JP2020192499A - 被処理物の混合方法および混合装置 - Google Patents

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Masaki Kataoka
正樹 片岡
智哉 池田
Tomoya Ikeda
智哉 池田
祐一 小野澤
Yuichi Onozawa
祐一 小野澤
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Abstract

【課題】回転軸に取り付けられた撹拌翼によって被処理物を撹拌して混合する混合装置を用いた場合に、回転軸および撹拌翼の回転駆動力の低減を図る。【解決手段】有底円筒形の混合槽1と、この混合槽1内部の底部1b中央に立設された軸線O回りに回転される回転軸6に取り付けられた撹拌翼とを備えた混合装置により、混合槽1内部に供給された被処理物を撹拌して混合する被処理物の混合方法であって、回転軸6は、混合槽1の外部から供給されて混合槽1内部の底部1b中央から排出されるシールガスGによってガスパージされ、混合槽1内部におけるシールガスGの空塔速度が、被処理物の最小流動化速度の0.1倍以上となるようにシールガスGを供給する。【選択図】図3

Description

本発明は、粉粒体等の被処理物を撹拌して混合するための被処理物の混合方法および混合装置に関するものである。
このような被処理物の混合方法に用いられる混合装置として、例えば特許文献1には、混合槽(処理容器)内にその底面から垂直に回転軸(回転駆動軸)を設け、その回転軸に撹拌翼(撹拌羽根)を取り付けた混合装置(撹拌造粒装置)であって、上記撹拌羽根は、回転方向に下り勾配で傾斜するとともに、混合槽の中心から径方向外側に向けて下り勾配で傾斜しているものが記載されている。
また、この特許文献1には、撹拌羽根の回転軸にエアーパージ口を設けて、運転中や洗浄中に回転軸のエアーパージ口からシールガス(圧縮空気)を送り込んで、回転軸の周側面に沿って噴出させることで軸封を可能とすることにより、回転軸の駆動部側に粉体などが混入することを防止して、オイルシールやベアリングの保護を図ることも記載されている。
特開2004−202280号公報
ところで、このような混合装置においては、被処理物の物性値等によっては撹拌翼を回転させる回転軸の回転駆動力が大きくなってしまうことがある。また、特に被処理物を撹拌して混合しつつ冷却を行う場合には、撹拌翼が被処理物と衝突、擦過するときに発生する撹拌熱により被処理物の冷却効果が低減されるため、必要な温度まで被処理物を冷却するのに時間がかかってしまい、その間も大きな回転駆動力で回転軸および撹拌翼を回転させなければならないので、非効率的である。
本発明は、このような背景の下になされたもので、回転軸に取り付けられた撹拌翼によって被処理物を撹拌して混合する混合装置を用いた場合に、回転軸および撹拌翼の回転駆動力の低減を図ることが可能な処理物の混合方法、およびこのような混合方法に用いられる処理物の混合装置を提供することを目的としている。
ここで、本発明の発明者等は、上述したような混合槽内に底面から回転軸を設けて該回転軸に撹拌翼を取り付けるとともに、回転軸をシールガスによってパージするようにした混合装置において、混合槽の内部のシールガスの空塔速度を上昇させることで、撹拌翼による被処理物の流動化を加勢し、回転軸および撹拌翼の回転駆動力を低減させることが可能であることを見いだした。
そして、混合槽の内部におけるシールガスの空塔速度と回転軸および撹拌翼の回転駆動力との関係を種々研究した結果、混合槽の内部におけるシールガスの空塔速度が、被処理物の最小流動化速度の0.1倍以上となるようにシールガスを供給すると、回転軸および撹拌翼の回転駆動力が低減されるとの知見を得るに至った。
この点、特許文献1に記載されたような従来の混合方法および混合装置では、混合槽の内部におけるシールガスの空塔速度は、シールガスによって回転軸の駆動部側に粉体などの被処理物が混入するのを防止することができればよいので、被処理物の最小流動化速度に対しては5/10000〜1/500倍程度の速度である。
