JP2020164626A - カチオン電着塗料組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、低温での反応性を高めた電着塗料組成物では、長期の貯蔵安定性(浴安定性)が不十分となり、その結果、塗膜の仕上がり性や防食性などが劣る場合があった。
項1.アミノ基含有エポキシ樹脂(A)、ブロック化ポリイソシアネート化合物(B)、及び下記式(1)で示されるイミダゾール変性物(C)を含有するカチオン電着塗料組成物であって、ブロック化ポリイソシアネート化合物(B)のブロック剤(b−2)が、オキシム系化合物(b−2−1)及び/又はピラゾール系化合物(b−2−2)であることを特徴とするカチオン電着塗料組成物。
項2.カチオン電着塗料組成物の樹脂固形分の総量を基準として、イミダゾール変性物(C)を0.01〜10質量%含有する前記項1に記載のカチオン電着塗料組成物。
項3.さらに防錆剤(D)を含有する前記項1又は2に記載のカチオン電着塗料組成物。
項4.前記項1〜3のいずれか1項に記載のカチオン電着塗料組成物からなる電着塗料浴に金属被塗物を浸漬し、電着塗装する塗装方法。
項5.前記項4に記載の塗装方法によって塗膜を形成し、次いで加熱硬化する工程を含む塗装物品の製造方法。
項6.前記項4に記載の塗装方法によって塗膜を形成し、次いで加熱硬化する工程を含む、塗装物品の製造方法であって、該加熱硬化工程の温度が130℃以下であることを特徴とする製造方法。
上記アミノ基含有エポキシ樹脂(A)としては、例えば、(1)エポキシ樹脂と第1級モノ−及びポリアミン、第2級モノ−及びポリアミン又は第1、2級混合ポリアミンとの付加物(例えば、米国特許第3,984,299号明細書参照);(2)エポキシ樹脂とケチミン化された第1級アミノ基を有する第2級モノ−及びポリアミンとの付加物(例えば、米国特許第4,017,438号 明細書参照);(3)エポキシ樹脂とケチミン化された第1級アミノ基を有するヒドロキシ化合物とのエーテル化により得られる反応物(例えば、特開昭59−43013号公報参照)等を挙げることができる。
脂としては、中でも、ビスフェノールAから誘導される下記式の樹脂が好適である。
ポリアルキレンオキシド鎖中のアルキレン基としては、炭素数が2〜8のアルキレン基が好ましく、エチレン基、プロピレン基またはブチレン基がより好ましく、プロピレン基が特に好ましい。
上記のポリアルキレンオキシド鎖の含有量は、塗料安定性、仕上り性及び防食性向上の観点から、アミノ基含有エポキシ樹脂の固形分質量を基準にして、ポリアルキレンオキシドの構成成分としての含有量で、通常1.0〜15質量%、好ましくは2.0〜9.5質量%、より好ましくは3.0〜8.0質量%の範囲内が適当である。
これらのうち、変性剤としては、特につきまわり性及び/又は防食性の観点から、少なくとも1種の飽和及び/又は不飽和脂肪酸を用いることが好ましい。使用しうる脂肪酸としては、炭素数8〜22の長鎖脂肪酸が好ましく、例えば、カプリル酸、カプリン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等が挙げられる。中でも、炭素数10〜20の長鎖脂肪酸がより好ましく、炭素数13〜18の長鎖脂肪酸がさらに好ましい。
上記ブロック化ポリイソシアネート化合物(B)としては、ポリイソシアネート化合物(b−1)とブロック剤(b−2)との付加反応生成物であって、該ブロック剤としては、オキシム系化合物(b−2−1)及び/又はピラゾール系化合物(b−2−2)を用いることを特徴とする。
また、必要に応じて、化合物(b−2−1)及びピラゾール系化合物(b−2−2)以外のブロック剤を併用して用いることができる。
また、必要に応じて、ブロック剤(b−2)以外の活性水素含有化合物を用い、ブロック剤(b−2)と共にポリイソシアネート化合物(b−1)と反応することができる。
上記イミダゾール変性物(C)は、下記式(1)で示される化合物である。
R1、R2、R3及び/又はR4が有機基である場合、当該有機基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、アルコキシアルキル基、チオアルコキシアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、アラルキル基、複素環基等の一価の有機基を挙げることができる。
