JP2020186777A - ダンパー - Google Patents

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Abstract

【課題】ロッドを偏心しにくくして安定した制動力を得ることができるダンパーを提供する。【解決手段】このダンパー10は、シリンダー20とピストンロッド30と制動力付与手段とを有しており、ピストンロッド30は軸部31と頭部32とを有しており、頭部32には、周方向に対向して配置された一対の弾性壁35,35と、これらの先端側どうしを連結する先端側連結部36と、弾性壁35,35の基端側どうしを、軸部31の先端側に連結させる基端側連結部37と、一対の弾性壁35,35、先端側連結部36、基端側連結部37の間に設けられた空間38とを有しており、一対の弾性壁35,35が、空間38を介して撓み変形可能とされ、シリンダー内周に弾接するように構成されている。【選択図】図7

Description

本発明は、例えば、自動車のグローブボックスの開閉動作等の制動に用いられる、ダンパーに関する。
例えば、自動車のグローブボックスには、リッドが急に開くのを抑制して緩やかに開かせるために、ダンパーが用いられることがある。
このようなダンパーとして、下記特許文献1には、両端部が開口されたシリンダと、シリンダ後端部に装着されたシールキャップと、シリンダ内に挿入されてスライド移動するロッドと、ロッドに連結されたピストンとを備え、ピストン及びロッドは弾性を有する樹脂で一体に形成され、ピストンには環状のシール突起が形成されてなる、エアダンパが記載されている。また、前記シール突起は、ピストン後端側に位置する第1シール突起と、ロッド側に位置する第2シール突起とで構成され、第2シール突起の外径は、第1シール突起の外径よりも小さく形成されている。
特開2096−283877号公報
上記エアダンパにおいては、ピストンに設けたシール突起のうち、ロッド側に位置する第2シール突起の外径は、ピストン後端側に位置する第1シール突起の外径よりも小さく形成されているので、第2シール突起の外周と、シリンダ内周との間には、クリアランスが生じている。そのため、シリンダ内においてロッドがスライド移動する際に、ロッドが、シリンダ軸心に対して偏心することがあった。この場合、エアダンパの制動力に支障が生じることがある。
したがって、本発明の目的は、ロッドを偏心しにくくして、安定した制動力を得ることができる、ダンパーを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、互いに近接離反する一対の部材の間に取付けられ、該一対の部材が近接又は離反するときに制動力を付与するダンパーであって、一端に開口部を設けた筒状のシリンダーと、前記シリンダー内に移動可能に挿入されるピストンロッドと、前記シリンダー及び/又は前記ピストンロッドに設けられた制動力付与手段とを有しており、前記ピストンロッドは、所定長さで延びる軸部と、該軸部の先端側に設けられると共に、前記シリンダーの内周に当接する頭部とを有しており、前記シリンダーは、前記軸部を移動可能に支持する支持部を有しており、前記頭部には、径方向に対向して配置された一対の弾性壁と、これらの一対の弾性壁の先端側どうしを連結する先端側連結部と、前記一対の弾性壁の基端側どうしを、前記軸部の先端側に連結させる基端側連結部と、前記一対の弾性壁、前記先端側連結部、前記基端側連結部の間に設けられた空間とを有しており、前記一対の弾性壁が、前記空間を介して撓み変形可能とされ、前記シリンダーの内周に弾接するように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、一対の弾性壁が、空間を介して先端側連結部及び基端側連結部に連結するので、一対の弾性壁を適度な剛性を得つつシリンダー内周に弾接させることができ、頭部をシリンダー内周に対してガタツキを少なくしてしっかりと当接させることができると共に、軸部が支持部で支持されているため、ピストンロッドの軸部の軸心を、シリンダーの軸心に対して偏心させにくくして、制動力付与手段による制動力を安定して得ることができる。
