JP2020192946A - 車両用成形品及び車両用成形品アセンブリ - Google Patents

車両用成形品及び車両用成形品アセンブリ Download PDF

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Abstract

【課題】ピン部を有する外部固定部品が取り付けられる取付部を有する車両用成形品及び当該車両用成形品を備える車両用成形品アセンブリにおいて、取付部に対して外部固定部品を正確な位置に容易に配置可能とする。【解決手段】取付部が、軸部10bの収容空間Kが厚さ方向に貫通して設けられると共に、車両用成形品1の長手方向から収容空間Kに連通しかつ軸部10bが通過可能な切欠部4a2が設けられたベースプレート4aと、収容空間Kの内壁面から突出して設けられると共に、軸部10bの配置基準位置を示す位置決め突起部5と、ベースプレート4aに接続されて設けられると共に、収容空間Kに収容された軸部10bを切欠部4a2と反対側から位置決め突起部5に向けて付勢する付勢部6とを備えている。【選択図】図5

Description

本発明は、車両用成形品及び車両用成形品アセンブリに関するものである。
従来から、フードモールディングやバックドアフィニッシャ等の車両用成形品は、車体に対して固定されるスタッドボルトやクリップ等の外部固定部品が取り付けられる取付部を有している。一般的には、この取付部に対して外部固定部品を取り付けることによって車両用成形品アセンブリを製造し、この車両用成形品アセンブリが1つの部品として、車両本体等の外部構造体に対して取り付けられる。
例えば、特許文献1に示すように、取付部は、ピン状の部位(ピン部)を有する外部固定部品の取付作業の負担を軽減するため、側方に向けられた開口部から外部固定部品を容易に装着できる構成とされている。このような構成の取付部によれば、開口部を通過させるようにピン部を挿し込むことにより、容易に外部固定部品を取付部に取り付けることができる。
実公平7−4989号公報
ところで、車両に対しては、長尺状の車両用成形品が多く取り付けられている。車両用成形品が長尺状である場合には、温度の変化に応じて、車両用成形品が長手方向に伸縮する。このとき、外部構造体に固定された外部固定部品に対して車両用成形品が変位できないと、車両用成形品に対して局所的に大きな応力が作用し、車両用成形品に大きな負荷がかかることとなる。このため、車両用成形品の取付部には、外部固定部品のピン部が車両用成形品の長手方向に移動可能な空間を設けることが一般的である。
ところが、車両用成形品が温度変化によって長手方向のいずれかの方向に伸縮するかは、車両用成形品の形状や固定位置によって変化する。このため、取付部においては、車両用成形品の長手方向の両側にピン部が移動可能な空間を設ける必要がある。しかしながら、車両用成形品に対して外部固定部品を取り付ける場合に、外部固定部品と取付部との位置関係を作業者が正確に把握することは難しく、外部固定部品のピン部を取付部の最も奥側まで入れ込んでしまうことが考えられる。
例えば、外部固定部品が取付部に対して正確な位置に配置されている場合に目視可能な目印を車両用成形品に設けることも考えられる。しかしながら、このような場合であっても、1つ1つの外部固定部品に対して目視による目印の確認が必要となり、作業負担が大きい。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、ピン部を有する外部固定部品が取り付けられる取付部を有する車両用成形品及び当該車両用成形品を備える車両用成形品アセンブリにおいて、取付部に対して外部固定部品を正確な位置に容易に配置可能とすることを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、外部構造体に対して固定される外部固定部品のピン部が取り付けられる取付部を有する長尺状の車両用成形品であって、上記取付部が、上記ピン部の収容空間が厚さ方向に貫通して設けられると共に、車両用成形品の長手方向から上記収容空間に連通しかつ上記ピン部が通過可能な開口部が設けられたベースプレートと、上記収容空間の内壁面から突出して設けられると共に、上記ピン部の配置基準位置を示す位置決め突起部と、上記ベースプレートに接続されて設けられると共に、上記収容空間に収容された上記ピン部を上記開口部と反対側から上記位置決め突起部に向けて付勢する付勢部とを備えるという構成を採用する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記位置決め突起部が、上記ベースプレートの厚さ方向から見て上記開口部における上記ピン部の軸心が通過する軸心通過軸を挟んだ一方側の領域である第1領域と他方側の領域である第2領域との2つの領域のうち、いずれかにのみ設けられているという構成を採用する。