JP2020194099A - 反射スクリーン、映像表示装置 - Google Patents

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【課題】シンチレーションが低減された透明性を有する反射スクリーン及び映像表示装置を提供する。【解決手段】反射スクリーン10は、映像源から投射された映像光の少なくとも一部を反射して映像を表示し、入射した光の一部を反射し、入射した光のその他の少なくとも一部を透過する第1反射層23と、第1反射層23よりも映像源側とは反対の背面側に設けられ、入射した光の少なくとも一部を反射する第2反射層33とを備え、第1反射層23及び第2反射層33の映像源側の面には微細な凹凸形状が形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、反射スクリーン及び映像表示装置に関するものである。
従来、映像源から投射された映像光を反射又は透過して表示するスクリーンとして、様々なものが開発されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、光拡散要素を透明バインダー中に含有した光拡散層を備えた透過型スクリーンが提案されているが、このようなスクリーンは、入射した映像光を光拡散層により散乱させるので、微小な領域において映像のぎらつき、いわゆるシンチレーションが視認されてしまう場合がある。特にレーザー走査型の映像源が用いられる場合、レーザー光の直進性の高さが起因して、よりいっそうシンチレーションの視認が顕著になる場合がある。
国際公開第2005/014518号
本発明の課題は、シンチレーションが低減された反射スクリーン及び映像表示装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
第1の発明は、映像源(LS)から投射された映像光の少なくとも一部を反射して映像を表示する反射スクリーン(10)であって、入射した光の一部を反射し、入射した光のその他の少なくとも一部を透過する第1反射層(23)と、前記第1反射層よりも映像源側とは反対の背面側に設けられ、入射した光の少なくとも一部を反射する第2反射層(33)とを備え、前記第1反射層及び前記第2反射層の映像源側の面には微細な凹凸形状が形成されていること、を特徴とする反射スクリーンである。
第2の発明は、第1の発明の反射スクリーン(10)において、前記第2反射層(33)は、入射した光を透過することなく反射すること、を特徴とする反射スクリーンである。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明の反射スクリーン(10)において、映像光が入射する第1入射面(221a)と、前記第1入射面に対向する第1対向面(221b)とを有する第1単位光学形状(221)が複数配列された第1光学形状層(22)と、前記第1光学形状層よりも映像源側に配置され、映像光が入射する第2入射面(321a)と、前記第2入射面に対向する第2対向面(321b)とを有する第2単位光学形状(321)が複数配列された第2光学形状層(32)とを備え、前記第1反射層(23)は、前記第1入射面に設けられ、前記第2反射層(33)は、前記第2入射面に設けられていること、を特徴とする反射スクリーン(10)である。
第4の発明は、第1の発明又は第2の発明の反射スクリーン(50)において、前記第1反射層(53)及び前記第2反射層(63)は、それぞれ当該反射スクリーンの画面に略平行な面に形成されていること、を特徴とする反射スクリーンである。
第5の発明は、第1の発明から第4の発明までのいずれかの反射スクリーン(10)と、前記反射スクリーンに映像光を投射する映像源(LS)とを備え、同一観察点において、前記反射スクリーンの前記第1反射層(23)により表示される映像と、前記第2反射層(33)により表示される映像とのずれは、前記映像源の1画素以上2画素以下であること、を特徴とする映像表示装置(1)である。
本発明によれば、シンチレーションが低減された反射スクリーン及び映像表示装置を提供することができる。
第1実施形態の映像表示装置1を説明する図である。 第1実施形態のスクリーン10の層構成を説明する図である。 第1実施形態の第1光学形状層22、第2光学形状層32をそれぞれ背面側(−Z側)から見た図である。 第1実施形態のスクリーン10の画面上下方向(Y方向)における映像光及び外光の様子を説明する図である。 第2実施形態のスクリーン40の層構成を説明する図である。 第3実施形態のスクリーン50の層構成を説明する図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
本明細書中において、記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
本明細書中において、板、シート等の言葉を使用している。一般的に、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
本明細書中において、スクリーン面とは、スクリーン全体として見たときにおける、スクリーンの平面方向となる面を示すものであり、スクリーンの画面(表示面)に平行であるとする。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の映像表示装置1を説明する図である。図1(a)は、映像表示装置1の斜視図であり、図1(b)は、映像表示装置1を側面側から見た図である。
映像表示装置1は、スクリーン10、映像源LS等を有している。本実施形態のスクリーン10は、映像源LSから投影された映像光Lを反射して、その映像源側の画面(表示領域)に映像を表示可能である。このスクリーン10の詳細に関しては、後述する。
ここで、理解を容易にするために、図1を含め以下に示す各図において、適宜、XYZ直交座標系を設けて示している。この座標系では、スクリーン10の画面左右方向(水平方向)をX方向、画面上下方向(鉛直方向)をY方向とし、スクリーン10の厚み方向をZ方向とする。スクリーン10の画面は、XY面に平行であり、スクリーン10の厚み方向(Z方向)は、スクリーン10の画面に直交する。
また、スクリーン10の厚み方向における映像源側の正面方向に位置する観察者O1から見て、画面左右方向の右側に向かう方向を+X方向、画面上下方向の上側に向かう方向を+Y方向、厚み方向において背面側(裏面側)から映像源側に向かう方向を+Z方向とする。
さらに、以下の説明中において、画面上下方向、画面左右方向、厚み方向とは、特に断りが無い場合、このスクリーン10の使用状態における画面上下方向(鉛直方向)、画面左右方向(水平方向)、厚み方向(奥行き方向)であり、それぞれ、Y方向、X方向、Z方向に平行であるとする。
映像源LSは、映像光Lをスクリーン10へ投影する映像投射装置(プロジェクタ)である。本実施形態の映像源LSは、短焦点型のプロジェクタである。
この映像源LSは、映像表示装置1の使用状態において、スクリーン10の画面(表示領域)を映像源側(+Z側)の正面方向(スクリーン面の法線方向)から見た場合に、スクリーン10の画面左右方向(X方向)の中央であって、スクリーン10の画面よりも鉛直方向下方側(−Y側)に位置している。
