JP2020191210A - 回路基板、基板モジュール、及びデバイスモジュール - Google Patents

回路基板、基板モジュール、及びデバイスモジュール Download PDF

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Abstract

【課題】同軸ケーブルの中心導体のシールド範囲を従来に比して大きくする。また、基板面積の小型化を可能とする。【解決手段】回路基板は、複数の同軸ケーブルが接続される回路基板であって、複数の端子を含む端子面を有する素子が設置される第1面と、前記第1面とは前記回路基板の厚さ方向に反対側の第2面と、前記複数の同軸ケーブルを前記第1面から前記第2面へわたすように保持する複数の保持部と、を備え、前記第1面は、前記端子面と対向し、前記複数の保持部のそれぞれは、前記同軸ケーブルの中心導体に接続される第1導体と、前記同軸ケーブルの外部導体に接続される第2導体とを含み、前記第1導体及び前記第2導体は、前記回路基板の厚さ方向に互いに離隔し、前記第1導体は、前記第1面側に配置され、前記第2導体は、前記第2面側に配置される。【選択図】図8

Description

本発明は、回路基板、基板モジュール、及びデバイスモジュールに関する。
特許文献1には、ガラスエポキシ基板の側面に半円スルーホールを設けた固体撮像装置の実装基板が開示されている。特許文献1に開示される半円スルーホールは、ガラスエポキシ基板の表面に形成された配線パターンに接続されている。当該半円スルーホールは、内周面に金メッキ処理が施されて、半円スルーホールにケーブル束及びリード等を接続することによって、ガラスエポキシ基板上の電機部品との電気接続が可能になっている。
特開2000−92477号公報
特許文献1に開示される半円スルーホールに同軸ケーブルを接続する場合、半円スルーホールの内周面の金メッキに中心導体が接続される。このため、外部導体は、半円スルーホールとは別に設けられたグランドに接続される必要がある。したがって、半円スルーホールの全体において中心導体はシールドされておらず、ノイズの影響を受けることが考えられる。さらに、上記のようにガラスエポキシ基板において半円スルーホールとは別にグランドが設けられるため、ガラスエポキシ基板の面積の小型化が抑制されるという問題がある。
本発明の一態様に係る回路基板は、複数の同軸ケーブルが接続される回路基板であって、複数の端子を含む端子面を有する素子が設置される第1面と、前記第1面とは前記回路基板の厚さ方向に反対側の第2面と、前記複数の同軸ケーブルを前記第1面から前記第2面へわたすように保持する複数の保持部と、を備え、前記第1面は、前記端子面と対向し、前記複数の保持部のそれぞれは、前記同軸ケーブルの中心導体に接続される第1導体と、前記同軸ケーブルの外部導体に接続される第2導体とを含み、前記第1導体及び前記第2導体は、前記回路基板の厚さ方向に互いに離隔し、前記第1導体は、前記第1面側に配置され、前記第2導体は、前記第2面側に配置される。
本発明の一態様に係る基板モジュールは、回路基板と、複数の同軸ケーブルと、を備え、前記回路基板は、複数の端子を含む端子面を有する素子が設置される第1面と、前記第1面とは厚さ方向に反対側の第2面と、前記複数の同軸ケーブルを前記第1面から前記第2面へわたすように保持する複数の保持部と、を備え、前記第1面は、前記端子面と対向し、前記複数の保持部のそれぞれは、前記同軸ケーブルの中心導体に接続される第1導体と、前記同軸ケーブルの外部導体に接続される第2導体とを含み、前記第1導体及び前記第2導体は、前記回路基板の厚さ方向に互いに離隔し、前記第1導体は、前記第1面側に配置され、前記第2導体は、前記第2面側に配置される。
本発明の一態様に係るデバイスモジュールは、複数の端子を含む端子面を有する素子と、前記素子を設置するための回路基板と、前記複数の端子のそれぞれに接続される複数の同軸ケーブルと、を備え、前記回路基板は、前記素子が設置される第1面と、前記第1面とは厚さ方向に反対側の第2面と、前記複数の同軸ケーブルを前記第1面から前記第2面へわたすように保持する複数の保持部と、を備え、前記第1面は、前記端子面と対向し、前記複数の保持部のそれぞれは、前記同軸ケーブルの中心導体に接続される第1導体と、前記同軸ケーブルの外部導体に接続される第2導体とを含み、前記第1導体及び前記第2導体は、前記回路基板の厚さ方向に互いに離隔し、前記第1導体は、前記第1面側に配置され、前記第2導体は、前記第2面側に配置される。
本発明によれば、同軸ケーブルの中心導体のシールド範囲を従来に比して大きくすることができる。また、基板面積の小型化が可能となる。