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記第1領域と上記第2領域のうち、少なくとも上記位置決め突起部が設けられていない領域に上記付勢部が設けられているという構成を採用する。
第4の発明は、上記第1〜第3いずれかの発明において、上記付勢部が、上記ベースプレートから上記開口部と反対側に向けて延出すると共に上記配置基準位置の上記ピン部の周面に沿うように先端に向けて湾曲された板バネ部であり、上記ベースプレートは、上記板バネ部と上記収容空間の内壁面との間に隙間を有しているという構成を採用する。
第5の発明は、上記第4の発明において、上記ベースプレートが、上記隙間を介して上記板バネ部と対向配置され、上記開口部と反対側に弾性変形された上記板バネ部に当接するストッパ壁を有するという構成を採用する。
第6の発明は、上記第4または第5の発明において、上記ベースプレートの厚さ方向にて、上記ベースプレートの外壁面よりも、上記板バネ部の表面が内側に配置されているという構成を採用する。
第7の発明は、外部構造体に対して固定されると共にピン部を有する外部固定部品と、当該外部固定部品が取り付けられる取付部を有する車両用成形品とを備える車両用成形品アセンブリであって、上記車両用成形品として上記第1〜第6いずれかの発明である車両用成形品を備えるという構成を採用する。
本発明によれば、付勢部によってピン部が位置決め突起部に付勢されることによって、取付部に対する外部固定部品のピン部の位置が配置基準位置に定められる。このため、仮に作業者が配置基準位置よりも収容空間の奥側にピン部を押し込んだ場合であっても、付勢部の付勢力によってピン部が配置基準位置に戻される。したがって、本発明によれば、作業者がピン部の位置を確認しなくても、ピン部を配置基準位置に配置することができる。よって、本発明によれば、ピン部を有する外部固定部品が取り付けられる取付部を有する車両用成形品及び当該車両用成形品を備える車両用成形品アセンブリにおいて、取付部に対して外部固定部品を正確な位置に容易に配置可能となる。
本発明の一実施形態における車両成形品を備える車両の一部を示す斜視図である。 本発明の一実施形態における車両成形品を裏面から見た裏面図である。 本発明の一実施形態における車両成形品に取り付けられるクリップの拡大斜視図である。 本発明の一実施形態における車両成形品が備える取付部の拡大斜視図である。 本発明の一実施形態における車両成形品が備える取付部とクリップの拡大斜視図である。 図4のA−A断面図である。 本発明の一実施形態における車両成形品が備えるベースプレートを厚さ方向から見た正面図である。 本発明の一実施形態における車両成形品の変形例が備える取付部の断面図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る車両用成形品及び車両用成形品アセンブリの一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態の車両用成形品1を備える車両100の一部を示す斜視図である。
この図に示すように、車両用成形品1は、車両100の一部に設けられた長尺状の部材である。なお、図1においては、車両用成形品1が、フードモールディングとして示されている。ただし、車両用成形品1は、フードモールディングに限定されるものではなく、バックドアフィニッシャやピラー用ガーニッシュ等とすることも可能である。このような車両用成形品1は、樹脂をベースとして形成されており、例えば外装部品であるバックドアフィニッシャやフードモールディングとして用いられる場合には、金属調の外観とするために表面にめっき処理が施される場合もある。
