以下、図面に基づいて本開示の実施形態を説明するが、本開示は以下の実施形態に限られるものではない。
図1は、本開示の実施形態に係る画像形成装置1の全体構成例を示す図である。画像形成装置1は、給紙装置2、画像形成装置本体3、後処理装置6及び後処理装置7を備える。画像形成装置本体3の前段側には給紙装置2が配置されている。画像形成装置本体3の後段側には、後処理装置6及び後処理装置7が配置されている。
給紙装置2は、1枚毎にシートP1を分離して排出する。シートP1は例えば単票用紙のような枚葉紙である。給紙装置2から排出されるシートP1は、画像形成装置本体3に搬送される。具体的には、給紙装置2は、一例として、シート収納部21が上下方向に3台設けられている。シート収納部21のそれぞれの上方には、吸引部22が配置されている。シート収納部21のそれぞれの両側面には、側面ガイド23が配置されている。側面ガイド23間には、載置台24が配置されている。載置台24は、シートP1が載置される。側面ガイド23は、載置台24に積載されているシートP1の幅方向を保持しつつ、サイドエアをシートP1に吹き付ける。載置台24に積載されているシートP1の先端部側には、エア送風部25が配置されている。エア送風部25は、分離エアをシートP1に吹き付ける。吸引部22は、載置台24の上方に配置され、シートP1を上から順に吸引する。吸引部22に吸引されたシートP1は、給紙搬送部27により画像形成装置本体3に搬送される。給紙装置制御部201は、不図示のCPU、ROM、RAM、及びI/Oインターフェース等を備える。CPUは、ROMから処理内容に応じてプログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムと協働して給紙装置2の動作を制御する。なお、給紙装置2は、シートP1が搬送される経路上にシート通過検知部84が複数個配置されている。シート通過検知部84は、例えば、反射型光源センサーから構成され、シートP1の通過を検知するものである。
画像形成装置本体3は、上部に設定部36を備え、機内に画像形成部34及び定着部35等を備える。設定部36は、表示部36aと、操作部36bとを備え、操作部36bを介してユーザーの操作を受け付けると共に、表示部36aにより各種情報を表示するものである。画像形成装置本体3は、上部に原稿を自動的に読み込む自動原稿給紙装置及び原稿画像走査装置を備える。原稿画像走査装置は、プラテンガラスを介して画像の読み取りが可能である。原稿画像走査装置は、例えば原稿の画像を読み取り、画像形成部34による画像の形成に利用される。画像形成部34は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等のような各色用にそれぞれ用意された像担持体34dを備え、それぞれの像担持体34dの周囲には帯電装置34a、露光装置34b及び現像装置34cが設けられている。なお、像担持体34dは、例えば、ドラム状の感光体から構成され、転写部34eと対向している。
帯電装置34aにより帯電した像担持体34dの表面は、印刷ジョブの原稿画像データに基づき、露光装置34bにより像の露光が行われ、静電潜像が形成される。像担持体34dは、現像装置34cにより静電潜像が現像されてトナー像が形成される。転写部34eは、中間転写ベルト34e1及び二次転写ローラー34e5等を備える。転写部34eは、中間転写ベルト34e1に押圧自在な二次転写ローラー34e5により形成される転写ニップ(二次転写ニップ)を介して、中間転写ベルト34e1に転写されたトナー像をシートP1に転写する。定着部35は、トナー像が転写されたシートP1に定着処理を行う。
なお、中間転写ベルト34e1には一次転写クリーニング部34hが設けられている。一次転写クリーニング部34hは、一次転写クリーニングブレード34h1を備える。一次転写クリーニングブレード34h1は、中間転写ベルト34e1の表面に摺擦し、二次転写ローラー34e5による二次転写後に中間転写ベルト34e1の表面に残留する転写残トナーを除去する。また、二次転写ローラー34e5には二次転写クリーニング部34iが設けられている。二次転写クリーニング部34iは、二次転写クリーニングブレード34i1を備える。二次転写クリーニングブレード34i1は、二次転写ローラー34e5の表面に摺擦し、二次転写ローラー34e5による二次転写後に二次転写ローラー34e5の表面に残留する転写残トナーを除去する。
