JP2020192626A - 取付け式調心装置、及び電動工具 - Google Patents

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Abstract

【課題】基軸ホルダに保持された基軸を調心して回転治具の回転時の芯ブレを防止できる取付け式調心装置、並びに基軸ホルダに取付け式調心装置を取付けた電動ドライバを提供することを目的とする。【解決手段】貫通孔40aを貫通する回転治具5の基軸6に当接して調心する調心ベアリング50と、軸方向先端側Lfから挿入した基軸6を保持する基軸ホルダ1を構成するホルダーボディ10における先端に調心ベアリング50を取付ける取付けユニット80と、調心ベアリング50の軸方向Lをホルダーボディ10の軸方向Lに一致させるように位置調整される取付リング81とが設けられ、取付リング81及び取付調整リング82によって取付リング81とリング磁石83との軸方向Lにおける相対位置を調節可能な構成とした。【選択図】図9

Description

この発明は、例えば、ドライバビットやドリルビット等の回転治具の基軸を挿入して保持する基軸ホルダに取付けて、基軸を調心する取付け式調心装置、並びに基軸ホルダに取付け式調心装置が取付けられた電動ドライバに関する。
従来より、電動ドライバ等の先端に配置する基軸ホルダとして、保持した回転治具の基軸が不用意に抜け出さない基軸ホルダが提案されている(特許文献1参照)。
この基軸ホルダは、回転治具の基軸を着脱自在に挿着可能な基軸挿入孔及び基軸の外表面に形成した係止溝に係止する鋼球を移動可能に配置する貫通孔を有するホルダ本体と、貫通孔に配置する鋼球と、ホルダ本体に対してスライド自在に被嵌した筒状の外嵌部材と、該外嵌部材をホルダ本体の基端側に向けて付勢するバネで構成されている。
この基軸ホルダの基軸挿入孔に基軸を挿入すると、外嵌部材は鋼球を基軸挿入孔の内周面から出没させて係止溝と係止して、前記基軸ホルダに挿入された前記基軸が不用意に抜け出すことがないように保持することができる。
しかしながら、このような基軸を挿入できる基軸挿入孔は、基軸よりわずかに大きく形成しているため、挿着状態や使用の際において、基軸の挿着位置や挿着方向が回転中心からわずかにズレると、いわゆるランアウトと言われる芯ブレが生じることがあった。
特開2006−198755号公報
そこでこの発明は、基軸ホルダに保持された前記基軸を調心して前記回転治具の回転時の芯ブレ(ランアウト)を防止できる取付け式調心装置、並びに基軸ホルダに取付け式調心装置を取付けた電動ドライバを提供することを目的とする。
この発明は、貫通孔を貫通する回転治具の基軸に当接して調心する調心手段と、先端側から挿入した前記基軸を保持する基軸ホルダを構成するホルダ本体における先端に前記調心手段を取付ける取付け部材と、前記調心手段の軸方向を前記ホルダ本体の軸方向に一致させるように位置調整される位置調整部と、前記取付け部材と前記位置調整部との前記軸方向における相対位置を調節する相対位置調節手段とが設けられ、前記基軸ホルダに取り付けられ、前記基軸ホルダで保持する前記基軸を調心する取付け式調心装置であることを特徴とする。
上記回転治具とは、手動工具あるいは電動工具に装着され、回転するドリルビットや、プラスやマイナスのドライバビットなどとすることができ、上記回転治具の基軸は工具シャンクともいう。
また、基軸は、断面六角形などの多角形断面、円形断面など様々な断面形状のものが含まれる。
上記調心手段は、径中心方向に移動して基軸の外表面に当接する手段、あるいは径中心方向に延びるなどの変形によって基軸の外表面に当接する手段であってもよい。また、複数箇所で基軸に当接して調心する複数の調心手段であってもよいし、例えば、基軸の外周面に対して径内方向に付勢するように外嵌する弾性リングのようにひと部品で構成されてもよい。
上記位置調整部は、ホルダ本体における先端付近における内径側あるいは外径側の一部に当接して、前記調心手段の軸方向を前記ホルダ本体の軸方向に一致させるように位置調整されるものである。
この発明により、前記基軸ホルダに保持された前記基軸を確実に調心して前記回転治具の回転時の芯ブレを防止することができる。
詳述すると、前記基軸を保持する基軸ホルダに取付け式調心装置を取り付けることで、基軸ホルダに保持された前記基軸を調心手段によって確実に調心することができ、前記回転治具の回転時の芯ブレを防止することができる。
また、前記取付け部材と前記位置調整部との前記軸方向における相対位置を調節する相対位置調節手段とが設けられているため、装着するホルダ本体の形状によっては前記取付け部材に対して前記位置調整部が位置調整できない位置となる場合や、取付けできない場合があるが、相対位置調節手段によって、前記取付け部材に対して前記位置調整部を確実に位置調整可能な位置に調整することができる。したがって、基軸ホルダに保持された前記基軸を調心手段によって確実に調心することができ、前記回転治具の回転時の芯ブレを防止することができる。
この発明の態様として、前記取付け部材に、第1螺合部が設けられるとともに、前記相対位置調節手段に、調節操作を行う操作部と、前記第1螺合部と螺合する第2螺合部とを設け、前記操作部を操作して、前記第1螺合部と前記第2螺合部とを螺入出し、前記取付け部材と前記位置調整部との軸方向における相対位置を調節してもよい。
この発明により、基軸ホルダに保持された前記基軸を調心手段によって高精度で調心して、前記回転治具の回転時の芯ブレを防止することができる。
詳述すると、前記操作部を操作することで、前記取付け部材の前記第1螺合部と螺合する前記相対位置調節手段の第2螺合部とを螺入出し、前記取付け部材と前記位置調整部との軸方向における相対位置を正確に調節して、高精度で調心して、前記回転治具の回転時の芯ブレを防止することができる。
またこの発明の態様として、前記位置調整部が、前記ホルダ本体における基軸挿入孔の先端に形成され、先端に向かって拡径された先端テーパ面によって位置調整されてもよい。
上記位置調整部は、例えば先端テーパ面によって、前記調心手段の軸方向を前記ホルダ本体の軸方向に一致させるように位置調整できる単一、あるいは所定間隔を隔てた複数のテーパ面であってもよいし、複数箇所で先端テーパ面に当接する部材であってもよい。
この発明により、前記ホルダ本体に対して軸方向が一致するように取付け式調心装置を容易に取り付けることができる。
詳述すると、前記基端側傾斜部材に設けられた位置調整部を、前記ホルダ本体における前記基軸挿入孔の先端に形成された先端テーパ面に合わせることで、ホルダ本体の軸方向に対して取付け式調心装置の軸方向が一致するように位置調整され、前記ホルダ本体に対して軸方向が一致するように取付け式調心装置を容易に取り付けることができる。したがって、基軸ホルダに対して高精度で基軸を調心することができる。
またこの発明の態様として、前記取付け部材に、磁性金属である前記ホルダ本体に磁着する磁石が備えられてもよい。
上述の磁石が備えられとは、取付け部材自体を磁石で構成してもよいし、取付け部材の一部のみが磁化された態様でもよいし、さらには、別部品である磁石を、取付け部材を構成する部材に組み付けて構成してもよい。
この発明により、磁性金属であるホルダ本体に対して脱着可能に取付け式調心装置を容易に取り付けることができる。
詳述すると、例えば、取付け式調心装置の取付け部材にネジ山などの螺合手段を設けてホルダ本体に対して螺合させて脱着する場合に比べて、取付け部材の少なくとも一部を構成する磁石の磁力によってホルダ本体に対して取付け式調心装置を容易に取付けできるとともに、容易に取り外すことができる。つまり、ホルダ本体に対して取付け式調心装置を容易に脱着することができる。
また、上述のように、取付け式調心装置の取付け部材にネジ山などの螺合手段を設け、ホルダ本体に対して脱着可能に螺合するものの、使用している基軸ホルダのホルダ本体に螺合手段がない場合、ホルダ本体に螺合手段を設ける必要があるが、取付け部材に備えた磁石の磁力によってホルダ本体に対して取付け式調心装置を容易に取り付けるため、ホルダ本体が磁性金属であれば、何ら加工することなく、使用している基軸ホルダに対して取付け式調心装置を容易に脱着することができる。
また、前記取付け部材に備えられた磁石によって前記取付け部材を前記ホルダ本体に磁着することで、ホルダ本体に対して脱着可能に取付け式調心装置を容易に取付けできるとともに、前記取付け部材、前記ホルダ本体及び前記磁石で磁気回路を構成することができ、単なる磁着による取付けに比べて、前記ホルダ本体に対して前記取付け部材を堅固に取付けることができる。
また、前記取付け部材、前記ホルダ本体及び前記磁石で磁気回路を構成しているため、磁性金属で構成された基軸を不用意に吸着することなく、取り扱い性を向上することができる。
またこの発明の態様として、前記位置調整部に、前記調心手段を配置する配置空間が設けられるとともに、前記調心手段は、前記貫通孔に挿入された前記基軸における少なくとも三方向から当接する当接部と、該当接部を前記基軸に向かって付勢する付勢手段とが備えられてもよい。
上述の前記基軸における少なくとも三方向から当接するは、円形断面の周方向における等間隔な三方向以上の複数箇所に対して当接する態様、六角形断面の基軸を構成する六角のうち周方向における等間隔な六方向や三方向の角を跨ぐ少なくとも12箇所または少なくとも6箇所やこれらの倍数の箇所に対して当接する態様、あるいは、六角形断面を構成する六面のうち周方向における等間隔な三面、六面あるいは四面に対して当接する態様であってもよい。
なお、前記基軸における少なくとも三方向から当接する当接箇所は、軸方向の位置がずれていてもよいし、一致していてもよい。
付勢手段は、当接部が基軸の中心に向かって付勢する態様、隣り合うふたつの当接部が引っ張り合うように付勢する態様、隣り合う当接部が近接するように押付けるように付勢する態様であってもよい。
