JP2020167630A - 通信システム、及び妨害波検出方法 - Google Patents

通信システム、及び妨害波検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】A/D変換器が妨害波の周波数帯の信号をA/D変換できない場合であっても、その妨害波を検出することのできる通信システムを提供する。【解決手段】通信システムは、妨害波を含む受信信号と発振装置の出力する信号とをミキシングするミキサ装置と、前記ミキサ装置が前記妨害波と前記発振装置の出力する信号とをミキシングした信号の周波数を、A/D変換器の変換可能な周波数範囲内の周波数とする信号を出力する前記発振装置と、を備える。【選択図】図10

Description

本発明は、通信システム、及び妨害波検出方法に関する。
有線や無線による通信において、送受信に使用される周波数帯域の信号に外来ノイズや内部で発生するノイズが重畳すると通信の品質が低下してしまう。また、送受信に使用される周波数帯域以外のノイズが信号ラインの信号に重畳されると、アンプのゲインを設定するときに行う受信パワーの推定に誤りが生じたり、送受信に使用される周波数帯域以外のノイズと内部クロックとがミキシングされることによって生じる信号が送受信に使用される周波数帯域のノイズとなる可能性がある。
特許文献1には、関連する技術として、妨害波を除去する装置に関する技術が開示されている。
特開2010−239330号公報
ところで、通信システムが備えるA/D(Analog to Digital)変換器は、性能によっては、妨害波の周波数帯の信号をA/D変換できない可能性がある。A/D変換器が妨害波の周波数帯の信号をA/D変換できない場合、その妨害波を検出することが困難である。
本発明の各態様は、上記の課題を解決することのできる通信システム、及び妨害波検出方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の一態様によれば、通信システムは、妨害波を含む受信信号と発振装置の出力する信号とをミキシングするミキサ装置と、前記ミキサ装置が前記妨害波と前記発振装置の出力する信号とをミキシングした信号の周波数を、A/D変換器の変換可能な周波数範囲内の周波数とする信号を出力する前記発振装置と、を備える。
上記目的を達成するために、本発明の別の態様によれば、妨害波検出方法は、妨害波を含む受信信号と発振装置の出力する信号とをミキシングすることと、前記妨害波と前記発振装置の出力する信号とをミキシングした信号の周波数を、A/D変換器の変換可能な周波数範囲内の周波数とする信号を出力することと、を含む。
本発明の各態様によれば、A/D変換器が妨害波の周波数帯の信号をA/D変換できない場合であっても、その妨害波を検出することができる。
本発明の第1実施形態による通信システムの構成を示す図である。 本発明の第1実施形態におけるA/D変換器の変換可能な周波数範囲と妨害波の周波数との関係を示す図である。 本発明の第1実施形態による演算装置の構成を示す図である。 本発明の第1実施形態による通信システムの処理フローを示す図である。 本発明の第2実施形態による通信システムの構成を示す図である。 本発明の第3実施形態による通信システムの構成を示す図である。 本発明の第3実施形態におけるA/D変換器の変換可能な周波数範囲と妨害波の周波数との関係を示す図である。 本発明の別の実施形態による演算装置の構成を示す図である。 本発明の別の実施形態による通信システムの構成を示す図である。 本発明の実施形態による最小構成の通信システムを示す図である。 少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態による通信システム1は、想定する周波数帯の妨害波がVCOの出力する単一周波数の信号とミキシングされた場合に、A/D変換器が変換可能な周波数の信号が生成されるように動作するシステムである。なお、通信システム1は、有線通信を行うシステムであってもよい。また、無線通信を行うシステムであってもよい。
通信システム1は、図1に示すように、第1アンプ10、第2アンプ20、可変フィルタ30、ミキサ40(ミキサ装置の一例)、VCO(Voltage Contorolled Oscillator)(発振器の一例、発振装置の一例)50、第3アンプ60、A/D変換器70、演算装置80を備える。
