JP2020165129A - 畳用芯材 - Google Patents

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Abstract

【課題】衝撃吸収性に優れる畳用芯材を提供することにある。【解決手段】表面材層2、第一の硬質発泡体層3、軟質発泡体層4及び第二の硬質発泡体層5がこの順序で上方から積層されてなる畳用芯材1であって、第一の硬質発泡体層及び第二の硬質発泡体層が、それぞれ10〜20mmの厚さであるとともに、それぞれ100kPaを超える10%変形圧縮応力を有し、第一の硬質発泡体層が、10〜100MPaの曲げ弾性率であり、軟質発泡体層が、5〜20mmの厚さであるとともに、10〜100kPaの10%変形圧縮応力を有するものとした。【選択図】図1

Description

本発明は、畳用芯材に関するもので、特に、転倒時の安全性に優れた衝撃吸収性の高い畳用芯材に関するものである。
従来、畳用芯材は、主として稲わらを使用して製造されており、該畳用芯材を用いた畳は、断熱保温性やクッション性の良い畳として使用されてきた。しかし、稲わらの不足や製造工程が煩雑であるといった問題があり、近年においては、畳用芯材として軽量性に優れる合成樹脂発泡体が使用されるようになった。
しかし、合成樹脂発泡体を畳用芯材として用いた場合、芯材が柔らかい発泡材料で作製されているので、畳上面の一か所に集中荷重を受けると、集中荷重を受けた部分に部分応力歪みが生じ、一か所に過度な集中荷重を受けた場合には畳が部分的に陥没する可能性もあった。
上記の問題を解決する方法として、特許文献1に開示された畳用芯材のように、畳表側に発泡倍率の低いポリプロピレン系樹脂発泡体を配置する技術が提案されている。
特開2000−170358号公報
特許文献1に開示された技術は、集中荷重を受けた場合にも部分的に凹みが発生せず、耐久性に優れる畳用芯材を提供できるものであった。
近年、高齢者などが快適な生活を送ることができるように、転倒時の安全性に優れた衝撃吸収性の高い畳用芯材が求められている。しかし、特許文献1の開示技術は、衝撃吸収性についてまでは考慮されておらず、改善の必要性があるものであった。
本発明は、上述した背景技術が有する課題に鑑みなされたものであって、その目的は、衝撃吸収性に優れる畳用芯材を提供することにある。
上記した目的を達成するため、本発明は、次の〔1〕〜〔6〕に記載した畳用芯材とした。
〔1〕表面材層、第一の硬質発泡体層、軟質発泡体層及び第二の硬質発泡体層が、この順序で上方から積層されてなる畳用芯材であって、
上記第一の硬質発泡体層及び第二の硬質発泡体層が、それぞれ10〜20mmの厚さであるとともに100kPaを超える10%変形圧縮応力を有し、
上記第一の硬質発泡体層が、10〜100MPaの曲げ弾性率を有し、
上記軟質発泡体層が、5〜20mmの厚さであるとともに、10〜100kPaの10%変形圧縮応力を有することを特徴とする、
畳用芯材。
〔2〕上記第一の硬質発泡体層及び第二の硬質発泡体層が、それぞれ見掛け密度20〜40kg/m3のポリスチレン系樹脂押出発泡板からなることを特徴とする、
上記〔1〕に記載の畳用芯材。
〔3〕上記第一の硬質発泡体層の10%変形圧縮応力が、200〜500kPaであるとともに、上記第二の硬質発泡体層の10%変形圧縮応力よりも高いことを特徴とする、
上記〔1〕又は〔2〕に記載の畳用芯材。
〔4〕上記第一の硬質発泡体層の厚さが、12〜17mmであるとともに、上記第二の硬質発泡体層の厚さよりも薄いことを特徴とする、
上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の畳用芯材。
〔5〕上記軟質発泡体層が、見掛け密度15〜45kg/m3のポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体からなることを特徴とする、
上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の畳用芯材。
〔6〕上記表面材層が、見掛け密度50〜200kg/m3、厚さ3〜8mmのポリプロピレン系樹脂発泡シートからなることを特徴とする、
上記〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の畳用芯材。
上記した本発明に係る畳用芯材によれば、衝撃吸収性に優れる畳用芯材を提供することができる。
本発明に係る畳用芯材の一実施形態を示した縦断面図である。 図1に示した畳用芯材を用いて合成畳を構成した一例を示した部分斜視図である。