なお、付勢手段と当接部とは別体で構成されてもよいし、一体で構成されてもよい。
この発明により、ホルダ本体における基軸挿入孔に挿入された基軸に対して少なくとも三方向から当接する当接部を前記基軸に向かって付勢手段が付勢するため、前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸を確実に調心することができる。
またこの発明の態様として、前記当接部は、球状体で構成され、前記付勢手段は、前記球状体を所定箇所に収容する収容部を有するとともに、少なくとも周方向に移動した前記球状体を元の位置に復元する弾性を有する弾性収容体で構成されてもよい。
上記球状体は、鋼球、あるいは強度のあるエンジニアプラスチック製等の球体であってもよい。
この発明により、弾性収容体の収容部に収容した球状体を基軸に当接させて精度良く調心することができる。
詳述すると、基軸表面に対して摺動抵抗の低い球状体を弾性収容体の収容部に収容するため、基軸挿入孔に基軸を挿入する際に、球状体で構成された当接部に当接していてもスムーズに挿入することができる。
また、球状体で構成された当接部は弾性収容体の収容部に収容されているため、球状体自体を適切な位置に配置することができる。さらに、球状体を収容する収容部は弾性収容体に構成されているため、基軸挿入孔への基軸の挿入によって、球状体が移動すると、球状体を収容する収容部も、弾性収容体が変形して移動し、弾性収容体の変形に対する復元力によって球状体を基軸に対して付勢することができる。このように、球状体を収容する収容部を有する弾性収容体は、当接部である球状体の位置を規制する規制体として機能するとともに、球状体を基軸に対して付勢する付勢手段としても機能することができ、弾性収容体の収容部に収容した球状体を基軸に当接させて精度良く調心することができる。
またこの発明の態様として前記配置空間に配置された前記弾性収容体を加圧する加圧手段が設けられてもよい。
この発明により、前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸をより精度良く調心することができる。
詳述すると、ホルダ本体における基軸挿入孔に挿入された基軸に対して球状体を付勢して少なくとも三方向から当接させる弾性収容体を加圧手段で加圧することで弾性収容体の内部応力が高まり、基軸に対して球状体を付勢する付勢力を増大することができ、前記基軸をより精度良く調心することができる。
またこの発明の態様として前記弾性収容体の径外側の一部に装着し、前記弾性収容体の径外側の変形を規制する変形規制手段が設けられてもよい。
この発明により、前記加圧手段による加圧によって弾性収容体の径外側の変形を抑制でき、弾性収容体の内部応力がさらに高まり、加圧手段による加圧力を球状体が基軸に当接して調心する方向の付勢力として作用させることができ、より高精度で基軸を調心することができる。
またこの発明の態様として前記加圧手段に、前記基軸が挿通可能な挿通孔が設けられ、前記加圧手段と前記位置調整部とを前記軸方向に螺入出する螺入出手段と、前記挿通孔に挿通された前記基軸を反力として、前記螺入出手段を操作して、前記加圧手段を前記位置調整部に対して前記軸方向に移動させる加圧操作部とが設けられてもよい。
この発明により、基軸を挿入した状態で所望の加圧力を作用させて、より高精度で基軸を調心することができる。
詳述すると、加圧操作部で螺入出手段を操作することで、前記挿通孔に挿通された前記基軸を反力として、つまり前記挿通孔に前記基軸が挿通されることで、基軸に対して回転が規制された状態の加圧手段を前記位置調整部に対して前記軸方向に移動させて、加圧手段による前記弾性収容体に対して所望の加圧力で加圧することができる。
またこの発明の態様として、前記当接部は、六角形断面形状における周方向に等間隔な三方向あるいはすべての角部を形成する外表面に対して、前記角部を挟んで当接するように配置されてもよい。
上述の六角形断面形状における周方向に等間隔な三方向あるいはすべての角部を形成する外表面に対して、前記角部を挟んで当接するとは、周方向に等間隔な三方向の角部の場合、角部の両側の外表面の角部近傍となる6箇所やその倍数の箇所で当接することとなり、すべての角部の場合、角部の両側の外表面の角部近傍となる少なくとも12箇所で当接することとなる。
この発明により、前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸を高精度で調心することができる。
前記当接部が六角形断面形状における周方向に等間隔な三方向あるいはすべての角部を形成する外表面に対して、前記角部を挟んで当接するため、六角形断面形状における周方向に等間隔な三方向あるいはすべての角部における1つの角部に対して2つ以上の当接部が挟み込むように当接するため、当接部を介して作用する付勢手段の付勢力は、前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸の軸心方向に向かい、高精度で調心することができる。
なお、当接部を構成する球状体を収容部に収容した弾性収容体を配置空間に配置した場合、1つの角部の両側の少なくとも2つの球状体及び球状体を収容する収容部は、基軸挿入孔への基軸の挿入によって、球状体の径外側の円筒形内面に沿って離間する方向に移動するため、2つの球状体が近接する方向の付勢力として、つまり2つの球状体で角部を挟み込む方向の付勢力として作用し、前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸をより高精度で調心することができる。
またこの発明の態様として、複数の前記角部に対して両側に配置された前記当接部のうち軸方向から視て一方側の当接部と、他方側の当接部とが軸方向において位置が異なってもよい。
上述の複数の前記角部に対して両側に配置された前記当接部のうち軸方向から視て一方側の当接部と、他方側の当接部とは、軸方向から視て時計回り前方側を一方側とした場合、他方側は軸方向から視て時計回り後方側をいう。
この発明により、1つの角部の両側の少なくとも2つの球状体及び球状体を収容する収容部が基軸挿入孔への基軸の挿入によって、離間する方向に移動する場合、ひとつの角部における軸方向視の一方側の当接部と、隣の角部における軸方向視の他方側の当接部とは近接することになるが、複数の前記角部に対して両側に配置された前記当接部のうち軸方向から視て一方側の当接部と、他方側の当接部とが軸方向において位置が異なることで、ひとつの角部における軸方向視の一方側の当接部と、隣の角部における軸方向視の他方側の当接部とが近接して干渉することなく、確実に付勢力を作用させて、前記基軸挿入孔に挿入された前記基軸を高精度で確実に調心することができる。
またこの発明は、駆動装置と、該駆動装置の回転力を軸心上に伝達する回転伝達手段とが備えられるとともに、上述の取付け式調心装置が前記基軸ホルダに組み付けられた電動工具であることを特徴とする。
この発明により、基軸が調心され、回転治具を芯ブレなく回転させることができる。
なお、上記電動工具としては、ドライバビットやドリルビットなどの回転治具が装着できれば電動ドライバやインパクトドライバなど回転冶具を回転可能な電動工具であればよい。
この発明によれば、前記基軸ホルダに保持された前記基軸を調心して前記回転治具の回転時の芯ブレを防止できる取付け式調心装置、並びに基軸ホルダに取付け式調心装置を取付けた電動ドライバを提供することができる。
基軸ホルダに調心アダプタを取付けた電動工具の正面図。 調心アダプタを取付けた状態の基軸ホルダの斜視図。 調心アダプタを取付ける前の基軸ホルダの斜視図。 調心アダプタの各構成要素及び基軸ホルダの正面や背面、及び側面や断面を併記した分解説明図。 調心アダプタの各構成要素の正面側からの分解斜視図。 調心アダプタの各構成要素の背面側からの分解斜視図。 調心ベアリングの斜視図。 調心アダプタを取付けた基軸ホルダの縦断面図。 調心アダプタの基軸ホルダへの取付けに関する説明図。 調心アダプタを取付けた基軸ホルダの横断面図。 調心アダプタによる調心についての説明図。 調心アダプタによる追調心についての説明図。 別の実施形態の調心ベアリングの斜視図。 別の実施形態の調心アダプタによる追調心についての説明図。
この発明の一実施の形態を以下図面に基づいて詳述する。
調心アダプタ40、及び調心アダプタ40を取付けた基軸ホルダ1並びに電動工具Kについて、図1乃至図12とともに説明する。
図1は基軸ホルダ1に調心アダプタ40を取付けた電動工具Kの正面図を示し、図2は調心アダプタ40を取付けた状態の基軸ホルダ1の斜視図を示し、図3は調心アダプタ40を取付ける前の基軸ホルダ1の斜視図を示している。
また、図4は調心アダプタ40の各構成要素並びに基軸ホルダ1の正面や背面、及び側面や断面を併記した分解説明図を示している。
詳しくは、基軸ホルダ1、取付リング81、取付調整リング82、リング磁石83、リテーナ52、基端側リテーナカバ54及び加圧リング70は縦断面図と正面図とを示し、先端側リテーナカバ53及び先端キャップ60は縦断面図及び背面図を示し、アライメントボール51は側面図と正面図とを示している。
また、図5は調心アダプタ40の各構成要素の正面側からの分解斜視図を示し、図6は調心アダプタ40の各構成要素の背面側からの分解斜視図を示し、図7は調心ベアリング50の斜視図による説明図を示している。詳しくは、図7(a)は調心ベアリング50における周方向の手前側の一部を切り欠いた斜視図であり、図7(b)はアライメントボール51が組み付けられたリテーナ52に対して、先端側リテーナカバ53及び基端側リテーナカバ54を分離した状態における周方向の手前側の一部を切り欠いた斜視図である。
