JP2020164821A - 粉末状セルロース及びその製造方法、並びにその用途 - Google Patents

粉末状セルロース及びその製造方法、並びにその用途 Download PDF

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Abstract

【課題】成形した際に、崩壊しにくい粉末状セルロースを提供すること。【解決手段】平均粒子径が5〜70μmであり、平均粒子径が5〜70μmであり、下記式(α)で表される水中残存率が60〜95%である、粉末状セルロース。(α):超音波を当てた湿式粒子径分布(D.50)/乾式粒子径分布(D.50)×100【選択図】なし

Description

本発明は、粉末状セルロース及びその製造方法、並びにその用途に関する。
粉末状セルロースは、増粘性、乳化安定性、保水性、吸油性、保形性等の特徴を有する。そのため、粉末状セルロースは、食品添加剤、錠剤賦形剤、分散剤、保形剤、保水剤、ろ過助剤、充填剤、塗料・接着剤用添加剤等として、食品、医薬、化粧品、建材、窯業、ゴム、プラスチック等の幅広い分野で使用されている。
この粉末状セルロースの製造方法には、大別すると、化学的処理を用いた製造方法と、機械的処理を用いた製造方法の二つがある。化学的処理を用いた製造方法は、セルロース原料に硫酸、または、塩酸等の鉱酸を用いて加水分解処理を施し、必要に応じて粉砕処理を施す製造方法である。具体的には、120〜160℃という高温下、20〜45分間希酸で酸加水分解し、粉末状セルロースを得る方法(特許文献1)、2.5規定(以下、規定はNと省略)の塩酸で約15分間酸加水分解し、粉末状セルロースを得る方法(特許文献2)、各種濃度の塩酸水溶液で高温処理し、粉末状セルロースを得る方法(特許文献3)等がある。
粉末状セルロースは、様々な用途に使用されており、安全性が高いことから、製剤における賦形剤や、食品用添加剤としても用いられている。
粉末状セルロースは、そのような使用方法において、成形物が十分な強度を有していることの他、製造工程において、良好な作業性(粉体流動性)を有していることが重要とされている。
この様な粉体流動性を制御するために、例えば、非木材(竹やバガス)由来のパルプを用いることで粉体流動性を制御できる方法が提唱されている(特許文献4)。
米国特許第3954727号明細書 米国特許第3141875号明細書 特開昭53−127553号公報 特許第5982874号公報
しかしながら、特許文献4の方法では、使用できるパルプ種が限られており、例えば粉体流動性以外の物性値とのバランスを取りにくいなど、改良の余地がある。
本発明は、成形した際に、崩壊しにくい粉末状セルロースを提供することを目的とする。
また、本発明では、上記に加え、パルプ種に限定されることなく、適度な粉体流動性を有し作業性に優れる粉末状セルロースを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、平均粒子径と所定の測定方法で測定する水中残存率の値が特定の範囲にある粉末状セルロースにより、成形した際に、崩壊しにくいという上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
[1]平均粒子径が5〜70μmであり、下記式(α)で表される水中残存率が60〜95%である、粉末状セルロース。
(α):超音波を当てた湿式粒子径分布(D.50)/乾式粒子径分布(D.50)×100
[2]下記条件(A)又は(B)を満たし、且つ条件(C)を満たす、[1]に記載の粉末状セルロース。
条件(A):粉末状セルロースの見掛け比重(g/ml)をY、平均粒子径(μm)をXとしたときに、下記関係式(1)を満たすこと。
>−0.0187X+0.94・・・(1)
条件(B):粉末状セルロースの粉体落下速度(g/sec)をY、平均粒子径(μm)をXとしたときに、下記関係式(2)を満たすこと。
>−0.024X+1.14・・・(2)
条件(C):粉末状セルロースの安息角(°)をY、平均粒子径(μm)をXとしたときに、下記関係式(3)を満たすこと。
<0.3182X+42.88・・・(3)
