JP2020190700A - 画像形成装置及び画像形成装置における現像剤の状態検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】濃度検知手段の出力値に基づいて、少なくとも磁性キャリアの飛散状態、又は現像槽からの現像剤の溢れ状態を検出する。【解決手段】画像形成装置は、トナーと磁性キャリアを含む現像剤を現像槽に収容し、前記現像槽から現像剤を撹拌しながら搬送して、前記トナーにより像を像担持体に形成して用紙に画像を印刷する。画像形成装置は、前記現像剤の濃度を透磁率の変化により検知して周波数又は電圧として出力する濃度検知手段と、状態検出手段とを備える。前記状態検出手段は、前記濃度検知手段の出力を受け、該出力の振幅値に基づいて、前記像担持体への前記磁性キャリアの飛散状態、前記現像槽からの現像剤の溢れ状態、及び前記現像剤の流動性の低下状態のうち、少なくとも前記磁性キャリアの飛散状態、又は前記現像槽からの現像剤の溢れ状態を検出する。【選択図】図11

Description

本発明は、画像形成装置及び画像形成装置における現像剤の状態検出方法に関し、特に、トナー及び磁性キャリアを含む現像剤を使用し、その現像剤のトナー濃度を透磁率の変化により検出するトナー濃度センサを備えた構成に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置が知られており、このような画像形成装置では、トナーと磁性キャリアを含む現像剤を使用される場合がある。この種の画像形成装置では、その現像剤のトナー濃度を検出する濃度センサとして、トナー濃度を透磁率の変化により検出する透磁率センサが使用される場合が多い。
例えば、特許文献1では、トナー濃度の変化が現像剤の嵩密度に変化を及ぼす観点から、嵩密度の変化を透磁率の変化として磁気的に検出して、トナー濃度を検出する磁気検知手段(濃度センサ)を設け、その出力電圧の平均値と振幅値とを用い、平均値でもって嵩密度の変化を検知し、振幅値でもって現像剤の流動性(現像剤の劣化)を検知する構成を採用している。
また、特許文献2では、2成分現像剤中のトナー割合を検出するトナー濃度センサを設け、そのトナー濃度センサの出力電圧の振幅値が所定の閾値以下になると、現像装置の現像ローラ等の駆動系の異常と判断して、現像剤の撹拌部材を駆動する駆動手段(駆動モータ)を停止させる構成を採用している。
特開平8−202138号公報 特開2005−157215号公報
ところで、画像形成装置において、トナー及び磁性キャリアを含む現像剤を使用する場合には、現像剤が減少した状態では、感光体ドラムに磁性キャリアが付着して、いわゆるキャリア上がり現象が生じたり、更には、用紙の印刷画像に磁性キャリアが付着して、白斑が生じる不具合が発生することがある。また、現像剤量が増加すると、現像剤が現像槽から溢れ出て、飛散したトナーが周囲の現像ユニットや感光体プロセスユニット等を汚し、更には、印刷画像の濃度が低下する不具合が生じることがある。
しかしながら、特許文献1記載の技術では、現像剤の流動性の低下(現像剤の劣化)を検出できるものの、前記キャリア上がりや現像剤溢れを検出できない欠点がある。また、特許文献2記載の技術では、トナー濃度センサの出力電圧の振幅値を用いるものの、現像装置の駆動系の異常時に駆動モータを停止させる技術に留まり、同様にキャリア上がりや現像剤溢れを検出できない欠点がある。
本発明は、トナー及び磁性キャリアを含む現像剤を使用する場合に、その現像剤の流動性の低下だけでなく、前記キャリア上がりや現像剤溢れを精度良く検出できる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明者等は、トナー濃度の検出に透磁率センサを用いる場合には、実験により、透磁率センサの出力値(周波数又は電圧)の振幅値が、前記現像剤の流動性の低下時や、キャリア上がり時、及び現像剤溢れ時には、正常時とは異なる値に大きく変化することを見出し、本発明に至ったものである。
すなわち、本発明に係る画像形成装置は、トナーと磁性キャリアを含む現像剤を現像槽に収容し、前記現像槽から現像剤を撹拌しながら搬送して、前記トナーにより像を像担持体に形成し、用紙に画像を印刷する画像形成装置において、前記現像剤の濃度を透磁率の変化により検知して周波数又は電圧として出力する濃度検知手段と、前記濃度検知手段の出力を受け、該出力の振幅値に基づいて、前記像担持体への前記磁性キャリアの飛散状態、前記現像槽からの現像剤の溢れ状態、及び前記現像剤の流動性の低下状態のうち、少なくとも前記磁性キャリアの飛散状態、又は前記現像剤の溢れ状態を検出する状態検出手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によると、濃度検知手段の出力の振幅値のみに基づいて、像担持体(感光体)への磁性キャリアの飛散、いわゆるキャリア上がり、又は、現像槽からの現像剤の溢れ状態を精度良く検出することができる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略側面図である。 上面視した状態での現像装置の断面を示す上面断面図である。 図2の矢符A−Aでの断面を示す側面断面図である。 