そこで、このような知見に基づき、上記課題を解決して、上述の目的を達成するため、本発明の処理物の混合方法は、有底円筒形の混合槽と、この混合槽の内部における底部の中央に立設された軸線回りに回転される回転軸の少なくとも上記底部寄りに取り付けられた撹拌翼とを備えた混合装置により、上記混合槽の内部に供給された被処理物を撹拌して混合する被処理物の混合方法であって、上記回転軸は、上記混合槽の外部から供給されて上記混合槽の内部の上記底部の中央から排出されるシールガスによってガスパージされており、上記混合槽の内部における上記シールガスの空塔速度が、上記被処理物の最小流動化速度の0.1倍以上となるように上記シールガスを供給することを特徴とする。
また、本発明の処理物の混合装置は、有底円筒形の混合槽と、この混合槽の内部における底部の中央に立設された軸線回りに回転される回転軸の少なくとも上記底部寄りに取り付けられた撹拌翼とを備えた被処理物の混合装置であって、上記回転軸は、上記混合槽の外部から供給されて上記混合槽の内部の上記底部の中央から排出される、上記混合槽の内部における空塔速度が上記被処理物の最小流動化速度の0.1倍以上のシールガスによってガスパージされていることを特徴とする。
従って、このような被処理物の混合方法および混合装置によれば、上記知見に基づき、被処理物の最小流動化速度の0.1倍以上の空塔速度で混合槽内に供給されるシールガスによって、撹拌翼による被処理物の流動化が加勢され、これにより撹拌翼が被処理物を撹拌する際の抵抗が減少するため、回転軸および撹拌翼の回転駆動力を低減することができる。ここで、シールガスの混合槽内部における空塔速度が被処理物の最小流動化速度の0.1倍を下回ると、後述する実施例で示すように、回転軸および撹拌翼の回転駆動力を低減することができない。
なお、シールガスの空塔速度が被処理物の最小流動化速度に達すると、被処理物は完全な流動状態となり、それ以上シールガスの空塔速度を上昇させても、被処理物の流動高さが高くなるだけで、回転軸および撹拌翼の回転駆動力の低減効果は変わらない。むしろ、シールガスの供給量を必要以上に多くしなければならなくなるので、混合槽の内部におけるシールガスの空塔速度が被処理物の最小流動化速度の1.5倍以下となるようにシールガスを供給するのが望ましい。
また、混合槽に供給されたシールガスは、被処理物中を気泡となって上昇するが、大きな気泡のまま被処理物中を上昇すると、被処理物の流動化が促進されずに回転軸および撹拌翼の回転駆動力の低減効果が損なわれるおそれがある。このため、上記撹拌翼に、上記混合槽の底部寄りの上記回転軸の下部に位置する下部撹拌翼を備えて、上記回転軸の回転数を、上記シールガスが気泡となって上記被処理物中を上昇するときに、全ての気泡が少なくとも1回は上記下部撹拌翼に衝突する回転数に設定して、大きな気泡となるシールガスを微細化することが望ましい。
さらに、上記撹拌翼が、上記回転軸の上部に位置する上部撹拌翼を備えて、この上部撹拌翼により上記混合槽の中央部において上記軸線の周りに下向流を生じさせるものである場合には、上記シールガスを、上記混合槽の内部の底部中央から上記軸線に対する径方向外周側に排出することにより、混合槽の底部において上記軸線の周りの下向流から軸線に対する径方向外周側に向かう方向に流れの向きを変える被処理物に対し、同じ方向に向けてシールガスを供給することができるので、効率的な被処理物の流動を促すことが可能となる。
また、上記混合槽の底部と周壁部との少なくとも一方を内部が中空とされたジャケット構造として、上記ジャケット構造の内部に熱媒体を供給しつつ上記被処理物を混合することにより、被処理物の混合処理と併せて加熱処理や乾燥処理、冷却処理を行うことができる。