以下、本発明に係る畳用芯材の実施形態について、詳細に説明する。
本発明に係る畳用芯材1は、図1に示したように、表面材層2、第一の硬質発泡体層3、軟質発泡体層4及び第二の硬質発泡体層5が、この順序で上方から積層されてなるものである。
上記表面材層2は、下層の第一の硬質発泡体層3を保護するとともに、緩衝性を付与するために設けられるものであり、合成繊維不織布、合成樹脂シート、合成樹脂の低発泡シート、木質シート等を用いることができる。中でも、合成樹脂の低発泡シートが好ましく用いられ、ポリオレフィン系樹脂の低発泡シートがより好ましく用いられる。表面材層2は、例えば、ポリプロピレン系樹脂押出発泡シートで、見掛け密度50〜200kg/m3、厚み3〜8mmものが好ましく用いられる。
上記第一の硬質発泡体層3及び第二の硬質発泡体層5は、それぞれ10〜20mmの厚さであるとともに100kPaを超える10%変形圧縮応力を有する剛性の高いものである。
なお、上記10%変形圧縮応力は、JIS K7220:2006に準じて圧縮試験を行い、圧縮歪みが10%の時の圧縮応力〔kPa〕である。
第一の硬質発泡体層3及び第二の硬質発泡体層5としては、スチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、エチレン系樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、ウレタン系樹脂等の合成樹脂からなる板状発泡体が例示される。また、該板状発泡体の発泡成形方法としては、押出し発泡成形方法、発泡粒子の型内成形方法などが例示される。上記の中でも、低密度であっても剛性が高く、かつ安価であることからポリスチレン系樹脂押出発泡板が好ましく用いられ、その場合の発泡体の見掛け密度は、20〜40kg/m3であることが好ましい。発泡体の見掛け密度が上記範囲であれば、畳とした際のへたりが発生し難く、かつ軽量性に優れることから好ましい。
上記ポリスチレン系樹脂押出発泡板からなる第一の硬質発泡体層3及び第二の硬質発泡体層5の製造方法としては、例えば、下記の製造方法が挙げられる。
先ず、ポリスチレン系樹脂に必要に応じて気泡調整剤、難燃剤等を加え押出機に供給して加熱溶融し、この溶融組成物に発泡剤を押出機に設置された発泡剤注入口より圧入する。続いて、これらを加熱、溶融、混練して均一流動組成物とし、フラットダイ先端のダイオリフィスから大気中に押し出し(吐出量:200〜400kg/hr)、その直後にガイダーと呼ばれる賦形装置に通すことにより、板状のポリスチレン系樹脂押出発泡板を得ることができる。この際、上記のガイダーは押出温度より15〜25℃低い温度に保持されるとともに、このガイダー内発泡体はガイダー枠内の形状に則して板状に成形され、該ガイダーの後方に設置されたコンベアー、ロール等により押出方向に引き取られる。
上記の方法によれば、押出後に発泡を開始し、ガイダー内に充満した押出物は、その表面部分がガイダーの規制された枠内を押さえ付けられながら通過するとともに冷却されるため、幅方向及び/又は長手方向に引き延ばされた形状の気泡が存在する表層部が発泡板の表面と裏面に形成され、一方、中央部分では冷却効果がほとんど及ばず発泡が継続状態にあり、厚さ方向に引き伸ばされた形状をなす気泡が存在する中央層が形成されるため、上記方法により得られるポリスチレン系樹脂押出発泡板は、圧縮強度に優れたものとなる。
一般的に畳用芯材は、断熱性を高め軽量化を図る観点からは低密度(高発泡)であることが望まれるが、低密度になる程圧縮強度が低下して、畳とした場合にへたり易くなる。従って、芯材としての発泡板には、ある程度低密度であって、しかもへたりが生じない程度の圧縮強度を有するもの、具体的には上記したように100kPaを超える10%変形圧縮応力を有するものを用いることが必要となる。かかる点から、上記のフラットダイから押出発泡してなるポリスチレン系樹脂押出発泡板を第一の硬質発泡体層3及び第二の硬質発泡体層5に用いることが好ましく、他の方法により得られる発泡板と比較した場合、同一密度での圧縮強度が高いため、より軽量化を図ることができる。ポリスチレン系樹脂押出発泡板は、上記方法において、吐出量や、ガイダーの温度、発泡体引き取り速度を適宜設定して、上下表層部、中央層の厚さ方向と幅方向及び/又は長手方向における気泡径比を調整することにより、任意の圧縮強度のものを得ることができる。