具体的には、中間転写ベルト34e1は、無端状ベルトで形成されている。中間転写ベルト34e1は、内周側に、駆動ローラー34e2、一次転写ローラー34e35を含む一次転写圧調整部34e3、対向ローラー34e4、従動ローラー34e6、ステアリングローラー34e7及び従動ローラー34e8が配置されている。よって、中間転写ベルト34e1は、駆動ローラー34e2、一次転写圧調整部34e3、対向ローラー34e4、従動ローラー34e6、ステアリングローラー34e7及び従動ローラー34e8によりループ状に張架される。駆動ローラー34e2は、K成分用の一次転写圧調整部34e3よりもベルト走行方向の下流側に配置される。駆動ローラー34e2が回転することにより、中間転写ベルト34e1は時計方向に一定速度で走行する。対向ローラー34e4は、駆動ローラー34e2の下流側に配置され、二次転写ローラー34e5に対向する。従動ローラー34e6は、対向ローラー34e4の上方(下流側)に配置されている。ステアリングローラー34e7は、従動ローラー34e6の下流側であり、複数の一次転写圧調整部34e3における中間転写ベルト34e1の回転方向の最上流に位置するY成分用の一次転写圧調整部34e3の上流側に配置されている。従動ローラー34e8は、Y成分用の一次転写圧調整部34e3とステアリングローラー34e7との間に配置されている。なお、Y成分用の一次転写圧調整部34e3と、K成分用の一次転写圧調整部34e3との間には、Y成分用側から順に、M成分用及びC成分用の一次転写圧調整部34e3がそれぞれ配置されている。
複数の一次転写圧調整部34e3のそれぞれは、中間転写ベルト34e1の内周面側に設けられ、複数の像担持体34dのそれぞれに対向した位置に配置されている。つまり、複数の一次転写圧調整部34e3に含まれる一次転写ローラー34e35のそれぞれは、中間転写ベルト34e1を介して、複数の像担持体34dのそれぞれに圧接される。このような配置構成により、複数の像担持体34dのそれぞれと、複数の一次転写ローラー34e35のそれぞれとの間には一次転写ニップが形成される。一次転写ニップでは、複数の像担持体34dのそれぞれから中間転写ベルト34e1にトナー像が転写される。
二次転写ローラー34e5は、中間転写ベルト34e1の外周面側に設けられている。二次転写ローラー34e5は、バックアップローラーと呼ばれ、中間転写ベルト34e1を介して、圧接されることにより、二次転写ニップが形成される。二次転写ニップでは、中間転写ベルト34e1からシートP1にトナー像が転写される。中間転写ベルト34e1が一次転写ニップを通過するとき、複数のそれぞれの像担持体34d上のトナー像は、中間転写ベルト34e1に順次重ねて一次転写される。具体的には、一次転写ローラー34e35に一次転写バイアスが印加されることで、中間転写ベルト34e1の裏面側のうち一次転写ローラー34e35と当接する側にトナー像に含まれるトナーと逆極性の電荷が付与されることにより、トナー像は中間転写ベルト34e1に静電的に転写される。
トナー像が中間転写ベルト34e1に静電的に転写され、且つシートP1が二次転写ニップを通過するとき、中間転写ベルト34e1上のトナー像はシートP1に二次転写される。具体的には、二次転写ローラー34e5に二次転写バイアスが印加されることで、シートP1の裏面側のうち二次転写ローラー34e5と当接する側にトナーと逆極性の電荷が付与されることにより、トナー像はシートP1に静電的に転写される。トナー像が転写されたシートP1は定着部35に向けて搬送される。
定着部35は、第1の回転部材352と、第2の回転部材353とを備える。第1の回転部材352は、加熱ローラー352a、加熱源352b、定着ベルト352c及び上加圧ローラー352dを備える。加熱源352bは、加熱ローラー352aの内部に設けられ、昇温が可能なものであって、加熱ローラー352aを加熱する。加熱ローラー352aの下方には、上加圧ローラー352dが設けられている。定着ベルト352cは、無端状に構成され、加熱ローラー352aと、上加圧ローラー352dとに巻き掛けられている。上加圧ローラー352dに下加圧ローラーとして機能する第2の回転部材353が圧接されることにより定着ベルト352cを介して定着ニップが形成される。なお、第2の回転部材353が上加圧ローラー352dすなわち第1の回転部材352から離間状態となった場合、定着ニップは解除される。
第1の回転部材352は、上側駆動部354により駆動する。上側駆動部354は、制御部301で制御されることにより、第1の回転部材352を一定の速度で回転駆動させる。例えば、上加圧ローラー352dを駆動させることにより、定着ベルト352cを一定の速度で走行させつつ、定着ベルト352cを介して加熱ローラー352aから供給される熱が上加圧ローラー352dに形成される定着ニップに伝達される。よって、定着ベルト352cの温度を第1の回転部材352の温度とみなすことができる。第2の回転部材353は、下側駆動部355により駆動する。下側駆動部355は、制御部301で制御されることにより、第1の回転部材352から第2の回転部材353を離間させたり、第1の回転部材352に第2の回転部材353を圧接させたりする。つまり、上加圧ローラー352dと、下加圧ローラーとして機能する第2の回転部材353とは、位置関係が離間状態及び圧接状態の何れか一方となる。
定着ベルト352cと対向する位置には、上側温度検知部81が設けられている。上側温度検知部81は、定着ベルト352cの温度を検知する。第2の回転部材353の周囲には、下側温度検知部82が設けられていてもよい。下側温度検知部82は、第2の回転部材353の周囲の温度を検知する。第2の回転部材353は、定着ニップを介して第1の回転部材352から熱が伝達されているが、第2の回転部材353の内部に加熱源352bと同様のものが設けられてもよい。
