JP2020171148A - ファンモータ - Google Patents
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Abstract
【課題】軸方向への大型化を抑制しつつ、ファンの両方向への回転を成立させることができるファンモータを提供する。【解決手段】ファンモータ10において、ロータ20の軸受収容部44の内側には、第一ボールベアリング70と第二ボールベアリング72が収容されている。第一ボールベアリング70の軸方向第一側には、シャフト18の外周部に設けられた第一Cリング86が位置しており、第一Cリング86は、第一ボールベアリング70の第一内輪70Aと当接している。第一ボールベアリング70の第一外輪70Bと第二ボールベアリング72の第二外輪72Bとの間には、スペーサ74が介在しており、第二ボールベアリング72に対するスペーサ74と反対側には、シャフト18の外周部に設けられた第二Cリング88が位置している。第二ボールベアリング72の第二内輪72Aと第二Cリング88との間には、弾性を有するOリング92が圧縮状態で介在している。【選択図】図2
Description
本発明は、ファンモータに関する。
従来、ファンと、モータ本体とを備えるファンモータが使用されている。ファンモータに使用されるモータ本体は、ブラシレスモータが一般的である(例えば、特許文献1参照)。ブラシレスモータは、ステータと、シャフトと、ロータとを備える。ロータは、ロータハウジングを有しており、このロータハウジングに形成された軸受収容部の内側には、シャフトが挿入されている。軸受収容部の内側には、一対のボールベアリングが収容されており、ロータは、一対のボールベアリングを介してシャフトに回転可能に支持されている。
図5には、上述のファンモータに適用される一対のボールベアリング及びその周辺部の構造が示されている。この構造では、一対のボールベアリングとして、第一ボールベアリング70及び第二ボールベアリング72が用いられている。図5において、矢印A1は各部材の軸方向第一側を示し、矢印A2は各部材の軸方向第二側を示している。
第一ボールベアリング70は、第一内輪70Aと第一外輪70Bとを有する。第一内輪70Aの内側には、シャフト18が挿入(遊挿)されており、第一外輪70Bは、第一内輪70Aを回転可能に支持している。シャフト18の外周面には、シャフト18の周方向に沿って延びる溝102が形成されている。この溝102は、第一ボールベアリング70の矢印A1側に位置する。この溝102には、Cリング106が嵌合されている。このCリング106は、第一内輪70Aと当接しており、第一内輪70Aの矢印A1側への移動を規制している。
第二ボールベアリング72は、第一ボールベアリング70の矢印A2側に配置されている。第二ボールベアリング72は、第二内輪72Aと第二外輪72Bとを有する。第二内輪72Aの内側には、シャフト18が挿入(遊挿)されており、第二外輪72Bは、第二内輪72Aを回転可能に支持している。第一ボールベアリング70の第一外輪70Bと第二ボールベアリング72の第二外輪72Bとの間には、円環状のスペーサ74が介在されている。
シャフト18の矢印A2側の端部は、センターピース22に形成された凹状のシャフト支持部54に固定されている。第二ボールベアリング72の第二内輪72Aとシャフト支持部54との間には、スプリング112が圧縮状態で設けられている。このスプリング112により、第二ボールベアリング72には矢印A1側に予圧Pが付与されている。
ところで、図5に示される構造を有するファンモータは、ロータと共にファンが正回転することに加えて逆回転するように使用される場合がある。図6は、従来のファンモータ110についてファン12が正回転する場合と逆回転する場合を比較して示す図である。図6中の矢印Wは、ファン12の回転に伴う風の向きを示している。
図6に示されるように、ロータ20と共にファン12が正回転する場合には、ファン12に作用する矢印A1側への推力F1と、スプリング112が付与する矢印A1側への予圧Pとが同じ向きになる。一方、ロータ20と共にファン12が逆回転する場合には、ファン12に作用する矢印A2側への推力F2と、スプリング112が付与する矢印A1側への予圧Pとが逆の向きになり、スプリング112が圧縮される。