実施形態1に係る内視鏡装置の構成を示す図である。 実施形態1に係る撮像デバイスモジュールの構成の一例を示す斜視図である。 実施形態1に係る撮像デバイスモジュールの構成の一例を示す平面図である。 実施形態1に係る撮像デバイスモジュールの構成の一例を示す側面図である。 撮像素子の端子構造の一例を示す底面図である。 同軸ケーブルの構成の一例を示す側面図である。 実施形態1に係る回路基板の構成の一例を示す平面図である。 実施形態1に係る回路基板の構成の一例を示す側面図である。 実施形態1に係る半円スルーホールの構成の一例を示す拡大側面図である。 実施形態1に係る半円スルーホールにおける同軸ケーブルの接続を示す斜視図である。 実施形態2に係る撮像デバイスモジュールの構成の一例を示す斜視図である。 実施形態2に係る撮像デバイスモジュールの構成の一例を示す平面図である。 実施形態2に係る撮像デバイスモジュールの構成の一例を示す部分側面断面図である。 実施形態2に係る回路基板の構成の一例を示す平面図である。 図11AにおけるA−A線による断面矢視図である。
<本発明の実施形態の概要>
以下、本発明の実施形態の概要を列記して説明する。
(1) 本実施形態に係る回路基板は、複数の同軸ケーブルが接続される回路基板であって、複数の端子を含む端子面を有する素子が設置される第1面と、前記第1面とは前記回路基板の厚さ方向に反対側の第2面と、前記複数の同軸ケーブルを前記第1面から前記第2面へわたすように保持する複数の保持部と、を備え、前記第1面は、前記端子面と対向し、前記複数の保持部のそれぞれは、前記同軸ケーブルの中心導体に接続される第1導体と、前記同軸ケーブルの外部導体に接続される第2導体とを含み、前記第1導体及び前記第2導体は、前記回路基板の厚さ方向に互いに離隔し、前記第1導体は、前記第1面側に配置され、前記第2導体は、前記第2面側に配置される。
上記の構成により、回路基板の厚さ方向において、第2導体の範囲まで同軸ケーブルの外部導体を残すことができる。したがって、同軸ケーブルの中心導体のシールド範囲を従来に比して大きくすることができる。
また、第2導体は信号線である中心導体とは接続されず、外部導体にのみ接続される。したがって、第2導体をグランドにすることにより、保持部の位置にグランドを設けることができる。よって、従来に比して基板面積の小型化が可能となる。
(2) 本実施形態に係る回路基板において、前記保持部は、前記回路基板の側面において前記回路基板の厚さ方向に延びる凹部であり、前記第1導体及び前記第2導体のそれぞれは、前記凹部の内面に取り付けられる半管状部材であってもよい。
上記の構成により、素子より外側の回路基板の側面に保持部を設けることができる。したがって、回路基板の第2面において電機部品を配置するスペースを広く確保することができる。また、回路基板に電機部品を実装した後に、同軸ケーブルの回路基板への接続作業を行うことができ、作業性が向上する。
(3) 本実施形態に係る回路基板において、前記第1導体は、第1半径を有する半円管状部材であり、前記第2導体は、前記第1半径より大きい第2半径を有する半円管状部材であってもよい。
上記の構成により、同軸ケーブルの中心導体に接続される第1導体において、第1半径を中心導体の半径に合わせて設定することができる。さらに、外部導体に接続される第2導体において、第2半径を外部導体の半径に合わせて設定することができる。したがって、第1導体及び第2導体の形状及びサイズを、同軸ケーブルの接続に適合させることができる。
(4) 本実施形態に係る回路基板において、前記保持部は、前記第1面から前記第2面へと前記回路基板を厚さ方向に貫通するスルーホールであり、前記第1導体及び前記第2導体のそれぞれは、前記スルーホールの内周面に取り付けられる管状部材であってもよい。
上記の構成により、管状部材である第1導体によって中心導体を覆うことができ、管状部材である第2導体によって外部導体を覆うことができる。したがって、同軸ケーブルの回路基板への接続を強固にすることができる。
(5) 本実施形態に係る回路基板において、前記複数の保持部のそれぞれは、前記端子面における前記複数の端子のそれぞれの位置を前記設置面に投影した位置に設けられてもよい。
上記の構成により、素子の端子に中心導体を直接接続することができる。したがって、基板面積の小型化を促進することができる。
(6) 本実施形態に係る回路基板において、前記第1導体は、第1半径を有する円管状部材であり、前記第2導体は、前記第1半径より大きい第2半径を有する円管状部材であってもよい。
上記の構成により、同軸ケーブルの中心導体に接続される第1導体において、第1半径を中心導体の半径に合わせて設定することができる。さらに、外部導体に接続される第2導体において、第2半径を外部導体の半径に合わせて設定することができる。したがって、第1導体及び第2導体の形状及びサイズを、同軸ケーブルの接続に適合させることができる。
