JP2020189662A - 真空密着包装体 - Google Patents

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健太郎 村木
Kentaro Muraki
健太郎 村木
国子 染田
Kuniko Someda
国子 染田
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【課題】真空密着包装体を構成する裏材と表材のフィルムが密着している部分が、離れやすくなることで、開口しやすく、内容物が取り出しやすい真空密着包装体を提供する。【解決手段】本発明の真空密着包装体50は、表材1となるフィルムと裏材2となるフィルムをシールすることにより形成され、内容物14を収納した包装体であって、表材となるフィルムと裏材となるフィルムがシールされているシール部と内容物の間に、開封予定部10を有しており、開封予定部と内容物の間に、エンボス部13を設けていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、真空密着包装体に関する。
従来、ハム、ソーセージ、ベーコンなどの畜産加工品食品、チーズ等の乳加工製品、半生菓子、野菜などの農産物、かまぼこなどの加工水産物などの包装として、真空密着包装などが知られている。
この真空密着包装は、プラスチックフィルムなどの上に上記食品を置き、その上に別のプラスチックフィルムをかぶせて脱気した後に密着包装するもので、食品の袋詰めの手間を省くことができたり、食品の酸化防止、品質保持、微生物の侵入や繁殖の防止などの効果を発揮したりすることが出来る。
この真空密着包装による包装体の一例として、特許文献1には、含有率15%以上の水畜産加工品を少なくとも1層の収縮フィルムをラミネートした多層フィルムを用いて真空包装後、加熱加温処理して該袋を内容物に密着収縮させてなる水畜産加工品包装物が提案されている。
特開昭60−47632号公報
特許文献1に記載の発明により、加熱加温処理(75〜125℃)の度合をコントロールすることにより3〜20%の間で製品の種別に応じてその収縮率をコントロールして包装することができるので、フィルムを製品に密着させて空間を無くすることができ、しわの部分から離水とネトの発生を防止できる。
しかし、上記を含めた従来の真空密着包装体(図6で示す、従来の真空密着包装体の第一実施形態を示す平面図参照)では、開封予定部から内容物までの間に、包装体を構成する表材と裏材のフィルムが密着している場合、包装体から内容物を取り出すために包装体に予め設けられたノッチ部などから包装体を開封しても、内容物が取り出しづらいという問題がある。具体的には、ノッチ部などからカットして包装体を開封しても、表材と裏材のフィルムが密着しているために、そのままでは内容物を取り出すことはできず、密着した表材と裏材のフィルムを引き離して包装体内に空気を入れるために、例えば、指でこの表材と裏材の2枚のフィルムを強くずらすなどの動作が必要で、この動作は、消費者にとって結構煩雑な作業である。
そこで、本発明は、開封予定部から内容物までの間の、真空密着包装体を構成する表材と裏材のフィルムが密着している部分が、離れやすくなることで、開口しやすく、内容物が取り出しやすい真空密着包装体を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、表材となるフィルムと裏材となるフィルムをシールすることにより形成され、内容物を収納した真空密着包装体であって、表材となるフィルムと裏材となるフィルムがシールされているシール部と内容物の間に、開封予定部を有しており、開封予定部と内容物の間に、エンボス部を設けている、ことを特徴とする真空密着包装体である。
請求項2に記載の発明は、前記エンボス部を、前記開封予定部の全長に渡って設けていることを特徴とする、請求項1に記載の真空密着包装体である。
請求項3の発明は、表材となるフィルムと裏材となるフィルムの両方にエンボス部を設けていることを特徴とする、請求項1または2に記載の真空密着包装体である。
本発明に係る真空密着包装体は、開封予定部から内容物までの間で、真空密着包装体を構成する表材と裏材のフィルムが密着している部分に、エンボス部を設けている。
