JP2020192644A - 組立装置 - Google Patents
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Abstract
Description
この特許文献1の組立装置は、上記組立手段として主部品としての容器部に装着部品としてのキャップを装着するキャッパを有しており、当該キャッパには当該キャッパに対してキャップを供給する供給手段が接続されている。
このような問題に鑑み、本発明はより簡易な構成により効率的に組立品を組み立てることが可能で、また欠品が発生した場合には当該欠品を補充することが可能な組立装置を提供するものである。
上記組立品を構成する複数の部品を収容可能なキャリアと、上記キャリアに上記部品を供給する部品供給手段と、上記キャリアに収容された部品を同じキャリアに収容された他の部品に装着する組立手段と、上記キャリアを移動させる搬送手段と、
上記供給手段と上記組立手段とを離隔した位置に設けるとともに、上記キャリアを上記供給手段と上記組立手段との間で循環移動させる環状の搬送軌道とを備え、
上記供給手段は上記一つのキャリアに対して上記組立品を構成する全ての部品を供給し、
上記供給手段と組立手段との間に、上記キャリアに収容された部品を認識する欠品認識手段を設け、
上記欠品認識手段が上記キャリアにすべての部品が収容されていないことを認識した場合、当該部品の欠けがあるキャリアは上記組立手段を通過して上記供給手段へと循環移動し、当該供給手段が当該キャリアに対して上記欠けの認識された部品を供給することを特徴としている。
一方、キャリアには上記組立品を構成する全ての部品が収容されるようになっているが、上記供給手段による物品の供給ミスが発生し、所要の物品が欠品してしまう場合がある。
その場合であっても、欠品認識手段が当該欠品を認識するとともに、当該物品の欠けがあるキャリアは環状の搬送軌道によって再度供給手段に循環移動されることから、当該欠品が解消されたキャリアを再度組立手段に移動させることが可能となる。
図2に示すように、上記目薬容器1は複数の部品によって構成されており、薬剤を収容する主部品としての容器部1aと、当該容器部1aの口部に装着されて上記薬液を一滴ずつ滴下させるための装着部品としての中栓1bと、上記口部に装着される装着部品としてのキャップ1cとから構成されている。
上記容器部1aは、図2に示す正面視では上底が下底よりも長い略台形形状を有する一方、図3に示す側面視では所定の厚さを有した略長方形形状を有している。また当該容器部1aの上部中央には、上方に向けて円筒状の口部が形成されている。
上記中栓1bは樹脂製で略円柱状を有しており、上記中栓1bを上記口部の内部に上方から圧入することで、当該中栓1bを容器部1aに装着することが可能となっている。
また上記キャップ1cは上記正面視において上底が下底よりも短い略台形形状を有するとともに、図3に示す側面視において所定の厚さを有した略長方形形状を有している。
上記キャップ1cの内部には、上記容器部1aの口部の外周部分に係合する係合部が形成され、このキャップ1cを容器部1aに装着するためには、当該キャップ1cを上方から所定の圧力で容器部1aに圧接させればよい構造となっており、換言するとキャップ1cを装着する際に当該キャップ1cを口部に対して回転させる必要がない構造となっている。
このような容器部1aにキャップ1cを装着すると、容器部1aの上底部分とキャップ1cの下底部分とが密着して、側面視において略6角形を有した目薬容器1が得られるようになっている(図6参照)。
なお、上記構成を有した目薬容器1は従来公知であり、上記中栓1bやキャップ1cの構造の詳細な説明については省略する。
本実施例において、上記部品供給部Aは内部が無菌状態に維持された部品供給アイソレータ4に収容され、また上記2つの充填打栓部B1、B2もそれぞれ内部が無菌状態に維持された充填打栓アイソレータ5に収容されている。
また上記部品供給部Aおよび充填打栓部B1、B2以外の上記排出部Cや搬送手段3の一部は、内部が外部よりも清浄に維持されたクリーンブース6に収容されている。
本実施例では、上記部品供給アイソレータ4と上記クリーンブース6とが隣接して設けられ、一方上記充填打栓アイソレータ5は上記クリーンブース6の内部に設けられている。