(7) 本実施形態に係る基板モジュールは、回路基板と、複数の同軸ケーブルと、を備え、前記回路基板は、複数の端子を含む端子面を有する素子が設置される第1面と、前記第1面とは厚さ方向に反対側の第2面と、前記複数の同軸ケーブルを前記第1面から前記第2面へわたすように保持する複数の保持部と、を備え、前記第1面は、前記端子面と対向し、前記複数の保持部のそれぞれは、前記同軸ケーブルの中心導体に接続される第1導体と、前記同軸ケーブルの外部導体に接続される第2導体とを含み、前記第1導体及び前記第2導体は、前記回路基板の厚さ方向に互いに離隔し、前記第1導体は、前記第1面側に配置され、前記第2導体は、前記第2面側に配置される。
(8) 本実施形態に係るデバイスモジュールは、複数の端子を含む端子面を有する素子と、前記素子を設置するための回路基板と、前記複数の端子のそれぞれに接続される複数の同軸ケーブルと、を備え、前記回路基板は、前記素子が設置される第1面と、前記第1面とは厚さ方向に反対側の第2面と、前記複数の同軸ケーブルを前記第1面から前記第2面へわたすように保持する複数の保持部と、を備え、前記第1面は、前記端子面と対向し、前記複数の保持部のそれぞれは、前記同軸ケーブルの中心導体に接続される第1導体と、前記同軸ケーブルの外部導体に接続される第2導体とを含み、前記第1導体及び前記第2導体は、前記回路基板の厚さ方向に互いに離隔し、前記第1導体は、前記第1面側に配置され、前記第2導体は、前記第2面側に配置される。
<本発明の実施形態の詳細>
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態の詳細を説明する。なお、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
[1.実施形態1]
[1−1.内視鏡装置]
本実施形態に係る内視鏡装置の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る内視鏡装置の構成を示す図である。
本実施形態に係る内視鏡装置10は、挿入部20と、操作部30と、ユニバーサルコード40とを備える。
挿入部20は、先端部21と、湾曲部22と、軟性部23とを備える。挿入部20は、細長いコード状をなしており、体腔内に挿入することができる。先端部21にはレンズ及び撮像素子が設けられ、挿入された体腔内を撮像することができる。先端部21の後側には湾曲部22が設けられる。湾曲部22は、操作者の操作によって所望の方向に湾曲させることができる。これにより、操作者は体腔内の撮像範囲を変化させることができる。軟性部23は、可撓性を有しており、体腔内の形状に合わせて湾曲することができる。
操作部30は、ダイヤル状のアングルノブ31と、複数の操作ボタン32,33と、把持部34とを備える。操作者は、把持部34を把持した状態で、アングルノブ31及び操作ボタン32,33を操作することができる。アングルノブ31は、湾曲部22の操作に用いられる。即ち、操作者は、アングルノブ31を回転させることにより、湾曲部22を湾曲させることができる。操作ボタン32は、粘液等の吸引に用いられる。操作ボタン33は、空気又は水の体腔内への送出に用いられる。
ユニバーサルコード40は、操作部30から延出される。ユニバーサルコード40は、図示しない画像処理装置に接続されており、内視鏡装置10から出力される映像信号を伝送する。これにより、体腔内の映像が、画像処理装置に接続される表示装置によって表示される。
[1−2.撮像デバイスモジュール]
図2は、本実施形態に係る撮像デバイスモジュールの構成の一例を示す斜視図であり、図3Aは、その平面図であり、図3Bは、その側面図である。撮像デバイスモジュール100は、内視鏡装置10の挿入部20に内蔵される。撮像デバイスモジュール100は、撮像素子200と、回路基板300と、複数の同軸ケーブル400とを備える。
撮像素子200は、回路基板300に設置される。図4は、撮像素子の端子構造の一例を示す底面図である。具体的な一例では、撮像素子200はBDA(Ball Grid Array)として構成される。撮像素子200の一面(以下、「端子面」という)210には、複数の端子220がマトリックス状に並ぶ。撮像素子200の複数の端子220は、回路基板300の一面(以下、「設置面」という)においてマトリックス状に配置された複数の端子(マウントパッド、図示せず)に接続される。