図8は調心アダプタ40を取付けた基軸ホルダ1の縦断面図を示し、図9は調心アダプタ40の基軸ホルダ1に対する取付けについての説明図を示している。詳しくは、図9(a)は基軸ホルダ1に対して調心アダプタ40を取付ける前の状態の縦断面図を示し、図9(b)は調心アダプタ40が基軸ホルダ1に取付けられた状態の図8におけるa部拡大図を示し、図9(c)はリング磁石83が磁着できていない状態の調心アダプタ40の取付け状態の図8におけるa部拡大図を示し、図9(d)は位置調整テーパ面814が位置合せ傾斜面191に当接していない状態の調心アダプタ40の取付け状態の図8におけるa部拡大図を示している。
図10は調心アダプタ40が取付けられた基軸ホルダ1の説明図を示し、詳しくは、図10(a)は調心アダプタ40が取付けられた基軸ホルダ1の側面図を示す図10(d)におけるa−a矢視図を示し、図10(b)は図10(d)におけるb−b矢視図を示し、図10(c)は図10(d)におけるc−c矢視図を示している。
図11は調心アダプタ40による調心についての説明図を示し、詳しくは、図11(a)は基軸ホルダ1に装着された調心アダプタ40による調心状態における図10(d)におけるa−a矢視図を示し、図11(b)は同状態における図10(d)のb−b矢視図を示している。
図12は調心アダプタ40による追調心についての説明図を示し、図12(a)は基軸6を挿入した状態の調心アダプタ40を装着した基軸ホルダ1の縦断面図を示し、図12(b)は図12(a)におけるb部拡大図を示し、図12(c)は先端キャップ60によって追調心した状態のb部拡大図を示している。
本発明の調心アダプタ40は、電動工具Kの先端に装備された基軸ホルダ1に取付けられ、基軸ホルダ1に保持された回転治具5を調心するものである。例えば、この電動工具Kは、利用者が使用時に握るハンドル部2aを備えたハウジング2、及び該ハウジング2の内部に配置された正逆転回転可能なモータMと、図示省略する回転伝達機構を備えている。
そして、基軸ホルダ1はハウジング2の前方に配置され、回転治具5の基軸6を保持するものである。なお、ハンドル部2aに配置したトリガ2bを操作することで、ハウジング内部に設置された、正逆転回転可能なモータMの回転駆動力が回転伝達機構によって伝達され、基軸ホルダ1が回転する構成である。
基軸ホルダ1について説明する前に、基軸ホルダ1で保持する回転治具5について説明する。図2、図5及び図6示すように、ドライバビットやドリルビットなどの回転治具5の軸方向先端側Lfの基軸6は断面六角形状であり、縦断面において円弧状の溝である係止溝7が周方向に形成され、基軸6における軸方向基端側Lbの基端傾斜部8は後端側に向かって先細り状の略円錐状に突出されている。
なお、基軸6において六角形断面に形成する平面状の外表面を外平面6aとし、外平面6a同士の間を角部6bとしている。また、基端傾斜部8の軸方向基端側Lbの端部を頂部8aとしている。また、係止溝7は、後述する抜止めボール21の径よりわずかに大きな径の断面円弧状で形成されている。
上述の電動工具Kに装備される基軸ホルダ1は、図4に示すように、主要部品であるホルダーボディ10、抜止めボール21、スリーブ30、スリーブスプリング22、固定リング23、及びグリップリング24を組み付けて構成している。
なお、基軸ホルダ1は、一般的に用いられている基軸ホルダであり、ホルダーボディ10の小径前胴部12の先端面に位置合せ傾斜面191及び先端面192が形成されていれば、上述の構成に限定されない。
また、位置合せ傾斜面191は本実施形態において、後述するように調心アダプタ40の軸方向Lと基軸ホルダ1の軸方向Lとを一致させるように機能に基づいて名称を記載しているが、基軸挿入孔11への基軸6の挿入を案内するための傾斜面である。
なお、図3において、これら基軸ホルダ1を構成する要素の中心を通る軸方向Lにおけるホルダーボディ10側を軸方向基端側Lbとし、位置合せ傾斜面191が形成された側を軸方向先端側Lfとしている。
ホルダーボディ10は、軸方向先端側Lfから軸方向基端側Lbに向かう軸方向Lの基軸挿入孔11が内部に形成された略円筒状であり、軸方向先端側Lfに配置された小径前胴部12と、小径前胴部12より軸方向基端側Lbに配置され、径外側に向かって二方向に延びるフランジ14を軸方向基端側Lbに設けた大径後胴部13とで構成されている。
ホルダーボディ10を軸方向先端側Lfから軸方向基端側Lbに向かう軸方向Lの基軸挿入孔11は、軸方向Lに延びる左側面視軸六角形となる空間であり、基軸挿入孔11の基端部(図4において右側端部)には、軸方向基端側Lbに向かってテーパ状に縮径されるテーパ空間111が設けられている。
また、小径前胴部12における軸方向基端側Lbには、ホルダーボディ10の外側と後述する基軸挿入孔11とを径方向に連通し、後述する抜止めボール21が収容される抜け止めホール17を周方向に等間隔で二カ所設けている。
抜け止めホール17は、後述する抜止めボール21を径方向に移動可能に収容するとともに、ホルダーボディ10の径外側と基軸挿入孔11とを連通する径方向の貫通孔であり、周方向において対向する二カ所に設けられていたが、周方向に等間隔に例えば三カ所設けてもよい。なお、ホルダーボディ10はは磁性金属で構成している。
なお、抜け止めホール17は、収容される抜止めボール21よりわずかに大きな径で形成し、抜け止めホール17の径内側には、収容された抜止めボール21が基軸挿入孔11に落下しないようにストッパ(図示省略)を設けている。また、抜け止めホール17は、収容する抜止めボール21の直径より短い溝深さで形成されており、収容した抜止めボール21の径内側が基軸挿入孔11に露出することとなる。
また、ホルダーボディ10における小径前胴部12の先端付近の外周面には、後述するグリップリング24が係合する周方向の係合溝18が形成されている。
また、小径前胴部12の先端内面には、軸方向先端側Lfから軸方向基端側Lbに向かってラッパ状に拡がる位置合せ傾斜面191を形成し、その径外側において、軸方向Lに直交する方向の先端面192を形成している。
スリーブ30は、軸方向先端側Lfからホルダーボディ10の小径前胴部12に外嵌する略円筒状であり、詳しくは、前胴部30aと、前胴部30aより小径な後胴部30bとが軸方向Lに沿って軸方向先端側Lfからこの順で配置され、一体化されている。そして、軸方向Lに貫通する貫通空間を内部に形成している。
なお、前胴部30aは、小径前胴部12の外径よりひとまわり大きな内径を有している。
また、前胴部30aと後胴部30bとの間の内面には、縦断面において径方向内側かつ軸方向先端側Lfに突出する突出規制部32を設けている。
スリーブスプリング22は、軸方向Lに付勢するいわゆるコイルバネであり、ホルダーボディ10の小径前胴部12に外嵌するとともに、装着状態において、スリーブ30の前胴部30aを構成する内面との間に配置される径で形成している。
固定リング23は、小径前胴部12に外嵌する板状のリング体であり、グリップリング24は、円形の一部が開いた線状スプリングで構成され、小径前胴部12の外周面に設けた係合溝18に外嵌するスプリングリングである。グリップリング24は、嵌合する係合溝18の深さより長い直径断面で構成されている。なお、組み付け状態において、固定リング23は、スリーブ30の収容空間の軸方向先端側Lfを塞ぐように構成している。
このように各要素が構成された基軸ホルダ1は、抜け止めホール17に抜止めボール21に収容した状態で小径前胴部12にスリーブ30を外嵌するとともに、その軸方向先端側Lfからスリーブスプリング22を挿入する。このとき、スリーブスプリング22は、小径前胴部12とスリーブ30との間に配置されることとなる。そして、さらに前方から固定リング23を装着するとともに、係合溝18にグリップリング24を係合する。
上述のように、係合溝18にグリップリング24が係合することで、小径前胴部12に外嵌する固定リング23の軸方向先端側Lfの移動を規制し、固定リング23はスリーブスプリング22の軸方向先端側Lfの反力となる。そのため、スリーブ30は、固定リング23を反力としたスリーブスプリング22によって軸方向基端側Lbに付勢された状態で組み付けられる。
このように各要素が組み付けられた基軸ホルダ1では、スリーブ30の突出規制部32が、抜け止めホール17に収容された抜止めボール21の径外側に配置されるため、抜止めボール21の径外側の移動を規制することができる。そのため、回転治具5の基軸6を基軸挿入孔11に挿入して基軸ホルダ1で基軸6を保持するためには、軸方向先端側Lfから基軸挿入孔11に基軸6を挿入するものの、基軸挿入孔11に露出する抜止めボール21が基端傾斜部8にあたり、挿入できなくなる。
ここで、一旦スリーブスプリング22の付勢力に抗してスリーブ30を軸方向先端側Lfに移動させることで、抜止めボール21の径外側に位置していた突出規制部32も軸方向先端側Lfに移動して、突出規制部32による抜止めボール21の径外側への移動が可能となる。
この状態で、基軸6をさらに軸方向基端側Lbに移動させると、基軸6の基端傾斜部8が抜止めボール21を径外側に移動させ、挿入することができる。ここで、スリーブ30の軸方向先端側Lfの移動を解消すると、スリーブスプリング22の付勢力によってスリーブ30は軸方向基端側Lbに移動しようとするが、抜止めボール21は基軸6の外平面6aを摺動しているため、スリーブ30は軸方向基端側Lbに移動できない。
さらに、基軸6を軸方向基端側Lbに移動させ、係止溝7が抜止めボール21に対応する位置となると、抜止めボール21は径内側に移動し、抜止めボール21は係止溝7に嵌り込み、抜止めボール21の径内側への移動に伴って、スリーブスプリング22の付勢力によりスリーブ30が軸方向基端側Lbに移動し、突出規制部32によって抜止めボール21の径外側の移動を規制することとなる。そのため、図8に示すように、抜止めボール21が係止溝7に係止した基軸6は基軸ホルダ1からの抜け出しを防止することができる。
また、このように、係止溝7に抜止めボール21が係止した基軸ホルダ1による基軸6の保持状態では、基軸6の軸方向基端側Lbの基端傾斜部8が基軸挿入孔11のテーパ空間111に当接している。