そして上記部品供給アイソレータ4と上記クリーンブース6との接続位置には上記搬送手段3によって搬送される部品等が通過可能な程度の連通口4aが形成され、また上記充填打栓アイソレータ5にも部品等が通過可能な連通口5aが形成されている。
当該露出した側面は透明なアクリル板によって構成され、当該アクリル板には作業者が装着可能な図示しないグローブが設けられている。このため、作業者は充填打栓アイソレータ5の内部での作業を、グローブを用いて外部から作業することが可能となっている。
そして、部品供給アイソレータ4、充填打栓アイソレータ5の内圧は上記クリーンブース6の内圧よりも陽圧に設定されており、クリーンブース6内で発生する粉塵等が上記部品供給アイソレータ4、充填打栓アイソレータ5に侵入するのを防止するようになっている。
上記レール11は、上記部品供給アイソレータ4の内部に設けられた略C字状を有する部品供給区間11Aと、上記クリーンブース6の内部に設けられた略U字状を有する搬送区間11Bと、上記充填打栓アイソレータ5の内部に設けられた充填打栓区間11Cとを有している。
このうち部品供給区間11Aと搬送区間11Bとは環状の循環経路を構成しており、一方上記充填打栓区間11Cは上記搬送区間11Bから分岐するように設けられている。
このように、上記部品供給区間11Aと上記充填打栓区間11Cとは離隔した位置に設けられているものの、上記キャリア12は上記搬送区間11Bを移動しつつ、部品供給区間11Aと上記充填打栓区間11Cとの間を循環移動するようになっている。
さらに、上記部品供給区間11Aの両端部と搬送区間11Bの両端部は若干離隔しており、また上記充填打栓区間11Cの両端部も上記搬送区間11Bに対して若干離隔して設けられている。しかしながら、これらの離隔した部分については、これらの間に設けた接続レール13によってキャリア12を乗り移らせるようになっている。
上記ホルダ14の上面には部品の形状に併せて凹部14aが形成されており、これらの凹部14aには、搬送方向上流側の端部から順に、主部品としての容器部1a、部品としての上記中栓1bおよびキャップ1cが収容されるようになっている。
また上記ホルダ14の凹部14aのうち、上記容器部1aおよびキャップ1cを収容する凹部14aについては、収容された容器部1aおよびキャップ1cの向きが一致するように形成されている。
さらに図3に示すように、上記ホルダ14は上記ベース部材15の上面に並行に2つ設けられており、一つのキャリア12で二組の部品を搬送可能となっている。
なお、図2(b)に示すように、ホルダ14の上部に、上記凹部14aに代えてキャップ1cや容器部1aの底部と嵌合する突起14bやハカマ14cを設け、これらの位置決めを行うようにしてもよい。
上記キャリア12のローラ18が上記レール11のガイド20に当接すると、上記電磁コイル19とシャトル17との間には一定の隙間が形成され、この状態で電磁コイル19から磁力を生じさせることで、上記キャリア12をリニア駆動することが可能となっている。
なお、リニア駆動によりキャリア12を移動させる搬送手段3は従来公知であり、リニア駆動に関するこれ以上の詳細な説明については省略する。
当該接続レール13も上記部品供給区間11Aや搬送区間11Bを構成するレール11と同様、上記電磁コイル19および上記ガイド20とを備えており、上記制御手段が電磁コイル19を制御することで、当該接続レール13に沿ってキャリア12を移動させることが可能となっている。
このような構成により、上記キャリア12が上記部品供給区間11Aのレール11と接続レール13との間に位置すると、制御手段が部品供給区間11Aのレール11の電磁コイル19を消磁させる一方、上記接続レール13の電磁コイル19を作動させて、キャリア12を部品供給区間11Aから接続レール13へと乗り移らせることができる。
一方、その後上記接続レール13を移動したキャリア12が搬送区間11Bのレール11との間に位置すると、制御手段は接続レール13の電磁コイル19を消磁させる一方、上記搬送区間11Bのレール11の電磁コイル19を作動させて、接続レール13から搬送区間11Bへとキャリア12を乗り移らせることができる。
つまり、キャリア12を搬送区間11Bから充填打栓区間11Cへと分岐させる場合には、当該キャリア12が上記接続レール13に差しかかった時に、制御手段が上記接続レール13の電磁コイル19を作動させて、当該キャリア12を充填打栓区間11Cへと乗り移らせればよい。
