JP2020180630A - 流路切換弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】重量増加、コストアップ等を招くことなく、弁シート面の変形(歪)を抑制し得て弁洩れし難くできる流路切換弁を提供する。【解決手段】ハウジング10と、ハウジング10内に回動可能に配在された回転弁体20と、回転弁体20が対接せしめられる弁シート部材70とを備え、弁シート部材70に、流体の入出口となる複数の円形開口73が設けられ、複数の円形開口73に、ハウジング10に接続された管継手78が連設されており、回転弁体20内に、円形開口73と管継手78を含んで構成されるポート間を選択的に連通する高圧側Uターン連通路41及び低圧側Uターン連通路42が設けられ、弁シート部材70は、ハウジング10と別部材としてハウジング10内に配在される。【選択図】図1

Description

本発明は、弁体を回転させることにより流路の切り換えを行うロータリー式の流路切換弁に係り、特に、ヒートポンプ式冷暖房システム等において流路切換を行うのに好適な流路切換弁に関する。
一般に、ルームエアコン、カーエアコン等のヒートポンプ式冷暖房システムは、圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器、及び膨張弁等に加えて、流路(流れ方向)切換手段としての四方切換弁等の流路切換弁を備えている。
この種の流路切換弁(四方切換弁)としては、スライド式のものとロータリー式のものがあるが、ロータリー式の四方切換弁は、例えば、次のような構成のものがよく知られている(特許文献1等も参照)。すなわち、筒状のハウジング、該ハウジングの下面側に設けられた弁シート面、該弁シート面に開口する4個のポート(第1、第2、第3、及び第4のポート)、及び前記ハウジング内に回動可能に配在されてその下面が前記弁シート面に対面せしめられる回転弁体を有し、該回転弁体内に、前記ポート間を選択的に連通すべく、2本のUターン連通路が設けられ、前記回転弁体が第1の回転位置をとるとき、一方のUターン連通路により第1ポートと第2ポートとが連通するとともに、他方のUターン連通路により第3ポートと第4ポートとが連通し、前記回転弁体が第2の回転位置をとるとき、一方のUターン連通路により第1ポートと第3ポートとが連通するとともに、他方のUターン連通路により第2ポートと第4ポートとが連通するようにされているものが典型例として挙げられる。
より詳細には、2本のUターン連通路のうちの一方は、圧縮機の吐出側に接続されて高圧冷媒が流通する高圧側Uターン連通路とされ、他方は、圧縮機の吸入側に接続されて低圧冷媒が流通する低圧側Uターン連通路とされ、ハウジング内(弁室)は高圧冷媒で満たされ、回転弁体(の2本のUターン連通路)の下面(シール面)は、Uターン連通路内の低圧と弁室内の高圧との差圧によって弁シート面に強く押し付けられ、これによって、Uターン連通路のシールがなされ、弁室内の高圧冷媒が低圧側に抜けること(弁洩れ)を防ぐようになっている。
また、かかる構成のロータリー式の流路切換弁(四方切換弁)において、Uターン連通路のシール性を向上させて弁洩れを生じ難くすべく、次のような対策が既に講じられている。
すなわち、特許文献2に所載の流路切換弁は、回転弁体内に、2本のUターン連通路のうちの低圧側Uターン連通路を設けるとともに、高圧側Uターン連通路が設けられた高圧通路形成部材を上下方向に摺動自在の別体として収容し、この高圧通路形成部材をハウジングに押圧された状態で回転弁体内に保持し、これによって、高圧冷媒に伴われる脈動による衝撃をハウジングで受け止めて回転弁体には伝わらないようにし、高圧冷媒に伴われる脈動に起因する回転弁体の振動を抑えるようにしている。
また、特許文献3に所載のものは、回転弁体(のUターン連通路)を下側部材と上側部材の2部材で分割構成とし、単一部材では困難であった理想の通路形状に近づけ、これによって、耐圧強度を増大させて変形し難くしている。
特開平8−285113号公報 特開2018−194037号公報 特開2018−194032号公報
前記した如くの従来のロータリー式の流路切換弁においては、主としてハウジング内に配在された回転弁体の改変によって弁洩れを防いでいるが、依然として次のような解決すべき課題がある。
すなわち、かかる流路切換弁においては、通常、ハウジングの底部(底板部材)が弁シート部材を兼ねており、その上面(内面)が、回転弁体の下面が対面する平坦で滑らかな弁シート面となっている。換言すれば、弁シート部材は、外郭部品としてのハウジングと一体に(単一部品として)形成されており、ハウジング内(弁室)に充満する高圧冷媒からの内圧を受ける外郭強度の性能も有する構造となっている。
前記した如くに弁シート部材の弁シート面が外郭強度の性能も有する構造を採る場合、耐圧強度計算のみで(換言すれば、耐圧強度のみを考慮して)肉厚を計算すると、弁シート面には、内圧を受けた際の歪が発生し、弁洩れが発生する可能性がある。
また、かかる歪の発生を抑えるための一つの方策としては、弁シート部材(つまり、ハウジングの底部)の肉厚を大きくすること等が考えられる。しかし、かかる方策では、使用材料が増えるとともに加工が難しくなるため、重量増加を招くとともに、コスト(材料コスト、加工コスト)の面で懸念がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、重量増加、コストアップ等を招くことなく、弁シート面の変形(歪)を抑制し得て弁洩れし難くできる流路切換弁を提供することにある。