図2は、車両用成形品1を裏面(車両本体側)から見た裏面図である。この図に示すように、車両用成形品1は、本体部2と、複数の取付部3とを有している。本体部2は、表面側(図2で示す面の裏側の面)が車両100の外側に向くように車両100の一部として設けられる板状の部位である。
ここで、取付部3の説明に先立ち、取付部3に取り付けられるクリップ10(外部固定部品)について説明する。図3は、クリップ10の斜視図である。この図に示すようにクリップ10は、頭部10aと、軸部10b(ピン部)と、先端係合部10cと、フランジ部10dとを備えている。頭部10aは、軸部10bに沿う方向から見て円形状の板状の部位であり、軸部10bが接続される。この頭部10aは、クリップ10が取付部3に取り付けられている状態で、取付部3の後述するベースプレート4aに縁部が係止される幅を有している。軸部10bは、頭部10aの表面に対して垂直に接続されるように、頭部10aの中央部に設けられている。この軸部10bは、軸芯に沿う方向から見て円形のピン状の部位であり、先端係合部10c及びフランジ部10dを支持する。先端係合部10cは、軸部10bの先端に設けられており、車両本体に設けられる不図示の被係合部に対して係合される。フランジ部10dは、軸部10bの途中部位に設けられた鍔状の部位であり、頭部10aに対して一定の隙間を空けて設けられている。この頭部10aとフランジ部10dとの隙間は、取付部3の後述する付勢部6の厚みよりも僅かに広く設定されている。これによって、頭部10aとフランジ部10dとの隙間に付勢部6が進入可能とされている。
このようなクリップ10は、取付部3に取り付けられた状態で先端係合部10cが車両本体の被係合部に係合されることによって、車両本体(外部構造体)に固定される。これによって、車両用成形品1も車両本体に固定される。後の説明では、取付部3に取り付けられる外部固定部品が上記クリップ10であるものとする。しかしながら、外部固定部品は、このようなクリップ10に限られない。例えば、ナットによって車両本体に対して締結されるスタッドボルト等も外部固定部品として取付部3に取り付けられる。ただし、どのような外部固定部品であっても、ピン形状の軸部(ピン部)を有している。例えば、スタッドボルトである場合には、ナットが螺合されるネジ溝が先端に形成された軸部を有している。このようなクリップ10等の外部固定部品と、取付部3に外部固定部品が取り付けられた車両用成形品1とからなる部品が、車両用成形品アセンブリに相当する。
取付部3は、車両用成形品1の裏面に対して複数設けられている。図4〜図6を参照して、取付部3について詳細に説明する。図4は、取付部3の拡大斜視図である。図5は、クリップ10が取り付けられた状態の取付部3の拡大斜視図である。図6は、図4のA−A線断面図である。図4に示すように、取付部3は、ベース部4と、位置決め突起部5と、付勢部6と、支持部7とを備えている。
ベース部4は、車両用成形品1の本体部2と一体的に接続される部位であり、位置決め突起部5及び付勢部6が設けられるベースプレート4aと、当該ベースプレート4aと車両用成形品1の本体部2とを接続する傾斜部4bとを有している。ベースプレート4aは、4つの辺4a1を有すると共に中央に厚さ方向に貫通した収容空間Kが大きく開口された略方形の板状の部位である。このベースプレート4aは、傾斜部4bに支持されることによって、車両用成形品1の裏面に対して一定の隙間を有して配置されている。
図7は、収容空間Kの貫通方向(すなわちベースプレート4aの厚さ方向)から見たベースプレート4aを含む模式図である。この図に示すように、ベースプレート4aが有する4つの辺4a1のうち1つには、収容空間Kに連通する切欠部4a2(開口部)が設けられている。この切欠部4a2を通じて、収容空間Kにクリップ10の軸部10bが側方より出し入れ可能とされている。この軸部10bの収容空間Kへの出し入れ方向が、車両用成形品1の長手方向と一致されるように、切欠部4a2が設けられている。なお、以下の説明では、軸部10bの収容空間Kへの出し入れ方向を軸部移動方向と称する。