第一の硬質発泡体層3としては、特に10〜100MPaの曲げ弾性率を有するものとする。曲げ弾性率が上記範囲を満足すれば、畳表側から衝撃を受けた際、第一の硬質発泡体層3が適度に撓み、第一の硬質発泡体層3の面方向に衝撃を分散することができる。一方、曲げ弾性率が10MPaに満たないものである場合は、集中荷重を分散する効果が不十分となるおそれがある。一方、曲げ弾性率が100MPaを超えるものは、衝撃緩和性能に劣るおそれがある。かかる観点から、第一の硬質発泡体層3は、15〜70MPaの曲げ弾性率を有するものとすることがより好ましく、20〜50MPaの曲げ弾性率を有するものとすることが特に好ましい。
なお、上記曲げ弾性率は、JIS K7221−1:2006に準拠して測定したものである。
また、第一の硬質発泡体層3の10%変形圧縮応力は、200〜500kPaであるとともに、上記第二の硬質発泡体層の10%変形圧縮応力よりも高いものであることが好ましい。これは、第一の硬質発泡体層3は、第二の硬質発泡体層5に比して畳上面からの影響を受け易く、畳上面から一か所に集中荷重を受けた際に該集中荷重を受けた箇所が陥没し易いことから変形圧縮応力が高いことが要求されるためである。かかる観点から、第一の硬質発泡体層3の10%変形圧縮応力は、250〜450kPaであることがより好ましく、第二の硬質発泡体層5の10%変形圧縮応力よりも5kPa以上高いことがより好ましい。
また、第一の硬質発泡体層3の厚さは、12〜17mmであるとともに、第二の硬質発泡体層5の厚さよりも薄いことが好ましい。これは、厚みが薄い方が畳上面から衝撃を受けた際に、その衝撃が該第一の硬質発泡体層3の下層である軟質発泡体層4に伝わり易く、その衝撃を軟質発泡体層4により吸収させ易いためである。かかる観点から、第一の硬質発泡体層3の厚さは、13〜16mmであることがより好ましい。また、第一の硬質発泡体層3の厚さは、第二の硬質発泡体層5の厚さよりも3mm以上薄いものであることが好ましく、5mm以上薄いものであることがより好ましい。
一方、第二の硬質発泡体層5の10%変形圧縮応力は、上記第一の硬質発泡体層の10%変形圧縮応力と同等又は低いものであることが好ましい。具体的には、150kPa以上であることが好ましく、180kPa以上であることがより好ましい。
上記第一の硬質発泡体層3と第二の硬質発泡体層5の間に介在させる軟質発泡体層4は、5〜20mmの厚さであるとともに、畳上面からの衝撃を吸収させる観点から、10%変形圧縮応力が10〜100kPaと低い剛性のものである。
なお、上記10%変形圧縮応力は、JIS K7220:2006に準じて圧縮試験を行い、圧縮歪みが10%の時の圧縮応力〔kPa〕である。
上記軟質発泡体層4としては、板状のポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体が好ましく用いられ、その場合の発泡体の見掛け密度は、15〜45kg/m3であることが好ましく、18〜30kg/m3であることがより好ましい。見掛け密度が上記範囲であれば、衝撃吸収性に優れることから好ましい。
上記ポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体の基材樹脂となるポリプロピレン系樹脂は、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−ブテンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−ブテンランダム共重合体等が使用可能である。無架橋のプロピレン−エチレンランダム共重合体、特にエチレン分1〜10重量%のものが発泡性の点で好適である。プロピレンとエチレンを含む共重合体の場合、剛性面ではエチレン分が少ない方が好ましい。
発泡原料として用いるポリプロピレン系樹脂粒子は、従来公知の方法に従ってポリプロピレン系樹脂を粒子状に成形することにより得られる。発泡剤としては、揮発性有機発泡剤及び無機ガス発泡剤が用いられ、また両者の発泡剤を併用することもできる。この場合、揮発性有機発泡剤としては従来公知のもの、例えばプロパン、ブタン、ペンタン、ジクロロジフロロメタン、トリクロロフロロメタン等が挙げられ、無機ガス発泡剤としては、窒素、空気、二酸化炭素、アルゴン、ヘリウム等、種々の常温ガス状無機物質が挙げられる。揮発性有機発泡剤の使用量は、樹脂100重量部に対し2〜25重量部、好ましくは3〜20重量部の割合である。
ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を得るには、耐圧容器内に前記したポリプロピレン系樹脂粒子、分散剤、及び水性媒体(通常は水)を配合し、発泡剤の存在下で発泡温度まで加熱した後、容器内容物をその加圧帯域から低圧帯域(通常は大気圧)に放出させ、発泡剤を含有する樹脂粒子を発泡させることにより発泡粒子が得ることができる。