前記の目的を達成すべく、本発明に係る流路切換弁は、基本的には、ハウジングと、該ハウジング内に回動可能に配在された回転弁体と、該回転弁体が対接せしめられる弁シート部材とを備え、前記弁シート部材に、流体の入出口となる複数の開口が設けられ、該複数の開口に、前記ハウジングに接続された管継手が連設されており、前記回転弁体内に、前記開口と前記管継手を含んで構成されるポート間を選択的に連通する1個もしくは複数個の連通路が設けられ、前記弁シート部材は、前記ハウジングと別部材として前記ハウジング内に配在されていることを特徴としている。
好ましい態様では、前記弁シート部材は、前記ハウジングに設けられた接続口を介して前記ハウジング内に挿入された前記管継手により前記ハウジングの内面から浮かせて支持される。
更に好ましい態様では、前記開口に、前記管継手が接続される。
更に好ましい態様では、前記開口に設けられた下部大径部に、前記管継手が内嵌されて固定される。
更に好ましい態様では、前記管継手は、前記ハウジングよりも柔らかい素材で形成される。
更に好ましい態様では、前記弁シート部材に、前記ハウジングの内面側に向けて突出する凸部が設けられる。
更に好ましい態様では、前記凸部は、前記弁シート部材において前記管継手よりも中心側に配置される。
他の好ましい態様では、前記弁シート部材は、前記回転弁体が対接せしめられるとともに前記複数の開口が設けられた弁シート面部と、該弁シート面部を前記ハウジングの内面から浮かせて支持するための支持脚部とを有する。
更に好ましい態様では、前記支持脚部は、前記弁シート面部の外周に環状に設けられる。
更に好ましい態様では、前記支持脚部に、切欠きもしくは貫通穴からなる均圧穴が設けられる。
更に好ましい態様では、前記開口の周縁部に嵌入筒部が設けられ、該嵌入筒部の端部は、前記管継手が接続された前記ハウジングの接続口に摺動可能に内嵌される。
更に好ましい態様では、前記接続口に設けられた上部大径部に、前記嵌入筒部の端部が摺動可能に内嵌され、前記接続口に設けられた下部大径部に、前記管継手が内嵌されて固定される。
更に好ましい態様では、前記接続口と前記嵌入筒部との間にシール部材が介装される。
更に好ましい態様では、前記シール部材は、複数のポートのうち相対的に高圧の流体が流れるポート以外のポートに配設される。
別の好ましい態様では、前記弁シート部材と前記回転弁体との間に、前記回転弁体の回転時において、前記回転弁体を前記弁シート部材から離れさせるシール面離隔機構が設けられる。
本発明に係る流路切換弁では、弁シート部材は、外郭部品としてのハウジングと別部材としてハウジング内に配在されるので、弁シート部材の弁シート面には、回転弁体の受圧荷重のみが掛かり、内圧が掛からない(詳細には、弁シート面の上下でキャンセルされる)構造となるため、弁シート部材として、例えば比較的肉薄の平板(円板)状部材を追加すれば済み、外郭部品としてのハウジングの肉厚を大きくする(厚くする)必要はない。そのため、弁シート部材の弁シート面が外郭強度の性能も有する構造である従来のものと比べて、重量増加、コストアップ等を招くことなく、弁シート部材(の弁シート面)の変形(歪)を抑制し得て弁洩れを生じ難くできる。
また、通常、ポートを構成する管継手は、ハウジングを構成する材料(例えばSUS等)に対して柔らかい材料(例えば銅等)で形成されている。この場合、弁シート部材を、ハウジングに設けられた接続口を介してハウジング内に挿入された管継手に接続してハウジングの内面から浮かせて支持することにより、内圧によるハウジングの変形(歪)を管継手(の伸び率の違いによる弾性変形)で吸収して弁シート部材(の弁シート面)に伝わらないようにできるため、弁シート部材(の弁シート面)の変形(歪)を確実に抑制し得て弁洩れの発生を効果的に抑えることができる。
また、弁シート部材を、回転弁体が対接せしめられるとともに複数の開口が設けられた弁シート面部と、該弁シート面部をハウジングの内面から浮かせて支持するための支持脚部とで形成する。また、弁シート面部に設けられた開口の周縁部に嵌入筒部を設け、この嵌入筒部の端部をハウジングの接続口に摺動可能に内嵌する。この場合、嵌入筒部とハウジングの接続口との間にシールが必要である場合には、シール部材(例えばOリング)が設置される。これにより、内圧によるハウジングの変形(歪)を接続口における嵌入筒部の摺動(相対移動)で吸収して、当該内圧によるハウジングの変形(歪)が弁シート部材(の弁シート面)に直接的に影響しないようにできるため、弁シート部材(の弁シート面)の変形(歪)を確実に抑制し得て弁洩れの発生を効果的に抑えることができる。
また、この場合、前記支持脚部を、前記ハウジングの変形(量)の少ない例えば弁シート面部の外周に環状に設けることにより、弁シート部材(の弁シート面)の変位(つまり、ハウジング内での移動)を低く抑えることができる。
上記した以外の、課題、構成、及び作用効果は、以下の実施形態により明らかにされる。
本発明に係る流路切換弁の第1実施形態の第1の連通状態を示す縦断面図であり、図4(A)のV−V矢視線に従う断面図。 本発明に係る流路切換弁の第1実施形態の第2の連通状態を示す縦断面図であり、図4(B)のW−W矢視線に従う断面図。 図1の要部を拡大して示す要部拡大断面図。 第1実施形態の流路切換弁における流路切換動作の説明に供される図であり、(A)は回転弁体が第1の回転位置にある状態、(B)は回転弁体が第2の回転位置にある状態をそれぞれ示す下面配置図。 第1実施形態の流路切換弁における、主としてハウジング及び回転軸部材部分を示す分解斜視図。 第1実施形態の流路切換弁における、主として回転弁体及び弁シート部材部分を示す分解斜視図。 第1実施形態の流路切換弁における回転弁体と高圧通路形成部材の詳細説明に供される分解斜視図。 (A)は、第1実施形態の流路切換弁における回転弁体と低圧通路画成部材の詳細説明に供される分解斜視図、(B)は、回転弁体の下面配置図。 第1実施形態の流路切換弁の組み立て状態において概ね図6のU−U矢視線に従って切断した断面図。 第1実施形態の流路切換弁における弁シート部材の他例を示す、概ね図6のU−U矢視線に従って切断した断面図。 本発明に係る流路切換弁の第2実施形態の第1の連通状態を示す縦断面図であり、図4(A)のV−V矢視線に従って切断した断面図。 本発明に係る流路切換弁の第1実施形態の第2の連通状態を示す縦断面図であり、図4(B)のW−W矢視線に従って切断した断面図。 図11の要部を拡大して示す要部拡大断面図。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図1、図2は、それぞれ本発明に係る流路切換弁の第1実施形態の第1の連通状態、第2の連通状態を示す縦断面図である。また、図3は、図1の要部拡大断面図である。