具体的には、軸方向基端側Lbに突出する基端傾斜部8が、軸方向基端側Lbに先細りとなるテーパ状の空間であるテーパ空間111の周壁に当接することで、基軸ホルダ1の軸方向Lの中心軸に対して基軸6の軸方向基端側Lbの端部である基端傾斜部8を調心することができる。
なお、回転治具5の使用によって、回転治具5(基軸6)に軸方向基端側Lbの力が作用すると、テーパ空間111に対して基端傾斜部8が押付けられるため、回転治具5の軸方向基端側Lbを基軸ホルダ1に対してより調心することができる。
しかしながら、上述したように、基端傾斜部8がテーパ空間111によって調心されるものの、基軸挿入孔11は、基軸6を挿入できるように、基軸6よりわずかに大きく形成しているため、挿着状態や使用の際において、基軸6の挿着位置や挿着方向が回転中心からわずかにズレると、いわゆるランアウト(Runout)と言われる芯ブレが生じることがあった。
このように、芯ブレが生じるおそれがある基軸ホルダ1で保持された基軸6が芯ブレしないように、基軸ホルダ1の先端に取付けて、調心する調心アダプタ40について以下で説明する。
調心アダプタ40は、先端キャップ60、加圧リング70、調心ベアリング50及び取付けユニット80を組み付けて構成している。
調心アダプタ40を構成する調心ベアリング50は、複数のアライメントボール51と、アライメントボール51を収容して、周方向の位置を保持する配置したリテーナ52と、軸方向先端側Lf及び軸方向基端側Lbからリテーナ52に被せるリテーナカバ53,54で構成している。
調心ベアリング50を構成するアライメントボール51は、基軸6の角部6bを跨ぐ両外平面6aに当接する鋼球であり、基軸6が六角形断面で構成された本実施形態では、周方向に6個ずつ三列配置するため、18個のアライメントボール51が設けられている。
複数のアライメントボール51を収容して、それぞれの位置を保持するリテーナ52は、寝位の略円筒状の筒状本体部で構成し、軸方向Lに貫通する軸方向貫通空間521を有している。
筒状本体部は、断面における軸方向Lの中央に、周方向に等間隔で配置した収容部522を形成するとともに、収容部522の軸方向Lの両側において、軸方向Lに対して傾斜する第1傾斜面523と、第2傾斜面524とを形成している。
具体的には、リテーナ52の片断面は、軸方向先端側Lfに向かって径内側に傾斜する第1傾斜面523及び軸方向基端側Lbに向かって径内側に傾斜する第2傾斜面524によって、径外側に幅狭となる両脚台形状となり、第1傾斜面523と第2傾斜面524との間に、周方向において等間隔に配置した収容部522が軸方向Lに所定間隔を隔てて三列設けている。収容部522は、六角形断面の基軸6に合わせて周方向に60度ずつ間隔を隔てて各列において6個ずつ設けている。
また、三列設けた収容部522のうち軸方向先端側Lf及び軸方向基端側Lbにおいてそれぞれ6個ずつ設けた収容部522a,522cの周方向の位置は一致しており、三列の収容部522のうち軸方向Lの中央の6個の収容部522bは、軸方向先端側Lf及び軸方向基端側Lbの収容部522a,522cと周方向にずれており、具体的には、収容部522bは、六角形断面の基軸6における角部を跨ぐように、収容部522a,522cに対して周方向にずれた位置に配置されている。
軸方向先端側Lfからリテーナ52に被せる先端側リテーナカバ53は、第1傾斜面523に沿って軸方向先端側Lfに径内側に傾斜するとともに、軸方向基端側Lbに延びるリング状部分を備えており、収容部522aの径外側を覆い、リテーナ52における収容部522bより軸方向先端側Lfに被せるリング状の金属製のカバーである。
軸方向基端側Lbからリテーナ52に被せる基端側リテーナカバ54は、第2傾斜面524に沿って軸方向基端側Lbに径内側に傾斜するとともに、軸方向先端側Lfに延びるリング状部分を備えており、収容部522cの径外側を覆い、リテーナ52における収容部522bより軸方向基端側Lbに被せるリング状の金属製のカバーである。
このように、先端側リテーナカバ53と基端側リテーナカバ54とは同形状であり、軸方向Lに直交する方向に対して対称な向き配置され、リテーナカバ53,54をリテーナ52に組み付けた状態では、先端側リテーナカバ53のリング状部分と基端側リテーナカバ54のリング状部分との間に軸方向Lのわずかな間隔が開くようになる。
なお、リテーナ52における略円筒状の筒状本体部の内側において、軸方向Lに貫通する軸方向貫通空間521は、正面視六角形状に形成しており、後述する貫通孔40aの一部を構成することとなる。
収容部522は、筒状本体部を径方向に貫通する円柱状の貫通孔であり、収容するアライメントボール51の径に応じた径で形成しており、径内側に収容するアライメントボール51の抜け落ちを防止するストッパ(図示省略)を設けている。
このように構成したリテーナ52は、例えば、収容部522に収容したアライメントボール51に外力が作用することで収容部522ごと変形できるゴム製である。
加圧リング70は、調心アダプタ40において、調心ベアリング50の先端側リテーナカバ53の軸方向先端側Lfに装着される、軸方向Lに貫通する正面視六角形の貫通孔71を有する略リング状である。
詳しくは、加圧リング70は、リング状本体を構成する本体筒部72と、本体筒部72の軸方向基端側Lbの外径に、後述する取付リング81の先端側ネジ溝815と螺合する螺合ネジ73が形成され、軸方向先端側Lfにおいて軸方向Lの半分程度まで径内側に突出する径内凸部74が形成されている。
なお、径内凸部74には、軸方向先端側Lfに向かってラッパ状に拡がる案内テーパ面75を形成している。さらには、加圧リング70の軸方向基端側Lbにおいて、案内テーパ面75より径大で、軸方向基端側Lbに向かってラッパ状に拡がるテーパ状の基端側テーパ面76を形成している。
また、基端側テーパ面76は、上述の調心ベアリング50の先端側リテーナカバ53に沿う傾斜形状で形成している。
先端キャップ60は、図4乃至図8に示すように、後述する取付けユニット80の取付リング81の筒状本体部811に外嵌して、取付リング81と一体化される筒状体であり、軸方向Lに貫通する内部の貫通空間61と通じる開口62aを軸方向先端側Lfの先端に有する断面寝位の有底筒状体である。
なお、開口62aは、径内側に突出する径内側規制凸部62によって形成されている。また、先端キャップ60における軸方向基端側Lbには、取付調整リング82の先端側筒部821に外嵌する取付調整リング82との組み付け状態において、図示省略する抜け止めリングが嵌着し、軸方向Lの抜け出しを防止する抜出防止溝63を設けている。
調心アダプタ40を基軸ホルダ1の小径前胴部12の先端に取付けるための取付けユニット80は、軸方向基端側Lbから、リング状に形成されたリング磁石83と、リング磁石83を軸方向基端側Lbの径内側に装着すると共に、後述する取付リング81に外嵌する略円筒状の取付調整リング82と、内部に調心ベアリング50を収容する取付リング81とで構成している。
リング磁石83は、軸方向Lの両側に磁極が生じるような略正方形断面のリング状磁石であり、小径前胴部12の先端面192と対面する当接平面831を有している。
取付調整リング82は、取付リング81の軸方向基端側Lbに外嵌するリング状であり、軸方向先端側Lfの先端側筒部821の外周面に、取付リング81との組み付け状態における軸方向Lの抜け出しを防止する抜け止めリング(図示省略)のが嵌着する抜出防止溝822を設けている。
また、取付調整リング82の先端側筒部821の内面には、取付リング81の位置調整ネジ山816と螺合する位置調整ネジ溝823が形成され、位置調整ネジ溝823の軸方向基端側Lbに、軸方向先端側Lfが傾斜するとともに径内側に突出する径内突出部824が設けられ、さらには、径内突出部824の軸方向基端側Lbに、リング磁石83が嵌着する磁石嵌着溝825が形成されている。
なお、取付調整リング82は磁性金属で構成している。
取付リング81は、調心ベアリング50を内部に収容するとともに、正面視中央に軸方向Lに貫通する貫通収容空間812を有する略筒状体である筒状本体部811で構成し、筒状本体部811の内部の貫通収容空間812における軸方向基端側Lbに向かって徐々に縮径する縮径テーパ部813を形成している。
また、取付リング81における縮径テーパ部813の軸方向基端側Lbにおいて、貫通収容空間812の周囲が軸方向基端側Lbに突出するとともに、その外径がテーパ状となり、基軸ホルダ1の位置合せ傾斜面191によって基軸ホルダ1の軸方向Lに対して調心アダプタ40の軸方向Lを調整する位置調整テーパ面814を形成している。
なお、位置調整テーパ面814は、基軸ホルダ1への取付け状態において、小径前胴部12の先端内面側に形成した位置合せ傾斜面191と対向し、位置合せ傾斜面191によって軸方向Lを合わせる方向に位置調整されるためのテーパ状の凸部であり、位置合せ傾斜面191と略同じ傾斜角度のテーパ面で構成している。
また、筒状本体部811の軸方向先端側Lfの内面には、加圧リング70における本体筒部72の軸方向基端側Lbの外径に形成された螺合ネジ73と螺合する先端側ネジ溝815が形成され、筒状本体部811の軸方向基端側Lbの外面には、取付調整リング82の先端側筒部821の内面に形成された位置調整ネジ溝823と螺合する位置調整ネジ山816が形成されている。
このように各要素が構成された調心アダプタ40は、以下で詳細に説明するように組み付けられる。
具体的には、まず、リテーナ52に設けた収容部522にアライメントボール51を収容するとともに、アライメントボール51が収容部522に収容されたリテーナ52の軸方向先端側Lfから先端側リテーナカバ53を被せ、軸方向基端側Lbから基端側リテーナカバ54を被せて調心ベアリング50を組み付ける。
また、取付リング81,取付調整リング82及びリング磁石83によって取付けユニット80を組み付ける。
