JP2020197227A - 係止具及び部品の係止構造 - Google Patents

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章伸 寺田
重 小山
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Abstract

【課題】取り付けと取り外しを容易に行うことができるスナップリング(係止具)とこれを用いた部品の係止構造を提供すること。【解決手段】クラッチドラム4の内筒部(軸部)4Bの内周または外周に全周に亘って形成された嵌合溝4aに嵌合するスナップリング14を、周方向に分割された円弧状の複数の分割片14Aによって構成する。また、クラッチドラム4の内筒部4Bに沿って縮装されたリターンスプリング16によって軸方向に付勢されたリング状のスプリングシート15を、前記スナップリング14を用いて前記嵌合溝4aに係止する係止構造として、前記スプリングシート15の一部に、前記スナップリング14の取り付け時に該スナップリング14の複数の分割片14Aが載置されて係合するテーパ面15aを形成する。【選択図】図9

Description

本発明は、軸部の内周または外周に全周に亘って形成された嵌合溝に嵌合する係止具、及びこれを用いた部品の係止構造に関する。
例えば、車両の動力伝達装置には湿式多板クラッチが用いられているが、この湿式多板クラッチは、回転軸と共に回転するクラッチドラムと前記回転軸に回転可能に支持されたクラッチハブを備えている。そして、この湿式多板クラッチにおいては、クラッチドラム内に軸方向に摺動可能に配置されたクラッチピストンとクラッチドラムの内周部に嵌合するエンドプレートとの間に、外周部がクラッチドラムに係合する複数のクラッチディスクと内周部がクラッチハブに係合する複数のクラッチプレートとが軸方向に交互に積層されている。
また、この湿式多板クラッチには、軸方向に摺動するクラッチピストンが設けられており、このクラッチピストンは、クラッチON時に油圧によって摺動してクラッチディスクとクラッチプレートをエンドプレートに押圧する。このため、クラッチディスクとクラッチプレート間に発生する摩擦抵抗によって回転軸の回転がクラッチドラムからクラッチハブへと伝達される。そして、クラッチピストンに作用する油圧を解放すれば、クラッチピストンがリターンスプリングの付勢力によって逆方向に摺動するため、該クラッチピストンによるクラッチディスクとクラッチプレートのエンドプレートへの押圧が解除される。このため、クラッチドラムからクラッチハブへの動力伝達が遮断されるクラッチOFF状態となる。斯かる湿式多板クラッチに関しては、特許文献1〜4において種々の提案がなされている。
ところで、湿式多板クラッチにおいては、クラッチピストンをクラッチOFF方向に付勢するリターンスプリングの軸方向一端は、クラッチドラムの外周に係止されたスプリングシートによって受けられるが、このスプリングシートは、クラッチドラムに全周に亘って形成された嵌合溝に係合するCリング状のスナップリング(係止具)によって回転軸に係止されている。
特開2001−165192号公報 特開2001−165195号公報 特開2003−247564号公報 特開2004−144197号公報
例えば、前述の湿式多板クラッチにおいて、スナップリングを取り外すには、スプリングシートをリターンスプリングの付勢力に抗して軸方向に移動させて該スプリングシートのスナップリングによる係止を解除した上で、スナップリングを工具によって拡径させて該スナップリングをクラッチドラムの嵌合溝から取り外す必要がある。
ところが、スプリングシートは、スナップリングを覆うような形状を有しており、スナップリングには、クラッチドラムの嵌合溝に嵌り込む方向(縮径方向)の力が作用しているため、スナップリングを容易に取り外すことができない。また、スナップリングの取り付けに際して該スナップリングをクラッチドラムの嵌合溝に嵌め込む作業も同様に容易ではない。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、取り付けと取り外しを容易に行うことができる係止具とこれを用いた部品の係止構造を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、軸部(4B)の内周または外周に全周に亘って形成された嵌合溝(4a)に嵌合する係止具(14)を、周方向に分割された円弧状の複数の分割片(14A)によって構成したことを特徴とする。
