JP2020169358A - ジルコニウムの精製方法およびジルコニウムの精製装置 - Google Patents

ジルコニウムの精製方法およびジルコニウムの精製装置 Download PDF

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Abstract

【課題】放射性ジルコニウムを、不純物から分離かつ塩化物などとして乾固させる精製方法において、有害な化学物質を残存させることなく、かつ精製に要する時間を短縮すること。【解決手段】吸着樹脂にジルコニウムが吸着した状態からジルコニウムを精製する精製方法であって、ジルコニウムが吸着した吸着樹脂に、水よりも沸点が低い酸性有機溶媒を接触させてジルコニウムを溶出させる回収工程と、ジルコニウムが溶出した酸性有機溶媒を蒸発乾固させる蒸発乾固工程と、を含む。酸性有機溶媒は、酸として塩化水素(HCl)が溶け込んだ有機溶媒であり、水素イオン濃度は、0.1mol/L以上4.0mol/L以下である。酸性有機溶媒は、メタノール(MeOH)、エタノール(EtOH)、イソプロピルアルコール(IPA、2−プロパノール)、酢酸エチル(AcOEt)、ジエチルエーテル(Et2O)、またはテトラヒドロフラン(THF)である。【選択図】図1

Description

本発明は、吸着樹脂から放射性ジルコニウムを分離精製するジルコニウムの精製方法およびジルコニウムの精製装置に関する。
従来、放射性ジルコニウムは、医用イメージングのトレーサとして有用であり、特に抗体との組み合わせが広く用いられる。一般に放射性ジルコニウムは、シュウ酸水溶液((COOH)2)として提供され、ジルコニウムのシュウ酸水溶液と抗体溶液とを混合することによって、標識反応を行う方法が知られている(非特許文献1参照)。
特開2016−60726号公報
しかしながら、近年、放射性ジルコニウム溶液の溶媒としてシュウ酸水溶液を用いることが問題視されている。特許文献1には、シュウ酸イオンが劇物であって人体に有害な物質であることが記載されている。また、非特許文献2には、シュウ酸が放射性ジルコニウムと強く結合するため、キレート剤との結合を阻害することが記載されている。以上の点から、放射性ジルコニウム溶液の溶媒を自在に置換する技術が求められていた。
また、このような問題を解決するために、放射性ジルコニウム溶液からシュウ酸を除去する方法が提案されている。特許文献1には、放射性ジルコニウムのシュウ酸溶液を蒸発乾固させて、目的とする溶媒によって再溶解する方法が開示されている。しかしながら、水溶液は沸点が高いことから、蒸発させるために時間を要するとともに、シュウ酸を熱分解させるために、200℃近い高温を維持する必要があるという問題があった。また、非特許文献2には、強塩基性陰イオン交換樹脂を用いてシュウ酸を除去し、溶媒を塩酸に置換する方法が記載されている。この場合、シュウ酸の熱分解が不要になるが、水溶液の蒸発乾固に時間を要する問題は残存している。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、放射性ジルコニウムを、原料のイットリウムなどの不純物から分離し、かつ塩化物などとして乾固させる精製方法において、有害な化学物質を残存させることなく、かつ精製に要する時間を短縮できるジルコニウムの精製方法およびジルコニウムの精製装置を提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係るジルコニウムの精製方法は、吸着樹脂にジルコニウムが吸着した状態からジルコニウムを精製するジルコニウムの精製方法であって、前記ジルコニウムが吸着した吸着樹脂に、水よりも沸点が低い酸性有機溶媒を接触させて前記ジルコニウムを溶出させる回収工程と、前記ジルコニウムが溶出した酸性有機溶媒を蒸発乾固させる蒸発乾固工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の一態様に係るジルコニウムの精製方法は、上記の発明において、前記酸性有機溶媒は、ハロゲン化水素ガスが溶解した有機溶媒であることを特徴とする。本発明の一態様に係るジルコニウムの精製方法は、この構成において、前記ハロゲン化水素ガスが、塩化水素ガスであることを特徴とする。
