幅方向に移動可能に構成される。ただし、変形例として、1つ又は3つ以上のカッタ刃を配置してもよく、カッタ刃が幅方向に移動しない構成としてもよい。また、天地カッタ部307をシート断裁装置B0に対して着脱可能とするとともに、カッタ刃の配置が異なる複数タイプの天地カッタ部を用意して、ユーザ又はサービスマンが使用目的に応じて交換するようにしてもよい。
図2において、先端/後端カッタ部305の上流に配置される横レジ検知センサ304は、搬送パス310を搬送されるシートの幅方向における端部位置を検知する。天地カッタ部307による断裁処理においては、横レジ検知センサ304によって検出されたシートの端部位置を基準として断裁位置が決定される。つまり、カッタ刃307a及び突き当てコマ307bが、後述する画像形成装置A0の制御部から通知される断裁量の指示情報と、横レジ検知センサ304によって検出されたシートの端部位置とに基づいて断裁位置に移動し、シートの天地部を断裁する。天地カッタ部307によって断裁されたシートは、排出ローラ308によってシート処理装置C0に排出される。
以上の説明では先端/後端カッタ部305及び天地カッタ部307によってシートを断裁する場合の動作を説明したが、シートの断裁を行わない場合には、シートは搬送パス310を搬送されてシート処理装置C0に受け渡される。即ち、搬送パス310は、断裁部B1によって断裁されるシートの搬送経路であると共に、断裁処理を行わないシートの搬送経路でもある。断裁処理を行わない場合に先端/後端カッタ部305及び天地カッタ部307の切断刃をシートの通過領域から待避させる動作については後述する。
ところで、先端/後端カッタ部305及び天地カッタ部307による断裁処理に伴って、画像形成ユニットA1からシート断裁装置B0が受け取ったシートからは、成果物を構成するシート片と、成果物を構成しない不要な断片(切り屑)が発生する。このシート屑は、断裁部B1の下方に配置された回収容器としての屑ボックス319に落下して回収される。本実施例では略水平方向に先端/後端カッタ部305及び天地カッタ部307が隣接して配置されるため、屑ボックス319は2つのカッタ部に対して共通化することができる。
なお、図1に示す本実施例の画像形成システム100では、シート断裁装置B0から排出されるシートは、さらに後処理を行うか否かに関わらず全てシート処理装置C0に受け渡される。しかしながら、シート断裁装置B0に排出トレイを設置して、排出口313から排出されるシートを画像形成システムの成果物として当該排出トレイに積載する構成とすることも可能である。
(3.シート処理装置)
次に、シート処理装置C0の構成及び動作について説明する。図5は、シート断裁装置B0から送られてくるシートを後処理するシート処理装置C0の構成を示している。シート処理装置C0は、シート断裁装置B0からのシートを導入するための搬入口26を設けた装置ハウジング27を備える。装置ハウジング27は、搬入口26をシート断裁装置B0の排出口に連通させるように、位置を合わせて配置される。
シート処理装置C0は、搬入口26から導入されるシートを搬送するシート搬入経路28と、シート搬入経路28から分岐される第1排出パス30、第2排出パス31及び第3排出パス32と、第1経路切換手段33と、第2経路切換手段34とを備える。第1及び第2経路切換手段33、34は、それぞれシート搬入経路28を搬送されるシートの搬送方向を変更するフラップ状のガイドで構成されている。
第1経路切換手段33は、図示しない駆動手段によって、搬入口26からのシートを第1排出パス30及び第2排出パス31の方向に案内するモードと、第3排出パス32に案内するモードとに切り換えられる。第1排出パス30と第2排出パス31とは、一旦第1排出パス30に導入されたシートを、搬送方向を反転させて第2排出パス31にスイッチバック搬送することが可能なように連通している。
第2経路切換手段34は、シート搬入経路28を搬送されるシートの搬送方向に関して、第1経路切換手段33の下流側に配置されている。第2経路切換手段34は、同じく図示しない駆動手段によって、第1経路切換手段33を通過したシートを第1排出パス30に導入するモードと、一旦第1排出パス30に導入されたシートを第2排出パス31にスイッチバック搬送するモードとに切り換えられる。
シート処理装置C0は、それぞれ異なる後処理を行う第1処理部C1と第2処理部C2と第3処理部C3とを備える。
第1処理部C1は、シート搬入経路28を搬送されるシートの搬送方向に関して、第1排出パス30の下流端の排出口35から搬出された複数のシートを集積し、部単位でシート束を揃えして綴じ処理する綴じ処理部である。第1処理部C1によって処理されたシート束は、装置ハウジング27の外側に設けられた積載トレイ36に排出される。第1処理部C1は、シート又はシート束を搬送するシート搬送装置37と、シート束を綴じ処理する綴じ処理ユニット38とを備える。第1排出パス30の下流端には、排出口35からシートを排出するため、及び第1排出パス30から第2排出パス31にスイッチバック搬送するための排出ローラ対39が設けられている。
第2処理部C2は、第2排出パス31からスイッチバック搬送されてくる複数のシートをシート束にし、該シート束を綴じ処理した後、折り処理を行う、本実施例の中折り処理部である。第2処理部C2は、搬入されたシート又はシート束を折り処理する折り処理装置41と、第2排出パス31に搬送されるシートのシート搬送方向に沿って該折り処理装置の直ぐ上流側に配置されて、シート束を綴じ処理する綴じ処理ユニット42とを備える。折り処理されたシート束は、排出ローラ43によって、装置ハウジング27の外側に設けられた積載トレイ44に排出される。
第3処理部C3は、第3排出パス32から送られてくるシートを、搬送方向に直交する方向に所定量オフセットさせて集積するグループと、オフセットさせることなく集積するグループとに区分けするジョグ仕分けを行う。ジョグ仕分けしたシートは、装置ハウジング27の外側に設けられた積載トレイ46に排出され、オフセットされたシート束とオフセットされないシート束とが積み上げられる。