映像源LSは、奥行き方向(Z方向)において、スクリーン10の映像源側(+Z側)の表面からの距離が従来の汎用プロジェクタに比べて大幅に近い位置から、斜めに映像光Lを投影できる。したがって、従来の汎用プロジェクタに比べて、映像源LSは、スクリーン10までの投射距離が短く、投射された映像光Lがスクリーン10に入射する入射角度や、入射角度の変化量(最小値から最大値までの変化量)が大きい。
スクリーン10は、映像源LSが投射した映像光Lの一部を映像源側(+Z側)に位置する観察者O1側へ向けて反射して映像を表示し、一部の映像光を背面側(−Z側)へ透過する半透過型の反射スクリーンである。このスクリーン10は、映像光を投射しない不使用時等において、スクリーン10の向こう側の景色を観察できる透明性を有している。
スクリーン10の画面(表示領域)は、使用状態において、映像源側(+Z側)の観察者O1側から見て長辺方向が画面左右方向に平行な略矩形形状である。
スクリーン10は、その画面サイズが対角40〜100インチ程度の大きな画面を有しており、画面の横縦比が16:9である。なお、これに限らず、例えば、40インチ程度以下の大きさとしてもよく、使用目的や使用環境等に応じて、その大きさや形状は適宜選択できるものとする。
一般的に、スクリーン10は、樹脂製の薄い層の積層体等であり、それ単独では平面性を維持するだけの十分な剛性を有していない場合が多い。そのため、スクリーン10は、その背面側等に光透過性を有する不図示の接合層を介して不図示の支持板を一体に接合(あるいは部分固定)し、画面の平面性を維持する形態としてもよい。
このような支持板は、光透過性を有し、剛性が高い平板状の部材であり、アクリル樹脂やPC樹脂等の樹脂製、ガラス製等の板状の部材を用いることができる。
また、スクリーン10は、不図示の枠部材等によってその四辺等が支持され、その平面性を維持する形態としてもよい。
図2は、第1実施形態のスクリーン10の層構成を説明する図である。図2では、スクリーン10の映像源側(+Z側)の画面中央(画面の幾何学的中心)となる点A(図1参照)を通り、画面上下方向(Y方向)に平行であって、スクリーン面に垂直(厚み方向であるZ方向に平行)な断面の一部を拡大して示している。
図3は、第1実施形態の第1光学形状層22、第2光学形状層32をそれぞれ背面側(−Z側)から見た図である。図3(a)は、第1光学形状層22を背面側から見た図であり、図3(b)は、第2光学形状層32を背面側から見た図である。理解を容易にするために、図3(a),(b)では、それぞれ、第1光学形状層22、第2光学形状層32のみを示している。
スクリーン10は、図2に示すように、その映像源側(+Z側)から順に、第1スクリーン部20、第2スクリーン部30を備えている。第1スクリーン部20と第2スクリーン部30とは、厚み方向において積層され、接合層11によって一体に接合されている。
この第1スクリーン部20及び第2スクリーン部30は、それぞれ複数の層が一体に積層されて形成されている。
第1スクリーン部20の映像の表示領域及び第2スクリーン部30の映像の表示領域は、いずれもスクリーン10の画面と同じ矩形形状であり、スクリーン10の正面方向から見て、スクリーン10の画面(表示領域)に一致している。そして、スクリーン10の正面方向から見て、第1スクリーン部20の表示領域の幾何学的中心となる点A1と、第2スクリーン部30の表示領域の幾何学的中心となる点A2とは、スクリーン10の画面の幾何学的中心となる点Aに一致している。
第1スクリーン部20は、映像光Lの一部を反射して映像を表示し、かつ、映像光Lの一部を透過する。また、第2スクリーン部30は、第1スクリーン部20を透過した映像光Lの一部を反射して映像を表示し、かつ、第1スクリーン部20を透過した映像光Lの一部を透過する。したがって、第1スクリーン部20が表示する映像と第2スクリーン部30が表示する映像とは同じである。
第1スクリーン部20は、映像源側(+Z側)から順に、第1基材層21、第1光学形状層22、第1反射層23、第1樹脂層24を備えている。
また、第2スクリーン部30は、第1スクリーン部20よりも背面側(−Z側)に位置し、映像源側から順に、第2基材層31、第2光学形状層32、第2反射層33、第2樹脂層34、保護層35を備えている。
接合層11は、光透過性の高い粘着剤又は接着剤により形成された層であり、スクリーン10の厚み方向において、第1スクリーン部20と第2スクリーン部30との間に設けられている。この接合層11は、第1スクリーン部20と第2スクリーン部30とを一体に接合している。
まず、第1スクリーン部20から説明する。
第1基材層21は、光透過性を有するシート状の部材である。第1基材層21は、その背面側(裏面側,−Z側)に、第1光学形状層22が一体に形成されている。第1基材層21は、第1光学形状層22を形成する基材(ベース)となる層である。また、第1基材層21は、スクリーン10の映像源側(+Z側)を保護する機能を有していてもよい。
第1基材層21は、例えば、高い光透過性を有するPET(ポリエチレンテレフタレート)等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリルスチレン樹脂、PC(ポリカーボネート)樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂、TAC(トリアセチルセルロース)樹脂等により形成される。
第1光学形状層22は、第1基材層21の背面側(−Z側)に形成された光透過性を有する層である。第1光学形状層22の背面側の面には、第1単位光学形状221が複数配列されて設けられている。
図3(a)に示すように、第1単位光学形状221は、真円の一部形状(円弧状)であり、スクリーン10の画面外(第1スクリーン部20の表示領域外)に位置する点C1を中心として、同心円状に複数配列されている。即ち、第1光学形状層22は、背面側の面に、点C1をフレネルセンターとする、いわゆるオフセット構造のサーキュラーフレネルレンズ形状を有している。
この点C1は、図3(a)に示すように、スクリーン10の画面(第1スクリーン部20の表示領域)の左右方向の中央であって画面下方に位置しており、スクリーン10を正面方向から見た場合、点C1と点Aとは、Y方向に平行な同一直線上に位置している。
第1単位光学形状221は、図2に示すように、スクリーン面に直交する方向(Z方向)に平行であって、第1単位光学形状221の配列方向に平行な断面における断面形状が、略三角形形状である。
第1単位光学形状221は、背面側に凸であり、映像光が入射する第1入射面221aと、これに対向する第1対向面221bとを有している。1つの第1単位光学形状221において、第1対向面221bは、頂点t1を挟んで第1入射面221aの下側に位置している。
第1入射面221aがスクリーン面に平行な面(XY平面)となす角度は、θ1である。第1対向面221bがスクリーン面に平行な面となす角度は、θ2である。角度θ1,θ2は、θ2>θ1という関係を満たしている。
この第1単位光学形状221の第1入射面221a及び第1対向面221bは、微細かつ不規則な凹凸形状を有する粗面である。この凹凸形状は、微細な凸形状と凹形状とが2次元方向に不規則に配列されて形成されており、凸形状及び凹形状は、その大きさや形状、高さ等は不規則である。
第1単位光学形状221の配列ピッチは、P1であり、第1単位光学形状221の高さ(厚み方向における頂点t1から第1単位光学形状221間の谷底となる点v1までの寸法)は、h1である。