これにより、真空密着包装体をノッチ部などからカットして開封し、内容物を取り出すために開口する時に、エンボス部に指が引っ掛かることで、開封予定部から内容物までの間の、密着している裏材と表材のフィルムをずらして引き離しやすくなるため、真空密着包装体内に空気を入れやすくなり、内容物が取り出しやすくなる。
本発明の真空密着包装体の一実施形態を示す平面図である。 図1の真空密着包装体のA−A線の断面模式図である。 図1の真空密着包装体を開封・開口した状態の一例を示す説明図である。 本発明の真空密着包装体の別の実施形態を示す平面図である。 本発明の真空密着包装体の表材と裏材のそれぞれの層構成の一例を示す説明図である。 従来の真空密着包装体の一実施形態を示す平面図である。
以下、必要に応じて図面を参照して、本発明に係る真空密着包装体50の実施形態の例について説明する。
図1は、本発明の真空密着包装体50の一実施形態を示す平面図である。図1に示す通り、本発明の包装体は、表材1となるフィルムと裏材2となるフィルムとをシールすることにより形成され、内容物14を収納した包装体である。
表材1と裏材2の間に内容物14が挟まれ、四方のフランジ部6、7、7、8が表材1と裏材2によりシールされ、天シール部3、地シール部5および左右側シール部4、4が形成され、脱気包装された状態で密封されている。また左右側シール部4、4と、天シール部3および地シール部5とに囲まれた領域には、表材1となるフィルムと裏材2となるフィルムがシールされていない未シール部9が形成されている。この未シール部9で、表材1となるフィルムと裏材2となるフィルムがシールされているシール部と内容物14の間に、開封予定部10を有している。図2では、一例として、天シール部3の近傍の未シール部9に、開封予定部10を有している。
この開封予定部10は、開封位置を示した仮想的なものであり、実際には何もなくても良いが、印刷などにより開封する位置を示しても良いし、実際に表材1となるフィルムに例えばハーフカット線を施して開封し易くしても良い。開封予定部10の両端の左右側シール部4、4には、表材1と裏材2に跨る切り込み部11(以下、ノッチ部という)が、相対称してそれぞれ形成されている。
ノッチ部11は、表材1と裏材2とを跨いで形成する。その形状は、ノッチ部11から開封方向に、表材1と裏材2と一体となり引き裂けるような形状であればよい。例えば、V次状、ホームベース形状、I字状のものが好適に使用できる。なお、ここでは、「開封」とは、表材1となるフィルムと裏材2となるフィルムがシールされて密封された真空密着包装体50の一部をカットして、包装体の密封状態を解くことを言う。
内容物14は、真空密着包装体50のほぼ中央に収納されており、開封予定部10と内容物14の間の未シール部9の一部で、横方向のほぼ中心の位置に、エンボス部13が設けられている。後の図2に示す、図1の真空密着包装体50のA−A線の断面模式図の説明で述べる通り、エンボス部13は、表材1と裏材2の相対称した部分に設けられている。このエンボス部13により、後の図3に示す、真空密着包装体50を開封・開口した状態の一例を示す説明図の説明で述べる通り、内容物14を取り出すために真空密着包装体50を開口する時に、密着している表材1と裏材2のフィルムをずらして引き離しやすくなり、内容物14が取り出しやすくなる。ここで、「開口」とは、真空密着包装体50の開封後に、密着している表材1と裏材2のフィルムの密着を解くことを言う。
図2は、図1の真空密着包装体50のA−A線の断面模式図である。図2に示す通り、天フランジ部6にシールされ天シール部3を形成すると共に、地フランジ部8にシールされ地シール部5を形成し、脱気包装され内容物14が密封されている。この内容物14の例として、図2においては、側面視縦長楕円形状の固形の内容物14が収納されている。天シール部3、左右側シール4、4、および地シール部5に囲まれた領域には、未シール部9が形成されている。
また、図2に示す通り、真空密着包装体50には、真空密着包装体50の中の空気の脱気により、未シール部9の領域内で、表材1と裏材2が内容物14を挟む込む部分以外の部分に、表材1となるフィルムと裏材2となるフィルムの、それぞれの内容物側の面同士が密着する箇所12(以下、表材1と裏材2のフィルムが密着する箇所という)を有する。