同軸ケーブル400は、回路基板300に接続される。図3Aに示すように、本実施形態に係る回路基板300は、平面視において撮像素子200よりも一回り大きい矩形平面を有する。つまり、平面視において、撮像素子200は回路基板300の外縁よりも内側に位置する。図3Bに示すように、同軸ケーブル400の一端は回路基板300の側面に固定される。同軸ケーブル400の中心導体(心線)は回路基板300に設けられたプリント配線に半田によって接続される。同軸ケーブル400の他端は、上記の操作部30を介してユニバーサルコード40内の信号線に接続される。
図5は、同軸ケーブル400の構成の一例を示す側面図である。同軸ケーブル400は、中心導体410と、中心導体を覆う筒状の絶縁体420と、絶縁体を覆う外部導体430と、外部導体を覆う絶縁体のシース(保護被覆)440とを備える。中心導体410は、信号線又は電力線として用いられる。即ち、一部の同軸ケーブル400の中心導体410は、撮像素子200から出力される映像信号を伝送する。他の一部の同軸ケーブル400の中心導体410は、撮像素子200を駆動するための駆動信号を伝送する。さらに他の一部の同軸ケーブル400の中心導体410は、撮像素子200へ供給される電力を送る。
[1−3.回路基板]
図6Aは、本実施形態に係る回路基板300の構成の一例を示す平面図であり、図6Bは、その側面図である。回路基板300は、例えば、紙フェノール基板、紙エポキシ基板、ガラスコンポジット基板、ガラスエポキシ基板、ガラスポリイミド基板等のプリント基板である。回路基板300は、ビルドアップ工法により作製された多層構造のプリント基板であり、例えば銅によるプリント配線を含む。
図6Aに示すように、回路基板300の一面は撮像素子200の設置面310である。設置面310には、BGAを実装するための複数のマウントパッド320がマトリックス状に配置される。撮像素子200は、端子面210が回路基板300の設置面310に対向するように配置される。撮像素子200の端子220とマウントパッド320とが半田によって接合され、撮像素子200が回路基板300に実装される。
回路基板300は、例えば矩形板状をなしている。回路基板300の4つの側面340のそれぞれには、凹部である複数の半円スルーホール350が等間隔に設けられる。隣り合う半円スルーホール350の間隔は、隣り合うマウントパッド320の間隔と等しい。図3Bに示すように、半円スルーホール350は、回路基板300の厚さ方向全長にわたって延びる。即ち、半円スルーホール350は、設置面(第1面)310と、設置面310とは厚さ方向に反対側の裏面(第2面)330とを繋ぐように設けられる。半円スルーホール350は、同軸ケーブル400を設置面310から裏面330へわたすように保持する保持部の一例である。
半円スルーホール350は、第1導体351と、第2導体352とを含む。第1導体351は、同軸ケーブル400の中心導体410に接続され、第2導体352は、同軸ケーブル400の外部導体430に接続される。第1導体351及び第2導体352のそれぞれは、銅又は金等の電気伝導率が高い物質によって構成される半管状部材である。第1導体351は、設置面310側に配置される。即ち、第1導体351の一端は、設置面310に露出される。第2導体352は、裏面330側に配置される。即ち、第2導体352の一端は、裏面330に露出される。第1導体351と第2導体352とは、回路基板300の厚さ方向において互いに離隔している。即ち、第1導体351及び第2導体352の間には空間が設けられる。この空間が、絶縁層として機能する。第1導体351及び第2導体352は、例えばメッキ加工によって形成される。具体的な一例では、回路基板300の母材の側面に形成された凹部の厚さ方向中央に絶縁層を形成するためのマスキングを施し、メッキ加工を行うことによって第1導体351及び第2導体352を形成することができる。他の一例では、半管状の部材である第1導体351及び第2導体352を、回路基板300の母材の側面に形成された凹部に接着することで、半円スルーホール350が形成されてもよい。さらに他の一例では、半管状の部材を回路基板300の母材の側面に形成された凹部に接着した状態で、半管状の部材の中央部分を削り取ることによって、第1導体351及び第2導体352を形成してもよい。
図7は、本実施形態に係る半円スルーホール350の構成の一例を示す拡大側面図である。具体的な一例では、第1導体351は、半管状の本体部と、本体部の一端において半径方向外側に張り出したフランジ部とを有する。フランジ部が設置面310に乗り上げるように、第1導体351は回路基板300に取り付けられる。さらに具体的な一例では、第2導体352は、半管状の本体部と、本体部の一端において半径方向外側に張り出したフランジ部とを有する。フランジ部が裏面330に乗り上げるように、第2導体352は回路基板300に取り付けられる。
