JP2020189571A - 乗降用ステップ - Google Patents

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Abstract

【課題】車両に設けられたスイングドアを最大開度まで開けない狭い場所でも使用できる乗降用ステップを提供する。【解決手段】ステップ板2を車両外側に出し入れ可能に支持する平行リンク3と、一端がスイングドア1に回動可能に支持され、ロック機構6を介して平行リンク3に接続され、スイングドア1の開閉動作に連動して平行リンク3を回動させる接続リンク4と、を備え、スイングドア1が最大開度より小さい所定の角度まで開くと平行リンク3に当接して、ステップ板2が更に車両外側に移動することを抑制するストッパ5が、車体7に設けられ、ロック機構6は、スイングドア1の開度が所定の角度未満では平行リンク3と接続リンク4とを連動させて、スイングドア1の開度が所定の角度以上では平行リンク3と接続リンク4との連動を解除する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両に設けられたスイングドアの開閉動作に連動して出し入れされるステップ板を備える乗降用ステップに関する。
モータにより、車体の側面より車両幅方向外側に突出する突出位置と、車体の側面より車両幅方向内側に収納される収納位置とにステップ板を移動できる乗降用ステップが、特許文献1に開示されている。
特開2006−205854号公報
特許文献1に記載された乗降用ステップは、モータを含めて部品点数が多いため、コストが高くなり、質量が大きくステップ板の移動に電力を消費するため、走行用動力源として内燃機関を用いた車両では燃費が悪くなり、電気自動車では電費が悪くなる。
また、ステップ板の移動にモータを使用せず、車両に設けられたスイングドアの開閉動作に連動してステップ板が出し入れされる機構とすると、スイングドアを最大開度まで開けない狭い場所では、ステップ板が車両外側に突出する幅が狭く乗降用ステップを使用し難くなってしまう。
そこで、本発明は、コストが安く、燃費や電費を低減し、車両に設けられたスイングドアを最大開度まで開けない狭い場所でも使用できる乗降用ステップを提供することを目的とする。
本発明に係る乗降用ステップは、車両に設けられたスイングドアの開閉動作に連動して出し入れされるステップ板を備える乗降用ステップであって、一端が車体に回動可能に支持され、他端が前記ステップ板に回動可能に支持されて前記ステップ板を車両外側に出し入れ可能に支持する平行リンクと、一端が前記スイングドアに回動可能に支持され、ロック機構を介して前記平行リンクに接続され、前記スイングドアの開閉動作に連動して前記平行リンクを回動させて前記ステップ板を出し入れさせる接続リンクと、を備え、前記スイングドアが最大開度より小さい所定の角度まで開くと前記平行リンク又は前記ステップ板に当接して、前記ステップ板が更に車両外側に移動することを抑制するストッパが、前記車体に設けられ、前記ロック機構は、前記スイングドアの開度が前記所定の角度未満では前記平行リンクと前記接続リンクとを連動させて前記ステップ板を出し入れさせて、前記スイングドアの開度が前記所定の角度以上では前記ストッパにより回動が規制された前記平行リンクから前記接続リンクが退避して前記平行リンクと前記接続リンクとの連動を解除すること、を特徴とする。
本発明は、車両に設けられたスイングドアの開閉動作に連動して接続リンクが平行リンクを回動させてステップ板を出し入れさせるため、ステップ板を移動させるためのモータが不要であり、乗降用ステップのコストが安く質量も小さくなる。そして、乗降用ステップの軽量化と、ステップ板の移動に電力を消費しないことにより、車両の燃費や電費を低減することができる。また、本発明は、車両に設けられたスイングドアの開度が最大開度よりも小さい所定の角度未満ではロック機構が平行リンクと接続リンクとを連動させてステップ板を出し入れさせる一方、スイングドアが前記所定の角度以上に開くとロック機構が平行リンクと接続リンクとの連動を解除し、ストッパが平行リンク又はステップ板に当接して更にステップ板が車両外側に移動することを抑制する。そのため、スイングドアを最大開度よりも小さい所定の角度まで開けば、ステップ板が車両外側に最も突出した状態となるため、スイングドアを最大開度まで開けない狭い場所でも乗降用ステップを使用することができる。