また、この表材1と裏材2のフィルムが密着する箇所12で、開封予定部10と内容物14の間に、エンボス部13を設ける。上述のとおり、このエンボス部13は、内容物14を取り出すために真空密着包装体50を開口する時に、密着している表材1と裏材2のフィルムをずらして引き離しやすくして、内容物14が取り出しやすくするためのものである。よって、具体的には、真空密着包装体50の開封予定部10の下部をつまんで指をずらした場合に、指とフィルムの引っ掛かりを多くして、すべらなく、表材1と裏材2のフィルムの大きな引き離し応力が加わるように、エンボス部13を設ける。
このエンボス部13は、表材1となるフィルムと裏材2となるフィルムの少なくとも一方に設ければよい。なお、図2では、真空密着包装体50の一実施形態として、開口時に指が引っ掛かるように、表材1となるフィルムと裏材2となるフィルムの両方にエンボス部13を設けている。なお、エンボス部13は、指が引っ掛かるようにするためのものであるため、開封予定部10から指が通常届く程度の位置に設けることが好ましい。また、表面粗度が小さいと平滑面よりも摩擦係数が減少するので好ましくなく、ある程度以上粗くして指の引っ掛かりを多くする必要がある。
エンボス部13の形状としては、亀甲、格子、絹目、ダイヤ、玉虫、麻目、梨地、しぶき、長方形、すじ形状等が挙げられる。すじ形状の場合は、開口時に、密着した表材1と裏材2のフィルムを引っ張る方向と直角になる方向に、上下に伸びた少なくとも一つ以上のすじ形状を施した方が、指への引っ掛かりが大きくなり、表材1と裏材2のフィルムの引き離し応力が作用しやすく望ましい。
図3は、図1の真空密着包装体50を開封・開口した状態の一例を示す説明図である。図3(a)は、左右側シール部4、4のノッチ部11同士を結ぶように、横にカットして開封した状態である。この状態では、上記図2に示す、図1の真空密着包装体50のA−A線の断面模式図の説明のとおり、開封予定部10と内容物14の間の未シール部9に、表材1と裏材2のフィルムが密着する箇所12を有している。開封した真空密着包装体50を開口する時は、図3(b)のように、指で表材1と裏材2のフィルムが密着する箇所12の部分をつまんで、エンボス部15に指を引っ掛けて、この表材1と裏材2のフィルムをそれぞれ左右の別方向にずらして引き離し、この2枚のフィルムの間に隙間を作って真空密着包装体50の中に空気を入れる。こうすることで、内容物14を取り出しやすくなる。
上記エンボス部13が存在しない場合、表材1と裏材2のフィルムが密着する箇所12が存在するために、真空密着包装体50を開口する時は、この密着したフィルムを指で強くずらすなどして密着したフィルムを引き離すなどの動作が必要となるが、この動作は、消費者にとって結構煩雑な作業である。
開封予定部10と内容物14の間にエンボス部13を設けることで、エンボス部13をつまんで指をずらした場合に、指とフィルムの引っ掛かりを多くし、すべらなく、2枚の密着したフィルムの大きな引き離し応力が加わる。
図4は、本発明の真空密着包装体の別の実施形態を示す平面図である。図1に示す真空密着包装体50の一実施形態では、エンボス部13が、開封予定部10と内容物14の間の未シール部9の一部で、横方向のほぼ中心の位置に設けられている。しかし、図4のように、エンボス部13を、開封予定部の全長に渡って設けてもよい。図4では、その一例として、横方向のほぼ中心の位置だけでなく、平面視横一列に設けている。この場合、真空密着包装体50の開封後の開口時に指でつまむ箇所を中央のみならず、開封予定部10の下部の横方向のどの箇所をつまんでも、エンボス部13に引っ掛かるため、密着した2枚のフィルムをよりずらしやすく、真空密着包装体50を開口しやすくなる。
なお、図1に示す一実施形態の真空密着包装体50と同じように、エンボス部13は、表材1と裏材2の少なくとも一方に設ければよい。表面粗度が小さいと平滑面よりも摩擦係数が減少するので好ましくなく、ある程度以上粗くして指の引っ掛かりを多くする必要がある。
エンボス部13の形状も図1と同じように、亀甲、格子、絹目、ダイヤ、玉虫、麻目、梨地、しぶき、長方形、すじ形状等が挙げられる。すじ形状の場合は、開口時に、密着した表材1と裏材2のフィルムを引っ張る方向と直角になる方向に、上下に伸びた横一列のすじ形状を施した方が、指への引っ掛かりが大きくなり、2枚のフィルムの引き離し応力が作用しやすく望ましい。