理解を容易にするために、図2では、第1単位光学形状221の配列ピッチP1、角度θ1,θ2は、第1単位光学形状221の配列方向において一定である例を示している。しかし、本実施形態の第1単位光学形状221は、実際には、配列ピッチP1は一定であるが、角度θ1が第1単位光学形状221の配列方向においてフレネルセンターとなる点C1から離れるにつれて次第に大きくなっている。
角度θ1,θ2、配列ピッチP1等は、映像源LSからの映像光の投射角度(スクリーン10への映像光の入射角度)や、映像源の画素(ピクセル)の大きさ、スクリーン10の画面サイズ、各層の屈折率等に応じて、適宜設定してよい。例えば、第1単位光学形状221の配列方向に沿って、配列ピッチP1が変化し、角度θ1,θ2が変化する形態としてもよい。
第1光学形状層22は、光透過性の高いウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリチオール系、ブタジエンアクリレート系等の紫外線硬化型樹脂により形成されている。
なお、本実施形態では、第1光学形状層22を構成する樹脂として、紫外線硬化型樹脂を例に挙げて説明するが、これに限らず、例えば、電子線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂により形成してもよい。
第1反射層23は、入射した光の一部を反射し、その他を透過する半透過型の反射層であり、いわゆるハーフミラーである。本実施形態の第1反射層23は、第1単位光学形状221の第1入射面221a上に形成されている。
前述のように、第1入射面221aには、微細かつ不規則な凹凸形状が形成されており、第1反射層23は、この微細かつ不規則な凹凸形状に追従して形成され、その凹凸形状を維持した状態で成膜されている。そのため、第1反射層23の反射面、すなわち第1反射層23の第1光学形状層22側(映像源側)の面)及び第1樹脂層24側(背面側)の面は、微細かつ不規則な凹凸形状を有する粗面となっている。
この第1反射層23は、入射した光の一部を微細かつ不規則な凹凸形状により拡散して反射し、反射しない他の光を拡散しないで透過する。
第1反射層23は、屈折率の高い誘電体膜(以下、高屈折率誘電体膜という)と屈折率が低い誘電体膜(以下、低屈折率誘電体膜という)とが交互に複数積層されて形成された誘電体多層膜により形成されている。
高屈折率誘電体膜は、例えば、TiO(二酸化チタン)、Nb(五酸化ニオブ)、Ta(五酸化タンタル)等により形成される。高屈折率誘電体膜の屈折率は、2.0〜2.6程度である。
低屈折率誘電体膜は、例えば、SiO(二酸化ケイ素)、MgF(フッ化マグネシウム)等により形成される。低屈折率誘電体膜の屈折率は、1.3〜1.5程度である。
高屈折率誘電体膜及び低屈折率誘電体膜の膜厚は、約5〜100nmであり、これらが交互に2〜10層程積層されて形成されており、誘電体多層膜の総厚は、10〜1000nm程度である。
この第1反射層23は、波長域400〜800nmの光に対して、その反射率が約5〜45%、透過率が約55〜85%である。
誘電体多層膜により形成された第1反射層23は、アルミニウム等の金属蒸着膜等により形成された反射層に比べて、高い透明性を有しており、また、光の吸収損失が小さく、高い反射率を実現できる。
本実施形態の第1反射層23は、TiO(二酸化チタン)等の金属酸化膜により形成された高屈折率誘電体膜と、SiOにより形成された低屈折率誘電体膜を複数積層して形成されている。
第1反射層23は、第1単位光学形状221上(第1入射面221a及び第1対向面221b上)に、上述のような誘電体多層膜を蒸着加工する、又はスパッタ加工する等により、所定の厚さで形成される。
なお、第1反射層23は、これに限らず、例えば、アルミニウム、銀、ニッケル等の光反射性の高い金属を蒸着したり、光反射性の高い金属をスパッタリングしたり、金属箔を転写したりする等により形成してもよい。また、第1反射層23は、上述の高屈折率誘電体膜を単層により構成するようにしてもよい。
第1樹脂層24は、第1光学形状層22及び第1反射層23の背面側(−Z側)に設けられた光透過性を有する層である。
第1樹脂層24は、第1単位光学形状221間の谷部を埋めるように形成されており、第1光学形状層22及び第1反射層23の背面側(−Z側)の面を平坦としている。したがって、第1樹脂層24の映像源側(+Z側)の面は、第1光学形状層22の第1単位光学形状221の略逆型の形状が複数配列されて形成されている。
このような第1樹脂層24を設けることにより、第1反射層23を保護できる。また、第1スクリーン部20に第1樹脂層24を設けることにより、第1スクリーン部20の背面側に第2スクリーン部30を積層しやすくなる。
第1樹脂層24の屈折率は、第1光学形状層22の屈折率と等しい、又は、略等しい(等しいとみなせる程度に屈折率差が小さい)ことが望ましい。また、第1樹脂層24は、第1光学形状層22と同じ紫外線硬化型樹脂を用いて形成することが好ましいが、異なる材料により形成してもよい。
本実施形態の第1樹脂層24は、第1光学形状層22と同じ材料(紫外線硬化型樹脂)により形成され、その屈折率が第1光学形状層22の屈折率に等しい。
次に、第2スクリーン部30について説明する。
本実施形態の第2スクリーン部30は、保護層35を備えている点が異なる以外は、前述の第1スクリーン部20と略同様の形態である。したがって、第1スクリーン部20と同等の機能を果たす部分については、重複する説明を適宜省略する。
第2基材層31は、第1スクリーン部20の第1基材層21に相当する層である。本実施形態では、第2基材層31は、第1基材層21と同様のシート状の部材を用いている。なお、第2基材層31は、第1基材層21よりも厚みが薄くてもよい。
第2光学形状層32は、第1スクリーン部20の第1光学形状層22に相当する層であり、第1光学形状層22と同様の材料により形成されている。
第2光学形状層32は、図3(b)に示すように、その背面側の面に、真円の一部形状(円弧状)である第2単位光学形状321がスクリーン10の画面外(第2スクリーン部30の表示領域外)に位置する点C2を中心として同心円状に複数配列された、オフセット構造のサーキュラーフレネルレンズ形状を有している。
本実施形態では、この点C2は、図3(b)に示すように、スクリーン10の画面(第2スクリーン部30の表示領域)の左右方向の中央であって画面下方に位置しており、スクリーン10を正面方向(Z方向)から見た場合、点C2と点Aとは、Y方向に平行な同一直線上に位置している。
また、本実施形態では、スクリーン10を正面方向から見た場合、この点C2は、前述の第1光学形状層22のサーキュラーフレネルレンズ形状のフレネルセンターとなる点C1と一致している。
第2単位光学形状321は、図2に示すように、スクリーン面に直交する方向(Z方向)に平行であって、第2単位光学形状321の配列方向に平行な断面における断面形状が、略三角形形状である。
第2単位光学形状321は、背面側に凸であり、第2入射面321aと、第2対向面321bとを有している。
第2入射面321aがスクリーン面に平行な面(XY平面)となす角度は、θ3である。第2対向面321bがスクリーン面に平行な面となす角度は、θ4である。角度θ3,θ4は、θ4>θ3という関係を満たしている。
第2入射面321a及び第2対向面321bは、第1単位光学形状221の第1入射面221a及び第1対向面221bと同様に、微細かつ不規則な凹凸形状を有する粗面である。