第一の形態の乗降用ステップが収納された状態を示す下面視の図である。 図1におけるA−A線断面図である。 第一の形態の乗降用ステップが収納された状態におけるロック機構の固定カム及びロック爪を示す下面視の図である。 図3におけるB−B線断面図である。 第一の形態の乗降用ステップのステップ板が途中まで車両幅方向外側に出た状態を示す下面視の図である。 第一の形態の乗降用ステップのステップ板が図5に示す状態まで車両幅方向外側に出た状態におけるロック機構の固定カム及びロック爪を示す下面視の図である。 図6に示す状態よりも更にスイングドアを開いた状態におけるロック機構の固定カム及びロック爪を示す下面視の図である。 第一の形態の乗降用ステップのステップ板が最大限に車両幅方向外側に出た状態を示す下面視の図である。 スイングドアを図8に示す状態よりも更に開いた状態の第一の形態の乗降用ステップのロック機構の固定カム及びロック爪を示す下面視の図である。 スイングドアを最大開度まで開いた状態の第一の形態の乗降用ステップの下面視の図である。 スイングドアを閉じた状態における乗降用ステップを示す斜視図である。 スイングドアを開けてステップ板が最大限に車両幅方向外側に出た状態を示す乗降用ステップの斜視図である。 スイングドアを最大開度まで開いた状態の乗降用ステップの斜視図である。 第二の形態の乗降用ステップのステップ板が最大限に車両幅方向外側に出た状態を示す下面視の図である。 第三の形態の乗降用ステップが収納された状態を示す下面視の図である。 第三の形態の乗降用ステップが途中まで車両幅方向外側に出た状態を示す下面視の図である。 第四の形態の乗降用ステップが収納された状態を示す下面視の図である。 図17におけるC−C線断面図である。 第五の形態の乗降用ステップが収納された状態を示す下面視の図である。 第五の形態の乗降用ステップのロック機構のロック爪がストッパに当接した状態を示す下面視の図である。 スイングドアを図20に示す状態よりも更に開いた状態の第五の形態の乗降用ステップを示す下面視の図である。 スイングドアを最大開度まで開いた状態の第五の形態の乗降用ステップを示す下面視の図である。 第六の形態の乗降用ステップが収納された状態におけるロック機構を示す下面視の図である。 図23におけるD−D線断面図である。 第六の形態の乗降用ステップのロック機構の解除バーが解除突起に接した状態を示す下面視の図である。 図25におけるE−E線断面図である。 第六の形態の乗降用ステップのロック機構がロックを解除した瞬間の状態を示す下面視の図である。 図27におけるF−F線断面図である。 スイングドアを最大開度まで開いた状態の第六の形態の乗降用ステップのロック機構の下面視の図である。 図29におけるG−G線断面図である。
以下、図面を参照しながら、本開示の乗降用ステップの各実施形態について説明する。以下説明する各図に示す矢印FR、矢印UP、矢印RHは、車両の前方向(進行方向)、上方向、右方向をそれぞれ示している。また、各矢印FR、UP、RHの反対方向は、それぞれ車両後方向、下方向、左方向を示す。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両左右方向(車両幅方向)の左右、車両上下方向の上下を示すものとする。
<第一の形態>
図1に示すように、第一の形態の乗降用ステップ10は、車両側部に設けられたスイングドア1の開閉動作に連動して出し入れされるステップ板2と、平行リンク3と、接続リンク4と、ストッパ5と、ロック機構6とを備える。平行リンク3は、一端が回転軸31で車体7に回動可能に支持され、他端が回転軸32でステップ板2に回動可能に支持されて、ステップ板2を車両幅方向外側に出し入れ可能に支持する。接続リンク4は、一端が回転軸41でスイングドア1に回動可能に支持され、ロック機構6を介して平行リンク3に接続されており、スイングドア1の開閉動作に連動して平行リンク3を回動させてステップ板2を車両幅方向に出し入れする。接続リンク4には、接続リンク4を上下に貫く長穴42が形成されている。スイングドア1の外側には外側ドアハンドル12が設けられており、スイングドア1はスイングドア回転軸11を中心に車両幅方向外側に回転することにより開くことができる。スイングドア1を閉じた状態では、ステップ板2は車両側面より車両幅方向内側に収納されている。
図2に示すように、車体7の下にステップ板2が配置され、ステップ板2の下に平行リンク3が配置され、平行リンク3の更に下に接続リンク4が配置されている。そして、接続リンク4の長穴42は、図2に示す長さLの領域に形成されている。また、ストッパ5は車体7から下方に向かって突出した形状をしており、平行リンク3を回転させてストッパ5に当接すると、平行リンク3はそれ以上に車両前方に向かって回転することができなくなる。そのため、車体7に設けられたストッパ5は、スイングドア1を最大開度よりも小さい所定の角度θまで開けると、平行リンク3に当接して、ステップ板2が更に車両幅方向外側に移動することを抑制する。