さらに、図1や図4に示すエンボス部13のように一列ではなく、開封予定部10と内容物14の間の未シール部9であり、かつ、内容物14の密封性や品質、真空密着包装体50の開口性などに影響を与えなければ、複数列あるいは広領域に渡って設けてもよい。
図5は、本発明の真空密着包装体50の表材1と裏材2のそれぞれの層構成の一例を示す説明図である。表材1と裏材2はそれぞれ、積層フィルム15からなるものであり、表材1と裏材2をそれぞれ構成する積層フィルム15の積層体は、外層側から、基材層21、中間層22、シーラント層23、の順で積層する。
表材1と裏材2のそれぞれの基材層21としては、少なくとも、低密度ポリエチレン(
LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EAA)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン系樹脂からなるフィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンテレフタレートグリコール共重合体(PETG)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリエステル系樹脂なども使用することができる。ポリアミド樹脂からなるナイロンフィルムなどを単層または二層以上の複層にして使用できる。
また表材1と裏材2のそれぞれの中間層22としては、酸素バリア性、水蒸気バリアなどのガスバリア性を向上させるために、エチレン・ビニルアルコール共重合体フィルム(EVOH)や塩化ビニリデンフィルム(PVDC)などを積層することもできる。なお、ガスバリア性の安定性からエチレン・ビニルアルコール共重合体フィルムが好ましい。
耐ピンホール性などを向上させるために、ナイロンフィルムを積層することもできる。ナイロンフィルムとしては、例えば、6−ナイロン、66−ナイロン、69−ナイロンなどが使用できる。
内容物14をボイル殺菌、レトルト殺菌するものには、例えば、ポリプロピレンフィルム/接着層/エチレン・ビニルアルコール共重合体フィルム/接着層/ポリプロピレンフィルムの五層共押出し積層フィルムが使用できる。ポリプロピレンフィルムは、ポリプロピレンホモポリマー、ポリプロピレンコポリマーなどのフィルムが好ましい。
表材1と裏材2のそれぞれを構成する積層体の中に中間層22を設けることで、ガスバリア性、耐ピンホール性などを向上させることができる。また中間層22を積層する接着樹脂層としては、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどのポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン−メタルメタアクリレート共重合樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合樹脂、エチレン−アクリル酸共重合樹脂、エチレン−メタアクリル酸共重合樹脂、エチレン系アイオノマーなどのエチレン−共重合体系樹脂からなるフィルムなどが挙げられる。中でもポリプロピレン樹脂からなるフィルムが好ましい。
表材1と裏材2のそれぞれのシーラント層23としては、具体的には、下記の樹脂組成物A、樹脂組成物B、あるいは樹脂組成物Aと樹脂組成物Bとの混合物を好適に用いることができる。中でも、ヒートシール性樹脂層としては、樹脂組成物Aと樹脂組成物Bとの混合物を用いることが好ましく、特にエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)とポリブテン−1(PB−1)との混合物を用いることが好ましい。
樹脂組成物A:主成分が直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)、及びエチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、並びにエチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)のアイオノマーからなる群から選ばれる樹脂組成物、あるいはそれらの混合体
樹脂組成物B:ポリプロピレン(PP)又はポリブテン−1(主成分がポリプロピレン(PP)又はポリブテン−1(PB−1)である樹脂組成物、あるいはそれらの混合体
上記の表材1と裏材2のそれぞれの基材層21、中間層22、シーラント層23の各層の好ましい厚みは、基材層21が12μm、中間層22が15μm、シーラント層23が