このようにロータ20と共にファン12が逆回転する場合には、ファン12が矢印A2側へ移動してファン12が図示しないシュラウドと干渉する虞がある。ここで、ファン12がシュラウドと干渉することを防ぐために、スプリング112のバネ定数を高めることが考えられる。しかしながら、この場合には、一般的にスプリング112の軸長を増加させる必要があるため、ファンモータ110の軸方向への大型化につながる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、軸方向への大型化を抑制しつつ、ファンの両方向への回転を成立させることができるファンモータを提供することを目的とする。
請求項1に記載のファンモータは、環状を成すステータと、前記ステータの中心軸上に配置されたシャフトと、筒状に形成されて内側に前記シャフトが挿入された軸受収容部を有するロータと、前記ロータに装着されたファンと、内側に前記シャフトが挿入された第一内輪と、前記第一内輪を回転可能に支持する第一外輪とを有し、前記軸受収容部の内側に収容された第一ボールベアリングと、前記第一ボールベアリングの軸方向第一側に位置すると共に、前記シャフトの外周部に設けられ、前記第一内輪と当接する第一ストッパ部と、内側に前記シャフトが挿入された第二内輪と、前記第二内輪を回転可能に支持する第二外輪とを有し、前記軸受収容部の内側に収容され、かつ、前記第一ボールベアリングの軸方向第二側に配置された第二ボールベアリングと、前記第一外輪と前記第二外輪との間に介在するスペーサと、前記第二ボールベアリングに対する前記スペーサと反対側に位置すると共に、前記シャフトの外周部に設けられた第二ストッパ部と、弾性を有し、前記第二内輪と前記第二ストッパ部との間に圧縮状態で介在するOリングと、を備える。
このファンモータによれば、シャフトの外周部には、第二ボールベアリングに対するスペーサと反対側に位置する第二ストッパ部が設けられており、第二内輪と第二ストッパ部との間には、弾性を有するOリングが圧縮状態で介在している。したがって、第二内輪と第二ストッパ部との間に圧縮状態で介在するOリングが弾性力を発生することにより、第二ボールベアリングに対して軸方向第一側へ予圧を付与することができる。
また、このファンモータでは、ロータと共にファンが正回転する場合には、ファンに作用する軸方向第一側への推力と、Oリングが付与する軸方向第一側への予圧とが同じ向きになる。一方、ロータと共にファンが逆回転する場合には、ファンに作用する軸方向第二側への推力と、Oリングが付与する軸方向第一側への予圧とが逆の向きになり、Oリングが圧縮される。
ここで、ロータと共にファンが逆回転する場合に、ファンが軸方向第二側へ移動してシュラウドと干渉することを防ぐためには、Oリングのバネ定数を高める必要がある。しかしながら、一般に、Oリングは、上述のスプリングよりも短い軸長で高いバネ定数を確保することができる。したがって、Oリングを使用することにより、ファンモータの軸方向への大型化を抑制できる。
このように、上述のファンモータによれば、軸方向への大型化を抑制しつつ、ファンの両方向への回転を成立させることができる。
なお、請求項2に記載のように、請求項1に記載のファンモータにおいて、前記シャフトの外周面には、前記第二ボールベアリングに対する前記スペーサと反対側に位置し、前記シャフトの周方向に沿って延びる溝が形成され、前記第二ストッパ部は、前記溝に嵌合されたスナップリングでもよい。
このファンモータによれば、シャフトの外周面には、第二ボールベアリングに対するスペーサと反対側に位置し、シャフトの周方向に沿って延びる溝が形成されており、この溝に嵌合されたスナップリングによってOリングの圧縮変形量が規定される。したがって、シャフトにおける予め定められた位置に固定されたスナップリングによって、Oリングの圧縮変形量を公差内に収めることができるので、予め規定された予圧をOリングによって発生させることができる。
また、請求項3に記載のように、請求項1又は請求項2に記載のファンモータにおいて、前記軸受収容部には、前記第二ボールベアリングに対する前記スペーサと反対側に位置し、前記軸受収容部の周方向に沿う環状壁が形成され、前記環状壁は、前記第二ボールベアリングと反対側に凸を成す断面湾曲形状を有する外径部と、前記外径部の内側に位置し、前記第二ボールベアリング側に凹む形状を有する内径部とを有し、前記第二ストッパ部は、前記軸受収容部の軸方向における前記外径部の頂部と前記内径部の底面との間に位置してもよい。