第2単位光学形状321の配列ピッチは、P2であり、第2単位光学形状321の高さ(厚み方向における頂点t2から第2単位光学形状321間の谷底となる点v2までの寸法)は、h2である。
理解を容易にするために、図2では、第2単位光学形状321の配列ピッチP2、角度θ3,θ4は、第2単位光学形状321の配列方向において一定である例を示している。しかし、本実施形態の第2単位光学形状321は、実際には、配列ピッチP2は一定であるが、角度θ3が第2単位光学形状321の配列方向においてフレネルセンターとなる点C2から離れるにつれて次第に大きくなっている。
角度θ3,θ4、配列ピッチP2等は、前述の角度θ1,θ2及び配列ピッチP1と同様に、映像源LSからの映像光の投射角度(第2スクリーン部30への映像光の入射角度)や、映像源の画素(ピクセル)の大きさ、スクリーン10の画面サイズ、各層の屈折率等に応じて、適宜設定してよい。例えば、第2単位光学形状321の配列方向に沿って、配列ピッチP2が変化し、角度θ3,θ4が変化する形態としてもよい。
本実施形態では、第1光学形状層22のサーキュラーフレネルレンズ形状と第2光学形状層32のサーキュラーフレネルレンズ形状とは、光学的な設計が同じであり、同様の形状である。したがって、第1単位光学形状221の配列ピッチP1と第2単位光学形状321の配列ピッチP2とは等しい(P1=P2)。また、各スクリーン部のフレネルセンターとなる点C1,C2からの距離が等しい位置の第1単位光学形状221及び第2単位光学形状321では、θ1=θ3、θ2=θ4である。
第2反射層33は、第1スクリーン部20の第1反射層23に相当する層であり、入射した光の一部を反射し、その他を透過する半透過型の反射層であり、いわゆるハーフミラーである。第2反射層33は、第1反射層23と同様に、誘電体多層膜により形成されている。本実施形態の第2反射層33は、第2単位光学形状321の第2入射面321a上に設けられている。
ここで、第2入射面321aには、微細かつ不規則な凹凸形状が形成されているので、第2反射層33は、この微細かつ不規則な凹凸形状に追従して形成され、その凹凸形状を維持した状態で成膜されている。そのため、第2反射層33の反射面、すなわち第2反射層33の第2光学形状層32側(映像源側)の面)及び第2樹脂層34側(背面側)の面は、微細かつ不規則な凹凸形状を有する粗面となっている。これにより、第2反射層33は、入射した光の一部を微細かつ不規則な凹凸形状により拡散して反射し、反射しない他の光を拡散しないで透過する。
なお、本実施形態のスクリーン10は、上述のように、第1反射層23及び第2反射層33の映像源側(+Z側)の面と背面側(−Z側)の面とに、粗面が形成されているので、映像源側からだけでなく、背面側から映像光を投射した場合においても、映像光を拡散して反射し、背面側に対して映像を表示することができる。
第2反射層33の反射率は、第1反射層23の反射率以上であることが、明るく明瞭な映像を表示する観点から好ましい。また、第2反射層33は、アルミニウム、銀、ニッケル等の光反射性の高い金属を蒸着したり、光反射性の高い金属をスパッタリングしたり、金属箔を転写したりする等により形成してもよい。また、第2反射層33は、上述の高屈折率誘電体膜を単層により構成するようにしてもよい。
第2樹脂層34は、前述の第1スクリーン部20の第1樹脂層24に相当する層である。第2樹脂層34は、第1樹脂層24と同様の材料により形成されている。
第2樹脂層34の屈折率は、第2光学形状層32の屈折率と等しい、又は、略等しい(等しいとみなせる程度に屈折率差が小さい)ことが望ましい。
保護層35は、第2樹脂層34の背面側(−Z側)に形成された光透過性を有する層であり、このスクリーン10の背面側を保護する機能を有している。
保護層35は、光透過性の高い樹脂製のシート状の部材により形成される。保護層35は、例えば、第1基材層21や第2基材層31と同様の材料を用いて形成されたシート状の部材を用いてもよい。
本実施形態のスクリーン10は、光を拡散する作用を有する粒子等の拡散材を含有した光拡散層を備えておらず、光を拡散する作用を有するのは、第1反射層23及び第2反射層33の微細かつ不規則な凹凸形状のみである。
また、本実施形態では、第1光学形状層22のサーキュラーフレネルレンズ形状と、第2光学形状層32のサーキュラーフレネルレンズ形状とは同じ形状である。
ここで、映像表示装置1は、同一観察点において観察される第1反射層23により反射される映像と、第2反射層33により反射される映像とのずれを映像源LSの1画素以上2画素以下にすることが望ましい。これにより、観察者に観察される映像を、鮮明さを大幅に低下させない程度に若干ぼかして、シンチレーションが生じてしまうのを大幅に抑制することができる。
仮に、画素のずれが2画素よりも大きいと、同一観察点における各反射層の映像のずれが大きくなりすぎてしまい、同一観察点において観察される映像が二重像になったり、不鮮明になったりしてしまうので、望ましくない。また、画素のずれが1画素未満であると、同一観察点における各反射層の映像のずれが小さくなりすぎてしまい、同一観察点において観察される映像にシンチレーションが生じやすくなるので、望ましくない。
第1反射層23と第2反射層33とにおける映像のずれを上記範囲にするために、スクリーン10の厚み方向(Z方向)における第1反射層23と第2反射層33との距離Tは、映像源LSの仕様や配置位置等によって最適な値は変動するが、例えば、0.2mm以上1.0mm以下であることが望ましい。
本実施形態のスクリーン10は、例えば、以下のような製造方法により製造される。
まず、第1基材層21を用意し、その一方の面に、第1単位光学形状221を賦形する成形型に紫外線硬化型樹脂を充填した状態で積層し、紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させるUV成形法により第1光学形状層22を形成する。このとき、第1単位光学形状221を賦形する成形型の第1入射面221a及び第1対向面221bを賦形する面には、微細かつ不規則な凹凸形状が形成されている。この微細かつ不規則な凹凸形状は、成形型の第1入射面221a及び第1対向面221bを賦形する面に、めっき処理やエッチング処理、ブラスト処理等を1回以上行うことによって形成できる。
次に、第1単位光学形状221の第1入射面221aに、誘電体多層膜を蒸着することにより第1反射層23を形成する。
次に、第1反射層23の上から、第1単位光学形状221間の谷部を充填して平面状となるように紫外線硬化型樹脂を塗布し、紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させ、第1樹脂層24を形成する。これにより、第1スクリーン部20が形成される。
第2スクリーン部30は、前述の第1スクリーン部20と略同様の製造方法により製造できる。
まず、第2基材層31の片面にUV成形法により第2光学形状層32を形成する。このとき、第2単位光学形状321を賦形する成形型の第2入射面321a及び第2対向面321bを賦形する面には、前述の第1単位光学形状221を賦形する成形型と同様に、微細かつ不規則な凹凸形状が形成されている。
次に、第2単位光学形状321の第2入射面321a及び第2対向面321bに、誘電体多層膜を蒸着することにより第2反射層33を形成する。