本発明によれば、複数の分割片によって構成される係止具を軸部の嵌合溝に対して容易に取り付けおよび取り外すことができる。
ここで、前記軸部(4B)の内周に形成された嵌合溝に嵌合するエクスターナル形式の係止具である場合には、係止具は、周方向に2分割以上された2つ以上の円弧状の分割片によって構成されることが望ましい。
エクスターナル形式の係止具は、軸部を抱き込むことがないため、少なくとも2分割された2つの分割片で構成されていても、これを簡単に取り外すことができる。
また、前記軸部(4B)の外周に形成された嵌合溝(4a)に嵌合するインターナル形式の係止具(14)である場合には、周方向に3分割以上された3つ以上の円弧状の分割片(14A)によって構成されることが望ましい。
インターナル形式の係止具は、軸部の外周を抱き込むため、少なくとも3分割以上された分割片で係止具を構成しなければ、該係止具を嵌合溝から簡単に取り外すことができない。
また、本発明は、前記軸部(4B)に沿って縮装された付勢部材(16)によって軸方向に付勢されたリング状の部品(15)を係止具(14)を用いて前記軸部(4B)に係止する係止構造として、前記部品(15)の一部に、前記係止具(14)の取り付け時に該係止具(14)の複数の分割片(14A)が載置されて係合するテーパ面(15a)を形成したことを特徴とする。
本発明によれば、係止具の取り付けに際して、該係止具の複数の分割片を部品のテーパ面上に載置した状態で、部品を付勢部材の付勢力に抗して移動させれば、各分割片が径方向内方へと移動して軸部の嵌合溝へと嵌合するため、係止具を嵌合溝に容易に嵌め込んでこれを取り付けることができる。
また、前記軸部(4B)の内周または外周の前記嵌合溝(4a)の周縁に、前記係止具(14)の複数の分割片(14A)の取り付け時に該分割片(14A)を前記嵌合溝(4a)へと案内するテーパ面状のガイド面(4b)を形成してもよい。
上記構成によれば、係止具の取り付けに際して、該係止具の各分割片がガイド面に案内されて軸の嵌合溝へとは嵌り込んで固定されるため、係止具の取り付けを容易に行うことができる。
本発明によれば、係止具を容易に取り付けおよび取り外すことができるという効果が得られる。
本発明に係るスナップリング(係止具)を備える湿式多板クラッチ要部の縦断面図である。 図1のA部拡大詳細図である。 図2の矢視B方向の図である。 本発明に係るスナップリングの取り外し要領を示す図であって、(a)は湿式多板クラッチのスプリングシート係止部の縦断面図、(b)は(a)を下方から見た図である。 本発明に係るスプリングシートの(a)は湿式多板式クラッチのスプリングシート係止部の縦断面図、(b)は(a)を下方から見た図である。 本発明に係るスナップリングの取り付け要領を示す図であって、(a)は湿式多板式クラッチのスプリングシート係止部の縦断面図、(b)は(a)を上方から見た図である。 本発明に係るスナップリングの取り付け要領を示す図であって、(a)は湿式多板式クラッチのスプリングシート係止部の縦断面図、(b)は(a)を上方から見た図である。 本発明に係るスナップリングの取り付け要領を示す図であって、(a)は湿式多板式クラッチのスプリングシート係止部の縦断面図、(b)は(a)を上方から見た図である。 本発明に係るスナップリングの取り付け要領を示す図であって、(a)は湿式多板式クラッチのスプリングシート係止部の縦断面図、(b)は(a)を上方から見た図である。 本発明に係るスナップリングの取り付け要領を示す図であって、(a)は湿式多板式クラッチのスプリングシート係止部の縦断面図、(b)は(a)を上方から見た図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
<湿式多板クラッチの構成と作用>
まず、湿式多板クラッチの構成と作用を図1に基づいて以下に説明する。
図1は本発明に係るスナップリング(係止具)を備える湿式多板クラッチ要部の縦断面図であり、図示の湿式多板クラッチ1は、車両の動力伝達装置に設けられるものである。この湿式多板クラッチ1は、駆動軸2から変速ギヤ3への動力伝達を断接(ON/OFF)するものであって、駆動軸2と共に回転するクラッチドラム4と、駆動軸2に回転可能に支持された変速ギヤ3に一体に形成されたクラッチハブ3Aを備えている。ここで、変速ギヤ3は、軸受(ニードルベアリング)5によって駆動軸2に相対回転可能に支持されている。