具体的には、取付調整リング82の磁石嵌着溝825にリング磁石83を装着するとともに、取付リング81の軸方向基端側Lbから取付調整リング82を外嵌するように装着する。このとき、取付調整リング82の位置調整ネジ溝823と取付リング81の位置調整ネジ山816とを螺合させる。
このように組み付けられた取付けユニット80は、取付調整リング82の位置調整ネジ溝823と取付リング81の位置調整ネジ山816とを螺入出してその螺合量を調整することで、取付リング81の位置調整テーパ面814と、取付調整リング82の磁石嵌着溝825に装着したリング磁石83の当接平面831との軸方向Lの間隔を調整することができる。
上述のように組み付けられた取付けユニット80における取付リング81の貫通収容空間812に対して、軸方向先端側Lfから組み付けられた調心ベアリング50を挿入するとともに、そのさらに軸方向先端側Lfより、加圧リング70を挿入する。このとき、加圧リング70の螺合ネジ73は、取付リング81の内面に形成した先端側ネジ溝815と螺合する。
このように、取付けユニット80に対して組み付けられた調心ベアリング50及び加圧リング70において、調心ベアリング50の基端側リテーナカバ54の傾斜部分が取付リング81の縮径テーパ部813の内面の傾斜面とが軸方向基端側Lbで対向し、調心ベアリング50の先端側リテーナカバ53の傾斜部分が加圧リング70の基端側テーパ面76とが軸方向先端側Lfで対向することとなる。
さらに、加圧リング70の軸方向先端側Lfから先端キャップ60を外嵌させて先端キャップ60の抜出防止溝63と取付調整リング82の抜出防止溝822とを径方向に跨ぐように、抜け止めリング(図示省略)を装着して、調心アダプタ40の組み付けは完了する。
なお、このように組み付けられた調心アダプタ40において、先端キャップ60は取付調整リング82及び加圧リング70に対して回転自在であるものの、取付リング81に対して回転固定されている。
また、このようにして組み付けられた調心アダプタ40は、後述するように、基軸ホルダ1の先端に取付けることができる。
具体的には、調心アダプタ40を基軸ホルダ1の先端に取付ける際に、図9(b)に示すように、リング磁石83における軸方向基端側Lbの当接平面831が小径前胴部12の先端の先端面192と面接触し、調心アダプタ40を小径前胴部12の先端側に磁着することができる。
このとき、調心アダプタ40の取付けユニット80を構成する取付リング81の位置調整テーパ面814を、小径前胴部12の先端内周に形成した位置合せ傾斜面191に合わせて取付ける。このように、軸方向先端側Lfに向かってラッパ状に拡がる位置合せ傾斜面191に対して、軸方向基端側Lbに突出するテーパ状の位置調整テーパ面814を合わせることで、基軸ホルダ1の軸方向Lに対して、調心アダプタ40の軸方向Lが一致するように、基軸ホルダ1に対する調心アダプタ40の位置を調整することができる。
しかしながら、小径前胴部12の先端側の形状や寸法等によっては、図9(c)に示すように、取付リング81の位置調整テーパ面814と小径前胴部12の位置合せ傾斜面191とを合わせることはできるものの、先端面192とリング磁石83の当接平面831とが離間し、小径前胴部12の先端に調心アダプタ40を磁着できない場合がある。
このように、取付リング81の位置調整テーパ面814と小径前胴部12の位置合せ傾斜面191とを合わせることはできるものの、先端面192とリング磁石83の当接平面831とが離間し、小径前胴部12の先端に調心アダプタ40を磁着できない場合には、取付リング81と回転固定された先端キャップ60を回転操作し、取付リング81の位置調整ネジ山816と、取付調整リング82の位置調整ネジ溝823との螺合量を調整し、リング磁石83に対して位置調整テーパ面814を軸方向先端側Lfに移動させることで、取付リング81の位置調整テーパ面814と小径前胴部12の位置合せ傾斜面191とを合わせるとともに、リング磁石83の当接平面831を小径前胴部12の先端面192と面接触させて、調心アダプタ40を小径前胴部12の先端側に磁着することができる。
逆に、小径前胴部12の先端側の形状や寸法等によっては、図9(d)に示すように、先端面192とリング磁石83の当接平面831とが対向し、小径前胴部12の先端に調心アダプタ40を磁着できるものの、取付リング81の位置調整テーパ面814と小径前胴部12の位置合せ傾斜面191とが離間し、基軸ホルダ1の軸方向Lに対して、調心アダプタ40の軸方向を一致させることができない場合がある。
このように、先端面192とリング磁石83の当接平面831とが対向し、小径前胴部12の先端に調心アダプタ40を磁着できるものの、取付リング81の位置調整テーパ面814と小径前胴部12の位置合せ傾斜面191とが離間し、基軸ホルダ1の軸方向Lに対して、調心アダプタ40の軸方向を一致させることができない場合には、取付リング81と回転固定された先端キャップ60を回転操作し、取付リング81の位置調整ネジ山816と、取付調整リング82の位置調整ネジ溝823との螺合量を調整し、リング磁石83に対して位置調整テーパ面814を軸方向基端側Lbに移動させることで、リング磁石83の当接平面831を小径前胴部12の先端面192と面接触させて、調心アダプタ40を小径前胴部12の先端側に磁着させるとともに、取付リング81の位置調整テーパ面814と小径前胴部12の位置合せ傾斜面191とを合わせて、基軸ホルダ1の軸方向Lに対して、調心アダプタ40の軸方向を一致させることができる。
このようにして、調心アダプタ40は、取付リング81の位置調整テーパ面814と小径前胴部12の位置合せ傾斜面191とを合わせて基軸ホルダ1の軸方向Lに対して、調心アダプタ40の軸方向を一致させるとともに、リング磁石83の当接平面831を小径前胴部12の先端面192と面接触させて、調心アダプタ40を小径前胴部12の先端側に確実に磁着することができる。
なお、このようにしてホルダーボディ10の軸方向先端側Lfの先端に取付けられた調心アダプタ40の貫通孔40aと、ホルダーボディ10の基軸挿入孔11とは、図8に示すように、連通することとなる。
続いて、基軸ホルダ1に対する回転治具5(基軸6)の脱着及び基軸6の調心及び基軸挿入孔11からの回転治具5(基軸6)の抜け出し防止について図10及び図11とともに説明する。
図8に示すように、基軸ホルダ1に対して軸方向先端側Lfから基軸6を挿入すると、基軸6の基端傾斜部8が調心ベアリング50の収容部522に収容したアライメントボール51の径内側に当接する。
そして、基軸6をさらに挿入すると、基軸6の基端傾斜部8によってアライメントボール51には径外側に押し出される方向の力が作用する。このとき、アライメントボール51の径外側は先端側リテーナカバ53や基端側リテーナカバ54によって規制されているため、図11に示すように、アライメントボール51は基軸6の角部6bから離れる方向に移動する。
詳述すると、リテーナカバ53,54の内面と基軸6との間隔は角部6bの部分が最も狭く、外平面6aの中央まで角部6bから離れる方が広くなるため、径外側がリテーナカバ53,54の内面によって規制されているアライメントボール51に径外側に押し出される方向の力が作用すると、リテーナカバ53,54の内面との間隔が広くなる外平面6aの中央側に向かってリテーナカバ53,54の内面に沿って移動する。
具体的には、図11(a)に図示するように、軸方向貫通空間521における角部の左側に設けられた収容部522a,522cに収容されたアライメントボール51は破線で示す当初位置よりリテーナカバ53,54の内面及び外平面6aに沿ってさらに左側に移動し、図11(b)に図示するように、軸方向貫通空間521における角部の右側に設けられた収容部522bに収容されたアライメントボール51は、破線で示す当初位置よりリテーナカバ53,54の内面及び外平面6aに沿ってさらに右側に移動する。
このとき、収容部522にアライメントボール51を収容したリテーナ52も弾性変形するため、収容部522に収容され、外平面6aに当接するアライメントボール51には元の位置に戻ろうとする復元力が作用する。
具体的には、図11(a)のa部拡大図において矢印で図示するように、軸方向貫通空間521における角部の左側に設けられた収容部522a,522cに収容され、外平面6aに当接するアライメントボール51には右側に向かう復元力が作用し、図11(b)のb部拡大図において矢印で図示するように、軸方向貫通空間521における角部の右側に設けられた収容部522bに収容され、外平面6aに当接するアライメントボール51には左側に向かう復元力が作用することとなる。
そのため、基軸6の角部6bの両側の外平面6aに対してアライメントボール51によって両側から挟み込む方向にリテーナ52の復元力が作用する。このような、アライメントボール51による角部6bを挟み込む方向の復元力は、6箇所すべての角部6bに均等に作用するため、基軸6を精度良く調心することができる。
上述のように、調心ベアリング50によって調心された基軸6をさらに挿入すると、抜け止めホール17に収容され、基軸挿入孔11に露出する抜止めボール21に基端傾斜部8が当接する。しかしながら、基端傾斜部8が当接した抜止めボール21の径外側は突出規制部32によって、径外側の移動が規制されている。
そこで、スリーブスプリング22による軸方向基端側Lbに向かう付勢力に抗してスリーブ30を軸方向先端側Lfに移動する。このスリーブ30の前方移動に伴って突出規制部32も前方移動するため、突出規制部32による抜止めボール21の径外側の規制が解消される。そのため、スリーブ30の前方移動によって径外側の規制が解消された抜止めボール21が径外側に移動して、基軸6をさらに挿入することができる。
そして係止溝7が抜け止めホール17に対応する位置まで基軸6を挿入すると、抜止めボール21は係止溝7に係合するように径中心側に移動し、基軸挿入孔11からの基軸6の不用意な抜け出しを防止することができる。このとき、基軸6における基端傾斜部8の頂部8aは、基軸挿入孔11のテーパ空間111に収容され、テーパ空間111によって、基軸6の基端部である基端傾斜部8を調心することができる。