つまり、画像形成部34は、電子写真方式でシートP1に作像可能なものである。なお、像担持体34dの周囲には、ドラムクリーニング装置34gが設けられている。ドラムクリーニング装置34gは、転写部34eに残る残留トナーを除去するものである。ドラムクリーニング装置34gの詳細については図2を用いて後述する。制御部301は、不図示のCPU、ROM、RAM、及びI/Oインターフェース等を備え、画像形成装置本体3を制御するコンピュータとして利用される。CPUは、ROMから処理内容に応じてプログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムと協働して画像形成装置本体3の動作を制御する。プログラムは各種制御機能を実現するためのものである。制御部301は、CPUを主として構成されるプロセッサとしても利用される。なお、画像形成装置本体3は、シートP1が搬送される経路上にシート通過検知部85が複数個配置されている。シート通過検知部85は、例えば、反射型光源センサーから構成され、シートP1の通過を検知するものである。
後処理装置6は、搬送経路61a〜61c、複数の排紙搬送部62、パージトレイ64及び後処理装置制御部601を備える。搬送経路61a〜61cを総称する場合、搬送経路61と称する。パージトレイ64は、後処理装置6の上部に設けられ、搬送経路61cにより搬送されるシートP1の排出先となる。搬送経路61aは、排紙搬送部62の駆動によって、画像形成装置本体3から搬送されたシートP1を後処理装置7に搬送する。搬送経路61bは、排紙搬送部62の駆動によって、画像形成装置本体3から搬送されたシートP1を搬送経路61cに搬送する。搬送経路61cは、排紙搬送部62の駆動によって、搬送経路61bから搬送されたシートP1をパージトレイ64に搬送する。後処理装置制御部601は、不図示のCPU、ROM、RAM、及びI/Oインターフェース等を備える。CPUは、ROMから処理内容に応じてプログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムと協働して後処理装置6の動作を制御する。なお、後処理装置6は、シートP1が搬送される経路上にシート通過検知部86が複数個配置されている。シート通過検知部86は、例えば、反射型光源センサーから構成され、シートP1の通過を検知するものである。
後処理装置7は、排紙経路71、複数の排紙搬送部72、駆動部73、メイントレイ74_1、メイントレイ74_2及び後処理装置制御部701を備える。メイントレイ74_1及びメイントレイ74_2を総称する場合、メイントレイ74と称する。メイントレイ74_1及びメイントレイ74_2は、駆動部73によって、上下方向に移動可能であり、排紙経路71により搬送されるシートP1の排出先となる。排紙経路71は、排紙搬送部72の駆動によって、後処理装置6から搬送されるシートP1をメイントレイ74に排出する。後処理装置制御部701は、不図示のCPU、ROM、RAM、及びI/Oインターフェース等を備える。CPUは、ROMから処理内容に応じてプログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムと協働して後処理装置7の動作を制御する。なお、後処理装置7は、シートP1が搬送される経路上にシート通過検知部87が複数個配置されている。シート通過検知部87は、例えば、反射型光源センサーから構成され、シートP1の通過を検知するものである。
次に、図2を用いて作像動作について具体的に説明する。図2は、本開示の実施形態に係る画像形成装置本体3の構成の一部を模式的に示す図である。像担持体34dは、例えばドラム状の金属基体の外周面に、有機光導電体を含有させた樹脂よりなる感光層が形成された有機感光体よりなり、感光層を構成する樹脂として、例えばポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。像担持体34dは、像担持体駆動モーター34fにより回転駆動されるものである。現像装置34cは、像担持体34dと現像領域を介して対向するように配置された現像スリーブ341cを備え、画像形成部34に対応する各色(YMCK)の小粒径であって非磁性体のトナーと磁性体のキャリアとからなる二成分の現像剤を収容している。現像スリーブ341cには、例えば、帯電装置34aの帯電極性と同極性の直流現像バイアス又は交流電圧に帯電装置34aの帯電極性と同極性の直流電圧が重畳された現像バイアスが印加されることにより、現像剤に含まれるトナーを露光装置34bによって形成された静電潜像に付着させる反転現像が行われる。
現像装置34cにより像担持体34d上に形成されるトナー画像は、中間転写ベルト34e1との間で形成されるものであり、一次転写圧調整部34e3に運ばれる。一次転写圧調整部34e3は、上記で説明した一次転写ローラー34e35に加え、一次転写圧調整カム34e31、付勢部材34e32、把持部34e33、軸部34e34及び一次転写駆動部34e36を備える。一次転写圧調整カム34e31は、回転軸と外周面との距離(径)が時計方向(正回転)の回転により連続して大きくなる偏心カムを用いて構成されている。一次転写圧調整カム34e31は、制御部301の制御により、ステアリングローラー34e7の姿勢(傾斜角度)に応じて位置(角度)が変更される。よって、ステアリングローラー34e7の姿勢において一次転写ローラー34e35の押圧力が調整され、一次転写圧が一定に調整される。なお、一次転写圧調整カム34e31として、時計方向(正回転)のときに径が大きくなる偏心カムを説明したが、その逆の構造又は他の構造のカムでもよい。