このファンモータによれば、軸受収容部には、第二ボールベアリングに対するスペーサと反対側に位置し、軸受収容部の周方向に沿う環状壁が形成されている。この環状壁は、第二ボールベアリングと反対側に凸を成す断面湾曲形状を有する外径部と、外径部の内側に位置し、第二ボールベアリング側に凹む形状を有する内径部とを有する。そして、第二ストッパ部は、軸受収容部の軸方向における外径部の頂部と内径部の底面との間に位置する。したがって、例えば、第二ストッパ部の位置が外径部の頂部よりも第二ボールベアリングと反対側にある場合に比して、ファンモータを軸方向に小型化できる。
以下、本発明の一実施形態について説明する。
図1に示されるように、本発明の一実施形態に係るファンモータ10は、ファン12と、モータ本体14とを備える。各図において、矢印A1は各部材の軸方向第一側を示し、矢印A2は各部材の軸方向第二側を示している。モータ本体14は、ブラシレスモータであり、ステータ16と、シャフト18と、ロータ20と、センターピース22と、回路基板24と、コネクタ部材26と、基板ケース28等を備えている。
ステータ16は、ステータコア32と、複数の巻線34とを備えている。ステータコア32は、環状部36と、この環状部36の周囲に放射状に形成された複数のティース部38とを有している。巻線34は、ティース部38に巻回されている。このステータコア32と複数の巻線34とを備えるステータ16は、全体的に環状を成している。シャフト18は、後述する軸受収容部44と共に環状部36の内側に挿入されており、ステータ16の中心軸上に配置されている。
ロータ20は、ロータハウジング40と、ロータマグネット42とを備えている。ロータハウジング40は、円筒状の軸受収容部44(内筒部)と、有天筒状の外筒部46とを有している。外筒部46の内周面には、ロータマグネット42が固着されている。外筒部46の矢印A1側には、天壁部48が形成されており、外筒部46の矢印A2側は、開口されている。外筒部46の外周部分と軸受収容部44とは、天壁部48によって連結されている。
軸受収容部44は、天壁部48の中央部から矢印A2側に延びている。軸受収容部44の内側には、シャフト18が挿入されている。また、この軸受収容部44の内側には、第一ボールベアリング70及び第二ボールベアリング72が収容されている。第一ボールベアリング70及び第二ボールベアリング72は、シャフト18と軸受収容部44との間に配置され、シャフト18に対してロータ20を回転可能に支持している。シャフト18の矢印A2側は、軸受収容部44から後述するセンターピース22側に延びている。
センターピース22は、平盤状の本体部52を有している。この本体部52は、ロータハウジング40(外筒部46)の開口と対向して配置されている。この本体部52の中心部には、矢印A1側に開口する凹状のシャフト支持部54が形成されており、このシャフト支持部54には、シャフト18の矢印A2側の端部が固定されている。また、この本体部52には、上述のステータコア32がネジ56によって固定されている。
回路基板24は、本体部52におけるステータコア32と反対側に固定されている。この回路基板24には、複数の巻線34への通電を切り替えるための電子回路が形成されている。コネクタ部材26は、本体部52の周縁部のうちの一部分に対応して設けられている。このコネクタ部材26には、本体部52の径方向外側に突出するコネクタ部58が設けられており、このコネクタ部58に設けられたコネクタ端子は、回路基板24に形成された電子回路と電気的に接続されている。
基板ケース28は、矢印A1側に開口する扁平箱状に形成されており、本体部52に対するステータコア32と反対側から本体部52に組み付けられている。基板ケース28と本体部52との間の空間には、回路基板24が収容されている。
ファン12は、ファン12の中央部に設けられた装着部60と、この装着部60の周囲に設けられた複数のブレード62とを有している。装着部60は、有天筒状に形成されており、ロータハウジング40を覆う状態でロータハウジング40に装着される。