これに対し、キャリア12を上記充填打栓区間11Cを通過させる場合には、制御手段は上記接続レール13の電磁コイル19を作動させず、搬送区間11Bのレール11の電磁コイル19を作動させ続ければよい。
以下、図4、図5を用いて上記容器供給手段23について説明するが、上記キャップ供給手段21、中栓供給手段22も同様の構成を有しているため、これらについての詳細な説明については省略するものとする。
上記容器供給手段23は、上記容器部1aを供給するホッパ24と、容器部1aを搬送するコンベヤ25と、コンベヤ25上の容器部1aを撮影するカメラ26と、コンベヤ25上の容器部1aを保持するロボット27と、当該ロボット27から容器部1aを受け取って上記キャリア12に収容する受け渡し手段28とから構成されている。
このうち、上記ホッパ24を除くコンベヤ25、カメラ26、ロボット27、受け渡し手段28は、図1に示すように上記ホッパ24を中心として上記搬送手段3によるキャリア12の搬送方向上流側および下流側に向けて対称に設けられている。なお図4は主にキャリア12の移動方向下流側の構成を示している。
上記ホッパ24には予め滅菌された容器部1aが収容され、当該ホッパ24の排出口の下方に設けられた上記コンベヤ25に容器部1aを排出するようになっている。
排出されたコンベヤ25上の容器部1aはランダムな方向を向いているため、これを上記カメラ26によって撮影し、上記制御手段が撮影された画像から各容器部1aの位置および向きを認識するようになっている。
上記コンベヤ25上の目薬容器1の位置および向きが認識されると、制御手段は当該容器部1aの位置および向きに応じて、上記ロボット27を制御して上記吸着ヘッド27bを移動させ、当該容器部1aの所要部分を吸着保持させる。
本実施例において、上記吸着ヘッド27bには例えば2つの容器部1aを吸着保持することが可能となっており、吸着保持された容器部1aの間隔は、整列している2つのキャリア12における、各ホルダ14に形成された凹部14aの距離と同じ間隔に設定されている。
するとロボット27は上記吸着した容器部1aを上昇させながら、上記吸着ヘッド27bを横転させ、起立した容器部1aを上記受け渡し手段28に隣接した受け渡し位置に移動させる。
上記吸着ヘッド28aは6つの容器部1aを吸着保持することが可能となっており、吸着保持された容器部1aの間隔は、整列した6つのキャリア12における、各ホルダ14に形成された凹部14aの距離と同じ間隔に設定されている。
このため、上記吸着ヘッド28aを上記受け渡し位置に待機させておき、その間に上記ロボット27が上記吸着ヘッド27bを複数回移動させて、6つの容器部1aを吸着ヘッド28aに受け渡すようになっている。
上述したように、上記受け渡し位置では上記吸着ヘッド28aが6つの容器部1aを吸着保持するため、その後当該吸着ヘッド28aを上記レール11に対して直交する方向に移動させ、かつ当該吸着ヘッド28aを上下に移動させるだけで、6つのキャリア12における上記ホルダ14の凹部14aに容器部1aを収容することが可能となっている。
換言すると、上記ロボット27の吸着ヘッド27bと、上記受け渡し手段28の吸着ヘッド28aとは、上記キャリア12のホルダ14に形成された凹部14aと同じ向きで容器部1aの受け渡しを行うため、受け渡し手段28は容器部1aの向きを変更せずに凹部14aに収容することが可能となっている。
上記カメラ32が撮影した画像は上記制御手段によって画像認識され、上記キャリア12のホルダ14に収容されている部品の有無が判定される。
判定の結果、キャリア12に設けられた2つのホルダ14において、いずれかの部品の欠品が認識されると、制御手段は当該欠品のあるキャリア12については、上記充填打栓部B1、B2を通過させ、上記搬送区間11Bをそのまま移動させる。
続いて、制御手段は当該欠品のあるキャリア12を上記排出部Cを通過させ、再度上記部品供給部Aへと移動させ、当該欠品のあるキャリア12を他のキャリア12と共に、上記キャップ供給手段21、中栓供給手段22、容器供給手段23で順次停止させる。
このとき、制御手段はこれらの供給手段を制御して、上記欠品のあるキャリア12に対しては、既に収容されている部品の供給は行わず、欠品している部品のみを供給する。