[3][1]又は[2]に記載の粉末状セルロースを含む、成形体。
[4][1]又は[2]に記載の粉末状セルロースを含む、食品添加剤。
[5][1]又は[2]に記載の粉末状セルロースを含む、化粧品添加剤。
[6][1]又は[2]に記載の粉末状セルロースを含む、工業用添加剤。
[7]セルロース原料を用いて原料パルプスラリーを調製する原料パルプスラリー調製工程、前記原料パルプスラリーを、酸濃度0.10〜1.0Nで加水分解して加水分解物を調製する酸加水分解反応工程、前記加水分解物を中和し、洗浄した後、脱液する中和・洗浄・脱液工程、脱液した前記加水分解物を乾燥して乾燥物を得る乾燥工程、前記乾燥物を粉砕して粉砕物を得る粉砕工程、及び前記粉砕物を分級する分級工程、を含み、平均粒子径が5〜70μmであり、下記式(α)で表される水中残存率が60〜95%である、粉末状セルロースの製造方法。
(α):超音波を当てた湿式粒子径分布(D.50)/乾式粒子径分布(D.50)×100
本発明によれば、成形した際に、崩壊しにくい粉末状セルロースを提供することができる。
また、本発明によれば、上記に加え、パルプ種に限定されることなく、適度な粉体流動性を有し作業性に優れる粉末状セルロースを提供することができる。
図1は、実施例及び比較例の粉末状セルロースにおいて、見掛け比重Y(g/ml)を縦軸にとり、平均粒子径X(μm)を横軸に取った際の、関係性を示すグラフである。 図2は、実施例及び比較例の粉末状セルロースにおいて、粉体落下速度Y(g/sec)を縦軸にとり、平均粒子径X(μm)を横軸に取った際の、関係性を示すグラフである。 図3は、実施例及び比較例の粉末状セルロースにおいて、安息角Y(°)を縦軸にとり、平均粒子径X(μm)を横軸に取った際の、関係性を示すグラフである。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。なお、本明細書中、「AA〜BB」の表記は、AA以上BB以下を示すものとする。
本発明の粉末状セルロースは、平均粒子径が5〜70μmであり、下記式(α)で表される水中残存率が60〜95%である。
(α):超音波を当てた湿式粒子径分布(D.50)/乾式粒子径分布(D.50)×100
粉末状セルロースの平均粒子径は、5〜70μmであり、好ましくは20〜50μmであり、より好ましくは25〜42μmであり、さらに好ましくは26〜35μmである。5μm未満であると、粉末状セルロースの凝集性が高くなりすぎるため、粉体流動性が低下し、作業性が悪化する。70μm超であると、成形した際に、崩壊しやすいセルロース粉末となる。
また、粉末状セルロースの水中残存率は、60〜95%であり、好ましくは65〜85%であり、より好ましくは68〜80%である。水中残存率は、粉末状セルロースの形状に影響するものと推測され、本発明においては粉末状セルロースの粒子形状(球状、棒状、折れ曲がった棒状など)や、フィブリル化などの状態を総合的に表す指標といえる。水中残存率が、前述する範囲であると、成形した際に崩壊しにくい粉末状セルロースの形状と、表面の毛羽立ち(フィブリル化)による繊維結合のため、成形した際に、崩壊しにくいセルロース粉末となる。
本明細書中、平均粒子径は、測定原理としてレーザー散乱法を用い、粒度分布を体積蓄積分布として表した場合に、体積蓄積分布が50%となるときの値とする。
また、水中残存率は、以下の条件で測定した値である。レーザー回析式粒度分布測定装置(マスターサイザー3000、スペクトリス株式会社、マルバーン事業本部社製)を使用し、測定原理としてはレーザー散乱法を用いる。粒度分布を体積蓄積分布として表し、体積蓄積分布が50%となる値を(D.50)とする。なお、湿式粒子径分布(D.50)は、3500rpmで攪拌されている水中の測定部に、散乱強度が10%程度になるように試料を添加して測定を行う。超音波は、下記条件に基づいて当てた。
・モード:連続
・強度:100%
・時間:600秒
乾式粒子径分布(D.50)は、供給口内に、散乱強度が1%未満となるように試料を添加して測定を行う。
・分散ユニット:Aero5
・空気圧:2bar
・フィードレート:25
なお、湿式粒子径分布(D.50)、及び乾式粒子径分布(D.50)のいずれにおいても、以下の条件にて解析を行った。