付勢部材34e32は、例えばバネ部材等の弾性体が用いられ、その一端が一次転写圧調整カム34e31の外周面に当接し、他端が把持部34e33の一部の面に固定されている。把持部34e33は、一次転写ローラー34e35の軸部34e34を介して一次転写ローラー34e35を移動可能に把持する。一次転写圧調整カム34e31が一次転写駆動部34e36によって回転軸を中心として回転すると、一次転写圧調整カム34e31の回転中心と付勢部材34e32に当接する外周面との距離(径)が変化する。一次転写圧調整カム34e31の径の変化により付勢部材34e32のストロークが変化する。付勢部材34e32は、そのストロークに応じた弾性力により一次転写ローラー34e35を水平方向に押して、一次転写ローラー34e35を像担持体34d側に移動させる。なお、一次転写圧調整部34e3は、中間転写ベルト34e1の幅方向に対する一次転写ローラー34e35の軸部34e34の傾きを変える構成だけでなく、付勢部材34e32の付勢力を調整することで中間転写ベルト34e1との距離も調整可能である。
次に、ドラムクリーニング装置34gについて説明する。ドラムクリーニング装置34gは、ブラシ341g、固形滑剤342g及びクリーニングブレード344gを備える。クリーニングブレード344gは、像担持体34dに残留した残留トナー又は帯電により生じたイオン生成物等のような不純物を除去するものであって、像担持体34dの表面と鋭角をなして固定支持され、例えばウレタンゴムから形成されている。ブラシ341gは、表面に例えばポリエステル又はナイロン等からなるブラシ毛341bgを有し、固形滑剤342gと像担持体34dとの両方に当接するように配置される。ブラシ341gは、像担持体34dの回転軸と並行な回転軸を有し、像担持体34dとの接点においてその表面が像担持体34dの表面の進行方向と同じ向きに回転する。このとき、ブラシ341gは、固形滑剤342gから削り出した滑剤粒子を像担持体34dに供給し、当接圧によって滑剤粒子を像担持体34d上に延展塗布すると共に、像担持体34d上に残留した残留トナーを除去する機能も担っている。なお、固形滑剤342gは、像担持体34dの表面に塗布されることにより、トナーと像担持体34dとの付着力を低減できると共に、像担持体34dとクリーニングブレード344gとの摩擦を低減して像担持体34dの表面が粗くなるのを抑えることができる。
以上の説明から、作像を開始するには像担持体34dを回転駆動させる。像担持体34dを回転駆動させるときには固形滑剤342gが像担持体34dに供給され続けると共にクリーニングブレード344gも像担持体34dに摺擦する。また、ジャムにより図1に示すような残留シートP(13)〜P(15)が排出され続けている間であっても、像担持体34dを回転駆動させるため、クリーニングブレード344gは像担持体34dに摺擦する。よって、像担持体34dの表面にトナーがない分だけクリーニングブレード344gに係る摺擦抵抗が増大することで、クリーニングブレード344gが捲れてしまい、クリーニングブレード344gの姿勢が変化する虞がある。クリーニングブレード344gの姿勢が変化した状態であれば、クリーニングブレード344gにより像担持体34dに残留する残留トナーを除去できないため、次の印刷ジョブに悪影響が生じる。なお、残留シートP(13)〜P(15)又は他の不図示の残留しているシートP1の何れか1枚を残留シートP(N)と称する。
また、ジャムにより残留シートP(N)が排出され続けている間には、現像剤に含まれる非磁性体のトナーは、現像装置34cに長時間滞留することになるため、帯電過多となって劣化する。よって、残留シートP(N)の排出に起因する次の印刷ジョブへの悪影響が出る虞がある。したがって、ジャムにより残留シートP(N)が排出され続ける場合、現像装置34cに滞留する滞留トナーを像担持体34dへ強制的に排出させる必要がある。
そこで、残留シートP(N)を排出するときであっても、クリーニングブレード344gの姿勢の変化を抑制することで、残留シートP(N)の排出に起因する次の印刷ジョブへの悪影響を軽減することができ、さらには現像剤の劣化の影響を軽減させる構成について説明する。
図3は、本開示の実施形態に係る画像形成装置1の機能構成例を示す図である。図3に示すように、給紙装置2が備える通信インターフェース部91、画像形成装置本体3が備える通信インターフェース部92、後処理装置6が備える通信インターフェース部93及び後処理装置7が備える通信インターフェース部94のそれぞれは互いに各種情報を通信可能である。よって、画像形成装置1は、シート通過検知部84〜87の検知結果も共有される。例えば、残留シートP(N)が画像形成装置1の機内の何れかに残留していたとしても、画像形成装置1は、その位置情報を取得可能である。例えば、シート通過検知部85を通過してから所定時間経過後にジャムが発生した場合、画像形成装置1は、シートPの線速から残留シートP(N)の位置情報を取得可能である。