R7及び/又はR8がアルキル基である場合、例えば、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6、より好ましくは炭素数1〜3、より好ましくは炭素数1〜2、より好ましくは炭素数1のアルキル基が挙げられる。R7及びR8は同一又は異なってもよいが、同一であることが好ましい。
は、同一でも異なっていてもよい。また、式(2)における上記部分は、パラ位置で窒素と結合すること、従って、下記構造を示すことが好ましい。
また、式(2)における
下記式(5)
で表される含窒素有機化合物(以下、含窒素有機化合物(5)という。)と下記式(6)
で表される炭酸ジアルキル(6)(以下、炭酸ジアルキル(6)という。)とを反応させて、式(7)
で表されるイミダゾール変性物(C1)を製造することができる。
下記式(8)
で表されるイソシアネート化合物(以下、イソシアネート化合物(8)という。)と前記イミダゾール変性物(C1)とを反応させて、式(9)
で表されるイミダゾール変性物(C2)を製造することができる。
で表されるイソシアネート化合物(以下、イソシアネート化合物(8’)という。)と前記イミダゾール変性物(C1)とを反応させる方法であって、当該反応の前、後及び/又はこれと同時に、さらに、イソシアネート基と反応するイミダゾール変性物(C1)以外の化合物(C3)(以下、化合物(C3)と示す)とを反応させて、下記式(9’)
で表されるイミダゾール化合物(C2’)を得る方法によっても製造することができる。
これらのイソシアネート化合物(8)としては、1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
本発明のカチオン電着塗料は、必要に応じて、防錆剤(D)を用いることができる。
上記防錆剤(D)としては、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Al、Biからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属化合物が挙げられ、具体的には、Ba系としては、リン酸バリウム、亜リン酸バリウムが挙げられる。Mg系としては、亜リン酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、リン酸亜鉛マグネシウムが挙げられる。Ca系としては、リン酸亜鉛カルシウム、リン酸カルシウム、亜リン酸カルシウムなどが挙げられ、MC−400WR、MC−400WZ(以上、キクチカラー社製、商品名、モリブデン酸カルシウム)、NP−1020C(東邦顔料、商品名、亜リン酸カルシウム)がある。Sr系としては、リン酸ストロンチウム、亜リン酸ストロンチウムが挙げられる。Zn系としては、亜リン酸亜鉛、リン酸亜鉛、酸化亜鉛が挙げられ、YM102NS(太平化学社製、商品名、亜リン酸亜鉛ストロンチウム)、P−W−2(キクチカラー社製、商品名、リン酸亜鉛)、ZP600(キクチカラー社製、商品名、亜リン酸亜鉛)などがある。Al系としては、亜リン酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、トリポリリン酸アルミニウム、リンモリブデン酸アルミニウムが挙げられ、PM−303W(キクチカラー社製、商品名、リンモリブデン酸アルミニウム)、K−G105W、K−140W、K−84(以上、テイカ社製、商品名、トリポリリン酸アルミニウム)などがある。Bi系としては、無機系ビスマス含有化合物及び有機系ビスマス含有化合物が使用できる。無機系としては、ケイ酸ビスマス、水酸化ビスマス、三酸化ビスマス、硝酸ビスマス、オキシ炭酸ビスマスなどがあげられる。このうち水酸化ビスマスが特に好適である。有機系としては、例えば、乳酸ビスマス、トリフェニルビスマス、没食子酸ビスマス、安息香酸ビスマス、クエン酸ビスマス、メトキシ酢酸ビスマス、酢酸ビスマス、ぎ酸ビスマス、2,2−ジメチロ−ルプロピオン酸ビスマスなどが挙げられる。
また、防錆剤(D)としては、上記に挙げた金属の複合金属化合物(2種類以上の金属を含む化合物)も好適に用いることができる。
