JP2020172693A - オーステナイト系ステンレス鋼およびその製造方法 - Google Patents

オーステナイト系ステンレス鋼およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な放熱性および加工性を有し、非磁性であるオーステナイト系ステンレス鋼およびその製造方法を提供する。【解決手段】化学組成が、質量%で、C:0.10%以下、Si:2.0%以下、Mn:4.0%以下、P:0.060%以下、S:0.008%以下、N:0.10%以下、Cr:16.0〜25.0%、Ni:7.0〜15.0%、Nb:0.005〜1.0%、Mo:0〜4.0%、Cu:0〜4.0%、任意元素、残部:Feおよび不可避的不純物であり、f値が、−150(℃)以上−50(℃)未満であり、厚さが0.05〜0.70mmである、オーステナイト系ステンレス鋼。【選択図】 なし

Description

本発明は、オーステナイト系ステンレス鋼およびその製造方法に関する。
スマートフォンに代表されるような電子機器は、安定した動作を確保するため、内部で発生した熱を放熱する必要がある。このような電子機器においては、電子基板からの熱を放熱するため、熱伝導性に優れ、良好な放熱性を有する放熱材が使用させる。また、電子機器の動作に悪影響を与えないよう、放熱材には、磁性を帯びない、非磁性であることも要求される。
このような観点から、電子機器の放熱材には、銅、またはアルミニウム合金といった素材が用いられている。
特開2015−206124号公報
ところで、近年では、電子機器には、小型化、軽量化が要求されている。このため、電子機器に使用される放熱材においても、より、強度が高く、厚さを低減できる、すなわち良好な比強度が要求されつつある。
特許文献1にあるように、オーステナイト系ステンレス鋼は、銅、またはアルミニウム合金と比較し、良好な比強度を有し、かつ磁性を制御できる。このため、放熱材として、有用な素材であると考えられる。しかしながら、特許文献1では放熱性について言及していない。そして、特許文献1に記載されたオーステナイト系ステンレス鋼板を放熱材として使用するためには、さらに放熱性を向上させる必要がある。加えて、電子機器の製品形状に加工するため、放熱材に用いられるオーステナイト系ステンレス鋼には、良好な加工性も要求される。
本発明は、上記課題を解決し、良好な放熱性および加工性を有し、非磁性であるオーステナイト系ステンレス鋼およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、下記のオーステナイト系ステンレス鋼および製造方法を要旨とする。
(1)表面に不動態皮膜を有するオーステナイト系ステンレス鋼であって、
化学組成が、質量%で、
C:0.10%以下、
Si:2.0%以下、
Mn:4.0%以下、
P:0.060%以下、
S:0.008%以下、
N:0.10%以下、
Cr:16.0〜25.0%、
Ni:7.0〜15.0%、
Nb:0.005〜1.0%、
Mo:0〜4.0%、
Cu:0〜4.0%、
Al:0〜0.50%、
Ti:0〜0.50%、
V:0〜0.50%、
W:0〜0.50%、
Co:0〜0.50%、
Mg:0〜0.0050%、
Ca:0〜0.010%、
Ga:0〜0.010%、
Hf:0〜0.10%、
Zr:0〜0.50%、
La:0〜0.10%、
Y:0〜0.10%、
REM:0〜0.10%、
残部:Feおよび不可避的不純物であり、
下記(i)式で算出されるf値が、−150(℃)以上−50(℃)未満であり、
厚さが0.05〜0.70mmである、オーステナイト系ステンレス鋼。
f値(℃)=551−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−29(Ni+Cu)−13.7Cr−18.5Mo−68Nb ・・・(i)
但し、上記(i)式中の各元素記号は、鋼中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表し、含有されない場合はゼロとする。
(2)前記化学組成が、質量%で、
Mo:0.05〜4.0%、
Cu:0.1〜4.0%、
Al:0.01〜0.50%、
Ti:0.005〜0.50%、