第1アンプ10は、通信システム1の受信信号を増幅する。受信信号は、通信システム1が有線通信を行うシステムである場合には、有線を介して通信システム1が受ける信号である。また、受信信号は、通信システム1が無線通信を行うシステムである場合には、アンテナを介して通信システム1が受ける信号である。
第1アンプ10は、増幅した信号を第2アンプ20及びミキサ40に出力する。
第2アンプ20は、第1アンプ10から受ける信号を増幅する。第2アンプ20は、増幅した信号を可変フィルタ30に出力する。
可変フィルタ30は、第2アンプ20から受ける信号のうち、設定されている通過帯域の信号のみを演算装置80に出力する。
ミキサ40は、第1アンプ10から受ける信号と、VCO50から受ける信号とをミキシングする。ミキサ40は、ミキシングした後の信号を第3アンプ60に出力する。
VCO50は、単一周波数の信号を生成する。VCO50は、生成した信号をミキサ40に出力する。VCO50が生成する信号の周波数は、想定する妨害波とVCO50から受ける信号とをミキサ40がミキシングした場合に生成される信号が、A/D変換器70が変換可能な周波数範囲の信号となるように決定される。
例えば、VCO50は、図2に示すように、想定する妨害波の周波数と、A/D変換器70が変換可能な周波数範囲との間の単一周波数の信号を生成する。この場合、ミキサ40がミキシングした後の信号は、その単一周波数を境に妨害波が折り返された信号となる。そのため、ミキサ40がミキシングした後の信号を、A/D変換器70が変換可能な周波数範囲の信号とすることができる。
第3アンプ60は、ミキサ40から受ける信号を増幅する。第3アンプ60は、増幅した信号をA/D変換器70に出力する。
A/D変換器70は、第3アンプ60から受ける信号(アナログ信号)を、デジタル信号に変換する。A/D変換器70は、デジタル信号を演算装置80に出力する。
なお、想定する妨害波が実際に存在する場合、ミキサ40が出力する信号は、A/D変換器70が変換可能な周波数の信号となる。つまり、A/D変換器70は、第3アンプ60からノイズとは異なる振幅の信号を受けることになる。また、想定する妨害波が実際には存在しない場合、ミキサ40が出力する信号は、A/D変換器70が変換可能な周波数の信号とはならない。つまり、A/D変換器70は、第3アンプ60からノイズフロアと同等の信号を受けることになる。
演算装置80は、図3に示すように、VCO制御部801、通信信号処理部802、妨害波処理部803(妨害波受信判定部の一例、妨害波特定部の一例)、可変フィルタ制御部804(フィルタ制御部の一例)、記憶部805を備える。
VCO制御部801は、A/D変換器70の変換可能な信号の周波数範囲と、想定する妨害波の周波数とに基づいて、VCO50が出力する信号の周波数を制御する第1制御信号を生成する。
例えば、VCO制御部801は、想定する妨害波の周波数と、A/D変換器70が変換可能な周波数範囲との間の単一周波数の信号をVCO50に生成させる第1制御信号を生成する。
VCO制御部801は、生成した第1制御信号をVCO50及び妨害波処理部803に出力する。
通信信号処理部802は、可変フィルタ30から受ける信号について信号処理を行う。 通信信号処理部802が可変フィルタ30から受ける信号は、通信を行うための信号である。そのため、通信信号処理部802が可変フィルタ30から受ける信号について行う信号処理は、例えば、情報を送受信する信号処理である。
妨害波処理部803は、A/D変換器70から受ける信号について信号処理を行う。
例えば、妨害波処理部803は、妨害波の周波数を特定する。妨害波処理部803がA/D変換器70から受ける信号は、妨害波に相当する信号、または、ノイズフロアに相当する信号である。そのため、妨害波処理部803は、A/D変換器70から受ける信号の周波数を特定することができる。また、妨害波処理部803は、VCO制御部801から受ける第1制御信号に基づいて、VCO50が出力する信号の周波数を特定することができる。そのため、妨害波処理部803は、特定したA/D変換器70から受ける信号の周波数と、特定したVCO50が出力する信号の周波数とに基づいて、妨害波の周波数を特定することができる。