第1導体351及び第2導体352は、回路基板300の厚さ方向に延びる中心軸について同軸的に配置される。第1導体351は、第1半径D1を有する半管状部材であり、第2導体352は、第2半径D2を有する半管状部材である。第2半径D2は、第1半径D1より大きい。第1導体351と第2導体352との間の空間353では、回路基板300の母材が露出される。
図8は、本実施形態に係る半円スルーホール350における同軸ケーブル400の接続を示す斜視図である。図8に示すように、同軸ケーブル400の中心導体410は、第1導体351の凹部に接合される。同軸ケーブル400の絶縁体420は、第1導体351と第2導体352との間の空間353に位置づけられる。さらに、同軸ケーブル400の外部導体430は、第2導体352の凹部に接合される。第1導体351は、プリント配線を通じて撮像素子200の端子220に接続される。回路基板300の裏面330にはグランドパターンが設けられ、第2導体352はグランドパターンに接続される。これにより、同軸ケーブル400の外部導体430は、中心導体410から電気的に非接続の状態でグランド接続される。
以上の構成により、回路基板300の裏面330より設置面310側へ延びた範囲で外部導体430を設けることができる。したがって、同軸ケーブル400の中心導体410のシールド範囲を従来に比して大きくすることができる。
また、第2導体352は信号線である中心導体410とは接続されず、外部導体430にのみ接続される。したがって、第2導体352をグランドにすることにより、回路基板300上に別途グランドを設ける必要がなく、従来に比して基板面積の小型化が可能となる。
[2.実施形態2]
[2−1.撮像デバイスモジュール]
図9は、本実施形態に係る撮像デバイスモジュールの構成の一例を示す斜視図であり、図10Aは、その平面図であり、図10Bは、その部分側面断面図である。撮像デバイスモジュール110は、内視鏡装置10の挿入部20に内蔵される。撮像デバイスモジュール110は、撮像素子200と、回路基板600と、複数の同軸ケーブル400とを備える。
撮像素子200は、回路基板600に設置される。本実施形態に係る撮像素子200の構成は、端子数を除き実施形態1に係る撮像素子200の構成と同様であるので、同一構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。かかる撮像素子200の複数の端子220は、回路基板600の一面(以下、「設置面」という)においてマトリックス状に配置された複数の端子(マウントパッド、図示せず)及び同軸ケーブル400に接続される。
同軸ケーブル400は、回路基板600に取り付けられる。図10Aに示すように、本実施形態に係る回路基板600は、平面視において撮像素子200と同等の矩形平面を有する。つまり、平面視において、撮像素子200の外縁は回路基板600の外縁と概ね一致する。図10Bに示すように、同軸ケーブル400の一端は回路基板600に固定される。同軸ケーブル400の中心導体(心線)は撮像素子の端子220に半田によって接続される。同軸ケーブル400の他端は、上記の操作部30を介してユニバーサルコード40内の信号線に接続される。なお、本実施形態に係る同軸ケーブル400の構成は、実施形態1に係る同軸ケーブル400の構成と同様であるので、同一構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
[2−2.回路基板]
図11Aは、本実施形態に係る回路基板600の構成の一例を示す平面図であり、図11Bは、図11AにおけるA−A線による断面矢視図である。回路基板600は、例えば、紙フェノール基板、紙エポキシ基板、ガラスコンポジット基板、ガラスエポキシ基板、ガラスポリイミド基板等のプリント基板である。回路基板600は、ビルドアップ工法により作製された多層構造のプリント基板であり、例えば銅によるプリント配線を含む。
図11Aに示すように、回路基板600の一面は撮像素子200の設置面610である。設置面610には、BGAを実装するための複数のマウントパッド620がマトリックス状に配置される。さらに回路基板600には、複数のマウントパッド620を取り囲むように、複数のスルーホール650が設けられる。隣り合うスルーホール650の間隔は、隣り合うマウントパッド620の間隔と等しい。即ち、スルーホール650及びマウントパッド620は、マトリックス状に並ぶ。
図11Bに示すように、スルーホール650は、回路基板600の厚さ方向全長にわたって延びる。即ち、スルーホール650は、設置面(第1面)610と、設置面610とは厚さ方向に反対側の裏面(第2面)630とを繋ぐように設けられる。スルーホール650は、同軸ケーブル400を設置面610から裏面630へわたすように保持する保持部の一例である。
