JP2019043198A - 車両用成形品及び車両用成形品アセンブリ - Google Patents
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Abstract
【課題】車両用成形品及び車両用成形品アセンブリにおいて、車両用成形品に対して外部固定部品を確実に取り付けることが可能であり、かつ、外部固定部品を車両用成形品に対して容易に着脱可能とする。【解決手段】外部構造体に対して固定される外部固定部品のピン部が取り付けられる取付部3を有する車両用成形品であって、取付部3は、対向配置され、ピン部が保持される保持空間Hへの入口開口を形成する一対の可撓性ブリッジ部5を有し、可撓性ブリッジ部5が、保持空間Hを形成するベース部4に対して、両方の端部が接続され、端部同士の間の中央部が空隙6を空けて接続されている。【選択図】図4
Description
本発明は、車両用成形品及び車両用成形品アセンブリに関するものである。
従来から、フードモールディングやバックドアフィニッシャ等の車両用成形品は、車体に対して固定されるスタッドボルトやクリップ等の外部固定部品が取り付けられる取付部を有している。一般的には、この取付部に対して外部固定部品を取り付けることによって車両用成形品アセンブリを製造し、この車両用成形品アセンブリが1つの部品として、車両本体に対して取り付けられる。
例えば、特許文献1に示すように、取付部は、ピン状の部位(ピン部)を有する外部固定部品の取付作業の負担を軽減するため、側方から外部固定部品を容易に装着できる構成とされている。より詳細に説明すると、特許文献1では、取付部は、可撓性を有する一対のガイド部(特許文献1における舌片5)が、ピン部を収容する収容空間(特許文献1における係止孔2)側に先端を向けかつピン部の径より狭い間隔で対向配置された構成を有している。このような構成の取付部によれば、ガイド部を撓ませてガイド部同士の隙間を通過させるようにピン部を取り付けることにより、容易に外部固定部品を取付部に取り付けることができる。
特許文献1の構成によれば、ガイド部が可撓性を有しているため、車両用成形品の表面にめっき層が形成されることによって、車両用成形品の剛性が高まっている場合であっても、ピン部を取り付けることができる。しかしながら、特許文献1の構成では、取り付けたピン部を突起状のガイド部の先端で支持することになり、一旦、取付部に取り付けた外部固定部品を取り外すことが困難となる。このため、作業員が誤って取り付けた外部固定部品を車両用成形品から容易に取り外すことができず、強い外力が作用することで車両用成形品の取付部が破損する懸念がある。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、車両用成形品及び車両用成形品アセンブリにおいて、車両用成形品に対して外部固定部品を確実に取り付けることが可能であり、かつ、外部固定部品を車両用成形品に対して容易に着脱可能とすることを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するための手段として、以下の構成を採用する。
第1の発明は、外部構造体に対して固定される外部固定部品のピン部が取り付けられる取付部を有する車両用成形品であって、上記取付部が、対向配置され、上記ピン部が保持される保持空間への入口開口を形成する一対の可撓性ブリッジ部を有し、上記可撓性ブリッジ部が、上記保持空間を形成するベース部に対して、両方の端部が接続され、上記端部同士の間の中央部が空隙を空けて接続されているという構成を採用する。