また、図1に示すロック機構6は、スイングドア1の開度が所定の角度θ未満では平行リンク3と接続リンク4とを連動させてステップ板2を車両幅方向に出し入れして、スイングドア1の開度が所定の角度θ以上ではストッパ5により回動が規制された平行リンク3から接続リンク4が退避して平行リンク3と接続リンク4との連動を解除する。
図3は、図1における平行リンク3及び接続リンク4を拡大して示し、ロック機構6の固定カム61及びロック爪62を見えるように示した図である。図3及び図4に示すように、ロック機構6は固定カム61、ロック爪62及び脱落防止キャップ63で構成されており、車両下方からロック機構6を見ると、本来は図1に示すように固定カム61及びロック爪62は脱落防止キャップ63の陰に隠れて見ることはできない。しかし、図3、図6、図7及び図9では、固定カム61及びロック爪62の動きが分かるように、固定カム61及びロック爪62も実線で示している。図3及び図4に示すように、固定カム61は平行リンク3から車両下方に向かって突出しており、接続リンク4の長穴42の中に配置されている。ロック爪62は、接続リンク4の長穴42の側面から長穴42の内側に向かって突出している。図3に示すように、固定カム61には凹部64が形成されており、ロック爪62が固定カム61の凹部64に引っ掛かって固定カム61で接続リンク4を保持している。このようにロック爪62が固定カム61の凹部64に係合しているため、平行リンク3はロック機構6を介して接続リンク4と連動して動作し、接続リンク4が車両幅方向外側に引き出されると、平行リンク3が回転軸31を中心として車両幅方向外側に向かって回転する。
手動でスイングドア1を開けると、図5に示すように、スイングドア1の前方下部に回転軸41で接続されている接続リンク4が車両幅方向外側に向かって引き出されるため、ロック機構6を介して接続リンク4と連動して動作する平行リンク3が回転してステップ板2が車両幅方向外側に引き出される。
図6は、図5における平行リンク3及び接続リンク4を拡大して示し、ロック機構6の固定カム61及びロック爪62を見えるように示した図である。図6に示すように、ロック爪62が固定カム61の凹部64と係合しているため、平行リンク3はロック機構6を介して接続リンク4と連動して動作する。図5及び図6に示す状態よりも更にスイングドア1を開いていくと、図7に示すように、固定カム61の向きは徐々にロック爪62との係合を解除する方向に変わっていく。なお、図6及び図7に示す二点鎖線は、スイングドア1を閉じた状態における平行リンク3の位置を示している。
図7に示す状態よりも更にスイングドア1を開いて、図8に示すようにスイングドア1の開度が全開の半分に近い所定の角度θまで到達すると、ストッパ5が平行リンク3に当接してステップ板2を更に車両幅方向外側に移動させることを抑制し、ロック爪62と固定カム61の凹部64との係合が解除されるため、ロック機構6は平行リンク3と接続リンク4との連動を解除する。そのため、スイングドア1を所定の角度θ以上に開いても、図8に示す位置より更にステップ板2が車両幅方向外側には移動せず、図8に示すステップ板2の位置が最も車両幅方向外側に引き出された位置となる。
図9は、図8に示す状態から更にスイングドア1を開いた状態におけるロック機構6の固定カム61及びロック爪62を示す下面視の図である。図9に示す二点鎖線は、スイングドア1を閉じた状態における平行リンク3の位置を示す。図9に示すように、ストッパ5により平行リンク3の回動が規制されており、既にロック爪62と固定カム61の凹部64との係合が解除されているため、平行リンク3が停止したまま、長穴42に沿って接続リンク4が車両幅方向外側に移動できる。そのため、スイングドア1を所定の角度θ以上に開くと、平行リンク3及びステップ板2が停止したまま、接続リンク4が車両幅方向外側に向かって移動する。そして、図10に示すように、スイングドア1が全開の状態に至る。
スイングドア1を閉める際には、図10に示す全開の状態から、図8に示すスイングドア1の開度が所定の角度θに到達するまで、ステップ板2及び平行リンク3が停止したまま、スイングドア1が閉まる動作に連動して接続リンク4が車両幅方向内側に向かって移動する。そして、図8に示す状態でロック爪62が固定カム61の凹部64に係合して、ロック機構6を介して平行リンク3及び接続リンク4が連動するため、更にスイングドア1を閉めると、スイングドア1が閉まる動作に連動してステップ板2が車両幅方向内側に移動して、ステップ板2の収納を開始する。そして、図1に示すように、スイングドア1を完全に閉めると、ステップ板2は車両側面より車両幅方向内側に収納される。
