JP2020196486A - 合成樹脂製ヒンジキャップ - Google Patents

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吉田 仁昭
Hitoaki Yoshida
仁昭 吉田
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Abstract

【課題】クチバシ状の注出案内部を備えたヒンジキャップにおいて、成型時の型抜きの容易性を保持しつつ、液ダレを防止する。【解決手段】注出案内部15は、注出口8の基準傾斜面23に繋がった傾斜壁部26と、傾斜壁部26の上端に繋がったカール部27とから成っている。傾斜壁部26は上に向けて厚さが小さくなっている。このため、型抜き時に容易に変形する。カール部27の外面は、湾曲した上面29と外周面30とから成っている一方、カール部27の内面は、下向き湾曲面32と平坦状内周面33とで構成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、液体包装用ボトルに使用される合成樹脂製ヒンジキャップに関する。
醤油や味醂等の調味料や食用油などの食用液体の容器としてガラス製又は樹脂製のボトルが多用されており、その蓋装置として、打栓にて瓶口に嵌着する本体に上蓋がヒンジを介して連結されている合成樹脂製のヒンジキャップが多く使用されている。このヒンジキャップにおいて、本体には筒状又は樋状の注出口を設けており、この注出口のうちヒンジと反対側の部位に、クチバシ状の注出案内部を形成していることが多い。
蓋装置には、ヒンジキャップの他に、着脱式の蓋を使用したタイプもあるが、いずれにしても、問題になるのが、内容物を注ぎ出してからボトルを起こすときに生じる液ダレの現象であり、液ダレの現象は、内容物が食用油のように粘度が大きいものである場合に、顕著に現れる。
そこで、液ダレを防止する構造が提案されており、その例として、特許文献1,2には、着脱式の蓋で注出口を塞ぐタイプにおいて、注出口の上端に、外側下方に大きく回り込んだカール部を形成することが開示されている。
このうち特許文献1では、注出口は、基本的に等しい厚さのストレート筒の形態を成していて、上端部を厚肉に形成することによってカール部を外側にはみ出させつつ、カール部の外周面と注出口の上部とを滑らかな湾曲面によって連続させている。また、注出案内部における上部の外面は、上に向けて外側にずれるように傾斜している。
他方、特許文献2では、注出口は全高にわたって等しい厚さになっており、上半部を外側に倒れた傾斜部と成すことにより、外側に突出したカール部を形成している。従って、特許文献2では、注出口は、縦断側面視において屈曲している。
液ダレ現象は、液体(内容物)を小出してからボトルを起こしたときに、液体が表面張力によって注出案内部に付着したままになることに起因しているが、特許文献1、2のように注出口に湾曲したカール部を形成すると、ボトルを起こすに際して液体の付着を防止できるため、液ダレを防止できる。換言すると、粘度が高い液体であっても、ボトルを起こしたときの液ギレを良くすることができる。
実開昭62−159457号のマイクロフィルム 特開平10−81356号公報
さて、この種の合成樹脂製蓋装置は、固定型(キャビ)と可動型(コア)とを基本要素とする金型装置を使用して射出成型法で製造されているが、注出口の上端にはカール部が形成されているため、固定型に、注出口の内部を形成するスライド型が装着されており、型抜きに際しては、先にスライド型を後退させることにより、注出口が内向きに変形することを許容する状態にして、それから固定型を可動型に対して相対的に後退させており、注出口を変形させて型抜き(無理抜き)している。