本発明のカチオン電着塗料組成物におけるアミノ基含有エポキシ樹脂(A)、及びブロック化ポリイソシアネート化合物(B)の配合割合としては、上記成分(A)及び(B)の樹脂固形分合計質量100部を基準にして、成分(A)の固形分を50〜90質量部、好ましくは55〜85質量部、成分(B)の固形分を10〜50質量部、好ましくは15〜45質量部の範囲内であることが、塗料安定性が良好で、仕上がり性、防食性に優れた塗装物品を得る為にも好ましい。また、イミダゾール変性物(C)の配合割合としては、例えば、カチオン電着塗料組成物の樹脂固形分の総量を基準として、0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜8質量%がより好ましく、0.5〜6質量%がさらに好ましい。また、防錆剤(D)の配合割合としては、例えば、カチオン電着塗料組成物の樹脂固形分の総量を基準として、0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜8質量%がより好ましく、0.5〜6質量%がさらに好ましい。
イミダゾール変性物(C)と防錆剤(D)の合計量としては、カチオン電着塗料組成物の樹脂固形分の総量を基準として、0.02〜15質量%が好ましく、0.2〜12質量%がより好ましく、0.5〜9質量%がさらに好ましい。
また、塗料中に含まれる樹脂全体のアミン価としては、樹脂固形分を基準として、アミン価が、通常20〜100mgKOH/gの範囲内であり、25〜90mgKOH/gの範囲内であることがより好ましい。
配合割合や樹脂全体のアミン価が上記範囲を外れると、上記の塗料特性及び塗膜性能のいずれかを損うことがあり好ましくない。
本発明は、前述のカチオン電着塗料組成物からなる電着浴に被塗物を浸漬する工程、及び被塗物を陰極として通電する工程を含む、カチオン電着塗膜の形成方法を提供する。また、本発明は、前述のカチオン電着塗料組成物からなる電着浴に被塗物を浸漬する工程、及び被塗物を通電して該被塗物に塗膜を形成する工程を含む、塗装物品の製造方法を提供する。
各種樹脂の重合方法、塗料の製造方法、評価試験方法などは当該技術分野で従来公知の方法を用いている。
各例中の「部」は質量部、「%」は質量%を示す。
製造例1
攪拌機、温度計、窒素導入管および還流冷却器を取りつけたフラスコに、jER828EL(商品名、ジャパンエポキシレジン社製エポキシ樹脂、エポキシ当量190、数平均分子量350)1200部に、ビスフェノールA 500部及びジメチルベンジルアミン0.2部を加え、130℃でエポキシ当量850になるまで反応させた。
製造例2 ブロックイソシアネート硬化剤(B−1)
反応容器中に、コスモネートM−200(商品名、三井化学社製、クルードMDI)270部及びメチルイソブチルケトン127部を加え70℃に昇温した。この中にエチレングリコールモノブチルエーテル236部を1時間かけて滴下して加え、その後、100℃に昇温し、この温度を保ちながら、経時でサンプリングし、赤外線吸収スペクトル測定にて未反応のイソシアネート基の吸収がなくなったことを確認し、更にメチルイソブチルケトンを加えて樹脂固形分70%のブロックイソシアネート硬化剤(B−1)を得た。得られたアルコール系化合物をブロック剤とするブロックイソシアネート硬化剤(B−1)のNCO量は16.7%であった。
なお、本明細書において、NCO量は、樹脂固形分100質量部に対するNCO基の量(%)を意味する。
攪拌機、加熱装置、冷却装置、減圧装置を備えた4つ口フラスコにヘキサメチレンジイソシアネート272部及びメチルエチルケトン214部を仕込み、60℃に加熱した。次いで、メチルエチルケトオキシム169部を攪拌しながら1時間かけて徐々に添加した。その後、60℃で2時間反応させた後、トリメチロールプロパン59部を温度が70℃以上にならないように徐々に添加した。攪拌下、その反応混合物を赤外分光法によって、遊離のイソシアネート基が検出されなくなるまで60℃にて反応させた。反応終了後、固形分70%のブロックイソシアネート硬化剤(B−2)を得た。得られたオキシム系化合物をブロック剤とするブロックイソシアネート硬化剤(B−2)のNCO量は16.4%であった。
攪拌機、加熱装置、冷却装置、減圧装置を備えた4つ口フラスコに、「スミジュールN3300」(住化バイエルウレタン社製、商品名、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体)250部及びメチルエチルケトン125部を仕込み、30℃に加熱した。次いで、3,5−ジメチルピラゾール126部を攪拌しながら2時間かけて徐々に添加し、攪拌下、その反応混合物を赤外分光法によって、遊離のイソシアネート基が検出されなくなるまで30℃にて反応させた。反応終了後、固形分70%のブロックイソシアネート硬化剤(B−3)を得た。得られたピラザール系化合物をブロック剤とするブロックイソシアネート硬化剤(B−3)のNCO量は14.4%であった。