次に、残留シートP(N)を排出しているとき、クリーニングブレード344g又はトナーが劣化したものに対応する現像装置34cが収容するトナーを排出する動作について説明する。図4は、本開示の実施形態に係るイエロー及びマゼンタに対応する像担持体34dのみ一次転写される構成例を示す図である。図4の一例では、イエロー及びマゼンタに対応するクリーニングブレード344g(図2参照)又はトナーが劣化しているため、イエロー及びマゼンタに対応する像担持体34dと中間転写ベルト34e1とが接触した状態に制御されている。
次に、現像剤の劣化状態、すなわち、現像剤に含まれるトナーの劣化状態の判定について説明する。図5は、本開示の実施形態に係る現像剤の劣化状態の判定に用いられる各種パラメータの一例を示す図である。単位枚数ごとの印字率閾値を2.0%とし、積算不足印字率閾値を8.0%として説明する。図5の一例では、単位枚数は1枚とするが、特に1枚に限定されず、例えば、シートP1の大きさ及びカバレッジに応じて、2枚ごと又は10枚ごとであってもよい。また、図5においては、1枚ごとの印字率閾値は同一のものを用いるが、1枚ごとに異なる印字率閾値を用いてもよい。図5に示す積算不足印字率は、単位枚数ごとの印字率の印字不足分を単位枚数ごとに積算したものである。例えば、通紙枚目が1枚目のとき、印字率が0.5%であれば、2.0−0.5=1.5%が印字不足分となるため、積算不足印字率は1.5%となる。また、例えば、通紙枚目が2枚目のとき、印字率が0.3%であれば、2.0−0.3=1.7%が印字不足分となるため、積算不足印字率は1.5+1.7=3.2%となる。通紙枚目ごとに同様の演算を行う。ここで、通紙枚目が12枚目のときにジャムが発生した場合、残留シートP(N)の自動排出が開始されるが、現像剤、すなわち、トナーが劣化状態にあるか否かは、積算不足印字率と、積算不足印字率閾値と、に基づき決定される。例えば、図5の一例では、通紙枚目が12枚目のとき、積算不足印字率が積算不足印字率閾値以上であるため、現像装置34cに滞留する滞留トナーの排出量を所定の公知の演算により求め、滞留トナーを排出することで形成するトナー帯副走査長を求める。なお、積算不足印字率は、残留シートP(N)に印字された分を含めて演算されるものである。
次に、クリーニングブレード344gの劣化状態の判定について説明する。図6は、本開示の実施形態に係るクリーニングブレード344gの劣化状態の判定に用いられる各種パラメータの一例を示す図である。単位紙間ごとのトナー帯副走査長閾値を10mmとし、不足トナー帯副走査長閾値を50mmとして説明する。図6の一例では、単位紙間は1枚紙間とするが、特に1枚紙間に限定されず、例えば、シートP1の大きさ及びカバレッジに応じて、2枚紙間ごとであってもよい。また、図6においては、1枚紙間ごとのトナー帯副走査長閾値は同一のものを用いるが、1枚紙間ごとに異なるトナー帯副走査長閾値を用いてもよい。図6に示す不足トナー帯副走査長は、単位紙間ごとのトナー帯副走査長の排出不足分を単位紙間ごとに積算したものである。例えば、通紙紙間が1枚目紙間のとき、トナー帯副走査長が0.2mmであれば、10−0.2=9.8mmが排出不足分となるため、不足トナー帯副走査長は9.8mmとなる。また、例えば、通紙紙間が2枚目紙間のとき、トナー帯副走査長が0.0mmであれば、10−0.0=10.0mmが排出不足分となるため、不足トナー帯副走査長は9.8+10.0=19.8mmとなる。通紙紙間ごとに同様の演算を行う。ここで、通紙紙間が12枚目紙間のときにジャムが発生した場合、残留シートP(N)の自動排出が開始されるが、クリーニングブレード344gが劣化状態にあるか否かは、不足トナー帯副走査長と、不足トナー帯副走査長閾値と、に基づき決定される。例えば、図6の一例では、ジャムが発生したときの通紙紙間が12枚目紙間のとき、不足トナー帯副走査長が不足トナー帯副走査長閾値以上であるため、現像装置34cに滞留する滞留トナーの排出量を所定の公知の演算により求め、滞留トナーを排出することで形成するトナー帯副走査長を求める。
図7は、本開示の実施形態に係る表示部36aの表示例を示す図である。図7に示すように、設定部36は、残留シートP(N)の排出後に残留シートP(N)が利用されるか否かの設定を受け付けることができる。図8は、本開示の実施形態に係るトナー帯の一例を示す図である。図8(A)〜図8(C)は、残留シートP(N)の排出後に残留シートP(N)が利用される場合である。図8(D)は、残留シートP(N)の排出後に残留シートP(N)が利用されない場合である。