そして、第2反射層33の上から、第2単位光学形状321間の谷部を充填して平面状となるように紫外線硬化型樹脂を塗布し、保護層35を積層し、紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させ、第2樹脂層34及び保護層35を一体に形成する。これにより、第2スクリーン部30が形成される。
第1スクリーン部20の第1樹脂層24と第2スクリーン部30の第2基材層31との間に、透光性を有する粘着剤等により接合層11を等厚で塗布し、接合層11を介して第1スクリーン部20と第2スクリーン部30とを積層し、一体に接合する。その後、所定の大きさに裁断する等により、スクリーン10が完成する。
なお、第1基材層21、第2基材層31、保護層35は、枚葉状としてもよいし、ウェブ状としてもよい。
第1反射層23及び第2反射層33の表面(第1入射面221a及び第1対向面221bの映像源側の面、第2入射面321a及び第2対向面321bの映像源側の面)に微細かつ不規則な凹凸形状を形成する方法として、例えば、第1入射面221a,321a及び第1対向面221b,321b上に拡散粒子等を塗布してその上から各反射層を形成したり、第1光学形状層22及び第2光学形状層32を形成後に第1入射面221a,321a及び第1対向面221b,321bにブラスト加工を行い、その上から各反射層を形成したりする方法等が従来知られている。
しかし、このような製法で各反射層の表面に微細かつ不規則な凹凸形状を形成した場合には、個々のスクリーン10での拡散特性や品質等のばらつきが大きく、安定した製造が行えない。
これに対して、上述のように、第1単位光学形状221及び第2単位光学形状321の第1入射面221a,321a及び第1対向面221b,321bの微細かつ不規則な凹凸形状を成形型によって賦形し、その上に各反射層を形成するという製造方法を用いることにより、スクリーン10を多数製造する場合にも、品質のばらつきが少なく、安定して製造できるという利点がある。
図4は、第1実施形態のスクリーン10の画面上下方向(Y方向)における映像光及び外光の様子を説明する図である。図4では、点Aを通り第1単位光学形状221及び第2単位光学形状321の配列方向(Y方向)及びスクリーンの厚み方向(Z方向)に平行な断面での断面の一部を拡大して示している。また、図4では、理解を容易にするために、スクリーン10の層構成を簡略化してスクリーン10内の第1反射層23及び第2反射層33のみを示し、スクリーン10内の各層の界面における屈折率差はないものとして示している。
スクリーン10の下方に位置する映像源LSから投射された映像光L1のうち、一部の映像光L2は、スクリーン10に入射する際にスクリーン10の表面で反射し、スクリーン10の映像源側上方へ向かい、観察者O1には届かない。
映像光L1のうち、スクリーン10に入射した映像光L3の一部の光L4は、第1単位光学形状221の第1入射面221aに入射して第1反射層23によって拡散反射し、観察者O1側へ出射する。
スクリーン10に入射した映像光L3のうち他の光L5は、第1反射層23を透過して、スクリーン10の背面側(−Z側)へ向かう。第1反射層23を透過した映像光L5の一部L6は、第2単位光学形状321の第2入射面321aに入射して第2反射層33によって拡散反射し、第1反射層23を透過して観察者O1側へ出射する。
なお、第1反射層23を透過した映像光L5の他の光は、第2反射層33を透過してスクリーン10から背面側上方へ出射する(図示せず)。
また、映像源LSから映像光L1よりも2画素分ずれた位置から出射された映像光L11のうち、一部の映像光L12は、上述の映像光L2と同様に、スクリーン10の表面で反射し、スクリーン10の映像源側上方へ向かい、観察者O1には届かない。
映像光L11のうちスクリーン10に入射した映像光L13の一部の光L14は、第1単位光学形状221の第1入射面221aに入射して第1反射層23によって拡散反射し、観察者O1側へ出射する。なお、映像光L13のうち第1反射層23を透過した光は、上述の映像光L5と同様、第2反射層33に入射する(図示せず)。
このとき、映像光L14は、第2反射層33で反射した映像光L6と重なるようにして観察者O1側へと出射する。そのため、同一観察点において、第1反射層23で反射した映像光L14と、第2反射層33で反射した映像光L6とが重なり、2画素ずれた状態の映像が観察者O1に視認されることとなり、視認される画像の鮮明さの低下を極力抑えつつ、シンチレーションが生じてしまうのを大幅に抑制することができる。
なお、映像光L1に起因する映像光L4と映像光L6とは、スクリーン10からの出射位置がY方向にわずかにずれているが、人間の視覚で識別不可能なずれであるので、二重像等は視認されない。
次に、映像源側(+Z側)上方からスクリーン10に入射する映像光以外の太陽光等の外界からの光(以下、外光という)について説明する。
図4に示すように、スクリーン10に映像源側上方から入射する照明光等の外光G1のうち、一部の外光G2は、スクリーン10の表面等で反射し、スクリーン10の映像源側下方側へ向かう。また、スクリーン10に入射した光のうち一部の外光G3は、第1反射層23で反射し、一部はスクリーン10の映像源側(+Z側)の表面で全反射してスクリーン10内を下方へ向かって次第に減衰する。また、一部の外光G3は、そのスクリーン10表面への入射角度によっては、スクリーン10から映像源側下方へ出射する。
第1反射層23を透過した一部の外光G4は、第2反射層33も透過する等して、スクリーン10から背面側下方へ出射する。
また、スクリーン10の画面(XY面)の法線方向(Z方向)の映像源側から入射するG10や、背面側から入射する外光G11の一部は、第1反射層23及び第2反射層33を透過して、それぞれ背面側、映像源側へ出射する。スクリーン10は、拡散粒子を含有する拡散材等を含有していないので、このスクリーン10を透過する外光G10,G11は、拡散されない。したがって、スクリーン10を通して、スクリーン10の向こう側の背景を観察した場合に、スクリーン10の向こう側の背景がぼやけたり、白くにじんだりすることなく、高い透明性を有して観察することができる。
従来の拡散粒子を含有する拡散層を備えた半透過型の反射スクリーンでは、映像光は、反射層での反射前後の2回拡散されるので、良好な視野角が得られる一方で映像の解像度が低下するという問題がある。また、拡散粒子によって外光も拡散されるため、スクリーンの向こう側の背景がぼやけたり、白くにじんだりして観察され、透明性が低下する。
しかし、本実施形態のスクリーン10では、第1反射層23及び第2反射層33が表面に微細かつ不規則な凹凸形状を有している以外は、拡散作用を有しないので、映像光は反射時のみ拡散される。また、本実施形態のスクリーン10では、第1反射層23及び第2反射層33で反射する光のみが拡散され、透過光は拡散されない。したがって、本実施形態のスクリーン10は、良好な視野角及び解像度を有する映像を表示でき、かつ、スクリーン10の向こう側の景色が白くにじんだり、ぼけたりすることがなく観察者O1に良好に視認され、高い透明性を実現できる。
また、本実施形態のスクリーン10では、スクリーン10に映像光が投射された状態においても、観察者O1が、スクリーン10の向こう側(背面側)の景色を一部視認することが可能である。