このようにすることで、部品供給部Aにおいて部品の供給ミスが生じた場合であっても、当該欠品のあるキャリア12を循環させて再度部品供給部Aに移動させることで、欠品のあるキャリア12に収容されていた部品をリジェクトすることなく、欠品した部品の補充をすることが可能となっている。
これらエアクリーナー41、充填手段42、中栓打栓手段43、キャッパ44は、上記充填打栓アイソレータ5の壁面に接近した位置に設けられており、上記作業者がグローブを装着することで、これらの処理手段に対して所要の作業を行うことが可能となっている。
これにより、作業者が充填打栓アイソレータ5に進入することなく、充填打栓部B1、B2で発生した異常を回復させるための復旧作業を行うことが可能であり、異常回復後に充填打栓アイソレータ5内の滅菌作業が不要であることから、充填ライン2全体の生産効率を向上させることが可能となっている。
上記エアクリーナー41は上記搬送手段3によって移動するキャリア12の上方に、無菌エアを噴射する噴射ノズルを備え、上記キャリア12に収容された部品の上部よりエアを噴射して、部品に付着した粉塵等を除去するものとなっている。
上記充填手段42は、充填打栓アイソレータ5の外部に設けられた図示しない薬剤供給手段に接続された充填ノズル42aと、当該充填ノズル42aを上下に昇降させる図示しない昇降手段とを備えている。
上記中栓打栓手段43は、上記中栓1bを保持する保持ヘッドとしての中栓グリッパ43aと、当該中栓グリッパ43aを上下に昇降させる図示しない昇降手段とを備えている。
これと同様、上記キャッパ44は、上記キャップ1cを保持する保持ヘッドとしてのキャッピングヘッド44aと、当該キャッピングヘッド44aを上下に昇降させる図示しない昇降手段とを備えている。
また本実施例では、上記キャリア12に2つのホルダ14が設けられ、上記部品が2列の状態で搬送されることから、上記充填ノズル42a、中栓グリッパ43a、キャッピングヘッド44aはそれぞれ上記ホルダ14の間隔に併せて2つずつ設けられている。
図6(a)は、上記充填手段42によって容器部1aに薬剤を充填する動作を示している。制御手段は上記キャリア12を充填手段42の下方に位置させ、容器部1aの口部が充填ノズル42aの下方に位置するように停止させる。
すると、充填ノズル42aは上記昇降手段によって下降するとともに、下降した充填ノズル42aからは所定量の薬剤が吐出されて、薬剤が容器部1a内に充填されるようになっている。
すると、中栓グリッパ43aは上記昇降手段によって下降するとともに、下降した中栓グリッパ43aは中栓1bを保持するようになっている。
すると、中栓グリッパ43aは上記昇降手段によって下降し、吸着保持した中栓1bを上記容器部1aの口部に嵌合させ、かつ所定の押圧力によって当該中栓1bを完全に打栓して、容器部1aに装着するようになっている。
すると、キャッピングヘッド44aは上記昇降手段によって下降するとともに、下降したキャッピングヘッド44aが当該キャップ1cを把持するようになっている。
すると、キャッピングヘッド44aは上記昇降手段によって下降し、保持したキャップ1cを上記容器部1aの口部に嵌合させて、キャップ1cが容器部1aに装着され、これにより目薬容器1が組み立てられることとなる。
このような構成により、キャリア12が充填ノズル42a、中栓グリッパ43a、キャッピングヘッド44aの下方に、それぞれ対応する部品や容器部1aを位置させるだけで、薬剤の充填ならびに部品の取り出しや容器部1aへの装着が可能となっている。
つまり、これらの保持ヘッドを水平方向に移動させる機構は不要となっており、ロボットのような複雑な機構を充填打栓アイソレータ5内に収容する必要がなくなる。
このように充填打栓部B1、B2の構成を簡易にすることで、充填打栓部B1、B2で異常が発生する確率を低くすることが可能となり、また異常が発生した場合であっても、これを容易に復旧させることができる。
このとき、上記異常は当該充填打栓アイソレータ5に設けたグローブによって外部から復旧させることができるため、無菌環境を維持したまま復旧作業を行うことができ、復旧後に充填打栓アイソレータ5内部を除染する手間を省くことができる。