60μmである。
また、表材1または裏材2の基材層21には、必要に応じて適宜印刷層を設けることができる。印刷層は、溶剤と、ウレタン系、アクリル系、ニトロセルロース系、ゴム系などのバインダー樹脂と、各種顔料、体質顔料および可塑剤、乾燥剤、安定剤などを添加してなるインキにより形成される層である。この印刷層により、文字、絵柄などを形成することができる。印刷方法としては、例えば、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、インクジェット印刷などの公知の印刷方法を用いることができる。また基材フィルム層の印刷する面を、予め前処理としてコロナ処理またはオゾン処理を施すことにより、印刷層の密着性を向上させることができる。通常は、基材フィルム層の内面に印刷層を設ける。
上記の表材1となるフィルムおよび裏材2となるフィルムの製造方法には特に制限はなく、基材層21、中間層22及びシーラント層23を同時に、又は逐次的に積層して作製することができる。具体的には、Tダイ法、チューブラ法など既存の方法を用いて、ダイを備えた押出機を用いて共押出しすることにより、各層を備えたフィルムを一度に作製できる。また、各層を構成する樹脂を別々にシート化した後に、ウェットラミネート法、ホットメルトラミネート法、ドライラミネート法、プレス法、または押出ラミネート法などを用いて積層して逐次的に作製することもできる。
以下、本発明の真空密着包装体50の具体的製造方法について一例を説明する。
まず、裏材2のシーラント層23側に内容物14を置き、その上に表材1のシーラント層23側が内容物14に接するようにかぶせてシーラント層23同士が対向するようにする。そして、表材1と裏材2のフランジ部同士を重ね合わせ、まず天シール部3以外の、左右側シール部4、4、地シール部5を形成する。その後に行う真空包装の方法として、大きく分けて、チャンバー方式とノズル方式があるが、主流は後者である。ノズル方式は、袋の中にノズルを差し込み、スポンジ等でノズル以外の口部を押さえて、真空ポンプで袋内を脱気する方法である。一方、チャンバー方式は、真空にできるボックス(チャンバー)内に内容物を詰めた袋をセットし、ボックス内を真空にし、この状態で密封シールするものである。本発明の真空密着包装体50の製造において、例えば、このチャンバー方式を採用する場合は、上記の天部のみシールされていない状態で内容物14が収納された袋状のものをチャンバー内にセットし、チャンバー内を真空にし、この状態で天シール部3を形成して内容物14を密封する。以上により、脱気包装された真空密着包装体50を作成する。さらに、未シール部9を形成する左側シール部4または右側シール部4のいずれか、または、左右側シール部4、4に相対称してノッチ部11を設ける。
ノッチ部11は、表材1と裏材2とを跨いで形成する。その形状は、ノッチ部11から開封方向に、表材1と裏材2と一体となり引き裂けるような形状であればよい。例えば、V次状、ホームベース形状、I字状のものが好適に使用できる。
ノッチ部10を形成する方法としては、内容物14を充填し表材1と裏材2をシールし密封した後、天シール部3および地シール部5のいずれか、または天シール部3および地シール部5に相対称して、金属刃により設けることができる。金属刃による抜き型、金型によるプレス機、また炭酸ガスレーザー加工によっても可能である。
作成された真空密着包装体50のノッチ部11を介して、天地方向に表材1と裏材2と一体となり引き裂き開封する。
エンボス部13は、表材1のフィルムまたは/および裏材2のフィルムの、外側の面ま
たは/および内容物側の面に、各種のエンボス加工を施すことにより形成され、例えば適当な表面粗度を有するチルロールとプレッシャーロールとの間にフィルムを通すことによって行われる。表面粗度が小さいと平滑面よりも摩擦係数が減少するので好ましくなく、ある程度以上粗くして指の引っ掛かりを多くする必要がある。
以下、本発明の具体的実施例について説明する。下記の実施例1、2、および比較例1ともに、真空密着包装体50の縦横の寸法、密封された内容物14の内容や形状(ここでは正面視および側面視縦長楕円形状)は同じである。
(実施例1)
図1に示す真空密着包装体50を使用した。具体的には、縦長長方形状の3つの凸部が横一列に連なった形状のエンボス部13が、開封予定部10と内容物14の間の未シール部9の一部で、横方向の中心の位置に設けられている。