ここで、スリーブ30の前方移動を解消すると、図12(a)に示すように、スリーブ30はスリーブスプリング22の軸方向基端側Lbに向かう付勢力によって後方移動し、係止溝7に係合した抜止めボール21の径外側を突出規制部32で規制し、抜止めボール21の係止溝7からの不用意な抜け出しを防止することができる。
このような基軸挿入孔11への基軸6の挿着では、基軸6は調心ベアリング50で調心されるとともに、基軸6の基端部である基端傾斜部8がテーパ空間111によって調心されているため、基軸6を全体で高精度に調心することができる。また、係止溝7に係合する抜止めボール21によって基軸挿入孔11からの基軸6の不用意な抜け出しを防止することができる。
調心され、抜止めボール21によって基軸挿入孔11からの不用意な抜け出しが規制された基軸6を取り外すには、スリーブ30を前方移動することで、係止溝7に係合する抜止めボール21の径外側を規制する突出規制部32を前方移動させて抜止めボール21の径外側への移動規制を解消した状態で、基軸6を軸方向先端側Lfに移動させて取り外す。このとき、外平面6aによって、抜止めボール21は抜け止めホール17において径外側の非係止位置に位置することとなる。
この状態で、スリーブ30の前方移動を解消すると、スリーブスプリング22の付勢力によってスリーブ30は後方移動する。
このスリーブ30の後方移動によって、抜け止めホール17において径外側の非係止位置にある抜止めボール21は、突出規制部32によって後方移動し、径外側に向かって軸方向基端側Lbに傾斜する傾斜側面171に押付けられる。
そのため、抜止めボール21は、径外側に向かって軸方向基端側Lbに傾斜する傾斜側面171と突出規制部32とで軸方向Lの両側から挟み込まれ、抜止めボール21を径外側の非係止位置で保持することができる。したがって、次に基軸挿入孔11に対して基軸6を挿入する際に、上述したように、スリーブ30を一旦前方移動させるという手間を省くことができる。
なお、上述の基軸6の装着状態において、電動工具Kを稼働させ、基軸ホルダ1を回転させる際において、基軸6に負荷が作用すると、回転する基軸ホルダ1と負荷が作用した基軸6との間にわずかな差動回転が生じる。
このとき、アライメントボール51は、リテーナカバ53,54の内面と外平面6aとに挟まれるように当接しており、上述のような差動回転における回転方向後側のアライメントボール51はリテーナカバ53,54の内面と外平面6aの間隔が狭くなる角部6bに向かって移動し、くさび効果によって基軸6の調心状態をより高精度化することができる。
さらに、調心ベアリング50で調心された基軸6に対して、調心精度をさらに向上させるための追調心について以下で説明する。
上述したように、基軸6の装着状態では、調心アダプタ40の調心ベアリング50によって、基軸6は基軸ホルダ1に対して調心されているが、調心精度をさらに向上させるために、先端キャップ60を基軸6に対して締付け方向に回転操作する。
詳述すると、基軸ホルダ1に対して調心された基軸6は、六角形断面の基軸挿入孔11によって回転規制されており、六角形断面の貫通孔71に基軸6が挿通した加圧リング70は基軸6に対して回転規制された状態となる。
この状態で、先端キャップ60を回転操作すると、基軸6によって回転規制された加圧リング70との間で差動回転する。先端側ネジ溝815と螺合ネジ73とが螺合し、取付リング81に対して回転規制された先端キャップ60と加圧リング70とが差動回転すると、先端側ネジ溝815と螺合ネジ73とが螺入出することとなる。
そのため、先端キャップ60を基軸6に対して締付け方向に回転操作することで、先端キャップ60に回転規制された取付リング81の位置調整ネジ山816と螺合ネジ73が螺入するとともに、基軸6によって回転規制された加圧リング70は、軸方向基端側Lbに移動する。
先端キャップ60の締付け方向の回転操作によって軸方向基端側Lbに移動した加圧リング70の基端側テーパ面76は、調心ベアリング50における先端側リテーナカバ53に対向しており、基端側テーパ面76が先端側リテーナカバ53を軸方向基端側Lbに向かって押付けることとなる(図12(c)参照)。
なお、基端側テーパ面76によって先端側リテーナカバ53が軸方向基端側Lbに押付けられた調心ベアリング50における基端側リテーナカバ54は、取付リング81における縮径テーパ部813の内面によって規制されているため、ゴム製のリテーナ52は、先端側リテーナカバ53及び基端側リテーナカバ54との間で軸方向Lに圧密し、リテーナ52の内部応力を増大させることができる。
このように、リテーナ52の内部応力が増大すると、基軸6の角部6bの両側の外平面6aに対してアライメントボール51によって両側から挟み込む方向に作用するリテーナ52の復元力が増大するため、基軸6をさらに精度良く調心することができる。
このように調心アダプタ40は、貫通孔40aを貫通する回転治具5の基軸6に当接して調心する調心ベアリング50と、軸方向先端側Lfから挿入した基軸6を保持する基軸ホルダ1を構成するホルダーボディ10における先端に調心ベアリング50を取付けるリング磁石83を有する取付調整リング82と、調心ベアリング50の軸方向Lをホルダーボディ10の軸方向Lに一致させるように位置調整される取付リング81とが設けられ、取付リング81とリング磁石83との軸方向Lにおける相対位置を取付リング81及び取付調整リング82で調節可能に構成されているため、基軸ホルダ1に取り付けられた調心アダプタ40は、基軸ホルダ1に保持された基軸6を確実に調心して回転治具5の回転時の芯ブレを防止することができる。
詳述すると、基軸6を保持する基軸ホルダ1に調心アダプタ40を取り付けることで、基軸ホルダ1に保持された基軸6を調心ベアリング50によって確実に調心することができ、回転治具5の回転時の芯ブレを防止することができる。
また、取付リング81とリング磁石83との軸方向Lにおける相対位置を取付リング81及び取付調整リング82とによって調節できるため、装着するホルダーボディ10の形状によってはリング磁石83に対して取付リング81が位置調整できない位置となる場合や、取付けできない場合があるが、取付リング81及び取付調整リング82によって、リング磁石83に対して取付リング81を確実に位置調整可能な位置に調整することができる。
また、取付調整リング82に、位置調整ネジ溝823が設けられるとともに、取付リング81に対して回転固定され、調節操作を行う先端キャップ60と、位置調整ネジ溝823と螺合する位置調整ネジ山816とが設けられ、先端キャップ60を操作して、位置調整ネジ溝823と位置調整ネジ山816とを螺入出し、取付リング81とリング磁石83との軸方向Lにおける相対位置を調節するため、基軸ホルダ1に保持された基軸6を調心ベアリング50によって高精度で調心して、回転治具5の回転時の芯ブレを防止することができる。
詳述すると、取付リング81に回転固定された先端キャップ60を操作することで、取付調整リング82の位置調整ネジ溝823と螺合する取付リング81の位置調整ネジ山816とを螺入出し、取付リング81とリング磁石83との軸方向Lにおける相対位置を正確に調節して、高精度で調心して、回転治具5の回転時の芯ブレを防止することができる。
また、取付リング81の位置調整テーパ面814が、ホルダーボディ10における基軸挿入孔11の先端に形成され、先端に向かって拡径された位置合せ傾斜面191によって位置調整されているため、ホルダーボディ10に対して軸方向Lが一致するように調心アダプタ40を容易に取り付けることができる。
詳述すると、基端側傾斜部材に設けられた取付リング81の位置調整テーパ面814を、ホルダーボディ10における基軸挿入孔11の先端に形成された位置合せ傾斜面191に合わせることで、ホルダーボディ10の軸方向Lに対して調心アダプタ40の軸方向Lが一致するように位置調整され、ホルダーボディ10に対して軸方向Lが一致するように調心アダプタ40を容易に取り付けることができる。したがって、基軸ホルダ1に対して高精度で基軸6を調心することができる。
また、取付調整リング82に、磁性金属であるホルダーボディ10に磁着するリング磁石83が備えられているため、磁性金属であるホルダーボディ10に対して脱着可能に調心アダプタ40を容易に取り付けることができる。
詳述すると、例えば、調心アダプタ40にネジ山などの螺合手段を設けてホルダーボディ10に対して螺合させて脱着する場合に比べて、取付調整リング82に備えたリング磁石83の磁力によってホルダーボディ10に対して調心アダプタ40を容易に取付けできるとともに、容易に取り外すことができる。つまり、ホルダーボディ10に対して調心アダプタ40を容易に脱着することができる。
また、上述のように、調心アダプタ40にネジ山などの螺合手段を設け、ホルダーボディ10に対して脱着可能に螺合するものの、使用している基軸ホルダ1のホルダーボディ10に螺合手段がない場合、ホルダーボディ10に螺合手段を設ける必要があるが、取付調整リング82に備えたリング磁石83の磁力によってホルダーボディ10に対して調心アダプタ40を容易に取り付けるため、ホルダーボディ10が磁性金属であれば、何ら加工することなく、使用している基軸ホルダ1に対して調心アダプタ40を容易に脱着することができる。
また、取付調整リング82に備えられたリング磁石83によって取付けユニット80をホルダーボディ10に磁着することで、ホルダーボディ10に対して脱着可能に調心アダプタ40を容易に取付けできるとともに、取付調整リング82、ホルダーボディ10及びリング磁石83で磁気回路を構成することができ、単なる磁着による取付けに比べて、ホルダーボディ10に対して取付けユニット80を堅固に取付けることができる。