具体的には、図8(A)は、残留シートP(13)と、残留シートP(14)との間に滞留トナーを排出することでトナー帯が形成される一例である。しかし、残留シートP(13)と、残留シートP(14)との間に滞留トナーを排出しきれない場合がある。図8(B)は、残留シートP(13)と、残留シートP(14)との間に滞留トナーを排出しきれない場合に、次の紙間で滞留トナーを排出させる一例である。具体的には、滞留トナーの排出量が紙間に収まらない場合、次の紙間で滞留トナーの残量分を排出させる。なお、ジャム処理によりジャム紙が取り除かれた場合、ジャム紙に対応する箇所は紙間として利用可能である。図8(C)は、残留シートP(14)がジャム紙であった場合の一例である。具体的には、残留シートP(N)のうちジャム処理により残留シートP(14)が取り除かれた箇所を紙間に含ませる。なお、残留シートP(N)の排出後に残留シートP(N)が利用されない場合には、残留シートP(N)の紙間を考慮する必要がない。図8(D)は、残留シートP(N)を考慮せずに残留シートP(N)の排出動作と連動してトナー帯が排出される一例である。具体的には、残留シートP(N)を排出後に残留シートP(N)が利用されない場合、残留シートP(N)の排出が開始され次第、滞留トナーの排出を開始させる。
なお、トナー帯のレイアウトは、滞留トナーを排出させる範囲であって、主走査幅のうちの描画可能幅と、副走査幅とに基づき決定されるものである。また、トナー帯は、予め設定されたカバレッジに応じて、描画可能幅の塗りつぶし量が決定されるものである。よって、トナー帯はベタ塗りだけでなく、一部抜けているような構成であってもよい。
以上の説明から、制御部301は、シートP1のうち画像形成装置1に残留する残留シートP(N)を1枚ずつ排出させるとき、残留シートP(N)を排出させてから次の残留シートP(N)を排出させるまでの間となる紙間で現像装置34cに滞留する滞留トナーを像担持体34dへ排出させる。また、制御部301は、現像剤及びクリーニングブレード344gの少なくとも一方の劣化状態に基づき、滞留トナーを排出させるか否かを決定する。また、上記で説明したように、現像装置34cは色ごとに設けられるものであり、制御部301は、現像剤及びクリーニングブレード344gの少なくとも一方の劣化状態のうち、劣化状態にあると決定されたものに対応する滞留トナーを排出させつつ、劣化状態にないと決定されたものに対応する滞留トナーを滞留させ続ける。次に、制御例について具体的に説明する。
図9は、本開示の実施形態に係る制御例を説明するフローチャートである。ステップS11において、制御部301は、印刷ジョブが実行中であるか否かを判定する。制御部301は、印刷ジョブが実行中であると判定する場合(ステップS11;Y)、ステップS12の処理に移行する。制御部301は、印刷ジョブが実行中でないと判定する場合(ステップS11;N)、ステップS26の処理に移行し、ステップS26において、印刷ジョブが終了したか否かを判定する。制御部301は、印刷ジョブが終了したと判定する場合(ステップS26;Y)、処理を終了する。制御部301は、印刷ジョブが終了していないと判定する場合(ステップS26;N)、ステップS11の処理に戻る。
ステップS12において、制御部301は、ジャムが発生したか否かを判定する。制御部301は、ジャムが発生したと判定する場合(ステップS12;Y)、ステップS13の処理に移行する。制御部301は、ジャムが発生していないと判定する場合(ステップS12;N)、ステップS12の処理に戻る。ステップS13において、制御部301は、印刷ジョブを中断し、ステップS14の処理に移行する。ステップS14において、制御部301は、残留シートP(N)の自動排出処理が可能であるか否かを判定する。制御部301は、残留シートP(N)の自動排出処理が可能であると判定する場合(ステップS14;Y)、ステップS15の処理に移行し、ステップS15において、現像剤劣化状態判定処理を実行し、ステップS16の処理に進む。ステップS16において、制御部301は、クリーニングブレード劣化状態判定処理を実行し、ステップS17の処理に進む。なお、現像剤劣化状態判定処理の詳細については図10を用いて後述する。また、クリーニングブレード劣化状態判定処理の詳細については図11を用いて後述する。一方、制御部301は、残留シートP(N)の自動排出処理が可能でないと判定する場合(ステップS14;N)、ステップS25の処理に移行する。ステップS25において、制御部301は、手動で残留シートP(N)が除去されたか否かを判定する。制御部301は、手動で残留シートP(N)が除去されたと判定する場合(ステップS25;Y)、ステップS24の処理に移行する。制御部301は、手動で残留シートP(N)が除去されていないと判定する場合(ステップS25;N)、ステップS25の処理を継続する。
ステップS17において、制御部301は、実行色の印字に関連する各種負荷を駆動させ、ステップS18の処理に移行する。実行色の印字に関連する各種負荷の駆動により、現像装置34cに滞留する滞留トナーを排出する準備を行う。ステップS18において、制御部301は、搬送負荷を駆動させ、ステップS19及びステップS20の処理に移行する。搬送負荷の駆動により、残留シートP(N)を排出する準備を行う。なお、ステップS17及びステップS18の処理は何れが先であってもよく、同時実行されてもよい。また、ステップS19及びステップS20の処理は同時実行である。