本発明の一態様に係るジルコニウムの精製方法は、上記の発明において、前記酸性有機溶媒の水素イオン濃度は、0.1mol/L以上4.0mol/L以下であることを特徴とする。
本発明の一態様に係るジルコニウムの精製方法は、上記の発明において、前記酸性有機溶媒の有機溶媒は、メタノール(MeOH)、エタノール(EtOH)、イソプロピルアルコール(IPA、2−プロパノール)、酢酸エチル(AcOEt)、ジエチルエーテル(Et2O)、またはテトラヒドロフラン(THF)であることを特徴とする。
本発明の一態様に係るジルコニウムの精製装置は、ジルコニウムが吸着した吸着樹脂から前記ジルコニウムを分離精製するジルコニウムの精製装置であって、前記吸着樹脂が収容された吸着樹脂容器と、前記吸着樹脂容器に、水よりも沸点が低い酸性有機溶媒を供給可能に構成されているとともに、前記吸着樹脂容器から排出された前記ジルコニウムが溶出した前記酸性有機溶媒を蒸発乾固させる蒸発乾固手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るジルコニウムの精製方法およびジルコニウムの精製装置によれば、放射性ジルコニウムの精製において、有害な溶液や、蒸発に時間を要する水や難揮発性の化学物質を使用することなく、所要時間を短縮することが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態によるジルコニウムの精製方法を説明するための模式図である。 図2は、本発明の一実施形態によるジルコニウムの精製装置を説明するためのブロック図である。 図3は、従来技術によるジルコニウムの精製方法を説明するための模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。また、本発明は以下に説明する実施形態によって限定されるものではない。
まず、本発明の実施形態を説明するにあたり、本発明の理解を容易にするために、本発明者が上記課題を解決するために行った実験および鋭意検討について説明する。
最初に、本発明者の鋭意検討の対象となった、従来のジルコニウムの精製方法について説明する。図3は、従来技術によるジルコニウムの精製方法を説明するための模式図である。図3に示すように、従来のジルコニウムの精製方法においては、ターゲット溶解工程、吸着工程、洗浄工程、および回収工程を順次行う。
まず、陽子線照射により内部に放射性ジルコニウム(89Zr:以下、ジルコニウムまたはZr)(図示せず)が生成された89Yのイットリウムターゲット100を準備する。次に、ターゲット溶解工程において、イットリウムターゲット100を、溶解槽101内において酸性溶液102を用いて溶解させる。ここで、イットリウムターゲット100の質量は例えば0.33g(330mg)であり、酸性溶液102としては、濃度が6mol/Lで容量が2mLの塩酸(HCl)を用いる。
次に、従来の吸着工程において、Zrが生成されたイットリウムターゲット100が溶解された溶解液を、機能基としてヒドロキサム酸基を有するキレート樹脂(以下、ヒドロキサム酸樹脂)103が充填された樹脂カラム104に通液する。従来の吸着工程においては、溶解液がヒドロキサム酸樹脂103に接触して、溶解液中のジルコニウムがヒドロキサム酸樹脂103に吸着する。ジルコニウムがヒドロキサム酸樹脂103に吸着された後の溶解液は、排液口104aから通過液として排出される。
次に、従来の洗浄工程において、樹脂カラム104内に、洗浄用酸性溶液としての酸性溶液と純水とを順次通液する。これにより、樹脂カラム104内の内壁やヒドロキサム酸樹脂103に付着したイットリウムや酸性溶液などの不純物が洗浄されて排液口104aから通過液として排出される。ここで、酸性溶液としては、例えば濃度が2mol/Lで容量が10mLの塩酸を用い、純水の容量は例えば10mLとする。