本発明に係るダンパーの、一実施形態を示す分解斜視図である。 同ダンパーを構成するキャップを示しており、(a)はその斜視図、(b)は(a)とは異なる方向から見た場合の、断面斜視図である。 同ダンパーにおいて、シリンダー開口部側での拡大説明図である。 同ダンパーを構成するピストンロッドの、要部拡大斜視図である。 同ダンパーを構成するピストンロッドを示しており、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は底面図である。 同ダンパーの使用状態を示しており、ロッドが静止した状態の説明図である。 同ダンパーの使用状態を示しており、ロッドが静止した状態における、図7とは異なる向きでの断面説明図である。 同ダンパーの使用状態を示しており、ダンパー戻し方向の状態の説明図である。 図7のD−D矢視線における断面図である。 (a)は図6のA−A矢視線における断面図、(b)は図7のB−B矢視線における断面図である。 同ダンパーにおいて、ピストンロッドがシリンダーの開口部から最大限引き出された状態の、シリンダー開口部側での拡大説明図である。 本発明に係るダンパーの、他の実施形態を示す断面図である。 同ダンパーの、要部拡大斜視図である。 同ダンパーにおいて、図12とは90°直交した場合の断面図である。 図12のE−E矢示線における断面図である。
以下、図1〜11を参照して、本発明に係るダンパーの、一実施形態について説明する。
図1に示されるダンパー10は、互いに近接離反する一対の部材に取付けられ、該一対の部材が近接又は離反するときに制動力を付与するものであって、例えば、自動車のインストルメントパネルに設けられた収容部の開口部に、開閉可能に取付けられたグローブボックスやリッド等の、制動用として用いることができる。なお、以下の実施形態においては、一方の部材を、インストルメントパネルの収容部等の固定体とし、他方の部材を、固定体の開口部に開閉可能に取付けられた、グローブボックスやリッド等の開閉体として説明するが、一対の部材は互いに近接離反可能なものであれば、特に限定はされない。
図1に示すように、この実施形態のダンパー10は、一端に開口部22を設けたシリンダー20と、このシリンダー20内に移動可能に挿入されるピストンロッド30と、シリンダー20及び/又はピストンロッド30に設けられた制動力付与手段とを有している。また、前記ピストンロッド30は、所定長さで延びる軸部31と、この軸部31の先端側に設けられると共に、シリンダー20の内周に当接する頭部32とを有している。
図1に示すように、この実施形態のシリンダー20は、所定長さで延びる略円筒状の壁部21を有しており、その軸方向の一端側が開口して開口部22をなしている。また、図7に示すように、壁部21の他端側は端部壁23によって閉塞されている。この端部壁23の外側には、環状をなした取付部24が設けられており、該取付部24を介して、インストルメントパネル等の一方の部材に、シリンダー20が取付けられるようになっている。
また、図9に示すように、シリンダー20を軸方向断面で見たときに、壁部21の内周であって、径方向に対向する箇所には、互いに平行な一対の平坦面21a,21aが、シリンダー20の軸方向に沿って形成されている。同じく図9に示すように、シリンダー20を軸方向断面で見たときに、壁部21内周の径方向に対向する箇所であって、前記一対の平坦面21a,21aに直交する位置には、円弧状をなした円弧状面21b,21bが、シリンダー20の軸方向に沿って形成されている。また、図1に示すように、シリンダー20の開口部22側の内周には、一対の取付孔27,27が形成されている。
更に、この実施形態におけるシリンダー20は、キャップ50を有している。このキャップ50は、ゴムや、ラバー、エラストマー、スポンジ等の、弾性樹脂材料からなり、シリンダー20の開口部22に取付けられて、ピストンロッド30を開口部22から抜け止めするものである。
図1〜3に示すように、この実施形態におけるキャップ50は、シリンダー20の一端に係合するフランジ部51と、このフランジ部51から軸方向に延びて、シリンダー20内に挿入されると共に、ピストンロッド30の外周に配置される筒状の挿入部53と、この挿入部53の先端側内周に設けられ、ピストンロッド30の外周に常時圧接される圧接部55と、挿入部53の基端側に設けられ、開口部22の内周に係合して、キャップ50を抜け止めする、一対の抜け止め部59,59とを有している。なお、フランジ部51の外面側であって、一対の抜け止め部59,59に整合する位置には、シリンダー20の開口部22へのキャップ50の取付時に、一対の抜け止め部59,59の位置を把握するための、突起状をなしたマーカー59a,59aが突設されている(図2(a)参照)。