図6は、第2処理部C2の全体構成を概略的に示している。上述したように、第2処理部C2は、第2排出パス31から搬入され、集積して部揃えしたシート束を2つ折りに折り処理する折り処理装置41と、折り処理前のシート束を綴じ処理する綴じ処理ユニット42とを備える。本実施例の綴じ手段である綴じ処理ユニット42は、ステープル針を打ち込んでシート束を綴じるステープル装置である。
折り処理装置41にシートを搬入するために、第2排出パス31にシート搬送路48が接続されている。第2排出パス31からシート積載トレイ51に搬送されるシートの搬送方向(第1方向)に関して、シート搬送路48の下流側には、該シート搬送路の一部を構成するシート積載トレイ51が、折り処理するシートを積載するための積載部として設けられている。シート積載トレイ51は、第2排出パス31に配置されるローラによる搬送手段から搬送されたシートを収容する処理トレイを構成している。そして、シート積載トレイ51の直ぐ上流側には、シート搬送路48を挟んで綴じ処理ユニット42とその針受け部42aとが、対向位置に設けられている。
シート積載トレイ51の一方の側には、折りローラ対52が、シート積載トレイ51に積載されるシート又はシート束の一方の面に対向するように配設されている。折りローラ対52は、互いにローラ面を圧接させた折りローラ53,54からなり、その圧接部55をシート積載トレイ51に向けて配置されている。折りローラ53,54は、シート積載トレイ51に搬入されるシートの搬入方向に沿って上流側と下流側に、それぞれシート積載トレイ51との間隔を略等しくして並置されている。折りローラ53,54は二つ折りにされたシートをニップして、第2排出パス31からシート積載トレイ51に搬送されるシートの搬送方向に関して交差する方向の折り目を形成する。なお、シートの集積は、後続のシートが折りローラ53、54側に集積される関係で集積される。
シート積載トレイ51を挟んで折りローラ対52の反対側には、突き押し部材としての折りブレード56が配置されている。折りブレード56は、その先端を折りローラ対52の圧接部55に向けて、ブレードキャリア57に担持されている。ブレードキャリア57は、シート積載トレイ51を略直角に横断する向きに、即ち第2排出パス31からシート積載トレイ51に搬送されるシートの搬送方向と交差する向き(第2方向)に、走行可能に設けられている。
図6における前後方向、即ち折りローラ対52の軸線方向において、ブレードキャリア57を挟んでその両側から対向するように、1対の互いに鏡面対称の偏心カムからなるカム体58(図中には、後側の一方のみを表示)が設けられている。カム体58は、その偏心位置に設けられた回転軸59を中心に、図示しない駆動モータ等の駆動手段によって回動する。カム体58には、その外周縁に沿ってカム溝60が形成されている。
カム溝60は、回転軸59からの半径が最大となる第1カム面60aと、その周方向両側に半径が第1カム面60aより小さい第2カム面60bとからなるカムプロフィルを有する。ブレードキャリア57には、カムフォロワとして、カム溝60に摺動自在に嵌合するカムピン(図示せず)が設けられている。
ブレードキャリア57は、駆動モータによりカム体58を回転させると、カムプロフィルに従ってシート積載トレイ51に接近又は離反する向きに走行する。これによって、図6に示すように初期位置と最大突き押し位置との間で、両位置を結ぶ突き押し経路Pに沿って折りブレード56を直線状に進退自在に移動させることができる。ただし、初期位置とは折りブレード56の先端がシート搬送路48に進入していない位置であり、最大突き押し位置とは折りローラ対52の圧接部55に挟まれる位置である。そして、折りブレード56がシートを押圧しながら圧接部55に突き刺すことでシートが折り込まれる。したがって、折りローラ対52と折りブレード56とは、折り手段を構成している。
シート積載トレイ51の下端には、搬入されたシートの先端を当接させてシート位置を規制するための規制ストッパ64が配置されている。規制ストッパ64は、積載部であるシート積載トレイ51に載置されるシートの搬送方向側の端縁に当接して、該シートを規制して載置位置に保持する規制手段として機能する。そして、この規制ストッパ64は、シート昇降機構65によって、シート積載トレイ51に沿って昇降可能に設けられている。
シート昇降機構65は、シート積載トレイ51の裏側に該シート積載トレイに沿ってその上端及び下端付近に配置された1対のプーリと、これらのプーリ66,67に巻き掛けられた伝動ベルト68とからなるコンベアベルト機構である。規制ストッパ64は、伝動ベルト68上に固定されている。駆動側のプーリ66又は67を駆動モータ等の駆動手段により回転させることによって、規制ストッパ64が、図6に示す下端位置と所望の高さ位置との間を昇降し、それによりシート積載トレイ51に沿ってシート又はシート束を移動させることができる。
シート昇降機構65は、シート又はシート束を規制ストッパ64に支持されている載置位置から折り処理位置まで移送させる。シート昇降機構65は、シートの搬送方向での長さ寸法が所定の値を超える場合は、規制ストッパ64を上昇させることで折り処理位置に移送するが、長さ寸法が所定の値以下の場合には、規制ストッパを下降させることで折り処理位置に移送する。シート昇降機構65は、規制ストッパ64に支持されたシート又はシート束を折り処理位置に移動する移動手段を構成している。
折り処理装置41はパドルホイール77を備えている。このパドルホイール77は、シート積載トレイ51内に導入されてくるシートを規制ストッパ64まで搬送することで、該シートに対して搬送方向の位置調整を行う位置調整手段として機能し、図示しないモータ等の駆動手段によって駆動する。