次に、従来の回収工程において、樹脂カラム104内に回収酸性溶液として用いられる回収酸性溶液を通液する。これにより、ヒドロキサム酸樹脂103に吸着したジルコニウムが脱離して、回収酸性溶液に溶出する。ジルコニウムが溶出した回収酸性溶液は、排液口104aから回収通過液として排出されて回収される。ここで、回収酸性溶液としては、例えば濃度が1mol/Lで容量が3mLのシュウ酸水溶液((COOH)2)を用いる。
上述した回収工程において、回収酸性溶液として使用するシュウ酸水溶液は、温度や濃度の変化によりシュウ酸が析出し、精製装置内のチューブやバルブを閉塞させるおそれがあるため、装置内でのシュウ酸水溶液の温度および濃度の厳密な管理が必要となる。また、特許文献1に記載されているように、シュウ酸イオンは劇物であって人体に有害な物質である。そこで、特許文献1には、放射性ジルコニウムのシュウ酸溶液を蒸発乾固させて、他の溶媒によって再溶解する方法が開示されているが、水溶液は沸点が高いことから、蒸発させるために時間を要するという問題があった。また、非特許文献2に記載されているように、シュウ酸は放射性ジルコニウムと強く結合するため、キレート剤との結合を阻害する。そのため、回収酸性溶液として、シュウ酸以外の例えば鉱酸を使用することも考えられる。ところが、ヒドロキサム酸樹脂とジルコニウムとの結合は酸性条件においても極めて強力である。そのため、例えば10mol/Lの濃度の塩酸とヒドロキサム酸樹脂との分配係数Kdは103より大きく、10mol/Lの濃度の塩酸をヒドロキサム酸樹脂が充填された樹脂カラム5に通液したとしても、ジルコニウムを溶出させることはほとんどできない。なお、分配係数Kdとは、ある被吸着物質が1mLの溶液と1gの固相吸着剤との間で吸着平衡にある場合に、固相吸着剤に吸着した被吸着物質の量を溶液中に残存した被吸着物質の量で除算したものである。このように、鉱酸ではヒドロキサム酸樹脂からジルコニウムを溶出させることはほとんどできない。
そこで、本発明者は、吸着樹脂に着目して、ジルコニウムとの結合力がヒドロキサム酸樹脂よりも弱いイミノ二酢酸樹脂を使用して、イットリウムとジルコニウムとの分離が可能か否かの検討を行った。本発明者の知見によれば、イミノ二酢酸樹脂は、例えば0.5mol/Lの濃度の塩酸などの酸性条件においてジルコニウムと錯体を形成する一方、イットリウムとは錯体を形成しにくい。この選択性を利用して、イットリウムおよびジルコニウムを例えば0.5mol/Lの濃度の塩酸からなる溶解用酸性液に溶解し、この溶解液をイミノ二酢酸樹脂に通液することにより、ジルコニウムを吸着樹脂に選択的に吸着できるものと推測される。
また、強酸性陽イオン交換樹脂に関しては、陽イオン交換樹脂に対するジルコニウムイオン(Zr4+)の分配係数Kdがイットリウムに比して大きい。具体的に例えば1mol/Lの濃度の塩酸中においてジルコニウムの分配係数Kdが7250であるのに対し、イットリウムの分配係数Kdは144.6である。そのため、陽イオン交換樹脂にはジルコニウムイオン(Zr4+)が選択的に吸着される。他方、強塩基性陰イオン交換樹脂に関しては、粗精製液中において、ジルコニウムをオキサラト錯体とし、イットリウムの多くを3価のイットリウムイオン(Y3+)とすることで、陰イオン交換樹脂には、陽イオンであるイットリウムイオン(Y3+)は吸着せず、オキサラト錯体が選択的に吸着される。
本発明者はさらに、上述したイミノ二酢酸樹脂などの吸着樹脂に吸着されたジルコニウムの脱着方法について鋭意検討を行い、回収酸性溶液としてシュウ酸水溶液の代わりに酸性有機溶媒を用いることによって、ジルコニウムを安全でより効率よく回収できることを見出した。本発明は、以上の実験および鋭意検討により案出されたものである。