具体的には、妨害波処理部803は、特定したVCO50が出力する信号の周波数から特定したA/D変換器70から受ける信号の周波数を減算する。そして、妨害波処理部803は、特定したVCO50が出力する信号の周波数にその減算結果を加算する。妨害波処理部803は、この加算結果を妨害波の周波数と特定する。
可変フィルタ制御部804は、通信信号処理部802による信号処理の結果と、妨害波処理部803による信号処理の結果とに基づいて、可変フィルタ30が信号を通過させる通過帯域を制御する第2制御信号を生成する。
例えば、可変フィルタ制御部804は、通信信号処理部802による信号処理の結果に含まれる情報を送受信する信号の周波数と、妨害波処理部803による信号処理の結果に含まれる妨害波の周波数とに基づいて、情報を送受信する信号を通過させ、妨害波の周波数の信号を通過させない(すなわち、情報を送受信する信号から妨害波の周波数の信号を除去する)ように可変フィルタ30を制御する第2制御信号を生成する。
可変フィルタ制御部804は、生成した第2制御信号を可変フィルタ30に出力する。
記憶部805は、演算装置80が行う処理に必要な種々の情報を記憶する。
次に、通信システム1の動作について説明する。ここでは、図4に示す演算装置80の処理フローについて説明する。
なお、A/D変換器70の変換可能な信号の周波数範囲、及び、想定する妨害波の周波数は予め記憶部805に記録されているものとする。
VCO制御部801は、記憶部805に記録されているA/D変換器70の変換可能な信号の周波数範囲と、想定する妨害波の周波数とに基づいて、第1制御信号を生成する(ステップS1)。VCO制御部801は、生成した第1制御信号をVCO50及び妨害波処理部803に出力する。
通信信号処理部802は、可変フィルタ30から信号を受ける。通信信号処理部802は、可変フィルタ30から受けた信号について信号処理を行う(ステップS2)。
例えば、通信信号処理部802は、情報を送受信する信号処理である。
通信信号処理部802は、信号処理の結果を可変フィルタ制御部804に出力する。
妨害波処理部803は、A/D変換器70から信号を受ける。妨害波処理部803は、A/D変換器70から受けた信号について信号処理を行う(ステップS3)。
例えば、妨害波処理部803は、妨害波の周波数を特定する。
妨害波処理部803は、信号処理の結果を可変フィルタ制御部804に出力する。
可変フィルタ制御部804は、通信信号処理部802から信号処理の結果を受ける。また、可変フィルタ制御部804は、妨害波処理部803から信号処理の結果を受ける。
可変フィルタ制御部804は、通信信号処理部802による信号処理の結果と、妨害波処理部803による信号処理の結果とに基づいて、第2制御信号を生成する(ステップS4)。
例えば、可変フィルタ制御部804は、通信信号処理部802による信号処理の結果に含まれる情報を送受信する信号の周波数と、妨害波処理部803による信号処理の結果に含まれる妨害波の周波数とに基づいて、情報を送受信する信号を通過させ、妨害波の周波数の信号を通過させない(すなわち、情報を送受信する信号から妨害波の周波数の信号を除去する)ように可変フィルタ30を制御する第2制御信号を生成する。
可変フィルタ制御部804は、生成した第2制御信号を可変フィルタ30に出力する。
以上、本発明の第1実施形態による通信システム1について説明した。
通信システム1において、ミキサ40は、受信信号とVCO50の出力する信号とをミキシングする。VCO50は、妨害波とVCO50の出力する信号とをミキサ40がミキシングした信号の周波数を、A/D変換器70の変換可能な周波数範囲内の周波数とする信号を出力する。
このように、通信システム1を構成することで、通信システム1は、A/D変換器70に妨害波の有無に応じた信号を出力させることができる。その結果、通信システム1は、A/D変換器70が妨害波の周波数帯の信号をA/D変換できない場合であっても、その妨害波を検出することができる。
また、通信システム1において、妨害波処理部803は、A/D変換器70の出力信号に基づいて、妨害波を受信したか否かを判定する。
このように、通信システム1を構成することで、通信システム1は、A/D変換器70が妨害波の周波数帯の信号をA/D変換できない場合であっても、妨害波を検出したか否かを判定することができる。
また、通信システム1において、妨害波処理部803は、A/D変換器70の出力信号に基づいて、妨害波の周波数を特定する。可変フィルタ制御部804は、妨害波処理部803が特定した妨害波の周波数に基づいて、可変フィルタ30を制御する。