得られた発泡粒子をサイロ等に入れて熟成し、内圧を高めた後、所定形状の型内に入れて加熱媒体(水蒸気等)にて2次発泡させ、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体を得ることができる。
このようにして得られたポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体は、軽量性に優れるとともに、衝撃吸収性に優れるものとなる。
また、軟質発泡体層4の厚さは、5〜20mmである。5mmに満たないものである場合は、衝撃吸収作用を果たすことができないおそれがある。20mmを超えるものである場合は、軟質発泡体層4の厚さが厚すぎるため畳上を歩行する際に違和感を覚え、歩行感に劣るおそれがある。かかる観点から、軟質発泡体層4の厚さは、8〜18mmであることが好ましく、10〜15mmであることがより好ましい。
軟質発泡体層4の圧縮永久ひずみは、20%以下であることが好ましい。圧縮永久ひずみが上記範囲を満足すると、家具などの重量物により畳上面から荷重がかかった後、重量物を取り除いた場合に、軟質発泡体層4の厚さが回復し、畳が部分的に陥没することを抑制できるため好ましい。上記観点から、軟質発泡体層4の圧縮永久ひずみは、15%以下であることがより好ましく、12%以下であることがさらに好ましい。
なお、軟質発泡体層の圧縮永久ひずみは、JIS K6767:1999に準拠して求められ、圧縮終了24時間後の厚さを測定し、圧縮永久ひずみを算出することができる。
本発明に係る畳用芯材は、表面材層2、第一の硬質発泡体層3、軟質発泡体層4及び第二の硬質発泡体層5が、この順序で上方から積層されてなる畳用芯材1である。本発明に係る畳用芯材は、表面材層2、第一の硬質発泡体層3、軟質発泡体層4及び第二の硬質発泡体層5の各層間に必要に応じて他の素材を介在させてもよい。畳用芯材1の各層間は、接着せずに積層し、畳床縫着機等を用いて縫着して一体化することが好ましい。また、本発明に係る畳用芯材を用いた畳は、畳用芯材と裏面材6との間にクッション層を介在させることなどもできる。
上記した表面材層2、第一の硬質発泡体層3、軟質発泡体層4及び第二の硬質発泡体層5の積層体からなる本発明に係る畳用芯材1は、図2に示したように、必要に応じて下面に裏面材6をあてがい、該裏面材6とともに畳用芯材1を畳床縫着機等を用いて縫着し、各構成部材が縫着糸7により一体化した畳床とされ、該畳床に対して、自動表張機等を使用して畳表8を縫着一体化し、合成畳10とされる。
上記裏面材6は、畳用芯材1の最下層である第二の硬質発泡体層5が摩擦により汚損しないようにするためのものであり、素材としては、例えばフラットヤーン(ポリプロピレンやポリエチレンを主原料とする扁平な糸)を平織にしたものが好ましく用いられる。また、畳表8としては、イグサから製造された天然畳表であってもよいし、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等の合成樹脂製の合成イグサから製造された合成畳表であってもよい。
以上、説明した本発明に係る畳用芯材によれば、表面材層2、第一の硬質発泡体層3、軟質発泡体層4及び第二の硬質発泡体層5が、この順序で上方から積層されてなる畳用芯材1であって、第一の硬質発泡体層3及び第二の硬質発泡体層5が、10〜20mmの厚さであるとともに、100kPaを超える10%変形圧縮応力を有し、第一の硬質発泡体層3が、10〜100MPaの曲げ弾性率であり、軟質発泡体層4が、5〜20mmの厚さであるとともに、10〜100kPaの10%変形圧縮応力を有するものとしたので、剛性の高い第一の硬質発泡体層3が、畳上面から一カ所に集中荷重を受けた際にも部分的な陥没が生じるのを緩和し、また、その下方に配置した剛性の低い軟質発泡体層4が、畳上面からの衝撃を吸収する作用を果たすものとなる。そのため、軽量であるとともに、高い耐久性と衝撃吸収性を備えた合成畳が得られる。
表面材層2として、ポリプロピレン発泡シート(厚さ3mm)の両表面に高発泡ポリプロピレン発泡シート(厚さ1mm)が積層された積層発泡シート(見掛け密度80kg/m3、厚さ5mm、10%変形圧縮応力26kPa)を用いた。
第一の硬質発泡体層3として、ポリスチレン系樹脂押出発泡板(見掛け密度34kg/m3、厚さ15mm、10%変形圧縮応力279kPa、曲げ弾性率24.7MPa)を用いた。