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記可撓性ブリッジ部が、他方の上記可撓性ブリッジ部までの離間寸法が上記ピン部の直径寸法よりも小さく設定される狭窄部と、上記狭窄部よりも上記保持空間側に位置し、上記狭窄部から上記保持空間に向かうに連れて他方の上記可撓性ブリッジ部から上記ピン部の通過方向と直交する方向に遠ざかる傾斜案内面を有する奥側部と、上記狭窄部よりも上記保持空間と反対側に位置し、上記狭窄部から上記保持空間と反対側に向かうに連れて他方の上記可撓性ブリッジ部から上記ピン部の通過方向と直交する方向に遠ざかる傾斜案内面を有する手前側部とを有するという構成を採用する。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記手前側部の上記傾斜案内面と上記狭窄部の表面とが成す角度が、上記奥側部の上記傾斜案内面と上記狭窄部の表面とが成す角度よりも大きく設定され、上記ピン部の通過方向にて、上記手前側部の長さ寸法が上記奥側部の長さ寸法よりも大きく設定されているという構成を採用する。
第4の発明は、上記第2または第3の発明において、上記狭窄部が、上記狭窄部の表面であって上記ピン部の通過方向と平行な平行案内面を有するという構成を採用する。
第5の発明は、上記第2〜第4いずれかの発明において、上記空隙の上記ピン部の通過方向における上記狭窄部から上記保持空間と反対側の長さ寸法が、上記ピン部の通過方向における上記狭窄部から上記保持空間までの長さ寸法よりも大きく設定されているという構成を採用する。
第6の発明は、外部構造体に対して固定されると共にピン部を有する外部固定部品と、上記ピン部が取り付けられる取付部を有する車両用成形品とを有する車両用成形品アセンブリであって、上記車両用成形品として、上記第1〜第5いずれかの発明である車両用成形品を備えるという構成を採用する。
本発明によれば、可撓性ブリッジ部を撓ませることによって容易に外部固定部品のピン部を保持空間に収容することができ、さらに可撓性ブリッジ部が復元することによって保持空間に収容されたピン部が外力を加えずに保持空間から抜け出すことを防止できる。また、本発明によれば、可撓性ブリッジ部の両方の端部がベース部に対して接続されている。このため、可撓性ブリッジの端部が外部固定部品のピン部に突き当てられることがなく、保持空間に保持されたピン部を容易に引き戻すことができる。したがって、本発明によれば、車両用成形品及び車両用成形品アセンブリにおいて、車両用成形品に対して外部固定部品を確実に取り付けることが可能であり、かつ、外部固定部品を車両用成形品に対して容易に着脱することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明に係る車両用成形品及び車両用成形品アセンブリの一実施形態について説明する。なお、以下の図面において、各部材を認識可能な大きさとするために、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本実施形態の車両用成形品1を備える車両100の一部を示す斜視図である。この図に示すように、車両用成形品1は、車両100の一部に設けられている。なお、図1においては、車両用成形品1が、フードモールディングとして示されている。ただし、車両用成形品1は、フードモールディングに限定されるものではなく、バックドアフィニッシャやピラー用ガーニッシュ等とすることも可能である。このような車両用成形品1は、樹脂をベースとして形成されており、例えば外装部品であるバックドアフィニッシャやフードモールディングとして用いられる場合には、金属調の外観とするために表面にめっき処理が施される場合もある。
図2は、車両用成形品1を裏面(車両本体側)から見た裏面図である。この図に示すように、車両用成形品1は、本体部2と、複数の取付部3とを有している。本体部2は、表面側(図2で示す面の裏側の面)が車両100の外側に向くように車両100の一部として設けられる板状の部位である。