このように、通信システム1を構成することで、通信システム1は、除去すべき妨害波の周波数に応じて可変フィルタ30を制御することによって、妨害波を除去することができる。
なお、通信システム1において、VCO制御部801は、VCO50が出力する信号の周波数を可変させるものであってもよい。VCO制御部801が、VCO50の出力する信号の周波数を可変させる場合、A/D変換器70の変換可能な周波数範囲において検出することのできる妨害波の周波数範囲を広げることができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態による通信システム1は、本発明の第1実施形態による通信システム1と同様に、想定する周波数帯の妨害波がVCOの出力する単一周波数の信号とミキシングされた場合に、A/D変換器が変換可能な周波数の信号が生成されるように動作するシステムである。なお、本発明の第1実施形態による通信システム1は、特定した妨害波の周波数に応じて、可変フィルタの通過帯域を制御するシステムである。しかしながら、本発明の第2実施形態による通信システム1は、妨害波の検出の有無及び妨害波の周波数の特定を行うが、可変フィルタの通過帯域については制御しないシステムである。
なお、通信システム1は、有線通信を行うシステムであってもよい。また、無線通信を行うシステムであってもよい。
通信システム1は、図5に示すように、第1アンプ10、第2アンプ20、ミキサ40、VCO50、第3アンプ60、A/D変換器70、信号処理回路90、演算装置100を備える。
第1アンプ10は、通信システム1の受信信号を増幅する。第1アンプ10は、増幅した信号を第2アンプ20及びミキサ40に出力する。
第2アンプ20は、第1アンプ10から受ける信号を増幅する。第2アンプ20は、増幅した信号を信号処理回路90に出力する。
ミキサ40は、第1アンプ10から受ける信号と、VCO50から受ける信号とをミキシングする。ミキサ40は、ミキシングした後の信号を第3アンプ60に出力する。
VCO50は、単一周波数の信号を生成する。VCO50は、生成した信号をミキサ40に出力する。VCO50が生成する信号の周波数は、想定する妨害波とVCO50から受ける信号とをミキサ40がミキシングした場合に生成される信号が、A/D変換器70が変換可能な周波数範囲の信号となるように決定される。
第3アンプ60は、ミキサ40から受ける信号を増幅する。第3アンプ60は、増幅した信号をA/D変換器70に出力する。
A/D変換器70は、第3アンプ60から受ける信号(アナログ信号)を、デジタル信号に変換する。A/D変換器70は、デジタル信号を演算装置100に出力する。
なお、想定する妨害波が実際に存在する場合、ミキサ40が出力する信号は、A/D変換器70が変換可能な周波数の信号となる。つまり、A/D変換器70は、第3アンプ60からノイズとは異なる振幅の信号を受けることになる。また、想定する妨害波が実際には存在しない場合、ミキサ40が出力する信号は、A/D変換器70が変換可能な周波数の信号とはならない。つまり、A/D変換器70は、第3アンプ60からノイズフロアと同等の信号を受けることになる。
信号処理回路90は、第2アンプ20から受ける信号について、情報を送受信する信号処理を行う。
演算装置100は、妨害波を検出したか否かの判定し、妨害波を検出した場合、妨害波の周波数を特定する。また、演算装置100は、可変フィルタ30及びVCO50を制御する。ただし、演算装置100は、可変フィルタ30の通過帯域については制御しない。
以上、本発明の第2実施形態による通信システム1について説明した。
通信システム1において、ミキサ40は、受信信号とVCO50の出力する信号とをミキシングする。VCO50は、妨害波とVCO50の出力する信号とをミキサ40がミキシングした信号の周波数を、A/D変換器70の変換可能な周波数範囲内の周波数とする信号を出力する。
このように、通信システム1を構成することで、通信システム1は、A/D変換器70に妨害波の有無に応じた信号を出力させることができる。その結果、通信システム1は、A/D変換器70が妨害波の周波数帯の信号をA/D変換できない場合であっても、その妨害波を検出することができる。