さらに、本実施形態のスクリーン10では、背面側(−Z側)に位置する観察者は、映像光の投射の有無に関わらず、スクリーン10越しに映像源側(+Z側)の背景を高い透明性を有して良好に視認することができる。
特に、透明性を有するスクリーン10は、投射瞳径が小さい映像源等により高輝度の映像光を投射した場合には、シンチレーション(スペックル)が生じやすい傾向を有する。
しかし、本実施形態のスクリーン10では、第1スクリーン部20と第2スクリーン部30とは、同じ表示領域に同じ映像を表示しており、同一観察点において、第1反射層23で反射し映像と、第2反射層33で反射した映像とが若干ずれた状態で重なって観察者O1に視認されることとなり、視認される画像の鮮明さの低下を極力抑えて、シンチレーションが生じてしまうのが大幅に抑制される。
よって、映像のシンチレーション(スペックル)を低減し、明るく良好な映像を表示できる反射型のスクリーン10及び映像表示装置1とすることができる。
(第2実施形態)
図5は、第2実施形態のスクリーン40の層構成を説明する図である。図5では、スクリーン40の画面中央となる点Aを通り、画面上下方向(Y方向)及び厚み方向(Z方向)に平行な断面を示している。
第2実施形態のスクリーン50は、その層構成が第1実施形態のスクリーン10とは異なる以外は、前述の第1実施形態のスクリーン10と同様の形態である。したがって、第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第2実施形態のスクリーン50は、第1基材層21、第1光学形状層22、第1反射層23、第2光学形状層42、第2反射層33、第2樹脂層34、保護層35を備え、これらが一体に積層されている。本実施形態では、第1スクリーン部20は、映像源側から順に、第1基材層21、第1光学形状層22、第1反射層23を備え、第2スクリーン部30は、第2光学形状層42、第2反射層33、第2樹脂層34、保護層35を備えている。
第2光学形状層42は、第1光学形状層22及び第1反射層23の背面側(−Z側)に形成された光透過性を有する層である。
第2光学形状層42は、その背面側の面に、第2単位光学形状421が複数配列されたオフセット構造のサーキュラーフレネルレンズ形状を有している。第2光学形状層42の有するサーキュラーフレネルレンズ形状と第1光学形状層22のサーキュラーフレネルレンズ形状とは、その形状及び光学設計が同じであり、第2単位光学形状421は、第1実施形態の第2単位光学形状321と同様の形状(即ち、第1単位光学形状221と同様の形状)である。
また、第2光学形状層42は、第1光学形状層22の第1単位光学形状221間の谷部を埋めるように形成されており、その映像源側(+Z側)の面に、第1単位光学形状221の略逆型となる形状が複数配列されて形成されている。
第2光学形状層42の屈折率は、第1光学形状層22の屈折率と等しい、又は、略等しい(等しいとみなせる程度に屈折率差が小さい)ことが望ましい。また、第2光学形状層42は、第1光学形状層22と同じ紫外線硬化型樹脂を用いて形成することが好ましいが、異なる材料により形成してもよい。
本実施形態の第2光学形状層42は、第1光学形状層22と同じ材料により形成され、その屈折率が第1光学形状層22の屈折率に等しい。
本実施形態のスクリーン40の製造方法を説明する。
第1基材層21を用意し、その一方の面に、第1単位光学形状221を賦形する成形型に紫外線硬化型樹脂を充填した状態で積層し、紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させるUV成形法により第1光学形状層22を形成する。このとき、第1単位光学形状221を賦形する成形型の第1入射面221a及び第1対向面221bを賦形する面には、前述の第1実施形態と同様の表面処理等により、微細かつ不規則な凹凸形状が形成されている。
第1光学形状層22を、第1基材層21の一方の面に形成した後、第1入射面221a及び第1対向面221bに、誘電体多層膜を蒸着することにより第1反射層23を形成する。これにより、第1スクリーン部20が形成される。
次に、保護層35を用意し、その一方の面に、第2単位光学形状421の逆型を賦形する成形型に紫外線硬化型樹脂を充填した状態で積層し、紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させるUV成形法により第2樹脂層34を形成する。このとき、成形型の第1入射面421a及び第1対向面421bに対応する面を賦形する面には、前述のようなめっき処理等により、微細かつ不規則な凹凸形状が形成されている。
次に、第2樹脂層34の第2単位光学形状421の逆型の各面(第1入射面421a及び第1対向面421bに対応する面)に、誘電体多層膜を蒸着することにより第2反射層33を形成する。これにより、保護層35、第2樹脂層34、第2反射層33が一体に積層された積層部材が形成される。
次に、第1スクリーン部20と上述の積層部材とを紫外線硬化型樹脂により、一体に接合し、第2光学形状層42を形成する。第1スクリーン部20の第1反射層23の上に紫外線硬化型樹脂を塗布して上述の積層部材を積層し、紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させ、第2光学形状層42を形成する。これにより、第1スクリーン部20と積層部材とは一体となる。その後、所定の大きさに裁断する等により、スクリーン40が完成する。
本実施形態によれば、前述の第1実施形態の効果に加えて、さらに、以下のような効果を奏することができる。
本実施形態によれば、スクリーン40を構成する層数が削減され、薄型化を実現できる。また、スクリーン40を構成する層数が削減されるので、部材数減少による生産コストや製造時間の短縮化等を実現できる。
また、本実施形態によれば、スクリーン40を構成する層数が削減されるので、各層間の界面での反射等による光量損失を低減でき、映像の明るさを向上できる。
(第3実施形態)
図6は、第3実施形態のスクリーン50の層構成を説明する図である。図6では、スクリーン50の画面中央となる点Aを通り、画面上下方向(Y方向)及び厚み方向(Z方向)に平行な断面を示している。
第3実施形態のスクリーン50は、各スクリーン部に光学形状層が設けられていない点以外は、前述の第1実施形態のスクリーン10と同様の形態である。したがって、第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
本実施形態のスクリーン50は、図6に示すように、その映像源側(+Z側)から順に、第1スクリーン部20、第2スクリーン部30を備えている。第1スクリーン部20と第2スクリーン部30とは、厚み方向において積層され、接合層11によって一体に接合されている。
この第1スクリーン部20及び第2スクリーン部30は、それぞれ複数の層が一体に積層されて形成されている。
第1スクリーン部20は、映像源側(+Z側)から順に、第1基材層21、第1反射層53、第1樹脂層54を備えている。
また、第2スクリーン部30は、第1スクリーン部20よりも背面側(−Z側)に位置し、映像源側から順に、第2基材層31、第2反射層63、第2樹脂層64、保護層35を備えている。
第1スクリーン部20の第1基材層21は、光透過性を有するシート状の部材であり、その背面(−Z側の面)が微細かつ不規則な凹凸形状を有する粗面に形成されている。