V:0.005〜0.50%、
W:0.005〜0.50%、
Co:0.005〜0.50%、
Mg:0.0005〜0.0050%、
Ca:0.0005〜0.010%、
Ga:0.0005〜0.010%、
Hf:0.005〜0.10%、
Zr:0.005〜0.50%、
La:0.005〜0.10%、
Y:0.005〜0.10%、および
REM:0.005〜0.10%、
から選択される一種以上を含有する、上記(1)に記載のオーステナイト系ステンレス鋼。
(3)前記不動態皮膜中における化学組成のカチオン分率が、下記(ii)式を満足する、上記(1)または(2)に記載のオーステナイト系ステンレス鋼。
2.0<(Nb+Mo+Cu)/Cr<10.0 ・・・(ii)
但し、上記(ii)式中の各元素記号は、不動態皮膜中に含まれる各元素のカチオン分率(原子%)を表し、含有されない場合はゼロとする。
(4)電子機器の放熱板に用いられる、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のオーステナイト系ステンレス鋼。
(5)スマートフォンの放熱板に用いられる、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のオーステナイト系ステンレス鋼。
(6)スマートフォンの筐体に用いられる、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のオーステナイト系ステンレス鋼。
(7)(a)上記(1)または(2)に記載の化学組成を有する冷間加工材を900〜1150℃の範囲で焼鈍し、オーステナイト単相の金属組織にする工程と、
(b)焼鈍された前記冷間加工材を溶融塩浸漬後、硫酸水溶液で酸洗する工程と、
(c)硫酸水溶液で酸洗された前記冷間加工材を、硝弗酸水溶液で酸洗する工程と、
を有する、上記(3)に記載のオーステナイト系ステンレス鋼の製造方法。
(8)前記硫酸水溶液の組成は、硫酸濃度が10〜35%であり、
前記硝弗酸水溶液の組成は、硝酸濃度が5〜20%であり、弗酸濃度が0.1〜5.0%である、上記(7)に記載のオーステナイト系ステンレス鋼の製造方法。
本発明によれば、良好な放熱性および加工性を有し、非磁性であるオーステナイト系ステンレス鋼を得ることができる。
本発明者らは、良好な放熱性および加工性を有し、非磁性であるオーステナイト系ステンレス鋼を得るため、種々の検討を行った。その結果、以下の(a)〜(d)の知見を得た。
(a)オーステナイト系ステンレス鋼に良好な放熱性を具備させるためには、Nbを含有させることが有効である。また、Nbに加え、MoおよびCuを含有させるのが好ましい。
(b)オーステナイト系ステンレス鋼は、通常、表面に厚さ数nm程度の不動態皮膜が形成する。電子機器、例えば、スマートフォンにおいて、放熱材として使用されるオーステナイト系ステンレス鋼は、0.2mm程度の厚さである。不動態皮膜は薄い皮膜であるため、通常、放熱性に影響を与えるとは考えにくい。しかしながら、ステンレス鋼全体として非常に薄い素材である場合、極薄い不動態皮膜であっても、放熱性に影響を及ぼすことを、本発明者らは知見した。したがって、不動態皮膜の特性を制御し、より放熱性を向上させることが望ましい。
(c)放熱性を向上させるためには、不動態皮膜においても、Nb、Cu、Mo、といった放熱性を向上させる元素を所定量、濃化させることが望ましい。これらの元素を不動態皮膜に濃化させるためには、オーステナイト系ステンレス鋼の化学組成を調整するのに加え、仕上酸洗条件を制御するのが望ましい。
(d)オーステナイト系ステンレス鋼においては、オーステナイト相の安定度が低いと、加工を行った場合、加工誘起マルテンサイトが形成し、磁性を帯びてしまう。したがって、非磁性にするためには、オーステナイト相を安定化させ、加工を行ってもマルテンサイト相が形成しにくい化学組成に調整することが有効である。特に、上述したNbを含有させることは、オーステナイト相の安定化にも有効である。
本発明は上記の知見に基づいてなされたものであり、本発明に係る鋼は表面に不動態皮膜を有するオーステナイト系ステンレス鋼である。以下、本発明の各要件について詳しく説明する。
1.化学組成