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態による通信システム1は、本発明の第1実施形態による通信システム1と同様に、想定する周波数帯の妨害波がVCOの出力する単一周波数の信号とミキシングされた場合に、A/D変換器が変換可能な周波数の信号が生成されるように動作するシステムである。なお、本発明の第1実施形態による通信システム1は、1つのVCOと1つのミキサを用いてミキシングを行うことにより、妨害波の周波数をA/D変換器の変換可能な周波数範囲内に折り返されるようにするシステムである。それに対して、本発明の第2実施形態による通信システム1は、2つのVCOと2つのミキサを用いてミキシングを行うことにより、妨害波の周波数をA/D変換器の変換可能な周波数範囲内に折り返されるようにするシステムである。
なお、通信システム1は、有線通信を行うシステムであってもよい。また、無線通信を行うシステムであってもよい。
通信システム1は、図6に示すように、第1アンプ10、第2アンプ20、可変フィルタ30、ミキサ40(ミキサ装置の一例)、VCO50(発振器の一例、発振装置の一例)、第3アンプ60、A/D変換器70、演算装置80、ミキサ110(ミキサ装置の一例)、VCO120(発振器の一例、発振装置の一例)を備える。
第1アンプ10は、通信システム1の受信信号を増幅する。第1アンプ10は、増幅した信号を第2アンプ20及びミキサ40に出力する。
第2アンプ20は、第1アンプ10から受ける信号を増幅する。第2アンプ20は、増幅した信号を可変フィルタ30に出力する。
可変フィルタ30は、第2アンプ20から受ける信号のうち、設定されている通過帯域の信号のみを演算装置80に出力する。
ミキサ40は、第1アンプ10から受ける信号と、VCO50から受ける信号とをミキシングする。ミキサ40は、ミキシングした後の信号をミキサ110に出力する。
VCO50は、第1単一周波数の信号を生成する。VCO50は、生成した信号をミキサ40に出力する。VCO50が生成する信号の周波数は、想定する妨害波とVCO50から受ける信号とをミキサ40がミキシングした場合に生成される信号が、第1単一周波数よりも高い周波数の信号となるように決定される。
例えば、VCO50は、図7に示すように、想定する妨害波の周波数よりも高い第1単一周波数の信号を生成する。
ミキサ110は、ミキサ40から受ける信号と、VCO120から受ける信号とをミキシングする。ミキサ110は、ミキシングした後の信号を第3アンプ60に出力する。
VCO120は、第2単一周波数の信号を生成する。VCO120は、生成した信号をミキサ110に出力する。VCO120が生成する信号の周波数は、ミキサ40が出力する信号の周波数と、VCO120から受ける信号とをミキサ110がミキシングした場合に生成される信号が、A/D変換器70が変換可能な周波数範囲の信号となるように決定される。
第3アンプ60は、ミキサ40から受ける信号を増幅する。第3アンプ60は、増幅した信号をA/D変換器70に出力する。
A/D変換器70は、第3アンプ60から受ける信号(アナログ信号)を、デジタル信号に変換する。A/D変換器70は、デジタル信号を演算装置80に出力する。
なお、想定する妨害波が実際に存在する場合、ミキサ40が出力する信号は、A/D変換器70が変換可能な周波数の信号となる。つまり、A/D変換器70は、第3アンプ60からノイズとは異なる振幅の信号を受けることになる。また、想定する妨害波が実際には存在しない場合、ミキサ40が出力する信号は、A/D変換器70が変換可能な周波数の信号とはならない。つまり、A/D変換器70は、第3アンプ60からノイズフロアと同等の信号を受けることになる。
演算装置80は、VCO制御部801、通信信号処理部802、妨害波処理部803(妨害波受信判定部の一例、妨害波特定部の一例)、可変フィルタ制御部804(フィルタ制御部の一例)、記憶部805を備える。
VCO制御部801は、想定する妨害波の周波数に基づいて、VCO50が出力する信号の周波数を制御する第1制御信号を生成する。
例えば、VCO制御部801は、VCO50が出力する信号の周波数を想定する妨害波の周波数よりも高くする第3制御信号を生成する。
VCO制御部801は、生成した第3制御信号をVCO50及び妨害波処理部803に出力する。
また、VCO制御部801は、ミキサ40が出力する信号の周波数と、VCO120が出力する信号の周波数とをミキサ110がミキシングした場合に生成される信号が、A/D変換器70が変換可能な周波数範囲の信号となるように決定される。