第1反射層53は、入射した光の一部を反射し、その他を透過する半透過型の反射層であり、いわゆるハーフミラーである。本実施形態の第1反射層53は、スクリーンの画面に略平行となる第1基材層21の背面(−Z側の面)の全面に形成されている。
第1反射層53は、第1基材層21の背面の微細かつ不規則な凹凸形状に追従して形成され、その凹凸形状を維持した状態で成膜されている。そのため、第1反射層53の第1基材層21側(映像源側)の面及び第1樹脂層54側(背面側)の面は、微細かつ不規則な凹凸形状を有する粗面となっている。第1反射層53は、上述の第1実施形態の第1反射層23と同様の材料により形成されている。
第1樹脂層54は、第1反射層53の背面(−Z側の面)に設けられた樹脂の層であり、第1反射層53の背面を覆い保護している。第1樹脂層54は、上述の第1実施形態の第1樹脂層24と同様の材料により形成されている。
第2スクリーン部30の第2基材層31は、光透過性を有するシート状の部材であり、その背面(−Z側の面)が微細かつ不規則な凹凸形状を有する粗面に形成されている。
第2反射層63は、入射した光の一部を反射し、その他を透過する半透過型の反射層であり、いわゆるハーフミラーである。本実施形態の第2反射層63は、スクリーンの画面に略平行となる第2基材層31の背面(−Z側の面)の全面に形成されている。
第2反射層63は、第2基材層31の背面の微細かつ不規則な凹凸形状に追従して形成され、その凹凸形状を維持した状態で成膜されている。そのため、第2反射層63の第2基材層31側(映像源側)の面及び第2樹脂層64側(背面側)の面は、微細かつ不規則な凹凸形状を有する粗面となっている。第2反射層63は、上述の第1実施形態の第2反射層33と同様の材料により形成されている。
第2樹脂層64は、第2反射層63の背面(−Z側の面)に設けられた樹脂の層であり、第2反射層63の背面を覆い保護している。第2樹脂層64は、上述の第1実施形態の第2樹脂層34と同様の材料により形成されている。
本実施形態のスクリーン50は、例えば、以下のような製造方法により製造される。
まず、背面に微細かつ不規則な凹凸形状が形成された第1基材層21を用意する。ここで、微細かつ不規則な凹凸形状は、第1基材層21の背面にめっき処理やエッチング処理、ブラスト処理等を1回以上行うことによって形成することができる。
そして、第1基材層21の背面に誘電体多層膜を蒸着することにより第1反射層53を形成する。
次に、第1反射層53の上に均一な厚みになるように紫外線硬化型樹脂を塗布し、紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させ、第1樹脂層54を形成する。これにより、第1スクリーン部20が形成される。
第2スクリーン部30は、前述の第1スクリーン部20と略同様の製造方法により第2基材層31及び第2反射層63が積層された積層体を製造する。そして、積層体の第2反射層63の上に均一な厚みになるように紫外線硬化型樹脂を塗布し、保護層35を積層し、紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させ、第2樹脂層64及び保護層35を一体に形成する。これにより、第2スクリーン部30が形成される。
第1スクリーン部20の第1樹脂層54と第2スクリーン部30の第2基材層31との間に、透光性を有する粘着剤等により接合層11を等厚で塗布し、接合層11を介して第1スクリーン部20と第2スクリーン部30とを積層し、一体に接合する。その後、所定の大きさに裁断する等により、スクリーン50が完成する。
以上より、本実施形態のスクリーン50は、上述の第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、本実施形態のスクリーン50は、各スクリーン部の第1反射層及び前記第2反射層が、それぞれスクリーン面に略平行な平坦な面に形成されているので、第1実施形態のスクリーン10に比してより簡易な構成によりスクリーンを形成することができ、製造工程を簡易にし、製造コストを低減することができる。
また、本実施形態のスクリーン50は、第1実施形態のスクリーン10に設けられた第1光学形状層22及び第2光学形状層32を省略することができ、その点においても製造工程を簡易にし、製造コストを低減することができる。
(変形形態)
以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)上述の各実施形態において、第2スクリーン部30の第2反射層33は、半透過型の反射層(ハーフミラー)である例を示したが、これに限定されるものでなく、入射した光を透過することなく反射する反射層としてもよい。これにより、スクリーン10に入射した映像光の利用効率を向上することができ、より明るく鮮明な画像を観察者に表示することができる。
なお、この場合、スクリーン10の画面の法線方向に入射する背景等の光(図4のG10、G11)は、そのほとんどが第2反射層33により反射されてしまうが、第2反射層33を第2入射面の一部に、より具体的には、映像光の反射に寄与する部分(例えば、第2入射面321aの谷部v2側の部位に)のみ設けることにより、第2入射面の反射層が形成されていない部位を介して上述の背景等の光を、スクリーン10を透過させることができる。また、各単位光学形状221、321の第1対向面221b、第2対向面321bの角度(θ2、θ4)を90度よりも小さくすることにより、スクリーン10に入射する背景等の光を、対向面を介してより多く透過させることができる。
(2)上述の各実施形態において、各単位光学形状の入射面及び対向面のそれぞれが、微細かつ不規則な凹凸形状を有する粗面に形成される例を示したが、これに限定されるものでなく、例えば、反射層が形成されない対向面には、粗面の形成を省略するようにしてもよい。
(3)上述の各実施形態において、各単位光学形状の対向面には反射層が形成されない例を説明したが、これに限定されるものでなく、対向面にも反射層が形成されるようにしてもよい。
(4)第3実施形態において、必要に応じて第1樹脂層54及び第2樹脂層64は、省略してもよい。これにより、スクリーン50の層構成をより単純化することができ、製造効率を向上させるとともに、製造コストを低減することができる。
(5)第1実施形態及び第3実施形態において、第1スクリーン部20が第1樹脂層24の背面側に不図示の保護層をさらに備える形態としてもよい。即ち、第1スクリーン部20と第2スクリーン部30とはそれぞれ別体の透明性を有するスクリーンであり、これらを接合層11により一体に接合し、スクリーン10、40としてもよい。
(6)各実施形態において、スクリーン10,40,50の映像源側(+Z側)の面に、傷つき防止を目的としたハードコート層を設けてもよい。ハードコート層は、例えば、スクリーン10,40,50の映像源側の面(第1基材層21の映像源側の面)に、ハードコート機能を有する紫外線硬化型樹脂(例えば、ウレタンアクリレート等)を塗布して形成する等により、形成することができる。
また、ハードコート層に限らず、スクリーン10,40,50の使用環境や使用目的等に応じて、例えば、反射防止機能、紫外線吸収機能、防汚機能、帯電防止機能等、適宜必要な機能を有する層を1つ又は複数選択して設けてもよい。さらに、第1基材層21の映像源側(+Z側)にタッチパネル層等を設けてもよい。