前記フランジ部51は、中央に円形状の挿通孔51aを有する円環板状をなしており、シリンダー20の一端に係合可能となっている。また、フランジ部51の挿通孔51aの周縁から、略円筒状をなした挿入部53が、シリンダー20の軸方向に所定長さで延びている。更に、挿入部53の先端側(フランジ部51から離反した端部側)から、基端側(フランジ部51に近接した端部側)に向けて、一対のスリット57,57が形成されており、挿入部53は、略半割円筒状をなしている。なお、図11に示すように、フランジ部51の挿通孔51a内には、ピストンロッド30の軸部31が挿通されて支持されるようになっている。すなわち、この実施形態では、シリンダー20の一部であるキャップ50の、フランジ部51に設けた挿通孔51aが、本発明における、軸部を移動可能に支持する「支持部」をなしている。なお、「支持部」としては、例えば、シリンダー内周に、環状のガイド突部を設けたり、円弧状のガイド突部をシリンダー内周に複数突設したりしてもよく、ピストンロッドの軸部を移動可能に支持できる構造であればよい。
また、図2(b)に示すように、上記圧接部55は、挿入部53の先端側内周から突出した凸状をなしている。更に、フランジ部51の外周縁部からは、挿入部53の先端側に向けて外側筒部63が延出しており、図3に示すように、シリンダー20の開口部22にキャップ50を取付けた状態で、取付孔27を覆うようになっている。
そして、このダンパー10においては、その制動時に、ピストンロッド30の外周に圧接された圧接部55と、抜け止め部59との間で、挿入部53に軸方向圧縮力が作用して、挿入部53がシリンダー20の内径方向に撓み変形するように構成されており、これによって制動力が付与されるようになっている。
すなわち、図6や図7に示す状態(ピストンロッド30の頭部32が、シリンダー20の端部壁23に近接した状態)から、例えば、グローブボックス等が開口部から開くなどして、矢印F1方向に荷重が作用して、図8に示すように、頭部32がシリンダー20の端部壁23から離反する方向に移動すると、軸部31の移動に追随して、ピストンロッド30の軸部31外周に常時圧接された圧接部55が押圧されて、挿入部53の先端側が矢印F1方向に押し縮められる。その結果、圧接部55と抜け止め部59との間で、挿入部53に軸方向圧縮力が作用して、挿入部53がシリンダー内径方向へと撓み変形するので、制動力が発揮されるようになっている。このように、この実施形態においては、シリンダー20の一部であるキャップ50に設けた圧接部55が、本発明における「制動力付与手段」をなしている。なお、制動力付与手段は、例えば、ピストンロッドの頭部や軸部に設けたり、或いは、シリンダー内周に設けたりしてもよく、更に、シリンダーとピストンロッドの両者に設けてもよく、特に限定はされない。
また、頭部32がシリンダー20の端部壁23に近接して、シリンダー20内への、ピストンロッド30の押込み量が増大する方向(図8の符号F2で示す方向)に移動、すなわち、ピストンロッド30が、ダンパーの制動方向とは反対の戻り方向に移動するときは、シリンダー20内の空気が、一対のスリット57,57内に入り込んで、略半割円筒状をなした挿入部53が開いて、空気が外側筒部63内周と挿入部53外周との隙間を通過してシリンダー20の外部へ排出されると共に、挿入部53の、圧接部55以外での軸部31との圧接状態が解除されて、挿入部53がシリンダー外径方向へと弾性復帰して、ダンパーの制動力が解除されるので、頭部32を、シリンダー20の端部壁23に近接した位置に戻せるようになっている。
次に、図1、図4、及び図5等を参照して、ピストンロッド30について詳細に説明する。
図1に示すように、この実施形態におけるピストンロッド30は、円柱状に延びる軸部31と、この軸部31の先端側に連設され、軸部31よりも大径とされた頭部32とから構成されている。また、このピストンロッド30は、シリンダー20の開口部22を通して、その先端側の頭部32側からシリンダー20内に移動可能に挿入されるようになっている。更に、軸部31の基端側には、環状をなした取付部33が設けられており、該取付部33を介して、グローブボックス等の他方の部材に、ピストンロッド30が取付けられるようになっている。
また、頭部32には、周方向に対向して配置された一対の弾性壁35,35と、これらの一対の弾性壁35,35の先端側どうしを連結する先端側連結部36と、一対の弾性壁35,35の基端側どうしを、軸部31の先端側に連結させる基端側連結部37と、一対の弾性壁35、先端側連結部36、基端側連結部37の間に設けられた空間38とを有している。そして、図9や図10に示すように、一対の弾性壁35,35が、空間38を介して撓み変形可能とされ、シリンダー20の内周に弾接するように構成されている。