例えば、VCO制御部801は、ミキサ40が出力する信号の周波数と、VCO120から受ける信号とをミキサ110がミキシングした場合に生成される信号が、A/D変換器70が変換可能な周波数範囲の信号とする第4制御信号を生成する。
VCO制御部801は、第4制御信号をVCO120及び妨害波処理部803に出力する。
通信信号処理部802は、可変フィルタ30から受ける信号について信号処理を行う。 通信信号処理部802が可変フィルタ30から受ける信号は、通信を行うための信号である。そのため、通信信号処理部802が可変フィルタ30から受ける信号について行う信号処理は、例えば、情報を送受信する信号処理である。
妨害波処理部803は、A/D変換器70から受ける信号について信号処理を行う。
例えば、妨害波処理部803は、妨害波の周波数を特定する。妨害波処理部803がA/D変換器70から受ける信号は、妨害波に相当する信号、または、ノイズフロアに相当する信号である。そのため、妨害波処理部803は、A/D変換器70から受ける信号の周波数を特定することができる。また、妨害波処理部803は、VCO制御部801から受ける第3制御信号及び第4制御信号に基づいて、VCO50が出力する信号の周波数及びVCO120が出力する信号の周波数を特定することができる。そのため、妨害波処理部803は、特定したA/D変換器70から受ける信号の周波数と、特定したVCO50が出力する信号の周波数と、特定したVCO120が出力する信号の周波数とに基づいて、妨害波の周波数を特定することができる。
可変フィルタ制御部804は、通信信号処理部802による信号処理の結果と、妨害波処理部803による信号処理の結果とに基づいて、可変フィルタ30が信号を通過させる通過帯域を制御する第2制御信号を生成する。
例えば、可変フィルタ制御部804は、通信信号処理部802による信号処理の結果に含まれる情報を送受信する信号の周波数と、妨害波処理部803による信号処理の結果に含まれる妨害波の周波数とに基づいて、情報を送受信する信号を通過させ、妨害波の周波数の信号を通過させない(すなわち、情報を送受信する信号から妨害波の周波数の信号を除去する)ように可変フィルタ30を制御する第2制御信号を生成する。
可変フィルタ制御部804は、生成した第2制御信号を可変フィルタ30に出力する。
記憶部805は、演算装置80が行う処理に必要な種々の情報を記憶する。
以上、本発明の第3実施形態による通信システム1について説明した。
通信システム1において、ミキサ40は、受信信号とVCO50の出力する信号とをミキシングする。VCO50は、妨害波の周波数よりも高い周波数の信号を出力する。ミキサ110は、ミキサ40から受ける信号と、VCO120から受ける信号とをミキシングする。VCO120は、ミキサ40が出力する信号の周波数と、VCO120から受ける信号とをミキサ110がミキシングした場合に生成される信号が、A/D変換器70が変換可能な周波数範囲の信号となるように決定される周波数の信号を出力する。
このように、通信システム1を構成することで、通信システム1は、A/D変換器70に妨害波の有無に応じた信号を出力させることができる。その結果、通信システム1は、A/D変換器70が妨害波の周波数帯の信号をA/D変換できない場合であっても、その妨害波を検出することができる。
なお、通信システム1において、VCO制御部801は、VCO50が出力する信号の周波数及びVCO120が出力する信号の周波数を可変させるものであってもよい。VCO制御部801が、VCO50が出力する信号の周波数及びVCO120が出力する信号の周波数を可変させる場合、A/D変換器70の変換可能な周波数範囲において検出することのできる妨害波の周波数範囲を広げることができる。
なお、本発明の別の実施形態による通信システム1は、3つ以上のミキサと3つ以上のVCOを備え、妨害波をA/D変換器70の変換可能な周波数範囲内の信号として検出できるようにしたシステムであってもよい。
VCOの発振周波数が限定されており、1つのミキサと1つのVCOを用いて1回の折り返しでA/D変換器が変換可能な周波数範囲に入らない場合であっても、ミキサとVCOの数を増大させることにより、妨害波の検出可能な周波数範囲を広げることができる。