図7は、折りブレード56によりシート積載トレイ51内のシート束Sbを2つ折りに折り曲げて、折りローラ対52の圧接部55に押し込んだ状態を示している。このとき、シート束Sbの最も外側即ち折りローラ対52側のシートS0は、シート案内部材71の傾斜面76に案内されて、圧接部55に送り込まれる。
折りローラ53,54の回転軸83,84は、共通の駆動モータ等の駆動手段によって回転駆動される。それにより、互いに第1ローラ面81a,82a及び第2ローラ面81b,82bの回転位置を常に同期させることができる。回転軸83,84は、カム体58と共通の駆動モータによって駆動することもできる。
位置調整手段は、図8に示すように、図中矢印で示すシート搬入方向に直交する向きに離隔して対称に配置された一対の位置調整部材であるシート側縁調整部材121,122を有する。シート側縁調整部材121,122は、シート搬入方向に直交する向きに互いに接近離反し得るように、それぞれ上端121a,122a及び下端121b,122bが、装置ハウジング27側に固定されたガイド部によって移動可能に保持されている。
シート側縁調整部材121,122は、シート搬入方向に沿って延長する断面コ字形のフレーム部材からなり、コ字形の開口部を互いに対向させて平行に配設されている。シート側縁調整部材121,122のコ字形の内面は、シート積載トレイ51内のシートの側縁をシート搬入方向に直交する向きに、即ちシートの幅方向に整合させて位置調整するためのシート側縁規制面123,124を画定する。特に、断面コ字形のシート側縁規制面123,124は、シート積載トレイ51内のシートの側縁をシート幅方向だけでなく、シートの厚み方向即ちシート積載トレイ51(シート搬送路48)の厚み方向にも、規制することができる。なお、本実施例では、シート側縁調整部材121,122の両方が移動可能としているが、一方のみ移動可能に構成しても、シートの端縁方向に沿った位置調整を行うことができる。
各シート側縁調整部材121,122には、長手方向中央付近の折りブレード56側の外面に、それぞれ他方のシート側縁調整部材に向けて直線状に延長するガイドレール部材125,126が一体に固定されている。ガイドレール部材125,126は、シート搬入方向に所定の間隔をもって、図中上下に並列に、少なくともそれぞれの先端側が部分的に重なるように配置されている。
ガイドレール部材125,126の上下に互いに対向する側辺には、それぞれラック127,128が、シート側縁調整部材121,122が互いに接近離反する際に、シート搬入方向に一定の間隔を保持するように形設されている。ラック127,128には、装置ハウジング27側に回動自在に軸支された共通のピニオン129が同時に噛合している。
ピニオン129には、それと同軸にかつ折りブレード56側に、従動側のプーリ130が一体回動可能に装着されている。プーリ130には、装置ハウジング27側に固定されたシート側縁整合用のモータ131の出力軸に連結された駆動側のプーリ(図示せず)との間で動力伝達可能に、伝動ベルト132が巻き掛けられている。
従って、シート側縁調整部材121,122は、モータ131を駆動してピニオン129を回転させることによって、シートの幅方向に互いに接近又は離反するように、同期して等しい距離を移動する。これにより、シート積載トレイ51内のシートの位置がシート幅方向にずれている場合には、該シートをその側辺にシート側縁規制面123又は124を当接させて、所望の調整位置に移動させることができる。
(4.画像形成システムの制御)
次に、画像形成システム100の制御構成と動作の流れについて説明する。図9は画像形成装置A0、シート断裁装置B0、シート処理装置C0の制御ブロック図である。画像形成装置A0、シート断裁装置B0、シート処理装置C0は、各装置の動作を制御する制御部として、それぞれ画像形成制御部A01、断裁制御部B01、後処理制御部C01を有している。
これら装置ごとの制御部(A01,B01,C01)は電気的に接続されて相互に通信可能に構成されており、協働して画像形成システム100の動作を制御する。つまり、互いに連携する画像形成制御部A01、断裁制御部B01及び後処理制御部C01は、シート断裁装置B0を含む画像形成システム100の動作を制御する制御手段として機能する。
画像形成制御部A01は、プログラムを実行する実行手段としての演算装置と、情報を記憶する記憶手段としてのメモリとを有する。演算装置は、メモリに格納されたプログラムを読み出して実行し、画像形成ユニットA1の各部の動作を制御する。メモリは、読取専用メモリ又は磁気ディスクのような不揮発性の記憶媒体及びランダムアクセスメモリのような揮発性の記憶媒体を含み、プログラム及びデータの保管場所となると共に演算装置がプログラムを実行する際の作業スペースとなる。このようなメモリは、画像形成装置を制御するためのプログラムを格納した非一過性の記憶媒体の例である。
断裁制御部B01及び後処理制御部C01のそれぞれについても、プログラムを実行する実行手段としての演算装置と、情報を記憶する記憶手段としてのメモリとを備えている。
断裁制御部B01は、電源B02、搬送駆動部B03、先端/後端カッタ駆動部B04及び天地カッタ駆動部B05に指令信号を送って各部の動作を制御する。電源B02は、搬送駆動部B03、先端/後端カッタ駆動部B04及び天地カッタ駆動部B05を動作させるための電力を供給する。搬送駆動部B03は、シート断裁装置B0に配置された搬送ローラ(例えば、入口ローラ302やレジローラ303)を駆動する駆動モータ及びその駆動回路を含む。先端/後端カッタ駆動部B04は、先端/後端カッタ部305のギロチン刃305aを上下に移動させる駆動モータ及びその駆動回路を含む。天地カッタ駆動部B05は、天地カッタ部307のカッタ刃の回転駆動及び幅方向の移動を行う駆動モータ及びその駆動回路を含む。