従って、型抜きに際しては、カール部は、弾性に抗していったん伸び変形(捲れ変形)しており、金型から外れると、弾性復元力によってカール状態に戻り変形している。従って、カール部の形状の再現性を高めるためには、固定型の後退時にカール部に作用する外力をできるだけ小さくする必要があり、そのためには、注出口を内側に(軸心側)に容易に変形させる必要がある。
然るに、特許文献1のように注出口の上部が厚肉になっていると、注出口の上部の剛性が高くなっているため、注出口は内側(軸心側)に変形しにくくなっており、このため、カール部を強引に引き伸ばす現象が生じて、カール部の形状の再現性が悪化することが懸念される(特許文献1では、注出口は全周に亙って同じ断面形状になっているため、注出口は本来的に内向き変形しにくくなっており、これに加えて、注出口の上部が厚肉化されていることによる補強効果が加わるため、型抜き時に注出口が内向き変形せずに、カール部に過大な外力が作用して形状の再現性が悪化すると懸念される。)。
特許文献2では、注出口は全高に亙って同じ厚さになっているため、特許文献1に比べると型抜き時の変形は容易になっていると解されるが、注出口が全周に亙って同一断面であることによる変形のしにくさは特許文献1と共通している。
他方、内容物の小出し機能について考察すると、食用油にしても調味料にしても、糸を引くような状態で小出しできると、小出し量を微調整できて好適であり、そのためには、クチバシ状の注出案内部を形成すると好ましい。しかし、特許文献1,2のような着脱式の蓋を備えたタイプでは、注出口は全周に亙って同じ断面形状になっていて方向性がないため、注出口の一部にクチバシ状の注出案内部を形成することはできない。
これに対してヒンジキャップでは、注ぎ出しはヒンジと反対側の部位から行うため、クチバシ状の注出案内部を問題なく形成できる。従って、ヒンジキャップは、内容物の小出し量の調節機能に優れているといえる。
そして、ヒンジキャップにおいて、液ダレを防止しつつ内容物の小出し機能を向上させるためには、型抜きの容易性を確保できる範囲で、クチバシ状の注出案内部の突出寸法をできるだけ大きくすればよいといえる。
本願発明のこのような現状を背景として成されたものであり、液ダレ防止機能と小出し機能と型抜きの容易性とに優れたヒンジキャップを提供せんとするものである。
本願発明のヒンジキャップは、
「瓶口に取付けられる本体と、前記本体の外周部に屈曲自在なヒンジを介して一体に繋がった上蓋とを備えており、
前記本体は、前記瓶口に嵌着する基部と、前記基部の上端に一体に繋がった筒状又は樋状の注出口とを有しており、前記注出口のうち軸心を挟んで前記ヒンジと反対側の部位に、前記ヒンジと反対側に向けて突出したクチバシ状の注出案内部が形成されている」
という基本構成である。
そして、請求項1の発明は、上記基本構成において、
「前記注出案内部は、前記注出口の中途高さ部位から外向きに傾斜した傾斜壁部と、前記傾斜壁部の上端に繋がって外側下方に回り込んだカール部とで構成されており、
前記傾斜壁部は上に向けて厚さが小さくなっている一方、
前記カール部の外面は、上下中途高さ位置に軸心から最も遠い部分がある外側湾曲面になっていて、前記カール部の外側湾曲面と前記傾斜壁部の上端とは、前記外側湾曲面よりも緩く湾曲した中間湾曲面によって滑らかに連接しており、
更に、前記カール部の内面は、その上部を構成する下向き湾曲面と、前記下向き湾曲面に連続して縦断側面視において直線状の形態を成した平坦状内周面とで構成されている」
という特徴を備えている。
請求項2の発明は、請求項1において、
「前記注出口の内周面は、上に行くに従って軸心から遠ざかるように外向き傾斜した基準傾斜面になっていて、前記注出案内部の傾斜壁部の内面は、前記基準傾斜面に対して相対的に外向き傾斜しており、このため、前記注出案内部の箇所の内面は、前記基準傾斜面と傾斜壁部とが縦断側面視において屈曲した状態になっている」