次に、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態によるジルコニウムの精製方法を説明するための模式図である。本実施形態によるジルコニウムの精製方法は、溶解工程、吸着工程、洗浄工程、回収工程、および蒸発乾固工程を順次実行する。溶解工程においては、ジルコニウム、およびイットリウムを溶解用酸性溶液に溶解して溶解液を調製する。吸着工程においては、溶解液を吸着樹脂に接触させて、ジルコニウムを吸着樹脂に吸着させる。洗浄工程は、吸着工程の後、吸着樹脂に洗浄用酸性溶液を通液して洗浄する。回収工程は、洗浄工程の後、吸着樹脂に酸性有機溶媒を通液して、回収通過液としてジルコニウムイオン(Zr4+)を含む酸性有機溶媒を得る。なお、本明細書において、酸性有機溶媒とは、酸が溶解しており、かつ水よりも沸点が低い有機溶媒をいう。蒸発乾固工程は、ジルコニウムイオン(Zr4+)を含む酸性有機溶媒である回収通過液を加熱することにより、回収通過液を蒸発乾固させる。以下に、上述した各工程について具体的に説明する。
(溶解工程)
まず、陽子線照射により内部に放射性ジルコニウム(89Zr:以下、ジルコニウムまたはZr)(図示せず)が生成された89Yのイットリウムターゲット1を準備する。溶解工程は、溶解槽2内の溶解用酸性溶液3によってイットリウムターゲット1を溶解させ溶解液を調製する。ここで、溶解用酸性溶液3としては、例えば水素イオン濃度が0.1mol/L以上1.0mol/L以下の塩酸を用いる。また、イットリウムターゲット1を、例えば0.33g(330mg)使用する場合、2mL程度の溶解用酸性溶液3に溶解すればよい。また、塩酸以外に、硝酸、硫酸水溶液を用いることもできる。
(吸着工程)
吸着工程は、溶解工程で得られた溶解液を、例えばイミノ二酢酸樹脂などの吸着樹脂4が充填された吸着樹脂容器としての樹脂カラム5内に通液する。樹脂カラム5は、各種溶液を通液後に排液口5aから排出可能に構成される。溶解液は、吸着樹脂4に接触して、ジルコニウムイオン(Zr4+)が吸着樹脂4に吸着した後に、排液口5aから通過液として排出される。図1に示すように、塩酸濃度が0.1mol/L以上1.0mol/L以下における、ジルコニウムイオン(Zr4+)の吸着樹脂4に対する分配係数Kは103より大きく、吸着樹脂4にジルコニウムイオン(Zr4+)が選択的に吸着される。吸着樹脂4としては、例えば、ME−1(GLサイエンス社製)などを使用することができる。
(洗浄工程)
洗浄工程は、樹脂カラム5内に、洗浄用酸性溶液を通液する。これにより、樹脂カラム5内の内壁や吸着樹脂4に付着したイットリウムや溶解用酸性溶液3などの不純物が洗浄されて排液口5aから通過液として排出される。ここで、洗浄用酸性溶液としては、例えば水素イオン濃度が0.1mol/L以上1.0mol/L以下、好適には0.5mol/L以下の塩酸を用いる。洗浄工程は、用いる溶解用酸性溶液3、洗浄用酸性溶液の濃度などに基づいて適宜変更することが可能であり、溶解液の1〜10倍量の洗浄用酸性溶液で洗浄することが好ましい。また、塩酸以外に、硝酸や硫酸水溶液を用いてもよい。
(回収工程)
回収工程は、樹脂カラム5内に、回収酸性溶液として酸性有機溶媒を通液する。これにより、吸着樹脂4に吸着した状態からジルコニウムイオンが溶出して、酸性有機溶媒に溶出される。ここで、有機溶媒としては、具体的に例えば、メタノール(MeOH)、エタノール(EtOH)、イソプロピルアルコール(IPA、2−プロパノール)、酢酸エチル(AcOEt)、またはテトラヒドロフラン(THF)などを用いることができる。酸としては、有機溶媒に、フッ化水素、塩化水素、臭化水素、またはヨウ化水素などのハロゲン化水素のガス、中でも塩化水素ガスを溶け込ませた塩酸有機溶媒が最も好ましい。なお、硝酸は酸化性があって有機溶媒を分解するため適さない。硫酸やリン酸は沸点が水より高いことから好ましくない。フッ化水素は、ガラス器具を損傷させる可能性があるため注意を要する。以上の点から、本実施形態において酸性有機溶媒は、塩化水素ガスが溶け込んだメタノールを用いる。
(蒸発乾固工程)