同現像装置において、第2スクリューを取り外してトナー濃度センサの濃度検知面の配置位置を示す上面断面図である。 同第2スクリューの全体構成を示す斜視図である。 図3の矢符B−Bでの断面を示す縦断面図である。 同第2スクリューの要部を拡大した斜視図である。 各振幅比でのキャリア付着個数と白斑個数を示す実験結果図である。 同実験結果図での振幅比−キャリア付着個数の相関をグラフ化した図である。 同実験結果図での振幅比−白斑個数の相関をグラフ化した図である。 現振幅値に基づいてキャリア上がりを検出する手順を示すフローチャート図である。 各振幅比でのトナー飛散の状態と画像濃度(ID)とを示す実験結果図である。 同実験結果図での振幅比−画像濃度(ID)の相関をグラフ化した図である。 現振幅値に基づいて現像剤溢れを検出する手順を示すフローチャート図である。 各振幅比での現像剤搬送量とドット再現性指数(I)を示す実験結果図である。 同実験結果図での振幅比−現像剤搬送量の相関をグラフ化した図である。 同実験結果図での振幅比−ドット再現性指数(I)の相関をグラフ化した図である。 現振幅値に基づいて現像剤の流動性低下を検出する手順を示すフローチャート図である。
以下、本発明の実施形態に係る画像形成装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略側面図である。
本発明の実施形態に係る画像形成装置1は、露光装置11、現像装置12、感光体ドラム13、クリーナ装置14、帯電器15、中間転写ベルト装置16、定着装置17、給紙トレイ18、排紙トレイ19、及び用紙搬送経路Sを備える構成とされており、外部から伝達された画像データに応じて、所定の用紙に対して多色及び単色の画像を形成する。
画像形成装置1において扱われる画像データは、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像に応じたものである。従って、現像装置12、感光体ドラム13、帯電器15、クリーナ装置14は、各色に応じた4種類の潜像を形成するようにそれぞれ4個ずつ設けられ、それぞれブラック、シアン、マゼンタ、イエローに設定され、これらによって4つの画像ステーションPa、Pb、Pc、Pdが構成されている。
感光体ドラム13は、画像形成装置1の略中央に配置されている。帯電器15は、感光体ドラム13の表面を所定の電位に均一に帯電させる。露光装置11は、感光体ドラム13の表面を露光して静電潜像を形成する。現像装置12は、感光体ドラム13の表面の静電潜像を現像して、感光体ドラム13の表面にトナー像を形成する。上述した一連の動作によって、各感光体ドラム13の表面に各色のトナー像が形成される。クリーナ装置14は、現像及び画像転写の後に感光体ドラム13の表面の残留トナーを除去及び回収する。尚、現像装置12の構造については、後述する図2及び図3を参照して、詳細に説明する。
中間転写ベルト装置16は、感光体ドラム13の上側に配置され、中間転写ベルト21、中間転写ベルト駆動ローラ22、中間転写ベルト従動ローラ23、中間転写ローラ24、及び中間転写ベルトクリーニング装置25を備えている。尚、中間転写ローラ24は、YMCK用の各色の画像ステーションに対応して4本設けられている。
中間転写ベルト駆動ローラ22、中間転写ベルト従動ローラ23、及び中間転写ローラ24は、中間転写ベルト21を張架して、中間転写ベルト21の表面を所定方向(図中矢符C方向)に移動させるように構成されている。
中間転写ベルト21は、矢符Cの方向へ周回移動し、中間転写ベルトクリーニング装置25によって残留トナーを除去及び回収され、各感光体ドラム13の表面に形成された各色のトナー像が順次転写して重ね合わされて、中間転写ベルト21の表面にカラーのトナー像が形成される。
画像形成装置1は、転写ローラ26aを含む2次転写装置26を更に備えている。転写ローラ26aは、中間転写ベルト21との間にニップ域が形成されており、用紙搬送経路Sを通じて搬送されて来た用紙をニップ域に挟み込んで搬送する。用紙は、ニップ域を通過する際に、中間転写ベルト21の表面のトナー像が転写される。
給紙トレイ18は、画像形成に使用する用紙を蓄積しておくためのトレイであり、露光装置11の下側に設けられている。また、排紙トレイ19は、画像形成装置1の上側に設けられており、画像形成済みの用紙を載置するためのトレイである。
用紙搬送経路Sは、S字状に設けられた主経路S1と、主経路S1の途中で分岐して再合流する反転経路S2とを備え、主経路S1に沿って、ピックアップローラ31、レジスト前ローラ33、レジストローラ32、2次転写装置26、定着装置17、及び排紙ローラ34が配置されている。反転経路S2は、定着装置17と排紙ローラ34との間から分岐し、複数の搬送ローラ35を経由してレジスト前ローラ33とレジストローラ32との間に再合流する。
ピックアップローラ31は、給紙トレイ18の端部近傍に備えられ、給紙トレイ18から用紙を1枚ずつ用紙搬送経路Sに供給する呼び込みローラである。レジストローラ32は、給紙トレイ18から搬送されている用紙を一旦保持し、感光体ドラム13上のトナー像の先端と用紙の先端とを合わせるタイミングで用紙を転写ローラ26aに搬送する。レジスト前ローラ33は、用紙の搬送を促進補助するための小型のローラである。