実施例1における、包装体の表材1と裏材2のそれぞれを構成する積層フィルムの層構成は、表1に示すとおり、外層側から、酸化ケイ素蒸着ポリエステル(GLPET)12μm/ナイロン(NY)15μm/無延伸ポリプロピレン(CPP)60μmとなる。
(実施例2)
図4に示す真空密着包装体50を使用した。具体的には、縦長長方形状の11個の凸部が横一列に連なった形状のエンボス部13を、開封予定部10と内容物14の間の未シール部9の一部に、平面視横一列に設けた。
実施例2における、真空密着包装体50の表材1と裏材2のそれぞれを構成する積層フィルムの層構成は、表1に示すとおり、外層側から、蒸着ナイロン(GLNY)15μm/無延伸ポリプロピレン(CPP)60μmとなる。
(比較例1)
図6は、従来の真空密着包装体50の一実施形態を示す平面図である。図6に示す従来の真空密着包装体50は、図1に示す真空密着包装体50と、エンボス部13が設けられていない以外は同じである。比較例1として、この図6に示す従来の真空密着包装体50を使用した。上述の通り、真空密着包装体50にエンボス部13が設けられていない。
比較例1における、真空密着包装体50包装体の表材1と裏材2のそれぞれを構成する積層フィルムの層構成は、実施例1と同じであり、表1に示すとおり、外層側から、酸化ケイ素蒸着ポリエステル(GLPET)12μm/ナイロン(NY)15μm/無延伸ポリプロピレン(CPP)60μmとなる。
(評価)
上記の実施例1、2および比較例1のそれぞれの真空密着包装体50を作成し、それぞれの真空密着包装体50の開封後の開口時の使用感について、対象10人におけるモニター評価をおこなった。評価内容は、真空密着包装体50の開封後の開口時の使用感である。この真空密着包装体50の開封後の開口時の使用感について、10人中10人が内容物14を取り出しやすいと感じた場合に〇とし、10人中1人でも内容物14を取り出しにくいと感じた場合は×として示す。その結果を表1に示した。
Figure 2020189662
モニター評価の結果、実施例1と実施例2は、真空密着包装体50の開封後、エンボス部13を指でつまみ、エンボス部13を起点として、開封予定部10と内容物14の間の
未シール部9における、密着した表材1と裏材2のフィルムをずらしやすく、引き離しやすいため、真空密着包装体50の中に空気を入れやすく、容易に内容物14を取り出すことができ、結果的に、10人中10人が内容物14を取り出しやすいと感じた。
一方、比較例1は、開封予定部10と内容物14の間の未シール部9における、密着した表材1と裏材2のフィルムを指で強くずらして真空密着包装体50の中に空気を入れたが、表材1と裏材2のフィルムの密着を解放させるのに時間がかかり、容易に内容物14を取り出すことができず、結果的に、10人中少なくとも1人は内容物14を取り出しにくいと感じた。
1・・・表材
2・・・裏材
3・・・天シール部
4、4・・・側シール部
5・・・地シール部
6・・・天フランジ部
7、7・・・側フランジ部
8・・・地フランジ部
9・・・未シール部
10・・・開封予定部
11・・・切り込み部(ノッチ部)
12・・・裏材と表材をそれぞれ構成する2枚のフィルムの内容物側の面同士が密着する箇所(裏材と表材のフィルムが密着する箇所)
13・・・エンボス部
14・・・内容物
15・・・積層フィルム
21・・・基材層
22・・・中間層
23・・・シーラント層
50・・・真空密着包装体

Claims (3)

  1. 表材となるフィルムと裏材となるフィルムをシールすることにより形成され、内容物を収納した真空密着包装体であって、
    表材となるフィルムと裏材となるフィルムがシールされているシール部と内容物の間に、開封予定部を有しており、
    開封予定部と内容物の間に、エンボス部を設けている、
    ことを特徴とする真空密着包装体。
  2. 前記エンボス部を、前記開封予定部の全長に渡って設けていることを特徴とする、請求項1に記載の真空密着包装体。
  3. 表材となるフィルムと裏材となるフィルムの両方にエンボス部を設けていることを特徴とする、請求項1または2に記載の真空密着包装体。
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