なお、本明細書において、上下、左右、前後等の位置、方向を表わす記述は、説明が煩瑣になるのを避けるために図面に従って便宜上付けたものであり、実際にヒートポンプ式冷暖房システム等に組み込まれた状態での位置、方向を指すとは限らない。
また、各図において、部材間に形成される隙間や部材間の離隔距離等は、発明の理解を容易にするため、また、作図上の便宜を図るため、各構成部材の寸法に比べて大きくあるいは小さく描かれている場合がある。
図示実施形態の流路切換弁は、四方切換弁1であり、ヒートポンプ式冷暖房システムにおいて流路切換用として使用されるもので、ロータリー式の主弁5と、流体圧式のアクチュエータ7と、四方パイロット弁8を備える。
以下においては、まず、主として主弁5について説明し、その後にアクチュエータ7、四方パイロット弁8について説明する。
<主弁5の構成及び動作>
主弁5は、図1〜図3に加えて、図5、図6を参照すればよくわかるように、外郭部品としてのハウジング10と、このハウジング10内に回動可能かつ上下動可能に配在された回転弁体20と、回転弁体20を回動させるための回転軸部材30と、ハウジング10内に設けられ、回転弁体20が対面(対接)せしめられる弁シート部材70と、を備える。
ハウジング10は、アルミあるいはステンレス(SUS)等の金属製とされ、円筒状の胴部10Cと、この胴部10Cの上面開口を気密的に封止するように圧入、ろう付け、溶接等により固定された厚肉円板状の蓋板部材10Aと、胴部10Cの下面開口を気密的に封止するように前記蓋板部材10Aと同様に前記胴部10Cに固定された厚肉円板状の底板部材10Bとを有する。
弁シート部材70は、本実施形態では、ハウジング10(の底板部材10B)と一体に形成されておらず、ハウジング10と別部材としてハウジング10内に配在されている。
この弁シート部材70は、例えばハウジング10と同様にアルミあるいはステンレス(SUS)等といった比較的硬い(強度の高い)金属を素材としてプレス加工等により作製されたもので、胴部10C(の内面)よりも若干小径の薄肉円板状を有し(ここでは、前記した底板部材10B及び蓋板部材10Aよりも薄肉)、その上面は平坦で滑らかな弁シート面72となっている。弁シート部材70には、図4、図6に示される如くに、回転弁体20の回転軸線Oを中心とした同一円周上に90°間隔で、流体(冷媒)の入出口となる段付きの円形開口73(の上部小径部73a(図3、図6))と管継手78からなる第1ポートpD、第2ポートpC、第3ポートpE、及び第4ポートpSが垂設されている。
ハウジング10の底板部材10Bには、前記4個の円形開口73に連設する4本の管継手78がそれぞれ通される円形開口からなる接続口18が形成されている。
本例では、図3に拡大図示されている如くに、前記接続口18と略同径に形成された円形開口73の下部大径部73bに、ハウジング10(の底板部材10B)の外側から接続口18を介してハウジング10内(弁室11)に挿入された管継手78の上端部が内嵌されてろう付けにより(詳しくは、底板部材10Bの接続口18部分と同時にろう付けすることにより)固定(固着)されて接続されている。すなわち、本例では、ハウジング10、弁シート部材70、及び管継手78の三者間の固定並びに必要箇所のシールは、ろう付けにより行うようにされている。
したがって、本実施形態では、弁シート部材70は、ハウジング10内(弁室11)における底板部材10Bの上側に間隔をあけて配在されている。換言すれば、弁シート部材70(の弁シート面72)は、ハウジング10内(弁室11)において、前記4本の管継手78により底板部材10Bの上面(内面)12から浮かせて(つまり、ハウジング10の内面に直接接触せずに)支持されている。
なお、弁シート部材70の円形開口73に接続される管継手78は、銅等の、前記ハウジング10や弁シート部材70よりも柔らかい(強度の低い)素材で形成されたパイプ部材で作製されている。
本実施形態の四方切換弁1では、ヒートポンプ式冷暖房システムに組み込まれた場合において、例えば、第1ポートpDは圧縮機吐出側に接続され、第2ポートpCは室外熱交換器に接続され、第3ポートpEは室内熱交換器に接続され、第4ポートpSは圧縮機吸入側に接続される。
前記回転軸部材30は、図5、図6を参照すればよくわかるように、上から順に、小径凸部31、上部大径部32、中間軸部33、角形係合部34、下端小径部36を有する。前記ハウジング10における蓋板部材10Aの中央には、前記回転軸部材30が挿通せしめられる嵌挿穴13が形成され、弁シート部材70の中央には、回転軸部材30の下端小径部36を回転自在に支持する丸穴からなる挿通穴71が設けられている。
回転軸部材30において、その小径凸部31を含む上端部には、後述するアクチュエータ7の回転駆動体65の下端部が溶接等により一体に結合されている。中間軸部33の上部には、ばね受けを兼ねるC字状の止め具38が嵌着される環状溝33a(図3、図5、図9)が形成されるとともに、この止め具38により樹脂製のスラスト軸受37が回転軸部材30に対して回動自在に外嵌保持されている。
