JP2020194259A - 発信機 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、装置本体の取付面に開口した取付穴の背後に配置した操作部を、取付穴を開口する枠部に保持された保護板の押し込みで操作する発信機に於いて、
枠部材から保護板が所定範囲の操作力で外れるように磁気吸着により保持する磁気吸着構造を設けたことを特徴とする。
磁気吸着構造は、枠部と保護板の少なくとも何れか一方をマグネット樹脂で形成する。
枠部の裏面から押し込み方向に複数のガイドシャフトを延在し、
シャフトに保護板に形成したガイド穴を嵌め入れ、保護板をガイドシャフトに沿って移動自在に保持する。
保護板と押釦スイッチとの間に、保護板を枠部に磁気吸着する位置に押し戻すリターンスプリングを配置する。
保護板の中央部に、保護板を磁気吸着により保持して枠部に再装着する復旧治具に磁気吸着する復旧磁気吸着部を設ける。
本発明は、装置本体の取付面に開口した取付穴の背後に配置した操作部を、取付穴を開口する枠部に保持された保護板の押し込みで操作する発信機に於いて、枠部から保護板が所定範囲の操作力で外れるように磁気吸着により保持する磁気吸着構造を設けたため、点検により枠部から保護板を押し外す操作を繰り返していても操作力は変化せず、20N(ニュートン)の力で保護板を押したときは作動せず、20Nを超え80N以下で保護板を押したときに作動するという操作力の規格を安定して維持することができる。
また、磁気吸着構造は、枠部と保護板の少なくとも何れか一方をマグネット樹脂で形成したため、マグネット樹脂は合成樹脂にフェライト粉末を練り込んで均一に枠部又は保護板として成形したものであり、例えば保護板をマグネット樹脂で形成した場合、枠部を含めた装置全体を金属により形成しても枠部と保護板は磁気吸着が可能であるとともに、マグネット樹脂は透過性を持つことから保護板全体をマグネット樹脂で形成できるため、現在の透明な保護板と意匠性を大きく変化させることがない。また、枠部と保護板の何れか一方をマグネット樹脂で形成することで均一な磁力を得ることができ、操作力を安定して維持することができる。
また、枠部の裏面から押し込み方向に複数のガイドシャフトを延在し、シャフトに保護板に形成したガイド穴を嵌め入れ、保護板をガイドシャフトに沿って移動自在に保持するようにしたため、指により保護板を押す力の方向が若干変わっても、保護板が傾くことなく組付け時の姿勢を保ったまま枠部から外すことができ、確実に押し釦スイッチを操作できる。また、保護板を枠部に再装着させるときにも、保護板は組付け時の姿勢を保ったまま枠部に近づけると、磁気吸着による再装着で容易に復旧することができる。
また、保護板と押釦スイッチとの間に、保護板を枠部に磁気吸着する位置に押し戻すスプリングを配置するようにしたため、指により保護板を押し込んで押し釦スイッチを作動させ、指を離すとスプリングにより組付け時の姿勢を保ったまま保護板が枠部側に押し戻され、枠部に磁気吸着されることで自動的に元に戻り、発信機の点検を効率良く進めることができる。
また、保護板の中央部に、保護板を磁気吸着により保持して枠部に再装着する復旧治具に磁気吸着する復旧磁気吸着部を設けるようにしたため、押し込み操作で枠部から外れた保護板を再装着するときに、復旧治具を入れて保護板中央部の復旧磁気吸着部に磁気吸着して保護板を保持し、この状態で復旧治具により保護板を枠部に近づけると、枠部との磁気吸着により簡単に保護板を再装着して復旧させることができる。
図1は本発明が適用される発信機を取り付けたトンネル消火栓装置を示した説明図、図2は図1の発信機の部分を取り出して発信機操作構造を示した説明図である。
図1に示すように、例えばトンネルに設置される消火栓装置10は、前面に化粧板14を装着しており、筐体12に対し必要な機器及び部材を組付けた後にトンネル現場に搬入して架台11上に設置している。
図2は図1の発信機の部分を取り出して発信機操作構造を示した説明図であり、図2(A)に正面を示し、図2(B)に縦断面を示す。また、図3は図2の枠部材を取り出して示した説明図であり、図3(A)に正面を示し、図3(B)に側面を示し、図3(C)に裏側図を示す。図4は枠部材を裏面から見て示した斜視図、更に、図5は図2の保護板を取り出して示した説明図であり、図5(A)に正面を示し、図5(B)に側面を示す。
図2に示すように、装置本体として機能する通報装置扉24の取付穴34には、発信機26が取り付けられている。発信機26の操作構造は枠部材30と透明な円板を用いた保護板32で構成され、本実施形態にあっては、枠部材30に保護板32を磁気吸着構造により保持しており、20Nの力で保護板32を押したときは作動せず、20Nを超え80N以下で保護板32を押したときに作動するという規格を満たす所定の操作力が得られるように磁気吸着により保持している。