なお、弾性壁35の先端側とは、頭部32のうち、軸部31の先端側から離反する端部側を意味しており、弾性壁35の基端側とは、頭部32のうち、軸部31の先端側に近接する端部側を意味している。また、「弾接」とは、弾性的に当接すること、つまり、弾性変形可能な余地を残しつつ、当接することを意味する。
図9には、頭部32の軸方向断面が示されているが、この図9に示すように、各弾性壁35は、その軸方向断面で見たときに、外方に膨出すると共に、シリンダー20の壁部21内周に設けた平坦面21aに当接可能とされた第1壁部39と、この第1壁部39に対して交差するように、この実施形態ではL字状をなすように屈曲して周方向に延び、シリンダー20の壁部21内周に設けた円弧状面21bに弾接可能とされた第2壁部40とから構成されている。なお、図9に示すように、一対の弾性壁35,35は、ピストンロッド30の軸部31の軸心C1に対して、斜めに対向するように設けられている。
また、図5(a)には、ピストンロッド30を頭部32側から見たときの正面図が示されているが、この図5(a)の矢印Rに示すように、頭部32を径方向(ここでは、頭部32の外径側から軸部31の軸心C1に向かう内径方向、更に詳しく説明すると、一対の第2壁部40の対向方向とは直交する方向)から見たときに、図5(b)に示すように、各弾性壁35は、外方に膨出するように屈曲する屈曲部41を有している。
この実施形態においては、図5(b)に示すように、一対の弾性壁35,35を構成する第2壁部40,40の外面側に、頭部32の外方に膨出するように、略山形をなすように屈曲した形状をなした、屈曲部41,41がそれぞれ設けられている。
また、図5(b)に示すように、各屈曲部41は、外方に向けて最大限膨出した頂部から、先端側連結部36に向けて、次第に膨出量が低くなる先端側傾斜部41aと、前記頂部から、基端側連結部37に向けて、次第に膨出量が低くなる基端側傾斜部41bとを有している。なお、先端側傾斜部41aの方が、基端側傾斜部41bよりも、軸方向に長く延びており(図5(b)参照)、シリンダー20内に頭部32を挿入するときに、弾性壁35を先端側から撓みやすくさせるようになっている。
更に図5(a)に示すように、前記先端側連結部36は、略円形状をなしていると共に、前記一対の屈曲部41,41は、頭部32の周方向に所定幅で張り出した略扇状をなしている。また、図5(a)に示すように、一対の屈曲部41,41は、軸部31の軸心C1に対して、斜めに対向するように設けられている。更に図5(b)に示すように、斜めに対向配置された一対の屈曲部41,41の最大距離L1は、図9に示すシリンダー20の一対の円弧状面21b,21bの最大距離L2よりも大きくなるように形成されている。
更に、頭部32の最大外径、ここでは、一対の弾性壁35,35の屈曲部41,41の最大距離L1は、キャップ50の挿入部53の内径よりも大きく形成されている。そのため、図11に示すように、シリンダー20の開口部22からピストンロッド30が最大限引き出された状態で、頭部32が、挿入部53の先端側に係合するので、シリンダー20の開口部22からの、ピストンロッド30の抜け外れが防止されるようになっている。
また、上記のように、第2壁部40の外面側に、略山形をなした屈曲部41を設けたことにより、前記第1壁部39は、図5(b)に示すように、径方向から見たときに、略三角形状をなしている。また、各第1壁部39の外面であって、空間38の周縁部分からは、薄肉突起状をなした当接突部39aが突設している。図9に示すように、この当接突部39aが、シリンダー20の平坦面21aに当接するようになっている。すなわち、第1壁部39は、当接突部39aを介して間接的に平坦面21aに当接するようになっている。ただし、当接突部39aを設けずに、第1壁部39を平坦面21aに直接的に当接させてもよい。また、図5(a)に示すように、一対の当接突部39a,39aの最大距離L3は、図9に示すシリンダー20の一対の平坦面21a,21aの最大距離L4に適合するように形成されている。