後処理制御部C01は、電源C02、第1処理制御部C03及び第2処理制御部C04に指令信号を送って各部の動作を制御する。電源C02は、第1処理制御部C03及び第2処理制御部C04を動作させるための電力を供給する。第1処理制御部C03は、第1処理部C1を動作させるための1つ以上の駆動モータ及びその駆動回路を含む。第2処理制御部C04は、第2処理部C2を動作させるための複数の駆動部を有する。このうち、綴じ駆動部C05は綴じ処理ユニット42を駆動する駆動モータ及びその駆動回路を含む。折り駆動部C06は、折りブレード56を動作させるカム体58及び折りローラ対52を駆動する駆動モータ及びその駆動回路を含む。整合駆動部C07は、シート側縁整合用の上記のモータ131及びその駆動回路を含む。規制ストッパ昇降駆動部C08は、シート昇降機構を駆動する駆動モータ及びその駆動回路を含む。
また、断裁制御部B01及び後処理制御部C01は、画像形成制御部A01から通知される情報に基づいて、画像形成装置A0から受け渡されるシートに対する処理の内容及び処理を実行するタイミングを変更する。画像形成制御部A01から通知される情報には、実行中のジョブで使用するシートのサイズ情報、坪量情報、紙種情報及び枚数情報並びにシート毎の断裁量が含まれる。また、画像形成制御部A01は、ジョブの実行を開始した時刻、各シートが画像形成装置A0から排出される見込み時刻、ジョブの中断を表す信号等、シート断裁装置B0及びシート処理装置C0が動作タイミングを決定するために必要な情報も通知する。
図10は、画像形成システム100における動作の流れを示すフローチャートである。以下、複数枚のシートに対して連続して画像形成し、シートを断裁し、折り処理を行ってシート束として排出するジョブを実行する動作の手順を説明する。
まず、画像形成装置A0は記録材として用いるシートを給送して画像を形成する動作を開始し(F1)、画像形成ユニットA1の排出パスから排出する(F2)。シート断裁装置B0は、画像形成装置A0から1枚ずつ排出されるシートを受け入れて搬送パス310を介して搬送する(F3)。
シート断裁装置B0では、画像形成制御部A01から断裁制御部B01が指示される断裁量の値に応じて、シートの先端部、天地部及び後端部について断裁処理が行われる。
まず、シート先端部の断裁量(副走査方向のうち搬送方向下流側の裁ち代)に基づいて、先端/後端カッタ部305によりシートが断裁される(F4)。具体的には、図2に示すレジローラ303によってレジ取りが行われた後、レジローラ303が断裁量に応じた送り量でシートを搬送した後にシートの搬送を停止する。そして、ギロチン刃305aによって幅方向にシートを断裁することで、指示された断裁量に対応する断裁位置でシートの後端部が断裁される。シート先端部の断裁が終わると、シートの搬送が再開される。
次に、シートの天地部の断裁量(主走査方向の裁ち代)に応じて天地カッタ部307によりシートが断裁される(F5)。具体的には、図4のカッタ刃307aが断裁量に応じた位置までシートの両端位置の内側に侵入した状態で、シートに天地カッタ部307を通過させる。これにより、断裁量に対応する断裁位置で搬送方向に沿ってシートが断裁される。
続いて、シート後端部の断裁量(副走査方向のうち搬送方向上流側の裁ち代)に応じて先端/後端カッタ部305によりシートが断裁される(F6)。具体的には、断裁量に応じた送り量でシートを移動させた後にシートの搬送を停止する。そして、ギロチン刃305aによって幅方向にシートを断裁することで、指示された断裁量に対応する断裁位置でシートの後端部が断裁される。シートの断裁が終わると、シートの搬送が再開される。
シート断裁装置B0における断裁処理が終了すると、シートはシート断裁装置B0から排出され(F7)、シート処理装置C0によって受け取られる(F8)。中折り処理を行う場合(F9)、シート処理装置C0の内部でシートは第2処理部C2に搬送され、第2処理部C2のシート積載トレイ51に積載される。なお、以上のF1〜F9の処理は1部の成果物を構成する所定枚数のシートについて並列的に進められ、所定枚数のうちの最終シートがシート積載トレイ51に積載されると、第2処理部C2による綴じ処理及び折り処理が行われる。
綴じ処理及び折り処理の両方を行う場合(F11)、つまり中綴じの場合、綴じ処理ユニット42によってシート束を綴じ(F12)、折りブレード56及び折りローラ対52によってシート束を折り畳んだ状態で(F13)、シート束が排出される(F14)。シート束を綴じずに中折り処理のみを行う場合、折りブレード56及び折りローラ対52によって折り畳んだ状態(F13)のシート束が排出される(F14)。
一方、第2処理部C2以外の処理部でシートを処理することが指定されている場合、シート処理装置C0はシート断裁装置B0から受け取ったシートを適切な処理部に搬送し、処理後のシート又はシート束が排出される(F10)。例えば、ポスターのような折りなし1枚ものの成果物を出力するジョブの場合、シート断裁装置B0で断裁処理されたシートは1枚ずつシート処理装置C0の積載トレイ46(図1)に排出される。ただし、画像形成システムのシステム構成に応じて、折りなし1枚ものの成果物を他の積載トレイ(例えばシート断裁装置B0に取り付けた積載トレイ)に排出するようにしてもよい。
(中折り処理を考慮した断裁量の変更)
ここで、図11に示すように、同一サイズのシートを中綴じ処理によって製本した場合、中折りされた冊子の内側に位置するシートの前小口が、より外側に位置するシートの前小口よりも突出した状態となることが知られている。図中下側のページを表紙とし、図中上側のページを裏表紙とするとき、このような前小口の段差が生じた状態では、冊子の後半ページをめくり難くなる。