ジルコニウムを含む酸性有機溶媒は、排液口5aから排出されて例えばバイアル瓶などの収容容器に収容される。蒸発乾固工程は、ジルコニウムを含む酸性有機溶媒を回収通過液6として収容した収容容器を加熱器などによって加熱して、回収通過液6を蒸発乾固させる。ここで、下記の式(1)に示すように、イミノ二酢酸樹脂からなる吸着樹脂4は、酸性アルコール溶液と接触すると、酸触媒によってイミノ二酢酸がほぼ不可逆的にイミノ二酢酸エステルに変化する。これは水(H2O)が存在しないためである。エステル化したイミノ二酢酸は、ジルコニウムと錯形成できないため、樹脂カラム5において効率的にジルコニウムが溶出される。この効果により、酸性有機溶媒の水素イオン濃度が比較的低濃度であっても、吸着樹脂4から酸性有機溶媒にジルコニウムを溶出させる効果が期待できる。そのため、回収溶液としては、酸性アルコール溶液が特に好ましい。具体的に、酸性有機溶媒の水素イオン濃度は、0.1mol/L以上4.0mol/L以下が好ましく、本実施形態においては、例えば2mol/Lとする。水素イオン濃度が0.1mol/L以上4.0mol/L以下の酸性有機溶媒を回収酸性溶液として用いることによって、吸着樹脂4からジルコニウムイオンを分離、溶出させることが可能になる。また、酸性有機溶媒として、塩化水素ガスを含有した、エタノール(EtOH)、イソプロピルアルコール(IPA、2−プロパノール)、酢酸エチル(AcOEt)、ジエチルエーテル(Et2O)、またはテトラヒドロフラン(THF)を用いても同様に、吸着樹脂4からジルコニウムイオンを分離、溶出可能であることが確認された。
Figure 2020169358
…(1)
次に、本発明の一実施形態によるジルコニウムの精製装置について説明する。図2は、一実施形態によるジルコニウムの精製装置を示すブロック図である。図2に示すように、ジルコニウムの精製装置10は、溶解槽2、吸着樹脂4が充填された樹脂カラム5、加熱部11、廃液バイアル12、リザーバタンク群13、およびバルブ群14ならびにバルブ群15を有する配管系を備える。リザーバタンク群13は、それぞれが各種溶媒や各種溶液を貯留可能な貯留槽を構成するリザーバタンク13a,13b,13cから構成される。
溶解槽2は、陽子線の照射により微量の89Zrが生成されたイットリウムターゲット1を溶解させるための槽である。溶解槽2には、リザーバタンク13aから溶解用酸性溶液3が供給される。リザーバタンク13aには、溶解用酸性溶液3として、例えば0.5mol/Lの濃度の塩酸水溶液が貯留されている。リザーバタンク13aから溶解槽2に溶解用酸性溶液3が供給されることによって、イットリウムターゲット1が溶解される。これにより、溶解工程が実行されて、溶解液が生成される。リザーバタンク13aから溶解槽2への溶解用酸性溶液3の供給は、バルブ15aの開閉により制御される。
吸着樹脂4が充填された樹脂カラム5には、溶解槽2から排出された溶解液が供給可能に構成される。溶解槽2から樹脂カラム5への溶解液の供給は、バルブ2aにより制御される。溶解槽2から樹脂カラム5に溶解液が供給されることにより、吸着工程が実行され、内部に充填された吸着樹脂4にジルコニウムイオンが吸着する。樹脂カラム5には、リザーバタンク13b,13cからそれぞれ、洗浄用酸性溶液、および酸性有機溶媒が供給可能に構成される。
リザーバタンク13bには、濃度が例えば0.5mol/Lの塩酸水溶液が貯留されている。リザーバタンク13bから樹脂カラム5に洗浄用酸性溶液が供給されることによって、洗浄工程が実行される。リザーバタンク13bから樹脂カラム5への洗浄用酸性溶液の供給は、バルブ15bの開閉により制御される。吸着工程、および洗浄工程において、樹脂カラム5の排液口5aから排出される通過液は、三方弁16aの切り換えに応じて、廃液バイアル12に供給される。
リザーバタンク13cには、酸性有機溶媒として濃度が例えば2mol/Lの塩化水素ガスが溶け込んだメタノールが貯留されている。リザーバタンク13cから樹脂カラム5に酸性有機溶媒が供給されることによって、回収工程が実行される。リザーバタンク13cから樹脂カラム5への酸性有機溶媒の供給は、バルブ15cの開閉により制御される。回収工程において、樹脂カラム5の排液口5aから排出された回収通過液6は、三方弁16aの切り換えに応じて、蒸発乾固手段としての加熱部11に供給される。