撮像素子200は、端子面210が回路基板600の設置面610に対向するように配置される。撮像素子200の端子面210における端子220の配置構成と、回路基板600の設置面610におけるマウントパッド620及びスルーホール650の配置構成とは一致する。このことを以下に具体的に説明する。1つのマウントパッド620は、撮像素子200の1つの端子220に対応する。マウントパッド620に対応する端子220は、当該マウントパッド620に半田によって接続される。1つのスルーホール650は、撮像素子200の1つの端子220に対応する。スルーホール650に対応する端子220は、当該スルーホール650に保持される同軸ケーブル400に半田によって接続される。複数のスルーホール650のそれぞれは、端子面210における複数の端子220のそれぞれの位置を設置面610に投影した位置に設けられる。複数のマウントパッド620のそれぞれもまた、端子面210における複数の端子220のそれぞれの位置を設置面610に投影した位置に設けられる。つまり、平面視において、複数の端子220のそれぞれの位置と、複数のマウントパッド620及び複数のスルーホール650のそれぞれの位置とは一致する。
スルーホール650は、第1導体651と、第2導体652とを含む。第1導体651は、同軸ケーブル400の中心導体410に接続され、第2導体652は、同軸ケーブル400の外部導体430に接続される。第1導体651及び第2導体652のそれぞれは、銅又は金等の電気伝導率が高い物質によって構成される管状部材である。第1導体651は、設置面610側に配置される。即ち、第1導体651の一端は、設置面610に露出される。第2導体652は、裏面630側に配置される。即ち、第2導体652の一端は、裏面630に露出される。第1導体651と第2導体652とは、回路基板600の厚さ方向において互いに離隔している。即ち、第1導体651及び第2導体652の間には空間653が設けられる。この空間が、絶縁層として機能する。
具体的な一例では、第1導体651は、管状の本体部と、本体部の一端において半径方向外側に張り出したフランジ部とを有する。フランジ部が設置面610に乗り上げるように、第1導体651は回路基板600に取り付けられる。さらに具体的な一例では、第2導体652は、管状の本体部と、本体部の一端において半径方向外側に張り出したフランジ部とを有する。フランジ部が裏面630に乗り上げるように、第2導体652は回路基板600に取り付けられる。
第1導体651及び第2導体652は、回路基板600の厚さ方向に延びる中心軸について同軸的に配置される。第1導体651は、第1半径D1を有する管状部材であり、第2導体652は、第2半径D2を有する管状部材である。第2半径D2は、第1半径D1より大きい。第1導体651と第2導体652との間の空間653では、回路基板600の母材が露出される。
同軸ケーブル400の中心導体410は、第1導体651の孔部に接合される。同軸ケーブル400の絶縁体420は、第1導体651と第2導体652との間の空間653に位置づけられる。さらに、同軸ケーブル400の外部導体430は、第2導体652の孔部に接合される。第1導体651は、撮像素子200の端子220に半田により接合される。回路基板600の裏面630にはグランドパターンが設けられ、第2導体652はグランドパターンに接続される。これにより、同軸ケーブル400の外部導体430は、中心導体410から電気的に非接続の状態でグランド接続される。
以上の構成により、回路基板600の裏面630より設置面610側へ延びた範囲で外部導体430を設けることができる。したがって、同軸ケーブル400の中心導体410のシールド範囲を従来に比して大きくすることができる。
また、第2導体652は信号線である中心導体410とは接続されず、外部導体430にのみ接続される。したがって、第2導体652をグランドにすることにより、回路基板600上に別途グランドを設ける必要がなく、従来に比して基板面積の小型化が可能となる。
[3.その他の実施形態]
上記の実施形態1,2においては、撮像素子200用の回路基板300,600における同軸ケーブル400の接続構造について述べたが、これに限定されるものではない。例えば、BGAパッケージの赤外線センサ、プロセッサ等、撮像素子以外の素子用の回路基板に対して、同様の構造で同軸ケーブルを接続してもよい。
[4.効果]