上記クラッチドラム4の内部には、クラッチハブ3Aと、軸方向(図1の左右方向)に摺動可能なクラッチピストン6が収容されており、クラッチドラム4の外筒部4Aの内周には、円形リングプレート状の6枚のクラッチディスク7の外周部がスプライン嵌合している。したがって、これら6枚のクラッチディスク7は、軸方向に移動可能であり、周方向にはクラッチドラム4(駆動軸2)と共に一体に回転する。
また、クラッチドラム4の外筒部4Aの開口端側(図1の左端側)の内周には、円形リング状のエンドプレート8の外周部がスプライン嵌合している。したがって、このエンドプレート8も、クラッチディスク7と同様に軸方向に移動可能であり、周方向にはクラッチドラム4(駆動軸2)と共に一体に回転する。そして、クラッチドラム4の外筒部4Aの内周であって、かつ、エンドプレート8の横には、Cリング状のスナップリング9が嵌着されており、このスナップリング9にエンドプレート8が当接することによって、該エンドプレート8が軸方向に位置決めされてその軸方向の移動が規制されている。
他方、図1に示すように、クラッチハブ3Aの外周には、円形リングプレート状の6枚のクラッチプレート10の内周部がスプライン嵌合している。したがって、これら6枚のクラッチプレート10は、軸方向に移動可能であり、周方向にはクラッチハブ3Aと共に一体に回転する。そして、当該湿式多板クラッチ1においては、図1に示すように、クラッチドラム4の内部のクラッチピストン6とエンドプレート7との間には、各6枚ずつのクラッチディスク7とクラッチプレート10とが軸方向に交互に積層された状態で配置されている。
また、図1に示すように、クラッチピストン6は、その内周部がクラッチドラム4の内筒部4Bの外周に軸方向に摺動可能に嵌合しており、その外周部の内端面(図1の左端面)は、緩衝用の皿バネ11を介して最内側(図1の右側)のクラッチディスク7に当接している。そして、このクラッチピストン6とクラッチドラム4との間には、密閉されたピストン室Sが形成されている。なお、ピストン室Sは、クラッチピストン6の内外周にそれぞれ嵌着されたシールリング(Oリング)12,13のシール作用によって密閉状態が保たれている。
ところで、クラッチドラム4の内筒部4Bの外周には、スナップリング14が嵌め込まれて固定されている。また、クラッチドラム4の内筒部4Bの外周には、円形リングプレート状のスプリングシート15が嵌合しており、このスプリングシート15は、スナップリング14によって係止されてその軸方向移動が規制されている。そして、このスプリングシート15とクラッチピストン6との間には、付勢部材としてのリターンスプリング(コイルスプリング)16が縮装されている。したがって、スプリングシート15は、リターンスプリング16によって図1の左方に付勢されており、前述のようにスナップリング14によって係止されて軸方向に位置決めされている。
以上のように構成された湿式多板クラッチ1において、ピストン室Sに油圧が供給されていない状態では、クラッチピストン6がリターンスプリング16によって図1の右方に付勢されている。この状態では、クラッチピストン6は、最内側のクラッチディスク7から離間しており、各6枚のクラッチディスク7とクラッチプレート10とは押圧状態にないため、これらの間に摩擦力が発生しない。このため、当該湿式多板クラッチ1は、OFF(切断)状態にあり、駆動軸2の回転は、クラッチハブ3Aが一体に形成された変速ギヤ3へと伝達されず、変速ギヤ3は、回転しないで静止状態にある。
上記状態からピストン室Sに油圧が供給されると、この油圧によってクラッチピストン6が図1の左方へと摺動して最内側のクラッチディスク7に当接し、該ピストン4が交互に積層された各6枚のクラッチディスク7とクラッチプレート10をエンドプレート8との間で押圧する。すると、これらのクラッチディスク7とクラッチプレート10との間には摩擦力が発生するため、湿式多板クラッチ1はON(締結)状態となり、駆動軸2の回転は、当該湿式多板クラッチ1を経て変速ギヤ3へと伝達され、該変速ギヤ3が駆動軸2と共に回転する。
そして、上記のようにON状態にある湿式多板クラッチ1において、ピストン室Sから油圧が抜かれると、クラッチピストン6がリターンスプリング16の付勢力によって図1の右方へと摺動して最内側のクラッチディスク7から離間するため、当該湿式多板クラッチ1が再びOFF状態となり、駆動軸2から変速ギヤ3への動力伝達が遮断される。