・解析:汎用
・解析感度:強調
・光散乱モデル:Mie理論
水中残存率は、湿式粒子径分布(D.50)と、乾式粒子径分布(D.50)の測定値を下記式(α)に代入して算出する。
(α):超音波を当てた湿式粒子径分布(D.50)/乾式粒子径分布(D.50)×100
また、本発明の粉末状セルロースは、下記条件(A)又は(B)を満たし、且つ条件(C)を満たすことが好ましい。
条件(A):粉末状セルロースの見掛け比重(g/ml)をY、平均粒子径(μm)をXとしたときに、下記関係式(1)を満たすこと。
>−0.0187X+0.94・・・(1)
条件(B):粉末状セルロースの粉体落下速度(g/sec)をY、平均粒子径(μm)をXとしたときに、下記関係式(2)を満たすこと。
>−0.024X+1.14・・・(2)
条件(C):粉末状セルロースの安息角(°)をY、平均粒子径(μm)をXとしたときに、下記関係式(3)を満たすこと。
<0.3182X+42.88・・・(3)
本発明に用いられる粉末状セルロースは、上記の条件(A)又は条件(B)を満たし、且つ条件(C)を満たすものが好ましい。粉末状セルロースは、塩酸、硫酸、硝酸等の鉱酸(すなわち、無機酸)で酸加水分解処理したパルプ等のセルロース原料を粉砕処理、あるいは酸加水分解処理を施さないパルプ等のセルロース原料を機械粉砕して得ることができる。なお、本発明の粉末状セルロースとしては、酸加水分解処理したパルプ等のセルロース原料を粉砕処理した、不純物の少ない粉末状セルロースが好ましい。
本発明において、原料として使用するセルロース原料であるパルプは、木材由来のパルプが好ましく、広葉樹由来のパルプ、針葉樹由来のパルプが挙げられる。これらの木材由来のパルプのパルプ化法(蒸解法)は、特に限定されるものではなく、サルファイト蒸解法、クラフト蒸解法、ソーダ・キノン蒸解法、オルガノソルブ蒸解法等を例示することができる。これらの中では、環境面の点から、クラフトパルプが好ましい。
パルプ化法(蒸解法)によりパルプ中の着色物質であるリグニンが溶解して取り除かれて白色化する。パルプの白色度をさらに高めるために、漂白処理を行なうことができる。漂白処理方法としては、特に限定されるものではなく、一般的に使用される方法を用いることができる。例えば、任意に通常の方法で脱リグニンしたパルプに対し、塩素処理(C)、二酸化塩素漂白(D)、アルカリ抽出(E)、次亜塩素酸塩漂白(H)、過酸化水素漂白(P)、アルカリ性過酸化水素処理段(Ep)、アルカリ性過酸化水素・酸素処理段(Eop)、オゾン処理(Z)、キレート処理(Q)などを組み合わせて、D−E/P−D、C/D−E−H−D、Z−E−D−PZ/D−Ep−D、Z/D−Ep−D−P、D−Ep−D、D−Ep−D−P、D−Ep−P−D、Z−Eop−D−D、Z/D−Eop−D、Z/D−Eop−D−E−D等のシーケンスで行うことができる(シーケンス中の「/」は、「/」の前後の処理を洗浄なしで連続して行なうことを意味する)。セルロース原料としてのパルプの白色度は、ISO 2470に基づいて、80%以上であることが好ましい。
本発明の粉末状セルロースの製造方法において、セルロース原料であるパルプの酸加水分解処理における酸濃度は、特に限定されるものではないが、重合度及び白色度の維持の観点から、従来の粉末状セルロース製造の酸濃度より低い、0.1〜1.0Nとすることが好ましい。酸加水分解処理の酸濃度が0.1Nより低いと、酸によるセルロースの解重合が抑制される。そのため、セルロースの重合度の低下を軽減することができるが、微細化するのが非常に困難となる場合がある。一方、1.0Nより高いと、セルロースの解重合が進み微細化が容易となる。そのため、粉体流動性は向上するが、重合度の低下に伴い、錠剤硬度が低下する(成形した際に、崩壊しやすくなる)場合がある。
以下に、本発明の粉末状セルロースの製造方法を例示する。
粉末状セルロースは、原料パルプスラリー調製工程、酸加水分解反応工程、中和・洗浄・脱液工程、乾燥工程、粉砕工程、分級工程を経て製造される。