そして、このファンモータ10では、回路基板24に形成された電子回路によって複数の巻線34への通電が切り替えられると、ステータ16に回転磁界が形成され、この回転磁界とロータマグネット42との間に作用する吸引及び反発力によりロータ20が回転される。また、このファンモータ10では、ステータ16に形成される回転磁界の方向が変更可能となっており、これにより、ロータ20と共にファン12を正回転及び逆回転させることができるようになっている。
続いて、図2を参照しながら、図1の第一ボールベアリング70及び第二ボールベアリング72とその周辺部の構造をより詳細に説明する。
図2は、図1の第一ボールベアリング70及び第二ボールベアリング72とその周辺部の拡大図である。図2に示されるように、第一ボールベアリング70は、第一内輪70Aと第一外輪70Bとを有する。第一内輪70Aの内側には、シャフト18が挿入(遊挿)されている。第一外輪70Bは、第一内輪70Aの周囲に設けられており、第一内輪70Aを回転可能に支持している。
同様に、第二ボールベアリング72は、第二内輪72Aと第二外輪72Bとを有する。第二内輪72Aの内側には、シャフト18が挿入(遊挿)されている。第二外輪72Bは、第二内輪72Aの周囲に設けられており、第二内輪72Aを回転可能に支持している。第二ボールベアリング72は、第一ボールベアリング70の矢印A2側に配置されている。第一ボールベアリング70と第二ボールベアリング72とは、一例として、同じ構成である。
軸受収容部44の内側には、第一ボールベアリング70及び第二ボールベアリング72と共に、スペーサ74が収容されている。スペーサ74は、環状に形成されており、このスペーサ74の内側には、シャフト18が挿入されている。スペーサ74は、第一内輪70A及び第二内輪72Aの外径よりも大きい内径を有しており、第一内輪70A及び第二内輪72Aの径方向外側に位置している。スペーサ74は、第一外輪70Bと第二外輪72Bとの間に介在しており、第一外輪70Bと第二外輪72Bとに当接している。
軸受収容部44の矢印A1側の端部には、カシメ部76が形成されている。カシメ部76は、軸受収容部44の矢印A1側の端部から軸受収容部44の径方向内側に突出している。このカシメ部76は、第一ボールベアリング70の矢印A1側に位置している。カシメ部76は、第一内輪70Aの径方向外側に位置しており、矢印A1側から第一外輪70Bに当接し、第一外輪70Bの矢印A1側への移動を規制している。
軸受収容部44の矢印A2側の端部には、軸受収容部44の底壁を形成する環状壁78が形成されている。環状壁78は、第二ボールベアリング72に対するスペーサ74と反対側、すなわち、第二ボールベアリング72の矢印A2側に位置する。この環状壁78は、軸受収容部44の周方向に沿う円環状に形成されており、軸受収容部44の矢印A2側の端部から軸受収容部44の径方向内側に突出している。環状壁78の内側には、シャフト18が挿入されている。この環状壁78は、第二ボールベアリング72の矢印A2側に位置する。環状壁78は、第二内輪72Aの外径よりも大きい内径を有しており、第二内輪72Aの径方向外側に位置する。
環状壁78と第二外輪72Bとの間には、プレート80が介在している。プレート80は、軸受収容部44の周方向に沿う円環状に形成されており、軸受収容部44の軸方向を板厚方向として配置されている。このプレート80の内側には、シャフト18が挿入されている。プレート80は、第二内輪72Aの外径よりも大きい内径を有しており、第二内輪72Aの径方向外側に位置する。環状壁78によって矢印A2側から支持されたプレート80が第二外輪72Bに当接することにより、第二外輪72Bは、矢印A2側への移動が規制されている。
シャフト18の外周面には、第一溝82及び第二溝84が形成されている。この第一溝82及び第二溝84はいずれもシャフト18の周方向に沿って環状に延びている。第一溝82は、第一ボールベアリング70の矢印A1側に位置し、第二溝84は、第二ボールベアリング72に対するスペーサ74と反対側、すなわち、第二ボールベアリング72の矢印A2側に位置する。第二溝84は、「溝」の一例である。