なお、本発明の別の実施形態による通信システム1は、図8に示すように、演算装置80が、ゲイン制御部806を備え、図9に示すように、第1アンプ10及び第2アンプ20のゲインを制御するものであってもよい。
こうすることで、妨害波を低減させた後に、第1アンプ10及び第2アンプ20のゲインを制御することができる。その結果、通信システム1は、受信感度を向上させることができる。
なお、本発明の別の実施形態による通信システム1は、3つ以上のミキサと3つ以上のVCOを備え、妨害波をA/D変換器70の変換可能な周波数範囲内の信号として検出できるようにしたシステムであってもよい。
VCOの発振周波数が限定されている場合であっても、ミキサとVCOの数を増大させることにより、妨害波の検出可能な周波数範囲を広げることができる。
本発明の実施形態による最小構成の通信システム1について説明する。
本発明の実施形態による最小構成の通信システム1は、図10に示すように、ミキサ装置2、発振装置3を備える。
ミキサ装置2は、妨害波を含む受信信号と発振装置3の出力する信号とをミキシングする。
発振装置3は、ミキサ装置2が妨害波と発振装置3の出力する信号とをミキシングした信号の周波数を、A/D変換器の変換可能な周波数範囲内の周波数とする信号を出力する。
以上、本発明の実施形態による最小構成の通信システム1について説明した。
このように、通信システム1を構成することで、通信システム1は、A/D変換器に妨害波の有無に応じた信号を出力させることができる。その結果、通信システム1は、A/D変換器が妨害波の周波数帯の信号をA/D変換できない場合であっても、その妨害波を検出することができる。
なお、本発明の実施形態における処理は、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
本発明の実施形態における記憶部805、記憶装置、その他の記憶装置(レジスタ、ラッチを含む)のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲においてどこに備えられていてもよい。また、本発明の実施形態における記憶部805、記憶装置、その他の記憶装置のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲において複数存在しデータを分散して記憶していてもよい。
本発明の実施形態について説明したが、上述の通信システム1、演算装置80、その他の制御装置は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。コンピュータの具体例を以下に示す。
図11は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ5は、図11に示すように、CPU6、メインメモリ7、ストレージ8、インターフェース9を備える。
例えば、上述の通信システム1、演算装置80、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ5に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ8に記憶されている。CPU6は、プログラムをストレージ8から読み出してメインメモリ7に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU6は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ7に確保する。
ストレージ8の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ8は、コンピュータ5のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース9または通信回線を介してコンピュータ5に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ5に配信される場合、配信を受けたコンピュータ5が当該プログラムをメインメモリ7に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ8は、一時的でない有形の記憶媒体である。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例であり、発明の範囲を限定しない。これらの実施形態は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、省略、置き換え、変更を行ってよい。