より詳細には、次の通りである。原料パルプスラリー調製工程は、セルロース原料を用いて原料パルプスラリーを調製する工程である。酸加水分解反応工程は、原料パルプスラリーを、酸濃度0.10〜1.0Nで加水分解して加水分解物を調製する工程である。中和・洗浄・脱液工程は、加水分解物を中和し、洗浄した後、脱液する工程である。乾燥工程は、脱液した加水分解物を乾燥して乾燥物を得る工程である。分級工程は、乾燥物を粉砕して粉砕物を得る工程である。斯かる工程を経て、本発明のセルロース粉末を製造できる。
本発明の粉末状セルロースの製造方法で使用できるパルプは、流動状態でもシート状でも可能である。パルプ漂白工程からの流動パルプを原料とする場合は、加水分解反応槽へ投入する前に、濃度を高める必要があり、スクリュープレスやベルトフィルターなどの脱水機で濃縮した後、反応槽へ所定量を投入する。パルプのドライシートを原料とする場合は、ロールクラッシャー等の解砕機等でパルプをほぐした後、反応槽へ投入する。
次に、酸濃度0.10〜1.0Nに調整したパルプ濃度3〜10重量%(固形分換算)の分散液を、反応温度が80〜100℃、反応時間が30分間〜3時間の条件で酸加水分解処理する。加水分解処理されたパルプはアルカリ剤を添加して中和し、洗浄する。その後、脱液工程で加水分解処理されたパルプと廃酸とに固液分離する。加水分解処理されたパルプを乾燥機で乾燥し、粉砕機で規定の大きさに機械的に粉砕・分級する。なお、中和・洗浄・脱液後、乾燥の前に脱水して固形分濃度を調整してもよい。乾燥前に固形分濃度を調整することで、粉末状セルロースの物性値を制御しやすくなる。
本発明の粉末状セルロースの製造方法に用いる粉砕機としては、以下を例示することができる。
カッティング式ミル:メッシュミル(株式会社ホーライ製)、アトムズ(株式会社山本百馬製作所製)、ナイフミル(パルマン社製)、カッターミル(東京アトマイザー製造株式会社製)、CSカッタ(三井鉱山株式会社製)、ロータリーカッターミル(株式会社奈良機械製作所製)、ターボカッター(フロイント産業株式会社製)、パルプ粗砕機(株式会社瑞光製)、及びシュレッダー(神鋼パンテック株式会社製)等。
ハンマー式ミル:ジョークラッシャー(株式会社マキノ製)、及びハンマークラッシャー(槇野産業株式会社製)。
衝撃式ミル:パルベライザ(ホソカワミクロン株式会社製)、ファインインパクトミル(ホソカワミクロン株式会社製)、スーパーミクロンミル(ホソカワミクロン株式会社製)、イノマイザ(ホソカワミクロン株式会社製)、ファインミル(日本ニューマチック工業株式会社製)、CUM型遠心ミル(三井鉱山株式会社製)、イクシードミル(槇野産業株式会社製)、ウルトラプレックス(槇野産業株式会社製)、コントラプレックス(槇野産業株式会社製)、コロプレックス(槇野産業株式会社製)、サンプルミル(株式会社セイシン製)、バンタムミル(株式会社セイシン製)、アトマイザー(株式会社セイシン製)、トルネードミル(日機装株式会社製)、ネアミル(株式会社ダルトン製)、HT形微粉砕機(株式会社ホーライ製)、自由粉砕機(株式会社奈良機械製作所製)、ニューコスモマイザー(株式会社奈良機械製作所製)、ターボミル(フロイント産業株式会社製)、ギャザーミル(株式会社西村機械製作所製)、スパーパウダーミル(株式会社西村機械製作所製)、ブレードミル(日清エンジニアリング株式会社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング株式会社製)、Npaクラッシャー(三庄インダストリー株式会社製)、ウイレー粉砕機(株式会社三喜製作所製)、パルプ粉砕機(株式会社瑞光製)、ヤコブソン微粉砕機(神鋼パンテック株式会社製)、及びユニバーサルミル(株式会社徳寿工作所製)。
気流式ミル:CGS型ジェットミル(三井鉱山株式会社製)、ミクロンジェット(ホソカワミクロン株式会社製)、カウンタジェットミル(ホソカワミクロン株式会社製)、クロスジェットミル(株式会社栗本鐵工所製)、超音速ジェットミル(日本ニューマチック工業株式会社製)、カレントジェット(日清エンジニアリング株式会社製)、ジェットミル(三庄インダストリー株式会社製)、エバラジェットマイクロナイザ(株式会社荏原製作所製)、エバラトリアードジェット(株式会社荏原製作所製)、セレンミラー(増幸産業株式会社製)、ニューミクロシクトマット(株式会社増野製作所製)、及びクリプトロン(川崎重工業株式会社製)。