そして、特にこの場合には、上記熱媒体として、上記被処理物よりも低温の冷却媒体を供給することにより、上述のように被処理物の冷却処理を行うことができ、このように冷却処理を行う場合に、撹拌熱によって必要な温度まで被処理物を冷却するのに時間がかかっても、本発明によれば回転軸および撹拌翼の回転駆動力を低減するとともに、撹拌熱による被処理物の温度上昇を抑制することができるので、効率的な混合処理と冷却処理を図ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、被処理物の最小流動化速度の0.1倍以上の空塔速度で混合槽内に供給されるシールガスによって被処理物を流動化させることにより、撹拌翼が被処理物を撹拌する際の抵抗を減少させることができ、これによって回転軸および撹拌翼の回転駆動力を低減するとともに、撹拌熱による被処理物の温度上昇を抑制することができて、効率的な被処理物の混合処理を行うことが可能となる。
本発明の被処理物の混合装置の一実施形態を示す一部を破断した側面図である。 図1に示す実施形態のバグフィルターを除いた平面図である。 図1に示す実施形態の混合槽底部への回転軸の挿通部分の拡大断面図である(ただし、下部撹拌翼は図示が略されている。)。 本発明の実施例におけるシールガスの混合槽内での空塔速度と被処理物の最小流動化速度との比と、回転軸および撹拌翼の回転駆動力の低減率との関係を示す図である。
図1〜図3は、本発明の被処理物の混合装置の一実施形態を示すものである。本実施形態において、混合槽1は、ステンレス鋼等により縦方向に延びる軸線Oを中心とした有底円筒形に形成されていて、開口部を上向きにして架台2上に支持されており、この開口部は蓋体3によって開閉可能とされ、この開口部から混合槽1内に被処理物が供給されて混合処理が行われる。なお、蓋体3に供給口を設けて被処理物を供給してもよい。混合処理は、単一の被処理物を混合する処理でもよく、複数の被処理物を混合する処理でもよい。また、この蓋体3には、バグフィルター4が備えられている。
さらに、混合槽1の周壁部1aの底部1b側には、混合された被処理物の排出口1cが開口しており、この排出口1cは、被処理物の混合処理中はシリンダー5aによって水平方向に進退可能とされた開閉弁5bによって密封されている。また、排出口1cの外部には、排出口1cを覆うとともにシリンダー5aを支持する、下部が開口した排出ボックス5cが設けられている。
さらにまた、本実施形態では、上記排出口1cを除いた混合槽1の周壁部1aと、上記軸線O周辺の中央部を除いた混合槽1の底部1bとは、内部が中空とされたジャケット構造とされている。そして、本実施形態によれば、被処理物の混合処理と併せて、このジャケット構造の内部に被処理物よりも高温の熱媒体を供給することにより被処理物の加熱処理や乾燥処理を行うことができるとともに、熱媒体として被処理物よりも低温の冷却媒体を供給することにより冷却処理を行うことができる。
また、混合槽1の内部における底部1bの中央部には、回転軸6が上記軸線Oに沿って底部1bを貫通するように立設されており、この回転軸6は、混合槽1の下方の架台2に備えられたモーターおよび減速機等の回転駆動装置7によって軸線O回りに回転可能に支持されている。
さらに、この回転軸6には撹拌翼8が一体に回転可能に取り付けられている。本実施形態において、この撹拌翼8は、回転軸6の混合槽1の内部における底部1b寄りの下部に下部撹拌翼8aを備えるとともに、回転軸6の上端部には上部撹拌翼8bを備えたものとされている。
このうち、下部撹拌翼8aは、図1に示すように上部撹拌翼8bよりも軸線Oに対する半径方向の長さが長くされて、混合槽1の周壁部1aの内径よりも僅かに小さい程度の長さとされている。また、下部撹拌翼8aの外周部は内周部よりも底部1bからの高さが僅かに高くなるように幅広に形成されている。
さらに、この下部撹拌翼8aは、回転軸6の回転方向を向く側面が、この回転方向とは反対側に向かうに従い上方に向かうように傾斜しており、特に幅広とされた外周部において撹拌された被処理物が上方に向かうように上向流を形成するようにされている。なお、下部撹拌翼8aの下端縁は水平に延びていて、混合槽1の底部1bとの間に僅かな間隔をあけるように配設されている。
一方、上部撹拌翼8bは、同じく図1に示すように軸線Oに対する半径方向の外周側に向かうに従い上方に向かうように延びている。そして、この上部撹拌翼8bの回転軸6の回転方向を向く側面は、下部撹拌翼8aとは逆に回転軸6の回転方向に向かうに従い上方に傾斜しており、混合槽1の中央部において軸線Oの周りに撹拌された被処理物が下方に向かうように下向流を生じさせる。本実施形態では、このような下部撹拌翼8aと上部撹拌翼8bとが周方向に等間隔に複数(3つ)ずつ、隣接する下部撹拌翼8a同士の周方向の中央部に上部撹拌翼8bが位置するように配設されている。