という特徴を備えている。
この請求項2において、基準傾斜面の傾斜角度は、成型後の型抜きを容易にするための抜き勾配として設定される角度にすることができるし、基準傾斜面よりも大きい角度とすることもできる。
本願発明では、まず、カール部を有する注出案内部がヒンジと反対側に形成されているため、内容物の少量ずつ注ぎ出すことができる。
そして、クチバシ状の注出案内部は、注出口の中途高さよりも上に形成されているため、注出口の全高を傾斜させた場合に比べて、傾斜壁部の傾斜角度を大きくすることができる。これにより、内容物を注ぎ出すに際して、内容物を下向きに案内する機能が向上する。その結果、内容物の飛散を防止して、小出し機能に優れたものとすることができる。
次に、傾斜壁部の上に向けて厚さが小さくなっているため、成型後に、金型を相対的に後退させてカール部を引き伸ばすに際して、傾斜壁部を容易に内向き変形させることができる。これにより、型抜き時にカール部に作用する外力をできるだけ小さくして、カール部の形状再現性を向上できる。その結果、液ダレ防止効果を確実なものとすることができる。
次に、カール部の外側湾曲面と傾斜壁部の上部とが中間湾曲面を介して滑らかに連続しているため、内容物を注ぎ出すに際して、内容物をカール部に滑らかに案内できる。この点でも、内容物の飛散を防止して、注ぎ出しの円滑性を確保できる。
次に、カール部の外側湾曲面は、上下中途高さ位置に軸心から最も遠い部分があるため、カール部の外周面は、軸心と反対方向に膨れた湾曲面になっているが、カール部の外周面が軸心と反対方向に膨れていることにより、ボトルを傾けて内容物を注ぎ出してから起こすに際して、内容物(液体)がカール部の外周面に付着することを防止できる。これにより、高い液ダレ防止効果を確保できる。
次に、カール部の内周面は下向き湾曲面と平坦状内周面とで構成されているため、型抜きに際しては、金型がカール部の内面に引っ掛かることを防止して、カール部の捲り返りが容易になる。その結果、カール部が弾性復元力によって成型時の形状に戻ることを確実化して、液ダレ防止効果を確実化できる。
結局、本願発明では、型抜き時における注出案内部及びカール部の変形を容易化しつつ、カール部をできるだけ突出させてクチバシ状の注出案内部を高い寸法精度で形成できるのであり、これにより、いわゆる無理抜きによって製造されるヒンジキャップでありながら、高い液ダレ防止を確保できるのである。
請求項2の構成では、基準傾斜面も内容物の注ぎ出しガイド機能を有するため、内容物の注ぎ出しを更にスムース化できる。また、成型後の型抜き時には、当然ながら、抵抗を低減させて型抜きを容易化できる。
実施形態に係るヒンジキャップを示す図で、(A)は開蓋状態での平面図、(B)は開蓋状態の側面図、(C)は開蓋状態での底面図である。 (A)は本体のみの正面図、(B)は図1(A)のIIB-IIB 視断面図、(C)は図1(A)のIIC-IIC 視断面図、(D)は(C)の部分拡大図である。 図1(A)のIII-III 視縦断側面図である。 (A)は閉蓋状態での縦断側面図、(B)は開蓋状態での要部平面図、(C)は(B)のC−C視縦断側面図である。 使用状態での要部の縦断側面図である。
(1).実施形態の基本構造
以下、図面を参照して実施形態を説明する。まず、基本構造を説明する。ヒンジキャップは、ポリエチレン等の樹脂を素材とした射出成形によって製造されており、本体1と上蓋2とが、屈曲自在な薄肉のヒンジ3を介して一体に繋がっている。なお、ヒンジ3は、主として屈曲姿勢保持機能を司るセンターヒンジ3aと、その両側に位置して戻し機能を司る2つのサイドヒンジ3b,3cとで構成されている。センターヒンジ3aと2つのサイドヒンジ3b,3cとは一体に繋がっているが、スリットを介して互いに分離していてもよい。