収容空間Kは、ベースプレート4aの厚さ方向から見た形状が、軸部移動方向に長い形状とされている。つまり、収容空間Kは、切欠部4a2から軸部移動方向に向けて切欠部4a2の幅寸法よりも深く設けられている。このような収容空間Kの軸部移動方向における中央部は、軸部10bが配置されるべき配置基準位置Pとされている。このような配置基準位置Pは、軸部移動方向における両側に軸部10bが移動可能とする空間が設けられる位置に設定されている。
クリップ10の軸部10bは、切欠部4a2を通過して収容空間Kに至る。なお、以下の説明においては、軸部10bを軸部移動方向に沿って移動させる場合において、ベースプレート4aの厚さ方向から見た軸心Lの軌跡を軸心通過軸Laと称する。本実施形態においては、軸心通過軸Laは、ベースプレート4aの厚さ方向から見て、軸部移動方向と直交する方向において、ベースプレート4aを2分している。つまり、軸心通過軸Laは、軸部移動方向と直交する方向におけるベースプレート4aの中心軸となっている。
また、ベースプレート4aは、図7に示すように、軸心通過軸Laを挟むようにして2つのガイド部4a3を有している。これらのガイド部4a3は、切欠部4a2から収容空間Kの奥側に向けて設けられており、切欠部4a2から収容空間Kの奥側に向かうに連れて、軸心通過軸Laに近づくように傾斜された案内面を有している。このため、ガイド部4a3は、切欠部4a2から収容空間Kの奥側に向かうに連れて互いに近接するように収容空間Kの内壁面から突出されている。ガイド部4a3の最も突出した部位を先端部4a4と称すると、これらの先端部4a4の離間寸法は、軸部10bの直径よりも僅かに小さく設定されている。このような先端部4a4間を軸部10bが通過する場合には、ガイド部4a3やその周囲が弾性変形されることによって、軸部10bが通過可能とされる。これらのガイド部4a3は、切欠部4a2から収容空間Kの配置基準位置に向かう軸部10bをベースプレート4aの中央に案内する。
このようなベースプレート4aは、図6に示すように、クリップ10の頭部10aの縁部が係止される。つまり、ベースプレート4aは、支持部7と反対側からクリップ10の頭部10aの縁部に係止する係止部として機能する。
傾斜部4bは、図4に示すように、ベースプレート4aの辺4a1と車両用成形品1の本体部2の表面とを接続するように当該表面に対して傾斜された部位であり、切欠部4a2が設けられた辺4a1を除く3つの辺4a1の各々に設けられている。このようなベース部4は、ベースプレート4aに設けられる位置決め突起部5及び付勢部6を車両用成形品1の裏面に対して一定の隙間を空けて支持している。
位置決め突起部5及び2つの付勢部6は、図7に示すように、配置基準位置Pに配置された軸部10bを囲うように配置されている。位置決め突起部5は、収容空間Kの内部において、付勢部6よりも切欠部4a2に近くガイド部4a3の先端部4a4よりも切欠部4a2から遠い位置に配置されている。この位置決め突起部5は、ベースプレート4aの厚さ方向から見て、収容空間Kの内壁面から軸部移動方向と直交する方向に突出しており、配置基準位置Pに配置された軸部10bの周面に当接される位置に配置されている。このような位置決め突起部5に軸部10bが付勢部6側から当接することによって軸部10bが配置基準位置Pに配置される。つまり、位置決め突起部5は、配置基準位置Pを示している。
位置決め突起部5の先端から対向する収容空間Kの内壁面までの離間寸法は、軸部10bの直径よりも僅かに小さく設定されている。このため、位置決め突起部5と対向する収容空間Kの内壁面との間を軸部10bが通過する場合には、位置決め突起部5あるいはその周囲が弾性変形されることによって、軸部10bが通過可能とされる。
なお、図7に示すように、軸心通過軸Laによってベースプレート4aを第1領域R1と第2領域R2とに分けた場合に、位置決め突起部5は、一方の領域(本実施形態では第2領域R2)のみに設けられている。第1領域R1と第2領域R2との両方に位置決め突起部5を設けることも可能であるが、軸部10bを通過可能とするためには、各々の位置決め突起部5の突出量を極めて小さくする必要がある。このため、本実施形態のように、第1領域R1と第2領域R2との一方のみに位置決め突起部5を設けることが好ましい。