定着装置17は、ベルト定着方式とされており、定着ローラ41及び加熱ローラ43に定着ベルト44が巻き掛けられている。定着装置17では、定着ベルト44を介して定着ローラ41に加圧ローラ42が押圧されるようになっている。定着装置17では、未定着のトナー像が形成された用紙を受け取り、用紙を定着ベルト44と加圧ローラ42との間に挟み込んで搬送する。定着後の用紙は、排紙ローラ34によって排紙トレイ19上に排出される。
また、用紙の表面だけでなく、裏面に画像形成を行う場合は、用紙を排紙ローラ34から反転経路S2へと逆方向に搬送して、用紙の表裏を反転させ、用紙をレジストローラ32へと再度導き、表面と同様にして裏面に画像形成を行い、用紙を排紙トレイ19へと搬出する。
(現像装置の構成)
次に、現像装置12の構造について、図2及び図3を参照して説明する。
図2は、上面視した状態での現像装置12の断面を示す上面断面図であり、図3は、図2の矢符A−Aでの断面を示す側面断面図である。尚、図2では、図面の見易さを考慮してハッチングを省略している。
現像装置12は、主に、現像ローラ40、現像槽50、及び搬送部材HBで構成されている。尚、上述したものの他、各部を補強する部材や、現像装置12を画像形成装置1に対して取り付け自在に支持する部材などを備えていてもよい。
現像ローラ40は、感光体ドラム13に当接して設けられており、感光体ドラム13にトナーを供給する。本実施形態において、現像ローラ40は、現像槽50の上方に配置されているが、これに限定されず、現像ローラ40は、現像槽50のうち、トナーを外部へ供給する部分に面して設けられていればよい。
現像槽50は、内部に空洞を有する容器であって、トナーと磁性キャリアとを含む2成分現像剤を収容する。尚、以下では、2成分現像剤を現像剤と略すことがある。搬送部材HBは、現像槽50に内蔵されており、回転軸KZの外周に螺旋羽根FNを設けた第1スクリュー60及び第2スクリュー70とされている。第1スクリュー60及び第2スクリュー70は、互いの回転軸KZを平行に対向して配置され、回転して現像剤を現像槽50内で循環させる。
現像槽50には、第1スクリュー60が内蔵された第1収容部SY1と、第2スクリュー70が内蔵された第2収容部SY2とが設けられ、仕切り部80によって、第1収容部SY1と第2収容部SY2とが仕切られている。尚、第1スクリュー60及び第2スクリュー70の各部を区別するため、第1スクリュー60の回転軸KZ及び螺旋羽根FNを、第1軸61及び第1羽根62とし、第2スクリュー70の回転軸KZ及び螺旋羽根FNを、第2軸71及び第2羽根72としている。また、回転軸KZに沿った軸線方向Lのうち、現像槽50の一方の端部(現像槽第1端部50a)側へ向かう方向を軸線方向L1(図2では、右方向)とし、現像槽50の他方の端部(現像槽第2端部50b)側へ向かう方向を軸線方向L2(図2では、左方向)とする。
仕切り部80は、現像槽第1端部50aと現像槽第2端部50bとに対応する部分が各々開口しており、これらの開口に、第1収容部SY1と第2収容部SY2との間で、現像剤を流通させる第1流通域R1及び第2流通域R2が設けられている。
本実施形態では、第1スクリュー60は、仕切り部80に面する側で、現像剤を上方から下方へ移動させるように回転(図3矢符D1の方向)している。また、第2スクリュー70は、仕切り部80に面する側で、現像剤を上方から下方へ移動させるように回転(図3矢符D2の方向)している。この第1及び第2スクリュー60、70の回転により、現像剤は、第1収容部SY1において、現像槽第1端部50a(図2では、右端)から現像槽第2端部50b(図2では、左端)へ向かい、第2流通域R2を介して第2収容部SY2に移動した後、更に、現像槽第1端部50aへ向かい、第1流通域R1を介して第1収容部SY1に移動することを繰り返して、循環する。
(第2スクリュー70周りの構成)
図4は、前記図2に示した現像装置12から第2スクリュー70を取り外した断面図を示す。図5は、その取り外した第2スクリュー70の全体構成を示す斜視図である。
図3及び図4において、現像槽50の第2収容部SY2の底面(槽底面50c)は、中央部が水平面に形成され、この槽底面50cを形成する薄肉の下壁部51の底面には、その下方から、トナー濃度センサ(濃度検知手段)100の本体部100aが配置されている。この本体部100aは、先端部が水平面に形成されている。そして、前記トナー濃度センサ100は、現像剤内のトナーと磁性キャリアとの混合比率の変化に応じて透磁率が増減するのを利用してトナー濃度を現像剤とは非接触で検出する透磁率センサである。従って、トナー濃度センサ100の本体部100aが対向する槽底面50cの内壁(下壁部51の上面部分)がトナー濃度の検知面100bとなっている。尚、トナー濃度センサ100の構成や配置は前記構成に限定されず、例えば本体部100aが槽底面50cの内壁よりも上方に突出して第2収容部SY2内に位置した構成であってもよい。この場合には、トナー濃度センサの本体部100aがトナー濃度の検知面となる。