本体1は、瓶口(ボトル、瓶の口部:図示せず)に取り付く基部4を有しており、基部4は、瓶口に外側から嵌まる外筒5と、瓶口に内側から嵌まる内筒6と、瓶口の上に位置して外筒5と内筒6との上端に一体に繋がった肩部7とを有しており、肩部7から、注出口8が上向きに突出している。本体1の外筒5には、瓶口の環状係合溝に嵌合する環状突起9が形成されている。また、肩部7の内側(注出口8の下端)には、注出通路を封止する隔壁10が配置されている。
隔壁10は、環状(ループ状)の薄肉状弱化線11を介して肩部7に繋がっており、隔壁10の外周縁のヒンジ3に近い部位に、環状のプルリング12が柱13を介して設けられている。隔壁10は上向きに開口した椀状の形態になっている。薄肉状弱化線11は下向き開口のV溝(スコアー)によって形成されている。肩部7の上面には、注出口8を囲う環状の係止用リング14が上向きに突設されている。
図1(B)に示すとおり、注出口8は、ヒンジ3に近い半分程の部分が低くなるように段違いになっている。そして、例えば図4に明示するように、注出口8のうち、本体1の軸心を挟んでヒンジ3と反対側の部位に、平面視で半径外向きに尖ったクチバシ状の注出案内部15が形成されている。
図4(A)に示すように、上蓋2は、閉じた状態でその外周縁が本体1の肩部7に重なるように椀状に形成されており、内部には、閉じた状態で注出口8に嵌まる中足18を設けており、注出口8の内周面の下部には、中足18の先端が当接又は近接する段部8aを形成している。また、上蓋2のうちヒンジ3と反対側の部位には、指を掛けるタブ19を設けている。
詳細は省略するが、瓶口に取付けられたヒンジキャップは、上蓋2を引っ張って本体1を引き裂くことにより、瓶口から容易に取り外す(瓶口とヒンジキャップとを分別する)ことができる。そこで、図1(B)及び図2に示すように、基部4に、周方向や軸線方向に延びる弱化線(薄肉部)21を形成している。
(2).注出案内部の詳細
図2(C)(D)に明示するように、注出口8の内周面のうち段部8aよりも上の部分は、本体1の軸心と反対側に向けて外向き傾斜した基準傾斜面23になっている一方、注出口8の外周面24は、本体1の軸心と平行なストレート面になっている。従って、注出口8のうち段部8aよりも上の部分は上に行くに従って厚さが小さくなっており、上端には、外向きの折り返し部25が形成されている。基準傾斜面23は、型抜きを容易にするための抜き勾配として機能している。
そして、既述のとおり、注出口8のうち本体1の軸心を挟んでヒンジ3と反対側の部位に注出案内部15が突設されており、図4に明示するように、注出案内部15は、注出口8の中途高さ部位から外向きに傾斜した傾斜壁部26と、傾斜壁部26の上端に繋がって外側下方に回り込んだカール部27とで構成されている。
傾斜壁部26は、基準傾斜面23の中間高さ位置よりも上に位置しており、内面26aは基準傾斜面23に対して外向きに傾斜している。従って、傾斜壁部26の内面26aと注出口8の基準傾斜面23とは、縦断側面視において屈曲した形態になっている。既述のとおり、注出口8は上に向けて厚さが小さくなっているが、傾斜壁部26も上に行くに従って厚さが小さくなっている。
カール部27は下向き部28を有している。従って、カール部27の外面は、上面29と外周面30とで構成されており、上面29と外周面30とから外面は、円弧面に近い湾曲面になっている。そして、カール部27の上面29と傾斜壁部26の内面26aとは、略上向きに膨れた中間湾曲面31を介して滑らかに連続している。中間湾曲面31は、カール部27の外面29,30よりも緩く湾曲している。
カール部27の外周面30は、縦断側面視において円弧に近い形態になっている。従って、カール部27の下向き部28は、本体1の軸心から最も離れた最遠点28a(図4(C)参照)を有していて、外周面30は、最遠点28aから上下両側に離れるに従って、本体1の軸心に近づくように湾曲している。