さらに、図3に示すように、混合槽1の底部1bにおける回転軸6の挿通部にはシール9が回転軸6と摺接可能に配設されている。また、このシール9の上部から混合槽1の底部1b上面の中央部を覆うように、回転軸6にはリング10が一体に回転可能に取り付けられている。
このリング10の下面と混合槽1の底部1b上面との間には、軸線O方向に僅かな間隔があけられている。なお、このリング10は、混合槽1の底部1bに環状に形成された凹部または凸部に間隔をあけて嵌まり込む環状の凸部または凹部が形成されたラビリンスリングであってもよい。
また、シール9よりも外周側の混合槽1の底部1bには、このリング10の下面と混合槽1の底部1b上面との間の間隔部分に連通する流路1dが形成されており、この流路1dには、混合槽1の外部においてプラグ11が接続されている。混合処理中は、このプラグ11を介して混合槽1の外部から流路1dにシールガスGが供給され、リング10の下面と混合槽1の底部1b上面との間の間隔部分から混合槽1の内部に噴出させられることによって回転軸6がガスパージされ、回転軸6とシール9との間に粉粒体等の被処理物が噛み込まれるのを防止する。
なお、シールガスGは、被処理物の種類によっては圧縮空気であってもよく、また混合処理に併せて加熱処理を行い溶剤を回収するような場合には窒素やアルゴン等の不活性ガスであってもよい。さらに、シールガスGの供給量は、図示されない流量計および調節弁によって制御される。
そして、通常は、上述のように回転軸6とシール9との間への被処理物の噛み込みを防ぐためなら、混合槽1内に噴出させられるシールガスGの空塔速度は被処理物の最小流動化速度の5/10000〜1/500倍程度であるのに対し、本実施形態の被処理物の混合方法および混合装置においては、混合槽1内に噴出させられるシールガスGの空塔速度が被処理物の最小流動化速度の0.1倍以上とされている。こうして噴出されるシールガスGは、混合槽1の内部における底部1bの中央から上記軸線Oに対する径方向外周側に放射状に排出される。
従って、混合槽1の内部の撹拌翼8による被処理物の流動を、このように高速で供給されるシールガスGによって加勢し、これによって撹拌翼8(下部撹拌翼8aおよび上部撹拌翼8b)が被処理物を撹拌する際の抵抗が減少するので、回転軸6および撹拌翼8の回転駆動力の低減を図ることができる。このため、上記構成の被処理物の混合方法および混合装置によれば、回転駆動装置7において少ない回転駆動力によって効率的な被処理物の混合を行うことが可能となる。
ここで、混合槽1の内部におけるシールガスGの空塔速度が被処理物の最小流動化速度の0.1倍を下回ると、下部撹拌翼8aおよび上部撹拌翼8bが被処理物を撹拌する際の抵抗が減少することができなくなる。従って、回転軸6および撹拌翼8の回転駆動力の低減を図ることもできなくなるので、混合槽1の内部におけるシールガスGの空塔速度は、被処理物の最小流動化速度の0.1倍以上とされる。
なお、この混合槽1の内部におけるシールガスGの空塔速度が被処理物の最小流動化速度の1.0倍となって最小流動化速度に達すると、被処理物は完全な流動状態となり、それ以上シールガスGの空塔速度を上昇させても、被処理物の流動高さが高くなるだけで、回転軸6および撹拌翼8の回転駆動力が増加することはないものの、回転駆動力の低減効果は変わることがない。
むしろ、混合槽1内部のシールガスGの空塔速度を上昇させるには、混合槽1に必要以上に多くのシールガスGを供給しなければならなくなって、却って効率的な被処理物の混合が妨げられることになるので、混合槽1の内部におけるシールガスGの空塔速度が被処理物の最小流動化速度の1.5倍以下、望ましくは1.0倍以下となるように制御してシールガスGを供給するのが望ましい。
また、混合槽1に供給されたシールガスGは、被処理物中を気泡となって上昇する。ところが、シールガスGが大きな気泡のまま被処理物中を上昇すると、被処理物の流動化が促進されなくなって、回転軸6および撹拌翼8の回転駆動力の低減効果が損なわれるおそれがある。