<スナップリングとスプリングシートの係止構造>
次に、本発明に係るスナップリング14とこれを用いたスプリングシート15の係止構造を図2および図3に基づいて以下に説明する。なお、図2は図1のA部拡大詳細図、図3は図2の矢視B方向の図である。
本実施の形態では、スナップリング14は、図2に示すように、クラッチドラム4の内筒部4Bの外周に全周に亘って形成された嵌合溝4aに嵌合するインターナル形式のものであって、図3に示すように、周方向に均等に3分割された円弧状の3つの分割片14Aによって円形リング状に構成されている。この場合、各分割片14Aは、縮径状態でクラッチドラム4の内筒部4Bに形成された嵌合溝4aに嵌め込まれるため、嵌合溝4aに密着した状態で嵌着される。このため、各分割片14Aがクラッチドラム4の嵌合溝4aから抜け出て脱落することがない。
また、スプリングシート15は、図2に示すように、くの字状に屈曲する断面形状を有しており、互いに平行を成す平坦な内周リング部15Aと外周リング部15Bを斜めに傾斜するテーパリング部15Cで連結した形状に成形されている。このように構成されたスプリングシート15は、リターンスプリング16によって図2の左方へと付勢されており、その内周リング部15Aがスナップリング14に押圧されることによって係止されて軸方向移動が規制されている。ここで、クラッチドラム4の内筒部4Bの外周に形成された嵌合溝4aの周縁の一方(スプリングシート15が係止される側(図2の右側))には、テーパ面状のガイド面4bが全周に亘って形成されている。なお、このガイド面4bは、後述のようにスナップリング14の3つの分割片14Aの取り付け時に該分割片14Aをクラッチドラム4の嵌合溝4aへと案内する機能を果たすためのものである。
ところで、本実施の形態に係るスナップリング14は、インターナル形式のものであり、これを2分割した場合には、半円状の2つの分割片がクラッチドラム4の内筒部4Bを外周側から抱き込むことになり、後述のようにスナップリング14の取り外しに際して各分割片14Aを容易に取り外すことができない。このため、このようなインターナル形式のスナップリング14にあっては、周方向に3分割以上する必要がある(3分割が最も望ましい)。
<スナップリングの取り外し要領>
次に、3分割されたスナップリング14の取り外し要領を図4及び図5に基づいて以下に説明する。
図4および図5はスナップリングの取り外し要領を示す図であって、各図において(a)は湿式多板式クラッチのスプリングシート係止部の縦断面図、(b)は(a)を下方から見た図である。
クラッチドラム4の嵌合溝4aに嵌着されたスナップリング14を嵌合溝4aから取り外すには、図4(a)に示すように、スプリングシート15がクラッチピストン6の下方に位置するようにクラッチドラム4を垂直に起立させ、図4(a)に示すように、スプリングシート15をリターンスプリング16の付勢力に抗してクラッチドラム4の内筒部4Bに沿って押し上げる。すると、図5に示すように、スナップリング14の各分割片14Aは、自重によってクラッチドラム4の嵌合溝4aから外れて落下する。この場合、分割片14Aが自重で落下しない場合には、全体を振ったり、振動を加えたり、斜めにして回すなどすることによって各分割片14Aを嵌合溝4aから取り外すことができる。また、クラッチドラム4を垂直に起立させることができない場合には、不図示のマグネットなどの吸引力によって各分割片14Aを嵌合溝4aから取り外すことができる。
以上のように、本発明に係るスナップリング14は、スプリングシート15を押し込むだけの簡単な操作で分割片14Aが自重で落下するため、クラッチドラム4の嵌合溝4aから容易に取り外される。
<スナップリングの取り付け要領>
次に、スナップリング14の取り付け要領を図6〜図10に基づいて以下に説明する。
図6〜図10はスナップリングの取り付け要領をその工程順に示す図であって、各図において(a)は湿式多板式クラッチのスプリングシート係止部の縦断面図、(b)は(a)を上方から見た図である。
3分割されたスナップリング14をクラッチドラム4の嵌合溝4aに取り付けるには、図6(a)に示すように、スプリングシート15がクラッチピストン6の上方に位置するようにクラッチドラム4を垂直に起立させ、スナップリング14の各分割片14Aをスプリングシート15のテーパリング部15Cのテーパ面(上面)15a上に載置して係合させる。そして、この状態から、スプリングシート15をリターンスプリング16の付勢力に抗してクラッチドラム4の内筒部4Bの外周に沿って押し下げる。すると、スナップリング14の各分割片14Aは、図7に示すように、自重で落下しつつ、スプリングシート15のテーパ面15aに沿って径方向内方へと移動する。