更に、カール部27の内面は、その上部を構成して縦断側面視において上向きに凹んだ下向き湾曲面32と、下向き湾曲面32に連続して縦断側面視において直線状の形態を成した平坦状内周面33とで構成されている。平坦状内周面33は下向き部28の内周面であり、下向き湾曲面32は、傾斜壁部26の外面26bと滑らかに連続している。
図4(B)に示すように、注出案内部15はある程度の角度1θで周方向に広がっており、図2に示すように、下向き部28の下向き突出寸法は、中間部から両側に行くに従って小さくなるように設定している。敢えて述べるまでもないが、下向き部28の両端は中間湾曲面31の折り返し部25と連続している。カール部27の広がり角度θは任意に設定できるが、大まかには60〜90°程度でよいといえる。
注出案内部15は平面視山形の形態を成しているが、内面の広がり角度θ2は、131〜136°が好適であった。θ2が131°よりも小さいと、内容物が溢れて飛び散りやすくなる傾向があり、他方、θ2が136°よりも大きいと、内容物が広がってキレが悪くなりやすかった。
(3).まとめ
以上の構成において、注出案内部15がクチバシ状になっているため、内容物34は、糸を引くような状態で注ぎ出すことができる。従って、注ぎ出し量を微調整できると共に、注ぎ出しの指向性(方向性)も向上できる。
さて、注出案内部15の傾斜壁部26は、注出口8の中途高さ位置よりも上に位置しているため、図5(A)に一点鎖線で示すように段部8aよりも上の部分を単に傾斜させた場合に比べて、注出案内部15の内面の傾斜角度は大きくなる。従って、ボトルを傾けて内容物を注ぎ出すに際して、段部8aよりも上の部分を単に傾斜させた場合に比べて、内容物を下方に流すガイド機能に優れている。これにより、内容物の飛散を防止してスムースに注ぎ出すことができる。
更に、実施形態のように、注出案内部15の箇所において、基準傾斜面23と傾斜壁部26とを屈曲させると、内容物を注ぎ出すに際して基準傾斜面23も内容物のガイド機能を有するため、注ぎ出しを更にスムース化できる。
そして、実施形態のように注出案内部15にカール部27を形成すると、下向き部28の外周面30が湾曲していることにより、図5(B)に示すように、内容物34を注ぎ出してからボトルを起こすに際して、内容物が外面29,30に付着する現象を防止できる。すなわち、ボトルを起こすときの液切れがよい。これにより、内容物が注出案内部15の先端に付着して下方に垂れ落ちる液ダレを防止できる。
さて、本実施形態のヒンジキャップは、図3に示す金型装置36を使用して開蓋状態の形態に成型(製造)される。すなわち、金型装置36は、本体1を基準にすると、基本要素として、注出口8の側を形成する固定型(キャビ)37と、基部4の側を形成する可動型(コア)38とを有しており、固定型37に、概ね注出口8の内面や頂面を形成する筒状の第1スライド型39が摺動自在に装着されており、更に、第1スライド型39に、プルリング12の内部に貫通する形態の第2スライド型40が摺動自在に装着されている。第2スライド型40には、樹脂を射出するゲート41を設けている。
他方、可動型38には、外筒5と内筒6との間の部位を形成する筒状の第3スライド型42が摺動自在に装着されており、第3スライド型42に、内筒6の内側に嵌まる形状の第4スライド型43を摺動自在に装着している。
そして、型抜きは、第2スライド型40を後退させる→第1スライド型39を後退させる→可動型38を後退させて注出口8を固定型37から離反させる→可動型38を後退させつつ、第4スライド型43を後退させる→可動型38を後退させつつ、第3スライド型42を後退させる→製品を可動型38から離反させる(突き出す)、という手順で行われる。なお、固定型37は全く動かない訳ではなく、ランナー部の除去のために若干は移動する。また、第2スライド型40の後退と第4スライド型43の後退とを同時に行うことも可能である。