一方、前記第2スクリュー(搬送部材)70には、図3及び図5に示したように、螺旋羽根FNの一部が切欠かれ、この切欠き部FNcにリブ部材(撹拌部材)55が回転軸KZ(71)に立設されている。
図6は、図3の矢符B−Bでの断面を示す縦断面図であり、前記リブ部材55とトナー濃度センサ100との配置位置関係を示している。尚、同図では、構成を見易くするため、第2スクリュー70を断面とせず、側方から見た図を示している。また、図7は、前記第2スクリュー70のリブ部材55周りを拡大した拡大斜視図である。
図6に示したように、リブ部材55は、第2スクリュー70の回転軸KZの軸線方向において、トナー濃度センサ100の濃度検知面100bに対向する部位に位置している。現像剤を収容した現像槽50の第2収容部SY2内では、前記リブ部材55が第2スクリュー70の回転時に応じて周期的にトナー濃度センサ100の濃度検知面100bに近接するため、トナー濃度センサ100の出力値(周波数又は電圧)は周期的に変化する。前記トナー濃度センサ100の出力値は、制御部90に入力される。制御部90には記憶部91が電気的に接続され、記憶部91には後述するように基準振幅値Anが予め記憶されている。そして、前記制御部90は、後に詳述するように、前記トナー濃度センサ100の出力値の振幅値(現振幅値Ac)を算出し、現振幅値Acと前記基準振幅値Anとに基づいて、現像剤の状態として、いわゆるキャリア上がり、現像剤の溢れ状態、及び流動性の低下状態を検出する。尚、以下の説明では、トナー濃度センサ100の濃度検知面100bをセンサ検知面と称することがある。
図7に示したように、リブ部材55は、平板状に形成されており、第2スクリュー70の回転軸KZの軸線に対して傾斜して配置されている。このリブ部材55が第2スクリュー70の回転軸KZの軸線と交差する角度(リブ部材55の傾斜角度)θ1は、具体的には、回転軸KZの軸線上を角度0°とすると、螺旋羽根FNが回転軸KZの軸線と交差する角度(螺旋羽根FNの傾斜角度)θ2よりも小さく(θ1<θ2)、且つ、0°よりも大きい(0°<θ1)傾斜角度(0°<θ1<θ2)に設定されている。つまり、リブ部材55は、回転軸KZの軸線に対して、螺旋羽根FNと同一方向に傾斜しているが、螺旋羽根FNよりも傾斜が緩い配置となっている。
また、図6から判るように、リブ部材55は、回転軸KZの軸線方向の長さLlは、センサ検知面100bの直径Dよりも若干長く(Ll>D)に設定されている。すなわち、センサ検知面100bがトナー濃度を検知する実際の検知範囲はセンサ検知面100bよりも回転軸KZの軸線方向に広がるため、この実際検知範囲に合わせてリブ部材55の長さLlが設定されている。
<感光体ドラムへの磁性キャリアの飛散状態の検出>
以下、感光体ドラム(像担持体)13への磁性キャリアの飛散、いわゆるキャリア上がりの検出について説明する。
図8は、本発明者等が実験により、現像剤量を調整してトナー濃度センサ100の出力値(周波数又は電圧)の現振幅値Acを変化させた場合での、感光体ドラム13への磁性キャリアの付着個数と、用紙に印刷された画像上の白斑の個数を示す結果図である。同図では、標準現像剤(使用初期の現像剤)のトナー濃度(例えば7.00wt%程度)におけるトナー濃度センサ100の振幅値を基準振幅値Anとし、この基準振幅値Anが前記記憶部91に予め記憶されると共に、この基準振幅値Anを100%として、現振幅値Acを%表示した値を基準振幅値Anに対する現振幅値Acの変動量として、振幅比(%表示)と表記している。
尚、前記第2スクリュー(搬送部材)70の回転時には、トナーの粗密が発生し、この粗密によりトナー濃度センサ100の出力値に第2スクリュー70の回転周期に同期したS字カーブが発生するので、第2スクリュー70の1回転相当時間にトナー濃度センサ100の出力値を複数回サンプリングしてその平均値TCSを算出する一方、前記周期的に変化するS字カーブの最大出力値(ピーク値)Vmaxと最小出力値(ボトム値)Vminとの差(Vmax−Vmin)を現振幅値Acとしている。前記キャリア付着個数や白斑個数は、用紙に低印字率(例えば5%)で多数枚(例えば3000枚)印字(印刷)した後に計数した。また、キャリア付着個数は、感光体ドラム13上の非画像部における所定面積中の付着個数を計数している。更に、白斑個数は、前記多数枚の印刷後に帯状の黒色画像を印刷し、その黒色画像中の白斑の個数を目視により計数している。図9は、前記図8の振幅比−キャリア付着個数の相関をグラフ化した図であり、図10は図8の振幅比−白斑個数の相関をグラフ化した図である。
前記図8〜図10において、キャリア付着個数及び白斑個数を評価すると、次の通りである。先ず、キャリア付着個数の評価では、10個未満を「良好」、10個以上20個以下を「可」、21個以上を「不良」とし、また、白斑個数の評価では、1点以下を「良好」、2点以上9点以下を「可」、10点以上を「不良」として評価することとした。この評価では、図9及び図10から判るように、現像剤量の減少に伴って振幅比が急激に増大し、この振幅比の増大に応じてキャリア付着個数や白斑個数が増加する傾向にあって、振幅比が140%までは感光体ドラム13へのキャリア付着や白斑発生はなく、印刷画像の画質劣化は見られない。また、振幅比が185%程度まででは、キャリア付着は若干生じるが、白斑発生はほとんど見られない。そして、振幅比が200%程度では、キャリア付着個数が20個の「可」の状態、及び白斑個数が9点の「可」の状態となり、キャリア上がりは生じていないと評価できるが、振幅比が前記200%を超えると、キャリア付着個数及び白斑個数は何れも「不良」の状態となり、キャリア上がりの状態と判断できる。従って、振幅比200%を閾値(第1閾値)とすれば、キャリア上がり状態を確実に検出することが可能である。