また、取付けユニット80、ホルダーボディ10及びリング磁石83で磁気回路を構成しているため、磁性金属で構成された基軸6を不用意に吸着することなく、取り扱い性を向上することができる。
また、取付リング81に、調心ベアリング50を配置する貫通収容空間812が設けられるとともに、調心ベアリング50は、貫通孔40aに挿入された基軸6における少なくとも三方向から当接するアライメントボール51と、アライメントボール51を基軸6に向かって付勢するリテーナ52とが備えられているため、ホルダーボディ10における基軸挿入孔11に挿入された基軸6に対して少なくとも三方向から当接するアライメントボール51を基軸6に向かってリテーナ52が付勢するため、基軸挿入孔11に挿入された基軸6を確実に調心することができる。
また、アライメントボール51は球状体であり、リテーナ52は、アライメントボール51を所定箇所に収容する収容部522を有するとともに、少なくとも周方向に移動したアライメントボール51を元の位置に復元する弾性を有するリテーナ52で構成されているため、リテーナ52の収容部522に収容したアライメントボール51を基軸6に当接させて精度良く調心することができる。
詳述すると、基軸6の外平面6aに対して摺動抵抗の低い球状体であるアライメントボール51をリテーナ52の収容部522に収容するため、基軸挿入孔11に基軸6を挿入する際に、球状体で構成されたアライメントボール51に当接していてもスムーズに挿入することができる。
また、球状体で構成されたアライメントボール51はリテーナ52の収容部522に収容されているため、アライメントボール51自体を適切な位置に配置することができる。
また、アライメントボール51を収容する収容部522はリテーナ52に構成されているため、基軸挿入孔11への基軸6の挿入によって、アライメントボール51が移動すると、アライメントボール51を収容する収容部522も、リテーナ52が変形して移動し、リテーナ52の変形に対する復元力によってアライメントボール51を基軸6に対して付勢することができる。
このように、アライメントボール51を収容する収容部522を有するリテーナ52は、球状体であるアライメントボール51の位置を規制する規制体として機能するとともに、アライメントボール51を基軸6に対して付勢するリテーナ52としても機能することができ、リテーナ52の収容部522に収容したアライメントボール51を基軸6に当接させて精度良く調心することができる。
また、貫通収容空間812に配置されたリテーナ52を加圧する加圧リング70が設けられているため、基軸挿入孔11に挿入された基軸6をより精度良く調心することができる。
詳述すると、ホルダーボディ10における基軸挿入孔11に挿入された基軸6に対してアライメントボール51を付勢して少なくとも三方向から当接させるリテーナ52を加圧リング70で加圧することでリテーナ52の内部応力が高まり、基軸6に対してアライメントボール51を付勢する付勢力を増大することができ、基軸6をより精度良く調心することができる。
またリテーナ52の径外側の一部に装着し、リテーナ52の径外側の変形を規制するリテーナカバ53,54が設けられているため、加圧リング70による加圧によってリテーナ52の径外側の変形を抑制でき、リテーナ52の内部応力がさらに高まり、加圧リング70による加圧力をアライメントボール51が基軸6に当接して調心する方向の付勢力として作用させることができ、より高精度で基軸6を調心することができる。
また、加圧リング70に、基軸6が挿通可能な貫通孔71が設けられ、加圧リング70と取付リング81とを軸方向Lに螺入出する螺合ネジ73及び先端側ネジ溝815と、貫通孔71に挿通された基軸6を反力として、螺合ネジ73及び先端側ネジ溝815を操作して、加圧リング70を取付リング81に対して軸方向Lに移動させる先端キャップ60とが設けられているため、基軸6を挿入した状態で所望の加圧力を作用させて、より高精度で基軸6を調心することができる。
詳述すると、先端キャップ60で螺合ネジ73及び先端側ネジ溝815を操作することで、貫通孔71に挿通された基軸6を反力として、つまり貫通孔71に基軸6が挿通されることで、基軸6に対して回転が規制された状態の加圧リング70を取付リング81に対して軸方向Lに移動させて、加圧リング70によるリテーナ52に対して所望の加圧力で加圧することができる。
また、アライメントボール51は、六角形断面形状における周方向に等間隔なすべての角部6bを形成する外平面6aに対して、角部6bを挟んで当接するように配置されているため、基軸挿入孔11に挿入された基軸6を高精度で調心することができる。
アライメントボール51が六角形断面形状における周方向に等間隔なすべての角部6bを形成する外平面6aに対して、角部6bを挟んで当接するため、つまり六角形断面形状における周方向に等間隔なすべての角部6bにおける1つの角部6bに対して2つ以上のアライメントボール51が挟み込むように当接するため、アライメントボール51を介して作用するリテーナ52の付勢力は、基軸挿入孔11に挿入された基軸6の軸心方向に向かい、高精度で調心することができる。
なお、球状体で構成するアライメントボール51を収容部522に収容したリテーナ52を貫通収容空間812に配置した場合、1つの角部6bの両側の少なくとも2つのアライメントボール51及びアライメントボール51を収容する収容部522は、基軸挿入孔11への基軸6の挿入によって、アライメントボール51の径外側のリテーナカバ53,54の内面に沿って離間する方向に移動するため、2つのアライメントボール51が近接する方向の付勢力として、つまり2つのアライメントボール51で角部6bを挟み込む方向の付勢力として作用し、基軸挿入孔11に挿入された基軸6をより高精度で調心することができる。
また、複数の角部6bに対して両側に配置されたアライメントボール51のうち軸方向Lから視て一方側のアライメントボール51と、他方側のアライメントボール51とが軸方向Lにおいて位置が異なっているため、1つの角部6bの両側の少なくとも2つのアライメントボール51及びアライメントボール51を収容する収容部522が基軸挿入孔11への基軸6の挿入によって、離間する方向に移動する場合、ひとつの角部6bにおける軸方向L視の一方側のアライメントボール51と、隣の角部6bにおける軸方向L視の他方側のアライメントボール51とは近接することになるが、複数の角部6bに対して両側に配置されたアライメントボール51のうち軸方向Lから視て一方側のアライメントボール51と、他方側のアライメントボール51とが軸方向Lにおいて位置が異なることで、ひとつの角部6bにおける軸方向L視の一方側のアライメントボール51と、隣の角部6bにおける軸方向L視の他方側のアライメントボール51とが近接して干渉することなく、確実に付勢力を作用させて、基軸挿入孔11に挿入された基軸6を高精度で確実に調心することができる。
また、モータMと、モータMの回転力を軸心上に伝達する回転伝達機構とが備えられるとともに、上述の基軸ホルダ1が回転伝達機構によって回転可能に備えられた電動工具Kは、基軸ホルダ1に装着した調心アダプタ40によって基軸6が調心され、回転治具5を芯ブレなく回転させることができる。
なお、上述の説明では、調心ベアリング50に先端側リテーナカバ53と基端側リテーナカバ54を備えたが、図13及び図14に示すように、先端側リテーナカバ53を備えず、軸方向先端側Lfの延びるリング状部分の長さが長い基端側リテーナカバ54aを備えた調心ベアリング50aであってもよい。
図13は別の実施形態の調心ベアリング50aの斜視図を示し、図14は別の実施形態の調心アダプタ40による追調心についての説明図を示している。具体的には、図13(a)は調心ベアリング50aにおける周方向の手前側の一部を切り欠いた斜視図であり、図13(b)はアライメントボール51が組み付けられたリテーナ52に対して、基端側リテーナカバ54aを分離した状態における周方向の手前側の一部を切り欠いた斜視図である。
図14は調心アダプタ40による追調心についての説明図を示し、図14(a)は基軸6を挿入した状態の調心アダプタ40を装着した基軸ホルダ1の縦断面図を示し、図14(b)は図14(a)におけるb部拡大図を示し、図14(c)は先端キャップ60によって追調心した状態のb部拡大図を示している。
図13及び図14に示す調心ベアリング50aは、上述したように、先端側リテーナカバ53と基端側リテーナカバ54とを軸方向Lの両側からアライメントボール51を収容したリテーナ52を挟み込んで構成した調心ベアリング50と比べて、図13に示すように、先端側リテーナカバ53を備えていない代わりに、リテーナ52の第2傾斜面524に対向する傾斜部分から軸方向先端側Lfに延びるリング状部分が基端側リテーナカバ54におけるリング状部分より長く、収容部522bを越えて、収容部522aの外側まで延びており、基端側リテーナカバ54aをリテーナ52の軸方向基端側Lbから装着することで、収容部522a,522b,522cに収容したアライメントボール51の径外側を一体的に規制することができる。
このように構成された基端側リテーナカバ54aを備えた調心ベアリング50aも、図14に示すように、基軸6の挿入後、先端キャップ60を回転操作することで、先端キャップ60に回転規制された取付リング81の位置調整ネジ山816と螺合ネジ73が螺入するとともに、基軸6によって回転規制された加圧リング70は、軸方向基端側Lbに移動する。
先端キャップ60の締付け方向の回転操作によって軸方向基端側Lbに移動した加圧リング70の基端側テーパ面76は、調心ベアリング50aにおけるリテーナ52の第1傾斜面523及び収容部522aに収容したアライメントボール51に対向しており、基端側テーパ面76がリテーナ52の第1傾斜面523及び収容部522aに収容したアライメントボール51を軸方向基端側Lbに向かって押付けることとなる(図14(c)参照)。