加熱部11は、回収バイアル11aの周辺に加熱手段としてのヒータ11bが配置されて構成される。加熱部11は、ヒータ11bによって回収バイアル11aを加熱可能に構成される。回収バイアル11aの内部は、流量調節計などを含む気体供給部19から不活性ガスや空気などの気体が供給可能に構成されているとともに、三方弁16aを介して回収通過液6が流入可能に構成される。なお、気体供給部19から回収バイアル11aの内部に気体を供給する際には、バルブ16bを閉状態にして、三方弁16aに向かう気体の流れを抑制する。また、回収バイアル11aの内部は、バルブ18を介して真空ポンプに連通している。バルブ18の開閉によって、回収バイアル11aの内部を減圧して、回収通過液6の流入を容易にすることが可能である。なお、回収バイアル11aの内部の回収通過液6を取り出し可能な配管を設けることも可能である。
加熱部11においては、ヒータ11bによって回収バイアル11aが加熱され、収容された回収通過液6が加熱されることによって、蒸発乾固工程が実行される。加熱部11において回収通過液6を蒸発乾固させることにより、ジルコニウムを含む物質が得られる。ここで、回収バイアル11aの内部を減圧しながら、気体供給部19から例えば不活性ガスなどの気体を回収バイアル11aの内部に供給してバブリングによる撹拌を行うことによって、蒸発乾固の所要時間を短縮できる。本実施形態において、3mlの回収通過液6を不活性ガスでバブリングを行いつつ例えば3分間程度加熱することによって、回収通過液6がほとんど蒸発乾固することが確認された。この際、全ての放射能は、蒸発乾固容器である回収バイアル11aの内部に全量残留することを確認し、蒸発ガスにおいて放射能は観測されなかった。また、一般に、放射性物質は極めて低濃度であるため溶媒の沸点などに与える影響は小さい。したがって、蒸発乾固に要する時間は、放射能に関わらず精製装置10の構成が同様であればほぼ同一になる。以上により、イットリウムターゲット1から放射性ジルコニウム(89Zr)が、塩化ジルコニウムとして分離精製される。
ジルコニウムの精製装置10は、不活性ガス供給源から溶解槽2およびリザーバタンク群13に不活性ガスを供給するために、供給量制御部としてのマスフローコントローラ(MFC)17を備える。不活性ガスは、MFC17を通じて溶解槽2およびリザーバタンク13a〜13cにそれぞれ、選択的に供給される。溶解槽2、それぞれのリザーバタンク13a〜13cへの不活性ガスの供給はそれぞれ、バルブ2b、バルブ14a,14b,14cの開閉により制御される。供給された不活性ガスの圧力によって各種溶液を移動できる。なお、各種溶液の移動に用いられる不活性ガスは、例えばヘリウム(He)や窒素(N2)などが好適に用いられるが、必ずしもこれらのガスに限定されるものではない。また、廃液バイアル12の内部は、バルブ18を介して真空ポンプに連通している。バルブ18の開閉によって、廃液バイアル12の内部を減圧して、各種溶液の流入を容易にすることが可能である。
以上のように構成されたジルコニウムの精製装置10において、溶解工程、吸着工程、洗浄工程、回収工程、および蒸発乾固工程を実行することによって、ジルコニウムを高純度で含む物質を得ることができる。なお、ジルコニウムを使用する際には、得られた物質を所定の溶液に溶解させて使用することができる。
以上説明した一実施形態によれば、ジルコニウムが吸着した吸着樹脂4に、水よりも沸点が低い塩化水素ガスが溶解したメタノールなどの酸性有機溶媒を通液させてジルコニウムを溶出させた後、ジルコニウムが溶出した酸性有機溶媒を蒸発乾固させてジルコニウムを分離精製していることにより、有害なシュウ酸水溶液を用いることなくジルコニウム89の分離精製を行うことができる。さらに、上述したジルコニウムの精製方法を装置化したジルコニウムの精製装置10は、自動化が容易であることから、ホットセル内での作業が可能になるので、作業者の被曝の可能性を低減できる。ジルコニウムの精製装置10を自動化した場合においても、蒸発乾固の時間を短縮しつつ、ホットセル内に収めることが可能になる。