各元素の限定理由は下記のとおりである。なお、以下の説明において含有量についての「%」は、「質量%」を意味する。
C:0.10%以下
Cは、オーステナイト生成元素であり、オーステナイト安定度を確保し、非磁性とするために有効な元素である。しかしながら、過剰に含有させると、固溶強化と炭化物析出により伸びを低下させるために、加工性が低下する。このため、C含有量は、0.10%以下とする。C含有量は0.06%以下とするのが好ましい。一方、上記効果を得るためには、C含有量は、0.01%以上とするのが好ましい。
Si:2.0%以下
Siは、脱酸効果と加工誘起マルテンサイトの形成を抑制する効果を有する元素である。しかしながら、過剰に含有させると、固溶強化により伸びを低下させるために、加工性が低下する。さらに、Siは表面に濃化しやすくNbなどの不動態皮膜への濃化を抑制して、放熱性が低下する。このため、Si含有量は2.0%以下とする。Si含有量は1.5%以下とするのが好ましい。一方、上記効果を得るためには、Si含有量は0.3%以上とするのが好ましく、0.5%以上とするのがより好ましい。
Mn:4.0%以下
Mnは、オーステナイト生成元素であり、オーステナイト相を安定化させ、非磁性化させる効果を有する。しかしながら、Mnを過剰に含有させると、MnSを形成し、耐食性を低下させる他、伸びも低下して加工性が低下する。このため、Mn含有量は4.0%以下とし、1.5%以下とするのが好ましい。一方、上記効果を得るためには、Mn含有量は0.5%以上とするのが好ましく、1.0%以上とするのがより好ましい。
P:0.060%以下
Pは、鋼中に含まれる不可避的不純物元素であり、鋼中で介在物を形成し、製造性を低下させる場合がある他、他の機械的特性を低下させる。このため、P含有量は、低い程好ましい。P含有量は0.060%以下とする。しかしながら、Pの過度の低減は、原料コストおよび精錬コストの上昇を招く。このため、P含有量は、0.010%以上であるのが好ましく、0.020%以上であるのがより好ましい。
S:0.008%以下
Sは、鋼中に含まれる不可避的不純物元素であり、鋼中で介在物を形成し、製造性を低下させる場合がある他、他の機械的特性を低下させる。このため、S含有量は、低い程好ましい。したがって、S含有量は、0.008%以下とする。しかしながら、Sの過度の低減は、原料コストおよび精錬コストの上昇を招く。このため、S含有量は0.001%以上とするのが好ましい。
N:0.10%以下
Nは、オーステナイト安定化元素であり、非磁性化させる効果を有する。しかしながら、Nを過剰に含有させると、固溶強化と炭化物析出により伸びを低下させるために、加工性が低下する。このため、N含有量は0.10%以下とする。一方、上記効果を得るためには、N含有量は0.01%以上とするのが好ましい。
Cr:16.0〜25.0%
Crは、ステンレス鋼としての耐食性を具備させ、不動態皮膜を安定化する効果を有し、放熱性を確保するための基本元素である。このため、Cr含有量は16.0%以上とする。Cr含有量は17.0%以上が好ましい。しかしながら、Cr含有量が過剰であると、固溶強化または金属間化合物の析出により製造性および加工性を低下させる。このため、Cr含有量は25.0%以下とする。Cr含有量は24.0%以下とするのが好ましく、19.0%以下とするのがより好ましい。
Ni:7.0〜15.0%
Niは、オーステナイト安定度を高め、非磁性とする効果を有する。このため、Ni含有量は7.0%以上とする。Ni含有量は8.0%以上とするのが好ましい。しかしながら、Niは高価で希少な元素であるため、Ni含有量は15.0%以下とする。Ni含有量は13.0%以下とするのが好ましく、12.0%以下とするのが好ましい。
Nb:0.005〜1.0%
Nbは、オーステナイト相の安定度を高め、放熱性を向上させる効果を有する。このため、Nb含有量は0.005%以上とする。Nb含有量は0.02%以上とするのが好ましく、0.05%以上とするのがより好ましい。しかしながら、Nb含有量が過剰であると、製造性の低下および合金コストの上昇を招くため、Nb含有量は1.0%以下とする。Nb含有量は0.5%以下とするのが好ましい。