以上のように、回路基板300,600は、複数の同軸ケーブル400が接続される。回路基板300,600は、設置面(第1面)310,610と、裏面(第2面)330,630と、複数の保持部(半円スルーホール350,スルーホール650)とを含む。設置面310,610には、複数の端子220を含む端子面210を有する素子200が設置される。裏面330,630は、設置面310,610とは回路基板300,600の厚さ方向に反対側の面である。保持部(半円スルーホール350,スルーホール650)は、同軸ケーブル400を設置面310,610から裏面330,630へわたすように保持する。設置面310,610は、端子面210と対向する。複数の保持部(半円スルーホール350,スルーホール650)のそれぞれは、同軸ケーブル400の中心導体410に接続される第1導体351,651と、同軸ケーブル400の外部導体430に接続される第2導体352,652とを含む。第1導体351,651及び第2導体352,652は、回路基板300,600の厚さ方向に互いに離隔する。第1導体351,651は、設置面310側に配置される。第2導体352,652は、裏面330,630側に配置される。
上記の構成により、回路基板300,600の厚さ方向において、第2導体352,652の範囲まで同軸ケーブル400の外部導体430を残すことができる。したがって、同軸ケーブル400の中心導体410のシールド範囲を従来に比して大きくすることができる。
また、第2導体352,652は信号線である中心導体410とは接続されず、外部導体430にのみ接続される。したがって、第2導体352,652をグランドにすることにより、保持部(半円スルーホール350,スルーホール650)の位置にグランドを設けることができる。よって、従来に比して基板面積の小型化が可能となる。
保持部は、回路基板300の側面340において回路基板300の厚さ方向に延びる凹部(半円スルーホール350)であってもよい。第1導体351及び第2導体352のそれぞれは、凹部(半円スルーホール350)の内面に取り付けられる半管状部材であってもよい。
上記の構成により、素子200より外側の回路基板300の側面340に保持部(半円スルーホール350)を設けることができる。したがって、回路基板300の裏面330において電機部品を配置するスペースを広く確保することができる。また、回路基板300に電機部品を実装した後に、同軸ケーブル400の回路基板300への接続作業を行うことができ、作業性が向上する。
第1導体351は、第1半径D1を有する半円管状部材であってもよい。第2導体352は、第1半径D1より大きい第2半径D2を有する半円管状部材であってもよい。
上記の構成により、同軸ケーブル400の中心導体410に接続される第1導体351において、第1半径D1を中心導体410の半径に合わせて設定することができる。さらに、外部導体430に接続される第2導体352において、第2半径D2を外部導体430の半径に合わせて設定することができる。したがって、第1導体351及び第2導体352の形状及びサイズを、同軸ケーブル400の接続に適合させることができる。
保持部は、設置面610から裏面630へと回路基板600を厚さ方向に貫通するスルーホール650であってもよい。第1導体651及び第2導体652のそれぞれは、スルーホール650の内周面に取り付けられる管状部材であってもよい。
上記の構成により、管状部材である第1導体651によって中心導体410を覆うことができ、管状部材である第2導体652によって外部導体430を覆うことができる。したがって、同軸ケーブル400の回路基板600への接続を強固にすることができる。
複数のスルーホール650のそれぞれは、端子面210における複数の端子220のそれぞれの位置を設置面610に投影した位置に設けられてもよい。
上記の構成により、素子200の端子220に中心導体410を直接接続することができる。したがって、基板面積の小型化を促進することができる。
第1導体651は、第1半径D1を有する円管状部材であってもよい。第2導体652は、第1半径D1より大きい第2半径D2を有する円管状部材であってもよい。
上記の構成により、同軸ケーブル400の中心導体410に接続される第1導体651において、第1半径D1を中心導体410の半径に合わせて設定することができる。さらに、外部導体430に接続される第2導体652において、第2半径D2を外部導体430の半径に合わせて設定することができる。したがって、第1導体651及び第2導体652の形状及びサイズを、同軸ケーブル400の接続に適合させることができる。
[5.補記]
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的ではない。本発明の権利範囲は、上述の実施形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及びその範囲内でのすべての変更が含まれる。
10 内視鏡装置