回転軸部材30の角形係合部34には、回転弁体20の下部中央に設けられた角形溝29に嵌め込まれた角形棒35が外挿されて嵌合せしめられており、これにより、回転弁体20は回転軸部材30と一体に回動せしめられる。なお、角形溝29に予めインサート成形された金属製の角形棒35に回転軸部材30の角形係合部34を嵌入してもよい。
回転軸部材30の上部大径部32と蓋板部材10Aの嵌挿穴13との間にはシール部材としてのOリング14が介装されている。
回転弁体20は、ハウジング10内(弁室11)に回動可能に配在されてその下面が前記弁シート面72に対面せしめられる短円柱状の基体部21を有し、該基体部21には、図1、図2に加えて図6〜図9を参照すればよくわかるように、中央部に回転軸部材30を通す段付き貫通穴22が設けられ、この段付き貫通穴22の上部段差部と前記回転軸部材30に嵌着された止め具38との間に、回転弁体20(基体部21)を弁シート面72に押し付ける方向に付勢する圧縮コイルばね39が縮装されている。
また、回転弁体20の(回転軸線Oに対して)一端側には、その下部に高圧冷媒が流通する高圧側Uターン連通路41が設けられた飯ごう形状の高圧通路形成部材40が上下方向に摺動自在に嵌挿保持される収容部23が設けられ、他端側には、低圧冷媒が流通する低圧側Uターン連通路42が設けられている。
より詳細には、高圧通路形成部材40は、収容部23の下端の平面視飯ごう状外形を有する環状の内方突出端縁部23a上に配在されている。また、高圧通路形成部材40に形成された高圧側Uターン連通路41は、下面側が開口した側面視概略円弧(弓形)状ないしかまぼこ形状とされており、内方突出端縁部23aの下面が高圧側Uターン連通路41の(弁シート面72に対する)当接面16(図8(B)、図9参照)となっている。高圧側Uターン連通路41の下面(開口)及び内方突出端縁部23aの下面は、前記第1ポートpDを含む隣り合うポート間(pD−pC、pD−pE)を選択的に連通させ得る大きさとされている。なお、高圧側Uターン連通路41に導入された高圧冷媒の一部は、高圧通路形成部材40と収容部23との隙間を介して弁室11内に導入されるため、前記当接面16はシール性を備える必要はない。
また、高圧通路形成部材40における上面側の(周方向で)両端近くには、舌状把手部43が横方向に突設されている。一方、基体部21の上面側の対応する部位には収容部23に連なって舌状把手部43、43が上下動自在に嵌挿される凹部26、26が設けられ、さらにこの凹部26の下側に、高圧通路形成部材40を弁シート面72とは反対側(蓋板部材10A側)に付勢するための圧縮コイルばね25が装填される収納穴27が形成されている。
また、高圧通路形成部材40の上面には、該高圧通路形成部材40と蓋板部材10Aの下面との接触面積を減らして回転時の摩擦抵抗を小さくすべく、上に凸の球冠状の突部44が複数(図示例では、中央付近と両端付近の3箇所)設けられている。
一方、回転弁体20に設けられた低圧側Uターン連通路42は、基体部21内に形成された弁体内通路部46と、該弁体内通路部46における下面側に設けられた低圧通路画成部材47とで構成される。
弁体内通路部46は、下面側(弁シート面72側)が開口した側面視概略円弧(弓形)状ないしかまぼこ形状を呈し、かつ、上部(外周側)が概ね半円形状ないしそれに近い半楕円形状を持つものとなっている。
それに対し、低圧通路画成部材47は、両端に円形開口49を有する円環状部45を持つ平面視メガネ状とされ、該低圧通路画成部材47の上側に基体部21が被さるようにして、そのメガネ状の外枠部分の上面が基体部21の弁体内通路部46の下端周縁部に超音波溶着あるいはレーザ溶着等により合体接合されている。
低圧通路画成部材47は、図8を参照すればよくわかるように、下面両端(円形開口49の下面外周)に弁シート面72に対接する円環状シール面17、17を有する。また、前記低圧側Uターン連通路42の断面形状を、弁体内通路部46と協働(合体)して、円形ないしそれに近い楕円形とするとともに、一端から他端まで全長にわたって略等しい断面積とすべく、その中央部から両端の円形開口49にかけて山状突部48が設けられている。山状突部48は、図9に示される如くに、断面形状が半円状ないしそれに近い半楕円状の表面(すなわち、円弧の部分)を有している。
つまり、前記低圧側Uターン連通路42は、その下側ないし内周側部分が低圧通路画成部材47で画成され、その上側ないし外周側部分が基体部21(の弁体内通路部46)で画成された、断面形状が円形ないしそれに近い楕円形かつ側面視概略逆U字状ないし円弧状を呈している。
本例では、低圧側Uターン連通路42の通路径と第2〜第4ポートpC、pE、pSの口径とは略同径とされており、低圧側Uターン連通路42の一端及び他端(低圧通路画成部材47の両端の円形開口49、49)が第2〜第4ポートpC、pE、pSの3つのポートの真上に選択的に位置せしめられ(つまり、低圧通路画成部材47の両端の円形開口49、49は、回転弁体20の回転軸線Oを中心とした同一円周上に90°離れて形成されている)、これにより、前記第4ポートpSを含む隣り合うポート間(pS−pE、pS−pC)を選択的に連通するようになっている。
上記に加え、本実施形態では、回転弁体20の回転時において、回転弁体20側の当接面16及びシール面17を弁シート部材70の弁シート面72から離れさせるボール式シール面離隔機構が設けられている。