尚、前記第1閾値(振幅比200%)は、前記実験条件下で得た値であり、この閾値は、環境(気温、湿度等)、現像剤のトナー濃度、キャリア付着個数を計数する感光体ドラム13の面積の広狭等に応じて若干変化するため、実験条件を種々変更して所望の閾値(振幅比)を設定すればよい。
図11は、前記制御部(状態検出手段)90が前記第1閾値を用いてキャリア上がりという現像剤の状態を検出する方法を示すフローチャート図である。同図では、スタートして、ステップS1において用紙への印刷(画像形成)中でのトナー濃度センサ100からの出力値(周波数又は電圧)をサンプリングする(濃度検知工程)。ステップS2では、現振幅値Acを算出すると共に、この現振幅値Acを基準振幅値Anに対する振幅比(Ac/An)・100(%)に変換し、この振幅比(%表示)を現振幅値Acの変動量とする。そして、ステップS3においてこの振幅比(%表示)を前記第1閾値β1(200%)と比較し、振幅比<β1の場合には、通常時と判断して、ステップS4で印刷を続行ないし再開する。一方、振幅比≧β1の場合には、キャリア上がりが生じている状態と判断して(状態検出工程)、ステップS5において現像モータ(図示せず)を停止させることによって印刷動作を停止し、更に、ステップS6において本画像形成装置1の操作パネル(図示せず)上に、予め設定したトラブルコードを表示する。
尚、前記図11では、振幅比(%表示)を変動量とし、この振幅比(%表示)を第1閾値(200%)と比較したが、その他、現振幅比(現振幅値Acでの振幅比)(%表示)と基準振幅比(基準振幅値Anでの振幅比)(100%)との差分を算出し、この差分を変動量とする場合には、第1閾値を+100%(=200%−100%)に設定すればよい。
また、基準振幅値Anを記憶部91に登録し記憶するに際し、誤って現像剤のない状態で測定した振幅値を基準振幅値Anとして誤登録してしまった場合には、その誤った基準振幅値Anと現振幅値Acとの比率が通常範囲を超える異常値を示すため、この異常値をもって登録エラーと検知することが可能である。
<現像剤の溢れ状態の検出>
次に、現像槽50からの現像剤溢れの検出について説明する。
図12は、本発明者等が実験により、現像剤量を調整してトナー濃度センサ100の出力値(周波数又は電圧)の振幅値を変化させた場合での、現像槽50から現像剤が溢れてトナーが飛散した状態を目視により確認した結果図である。現振幅値Acは、前記キャリア上がり状態の検出と同様に、周期的に変化する出力値の最大値(ピーク値)Vmaxと最小値(ボトム値)Vminとの差(Vmax−Vmin)である。同図では、現振幅値Acを、基準振幅値Anを100%として%表示し、振幅比(%)として表記している。前記トナーの飛散状態は、前記キャリア上がり状態の検出と同様に、用紙に低印字率(例えば5%)で多数枚(例えば3000枚)印字した後に評価した。同図の現像剤溢れ(トナー飛散)の状態において、「良好」はトナー飛散が全く無い状態をいい、「可」は現像槽50近傍の現像ユニット部で汚れが見られるが、感光体プロセスユニットは汚れていない状態をいい、「不良」は飛散したトナーが感光体プロセスユニットをも汚している状態をいう。また、図12では、各振幅比毎に用紙上の印刷画像の濃度(ID)も測定した。この濃度(ID)は、前記多数枚の印字後に、白紙用紙上に所定面積の黒色画像を印字(印刷)し、マクベス反射濃度計(マクベス社製:RD914)を用いて測定したものである。この測定した濃度(ID)は、0.00の白地部分に対して、値が高くなるほど高濃度である。図13は、前記図12の振幅比−濃度(ID)の相関をグラフ化した図である。
前記図12及び図13において、現像剤溢れ(トナー飛散)及び画像の濃度(ID)を評価すると、次の通りである。濃度(ID)の評価では、濃度(ID)が1.35以上の高濃度の状態を「良好」とし、1.25〜1.35の中濃度の状態を「可」とし、1.25未満の低濃度の状態を「不良」として評価することとした。この評価では、図12及び図13から判るように、現像剤量が増大すると、現像槽50内の第2スクリュー(搬送部材)70によって搬送される現像剤の粗密の変化が小さくなって、振幅比が減少する。この振幅比の減少に応じてトナー飛散が増大し、画像の濃度(ID)が低下する傾向にあって、振幅比が80%まではトナー飛散は無く、また画像の濃度(ID)も高く画質劣化も見られない。また、振幅比が70%程度にまで低下した状態では、飛散したトナーが現像ユニット部を若干汚しているが、画像の濃度低下は見られず、画質は良好である。しかし、振幅比が60%以下になると、感光体プロセスユニットを汚し、また、濃度(ID)も1.18以下に低下して画質劣化が見られる。従って、振幅比60%を閾値(第2閾値)とすれば、画質劣化を招く程度の現像槽50からの現像剤の溢れ状態を確実に検出することが可能である。