ここで、取付部3の説明に先立ち、取付部3に取り付けられるクリップ10(外部固定部品)について説明する。図3は、クリップ10の斜視図である。この図に示すようにクリップ10は、頭部10aと、軸部10b(ピン部)と、先端係合部10cと、フランジ部10dとを備えている。頭部10aは、軸部10bに沿う方向から見て円形状の板状の部位であり、軸部10bが接続される。この頭部10aは、クリップ10が取付部3に取り付けられている状態で、取付部3の後述する頂部4aに縁部が係止される幅を有している。軸部10bは、頭部10aの表面に対して垂直に接続されるように、頭部10aの中央部に設けられている。この軸部10bは、軸芯に沿う方向から見て円形のピン状の部位であり、先端係合部10c及びフランジ部10dを支持する。先端係合部10cは、軸部10bの先端に設けられており、車両本体に設けられる不図示の被係合部に対して係合される。フランジ部10dは、軸部10bの途中部位に設けられた鍔状の部位であり、頭部10aに対して一定の隙間を空けて設けられている。この頭部10aとフランジ部10dとの隙間は、取付部3の後述する可撓性ブリッジ部5の厚みよりも僅かに広く設定されている。これによって、頭部10aとフランジ部10dとの隙間に可撓性ブリッジ部5が進入可能とされている。
このようなクリップ10は、取付部3に取り付けられた状態で先端係合部10cが車両本体の被係合部に係合されることによって、車両本体(外部構造体)に固定される。これによって、車両用成形品1も車両本体に固定される。後の説明では、取付部3に取り付けられる外部固定部品が上記クリップ10であるものとする。しかしながら、外部固定部品は、このようなクリップ10に限られない。例えば、ナットによって車両本体に対して締結されるスタッドボルト等も外部固定部品として取付部3に取り付けられる。ただし、どのような外部固定部品であっても、ピン形状の軸部(ピン部)を有している。例えば、スタッドボルトである場合には、ナットが螺合されるネジ溝が先端に形成された軸部を有している。このようなクリップ10等の外部固定部品と、取付部3に外部固定部品が取り付けられた車両用成形品1とからなる部品が、車両用成形品アセンブリに相当する。
さて、取付部3は、車両用成形品1の裏面に対して複数設けられている。図4及び図5を参照して、取付部3について詳細に説明する。図4は、(a)が取付部3の拡大図斜視図であり、(b)が取付部3の後述する可撓性ブリッジ部5を含む平面図である。図5は、クリップ10が取り付けられた状態の取付部3の拡大斜視図である。図4に示すように、取付部3は、ベース部4と、可撓性ブリッジ部5と、空隙6と、支持部7とを備えている。
ベース部4は、車両用成形品1の本体部2と一体的に接続される部位であり、可撓性ブリッジ部5が設けられる頂部4aと、当該頂部4aと車両用成形品1の本体部2とを接続する傾斜部4bとを有している。頂部4aは、4つの辺4a1を有すると共に中央が大きく開口された略方形の板状の部位であり、中央部にクリップ10の軸部10bが収容かつ保持される保持空間Hが設けられている。
この頂部4aは、傾斜部4bに支持されることによって、車両用成形品1の裏面に対して一定の隙間を有して配置されている。また、頂部4aが有する4つの辺4a1のうち1つには、切欠部4a2が設けられている。この切欠部4a2を通じて、保持空間Hに対してクリップ10の軸部10bが側方より出し入れ可能とされている。傾斜部4bは、頂部4aの辺4a1と車両用成形品1の本体部2の表面とを接続するように当該表面に対して傾斜された部位であり、上記切欠部4a2が設けられた辺4a1を除く3つの辺4a1の各々に設けられている。
可撓性ブリッジ部5は、図4(b)に示すように、通過方向(クリップ10を取付部3に着脱する際に軸部10bが移動する方向)と直交する方向にて対向配置されるようにして一対(2つ)設けられている。これらの可撓性ブリッジ部5は、ベース部4の頂部4aに設けられた切欠部4a2を狭めることによって、保持空間Hへの入口開口を形成している。各々の可撓性ブリッジ部5は、保持空間Hを形成するベース部4に対して、両方の端部が接続され、端部同士の間の中央部がベース部4に対して空隙6を空けて接続されている。