20 挿入部
21 先端部
22 湾曲部
23 軟性部
30 操作部
31 アングルノブ
32,33 操作ボタン
34 把持部
40 ユニバーサルコード
100,110 撮像デバイスモジュール
200 撮像素子(素子)
210 端子面
220 端子
300 回路基板
310 設置面(第1面)
320 マウントパッド
330 裏面(第2面)
340 側面
350 半円スルーホール(保持部)
351 第1導体
352 第2導体
353 空間
400 同軸ケーブル
410 中心導体
420 絶縁体
430 外部導体
440 シース
600 回路基板
610 設置面(第1面)
620 マウントパッド
630 裏面(第2面)
650 スルーホール
651 第1導体
652 第2導体
653 空間

Claims (8)

  1. 複数の同軸ケーブルが接続される回路基板であって、
    複数の端子を含む端子面を有する素子が設置される第1面と、
    前記第1面とは前記回路基板の厚さ方向に反対側の第2面と、
    前記複数の同軸ケーブルを前記第1面から前記第2面へわたすように保持する複数の保持部と、
    を備え、
    前記第1面は、前記端子面と対向し、
    前記複数の保持部のそれぞれは、前記同軸ケーブルの中心導体に接続される第1導体と、前記同軸ケーブルの外部導体に接続される第2導体とを含み、
    前記第1導体及び前記第2導体は、前記回路基板の厚さ方向に互いに離隔し、
    前記第1導体は、前記第1面側に配置され、
    前記第2導体は、前記第2面側に配置される、
    回路基板。
  2. 前記保持部は、前記回路基板の側面において前記回路基板の厚さ方向に延びる凹部であり、
    前記第1導体及び前記第2導体のそれぞれは、前記凹部の内面に取り付けられる半管状部材である、
    請求項1に記載の回路基板。
  3. 前記第1導体は、第1半径を有する半円管状部材であり、
    前記第2導体は、前記第1半径より大きい第2半径を有する半円管状部材である、
    請求項1又は請求項2に記載の回路基板。
  4. 前記保持部は、前記第1面から前記第2面へと前記回路基板を厚さ方向に貫通するスルーホールであり、
    前記第1導体及び前記第2導体のそれぞれは、前記スルーホールの内周面に取り付けられる管状部材である、
    請求項1に記載の回路基板。
  5. 前記複数の保持部のそれぞれは、前記端子面における前記複数の端子のそれぞれの位置を前記設置面に投影した位置に設けられる、
    請求項1又は請求項4に記載の回路基板。
  6. 前記第1導体は、第1半径を有する円管状部材であり、
    前記第2導体は、前記第1半径より大きい第2半径を有する円管状部材である、
    請求項1、請求項4及び請求項5のいずれか1項に記載の回路基板。
  7. 回路基板と、
    複数の同軸ケーブルと、
    を備え、
    前記回路基板は、
    複数の端子を含む端子面を有する素子が設置される第1面と、
    前記第1面とは厚さ方向に反対側の第2面と、
    前記複数の同軸ケーブルを前記第1面から前記第2面へわたすように保持する複数の保持部と、
    を備え、
    前記第1面は、前記端子面と対向し、
    前記複数の保持部のそれぞれは、前記同軸ケーブルの中心導体に接続される第1導体と、前記同軸ケーブルの外部導体に接続される第2導体とを含み、
    前記第1導体及び前記第2導体は、前記回路基板の厚さ方向に互いに離隔し、
    前記第1導体は、前記第1面側に配置され、
    前記第2導体は、前記第2面側に配置される、
    基板モジュール。
  8. 複数の端子を含む端子面を有する素子と、
    前記素子を設置するための回路基板と、
    前記複数の端子のそれぞれに接続される複数の同軸ケーブルと、
    を備え、
    前記回路基板は、
    前記素子が設置される第1面と、
    前記第1面とは厚さ方向に反対側の第2面と、
    前記複数の同軸ケーブルを前記第1面から前記第2面へわたすように保持する複数の保持部と、
    を備え、
    前記第1面は、前記端子面と対向し、
    前記複数の保持部のそれぞれは、前記同軸ケーブルの中心導体に接続される第1導体と、前記同軸ケーブルの外部導体に接続される第2導体とを含み、
    前記第1導体及び前記第2導体は、前記回路基板の厚さ方向に互いに離隔し、
    前記第1導体は、前記第1面側に配置され、
    前記第2導体は、前記第2面側に配置される、
    デバイスモジュール。
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