第一溝82には、「第一ストッパ部」の一例である第一Cリング86が嵌合されている。第一Cリング86は、C字状に形成されたスナップリングである。第一Cリング86は、第一溝82に嵌合されることにより、第一ボールベアリング70の矢印A1側に位置すると共に、シャフト18の外周部に設けられている。また、この第一Cリング86は、第一溝82に嵌合されることにより、シャフト18に固定されている。第一Cリング86は、第一外輪70Bの内径よりも小さい外径を有しており、第一外輪70Bの径方向内側に位置する。この第一Cリング86は、第一内輪70Aと当接しており、第一内輪70Aの矢印A1側への移動を規制している。
第二溝84には、「第二ストッパ部」の一例である第二Cリング88が嵌合されている。第二Cリング88は、第一Cリング86と同様に、C字状に形成されたスナップリングである。第一Cリング86と第二Cリング88とは、一例として、同一の構成である。第二Cリング88は、第二溝84に嵌合されることにより、第二ボールベアリング72の矢印A2側に位置すると共に、シャフト18の外周部に設けられている。また、この第二Cリング88は、第二溝84に嵌合されることにより、シャフト18に固定されている。第二Cリング88は、環状壁78の内径よりも小さい外径を有しており、環状壁78の径方向内側に位置する。
第二Cリング88の矢印A1側には、ワッシャ90が設けられている。ワッシャ90は、円環状に形成されており、軸受収容部44の軸方向を板厚方向として配置されている。このワッシャ90の内側には、シャフト18が挿入されている。ワッシャ90は、環状壁78の内径よりも小さい外径を有しており、環状壁78の径方向内側に位置する。ワッシャ90は、矢印A1側から第二Cリング88に当接している。
第二内輪72Aと第二Cリング88との間、より具体的には、第二内輪72Aとワッシャ90との間には、弾性を有するOリング92が介在している。Oリング92は、例えば、フッ素系ゴム製である。Oリング92の断面形状は、一例として、円形とされている。Oリング92は、O字状に形成されており、このOリング92の内側には、シャフト18が挿入されている。Oリング92は、シャフト18の外径と同等の内径又はシャフト18の外径よりも小さい内径を有しており、シャフト18の外周面に装着されている。また、Oリング92は、プレート80の内径よりも小さい外径を有しており、プレート80の径方向内側に位置している。
第二内輪72Aとワッシャ90との間の隙間は、Oリング92の軸方向の厚さよりも小さい寸法とされており、これにより、第二内輪72Aとワッシャ90との間に介在されたOリング92は、圧縮状態とされている。Oリング92が第二内輪72Aとワッシャ90との間に圧縮状態で介在することにより、第二ボールベアリング72に対して矢印A1側へ予圧Pが付与されている。このOリング92には、上述のスプリング112(図5参照)よりも短い軸長で高いバネ定数を有するものが使用される。
また、上述の環状壁78は、より具体的には、外径部78Aと、外径部78Aの径方向内側に位置する内径部78Bとを有している。外径部78Aは、環状壁78における径方向外側の部分であり、内径部78Bは、環状壁78における径方向内側の部分である。外径部78Aは、第二ボールベアリング72と反対側、すなわち、矢印A2側に凸を成す断面湾曲形状を有しており、この外径部78Aの頂部78A1は、環状壁78の矢印A2側の端部を形成している。内径部78Bは、第二ボールベアリング72側、すなわち、矢印A1側に凹む形状を有しており、内径部78Bの底面78B1は、環状壁78の矢印A1側の端面を形成している。
上述の第二溝84、第二Cリング88、及びワッシャ90は、凹状を成す内径部78Bの内側に位置しており、これにより、第二溝84、第二Cリング88、及びワッシャ90は、軸受収容部44の軸方向における外径部78Aの頂部78A1と内径部78Bの底面78B1との間(頂部78A1と底面78B1との間の軸方向の範囲内)に位置している。
次に、本発明の一実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態に係るファンモータ10によれば、シャフト18の外周部には、第二ボールベアリング72の矢印A2側に位置する第二Cリング88が設けられている。また、第二内輪72Aと第二Cリング88との間、より具体的には、第二内輪72Aとワッシャ90との間には、弾性を有するOリング92が圧縮状態で介在している。したがって、Oリング92が弾性力を発生することにより、第二ボールベアリング72に対して矢印A1側へ予圧Pを付与することができる。