これらの可撓性ブリッジ部5は、狭窄部5aと、奥側部5bと、手前側部5cとが一体化された形状を有している。狭窄部5aは、他方の可撓性ブリッジ部5の狭窄部5aまでの離間寸法(上記通過方向と直交する方向の離間距離)が、軸部10bの直径寸法よりも小さく設定されている。また、狭窄部5aの他方の可撓性ブリッジ部5側の表面は、上記通過方向と平行な平行案内面5a1とされている。
奥側部5bは、狭窄部5aよりも保持空間H側に位置した部位であり、可撓性ブリッジ部5のベース部4に接続される一方の端部を含む。この奥側部5bは、狭窄部5aから保持空間Hに向かうに連れて他方の可撓性ブリッジ部5から上記通過方向と直交する方向に遠ざかる傾斜案内面5b1を有している。これらの2つの可撓性ブリッジ部5の傾斜案内面5b1によって、保持空間Hから切欠部4a2に向けて先細る案内経路が形成されている。
手前側部5cは、狭窄部5aよりも保持空間Hと反対側に位置した部位であり、可撓性ブリッジ部5のベース部4に接続される他方の端部を含む。この手前側部5cは、狭窄部5aから保持空間Hと反対側に向かうに連れて他方の可撓性ブリッジ部5から上記通過方向と直交する方向に遠ざかる傾斜案内面5c1を有している。これらの2つの可撓性ブリッジ部5の傾斜案内面5c1によって、保持空間Hに向けて先細る案内経路が形成されている。
また、本実施形態の車両用成形品1においては、手前側部5cの傾斜案内面5c1と狭窄部5aの表面である平行案内面5a1とが成す角度が、奥側部5bの傾斜案内面5b1と狭窄部5aの平行案内面5a1とが成す角度よりも大きく設定され、上記の通過方向にて、手前側部5cの長さ寸法が奥側部5bの長さ寸法よりも大きく設定されている。このため、手前側部5cの傾斜案内面5c1の上記通過方向に対する傾斜角度が、奥側部5bの傾斜案内面5b1の上記通過方向に対する傾斜角度よりも小さく、手前側部5cの上記通過方向における傾斜案内面5c1の勾配が緩やかになっている。
このような可撓性ブリッジ部5は、クリップ10の軸部10bが入口開口を通過する場合に、軸部10bに押圧されることで、狭窄部5aが空隙6側に向けて変位するように撓む。また、クリップ10の軸部10bが入口開口を通過した後は、自らの弾性力によって元の形状に復元する。
空隙6は、可撓性ブリッジ部5を容易に変形可能とするための空間である。この空隙6は、上記通過方向における狭窄部5aから保持空間Hと反対側の長さ寸法が、上記通過方向における狭窄部5aから保持空間Hまでの長さ寸法よりも大きく設定されている。この結果、空隙6は、図4(b)に示すように、保持空間Hよりも切欠部4a2側に寄って配置され、上記通過方向に沿った方向から見ると、保持空間Hの一部に重なるように配置されている。
支持部7は、リブ設置部7aと、リブ7bとを備えている。リブ設置部7aは、図4(a)に示すように、ベース部4の頂部4aよりも下方(車両用成形品1の本体部2側)に配置された板状の部位であり、ベース部4の傾斜部4bによって支持されている。このリブ設置部7aは、リブ7bを支持する。リブ7bは、リブ設置部7aの表面から可撓性ブリッジ部5側に突出されており、先端がクリップ10の頭部10aに対して軸部10bと反対側から当接されている。このような支持部7は、リブ7bを頭部10aに当接することによって、クリップ10の頭部10aを軸部10bと反対側から支持する。
このような車両用成形品1の取付部3にクリップ10を取り付ける場合には、頭部10aが支持部7とベース部4の頂部4aとの間に挟み込まれるようにクリップ10を押し込む。これによって、図5に示すように、クリップ10の軸部10bが可撓性ブリッジ部5の手前側部5cの傾斜案内面5c1に案内されて保持空間Hに入り込む。このとき、可撓性ブリッジ部5の狭窄部5aの離間寸法が軸部10bの直径寸法よりも小さく設定されているため、軸部10bが通過するときに可撓性ブリッジ部5が撓む。軸部10bが入口開口を通過すると、可撓性ブリッジ部5が元の形状に復元する。この結果、クリップ10の軸部10bが保持空間Hに収容され、クリップ10が取付部3に取り付けられる。