このため、上記回転軸6の回転数は、シールガスGが気泡となって被処理物中を上昇するときに、すべての気泡が少なくとも1回は撹拌翼8のうち混合槽1の底部1b寄りの回転軸6の下部に位置する下部撹拌翼8aに衝突する回転数に設定して、大きな気泡となるシールガスGを微細化することが望ましい。なお、このような回転数は、下部撹拌翼8aの大きさ(高さ)や枚数、シールガスGの供給量や種類、被処理物の比重や平均粒径から算出することができる。
さらに、本実施形態では、撹拌翼8のうちの上部撹拌翼8bは、上述のように回転軸6の回転方向を向く側面が回転軸6の回転方向に向かうに従い上方に傾斜して、混合槽1の中央部において軸線Oの周りに撹拌された被処理物が下方に向かうように下向流を生じさせるものであるのに対し、シールガスGは、混合槽1の内部の底部1b中央から軸線Oに対する径方向外周側に排出される。
従って、混合槽1の底部1bにおいては、軸線Oの周りの下向流から軸線Oに対する径方向外周側に向かう方向に流れの向きを変える被処理物に対して、同じ方向に向けてシールガスGを噴出して供給することができる。このため、本実施形態によれば、一層効率的に被処理物を流動させることができる。
一方、本実施形態では、混合槽1の周壁部1aのうち排出口1cを除く部分と、底部1bのうち回転軸6が挿通される中央部を除く部分とが、内部が中空とされたジャケット構造とされており、このジャケット構造の内部に熱媒体を供給しつつ被処理物を混合することにより、上述のように被処理物の混合処理と併せて加熱処理や乾燥処理、冷却処理を行うことができる。なお、ジャケット構造とされるのは、周壁部1aと底部1bの一方、特に周壁部1aだけであってもよい。
そして、上記構成の被処理物の混合方法および混合装置においては、上述したように混合槽1内におけるシールガスGの空塔速度を被処理物の最小流動化速度0.1倍以上とすることにより、回転軸6および撹拌翼8の回転駆動力の低減を図ることができるので、特に被処理物の冷却処理を行う場合に撹拌熱によって必要な温度まで被処理物を冷却するのに時間がかかっても、回転駆動力を低減するとともに、撹拌熱による被処理物の温度上昇を抑制することができて、効率的な混合処理と冷却処理を行うことができる。
次に、本発明の実施例を挙げて、本発明の効果について実証する。本実施例では、上記実施形態に基づいて、内部の直径が1000mm、深さが660mmの混合槽1に、被処理物として平均粒径180μmの無機物(珪砂)を110kg供給した。この被処理物の最小流動化速度は0.066m/sである。
そして、回転軸6の回転数を20rpmと50rpmに設定して、それぞれの回転数において混合槽1の内部におけるシールガスGの空塔速度を被処理物の最小流動化速度に対して0倍から1.5倍まで変化させ、回転軸6および撹拌翼8の回転駆動力の変化を測定した。この結果を、シールガスGの空塔速度と被処理物の最小流動化速度との比を横軸とするとともに、シールガスGの空塔速度が0m/s(被処理物の最小流動化速度との比が0倍)のときの回転駆動力を100%とした場合の回転駆動力の低減率を縦軸にして、図4に示す。
なお、図4に破線で示す回転軸6の回転数が20rpmの場合は、混合槽1内に供給されたシールガスGが気泡となって被処理物を上昇するときに、1回も撹拌翼8(下部撹拌翼8a)に衝突することがない気泡が存在する場合であり、また図4に実線で示す回転軸6の回転数が50rpmの場合は、同じく混合槽1内に供給されたシールガスGが気泡となって被処理物を上昇するときに、すべての気泡が少なくとも1回は撹拌翼8(下部撹拌翼8a)に衝突する場合である。
この図4の結果より、回転数が20rpmの場合も50rpmの場合も、シールガスGの空塔速度が被処理物の最小流動化速度に対して0.1倍までの範囲では、回転軸6および撹拌翼8の回転駆動力はシールガスGの空塔速度が0m/sのときと変わらず、回転駆動力の低減率は100%のままであるが、シールガスGの空塔速度が被処理物の最小流動化速度に対して0.1倍以上となると回転駆動力が低減され始め、この回転駆動力の低減傾向はシールガスGの空塔速度が被処理物の最小流動化速度に対して1.0倍となるまで続いている。