また、本発明に係るオーステナイト系ステンレス鋼では、不動態皮膜にNbを濃化させることでも放熱性を向上させるため、この観点からもNb含有量を上記範囲とするのが好ましい。
Mo:0〜4.0%
Moは、耐食性を向上させ、強度を高めるとともに、放熱性を向上させる効果を有する。このため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Moを過剰に含有させると、加工性が低下する。このため、Mo含有量は4.0%以下とする。Mo含有量は、2.5%以下とするのが好ましい。一方、上記効果を得るためには、Mo含有量は、0.05%以上とするのが好ましく、0.10%以上とするのがより好ましい。
Cu:0〜4.0%
Cuは、焼入れ性を向上させ、強度を高めるとともに、放熱性を向上させる効果を有する。このため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Cuを過剰に含有させると、製造性と加工性とが低下する。このため、Cu含有量は4.0%以下とする。Cu含有量は、3.5%以下とするのが好ましい。一方、上記効果を得るためには、Cu含有量は0.1%以上とするのが好ましい。
Al:0〜0.50%
Alは、脱酸効果を有する元素である。このため、必要に応じて、含有させてもよい。しかしながら、Alを過剰に含有させると製造性を低下させる場合があるため、Al含有量は0.50%以下とする。一方、上記効果を得るためには、Al含有量は、0.01%以上とするのが好ましい。
Ti:0〜0.50%
Tiは、鋼の放熱性を向上させる効果を有する。具体的にはTiは、Cとカーバイドを形成して固溶Cを低減させ、またNと窒化物を形成して、不動態皮膜を安定化させることで放熱性を向上させる効果を有する。このため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Tiを過剰に含有させると、鋼の強度を劣化させる。このため、Ti含有量は0.50%以下とする。一方、上記効果を得るためには、Ti含有量は0.005%以上とするのが好ましい。
V:0〜0.50%
Vは、Cおよび/またはNを炭窒化物として固定し、鋼の強度を高める効果を有する。また、炭窒化物を形成することで、不動態皮膜を安定化させることで放熱性を向上させる効果も有する。このため、必要に応じて、含有させてもよい。しかしながら、過剰に含有させると、加工性を低下させる。このため、V含有量は0.50%以下とする。一方、上記効果を得るためには、V含有量は0.005%以上とするのが好ましい。
W:0〜0.50%
Co:0〜0.50%
WおよびCoは、固溶強化に加え、不動態皮膜およびその直下に濃化して放熱性を向上させる効果も有する。このため、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、WおよびCoは高価な元素であるため、過剰に含有させると製造コストを増加させる。このため、W:0.50%以下、Co:0.50%以下とする。一方、上記効果を得るためには、W:0.005%以上、Co:0.005%以上とするのが好ましい。
Mg:0〜0.0050%
Ca:0〜0.010%
Ga:0〜0.010%
Mg、Ca、およびGaは、熱間加工性を向上させる効果を有する。このため、必要に応じて、含有させてもよい。しかしながら、Mg、Ca、およびGaの過剰な含有は、製造性を低下させる。このため、Mg:0.0050%以下、Ca:0.010%以下、Ga:0.010%以下とする。一方、上記効果を得るためには、Mg:0.0005%以上、Ca:0.0005%以上、Ga:0.0005%以上とするのが好ましい。
Hf:0〜0.10%
Hfは、熱間加工性および、鋼の清浄性を高める元素である。このため、必要に応じて、含有させてもよい。しかしながら、Hfを過剰に含有させると、製造コストが上昇する。このため、Hfは、0.10%以下とする。一方、上記効果を得るためには、Hf含有量は、0.005%以上とするのが好ましい。
Zr:0〜0.50%
La:0〜0.10%
Y:0〜0.10%
REM:0〜0.10%