そして、頭部32をシリンダー20内に挿入した状態では、図9や図10(a)に示すように、主として、シリンダー20の円弧状面21b,21bによって、第2壁部40,40の外面側に設けた屈曲部41,41が押圧されることによって、一対の弾性壁35,35が、空間38を介して、図9や図10(a)の矢印Hに示すように、シリンダー20の内径方向に向けて撓み変形して、一対の弾性壁35,35がシリンダー20の内周に弾接するようになっている。なお、この実施形態では、上述したように、一対の当接突部39a,39aの最大距離L3は、シリンダー20の一対の平坦面21a,21aの最大距離L2に適合しているので、頭部32をシリンダー20内に挿入した状態で、シリンダー20の円弧状面21b,21bによって、第1壁部39,39が押圧されることはない。
また、この実施形態では、各弾性壁35にL字状をなすように第1壁部39及び第2壁部40を設け、第2壁部40のみをシリンダー20内周に弾接するように構成したが、例えば、弾性壁を断面円弧形状として、その外面全周又は一部をシリンダー内周に弾接させてもよい。すなわち、頭部に、一対の弾性壁と、先端側連結部と、基端側連結部と、それらの間に設けた空間とを有し、一対の弾性壁が、空間を介して撓み変形可能とされ、シリンダー内周に弾接するように構成されていれば、どのような形状や構造であってもよい。
次に、上記構成からなるダンパー10の作用効果について説明する。
まず、ダンパー10を組立てる際には、例えば、次のようにして行うことができる。まず、図1に示すように、シリンダー20の一対の取付孔27,27に、キャップ50の一対のマーカー59a,59aを整合させて、キャップ50の挿入部53を、シリンダー20の開口部22に挿入して押し込んでいく。その後、キャップ50の挿通孔51aの基端側開口から、ピストンロッド30を頭部32側から挿入して押し込んで、挿入部53の内側に軸部31を挿入すると共に、頭部32を挿入部53の先端開口から挿出させて、ピストンロッド30の軸部31の外周に、キャップ50を配置する。すると、一対の弾性壁35,35の第1壁部39,39の外面側に設けた当接突部39a,39aが、シリンダー20の平坦面21a,21aに当接しつつ、一対の弾性壁35,35の第2壁部40,40の外面側に設けた屈曲部41,41が、シリンダー20の円弧状面21b,21bに押圧されて、一対の弾性壁35,35をシリンダー20の内径方向側に撓み変形させつつ挿入されていく。そして、図6や図8に示すように、一対の抜け止め部59,59が、一対の取付孔27,27に挿入されて係合することで、シリンダー20の開口部22に、キャップ50が抜け止め防止された状態で取付けられて、ダンパー10を組立てることができる。
そして、このダンパー10は、上述したように、図6や図7に示す状態から、ピストンロッド30に矢印F1方向に荷重が作用すると、ダンパーの制動力が作用し、図8に示す状態から、ピストンロッド30に矢印F2方向に荷重が作用すると、ダンパーの制動力が解除されるようになっている。この際、ピストンロッド30の軸部31が、「支持部」をなすキャップ50の挿通孔51aに支持されつつ、シリンダー20内を移動すると共に、頭部32もシリンダー20内を移動する。
このとき、このダンパー10においては、一対の弾性壁35,35が、空間38を介して先端側連結部36及び基端側連結部37に連結するので、一対の弾性壁35,35を適度な剛性を得つつ、シリンダー20内周に弾接させることができる。そのため、頭部32を、シリンダー20内周に対してガタツキを少なくして、しっかりと当接させることができると共に、軸部32が支持部(キャップ50の挿通孔51a)で支持されているため、ピストンロッド30の軸部31の軸心C1を、シリンダー20の軸心C2(図8参照)に対して偏心させにくくして、制動力付与手段(ここでは圧接部55)による制動力を安定して得ることができる(軸部31が偏心すると、軸部31に対する圧接部55の圧接力にバラツキが生じ、制動力が不安定になる)。
また、この実施形態においては、図5(b)に示すように、頭部32を径方向から見たときに、各弾性壁35は、外方に膨出するように屈曲する屈曲部41を有しており、この屈曲部41がシリンダー20の内周に弾接するように構成されている。そのため、一対の弾性壁35,35、先端側連結部36、基端側連結部37の間に、空間38を設けやすくなり、一対の弾性壁35,35の撓み代を確保しやすくして、各弾性壁35をシリンダー20内周に、よりしっかりと弾接させることができると共に、シリンダー20内周に頭部32を挿入しやすくして、ダンパー10の組立て作業性を高めることができる。