1・・・通信システム
5・・・コンピュータ
6・・・CPU
7・・・メインメモリ
8・・・ストレージ
9・・・インターフェース
10・・・第1アンプ
20・・・第2アンプ
30・・・可変フィルタ
40・・・ミキサ
50・・・VCO
60・・・第3アンプ
70・・・A/D変換器
80・・・演算装置
801・・・VCO制御部
802・・・通信信号処理部
803・・・妨害波処理部
804・・・可変フィルタ制御部
805・・・記憶部
上記目的を達成するために、本発明の一態様によれば、通信システムは、妨害波を含む受信信号と発振装置の出力する信号とをミキシングする、または、前記妨害波を含まない受信信号と前記発振装置の出力する信号とをミキシングするミキサ装置と、前記受信信号が前記妨害波を含む場合、前記ミキサ装置の出力する信号をノイズとは異なる振幅まで増幅し、前記受信信号が前記妨害波を含まない場合、前記ミキサ装置の出力する信号をノイズフロアと同等の信号まで増幅する第1アンプと、前記受信信号が前記妨害波を含む場合、前記ミキサ装置が前記妨害波と前記発振装置の出力する信号とをミキシングした信号の周波数を、A/D変換器の変換可能な周波数範囲内の周波数とする信号を出力する前記発振装置と、前記第1アンプにより増幅された信号を受ける前記A/D変換器と、を備える
上記目的を達成するために、本発明の別の態様によれば、妨害波検出方法は、ミキサ装置が、妨害波を含む受信信号と発振装置の出力する信号とをミキシングすること、または、前記妨害波を含まない受信信号と前記発振装置の出力する信号とをミキシングすることと、第1アンプが、前記受信信号が前記妨害波を含む場合、前記ミキサ装置の出力する信号をノイズとは異なる振幅まで増幅し、前記受信信号が前記妨害波を含まない場合、前記ミキサ装置の出力する信号をノイズフロアと同等の信号まで増幅することと、前記発振装置が、前記受信信号が前記妨害波を含む場合、前記妨害波と前記発振装置の出力する信号とをミキシングした信号の周波数を、A/D変換器の変換可能な周波数範囲内の周波数とする信号を出力することと、前記A/D変換器が、前記第1アンプにより増幅された信号を受けることと、を含む

Claims (7)

  1. 妨害波を含む受信信号と発振装置の出力する信号とをミキシングするミキサ装置と、
    前記ミキサ装置が前記妨害波と前記発振装置の出力する信号とをミキシングした信号の周波数を、A/D変換器の変換可能な周波数範囲内の周波数とする信号を出力する前記発振装置と、
    を備える通信システム。
  2. 前記ミキサ装置の出力する信号を受ける前記A/D変換器と、
    前記A/D変換器の出力信号に基づいて、妨害波を受信したか否かを判定する妨害波受信判定部と、
    を備える請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記A/D変換器の出力信号に基づいて、前記妨害波の周波数を特定する妨害波特定部と、
    前記妨害波特定部が特定した前記妨害波の周波数に基づいて、前記受信信号をフィルタリングする可変フィルタを制御するフィルタ制御部と、
    を備える請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記発振装置は、
    周波数を可変できる信号を出力する、
    請求項1から請求項3の何れか一項に記載の通信システム。
  5. 前記ミキサ装置は、
    複数のミキサを備え、
    前記発振装置は、
    複数の発振器を備える、
    請求項1から請求項4の何れか一項に記載の通信システム。
  6. 前記受信信号を増幅するアンプと、
    前記アンプのゲインを制御するゲイン制御部と、
    を備える請求項1から請求項5の何れか一項に記載の通信システム。
  7. 妨害波を含む受信信号と発振装置の出力する信号とをミキシングすることと、
    前記妨害波と前記発振装置の出力する信号とをミキシングした信号の周波数を、A/D変換器の変換可能な周波数範囲内の周波数とする信号を出力することと、
    を含む妨害波検出方法。
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