図11では、各シートのサイズを同一とし、綴じ処理及び折り処理における綴じ位置St及び折り位置Sdを、いずれもシートの見開き方向の中央位置に設定している。このとき、シートの厚みをt[mm]とすれば、内側のシートとその外側に重なるシートとの間で、折り返し部のシート長さにtπ[mm]の差が生じると考えられる。そして、各シートは見開き方向の中央位置で折り返されているから、内側のシートの2つの前小口は、外側のシートの前小口に対してそれぞれtπ/2の長さで突出する。ただし、シートの「見開き方向」とは、中折りされた冊子を構成する各シートについて、一方の前小口からノド部を介して他方の前小口に到る経路に沿った方向であり、第2処理部C2においてシート積載トレイ51にシートが送り込まれる搬送方向に相当する。また、シートの「見開き長さ」とは、見開き方向におけるシートの長さ、つまり冊子を広げた状態で天地方向に垂直な方向に測ったシートの長さである。
このような中折り処理に伴って発生するシート端部の段差を抑制し、冊子のめくり易さを改善するため、本実施例では、先端/後端カッタ部305においてシートの前小口に相当する端部を断裁する際の断裁量をシートごとに変更する。言い換えると、シート処理装置C0よりも上流のシート断裁装置B0において1枚ずつシートを断裁する際に、予めクリープ補正に相当する断裁量の補正を施しておくことで、断裁されたシートを中折した際に現れるシート端部の段差の低減を図る。
具体的には、図12(a)に示すように、シートの厚みをt[mm]とし、シート束を構成するシートの総数(綴じ枚数)をx[枚]としたときに、中折りした冊子における内側から数えてn枚目のシートの後端側の断裁量α[mm]を、次の式により算出する。
α=S+(x−n)tπ/2 ・・・(1)
ただし、S[mm]はシート束のサイズを規定する任意の断裁量である。また、シートの後端側とは、第2処理部C2のシート積載トレイ51にシートを送り込むときの後端側(規制ストッパ64から遠い側)の端部を表し、シート断裁装置B0におけるシートの搬送方向に関する後端とは必ずしも一致しない。本実施例では、シート断裁装置B0から排出されるシートがシート処理装置C0において1回スイッチバックされた状態で第2処理部C2に搬送される(図5参照)。そのため、上記断裁量αが適用されるのは、シート断裁装置B0をシートが通過する際の、シートの先端を断裁する場合の断裁量の設定である。また、式(1)から明らかなように、断裁量αの変更幅は成果物の作成に用いるシートの厚さに依存し、厚いシートを用いる場合ほど、シート1枚当たりの断裁量αの変更幅は大きくなる。
図12(b)は、図12(b)に示すシート束を形成する場合に、シート処理装置C0の第2処理部C2において綴じ処理を行った後、かつ、折り処理を行う前の状態を表している。本実施例の綴じ位置St及び折り位置Sdは、図11に示す場合と同等の位置である。つまり、綴じ処理ユニット42は、シート積載トレイ51におけるシートの搬送方向において、規制ストッパ64から断裁量α=Sで断裁されたシートの長さの2分の1だけ離れた綴じ位置Stでシート束を綴じる。また、折りブレード56は、綴じ処理ユニット42で綴じられた箇所に当接してシート束を折り曲げる。
図13は、図12(a)の成果物を作成する際のシート毎の面付けパターンを例示する模式図である。ここでは、3枚のシートに12ページの画像を印刷し、左開き冊子を作成する際の面付けを想定する。この場合、画像形成装置A0における給送順序で1枚目のシートについて、搬送方向において先端側の表面が[7ページ目]、後端側の表面が[6ページ目]、先端側の裏面が[8ページ目]、後端側の裏面が[5ページ目]とする。また、2枚目のシートについて、搬送方向の先端側の表面が[9ページ目]、後端側の表面が[4ページ目]、先端側の裏面が[10ページ目]、後端側の裏面が[3ページ目]とする。また、3枚目のシートについて、搬送方向の先端側の表面が[11ページ目]、後端側の表面が[2ページ目]、先端側の裏面が[12ページ目]、後端側の裏面が[1ページ目]とする。
このように面付けされた3枚のシートを上述の断裁量αで断裁し、図12(b)においてn=1のシートが1枚目となるように積載した後、綴じ位置St及び折り位置Sdで綴じ処理及び折り処理を行う。このとき、図12(b)の状態から折りブレード56を突き出してシート束を中折りすると、綴じ位置Stよりも上方側の部分で、中折りに伴うシートの相対的な位置ずれが断裁量αの差によって相殺される。その結果、図12(a)に示すように冊子の後半ページの前小口が揃った状態となる。したがって、図11に示すように冊子の後半ページが徐々に短くなる場合に比べて、後半ページのめくり易さを改善することができる。
言い換えると、本実施例では中折り処理されたシート束における第1のシート(例えばn=1のシート)の見開き長さが、当該シート束において第1のシートよりも外側に位置する第2のシート(例えばn=2のシート)の見開き長さよりも短くなるように、シートの断裁量を変更する。このような断裁量の制御により、中折りによって作成される冊子の前小口の段差を抑制し、冊子のめくり易さを改善することが可能である。
なお、図12(b)において規制ストッパ64に当接している端部は、中折りに伴って位置ずれするため、図12(a)に示すように前小口の段差が発生する。ただし、図12(a)における下側を表紙側に設定して画像形成を行えば、この段差がシートのめくり易さに与える影響を最小限に抑えることができる。
また、図12(a)において、上記の(1)式により算出される断裁量αは理論値であり、実際は装置の部品公差、シート搬送停止制御の誤差等により若干のばらつきが想定されるため、実際の断裁量は同式に基づく値に若干の調整代を付与した方が望ましい。
また、シートの厚みtは、折り返し部(図11)における天地方向から見たシート形状を半円分の円弧であると仮定した場合に、中折りに伴ってシート束の前小口に現れる段差の大きさを、折り返し部における外側と内側のシートの半径差として表すものである。しかし、厚みが同一のシートを用いたとしても、例えば折りローラ対の加圧力が大きい場合には、折り返し部が小さく圧縮される分、前小口に現れる段差が小さくなる等、実際のシートの厚みと、シート束の前小口に現れる段差の大きさとがずれる場合がある。