Zr、La、Y、およびREMは、熱間加工性および、鋼の清浄性を高める効果を有する。このため、必要に応じて、含有させてもよい。しかしながら、Zr、La、Y、およびREMの過剰な含有は、却って製造コストを上昇させる。このため、Zr:0.50%以下、La:0.10%以下、Y:0.10%以下、REM:0.10%以下とする。一方、上記効果を得るためには、Zr:0.005%以上、La:0.005%以上、Y:0.005%以上、REM:0.005%以上とするのが好ましい。
ここで、REMとは、ScおよびLaを除いたランタノイドの元素を指し、上記REM含有量はこれらの元素の合計含有量を意味する。REMは、工業的には、ミッシュメタルの形で添加される。
本発明の化学組成において、残部はFeおよび不可避的不純物である。ここで「不可避的不純物」とは、鋼を工業的に製造する際に、鉱石、スクラップ等の原料、製造工程の種々の要因によって混入する成分であって、本発明に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。
f値
本発明に係るオーステナイト系ステンレス鋼では、オーステナイト相の安定度を表す指標として、以下に算出されるf値を規定する。具体的には、本発明に係るオーステナイト系ステンレス鋼では、下記(i)式で算出されるf値を、−150(℃)以上−50(℃)未満とする。
f値(℃)=551−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−29(Ni+Cu)−13.7Cr−18.5Mo−68Nb ・・・(i)
但し、上記(i)式中の各元素記号は、鋼中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表し、含有されない場合はゼロとする。
ここで、f値が−150(℃)未満であると、加工性が低下する。また、放熱性が低下する場合がある。このため、f値は−150(℃)以上とし、−130(℃)以上とするのが好ましく、−120(℃)以上とするのがより好ましい。
しかしながら、f値が−50(℃)以上であると、オーステナイト相が安定化せず、加工により加工誘起マルテンサイト変態が生じる。この結果、鋼が磁性を帯びることになり好ましくない。したがって、f値は−50(℃)未満とし、−70(℃)以下とするのが好ましく、−100(℃)以下とするのがより好ましい。
なお、本発明に係るオーステナイト系ステンレス鋼では、放熱性を具備させるため、通常、オーステナイト相の安定度においては、考慮しないNb含有量の影響についても検討を行い、f値を導出している。
2.厚さ
本発明に係るオーステナイト系ステンレス鋼は、電子機器に用いられるため、例えば、形状が鋼板である場合は、30%程度の冷間圧延も想定して、板厚0.05〜0.70mmとする。オーステナイト系ステンレス鋼の厚さは0.50mm以下とするのが好ましい。
3.不動態皮膜
本発明に係るオーステナイト系ステンレス鋼は、不動態皮膜を有する。上述したように、素材自体の厚さが薄い場合、表面に極薄く形成する不動態皮膜であっても、熱の伝わりやすさ、すなわち放熱性に影響を与える。このため、不動態皮膜中に、放熱性を向上させる、Nb、Mo、およびCuを濃化させるのが好ましい。したがって、不動態皮膜中における化学組成のカチオン分率が、下記(ii)式を満足するのが好ましい。
2.0<(Nb+Mo+Cu)/Cr<10.0 ・・・(ii)
但し、上記(ii)式中の各元素記号は、不動態皮膜中に含まれる各元素のカチオン分率(原子%)を表し、含有されない場合はゼロとする。
不動態皮膜中のNb、Mo、およびCuのカチオン分率の合計である、上記(ii)式中辺値が2.0以下であると、不動態皮膜中にこれらの元素が十分に濃化せず、放熱性を十分に向上させることができない。このため、(ii)式中辺値は、2.0超とするのが好ましく、3.0以上とするのがより好ましく、3.5以上とするのがさらに好ましい。
一方、(ii)式中辺値が10.0以上であると、製造性、および耐食性が低下する。このため、(ii)式中辺値は10.0未満とするのが好ましく、8.5以下とするのがより好ましく、8.0以下とするのがさらに好ましい。
不動態皮膜中の各元素のカチオン分率は以下の手順で測定することができる。具体的には、X線光電子分装置(「XPS」ともいう。)を用いて測定する。測定において、X線源は、AlKα線とし、入射X線エネルギーは1486.6eVとし、X線の検出角度は90°とする。各元素の存在状態は、結合エネルギー付近におけるスペクトルの検出により確認することができる。そして、各スペクトルの積分強度を測定し、C、O、Nの元素を除くカチオンイオン換算し、各元素のカチオン分率を求めることができる。