このようにすることで、キャリア12を下流側に移動させるだけで、容器部1aへの中栓1bやキャップ1cの装着を行うことが可能となっている。
逆に、容器部1aよりも上流側に中栓1bやキャップ1cを収容してしまうと、例えば中栓打栓手段43では、中栓グリッパ43aが中栓1bを保持した後、キャリア12を搬送方向上流側に逆走させなければ、容器部1aを中栓グリッパ43aの下方に移動させることができず、キャリア12の移動が煩雑となって非効率となる。
上記移載手段46としては従来公知のロボットの他、例えば目薬容器1を保持可能な保持ヘッドおよび当該保持ヘッドを移動させる移動手段によって構成された装置を使用することができる。
この時も上記制御手段によってキャリア12を移載手段46に対して所要の位置に停止させることができるため、簡易な構成からなる移載手段46によって目薬容器1の移載が可能となっている。
予め、部品供給アイソレータ4および充填打栓アイソレータ5はその内部が滅菌されており、また搬送手段3には予め所定個数のキャリア12が準備されている。
まず、制御手段はキャリア12を12個ずつ上記部品供給部Aに移動させ、上流側に位置するキャップ供給手段21から順に、中栓供給手段22、容器供給手段23へと移動させる。
その間、キャップ供給手段21、中栓供給手段22、容器供給手段23では、それぞれ上記ロボット27や受け渡し手段28によってキャップ1c、中栓1bおよび容器部1aを上記キャリア12のホルダ14に収容し、これによりホルダ14には、搬送方向上流側から順に容器部1a、中栓1b、キャップ1cが収容されるようになっている。
制御手段は撮影された画像から、キャリア12に収容された部品の欠品を認識し、欠品が認識された場合には、当該欠品のあるキャリア12は上記充填打栓部B1、B2を通過させる旨の判断を行う。
この欠品のあるキャリア12は、上記充填打栓部B1、B2および排出部Cを通過し、当該キャリア12は再度上記部品供給部Aに移動するとともに、欠品している部品の補充が行われるようになっている。
このほかにも、例えば一方の充填打栓部B1のみに対してキャリア12を移動させ、他方の充填打栓部B2にはキャリア12を移動させないようにすることも可能である。
この場合、一方の充填打栓部B1で薬剤の充填等を行う間に、他方の充填打栓部B2において型替えの作業を行うことが可能となり、処理すべき目薬容器1の数や作業効率に応じて任意に行うことが可能である。
続いて、図6の各図に示すように、充填手段42の充填ノズル42a、中栓打栓手段43の中栓グリッパ43a、キャッパ44のキャッピングヘッド44aが上下に昇降しながら、容器部1aへの薬剤の充填、中栓1bの打栓、キャップ1cの装着を行う。
このとき、上記キャリア12をリニア搬送によって充填ノズル42a、中栓グリッパ43a、キャッピングヘッド44aの下方に停止させることで、これらの保持ヘッドを上下動させるだけで、容器部1aへの薬剤の充填や、中栓1bやキャップ1cの保持ならびに容器部1aへの装着を行うことが可能となっている。
排出部Cでは上記移載手段46がキャリア12内の目薬容器1を取り出して、これをベルトコンベヤ45上に載置し、その後目薬容器1はベルトコンベヤ45によって下流側の工程へと搬出されるようになっている。
そして目薬容器1の取り出されたキャリア12は、上記搬送手段3による循環経路に従って、再度上記部品供給アイソレータ4へと移動し、上述した作業が繰り返されるようになっている。
また、部品を供給する供給手段としての中栓供給手段22およびキャップ供給手段21を、それぞれ組立手段としての上記中栓打栓手段43やキャッパ44とは離隔して設けているため、これら供給手段から組立手段へと部品を供給するための機構が不要となる。
このような機構としては、例えばキャップを保持ヘッドに供給するためのシューターが考えられるが、このシューターは部品の形状に応じて交換や調整が必要であり、構造が複雑なものとなっている。
このような機構を不要とすることで、充填打栓アイソレータ5の内部に設けられる組立手段の構成を簡易なものとすることが可能となる。
このため、組立手段で発生した異常を速やかに復旧させることが可能であり、また型替えの際の作業も簡易にすることが可能となるため、作業効率が良好なものとなっている。