尚、前記第2閾値(振幅比60%)は、前記実験条件下で得た値であり、この閾値は、環境(気温、湿度等)、現像剤のトナー濃度、印字率、評価前の用紙印刷枚数等に応じて若干変化するため、実験条件を種々変更して所望の閾値(振幅比)を設定すればよい。
図14は、前記制御部(状態検出手段)90が前記第2閾値(60%)を用いて現像剤の溢れ状態という現像剤の状態を検出する方法を示すフローチャート図である。同図では、スタートして、ステップS1において用紙への印刷(画像形成)中でのトナー濃度センサ100の出力値(周波数又は電圧)をサンプリングする(濃度検知工程)。ステップS2では、現振幅値Acを算出すると共に、この現振幅値Acを基準振幅値Anに対する振幅比(Ac/An)・100(%)に変換し、この振幅比(%表示)を現振幅値Acの変動量とする。そして、ステップS3においてこの振幅比(%表示)を前記第2閾値β2(60%)と比較し、振幅比>β2の場合には、通常時と判断して、ステップS4で印刷を続行ないし再開する。一方、振幅比≦β2の場合には、現像槽50から現像剤が溢れて画像の濃度低下を招く状態と判断して(状態検出工程)、ステップS5において現像モータ(図示せず)を停止させることによって印刷動作を停止し、更に、ステップS6において本画像形成装置1の操作パネル(図示せず)上に、予め設定したトラブルコードを表示する。
尚、前記図14では、振幅比(%表示)を変動量とし、この振幅比(%表示)を第2閾値(60%)と比較したが、その他、現振幅比(%表示)と基準振幅比(100%)との差分を算出し、この差分を変動量とする場合には、第2閾値を−40%(=60%−100%)に設定すればよい。
<流動性の低下状態の検出>
次に、現像剤の流動性の低下状態の検出について説明する。
図15は、本発明者等が実験により、低印字率にて連続的に印刷した場合における現像剤の流動性低下の状態を検出した結果図である。現像剤の流動性低下は、トナー濃度が高い状態で生じ易いため、本実験ではトナー濃度を高濃度(例えば9.60wt%)としている。同図では、連続印刷での枚数増加に応じてトナー濃度センサ100の出力値(周波数又は電圧)の現振幅値Ac(Vmax−Vmin)が大きな値となり、用紙500枚〜1K(1000)枚までの印刷中での現振幅値Acを基準振幅値An(100%)として、現振幅値Acを%表示し、振幅比(%)と表記している。また、流動性低下の評価は、低印字率(例えば1%)で所定枚数印刷する毎(1枚、500枚、1500枚、2500枚、3000枚、5000枚)に現像槽50の現像ローラ40の先端部、中間部及び後端部の3箇所にスリット治具をあてて現像剤を汲み取り、その各々の単位面積当たりの重量(g/cm)を算出し、それらの平均値を搬送量として流動性を評価している。更に、画像のガサツキをドット再現性指数(I)で評価した。ドット再現性指数(I)は、所定枚数を連続印刷した後に、ハーフトーン画像をA4サイズで1枚印刷し、その画像をデジタルマイクロスコープVHX−500(レンズワイドレンジズームレンズVH−Z100 キーエンス社製)を用い、ドット1000個の面積を測定して、ドット面積の個数平均(S)とドット面積の標準偏差(σ)を算出し、下記式によりドット再現性指数(I)を算出したものである。
ドット再現性指数(I)=σ/S×100
そして、前記ハーフトーン画像のガサツキをドット再現性指数(I)で評価した。このドット再現性指数(I)が小さいほど、優れたドット再現性を示す。図16は、図15の振幅比−搬送量の相関をグラフ化した図であり、図17は振幅比−ドット再現性指数(I)の相関をグラフ化した図である。
前記図15〜図17において、搬送量及びドット再現性指数(I)を評価すると、次の通りである。搬送量の評価では、35g/cm以上を現像剤の流動性の低下のない「良好」な状態とし、25〜35g/cmを流動性の低下が若干見られる「可」な状態とし、25g/cm未満を流動性の低下が見られる「不可」の状態として評価することとした。また、ドット再現性指数(I)の評価(画像のガサツキの評価)では、5.0未満を画質への影響がない「良好」な状態、5.0〜8.0の範囲をガサツキがほとんど見られない「可」の状態、8.0以上をガサツキが見られる「不可」の状態として評価することとした。図16及び図17から判るように、低印字での連続印刷中は、現像剤中のトナーの入れ替わりが少なくて、現像剤の搬送量が減少(流動性が低下)し、振幅比が増大する。この振幅比の増大に応じてドット再現性指数(I)は増大する(画像のガサツキが多い)傾向にあるところ、前記評価の基準では、振幅比が120%までは現像剤の搬送量の減少はなく、画質への影響もない良好な状態である。また、振幅比が140%では、現像剤の搬送量の減少は若干見られるが、画像のガサツキはほとんど見られない。しかし、振幅比が150%以上になると、現像剤の搬送量の減少は大きくて流動性の低下が見られ、且つ画像のガサツキも見られる状態となる。従って、振幅比150%を閾値(第3閾値)とすれば、低印字率での連続印刷時における現像剤の流動性の低下を確実に検出することが可能である。