竪型ローラーミル:竪型ローラーミル(シニオン株式会社製)、縦型ローラーミル(シェフラージャパン株式会社製)、ローラーミル(コトブキ技研工業株式会社製)、VXミル(株式会社栗本鐵工所)、KVM型竪形ミル(株式会社アーステクニカ)、及びISミル(株式会社IHIプラントエンジニアリング)。
これらの中では、微粉砕性に優れる、ジョークラッシャー(株式会社マキノ製)、パルベライザ(ホソカワミクロン株式会社製)、スーパーミクロンミル(ホソカワミクロン株式会社製)、トルネードミル(日機装株式会社製)、自由粉砕機(株式会社奈良機械製作所製)、ターボミル(フロイント産業株式会社製)、スパーパウダーミル(株式会社西村機械製作所製)、ブレードミル(日清エンジニアリング株式会社製)、超音速ジェットミル(日本ニューマチック工業株式会社製)、又はカレントジェット(日清エンジニアリング株式会社製)を用いることが好ましい。
本発明の粉末状セルロースに、機能性付与、若しくは機能性向上を目的として、粉末状セルロースの原料とその他有機成分及び/又は無機成分を、1種単独若しくは2種類以上任意の割合で混合し、粉砕することも可能である。また、原料に使用するセルロース原料の重合度を大幅に損なわない範囲で、化学的処理を施すことが可能である。
本発明の粉末状セルロースの見掛け比重は、好ましくは0.30g/ml以上であり、より好ましくは0.33g/ml以上である。上限としては、好ましくは0.60g/ml以下であり、より好ましく0.50g/ml以下であり、さらに好ましくは0.45g/ml以下である。
なお、本明細書において、見掛け比重は、100mlメスシリンダーに試料を10g投入し、メスシリンダーの底を試料の高さが低下しなくなるまでたたき続け(手動にて10分間を目安)、平らになった表面の目盛を読み、算出した値である。
本発明の粉末状セルロースは、下記条件(A)を満たすことが好ましい。
条件(A):粉末状セルロースの見掛け比重(g/ml)をY、平均粒子径(μm)をXとしたときに、下記関係式(1)を満たすこと。
>−0.0187X+0.94・・・(1)
関係式(1)は、平均粒子径と見掛け比重の相関関係を示す。関係式(1)を満たすことで、粉末状セルロースの形状は、球状というよりも、折れ曲がり歪曲している棒状の粒子形状を示すと考えられる。前述する通り、水中分散性は、特定の光源位置での測定である。折れ曲がり歪曲している棒状の粒子形状の粉末状セルロースは、より沈降しやすく、Yが高いと水中分散性は低い値を示す傾向となる。また、関係式(1)は、粉末状セルロースのフィブリル化の程度は関係なく、主骨格となる粒子形状に関係すると想定される。ゆえに、Yが高いほど、主骨格の形状が比重の高い粒子形状(歪曲等している状態)となりやすいことを意味する。また、比重が大きいことで、流動性に優れ、さらに成形した際に粉末状セルロース同士が絡まりやすく、崩壊しにくいものとなるといえる。
本発明の粉末状セルロースの粉体落下速度は、好ましくは0.35g/sec以上であり、さらに好ましくは0.40g/sec以上である。上限としては、好ましくは1.00g/sec以下であり、さらに好ましくは0.70g/sec以下である。
なお、本明細書において、粉体落下速度は、5gの試料を、パウダテスタを用いて振動落下させ、全粉体が落下するのに必要な時間を測定し、試料重量を落下時間で除した値を粉体落下速度(g/sec)とする。この値が大きいほど、粉体流動性が良好であることを意味する。
本発明の粉末状セルロースは、下記条件(B)を満たすことが好ましい。
条件(B):粉末状セルロースの粉体落下速度(g/sec)をY、平均粒子径(μm)をXとしたときに、下記関係式(2)を満たすこと。
>−0.024X+1.14・・・(2)
関係式(2)は、平均粒子径と粉体落下速度の相関関係を示す。関係式(2)を満たすことは、関係式(1)と同様に、粉末状セルロースの主骨格となる形状に影響されると推測される。ゆえに、Yが高いほど、主骨格の形状が粉体落下速度に優れる粒子形状(歪曲等している状態)となりやすい。さらに、成形した際に粉末状セルロース同士が絡まりやすく、崩壊しにくいものとなるといえる。