図3及び図4に示すように、枠部材30は、中央に操作穴36を形成したリング状の部材であり、枠部材30の裏面の上下左右の4箇所には取付アーム部38が延在され、図2(B)に示すように、取付アーム部38が取付穴34に嵌合して発信機26を通報装置扉24に固定している。
図5に示すように、保護板32は透明な合成樹脂で作られた円板部材であり、円板部材の表側の面に、ヨークリングとして機能するリング状のマグネットキャッチ44を設けている。マグネットキャッチ44は鉄製であり、図3に示した枠部材30の裏面に設けたマグネットリング42と同じ形状のサイズとなる。また、マグネットキャッチ44には錆を防止するために樹脂被覆が施されている。また、保護板32の外周側に枠部材30に磁気吸着による保持する位置を決めるマーカ45bが表示されている。
発信機26の点検を行う場合には、図2に示した発信機26に設けた枠部材30の操作穴36に位置している保護板32を指で押すと、枠部材30に磁気吸着により保持している保護板32が外れ、スイッチカバー63を介してスイッチノブ62が押し込まれることでスイッチオンして火災信号が受信機に送信され、受信機側が正常に動作すると、図1に示した応答ランプ28が点灯し、正常に動作したことが確認できる。
図6は分割マグネットリングを設けた枠部材を示した説明図である。図6に示すように、発信機26の他の実施形態として、発信機26の枠部材30の裏面には分割マグネットリング42aを配置するようにしても良い。本実施形態では、枠部材30の裏面に8箇所に分けて分割マグネットリング42aをリング状に配置している。
図7はマグネット樹脂で形成した枠部材と保護板の磁気吸着構造を示した説明図であり、図7(A)に枠部材を背面で示し、図7(B)に保護板を正面で示し、図7(C)に磁気吸着構造を示す。
図8は保護板を案内するガイドシャフトを備えた発信機の操作構造を示した説明図である。
図9は保護板を案内するガイドシャフトと復帰用のスプリングを備えた発信機操作構造を示した説明図である。
図10は復旧治具を用いて保護板を再装着する発信機操作構造を示した説明図であり、図10(A)に保護を正面で示し、図10(B)に保護板を側面で示し、図10(C)に発信機操作構造を示す。
枠部材を装置本体と分離可能な構造としなくても良い。例えば、開口部を枠部として金属により形成し、保護板を磁性体とすることで保護板と枠部を磁気力により吸着するようにしても良い。また、枠部裏側に磁性体を設け、保護板にマグネットキャッチを配置して磁気力により吸着するようにしても良い。
24:通報装置扉
26:発信機
28:応答ランプ
30:枠部材
30a:マグネット樹脂枠部材
32:保護板
32a:マグネット樹脂保護板
34:取付穴
36:操作穴
38:取付アーム部
40:保護板ガイド部
42:マグネットリング
42a:分割マグネットリング
44:マグネットキャッチ
45a,45b:マーカ
46:ガイドシャフト
48:スプリング
50:スペーサ
52:ガイト孔
54:復旧磁気吸着部
55:マグネット
56:復旧治具
58:取手
60:押釦スイッチ
62:スイッチノブ
63:スイッチカバー
64:防水カバー
Claims (5)
- 装置本体の取付面に開口した取付穴の背後に配置した操作部を、前記取付穴を開口する枠部に保持された保護板の押し込みで操作する発信機に於いて、
前記枠部から前記保護板が所定範囲の押し込み力で外れるように磁気吸着により保持する磁気吸着構造を設けたことを特徴とする発信機。
- 請求項1記載の発信機に於いて、前記磁気吸着構造は、前記枠部と前記保護板の少なくとも何れか一方をマグネット樹脂で形成したことを特徴とする発信機。
- 請求項1又は2記載の発信機に於いて、
前記枠部の裏面から押し込み方向に複数のガイドシャフトを延在し、
前記シャフトに前記保護板に形成したガイド穴を嵌め入れ、前記保護板を前記ガイドシャフトに沿って移動自在に保持したことを特徴とする発信機。
- 請求項3記載の発信機に於いて、前記保護板と前記押釦スイッチとの間に、前記保護板を前記枠部に磁気吸着する位置に押し戻すスプリングを配置したことを特徴とする発信機。
- 請求項1乃至4の何れかに記載の発信機に於いて、前記保護板の中央部に、前記保護板を磁気吸着により保持して前記枠部に再装着する復旧治具に磁気吸着する復旧磁気吸着部を設けたことを特徴とする発信機。
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