尚、前記第3閾値(振幅比150%)は、前記実験条件下で得た値であり、この閾値は、環境(気温、湿度等)、現像剤のトナー濃度、印字率、評価前の用紙印刷枚数、単位面積当たりの現像剤の重量の算出の仕方等に応じて若干変化するため、実験条件を種々変更して所望の閾値(振幅比)を設定すればよい。
図18は、前記制御部(状態検出手段)90が前記第3閾値(150%)を用いて現像剤の流動性の低下状態という現像剤の状態を検出する方法を示すフローチャート図である。同図では、スタートして、ステップS1において用紙印刷中でのトナー濃度センサ100からの出力値(周波数又は電圧)をサンプリングする(濃度検知工程)。ステップS2では、現振幅値Acを算出すると共に、この現振幅値Acを基準振幅値Anに対する振幅比(Ac/An)・100(%)に変換し、この振幅比(%表示)を現振幅値Acの変動量とする。そして、ステップS3においてこの振幅比(%表示)を前記第3閾値β3(150%)と比較し、振幅比<β3の場合には、通常時と判断して、ステップS4で印刷を続行ないし再開する。
一方、振幅比≧β3の場合には、現像剤の流動性の低下時と判断して(状態検出工程)、ステップS5において用紙への平均印字率を所定値T(例えば5%)と比較し、平均印字率>Tの場合には、ステップS4に戻って印刷を続行ないし再開するが、平均印字率≦Tの場合には、低印字率での連続印刷の状態と判断する。この低印字率での連続印刷の状態の判断は、低印字印刷検出手段として前記制御部90が行う。そして、前記振幅比≧β3で且つ平均印字率≦Tの場合には、低印字率での連続印刷に起因する現像剤の流動性低下時と判断して、ステップS6において、リカバリー動作(リフレッシュ動作)を実施する。このリカバリー動作は、トナーを強制的に消費させる処理を行って、その消費(廃棄)したトナー量と同量の新トナーを補給する動作である。このリカバリー動作の実行は、リカバリー手段として前記制御部90が行う。
尚、前記図18では、振幅比(%表示)を変動量とし、この振幅比(%表示)を第3閾値(150%)と比較したが、その他、現振幅比(%表示)と基準振幅比(100%)との差分を算出し、この差分を変動量とする場合には、第3閾値を+50%(=150%−100%)に設定すればよい。
以上のように本実施形態では、トナー濃度センサ100の出力値(周波数又は電圧)に基づく現振幅比(%表示)を第1閾値(200%)と比較するだけで、感光体ドラム13へのキャリア付着を確実に検出できるので、たとえトナー濃度センサ100の出力値(周波数又は電圧)の平均値TCSが正常範囲内にある場合であっても、印刷画像での白斑発生を防止することが可能である。
また、前記現振幅比(%表示)を第2閾値(60%)と比較するだけで、現像槽50からの現像剤溢れを確実に検出できるので、たとえトナー濃度センサ100の出力値(周波数又は電圧)の平均値TCSが正常範囲内にある場合であっても、印刷画像での濃度低下に起因する画質劣化を未然に防止することが可能である。
更に、現振幅比(%表示)を第3閾値(150%)と比較するだけで、低印字率での多数枚連続印刷に起因する現像剤の流動性低下を確実に検出できるので、たとえトナー濃度センサ100の出力値(周波数又は電圧)の平均値TCSが正常範囲内にある場合であっても、早期に現像剤のリカバリー動作を実施することが可能である。
このように、本実施形態では、現振幅比を閾値と比較するだけで、いわゆるキャリア上がりや現像剤溢れ、及び現像剤の流動性低下を確実に検出できるので、そのような現像剤の異常変化を早期に検出できて、印刷画像を良好に保持することが可能である。
更に、トナー濃度センサ100の濃度検知面100bが臨む現像槽50内では、第2スクリュー(搬送部材)70の螺旋羽根FNにおいて、切欠き部FNcにリブ部材(撹拌部材)55が配置され、このリブ部材55の傾斜角度θ1が螺旋羽根FNの傾斜角度θ2よりも小さく(θ1<θ2)設定されているので、螺旋羽根FNにより搬送された現像剤の一部がリブ部材55で堰き止められて滞留し、その現像剤がセンサ検知面100bに向かうことになる。その結果、センサ検知面100bの近傍でのトナーと磁性キャリアとの混合力(撹拌力)が高まって、トナー濃度センサ100の出力値(周波数又は電圧)は、トナー濃度の変化に対して良好に追随変化して、トナー濃度センサ100はトナー濃度を精度良く検出でき、センサ感度が高くなる。従って、前記キャリア上がり、現像剤溢れ、及び流動性低下をより一層に精度良く検出することが可能である。
尚、前記実施形態では、現像槽50内に配置した第2スクリュー(搬送部材)70において、螺旋羽根FNの傾斜角度と異なるリブ部材(撹拌部材)55を設けたが、本発明は、このリブ部材55のない通常の螺旋羽根FNのみを備えた構成の画像形成装置に対しても同様に適用可能である。
また、前記実施形態では、キャリア上がり、現像剤溢れ、及び流動性低下の全てを検出したが、本発明は、少なくともキャリア上がり及び現像剤溢れの何れか一方を現振幅値Acに基づいて検出すればよい。