ボール式シール面離隔機構は、図6、図9に示される如くに、ボール56、ケース57、及び蓋部材58で構成されるボール保持体55を複数(図示例では3個)備える。ボール保持体55は、ボール56を、その一部を下方に突出させた状態で、回転自在にかつ移動は実質的に阻止した状態で保持するもので、このボール保持体55は、回転弁体20の下部外周に3箇所、120°間隔で設けられた装着穴59に、前記ボール56の一部を下方に突出させた状態で装着されている。また、回転弁体20の下側に位置する弁シート部材70には、回転弁体20の回転開始前及び回転終了時において、回転弁体20側の当接面16及びシール面17が弁シート部材70の弁シート面72から離れないように、前記ボール56の一部が嵌め込まれ、回転弁体20の回転時(流路切換中)においては、ボール56が回転弁体20を押し上げながら転がり出るような寸法形状とされた略円錐状の凹穴74が120°間隔で3個ずつ2組設けられている。本実施形態では、流路切換のための回転角度は90°とされているので、凹穴74の組同士の角度間隔は30°となっている。
かかるシール面離隔機構では、回転弁体20の回転開始前及び回転終了時においては、図9に示される如くに、弁シート部材70の凹穴74内にボール56の一部が嵌り込んでいる。この状態から回転弁体20を90°回転させ始めると、ボール保持体55が周方向に移動(回転)し、これに伴ってボール56は、回転弁体20を、圧縮コイルばね39の付勢力に抗して押し上げながら凹穴74から転がり出る。これによって、回転弁体20の当接面16及びシール面17が弁シート部材70の弁シート面72から離れる。なお、回転弁体20が90°回転すると、ボール56が次の凹穴74に嵌り込むので、回転弁体20は圧縮コイルばね39の付勢力によって押し下げられ、回転弁体20の当接面16及びシール面17が弁シート面72に押し付けられる。
図10に、前記した弁シート部材70の他例を示す。この弁シート部材70は、弁シート部材70の挿通穴71の回りに、下側(ハウジング10における底板部材10Bの上面(内面)12側)に向けて突出する位置決め用の凸部75を設けたものである。本実施形態では、管継手78を弁シート部材70と底板部材10Bの2箇所でろう付けする必要があるが、凸部75によって、ろう付けの際、弁シート部材70を底板部材10Bに対して(詳細には、底板部材10Bの上側に)位置決めできるため、弁シート部材70の軸線方向のずれを防ぐことができる。なお、図10で凸部75は、挿通穴71の一部としたが、軸線方向から見て、管継手78よりも中心側(換言すれば、回転軸線O寄り)に配置すればよく、挿通穴71とは異なる構成でもよい。また、ここでは、凸部75を切削加工したような円筒形状としたが、例えば、弁シート部材70の挿通穴71をプレス加工し、その際に挿通穴71の回りに凸形状を形成するようにして、前記凸部75を作成してもよい。
<アクチュエータ7の構成及び動作>
次に、回転弁体20を回動させるための流体圧式のアクチュエータ7について説明する。なお、アクチュエータ7は、基本的に、上記特許文献2、3に所載のものと同じであるので、詳細図は省略する。必要なら、上記特許文献2、3を参照されたい。
本実施形態のアクチュエータ7は、前記主弁5内を流通する高圧冷媒と低圧冷媒との差圧を利用した流体圧式のもので、前記ハウジング10における蓋板部材10A上にその下端が固定された上蓋62付き円筒部61と、該円筒部61内に摺動自在に嵌挿された天井部付き厚肉円筒状の受圧移動体60と、この受圧移動体60内に内挿された円柱状の回転駆動体65と、を備える。
受圧移動体60は、蓋板部材10Aの上面に嵌合固定されて受圧移動体60と円筒部61との間に嵌め込まれた弓形状断面の左右一対の回動阻止兼上下動案内部材63、63により、直線的に上下動するがその回転は阻止されるようになっている。
受圧移動体60と回転駆動体65には、受圧移動体60の上下動を回転駆動体65の回転運動に変換するための運動変換機構として、送り用雌ねじ66と送り用雄ねじ67がそれぞれ設けられている。回転駆動体65は、受圧移動体60に螺合しているので、受圧移動体60の上下方向の移動に伴って相対的に該受圧移動体60内で回動するようになっており、回転駆動体65が回転すると、該回転駆動体65に連結された回転軸部材30及び回転弁体20も一体に回転する。ここでは、受圧移動体60が上動すると、回転駆動体65、回転軸部材30、及び回転弁体20が(下から視て)反時計回りに回転し、受圧移動体60が下動すると、回転駆動体65、回転軸部材30、及び回転弁体20が(下から視て)時計回りに回転する。
前記受圧移動体60の外周上部には、円筒部61の内周面との間を気密的に封止して円筒部61内を容積可変の上室51と下室52とに仕切るシール部材(ここでは、Oリング68、例えばテフロン(登録商標)製の滑りリング69からなるシール部材)及び該シール部材を係止する例えば金属製のリング部材64がかしめ等により装着されている。
図1には、受圧移動体60が最下降位置にあり、回転弁体20が第1の回転位置をとっている状態が示され、図2には、受圧移動体60が最上昇位置にあり、回転弁体20が第2の回転位置をとっている状態が示されている。本例では、第1の回転位置と第2の回転位置との角度差、つまり、流路切換に要する回転角度は90°となっている。
また、円筒部61の下部には、下室52に高圧流体を導入・排出するための下部ポート54が設けられるとともに、その上蓋62には、上室51に高圧流体を導入・排出するための上部ポート53が設けられている。
なお、受圧移動体60の上下動を回転駆動体65の回転運動に変換するための運動変換機構としては、上記のような送りねじを用いたものに限定されず、例えば、ボール、このボールの収容部、及びボールの一部が嵌め込まれる螺旋溝で構成されているもの等を採用することができる。
<四方パイロット弁8の構成及び動作>
次に、四方パイロット弁8について説明する。
本実施形態では、流路切換を、高圧部分である第1ポートpD、上部ポート53、下部ポート54、及び、低圧部分である第4ポートpSに細管#1〜#4で接続された電磁式の四方パイロット弁8により行うようにされている。つまり、前記アクチュエータ7の上室51と下室52とは、四方パイロット弁8及び細管#1〜#4を介して選択的に圧縮機吐出側(高圧側)と圧縮機吸入側(低圧側)とに接続され、上室51と下室52との圧力差を利用して受圧移動体60を上下動させ、それに伴って(回転駆動体65、回転軸部材30を介して)回転弁体20を弁シート部材70の弁シート面72上で回転摺動させて流路(ポート間の連通状態)の切り換えを行うようにされている。