従って、最終的な成果物における段差を最小限に抑えるには、「中折りに伴うシートの相対的な位置ずれに関するシートの実効的な厚さ」を表す量としてのシートの厚みtの値を実験的に求めると好適である。具体的には、断裁量を調整せずに中綴じ処理を行った場合のシート1枚当たりの前小口のずれ量Δを測定する。このずれ量Δが図11におけるずれ量(tπ/2)に等しいものとして、Δ=tπ/2にΔの値を代入してtについて解けば、シートの実効的な厚みを表すtの値が求まる。
また、図12(a)ではシートの四辺すべてを断裁してトリミングを行うものとして説明したが、クリープ補正を考慮して断裁量を変化させることは、トリミングを行わない場合にも有効である。この場合、シート断裁装置B0においてシート先端部の断裁は行わずに、シートの後端部を以下の式で求めた断裁量αで断裁すればよい。
α=(x−n)tπ/2
ただし、xはシート束を構成するシートの総数(綴じ枚数)であり、nは中折りされた状態のシート束において内側から数えた当該シートの位置である。
実施例2は、中綴じ処理における折り位置及び綴じ位置の設定と、断裁量の変化幅の大きさが異なる点で実施例1と異なっている。以下、実施例1と重複する要素の説明は割愛する。
図14(a)は本実施例の中綴じ処理で得られる成果物を表し、図14(b)は綴じ処理を行った後、折り処理を行う前の状態を表している。本実施例では、図14(b)に示すように、折り位置Sdを綴じ位置Stよりも規制ストッパ64から遠い位置に設定することで、ストッパ側の端部が折り処理によってずれることを防いでいる。綴じ位置Stは、この折り位置Sdで折り処理を行った場合にシート束の外周部に形成される曲面よりも、わずかに規制ストッパ64に近い側の位置に設定される。折り位置Sdは、具体的には最も外側のシート(n=3)の中央位置に相当する位置で折りブレード56が最も内側のシート(n=1)に当接するように設定されている。また、綴じ枚数をx枚としたとき、n枚目のシートの後端側の断裁量αは、次の式で算出される。
α=S+(x−n)tπ ・・・(2)
このような構成の下で作成される冊子は、まず、折り位置Sdが綴じ位置Stよりも規制ストッパ64から遠い位置にあることで、折り処理を行っても規制ストッパ側の端部が位置ずれすることなく揃った状態が維持される。一方、規制ストッパ64から遠い側の端部では、折り処理に伴ってシート同士の相対的な位置ずれが発生するが、この位置ずれは断裁量αの差によって相殺される。
ここで、(1)式と(2)式とを比較すると、本実施例では、シート1枚当たりの断裁量の変更幅が実施例1の2倍となっている。これは、本実施例は綴じ位置Stよりも規制ストッパ64から遠い側で折り処理を行うために、折り処理に伴う位置ずれが、実施例1では綴じ位置Stの両側に分散するところ本実施例では綴じ位置Stに対して規制ストッパから遠い側に集中するためである。そして、断裁量αの変更幅を実施例1の2倍としたことで、図14(a)に示すように、冊子の前半部分と後半部分のそれぞれにおいて、前小口が揃った状態となる。
なお、実施例1と同様に、断裁量αやシートの厚みtに関しては若干の調整代を設けたり、実験的に最適な値を求めておくと好適である。また、トリミングを行わずシート束を作成する場合は、シート断裁装置B0においてシート先端部の断裁は行わずに、シートの後端部のみを以下の式で求めた断裁量αで断裁すればよい。
α=(x−n)tπ
ただし、xはシート束を構成するシートの総数(綴じ枚数)であり、nは中折りされた状態のシート束において内側から数えた当該シートの位置である。
実施例3は、中綴じ処理における折り位置及び綴じ位置の設定が異なる点で実施例2と異なっている。以下、実施例2と重複する要素の説明は割愛する。
図15(a)は本実施例の中綴じ処理で得られる成果物を表し、図15(b)は綴じ処理を行った後、折り処理を行う前の状態を表している。本実施例では、図15(b)に示すように、実施例2と同様に折り位置Sdを綴じ位置Stよりも規制ストッパ64から遠い位置に設定することで、ストッパ側の端部が折り処理によってずれることを防いでいる。綴じ位置Stは、この折り位置Sdで折り処理を行った場合にシート束の外周部に形成される曲面よりも、わずかに上流側(規制ストッパ64に近い側)となる位置に設定される。
折り位置Sdは、実施例2よりも規制ストッパ64に近い位置に設定されている。具体的には、最も内側のシート(n=1)の中央位置に折りブレード56が当接するように設定されている。この場合、各シートの折り位置Sdは
(S+(x−n)tπ)/2
だけ規制ストッパ64に近い側にずれる。
また、綴じ枚数をx枚としたときのn枚目のシートの後端側の断裁量αは、次の式で算出される。
α=S+(x−n)tπ ・・・(3)
この算出式は、実施例2のものと同じである。折り位置Sdのずらし量と見比べると、本実施例では、シートの折り位置Sdが各シートの見開き方向における中央位置(図15(b)参照)となることが分かる。
このような構成の下で作成される冊子は、まず、折り位置Sdが綴じ位置Stよりも規制ストッパ64から遠い位置にあることで、折り処理を行っても規制ストッパ側の端部が位置ずれせずに揃った状態が維持される。また、規制ストッパ64から遠い側の端部では、折り処理に伴ってシート同士の相対的な位置ずれが発生するが、この位置ずれは断裁量αの差によって相殺される。そして、実施例2と異なり、シートの折り位置Sdは、各シートの見開き方向における中央位置となるため、冊子の前半部分の前小口と後半部分の前小口が互いに揃った状態となる。
また、本実施例では、画像形成装置A0が形成する画像の縮尺を、シート断裁装置B0によって断裁された後のシートサイズに合わせて縮小する。各シートについての縮小倍率は、次の式に基づいて算出される。なお、画像端部は表面も裏面もすべて画像形成装置A0における給送順序で1枚目のシートの先端側に合わせるものとする。