4.形状および用途
本発明に係るオーステナイト系ステンレス鋼の形状は特に限定しないが、スマートフォンの放熱材に使用する場合は、鋼板であるのが好ましい。また、本発明のオーステナイト系ステンレス鋼の用途としては、例えば、スマートフォンの放熱板、スマートフォンの筐体等が一例として挙げられる。
5.特性評価
本発明に係るオーステナイト系ステンレス鋼では、放熱性、つまり熱伝導度が代表的なオーステナイト系ステンレスのSUS304(18Cr−8Ni)と比較して25%高い数値、すなわち、0.20(W/m℃)超である場合を良好な放熱性を有すると評価する。
また、透磁率が1.05以下である場合を、磁性を有しない、非磁性であると評価する。機械加工を行う場合を想定し、所定の大きさに切り出す。切り出した試料が鋼板である場合は圧延方向を長手方向として20〜30%の冷間加工を行った後に、透磁率が1.05以下である場合を、非磁性であると評価する。
加工性については、30%の冷間加工を行った後のビッカース硬さを測定することで評価する。具体的には、荷重9.8Nでビッカース硬さ(Hv)を測定して、硬さがHv350未満である場合を加工性が良好であると評価する。
6.製造方法
本発明に係るオーステナイト系ステンレス鋼は、不動態皮膜に、Nb、Mo、およびCuを濃化させる場合には、以下に記載の製造方法により安定して製造することができる。具体的には、
(a)上述した化学組成を有する冷間加工材を900〜1150℃の範囲で焼鈍し、オーステナイト単相の金属組織にする工程と、
(b)焼鈍された前記冷間加工材を溶融塩浸漬後、硫酸水溶液で酸洗する工程と、
(c)硫酸水溶液で酸洗された前記冷間加工材を、硝酸水溶液で酸洗する工程と、
を有する、製造方法である。
また、上記の(a)〜(c)の製造工程に加え、適宜、必要に応じて、
(d)前記(c)の工程の後、700〜1000℃で、1秒〜60分の熱処理を行う工程を、さらに行ってもよい。なお、以下の説明においては、オーステナイト系ステンレス鋼の形状を鋼板として説明する。
上述の化学組成に調整した鋼を常法により溶製、鋳造し、熱間圧延に供する鋼片を得る。続いて、常法により、熱間圧延を行う。熱間圧延時の条件は、特に限定しないが、通常、鋼片の加熱温度は1150〜1270℃とし、圧下率は90.0〜99.5%の範囲であることが好ましい。
なお、熱間圧延後は、必要に応じて、酸洗、焼鈍を施してもよい。続いて、冷間圧延を行う。冷間圧延は、圧下率40〜90%の範囲で行い冷延鋼板(冷間加工材)とするのが好ましい。続いて、冷間圧延の後、900〜1150℃で、1秒〜10分の等温保持をする焼鈍を行い、オーステナイト単相の金属組織とするのが好ましい。
焼鈍後、酸洗を行うのが好ましい。冷間圧延、焼鈍、酸洗は複数回繰り返しても構わない。不動態皮膜に、Nb、Mo、およびCuを濃化させるため、冷延鋼板を溶融塩浸漬後、硫酸水溶液で酸洗し、その後、硝弗酸水溶液で酸洗するのが好ましい。この際、使用する溶融塩は、特に限定しないが、例えば、ソルトバスを用いるのが好ましい。なお、溶融塩に浸漬する際の条件は特に限定しないが、通常300〜500℃の範囲で、1〜100秒行うと考えられる。
また、使用する硫酸水溶液の組成は、30℃以上で硫酸濃度が10〜35%とするのが好ましい。また、上記硝弗酸水溶液の組成は、20℃以上で硝酸濃度が5〜20%、弗酸濃度が0.1〜5%とするのが好ましい。通常のオーステナイト系ステンレス鋼の冷間圧延、焼鈍後の酸洗は、溶融塩浸漬後、中性塩電解など電解酸洗あるいは電解酸洗後に硝弗酸水溶液への浸漬とするが、本発明に係る鋼では、上述したように、不動態皮膜に選択的にNb、Mo、Cuを濃化させるため、電解酸洗を施さず、上記組成の酸溶液を用いるのが好ましい。