更に、この実施形態においては、図9に示すように、各弾性壁35は、その軸方向断面で見たときに、外方に膨出すると共に、シリンダー20の壁部21内周に設けた平坦面21aに当接可能とされた第1壁部39と、この第1壁部39に対してL字状をなすように屈曲して周方向に延び、シリンダー20の壁部21内周に設けた円弧状面21bに弾接可能とされた第2壁部40とから構成されている。すなわち、シリンダー20内周の平坦面21a,21aに、第1壁部39,39が当接(ここでは当接突部39aを介して間接的に当接)することによって、ピストンロッド30を回転規制しつつ、第2壁部40,40を、シリンダー20内周の所定箇所(ここでは一対の円弧状面21b,21b)に弾接させることができ、ピストンロッド30の軸部31の軸心C1を、シリンダー20の軸心C2に対して、より偏心させにくくすることができ、制動力付与手段による制動力を、より安定して得ることができる。
図12〜15には、本発明に係るダンパーの、他の実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
この実施形態のダンパー10Aは、いわゆるエアダンパーに適用したものである。図12に示すように、シリンダー20Aの一端側には、キャップ50Aが取付けられており、他端側には、中央に通気孔23aを設けた端部壁23が配置されている。
前記キャップ50Aの挿通孔51aの周縁からは、シリンダー20の内方及び外方に延びるガイド部65が延設されている。このガイド部65は、ピストンロッド30Aの軸部31の移動をガイドする。すなわち、この実施形態では、このガイド部65が本発明における「支持部」をなしている。
また、端部壁23の外面側からは、通気孔23aを囲むように枠状壁29が突設されており、この枠状壁29内に、中央にオリフィス孔71を形成したシールキャップ70がスライド可能に配置されている。
図13に示すように、ピストンロッド30Aの頭部32Aは、円形板状をなした先端側連結部36Aと、同じく円形板状をなした基端側連結部37Aと、これらを互いに連結する補強壁45とを有している。なお、図15に示すように、補強壁45は、頭部32Aの中心、すなわち、ピストンロッド30Aの軸部31Aの軸心C1を通り、頭部32Aの径方向全域に亘って延びる長板状をなしている。
更に先端側連結部36Aと基端側連結部37Aとの間には、周方向に対向配置された一対の弾性壁35A,35Aを有している。図15を併せて参照すると、各弾性壁35Aは、周方向に沿って円弧状に延びる形状をなしており、また、図13に示すように、各弾性壁35Aには、外方に膨出するように屈曲する屈曲部42が設けられている。更に、図13や図15に示すように、各弾性壁35Aの周方向の一端は、補強壁45に対してスリット46を介して分離している。
また、頭部32Aの基端側には、筒状に延びると共に、その基端側外周に、シリンダー20Aの内周に当接する環状シール部47が設けられている。具体的には、図13及び図14に示すように、前記基端側連結部37Aの外周縁から、先端側連結部36Aから離れる方向に向けて、略円筒状をなした環状シール部47が延出しており、この環状シール部47の延出方向先端側の外周に、環状突起状をなしたシール突部47aが突設されている。
そして、図12や図14に示すように、シリンダー20Aの内周にピストンロッド30Aを挿入すると、頭部32Aの一対の弾性壁35A,35Aの屈曲部42が、シリンダー20Aの壁部21内周に押圧されて、一対の弾性壁35A,35Aが、シリンダー内径方向側に撓み変形すると共にシリンダー内周に弾接する。それと共に、環状シール部47のシール突部47aが、シリンダー20Aの壁部21内周に押圧されて、環状シール部47が撓み変形してシリンダー内周に圧接する。なお、図12や図14では、弾性壁35Aの屈曲部42及び環状シール部47のシール突部47aが、シリンダー20Aの壁部21内に食い込むような図となっているが、これは便宜上のものであり、実際には、これらは上述したように、シリンダー内周に弾接したり圧接したりするようになっている。
また、このダンパー10Aにおいては、上述したように、シリンダー20内にピストンロッド30Aの頭部32Aが挿入配置されることで、シリンダー20Aの端部壁23と頭部32Aとの間で、空気室Vが画成される。そして、シリンダー20Aの開口部22からピストンロッド30Aが引き出され、それに伴って頭部32Aがシリンダー20Aの端部壁23から離れる方向に移動することにより、前記空気室Vが減圧されることで、制動力を発揮する。一方、ピストンロッド30Aが押されて、頭部32Aがシリンダー20Aの端部壁23に近づく方向に移動すると、通気孔23aを介してシールキャップ70が、端部壁23から離れる方向に移動して、空気が外部へ排出されるので、制動力が解除されるようになっている。