付勢部6は、図7に示すように、軸心通過軸Laを挟んで第1領域R1と第2領域R2との両方に設けられており、軸部移動方向において位置決め突起部5よりも切欠部4a2から遠い位置に配置されている。各々の付勢部6は、ベースプレート4aに接続されて設けられると共に、収容空間Kに収容された軸部10bを切欠部4a2と反対側から位置決め突起部5に向けて付勢する。
これらの付勢部6は、ベースプレート4aから軸部移動方向に沿って切欠部4a2と反対側に向けて延出すると共に配置基準位置Pの軸部10bの周面に沿うように先端に向けて湾曲された板バネ部からなる。つまり、付勢部6は、軸部移動方向からベースプレート4aに接続された根本から先端に向かうに連れて軸心通過軸Laに近づくように湾曲されている。このような付勢部6のベースプレート4aの厚み方向から見た曲率は、配置基準位置Pに配置された軸部10bに対して先端のみが接触するように設定されている。軸部10bが付勢部6の先端と接触することによって付勢部6が僅かに弾性変形される。このときの復元力によって付勢部6は、配置基準位置Pに配置された軸部10bを位置決め突起部5に向けて付勢する。
また、これらの付勢部6は、配置基準位置Pに配置された軸部10bが外力によって収容空間Kの奥側に向けて押圧されると、この押圧力によって先端が収容空間Kの奥側に移動するように弾性変形されることで軸部10bの収容空間Kの奥側への移動を許容する。一方で、付勢部6は、軸部10bに作用する外力が消失すると、元の形状に復元しようとする復元力によって軸部10bを配置基準位置Pに戻す。
なお、ベースプレート4aは、軸部移動方向において、付勢部6と収容空間Kの内壁面との間に隙間Sを形成するように形状設定されている。このため、板バネ部からなる付勢部6が容易に弾性変形可能とされている。さらに、図7に示すように、付勢部6に対向する収容空間Kの内壁面は、付勢部6が軸部10bに作用する外力によって大きく弾性変形された場合に、付勢部6に当接することによって付勢部6のそれ以上の弾性変形を防止するストッパ壁4a6として機能する。
また、付勢部6の根本(付勢部6とベースプレート4aとの接続箇所)は、軸部移動方向において、配置基準位置Pよりも収容空間Kの奥側に配置されている。このため、図7に示すように、ベースプレート4aの厚さ方向から見て、配置基準位置Pに配置された軸部10bの軸心Lの軸部移動方向と直交する方向には、付勢部6が設けられていない。このため、ベースプレート4aの厚さ方向から見て、配置基準位置Pに配置された軸部10bが軸部移動方向と直交する方向に移動されることを防止することができる。
なお、本実施形態においては、軸心通過軸Laを挟んで第1領域R1と第2領域R2との両方に付勢部6が設けられているが、いずれか一方の領域のみに付勢部6を設けるようにしても良い。このような場合には、位置決め突起部5が設けられていない領域に付勢部6を設けることが好ましい。つまり、本実施形態においては、位置決め突起部5が第2領域R2に設けられているため、付勢部6を1つのみ設ける場合には、第1領域R1に配置することが好ましい。これによって、同一領域に位置決め突起部5と付勢部6とを設ける場合と比較して、軸部10bの軸心Lあるいはより軸心Lに近い位置が付勢部6の先端と位置決め突起部5の先端とに挟まれるため、配置基準位置Pに配置された軸部10bを安定的に保持することができる。
支持部7は、リブ設置部7aと、リブ7bとを備えている。リブ設置部7aは、図6に示すように、ベース部4のベースプレート4aよりも下方(車両用成形品1の本体部2側)に配置された板状の部位であり、ベース部4の傾斜部4bによって支持されている。このリブ設置部7aは、リブ7bを支持する。リブ7bは、リブ設置部7aの表面から付勢部6側に突出されており、先端がクリップ10の頭部10aに対して軸部10bと反対側から当接されている。このような支持部7は、リブ7bを頭部10aに当接することによって、軸部10bが付勢部6に保持されたクリップ10の頭部10aを軸部10bと反対側から支持する。