軟質発泡体層4として、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体(見掛け密度19.2kg/m3、厚さ10mm、10%変形圧縮応力56kPa、圧縮永久ひずみ10.9%)を用いた。
第二の硬質発泡体層5として、ポリスチレン系樹脂押出発泡板(見掛け密度29.5kg/m3、厚さ20mm、10%変形圧縮応力270kPa、曲げ弾性率17.3MPa)を用いた。
なお、各層についての10%変形圧縮応力は、JIS K7220:2006に基づいて圧縮試験を行い、圧縮歪みが10%の時の圧縮応力[kPa]を求めた。試験片寸法は、縦50mm×横50mm×上記の厚みとした。試験速度は、圧縮前に測定した試験片厚さの10%に近い速度とした。
第一の硬質発泡体層の曲げ弾性率は、JIS K7221−1:2006に準拠して求めた。試験片寸法は、幅50mm×長さ150mm×厚み15mm、試験速度は10mm/minとして測定した。
軟質発泡体層の圧縮永久ひずみは、JIS K6767:1999に準拠して求め、圧縮終了24時間後の厚さを測定し、圧縮永久ひずみを算出した。試験片寸法は、縦50mm×横50mmとし、厚さは、複数枚の軟質発泡体層を積層、切削することにより25mmとなるようにした。
上記表面材層2、第一の硬質発泡体層3、軟質発泡体層4及び第二の硬質発泡体層5をそれぞれ1820mm×910mmに切断し、畳用芯材1とし、畳用芯材の下面に裏面材(フラットヤーン1種で、密度を縦横とも10本/25.4mmに平織して、クラフト紙3種とを圧着したもの、厚さ0.5mm)6を配置し、畳床縫着機を用いて、各材料を縫着糸7により一体化することによって畳床を製作した。次に、畳床に対し、自動表張機を使用して、イグサ製の畳表8を縫着一体化して合成畳10を作製した。
得られた合成畳10について、JIS A5917:2018に準拠して、転倒衝撃時の硬さ試験及び日常的な動作時の硬さ試験を実施した結果、転倒衝撃時の硬さが384m/s2、日常的な動作時の硬さが1.1であった。
この実施例の畳用芯材1を用いた合成畳10は、JIS A5917:2018で規定される転倒衝撃時の硬さ試験及び日常的な動作時の硬さ試験の性能(転倒衝撃時の硬さ:490m/s2以下、日常的な動作時の硬さ:0.8以上1.3以下)を満足するものであった。
本発明に係る畳用芯材は、高い耐久性と衝撃吸収性を備えた合成畳が得られるものであるので、例えば、幼稚園や保育所、介護施設、病院等の施設において使用される畳の芯材として、好適に使用することができる。
1 畳用芯材
2 表面材層
3 第一の硬質発泡体層
4 軟質発泡体層
5 第二の硬質発泡体層
6 裏面材
7 縫着糸
8 畳表
10 合成畳

Claims (6)

  1. 表面材層、第一の硬質発泡体層、軟質発泡体層及び第二の硬質発泡体層が、この順序で上方から積層されてなる畳用芯材であって、
    上記第一の硬質発泡体層及び第二の硬質発泡体層が、それぞれ10〜20mmの厚さであるとともに100kPaを超える10%変形圧縮応力を有し、上記第一の硬質発泡体層が、10〜100MPaの曲げ弾性率を有し、上記軟質発泡体層が、5〜20mmの厚さであるとともに、10〜100kPaの10%変形圧縮応力を有することを特徴とする、畳用芯材。
  2. 上記第一の硬質発泡体層及び第二の硬質発泡体層が、それぞれ見掛け密度20〜40kg/m3のポリスチレン系樹脂押出発泡板からなることを特徴とする、請求項1に記載の畳用芯材。
  3. 上記第一の硬質発泡体層の10%変形圧縮応力が、200〜500kPaであるとともに、上記第二の硬質発泡体層の10%変形圧縮応力よりも高いことを特徴とする、請求項1又は2に記載の畳用芯材。
  4. 上記第一の硬質発泡体層の厚さが、12〜17mmであるとともに、上記第二の硬質発泡体層の厚さよりも薄いことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の畳用芯材。
  5. 上記軟質発泡体層が、見掛け密度15〜45kg/m3のポリプロピレン系樹脂発泡粒子成形体からなることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の畳用芯材。
  6. 上記表面材層が、見掛け密度50〜200kg/m3、厚さ3〜8mmのポリプロピレン系樹脂発泡シートからなることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の畳用芯材。
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