本発明の粉末状セルロースの安息角は、好ましくは40°以上であり、より好ましくは45°以上である。上限としては、好ましくは60°以下であり、より好ましくは55°以下であり、さらに好ましくは53°以下である。
なお、本明細書において、安息角は、角度計測方式を「Peak Operation」とした粉体性試験装置(パウダテスタPT−X(ホソカワミクロン社製))により、目開き710μm、線径450μmのふるいを用いて測定した値である。
なお、安息角の測定は、赤外線水分計(ケット科学研究所製、FD−720型、1g、105℃)で測定した粉体水分を2.0−3.0%に調整したセルロース粉末を用いて行う。
本発明の粉末状セルロースは、下記条件(C)を満たすことが好ましい。
条件(C):粉末状セルロースの安息角(°)をY、平均粒子径(μm)をXとしたときに、下記関係式(3)を満たすこと。
<0.3182X+42.88・・・(3)
関係式(3)は、平均粒子径と安息角の相関関係を示す。安息角も流動性を現わす指標として広く用いられるが、粒子形状にも影響されると推測される。粉末状セルロースが極端に異形状の粒子形状であるか、或いはフィブリル化状態を顕著に示す粉末状セルロースであると、Yは関係式(3)を満たさず、本発明の適度な粉体流動性を示さない。ゆえに、関係式(3)を満たすことで、適度な粉体流動性を有し作業性に優れるといえる。
本発明の粉末状セルロースは、上記の条件(A)又は(B)を満たし、且つ条件(C)を満たすことで、粉末状セルロースに必要な諸物性を確保しつつ、適度な流動性(粉舞の抑制など)を現わすことができる。
そのような粉末状セルロースを得るためには、例えば、上述される粉砕工程及び分級工程において、使用する粉砕機における粉砕条件(処理時間や投入量など)や分級条件に応じて、見掛け比重及び平均粒子径の検量線を取得し、関係式(1)〜(3)を満たす粉末状セルロースが得られるように、適宜製造条件を調整することができる。
本発明の粉末状セルロースは、成形した際に、崩壊しにくいものである。そのため、粉末状セルロースを含む成形体は、他の成分を有効成分として含む場合、徐放性に優れるものとし得る。成形体の一実施形態としては、錠剤が挙げられる。
また、シュレッドチーズ、フライ製品、パン粉、ハムやソーセージのケーシングやそれらのピックル液、チキンサラダ、粉末調味料、練り製品、人工米、グミ製品、スープ類、ハンバーグ、餃子、焼き菓子、ソフトクリーム、から揚げ、パン、ドーナッツ、ホイップクリーム等への食品添加剤、洗顔、歯磨き粉、ファンデーション等への化粧品添加剤、及びポリプロピレン、フェノール樹脂、メラミン樹脂等への工業用添加剤、レアメタルや食品等の濾過助剤、その他、ウレタン塗料、ペットフードや釣り餌のような飼料として利用を期待し得る。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に示すが、本願は勿論、かかる実施例に限定され
るものではない。本願の実施例における試験方法を、次に示す。なお、物性値等の測定方法は、別途記載がない限り、上記に記載した測定方法である。
<平均粒子径>
マスターサイザー3000、スペクトリス社製を用いて測定した。測定原理としてレーザー散乱法を用いて、粒度分布を蓄積分布として表した場合に、体積蓄積分布の積算値が50%となる値を平均粒子径とした。
<水中残存率>
レーザー回析式粒度分布測定装置(マスターサイザー3000、スペクトリス株式会社、マルバーン事業本部社製)を使用し、測定原理としてはレーザー散乱法を用いた。粒度分布を体積蓄積分布として表し、体積蓄積分布が50%となる値を(D.50)とした。なお、湿式粒子径分布(D.50)は、3500rpmで攪拌されている水中の測定部に、散乱強度が10%程度になるように試料を添加して測定を行った。超音波は、下記条件に基づいて当てた。
・モード:連続
・強度:100%
・時間:600秒
乾式粒子径分布(D.50)は、供給口内に、散乱強度が1%未満となるように試料を添加して測定を行った。
・分散ユニット:Aero5
・空気圧:2bar
・フィードレート:25