このような車両用成形品1の取付部3にクリップ10を取り付ける場合には、頭部10aが支持部7とベース部4のベースプレート4aとの間に挟み込まれるようにクリップ10を押し込む。これによって、クリップ10の軸部10bが切欠部4a2を介して収容空間Kに入り込む。収容空間Kに入り込んだ軸部10bはガイド部4a3に案内され、ガイド部4a3の先端及び位置決め突起部5を通過して配置基準位置Pまで挿入される。配置基準位置Pまで挿入された軸部10bは、付勢部6によって位置決め突起部5に向けて付勢されることで保持される。ここで、作業者が配置基準位置Pよりも収容空間Kの奥側に軸部10bを押し込んだ場合には、作業者の手が離れると、軸部10bが付勢部6の復元力によって配置基準位置Pに押し戻される。このため、作業者は、常に軸部10bを収容空間Kの奥側まで押し込みさえすれば、確認作業を行うことなく軸部10bを配置基準位置Pに配置することができる。
このように配置基準位置Pに軸部10bが配置されることによって、車両用成形品1がクリップ10に対して長手方向に移動可能とされる。このため、温度変化によって車両用成形品1が伸縮した場合であっても、取付部3に大きな応力が作用することを防止することができる。なお、クリップ10が車両本体に接続された後は、軸部10bを配置基準位置Pに留めておく必要はない。このため、付勢部6は、クリップ10を車両用成形品1に取り付ける場合にのみに機能を維持していればよく、高い強度を要しない。
以上のような本実施形態の車両用成形品1及び車両用成形品アセンブリにおいては、取付部3が、軸部10bの収容空間Kが厚さ方向に貫通して設けられると共に、車両用成形品1の長手方向から収容空間Kに連通しかつ軸部10bが通過可能な切欠部4a2が設けられたベースプレート4aと、収容空間Kの内壁面から突出して設けられると共に、軸部10bの配置基準位置Pを示す位置決め突起部5と、ベースプレート4aに接続されて設けられると共に、収容空間Kに収容された軸部10bを切欠部4a2と反対側から位置決め突起部5に向けて付勢する付勢部6とを備えている。
このような本実施形態の車両用成形品1及び車両用成形品アセンブリによれば、付勢部6によって軸部10bが位置決め突起部5に付勢されることによって、取付部3に対するクリップ10の軸部10bの位置が配置基準位置Pに定められる。このため、仮に作業者が配置基準位置Pよりも収容空間Kの奥側に軸部10bを押し込んだ場合であっても、付勢部6の付勢力によって軸部10bが配置基準位置Pに戻される。したがって、本実施形態の車両用成形品1及び車両用成形品アセンブリによれば、作業者が軸部10bの位置を確認しなくても、軸部10bを配置基準位置Pに配置することができ、取付部3に対してクリップ10を正確な位置に容易に配置可能となる。
また、本実施形態の車両用成形品1においては、位置決め突起部5が、ベースプレート4aの厚さ方向から見て切欠部4a2における軸部10bの軸心が通過する軸心通過軸Laを挟んだ一方側の領域である第1領域R1と他方側の領域である第2領域R2との2つの領域のうち、いずれかにのみ設けられている。このため、第1領域R1と第2領域R2との両方に位置決め突起部5を設ける場合と比較して、位置決め突起部5の突出量を大きくすることができる。したがって、本実施形態の車両用成形品1によれば、位置決め突起部5の成形が容易となる。
また、本実施形態の車両用成形品1においては、第1領域R1と第2領域R2のうち、少なくとも位置決め突起部5が設けられていない領域に付勢部6が設けられている。このため、同一領域のみに位置決め突起部5と付勢部6とを設ける場合と比較して、軸部10bの軸心Lあるいはより軸心Lに近い位置が付勢部6の先端と位置決め突起部5の先端とに挟まれるため、配置基準位置Pに配置された軸部10bを安定的に保持することができる。
また、本実施形態の車両用成形品1においては、付勢部6が、ベースプレート4aから切欠部4a2と反対側に向けて延出すると共に配置基準位置Pの軸部10bの周面に沿うように先端に向けて湾曲された板バネ部とされ、ベースプレート4aが、板バネ部と収容空間Kの内壁面との間に隙間Sを形成している。このため、付勢部6のうち、最も可動範囲が大きな先端のみを軸部10bに当接させることができ、軸部10bの可動範囲を広く確保することができる。