図11は、図1に示すようにスイングドア1を完全に閉めた状態におけるステップ板2を車両幅方向外側から見た斜視図である。図11に示すように、ステップ板2は車両の下に収納されており、スイングドア1の下に接続リンク4の回転軸41が取り付けられている。
図12は、図8と同様にスイングドア1を所定の角度θまで開いた状態におけるステップ板2を車両幅方向外側から見た斜視図である。図12に示すように、ステップ板2は最大限に車両幅方向外側に引き出された状態となる。なお、本来はスイングドア1の陰に隠れてステップ板2は一部しか見えないが、図12では、車両側面より車両幅方向外側に突出したステップ板2が見えるように、スイングドア1はあたかも透明であるかのように輪郭のみを記載している。
図13は、図10に示すようにスイングドア1を全開にした状態におけるステップ板2を車両幅方向外側から見た斜視図である。図13に示すように、スイングドア1を全開にしても、ステップ板2の位置は図12に示す位置と同一である。なお、図13では、図12と同様に、スイングドア1はあたかも透明であるかのように輪郭のみを記載している。
このように乗降用ステップ10は、車両に設けられたスイングドア1の開閉動作に連動して接続リンク4が平行リンク3を回動させてステップ板2を出し入れさせるため、ステップ板2を移動させるためのモータが不要であり、コストが安く質量も小さくなる。そして、乗降用ステップ10の軽量化と、ステップ板2の移動に電力を消費しないことにより、車両の燃費や電費を低減することができる。
また、乗降用ステップ10は、車両に設けられたスイングドア1の開度が最大開度よりも小さい所定の角度θ未満ではロック機構6が平行リンク3と接続リンク4とを連動させてステップ板2を出し入れさせる一方、スイングドア1が所定の角度θ以上に開くとロック機構6が平行リンク3と接続リンク4との連動を解除し、ストッパ5が平行リンク3に当接して更にステップ板2が車両外側に移動することを抑制する。そのため、スイングドア1を最大開度よりも小さい所定の角度θまで開けば、ステップ板2が車両幅方向外側に最も突出した状態となるため、スイングドア1を最大開度まで開けない狭い場所でも乗降用ステップ10を使用することができる。
<第二の形態>
次に、第二の形態の乗降用ステップ10aについて説明する。第二の形態の乗降用ステップ10aは、ストッパ5aの位置が異なる点を除き、第一の形態の乗降用ステップ10と同一の構成を有している。そのため、第一の形態の乗降用ステップ10と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
図14は、図8と同様にスイングドア1を所定の角度θまで開いた際に、ステップ板2がストッパ5aに当接した状態を示す下面視の図である。ストッパ5aは車体7から下方に向かって突出し、接続リンク4との干渉を避けることができる形状をしている。図14に示す状態では下方から見るとストッパ5aの一部は接続リンク4の陰に隠れるため、図14ではストッパ5aの接続リンク4の陰に隠れる部分を破線で示している。ステップ板2がストッパ5aに当接すると、平行リンク3はそれ以上に車両前方に向かって回転することができなくなる。そのため、図14に示すようにスイングドア1が所定の角度θまで開くと、車体7に設けられたストッパ5aはステップ板2に当接して、ステップ板2が更に車両幅方向外側に移動することを抑制する。
このように第二の形態の乗降用ステップ10aのストッパ5aは、スイングドア1を所定の角度θまで開いた際に、第一の形態の乗降用ステップ10のストッパ5と同様にステップ板2が更に車両幅方向外側に移動することを抑制するため、第二の形態の乗降用ステップ10aは、第一の形態の乗降用ステップ10と同じ効果を奏する。
<第三の形態>
次に、第三の形態の乗降用ステップ10bについて説明する。第三の形態の乗降用ステップ10bは、接続リンク4bの形状が異なる点を除き、第一の形態の乗降用ステップ10と同一の構成を有している。そのため、第一の形態の乗降用ステップ10と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