四方パイロット弁8は、その構造自体はよく知られているものであるので、その詳細な構造説明は省略する。
この四方パイロット弁8においては、上部ポート53に細管#2を介して接続されるポートa、第4ポートpSに細管#4を介して接続される低圧ポートb、下部ポート54に細管#3を介して接続されるポートc、第1ポートpDに細管#1を介して接続される高圧ポートdが設けられている。
本例では、通電ON時には、高圧ポートdとポートcが連通するとともに、ポートaと低圧ポートbが連通するので、第1ポートpD(吐出側高圧ポート)に流入する高圧流体が下部ポート54を介して下室52に導入されるとともに、上室51の高圧流体が上部ポート53から第4ポートpS(吸入側低圧ポート)へ排出される。
それに対し、通電をOFFにすると、高圧ポートdとポートaが連通するとともに、ポートcと低圧ポートbが連通するので、第1ポートpD(吐出側高圧ポート)に流入する高圧流体が上部ポート53を介して上室51に導入されるとともに、下室52の高圧流体が下部ポート54から第4ポートpS(吸入側低圧ポート)へ排出される。
したがって、四方パイロット弁8への通電をONにすると、受圧移動体60が上動し、これによって、回転駆動体65、回転軸部材30、及び回転弁体20が(下から視て)反時計回りに90°(第1の回転位置から第2の回転位置へと)回転し、図2、図4(B)に示される如くに、高圧側Uターン連通路41により第1ポートpDと第3ポートpEとが連通するとともに、低圧側Uターン連通路42により第2ポートpCと第4ポートpSとが連通する(回転弁体20が第2の回転位置にある第2の連通状態)。
一方、四方パイロット弁8への通電をOFFにすると、受圧移動体60が下動し、回転駆動体65、回転軸部材30、及び回転弁体20が(下から視て)時計回りに90°(第2の回転位置から第1の回転位置へと)回転し、図1、図3、図4(A)に示される如くに、高圧側Uターン連通路41により第1ポートpDと第2ポートpCとが連通するとともに、低圧側Uターン連通路42により第3ポートpEと第4ポートpSとが連通する(回転弁体20が第1の回転位置にある第1の連通状態)。
<四方切換弁(流路切換弁)1の作用効果>
上記のような構成とされた本実施形態の四方切換弁(流路切換弁)1では、弁シート部材70は、外郭部品としてのハウジング10と別部材としてハウジング10内に配在されるので、弁シート部材70の弁シート面72には、回転弁体20の受圧荷重のみが掛かり、内圧が掛からない(詳細には、弁シート面72の上下でキャンセルされる)構造となるため、弁シート部材70として、例えば比較的肉薄の平板(円板)状部材(全体が均一な厚さの部材)を追加すれば済み、外郭部品としてのハウジング10の肉厚を大きくする(厚くする)必要はない。そのため、弁シート部材の弁シート面が外郭強度の性能も有する構造である従来のものと比べて、重量増加、コストアップ等を招くことなく、弁シート部材70(の弁シート面72)の変形(歪)を抑制し得て弁洩れを生じ難くできる。
また、ポートを構成する管継手78は、ハウジング10を構成する材料(例えばSUS等)に対して柔らかい材料(例えば銅等)で形成されている。本実施形態では、弁シート部材70を、ハウジング10に設けられた接続口18を介してハウジング10内に挿入された管継手78に接続してハウジング10の内面から浮かせて支持することにより、内圧によるハウジング10の変形(歪)(図3の一点鎖線Da参照)を管継手(の伸び率の違いによる弾性変形)で吸収して弁シート部材(の弁シート面)に伝わらないようにできるため、弁シート部材(の弁シート面)の変形(歪)(図3の二点鎖線Db参照)を確実に抑制し得て弁洩れの発生を効果的に抑えることができる。
[第2実施形態]
図11、図12は、それぞれ本発明に係る流路切換弁の第2実施形態の第1の連通状態、第2の連通状態を示す縦断面図である。また、図13は、図11の要部拡大断面図である。
本第2実施形態の四方切換弁(流路切換弁)2は、上述した第1実施形態の四方切換弁(流路切換弁)1に対し、弁シート部材80の配置構成、弁シート部材80、ハウジング10の底板部材10B、及び管継手88の接続構成が異なっており、その他の構成は、上述した第1実施形態とほぼ同じである。したがって、第1実施形態の四方切換弁(流路切換弁)1の各部に対応する部分には、同一ないし関連した符号を付して重複説明を省略し、以下においては、相違点を重点的に説明する。
本実施形態の弁シート部材80は、前述した第1実施形態の弁シート部材70と同様に、ハウジング10(の底板部材10B)と一体に形成されておらず、ハウジング10と別部材としてハウジング10内に配在されている。
この弁シート部材80は、例えばハウジング10と同様にアルミあるいはステンレス(SUS)等といった比較的硬い(強度の高い)金属を素材としてプレス加工等により作製されたもので、胴部10C(の内面)よりも若干小径の薄肉円板状を有し(ここでは、前記した底板部材10B及び蓋板部材10Aよりも薄肉)、その上面が平坦で滑らかな弁シート面82となっている弁シート面部85を有する。
弁シート部材80の弁シート面部85には、回転弁体20の回転軸線Oを中心とした同一円周上に90°間隔で、流体(冷媒)の入出口となる円形開口83が形成されるとともに、この円形開口83の周縁部から立ち下がる円筒状の嵌入筒部87が突設されている。
ハウジング10の底板部材10Bには、前記4個の円形開口83に連なる4本の嵌入筒部87(の下端部)がそれぞれ通される段付きの円形開口からなる接続口18が形成されている。