この型抜き工程時に、第1スライド型39が後退すると注出口8は内向きに変形可能になるため、可動型38が後退すると(固定型37が可動型38に対して相対的に後退すると)、カール部27及び折り返し部25が捲れ返るように変形して、注出口8が固定型36から離反する。すなわち、注出口8の型抜きが行われる。
そして、注出案内部15はクチバシ状の形態であるため、型抜き時には内側に容易に移動して、注出案内部15に作用する抵抗をできるだけ低減できるが、傾斜壁部26は上に向けて厚さが小さくなっているため、傾斜壁部26の内向き変形は更に容易になっている。また、カール部27は注出口8の外周のうち一部に形成しているに過ぎないため、カール部27の捲り返りも容易に行われる。更に、カール部27の内部の上面は円弧状の下向き湾曲面32になっているため、固定型36の離反がスムースに行われる。
このように、型抜き時に注出案内部15は容易に変形するため、注出案内部15が型抜き時の抵抗によって塑性変形することを防止できる。従って、カール部27は、弾性復元力によって、元の形態に戻る。従って、形態の再現性に優れている。その結果、カール部27をしっかりカールした状態に維持して、上記した液ダレ防止機能を確実化できる。
以上、本願発明の一実施形態を説明したが、本願発明は、他にも様々に具体化できる。例えば、実施形態の注出案内部15は平面視で三角形状に形成されているが、平面視で円弧状に形成することも可能である。
本願発明は、ヒンジキャップに具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 本体
2 上蓋
3 ヒンジ
4 基部
5 外筒
15 注出案内部
25 折り返し部
26 傾斜壁部
27 カール部
28 下向き部
28a 最遠部
29 カール部の外側湾曲面を構成する上面
30 カール部の外側湾曲面を構成する外周面
31 中間湾曲面
32 下向き湾曲面
33 平坦状内周面
36 金型装置
37 固定型
38 可動型
39 第1スライド型
40 第2スライド型

Claims (2)

  1. 瓶口に取付けられる本体と、前記本体の外周部に屈曲自在なヒンジを介して一体に繋がった上蓋とを備えており、
    前記本体は、前記瓶口に嵌着する基部と、前記基部の上端に一体に繋がった筒状又は樋状の注出口とを有しており、前記注出口のうち軸心を挟んで前記ヒンジと反対側の部位に、前記ヒンジと反対側に向けて突出したクチバシ状の注出案内部が形成されている構成であって、
    前記注出案内部は、前記注出口の中途高さ部位から外向きに傾斜した傾斜壁部と、前記傾斜壁部の上端に繋がって外側下方に回り込んだカール部とで構成されており、
    前記傾斜壁部は上に向けて厚さが小さくなっている一方、
    前記カール部の外面は、上下中途高さ位置に軸心から最も遠い部分がある外側湾曲面になっていて、前記カール部の外側湾曲面と前記傾斜壁部の上端とは、前記外側湾曲面よりも緩く湾曲した中間湾曲面によって滑らかに連接しており、
    更に、前記カール部の内面は、その上部を構成する下向き湾曲面と、前記下向き湾曲面に連続して縦断側面視において直線状の形態を成した平坦状内周面とで構成されている、
    合成樹脂製ヒンジキャップ。
  2. 前記注出口の内周面は、上に行くに従って軸心から遠ざかるように外向き傾斜した基準傾斜面になっていて、前記注出案内部の傾斜壁部の内面は、前記基準傾斜面に対して相対的に外向き傾斜しており、このため、前記注出案内部の箇所の内面は、前記基準傾斜面と傾斜壁部とが縦断側面視において屈曲した状態になっている、
    請求項1に記載した合成樹脂製ヒンジキャップ。
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