図3は、本実施形態に係るファンモータ10についてファン12が正回転する場合と逆回転する場合を比較して示す図である。図3中の矢印Wは、ファン12の回転に伴う風の向きを示している。図3に示されるように、本実施形態に係るファンモータ10において、ロータ20と共にファン12が正回転する場合には、ファン12に作用する矢印A1側への推力F1と、Oリング92が付与する矢印A1側への予圧Pとが同じ向きになる。一方、ロータ20と共にファン12が逆回転する場合には、ファン12に作用する矢印A2側への推力F2と、Oリング92が付与する矢印A1側への予圧Pとが逆の向きになり、Oリング92が圧縮される。
ここで、ロータ20と共にファン12が逆回転する場合に、ファン12が矢印A2側へ移動してシュラウドと干渉することを防ぐためには、Oリング92のバネ定数を高める必要がある。しかしながら、一般に、Oリング92は、上述のスプリング112(図5参照)よりも短い軸長で高いバネ定数を確保することができる。したがって、Oリング92を使用することにより、ファンモータ10の軸方向への大型化を抑制できる。
このように、本実施形態に係るファンモータ10によれば、軸方向への大型化を抑制しつつ、ファン12の両方向への回転を成立させることができる。
しかも、本実施形態に係るファンモータ10によれば、図2に示されるように、シャフト18の外周面には、第二ボールベアリング72の矢印A2側に位置し、シャフト18の周方向に沿って延びる第二溝84が形成されており、この第二溝84に嵌合された第二Cリング88によってOリング92の圧縮変形量が規定される。したがって、シャフト18における予め定められた位置に固定された第二Cリング88によって、Oリング92の圧縮変形量を公差内に収めることができるので、予め規定された予圧PをOリング92によって発生させることができる。
さらに、本実施形態に係るファンモータ10によれば、軸受収容部44には、第二ボールベアリング72の矢印A2側に位置し、軸受収容部44の周方向に沿う環状壁78が形成されている。この環状壁78は、第二ボールベアリング72と反対側に凸を成す断面湾曲形状を有する外径部78Aと、外径部78Aの内側に位置し、第二ボールベアリング72側に凹む形状を有する内径部78Bとを有する。そして、第二Cリング88及びワッシャ90は、軸受収容部44の軸方向における外径部78Aの頂部78A1と内径部78Bの底面78B1との間に位置する。したがって、例えば、第二Cリング88及びワッシャ90の位置が外径部78Aの頂部78A1よりも矢印A2側にある場合に比して、ファンモータ10を軸方向に小型化できる。
また、Oリング92と第二Cリング88との間には、環状のワッシャ90が介在している。したがって、Oリング92を圧縮させるために周方向の一部に隙間を有するC字状の第二Cリング88を用いた場合でも、ワッシャ90によってOリング92を全周に亘って均等に圧縮することができる。これにより、第二内輪72Aに全周に亘って均等に予圧Pを付与することができる。
次に、本発明の一実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、第一Cリング86及び第二Cリング88として、C字状のスナップリングが用いられているが、E字状のスナップリングが用いられてもよい。また、第一Cリング86又は第二Cリング88の代わりに、シャフト18の外周面に段部が形成されてもよい。
また、上記実施形態において、Oリング92の断面形状は、円形とされているが、例えば、四角形など円形以外の形状でもよい。
また、上記実施形態では、シャフト18の矢印A1側に第一ボールベアリング70及び第一Cリング86が配置され、シャフト18の矢印A2側に第二ボールベアリング72、Oリング92、ワッシャ90、及び第二Cリング88が配置されている。しかしながら、シャフト18の矢印A2側に第一ボールベアリング70及び第一Cリング86が配置され、シャフト18の矢印A1側に第二ボールベアリング72、Oリング92、ワッシャ90、及び第二Cリング88が配置されてもよい。