その後、図8(a)に示すように、スプリングシート15をさらに押し下げると、スナップリング14の各分割片14Aは、クラッチドラム4の嵌合溝4aを超えて下方へと移動する。そして、この状態からスプリングシート15を押し下げる力を抜くと、スプリングシート15は、図9に示すように、リターンスプリング16の付勢力によってスナップリング14の各分割片14Aと共に上動する。すると、スナップリング14の各分割片14Aは、クラッチドラム4の嵌合溝4aの周縁の一方に形成されたガイド面4bに案内されて径方向内方(図9の矢印方向)へと移動し、最終的に図10に示すように、スナップリング14の各分割片14Aがクラッチドラム4の嵌合溝4aに嵌り込んで固定され、スナップリング14の嵌合溝4aへの取り付けが完了する。
以上のように、周方向に3分割された3つの分割片14Aで構成されたスナップリング14は、スプリングシート15のテーパ面15a上に分割片14Aを載せてスプリングシート15を押し下げおよび押し上げるだけの簡単な動作によって、クラッチドラム4の嵌合溝4aに簡単に嵌め込んで取り付けることができる。
なお、以上はインターナル形式のスナップリング14の取り付けと取り外し要領について説明したが、軸部の内周に全周に亘って形成された嵌合溝に嵌合するエクスターナル形式のスナップリングについても、これを周方向に複数に分割された分割片で構成することによって、インターナルスナップリングと同様に、これを簡単に取り付けおよび取り外すことができる。このエクスターナル形式のスナップリングの場合には、これが嵌合溝に嵌合している状態では、各分割片が軸部を抱き込むことがないため、これを2分割された2つの分割片で構成しても、当該スナップリングを嵌合溝から簡単に取り外すことができる。したがって、エクスターナル形式のスナップリングは、周方向に2分割以上されたものであってもよい。
その他、本発明は、以上説明した実施の形態に適用が限定されるものではなく、特許請求の範囲および明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内で種々の変形が可能である。
1 湿式多板クラッチ
2 駆動軸
3 変速ギヤ
3A クラッチハブ
4 クラッチドラム
4A クラッチドラムの外筒部
4B クラッチドラムの内筒部(軸部)
4a クラッチドラムの嵌合溝
4b クラッチドラムのガイド面
6 クラッチピストン
14 スナップリング(係止具)
14A スナップリングの分割片
15 スプリングシート(部品)
15A スプリングシートの内周リング部
15B スプリングシートの外周リング部
15C スプリングシートのテーパリング部
15a テーパリング部のテーパ面
16 リターンスプリング(付勢部材)
S ピストン室

Claims (5)

  1. 軸部の内周または外周に全周に亘って形成された嵌合溝に嵌合する係止具であって、
    周方向に分割された円弧状の複数の分割片によって構成されることを特徴とする係止具。
  2. 前記軸部の内周に形成された嵌合溝に嵌合するエクスターナル形式の係止具であって、周方向に2分割以上された2つ以上の円弧状の分割片によって構成されることを特徴とする請求項1に記載の係止具。
  3. 前記軸部の外周に形成された嵌合溝に嵌合するインターナル形式の係止具であって、周方向に3分割以上された3つ以上の円弧状の分割片によって構成されることを特徴とする請求項1に記載の係止具。
  4. 前記軸部に沿って縮装された付勢部材によって軸方向に付勢されたリング状の部品を請求項1〜3の何れかに記載の係止具を用いて前記軸部に係止する係止構造であって、
    前記部品の一部に、前記係止具の取り付け時に該係止具の複数の分割片が載置されて係合するテーパ面を形成したことを特徴とする係止具を用いた部品の係止構造。
  5. 前記軸部の内周または外周の前記嵌合溝の周縁に、前記係止具の複数の分割片の取り付け時に該分割片を前記嵌合溝へと案内するテーパ面状のガイド面を形成したことを特徴とする請求項4に記載の係止具を用いた部品の係止構造。
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