特に、シールガスGが気泡となって被処理物を上昇するときに、1回も撹拌翼8に衝突することがない気泡が存在する回転軸6の回転数が20rpmの場合は、この回転駆動力の低減傾向が緩やかであるのに対し、同じくシールガスGが気泡となって被処理物を上昇するときに、すべての気泡が少なくとも1回は撹拌翼8に衝突する回転軸6の回転数が50rpmの場合では、回転駆動力の低減傾向が顕著であり、シールガスGの空塔速度が被処理物の最小流動化速度に対して1.0倍以上の範囲では、0倍のときの回転駆動力に対して20%近くまで回転駆動力が低減されていた。
1 混合槽
1a 混合槽1の周壁部
1b 混合槽1の底部
1c 排出口
1d 流路
3 蓋体
5a シリンダー
5b 開閉弁
6 回転軸
7 回転駆動装置
8 撹拌翼
8a 下部撹拌翼
8b 上部撹拌翼
9 シール
10 リング
11 プラグ
O 回転軸6の軸線
G シールガス

Claims (7)

  1. 有底円筒形の混合槽と、この混合槽の内部における底部の中央に立設された軸線回りに回転される回転軸に取り付けられた撹拌翼とを備えた混合装置により、上記混合槽の内部に供給された被処理物を撹拌して混合する被処理物の混合方法であって、
    上記回転軸は、上記混合槽の外部から供給されて上記混合槽の内部の上記底部の中央から排出されるシールガスによってガスパージされており、
    上記混合槽の内部における上記シールガスの空塔速度が、上記被処理物の最小流動化速度の0.1倍以上となるように上記シールガスを供給することを特徴とする被処理物の混合方法。
  2. 上記混合槽の内部における上記シールガスの空塔速度が、上記被処理物の最小流動化速度の1.5倍以下となるように上記シールガスを供給することを特徴とする請求項1に記載の被処理物の混合方法。
  3. 上記撹拌翼は、上記混合槽の底部寄りの上記回転軸の下部に位置する下部撹拌翼を備えており、
    上記回転軸の回転数は、上記シールガスが気泡となって上記被処理物中を上昇するときに、すべての気泡が少なくとも1回は上記下部撹拌翼に衝突する回転数に設定されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の被処理物の混合方法。
  4. 上記撹拌翼は、上記回転軸の上部に位置する上部撹拌翼を備えて、この上部撹拌翼により上記混合槽の中央部において上記軸線の周りに下向流を生じさせるとともに、
    上記シールガスは、上記混合槽の内部の底部中央から上記軸線に対する径方向外周側に排出されることを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の被処理物の混合方法。
  5. 上記混合槽の底部と周壁部との少なくとも一方は内部が中空とされたジャケット構造とされていて、上記ジャケット構造の内部に熱媒体を供給しつつ上記被処理物を混合することを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の被処理物の混合方法。
  6. 上記熱媒体は、上記被処理物よりも低温の冷却媒体であることを特徴とする請求項5に記載の被処理物の混合方法。
  7. 有底円筒形の混合槽と、この混合槽の内部における底部の中央に立設された軸線回りに回転される回転軸の少なくとも上記底部寄りに取り付けられた撹拌翼とを備えた被処理物の混合装置であって、
    上記回転軸は、上記混合槽の外部から供給されて上記混合槽の内部の上記底部の中央から排出される、上記混合槽の内部における空塔速度が上記被処理物の最小流動化速度の0.1倍以上のシールガスによってガスパージされていることを特徴とする被処理物の混合装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113510845A (zh) * 2021-03-29 2021-10-19 江苏地控新材料科技有限公司 一种盾构机用支撑泥施工方法和系统

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