図15に示すように、乗降用ステップ10bの接続リンク4bは、ドア接続アーム43、回転アーム44及びリンクアーム45を備える。ドア接続アーム43は一端が回転軸41でスイングドア1に回動可能に支持され、他端が回転アーム44に接続されている。回転アーム44は固定回転軸46で車体7に回動可能に支持されている。リンクアーム45は一端が回転アーム44に接続し、ロック機構6を介して平行リンク3に接続されている。そのため、接続リンク4bは、一端が回転軸41でスイングドア1に回動可能に支持され、ロック機構6を介して平行リンク3に接続されており、スイングドア1の開閉動作に連動して平行リンク3を回動させてステップ板2を車両幅方向に出し入れする。
図15に示すスイングドア1が閉じた状態から、図16に示すようにスイングドア1を開くと、スイングドア1の前方下部に回転軸41で接続されているドア接続アーム43が車両幅方向外側に向かって引き出されるため、回転アーム44が固定回転軸46を中心として車両下方から見て時計回りに回転して、リンクアーム45が車両前方に向かって引き出されて、ロック機構6を介してリンクアーム45と連動して動作する平行リンク3が回転してステップ板2が車両幅方向外側に引き出される。そして、第一の形態の乗降用ステップ10と同様に、スイングドア1を所定の角度θまで開いた際に、ストッパ5が平行リンク3に当接して更にステップ板2を車両幅方向外側に移動することを抑制する。
このように第三の形態の乗降用ステップ10bの接続リンク4bは、スイングドア1の開度が所定の角度θ未満では、スイングドア1の開閉動作に連動してステップ板2を車両幅方向に出し入れする。そして、スイングドア1が所定の角度θ以上に開くとロック機構6が平行リンク3と接続リンク4との連動を解除し、ストッパ5が平行リンク3に当接して更にステップ板2が車両外側に移動することを抑制する。そのため、第三の形態の乗降用ステップ10bは第一の形態の乗降用ステップ10と同じ効果を奏する。更に、接続リンク4bは、ドア接続アーム43の車両幅方向の動きをリンクアーム45の車両前後方向の動きに変換するため、第三の形態の乗降用ステップ10bは、第一の形態の乗降用ステップ10と比較して、乗降用ステップ10bの車両幅方向の長さを縮小できると共に、リンクアーム45の長さを変更することによりステップ板2の前後位置の自由な設定が可能となる。
<第四の形態>
次に、第四の形態の乗降用ステップ10cについて説明する。第四の形態の乗降用ステップ10cは、接続リンク4cの形状が異なる点を除き、第一の形態の乗降用ステップ10と同一の構成を有している。そのため、第一の形態の乗降用ステップ10と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
図17に示すように、乗降用ステップ10cの接続リンク4cは、ドア接続アーム43c、回転アーム44c及びリンクアーム45cを備える。ドア接続アーム43cは一端が回転軸41でスイングドア1に回動可能に支持され、他端が接続部47cで回転アーム44cに接続されている。回転アーム44cは貫通回転軸46cでロッカーパネルに回動可能に支持されている。リンクアーム45cは一端が接続部48cで回転アーム44cに接続し、ロック機構6を介して平行リンク3に接続されている。そのため、接続リンク4cは、一端が回転軸41でスイングドア1に回動可能に支持され、ロック機構6を介して平行リンク3に接続されており、スイングドア1の開閉動作に連動して平行リンク3を回動させてステップ板2を車両幅方向に出し入れする。
図18に示すように、ドア接続アーム43cはロッカーパネル8よりも上方に配置されている。そして、ドア接続アーム43cは、ロッカーパネル8よりも上方で、スイングドア1と回転軸41で接続し、回転アーム44cと接続部47cで接続している。貫通回転軸46cはロッカーパネル8を上下に貫通している。リンクアーム45cは、ロッカーパネル8よりも下方に配置されている。そして、リンクアーム45cは、ロッカーパネル8よりも下方で、回転アーム44cと接続部48cで接続している。なお、図18に示すようにドア接続アーム43cや接続部47cはロッカーパネル8の陰に隠れているため、車両下方から見ると、ドア接続アーム43cや接続部47cは見えないはずだが、図17では、ドア接続アーム43cや接続部47cが見えるようにロッカーパネル8の記載を省略している。
図17に示すスイングドア1が閉じた状態から、スイングドア1を開くと、スイングドア1の前方下部に回転軸41で接続されているドア接続アーム43cが車両幅方向外側に引き出されるため、回転アーム44cが貫通回転軸46cを中心として車両下方から見て時計回りに回転して、リンクアーム45cが車両幅方向外側に引き出されて、ロック機構6を介してリンクアーム45と連動して動作する平行リンク3が回転してステップ板2が車両幅方向外側に引き出される。そして、第一の形態の乗降用ステップ10と同様に、スイングドア1を所定の角度θまで開いた際に、ストッパ5が平行リンク3に当接してステップ板2が更に車両幅方向外側に向かって移動することを抑制する。