なお、湿式粒子径分布(D.50)、及び乾式粒子径分布(D.50)のいずれにおいても、以下の条件にて解析を行った。
・解析:汎用
・解析感度:強調
・光散乱モデル:Mie理論
水中残存率は、湿式粒子径分布(D.50)と、乾式粒子径分布(D.50)の測定値を下記式(α)に代入して算出した。
(α):超音波を当てた湿式粒子径分布(D.50)/乾式粒子径分布(D.50)×100
<見掛け比重>
100mlメスシリンダーに粉末状セルロース試料を10g投入し、メスシリンダーの底を試料の高さが低下しなくなるまでたたき続け(手動にて10分間を目安)、平らになった表面の目盛を読み、算出した値である。
<粉体落下速度>
水分値2〜3%に調整した5gの粉末状セルロース試料を、パウダテスタ(PT−X型、ホソカワミクロン株式会社製)を用いて振動落下させ、全粉体が落下するのに必要な時間を測定し、試料重量を落下時間で除した値を粉体落下速度(g/sec)とした。
<安息角>
角度計測方式を「Peak Operation」とした粉体性試験装置(パウダテスタPT−X(ホソカワミクロン社製))により、目開き710μm、線径450μmのふるいを用いて測定した。なお、測定に使用したセルロース粉末は、赤外線水分計(ケット科学研究所製、FD−720型、1g、105℃)で測定した粉体水分を2.0−3.0%に調整した。
<錠剤崩壊性>
セルロース粉末100%の円柱状成形体あるいは錠剤は、以下のようにして作製した。試料0.3gを、臼(市橋精機社製、直径8mm)に入れ、直径8mmの杵(市橋精機社製)で圧縮した。セルロース粉末100%を5MPaで圧縮し、その応力を10秒間保持し、円柱状成形体あるいは錠剤を作製した(圧縮機はエナパック社製、HANDTAB−100を使用した)。
作製した円柱状成形体あるいは錠剤を試験管に入れ、純水20mlを加えた。振動機(アドバンテック東洋社製、振とう機TBK型)で3時間振動した後、75μm(JIS規格Z8801ワイヤー)を通過させ、残渣を回収した。残渣を105℃で乾燥し、重量を求めた。測定は3回行い、その平均値を算出した。
<錠剤硬度>
セルロース粉末100%の円柱状成型体あるいは錠剤は、以下のようにして作製した。試料0.3gを、臼(市橋精機(株)製、直径8mm)に入れ、直径8mmの杵(市橋精機(株)製)で圧縮した。セルロース粉末100%を40MPaで圧縮し、その応力を10秒間保持し、円柱状成形体あるいは錠剤を作製した(圧縮機は、エナパック社製、HANDTAB−100を使用した)。
作製した円柱状成形体あるいは錠剤を、シュロインゲル硬度計(フロイント産業社製、MT50型)を用いて、破壊したときの荷重を測定した。荷重は、円柱状成形体あるいは錠剤の直径方向に加えた。試料5個の平均値で算出した。
<粉末状セルロースの調製>
<実施例1>
無塩素漂白パルプを、パルプ濃度5.5%、塩酸濃度0.30Nにおいて95℃で2時間、加水分解反応させた。加水分解反応が終了した後、水酸化ナトリウムで中和し、工業用水で洗浄した後、脱液した。これを、固形分が50%以上になるように脱水した。脱水物をプラネターミキサー(井上製作所製)で混練し、60℃の温度条件下で約1日、送風乾燥し、酸加水分解処理パルプを得た。得られた酸加水分解処理パルプを、ハンマーミル(ホソカワミクロン社製、AP−S型)を用いて機械的に適宜粉砕・分級を行い、平均粒子径28.6μmの粉末状セルロース(CP1)を得た。各種物性値、並びに錠剤崩壊性及び錠剤硬度を表1に記す。
<実施例2>
実施例1と同様に酸加水分解処理パルプを得た後、ハンマーミル(ホソカワミクロン社製、AP−S型)を用いて機械的に適宜粉砕・分級を行い、平均粒子径31.1μmの粉末状セルロース(CP2)を得た。各種物性値、並びに錠剤崩壊性及び錠剤硬度を表1に記す。
<実施例3>
実施例1と同様に酸加水分解処理パルプを得た後、ハンマーミル(ホソカワミクロン社製、AP−S型)を用いて機械的に適宜粉砕・分級を行い、平均粒子径34.5μmの粉末状セルロース(CP3)を得た。各種物性値、並びに錠剤崩壊性及び錠剤硬度を表1に記す。
<実施例4>
実施例1と同様に酸加水分解処理パルプを得た後、ハンマーミル(ホソカワミクロン社製、AP−S型)を用いて機械的に適宜粉砕・分級を行い、平均粒子径33.7μmの粉末状セルロース(CP4)を得た。各種物性値、並びに錠剤崩壊性及び錠剤硬度を表1に記す。