なお、例えば、上記工程により得られた冷延鋼板に、機械加工を行い、製品形状とする場合は、上記加工により加工誘起マルテンサイトが形成する可能性がある。本発明に係るオーステナイト系ステンレス鋼では、磁性に影響を及ぼさない程度のマルテンサイト相の形成は、許容する。しかしながら、このように、加工によりマルテンサイトが形成することは、望ましくない。このため、加工後に、例えば、700〜1000℃の範囲で、1秒〜60分の熱処理を必要に応じて行ってもよい。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に記載の化学組成を有する鋼片を鋳造した。続いて、得られた鋼片を1230℃の温度域で加熱し、圧下率98.5%で、熱間圧延を施した。熱間圧延後、焼鈍と酸洗等を行い、圧下率87.5%で冷間圧延を施した。続いて、1080℃、10秒で焼鈍後、表2に記載の条件で、ソルトバスを使用して450℃、10秒の溶融塩浸漬後、後述する条件で酸洗を行い、最終板厚0.30mmの冷延鋼板を得た。
なお、酸洗は常法の中性塩電解に加えて、硫酸水溶液と硝弗酸水溶液の浸漬を実施した。浸漬条件は55℃、25%硫酸水溶液に次いで30℃、10%硝酸・1.0%弗酸水溶液とし、浸漬時間はそれぞれ15秒と20秒とした。
Figure 2020172693
(カチオン分率の測定)
不動態皮膜中のCr、Mo、Cu、Nbのカチオン分率は以下の手順で測定した。具体的には、XPSを用い、測定においては、X線源は、AlKα線とし、入射X線エネルギーは1486.8eVとし、X線の検出角度は90°とした。これにより、結合エネルギー付近におけるスペクトルの検出により確認した。各元素のカチオン分率は、上述の各スペクトルの積分強度を測定し、C、O、Nの元素を除くカチオンイオン換算で算出した。
(放熱性について)
得られた冷延鋼板について、放熱性の指標となる熱伝導率を求めた。熱伝導率は、室温である20℃から100℃の範囲であり、次の式から求めることができる。
λ=Cp×α×ρ ・・・(a)
但し、上記(a)式中の各記号は、以下により定義されてる。
λ:熱伝導率(W/m・℃)
Cp:比熱(J/g・℃)
α:熱拡散率(mm/s)
ρ:密度(g/cm
そして、上記Cpは示差走査熱量分析計により測定した。αはNETZSCH製LFA457Microflash装置を用いたレーザーフラッシュ法により測定した。ρは7.7g/cmとした。
得られた熱伝導率について、熱伝導率が代表的なオーステナイト系ステンレスのSUS304(18Cr−8Ni)と比較して25%高い数値、すなわち0.20(W/m℃)超である場合を良好な放熱性をする「〇」と評価した。さらに、代表的なフェライト系ステンレス鋼のSUS430(17Cr)程度である数値、すなわち0.25(W/m℃)超である場合を「◎」と評価した。また、熱伝導率が0.20以下である場合を「×」と評価した。
(非磁性について)
得られた鋼板について、非磁性であるかを、透磁率を測定することで、評価した。評価の際、加工誘起マルテンサイトが形成しやすい状況を想定して、磁性を評価した。具体的には、製品形状への機械加工を想定し、圧延方向を長手方向とする100mm幅×250mm長さの試料を切り出した後、30%の冷間加工を行った。その後、透磁率を測定し、透磁率が1.05以下である場合を、非磁性「〇」と評価した。さらに、透磁率が1.02以下の場合を、焼鈍材と変わらない非磁性「◎」と評価した。また、透磁率が1.05超である場合を、磁性を有するとして「×」と評価した。
(加工性について)
加工性については硬さを測定することで評価した。具体的には、加工硬化を考慮し、30%の冷間加工を行った後のビッカース硬さを測定することで評価した。硬さは鋼板のL断面から硬さ試験片を採取して、得られた試験片について試験を行った。なお、試験はJIS Z 2244:2009に準拠し、試験力9.8N(1.0kgf)で行った。試験片の硬さがHv300〜350の場合を加工性が良好である「〇」とし、Hv250〜300の場合を加工性がさらに良好である「◎」と評価した。Hv≧350となる場合は、材料の加工硬化が大きく、加工性が低い「×」と評価した。
諸特性と不動態皮膜組成および酸洗法の関係を表2に示す。なお、表2中の酸洗法において、「無し」と記載している例は、本発明で規定する酸洗条件で酸洗をせず、常法の中性塩電解仕上を行った例である。また、「有り」と記載している例は、本発明に係る製造条件の硫酸水溶液と硝弗酸水溶液の浸漬を行った例である。
Figure 2020172693