例えば、スクリーン10,40,50の映像源側の表面に反射防止層を設けた場合には、映像光のスクリーン入射時の反射を抑制することに加え、第1反射層や第2反射層で反射した光の一部が、スクリーンの映像源側表面で反射して背面側から出射する等により、背面側の観察者O2に映像が一部見えてしまうこと等も防止することができる。
(7)各実施形態において、映像源LSは、例えば、スクリーン10,40,50の斜め下側等に配置され、スクリーン10,40,50に対して画面左右方向において斜め方向から映像光を投射する形態としてもよい。このとき、映像源LSの位置に合わせて第1単位光学形状221及び第2単位光学形状321,421の配列方向は、傾いた形態となる。
このような形態とすれば、映像源LSの位置等の自由度が向上する。
(8)第1実施形態及び第2実施形態において、第1光学形状層22及び第2光学形状層32,42は、第1単位光学形状221、第2単位光学形状321,421が画面左右方向に延在し、画面上下方向に複数配列されるリニアフレネルレンズ形状を背面側(−Z側)の面に有する形態としてもよい。
(9)第1実施形態及び第2実施形態において、第1単位光学形状221及び第2単位光学形状321,421の第1入射面、第1対向面は、例えば、曲面と平面とが組み合わされた形態としてもよいし、折れ面状としてもよい。
また、第1単位光学形状221及び第2単位光学形状321,421は、3つ以上の複数の面によって形成される多角形形状としてもよい。
また、第1反射層23は、第1入射面221aの少なくとも一部に形成される形態としてもよい。第2反射層33についても同様である。また、例えば、第1反射層23は、第1入射面221aの少なくとも一部に形成され、第2反射層33が第2入射面321a及び第2対向面321bに形成される形態としてもよい。
(10)第1実施形態及び第2実施形態において、スクリーン10,40は、第1光学形状層22及び第2光学形状層32,42が十分な厚みや剛性等を有している場合には、第1基材層21、第2基材層31、保護層35のすべて、又は、いずれか少なくとも1つを備えない形態としてもよい。
また、各実施形態のスクリーン10,40,50は、第1基材層21及び保護層35の少なくとも一方を、ガラス板等の光透過性を有する板状の部材としてもよい。このとき、粘着剤層等を介して第1光学形状層22等がガラス板等に接合される形態としてもよい。
また、スクリーン10,40,50は、その映像源側(+Z側)又は背面側(−Z側)に、透光性を有する支持板を配置し、支持板に接合する形態等してもよい。例えば、スクリーン10の背面側に支持板等を接合する場合には、保護層35を設けない形態としてもよいし、スクリーン10の映像源側に支持板等を接合する場合には、第1基材層21を設けない形態としてもよい。
(11)各実施形態において、スクリーン10,40,50は、画面(表示領域)が矩形形状である例を示したが、これに限らず、例えば、正方形や平行四辺形等の他の四角形形状や多角形形状、円形、長円形、楕円形等としてもよい。
(12)スクリーン10,40,50は、黒や灰色等の暗色系の着色材等で着色され、入射した光の一部を吸収する光吸収性を有する不図示の光吸収層を備えていてもよい。この光吸収層は、第1反射層23よりも映像源側(+Z側)に位置していてもよいし、第2反射層33よりも背面側(−Z側)に位置していてもよいし、第1反射層23と第2反射層33との間に位置していてもよい。
光吸収層をスクリーン10,40,50に設けることにより、スクリーン10,40,50に入射した外光等により生じ、スクリーン10,40,50と空気との界面で全反射しながらスクリーン10,40,50内を進む迷光を吸収でき、迷光による映像のコントラスト低下等を抑制できる。
また、光吸収層が、第1反射層23よりも映像源側に位置する場合には、映像の黒輝度の低減や映像源側から入射する外光を吸収でき、映像のコントラストの向上を図ることができる。また、光吸収層が、第2反射層33よりも背面側に位置する場合には、背面側から入射する外光を吸収し、映像のコントラストを向上させることができる。
なお、上述の光吸収層は、着色材を含有せず、透明な層であって光吸収作用を有する層としてもよい。
(13)各実施形態において、1枚のスクリーンとして積層されるスクリーン部は、3つ以上でもよい。3つのスクリーン部は、集光点が同じであってもよいし、異なっていてもよい。
(14)各実施形態において、各スクリーン部10、20の反射層は、映像源側の面と背面側の面に微細かつ不規則な凹凸形状が形成される例を示したが、映像源側の面のみに微細かつ不規則な凹凸形状が形成されるようにしてもよい。
なお、本実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
1 映像表示装置
10、40、50 スクリーン
20 第1スクリーン部
30 第2スクリーン部
21 第1基材層
22 第1光学形状層
221 第1単位光学形状
23、53 第1反射層
24、54 第1樹脂層
31 第2基材層
32、42 第2光学形状層
321、421 第2単位光学形状
33、63 第2反射層
34、64 第2樹脂層
35 保護層

Claims (5)

  1. 映像源から投射された映像光の少なくとも一部を反射して映像を表示する反射スクリーンであって、
    入射した光の一部を反射し、入射した光のその他の少なくとも一部を透過する第1反射層と、
    前記第1反射層よりも映像源側とは反対の背面側に設けられ、入射した光の少なくとも一部を反射する第2反射層とを備え、
    前記第1反射層及び前記第2反射層の映像源側の面には微細な凹凸形状が形成されていること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  2. 請求項1に記載の反射スクリーンにおいて、
    前記第2反射層は、入射した光を透過することなく反射すること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の反射スクリーンにおいて、
    映像光が入射する第1入射面と、前記第1入射面に対向する第1対向面とを有する第1単位光学形状が複数配列された第1光学形状層と、
    前記第1光学形状層よりも映像源側に配置され、映像光が入射する第2入射面と、前記第2入射面に対向する第2対向面とを有する第2単位光学形状が複数配列された第2光学形状層とを備え、
    前記第1反射層は、前記第1入射面に設けられ、
    前記第2反射層は、前記第2入射面に設けられていること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の反射スクリーンにおいて、
    前記第1反射層及び前記第2反射層は、それぞれ当該反射スクリーンの画面に略平行な面に形成されていること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の反射スクリーンと、
    前記反射スクリーンに映像光を投射する映像源とを備え、
    同一観察点において、前記反射スクリーンの前記第1反射層により表示される映像と、前記第2反射層により表示される映像とのずれは、前記映像源の1画素以上2画素以下であること、
    を特徴とする映像表示装置。
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