<比較例1>
市販の粉末状セルロースST02(旭化成社製)を比較例1の粉末状セルロースとして用いた。各種物性値、並びに錠剤崩壊性及び錠剤硬度を表1に記す。
<比較例2>
市販の粉末状セルロースST100(旭化成社製)を比較例2の粉末状セルロースとして用いた。各種物性値、並びに錠剤崩壊性及び錠剤硬度を表1に記す。
<比較例3>
市販の粉末状セルロースUF−F702(旭化成社製)を比較例3の粉末状セルロースとして用いた。各種物性値、並びに錠剤崩壊性及び錠剤硬度を表1に記す。
<比較例4>
市販の粉末状セルロースFD−101(旭化成社製)を比較例4の粉末状セルロースとして用いた。各種物性値、並びに錠剤崩壊性及び錠剤硬度を表1に記す。
Figure 2020164821
表1からわかるように、本発明の粉末状セルロースは、既存の粉末状セルロースと比較して、錠剤硬度に大きな差はないけれども、錠剤崩壊性の値が高く、成形した際に、崩壊しにくいものである。
実施例1〜4及び比較例1〜4の粉末状セルロースを用いて条件(A)〜(C)の評価を行った。評価結果を図1〜3と下記表2及び3に示す。
なお、図1〜3中、直線は、市販の粉末状セルロースW−100G、W−300G(日本製紙社製)に基づいて作成した、関係式(1)〜(3)の境界を示す検量線である。
Figure 2020164821
Figure 2020164821
表3からわかるように、水中残存率(BS)が60〜95%の範囲を満たす実施例1〜4、比較例1、3〜4においては、条件(A)又は条件(B)と、条件(C)と、を満たすため、粉体流動性に優れるといえる。実施例2〜4においては、条件(A)〜条件(C)を全て満たすため、粉体流動性に特に優れるといえる。一方、比較例2においては、条件(C)を満たすものの、条件(A)と条件(B)のいずれも満たしていないため、粉体流動性にやや劣るといえる。

Claims (7)

  1. 平均粒子径が5〜70μmであり、下記式(α)で表される水中残存率が60〜95%である、粉末状セルロース。
    (α):超音波を当てた湿式粒子径分布(D.50)/乾式粒子径分布(D.50)×100
  2. 下記条件(A)又は(B)を満たし、且つ条件(C)を満たす、請求項1に記載の粉末状セルロース。
    条件(A):粉末状セルロースの見掛け比重(g/ml)をY、平均粒子径(μm)をXとしたときに、下記関係式(1)を満たすこと。
    >−0.0187X+0.94・・・(1)
    条件(B):粉末状セルロースの粉体落下速度(g/sec)をY、平均粒子径(μm)をXとしたときに、下記関係式(2)を満たすこと。
    >−0.024X+1.14・・・(2)
    条件(C):粉末状セルロースの安息角(°)をY、平均粒子径(μm)をXとしたときに、下記関係式(3)を満たすこと。
    <0.3182X+42.88・・・(3)
  3. 請求項1又は2に記載の粉末状セルロースを含む、成形体。
  4. 請求項1又は2に記載の粉末状セルロースを含む、食品添加剤。
  5. 請求項1又は2に記載の粉末状セルロースを含む、化粧品添加剤。
  6. 請求項1又は2に記載の粉末状セルロースを含む、工業用添加剤。
  7. セルロース原料を用いて原料パルプスラリーを調製する原料パルプスラリー調製工程、
    前記原料パルプスラリーを、酸濃度0.10〜1.0Nで加水分解して加水分解物を調製する酸加水分解反応工程、
    前記加水分解物を中和し、洗浄した後、脱液する中和・洗浄・脱液工程、
    脱液した前記加水分解物を乾燥して乾燥物を得る乾燥工程、
    前記乾燥物を粉砕して粉砕物を得る粉砕工程、及び
    前記粉砕物を分級する分級工程、を含み、
    平均粒子径が5〜70μmであり、下記式(α)で表される水中残存率が60〜95%である、粉末状セルロースの製造方法。
    (α):超音波を当てた湿式粒子径分布(D.50)/乾式粒子径分布(D.50)×100
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