一方、取付部3に取り付けられたクリップ10を取り外す場合には、クリップ10を保持空間Hから切欠部4a2側に向けて引き出す。これによって、クリップ10の軸部10bが可撓性ブリッジ部5の奥側部5bの傾斜案内面5b1に案内されて保持空間Hから引き出される。このとき、可撓性ブリッジ部5の狭窄部5aの離間寸法が軸部10bの直径寸法よりも小さく設定されているため、軸部10bが通過するときに可撓性ブリッジ部5が撓む。軸部10bが入口開口を通過すると、可撓性ブリッジ部5が元の形状に復元する。この結果、この結果、クリップ10の軸部10bが保持空間Hから取り出され、クリップ10が取付部3から取り外される。
以上のような本実施形態の車両用成形品1によれば、可撓性ブリッジ部5を撓ませることによって容易にクリップ10の軸部10bを保持空間Hに収容することができ、さらに可撓性ブリッジ部5が復元することによって保持空間Hに収容された軸部10bが外力を加えずに保持空間Hから抜け出すことを防止できる。また、本実施形態の車両用成形品1によれば、可撓性ブリッジ部5の両方の端部がベース部4に対して接続されている。このため、可撓性ブリッジ部5の端部がクリップ10の軸部10bに突き当てられることがなく、保持空間Hに保持された軸部10bを手前に引くことによって容易に引き戻すことができる。したがって、本実施形態の車両用成形品1によれば、車両用成形品1に対してクリップ10を確実に取り付けることが可能であり、かつ、クリップ10を車両用成形品1に対して容易に着脱することが可能となる。
また、本実施形態の車両用成形品1においては、可撓性ブリッジ部5が、他方の可撓性ブリッジ部5までの離間寸法が軸部10bの直径寸法よりも小さく設定される狭窄部5aと、狭窄部5aよりも保持空間H側に位置し、狭窄部5aから保持空間Hに向かうに連れて他方の可撓性ブリッジ部5から上記通過方向と直交する方向に遠ざかる傾斜案内面5b1を有する奥側部5bと、狭窄部5aよりも保持空間Hと反対側に位置し、狭窄部5aから保持空間Hと反対側に向かうに連れて他方の可撓性ブリッジ部5から上記通過方向と直交する方向に遠ざかる傾斜案内面5c1を有する手前側部5cとを有している。このため、傾斜案内面5b1及び傾斜案内面5c1によって、クリップ10を取付部3に取り付ける作業も、クリップ10を取付部3から取り外す作業も、いずれも容易に行うことが可能となる。
また、本実施形態の車両用成形品1においては、手前側部5cの傾斜案内面5c1と狭窄部5aの平行案内面5a1とが成す角度が、奥側部5bの傾斜案内面5b1と狭窄部5aの平行案内面5a1とが成す角度よりも大きく設定されている。さらに、上記通過方向にて、手前側部5cの長さ寸法が奥側部5bの長さ寸法よりも大きく設定されている。このため、奥側部5bの上記通過方向における傾斜案内面5b1の上記通過方向における勾配がきつく、手前側部5cの上記通過方向における傾斜案内面5c1の勾配が緩やかになっている。このため、クリップ10を取付部3に取り付ける作業よりも、クリップ10を取付部3から取り外す作業の方がクリップ10に大きな力を加える必要がある。このため、容易に取付部3に対してクリップ10を取り付けることができる一方で、取付部3に取り付けられたクリップ10が意図せずに取付部3から外れることを防止することができる。
また、本実施形態の車両用成形品1においては、狭窄部5aが、狭窄部5aの表面であって上記通過方向と平行な平行案内面5a1を有している。このため、突起状の狭窄部を設けて奥側部5bの傾斜案内面5b1と手前側部5cの傾斜案内面5c1とが直接接続された場合と比較して、平行案内面5a1によって保持空間Hに保持された軸部10bが意図せずに保持空間Hから抜け出ることを抑止することができる。