製造例5
撹拌機、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器を取り付けたフラスコに、jER828EL(商品名、ジャパンエポキシレジン社製エポキシ樹脂、エポキシ当量190、数平均分子量350)1010部に、ビスフェノールAを390部、プラクセル212(商品名、ポリカプロラクトンジオール、ダイセル化学工業株式会社、重量平均分子量約1250)240部及びジメチルベンジルアミン0.2部を加え、130℃でエポキシ当量が約1090になるまで反応させた。次に、ジメチルエタノールアミン134部及び濃度90%の乳酸水溶液150部を加え、90℃でエポキシ基が消失するまで反応させた。次いで、プロピレングリコールモノメチルエーテルを加えて固形分を調整し、固形分60%の4級アンモニウム塩基を含有する顔料分散用樹脂を得た。
製造例6 イミダゾール変性物C−1の製造
次いで、1,3−ジオクチルイミダゾリウム アセテート10.0g(0.03mol)、クロロベンゼン50.0g、モレキュラーシーブ4A3.0gを仕込み、窒素下で16時間静置した。その後、ろ過でモレキュラーシーブ4Aを除去し、得られた溶液を窒素置換した200mLの3つ口反応器に仕込み、N−フェニルカルバミン酸メチル15.4g(0.10mol)を加え、130℃で4時間攪拌した。撹拌後、得られた反応混合物を減圧濃縮し、褐色固体を24.0g得た。得られた褐色液体をアルミナカラムで単離し、上記式(15)で表される化合物イミダゾール変性物C−6を得た。また、本組成物は水に溶解しなかった。
次いで、1,3−ジオクチルイミダゾリウム アセテート10.0g(0.03mol)、クロロベンゼン50.0g、モレキュラーシーブ4A3.0gを仕込み、窒素下で16時間静置した。その後、ろ過でモレキュラーシーブ4Aを除去し、得られた溶液を窒素置換した200mLの3つ口反応器に仕込み、N−フェニルカルバミン酸メチル15.4g(0.10mol)を加え、130℃で4時間攪拌した。撹拌後、得られた反応混合物を減圧濃縮し、褐色固体を24.0g得た。得られた褐色液体をアルミナカラムで単離し、上記式(16)で表される化合物イミダゾール変性物C−7を得た。また、本組成物は水に溶解しなかった。
製造例13
製造例5で得た固形分60%の4級アンモニウム塩基を含有する顔料分散用樹脂8.3部(固形分5部)、酸化チタン14.5部、精製クレー5部、カーボンブラック0.3部、製造例6で得たイミダゾール変性物C−1(有効成分量)2部、水酸化ビスマス2部、及び脱イオン水20.3部を加え、ボールミルにて20時間分散し、固形分55%の顔料分散ペーストP−1を得た。
配合を下記表1記載のように変更した以外は製造例13と同様にして、固形分55%の顔料分散ペーストP−2〜13を得た。
尚、表中のC−8及びC−9は下記化合物である。
C−8:1,3−ジメチルイミダゾリウムクロリド(東京化成工業社製、水に溶解)、
C−9:ジオクチル錫オキサイド(錫系触媒)。
実施例1
製造例1で得られたアミノ基含有エポキシ樹脂A−1 87.5部(固形分70部)、製造例3で得られたブロック化ポリイソシアネート化合物B−2 37.5部(固形分30部)を混合し、さらに10%酢酸13部を配合して均一に攪拌した後、脱イオン水を強く攪拌しながら約15分間を要して滴下して固形分34%のエマルションを得た。
次に、上記エマルション294部(固形分100部)、製造例14で得た顔料分散ペーストP−1 52.4部、脱イオン水350部を加え、固形分20%のカチオン電着塗料X−1を製造した。
配合を下記表1記載のように変更した以外は実施例1と同様にして、カチオン電着塗料X−2〜17を製造した。
また、後述する評価試験(硬化性、低温硬化性、仕上がり性、防食性、貯蔵安定性)の結果を表中に記載した。ジオクチル錫オキサイドを含有する塗料に関しては、評価結果は合格レベルであるが本発明に従うイミダゾール変性物を含まず、また、環境面(有毒性)において不合格であるため比較例とした。
化成処理(商品名、パルボンド#3020、日本パーカライジング社製、リン酸亜鉛処理剤)を施した冷延鋼板(150mm(縦)×70mm(横)×0.8mm(厚))を被塗物として、実施例及び比較例で得た各々のカチオン電着塗料を用いて乾燥膜厚17μmとなるように電着塗装し、110℃と150℃と170℃で20分間焼付け乾燥して試験板(3種類)を得た。