本例では、図13に拡大図示されている如くに、接続口18の上部大径部18aに、嵌入筒部87の下端部が(上下方向に)摺動可能に内嵌され、接続口18の下部大径部18bに、管継手88の上端部が内嵌されてろう付けにより固定(固着)されて接続されている。すなわち、本例では、ハウジング10及び管継手88の両者間の固定並びに必要箇所のシールは、ろう付けにより行うようにされている。
つまり、本例では、弁シート部材80の円形開口83(及びそれに続く嵌入筒部87)と、底板部材10Bの接続口18と、管継手88とで、第1ポートpD、第2ポートpC、第3ポートpE、及び第4ポートpSが構成されている。
また、本例では、高圧部分である第1ポートpD以外のポート(第2ポートpC、第3ポートpE、及び第4ポートpS)に対応する接続口18の上部大径部18a(の内周面)と嵌入筒部87の下端部(の外周面)の間には、弾性体からなるシール部材としてのOリング19が(圧縮状態で)介装されている(図11〜図13では、第4ポートpS部分のみを図示)。
また、弁シート部材80には、前記弁シート面部85の外周(言い換えれば、弁シート部材80の外周)から立ち下がる短円筒状(換言すれば円環状)の支持脚部86が設けられている。この支持脚部86の高さ(上下方向長さ)は、前記した嵌入筒部87の高さよりも小さくされており、その下端部は、ハウジング10の底板部材10B(の上面12)の外周部に当接せしめられて載せ置かれている。
したがって、本実施形態では、弁シート部材80の弁シート面部85は、ハウジング10内(弁室11)における底板部材10Bの上側に間隔をあけて配在されている。換言すれば、弁シート部材80の弁シート面部85(の弁シート面82)は、ハウジング10内(弁室11)において、前記環状の支持脚部86により底板部材10Bの上面(内面)12から浮かせて(つまり、ハウジング10の内面に直接接触せずに)支持されている。
また、前記支持脚部86の下部の所定箇所(1箇所もしくは複数箇所)には、下方開放の切欠きからなる均圧穴86aが設けられ、これによって、当該支持脚部86の内側とハウジング10内(弁室11)とが常時連通せしめられている。なお、本例では、前記均圧穴86aとして、支持脚部86の下部に形成した切欠きを採用しているが、支持脚部86の中腹部に形成した所定形状の貫通穴等によって前記均圧穴86aを形成してもよい。また、前記支持脚部86に代えて又は前記支持脚部86とともに、前記弁シート面部85側、詳しくは、前記弁シート面部85において回転弁体20の下面(当接面16及びシール面17)が接触する部分以外の部分に、貫通穴等からなる均圧穴を形成してもよい。
なお、本例では、弁シート部材80における、弁シート面部85、支持脚部86、及び嵌入筒部87は一体に形成されている(換言すれば単一部品として構成されている)。
また、弁シート部材80(の弁シート面部85)の中央には、第1実施形態と同様に、回転軸部材30の下端小径部36を回転自在に支持する丸穴からなる挿通穴81が設けられている。
かかる構成を有する本第2実施形態の四方切換弁(流路切換弁)2においても、上述した第1実施形態の四方切換弁(流路切換弁)1と同様に、弁シート部材80は、外郭部品としてのハウジング10と別部材としてハウジング10内に配在されるので、弁シート部材80の弁シート面82には、回転弁体20の受圧荷重のみが掛かり、内圧が掛からない(詳細には、弁シート面82の上下でキャンセルされる)構造となるため、弁シート部材80(の弁シート面部85)として、例えば比較的肉薄の平板(円板)状部材を追加すれば済み、外郭部品としてのハウジング10の肉厚を大きくする(厚くする)必要はない。そのため、弁シート部材の弁シート面が外郭強度の性能も有する構造である従来のものと比べて、重量増加、コストアップ等を招くことなく、弁シート部材80(の弁シート面82)の変形(歪)を抑制し得て弁洩れを生じ難くできる。
また、弁シート部材80を、回転弁体20(の下面)が対接せしめられるとともに4個の円形開口83が設けられた弁シート面部85と、該弁シート面部85をハウジング10の内面から浮かせて支持するための支持脚部86とで形成する。また、弁シート面部85に設けられた円形開口83の周縁部に嵌入筒部87を設け、この嵌入筒部87の下端部をハウジング10の接続口18に摺動可能に内嵌する。この場合、嵌入筒部87とハウジング10の接続口18との間にシールが必要である場合には(詳しくは、第1ポートpD以外の第2ポートpC、第3ポートpE、及び第4ポートpSには)、シール部材としてのOリング19が設置される。これにより、内圧によるハウジング10の変形(歪)(図13の一点鎖線Da参照)を接続口18における嵌入筒部87の摺動(上下方向の相対移動)で吸収して、当該内圧によるハウジング10の変形(歪)が弁シート部材80(の弁シート面82)に直接的に影響しないようにできるため、弁シート部材80(の弁シート面82)の変形(歪)を確実に抑制し得て弁洩れの発生を効果的に抑えることができる。
なお、高圧部分である第1ポートpDについては、ハウジング10内(弁室11)が高圧導入されているため、シール部材としてのOリング等を設置する必要はない。
また、本実施形態では、弁シート部材80(の弁シート面82)は、ハウジング10の底板部材10B(の上面12)に載せ置かれており、内圧によるハウジング10の変形(歪)に応じてハウジング内10で上下方向に多少変位する可能性はあるが、圧縮コイルばね39によって回転弁体20は弁シート部材80の弁シート面82に押し付けられているとともに、前記支持脚部86を、前記ハウジング10の変形(量)の少ない例えば弁シート面部85の外周に環状に設けることにより、弁シート部材80(の弁シート面82)の変位(つまり、ハウジング内10での上下方向の移動)を低く抑えることができる。