また、本実施形態の車両用成形品1においては、空隙6の上記通過方向における狭窄部5aから保持空間Hと反対側の長さ寸法が、空隙6の上記通過方向における狭窄部5aから保持空間Hまでの長さ寸法よりも大きく設定されている。このため、上記通過方向に沿った方向から見ると、保持空間Hの一部に重なるように配置することができ、空隙6を形成することによって、取付部3の上記通過方向と直交する方向の幅寸法が大きくなることを抑制することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、上記通過方向にて、手前側部5cの長さ寸法が奥側部5bの長さ寸法よりも大きく設定されている構成を採用した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、手前側部5cの長さ寸法が奥側部5bの長さ寸法と同一あるいは小さい構成を採用することも可能である。
また、クリップ10の取付作業をより容易とすると共にクリップ10が意図せず取付部3から外れることを抑止するために、手前側部5cの傾斜案内面5c1と狭窄部5aの平行案内面5a1との接続部を面取り加工し、奥側部5bの傾斜案内面5b1と狭窄部5aの平行案内面5a1とは上記実施形態のように屈曲して接続する構成を採用することも可能である。
1……車両用成形品、3……取付部、4……ベース部、5……可撓性ブリッジ部、5a……狭窄部、5a1……平行案内面、5b……奥側部、5b1……傾斜案内面、5c……手前側部、5c1……傾斜案内面、6……空隙、10……クリップ(外部取付部品)、10b……軸部(ピン部)、H……保持空間
Claims (6)
- 外部構造体に対して固定される外部固定部品のピン部が取り付けられる取付部を有する車両用成形品であって、
前記取付部は、対向配置され、前記ピン部が保持される保持空間への入口開口を形成する一対の可撓性ブリッジ部を有し、
前記可撓性ブリッジ部は、前記保持空間を形成するベース部に対して、両方の端部が接続され、前記端部同士の間の中央部が空隙を空けて接続されている
ことを特徴とする車両用成形品。 - 前記可撓性ブリッジ部は、
他方の前記可撓性ブリッジ部までの離間寸法が前記ピン部の直径寸法よりも小さく設定される狭窄部と、
前記狭窄部よりも前記保持空間側に位置し、前記狭窄部から前記保持空間に向かうに連れて他方の前記可撓性ブリッジ部から前記ピン部の通過方向と直交する方向に遠ざかる傾斜案内面を有する奥側部と、
前記狭窄部よりも前記保持空間と反対側に位置し、前記狭窄部から前記保持空間と反対側に向かうに連れて他方の前記可撓性ブリッジ部から前記ピン部の通過方向と直交する方向に遠ざかる傾斜案内面を有する手前側部と
を有することを特徴とする請求項1記載の車両用成形品。 - 前記手前側部の前記傾斜案内面と前記狭窄部の表面とが成す角度が、前記奥側部の前記傾斜案内面と前記狭窄部の表面とが成す角度よりも大きく設定され、
前記ピン部の通過方向にて、前記手前側部の長さ寸法が前記奥側部の長さ寸法よりも大きく設定されている
ことを特徴とする請求項2記載の車両用成形品。 - 前記狭窄部は、前記狭窄部の表面であって前記ピン部の通過方向と平行な平行案内面を有することを特徴とする請求項2または3記載の車両用成形品。
- 前記空隙の前記ピン部の通過方向における前記狭窄部から前記保持空間と反対側の長さ寸法が、前記ピン部の通過方向における前記狭窄部から前記保持空間までの長さ寸法よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項2〜4いずれか一項に記載の車両用成形品。
- 外部構造体に対して固定されると共にピン部を有する外部固定部品と、前記ピン部が取り付けられる取付部を有する車両用成形品とを有する車両用成形品アセンブリであって、
前記車両用成形品として、請求項1〜5いずれか一項に記載の車両用成形品を備えることを特徴とする車両用成形品アセンブリ。
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