得られた試験板(150℃焼付け)の塗面をサーフテスト301(商品名、株式会社ミツトヨ製、表面粗度計)を用いて、表面粗度値(Ra)をカットオフ0.8mmにて測定し、以下の基準で評価した。評価は、S〜Bが合格であり、Cが不合格である。
S:表面粗度値(Ra)が、0.2未満、
A:表面粗度値(Ra)が、0.2以上、かつ0.25未満、
B:表面粗度値(Ra)が、0.25以上、かつ0.3未満、
C:表面粗度値(Ra)が、0.3以上、を示す。
得られた試験板から、150℃及び170℃での硬化性(ゲル分率)を評価した。
評価は、A及びBが合格であり、Cが不合格である。
A:ゲル分率が、90%以上、
B:ゲル分率が、70%以上で、かつ90%未満、
C:ゲル分率が、70%未満、を示す。
得られた試験板から、110℃での硬化性(ゲル分率)を評価した。
評価は、A及びBが合格であり、Cが不合格である。
A:ゲル分率が、80%以上、
B:ゲル分率が、60%以上で、かつ80%未満、
C:ゲル分率が、60%未満、を示す。
(1)塗装前の試験板質量(X)を測定する。
(2)電着塗装及び焼付けをして、硬化塗膜の試験板質量(Y)を測定する。
(3)上記試験板をアセトンに浸漬し、加熱・還流させた状態で5時間処理する。
(4)処理後の試験板を乾燥させた試験板質量(Z)を測定する。
(5)下記式により、ゲル分率(%)を計算する。
ゲル分率(%)=〔Z−X〕/〔Y−X〕×100
得られた試験板(150℃焼付け)の素地に達するように塗膜にカッターナイフでクロスカット傷を入れ、これをJIS Z−2371に準じて、35℃ソルトスプレー試験を840時間行い、カット部からの片側での錆、フクレ幅によって以下の基準で評価した。
評価は、A及びBが合格であり、Cが不合格である。
A:錆及びフクレの最大幅がカット部より片側で2.0mm以下、
B:錆及びフクレの最大幅がカット部より片側で2.0mmを超え、かつ3.0mm以下、
C:錆及びフクレの最大幅がカット部より片側で3.0mmを超える。
実施例及び比較例で得られたカチオン電着塗料を密封容器に入れ、40℃で30日間貯蔵を行った。次いで化成処理(商品名、パルボンド#3020、日本パーカライジング社製、リン酸亜鉛処理剤)を施した冷延鋼板(150mm(縦)×70mm(横)×0.8mm(厚))を被塗物として、貯蔵後のカチオン電着塗料を用いて乾燥膜厚17μmとなるように電着塗装し、150℃で20分間焼付け乾燥して試験板を得た。
更に得られた試験板の塗面をサーフテスト301(商品名、株式会社ミツトヨ製、表面粗度計)を用いて、表面粗度値(Ra)をカットオフ0.8mmにて測定し、以下の基準で評価した。評価は、S〜Bが合格であり、Cが不合格である。
S:表面粗度値(Ra)が、0.2未満、
A:表面粗度値(Ra)が、0.2以上、かつ0.25未満、
B:表面粗度値(Ra)が、0.25以上、かつ0.3未満、
C:表面粗度値(Ra)が、0.3以上、を示す。
Claims (6)
- アミノ基含有エポキシ樹脂(A)、ブロック化ポリイソシアネート化合物(B)、及び下記式(1)で示されるイミダゾール変性物(C)を含有するカチオン電着塗料組成物であって、ブロック化ポリイソシアネート化合物(B)のブロック剤(b−2)が、オキシム系化合物(b−2−1)及び/又はピラゾール系化合物(b−2−2)であることを特徴とするカチオン電着塗料組成物。
- カチオン電着塗料組成物の樹脂固形分の総量を基準として、イミダゾール変性物(C)を0.01〜10質量%含有する請求項1に記載のカチオン電着塗料組成物。
- さらに防錆剤(D)を含有する請求項1又は2に記載のカチオン電着塗料組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のカチオン電着塗料組成物からなる電着塗料浴に金属被塗物を浸漬し、電着塗装する塗装方法。
- 請求項4に記載の塗装方法によって塗膜を形成し、次いで加熱硬化する工程を含む塗装物品の製造方法。
- 請求項4に記載の塗装方法によって塗膜を形成し、次いで加熱硬化する工程を含む、塗装物品の製造方法であって、該加熱硬化工程の温度が130℃以下であることを特徴とする製造方法。
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