(元の画像長−[S+(x−n)tπ])/元の画像長
これにより、前半ページと後半ページの前小口が揃い、かつ、断裁された後のシートサイズにマッチしたサイズで画像が印刷された冊子が得られるため、成果物の品質をさらに向上させることができる。
なお、実施例1と同様に、断裁量αやシートの厚みtに関しては若干の調整代を設けたり、実験的に最適な値を求めておくと好適である。また、トリミングを行わずシート束を作成する場合は、シート断裁装置B0においてシート先端部の断裁は行わずに、シートの後端部のみを以下の式で求めた断裁量αで断裁すればよい。
α=(x−n)tπ
ただし、xはシート束を構成するシートの総数(綴じ枚数)であり、nは中折りされた状態のシート束において内側から数えた当該シートの位置である。
(変形例1)
上記実施例2、3のように中綴じ処理を行う際の綴じ位置及び折り位置を調整することで中綴じ後の冊子における前小口部の段差を低減することに代えて、規制ストッパ64を傾斜させることで前小口部の段差を低減することも可能である。例えば、図6ではシート積載トレイ51におけるシートの搬送方向に対して略垂直に延びている規制ストッパ64を、図中反時計回り方向に若干量傾斜させた構成とする。また、シートの後端部の断裁量は、中綴じ後の冊子において内側に位置するシートほど見開き長さが短くなるように、例えば実施例2、3の式(2)、(3)に示した計算式で算出した値とする。さらに、シートの綴じ位置St及び折り位置Sdは、各シートの搬送方向における中央位置となるように設定する。
このように構成すると、規制ストッパ64に当接することで規制ストッパ64の傾きに沿って位置ずれしていたシート端部の位置ずれは、折り処理に伴うシートの相対的な位置ずれによって相殺される。また、断裁量αの差によって規制ストッパ64から遠い側のシート端部の位置ずれについても、折り処理に伴うシートの相対的な位置ずれによって端部同士が揃う。
(変形例2)
上記実施例1〜3では、同一のシート束を構成する複数枚のシートについて、1枚ずつシートの断裁量を変更するものとして説明した。しかしながら、例えば2枚以上の一定枚数ごとにシートの断裁量を変更したとしても、少なくとも断裁量を一定とした場合に比べて、中折り処理によって作成される冊子のめくり易さを改善することができる。
(変形例3)
上記実施例1〜3では、シート束を中綴じすることを前提に、断裁量を変更することで処理後の冊子における前小口の段差を低減することに関して説明した。しかし、本技術は、綴じ処理を行わずに単にシート束を中折り処理する場合にも有効である。また、中折り以外の製本を行う場合において、製本処理に伴って生じるシート間の相対的な移動量に応じて断裁量を変更することで、製本後の成果物におけるシート端部の段差を低減することが可能である。例えば、穴あけした複数枚のシートをリングを用いて製本するリング製本処理を行う場合において、リングの形状及びシートの厚みに応じて断裁量を変更することが考えられる。
(変形例4)
上記実施例1〜3では、成果物におけるシートの端部を揃える目的で断裁量を変更することについて説明した。これに代えて、デザイン上の理由等で成果物におけるシートの端部を意図してオフセットさせる場合にも、本技術は適用可能である。例えば、実施例1〜3において、中折りされた状態で外側に位置するシートの見開き長さが、内側に位置するシートの見開き長さよりも短くなるように、所望のオフセット量に合わせて断裁量αを変更すればよい。この場合、断裁量αの変更幅の分、内側のシートの端部が外側のシートに対して突出する。このような方法により、例えばカレンダーやパンフレット等において、シートの一部をその上に重なる他のシートから突出させて見えるようにし、索引や目印として利用することが可能となる。
(その他の実施形態)
上記実施例1、2において、シート断裁装置B0は水平方向における画像形成装置A0とシート処理装置C0との間に設置される、所謂床置き型のオプション装置として説明した。しかしながら、例えば画像形成装置A0がいわゆる胴内排出型の構成である場合に、画像形成装置A0の胴内排出空間にシート断裁装置B0を設置してもよい。胴内排出型の構成とは、鉛直方向における画像形成ユニットA1と画像読取装置との間に排出空間が形成されており、画像形成ユニットA1によって画像形成されたシートを当該排出空間に排出するものである。
また、上述の実施形態では、シートを搬送方向に断裁する天地カッタ部307が、シートを幅方向に断裁する先端/後端カッタ部305に対して搬送パス310におけるシート搬送方向の下流側に配置されている。天地カッタ部307はシートを搬送しながら断裁することが可能であるため、この配置関係は、先端/後端カッタ部305によって短く断裁されたシートを安定して断裁できる利点がある。特に、天地カッタ部307の回転軸307c、307d(図4)にシートを挟持して搬送するためのローラを取り付けることで、名刺のようなごく短いシートをも安定して処理することが可能である。ただし、使用目的に応じて、天地カッタ部307を先端/後端カッタ部305の上流側に配置してもよい。また、例えば先端/後端カッタ部として複数のギロチン刃を配置し、搬送方向における複数の位置で同時にシートを断裁できるようにしてもよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
42…綴じ手段(綴じ処理ユニット)/51…積載部(シート積載トレイ)/56…突き押し部材(折りブレード)/64…規制手段(規制ストッパ)/65…移動手段(シート昇降機構)/100…画像形成システム/305…断裁手段(先端/後端カッタ部)/305a…第1切断刃(ギロチン刃)/310…搬送路(搬送パス)/A0…画像形成装置/A01,B01,C01…制御手段(画像形成制御部、断裁制御部、後処理制御部)/B0…断裁装置(シート断裁装置)/C0…シート処理装置/C2…中折り処理部(第2処理部)