ステップS19において、制御部301は、残留シートP(N)を排出させ、ステップS23の処理に移行する。ステップS20において、制御部301は、残留シートP(N)を排出後に残留シートP(N)が利用されるか否かを判定する。制御部301は、残留シートP(N)を排出後に残留シートP(N)が利用されると判定する場合(ステップS20;Y)、ステップS21の処理に移行し、ステップS21において、残留シートP(N)を排出させてから次の残留シートP(N)を排出させるまでの間となる紙間で滞留トナーを像担持体34dへ排出させ、ステップS23の処理に移行する。制御部301は、残留シートP(N)を排出後に残留シートP(N)が利用されないと判定する場合(ステップS20;N)、ステップS22の処理に移行し、ステップS22において、残留シートP(N)の排出が開始され次第、滞留トナーの排出を開始させ、ステップS23の処理に移行する。ステップS23において、ステップS19、ステップS21及びステップS22の全ての処理が終了したことを契機として、積算不足印字率をリセットし、ステップS24の処理に移行する。ステップS24において、制御部301は、印刷ジョブを再開し、ステップS11の処理に戻る。
図10は、本開示の実施形態に係る現像剤劣化状態判定処理の一例を説明するフローチャートである。ステップS41において、制御部301は、積算不足印字率が積算不足印字率閾値以上であるか否かを判定する。制御部301は、積算不足印字率が積算不足印字率閾値以上であると判定する場合(ステップS41;Y)、ステップS42の処理に移行する。制御部301は、積算不足印字率が積算不足印字率閾値未満であると判定する場合(ステップS41;N)、ステップS43の処理に移行する。ステップS42において、制御部301は、滞留トナーの排出量を求め、ステップS43の処理に移行する。ステップS43において、制御部301は、現像剤が劣化状態にあるか否かを未判定の色があるか否かを判定する。制御部301は、現像剤が劣化状態にあるか否かを未判定の色があると判定する場合(ステップS43;Y)、ステップS41の処理に戻る。制御部301は、現像剤が劣化状態にあるか否かを未判定の色がないと判定する場合(ステップS43;N)、現像剤劣化状態判定処理を終了する。なお、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの順に判定するが、異なる順であってもよい。
図11は、本開示の実施形態に係るクリーニングブレード劣化状態判定処理の一例を説明するフローチャートである。ステップS51において、制御部301は、不足トナー帯副走査長が不足トナー帯副走査長閾値以上であるか否かを判定する。制御部301は、不足トナー帯副走査長が不足トナー帯副走査長閾値以上であると判定する場合(ステップS51;Y)、ステップS52の処理に移行する。制御部301は、不足トナー帯副走査長が不足トナー帯副走査長閾値未満であると判定する場合(ステップS51;N)、ステップS53の処理に移行する。ステップS52において、制御部301は、滞留トナーの排出量を求め、ステップS53の処理に移行する。ステップS53において、制御部301は、クリーニングブレード344gが劣化状態にあるか否かを未判定の色があるか否かを判定する。制御部301は、クリーニングブレード344gが劣化状態にあるか否かを未判定の色があると判定する場合(ステップS53;Y)、ステップS51の処理に戻る。制御部301は、クリーニングブレード344gが劣化状態にあるか否かを未判定の色がないと判定する場合(ステップS53;N)、クリーニングブレード劣化状態判定処理を終了する。なお、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの順に判定するが、異なる順であってもよい。
以上の説明から、本実施形態においては、シートP1に画像を形成する画像形成装置1は、像担持体34dと、像担持体34dに形成された静電潜像にトナーを含む現像剤を供給する現像装置34cと、トナーのうち像担持体34dに残留した残留トナーを除去するクリーニングブレード344gを有するドラムクリーニング装置34gと、現像装置34cを制御する制御部301と、を備え、制御部301は、シートP1のうち画像形成装置1に残留する残留シートP(N)を1枚ずつ排出させるとき、残留シートP(N)を排出させてから次の残留シートP(N)を排出させるまでの間となる紙間で現像装置34cに滞留する滞留トナーを像担持体34dへ排出させる。よって、残留シートP(N)が排出され続けている間であっても、紙間で滞留トナーが排出されるため、クリーニングブレード344gに係る摺擦抵抗が不要に増大しない。したがって、残留シートP(N)が捲れずにクリーニングブレード344gの姿勢が維持されるので、残留シートP(N)の排出に起因する次の印刷ジョブへの悪影響を軽減することができる。また、残留シートP(N)の排出と、滞留トナーの排出とを同時に実行するので、画像形成装置1のダウンタイムを短縮することができる。
また、本実施形態においては、制御部301は、主走査幅のうちの描画可能幅と、副走査幅とに基づき、滞留トナーを排出させる範囲であるトナー帯のレイアウトを決定するものであり、トナー帯は、予め設定されたカバレッジに応じて、描画可能幅の塗りつぶし量が決定される。よって、滞留トナーの排出量を適宜調整できるため、クリーニングブレード344gに係る摺擦抵抗を一定に保つことができる。