このように第四の形態の乗降用ステップ10cの接続リンク4cは、スイングドア1の開度が所定の角度θ未満ではスイングドア1の開閉動作に連動してステップ板2を車両幅方向に出し入れする。そして、スイングドア1が所定の角度θ以上に開くとロック機構6が平行リンク3と接続リンク4との連動を解除し、ストッパ5が平行リンク3に当接して更にステップ板2が車両外側に移動することを抑制する。そのため、第四の形態の乗降用ステップ10cは第一の形態の乗降用ステップ10と同じ効果を奏する。更に、乗降用ステップ10cの接続リンク4cは車両の外から見えない位置でスイングドア1に接続するため、第4の形態の乗降用ステップ10cは、第一の形態の乗降用ステップ10や第3の形態の乗降用ステップ10bと比較して、見栄えを向上することができる。
<第五の形態>
次に、第五の形態の乗降用ステップ10dについて説明する。第五の形態の乗降用ステップ10dは、接続リンク4d、ロック機構6d及びストッパ5dの形状が異なる点を除き、第一の形態の乗降用ステップ10と同一の構成を有している。そのため、第一の形態の乗降用ステップ10と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
図19に示すように、乗降用ステップ10dの接続リンク4dは、ドア接続アーム43d、回転アーム44d及び分離アーム45dを備える。ドア接続アーム43dは一端が回転軸41でスイングドア1に回動可能に支持され、他端が接続部47dで回転アーム44dに接続されている。回転アーム44dは固定回転軸46dで車体7に回動可能に支持されている。そして、回転アーム44dは、一端が接続部47dでドア接続アーム43dに接続されており、他端にはギア48dが形成されている。分離アーム45dは、平行リンク3と上下に重なるように配置されており、平行リンク3の回転軸31と同軸で回転可能に車体7に支持されている。分離アーム45dの回転軸側には、回転アーム44dのギア48dと噛み合うようにギア49dが固定されており、回転アーム44dが下方から見て反時計回りに回転すると、分離アーム45dが下方から見て時計回りに回転する。
ロック機構6dはロック爪62d、ロック爪回転軸64d及び不図示のトーションバネで構成されている。ロック爪62dはロック爪回転軸64dで平行リンク3に回動可能に支持されており、ロック爪62dに下方から見て反時計回りに回転する方向に外力が加わらない限り、トーションバネにより分離アーム45dの先端に引っ掛かって分離アーム45dを保持する。このようにロック爪62dが分離アーム45dと係合しているため、ロック機構6dは、ロック爪62dに下方から見て反時計回りに回転する方向に外力が加わらない限り、分離アーム45dと平行リンク3とを一体として回転させる。そのため、接続リンク4dは、一端が回転軸41でスイングドア1に回動可能に支持され、ロック機構6dを介して平行リンク3に接続されており、スイングドア1の開閉動作に連動して平行リンク3を回動させてステップ板2を車両幅方向に出し入れする。
図20に示すように、スイングドア1を開けると、スイングドア1の前方下部に回転軸41で接続されているドア接続アーム43dが車両幅方向外側に向かって引き出されるため、回転アーム44dが固定回転軸46dを中心として車両下方から見て反時計回りに回転し、分離アーム45dが車両下方から見て時計回りに回転して、ロック機構6を介して分離アーム45dと一体となって回転する平行リンク3が回転してステップ板2が車両幅方向外側に引き出される。
第五の形態の乗降用ステップ10dにおいて、ストッパ5dは平行リンク3の回転を止める機能の他に、ロック機構6dのロックを解除する機能も有する。図20に示すようにロック爪62dがストッパ5dに当接を始めた状態から、スイングドア1を所定の角度θまで開くことによって、ストッパ5dがロック爪62dを下方から見て反時計回りに回転させて、分離アーム45dと平行リンク3との係合が解除されると共に、平行リンク3がストッパ5dに当接する。そして、スイングドア1を所定の角度θ以上に開けると、図21に示すように、平行リンク3が停止したまま、平行リンク3から分離して分離アーム45dが下方から見て時計回りに回転する。このように分離アーム45dが平行リンク3から分離して回転を始めると同時に、ロック爪62dがストッパ5dに引っ掛かって、トーションバネによりロック爪62dがストッパ5dを保持するため、ロック爪62dを介して平行リンク3がストッパ5に係合した状態となる。そのため、スイングドア1を所定の角度θ以上に開けた状態で車両に乗降する人がステップ板2に足を載せても、その勢いでステップ板2が車両幅方向内側に移動することはない。そして、図21に示す状態よりも更にスイングドア1を開けると、図22に示すように、ステップ板2及び平行リンク3が停止したまま、分離アーム45dが下方から見て時計回りに回転し、スイングドア1が全開の状態に至る。なお、ストッパ5dは、平行リンク3及びロック爪62dには当接するが、分離アーム45dが回転しても分離アーム45dとの干渉を避けることができる形状をしている。