加えて、本実施形態では、弁シート部材80の円形開口83に連設する管継手88をハウジング10の接続口18(の下部大径部18b)に内嵌してろう付け等により接続固定すればよく、弁シート部材80(の嵌入筒部87)をろう付け等により接続固定する必要はないので(シール部材としてのOリング19、あるいは、第1ポートpD内を流れる高圧流体(冷媒)によりシールされているため)、組付が容易となる。
なお、上記した実施形態では、本発明を四方切換弁に適用した場合の例を説明したが、本発明は六方切換弁等にも同様に適用できることは言うまでも無い。また、流路切換弁の回転弁体内に設けられる連通路の数も、1個でもよいし、3個以上でもよい。
また、上述した本発明に係る流路切換弁は、ヒートポンプ式冷暖房システムのみならず、他のシステム、装置、機器類にも組み込めることは勿論である。
1 四方切換弁(流路切換弁)(第1実施形態)
2 四方切換弁(流路切換弁)(第2実施形態)
5 主弁
7 アクチュエータ
8 四方パイロット弁
10 ハウジング
10A 蓋板部材
10B 底板部材
10C 胴部
11 弁室
12 底板部材の上面(内面)
16 当接面(高圧側Uターン連通路)
17 シール面(低圧側Uターン連通路)
18 接続口
18a 上部大径部
18b 下部大径部
19 Oリング(シール部材)
20 回転弁体
21 基体部
23 収容部
25 圧縮コイルばね
30 回転軸部材
39 圧縮コイルばね
40 高圧通路形成部材
41 高圧側Uターン連通路(連通路)
42 低圧側Uターン連通路(連通路)
46 弁体内通路部
47 低圧通路画成部材
51 上室
52 下室
53 上部ポート
54 下部ポート
55 ボール保持体
60 受圧移動体
65 回転駆動体
70 弁シート部材(第1実施形態)
71 挿通穴
72 弁シート面
73 円形開口(開口)
73a 上部小径部
73b 下部大径部
74 凹穴
75 凸部
78 管継手
80 弁シート部材(第2実施形態)
81 挿通穴
82 弁シート面
83 円形開口(開口)
85 弁シート面部
86 支持脚部
86a 均圧穴
87 嵌入筒部
88 管継手
pD 第1ポート(吐出側高圧ポート)
pC 第2ポート(室外側入出ポート)
pE 第3ポート(室内側入出ポート)
pS 第4ポート(吸入側低圧ポート)

Claims (15)

  1. ハウジングと、該ハウジング内に回動可能に配在された回転弁体と、該回転弁体が対接せしめられる弁シート部材とを備え、
    前記弁シート部材に、流体の入出口となる複数の開口が設けられ、該複数の開口に、前記ハウジングに接続された管継手が連設されており、
    前記回転弁体内に、前記開口と前記管継手を含んで構成されるポート間を選択的に連通する1個もしくは複数個の連通路が設けられている流路切換弁であって、
    前記弁シート部材は、前記ハウジングと別部材として前記ハウジング内に配在されていることを特徴とする流路切換弁。
  2. 前記弁シート部材は、前記ハウジングに設けられた接続口を介して前記ハウジング内に挿入された前記管継手により前記ハウジングの内面から浮かせて支持されていることを特徴とする請求項1に記載の流路切換弁。
  3. 前記開口に、前記管継手が接続されていることを特徴とする請求項2に記載の流路切換弁。
  4. 前記開口に設けられた下部大径部に、前記管継手が内嵌されて固定されていることを特徴とする請求項3に記載の流路切換弁。
  5. 前記管継手は、前記ハウジングよりも柔らかい素材で形成されていることを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の流路切換弁。
  6. 前記弁シート部材に、前記ハウジングの内面側に向けて突出する凸部が設けられていることを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の流路切換弁。
  7. 前記凸部は、前記弁シート部材において前記管継手よりも中心側に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の流路切換弁。
  8. 前記弁シート部材は、前記回転弁体が対接せしめられるとともに前記複数の開口が設けられた弁シート面部と、該弁シート面部を前記ハウジングの内面から浮かせて支持するための支持脚部とを有することを特徴とする請求項1に記載の流路切換弁。
  9. 前記支持脚部は、前記弁シート面部の外周に環状に設けられていることを特徴とする請求項8に記載の流路切換弁。
  10. 前記支持脚部に、切欠きもしくは貫通穴からなる均圧穴が設けられていることを特徴とする請求項9に記載の流路切換弁。
  11. 前記開口の周縁部に嵌入筒部が設けられ、該嵌入筒部の端部は、前記管継手が接続された前記ハウジングの接続口に摺動可能に内嵌されていることを特徴とする請求項8から10のいずれか一項に記載の流路切換弁。
  12. 前記接続口に設けられた上部大径部に、前記嵌入筒部の端部が摺動可能に内嵌され、前記接続口に設けられた下部大径部に、前記管継手が内嵌されて固定されていることを特徴とする請求項11に記載の流路切換弁。
  13. 前記接続口と前記嵌入筒部との間にシール部材が介装されていることを特徴とする請求項11又は12に記載の流路切換弁。
  14. 前記シール部材は、複数のポートのうち相対的に高圧の流体が流れるポート以外のポートに配設されていることを特徴とする請求項13に記載の流路切換弁。
  15. 前記弁シート部材と前記回転弁体との間に、前記回転弁体の回転時において、前記回転弁体を前記弁シート部材から離れさせるシール面離隔機構が設けられていることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の流路切換弁。
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