さらに、組立手段は内部が無菌状態に維持された充填打栓アイソレータ5に設けられているが、上述したような簡易な構造であることから、グローブを装着した作業者が充填打栓アイソレータ5の外部から復旧作業や型替え作業を行うことができ、これらの作業の後の除染作業が不要となる。
図1において、上記クリーンブース6に隣接した位置には、複数のキャリア12を収容したキャリアストッカ51が接離可能に設けられ、キャリアストッカ51自体は図示しないキャスター等によって他の位置に移動させることが可能となっている。
このキャリアストッカ51に収容されたキャリア12は、上記図2、図3に示すキャリア12と略同じ構成を有しているが、上記ホルダ14に形成される凹部14aが、図2、図3に示す目薬容器1とは異なる形状の部品を収容可能な形状に形成されたものとなっている。
上記搬送手段3は上記キャリアストッカ51に向けて分岐するキャリアストッカ区間11Dを備えており、当該キャリアストッカ区間11Dの端部は上記搬送区間11Bのレール11とは離隔しているものの、上記接続レール13と同じ原理で所要のキャリア12を分岐させることが可能となっている。
さらに、キャリアストッカ51と上記クリーンブース6との間には、クリーンブース6の清浄度を汚染せずに、キャリアストッカ51の内部空間とクリーンブース6とを連通させる接続通路52が設けられている。
例えば、接続通路52におけるクリーンブース6側の開口部を閉鎖した状態で当該接続通路52にキャリアストッカ51を接続し、その状態で接続通路52の内部を除染することにより、清浄度を維持したままこれらを連通させることが可能となっている。
上記入口レール53は上記キャリアストッカ51を接続通路52に接続すると、その端部が上記接続通路52内に設けられた上記キャリアストッカ区間11Dのレール11に接続されるようになっている。
この入口レール53はリニア駆動によってキャリア12を移動させる必要はなく、プッシャ等の手段によって、キャリアストッカ51の入口に位置するキャリア12をキャリアストッカ51の内部や外部に向けて移動させる構成を備えている。
上記移動レール54は図示しない駆動手段によって水平に移動することで、上記入口レール53と接離するようになっており、移動レール54と入口レール53とが接近した状態では、移動レール54と入口レール53との間でキャリア12を移動させることが可能となっている。
そして移動レール54を水平に移動させることにより、キャリアストッカ51の内部には複数の移動レール54が収容可能となっており、これにより所定の数のキャリア12を収容することが可能となっている。
図8は上記ヘッドキャリア55を示し、当該ヘッドキャリア55は上記キャッピングヘッド44aを収容するホルダ14以外の構成は上記キャリア12と同じ構成を有している。
このヘッドキャリア55も、上記キャリア12と同様、上記レール11に沿ってリニア駆動により移動するようになっており、また制御手段によってその位置が制御されるようになっている。
本実施例では、型替え前の目薬容器1と型替え後の目薬容器1とで同じ中栓1bを用いることができるため、中栓打栓手段44の中栓打栓ヘッド44a用のヘッドキャリア55は準備されていないが、当該中栓1bについても型替えが必要な場合には中栓打栓ヘッド44a用のヘッドキャリア55を準備することができる。
上記キャッピングヘッド44aA、44aBは、上記キャッパ44の昇降手段に連結することが可能な機構を有しており、例えば昇降手段がキャッパ44の被装着部材を昇降させると、従来公知の接続手段を用いて当該被装着部材とキャッピングヘッド44aA、44aBとを接続、もしくは離脱させることが可能となっている。
なお、このような接続手段を有さない場合であっても、上記キャリアストッカ51がキャッピングヘッド44aAをキャッパ44まで移動させれば、グローブを装着した作業者がキャッピングヘッド44aA、44aBの交換を行うことが可能であり、効率的に型替えを行うことができる。
このとき容器供給手段23、中栓供給手段22、キャップ供給手段21については、上記ロボット27が汎用性を有していることから、通常型替えの必要はない。ただし交換が必要な場合には、作業者が部品供給アイソレータ4に進入して吸着ヘッド27bの交換を行い、部品供給アイソレータ4内部の滅菌を行っておく。
キャリアストッカ51は、上記移動レール54を移動させながら、内部に収容されたキャリア12およびヘッドキャリア55を上記搬送手段3のキャリアストッカ区間11Dに移動させる。