スイングドア1を閉める際には、図22に示す全開の状態から、図21に示す状態に到達するまで、ステップ板2及び平行リンク3が停止したまま、スイングドア1が閉まる動作に連動して分離アーム45dが下方から見て反時計回りに回転する。そして、図21に示す状態から更にスイングドア1を閉めてスイングドア1を所定の角度θまで閉めると、分離アーム45dがロック爪62dを下方から見て反時計回りに回転させて、ロック爪62dとストッパ5dとの係合を解除し、分離アーム45dが平行リンク3と重なり合う。
更にスイングドア1を閉めると、ロック爪62dは分離アーム45dの先端に引っ掛かってトーションバネにより分離アーム45dを保持するため、図20に示すように、平行リンク3及び分離アーム45dが一体となって回転し、スイングドア1が閉まる動作に連動してステップ板2が車両幅方向内側に移動して、ステップ板2の収納を開始する。そして、図19に示すように、スイングドア1を完全に閉めると、ステップ板2は車両側面より車両幅方向内側に収納される。
このように第五の形態の乗降用ステップ10dの接続リンク4dは、スイングドア1の開度が所定の角度θ未満ではスイングドア1の開閉動作に連動してステップ板2を車両幅方向に出し入れする。そして、スイングドア1が所定の角度θ以上に開くとロック機構6dが平行リンク3と接続リンク4dとの連動を解除し、ストッパ5dが平行リンク3に係合して更にステップ板2が車両外側に移動することを抑制する。そのため、第五の形態の乗降用ステップ10dは第一の形態の乗降用ステップ10と同じ効果を奏する。更に、第五の形態の乗降用ステップ10dは、ギア48d及びギア49dの使用により、スイングドア1の開閉時にかかる負荷を軽減し、部品点数を少なくすることができる。また、第五の形態の乗降用ステップ10dは、第一の形態の乗降用ステップ10と比較して、乗降用ステップ10dの車両幅方向の長さを縮小できる。
<第六の形態>
次に、第六の形態の乗降用ステップ10eについて説明する。第六の形態の乗降用ステップ10eは、ロック機構6eの形状が異なる点を除き、第一の形態の乗降用ステップ10と同一の構成を有している。そのため、第一の形態の乗降用ステップ10と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
図23及び図24に示すように、乗降用ステップ10eのロック機構6eは、ロック爪62e、ロック爪回転軸64e、トーションバネ65e、平行リンク3に形成されたロック溝66e、解除バー67e及び解除突起68eで構成されている。ロック爪62eはロック爪回転軸64eで接続リンク4に回動可能に支持されており、ロック爪62eに下方へ向かう外力が加わらない限り、トーションバネ65eによりロック爪62eはロック溝66eに引っ掛かって平行リンク3を保持する。このようにロック爪62eが平行リンク3に係合するため、接続リンク4はロック機構6eを介して平行リンク3に接続され、スイングドア1の開閉動作に連動して平行リンク3を回動させてステップ板2を車両幅方向に出し入れする。なお、図23に示すように、解除バー67e及び解除突起68eは図23のD−D線断面にはないため、図24では、解除バー67e及び解除突起68eを一点鎖線で記載している。同様の理由により、図26、図28及び図30でも、解除バー67e及び解除突起68eを一点鎖線で記載している。
図25に示すように、スイングドア1を開けると、スイングドア1の前方下部に回転軸41で接続されている接続リンク4が車両幅方向外側に向かって引き出されるため、ロック爪62eによって保持されている平行リンク3が回転してステップ板2が車両幅方向外側に引き出される。そして、図26に示すように、解除バー67eに解除突起68eが当接しロック爪62eが下方に向かって回転し始めることにより、ロック爪62eがロック溝66eから離れ始める。