また、本実施形態の車両用成形品1においては、ベースプレート4aが、隙間Sを介して付勢部6と対向配置され、切欠部4a2と反対側に弾性変形された付勢部6に当接するストッパ壁4a6を有している。このため、付勢部6の変形を抑えることが可能となり、付勢部6の損傷を防止することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、図6に示すように、ベースプレート4aの厚さ方向にて、ベースプレート4aの外壁面と、板バネ部からなる付勢部6の表面とが同一の高さ位置に配置された構成を採用した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、図8に示すように、ベースプレート4aの厚さ方向にて、ベースプレート4aの外壁面4a7よりも板バネ部からなる付勢部6の表面6aが取付部3の内側(本体部2に近い側)に配置されるようにしても良い。このような場合には、射出成形により形成した車両用成形品1から金型を取り外す場合に、金型が付勢部6の表面に引っ掛かることを防止することができる。
また、上記実施形態においては、付勢部6が板バネ部からなる構成について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、ゴム材料のような弾性部材や、コイルバネ等を付勢部として用いることも可能である。
1……車両用成形品、2……本体部、3……取付部、4……ベース部、4a……ベースプレート、4a1……辺、4a2……切欠部(開口部)、4a3……ガイド部、4a4……先端部、4a6……ストッパ壁、4a7……外壁面、4b……傾斜部、5……位置決め突起部、6……付勢部、6a……表面、7……支持部、7a……リブ設置部、7b……リブ、10……クリップ(外部固定部品)、10a……頭部、10b……軸部、10c……先端係合部、10d……フランジ部、100……車両、K……収容空間、L……軸心、La……軸心通過軸、P……配置基準位置、R1……第1領域、R2……第2領域、S……隙間

Claims (7)

  1. 外部構造体に対して固定される外部固定部品のピン部が取り付けられる取付部を有する長尺状の車両用成形品であって、
    前記取付部は、
    前記ピン部の収容空間が厚さ方向に貫通して設けられると共に、車両用成形品の長手方向から前記収容空間に連通しかつ前記ピン部が通過可能な開口部が設けられたベースプレートと、
    前記収容空間の内壁面から突出して設けられると共に、前記ピン部の配置基準位置を示す位置決め突起部と、
    前記ベースプレートに接続されて設けられると共に、前記収容空間に収容された前記ピン部を前記開口部と反対側から前記位置決め突起部に向けて付勢する付勢部と
    を備える
    ことを特徴とする車両用成形品。
  2. 前記位置決め突起部は、前記ベースプレートの厚さ方向から見て前記開口部における前記ピン部の軸心が通過する軸心通過軸を挟んだ一方側の領域である第1領域と他方側の領域である第2領域との2つの領域のうち、いずれかにのみ設けられていることを特徴とする請求項1記載の車両用成形品。
  3. 前記第1領域と前記第2領域のうち、少なくとも前記位置決め突起部が設けられていない領域に前記付勢部が設けられていることを特徴とする請求項2記載の車両用成形品。
  4. 前記付勢部は、前記ベースプレートから前記開口部と反対側に向けて延出すると共に前記配置基準位置の前記ピン部の周面に沿うように先端に向けて湾曲された板バネ部であり、
    前記ベースプレートは、前記板バネ部と前記収容空間の内壁面との間に隙間を有している
    ことを特徴とする請求項1〜3いずれか一項に記載の車両用成形品。
  5. 前記ベースプレートは、前記隙間を介して前記板バネ部と対向配置され、前記開口部と反対側に弾性変形された前記板バネ部に当接するストッパ壁を有することを特徴とする請求項4記載の車両用成形品。
  6. 前記ベースプレートの厚さ方向にて、前記ベースプレートの外壁面よりも、前記板バネ部の表面が内側に配置されていることを特徴とする請求項4または5記載の車両用成形品。
  7. 外部構造体に対して固定されると共にピン部を有する外部固定部品と、当該外部固定部品が取り付けられる取付部を有する車両用成形品とを備える車両用成形品アセンブリであって、
    前記車両用成形品として請求項1〜6いずれか一項に記載の車両用成形品を備えることを特徴とする車両用成形品アセンブリ。
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