そして、この実施形態においては、頭部32Aは、先端側連結部36Aと、基端側連結部37Aとを連結する補強壁45を有しているため、先端側連結部36Aと基端側連結部37Bとの剛性を高めることができると共に、それらの剛性を高めることで、一対の弾性壁35A,35Aをしっかりと撓み変形させることができる。また、各弾性壁35Aの周方向の一端は、補強壁45に対してスリット46を介して分離しているので、各弾性壁35Aを過度に硬くなることが抑制されて、撓みやすさを保持することができると共に、スリット46の幅程度だけが必要となるため、各弾性壁35Aの周方向長さを十分に確保することができる。
また、この実施形態においては、頭部32Aの基端側には、筒状に延びると共に、その基端側外周に、シリンダー20Aの内周に当接する環状シール部47が設けられているので、環状シール部47によって、シリンダー内周に対するシール性を高めて、頭部32Aとシリンダー20Aの端部壁23との間に画成される空気室Vの密閉度を向上させることができるため、既存のエアダンパーに適用させやすい。
なお、以上説明した各実施形態においては、ピストンロッド30,30Aの頭部32,32Aがシリンダー20の端部壁23から離反する方向に移動したときに、ダンパーによる制動力が付与され、同頭部32,32Aがシリンダー20の端部壁23に近接する方向に移動したときに、ダンパーによる制動力が解除されるように構成されているが、これとは逆に、ピストンロッドの頭部がシリンダーの端部壁(シリンダー端部に装着されるキャップも含む意味である)に近接する方向に移動したときに、ダンパーによる制動力を付与して、離反する方向に移動したときに制動力を解除するように構成してもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、各種の変形実施形態が可能であり、そのような実施形態も本発明の範囲に含まれる。
10,10A ダンパー
20,20A シリンダー
21 壁部
21a 平坦面
22 開口部
30,30A ピストンロッド
31,31A 軸部
32,32A 頭部
35,35A 弾性壁
36,36A 先端側連結部
37,37A 基端側連結部
38 空間
39 第1壁部
40 第2壁部
41,42 屈曲部
45 補強壁
46 スリット
47 環状シール部
47a シール突部
50,50A キャップ
70 シールキャップ

Claims (5)

  1. 互いに近接離反する一対の部材の間に取付けられ、該一対の部材が近接又は離反するときに制動力を付与するダンパーであって、
    一端に開口部を設けた筒状のシリンダーと、前記シリンダー内に移動可能に挿入されるピストンロッドとを有しており、
    前記ピストンロッドは、所定長さで延びる軸部と、該軸部の先端側に設けられると共に、前記シリンダーの内周に当接する頭部とを有しており、
    前記シリンダーは、前記軸部を移動可能に支持する支持部を有しており、
    前記頭部には、径方向に対向して配置された一対の弾性壁と、これらの一対の弾性壁の先端側どうしを連結する先端側連結部と、前記一対の弾性壁の基端側どうしを、前記軸部の先端側に連結させる基端側連結部と、前記一対の弾性壁、前記先端側連結部、前記基端側連結部の間に設けられた空間とを有しており、前記一対の弾性壁が、前記空間を介して撓み変形可能とされ、前記シリンダーの内周に弾接するように構成されていることを特徴とするダンパー。
  2. 前記頭部を径方向且つ前記一対の弾性壁の対向方向と直交する方向から見たときに、各弾性壁は、外方に膨出するように屈曲する屈曲部を有しており、該屈曲部が前記シリンダーの内周に弾接するように構成されている請求項1記載のダンパー。
  3. 前記シリンダーの内周には、平坦面が形成されており、
    各弾性壁は、その軸方向断面で見たときに、前記平坦面に当接可能とされた第1壁部と、この第1壁部に対して交差するように屈曲して延び、前記シリンダーの内周に弾接可能とされた第2壁部とからなる請求項2記載のダンパー。
  4. 前記頭部は、前記先端側連結部と、前記基端側連結部とを連結する補強壁を有しており、各弾性壁の周方向の一端は、前記補強壁に対してスリットを介して分離している請求項1又は2記載のダンパー。
  5. 前記頭部の基端側には、筒状に延びると共に、その基端側外周に、前記シリンダーの内周に当接する環状シール部が設けられている請求項4記載のダンパー。
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