また、本実施形態においては、制御部301は、現像剤及びクリーニングブレード344gの少なくとも一方の劣化状態に基づき、滞留トナーを排出させるか否かを決定する。よって、クリーニングブレード344gの劣化状態だけでなく現像剤の劣化状態も考慮した制御が実行される。したがって、滞留トナーの排出により、クリーニングブレード344gに係る摺擦抵抗を下げることによりクリーニングブレード344gの姿勢を改善できるだけでなく、現像剤の劣化の影響を軽減させることができる。
また、本実施形態においては、制御部301は、積算不足印字率と、積算不足印字率閾値と、に基づき、現像剤が劣化状態にあるか否かを決定するものであり、積算不足印字率は、単位枚数ごとの印字率の印字不足分を単位枚数ごとに積算したものである。よって、滞留トナーが滞留量が一定値に到達したか否かで現像剤が劣化状態にあるか否かを決定することができる。したがって、滞留トナーの滞留量に応じた制御が実行されるため、現像剤の劣化状態を正確に判定することができる。
また、本実施形態においては、積算不足印字率は、残留シートP(N)に印字された分を含めて演算されるものである。よって、画像形成装置1から既に排出されたシートP1に形成された画像に使用したトナーだけでなく画像形成装置1の機内に残留する残留シートP(N)に形成された画像に使用したトナーも考慮される。したがって、現像装置34cの滞留トナーの滞留量を正確に特定することができる。
また、本実施形態においては、残留シートP(N)の排出後に残留シートP(N)が利用されるか否かの設定を受け付ける設定部36、をさらに備える。よって、残留シートP(N)の存在を考慮せずに滞留トナーを排出することもできる。したがって、クリーニングブレード344gの形状の保護及び現像剤の劣化状態の改善を優先的に進めることができる。
また、本実施形態においては、制御部301は、残留シートP(N)のうちジャム処理により残留シートP(N)が取り除かれた箇所を紙間に含ませる。よって、ジャム処理により取り除かれた残留シートP(N)は画像形成装置1の機内に存在しないので、紙間として用いることで、クリーニングブレード344gの形状の保護及び現像剤の劣化状態の改善をより効率的に進めることができる。
また、本実施形態においては、制御部301は、滞留トナーの排出量が紙間に収まらない場合、次の紙間で滞留トナーの残量分を排出させる。よって、残留シートP(N)に滞留トナーが排出されるのを回避しつつ、滞留トナーを確実に排出させることができる。
また、本実施形態においては、制御部301は、残留シートP(N)を排出後に残留シートP(N)が利用されない場合、残留シートP(N)の排出が開始され次第、滞留トナーの排出を開始させる。よって、紙間まで待たせなくても滞留トナーの排出処理を前倒しで実行できるので、クリーニングブレード344gの形状の保護及び現像剤の劣化状態の改善をより迅速に進めることができる。
また、本実施形態においては、制御部301は、不足トナー帯副走査長と、不足トナー帯副走査長閾値と、に基づき、クリーニングブレード344gが劣化状態にあるか否かを決定するものであり、不足トナー帯副走査長は、単位紙間ごとのトナー帯副走査長の排出不足分を単位紙間ごとに積算したものである。よって、紙間ごとに滞留トナーを排出させても排出量が不足している場合であっても、クリーニングブレード344gの劣化状態を適切に決定することができる。
また、本実施形態においては、現像装置34cは色ごとに設けられるものであり、制御部301は、現像剤及びクリーニングブレード344gの少なくとも一方の劣化状態のうち、劣化状態にあると決定されたものに対応する滞留トナーを排出させつつ、劣化状態にないと決定されたものに対応する滞留トナーを滞留させ続ける。よって、劣化状態にあるものに対応する現像装置34cに滞留する滞留トナーだけ排出させることができるので、不要な処理を回避することができる。
以上、本開示に係る画像形成装置1を実施形態に基づいて説明したが、本開示はこれに限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよい。
例えば、本実施形態においては、画像形成装置1が給紙装置2、画像形成装置本体3、後処理装置6及び後処理装置7を備えるシステム構成について説明したが、特にこれに限定されるものではない。例えば、画像形成装置1は、ペーパーインサーターをさらに備えてもよい。
また、例えば、本実施形態においては、二次転写ニップを形成する二次転写ローラー34e5について説明したが、二次転写ニップを形成する構成は特にこれに限定されるものではない。例えば、二次転写ニップを形成するために、二次転写ローラー34e5を含む複数の不図示の支持ローラーに、不図示の二次転写ベルトがループ状に張架された構成、いわゆる、ベルト式の二次転写ユニットが採用されてもよい。
また、例えば、本実施形態においては、シートP1の通過を検知するものとして、シート通過検知部84〜87について説明したが、配置場所、配置個数及び構成は、特にこれに限定されるものではない。