以上、本発明の一実施形態について具体的に説明したが、本発明は、上述の一実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の一実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよく、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述および図面により本発明は限定されることはない。
上述の一実施形態においては、イットリウムターゲット1を溶解する溶解用酸性溶液3として塩酸を用いているが、必ずしも塩酸に限定されるものではなく、硫酸(H2SO4)、硝酸(HNO3)、またはフッ酸(HF)などのイットリウムターゲット1を溶解可能な他の酸性溶液を用いることができる。
また、ジルコニウムの精製装置10において、それぞれのバルブ2a,2b,14a〜14c,15a〜15c,18、三方弁16a、それぞれのリザーバタンク13a〜13c、およびMFC17などの各構成部を制御する制御部を備えてもよい。この場合、制御部が各構成部を制御することによって、上述したジルコニウムの精製方法を実行可能となる。さらに、溶解用酸性溶液および洗浄用酸性溶液として、同一種かつ同じ濃度の酸性溶液を使用する場合、溶解用酸性溶液のリザーバタンク13aおよび洗浄用酸性溶液のリザーバタンク13bを共通とし、一つのリザーバタンクから溶解用酸性溶液および洗浄用酸性溶液としての酸性溶液を供給してもよい。
1 イットリウムターゲット
2 溶解槽
2a,2b,14a,14b,14c,15a,15b,15c,16b,18 バルブ
3 溶解用酸性溶液
4 吸着樹脂
5 樹脂カラム
5a 排液口
6 回収通過液
10 精製装置
11 加熱部
11a 回収バイアル
11b ヒータ
12 廃液バイアル
13 リザーバタンク群
13a,13b,13c リザーバタンク
14,15 バルブ群
16a 三方弁
19 気体供給部

Claims (6)

  1. 吸着樹脂にジルコニウムが吸着した状態から前記ジルコニウムを分離精製するジルコニウムの精製方法であって、
    前記ジルコニウムが吸着した吸着樹脂に、水よりも沸点が低い酸性有機溶媒を接触させて前記ジルコニウムを溶出させる回収工程と、
    前記ジルコニウムが溶出した酸性有機溶媒を蒸発乾固させる蒸発乾固工程と、を含む
    ことを特徴とするジルコニウムの精製方法。
  2. 前記酸性有機溶媒は、ハロゲン化水素ガスが溶解した有機溶媒である
    ことを特徴とする請求項1に記載のジルコニウムの精製方法。
  3. 前記ハロゲン化水素ガスが、塩化水素ガスである
    ことを特徴とする請求項2に記載のジルコニウムの精製方法。
  4. 前記酸性有機溶媒の水素イオン濃度は、0.1mol/L以上4.0mol/L以下である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のジルコニウムの精製方法。
  5. 前記酸性有機溶媒の有機溶媒は、メタノール(MeOH)、エタノール(EtOH)、イソプロピルアルコール(IPA、2−プロパノール)、酢酸エチル(AcOEt)、ジエチルエーテル(Et2O)、またはテトラヒドロフラン(THF)である
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のジルコニウムの精製方法。
  6. ジルコニウムが吸着した吸着樹脂から前記ジルコニウムを分離精製するジルコニウムの精製装置であって、
    前記吸着樹脂が収容された吸着樹脂容器と、
    前記吸着樹脂容器に、水よりも沸点が低い酸性有機溶媒を供給可能に構成されているとともに、前記吸着樹脂容器から排出された前記ジルコニウムが溶出した前記酸性有機溶媒を蒸発乾固させる蒸発乾固手段と、を備える
    ことを特徴とするジルコニウムの精製装置。
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