更に、前記実施形態では、キャリア上がり、現像剤溢れ及び流動性低下の三者を現振幅値Acに基づいて検出したが、その他、例えば、トナー濃度センサ100の電気的な接触不良又はトナー濃度センサ100と本画像形成装置1とのハーネス接続の不良や抜け状態とした状況で予め実験により設定した最大振幅値を閾値として記憶部91に登録しておくと、そのようなハーネスの接続不良等を検出することが可能である。加えて、トナー濃度センサ100の出力値(周波数又は電圧)の平均値TCSが通常範囲内にある状況であっても、トナーカートリッジの交換時期には、現振幅値Acが急激に増大するため、トナー残量が微少量未満の場合には現振幅値Acでもってトナーカートリッジの交換時期を検出可能である。
今回開示した実施形態は全ての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本発明の技術的範囲は、前記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
1 画像形成装置
12 現像装置
13 感光体ドラム(像担持体)
50 現像槽
55 撹拌部材
70 第2スクリュー(搬送部材)
90 制御部(状態検出手段、低印字印刷検出手段、リカバリー手段)
91 記憶部(記憶手段)
100 トナー濃度センサ(濃度検知手段)
100b 濃度検知面
θ1 リブ部材の傾斜角度
θ2 螺旋羽根の傾斜角度

Claims (10)

  1. トナーと磁性キャリアを含む現像剤を現像槽に収容し、前記現像槽から現像剤を撹拌しながら搬送して、前記トナーにより像を像担持体に形成し、用紙に画像を印刷する画像形成装置において、
    前記現像剤の濃度を透磁率の変化により検知して周波数又は電圧として出力する濃度検知手段と、
    前記濃度検知手段の出力を受け、該出力の振幅値に基づいて、前記像担持体への前記磁性キャリアの飛散状態、前記現像槽からの現像剤の溢れ状態、及び前記現像剤の流動性の低下状態のうち、少なくとも前記磁性キャリアの飛散状態、又は前記現像剤の溢れ状態を検出する状態検出手段と、を備えた
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 標準現像剤の使用時での基準振幅値を予め記憶する記憶手段を備え、
    前記状態検出手段は、
    画像印刷時の現振幅値の前記基準振幅値に対する変動量を算出し、該変動量を所定の閾値と比較する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記状態検出手段は、
    前記変動量を、第1閾値と比較して、前記磁性キャリアの飛散状態を検出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記状態検出手段は、
    前記変動量を、第2閾値と比較して、前記現像剤の溢れ状態を検出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 前記状態検出手段は、
    前記変動量を、第3閾値と比較して、前記現像剤の流動性の低下状態を検出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  6. 前記状態検出手段が前記現像剤の流動性の低下状態を検出したとき、所定の低印字率での連続印刷の状態を検出する低印字印刷検出手段を備えた
    ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記低印字印刷検出手段が前記所定の低印字率での連続印刷の状態を検出したとき、前記トナーを強制的に消費し、新トナーを補給するリカバリー動作を行うリカバリー手段を備えた
    ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記濃度検知手段は、濃度検知面が前記現像槽内に位置し、
    前記現像槽内には、回転軸の外周に螺旋羽根を設けた搬送部材が配置され、
    前記搬送部材の前記回転軸には、
    前記濃度検知手段の濃度検知面に対向する位置に、前記螺旋羽根が前記回転軸に対して成す傾斜角度とは異なる傾斜角度で傾斜する撹拌部材が設けられる
    ことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記撹拌部材が前記回転軸に対して成す傾斜角度θ1は、
    前記螺旋羽根の前記傾斜角度θ2よりも小さい角度(θ1くθ2)に設定されている
    ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. トナーと磁性キャリアを含む現像剤を現像槽に収容し、前記現像槽から現像剤を撹拌しながら搬送して、前記トナーにより像を像担持体に形成し、用紙に画像を印刷する画像形成装置における前記現像剤の状態検出方法であって、
    前記現像剤の濃度を透磁率の変化により検知して周波数又は電圧として出力する濃度検知工程と、
    前記濃度検知工程の出力の振幅値に基づいて、前記像担持体への前記磁性キャリアの飛散状態、前記現像槽からの現像剤の溢れ状態、及び前記現像剤の流動性の低下状態のうち、少なくとも前記磁性キャリアの飛散状態、又は前記現像剤の溢れ状態を検出する状態検出工程と、を備えた
    ことを特徴とする画像形成装置における現像剤の状態検出方法。
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