試験No.1〜13は、本発明の規定を満足し、良好な放熱性、非磁性と加工性を有した。一方、本発明の規定を満足しない試験No.14〜25は放熱性、非磁性、加工性のいずれかが劣り、本発明の要件を満たさなかった。

Claims (8)

  1. 表面に不動態皮膜を有するオーステナイト系ステンレス鋼であって、
    化学組成が、質量%で、
    C:0.10%以下、
    Si:2.0%以下、
    Mn:4.0%以下、
    P:0.060%以下、
    S:0.008%以下、
    N:0.10%以下、
    Cr:16.0〜25.0%、
    Ni:7.0〜15.0%、
    Nb:0.005〜1.0%、
    Mo:0〜4.0%、
    Cu:0〜4.0%、
    Al:0〜0.50%、
    Ti:0〜0.50%、
    V:0〜0.50%、
    W:0〜0.50%、
    Co:0〜0.50%、
    Mg:0〜0.0050%、
    Ca:0〜0.010%、
    Ga:0〜0.010%、
    Hf:0〜0.10%、
    Zr:0〜0.50%、
    La:0〜0.10%、
    Y:0〜0.10%、
    REM:0〜0.10%、
    残部:Feおよび不可避的不純物であり、
    下記(i)式で算出されるf値が、−150(℃)以上−50(℃)未満であり、
    厚さが0.05〜0.70mmである、オーステナイト系ステンレス鋼。
    f値(℃)=551−462(C+N)−9.2Si−8.1Mn−29(Ni+Cu)−13.7Cr−18.5Mo−68Nb ・・・(i)
    但し、上記(i)式中の各元素記号は、鋼中に含まれる各元素の含有量(質量%)を表し、含有されない場合はゼロとする。
  2. 前記化学組成が、質量%で、
    Mo:0.05〜4.0%、
    Cu:0.1〜4.0%、
    Al:0.01〜0.50%、
    Ti:0.005〜0.50%、
    V:0.005〜0.50%、
    W:0.005〜0.50%、
    Co:0.005〜0.50%、
    Mg:0.0005〜0.0050%、
    Ca:0.0005〜0.010%、
    Ga:0.0005〜0.010%、
    Hf:0.005〜0.10%、
    Zr:0.005〜0.50%、
    La:0.005〜0.10%、
    Y:0.005〜0.10%、および
    REM:0.005〜0.10%、
    から選択される一種以上を含有する、請求項1に記載のオーステナイト系ステンレス鋼。
  3. 前記不動態皮膜中における化学組成のカチオン分率が、下記(ii)式を満足する、請求項1または2に記載のオーステナイト系ステンレス鋼。
    2.0<(Nb+Mo+Cu)/Cr<10.0 ・・・(ii)
    但し、上記(ii)式中の各元素記号は、不動態皮膜中に含まれる各元素のカチオン分率(原子%)を表し、含有されない場合はゼロとする。
  4. 電子機器の放熱板に用いられる、請求項1〜3のいずれかに記載のオーステナイト系ステンレス鋼。
  5. スマートフォンの放熱板に用いられる、請求項1〜3のいずれかに記載のオーステナイト系ステンレス鋼。
  6. スマートフォンの筐体に用いられる、請求項1〜3のいずれかに記載のオーステナイト系ステンレス鋼。
  7. (a)請求項1または2に記載の化学組成を有する冷間加工材を900〜1150℃の範囲で焼鈍し、オーステナイト単相の金属組織にする工程と、
    (b)焼鈍された前記冷間加工材を溶融塩浸漬後、硫酸水溶液で酸洗する工程と、
    (c)硫酸水溶液で酸洗された前記冷間加工材を、硝弗酸水溶液で酸洗する工程と、
    を有する、請求項3に記載のオーステナイト系ステンレス鋼の製造方法。
  8. 前記硫酸水溶液の組成は、硫酸濃度が10〜35%であり、
    前記硝弗酸水溶液の組成は、硝酸濃度が5〜20%であり、弗酸濃度が0.1〜5.0%である、請求項7に記載のオーステナイト系ステンレス鋼の製造方法。

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