なお、基端側テーパ面76によってリテーナ52の第1傾斜面523及び収容部522aに収容したアライメントボール51が軸方向基端側Lbに押付けられた調心ベアリング50aにおける基端側リテーナカバ54aは、取付リング81における縮径テーパ部813の内面によって軸方向基端側Lbが規制されているため、ゴム製のリテーナ52は、基端側テーパ面76及び基端側リテーナカバ54との間で軸方向Lに圧密し、リテーナ52の内部応力を増大させることができる。
このように、調心ベアリング50aは、調心ベアリング50と同様に、リテーナ52の内部応力が増大すると、基軸6の角部6bの両側の外平面6aに対してアライメントボール51によって両側から挟み込む方向に作用するリテーナ52の復元力が増大するため、基軸6をさらに精度良く調心することができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、この発明の貫通孔は貫通孔40aに対応し、
以下同様に、
回転治具は回転治具5に対応し、
基軸は基軸6に対応し、
調心手段は調心ベアリング50,50aに対応し、
基軸ホルダは基軸ホルダ1に対応し、
ホルダ本体はホルダーボディ10に対応し、
取付け部材は取付けユニット80に対応し、
位置調整部は取付リング81に対応し、
軸方向は軸方向Lに対応し、
相対位置調節手段は取付リング81及び取付調整リング82に対応し、
取付け式調心装置は調心アダプタ40に対応し、
第1螺合部は位置調整ネジ溝823に対応し、
操作部は取付リング81と回転固定された先端キャップ60に対応し、
第2螺合部は位置調整ネジ山816に対応し、
先端テーパ面は位置合せ傾斜面191に対応し、
磁石はリング磁石83に対応し、
配置空間は貫通収容空間812に対応し、
当接部はアライメントボール51に対応し、
付勢手段はリテーナ52に対応し、
収容部は収容部522に対応し、
弾性収容体はリテーナ52に対応し、
加圧手段は加圧リング70に対応し、
変形規制手段はリテーナカバ53,54,54aに対応し、
挿通孔は貫通孔71に対応し、
螺入出手段は螺合ネジ73及び先端側ネジ溝815に対応し、
加圧操作部は先端キャップ60に対応し、
駆動装置はモータMに対応し、
回転伝達手段は回転伝達機構に対応し、
電動工具は電動工具Kに対応するも、この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、上述の基軸ホルダ1は、電動工具Kのみならず、振動ドリルや電動ドライバ等の回転電動工具に装着してもよいし、電動のみならず、手動や内燃機などを駆動源とする工具に装着してもよい。
上記回転治具5とは、回転するドリルビットや、プラスやマイナスのドライバビットなどとすることができ、上記回転治具5の基軸6は工具シャンクともいう。なお、基軸6は、断面六角形以外でも矩形などの多角形断面や、円形断面など様々な断面形状であっても基軸ホルダ1で確実に調心することができる。
径中心方向に移動して基軸6の外平面6aに当接して調心するアライメントボール51の代わりに、径中心方向に延びるなどの変形によって基軸6の外平面6aに当接する手段としてもよいし、例えば、基軸6の外周面に対して径内方向に付勢するように外嵌する弾性リングのようにひと部品で構成されてもよい。
例えば、アライメントボール51の代わりに、軸方向Lに直交する回転軸を有し、軸方向Lに回転自在なローラなどの転動体を複数備え、基軸6の外平面6aに当接するように構成してもよい。また、ローラなどの転動体やアライメントボール51を、ゴム製のリングに配置し、ゴムリングの付勢力によってローラなどの転動体やアライメントボール51を径内側に付勢して基軸6を調心するように構成してもよい。
また、上述の基軸ホルダ1では、18個のアライメントボール51を周方向に等間隔に配置し、六角形断面の基軸6の角部6bを跨ぐ外平面6aに当接させて調心したが、収容部522aと収容部522bとに収容した12個のアライメントボール51を当接させて調心してもよい。さらには、基軸6における6つの角部6bのうち周方向に等間隔な3か所あるいは4箇所の角部6bを跨ぐ外平面6aに対し、6個や8個のアライメントボール51を当接させて調心してもよい。
上述の説明では、基軸挿入孔11の基端部にテーパ空間111を備え、テーパ空間111で基軸6の基端傾斜部8を調心したが、テーパ空間111の代わりに、基軸挿入孔11の孔基端部に配置された別部品で構成されてもよく、基端傾斜部8の頂部8aあるいは頂部8aの近傍を調心支持するように構成してもよい。さらには、基端傾斜部8の頂部8aを調心支持しなくてもよい。
リテーナ52は、収容部522に収容したアライメントボール51が基軸6の中心に向かって付勢するように復元力を作用させたが、角部6bを跨いで隣り合うふたつのアライメントボール51が引っ張り合うように付勢してもよいし、角部6bを跨いで隣り合うアライメントボール51が近接するように押付けるように付勢してもよい。また、リテーナ52とアライメントボール51とは別体で構成されていたが、一体で構成されてもよい。
上記取付リング81の位置調整テーパ面814は、位置合せ傾斜面191によって、調心ベアリング50の軸方向Lをホルダーボディ10の軸方向Lに一致させるように位置調整できるテーパ面であったが、周方向に所定間隔を隔てた複数のテーパ面で構成してもよい、複数箇所で位置合せ傾斜面191に当接するように構成してもよい。
上述のリング磁石83は取付調整リング82の磁石嵌着溝825に装着されたが、取付調整リング82自体を磁石で構成してもよいし、取付調整リング82の一部のみが磁化された態様でもよい。
また、上述の説明では、調心アダプタ40における取付けユニット80の位置調整テーパ面814が、ホルダーボディ10における小径前胴部12の先端の内径側に形成した位置合せ傾斜面191に当接して、調心アダプタ40の軸方向をホルダーボディ10の軸方向に一致させる位置調整部として機能するように構成したが、例えば、ホルダーボディ10の小径前胴部12の先端の外周側にテーパ状部分を設け、取付けユニット80の軸方向基端側Lbの内径側の箇所をホルダーボディ10の小径前胴部12の先端の外周側のテーパ状部分に当接させて、調心アダプタ40の軸方向をホルダーボディ10の軸方向に一致させるように構成してもよい。
1…基軸ホルダ
5…回転治具
6…基軸
10…ホルダーボディ
40…調心アダプタ
40a…貫通孔
50,50a…調心ベアリング
51…アライメントボール
52…リテーナ
53,54,54a…リテーナカバ
60…先端キャップ
70…加圧リング
71…貫通孔
73…螺合ネジ
80…取付けユニット
81…取付リング
82…取付調整リング
83…リング磁石
191…位置合せ傾斜面
522…収容部
812…貫通収容空間
815…先端側ネジ溝
816…位置調整ネジ山
823…位置調整ネジ溝
L…軸方向
M…モータ
K…電動工具

Claims (10)

  1. 貫通孔を貫通する回転治具の基軸に当接して調心する調心手段と、
    先端側から挿入した前記基軸を保持する基軸ホルダを構成するホルダ本体における先端に前記調心手段を取付ける取付け部材と、
    前記調心手段の軸方向を前記ホルダ本体の軸方向に一致させるように位置調整される位置調整部と、
    前記取付け部材と前記位置調整部との前記軸方向における相対位置を調節する相対位置調節手段とが設けられ、
    前記基軸ホルダに取り付けられ、前記基軸ホルダで保持する前記基軸を調心する
    取付け式調心装置。
  2. 前記取付け部材に、第1螺合部が設けられるとともに、
    前記相対位置調節手段に、調節操作を行う操作部と、前記第1螺合部と螺合する第2螺合部とを設け、
    前記操作部を操作して、前記第1螺合部と前記第2螺合部とを螺入出し、前記取付け部材と前記位置調整部との軸方向における相対位置を調節する
    請求項1に記載の取付け式調心装置。
  3. 前記位置調整部が、
    前記ホルダ本体における基軸挿入孔の先端に形成され、先端に向かって拡径された先端テーパ面によって位置調整される
    請求項1又は2に記載の取付け式調心装置。
  4. 前記取付け部材に、磁性金属である前記ホルダ本体に磁着する磁石が備えられた
    請求項1乃至3のうちいずれかに記載の取付け式調心装置。
  5. 前記位置調整部に、前記調心手段を配置する配置空間が設けられるとともに、
    前記調心手段は、
    前記貫通孔に挿入された前記基軸における少なくとも三方向から当接する当接部と、
    該当接部を前記基軸に向かって付勢する付勢手段とが備えられた
    請求項1乃至4のうちいずれかに記載の取付け式調心装置。
  6. 前記当接部は、球状体で構成され、
    前記付勢手段は、前記球状体を所定箇所に収容する収容部を有するとともに、少なくとも周方向に移動した前記球状体を元の位置に復元する弾性を有する弾性収容体で構成された
    請求項5に記載の取付け式調心装置。
  7. 前記配置空間に配置された前記弾性収容体を加圧する加圧手段が設けられた
    請求項6に記載の取付け式調心装置。
  8. 前記弾性収容体の径外側の一部に装着し、前記弾性収容体の径外側の変形を規制する変形規制手段が設けられた
    請求項7に記載の取付け式調心装置。
  9. 前記加圧手段に、前記基軸が挿通可能な挿通孔が設けられ、
    前記加圧手段と前記位置調整部とを前記軸方向に螺入出する螺入出手段と、
    前記挿通孔に挿通された前記基軸を反力として、前記螺入出手段を操作して、前記加圧手段を前記位置調整部に対して前記軸方向に移動させる加圧操作部とが設けられた
    請求項7または8に記載の取付け式調心装置。
  10. 駆動装置と、該駆動装置の回転力を軸心上に伝達する回転伝達手段とが備えられるとともに、
    請求項1乃至9のうちいずれかひとつに記載の取付け式調心装置が前記基軸ホルダに組み付けられた
    電動工具。
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