Claims (11)

  1. シートに画像を形成する画像形成装置と、
    前記画像形成装置によって画像形成されたシートを1枚ずつ断裁する断裁手段を備えた断裁装置と、
    前記断裁装置によって断裁された複数枚のシートを束ねてシート束を形成するシート処理装置と、
    前記断裁手段によるシートの断裁量を制御する制御手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記シート束においてシートが綴じ込まれる位置に応じて、シートの断裁量を変更する、
    ことを特徴とする画像形成システム。
  2. 前記断裁装置は、前記画像形成装置から受け取ったシートを搬送する搬送手段を備え、
    前記断裁手段は、前記搬送手段によるシートの搬送が停止している状態で、シートの搬送方向に直交する幅方向に沿ってシートを断裁するように構成され、
    前記制御手段は、前記搬送手段によるシートの搬送を停止させるまでに前記搬送手段がシートを搬送する送り量を変更することにより、シートの断裁量を変更する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
  3. 前記制御手段は、前記シート束を構成する少なくとも一部のシートについて、前記シート処理装置により前記シート束に形成された状態において前記断裁手段により断裁されたシートの端部の位置が揃うように、シートの断裁量を変更する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成システム。
  4. 前記シート処理装置は、前記複数枚のシートを中折り処理することで前記シート束を形成する中折り処理部を有し、
    前記シート束を構成する各シートについて、中折り処理された状態における一方の前小口から他方の前小口までの長さを当該シートの見開き長さとするとき、
    前記制御手段は、前記中折り処理部によって中折り処理された前記シート束における第1のシートの見開き長さが、前記シート束において前記第1のシートよりも外側に位置する第2のシートの見開き長さよりも短くなるように、シートの断裁量を変更する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成システム。
  5. 前記制御手段は、前記シート束における各シートの見開き長さが、前記シート束における内側から外側に向かって1枚ずつ所定の変更幅で短くなるようにシートの断裁量を変更する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像形成システム。
  6. 前記中折り処理部は、
    前記断裁装置から受け取ったシートが積載される積載部と、
    前記積載部に向けて第1方向に送り込まれるシートの先端部に当接し、前記複数枚のシートの位置を規制する規制手段と、
    前記規制手段により規制された前記複数枚のシートを綴じる綴じ手段と、
    前記綴じ手段によって綴じられた前記複数枚のシートを、前記第1方向に交差する第2方向に押圧することで折り曲げる突き押し部材と、
    前記突き押し部材が前記複数枚のシートを折り曲げる際の折り位置が、前記綴じ手段が前記複数枚のシートを綴じる際の綴じ位置よりも、前記第1方向に関して前記規制手段から遠い位置となるように、前記規制手段を移動させる移動手段と、を有する、
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成システム。
  7. 前記突き押し部材は、前記複数枚のシートのうち中折り処理された状態において最も内側のシートに対して、当該シートの前記第1方向における中央位置に当接して前記第2方向に押圧するように構成され、
    前記綴じ位置は、前記中央位置よりも前記第1方向に関して前記規制手段に近い位置である、
    ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成システム。
  8. 前記制御手段は、前記画像形成装置に対して、前記第2のシートに形成する画像の大きさを前記第1のシートに形成する画像に比べて縮小させる、
    ことを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項に記載の画像形成システム。
  9. 前記制御手段は、シートの厚さに応じて、シートの断裁量の変更幅を変更する、
    ことを特徴とする請求項4乃至8のいずれか1項に記載の画像形成システム。
  10. 前記制御手段は、前記複数枚のシートの少なくとも一部のシートについて、前記シート処理装置により前記シート束に形成された状態において前記断裁手段により断裁されたシートの端部の位置を所定のオフセット量で互いにオフセットさせるように、シートの断裁量を変更する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成システム。
  11. シートに画像を形成する画像形成装置と、前記画像形成装置によって画像形成されたシートを断裁する断裁装置と、前記断裁装置によって断裁された複数枚のシートを束ねてシート束を形成するシート処理装置と、を備えた画像形成システムを構成する断裁装置であって、
    前記画像形成装置によって画像形成されたシートを1枚ずつ断裁する断裁手段と、
    前記断裁手段によるシートの断裁量を制御する制御手段と、を有し、
    前記制御手段は、前記シート処理装置が形成するシート束においてシートが綴じ込まれる位置に応じて、シートの断裁量を変更する、
    ことを特徴とする断裁装置。
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