また、上記実施形態では、Oリング92が第二内輪72Aに直接当接されているが、図4に示されるように、Oリング92と第二内輪72Aとの間にワッシャ94が介在されてもよい。
また、上記実施形態において、第二Cリング88及びワッシャ90は、好ましくは、軸受収容部44の軸方向における外径部78Aの頂部78A1と内径部78Bの底面78B1との間に位置するが、外径部78Aの頂部78A1よりも矢印A2側に位置していてもよい。
また、上記実施形態では、Oリング92と第二Cリング88との間にワッシャ90が用いられているが、ワッシャ90は省かれてもよい。
また、上記複数の変形例のうち組み合わせ可能な変形例は、適宜組み合わされてもよい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
10…ファンモータ、12…ファン、14…モータ本体、16…ステータ、18…シャフト、20…ロータ、22…センターピース、24…回路基板、26…コネクタ部材、28…基板ケース、32…ステータコア、34…巻線、36…環状部、38…ティース部、40…ロータハウジング、42…ロータマグネット、44…軸受収容部、46…外筒部、48…天壁部、52…本体部、54…シャフト支持部、56…ネジ、58…コネクタ部、60…装着部、62…ブレード、70…第一ボールベアリング、70A…第一内輪、70B…第一外輪、72…第二ボールベアリング、72A…第二内輪、72B…第二外輪、74…スペーサ、76…カシメ部、78…環状壁、78A…外径部、78B…内径部、80…プレート、82…第一溝、84…第二溝、86…第一Cリング(第一ストッパ部の一例)、88…第二Cリング(第二ストッパ部の一例)、90…ワッシャ、92…Oリング、94…ワッシャ、112…スプリング
Claims (3)
- 環状を成すステータと、
前記ステータの中心軸上に配置されたシャフトと、
筒状に形成されて内側に前記シャフトが挿入された軸受収容部を有するロータと、
前記ロータに装着されたファンと、
内側に前記シャフトが挿入された第一内輪と、前記第一内輪を回転可能に支持する第一外輪とを有し、前記軸受収容部の内側に収容された第一ボールベアリングと、
前記第一ボールベアリングの軸方向第一側に位置すると共に、前記シャフトの外周部に設けられ、前記第一内輪と当接する第一ストッパ部と、
内側に前記シャフトが挿入された第二内輪と、前記第二内輪を回転可能に支持する第二外輪とを有し、前記軸受収容部の内側に収容され、かつ、前記第一ボールベアリングの軸方向第二側に配置された第二ボールベアリングと、
前記第一外輪と前記第二外輪との間に介在するスペーサと、
前記第二ボールベアリングに対する前記スペーサと反対側に位置すると共に、前記シャフトの外周部に設けられた第二ストッパ部と、
弾性を有し、前記第二内輪と前記第二ストッパ部との間に圧縮状態で介在するOリングと、
を備えるファンモータ。 - 前記シャフトの外周面には、前記第二ボールベアリングに対する前記スペーサと反対側に位置し、前記シャフトの周方向に沿って延びる溝が形成され、
前記第二ストッパ部は、前記溝に嵌合されたスナップリングである、
請求項1に記載のファンモータ。 - 前記軸受収容部には、前記第二ボールベアリングに対する前記スペーサと反対側に位置し、前記軸受収容部の周方向に沿う環状壁が形成され、
前記環状壁は、前記第二ボールベアリングと反対側に凸を成す断面湾曲形状を有する外径部と、前記外径部の内側に位置し、前記第二ボールベアリング側に凹む形状を有する内径部とを有し、
前記第二ストッパ部は、前記軸受収容部の軸方向における前記外径部の頂部と前記内径部の底面との間に位置する、
請求項1又は請求項2に記載のファンモータ。
Priority Applications (1)
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2019
- 2019-04-03 JP JP2019071643A patent/JP2020171148A/ja active Pending
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