すると、制御手段は新たなキャリア12を上記キャリアストッカ区間11Dよりも下流側に移動させ、またそれまで使用していた既存キャリア12については、例えば上記充填打栓部B1、B2よりも上流側や、充填打栓部B1、B2に並行して設けられた搬送区間11Bに移動させる。
この状態で、制御手段は型替え後の目薬容器1のための新たなキャッピングヘッド44aBを収容したヘッドキャリア55を通常の搬送方向とは逆方向に移動させて、これらをそれぞれ上記充填打栓部B1、B2の設けられた充填打栓区間11Cへと移動させる。
すると、キャッパ44は昇降手段によって既存キャッピングヘッド44aAを下降させ、その後接続状態を解除することにより、当該既存キャッピングヘッド44aAがホルダ14の凹部14aに収容される。
次に、制御手段はヘッドキャリア55を移動させてホルダ14に収容されている新たなキャッピングヘッド44aBを昇降手段の被接続部材の下方に移動させる。
すると、キャッパ44は昇降手段によって上記被接続部材を新たなキャッピングヘッド44aBに接近させ、その後キャッピングヘッド44aBと被接続部材とが接続され、キャッパ44の型替えが完了する。
これに併せて、制御手段は、待機させておいた既存キャリア12をキャリアストッカ51へと移動させ、これにより既存のキャリア12およびキャッピングヘッド44aAがキャリアストッカ51に収容されることとなり、型替えが完了する。
その後、作業者がキャリアストッカ51をクリーンブース6より離脱させて、キャリアストッカ51内に除染ガスを噴射することで、内部のキャリア12やキャッピングヘッド44aの除染を行うことができる。
また、キャリアストッカ51に新たな目薬容器1を組み立てるためのキャッピングヘッド44aA、44aBを収容可能なヘッドキャリア55を収容したことで、当該ヘッドキャリア55を充填打栓部B1、B2へと移動させて効率的にキャッピングヘッド44aA、44aBの交換も行うことができる。
なお、上記キャリアストッカ51については、搬送手段3の任意の場所より分岐させることが可能であり、例えば上記部品供給区間11Aにキャリアストッカ区間11Dを接続してもよく、この場合上記部品供給アイソレータ4にキャリアストッカ51を接続することとなる。
1b 中栓(装着部品) 1c キャップ(装着部品)
2 充填ライン(組立装置) 3 搬送手段
4 部品供給アイソレータ 5 充填打栓アイソレータ
6 クリーンブース 11 レール
12 キャリア 21 キャップ供給手段
22 中栓供給手段 23 容器供給手段
32 カメラ(欠品認識手段) 42 充填手段
42a 充填ノズル 43 中栓打栓手段(組立手段)
43a 中栓グリッパ(保持ヘッド)
44 キャッパ(組立手段)
44a キャッピングヘッド(保持ヘッド)
51 キャリアストッカ 55 ヘッドキャリア
Claims (1)
- 複数の部品によって構成された組立品を組み立てる組立装置であって、
上記組立品を構成する複数の部品を収容可能なキャリアと、上記キャリアに上記部品を供給する部品供給手段と、上記キャリアに収容された部品を同じキャリアに収容された他の部品に装着する組立手段と、上記キャリアを移動させる搬送手段と、
上記供給手段と上記組立手段とを離隔した位置に設けるとともに、上記キャリアを上記供給手段と上記組立手段との間で循環移動させる環状の搬送軌道とを備え、
上記供給手段は上記一つのキャリアに対して上記組立品を構成する全ての部品を供給し、
上記供給手段と組立手段との間に、上記キャリアに収容された部品を認識する欠品認識手段を設け、
上記欠品認識手段が上記キャリアにすべての部品が収容されていないことを認識した場合、当該部品の欠けがあるキャリアは上記組立手段を通過して上記供給手段へと循環移動し、当該供給手段が当該キャリアに対して上記欠けの認識された部品を供給することを特徴とする組立装置。
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- 2019-05-28 JP JP2019099797A patent/JP7328510B2/ja active Active
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