図25に示す状態よりも更にスイングドア1を開けて、図27に示すようにスイングドア1の開度が全開の半分に近い所定の角度θまで到達すると、ストッパ5が平行リンク3に当接してステップ板2を更に車両幅方向外側に移動させることを抑制し、図28に示すように、解除突起68eが解除バー67eに当接してロック爪62eを押し下げてロック爪62eとロック溝66eとの係合を解除するため、ロック機構6eは平行リンク3と接続リンク4との連動を解除する。そのため、スイングドア1を所定の角度θ以上に開いても、図27に示す位置より更にステップ板2が車両幅方向外側には移動せず、図27に示すステップ板2の位置が最も車両幅方向外側に引き出された位置となる。
図27に示す状態よりも更にスイングドア1を開けると、ステップ板2が停止したまま、接続リンク4が車両幅方向外側に移動し、図29に示すようにスイングドア1が全開の状態に到達する。この状態では、図30に示すように、トーションバネ65eの作用により、ロック爪62eは垂れ下がらないように保持される。
スイングドア1を閉める際には、図29に示す全開の状態から、図27に示すスイングドア1の開度が所定の角度θに到達するまで、ステップ板2及び平行リンク3が停止したまま、スイングドア1が閉まる動作に連動して接続リンク4が車両幅方向内側に向かって移動する。そして、図27に示す状態よりもスイングドア1を閉めると、ロック爪62eがロック溝66eに係合して、ロック機構6eを介して平行リンク3及び接続リンク4が連動する。そのため、スイングドア1が閉まる動作に連動してステップ板2が車両幅方向内側に移動して、ステップ板2の収納を開始する。そして、図23に示すように、スイングドア1を完全に閉めると、ステップ板2は車両側面より車両幅方向内側に収納される。
このように第六の形態の乗降用ステップ10eは、スイングドア1の開度が所定の角度θ未満では、スイングドア1の開閉動作に連動してステップ板2を車両幅方向に出し入れする。そして、スイングドア1が所定の角度θ以上に開くとロック機構6eが平行リンク3と接続リンク4との連動を解除し、ストッパ5が平行リンク3に当接して更にステップ板2が車両外側に移動することを抑制する。そのため、第六の形態の乗降用ステップ10eは第一の形態の乗降用ステップ10と同じ効果を奏する。
本開示の乗降用ステップは、上述した形態に限定されず、本開示の要旨の範囲内において種々の形態にて実施できる。例えば、車両後面に設けられ車両後方に向かって開くスイングドアの開閉動作に連動して出し入れされるステップ板を備える乗降用ステップであってもよい。
1 スイングドア、2 ステップ板、3 平行リンク、4、4b、4c、4d 接続リンク、5、5a、5d ストッパ、6、6d、6e ロック機構、7 車体、8 ロッカーパネル、10、10a、10b、10c、10d、10e 乗降用ステップ、11 スイングドア回転軸、12 外側ドアハンドル、31、32、41 回転軸、42 長穴、43、43c、43d ドア接続アーム、44、44c、44d 回転アーム、45、45c リンクアーム、45d 分離アーム、46、46d 固定回転軸、46c 貫通回転軸、47c、47d、48c 接続部、48d、49d ギア、61 固定カム、62、62d、62e ロック爪、63 脱落防止キャップ、64 凹部、64d、64e ロック爪回転軸、65e トーションバネ、66e ロック溝、67e 解除バー、68e 解除突起。

Claims (1)

  1. 車両に設けられたスイングドアの開閉動作に連動して出し入れされるステップ板を備える乗降用ステップであって、
    一端が車体に回動可能に支持され、他端が前記ステップ板に回動可能に支持されて前記ステップ板を車両外側に出し入れ可能に支持する平行リンクと、
    一端が前記スイングドアに回動可能に支持され、ロック機構を介して前記平行リンクに接続され、前記スイングドアの開閉動作に連動して前記平行リンクを回動させて前記ステップ板を出し入れさせる接続リンクと、を備え、
    前記スイングドアが最大開度より小さい所定の角度まで開くと前記平行リンク又は前記ステップ板に当接して、前記ステップ板が更に車両外側に移動することを抑制するストッパが、前記車体に設けられ、
    前記ロック機構は、前記スイングドアの開度が前記所定の角度未満では前記平行リンクと前記接続リンクとを連動させて前記ステップ板を出し入れさせて、前記スイングドアの開度が前記所定の角度以上では前記ストッパにより回動が規制された前記平行リンクから前記接続リンクが退避して前記平行リンクと前記接続リンクとの連動を解除すること、を特徴とする乗降用ステップ。
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